説明

過給器付き原動機関の過給圧制御機構

【課題】 過給器に対する過給圧を制御する過給圧制御機構を備えることによって、原動機関の広い回転域にわたって高トルク・高出力を確保する過給器付き原動機関を提供すること。
【解決手段】 原動機関と過給機間の排気管内に開閉弁を設けるとともに前記開閉弁の開閉作動を司る開閉弁制御装置から構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原動機関が排出する排気ガスの圧力を利用して、原動機関におけるトルク及び出力の向上を図る過給器付き原動機関の過給圧制御機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の過給器付き原動機関は、特に低速回転域において燃焼室より排出される排気ガス量や排気温度等の不足により排気ガス圧力が弱く、よって、タービン側のタービンブレードの回転が充分に立ち上らないため、タービンブレードと同一の回転軸の反対側に配置・固定されたコンプレッサー側のインペラも高回転に至らず、さらに過給器付き原動機関でガソリン式の場合では一般的に自然吸気式と比べ圧縮比を低く設定する傾向があるため、結果的に低速回転域で充分な回転トルクを確保しにくい等の欠点があった。
【0003】
その対策として、タービン側のタービンブレードやコンプレッサー側のインペラの小径化・軽量化を図って対処していた。
しかし、小径化したタービンブレードは、低・中速回転域においては効果的であるが、高速回転域においては排気ガス流の抜けが制限され詰まり始めるため、過給圧が頭打ちとなり高出力を確保できず、また、高出力を確保するため、タービンブレードやコンプレッサーインペラの大径化を図ると高速回転域においては高出力を確保できるが、前述したように低・中速回転域に充分なトルクを確保できない等の欠点があった。
【発明の開示】

【発明が解決しようとしている課題】
【0004】
上記間題点の対応策として、タービン側のタ−ビンブレード入口やコンプレッサー側のインペラ出口に複数枚の小翼を設け、原動機関の回転数に対応して連続的に最適な角度に可変し過給圧を制御する過給器が提案され実用化されているが、小翼の製造や小翼の支持部加工・駆動機構等の製造や組み立てが複雑になり、コストアップに繋がるなど間題点も生じていた。
【0005】
本発明は過給器付き原動機関における前述した問題に鑑みてなされたものであり、従来より製造されている汎用型の過給器を採用し、その過給器に対する過給圧を制御する過給圧制御機構を備えることによって、原動機関の広い回転域にわたって高トルク・高出力を確保する過給器付き原動機関を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、過給器付き原動機関において、前記原動機関と過給器間の排気管内に開閉弁を設けるとともに、前記開閉弁に連結し弁開閉を司る開閉弁制御装置から構成された過給圧制御機構を備えたことを特徴としている。
【0007】
上記目的を達成するため、請求項2に記載の発明は、排気管外の開閉弁回転軸に回転軸中心を挟んで相対す位置にN極磁石とS極磁石をそれぞれ配置固定した磁石支持部を固定し、前記開閉弁回転時に共に回転する前記磁石支持部の前記N極磁石とS極磁石が描く円軌道面上と一定の間隔を保つ平面上に電磁石両端部が対面するように前記電磁石を固定した電磁石支持部を回転可能な状態で基部側に取り付け、前記電磁石支持部と基部側間に戻しばねを備えたことを特徴とする開閉弁の開閉作動を司る請求項1に記載の開閉弁制御装置。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、原動機関と過給器間の排気管内に設けた開閉弁と、前記開閉弁に連結し弁開閉を司る開閉弁制御装置から構成された過給圧制御機構を備えた過給器付き原動機関は、排気管内に配置された開閉弁を設定された回転域で弁開閉を司る開閉弁制御装置によって連続的に開閉を繰り返すと、開閉弁閉時においては過給器上流の排気管内途中を閉止し、排気管内の開閉弁上流部に連続的に流れ込む排気ガスを留めて圧力を高め、また、開閉弁開時においては過給器上流の排気管内途中を開放し、排気管内の開閉弁上流部に留まり圧力の高まった排気ガスに燃焼室から連続的に排出され続ける排気ガスを加え併せ、さらに圧力を高めた排気ガスをタービン側のタービンブレードに流し込むことにより、タービンブレードが素早く回転を立ち上げると同時にタービンブレードと同一の回転軸の他端部に配置・固定されたコンプレッサー側のインペラも回転を素早く立ち上げるため、レスポンスの向上を図れ、インペラは吸入した空気を高回転によって得られる高い遠心力で加圧し吸気管経由で原動機関の燃焼室内へ高過給することができる。
そして、高過給された空気量に見合う量の燃料供給を行うことで燃焼時の爆発圧力は高まり、さらに続く回転においても同様な作動が繰り返し行なれることによって、原動機関における低速回転域のレスポンス・トルク出力等を向上させることができる。
【0009】
さらに、前述したように素早く回転を立ち上げるタービンブレードと同一の回転軸の他端部に配置・固定されたインペラも同時に素早く回転の立ち上がりを図れるため、タービン側のタービンブレード並びにコンプレッサー側のインペラの外径寸法を大きく設定することが可能となり、大きく設定されたタービンブレードとインペラは、低速回転域においては前述した過給圧制御機構によって高いトルクを確保でき、また、中・高速回転域においては、大径のタービンブレードは排気ガスが詰らず流れるために高回転域まで回転上昇し、同時に同一の回転軸の他端部に配置・固定されたインペラも高回転域まで回転上昇し高回転によって得られる高い遠心力で加圧された空気を燃焼室内に高過給することができる。
よって、低速回転域から中・高速回転域まで幅広い回転域で過給圧を高められるため、広い回転域で高トルク・高出力を確保した原動機関を提供することができる。
【0010】
また、特に始動直後やアイドリング時において開閉弁の開閉を繰り返し行うと、開閉弁閉時に燃焼室から排出され続ける排気ガスが排気管内の開閉弁上流部に一時的に留められるため、留められた排気ガスの温度によって開閉弁上流部の排気管が温められ、燃焼室から排出され続ける排気ガスの温度低下を軽減することができ、温度を保ち圧力の高い排気ガスは開閉弁開時に開閉弁下流部の過給器を素早く高回転に至らしめるとともに、過給器の下流部に配置された排気ガス浄化用触媒に対しても浄化効率の向上を図れる。
【0011】
そして、請求項2に記載の発明によれば、排気管外の開閉弁回転軸に回転軸中心を挟んで相対す位置にN極磁石とS極磁石をそれぞれ配置固定した磁石支持部を固定し、前記開閉弁回転時に共に回転する前記磁石支持部の前記N極磁石とS極磁石が描く円軌道面上と一定の間隔を保つ平面上に電磁石両端部が対面するように前記電磁石を固定した電磁石支持部を回転可能な状態で基部側に取り付け、前記電磁石支持部と基部側間に戻しばねを備えたことを特徴とする開閉弁の開閉作動を司る請求項1に記載の開閉弁制御装置は、開閉弁制御装置における開閉弁開閉時の駆動力源として原動機関より排出される排気ガスの圧力を利用したため、モータやソレノイド等を採用した駆動力源に比べて制御や構造等の簡素化が図れ、安価に開閉弁の開閉作動を司る開閉弁制御装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図を参照して本発明を実施する形態に係る過給器付き原動機関の過給圧制御機構の構成について説明する。
図1は請求項1に記載の発明に係る過給器付き原動機関における過給圧制御機構の第1の実施例の形態を示す構成説明図であり、図2は第1の実施例の形態を示す図1におけるA−A′断面部分を過給器側から見た構成説明図である。
1は原動機関。2及び3は前記原動機関1の燃焼室内で燃焼した後の排気ガスを大気側へ導くための排気管であり、2が原動機関1と後述する過給器8間に位置する前方側の排気管で、3が過給器8後方側に位置する排気管である。
4は前方側の排気管2内に配置された開閉弁で、開閉弁4に固定され一体化した弁軸5が前方側の排気管2に設けた軸受け部6a及び6bに回転自在に支持され、後述する開閉弁制御装置14によって駆動時に前方側の排気管2内の閉止・開放を行う。
そして、前記開閉弁4は、高圧状態の排気ガスを過給器8におけるタービン側7のハウジング内面9外周側から供給開始するようにタービン側7のハウジング内面9外周側から開き始め、始めに開いた開閉弁4一方が排気ガス流の流れる方向に移動するように回転する。
また、図2における開閉弁においては、図1に示す開閉弁の位置から90°回転した状態を示している。さらに、
【0013】
本実施例では軸受け部6a及び6bを排気管2の両側にそれぞれ設けたが、簡素化を図るため、軸受け部をいずれか一方の排気管片側のみに設定した実施例も考えられる。
また、本実施例では開閉弁4における弁軸5の軸受け部6a及び6bの配置位置を前方側排気管2の直径方向付近両側に設定したが、図3や図3におけるB−B′断面部の構成説明図である図4のように、原動機関が設定した回転域以上で回転し、開閉弁4aが前方側の排気管2a内を開放し続けている時、開閉弁4aが排気ガス流の妨げにならないように、開閉弁4aにおける弁軸5aの軸受け部6c及び6dを、前方側排気管2aの側面部延長上や側面部延長上付近に設定した他の実施例も考えられる。
前記開閉弁4や開閉弁4aでは原動機関が設定された回転域以内で回転している場合、一方向に連続回転させることによって前方側の排気管内の閉止・開放を繰り返し行う。
【0014】
さらに、回5や図5におけるC−C′断面部の構成説明図である図6のように、弁軸5bの配置位置を開閉弁4bの一方端部に一体化するとともに、両軸受け部6e及び6fを前方側排気管2bの側面部に設定する他の実施例も考えられる。
前記開閉弁4bでは、原動機関が設定された回転域以内で回転している場合、図5における全開位置イと全閉位置ロ間の一定角度αA範囲内を往復運動することによって前方側の排気管2b内の閉止・開放を繰り返し行い、また、原動機関が設定された回転域以上で回転している場合においては、開閉弁4bが排気ガス流の妨げにならないように前方側の排気管2b内の側面に収納される。
【0015】
また、図5及び図6のように、開閉弁4bを設定された回転域以内で全開位置イと全閉位置ロ間の一定角度αA範囲内を往復運動させて前方側の排気管2b内の閉止・開放を行う実施例では、特に原動機関がアイドリングや極低速回転域で回転している場合の開閉弁4bの開時位置を、図5における全開位置イまで開けずに全開位置イから全閉位置ロ側に移行させた位置ハに設定し、開角度を狭めた限定角度αB範囲内を往復運動させることによって、開閉弁4b開時における前方側排気管2b内の開閉弁4b開口部流路を狭めて排気ガス流速度を速め、速度を速めた排気ガス流をタービン側7aのタービンブレード10aに流し込んでタービンブレード10aと前記タービンブレード10aと同軸上に固定されたコンプレッサー側のインペラの回転力を維持する方法も考えられる。
【0016】
そして、前記各開閉弁4、4a、4bにおける弁軸5、5a、5bの回転中心線と後述する過給器8における回転軸13中心線間は、同一平面上に平行状態で設定する組み合わせ方から、同一平面上に挟み角を与えた組み合わせ方、さらに、否同一平面上に否平行状態で設定する組み合わせ方等色々な組み合わせ方が考えられるが、組み合わせ方においては過給器におけるタービン側のタービンブレードに対し、排気ガス流を最も効率良く供給できる方向に各開閉弁が開く等、各諸条件に適合した組み合わせ方に設定する。
【0017】
図1から図4における開閉弁4,4aの平面形状や断面形状においては各種形状が考えられ、平面形状では、図7のような円形状を基本形に、図8のような弁軸に対して縦長の楕円形状、図9のような弁軸に対して横長の楕円形状、そして、図10のような正方形状を基本形に、図11の弁軸に対して縦長の方形状、図12の弁軸に対して横長の方形状等が考えられ、さらに、図10、図11、図12のような方形状を基本形とした各開閉弁においては、各角部分を円弧状に成型した各開閉弁も考えられる。
また、前記各開閉弁における弁軸と直角方向の断面形状では、図13の直線状や図14のS字型形状、図15の細長い楕円状等が考えられ、開閉弁は前述した各種平面形状や各種断面形状を始め、他の各種平面形状や各種断面形状を加え各諸条件に最も適合した組み合わせ方に設定する。
さらに、図5及び図6における開閉弁4bの平面形状や断面形状では、基本的には上述した各種平面形状や各種断面形状の開閉弁の一方側と弁軸を一体化した形状に設定する。
【0018】
そして、前記開閉弁4、4aが前方側の排気管2、2a内を回転する回転速度においては、一定速度式と可変速度式が考えられるが、一定速度式に設定した場合、前方側の排気管2、2aにおける内面と開閉弁4,4aにおける外周部間で構成される僅かな隙間を保って排気管内を閉止する割合と、それ以外の排気管内を開放する割合においては、排気量や圧縮比を始め、原動機関の仕様や組み合わせる過給器、さらに原動機関の使われ方等各諸条件を鑑みて設定する。
【0019】
因みに、第1の実施例の図1におけるD−D′断面部の構成説明図である図16においては、開閉弁4における一方端部Dと他方端部Eを弁軸5の回転中心部Fを含んで一直線上に配置・設定し、そして、タービン側7のハウジング内面9外周側から排気ガスを供給するように、図16において開閉弁4を時計の回転方向と同方向に連続的に一定速度で回転させた時、排気管2内の閉止においては、開閉弁4の一方端部Dの位置が、排気管2内のGの位置に達した時、排気管2内面のHの位置とGの位置間側が閉止されるが、排気管2内面のIの位置とJの位置間側は開閉弁4の他方端部EがIの位置に達するまで引き続き開放され続け、開閉弁4の他方端部Eが、図16のおける位置から排気管2内面のIの位置に達した時、Iの位置とJの位置間側も閉止し排気管2内が閉止される。
次に、排気管2内の開放においては、開閉弁4の他方端部Eが排気管2内におけるIの位置を過ぎさらにJの位置を通過した後、排気管2内面のIの位置とJの位置間側が開放されが、排気管2内面のHの位置とGの位置間側は開閉弁4の一方端部DがHの位置に達し通過するまでは引き続き閉止され、開閉弁4の一方端部DがHの位置を通過した後、排気管2内面のHの位置とGの位置間側も開放され排気管2内が開放される。
そして、開閉弁4の一方端部Dが排気管2内におけるIの位置に達した時、再び排気管2内が閉止され、さらに開閉弁4の一方端部Dが排気管2内におけるJの位置に達し通過した後再び排気管2内が開放され、開閉弁4を連続的に回転させることによって閉止・開放が繰り返し行われる。
【0020】
上述したように、開閉弁4開時においては、図16における排気管2内のHの位置とGの位置間側に対し、タービン側7のハウジンダ内面9外周側のIの位置とJの位置間側を早くに開くことにより、タービン側7のハウジング内面9の外周側へ先に高圧状態の排気ガスを供給し、さらに、略称A/R比におけるタービン入口のノズル面積中心部とタービンブレード10の中心部間の距離Rを長く取れるため、結果的に排気ガス流を自由渦に乗せてさらに速度を速めタービンブレード10に供給することができる。
また、図5及び図6における他の実施例で開閉弁4b開時においては、排気管2b内の弁軸5b側が常に閉止されるため、排気ガス流は排気管2b内の弁軸5b位置と反対側のタービン側7aのハウジング内面9aの外周側から排気ガスを供給するため、結果的に排気ガス流を自由渦に乗せてさらに速度を速めてタービンブレード10aに供給することができる。
【0021】
前記開閉弁4、4a、4bは高温の排気ガス流中に晒されるため、耐熱性に優れた材質で製作され、また、設定された回転域以上での回転域における弁停止時においては、排気ガスの流れる方向と平行な状態で前記開閉弁4、4a、4bを停止させて高温の排気ガス流に対処した。
さらに、図16のように、開閉弁先方の温度上昇を軽減する目的で、開閉弁4の弁停止位置前方の排気管2内に保護翼15を設置しておくとよい。
【0022】
そして図1に戻って、8は過給器で、原動機関1が排出する排気ガス圧力でタービン側7のタービンブレード10を強制的に高回転に至らしめ、さらにタービンブレード10と同一の回転軸13他端部に配置・固定されたコンプレッサー側11のインペラ12を高回転に至らしめることにより、前期インペラ12が吸入した空気を高回転による遠心力で加圧し原動機関1の燃焼室内に過給する。
【0023】
14は前記開閉弁4、4a、4bの開閉を司る開開弁制御装置で、前記開閉弁4、4a、4bと棒軸16等で連結し、そして原動機関1が予め設定された回転域内で回転している間、前方側の排気管2、2a、2b内を閉止と開放が繰り返し行われるように、前方側の排気管2、2a内に配置した開閉弁4、4aを連続回転運動させ、また、前方側の排気管2b内に配置した開閉弁4bを一定角往復運動させる。
【0024】
そして、開閉弁制御装置14は、原動機関1の回転数信号や過給圧信号を始め、冷却水信号、吸入空気量信号等、各種情報信号を収集し、収集した各種情報信号を元に開閉弁4、4a、4bの開閉の開始時期や停止時期、原動機関1の回転数当たりの開閉弁4、4a、4bの開閉回数、さらに開閉弁4、4a、4bの停止位置等を判断・処理する機能を有すことが望ましい。
前記開閉弁制御装置14が開閉弁4、4a、4bの開閉の開始時期と判断した時、開閉弁制御装置14における駆動力源に開閉弁開閉の開始信号を流し、また、開閉弁4、4a、4bの開閉の停止時期と判断した時、開閉弁制御装置14における駆動力源に開閉弁開閉の停止と、開閉弁4、4a、4bを排気ガス流に対して平行状態で停止させる信号を流す。
さらに、前記開閉弁制御装置14が原動機関1の回転数に対する開閉弁4、4a、4bの開閉回数を増減すると判断した時、開閉弁制御装置14の駆動力源に開閉弁4、4a、4bの開閉回数の増減を指示する信号を流す。
但し、上述した各種機能を有すことは望ましいが、上述した各種機能から限定した単数または限定した複数の機能を実行する他の開閉弁制御装置も充分に考えられ、機能やコスト等、目的に適した開閉弁制御装置を採用することは勿論である。
【0025】
また、前記開閉弁制御装置14は、原動機関の中央制御装置として従来より採用され、上記各信号の他にノッキング信号やクランク角度信号等から原動機関全体の制御を司る原動機関中央制御装置に判断・処理機能をあわせもたせ開閉弁4、4a、4bの開閉を司る方法も考えられる。
【0026】
前記開閉弁制御装置14における開閉弁4、4a、4b開閉の駆動力源としてはモータやソレノイド等の採用が考えられ、モータを採用した場合では、例えば、モータに速度検出機能や位置検出機能を備えておくと原動機関の回転数当たりの開閉弁開閉回数や停止位置等を制御しやすく、さらにステッピング式モータを採用すると供給するパルス数によって原動機関の回転数当たりの開閉弁開閉回数や停止位置や停止時間等を制御しやすく、また、閉止時及び開放時においては、開閉弁を一時停止させることも可能となり、特に開放時では、開閉弁が排気ガス流を妨げない位置に素早く移動させることによって、排気ガスを効率よくタービン側のタービンブレードへ流し込むことができる。
【0027】
但し、図5及び図6の実施例における開閉弁4bをモータで開閉する場合には、モータの出力軸にクランク機構を取り付けモータの回転運動をクランク機構で往復運動に変換して、開閉弁4bを図5における全開位置イと全閉位置ロ間の一定角度αA範囲内を往復運動させ前方側の排気管2b内の閉止・開放を行うことが考えられるが、機構が複雑でコスト・アップになるために、モータに変えソレノイドを採用しソレノイドの往復運動によって開閉弁4bの開閉を行うと良い。
さらに、開閉弁4、4aをソレノイドで開閉する場合にも両者間にクランク機構等を介在させるため構造が複雑でコスト・アップになるために、ソレノイドに変えモータを採用しモータの回転運動によって開閉弁4、4aの開閉を行うと良い。
【0028】
17はコンプレッサー側11のインペラ12で加圧した空気を原動機関1の燃焼室内へ導くための吸気管である。
【0029】
次に、原動機関1と過給器8間の排気系に対する開閉弁の配置位置に関して他の実施例を説明する。
例えば、図17の第1の本実施例では、従来より製造・販売されている汎用型の過給器を採用する目的のために、前方側の排気管2後部に弁軸5の軸受け部6a,6bを設け、その軸受け部6a,6bに弁軸5を回転自在に取り付けた後、弁軸5に開閉弁4を螺子や嵌合等で固定して一体化し、さらに、前記前方側の排気管2後部と過給器8のタービン側7入口部の両者端部間をバンド18等の締め具やボルト・ナットで一体固定化したが、過給器側のタービンハウジング前方部内側に弁軸の軸受け部を設け、その軸受け部に弁軸を回転自在に取り付けた後、弁軸に開閉弁を螺子や嵌合等で固定して一体化し、さらに、過給器側のタービンハウジング前部と前方側の排気管後部間をバンド等の締め具やボルト・ナット等の止め具で一体固定化する他の実施例も考えられ、前者では、過給器は汎用品を採用し、開閉弁関係の部分においては、原動機関に最も適した専用部品として原動機関の製造メーカーにおいてアッセンブリーで開発・製造することができ、また、後者では、過給器の製造メーカーにおいて開閉弁関係の部分を含んだアッセンブリーで開発・製造できる利点がある。
【0030】
さらに、図18のように、組み付け後において前方側の排気管2c後部と過給器8のタービン側7前部の両者端部間に挟まれて配置・固定される中排気管2dを設け、その前記中排気管2dに、予め開閉弁4cの弁軸5cの軸受け部6g及び6hを設けるとともに、その軸受け部6g及び6hに回転自在に取り付けた弁軸5cに開閉弁4cを螺子や嵌合等で固定して製造しておき、前方側の排気管2c、中排気管2d、過給器8三者を組み付ける他の実施例も考えられる。そして前記中排気管2dの長さは、少なくとも開閉弁4c回転時において、中排気管2dの内面と開閉弁4c外周部間で構成される僅かな隙間を保って排気管内を閉止する部分が含まれる長さに設定されている。
また、原動機関1の運転中に軸受け部6g及び6hを熱の影響から保護する目的で、前方側の排気管2c後方部と中排気管2d前方部間、さらに、中排気管2d後方部と過給器8のタービン側7入口部間には、遮熱機能を有すガスケットを挟んで組み付け、開閉弁4cの弁軸5cと軸受け部6g及び6h間が継続的に円滑に回転するように対処した。
【0031】
そして、図5や図6のように開閉弁4bを連続的に一定角度を往復運動させて、前方側の排気管2b内を開閉する場合においては、図5におけるC−C′を分割線とし、分割線C−C′左側部分を前方側の排気管2bで構成し、分割線C−C′右側をタービンハウジングで構成し、前記タービンハウジング前端部に弁軸5bの軸受け部6e及び6fを設け、前記軸受け部6e及び6fに弁軸5bを回転自在に配置し開閉弁4bを固定した後、両者をバンド等の締め具やボルト・ナット等の止め具で一体固定化する他の実施例も考えられる。
【0032】
また、前述した各開閉弁4、4a、4bにおいては、各弁軸5、5a、5bを螺子や嵌合等で一体化したが、これに限らず、予め弁軸部分を一体構造で製造した弁軸付開閉弁4dも充分に考えられ、弁軸5dを一体化した弁軸付開閉弁4dでは、図19の実施例のように、前方側の排気管2e後端部と過給器8aにおけるタービンハウジング19前端部間で構成する連結部分E−E′に、開閉弁4dに一体化した弁軸5d用の各軸受け部6i及び6jを設け、前記各軸受け部6i及び6jに弁軸付開閉弁4dを配置した後に前方側の排気管2e後端部とタービンハウジング19前端部の両者を併せて螺子・ナットや固定バンド等で一体化し、さらに、開閉弁制御装置の駆動力源と連結する棒軸16aの軸受け部20付きの蓋21を嵌着や螺嵌して排気ガスの漏れを防止した。
そして、開閉弁4dに一体化した弁軸5dの一方に凸部又は凹部を設け、また、棒軸16a側先端には前記弁軸5d一方に設けた凸部又は凹部に緩嵌する凹部又は凸部を設け、両者を連結した。
【0033】
次に、過給圧制御機構の作動について説明する。
図1において、過給圧制御機構における開閉弁制御装置14が、原動機関1の回転数信号や過給圧信号を始めとして、冷却水信号、吸入空気量信号等、各種情報信号を収集し、収集した各種情報信号から原動機関1が予め設定された回転域内で回転していると判断した時、前方側の排気管2内を閉止状態と開放状態が繰り返されるように、前方側の排気管2内に配置した開閉弁4を開閉弁制御装置14の駆動力源によって連続的に回転運動または一定角度を往復運動させる。
【0034】
前方側の排気管2内が開閉弁4によって閉じられた時、前方側の排気管2内は閉止されて、排気管2内の開閉弁4上流部に連続的に流れ込む排気ガスが留められ排気管2内の圧力が高まる。
【0035】
そして、開閉弁4が開かれた時、排気管2内の開閉弁4上流部に留まり圧力の高まった排気ガスにさらに燃焼室から連続的に排出され続ける排気ガスが加わり続ける排気ガス流が、タービンハウジング内面9外周側へ素早く供給されてタービンブレード10側に流れ込むことにより、タービンブレード10は素早く回転を立ち上げ、同時にタービンブレード10と同一の回転軸13の他端部に配置・固定されたコンプレッサー側11のインペラ12も回転が素早く立ち上がるため、レスポンスの向上を図れ、インペラ12は高回転によって得られる高い遠心力で吸入した空気を加圧し吸気管17を経由して原動機関1の燃焼室内へ過給する。
【0036】
そして、開閉弁4が再び閉じられ排気管2内を閉止している間も排気管2内開放時において高圧の排気ガスがタービン側7のタービンブレード10に供給されていたため、共に回転するタービンブレード10と回転軸13及びインペラ12はそれぞれの慣性力によって瞬時に回転を低下させることなく引き続き回転が維持され、コンプレッサー側11のインペラ12は引き続き過給状態を保ち続けることができる。
【0037】
さらに、排気管2内が閉止されている間、開閉弁4下流の排気管3内を流れる排気ガス流はそのまま流れ続けようとする慣性力の影響で排気管3内の圧力は低下し、連続的に流れ込み圧力が高まる開閉弁4上流部との圧力差が拡大している。
再び開閉弁4が開き排気管2内が開放された時、高圧の排気ガスは圧力の低下した開閉弁4下流側のタービンブレード10に勢いよく流れ込み、タービンブレード10が回転を高めると同時に同軸上を回転するインペラ11も高回転によって得られる高い遠心力で吸入した空気を加圧し原動機関1の燃焼室内へ高過給し続ける。
【0038】
そして、燃焼室内に高過給された空気量に見合う量の燃料供給を行うことにより、燃焼室内の爆発圧力が高まり、力強くピストンを押し下げることによってトルクを向上させ、さらに、燃焼室内から排出される排気ガスも圧力の高い状態で排出されるため、再び開閉弁4が開放された時、タービンブレード10側に勢いよく流れ込み、タービンブレード10の回転を高めると同時にインペラ11の回転もさらに高まり、高い遠心力で吸入した空気を加圧し原動機関1の燃焼室内へ高過給し続ける。。
以下、続く回転時においても同様な作動が繰り返し行なわれ、結果的に原動機関1における低速回転域のトルク出力と低速回転域のレスポンスの向上を図ることができる。
【0039】
また、過給圧制御機構14を備えたことにより、タービンブレード10と同一の回転軸13の他端部に配置・固定したインペラ12の素早い回転の立ち上げを図れるため、タービン側7のタービンブレード10並びにコンプレッサー側11のインペラ12の外径寸法を大きく設定することが可能となり、大きく設定されたタービンブレード10とインペラ12は、低速回転域においては、前述した過給圧制御機構14によって高いトルクを確保し、さらに、中・高速回転域においては、大径化したタービンブレード10は排気ガスが詰らず流れるため高回転域までスムーズに回転上昇し、同時に同一の回転軸13の他端部に配置・固定したインペラ12も高回転域までスムーズに回転上昇するため、高い過給圧を燃焼室内に供給することができる。
以上のように、原動機関と過給器間の排気管内に開閉弁を設け、前記開閉弁に連結し弁開閉を司る開閉弁制御装置から構成された過給圧制御機構を備えたことによって、低速回転域から中・高速回転域まで幅広い回転域において過給圧を高められるため、広い回転域で高トルク・高出力を確保し、また、レスポンスの向上を図れ、延いては燃費や環境に配慮した原動機関を提供することができる。
【0040】
そして、上述した各実施例では、開閉弁制御装置14における各開閉弁開閉時の駆動力源として、モータやソレノイド等を採用した場合について説明したが、他の駆動力源の採用も充分に考えられ、図20及び図20におけるF−F′断面部を示す図21は、原動機関より排出され続ける排気ガスの圧力を開閉弁開閉時の駆動力源に利用した請求項1に記載の開閉弁制御装置の実施例である。
【0041】
構成は、図20のように、前方側の排気管2f外に突出する開閉弁4eの回転軸5e一方に、回転軸中心を挟んで相対す位置にN極磁石とS極磁石をそれぞれ配置固定した磁石支持部22を固定し、そして、前記開閉弁4e回転時に共に回転する前記磁石支持部22のN極磁石とS極磁石が描く同一の円軌道面上と一定の間隔を保つ平面上に電磁石23の両端部24a及び24bが対面・配置されるように、前記電磁石23を固定した電磁石支持部25を基部側26に戻しばね27を介して回転可能な状態で取り付けた。
【0042】
そして、原動機関停止時における前記電磁石支持部25の定位置は、原動機関始動後において排気ガス流をタービンハウジング内面の外周側より供給できるように、図21のように開閉弁4e一方がタービンハウジング内面の外周側と同方向に開いて停止するとともに、排気ガス流の流れる矢印方向と同方向に回転する位置に設定され、戻しばね27は非弾装状態で電磁石支持部25と基部側26間に介在し、その戻しばね27の弾力を抵抗力に電磁石支持部25を基部側26の定位置に停止させ続けておく。
さらに、開閉弁4eは、定位置で停止する電磁石支持部25における電磁石23の両端部24a及び24bに相対す位置に配置・停止させた磁石支持部22のN極磁石とS極磁石の磁力が電磁石23の両端部24a及び24bを吸引し続けることによって定位置を保ち続ける。
また、回転可能な状態で基部側26に取り付けられた前記電磁石支持部25は、原動機関がある回転域に達した時、アクセル系と連動して全開方向に回転し始め、排気管2f内を流れる排気ガス流に対する開閉弁4eの迎角を可変する。
【0043】
次に作動について説明する。
原動機関を始動するためにイグッニション・オフの状態からイグッニション・オンの状態にした時、同時に電磁石23に電流供給を開始し、電磁石の両端部24a及び24bを磁化し、開閉弁4eを設定した定位置に引き続き停止させておく。
但し、磁石支持部22にそれぞれ配置固定したN極磁石とS極磁石の磁力によって開閉弁4eを設定した定位置に引き続き停止させることが可能であれば、電磁石23に電流供給をする必要は無い。
そして、スターター等による原動機関始動後に電磁石23への電流供給を停止し、排気ガスの圧力で開閉弁4eを図21において時計の回転方向と同方向に回転させる。また、この時、開閉弁4eの回転数の最適化を図るために電磁石23に電流を供給する方法も考えられる。
回転する開閉弁4eは前方側の排気管2f内を閉止と開放を繰り返し行い、上述した実施例と同様な効果を得ることができる。
【0044】
次に、原動機関の回転数が設定した回転域上限を過ぎ中速回転域に達した時、再び電磁石23に電流を供給し始めて電磁石両端部24a及び24bを磁化し、磁石支持部22に配置固定したN極磁石とS極磁石を吸引し、回転する磁石支持部22及び開閉弁4eを定位置で停止させ、タービンハウジング内面の外周側へ高圧状態の排気ガスを供給して略称A/R比におけるタービン入口のノズル面積中心部とタービンブレードの中心部間の距離Rを長く取り、排気ガス流を自由渦に乗せて速度を速めてタービンブレードに供給する。
【0045】
さらに、原動機関の回転数が中速回転以上になった時、排気ガス流が滑らかにタービンブレードへ流れるように、アクセル系に連動する電磁石支持部25を戻しばね27の弾力に抗して時計の回転方向と同方向に回転させ、連動する開閉弁4eを排気ガス流と同方向の全開位置まで回転させる。
この時、電磁石23に電流を供給し続け、電磁石支持部25に固定した電磁石23の両端部24a及び24bの磁力と磁石支持部22に配置固定したN極磁石とS極磁石の磁力によって両者を一体化して同方向に回転させる。
【0046】
また、アクセル等を戻して原動機関の回転数を低下させ、中・高速回転から再び中速回転域になった時、電磁石支持部25は戻しばね27の弾力によって定位置まで戻され、磁力で一体化して連動する磁石支持部22も戻され、開閉弁4eが定位置で停止する。
【0047】
さらに、原動機関の回転数が設定した回転域に入ると電磁石23への電流供給を停止し、排気ガスの圧力によって開閉弁4eを図21における時計の回転方向と同方向に回転させる。
回転する開閉弁4eは閉止と開放を繰り返し行い、上述した実施例と同様な効果を得ることができる。
【0048】
そして、原動機関停止時にイグッニション・オフの信号を受けた時、回転する開閉弁4eを定位置で停止させるため、電磁石23に一定時間電流供給が行える遅延回路から電磁石23に電流供給し磁石支持部22を定位置で停止させ、前記磁石支持部22と連動する開閉弁4eを定位置で停止させる。
原動機関が停止した後は、定位置で停止する電磁石支持部25の電磁石両端部24a及び24bを磁石支持部22に配置固定したN極磁石とS極磁石の磁力で吸引し続け、開閉弁4eを定位置に停止させその状態を保ち、原動機関の再始動時に備える。
以上のように、開閉弁の回転軸にN極磁石とS極磁石をそれぞれ配置固定した磁石支持部を固定し、前記開閉弁回転時に前記N極磁石とS極磁石が描く円軌道面上と一定の間隔を保つ平面上に電磁石両端部が対面するように前記電磁石を固定した電磁石支持部を回転可能な状態で基部側に取り付け、前記電磁石支持部と基部側間に戻しばねを備えたことによって、低速回転域から中・高速回転域まで幅広い回転域において過給圧を高められるため、広い回転域で高トルク・高出力を確保し、また、レスポンスの向上を図れ延いては燃費や環境に配慮した原動機関を提供することができる。
【0049】
さらに、本発明による過給器付き原動機関の過給圧制御機構においてはガソリン式やディーゼル式等のレシプロ型、バンケル式等のロータリー型は勿論、他の各種原動機関にも採用でき、さらに、液体酸素・液体水素系を始めとするロケット型エンジン等の燃料ポンプとしての採用も充分に考えられる。
【0050】
尚、本発明による過給器付き原動機関の過給圧制御機構に関しては、本発明の趣旨を逸脱することにない範囲で適宜変更可能であり、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】 請求項1記載の発明に係る過給器付き原動機関における過給圧制御機構の第1の実施例の形態を示す構成説明図。
【図2】 第1の実施例の形態を示す図1におけるA−A′断面部分を過給器側から見た構成説明図。
【図3】 開閉弁における弁軸の軸受け部を前方側排気管の側面部延長上や側面部延長上付近に設定した他の実施例の形態を示す構成説明図。
【図4】 図3におけるB−B′断面部の構成説明図。
【図5】 弁軸の配置位置を開閉弁の一方端部に一体化するとともに、両軸受け部を前方側排気管の側面部に設定する他の実施例の形態を示す構成説明図。
【図6】 図5におけるC−C′断面部の構成説明図。
【図7】 開閉弁における平面形状が円形状の実施例を示す外観図。
【図8】 開閉弁における平面形状が縦長楕円形状の実施例を示す外観図。
【図9】 開閉弁における平面形状が横長楕円形状の実施例を示す外観図。
【図10】 開閉弁における平面形状が正方形状の実施例を示す外観図。
【図11】 開閉弁における平面形状が縦長方形状の実施例を示す外観図。
【図12】 開閉弁における平面形状が横長方形状の実施例を示す外観図。
【図13】 開閉弁における断面形状が直線形状の実施例を示す外観図。
【図14】 開閉弁における断面形状がS字形状の実施例を示す外観図。
【図15】 開閉弁における断面形状が細長い楕円型形状の実施例を示す外観図。
【図16】 図1におけるD−D′断面部の構成説明図で、且つ、開閉弁回転時における前方側の排気管内の閉止と開放を示す断面構成説明図。
【図17】 第1の実施例の形態を示す図1における開閉弁及びタービン側付近の拡大構成説明図。
【図18】 前方側の排気管と過給器間に中排気管を設け、前記中排気管に開閉弁を配置し、前記前方側の排気管と中排気管、過給器から成る他の構成の排気系の実施例を示す構成説明図。
【図19】 前方側の排気管と過給器間の連結部分に開閉弁を配置した他の構成の排気系の実施例を示す構成説明図。
【図20】 排気ガスの圧力を開閉弁開閉時の駆動力源に利用した請求項2に記載の発明に係る第1の実施例を示す構成説明図である。
【図21】 図20におけるF−F′断面部から矢印の方向を見た構成説明図。
【符号の説明】
【0052】
1 原動機関
2、2a、2b、2c、2d、2e、2f 前方側の排気管
3 後方側の排気管
4、4a、4b、4c、4d、4e 開閉弁
5、5a、5b、5c、5d、5e 弁軸
6a、6b、6c、6d、6e、6f、6g、6h、6i、6j 軸受け部
7、7a タービン側
8、8a 過給器
9、9a、9b、9c タービン側ハウジング内面
10、10a、10b タービンブレード
11 コンプレサー側
12 コンプレサー側のインペラ
13 過給器の回転軸
14 開閉弁制御装置
15 保護翼
16、16a 棒軸
17 吸気管
18 固定バンド
19 タービン側ハウジング
20 棒軸の軸受け部
21 蓋
22 磁石支持部
23 電磁石
24a、24b 電磁石の両端部
25 電磁石支持部
26 基部側
27 戻しばね

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気管途中に過給機を設けた原動機関において、前記原動機関と過給機間の排気管内に開閉弁を設けるとともに前記開閉弁の開閉作動を司る開閉弁制御装置から構成されたことを特徴とする過給機付き原動機関の過給圧制御機構。
【請求項2】
排気管外の開閉弁回転軸に回転軸中心を挟んで相対す位置にN極磁石とS極磁石をそれぞれ配置固定した磁石支持部を固定し、前記開閉弁回転時に共に回転する前記磁石支持部の前記N極磁石とS極磁石が描く円軌道面上と一定の間隔を保つ平面上に電磁石両端部が対面するように前記電磁石を固定した電磁石支持部を回転可能な状態で基部側に取り付け、前記電磁石支持部と基部側間に戻しばねを備えたことを特徴とする開閉弁の開閉作動を司る請求項1に記載の開閉弁制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2008−38882(P2008−38882A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−236664(P2006−236664)
【出願日】平成18年8月6日(2006.8.6)
【出願人】(592005641)
【Fターム(参考)】