説明

配線基板及びその製造方法

【課題】本発明は、表面に配列された端子パッドの半田接合力を向上させる配線基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】表面に半田接合用の複数の端子パッド20〜24、27、28を有する配線基板10、10a〜10gであって、
前記複数の端子パッドは、平面形状が正多角形に形成され、
該正多角形の内心Iが、所定のピッチLで配列されたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板及びその製造方法に関し、特に、表面に半田接合用の複数の端子パッドを有する配線基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、表面に円形の半田接合用の端子パッドを有する配線基板が知られている。図14は、従来の配線基板110の平面構成図である。図14において、配線基板110はその表面に、格子状に配置された複数の端子パッド220を有する。かかる端子パッド220は、その上に半田ペーストが形成されたり、半田ボールが搭載されたりして、半導体素子の電極端子との接続がなされたり、外部接続端子用に利用される。例えば、配線基板110の両面に端子パッド220が形成され、一方の面を半導体素子が搭載される半導体搭載面、他方の面を外部接続端子用の面とする半導体装置実装用の配線基板として利用される。かかる用途を有する従来の配線基板110において、表面上の各々の端子パッド220は、円形に形成され、その中心Cの座標と、隣接する端子パッド220同士の中心間の距離であるピッチLにより、その配列位置と間隔が定められている。最近の半導体装置小型化の傾向から、ピッチLは狭くなる傾向にあるが、かかる狭ピッチ化傾向の下では、隣接する端子パッド220同士が接触しないように、また設計・加工が容易であることから、端子パッド220は円形に形成される場合が多い。
【0003】
かかる円形の端子パッドを用いたプリント配線基板において、プリント配線基板に応力が加わった場合でも、半導体素子のコーナー部とプリント配線基板との接合部分の破断を防止すべく、円形のパッドの全体の配列形状を、コーナー部を設けないように円形の配列形状とし、応力を分散するように配置構成した技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−64274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の図14に示した従来技術の構成では、円形の端子パッドが用いられるため、半田接合面積が固定してしまい、半田による接合力が弱くなり、応力がかかると、接合部分が破断してしまうという問題があった。つまり、与えられたピッチ間で、隣接する端子パッド120同士の間隔は十分確保でき、短絡等の問題は発生し難いが、接合力が弱くなってしまうという問題があった。
【0006】
また、上述の特許文献1に記載の構成においても、端子パッドの配列に種々の制約が生じた場合に、特許文献1に記載した配列を実現することが困難であり、総ての用途に対応できる構成ではないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、表面に配列された端子パッドの半田接合力を向上させる配線基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、第1の発明に係る配線基板は、半導体素子が搭載される半導体搭載面に半田接合用の複数の端子パッドを有する配線基板であって、
前記複数の端子パッドは、めっきにより形成されており、平面形状が正多角形に形成されるとともに、立体形状が端部は平面状であり、中央部のみ段をなして突出した凸形状であり、
前記正多角形の内心が、所定のピッチで配列されており、
前記配線基板は、樹脂からなる絶縁層と、配線層が積層した構成を有していることを特徴とする。
【0009】
第2の発明に係る配線基板は、半導体素子が搭載される半導体搭載面に半田接合用の複数の端子パッドを有する配線基板であって、
前記複数の端子パッドは、めっきにより形成されており、平面形状が正多角形に形成されるとともに、立体形状が略球面状に、端部から中央部に滑らかに突出した凸形状であり、
前記正多角形の内心が、所定のピッチで配列されており、
前記配線基板は、樹脂からなる絶縁層と、配線層が積層した構成を有していることを特徴とする。
【0010】
これにより、端子パッドの面積を、円形の場合よりも大きくすることができ、ピッチを円形パッドの場合と同一としつつ半田接合力を向上させることができる。また、凸形状とすることにより、端子パッドの表面積を更に大きくすることができ、接合強度を更に向上させることができる。
【0011】
第3の発明は、第1または2の発明に係る配線基板において、前記複数の端子パッドは、前記正多角形が同じ向きとなるように形成されたことを特徴とする。
【0012】
これにより、隣接する端子パッドの外形の距離を均一化することができるので、各端子パッドに加わる応力も均一化することができ、半田接合力を更に強化することができる。
【0013】
第4の発明は、第1〜3のいずれか一つの発明に係る配線基板において、
前記複数の端子パッドは、格子をなして配列され、
前記正多角形は、前記格子と平行な辺で形成された正方形であることを特徴とする。
【0014】
これにより、多く利用される格子状の配列パターンを有する配線基板について、隣接する端子パッド同士の外形の距離は円と全く同じとしながらも、接合面積は円よりも大きくすることができ、狭ピッチの配線パターンに対応しつつ接合強度を向上させることができる。
【0015】
第5の発明は、第1〜4のいずれか一つの発明に係る配線基板において、
前記半導体搭載面となる絶縁層の表面に前記端子パッドが形成されており、
前記半導体搭載面となる前記絶縁層の裏面には、前記端子パッドの裏面を露出するビア穴が形成され、
前記絶縁層裏面には、前記ビア穴を介して前記端子パッドの裏面に接続される前記配線層が形成されていることを特徴とする。
【0016】
第6の発明に係る配線基板の製造方法は、平面形状が正多角形であり、立体形状が、端部は平面状であり、中央部のみ段をなして突出した凸形状である端子パッドを有する配線基板の製造方法であって、
金属からなる支持体の表面に、正多角形の開口を有するレジストを形成するレジストパターンニング工程と、
エッチングを行い、前記レジストに覆われていない部分の前記支持体に凹状の窪みを形成するエッチング工程と、
前記窪みに、電解めっきにより前記端子パッドを形成する端子パッド形成工程と、
前記レジストを除去するレジスト除去工程と、
前記端子パッドが形成された前記支持体の表面に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
前記絶縁層上に、前記端子パッドと接続された配線層を形成する配線層形成工程と、
前記支持体を、エッチングにより除去する支持体除去工程と、を含むことを特徴とする。
【0017】
第7の発明に係る配線基板の製造方法は、平面形状が正多角形であり、立体形状が、略球面状に、端部から中央部に滑らかに突出した凸形状である端子パッドを有する配線基板の製造方法であって、
金属からなる支持体の表面に、正多角形の開口を有するレジストを形成するレジストパターンニング工程と、
エッチングを行い、前記レジストに覆われていない部分の前記支持体に凹状の窪みを形成するエッチング工程と、
前記窪みに、電解めっきにより前記端子パッドを形成する端子パッド形成工程と、
前記レジストを除去するレジスト除去工程と、
前記端子パッドが形成された前記支持体の表面に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
前記絶縁層上に、前記端子パッドと接続された配線層を形成する配線層形成工程と、
前記支持体を、エッチングにより除去する支持体除去工程と、を含むことを特徴とする。
【0018】
これにより、半田接合力の高い配線基板を製造することができる。
【0019】
第8の発明は、第6または7の発明に係る配線基板の製造方法において、前記絶縁層に前記端子パッドの上面を露出するビア穴を形成する工程をさらに有しており、
前記配線層形成工程においては、前記ビア穴を介して前記端子パッド上面に接続された配線層を形成することを特徴とする。
【0020】
第9の発明は、第6〜8のいずれか一つの発明に係る配線基板の製造方法において、前記絶縁層は樹脂からなり、前記配線層がめっきからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、配線基板の半田接合用の端子パッドの半田接合力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を適用した実施例1に係る配線基板10の平面構成図である。
【図2】図1の配線基板10の隣接する2つの端子パッド20を拡大した図である。
【図3】図2の端子パッド20a、20bに、端子パッド20c、20dを加えた配線基板10の拡大平面図である。
【図4】実施例1の変形例に係る配線基板10aの平面構成図である。
【図5】本発明を適用した実施例2に係る配線基板10bの平面構成を示した図である。
【図6】実施例2の変形例に係る配線基板10cの平面構成を示した図である。
【図7】本発明を適用した実施例3に係る配線基板10dを示した側断面図である。
【図8】実施例3の変形例に係る配線基板10eの断面構成を示した側断面図である。
【図9】端子パッド22を製造するまでの配線基板10dの製造工程例を示した図である。図9(a)は、支持体30が用意された状態を示す図である。図9(b)は、レジストパターニング工程を示す図である。図9(c)は、エッチング工程を示す図である。図9(d)は、端子パッド形成工程を示す図である。図9(e)は、めっきレジスト除去工程を示した図である。
【図10】端子パッド形成後、配線基板10c完成までの製造工程例を示した図である。図10(a)は、絶縁層形成工程を示した図である。図10(b)は、ビア穴形成工程を示した図である。図10(c)は、配線層形成工程を示した図である。図10(d)は、ソルダレジスト形成工程を示した図である。図10(e)は、支持体除去工程を示した図である。
【図11】半導体素子搭載工程を示した図である。図11(a)は、配線基板10dの端子パッド22上にプレソルダ90が形成された状態を示した図である。図11(b)は、電極にバンプ90を形成した半導体素子80が用意された状態を示した図である。図11(c)は、半導体素子80が配線基板10dに接合した状態を示した図である。図11(d)は、半導体パッケージが完成した状態を示した図である。
【図12】本発明を適用した実施例4に係る配線基板10fの側断面図である。
【図13】実施例4の変形例に係る配線基板10gの断面構成を示した側断面図である。
【図14】従来の配線基板110の平面構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【実施例1】
【0024】
図1は、本発明を適用した実施例1に係る配線基板10の平面構成図である。図1において、配線基板10の表面に、複数の端子パッド20が、所定のピッチLで格子状に配列されている。端子パッド20の平面形状は正方形であって、その内心Iは、ピッチLを定める端子パッド20の中心点をなし、正方形の内接円120の中心Cと一致している。つまり、ピッチLは、隣接する端子パッド20同士の内心Iの間隔と同じである。なお、内接円120、内接円120の中心C及びピッチLは、従来の円形の端子パッド220と同様の配置及び形状を有する関係にあるので、その中心C及びピッチLについては、今までの説明と同様の参照符号を用いるものとする。
【0025】
実施例1に係る配線基板10においては、格子状に配列された端子パッド20の平面形状を、格子をなす列に平行な2辺で構成された正方形に形成している。これにより、ピッチLは、端子パッド20が円形で形成された場合と同じに保たれるとともに、内心Iを結ぶ線分は、隣接する正方形同士の最も近接する2辺に垂直に交わっており、その交点は、内接円120と正方形端子パッド20の接点と一致するので、隣接する端子パッド20同士の距離は、内心I同士の距離Lだけでなく、外形をなす輪郭線においても、内接円120同士の距離と一致している。
【0026】
図2は、図1の配線基板10の隣接する2つの端子パッド20を拡大した図である。図2において、隣接する2つの端子パッド20a、20bがピッチLで配列され、その仮想的な内接円120a、120bが示されている。このように、実施例1に係る配線基板10においては、端子パッド20a、20b同士のピッチLは内接円120a、120b同士のピッチLと一致し、更に、端子パッド20a、20b同士の最も近接した辺同士の距離dも、内接円120a、120b同士の距離dと一致している。そして、端子パッド20a、20bは各々内接円120a、120bに外接し、これを内包しているので、正方形の四隅付近の端部の領域分、内接円120a、120bよりも広い面積を有している。かかる面積の増加した領域分、端子パッド20a、20bを用いて半田接合を行う場合には、接合面積が増加するので、従来の円形端子パッド(内接円120a、120bと同じ形状)より、接合力が向上する。
【0027】
このように、本実施例に係る半導体基板10によれば、従来の端子パッド120a、120bが構成する実質的な配線パターンの配置は同一のまま、端子パッド20a、20bの表面積を増加させて接合強度を高めることができる。
【0028】
図3は、図2で示した横方向に隣接する端子パッド20a、20bに、縦方向に隣接する端子パッド20c、20dを加えた配線基板10の拡大平面図である。図3において、縦方向に隣接する端子パッド20a、20c同士及び端子パッド20b、20d同士についても、ピッチLは内接円120a、120c同士及び内接円120b、120d同士と同一に保たれ、近接する辺同士の距離dも内接円120a、120c同士及び内接円120b、120d同士の距離dと同一に保たれている。
【0029】
このように、格子状に配列された端子パッド20a、20b、20c、20dについては、格子をなす配列線と同一方向の2辺で正方形の平面形状を構成すれば、配置パターンを全く変更することなく、各々の端子パッド20a、20b、20c、20dの接合強度を高めることができる。
【0030】
図1に戻ると、図1においては、総ての端子パッド20について、図2及び図3で説明した格子状の配置と端子パッド20の形状が適用されている。これにより、総ての端子パッド20について、同一のピッチLを保ちつつ各々の半田接合強度を向上させることができる。
【0031】
しかしながら、本実施例に係る配線基板10は、必ずしも総ての端子パッド20について格子列に平行又は垂直な辺で形成された正方形形状で構成される必要はなく、配線基板10の表面の一部の端子パッド20に適用されてもよい。配線基板10の端子パッド20のパターンは、用途に応じて種々の態様が適用され得、端子パッド20の一部に本発明を適用した場合であっても、接合強度を向上させる効果は当該適用部分で得ることができるからである。
【0032】
次に、図4を用いて、実施例1に係る配線基板10の変形例について説明する。図4は、実施例1の変形例に係る配線基板10aの平面構成図である。図4において、配線基板10aの表面に配列された端子パッド20は、その平面形状は、格子列に平行又は垂直な2辺で形成された正方形であって、図1に係る配線基板10と同様であるが、その配列が、対角線上に隣接する端子パッド20f、20gの組を含む点で、図1に係る配線基板10と異なっている。
【0033】
図4において、格子列上で隣接する端子パッド20e、20f同士では、ピッチL1、近接する辺同士の距離d1であり、図1乃至図3で説明したのと同様に、内接円120e、120fとの関係と同様である。しかしながら、対角線上で隣接する端子パッド20f、20g同士については、ピッチL2は内接円120f、120g同士の関係と一致するが、外形の距離については、端子パッド20f、20g同士が距離d2であるのに対し、内接円120f、120g同士はそれよりもやや長い距離d3となっており、両者は完全には一致していない。
【0034】
このように、端子パッド20f、20gのピッチL2に余裕がある場合には、内接円120f、120g同士の距離d3よりも、端子パッド20f、20g間の距離d2はやや短くなってもよい。端子パッド20f、20g間の距離d2と、内接円120f、120g間の距離d3の差は、内接円120f、120gの半径をrとすると、d3−d2=(√2−1)r×2≒0.41r×2であり、この距離差が、配線パターン構成上に影響を与えるものでなければ、このような配置構成としても何ら問題は無い。このように、端子パッド20f、20g同士の距離d2を、配線パターンとして影響を与えない範囲で若干小さくしてもよく、端子パッド20f、20gの面積は内接円120f、120gより大きいので、やはり半田接合強度を向上させることができる。
【0035】
以上説明したように、実施例1に係る配線基板10、10aの端子パッド20、20a〜20gの配置構成は、用途により種々の態様を適用することが可能である。所定の端子パッド20、20a〜20gのピッチL、L1、L2に従いつつ、各々の端子パッド20、20a〜20gの形状を、内接円120、120a〜120gを含む正方形に形成することにより、内接円120、120a〜120gよりも接合面積を大きくし、半田接合力を向上させることができる。特に、格子状の配置部分が多い配線パターンでは、端子パッド20、20a〜20gの近接した外形辺間の距離d、d1、d2への影響も極めて小さくすることができる。
【実施例2】
【0036】
図5は、本発明を適用した実施例2に係る配線基板10bの平面構成を示した図である。図5において、配線基板10bは、複数の端子パッド21が総て格子状に配列されている点で実施例1の図1と同様であるが、各々の端子パッド21の形状が、正五角形で形成されている点で、図1に係る配線基板10とは異なっている。このように、端子パッド21の形状は、正五角形で構成してもよい。端子パッド21は、正方形と同様に正多角形であるので、その内心Iは、ピッチLを定める点と一致し、これは内接円121の中心Cとやはり一致する。そして、正五角形の端子パッド21は、内接円121を内包しているので、その面積は内接円121よりも大きく、各々の半田接合力をやはり高めることができる。
【0037】
端子パッド21を正五角形に構成すると、正方形の場合よりも、やや円形に形状が近付く。つまり、より円形に近い状況下で配線パターンを設計し、かつ、各々の半田接合強度を円形の端子パッド220より強化したい場合には、実施例2に係る配線基板10bのように、正多角形の角数を正方形よりも増やし、より円形に近い形状とするようにしてもよい。実施例2の配線基板10bは、端子パッド21を例えば正六角形、正七角形又は正八角形等としても適用可能である。多角形の角数が増え、円形に近い多角形となる程、内接円121からはみ出す部分の面積は小さくなるので、接合力は若干弱くなるが、配線パターンの配置設計は円形と近似して考えることができるので、より容易になる。また、正五角形は同一の向きで配列されているが、パターン形成の容易さと、端子パッド21間の距離の均一の観点から、同じ向きに配列してもよいし、応力や配線等の事情を考慮して、その向きを適宜変更するようにしてもよい。
【0038】
図6は、実施例2に係る配線基板10bの変形例である配線基板10cの平面構成を示した図である。図6において、ピッチL1、L2を定める端子パッド21の中心点の配置は、実施例1の図4に係る配線基板10aと同様であり、格子状の配列に加えて、対角線上の配列も含んだ平面配列構成となっている。
【0039】
図6において、端子パッド21a、21b間の近接辺間の距離d4を定める線分は、端子パッド21aと内接円121aとの接点及び端子パッド21bと内接円121bの接点を通っておらず、内接円121a、121b間の外形間の距離とは一致していない。同様に、端子パッド21b、21c間の近接辺間の距離d5を定める線分も、端子パッド21bと内接円121bとの接点及び端子パッド21cと内接円121cの接点を通っておらず、内接円121b、121c間の外形間の距離とはやはり一致していない。
【0040】
しかしながら、それらの差は、図4で示した端子パッド20f、20g間の近接外形の差d3−d2=(√2−1)r×2より遥かに小さく、平均化されている。これは、端子パッド21a、21b、21cが正方形よりも円形に近似した多角形となったため、方向による端子パッド21a、21b、21cの外形をなす辺と内接円121a、121b、121cとの距離差が減少したためである。よって、配線パターンが種々の方向の配列を含み、隣接する端子パッド21a、21b、21c同士の近接する外形辺間の距離をいくつか考える必要がある場合には、端子パッド21a、21b、21cを正五角形以上の多角形として構成してもよい。これにより、端子パッド21a、21b、21c同士の近接する外形辺間の距離と、内接円121a、121b、121c同士の距離の差を、小さな値で平均化することができる。また、正多角形は、内接円121a、121b、121cよりも面積が大きいので、その各々の半田接合力をやはり高めることができる。
【0041】
このように、実施例2で示したように、端子パッド21、21a〜21cの形状は、正五角形以上の多角形としてもよい。実施例2によれば、複雑な端子パッド21、21a〜21cの配置パターンに対応しつつ、その半田接合強度を高めることができる。
【実施例3】
【0042】
図7は、本発明を適用した実施例3に係る配線基板10dを示した側断面図である。図7において、配線基板10dの表面に形成された端子パッド22の立体形状又は断面形状が、中央部が突出した凸形状となっている点で、今まで説明した態様とは異なっている。図7においては、端子パッド22の立体形状は、略球面状に、端部から中央部にかけて滑らかに突出した凸形状となっている。このように、端子パッド22の表面の中央部を、立体的に突出させることによっても、端子パッド22の表面積を増加させて接合面積を増加させ、半田接合力を高めることができる。
【0043】
また、図7においては、端子パッド22上に半導体素子80が搭載された状態が示されている。これは、端子パッド22の上に半田90が形成されるとともに、半導体素子80の電極にバンプ91が形成された後、両者により半導体素子80が配線基板10dの端子パッド22に接合された状態を示している。このように、本実施例に係る配線基板10dの端子パッド22は、半導体素子80搭載用配線基板の半導体素子搭載面に好適に適用可能である。なお、半導体素子80搭載工程については、詳細は後述する。
【0044】
また、実施例3に係る態様は、単独で従来の円形の端子パッド120に適用することも可能であるが、実施例1又は実施例2に係る正多角形の端子パッド20、20a〜20g、21a〜21cに適用して組み合わせた態様とすることが好ましい。これにより、実施例1又は実施例2の態様で、端子パッド20、20a〜20g、21a〜21cの表面積を平面的に増加させるとともに、実施例3に係る態様を適用して立体的にも表面積を増加させ、より半田接合力を強化することが可能となる。
【0045】
図8は、実施例3の変形例に係る配線基板10eの断面構成を示した側断面図である。図8において、配線基板10eの表面に端子パッド23が形成され、端子パッド23の表面は、中央部が突出した凸形状となっているが、図7のように、端子パッド22の端部から滑らかに連続して中央部が突出してゆくのではなく、端部は平面状であり、中央部のみ段をなして突出した凸形状となっている。このように、突出形状は、中央部のみ段をなして凸形状を形成する態様であってもよい。かかる立体形状においても、中央の突出部において、その表面積は平面形状よりも増加しているので、やはり接合面積を増加させ、半田接合力を高めることができる。この変形例も、実施例1又は実施例2の平面形状と組み合わせることにより、更に半田接合力を向上させることができる。
【0046】
なお、図8においても、端子パッド23上には、半導体素子80が半田90及びバンプ91により接合されて搭載された状態が示されている。図8に係る配線基板10eも、半導体素子80搭載用の基板に好適に適用でき、端子パッド23は、半導体搭載面の端子パッド23として好適に適用可能である。
【0047】
このように、実施例3に係る配線基板10d、10eによれば、端子パッド22、23を、中央部を突出させた立体形状とすることにより、半田接合強度を高めることができる。また、実施例3に係る配線基板10d、10eを、実施例1又は実施例2に係る配線基板10、10a、10b、10cに適用して組み合わせることにより、一層半田接合強度を向上させることができる。
【0048】
次に、図9及び図10を用いて、実施例3の図7に係る配線基板10dの製造方法の一例について説明する。なお、図9及び図10は、配線基板10dの断面図を用いて説明するため、その平面形状は図示しないが、実施例1又は実施例2に係る配線基板10、10aの端子パッド20、20a〜20gが適用されているものとする。
【0049】
図9は、端子パッド22を製造するまでの配線基板10dの製造工程の一例を示した図である。
【0050】
図9(a)は、支持体30が用意された状態を示す図である。図9(a)において、支持体30は、銅等の金属板又は金属箔が用いられ、配線基板10d作製のための土台となる支持体が準備される。
【0051】
図9(b)は、レジストパターニング工程を示す図であり、支持体30の上に、めっきレジスト40がパターニングされた状態を示している。端子パッド22を形成する位置は開口され、端子パッド22を形成しない位置はめっきレジストで覆うようにしてパターニングされる。本製造工程においては、めっきレジスト40は、その開口41が、正多角形の形状に成形されたものが用いられる。なお、めっきレジスト40は、例えば、ドライフィルムが利用されてよい。
【0052】
図9(c)は、エッチング工程を示す図である。本実施例に係る配線基板10dの製造工程においては、パターニング工程で、めっきレジスト40が金属の支持体30上にパターニングされたら、次にすぐめっきを行うのではなく、エッチングを行う。これにより、めっきレジスト40に覆われていない部分の支持体30の表面がエッチングされ、凹状の窪み31を形成する。ここに端子パッド22を形成してゆくことにより、凸形状の突出した端子パッド22を形成することができる。
【0053】
図9(d)は、端子パッド22形成工程を示す図である。電解めっきにより、端子パッド22を形成する金属で、層状にめっきがなされる。図9(d)においては、金(Au)により金めっき層25が形成された後、ニッケル(Ni)によりニッケルめっき層26が形成され、端子パッド22が形成される。なお、端子パッド22は、更にパラジウム(Pd)や銅(Cu)等がめっきされて端子パッド22を形成してもよい。端子パッド22の積層構成は、用途により種々の態様が適用されてよい。
【0054】
端子パッド22は、窪み31の形状に沿って、凹状に電解めっきがなされる。これにより、後の工程で、支持体30を除去することにより、凸状の端子パッド22を形成することができる。
【0055】
図9(e)は、めっきレジスト40除去工程を示した図である。めっきレジスト40除去工程において、端子パッド形成工程により、電解めっきは終了したので、不要となっためっきレジスト40を除去する。これにより、支持体30上に、端子パッド22が形成されたことになる。端子パッド22は、支持体30上に窪み31を有する立体形状で形成されているとともに、平面的には、正多角形で形成されている(平面形状は図示せず)。
【0056】
図10は、端子パッド22形成後の、配線基板10d完成に至るまでの製造工程の一例を示した図である。
【0057】
図10(a)は、絶縁層50形成工程を示した図である。絶縁層50形成工程において、窪み31形状の端子パッド22の上に、絶縁層50を形成する。絶縁層50は、例えば、エポキシやポリイミド等の樹脂フィルムの積層で構成されてよい。
【0058】
図10(b)は、ビア穴55形成工程を示した図である。ビア穴55形成工程において、絶縁層50の、端子パッド22上の位置に、レーザー加工により穴あけを行い、ビア穴55を形成する。
【0059】
図10(c)は、配線層60形成工程を示した図である。配線層60形成工程において、銅、アルミニウム等の配線用金属を、ビア穴55に埋め込み、配線層60を形成する。配線層60形成工程は、例えば、無電解めっきによってのみ金属の埋め込みが行われて、配線層60を形成してもよいし、無電解めっきと電解めっきの組合せにより金属の埋め込みが行われてもよい。無電解めっきと電解めっきの組合せにより、配線層60を形成する場合(セミアディティブ法)には、絶縁層50の表面全体に、まず無電解めっきにより種めっきを行い、金属薄膜(シード層)を形成する。そして、平坦部のめっきをしたくない部分にめっきレジストを覆った後、電解めっきを行い、ビア穴55に銅等の金属を埋め込んで配線層60を形成する。その後めっきレジストを除去すれば、図10(c)に示す配線層60が形成される。
【0060】
かかる図10(a)〜図10(c)で説明した、絶縁層50上にビア穴55を形成し、その後配線層60を形成する工程は、配線基板10dを多層配線基板として構成する場合には、所定回数繰り返して積層し、所望の層数の多層配線基板10dとすることができる。この場合には、積層絶縁層を形成する工程を積層絶縁層形成工程、積層絶縁層にビア穴を形成する工程を積層ビア穴工程、積層配線層を形成する工程を積層配線層形成工程と呼んでもよい。このように、用途に応じて、配線基板10dは、多層配線基板として構成することができる。
【0061】
図10(d)は、ソルダレジスト70形成工程を示した図である。図10(d)において、配線基板10dは、上述の積層配線層形成工程を経て、支持体30及び端子パッド22の上に、絶縁層50、ビア穴55、配線層60、積層絶縁層51、積層ビア穴56、積層配線層61、積層絶縁層52、積層ビア穴57及び積層配線層62が順に下から積層されて形成され、3層の積層構造となっている。そして、最も上層の配線層62上には、ソルダレジスト70形成工程において、ソルダレジスト70が形成される。これにより、外部接続端子24が形成される。
【0062】
なお、図10(d)においては、配線基板10dが多層配線構造を有する配線基板10dとして形成された例が示されているが、これを単層配線構造とする場合には、図10(c)の配線層60形成工程において第1層目の配線層60が形成された後、直ちにソルダレジスト70形成工程を実行し、第1層目の配線層60の上にソルダレジスト70を形成すればよい。このように、ソルダレジスト70形成工程は、配線基板10dの層構造態様に応じて、最終配線層の形成後に実行するようにしてよい。
【0063】
図10(e)は、支持体30除去工程を示した図である。支持体30除去工程においては、エッチングにより、金属の支持体30を除去する。これにより、端子パッド22が表面に露出され、端子パッド22の露出面は、例えば半導体素子搭載面を構成する。
通常は、図10(e)の状態を上下反対とし、端子パッド22が形成された半導体素子面を上側にして半導体素子を搭載し、端子パッド24が形成された外部接続端子面を下側にして外部接続用に用いる場合が多い。
【0064】
なお、図9及び図10においては、半導体素子搭載面の端子パッド22に本発明を適用する例について説明したが、図10(d)のソルダレジスト70形成工程において、ソルダレジスト70の開口71の形状を正多角形とすれば、外部接続端子面にも本発明を適用することができる。
【0065】
次に、図11を用いて、本実施例に係る配線基板10dを、半導体素子搭載用の配線基板に適用した例について説明する。図11は、半導体素子搭載用の配線基板10dに、半導体素子80を搭載する半導体素子搭載工程の例を示した図である。
【0066】
図11(a)は、半導体素子搭載用の配線基板10dが載置され、端子パッド22上にプレソルダ90が形成された状態を示した図である。配線基板10dは、凸形状の立体形状で、かつ正多角形の平面形状(図示せず)の端子パッド22を有する面を半導体素子搭載面とし、この面を上側に配置している。一方、反対側には端子パッド24が形成され、外部接続端子面を形成している。端子パッド24も、正方形等の正多角形に形成され、本発明が適用されてよい。また、更に、端子パッド24も、凸形状の立体形状に形成されてもよい。本発明は、表面に端子パッド22、24を有する総ての配線基板に適用することができるので、半導体搭載面の端子パッド22のみならず、外部接続端子面の端子パッド24にも適用可能である。
【0067】
なお、図11(a)に示す配線基板10dは、上側から絶縁層50、ビア穴55、配線層60、積層絶縁層51、積層ビア穴56、積層配線層61、積層絶縁層52、積層ビア穴57及び積層配線層62を有する3層の積層配線構造を有する。
【0068】
図11(a)において、かかる構成を有する配線基板10dに半導体素子を搭載するため、まず半導体搭載面の端子パッド22上に、半田ペーストが塗布されるか、又は半田ボールを搭載することにより、半田形成がなされる。つまり、端子パッド22上に、プレソルダ90が形成される。
【0069】
図11(b)は、配線基板10dに対し、電極にバンプ91を形成した半導体素子80が用意された状態を示した図である。つまり、搭載される半導体チップ等の半導体素子80の電極端子にも、バンプ91が形成され、半導体素子80の電極端子と、配線基板10dの端子パッド22との半田接合のための準備がなされる。
【0070】
図11(c)は、フリップリップボンディングにより、半導体素子80が配線基板10dに接合した状態を示した図である。つまり、半導体素子80のバンプ91と、配線基板10dの端子パッド22上の半田により、半導体素子80を配線基板10dの端子パッド22に接合する。端子パッド22の表面積は増加しているので、高い接合力で接合がなされる。
【0071】
図11(d)は、アンダーフィル樹脂100の充填により、半導体パッケージが完成した状態を示した図である。つまり、半導体素子80と配線基板10dとの間に、アンダーフィル樹脂100を充填し、保護膜を形成し、半導体パッケージが完成する。半導体素子80と配線基板10dとの接合力の高い半導体パッケージとすることができる。
【0072】
このように、表面積の増加した端子パッド22を用いることにより、半導体素子80との半田接合力を強化した配線基板10dとすることができる。
【0073】
なお、図11においては、配線基板10dは、実施例3の図7に係る態様を例に挙げて説明したが、他の実施例において説明した配線基板10、10a〜10c、10eも好適に適用可能である。
【実施例4】
【0074】
図12は、本発明を適用した実施例4に係る配線基板10fの断面構成を示した側断面図である。図12において、配線基板10fの表面には、略球面状に中央部が突出した立体形状を有する端子パッド27が形成され、その上には、半田90によりピン85が接合されている。図12に係る配線基板10fの端子パッド27は、その立体形状は、実施例3の図7に係る配線基板10dの端子パッド22と同様であるが、接合されている部材が、ピン85である点で異なっている。
【0075】
ピン85は、配線基板10fの外部接続端子として使用され、そのヘッド部86は外部端子接続用の端子パッド27に半田接合され、軸部87は例えばマザーボード(図示せず)のソケット(図示せず)に挿入され、マザーボードと配線基板10fとの電気的接続を行う。このように、配線基板10fの端子パッド27は、外部端子接続用の端子パッド27に適用されてもよい。かかる態様においても、端子パッド27の表面積は中央部の突出により増加しているので、外部接続端子であるピン85のヘッド部86との半田接合力を向上させることができる。
【0076】
なお、図12においては、外部接続端子としてピン85を用いたいわゆるPGA(Pin Grid Array)型パッケージの例を示しているが、外部接続端子に半田ボール(図示せず)を用いたBGA(Ball Grid Array)型パッケージや、端子パッド27自体を外部接続端子としたLGA(Land Grid Array)型パッケージに適用してもよい。いずれの態様であっても、端子パッド27の中央部が隆起した立体形状により、半田接合面積が増加しているので、各々半田接合力を高めることができる。
【0077】
なお、実施例4の態様においても、実施例1又は実施例2に係る配線基板10、10a〜10cの端子パッド20、20a〜20g、21、21a〜21cの平面形状と組み合わせることが好ましいことは、実施例3の態様と同様である。また、実施例3の態様と組み合わせ、半導体素子搭載面及び外部接続端子面の双方の端子パッド22、23、27の表面積を増加させるようにすれば、両面において半田接合力が強化された配線基板10fとすることが可能となる。
【0078】
図13は、実施例4の変形例に係る配線基板10gの断面構成を示した側断面図である。図13において、その基本構成は図12に係る配線基板10fと同様であり、ピン85が半田接合される外部接続端子用の端子パッド28が表面に形成されているが、端子パッド28の立体形状が、端部は平坦であり、中央部のみが突出している点で、図12に係る配線基板10fと異なっている。この立体形状は、実施例3の図8に係る配線基板10eの端子パッド23と同様であり、かかる立体形状によっても、ピン85のヘッド部86と端子パッド28との半田接合力を高めることができる。
【0079】
なお、配線基板10gも、外部接続端子をピン85とするPGA型パッケージの他、外部接続端子を半田ボールとするBGA型パッケージ、端子パッド28自体を外部接続端子とするLGA型パッケージに適用してもよく、また実施例1〜3と適宜組み合わせてよいことは、図12に係る配線基板10fと同様である。
【0080】
なお、実施例4に係る外部接続端子用の端子パッド27、28を有する配線基板10f、10gは、図9〜10において説明した配線基板10dの製造工程において、端子パッド22を外部端子接続用の端子パッド27、28に適用することで、図9〜10に説明したのと同様の製造方法により製造することができる。この場合には、反対側の端子パッド24を半導体搭載用の端子パッドとして適用すればよい。
【0081】
このように、本発明により、半田接合力の高い配線基板10、10a〜10gを提供することができる。なお、本実施例においては、本発明を半導体搭載用の配線基板10、10a〜10gに適用する例を中心に説明したが、半田接合用の端子パッドを表面に有する配線基板であれば、種々の用途に用いられる種々の態様の配線基板に本発明を適用することが可能である。
【0082】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0083】
10、10a、10b、10c、10d、10e、10f、10g 配線基板
20、20a〜20g、21、21a〜21c、22、23、24、27、28 端子パッド
25 金めっき層
26 ニッケルめっき層
30 支持体
31 窪み
40 めっきレジスト
41、71 開口
50、51、52 絶縁層
55 ビア穴
60、61、62 配線層
70 ソルダレジスト
80 半導体素子
85 ピン
86 ヘッド部
87 軸部
90 半田(プレソルダ)
91 バンプ
100 アンダーフィル樹脂
120、120a〜120g、121、121a〜121c 内接円

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子が搭載される半導体搭載面に半田接合用の複数の端子パッドを有する配線基板であって、
前記複数の端子パッドは、めっきにより形成されており、平面形状が正多角形に形成されるとともに、立体形状が端部は平面状であり、中央部のみ段をなして突出した凸形状であり、
前記正多角形の内心が、所定のピッチで配列されており、
前記配線基板は、樹脂からなる絶縁層と、配線層が積層した構成を有していることを特徴とする配線基板。
【請求項2】
半導体素子が搭載される半導体搭載面に半田接合用の複数の端子パッドを有する配線基板であって、
前記複数の端子パッドは、めっきにより形成されており、平面形状が正多角形に形成されるとともに、立体形状が略球面状に、端部から中央部に滑らかに突出した凸形状であり、
前記正多角形の内心が、所定のピッチで配列されており、
前記配線基板は、樹脂からなる絶縁層と、配線層が積層した構成を有していることを特徴とする配線基板。
【請求項3】
前記複数の端子パッドは、前記正多角形が同じ向きとなるように形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板。
【請求項4】
前記複数の端子パッドは、格子をなして配列され、
前記正多角形は、前記格子と平行な辺で形成された正方形であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の配線基板。
【請求項5】
前記半導体搭載面となる絶縁層の表面に前記端子パッドが形成されており、
前記半導体搭載面となる前記絶縁層の裏面には、前記端子パッドの裏面を露出するビア穴が形成され、
前記絶縁層裏面には、前記ビア穴を介して前記端子パッドの裏面に接続される前記配線層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載の配線基板。
【請求項6】
平面形状が正多角形であり、立体形状が、端部は平面状であり、中央部のみ段をなして突出した凸形状である端子パッドを有する配線基板の製造方法であって、
金属からなる支持体の表面に、正多角形の開口を有するレジストを形成するレジストパターンニング工程と、
エッチングを行い、前記レジストに覆われていない部分の前記支持体に凹状の窪みを形成するエッチング工程と、
前記窪みに、電解めっきにより前記端子パッドを形成する端子パッド形成工程と、
前記レジストを除去するレジスト除去工程と、
前記端子パッドが形成された前記支持体の表面に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
前記絶縁層上に、前記端子パッドと接続された配線層を形成する配線層形成工程と、
前記支持体を、エッチングにより除去する支持体除去工程と、を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項7】
平面形状が正多角形であり、立体形状が、略球面状に、端部から中央部に滑らかに突出した凸形状である端子パッドを有する配線基板の製造方法であって、
金属からなる支持体の表面に、正多角形の開口を有するレジストを形成するレジストパターンニング工程と、
エッチングを行い、前記レジストに覆われていない部分の前記支持体に凹状の窪みを形成するエッチング工程と、
前記窪みに、電解めっきにより前記端子パッドを形成する端子パッド形成工程と、
前記レジストを除去するレジスト除去工程と、
前記端子パッドが形成された前記支持体の表面に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
前記絶縁層上に、前記端子パッドと接続された配線層を形成する配線層形成工程と、
前記支持体を、エッチングにより除去する支持体除去工程と、を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項8】
前記絶縁層に前記端子パッドの上面を露出するビア穴を形成する工程をさらに有しており、
前記配線層形成工程においては、前記ビア穴を介して前記端子パッド上面に接続された配線層を形成することを特徴とする請求項6または7に記載の配線基板の製造方法。
【請求項9】
前記絶縁層は樹脂からなり、前記配線層がめっきからなることを特徴とする請求項6乃至8いずれか一項に記載の配線基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−235149(P2012−235149A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−155863(P2012−155863)
【出願日】平成24年7月11日(2012.7.11)
【分割の表示】特願2007−222917(P2007−222917)の分割
【原出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【出願人】(000190688)新光電気工業株式会社 (1,516)
【Fターム(参考)】