金−銅層を含む導電性基板、モータ、振動モータ及び電気接点用金属端子
【課題】機械的摩耗に対する耐久性が優れて長い寿命のモータを得ることができる。
【解決手段】電気伝導度と耐磨耗性が向上して、電気信頼性が優れた金−銅層を含む導電性基板、モータ、振動モータ及び電気接点用金属端子が提示される。本発明における好ましい一実施形態によれば、ベース基材、このベース基材の少なくとも一側面に形成されて、銅または銅合金より成った銅層、及びこの銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む導電性基板を提示することができる。
【解決手段】電気伝導度と耐磨耗性が向上して、電気信頼性が優れた金−銅層を含む導電性基板、モータ、振動モータ及び電気接点用金属端子が提示される。本発明における好ましい一実施形態によれば、ベース基材、このベース基材の少なくとも一側面に形成されて、銅または銅合金より成った銅層、及びこの銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む導電性基板を提示することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性基板、モータ、振動モータ及び電気接点用金属端子に関するもので、特に金−銅層を含む導電性基板、モータ、振動モータ及び電気接点用金属端子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の導電性基板または電気接点用金属端子のメッキ層は、銅または銅合金の銅層の上に中間層を形成して、その上にまた金(Au)、ニッケル(Ni)、ロジウム(Rd)のような導電性の良いメッキをした。このうち、金メッキが優れた導電性のために主として使われた。 金層を形成するためのメッキ浴に、耐磨耗性の向上のために微量の添加剤のコバルト(Co)、インジウム(In)などを添加して硬質金メッキ(金99wt% 以上) 層を形成することもある。ここで、金または硬質金層と銅層との間に金属結合による拡散を防止するために必ずニッケル層のような中間層を要した。
【0003】
図1は、従来技術の一実施形態による導電性基板の断面図である。図1を参照すれば、導電性基板の層は、ポリイミドまたはエポキシ樹脂等のベース基材110の上に銅または銅合金の銅層120が形成される。この上に、硬度が高くて導電性の良い金または硬質金メッキ層130を形成するためには、銅層120と、金または硬質金層130との間にニッケル層140を必ず要する。
【0004】
図2は、従来技術の一実施形態による電気接点用金属端子の断面図である。図2を参照すれば、電気接点用金属端子の層は、銅または銅合金の銅層120 の上に硬度が高くて導電性の良い金または硬質金層130を形成するためには、銅層120と金または硬質金層130との間に金属結合による拡散を防止するために中間層140を必ず要する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このような金または硬質金メッキ法は、耐磨耗性向上のために微量の添加剤を添加したにもかかわらずその耐磨耗性に限界がある。 したがって優れた耐磨耗性が要求される導電性基板または電気接点用金属端子にこの金または硬質金メッキ法を使うのに限界がある。
【0006】
従来は、金または硬質金層の耐久性を維持するために金または硬質金層の厚さを 1.0μm以上にした。層の厚さが厚くなることに応じて層の中の添加剤として添加されたコバルトなどの共析が起きて、摩擦の際金属パウダーのように電流経路を邪魔する要素が発生しやすい。これによって、スパークによる通電の問題が発生することもあり、導電性基板または電気接点用金属端子の電気信頼性を落とす問題点があった。
【0007】
このような電流経路を邪魔する要素の発生確率は、添加剤の含量及び表面形態(morphology)によって異に現われて、例えば、コバルト添加剤を用いる場合、金または硬質金層のコバルト量の管理が難しいという問題点もある。また、必ずニッケル層のような中間層が必要であり工程の簡略化が難しい。
【0008】
例えば、電源から供給される電流を、ロータに含まれている整流子に供給するために導電性基板とブラシとを含むモータにおいて上記のような問題がよく発生する。電流経路を形成するために導電性基板内のセグメントたちとブラシが接触するようになり、ロータの回転によって導電性基板とブラシとの間に摩擦が発生するからである。したがって、モータ内でブラシと接触する導電性基板は耐磨耗性が優れることが要求される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、電気伝導度と耐磨耗性が向上して、電気信頼性が優れた金−銅層を含む導電性基板、モータ、振動モータ及び電気接点用金属端子を提供する。
【0010】
本発明の一の形態によれば、ベース基材、このベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、及びこの銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む導電性基板を提示することができる。
【0011】
本発明の他の形態によれば、ベース基材、このベース基材の少なくとも一側面に形成されて 銅または銅合金より成った銅層、この銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成ってる群から少なくとも一つを含む中間層、及びこの中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む導電性基板を提示することができる。ここで、中間層の厚さが0.1μm以下でありうる。
【0012】
また、ここで、上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%であるのが好ましくて、この金−銅層の厚さが0.5μm以上であるのが好ましいし、またこの金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含むことができる。
【0013】
本発明のさらに他の形態によれば、電流経路を形成するために導電性基板とブラシとを含むモータにおいて、この導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて 銅または銅合金より成った銅層、及び上記銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含むモータを提示することができる。
【0014】
本発明のさらに他の形態によれば、電流経路を形成するために導電性基板とブラシとを含むモータにおいて、上記導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、上記銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及び上記中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含むモータを提示することができる。ここで、中間層の厚さが0.1μm以下でありうる。
【0015】
また、ここで、上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%が好ましくて、この金−銅層の厚さが0.5μm以上であるのが好ましいし、またこの金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含むことができる。
【0016】
本発明のさらに他の形態によれば、偏心を有して回転するし少なくとも一側面に導電性基板を含むロータ、上記導電性基板に接していて少なくとも一端が固定されたブラシを含む振動モータにおいて、この導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、及び上記銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む振動モータを提示することができる。
【0017】
本発明のさらに他の形態によれば、偏心を有して回転するし少なくとも一側面に導電性基板を含むロータ、上記導電性基板に接していて少なくとも一端が固定されたブラシを含む振動モータにおいて、上記導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、上記銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及び上記中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む振動モータを提示することができる。ここで、この中間層の厚さが0.1μm以下でありうる。
【0018】
また、ここで、上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%が好ましくて、この金−銅層の厚さが0.5μm以上であるのが好ましいし、またこの金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含むことができる。
【0019】
本発明のさらに他の形態によれば、銅または銅合金より成った銅層、及びこの銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む電気接点用金属端子を提示することができる。
【0020】
本発明のさらに他の形態によれば、銅または銅合金より成った銅層、この銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及びこの中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む電気接点用金属端子を提示することができる。 ここで、中間層の厚さが0.1μm以下でありうる。
【0021】
ここで、上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%が好ましくて、この金−銅層の厚さが0.5μm以上であるのが好ましいし、またこの金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含むことができる。
【発明の効果】
【0022】
上述したように、本発明の一の形態である導電性基板及び電気接点用金属端子は、耐磨耗性及び電気伝導度が優れて電気信頼性が高い。このような導電性基板を含むモータ、例えば振動モータは、機械的摩耗に対する耐久性が優れて長い寿命のモータを得ることができる。
【0023】
具体的には、金と銅が合金形態で安定的結合を形成していて、耐磨耗性向上のための添加剤としてコバルトを含む必要がない。したがって、コバルトの共析の摩擦による金属パウダーの生ずる恐れがなく、スパークによる通電の問題の発生する確率が低い。また、層に銅が含まれていて相対的に金の含有量が低くなって経済的に層を形成することができるし、中間層を含まなくメッキ工程を行うこともできるので工程を縮めさせることができる利点がある。
【0024】
また、電気伝導度は、添加剤によらないで金−銅層の物理的性質によって変わるので金−銅層の使用は、従来より優れた電気伝導度を有する層を提供することができる。この金−銅層はまた硬度と強度が補強されたので電気的接触や外部との強い摩擦が起きる部位でも優れた耐磨耗性を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明による導電性基板、モータ、振動モータ及び電気接点用金属端子の好ましい実施形態を添付図面を参照して詳しく説明する。
【0026】
本発明における実施形態は、大きく、導電性基板に含まれる層と電気接点用金属端子に含まれる層に分けられる。このうち、導電性基板に含まれる層は大きく二つに仕分けられるし、電気接点用金属端子に含まれる層も大きく二つに仕分けられる。これらはそれぞれ、第一、金−銅層が直接銅層の上に形成される場合、第二、中間層を有する場合であり、より具体的には、上記中間層は0.1μm以下である場合に分けられる。また、本発明における実施形態の中で、このような層を有する導電性基板を含むモータ、例えば振動モータをともに挙げることができる。以下で順番に説明する事にする。
【0027】
本実施形態の導電性基板の応用例として、単面、両面、多層、軟性、硬性、軟硬性などの各種PCB基板、半導体実装用基板、LTCC、MLCなどをあげることができるし、層を含むことができる基板であれば種類に制限なしに適用が可能である。好ましい応用例として、導電性基板とブラシとの間に接触が起きるモータをあげることができる。例えば、携帯電話のようなポータブル端末機に装着されて振動形態で受信状態を知らせる振動電子部品において、振動モータの整流作用をするPCB基板を挙げることができる。また、PCB基板や半導体実装用基板、LTCCなどの基板に電源を供給するとか外部装置や他の基板と信号を取り交わすための場合を挙げることができる。また、両面基板の場合、基板のビアホールの場合にも銅または銅合金より成った銅層を含むことができるが、本発明の層はこのビアホールの銅層の上部に金−銅層を形成させることができる。
【0028】
しかし、本実施形態の層が用いられることができる導電性基板の例はこれらに限定されないし、優れた電気伝導度を有しながら摩擦による耐磨耗性も要求される導電性基板に用いられることができる。
【0029】
また、本実施形態の層が用いられることができる電気接点用金属端子の応用例として、基板のメッキ端子や二次電池の陰極、陽極端子や外部装置から電源を供給受けるための端子、外部装置や他の器機と信号を取り交わすための内・外部金属端子をあげることができる。
【0030】
しかし、本実施形態の層が用いられることができる電気接点用金属端子の例はこれらに限定されないし、優れた電気伝導度を有しながら摩擦による耐磨耗性も要求される電気接点用金属端子に用いられることができる。
【0031】
図3は、本発明の一実施形態における導電性基板の断面図である。図3を参照すれば、導電性基板は、ベース基材210上部に銅または銅合金より成った銅層220が形成されていて、この銅層220の上部に金−銅層230が順次に積層された構造を有する。図9は上記のような構造を有する導電性基板の層を示すSEM写真である。このSEM写真には、ベース基材は含まれなく銅層及び金−銅層を含んでいる。
【0032】
図4は、本発明の他の一実施形態における導電性基板の断面図である。図4を参照すれば、導電性基板は、ベース基材210の上部に銅または銅合金より成った銅層220が形成されていて、この銅層220の上部に中間層240が形成されているし、この中間層240の上部に金−銅層230が順次に積層された構造を有する。図10は、上記のように中間層を含む構造を有する導電性基板の層を示すSEM写真である。このSEM写真には、ベース基材は含まれなく、銅層、中間層の例としてニッケル層及び、金−銅層を含んでいる。
【0033】
図5は、本発明のさらに他の一実施形態における導電性基板の断面図である。図5を参照すれば、導電性基板は、ベース基材210の上部に銅または銅合金より成った銅層220が形成されていて、この銅層220の上部に0.1μm以下の層250が形成されているし、この0.1μm以下の層250の上部に金−銅層230が順次に積層された構造を有する。図11は、上記のように0.1μm以下の層を含む構造を有する導電性基板の層を示すSEM写真である。このSEM写真は、ベース基材は含まれなく、銅層、0.1μm以下の層及び、金−銅層を含んでいる。上記ベース基材210は、導電性基板を形成するのに適するベースフィルムを言うことでフィルムの種類に制限はない。このようなベース基材の例としてエポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエステルなどをあげることができる。
【0034】
図6は、本発明の一実施形態における電気接点用金属端子の断面図である。図6を参照すれば、電気接点用金属端子は、銅または銅合金より成った銅層320の上部に金−銅層330が積層された構造を有する。図9は、このような層に関するSEM写真である。
【0035】
図7は、本発明の他の一実施形態における電気接点用金属端子の断面図である。図7を参照すれば、電気接点用金属端子は、銅または銅合金より成った銅層320の上部に中間層340が形成されていて、この中間層340の上部に金−銅層330が順次に積層された構造を有する。図10は、このような層に関するSEM写真である。
【0036】
図8は、本発明のさらに他の一実施形態における電気接点用金属端子の断面図である。図8を参照すれば、電気接点用金属端子は、銅または銅合金より成った銅層320の上部に0.1μm以下の層350が形成されていて、この0.1μm以下の層350の上部に金−銅層330が順次に積層された構造を有する。図11はこのような層に関するSEM写真である。
【0037】
上記の金−銅層は、従来の金または硬質金層に比べて耐磨耗性が優れて、電気伝導度もよく、導電性基板や電気接点用金属端子の生産の際金の含有量が従来に比べて低くなって高価である金の使用が減るので経済的な層を得ることができる。本実施形態による金−銅層の厚さは0.5ないし2μmである。金−銅層の厚さが少なくとも0.5μm以上であれば要求される耐磨耗性を有することができる。これは、既存の金または硬質金層が耐磨耗性を確保するために1.0μm以上であることが要求された点と異なる。また、金−銅層の厚さが2μm以下であっても要求される電気伝導度と耐磨耗性が発揮されるのでそれ以上の厚さに金−銅層を形成する必要はない。ただ、電気接点用金属端子を構成する金−銅層の場合、外部的刺激から電気接点用金属端子の電気信頼性と耐磨耗性を確保するために厚さ5μmまでの金−銅層を形成させることができる。
【0038】
また、金−銅層の金と銅は合金の形態であり堅い金属結合をしているので、コバルトのように銅の共析が起きる恐れが根本的に除去されている。金−銅層は、下部の銅または銅合金との拡散が起きる恐れがないので中間層を必ずしも要することなく直接的に銅層上部に金−銅層を形成することができる。したがって、このような直接メッキ方法を用いる場合、中間層の形成を略することができて導電性基板及び電気接点用金属端子にメッキを行う際工程を簡略化することができる。
【0039】
このような金−銅層を構成する金は12Kないし23Kの金を用いることができるし、金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%であるのが好ましい。より好ましい金の含有量は70重量%である。層を形成する金の種類と金の含有量は、要求される電気伝導度と耐磨耗性に応じて金の含有割合を最小にすることが経済的な側面で一番好ましい。
【0040】
このような金−銅層は選択的に添加剤を含むことができる。好ましい実施形態によればこのような添加剤として、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ビズマス(Bi)、タリウム(Tl)及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを選択することができる。このような添加剤は、金−銅層に添加されて脱色を防止するとか耐久性、耐磨耗性を増加させる役目をする。
【0041】
また、導電性基板及び電気接点用金属端子に層を形成する際、銅または銅合金より成った銅層上部に中間層を形成して耐磨耗性が優れた金−銅層を形成することもできる。このような中間層を形成する金属は、ニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを選択することができる。例えば、中間層としてニッケルを選択する場合、金属の拡散を防止するためにニッケル層が要求された場合と同じに、ニッケル層を形成する方法と同じ方法で中間層を形成することができる。本発明では、金属の拡散の憂慮がないのでこのような中間層は必ずしも必要なことではなく、選択的に含むことができる。このような中間層の厚さは1ないし5μmでありうるが、金−銅層と銅層との間に拡散の憂慮がないのでこの中間層の厚さは薄いほどより好ましい。
【0042】
これ以外にも、このような中間層をストライクメッキ方法によって形成させることができる。このストライクメッキ方法は、銅層上部に、短い時間内に薄ら0.1μm以下の層を形成した後、その上部に金−銅層を形成することである。好ましい実施形態によれば、この0.1μm以下の層の厚さは0.1μmないし0.01μmであり、より好ましいのは0.08μm以下である。
【0043】
本発明は、また上記のような導電性基板を含むモータを提供することができる。ブラシを有するモータの場合、電流経路を形成して整流作用をする導電性基板とブラシとを含むモータの場合、ブラシと接する導電性基板は優れた耐磨耗性が要求されるので本発明による電気伝導度と耐磨耗性が優れた導電性基板を用いるのが好ましい。
【0044】
このようなモータの一例として、図12は、本発明の一実施形態における振動モータの概略的断面図を示していて、図13は、本発明の一実施形態における振動モータに含まれる導電性基板を示す図面である。図12と図13を参照すれば、図示されていない外部の電源がリードワイヤ46やフレキシブル基板47に印加されれば、この電流をロータ40のコイル43に伝達するために電流経路を形成するブラシ42と導電性基板41が必要である。少なくとも一端が固定されたブラシ42は導電性基板41と接していて、ブラシ42は印加された電流を導電性基板41に伝達する。
【0045】
ロータ40の一側面に含まれている導電性基板41は、伝達された電流をまたコイル43に伝達して、マグネット48との相互作用によってロータ40が回転することになる。この際、ロータが偏心されていると振動が発生することになる。この際、このような回転によってブラシ42と導電性基板41の接触部位、具体的には、導電性基板41内のセグメント511たちは摩擦がひどくなって導電性基板を構成する層に摩耗が起きることになるのである。このような振動モータは、コイル43や偏心効果を極大化させるための偏心錘などを一体で支持するために絶縁物質から成った樹脂44、ロータ40を支持するためのシャフト45をともに含むことができる。
【0046】
本発明によるモータの種類は、上記のような振動モータに限定されないし、電流経路を形成するためにブラシと導電性基板とを含むモータであれば種類に制限なく使われることができる。
【0047】
以下、本発明における実施形態に係る具体的な実施例よるメッキ条件と硬度実験に関して具体的に説明する。
【実施例】
【0048】
(1)中間層を形成するためのメッキ浴の条件
温度:30ないし60℃
pH:2ないし6
シアン化金属(M)カリウム[KM(CN)2:0.1ないし1.0g/L]
(ここで、Mは、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、カドミウム(Cd)及びこれらの合金の中の少なくとも一つである。)
メイクアップ:リン酸カリウム、酢酸亜鉛、スルファミン酸ニッケルまたはクエン酸 50ないし100ml/L
電流密度:5.0ないし15A/dm2
【0049】
(2)中間層のうちニッケル層を形成するための条件(ワットニッケルメッキ浴)
温度:40ないし50℃
pH:4.0ないし4.5
硫酸ニッケル(NiSO4・H2O):280g/L
塩化ニッケル(NiCl2・H2O):50g/L
ホウ酸(H3BO4):45g/L
【0050】
従来の技術によってニッケルメッキ浴を構成することができるし、上記のようなワットニッケルメッキ浴以外にスルファミン酸ニッケルメッキ浴を用いることもできる。
【0051】
(3)0.1μm以下の層を形成するためのメッキ浴の条件(ストライクメッキ法)
温度:30ないし60℃
pH:2ないし6
シアン化金属(M)カリウム[KM(CN)2:0.1ないし1.0g/L]
(ここで、Mは、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、カドミウム(Cd)及びこれらの合金の中の少なくとも一つである。)
硫酸ニッケルと塩酸の混合液:20ないし60g/L
電流密度:5.0ないし15A/dm2
【0052】
上記のようなストライクメッキ法によって0.1μm以下の層を形成させた。
【0053】
(4)金−銅層を形成するためのメッキ浴の条件
温度:50ないし90℃
pH:8ないし9
シアン化金カリウム[KAu(CN)2:2ないし16g/L]
シアン化銅カリウム[KCu(CN)2:0.2ないし10g/L]
メイクアップ:リン酸カリウム、酢酸亜鉛、スルファミン酸ニッケルまたはクエン酸50ないし100ml/L
電流密度:0.1ないし1.5A/dm2
【0054】
選択的にシアン化金属(X)カリウム[KX(CN)2:0.05ないし1.0g/L]をともに含ませることができる。(ここで、Xは、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ビズマス(Bi)またはタリウム(Tl)である。)上記のメッキ浴の条件に応じて金−銅層を形成させて、その硬度を測定して表1に記載した。
[比較例]
【0055】
(1)硬質金メッキ浴の条件(添加剤としてコバルト使用)
温度:50ないし90℃
pH:8ないし9
シアン化金カリウム[KAu(CN)2:4.0g/L]
シアン化コバルトカリウム[KCO(CN)3:2.0g/L]
有機酸として、ココナッツ脂肪酸ジエタノールアミド(coconut fatty acids diethanolamide)系:65ないし85g/L
電流密度:0.1ないし1.5A/dm2
【0056】
(2)ニッケルメッキ浴の条件(ワットニッケルメッキ浴)
温度:40ないし50℃
pH:4.0ないし4.5
硫酸ニッケル(NiSO4・H2O):280g/L]
塩化ニッケル(NiCl2・H2O):50g/L]
ホウ酸(H3BO4):45g/L
【0057】
従来の技術によってニッケルメッキ浴を構成することができるし、上記のようなワットニッケルメッキ浴以外にスルファミン酸ニッケルメッキ浴を用いることもできる。上記の硬質金メッキ浴の条件にて硬質金層を形成させた後、その硬度を測定して表1に記載した。
【表1】
【0058】
本発明は、上記実施形態に限定されないし、本発明における思想内で当分野の通常の知識を持った者によって多くの変形が可能であることは勿論のことである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】従来技術の一実施形態による導電性基板の断面図である。
【図2】従来技術の一実施形態による電気接点用金属端子の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態における導電性基板の断面図である。
【図4】本発明の他の一実施形態における導電性基板の断面図である。
【図5】本発明のさらに他の一実施形態における導電性基板の断面図である。
【図6】本発明の一実施形態における電気接点用金属端子の断面図である。
【図7】本発明の他の一実施形態における電気接点用金属端子の断面図である。
【図8】本発明のさらに他の一実施形態における電気接点用金属端子の断面図である。
【図9】本発明の一実施形態における導電性基板の層を示すSEM写真である。
【図10】本発明の一実施形態における導電性基板の層を示すSEM写真である。
【図11】本発明の一実施形態における導電性基板の層を示すSEM写真である。
【図12】本発明の一実施形態における振動モータの概略的断面図である。
【図13】本発明の一実施形態における振動モータに含まれる導電性基板を示す図面である。
【符号の説明】
【0060】
110、210 ベース基材
120、220、320 銅層
130 金または硬質金層
140 ニッケル層
230、330 金−銅層
240、340 中間層
250、350 0.1μm以下の層
4 振動モータ
40 ロータ
41、51 導電性基板
42 ブラシ
43 コイル
44 樹脂
45 シャフト
46 リードワイヤ
47 フレキシブル基板
48 マグネット
511 セグメント
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性基板、モータ、振動モータ及び電気接点用金属端子に関するもので、特に金−銅層を含む導電性基板、モータ、振動モータ及び電気接点用金属端子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の導電性基板または電気接点用金属端子のメッキ層は、銅または銅合金の銅層の上に中間層を形成して、その上にまた金(Au)、ニッケル(Ni)、ロジウム(Rd)のような導電性の良いメッキをした。このうち、金メッキが優れた導電性のために主として使われた。 金層を形成するためのメッキ浴に、耐磨耗性の向上のために微量の添加剤のコバルト(Co)、インジウム(In)などを添加して硬質金メッキ(金99wt% 以上) 層を形成することもある。ここで、金または硬質金層と銅層との間に金属結合による拡散を防止するために必ずニッケル層のような中間層を要した。
【0003】
図1は、従来技術の一実施形態による導電性基板の断面図である。図1を参照すれば、導電性基板の層は、ポリイミドまたはエポキシ樹脂等のベース基材110の上に銅または銅合金の銅層120が形成される。この上に、硬度が高くて導電性の良い金または硬質金メッキ層130を形成するためには、銅層120と、金または硬質金層130との間にニッケル層140を必ず要する。
【0004】
図2は、従来技術の一実施形態による電気接点用金属端子の断面図である。図2を参照すれば、電気接点用金属端子の層は、銅または銅合金の銅層120 の上に硬度が高くて導電性の良い金または硬質金層130を形成するためには、銅層120と金または硬質金層130との間に金属結合による拡散を防止するために中間層140を必ず要する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このような金または硬質金メッキ法は、耐磨耗性向上のために微量の添加剤を添加したにもかかわらずその耐磨耗性に限界がある。 したがって優れた耐磨耗性が要求される導電性基板または電気接点用金属端子にこの金または硬質金メッキ法を使うのに限界がある。
【0006】
従来は、金または硬質金層の耐久性を維持するために金または硬質金層の厚さを 1.0μm以上にした。層の厚さが厚くなることに応じて層の中の添加剤として添加されたコバルトなどの共析が起きて、摩擦の際金属パウダーのように電流経路を邪魔する要素が発生しやすい。これによって、スパークによる通電の問題が発生することもあり、導電性基板または電気接点用金属端子の電気信頼性を落とす問題点があった。
【0007】
このような電流経路を邪魔する要素の発生確率は、添加剤の含量及び表面形態(morphology)によって異に現われて、例えば、コバルト添加剤を用いる場合、金または硬質金層のコバルト量の管理が難しいという問題点もある。また、必ずニッケル層のような中間層が必要であり工程の簡略化が難しい。
【0008】
例えば、電源から供給される電流を、ロータに含まれている整流子に供給するために導電性基板とブラシとを含むモータにおいて上記のような問題がよく発生する。電流経路を形成するために導電性基板内のセグメントたちとブラシが接触するようになり、ロータの回転によって導電性基板とブラシとの間に摩擦が発生するからである。したがって、モータ内でブラシと接触する導電性基板は耐磨耗性が優れることが要求される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、電気伝導度と耐磨耗性が向上して、電気信頼性が優れた金−銅層を含む導電性基板、モータ、振動モータ及び電気接点用金属端子を提供する。
【0010】
本発明の一の形態によれば、ベース基材、このベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、及びこの銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む導電性基板を提示することができる。
【0011】
本発明の他の形態によれば、ベース基材、このベース基材の少なくとも一側面に形成されて 銅または銅合金より成った銅層、この銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成ってる群から少なくとも一つを含む中間層、及びこの中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む導電性基板を提示することができる。ここで、中間層の厚さが0.1μm以下でありうる。
【0012】
また、ここで、上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%であるのが好ましくて、この金−銅層の厚さが0.5μm以上であるのが好ましいし、またこの金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含むことができる。
【0013】
本発明のさらに他の形態によれば、電流経路を形成するために導電性基板とブラシとを含むモータにおいて、この導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて 銅または銅合金より成った銅層、及び上記銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含むモータを提示することができる。
【0014】
本発明のさらに他の形態によれば、電流経路を形成するために導電性基板とブラシとを含むモータにおいて、上記導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、上記銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及び上記中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含むモータを提示することができる。ここで、中間層の厚さが0.1μm以下でありうる。
【0015】
また、ここで、上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%が好ましくて、この金−銅層の厚さが0.5μm以上であるのが好ましいし、またこの金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含むことができる。
【0016】
本発明のさらに他の形態によれば、偏心を有して回転するし少なくとも一側面に導電性基板を含むロータ、上記導電性基板に接していて少なくとも一端が固定されたブラシを含む振動モータにおいて、この導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、及び上記銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む振動モータを提示することができる。
【0017】
本発明のさらに他の形態によれば、偏心を有して回転するし少なくとも一側面に導電性基板を含むロータ、上記導電性基板に接していて少なくとも一端が固定されたブラシを含む振動モータにおいて、上記導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、上記銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及び上記中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む振動モータを提示することができる。ここで、この中間層の厚さが0.1μm以下でありうる。
【0018】
また、ここで、上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%が好ましくて、この金−銅層の厚さが0.5μm以上であるのが好ましいし、またこの金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含むことができる。
【0019】
本発明のさらに他の形態によれば、銅または銅合金より成った銅層、及びこの銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む電気接点用金属端子を提示することができる。
【0020】
本発明のさらに他の形態によれば、銅または銅合金より成った銅層、この銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及びこの中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む電気接点用金属端子を提示することができる。 ここで、中間層の厚さが0.1μm以下でありうる。
【0021】
ここで、上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%が好ましくて、この金−銅層の厚さが0.5μm以上であるのが好ましいし、またこの金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含むことができる。
【発明の効果】
【0022】
上述したように、本発明の一の形態である導電性基板及び電気接点用金属端子は、耐磨耗性及び電気伝導度が優れて電気信頼性が高い。このような導電性基板を含むモータ、例えば振動モータは、機械的摩耗に対する耐久性が優れて長い寿命のモータを得ることができる。
【0023】
具体的には、金と銅が合金形態で安定的結合を形成していて、耐磨耗性向上のための添加剤としてコバルトを含む必要がない。したがって、コバルトの共析の摩擦による金属パウダーの生ずる恐れがなく、スパークによる通電の問題の発生する確率が低い。また、層に銅が含まれていて相対的に金の含有量が低くなって経済的に層を形成することができるし、中間層を含まなくメッキ工程を行うこともできるので工程を縮めさせることができる利点がある。
【0024】
また、電気伝導度は、添加剤によらないで金−銅層の物理的性質によって変わるので金−銅層の使用は、従来より優れた電気伝導度を有する層を提供することができる。この金−銅層はまた硬度と強度が補強されたので電気的接触や外部との強い摩擦が起きる部位でも優れた耐磨耗性を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明による導電性基板、モータ、振動モータ及び電気接点用金属端子の好ましい実施形態を添付図面を参照して詳しく説明する。
【0026】
本発明における実施形態は、大きく、導電性基板に含まれる層と電気接点用金属端子に含まれる層に分けられる。このうち、導電性基板に含まれる層は大きく二つに仕分けられるし、電気接点用金属端子に含まれる層も大きく二つに仕分けられる。これらはそれぞれ、第一、金−銅層が直接銅層の上に形成される場合、第二、中間層を有する場合であり、より具体的には、上記中間層は0.1μm以下である場合に分けられる。また、本発明における実施形態の中で、このような層を有する導電性基板を含むモータ、例えば振動モータをともに挙げることができる。以下で順番に説明する事にする。
【0027】
本実施形態の導電性基板の応用例として、単面、両面、多層、軟性、硬性、軟硬性などの各種PCB基板、半導体実装用基板、LTCC、MLCなどをあげることができるし、層を含むことができる基板であれば種類に制限なしに適用が可能である。好ましい応用例として、導電性基板とブラシとの間に接触が起きるモータをあげることができる。例えば、携帯電話のようなポータブル端末機に装着されて振動形態で受信状態を知らせる振動電子部品において、振動モータの整流作用をするPCB基板を挙げることができる。また、PCB基板や半導体実装用基板、LTCCなどの基板に電源を供給するとか外部装置や他の基板と信号を取り交わすための場合を挙げることができる。また、両面基板の場合、基板のビアホールの場合にも銅または銅合金より成った銅層を含むことができるが、本発明の層はこのビアホールの銅層の上部に金−銅層を形成させることができる。
【0028】
しかし、本実施形態の層が用いられることができる導電性基板の例はこれらに限定されないし、優れた電気伝導度を有しながら摩擦による耐磨耗性も要求される導電性基板に用いられることができる。
【0029】
また、本実施形態の層が用いられることができる電気接点用金属端子の応用例として、基板のメッキ端子や二次電池の陰極、陽極端子や外部装置から電源を供給受けるための端子、外部装置や他の器機と信号を取り交わすための内・外部金属端子をあげることができる。
【0030】
しかし、本実施形態の層が用いられることができる電気接点用金属端子の例はこれらに限定されないし、優れた電気伝導度を有しながら摩擦による耐磨耗性も要求される電気接点用金属端子に用いられることができる。
【0031】
図3は、本発明の一実施形態における導電性基板の断面図である。図3を参照すれば、導電性基板は、ベース基材210上部に銅または銅合金より成った銅層220が形成されていて、この銅層220の上部に金−銅層230が順次に積層された構造を有する。図9は上記のような構造を有する導電性基板の層を示すSEM写真である。このSEM写真には、ベース基材は含まれなく銅層及び金−銅層を含んでいる。
【0032】
図4は、本発明の他の一実施形態における導電性基板の断面図である。図4を参照すれば、導電性基板は、ベース基材210の上部に銅または銅合金より成った銅層220が形成されていて、この銅層220の上部に中間層240が形成されているし、この中間層240の上部に金−銅層230が順次に積層された構造を有する。図10は、上記のように中間層を含む構造を有する導電性基板の層を示すSEM写真である。このSEM写真には、ベース基材は含まれなく、銅層、中間層の例としてニッケル層及び、金−銅層を含んでいる。
【0033】
図5は、本発明のさらに他の一実施形態における導電性基板の断面図である。図5を参照すれば、導電性基板は、ベース基材210の上部に銅または銅合金より成った銅層220が形成されていて、この銅層220の上部に0.1μm以下の層250が形成されているし、この0.1μm以下の層250の上部に金−銅層230が順次に積層された構造を有する。図11は、上記のように0.1μm以下の層を含む構造を有する導電性基板の層を示すSEM写真である。このSEM写真は、ベース基材は含まれなく、銅層、0.1μm以下の層及び、金−銅層を含んでいる。上記ベース基材210は、導電性基板を形成するのに適するベースフィルムを言うことでフィルムの種類に制限はない。このようなベース基材の例としてエポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエステルなどをあげることができる。
【0034】
図6は、本発明の一実施形態における電気接点用金属端子の断面図である。図6を参照すれば、電気接点用金属端子は、銅または銅合金より成った銅層320の上部に金−銅層330が積層された構造を有する。図9は、このような層に関するSEM写真である。
【0035】
図7は、本発明の他の一実施形態における電気接点用金属端子の断面図である。図7を参照すれば、電気接点用金属端子は、銅または銅合金より成った銅層320の上部に中間層340が形成されていて、この中間層340の上部に金−銅層330が順次に積層された構造を有する。図10は、このような層に関するSEM写真である。
【0036】
図8は、本発明のさらに他の一実施形態における電気接点用金属端子の断面図である。図8を参照すれば、電気接点用金属端子は、銅または銅合金より成った銅層320の上部に0.1μm以下の層350が形成されていて、この0.1μm以下の層350の上部に金−銅層330が順次に積層された構造を有する。図11はこのような層に関するSEM写真である。
【0037】
上記の金−銅層は、従来の金または硬質金層に比べて耐磨耗性が優れて、電気伝導度もよく、導電性基板や電気接点用金属端子の生産の際金の含有量が従来に比べて低くなって高価である金の使用が減るので経済的な層を得ることができる。本実施形態による金−銅層の厚さは0.5ないし2μmである。金−銅層の厚さが少なくとも0.5μm以上であれば要求される耐磨耗性を有することができる。これは、既存の金または硬質金層が耐磨耗性を確保するために1.0μm以上であることが要求された点と異なる。また、金−銅層の厚さが2μm以下であっても要求される電気伝導度と耐磨耗性が発揮されるのでそれ以上の厚さに金−銅層を形成する必要はない。ただ、電気接点用金属端子を構成する金−銅層の場合、外部的刺激から電気接点用金属端子の電気信頼性と耐磨耗性を確保するために厚さ5μmまでの金−銅層を形成させることができる。
【0038】
また、金−銅層の金と銅は合金の形態であり堅い金属結合をしているので、コバルトのように銅の共析が起きる恐れが根本的に除去されている。金−銅層は、下部の銅または銅合金との拡散が起きる恐れがないので中間層を必ずしも要することなく直接的に銅層上部に金−銅層を形成することができる。したがって、このような直接メッキ方法を用いる場合、中間層の形成を略することができて導電性基板及び電気接点用金属端子にメッキを行う際工程を簡略化することができる。
【0039】
このような金−銅層を構成する金は12Kないし23Kの金を用いることができるし、金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%であるのが好ましい。より好ましい金の含有量は70重量%である。層を形成する金の種類と金の含有量は、要求される電気伝導度と耐磨耗性に応じて金の含有割合を最小にすることが経済的な側面で一番好ましい。
【0040】
このような金−銅層は選択的に添加剤を含むことができる。好ましい実施形態によればこのような添加剤として、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ビズマス(Bi)、タリウム(Tl)及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを選択することができる。このような添加剤は、金−銅層に添加されて脱色を防止するとか耐久性、耐磨耗性を増加させる役目をする。
【0041】
また、導電性基板及び電気接点用金属端子に層を形成する際、銅または銅合金より成った銅層上部に中間層を形成して耐磨耗性が優れた金−銅層を形成することもできる。このような中間層を形成する金属は、ニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを選択することができる。例えば、中間層としてニッケルを選択する場合、金属の拡散を防止するためにニッケル層が要求された場合と同じに、ニッケル層を形成する方法と同じ方法で中間層を形成することができる。本発明では、金属の拡散の憂慮がないのでこのような中間層は必ずしも必要なことではなく、選択的に含むことができる。このような中間層の厚さは1ないし5μmでありうるが、金−銅層と銅層との間に拡散の憂慮がないのでこの中間層の厚さは薄いほどより好ましい。
【0042】
これ以外にも、このような中間層をストライクメッキ方法によって形成させることができる。このストライクメッキ方法は、銅層上部に、短い時間内に薄ら0.1μm以下の層を形成した後、その上部に金−銅層を形成することである。好ましい実施形態によれば、この0.1μm以下の層の厚さは0.1μmないし0.01μmであり、より好ましいのは0.08μm以下である。
【0043】
本発明は、また上記のような導電性基板を含むモータを提供することができる。ブラシを有するモータの場合、電流経路を形成して整流作用をする導電性基板とブラシとを含むモータの場合、ブラシと接する導電性基板は優れた耐磨耗性が要求されるので本発明による電気伝導度と耐磨耗性が優れた導電性基板を用いるのが好ましい。
【0044】
このようなモータの一例として、図12は、本発明の一実施形態における振動モータの概略的断面図を示していて、図13は、本発明の一実施形態における振動モータに含まれる導電性基板を示す図面である。図12と図13を参照すれば、図示されていない外部の電源がリードワイヤ46やフレキシブル基板47に印加されれば、この電流をロータ40のコイル43に伝達するために電流経路を形成するブラシ42と導電性基板41が必要である。少なくとも一端が固定されたブラシ42は導電性基板41と接していて、ブラシ42は印加された電流を導電性基板41に伝達する。
【0045】
ロータ40の一側面に含まれている導電性基板41は、伝達された電流をまたコイル43に伝達して、マグネット48との相互作用によってロータ40が回転することになる。この際、ロータが偏心されていると振動が発生することになる。この際、このような回転によってブラシ42と導電性基板41の接触部位、具体的には、導電性基板41内のセグメント511たちは摩擦がひどくなって導電性基板を構成する層に摩耗が起きることになるのである。このような振動モータは、コイル43や偏心効果を極大化させるための偏心錘などを一体で支持するために絶縁物質から成った樹脂44、ロータ40を支持するためのシャフト45をともに含むことができる。
【0046】
本発明によるモータの種類は、上記のような振動モータに限定されないし、電流経路を形成するためにブラシと導電性基板とを含むモータであれば種類に制限なく使われることができる。
【0047】
以下、本発明における実施形態に係る具体的な実施例よるメッキ条件と硬度実験に関して具体的に説明する。
【実施例】
【0048】
(1)中間層を形成するためのメッキ浴の条件
温度:30ないし60℃
pH:2ないし6
シアン化金属(M)カリウム[KM(CN)2:0.1ないし1.0g/L]
(ここで、Mは、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、カドミウム(Cd)及びこれらの合金の中の少なくとも一つである。)
メイクアップ:リン酸カリウム、酢酸亜鉛、スルファミン酸ニッケルまたはクエン酸 50ないし100ml/L
電流密度:5.0ないし15A/dm2
【0049】
(2)中間層のうちニッケル層を形成するための条件(ワットニッケルメッキ浴)
温度:40ないし50℃
pH:4.0ないし4.5
硫酸ニッケル(NiSO4・H2O):280g/L
塩化ニッケル(NiCl2・H2O):50g/L
ホウ酸(H3BO4):45g/L
【0050】
従来の技術によってニッケルメッキ浴を構成することができるし、上記のようなワットニッケルメッキ浴以外にスルファミン酸ニッケルメッキ浴を用いることもできる。
【0051】
(3)0.1μm以下の層を形成するためのメッキ浴の条件(ストライクメッキ法)
温度:30ないし60℃
pH:2ないし6
シアン化金属(M)カリウム[KM(CN)2:0.1ないし1.0g/L]
(ここで、Mは、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、カドミウム(Cd)及びこれらの合金の中の少なくとも一つである。)
硫酸ニッケルと塩酸の混合液:20ないし60g/L
電流密度:5.0ないし15A/dm2
【0052】
上記のようなストライクメッキ法によって0.1μm以下の層を形成させた。
【0053】
(4)金−銅層を形成するためのメッキ浴の条件
温度:50ないし90℃
pH:8ないし9
シアン化金カリウム[KAu(CN)2:2ないし16g/L]
シアン化銅カリウム[KCu(CN)2:0.2ないし10g/L]
メイクアップ:リン酸カリウム、酢酸亜鉛、スルファミン酸ニッケルまたはクエン酸50ないし100ml/L
電流密度:0.1ないし1.5A/dm2
【0054】
選択的にシアン化金属(X)カリウム[KX(CN)2:0.05ないし1.0g/L]をともに含ませることができる。(ここで、Xは、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ビズマス(Bi)またはタリウム(Tl)である。)上記のメッキ浴の条件に応じて金−銅層を形成させて、その硬度を測定して表1に記載した。
[比較例]
【0055】
(1)硬質金メッキ浴の条件(添加剤としてコバルト使用)
温度:50ないし90℃
pH:8ないし9
シアン化金カリウム[KAu(CN)2:4.0g/L]
シアン化コバルトカリウム[KCO(CN)3:2.0g/L]
有機酸として、ココナッツ脂肪酸ジエタノールアミド(coconut fatty acids diethanolamide)系:65ないし85g/L
電流密度:0.1ないし1.5A/dm2
【0056】
(2)ニッケルメッキ浴の条件(ワットニッケルメッキ浴)
温度:40ないし50℃
pH:4.0ないし4.5
硫酸ニッケル(NiSO4・H2O):280g/L]
塩化ニッケル(NiCl2・H2O):50g/L]
ホウ酸(H3BO4):45g/L
【0057】
従来の技術によってニッケルメッキ浴を構成することができるし、上記のようなワットニッケルメッキ浴以外にスルファミン酸ニッケルメッキ浴を用いることもできる。上記の硬質金メッキ浴の条件にて硬質金層を形成させた後、その硬度を測定して表1に記載した。
【表1】
【0058】
本発明は、上記実施形態に限定されないし、本発明における思想内で当分野の通常の知識を持った者によって多くの変形が可能であることは勿論のことである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】従来技術の一実施形態による導電性基板の断面図である。
【図2】従来技術の一実施形態による電気接点用金属端子の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態における導電性基板の断面図である。
【図4】本発明の他の一実施形態における導電性基板の断面図である。
【図5】本発明のさらに他の一実施形態における導電性基板の断面図である。
【図6】本発明の一実施形態における電気接点用金属端子の断面図である。
【図7】本発明の他の一実施形態における電気接点用金属端子の断面図である。
【図8】本発明のさらに他の一実施形態における電気接点用金属端子の断面図である。
【図9】本発明の一実施形態における導電性基板の層を示すSEM写真である。
【図10】本発明の一実施形態における導電性基板の層を示すSEM写真である。
【図11】本発明の一実施形態における導電性基板の層を示すSEM写真である。
【図12】本発明の一実施形態における振動モータの概略的断面図である。
【図13】本発明の一実施形態における振動モータに含まれる導電性基板を示す図面である。
【符号の説明】
【0060】
110、210 ベース基材
120、220、320 銅層
130 金または硬質金層
140 ニッケル層
230、330 金−銅層
240、340 中間層
250、350 0.1μm以下の層
4 振動モータ
40 ロータ
41、51 導電性基板
42 ブラシ
43 コイル
44 樹脂
45 シャフト
46 リードワイヤ
47 フレキシブル基板
48 マグネット
511 セグメント
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース基材、
上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて、銅または銅合金より成った銅層、及び
上記銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む導電性基板。
【請求項2】
ベース基材、
上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて、銅または銅合金より成った銅層、
上記銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及び
上記中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む導電性基板。
【請求項3】
上記中間層の厚さが0.1μm以下である請求項2記載の導電性基板。
【請求項4】
上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%である請求項1ないし3のいずれかに記載の導電性基板。
【請求項5】
上記金−銅層の厚さが0.5μm以上である請求項1ないし3のいずれかに記載の導電性基板。
【請求項6】
上記金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含む請求項1ないし3のいずれかに記載の導電性基板。
【請求項7】
電流経路を形成するために導電性基板とブラシとを含むモータにおいて、
上記導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて、銅または銅合金より成った銅層、及び上記銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含むモータ。
【請求項8】
電流経路を形成するために導電性基板とブラシとを含むモータにおいて、上記導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、上記銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及び上記中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含むモータ。
【請求項9】
上記中間層の厚さが0.1μm以下である請求項8記載のモータ。
【請求項10】
上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%である請求項7ないし9のいずれかに記載のモータ。
【請求項11】
上記金−銅層の厚さが0.5μm以上である請求項7ないし9のいずれかに記載のモータ。
【請求項12】
上記金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含む請求項7ないし9のいずれかに記載のモータ。
【請求項13】
偏心を有して回転し、少なくとも一側面に導電性基板を含むロータ、上記導電性基板に接して少なくとも一端が固定されたブラシを含む振動モータにおいて、
上記導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、及び上記銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む振動モータ。
【請求項14】
偏心を有して回転し、少なくとも一側面に導電性基板を含むロータ、上記導電性基板に接して少なくとも一端が固定されたブラシを含む振動モータにおいて、
上記導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、上記銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及び上記中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む振動モータ。
【請求項15】
上記中間層の厚さが0.1μm以下である請求項14記載の振動モータ。
【請求項16】
上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%である請求項13ないし15のいずれかに記載の振動モータ。
【請求項17】
上記金−銅層の厚さが0.5μm以上である請求項13ないし15のいずれかに記載の振動モータ。
【請求項18】
上記金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含む請求項13ないし15のいずれかに記載の振動モータ。
【請求項19】
銅または銅合金より成った銅層、及び
上記銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む電気接点用金属端子。
【請求項20】
銅または銅合金より成った銅層、
上記銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及び
上記中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む電気接点用金属端子。
【請求項21】
上記中間層の厚さが0.1μm以下である請求項20記載の電気接点用金属端子。
【請求項22】
上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%である請求項19ないし21のいずれかに記載の電気接点用金属端子。
【請求項23】
上記金−銅層の厚さが0.5μm以上である請求項19ないし21のいずれかに記載の電気接点用金属端子。
【請求項24】
上記金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含む請求項19ないし21のいずれかに記載の電気接点用金属端子。
【請求項1】
ベース基材、
上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて、銅または銅合金より成った銅層、及び
上記銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む導電性基板。
【請求項2】
ベース基材、
上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて、銅または銅合金より成った銅層、
上記銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及び
上記中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む導電性基板。
【請求項3】
上記中間層の厚さが0.1μm以下である請求項2記載の導電性基板。
【請求項4】
上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%である請求項1ないし3のいずれかに記載の導電性基板。
【請求項5】
上記金−銅層の厚さが0.5μm以上である請求項1ないし3のいずれかに記載の導電性基板。
【請求項6】
上記金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含む請求項1ないし3のいずれかに記載の導電性基板。
【請求項7】
電流経路を形成するために導電性基板とブラシとを含むモータにおいて、
上記導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて、銅または銅合金より成った銅層、及び上記銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含むモータ。
【請求項8】
電流経路を形成するために導電性基板とブラシとを含むモータにおいて、上記導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、上記銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及び上記中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含むモータ。
【請求項9】
上記中間層の厚さが0.1μm以下である請求項8記載のモータ。
【請求項10】
上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%である請求項7ないし9のいずれかに記載のモータ。
【請求項11】
上記金−銅層の厚さが0.5μm以上である請求項7ないし9のいずれかに記載のモータ。
【請求項12】
上記金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含む請求項7ないし9のいずれかに記載のモータ。
【請求項13】
偏心を有して回転し、少なくとも一側面に導電性基板を含むロータ、上記導電性基板に接して少なくとも一端が固定されたブラシを含む振動モータにおいて、
上記導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、及び上記銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む振動モータ。
【請求項14】
偏心を有して回転し、少なくとも一側面に導電性基板を含むロータ、上記導電性基板に接して少なくとも一端が固定されたブラシを含む振動モータにおいて、
上記導電性基板は、ベース基材、上記ベース基材の少なくとも一側面に形成されて銅または銅合金より成った銅層、上記銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及び上記中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む振動モータ。
【請求項15】
上記中間層の厚さが0.1μm以下である請求項14記載の振動モータ。
【請求項16】
上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%である請求項13ないし15のいずれかに記載の振動モータ。
【請求項17】
上記金−銅層の厚さが0.5μm以上である請求項13ないし15のいずれかに記載の振動モータ。
【請求項18】
上記金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含む請求項13ないし15のいずれかに記載の振動モータ。
【請求項19】
銅または銅合金より成った銅層、及び
上記銅層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む電気接点用金属端子。
【請求項20】
銅または銅合金より成った銅層、
上記銅層の上部に形成されるニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、カドミウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つを含む中間層、及び
上記中間層の上部に形成されて金と銅の合金より成った金−銅層を含む電気接点用金属端子。
【請求項21】
上記中間層の厚さが0.1μm以下である請求項20記載の電気接点用金属端子。
【請求項22】
上記金−銅層の金の含有量が45ないし95重量%である請求項19ないし21のいずれかに記載の電気接点用金属端子。
【請求項23】
上記金−銅層の厚さが0.5μm以上である請求項19ないし21のいずれかに記載の電気接点用金属端子。
【請求項24】
上記金−銅層は、銀、亜鉛、ビズマス、タリウム及びこれらの合金より成った群から少なくとも一つをともに含む請求項19ないし21のいずれかに記載の電気接点用金属端子。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図12】
【図13】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図12】
【図13】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−314191(P2006−314191A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−114811(P2006−114811)
【出願日】平成18年4月18日(2006.4.18)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月18日(2006.4.18)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
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