説明

金属エッチング用組成物、および金属エッチング用組成物を用いた半導体装置の製造方法

【課題】基板に含まれる珪素系材料に対してダメージを与えることなく、常温で高速に長時間安定してタングステン系金属を除去することができるエッチング用組成物を提供する。
【解決手段】本発明の金属エッチング用組成物は、過硫酸塩の添加量が8〜30質量%、塩基性化合物の添加量が1〜15質量%、となるように配合された、フッ素含有化合物を含まない25℃でのpHが8以上の水溶液であることを特徴とする。過酸化水素をさらに添加することによりタングステン系金属とチタン系金属の積層膜あるいは合金膜の除去に適用することができる。他方、過酸化水素を無添加とすることにより、チタン系金属に優先してタングステン系金属を選択的に除去することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属エッチング用組成物、および当該金属エッチング用組成物を用いた半導体装置の製造方法に関する。さらに詳しくは室温でタングステン金属の高いエッチングレートを有する金属エッチング用組成物、および当該金属エッチング用組成物を用いた半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の構造において、配線およびプラグにタングステン系金属、そのバリア膜にチタン系金属を適用する例が一般的となっている。これらの配線は高細線化を実現するためにダマシン構造により形成される。これらの配線を形成する工程では、CMP(Chemical Mechanical Polishing)により配線金属が製膜された基板を平坦化し、同様の工程を繰り返すことで配線を多層に積層し、三次元的な配線構造を形成することが行われている。しかしCMPを工程中に採用する場合、専用の研磨装置および研磨液を用いて一定時間半導体ウエハの研磨および後洗浄を行うため、製造コストが上昇してしまう。一方、エッチング液を用いて上記の配線、プラグ、およびバリア膜に用いられる金属を選択的かつ高速にエッチング(エッチバック処理)することが出来れば、液処理のみで短時間に構造体を形成することができるため、製造コストおよび時間の大幅な削減が期待できる。
【0003】
半導体装置の製造工程のなかで、特に配線工程において基板に設けたトレンチ部にチタン系金属からなるバリアメタルを形成した後、タングステン系金属をトレンチ部を埋設するように基板表面に製膜し、エッチバックまたはCMPを用いて平坦化を行い、タングステン系金属のプラグを形成する工程がある。この工程中で平坦化については、バリアメタルであるチタン系金属を残したい場合はタングステン系金属膜のエッチングをチタン系金属膜表面と同一平面の高さまでで停止し、チタン系金属を除去したい場合はエッチングをタングステン系金属およびチタン系金属に渡って実施する。ゆえに、エッチバック法を採用してこの工程を実施する場合、エッチング用組成物としてはタングステン系金属を高速にエッチングでき、かつ、チタン系金属に対してエッチング性を所望する程度に制御できるエッチング用組成物が望ましい。
【0004】
従来のエッチング用組成物を用いたエッチング処理については、恒温処理槽にエッチング用組成物を満たし半導体ウエハを浸漬するディップ処理が主に用いられてきた。ディップ処理は同時にかつ均一に多数のウエハをエッチングすることができるため生産性に優れている。しかし、近年半導体装置は高細線化およびウエハの大型化が進み、超高純度の薬液を使用する必要があること、および半導体処理装置において機械的な処理速度が進歩したことから、1枚ずつ半導体ウエハ上にエッチング用組成物を吐出し常温付近で高速でエッチング処理を行う枚葉処理が主流となりつつある。例として、特許文献1(特開2000−31114号公報)、特許文献2(特開2005−45285号公報)にはエッチバック法による枚葉処理によりタングステン系金属をエッチングして半導体装置を製造する方法が開示されている。
【0005】
エッチバックによる枚葉処理時のエッチングレートとしては、チタン系金属に対してはバリア膜の膜厚が比較的薄いためエッチングレートはさほど重視されないものの、タングステン系金属に対するエッチングレートは製膜されたタングステンの膜厚が厚いため、生産性の観点から少なくとも60nm/min(ナノメートル/分)以上、理想的には80nm/min以上が必要とされている。
【0006】
従来、タングステン系金属のエッチング液としては、フッ素系成分を含むエッチング用組成物が用いられてきた。前記特許文献1、2には、過酸化水素をはじめとした複数の酸化剤と、フッ酸をはじめとした増強剤を組み合わせた組成物によりエッチバック法を行うに際して、加熱した窒素ガスにより基板を加熱してエッチングレートを向上させる等の方法が開示されている。しかしながら、開示されている複数の酸化剤と増強剤の単純な組み合わせによる組成物では容易に常温で高速なエッチングを実施することができない。また、フッ素系成分を含むエッチング組成物は半導体装置に用いられる酸化シリコンなどの珪素系基板材料にダメージを与える。さらに、専用の半導体製造用装置を用いなければならず、かつ人体や環境に対して悪影響を及ぼす懸念があることから取り扱いや排出が厳しく制限されている。
【0007】
フッ素系成分を含むエッチング組成物には上記デメリットがあるため、近年は環境性能により優れた過酸化水素を主成分とするエッチング用組成物(特許文献3:特開2004−31791号公報)が採用されている。しかし、既存の過酸化水素を含むエッチング用組成物を枚葉処理に適用する場合、高いエッチングレートを実現するためには、常温から離れた高温条件を要する。枚葉処理はディップ処理と異なり、気相に少量のエッチング液が大面積で暴露されるため、液温を高温で安定させることは困難である。加えてエッチングレートは温度変化に敏感であるため、枚葉処理によるエッチングは高温での処理には適さない。また、エッチング液の成分が揮発したり、過酸化水素が分解したりするためにエッチング状態が安定せず液寿命も短い。
【0008】
特許文献4(米国特許第5130275号)には半導体装置の実装技術の製造方法として、10質量%のチタンおよび90質量%のタングステンからなる合金膜のエッチングを実施するために、水酸化アンモニウムの添加によりpHを9〜11に調整した7質量%の過硫酸アンモニウムおよび1〜2質量%の過酸化水素からなる組成物が開示されている。しかし、この組成物はスズを主成分とするハンダにダメージを与えないことを目的としたチタン/タングステン合金のエッチング用組成物であり、タングステン系金属の常温での高速エッチングに関しては何ら記されていない。
【0009】
加えて、上記エッチング用組成物の成分である過硫酸アンモニウムは、水溶液にすると過酸化水素および硫酸イオン、アンモニウムイオンに分解することが一般的に知られており、過酸化水素水はチタン系金属をエッチングする性質を有することから、チタン系金属とタングステン系金属との積層構造において、タングステン系金属を選択的に高速エッチングすることは困難であると予想される。
【0010】
その他、タングステンの高速エッチング液として、フェリシアン化カリウムを含む塩基性水溶液(例えば非特許文献1:右高正俊、「新LSI工学入門」、オーム社、p.125(1992))やオルト過ヨウ素酸を含む水溶液(例えば特許文献5:特開2005−166924号公報)が知られている。しかしながら、フェリシアン化カリウムは配位子としてシアノ基を有するため、取り扱い上危険であり廃棄も容易ではない。ゆえに、このような成分を含むエッチング用組成物の使用は避けることが好ましい。また、特許文献5に開示されている実施例では、過ヨウ素酸を常温付近(30℃)でエッチングに用いた場合のエッチングレートが30nm/min程度であり、エッチングレートが低いため生産性に劣る。他に加温して、または過ヨウ素酸に対しフッ化水素酸を添加してエッチングレートを向上させた実施例も開示されているが、上述したとおり、フッ化水素酸は珪素系材料に対してダメージを与えるため好ましくなく、加温する場合はエッチングの不安定化の原因となる。また、過ヨウ素酸は危険物かつ高額な薬品であるため、生産性およびコストダウンの観点からも好ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2000−31114号公報
【特許文献2】特開2005−45285号公報
【特許文献3】特開2004−31791号公報
【特許文献4】米国特許第5130275号
【特許文献5】特開2005−166924号公報
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】右高正俊、「新LSI工学入門」、オーム社、p.125(1992)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、基板に含まれる珪素系材料に対してダメージを与えることなく、常温で高速に長時間安定してタングステン系金属を除去することができるエッチング用組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者らは、上記課題を解決するエッチング用組成物について鋭意検討した結果、過硫酸塩、塩基性化合物、および水を用いて調製され、任意に過酸化水素がさらに配合され、任意にキレート剤がさらに含まれる、フッ素含有化合物を含まない25℃でのpHが8以上の水溶液が、基板に含まれる珪素系材料に対してダメージを与えることなくタングステン系金属を常温で高速にエッチングできることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は下記の事項を含む。
【0015】
[1]過硫酸塩の添加量が8〜30質量%、塩基性化合物の添加量が1〜15質量%、となるように配合された、フッ素含有化合物を含まない25℃でのpHが8以上の水溶液であることを特徴とする金属エッチング用組成物。
[2]さらに過酸化水素の添加量が0.1〜10質量%となるように配合された[1]に記載の金属エッチング用組成物。
[3]さらに0.1〜5質量%のキレート剤を含む[2]に記載の金属エッチング用組成物。
[4]前記過硫酸塩が、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、および過硫酸カリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である[2]または[3]に記載の金属エッチング用組成物。
[5]前記塩基性化合物が、水酸化テトラメチルアンモニウム、アンモニア、およびコリンからなる群より選ばれる少なくとも1種である[2]〜[4]のいずれかに記載の金属エッチング用組成物。
[6]前記金属が、タングステンまたはチッ化タングステンである[2]〜[5]のいずれかに記載の金属エッチング用組成物。
[7]過酸化水素が無添加である[1]に記載の金属エッチング用組成物。
[8]さらに0.1〜5質量%のキレート剤を含む[7]に記載の金属エッチング用組成物。
[9]前記過硫酸塩が、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、および過硫酸カリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である[7]または[8]に記載の金属エッチング用組成物。
[10]前記塩基性化合物が、水酸化テトラメチルアンモニウム、アンモニア、およびコリンからなる群より選ばれる少なくとも1種である[7]〜[9]のいずれかに記載の金属エッチング用組成物。
[11]前記金属が、タングステンまたはチッ化タングステンである[7]〜[10]のいずれかに記載の金属エッチング用組成物。
[12]珪素系材料を含む基板の少なくとも一部にタングステン系金属単独、またはチタン系金属およびタングステン系金属を含む膜を形成する工程と、前記タングステン系金属、またはチタン系金属およびタングステン系金属の少なくとも一部を[2]〜[6]のいずれかに記載の金属エッチング用組成物を用いて除去する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
[13]珪素系材料を含む基板の少なくとも一部にチタン系金属およびタングステン系金属を含む膜を形成する工程と、前記タングステン系金属を[7]〜[11]のいずれかに記載の金属エッチング用組成物を用いてチタン系金属に優先してタングステン系金属を選択的に除去する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
[14]前記チタン系金属が、チタンおよび/またはチッ化チタンである[12]または[13]に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明の金属エッチング用組成物は、基板に含まれる珪素系材料に対してダメージを与えることなくタングステン系金属を常温で高速にエッチングすることが可能であり、半導体装置の製造に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1a】本発明の金属エッチング用組成物のタングステンのエッチングレートに対する過硫酸アンモニウムの濃度依存性を示すグラフである。
【図1b】本発明の金属エッチング用組成物のタングステンのエッチングレートに対するアンモニアの濃度依存性を示すグラフである。
【図1c】本発明の金属エッチング用組成物のタングステンのエッチングレートに対する過酸化水素の濃度依存性を示すグラフである。
【図2a】本発明の金属エッチング用組成物のチタンのエッチングレートに対する過硫酸アンモニウムの濃度依存性を示すグラフである。
【図2b】本発明の金属エッチング用組成物のチタンのエッチングレートに対するアンモニアの濃度依存性を示すグラフである。
【図2c】本発明の金属エッチング用組成物のチタンのエッチングレートに対する過酸化水素の濃度依存性を示すグラフである。
【図3】本発明の金属エッチング用組成物およびAPMのタングステンに対するエッチングレートの経時変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0019】
本発明の金属エッチング用組成物は、過硫酸塩の添加量が8〜30質量%、塩基性化合物の添加量が1〜15質量%、となるように配合された、フッ素含有化合物を含まない25℃でのpHが8以上の水溶液であることを特徴とする。
【0020】
本発明の金属エッチング用組成物は、過硫酸塩と塩基性化合物が所定量で配合されているため常温でタングステン系金属を高速でエッチングすることができる。また、金属エッチング用組成物に過酸化水素をさらに添加することによりチタン系金属をエッチングすることもできる。一般的に塩基性の過酸化水素水は、チタン系金属およびタングステン系金属の双方に対しエッチング性を有するが、本発明においては、金属エッチング用組成物中の過酸化水素の濃度を制御することにより、チタン系金属およびタングステン系金属の双方をエッチングすることもできるし、チタン系金属に優先してタングステン系金属を選択的にエッチングすることもできる。また、フッ素含有化合物を含まないため、Si、SiO、Siなどの珪素系材料にダメージを与えない。さらに、キレート剤を任意に添加することにより、半導体基板表面への金属の再付着を抑制する効果を有する。このような金属エッチング用組成物を用いることで、半導体装置の製造方法に有効な加工手段を提供することができる。
【0021】
本発明のエッチング用組成物に用いられる過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、および過硫酸カリウムからなる群より選ばれる少なくとも一種を用いることができる。半導体製造工程に適した高純度の製品が入手しやすく、安価であることから、過硫酸アンモニウムが好ましい。過硫酸塩はエッチング用組成物中に添加量が8〜30質量%、好ましくは10〜25質量%、より好ましくは12〜20質量%となるように配合される。過硫酸塩の添加量が8質量%以上であれば、タングステン系金属のエッチングに寄与する成分の濃度を目的とする用途に十分なものとし、効率よくタングステン系金属を除去することができる。一方、過硫酸塩の添加量が30質量%以下であれば、常温で添加する場合でも過硫酸塩自体の溶解度が問題にならず、他の成分の添加濃度も制限されない。過硫酸塩の添加方法は、特に制限されず、予め高濃度の水溶液を調製し所定の濃度となるように配合することもできるし、粉体のまま所定の濃度となるように配合することもできる。また、過硫酸塩として添加する代わりに、その過硫酸塩に対応する、より酸化状態の低い含硫黄物質に対して電解法または任意の強酸化剤を用いて、液中で過硫酸イオンまたは過硫酸を生成させてもよい。例えば、硫酸を電解することにより液中に過硫酸を生成させた組成物も本発明の効果を奏すると考えられるため、このような態様も本発明の範囲内に含まれる。また、上記に挙げた過硫酸塩を複数組み合わせて添加してもよい。
【0022】
本発明の金属エッチング用組成物に過酸化水素をさらに配合すると、チタン系金属のエッチング作用を発現させることができる。過酸化水素源としては、一般的な市販の30〜35質量%過酸化水素水を用いることができる。過酸化水素はエッチング用組成物中に好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは5〜10質量%添加される。過酸化水素の添加量が10質量%より高い場合も問題なくエッチングを実施することはできるが、他の成分の添加濃度が制限されるため、エッチングレートとのバランスを考慮して添加することが好ましい。
【0023】
本発明の金属エッチング用組成物に用いられる塩基性化合物は、過硫酸塩および過酸化水素のエッチング性を制御することを目的として添加される。塩基性化合物の種類としては特に限定されるものではないが、水酸化テトラメチルアンモニウムなどの水酸化テトラアルキルアンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物、アンモニア、コリン、トリメチルアミンなどのアルキルアミン類、ピペリジン、ピペラジン、N−メチルモルホリン、イミダゾール、イミダゾリウム塩、ピリジン、ピリジニウム塩、ピロール、ピロリジウム塩、グアニジンおよびそれらの誘導体を用いることができる。これらは単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。これらのなかでは、水酸化テトラメチルアンモニウム、アンモニア、およびコリンが、半導体製造プロセスで問題となる金属系成分を含まず安価で高純度な原料が容易に入手できることから好ましい。添加量は添加する化合物、およびその他の成分の添加濃度により異なるので一概に述べることができないが、金属エッチング用組成物のpHを8以上にする量であり、本発明では1〜15質量%であり、好ましくは1.5〜10質量%である。塩基性化合物の添加量が1質量%以上であれば金属エッチング組成物のpHを8以上にすることができ、タングステン系金属を高速で除去することができる。塩基性化合物の添加量が15質量%より高い場合でも用いることは可能であるが、大幅な除去効果の改善はない。
【0024】
本発明の金属エッチング用組成物には、必要に応じてキレート剤を配合することができる。キレート剤は、金属エッチング用組成物に溶解した金属イオンのキレート効果による捕集、およびチタン系金属とタングステン系金属のエッチングレート比を調節するために添加される。キレート剤の具体例としてはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヘキサメチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸(CyDTA)、ビス(2−アミノエチル)エチレングリコール四酢酸(EGTA)、ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン、エチレンジアミンジプロピオン酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、蟻酸、乳酸、アスコルビン酸、酒石酸、コハク酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、グルタミン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、スルファミン酸、チオ酢酸、チオリンゴ酸、システイン、グリシン、アラニン、長鎖アルキルベンゼンスルホン酸、長鎖アルキル硫酸、長鎖アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、長鎖アルキルトリメチルアンモニウムハライドおよびそれらの誘導体等が挙げられる。これらの中でもエッチング特性、環境に対する安全性の観点から、好ましくはクエン酸が用いられる。これらのキレート剤は塩の形で添加してもよい。半導体装置に使用する観点から、キレート剤の塩を使用する場合はアンモニウム塩もしくはテトラメチルアンモニウム塩が好ましい。キレート剤の配合濃度は、その化学種により異なるので一概には述べることができないが、好ましくは0.1〜5質量%である。キレート剤の配合濃度が5質量%以下であれば、キレート剤の種類によらず、キレート剤に起因するエッチングレートの低下を防止または抑制することができる。また、上記配合濃度であれば、キレート剤を金属エッチング用組成物に十分に溶解させることができるため、組成物中での懸濁物の生成、半導体基板上での残渣の発生等を防止または抑制することができる。
【0025】
本発明の金属エッチング用組成物は、水溶液として使用するが、必要に応じてアセトニトリル、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの、水と混和する有機溶媒を添加することもできる。除去性能等に悪影響を与えないものであれば有機溶媒は上記のものに限定されるものではない。また、本発明の金属エッチング用組成物で処理を行った後に、基板上からキレート剤の残渣等を除去するために、これらの有機溶剤で後洗浄を行ってもよい。
【0026】
本発明において「タングステン系金属」とは、タングステンおよびチッ化タングステンを指す。また、「チタン系金属」とは、チタンおよびチッ化チタンを指す。これらの金属は、半導体装置上に独立して、または積層されて存在していてもよく、任意の比率にて合金化された物質、例えばタングステンとチタンの合金であるTiWやチッ化タングステンとチッ化チタンの合金であるTiWNとして存在していてもよい。
【0027】
本発明の金属エッチング用組成物は、フッ素含有化合物を含有しないためシリコン、SiO、Si等の珪素系材料を侵さないので、これらの珪素系材料を含む基板に形成されたタングステン系金属膜の除去に好適に用いることができ、また、過酸化水素をさらに添加した組成物は、チタン系金属膜またはタングステン系金属膜とチタン系金属膜との積層膜等の除去に好適に用いることができる。これらの金属膜の基板への成膜方法は特に限定されるものではなく、スパッタリング、CVD(Chemical Vapor Deposition)、ALD(Atomic Layer Deposition)、真空蒸着、めっき等のいずれの手法も用いることができ、また成膜条件や熱処理条件も限定されるものではない。
【0028】
本発明の金属エッチング用組成物は、金属薄膜の形成条件や膜厚などに応じて、金属選択性および除去性を最適化するために、使用する液量、処理回数、処理温度等の処理条件を適宜設定することができる。液温は例えば1〜100℃の範囲とすることができるが、本発明の金属エッチング用組成物は室温で高速にタングステン系金属をエッチングできることを特徴とするものであるから、液温は好ましくは5〜40℃、より好ましくは15〜30℃である。室温でエッチング処理を行うことにより、優れた金属除去性および液寿命が得られる。上記温度より低い温度で使用した場合、金属除去性の低下や成分の沈殿が起こりうる。上記温度より高い温度で使用する場合、成分の分解や液の成分の揮発による濃度変化に留意し、加温するのがよい。
【0029】
本発明の金属エッチング用組成物を調製するにあたり、金属成分を含まない過硫酸塩、塩基性化合物、キレート剤等を選択することで、半導体デバイスを金属で汚染せずにエッチング処理することができる。金属エッチング用組成物が金属成分を含む場合は、MEMSデバイスや実装技術等の金属汚染の影響を受けない電子デバイスの製造工程に使用でき、金属汚染の影響を受ける可能性のある電子デバイスであっても、エッチング処理を行った後、高純度の希塩酸等で洗浄処理すれば使用できる。上記タングステン系金属膜を用いる電子デバイスとしては、ディスプレイデバイス、半導体デバイス、MEMSデバイス、プリント配線基板などが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、最終製品にタングステン系金属膜は残らないが、製造プロセスの途中でタングステン系金属が使用され、本発明の金属エッチング用組成物によってタングステン系金属が全て溶解除去されるデバイスも含まれる。
【0030】
本発明の金属エッチング用組成物を用いて半導体装置を製造する際、通常は枚葉法を用いて半導体ウエハ表面に金属エッチング用組成物をノズルから供給することにより処理を行うことができる。他にもバッチ法により半導体ウエハを処理槽内で金属エッチング用組成物に浸漬することにより処理を行うこともできる。これらの処理は、攪拌、揺動、および超音波をかけながら行うこともできる。また、タングステン系金属を材料として用いる半導体装置であれば、エッチバック以外の半導体装置の製造工程にも用いることができる。
【0031】
本発明の金属エッチング用組成物は、前記組成にて実際の半導体装置の製造時に用いられるが、輸送や調合の容易さの点から、水以外の各成分を使用時の比率と等しい比率で含む濃縮溶液、または固体もしくは粉末として製造、運搬、貯蔵してもよい。濃縮溶液は、使用時に超純水によって希釈され、本発明で開示した濃度範囲内で使用される。また、各成分の一部または全部を輸送時に個別に運搬し、半導体装置の製造時に各成分を混合して使用してもよい。
【0032】
本発明の金属エッチング用組成物の原料となりうる成分、すなわち過硫酸塩、塩基性化合物、過酸化水素水、および/またはキレート剤は、イオン交換法、キレート樹脂法、晶析、蒸留、イオン交換膜もしくは限外濾過膜を用いた高度な精製を行う、および/または製造設備からの不純物混入を防止することによって、金属不純物濃度が著しく低い状態、例えば数ppb以下の濃度で、金属エッチング用組成物に使用することができる。このような原料を用いて調製された金属エッチング用組成物は、最先端の半導体製造プロセスの品質基準に対応することができる。精製方法については上記に述べた方法に制限されるものではない。また、金属成分を元々含む、あるいは金属成分を含まないものの高度に精製されていない金属エッチング用組成物を用いてエッチング処理を実施した場合でも、その処理の後に半導体デバイスにダメージを与えない範囲で超高純度の水や塩酸等で再度洗浄を実施することにより上記品質基準を満たすこともできる。
【0033】
本発明の金属エッチング用組成物を用いる半導体装置の製造方法としては、例えば以下の2つの方法が挙げられる。すなわち、第一の方法は、珪素系材料を含む基板の少なくとも一部にタングステン系金属単独、またはチタン系金属およびタングステン系金属を含む膜を形成する工程と、前記タングステン系金属、またはチタン系金属およびタングステン系金属の少なくとも一部を、過酸化水素をさらに添加した金属エッチング用組成物を用いて除去する工程と、を含む製造方法である。第二の方法は、珪素系材料を含む基板の少なくとも一部にチタン系金属およびタングステン系金属を含む膜を形成する工程と、前記タングステン系金属を過酸化水素が無添加のエッチング用組成物を用いてチタン系金属に優先してタングステン系金属を選択的に除去する工程と、を含む製造方法である。これらの方法は、例えば半導体装置の配線工程に対して適用できる。また、半導体ウエハ等の基板に構成される半導体素子、磁性体素子、バリアメタル、ライナーメタル、電極の製造工程等の用途に対して広く用いることができる。
【実施例】
【0034】
本発明を以下の実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0035】
(エッチングレートの評価方法)
タングステン膜またはチタン膜を有する基板を本発明の金属エッチング用組成物に浸漬した際のエッチングレートを以下の方法により測定した。タングステンまたはチタンからなる薄膜をそれぞれスパッタリングによりシリコン基板上に製膜した。膜厚は、タングステンは100nm、チタンは85nmとした。これらの基板を0.5×0.5cm角に切り出してエッチングレート評価用のサンプル片を得た。金属エッチング用組成物は、表1に示した各実施例および比較例の組成となるように、水に対して各成分を添加することにより調製した。調製した各組成物を別々のガラス製容器に投入し、恒温槽を用いて25℃に保温した。これらに上記サンプル片を投入して静置し、目視にて観察しながら金属膜が消失するまでの時間をストップウォッチにより計測した。pHはpHメーターAS−212(アズワン製)により25℃で測定した。試薬は過硫酸アンモニウム(キシダ化学製)、過ヨウ素酸(キシダ化学製)、過塩素酸(キシダ化学製)、50質量%フッ酸(関東化学製)、フッ化アンモニウム(和光純薬製)、69質量%硝酸(キシダ化学製、特級)、35質量%塩酸(和光純薬製)、85質量%リン酸(和光純薬製、高速液体クロマトグラフ用)、水酸化ナトリウム(キシダ化学製、一級)、水酸化カリウム(キシダ化学製、特級)、28質量%アンモニア水(キシダ化学製、特級)、25質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(昭和電工製、TMAHと省略)、コリン(東京化成工業製)、30質量%過酸化水素水(キシダ化学製、電子材料用)、98質量%硫酸(キシダ化学製、特級)、フェリシアン化カリウム(和光純薬工業製)を用いた。尚、調製に際して混合順序は得られる液の特性に無関係である。エッチング用組成物中の水は純水および試薬に含まれる水分よりなる。
【0036】
(タングステンに対するエッチング用組成物の組成検討)
過硫酸塩、過酸化水素、フッ素系成分、フェリシアン化カリウム、その他酸化剤、酸、塩基性化合物等を含むエッチング用組成物を調製し、タングステンに対する25℃でのエッチングレートを評価した結果を表1にまとめて示す。過硫酸アンモニウムを含む実施例では、いずれも珪素系材料にダメージを与えるフッ素系成分を含まずに略70nm/min以上のエッチングレートでタングステンをエッチングをすることが出来た。過硫酸塩を含まない比較例でも、タングステンを高速にエッチング出来るもの(比較例1、7)はあるが、これらはフッ素系成分またはフェリシアン化カリウムを含有しており、好ましい組成ではない。過酸化水素およびアンモニアを含む比較例11では、50nm/min程度のエッチングが実施できるものの、後述するように液寿命が短く発泡も激しいため、安定してエッチングを実施することができず、実施例の結果よりも劣る。
【0037】
(過硫酸アンモニウム、アンモニア、過酸化水素を配合したエッチング用組成物のエッチングレートの濃度依存性)
本発明の過硫酸アンモニウム、アンモニア、および任意成分として過酸化水素を配合したエッチング用組成物について、タングステン系金属としてタングステンを用いたエッチングレートの組成依存性を図1a〜c、チタン系金属としてチタンを用いたエッチングレートの組成依存性を図2a〜cにそれぞれ示す。図1aは、過硫酸アンモニウムおよびアンモニア(9質量%となる量)を配合し、過酸化水素は無添加であり、pHが9.5〜9.8のエッチング用組成物において、過硫酸アンモニウムの濃度を変化させたときのものである。図1bは、過硫酸アンモニウム(15質量%となる量)およびアンモニアを配合し、過酸化水素は無添加であり、pHが8.4〜9.5のエッチング用組成物において、アンモニアの濃度(1質量%以上)を変化させたときのものである。図1cは、過硫酸アンモニウム(15質量%となる量)、アンモニア(7質量%となる量)、および過酸化水素を配合し、pHが9.3〜9.5のエッチング用組成物において、過酸化水素の濃度を変化させたときのものである。図2aは、過硫酸アンモニウム、アンモニア(7質量%となる量)、および過酸化水素(8質量%となる量)を配合し、pHが9.6のエッチング用組成物において、過硫酸アンモニウムの濃度を変化させたときのものである。図2bは、過硫酸アンモニウム(15質量%となる量)、アンモニア、および過酸化水素(8質量%となる量)を配合し、pHが8.4〜9.5のエッチング用組成物において、アンモニアの濃度(1質量%以上)を変化させたときのものである。図2cは、過硫酸アンモニウム(15質量%となる量)、アンモニア(7質量%となる量)、および過酸化水素を配合し、pHが9.3〜9.5のエッチング用組成物において、過酸化水素の濃度を変化させたときのものである。タングステンのエッチングレートは、過硫酸アンモニウム、アンモニアの低濃度域では濃度の増加に伴い上昇し、次第に飽和する傾向を有するが、過酸化水素の濃度には依存しないことがわかる。これに対して、チタンのエッチングレートは過酸化水素、アンモニアの濃度の増加に伴い緩やかに上昇するが、過硫酸アンモニウムの濃度には依存しないことがわかる。このように、タングステンのエッチングレートを制御する場合は過硫酸アンモニウムの濃度、チタンのエッチングレートを制御する場合は過酸化水素の濃度を調整することにより、それぞれの金属種に対して独立してエッチングレートを設定することができる。すなわち、過酸化水素が無添加のエッチング組成物を用いることによりタングステンをチタンに優先して選択的に高速でエッチングすることが可能であり、過酸化水素をさらに添加したエッチング組成物を用いることによりタングステンとチタンの積層膜、またはタングステンとチタンの合金膜のエッチングをすることができ、高速でのエッチングを必要としない場合にはチタン単独膜のエッチングをすることもできる。タングステンのエッチングレートは過硫酸アンモニウム濃度を10質量%以上、アンモニア濃度を3質量%以上とすることにより室温で60nm/min以上のエッチングレートを示すことが示唆される。
【0038】
図3に、一例として、過硫酸アンモニウム(15質量%となる量)、アンモニア(6質量%となる量)、および過酸化水素(8質量%となる量)を配合し、pHが9.5である本発明の金属エッチング用組成物を用いたときの、タングステンのエッチングレートの経時変化を示す。参考のため、一般的なタングステンのエッチング用組成物であるAPM(30質量%過酸化水素水:28質量%アンモニア水を5:1(容量比)で混合、4質量%のアンモニアおよび25質量%の過酸化水素を含む溶液)を用いたタングステンのエッチングレートの経時変化をあわせて示す。その結果、本発明のエッチング用組成物ではごく初期にエッチングレートの低下が起こるものの、その後80時間を経過した時点においてもエッチングレートは100nm/min以上を保持するのに対して、APMでは初期エッチングレートは60nm/min程度となるものの20時間付近を境にしてエッチングレートが低下し、略80時間経過後ではエッチング性が完全に失われた。このように、本発明の金属エッチング用組成物は安定して高速なエッチングを長期間継続して実施することができ、生産性およびコストの観点から好ましい。
【0039】
(珪素系材料のダメージ評価方法)
珪素系材料からなる膜を有する基板をエッチング用組成物に浸漬した際のダメージを評価するため、以下の評価を行った。シリコン基板上にSiOまたはSiからなる薄膜をスパッタリングにより膜厚を50nmとして製膜した。また、シリコン基板上にまずSiOからなる50nmの薄膜をスパッタリングにより製膜し、さらにその上にポリシリコンからなる膜をスパッタリングにより160nmの厚みで製膜した。これらの基板を2×1cm角に切り出し、前記の金属膜を有するウエハの評価と同様に実施例1〜8および比較例4〜7の各エッチング用組成物に25℃で1時間浸漬して評価を行った。処理後の基板について、膜厚の変化を干渉型膜厚計(大日本スクリーン製造製、VM−2000)を用いて評価した。その結果を表1に示す。その結果、本発明の実施例1〜8の各エッチング用組成物では珪素系材料からなる膜に対して膜厚変化が無かったが、フッ素を含む比較例4〜7の組成物で処理した場合には膜厚が変化し、エッチングレートは1nm/min以上であった。このように、本発明の金属エッチング用組成物は、珪素系材料(Si、SiO、およびSi)を含む基板に対してダメージを与えずにタングステン系金属および/またはチタン系金属をエッチングすることができる。
【0040】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の金属エッチング用組成物は、珪素系材料を侵すことなくタングステン系金属の高速エッチングを長時間安定して行うことができるので、半導体装置の製造上有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
過硫酸塩の添加量が8〜30質量%、塩基性化合物の添加量が1〜15質量%、となるように配合された、フッ素含有化合物を含まない25℃でのpHが8以上の水溶液であることを特徴とする金属エッチング用組成物。
【請求項2】
さらに過酸化水素の添加量が0.1〜10質量%となるように配合された請求項1に記載の金属エッチング用組成物。
【請求項3】
さらに0.1〜5質量%のキレート剤を含む請求項2に記載の金属エッチング用組成物。
【請求項4】
前記過硫酸塩が、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、および過硫酸カリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項2または3に記載の金属エッチング用組成物。
【請求項5】
前記塩基性化合物が、水酸化テトラメチルアンモニウム、アンモニア、およびコリンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項2〜4のいずれか一項に記載の金属エッチング用組成物。
【請求項6】
前記金属が、タングステンまたはチッ化タングステンである請求項2〜5のいずれか一項に記載の金属エッチング用組成物。
【請求項7】
過酸化水素が無添加である請求項1に記載の金属エッチング用組成物。
【請求項8】
さらに0.1〜5質量%のキレート剤を含む請求項7に記載の金属エッチング用組成物。
【請求項9】
前記過硫酸塩が、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、および過硫酸カリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項7または8に記載の金属エッチング用組成物。
【請求項10】
前記塩基性化合物が、水酸化テトラメチルアンモニウム、アンモニア、およびコリンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項7〜9のいずれか一項に記載の金属エッチング用組成物。
【請求項11】
前記金属が、タングステンまたはチッ化タングステンである請求項7〜10のいずれか一項に記載の金属エッチング用組成物。
【請求項12】
珪素系材料を含む基板の少なくとも一部にタングステン系金属単独、またはチタン系金属およびタングステン系金属を含む膜を形成する工程と、前記タングステン系金属、またはチタン系金属およびタングステン系金属の少なくとも一部を請求項2〜6のいずれか一項に記載の金属エッチング用組成物を用いて除去する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項13】
珪素系材料を含む基板の少なくとも一部にチタン系金属およびタングステン系金属を含む膜を形成する工程と、前記タングステン系金属を請求項7〜11のいずれか一項に記載の金属エッチング用組成物を用いてチタン系金属に優先してタングステン系金属を選択的に除去する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記チタン系金属が、チタンおよび/またはチッ化チタンである請求項12または13に記載の半導体装置の製造方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−4871(P2013−4871A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136541(P2011−136541)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【Fターム(参考)】