集中化された測定値データベースを構築して操作するためのシステム及び方法
病気の診断と、病気罹患率の識別と、異なる薬剤の市場浸透データ及び効果の分析とを支援する集中化された医療画像の数量情報データベースを構築し及び/又は操作する。ある実施形態では、疾患は骨粗しょう症や変形性関節症等の骨に関連したものである。被検者の医療画像、個人情報及び治療情報は情報収集端末において取得され、中央データベースへ直接に、又はシステムサーバを介して転送される。医療画像から数量情報が導出され、中央データベースに格納されて、被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられる。認証されたユーザは、上記データベースに直接に、又は中央サーバを介してアクセスすることができ、病気を診断し、また格納されたデータに対して統計的分析を実行することができる。問題の病気を治療するための薬剤のマーケティングに関する決定は、競合する薬剤の効果、市場浸透度及び機能の分析に基づいて下すことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に医学的な測定値の格納に関し、特に、病気を診断しまた異なる薬剤の効果及び市場への浸透の分析を可能にするために、医療画像や、又は他の診断情報、並びに関連した患者及び治療情報から導出される医学的データを収集し、処理し、かつ格納するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2000年8月29日に出願された米国仮特許出願第60/228,591号について米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張する、2001年8月29日に出願された「医療画像の定量分析のための方法及び装置(METHODS AND DEVICES FOR QUANTITATIVE ANALYSIS OF MEDICAL IMAGES)」と題する米国特許出願第09/942,528号の一部継続出願である。これらの出願は、参照により本願明細書に組み込まれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
X線及び他の医療画像生成技術は、重要な診断ツールである。しかしながら、従来の孤立型の医療画像診断機器によって生成される測定値は、画像が現像されたフィルムとしてか又は当該機器内のハードドライブに格納されたものとしてかのいずれかで利用可能であり、遠隔のユーザからはアクセスできないという場合が多い。その結果、遠隔のユーザらが病気の診断及び疫学上の分析のためにこれらの画像に含まれたデータを利用するには不便である可能性がある。また、地域による比較を行って病気の流行を判断したり、測定値の統計的分析を行ったりするために、その孤立した機器に単独で格納された測定値を利用することも、実際的でない可能性がある。
【0004】
さらに、既知の医療画像診断システムは、被検者又は患者の治療情報を収集したり格納したりすることはせず、そのため、様々な治療の結果としての被検者の体調の改善を追跡することや、また異なる薬剤の治療上の効果を比較することができない。また、これらの従来システムは、与えられた薬剤に関する潜在的市場又は成長しつつある市場を識別するために役立つ有益なマーケティング戦略情報や、異なる薬剤に関する現在の市場占有率情報を製薬会社に提供することもできない。さらに、既知の医療画像診断システムの画像品質に係る品質保証及び分析は、現場で行われる。既知の医療画像診断システムは、画像品質の遠隔での品質保証に備えたものではない。
【0005】
上述の制限事項は、医療画像に基づく情報に限定されるものではない。患者らが治療を受けている可能性のある様々な病気及び疾患や、対応する関連情報を同様の方法で取得可能である病気及び疾患に関する情報を集中化することもまた、同様に望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上で述べたことに鑑みて、本発明のある態様によれば、診断情報は医療画像から導出され、関連した患者及び治療情報とともにデータベースに格納される。ある実施形態では、この情報は、例えば歯のX線写真や又は股関節及び脊柱(又はその1つ又は複数の椎体)のX線写真のようなX線写真から取得され、上記X線写真は、定期的に撮影されることが可能であって、ゆえに入手に便利であり、また(関連した患者及び治療情報ともに)遠隔送信するのにも比較的便利である。他の骨格部位のX線写真には、例示として、前腕、上腕、手、手首、下肢、大腿、足、足首、ひざ関節、肘関節、肩関節、肋骨及び頭蓋が含まれる。当然ながら、これらの部位のうちのいくつかは、頻繁にX線で検査することができない可能性がある。しかしながら、体内の異なる骨から取得された骨のデータを相関させることが可能な範囲では、異なる骨格部位のX線写真の使用が有用であると実証することができる。他の実施形態では、他の画像生成技術によって情報を生成する。さらに他の実施形態では、画像には基づかない診断情報が導出されて、同様に処理される。
【0007】
本発明のもう1つの態様によれば、この診断情報は、病気の流行を、地理的又は人口統計学的のいずれかで(もしくは両方で)識別するために使用可能である。この方法で導出される病気の流行情報は、製薬会社の市場戦略を識別するために使用可能である。さらに、薬剤の効果に関する情報もまた、地理的又は人口統計学的のいずれかで(もしくは両方で)導出可能である。
【0008】
本発明の他の特徴及び目的は、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明を詳述する前に、本発明が特定の定式化又はプロセスパラメータに限定されず、当然ながらそれらが変化する可能性のあるということが理解される必要がある。また、ここで使用する用語は単に本発明の特定の実施形態の説明のみを目的としたものであり、限定的であることを意図したものではないということも理解される必要がある。
【0010】
本発明を実施する際には、別段の指示がない限り、当該技術に係る技能に含まれる従来のデータベース格納及び操作方法を使用する。このような技術は文献の中で完全に説明されている。例えば、ジェイ・ビー・スカーバラ,「数値数学解析」,第3版,出版者:ジョン・ホプキンス・プレス,1955年(Numerical Mathematical Analysis, Third Edition, by J. B. Scarborough, 1955, John Hopkins Press, publisher)、ジェフリー・エル・ホイッテンほか,「システムの分析及び設計方法」,第4版,出版者:リチャード・ディー・アーウィン,1997年(System Analysis and Design Methods, by Jeffrey L. Whitten, et al., Fourth Edition, 1997, Richard D. Irwin, publisher)、フレッド・アール・マクファデンほか,「最新データベース管理」,第5版,出版者:アディソン−ウェズリー・パブリッシング・カンパニー,1999年(Modern Database Management, by Fred R. McFadden, et al., Fifth Edition, 1999, Addison-Wesley Pub. Co., publisher)、ジェフリー・エイ・ホッファーほか,「最新のシステム分析及び設計」,第2版,出版者:アディソン−ウェズリー・パブリッシング・カンパニー,1998年(Modern System Analysis and Design, by Jeffery A. Hoffer, et al., Second Edition, 1998, Addison-Wesley Pub. Co., publisher)、デイビッド・エム・クレンケ,「データ処理:基礎、設計及び実装」,第7版,出版者:プレンティス・ホール,2000年(Data Processing: Fundamentals, Design, and Implementation, by David M. Kroenke, Seventh Edition, 2000, Prentice Hall, publisher)、リチャード・バーカー,「ケース法:エンティティ関係のモデリング(コンピュータにより支援されたシステムエンジニアリング)」,出版者:アディソン−ウェズリー・パブリッシング・カンパニー,1990年(Case Method: Entity Relationship Modelling (Computer Aided Systems Engineering), by Richard Barker, 1990, Addison-Wesley Pub. Co., publisher)などを参照されたい。
【0011】
上述したもの又は後述するものを問わず、ここに引用したすべての刊行物、特許明細書及び特許出願明細書については、参照によりその全体がここに組み込まれている。
【0012】
上述したことにも拘わらず、それらに含まれかつ組織化されたデータに関連し、ここに記載したデータベース構造は、本発明の特徴の1つである。データベースを開発して構成することは既知であるが、データベース構造について従来的な性質であるとここで認めていることはいずれも、ここに記載したデータベース又はそのデータベースについて説明される任意の使用法が従来技術のものであると認めたと解釈されるべきではない。
【0013】
本明細書及び添付の請求の範囲において使用されているように、単数形の定冠詞及び不定冠詞は、記載内容がそうでないことを明示していない限り複数の指示対象を含むということは留意されなければならない。従って、例えば「1つの較正ファントム」という言及は、1つ又は複数のこのようなファントムを含む。
【0014】
1.定義.
別段の定義のない限り、ここで使用したすべての技術用語及び科学用語は、本発明が関係する技術分野における通常の技能を有する者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有する。試験のために本発明を実施する際には、ここに記載したものと同様のものか又は等価な任意の方法及び材料を使用することができるが、ここでは好適な材料及び方法を説明する。
【0015】
「被検者(又は患者)」という用語は、ヒトや、チンパンジー並びに他の類人猿及びサル種等のヒト以外の霊長類と、畜牛、羊、豚、ヤギ及び馬等の家畜と、犬や猫等の飼い慣らされたほ乳動物と、マウス、ラット及びモルモット等のげっ歯類を含む実験動物などであるが、ただしこれらに限定されない多数のほ乳綱の動物を特に含む、任意の温血動物を含む。この用語は、特定の年齢又は性別を示すものではなく、よって、オスであるかメスであるかを問わず成体及び生まれたての被検者を含む。
【0016】
「パラメータ」は、数式の中に現れる任意定数又は変数であって、これを変化させることによって様々な場合の現象を表現させるものである(エス・ピー・パーカー編,「マグローヒル科学技術用語辞典」,第5版,マグローヒル・インコーポレーテッド,1994年(McGraw-Hill Dictionary of Scientific and Technical Terms, S. P. Parker, ed., Fifth Edition, McGraw-Hill Inc., 1994))。パラメータは、あることの特徴又はふるまいを決定する値を有する性質の集合のうちのいずれかである。
【0017】
「データポイント」は、一般に、物理的測定値に対応する数値であるか(「取得された」1つ又は複数のデータのデータポイント)、もしくは、1つ又は複数の取得されたデータポイントから計算されるか又は導出される単一の数値結果に対応する数値である(「計算された」又は「導出された」1つ又は複数のデータのデータポイント)。導出されるデータは、変化の速さ及び/又は大きさと、(例えば回帰分析により決定されるような)直線の傾きと、(例えば回帰分析により決定されるような)切片と、相関係数とのような、元データから導出された量を含むが、これらに限定されない。データは、非侵襲性又は侵襲性の検査を用いて導出される数値であって、生体内の正常な過程及び病的な過程に関する解剖学的、構造的、生理学的、生化学的又は生体力学的な情報を提示する数値を含むが、これに限定されない。データは、例えば、X線写真又はX線減衰の測定からと、コンピュータ断層撮影スキャンからと、Aスキャン、Bスキャン、Cスキャン、複合スキャン、ドップラー、3D及び4Dスキャンを含む超音波測定からと、陽電子射出コンピュータ断層撮影(positron emission computed tomography:PET)からと、シングルフォトンエミッションコンピュータ断層撮影(single photon emission computed tomography:SPECT)からと、磁気共鳴画像生成又は分光学から導出される数値を含む。データはまた、血液、尿、滑液、脳せき髄液、心嚢液、腹水及び体内の中空の場所における液体の分析等の医学的検査によって導出される数値も含む。データはまた、細胞学及び組織学等の医学的検査によって導出される数値も含む。データはまた、カテーテル等の侵襲性の装置を用いることによって導出される数値も含む。データはまた、所定の範囲の色及び空間分解能とともに所定の範囲のスペクトル成分を用いた、医療写真技術、レーザ拡張型(laser enhanced)画像生成及び様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出される数値も含む。
【0018】
「データポイント」の「属性」とも又は「メタデータ」とも呼ばれる「データタグ」は、これらが関連付けられる特定のデータポイントの様々な特徴である。例えば、X線情報(骨量、骨塩密度又は骨構造を含む)を備えたデータポイントは、多数の属性に関連付けられ、上記属性は、例えば、画像が撮影された日付及び時刻や、測定が行われた特定の被検者に関連する所定の識別情報(例えば、特定の被検者の性別、年齢、人種又は住所等の人口統計学的情報;身長及び体重等の身体的特徴;被検者が使用している薬剤及び/又は被検者の現在又は過去の罹病の種類等の医学的情報)である。他のタイプの医学的検査又は医療画像から導出される他のタイプのデータの場合、データポイントは、特定の検査又は画像に関連付けられた値に対応する。以下でいくつかの例についてより徹底的に提示するが、単なる例示として、心臓、腎臓、眼科及び/又は皮膚科のデータを含むことが可能である。
【0019】
「データベース」は、データポイントと、各データポイントに関連付けられたデータ属性との集合体である。従って、「データポイント、導出されるデータ、及びデータ属性のデータベース」は、例えばX線写真又は他の医療画像又は検査から収集されるデータポイントと、オリジナルのデータポイントから導出されたデータと、これらのデータポイント又は導出されたデータに関連付けられたデータ属性とを備えたデータベースである。データベースは、1つ又は複数のレベルの測定値を備えたデータポイントに限定されてもよく、これらのデータポイントはさらに、1人又は複数の被検者から収集されてもよい。例えば、1つのデータポイントのデータベースが生成されてもよく、このデータベース内の情報は、属性に係る第2のデータベースに関連付けられていてもよい。1つ又は複数のデータベースのこのような組み合わせは、本明細書の教示内容に鑑みて、一般的な当業者の技能の範囲内にある。「データウェアハウス」は、データベースを表すもう1つの用語である。データウェアハウスという用語は、典型的には大型のデータベースに使用される。
【0020】
データベースの「定式化」は、複数のデータポイントを収集することと、これらのデータポイントを、所望されるデータベースフォーマットに入力することと、使用される特定のフォーマットに従って、各データポイントに対して様々な属性を関連付けることとを含む。データポイントを入力しかつそのデータポイントをデータ属性に関連付けるための手段を提供する広範な種類のソフトウェアが存在し、上記ソフトウェアは、IBM DB2(登録商標)(IBMコーポレーション(IBM Corporation))と、エクセル(Excel:登録商標)(マイクロソフト(登録商標)コーポレイション(Microsoft Corporation),ワシントン州シアトル)スプレッドシートソフトウェアと、クアトロ(Quattro:登録商標)(コーレル・インコーポレイテッド(Corel Inc.),カナダ国オタワ)スプレッドシートソフトウェアと、マイクロソフト・アクセス(Microsoft Access:登録商標)(マイクロソフト)ソフトウェアと、オラクル(Oracle:登録商標)(オラクル・インコーポレイテッド(Oracle Inc.),カリフォルニア州レッドウッドショアズ)ソフトウェアと、他のデータベース及びデータウェアハウス処理用ソフトウェアとを含むが、これらに限定されない。
【0021】
データベースの「操作」とは、例えば、データポイントを、当該データポイントに関連付けられた様々なデータ属性又はタグを用いて選択し、ソーティングし、シフトし、集計し、クラスタリングし、モデル化し、調査し、セグメント化することである様々なプロセスを示す。データベースを生成しまた結果として生成されるデータベースを操作するために利用可能なシステムは、サイベース(Sybase:登録商標)(サイベース・システムズ(Sybase Systems),カリフォルニア州エメリービル)と、オラクル(登録商標)(オラクル・インコーポレイテッド,カリフォルニア州レッドウッドショアズ)と、セイジェント・デザイン・スタジオ(Sagent Design Studio:登録商標)(セイジェント・テクノロジーズインコーポレイテッド(Sagent Technologies Inc.),カリフォルニア州マウンテンビュー)システムのソフトウェアを含むがこれらに限定されない。さらに、データ分析及びデータマイニングのための統計パッケージ及びシステムもまた利用可能である。実例としては、SAS(登録商標)(SASインスティテュート・インコーポレイテッド(SAS Institute Inc.),ノースカロライナ州ケアリー)と、SPSS(登録商標)(SPSSインコーポレイテッド(SPSS Inc.),イリノイ州シカゴ)システムのソフトウェアを含む。
【0022】
「データマイニング」とは、大量のデータを選択したり、調査したり、モデル化したりすることで、様々なデータポイント及びデータ属性内での、またこれらの間における、事前に知られていない傾向、パターン及び関係を明らかにするプロセスを示す。
【0023】
「データの集計」及び「データのクラスタリング」とは、1つ又は複数の共通の属性に基づいてデータポイントをグループ化するプロセスを示す。逆に、「データのセグメント化」とは、1つ又は複数の属性に基づいてデータを区別して別々のグループにするプロセスを示す。
【0024】
「遠隔に送信する」とは、医療画像又はデータをローカルなサイトから遠隔のサイトへ送信するプロセスを示す。医療画像又はデータは、郵便サービス又はクーリエサービスを用いて電子記憶媒体上で送信されることが可能である。医療画像又はデータは、電子的な転送プロトコルを用いてローカルなコンピュータから遠隔のコンピュータへ送信されることも可能である。医療画像又はデータは、少なくとも1つ又は複数のローカルなコンピュータを少なくとも1つの遠隔のコンピュータへ接続する電子的なネットワークを用いて送信されること、又は共用されることも可能である。
【0025】
ネットワークは、ローカルエリアネットワークであること、もしくは、広域ネットワーク又は大都市圏ネットワーク等のより広範囲にわたるネットワークであることが可能である。インターネットは、これらの目的に沿ったある種のネットワークであると考えることも可能である。ネットワークは、ダイアルアップ接続、ネットワークカード、ディジタル加入者回線(digital subscriber lines:DSL)、サービス総合ディジタル網(Integrated Services Digital Network:ISDN)、T−1回線又は他のこのような接続を介してアクセスされることが可能である。これらの接続のタイプのうちのいくつか又はすべては、インターネットアクセスを可能にするか又は許容することが可能であるが、ネットワークはインターネットに限定されないということが理解されるべきである。
【0026】
「医療画像」とは、病気の経過を診断するため、病気の経過の重篤度を判断するため、患者の予後を判断するため、病気の経過の進捗をモニタリングするため、又は治療の介入に対する反応を判断するための、現在又は将来の任意の画像生成検査を示す。医療画像は、X線写真、コンピュータ断層撮影(computed tomography:CT)スキャン、超音波検査、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、陽電子射出コンピュータ断層撮影、シングルフォトンエミッションコンピュータ断層撮影、及び磁気共鳴画像(magnetic resonance imaging:MRI)又は分光学、医療写真、光学干渉断層撮影、及び共焦点生体顕微鏡検査法を含むことが可能である。
【0027】
「標準的なX線画像」とは、標準的なX線装置上で生成されるX線画像を示す。標準的なX線画像は、従来のX線フィルムを用いて取得可能である。この場合、標準的なX線画像は、典型的には、スキャナ、ビデオカメラ又は他のディジタル装置を用いてディジタル化される。標準的なX線画像はまた、例えばリンのプレート又はアモルファスシリコンもしくはセレンの検出器システムを用いて、ディジタル式に取得されることも可能である。標準的なX線画像はまた、コンピュータを用いたX線撮影又はディジタル式のX線撮影の装置を用いて取得されたX線画像を含む。標準的なX線画像は、単一又は2重のX線吸収システムを用いて取得されたデータ又は画像を含まない。標準的なX線画像は、1つ又は複数の椎骨、股関節、ひざ関節、足根関節、足、踵足、上肢、肘、前腕、とう骨遠位端、手首、下顎、歯又は上顎を含むがこれらに限定されない様々な骨組構造を表す可能性がある。
【0028】
「標準的なX線装置」とは、例えば、関節炎、関節腔狭窄、びらん、椎間板腔狭窄、骨折及びその他の評定と、胸部及び腹部の評価その他とのような、一般的な診断の目的で使用されるX線装置を示す。標準的なX線装置は、典型的にはX線発生装置及びX線管を含む。
【0029】
「日常の医療又は歯科治療」とは、医療又は歯科治療の提供者により日常的な医療又は歯科治療に係る管理の一部として与えられる任意の診療又は治療を示す。上記日常医療又は歯科治療は、防止的又は予防的性質のものである可能性があり、また、診断的又は治療的性質のものである可能性もある。上述した日常の医療は、医学的状態又は歯科的状態を治療するためのものである可能性もある。上述した日常の医療は、急激な医学的又は歯科的できごとがない場合、半年毎、毎年又は隔年を基準とする訪問の、もしくは、患者側もしくは医療又は歯科治療の提供者側が要求した際の他の期間間隔での訪問の一部である可能性もある。「日常の医療又は歯科治療」は、臨床試験への関与を含まない。
【0030】
2.システムの一般的な概要.
図1は、本発明の一実施形態に係る測定値データベースを構築しかつ操作するためのシステムの全体的なアーキテクチャを示す。本システムの中央データベース100は、1つ又は複数の個々のコンピュータを備えた可能性のある遠隔のコンピュータシステムであるシステムサーバ101を介して、多数の情報収集端末102から情報を取得する。情報収集端末102は、X線システム、他の医療画像生成システム、又は他の医療診断システムに直接接続されたかもしくはこのようなシステムに入力された情報を上記システムから受信するもの、又はさもなければ上記情報を格納して、システムサーバ101へ送信する能力を有するもののいずれかである、既知の任意のデータ収集及び送信システムであることが可能であり、上記データ収集及び送信システムは、例えば、デスクトップ型コンピュータ、ノートブック型コンピュータ、組み込み型(エンベデッド)コンピュータ、ハンドヘルド型コンピュータ、個人情報端末(パーソナルディジタルアシスタント)又はポケットPCを含むが、これらに限定されるものではない。
【0031】
複数の認証されたユーザ103(この実施形態では情報収集端末の数に対応するが、本発明は無論これに限定されない。)は、既知である任意の様々な接続(ダイアルアップから有線接続や無線接続まで)を用いて、様々な種類のネットワークを介して中央データベース100にアクセスして操作し、データを転送することが可能である。中央データベース100は、ハードディスク記憶装置、着脱可能な記憶装置(ディスク又はテープの記憶装置を含む)、他の磁気装置、書き換え可能な光学式又は光磁気式記憶装置、半導体メモリ(電力バックアップを備えた揮発性のもの、又は不揮発性のもののいずれか)、もしくはバブルメモリを含む、適切な任意のデータ記憶媒体に格納されることが可能である。認証されたユーザ103は、中央データベースに対して、直接的と、システムサーバを介してとのいずれかでアクセスすることができる。認証されたユーザ103は、個々の医師、歯科医、より大規模な医療提供者、研究機関、政府機関、及び製薬会社とその流通ネットワーク、及び中央データベースを維持する組織、又は上述した存在のうちの任意のものにおける職員であることが可能である。
【0032】
システムサーバ101は複数の情報収集端末102から情報を受信するが、これらの情報収集端末102は、システムサーバ101を介して情報を中央データベース100へ転送するように認証されている。ある実施形態では、情報収集端末102は、患者の組織についての関連したX線写真もしくは他の医療画像又は歯科的画像を取得しかつこの画像を好適にはディジタル形式で中央データベース100へ転送することができる任意の種類の装置であることが可能である。一実施形態に係る情報収集端末102は歯科X線マシンとコンピュータシステムとを備えるが、先に述べたように、上記端末自体はX線マシン又は他の医療画像生成マシンに常時接続されなくてもよい。また、医療画像又は歯科的画像に限らず、他の身体的又は生理学的な測定値や、血液検査又は他の血清学的検査の結果などを含む可能性のある他のタイプの医学的情報が、中央データベース100へ送信されてもよい。
【0033】
コンピュータシステムは、取得されたX線写真(例えば歯科又は医療X線写真)又は他の医療画像もしくは先に言及した他の種類の測定値及び検査結果を処理しかつこのような画像を中央データベース100へ送信する、1つ又は複数のマイクロプロセッサを有する1つのスタンドアロン型コンピュータ、もしくは複数のこのようなコンピュータを備えることが可能である。
【0034】
もう1つの実施形態では、本システムは中央データベースを持たない。複数の情報収集端末により取得された情報は、複数の情報記憶モジュールに、分散された方式で格納され、上記情報記憶モジュールは、例えば、情報収集端末に統合されることが可能であり、もしくはここに取り付けられるコンピュータシステムの一部であることが可能である。情報記憶モジュールを含む情報収集端末又はコンピュータシステムは、例えばインターネットである同一のネットワークに接続される。データマイニングを目的として、関連したデータを認証されたユーザへ送る要求が、認証されたユーザにより、取り付けられたすべての情報記憶モジュールへネットワークを介して送信される。情報記憶モジュールは、要求された情報を認証されたユーザへ戻す。認証されたユーザと情報記憶モジュールとの間におけるネットワークを介したこの要求及び情報の転送は、ピアツーピア(P2P)のネットワークプロトコルによって可能にされる。このようなP2Pプロトコルの例は、エントロピア・インコーポレイテッド(Entropia, Inc.)が開発した分散コンピューティングプラットフォームであるか、又はSETI@ホームプロジェクト(SETI@home project)が使用するシステム(http://setiathome.ssl.berkeley.edu)である。
【0035】
下記の実施形態では、患者の検査(surveying)についてと、以下のソースの各々、すなわち、医療X線画像生成、歯のX線画像生成、MRI、コンピュータ断層撮影(CT)、PET、研究機関での検査、超音波検査、自己検査、皮膚検査及び眼科検査の各々からの診断情報及び他の医学的情報及び/又は歯科的情報の取得とについて論じる。検査及び画像のリストは網羅的であることを意図したものではなく、例示を意図したものである。必要な情報を取得して送信するために一般的に実行されるべき手順は、これらの様々な画像生成及び検査方式の間で同様である。しかしながら、本技術分野における熟練者には認識されるであろうが、追跡可能な疾患及び薬剤の効果は医学的情報のソースに依存して変化する可能性がある。
【0036】
X線画像生成.
本発明の一実施形態では、被検者の股関節又は脊椎等の骨構造のX線画像が撮影される際に、X線撮影助手又は他の職員は、年齢、性別、人種及び住所等の被検者に関する人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。ある実施形態では、X線撮影助手(又は他の職員)は、被検者に、例えば骨に関連した疾患である骨粗しょう症又は関節炎のような所定の疾患の危険因子に関連したいくつかの質問(例えば、イエス又はノー形式の質問)を行って、当該被検者がこれらの危険因子のいずれかを有しているか否かを見きわめることが可能である。このような危険因子は、以下のものを含んでもよいが、ただしこれらに限定されない。
【0037】
[表1]
――――――――――――――――――
遺伝による
骨粗しょう症の家族歴
低身長(small body size)
ホルモンによる
遅い初経(最初の月経期>15歳)
長期の無月経(月経がない)
早期の閉経又は外科的な閉経
性機能低下症
ライフスタイル/栄養による
カルシウム摂取不足
喫煙
アルコール中毒症/飲酒の習慣
摂食障害
未産(出産なし)
内科疾患
上皮小体機能亢進症
甲状腺機能亢進症
グルココルチコイド過剰
吸収不良
肝疾患
リウマチ様関節炎
うつ病
――――――――――――――――――
【0038】
これらの危険因子は、リッピンコット・ウィリアムズ・アンド・ウィルキンズ(Lippincott Williams & Wilkins)により発行された「閉経後骨粗しょう症の評定:代謝性骨疾患と無機塩類(ミネラル)代謝障害の入門(Evaluation of Postmenopausal Osteoporosis, in Primer on the Metabolic Bone Diseases and Disorders of Mineral Metabolism)」第4版の著者であるラッキー・エムエム(Luckey MM)の許可を得て改変されたものである。上述の危険因子は明らかに、骨粗しょう症に特に関連している。本発明により追跡されることが可能である他の疾患に関しては、他の危険因子情報又は追加の危険因子情報が該当する可能性がある。骨粗しょう症に関して、又は現時点で本発明が特に適用可能性を有するとされている他の疾患に関して他の危険因子情報が識別される場合には、このような追加情報を収集して中央データベース100へ追加することができる。
【0039】
患者は、これらの質問に対して、例えば、ウェブブラウザ上で、又は電話によって回答することもできる。電話は、患者が自動的に識別されるように、音声認識システムを使用することができる。それに代わって、患者はタッチトーン式電話機上のボタンを用いて識別データを入力し、さらに質問に回答もすることができる。
【0040】
これらの質問に対する回答は、被検者の個人情報の一部として中央データベース100に入力される。これらの危険因子は、被検者の測定値を正規化することと、被検者をグループ化することと、高い危険因子の患者の人口密度が高い地域を識別することとのために使用可能である。
【0041】
X線撮影助手又は他の職員はまた、被検者に対して、例えば骨粗しょう症である関連した疾患の治療のために彼/彼女が現在何らかの薬剤を服用しているか否かについて尋ね、服用している場合には、彼/彼女がどのような薬剤を服用しているのかについて尋ねることができる。患者はまた、これらの質問に対して、先に述べたような別の方法で答えることができる。
【0042】
他の骨格部位のX線写真は、例示的に、前腕、上腕、手、手首、下肢、大腿、足、足首、ひざ関節、肘関節、肩関節、肋骨及び頭蓋を含む。当然ながら、これらの部位のいくつかは、頻繁にX線で検査することができない可能性がある。しかしながら、体内の異なる骨から取得された骨のデータを相関させることが可能な範囲では、異なる骨格部位のX線写真を使用することが有用であると実証することができる。
【0043】
次いで、X線画像は、人口統計学的情報、過去の病歴、身体的特徴情報及び危険因子を含む被検者の治療情報及び被検者の個人情報とともに、コンピュータ又はシステムサーバ101へ好適にはディジタル形式で転送され、さらに処理される。
【0044】
コンピュータプログラムは、X線画像から数量情報を導出することができる。上記数量情報は、例えば、骨量、骨塩密度又は骨構造であることが可能である。数量情報を導出するコンピュータプログラムは、情報収集端末上に、又は情報収集端末に接続されたコンピュータ上に配置されることが可能である。それに代わって、数量情報を導出するコンピュータプログラムは、遠隔のコンピュータ上又はシステムサーバ上に配置されることも可能である。
【0045】
X線画像は、従来のX線フィルムを用いて取得可能である。この場合、従来のX線フィルムは、標準的なディジタイザ又はビデオシステムを用いてディジタル化されることが可能である。それに代わって、X線画像は、例えば既知のコンピュータによるX線撮影技術を用いるか又はアモルファスシリコン又はセレン検出器システムを用いて、電子的に取得されることが可能である。
【0046】
情報収集端末102において、すべての情報は、紙に基づいたシステムを介して収集されて光学式読み取装置によりディジタル化されることと、端末に接続されたキーボードを介して収集されることとのいずれかが可能である。それに代わって、データは別のコンピュータから転送されることが可能である。紙に基づいたシステムにデータが入力される場合、典型的には即時の出力は存在しない。しかしながら、ディジタル入力では、データは、精度についての承認を受けるために、端末におけるモニタ上のグラフィカルユーザインターフェースに表示されることが可能である。いったん承認されれば、データは中央データベース100へ送信されるか、又は後の転送のために保存される。
【0047】
情報収集端末は、画像アーカイブ化及び通信システムの一部であることが可能である。
【0048】
これらの実施形態では、少なくとも下記の理由により、X線検査室を用いた情報収集が効果的であると信じている。第1に、このアプローチは、X線撮影装置又は他の医療画像生成装置への新たな資本の投資が必要でないので、サービス提供者にとっては比較的安価である。代わりに、X線検査室における既存の装置を使用することができる。第2に、X線検査室においてこのようなデータを収集することは、いかなる特別な手順を経ることもなく患者が彼/彼女の骨質を調査してもらえるので、患者にとっても便利である。X線写真は必ずしも医療機関に訪れるたびに撮影されるものではないが、骨に関連した疾患又は障害の治療を受けている患者は、比較的に規則的な間隔で医療画像を撮影してもらっている可能性がある。しかしながら、本発明は、X線写真からの情報を検索することに限定されるように意図したものではないことは理解されるべきである。それに代わって、情報は、X線写真又は他の医療画像の撮影やもしくは他の医学的検査を含む、所定の組織、器官又は病気の経過の定期的な検査を行う任意の開業医の診療所から収集されることも可能である。
【0049】
システムサーバ101は、X線画像から、骨塩密度や、もしくは骨の健康又は骨構造を反映する他のパラメータ等の数量情報を抽出することが可能であり、システムサーバ101はまた、情報収集端末102からの被検者の個人情報及び治療情報を処理し、結果的に得られるデータを、認証されたユーザが統計的分析を実行できるように中央データベース100に格納する。以下、情報の処理及び格納について詳述する。画像から関連した数量情報を抽出することについての代表的な例は、先に特定した米国特許出願の明細書と、2001年10月12日に出願された「X線画像を分析する方法及び装置(METHODS AND DEVICES FOR ANALYSIS OF X-RAY IMAGES)」と題する米国特許出願第09/977,012号の明細書、米国特許出願公開第US−2002−00114425−A1号公報とにも詳しく記載されている。米国特許出願第09/977,012号もまた同じく参照によりここに含まれる。それに代わって、情報収集端末、又は情報収集端末に接続されたコンピュータが、X線画像から、骨塩密度や、もしくは骨の健康又は骨構造を反映する他のパラメータ等の数量情報を抽出することもできる。
【0050】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードのような従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証又は許可を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、被検者の骨量、骨塩密度、骨構造、又は骨に関する他の特徴の経時的な変化と、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果と、他の同様のタイプの情報とである可能性がある。当然ながら、骨に関係のあるなしに拘わらず異なるタイプの疾患に関しては、他のタイプの問い合わせが適切である可能性がある。ここには様々な疾患の例について記載しているが、本発明は、これらの疾患又は障害の例と、このような疾患又は障害の例に関連して取得される対応した医学的情報とに関する問い合わせに適用可能であるとされる。
【0051】
図2は、骨粗しょう症又は関節炎等の関心が持たれた疾患をモニタリングするために有益な、ネットワークを介して動作可能にされた定量的X線分析の一例を示す。システムサーバ101は受信されたX線画像を分析し、診断レポートを生成し、このレポートを例えば医師である医療提供者へ転送し、医療提供者は、次いで診断結果を被検者に伝送することができる。このようなレポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態に関する情報(例えば、骨粗しょう症等の骨塩密度状態及び/又は骨折の危険性に関する情報)を含むことが可能である。ここに記載した教示内容を用いて医学的検査により導出される医療画像又はデータからは、他の疾患の状態が分析されることも可能である。
【0052】
歯のX線写真.
本発明のもう1つの実施形態では、歯のX線画像が撮影される際に、歯科助手が、医療X線写真の例に関して先に述べたように、被検者の人口統計学的情報をシステムに入力することができる。歯のX線写真は、病気の診断に関連するであろう骨に関連した様々なタイプの情報を取得するために使用可能であるが、他の病気、例えば歯周病も追跡されることが可能であり、追加の情報が収集されて中央データベース100に追加されることが可能であるということは留意されるべきである。本プロセスは、一般に、医療X線写真に関して先に述べたプロセスに対応する。しかしながら、これに加えて、歯周病や他の口及び歯に関連した疾患等の歯科疾患も追跡されて、治療の効果が追跡されることも可能である。
【0053】
この実施形態では、少なくとも下記の理由で、歯科医院を介した情報収集が効果的であると信じている。第1に、このアプローチは、X線撮影装置又は他の医療画像生成装置への新たな資本の投資が必要でないので、サービス提供者にとっては比較的安価である。代わりに、歯科医院における既存の装置を使用でき、また、実質上あらゆる歯科医院がこのような画像生成装置を有しているであろう。第2に、歯のX線写真は歯科医への定期的な訪問の間に日課的に撮影されるので、このようなデータを歯科医院において収集することは、患者が、歯科医を訪れたときに、特別な手順を経ることもなく彼/彼女の骨質を調査してもらえるため、患者にとっても便利である。X線写真は歯科医院を訪れるたびに撮影されるものではないが、歯科医院への訪問は定期的に行われる傾向があり、よって、X線写真は、通常の歯の手入れの一環として何らかの定期的な基準で撮影される傾向を持つであろう。しかしながら、本発明は、X線写真から、又は歯科医自身から情報を検索することに限定されるように意図したものでないことは理解されるべきである。それに代わって、情報は、X線写真又は他の医療画像の撮影もしくは他の医学的検査を含む、所定の組織、器官又は病気の経過の定期的な検査を行う任意の開業医の診療所から収集されることも可能である。
【0054】
図2に示した分析は、ここに記載した歯科的画像の実施形態と、他の画像生成に基づく実施形態又は検査に基づく実施形態とに等しく適用可能である。
【0055】
MRI.
本発明のもう1つの実施形態では、例えば股関節又はひざ等の関節構造を含む、磁気共鳴画像法(MRI)による画像が撮影される際に、MRI検査助手が、被検者の年齢、性別、人種及び住所等の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。ある実施形態では、MRI検査助手(又は他の職員)は、被検者に、例えば骨に関連した疾患である骨粗しょう症又は関節炎のような所定の疾患の危険因子に関連したいくつかの質問(例えば、イエス又はノー形式の質問)を行って、当該被検者がこれらの危険因子のいずれかを有しているか否かを見きわめることが可能である。このような危険因子は以下のものを含むが、これらに限定されるものではない。
【0056】
[表2]
――――――――――――――――――
遺伝による
骨粗しょう症又は関節炎の家族歴
過去の病歴
過去の負傷
過去の骨折
過去の外科手術
例えば整形外科医又は医師助手により提供される臨床情報
前方引き出し(anterior drawer)の徴候
半月板損傷の陽の徴候
軋音
――――――――――――――――――
【0057】
上述の危険因子が特に変形性関節症に関連していることは明白であるが、この変形性関節症は、ここでは単に本発明を適用できる疾患の一例として使用されている。本発明に従って追跡可能である他の疾患に関しては、他の危険因子情報又は追加的な危険因子情報が該当する可能性がある。例えば、骨粗しょう症の危険因子に関する情報については先に論じた。変形性関節症に関して、又は現時点で本発明が特に適用可能性を有するとされている他の疾患に関して他の危険因子情報が識別される場合には、このような追加情報を収集して中央データベース100へ追加することができる。
【0058】
この実施形態では、少なくとも下記の理由により、MRI室を用いた情報収集が効果的であると信じられている。第1に、このアプローチは、MRI又は他の医療画像装置への新たな資本の投資が必要でないので、サービス提供者にとっては比較的安価である。代わりに、MRI室における既存の装置を使用することができる。第2に、MRI室においてこのようなデータを収集することは、特別な手順を経ることもなく患者が彼/彼女の骨又は軟骨の質を調査してもらえるので、患者にとっても便利である。MRIは必ずしも医療機関に訪れるたびに撮影されるものではないが、それでも、回復期又は治療養生中のいずれかで患者の経緯をモニタリングする保健医療職員によりMRIが定期的に撮影される可能性がある。しかしながら、本発明は、MRIからの情報を検索することに限定されるように意図したものではないことは理解されるべきである。それに代わって、情報は、X線写真又は他の医療画像の撮影もしくは他の医学的検査を含む、所定の組織、器官又は病気の経過の定期的な検査を行う任意の開業医の診療所から収集されることも可能である。
【0059】
コンピュータ又はシステムサーバ101は、MRI画像から、軟骨の容積又は軟骨の厚さもしくは軟骨又は骨の健康を反映する他のパラメータ等の数量情報を抽出し、情報収集端末からの被検者の個人情報及び治療情報を処理し、結果的に得られるデータを、認証されたユーザが統計的分析を実行できるように中央データベース100に格納する。以下、情報の処理及び格納について詳述する。画像から関連した数量情報を抽出することの代表的な例は、先に特定した米国特許出願の明細書と、下記の米国特許出願の明細書とにも詳しく記載されている。
【0060】
I.「関節の状態の評価と損傷の予防(ASSESSING THE CONDITION OF A JOINT AND PREVENTING DAMAGE)」と題する米国特許出願第09/882,363号、米国特許出願公開第US−2002−0087274−A1号公報、
II.「医療画像を操作するための新技術(NEW TECHNIQUES FOR MANIPULATING MEDICAL IMAGES)」と題する米国特許出願第09/953,531号、米国特許出願公開第US−2002−0147392−A1号公報、
III.「関節の状態の評価と治療の考案(ASSESSING THE CONDITION OF A JOINT AND DEVISING TREATMENT)」と題する米国特許出願第09/662,224号、
IV.「関節の状態の評価と軟骨の損失の評価(ASSESSING THE CONDITION OF A JOINT AND ASSESSING CARTILAGE LOSS)」と題する米国特許出願第09/953,373号、米国特許出願公開第US−2002−0177770−A1号公報、
V.「動的な組織状態の定量化及びモデリングの方法(A METHOD FOR QUANTIFYING AND MODELING DYNAMIC TISSUE CONDITIONS)」と題する米国仮特許出願第60/112,989号。
【0061】
これらの出願の内容もまた、参照によりここに含まれる。
【0062】
数量情報はまた、情報収集端末102を用いて、又は情報収集端末102に接続されたコンピュータを用いて導出されることも可能である。
【0063】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードのような従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば被検者の軟骨の経時的変化と、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0064】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態に関する情報(例えば、軟骨の厚さ等の状態及び/又はグリコサミノグリカン含有量に関する情報)を含むことが可能である。ここに記載した教示内容を用いて医学的検査により導出される医療画像又はデータからは、他の疾患の状態が分析されることも可能である。
【0065】
この実施形態にも、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0066】
また、ここではまったく同程度の詳細さでは説明していないが、本発明は、コンピュータ断層撮影(CT)スキャンと、PETと、並びにここで言及した他のスキャンにも等しく適用可能であることも留意されるべきである。医療X線写真及び歯のX線写真並びに他の画像と、MRIとに関する先の説明は、本発明が、CT、PET及び他のスキャンから関連した情報を導出することができる疾患及び障害に対して患者の状態と養生と効果とを追跡することに関する当該本発明の適性を企図しているということを、一般的な当業者に示すであろう。
【0067】
研究機関での検査.
本発明のもう1つの実施形態では、研究機関での検査が実行される際に、例えば心臓病のための血液検査が実行される際に、研究機関の助手は、被検者の年齢、性別、人種及び住所等の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。ある実施形態では、研究機関の助手(又は他の職員)は、被検者に、例えば心臓病、発作、腎臓病又は糖尿病である所定の疾患の危険因子に関連したいくつかの質問(例えば、イエス又はノー形式の質問)を行って、当該被検者がこれらの危険因子のいずれかを有しているか否かを見きわめることが可能である。
【0068】
研究機関の助手はまた、被検者に対して、例えば骨粗しょう症、関節炎、心臓病、発作、腎臓病又は糖尿病である関連した疾患の治療のために彼/彼女が現在何らかの薬剤を服用しているか否かについて尋ね、服用している場合には、彼/彼女がどのような薬剤を服用しているのかについて尋ねることができる。研究機関の助手はまた、患者がどんな用量で服用しているかについて尋ねることもできる。
【0069】
本発明に従って診断、効果の判定又は市場浸透の判定の目的でデータを使用する対象となる可能性がある研究機関での他の検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、心電図(electrocardiograms:EKG)、脳波図(electroencephalograms:EEG)、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査を含むことが可能である。
【0070】
研究機関での検査の結果は、医療X線及び歯科X線の結果や、MRIなどと同様の方法で処理される。
【0071】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードである従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、被検者の心臓病を反映する酵素のレベル又は変化もしくは経時的に骨粗しょう症を反映するバイオマーカーのレベルと、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0072】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態(例えば心臓又は腎臓の機能状態)に関する情報を含むことが可能である。
【0073】
この実施形態には、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0074】
超音波検査.
本発明のもう1つの実施形態では、例えば心臓の機能又は血流の状態もしくは身体組成又は骨粗しょう症を査定するための定量的な超音波検査が実行される際に、超音波検査(又は超音波撮影)の助手は、被検者の年齢、性別、人種及び住所等の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。ある実施形態では、超音波検査の助手(又は他の職員)は、被検者に、例えば骨粗しょう症、関節炎、心臓病、発作、腎臓病又は糖尿病である所定の疾患の危険因子に関連したいくつかの質問(例えば、イエス又はノー形式の質問)を行って、当該被検者がこれらの危険因子のいずれかを有しているか否かを見きわめることが可能である。
【0075】
超音波検査の結果は、医療X線及び歯科X線の結果、MRI、研究機関の検査結果などと同様の方法で処理される。コンピュータ又はシステムサーバ101は、超音波画像、超音波データ又は超音波分析から、ドップラーフロー、組織のエコー発生性、広帯域にわたる超音波減衰、音速、又は生理学的状態及び病状を反映する他のパラメータ等の数量情報を抽出し、情報収集端末からの被検者の個人情報及び治療情報を処理し、結果的に得られるデータを、認証されたユーザが統計的分析を実行できるように中央データベース100に格納する。それに代わって、超音波装置又は情報収集端末や、もしくは超音波装置又は情報収集端末に接続されたコンピュータは、上記数量情報の一部又はすべてを導出することができる。以下、情報の処理及び格納について詳述する。
【0076】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードである従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、被検者の骨粗しょう症を反映する超音波データと、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0077】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態(例えば心臓又は腎臓の機能状態)に関する情報を含むことが可能である。
【0078】
この実施形態には、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0079】
自己検査.
本発明のもう1つの実施形態では、患者は、例えば、EKGを用いた心臓機能の評価のための、又は血糖モニタリング装置を用いた糖尿病のための、自己検査を実行することが可能である。患者は、年齢、性別、人種及び住所等である彼/彼女の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。ある実施形態では、患者は、例えば、骨粗しょう症、関節炎、心臓病、発作、腎臓病又は糖尿病である所定の疾患の危険因子に関連したいくつかの質問(例えば、イエス又はノー形式の質問)に答えて、当該患者がこれらの危険因子のいずれかを有しているか否かを見きわめることが可能である。これらの質問は、例えばウェブブラウザ上で管理されることが可能である。もう1つの実施形態では、医師の助手又は他の職員が患者にこのような質問をして、こうした種類での患者のプロファイルを生成してもよい。
【0080】
上述のようにして取得されたデータは、他の実施形態に関連して上述した方法と同様の方法で処理される。質問に対する回答は、中央データベース100内へ、患者の個人情報の一部として入力される。これらの危険因子は、患者の測定値を正規化することと、被検者をグループ化することと、高い危険因子を有する患者の人口密度が高い地域を識別するために使用可能である。
【0081】
例えばEKG又は血中グルコースのレベルであり、好適にはディジタル形式の検査結果は、次に、人口統計学的情報、身体的特徴の情報、過去の病歴及び危険因子を含む患者の治療情報及び患者の個人情報とともにシステムサーバ101へ転送され、さらに処理される。
【0082】
コンピュータ又はシステムサーバ101は、自己検査から、生理学的状態及び病状を反映する数量情報を抽出し、情報収集端末102からの被検者の個人情報及び治療情報を処理し、結果的に得られるデータを、認証されたユーザが統計的分析を実行できるように中央データベース100に格納する。それに代わって、情報収集端末、又は情報収集端末に接続されたコンピュータは、上記数量情報の一部又はすべてを導出することができる。以下、情報の処理及び格納について詳述する。
【0083】
患者又は医師等であるユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードである従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、心臓病を反映する患者のEKGの変動又は経時的に糖尿病を反映する血中グルコースのレベルと、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0084】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態(例えば心臓又は腎臓の機能状態)に関する情報を含むことが可能である。
【0085】
この実施形態には、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0086】
診断プローブ.
本発明のもう1つの実施形態では、例えば心臓の機能を評価するために、患者の身体表面又は患者の体内へ診断プローブを適用することが可能である。診断プローブは、例えば心臓機能の生理学的パラメータに関する生データを発生させる。医師の助手又は他の職員は、被検者の年齢、性別、人種及び住所等の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。
【0087】
上述のようにして取得されたデータは、他の実施形態に関連して上述した方法と同様の方法で処理される。上述の質問に対する回答は、中央データベース100内へ、被検者の個人情報の一部として入力されることが可能である。これらの危険因子は、被検者の測定値を正規化することと、被検者をグループ化することと、高い危険因子を有する患者の人口密度が高い地域を識別することとに使用可能である。
【0088】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードである従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、患者の経時的な心臓出力の変化と、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0089】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態(例えば心臓又は腎臓の機能状態)に関する情報を含むことが可能である。
【0090】
この実施形態には、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0091】
皮膚科疾患.
本発明のもう1つの実施形態では、例えば、皮膚病、この疾患の経時的な経過、及び/又は治療に対する反応を評価するために、患者の身体表面から、写真として導出された医療画像を取得することができる。皮膚の画像は、例えば皮膚炎又はメラノサイト性母斑に関する生データを発生させる。医師の助手は、被検者の年齢、性別、人種及び住所等の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。
【0092】
上述のようにして取得されたデータは、他の実施形態に関連して上述した方法と同様の方法で処理される。質問に対する回答は、中央データベース100内へ、患者の個人情報の一部として入力されることが可能である。これらの危険因子は、患者の測定値を正規化することと、被検者をグループ化することと、高い危険因子を有する患者の人口密度が高い地域を識別することとに使用可能である。
【0093】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードである従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、被検者の胴体上部にわたるメラノサイト性母斑分布の経時的な変化と、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0094】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態(例えば皮膚炎の状態又は他の皮膚状態)に関する情報を含むことが可能である。
【0095】
この実施形態には、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0096】
眼科疾患.
本発明のもう1つの実施形態では、緑内障又は糖尿病性網膜症等の眼科疾患を評価し、当該疾患の経時的な経過及び/又は治療に対する反応をモニタリングするために、患者の目の表面、前部セグメント、もしくは例えば視神経乳頭又は網膜を含む後部セグメントから、写真による医療画像、生体顕微鏡検査による医療画像、レーザ拡張型の医療画像、光学干渉断層撮影による医療画像、又は共焦点式に導出される医療画像を取得することができる。医療画像は、超音波又は光学干渉断層撮影を含む断層撮影技術を使用して、一般的な当業者には既知の装置を用いて導出されることが可能である。眼の画像は、例えば、視神経乳頭の神経繊維層の状態に関する、又は網膜の脈管異常の程度、性質及び形態に関する生データを発生させる。医師の助手は、被検者の年齢、性別、人種及び住所等の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。データを取得して送信するための他の手順は、一般には、他の実施形態に関して先に詳述したものに対応する。
【0097】
上述のようにして取得されたデータは、他の実施形態に関連して上述した方法と同様の方法で処理される。質問に対する回答は、中央データベース100内へ、患者の個人情報の一部として入力されることが可能である。これらの危険因子は、患者の測定値を正規化することと、被検者をグループ化することと、高い危険因子を有する患者の人口密度が高い地域を識別することとに使用可能である。
【0098】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードである従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、被検者の視神経乳頭における陥凹部(cup)と円板部(disc)との比の変化と、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0099】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の眼の健康状態(例えば緑内障の状態又は眼の状態)に関する情報を含むことが可能である。
【0100】
この実施形態には、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0101】
バイオメトリクス・アプリケーション.
個人を明確に識別して認証する能力は、セキュリティ及び秘密保持の両方の理由で、ずっと広範な言外の影響を有する。典型的には、最高レベルのセキュリティのために、エキスパートは、ある個人が知っていることがら(ユーザ名及びパスワード)と、当該個人が所有するもの(ハードウェアによって動作可能にされた照合システム)と、当該個人が何者であるか(画像分析)とに基づいて識別情報を照合することが可能である。本発明のこのアプリケーションは、生物学的データを経時的に取得することにより、最高レベルの識別をサポートする。このデータベースは、バイオメトリクスにより(バイオメトリクス用に最適化されているこのアプリケーション用に抽出されたパラメータとの)一致を検査するために使用可能な数量画像データを含むことが可能である。さらに、治療及び人口統計学的なデータが取得されるので、個人の画像データが当該個人の可能な識別情報に関して明らかにすることがらと、それに加えてその個人が自らの病歴に関して知っていることがらとに対してマルチパラメトリック分析を適用することにより、識別情報はより正確に決定される。例えば、網膜血管パターンの医療画像と、顔面画像と、虹彩構造と、歯のX線写真上の歯のパターンとはすべて、バイオメトリクスにおける興味の対象としての潜在的パラメータである。歯のX線写真上のパターンは、1本又は複数の歯の形状、歯冠の形状、窩洞(むしば)の存在、形状又は存在しないこと、歯周病の存在、位置又は存在しないこと、骨構造などを含むことが可能であるが、これらに限定されない。
【0102】
もう1つの実施形態では、法医学に適用されるこれらの同じバイオメトリクス技術を用いて個人の死後の識別を達成することもできる。
【0103】
さらに、データベースの時間的性質に起因して、同じ個人から複数の画像が、しばしば何か月又は何年も経過した異なる時点で取得される可能性がある。従って、本システムは、ある個人に関して、選択された任意の特定のバイオメトリクス用パラメータに対して予測される、指定された任意の時間期間にわたっての通常の変化量を、データベースに係る人口統計学的に一致した基準により測定された上記パラメータの変化に基づいて、統計学的に画定する予測ツールとなることも可能である。バイオメトリクス用パラメータは経時的にいく分変化するので、このデータベースは、認証に適用されるかそれとも法医学的識別に適用されるかに拘わらず、バイオメトリクスに関連した生物学的画像パラメータを分析することに依存する任意のバイオメトリクスシステムの精度を向上させるための基準データベースとなることが可能である。
【0104】
3.ハードウェア/ソフトウェア及びシステムの考察.
a.ハードウェア/ソフトウェア.
ここに記載した方法に従って取得される情報を転送し、格納し、検索しかつ分析するためには、典型的には1つ又は複数のマイクロプロセッサを備えた、様々なコンピュータシステムを使用することができる。コンピュータシステムは、当該システムが所定の形式のデータ記憶装置を有しているならば、他のコンピュータとの間でネットワークを介して接続されていないスタンドアロン型コンピュータのように簡単なものであることが可能である。上記データ記憶装置は、例えば、ディスクドライブ、例えばZIP(登録商標)ドライブ(イオメガ コーポレーション(Iomega Corporation),ユタ州ロイ)である着脱可能なディスク記憶装置、光学式媒体(例えばCD−ROM)、磁気テープ、ソリッドステートメモリ、及び/又はバブルメモリである。それに代わって、コンピュータシステムは、あるコンピュータが、例えばネットワークサーバである1つ又は複数の追加のコンピュータにリンクされる、ネットワーク化されたコンピュータシステムを含む場合もある。ネットワーク化されたシステムは、イントラネットシステムであること、及び/又はインターネットを介して他のコンピュータにリンクされたシステムであることが可能である。従って、コンピュータシステムは、インターネットに基づくシステムであっても、又はインターネットに基づかないシステムであってもよい。ネットワークは、有線式であってももしくは無線式であってもよい。また、ネットワークへの接続は、インターネットを介したものであれシステムサーバ101へ直接に接続するものであれ、ダイアルアップ又は他のアクセスを介して達成可能である。
【0105】
さらに、例えばカリフォルニア州サンタクララのパーム・インコーポレイテッド(Palm Inc.)又はカリフォルニア州マウンテンビューのハンドスプリング・インコーポレイテッド(Handspring, Inc.)の製品である個人情報端末(PDA)や、例えばニュージャージー州ドーバーのカシオ・インコーポレイテッド(Casio Inc.)又はテキサス州ヒューストンのコンパック・コンピュータ・コーポレイション(Compaq Computer Corporation)の製品であるポケットPC(PPC)等の装置は、患者のデータベース情報を転送し、格納し、また検索するために使用可能である。PDA又はPPCは、当該装置が所定の形式のデータ記憶装置を有しているならば、他のコンピュータにネットワークを介して接続されていない簡単なスタンドアロン型装置であることが可能である。上記データ記憶装置は、例えば、ソリッドステートメモリ、SD(セキュアディジタル)及びMMC(マルチメディアカード)の各カードである。それに代わって、PDA又はPPCは、1つのユニット装置が、例えばネットワークサーバ又はPCである1つ又は複数のコンピュータへリンクされるように、ネットワークへ接続されることも可能である。ネットワーク化されたPDA又はPPCは、イントラネットシステムであること、及び/又はインターネットを介してコンピュータにリンクされたシステムであることが可能である。従って、PDA又はPPCシステムは、インターネットに接続されたシステムであってもよく、もしくはインターネットに接続されていないシステムであってもよい。
【0106】
例えば、X線写真又は他の放射線撮影画像に関する情報と、当該画像を取得するために使用されたパラメータ(例えば取得パラメータ)とは、画像とともに、ローカルなネットワーク又は長距離ネットワークを介して伝送されることが可能である。画像取得パラメータは、ネットワークを介して、画像と同時に送られてもよく、もしくは、画像の伝送の前又は後で送られてもよい。このようにして伝送されることが可能な画像取得パラメータは、X線管の電圧設定値、エネルギー設定値、X線管の電流、フィルム−焦点の距離、対象−フィルムの距離、視準、焦点、空間分解能、フィルタ設定値、コンピュータによるか又はディジタルによる放射線撮影の設定値などを含むが、これらに限定されるものではない。これらのパラメータは、画像より前又は後に送られること、もしくは画像と同時に送られることが可能な、データ登録シート又はデータベースへ手動で入力されることが可能である。それに代わって、これらのパラメータのうちの少なくともいくつかは自動的に伝送されることが可能であるが、異なる被検者間で一定に維持される可能性のある他のパラメータは、ローカルなサイトと、ネットワーク上とのいずれかへ格納されることが可能である。
【0107】
従って、取得パラメータを、ネットワークを介して画像より前に、後に、又は同時的に伝送することは、画像から得られる数量測定値の精度を向上させるために使用可能である。例えば、画像上に含まれる解剖学的構造物又は無生物の物体の濃度に関する情報は、画像取得パラメータが既知である場合には、より正確に導出可能である。
【0108】
一般的な当業者には明らかであるように、MRI、CT、PET又は他のタイプの画像又はスキャンに対して同様のプロトコルが適用される。
【0109】
もう1つの実施形態によれば、超音波データに関する情報と、当該超音波データを取得するために使用されたパラメータ(例えば取得パラメータ)とは、超音波データとともに、ローカルなネットワーク又は長距離ネットワークを介して伝送されることが可能である。超音波データ取得パラメータは、ネットワークを介して、超音波データと同時に送られてもよく、又は超音波データの伝送より前又は後で送られてもよい。このようにして伝送されることが可能な超音波データ取得パラメータは、トランスデューサの周波数、深度情報、送受信利得情報、又はドップラー角度情報のうちの1つ又は複数を含むが、これらに限定されるものではない。
【0110】
これらのパラメータは、超音波データより前又は後に送られること、もしくは超音波データと同時に送られることが可能な、データ登録シート又はデータベースへ手動で入力されることが可能である。それに代わって、これらのパラメータのうちの少なくともいくつかは自動的に伝送されることが可能であるが、異なる被検者間で一定に維持される可能性のある他のパラメータは、ローカルなサイトと、ネットワーク上とのいずれかへ格納されることが可能である。
【0111】
従って、超音波データ取得パラメータを、ネットワークを介して超音波データより前に、後に、又は同時的に伝送することは、超音波から得られる数量測定値の精度を向上させるために使用可能である。例えば、超音波画像上に含まれる解剖学的構造物又は無生物の物体の組成に関する情報は、超音波データ取得パラメータが既知である場合には、より正確に導出可能である。
【0112】
さらにもう1つの実施形態では、先に言及されたもの等の様々な医学的検査に関する情報と、これらの検査を実行するために使用されたパラメータ(例えば取得パラメータ)とは、検査データ又は検査結果とともに、ローカルなネットワーク又は長距離ネットワークを介して伝送されることが可能である。取得パラメータは、ネットワークを介して、検査データ又は検査結果と同時に送られてもよく、もしくは、検査データ又は検査結果の伝送の前又は後で送られてもよい。取得パラメータは、検査データ又は検査結果より前又は後に送られること、もしくはこれらと同時に送られることが可能な、データ登録シート又はデータベースへ手動で入力されることが可能である。それに代わって、これらのパラメータのうちの少なくともいくつかは自動的に伝送されることが可能であるが、異なる被検者間で一定に維持される可能性のある他のパラメータは、ローカルなサイトと、ネットワーク上とのいずれかへ格納されることが可能である。
【0113】
検査データ又は検査結果より前に、後に、又は同時的に取得パラメータをネットワークを介して送信することは、検査データ又は検査結果から得られる数量測定値の精度を向上させるために使用可能である。
【0114】
同様の考察は、先に詳述したタイプの検査及び画像生成技術の各々にも当てはまる。
【0115】
ソフトウェアは、PC、シリコン・グラフィックス・インコーポレイテッド(Silicon Graphics, Inc.:SGI)のコンピュータ、サン・ワークステーション(Sun workstation)、マッキントッシュ(Macintosh)のコンピュータ、又は他のコンピュータシステムにインストールされることが可能である。
【0116】
b.スタンドアロン型システム.
中央ネットワーク(例えばインターネット)への接続は、直接的にか、又はシリアルインターフェースアダプタを介してかのいずれかで実行可能である。例えば、直接的な接続は、読み出し装置が無線通信能力を有している場合に実行可能であり、代替として、装置とネットワークとの間にSIA又は他の種類のドッキングステーションを介した接続も可能である。
【0117】
いくつかの例では、コンピュータシステムは、マイクロソフト・ウィンドウズ(Windows:登録商標)・オペレーティングシステムのうちの任意のものを実行する、インテル(Intel)のペンティアム(Pentium:登録商標)マイクロプロセッサ(インテル コーポレーション(Intel Corporation),カリフォルニア州サンタクララ)を有するコンピュータを含む。上記ウィンドウズ(登録商標)・オペレーティングシステムは、例えば、マイクロソフト・ウィンドウズ(Windows:登録商標)バージョン3.1、ウィンドウズ95(WINDOWS95:登録商標)、ウィンドウズ98(WINDOWS98:登録商標)、ウィンドウズNT(WINDOWS NT:登録商標)、ウィンドウズ2000(WINDOWS 2000:登録商標)、又はウィンドウズXP(Windows XP:登録商標)(マイクロソフト コーポレイション,ワシントン州レドモンド)などである。当然ながら、アスロン(ATHLON:商標)マイクロプロセッサ(アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ・インコーポレーテッド(Advanced Micro Devices, Inc.),カリフォルニア州サニーベール)や、インテル(登録商標)のセレロン(CELERON:登録商標)及びゼオン(XEON:登録商標)のマイクロプロセッサ等の他のマイクロプロセッサも利用可能である。アップル(Apple)、サン及びシリコングラフィックス等の他のコンピュータシステムが、パワーPC(PowerPC:登録商標)プロセッサや、様々なフレーバーのRISC(reduced instruction set computer:縮小命令セットコンピュータ)プロセッサを含むがこれらに限定されない他のタイプのプロセッサと協働することも可能である。本方法及びシステムはまた、本発明の範囲を逸脱することなく、例えば、UNIX(登録商標)、LINUX、アップルのMAC OS 9及びOS X(アップル(Apple),カリフォルニア州クパティノ)、パームOS(PalmOS:登録商標)(パーム・インコーポレイテッド,カリフォルニア州サンタクララ)、ウィンドウズ(登録商標)CE 2.0又はウィンドウズ(登録商標)CE プロフェッショナル(WINDOWS CE Professional)(マイクロソフト コーポレイション,ワシントン州レドモンド)である他のオペレーティングシステムを含むことが可能である。これらのオペレーティングシステムの将来のバージョン又は拡張バージョンが使用されることも可能である。また典型的には、被検者のデータベース情報を格納しまた検索するために必要とされる記憶媒体も含まれ、上記記憶媒体は、例えば、ディスクドライブ、着脱可能なディスク記憶装置、もしくは書き込み可能又は書き換え可能なCD−ROM又は他の磁気、光又は光磁気記憶装置である。
【0118】
コンピュータシステムとの通信は、標準的なコンピュータインターフェースを用いて達成可能であり、例えば、シリアルインターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、ファイヤーワイヤー、又はファイバチャネルインターフェースを用いて達成可能である。また、例えば無線周波数(RF)技術であるIEEE802.11及びブルートゥース、及び/又は赤外線技術のような標準的な無線インターフェースも使用可能である。データは、例えばANSIによって1963年に提案され1968年に確定された7ビットの標準コードである情報交換用米国標準コード(American Standard Code for Information Interchange:ASCII)フォーマットのような標準的な方法で符号化されることが可能である。ASCIIは、マイクロコンピュータ機器のための共通コードである。
【0119】
コンピュータシステムは、データポイントを入力しまた上記データポイントをデータ属性に関連付けるための手段を提供する広範な種類の既存のソフトウェアを用いて、情報を、例えばデータベースへ格納することができる。データベースを生成しまた結果的に生成されたデータベースを操作するために利用可能なシステムは、エクセル(登録商標)(マイクロソフト(登録商標)コーポレイション,ワシントン州シアトル)のスプレッドシートソフトウェアと、クアトロ(登録商標)(コーレル・インコーポレイテッド,カナダ国オタワ)と、サイベース(Sybase:登録商標)(サイベース・システムズ(Sybase Systems),カリフォルニア州エメリービル)と、マイクロソフト・アクセス(登録商標)(マイクロソフト)ソフトウェアと、オラクル(登録商標)(オラクル・インコーポレイテッド,カリフォルニア州レッドウッドショアズ)ソフトウェアと、セイジェント・デザイン・スタジオ(登録商標)(セイジェント・テクノロジーズインコーポレイテッド,カリフォルニア州マウンテンビュー)システムのソフトウェアを含むがこれらに限定されない。さらに、データ分析及びデータマイニングのための統計パッケージ及びシステムも利用可能である(下記参照)。実例としては、SAS(登録商標)(SASインスティテュート・インコーポレイテッド,ノースカロライナ州ケアリー)と、SPSS(登録商標)(SPSSインコーポレイテッド,イリノイ州シカゴ)を含むがこれらに限定されない。データベースは、例えば、システムの内部又は外部のディスクドライブ、読み取り/書き込みCD−ROMドライブ、テープ記憶システム、ソリッドステートメモリ又はバブルメモリ、SD又はMMC上へ記録されることが可能である。データベースにデータを保存することに加えて、情報は、ディスプレイモニタ等の補助読み取り装置へ転送されることが可能である。
【0120】
c.ネットワーク化されたシステム.
ネットワーク化されたコンピュータシステムもまた、本発明による方法の実行に適している。例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)のような、多数のネットワークシステムが使用可能である。ネットワーク化されたコンピュータシステムは、データを、例えば宛先アドレスである任意のパラメータ情報と組み合わせて、又は巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check:CRC)と組み合わせて、例えば、イーサネット(登録商標)又はトークンリングのパケット又はフレーム、HTMLフォーマットのデータ、もしくはWANのディジタル又はアナログプロトコルである確立されたフォーマットで転送するために必要な機能を含むことが可能である。CRCは、データの信頼性を得るための強力かつ実装が容易な技術である。CRC技術は、フレームと呼ばれるデータブロックを保護するために使用される。この技術を用いる場合、送信機は、すべてのフレームに、フレームチェックシーケンス(Frame Check Sequence:FCS)と呼ばれる追加のnビットシーケンスを付加する。FCSは、送信機がフレーム内のエラーを検出する手助けとなる、フレームに関する冗長な情報を保持する。CRCは、データベースサーバに配信するための伝送回線を介した伝送に適したフォーマットでデータ通信を行う際における、エラー検出に最も使用される技術の1つである。さらに、ネットワーク化されたシステムは、読み出し装置からデータを受信すること、データを格納すること、データを処理すること、データを様々な方法で表示すること、読み出し装置に伝送して戻すとともに様々なユーザ間の通信及びこれらのユーザと読み出し装置との間の通信を可能にすることとに必要なソフトウェア及びハードウェアを備えていてもよい。
【0121】
例えばイーサネット(登録商標)、トークンリング又はFDDIネットワークであるネットワーク化されたコンピュータシステムは、例えばUTP、同軸又は光ファイバケーブル、もしくはインテル(登録商標)PRO/100 S デスクトップアダプタ(Intel PRO/100 S Desktop Adapter)(インテル コーポレーション(Intel Corporation),カリフォルニア州サンタクララ)を介してネットワーク接続を提供するスリーコム(3Com:登録商標)イーサリンク(EtherLink:登録商標)NIC(3コム・インコーポレイテッド(3Com, Inc.),カリフォルニア州サンタクララ)である標準的なネットワークインターフェースカード(NIC)を用いてアクセス可能であり、もしくは、例えば従来のアナログ電話システム(plain old telephone system:POTS)の回線を用いたモデム、サービス総合ディジタル網(ISDN)、ディジタル加入者回線(digital subscriber line:DSL)に接続されたxDSLルータ、又はケーブルモデムである標準的な遠隔アクセス技術を用いてアクセス可能である。さらに、ネットワーク化されたコンピュータシステムは、例えば無線周波数(RF)技術であるIEEE802.11及びブルートゥース等の、標準的な無線インターフェースを用いてLANへ接続可能である。
【0122】
ネットワーク化されたコンピュータシステムは、例えばディスクドライブ、テープ記憶装置、又はCD−ROMである記憶媒体上へ、スタンドアロン型システムと同様にデータを格納する能力を有するであろう。それに代わって、ネットワーク化されたコンピュータシステムは、例えば、標準的な電子メールソフトウェアを用いた医師又は医療施設のところや、データベース照会及び更新ソフトウェアを用いた中央データベース(例えば、データポイントと、導出されたデータと、多数の被検者から取得されたデータ属性とのデータウェアハウス)のところにおける、ネットワーク化されたコンピュータシステムに接続された任意の装置に、データを転送することができる。それに代わって、ユーザは、治療の決定に有益である可能性がある病歴データを検討するために、インターネットアクセスを有する任意のコンピュータシステムを用いて医師の診察室又は医療施設からのアクセスを取得することもできる。
【0123】
ネットワーク化されたコンピュータシステムがワールドワイドウェブのアプリケーションを含む場合、このアプリケーションは、例えばSQLステートメントであるデータベース言語ステートメントを生成するために必要とされる実行可能なコードを含むことが可能である。このような実行コードは、典型的には、埋め込まれたSQLステートメントを含む。アプリケーションはさらに、データベースサーバ上に位置決めされる様々なソフトウェアエンティティと、それに加えてユーザ要求に応答してアクセスされる異なる外部及び内部データベースとを指示するポインタ及びアドレスを含んだ構成ファイルを含む。構成ファイルはまた、データベースサーバが2つ以上の異なるコンピュータにわたって分散される場合には必要となる可能性がある適切なハードウェアに対して、データベースサーバのリソースへの要求を指示する。
【0124】
ネットワーク化された各コンピュータシステムは、ワールドワイドウェブを含むことができ、又はネットワーク化されたデータベースサーバにユーザインターフェースを提供する他のインターネットブラウザを含むことができる。ネットワーク化されたコンピュータシステムは、ブラウザを介してデータベースから情報を検索するための検索要求を構築することが可能である。このようなブラウザにアクセスすることにより、ユーザは、典型的には、ボタン、プルダウンメニュー及び他のグラフィカルユーザインターフェース要素等のユーザインターフェース要素を指示してクリックし(ポイント・アンド・クリック操作し)、関連した情報をデータベースから抽出する問い合わせを生成して提出(サブミッション)することができる。こうして定式化された要求は、次にウェブアプリケーションへ送信されて、このウェブアプリケーションが、関連した情報をデータベースから抽出するために使用可能な問い合わせを生成するように要求を定式化する。
【0125】
ウェブに基づくアプリケーションが利用される場合、ウェブアプリケーションは、サイベース又はオラクルのSQL等のデータベース言語で問い合わせを構築することによってデータベースからのデータにアクセスし、これは次にリレーショナルデータベース管理システムへ転送され、代わって、上記システムがこの問い合わせを処理して、関連した情報をデータベースから取得する。
【0126】
従って、ある態様において、本発明は、X線画像、超音波検査、CTスキャン、核シンチグラフィ、SPECTスキャン、PETスキャン、MRIスキャン、MRI分光学、組織学的画像、細胞学的画像、写真画像を含む他の医療画像、又は他の医学的検査に関するデータを、例えばインターネットであるネットワーク上で供給する方法と、この接続を用いてリアルタイムのデータ分析及び遅延されたデータ分析を提供する方法とを記載している。中央ネットワークはまた、医師による被検者のデータへのアクセスを許容することができる。同様に、予め決められた範囲等から被検者の示度が外れている場合に、医師に警告が送られることも可能である。医師は次に、電子メール又はウェブページインターフェース上のメッセージを介して、患者に助言を送り返すことができる。さらに、すべての被検者からのデータにてなるデータベース全体にアクセスすることは、統計学的目的又は研究目的にとって有益である可能性がある。(例えばデータ転送、問い合わせ、装置の更新などのための)適切なネットワークセキュリティ機能もまた当然ながら使用される。
【0127】
さらに、システムサーバ101等の遠隔のコンピュータは、X線写真、超音波検査、CTスキャン、核シンチグラフィスキャン、SPECTスキャン、PETスキャン、MRIスキャン、組織学的スキャン、細胞学的スキャン、医療画像、又はネットワークを介して自動的に送信された他の医学的検査の結果を分析するために使用可能である。例えば、ある対象物に関するX線濃度情報又は構成情報が、このようにして生成されることが可能である。X線濃度情報は、例えば骨塩密度を含むことが可能である。検査の結果は、このような方式で使用される場合、骨粗しょう症の診断に使用可能である(図2を参照)。X線構成情報は、例えば小柱の間隔又は小柱の向きを含むことが可能である。MRI情報は、例えば、軟骨の厚さ又は容積、もしくは腫瘍又は他の病変の厚さ又は容積を含むことが可能である。MRI情報はまた、緩和時間、コントラスト増強(造影)、及びその他を含むことが可能である。超音波情報は、組織の厚さ、エコー発生性、血流、広帯域にわたる超音波減衰、音速、及びその他を含むことが可能である。眼科情報は、例えば、顕微鏡検査及び共焦点顕微鏡検査や、レーザ拡張型画像生成から導出された情報を含むとともに、静脈造影色素を使用したか又は使用しなかった場合の、カラー分解能及び電磁スペクトルの両方が変化している写真情報を含むことが可能であり、眼科情報はまた、正常な血流パターン及び異常な血流パターンを含むべく、眼の前部及び後部の解剖学的構造の構造分析に基づくものであることが可能である。例えばこのように使用される眼の画像データは、糖尿病性網膜症又は緑内障の診断及び管理のために使用可能である。皮膚情報は、例えば、カラー分解能及び電磁スペクトルの両方が変化する写真情報から導出される情報であって、例えば疑わしい皮神経の分析を含む、表面組織及び構造に関する特徴を検出するために使用される情報を含むことが可能である。
【0128】
4.データベースの定式化.
本発明によるデータポイント、導出されたデータ、及びデータ属性のデータベースを定式化する方法は、以下のものを含むことが可能である。本方法はまず、(1)データポイントの収集を含むことが可能であり、上記データポイントは、X線画像から取得されるか、超音波測定から取得されるか、CTスキャンから取得されるか、核シンチグラフィ調査から取得されるか、SPECTスキャンから取得されるか、PETスキャンから取得されるか、MRIスキャンから取得されるか、MRI分光学的調査から取得されるか、組織学的画像又は切片から取得されるか、細胞学的画像又は切片から取得されるか、写真を含む別の医療画像から取得されるか、もしくは、別の医学的検査から取得される、例えば骨塩密度又は構造情報である情報を備え、また、本方法は、(2)これらのデータポイントと、関連のデータポイント属性との関連付けを含むことが可能である。本方法はさらに、(3)1つ又は複数の直接的なデータポイントから、導出されたデータポイントを決定することと、(4)これらのデータポイントを、関連のデータポイント属性に関連付けることとを含むことができる。本方法はまた、(5)遠隔のシステムサーバを用いてデータポイントを収集することを含むことができ、これにより、遠隔のシステムサーバは、これまでの記載のうちの任意のものに従ってネットワーク環境で動作する。
【0129】
ある実施形態では、情報は、例えば解剖学的構造又は無生物的構造のX線画像から取得されることが可能である。X線画像は、既知の技術を用いて、情報収集端末102等のローカルなサイトにおいて取得されることが可能である。X線画像が従来のX線フィルムを用いて取得された場合、X線画像のデータポイント(情報)は、走査装置を用いてディジタル化されることが可能である。ディジタル化されたX線画像の情報は、次に、例えばインターネットであるネットワークを介して、遠隔のシステムサーバへ送信されることが可能である。X線画像が、例えばリンプレートシステムもしくはセレン又はシリコン検出器システムを用いる等により、ディジタル取得技術を用いて取得された場合、X線画像情報はすでにディジタルフォーマットで利用可能である。このような場合、画像は、例えばインターネットであるネットワークを介して直接的に送信可能である。情報はまた、送信に先立って、圧縮されること、及び/又は暗号化されることが可能である。情報はまた、ファックス、メール、データ記憶媒体又はこれらに類似するもの等の他の方法により転送されることが可能である。
【0130】
当業者であれば、超音波測定、CTスキャン、核シンチグラフィ調査、SPECTスキャン、PETスキャン、MRIスキャン、MRI分光学的調査、もしくは組織学的画像又は切片、もしくは細胞学的画像又は切片、もしくは写真を含む別の医療画像、もしくは別の医学的検査のような、他の検査からも情報が取得可能であるということを容易に認識することができる。
【0131】
a.データポイント.
従って、本発明の一態様を形成するデータポイント、導出データ及びデータ属性データベースを定式化する方法は、例えば、X線画像又は他の放射線撮影画像から抽出される骨量、骨塩密度又は骨構造の測定値であるか、超音波スキャンから抽出される組織のエコー発生性又は容積又はフロー又はその他の測定値であるか、CTスキャンから抽出される組織の組成又は濃度又は容積又は他の情報の測定値であるか、放射性核種スキャン、SPECTスキャン又はPETスキャンから抽出される放射能又は放射性核種摂取量の測定値であるか、MRIスキャンから抽出される組織の容積、信号、厚さ、緩和時間又は他のパラメータの測定値であるか、組織学的画像又は切片から抽出される細胞の密度、有糸分裂活性(mitotic activity)、核多形性又は他のパラメータの測定値であるか、細胞学的画像又はプレパラート試料から抽出される有糸分裂活性、核多形性又は他のパラメータの測定値であるか、正常な組織又は疾患の組織の写真を含む他の医療画像から抽出される他のパラメータの測定値であるか、他の医学的検査から抽出される他のパラメータの測定値であるような、測定値のデータセットの収集から開始する。図3Fに示すように、被検者01503の測定値は、2002年2月10日において2.6と示され、2003年1月15日において2.2と示されている。被検者01774の測定値は、2002年6月6日において1.8である。
【0132】
本発明によるデータベースの定式化方法は、さらに、取得された1つ又は複数のデータポイントから導出されるか又は計算されるデータポイントの計算を含むことが可能である。導出される様々なデータポイントは、後続のデータベース操作の間に、個人又はグループに関する情報を提供する際に有益である可能性があり、よって、典型的にはデータベースの定式化の間に包含される。単なる例示として述べると、X線画像生成の場合、導出されるデータポイントは、(1)骨の選択された領域に対して決定されるか、もしくは同じ被験者又は異なる被検者からの複数のサンプルにおいて決定される骨塩密度の最大値、(2)骨の選択された領域に対して決定されるか、もしくは同じ被験者又は異なる被検者からの複数のサンプルにおいて決定される骨塩密度の最小値、(3)骨の選択された領域に対して決定されるか、もしくは同じ被験者又は異なる被検者からの複数のサンプルにおいて決定される骨塩密度の平均値、(4)与えられた測定値データポイントを、選択された値に対して比較することによって決定される、異常に高いか又は低い測定値の数、などを含むことが可能であるが、これらに限定されるものではない。この種の画像生成に関連する他の測定値は、骨構造等のデータを含むことができる。骨構造の測定値は、例えば、小柱の面積、骨髄の面積、小柱周囲の長さ、小柱距離の変化、骨髄距離の変化、骨小柱パターンの係数、及びこれらから導出される測定値を含むことが可能である。さらに、骨小柱の骨組み画像(skeletonized image)からの測定値は、例えば、ノードのカウント数、セグメントのカウント数、ノード間のセグメントのカウント数、ノード間のセグメントの長さ、各セグメントの向きの角度、小柱の厚さ、及びこれらの値から導出される測定値を含むことが可能である。本明細書の教示内容に照らせば、一般的な当業者には、導出される他のデータポイントは明らかであろう。利用可能なデータと、元データから導出される(又は元データの徹底的な分析により到達される)データとは、かつてない量の情報を供給する。骨のX線画像生成の場合、この情報は、骨粗しょう症等の、骨に関連した疾患の管理に密接に関連している。例えば、被検者を経時的に診察することにより、投与を受けている薬剤の効果を評価することができる。歯、象牙質、エナメル質、下顎骨及び上顎骨等の歯の構造のX線画像を生成する場合、この情報は、歯周病等の歯に関連した疾患の管理に関連している。
【0133】
測定値及び導出されたデータポイントは、各々収集されかつ計算され、また、データベースを形成するために1つ又は複数のデータ属性に関連付けられることが可能である。
【0134】
データ属性は、先に例示したか又は列挙した画像又は医学的検査とともに、例えば、X線画像、超音波検査、CTスキャン、放射性核種スキャン、SPECTスキャン、PETスキャン、MRI画像などとともに自動的に入力されることが可能であり、例えば図3Fに示す日付情報のような年代順情報と、X線画像生成装置又はMRI装置のような画像生成装置もしくは使用した医療機器のタイプと、走査情報、ディジタル化情報などを含むことが可能であるが、これらに限定される必要はない。それに代わって、被検者及び/又はオペレータは、例えば被検者の識別子のようなデータ属性を入力することができる。これらの識別子は、(1)図3Aに患者ID(Pat_ID)で示した数字列又は英数字列のような被検者コード(又は患者コード)と、(2)図3Aに示した生年月日、人種、性別及び住所等の被検者の人口統計学的情報と、(3)図3Aに示した体重及び身長等の被検者の身体的特徴の情報、及び体格指数(body mass index:BMI)と、(4)図3Gに示したような、例えば疾患の状態又は状況等である被検者の危険因子と、(5)もしあれば、図3Iに示したような例えば骨又は歯の疾患である疾患のタイプ等の、疾患に関連した特徴と、(6)図3Hに示したような被検者により服用されている薬剤のタイプと、(7)図3Bに示したような情報収集端末に関する情報とを含むが、これらに限定されるものではない。本発明の実施に際して、各データポイントは、典型的には、特定の被検者と、上記被検者の人口統計学的情報、特徴情報及び他の関連した情報とにより識別されることになる。
【0135】
本明細書の教示内容に照らせば、一般的な当業者には、他のデータ属性は明らかであろう。
【0136】
b.データセットの格納、及びデータポイントと関連したデータ属性との関連付け.
データセットを格納するとともに同時に関連した属性を関連付けるために、多数のフォーマットが存在するが、これらのフォーマットは、(1)テーブルによるもの、(2)リレーショナルなもの、及び(3)ディメンショナルなものを含むがこれらに限定されるものではない。一般に、データベースは、複数のデータポイントを含むことが可能であり、身体的な測定値(「取得された」データ又はデータポイント)に対応するか、もしくはここに開示した様々な方法を用いて得られる1つ又は複数の取得されたデータポイントから計算されるか又は導出される単一の数値結果に対応する数値を含むことが可能である。データベースは、生データを含むことが可能であり、もしくは、例えばデータポイントの「属性」とも呼ばれるデータタグのような、追加の関連した情報を含むことも可能である。データベースは、多数の異なる形式をとることが可能であり、又は様々な方法で構成されることが可能である。
【0137】
最もよく知られているフォーマットは、一般にスプレッドシートと呼ばれるテーブル形式である。現在、マイクロソフト・エクセル(登録商標)のスプレッドシートソフトウェア及びコーレル・クアトロ(登録商標)のスプレッドシートソフトウェアを含むがこれらに限定されない様々なスプレッドシートプログラムが存在し、典型的には本発明を実施する際に使用される。このフォーマットでは、データポイントと関連した属性との関連付けは、測定値が生成される際にデータポイント及び上記データポイントに関連する属性を一意的な行に入力することにより行われる。
【0138】
図3A乃至3Iは、本発明の中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を、スプレッドシート状のフォーマットで示した概略図である。図3Aは、例えば、氏名、生年月日、性別、人種及び住所のような被検者の人口統計学的情報と、例えば身長及び体重のような身体的特徴の情報とを含むテーブルを示す。ある実施形態では、各被検者に固有の識別子を割り当てることができる。図3Bは、情報収集端末102の識別情報を含むテーブルを示す。各端末には、固有の識別子を割り当てることが可能である。図3Eは、例えば骨粗しょう症のような疾患の識別情報を記載したテーブルを示し、本システムはこれらの疾患に対する情報を収集するものである。図3Cは、これらの疾患の危険因子の識別情報を記載したテーブルを示す。図3Dは、これらの疾患を治療するために使用される薬剤の識別情報を記載したテーブルを示す。図3Fは、測定値、検査の日付、被検者の識別情報(患者ID:Pat_ID)、及び端末の識別情報(歯科医ID:Dental_ID)を含む検査結果のテーブルを示す。図3Gは、各被検者が有する危険因子を含むテーブルを示す。図3Hは、各被検者が服用している薬剤の名称を含む治療情報を記載したテーブルを示す。図3Iは、各被検者が患っている疾患を含むテーブルを示す。
【0139】
さらに、ラショナルなデータベースシステム及び管理と、リレーショナルなデータベースシステム及び管理(マイケル・ジェイ・エルナンデス,「ミアモータルのためのデータベース設計」,出版者:アディソン−ウェズリー・パブリッシング・カンパニー,1997年(Database Design for Mere Mortals, by Michael J. Hernandez, 1997, Addison-Wesley Pub. Co. , publisher);ロバート・ジェイ・マラー,「知識人のためのデータベース設計」,発行者:モルガン・カウフマン・パブリシャーズ,1999年(Database Design for Smarties, by Robert J. Muller, 1999, Morgan Kaufmann Publishers, publisher);ジャン・エイチ・ハリントン,「詳述リレーショナルデータベース設計」,発行者:モルガン・カウフマン・パブリシャーズ,1998年(Relational Database Design Clearly Explained, by Jan L. Harrington, 1998, Morgan Kaufmann Publishers, publisher))と、ディメンショナルなデータベースシステム及び管理(ブイ・ビー・マクニックほか,「データ−パラレル・コンピューティング」,発行者:インターナショナル・トムソン・パブリッシング,1996年(Data-Parallel Computing, by V. B. Muchnick, et al., 1996, International Thomson Publishing, publisher);デイビッド・グレイブズ,「四次元の理解」,発行者:コンピュータライズド・プライシング・システムズ,1993年(Understanding Fourth Dimensions, by David Graves, 1993, Computerized Pricing Systems, publisher))とを
使用することもできる。
【0140】
リレーショナルデータベースは、典型的には関係代数により定義されるオペレーションのセットをサポートする。このようなデータベースは、典型的には、データベースに含まれるデータのための複数の列と複数の行とで構成されるテーブルを含む。データベースの各テーブルは、任意の列であること又は列のセットであることが可能な主キー(primary key)を有し、主キーの値はテーブル内の行を一意的に識別する。データベース内のテーブルはまた、列であるか又は列のセットである外部キー(foreign key)を有することが可能であり、外部キーの値は別のテーブルの主キーの値に一致する。典型的には、リレーショナルデータベースはまた、データベース内の関係を管理する関係代数の基礎を形成するオペレーションのセット(例えば、選択すること、結合すること(join)、及び組み合わせること(combine))もサポートする。
【0141】
このようなリレーショナルデータベースは、様々な方法で実装可能である。例えば、サイベース(登録商標)(サイベース・システムズ,カリフォルニア州エメリービル)データベースでは、複数のテーブルは異なる複数のデータベースへ物理的に分離される(segregate)ことが可能である。これに対して、オラクル(登録商標)(オラクル・インコーポレイテッド,カリフォルニア州レッドウッドショアズ)データベースの場合は、異なるテーブルに対して異なる所有権が指定された1つのワークスペースのインスタンスが存在するので、様々なテーブルは物理的に分離されることがない。いくつかの構成では、複数のデータベースがすべて単一のコンピュータ上の単一のデータベース(例えばデータウェアハウス)に配置されるものがある。別の例では、様々なデータベースが異なるコンピュータ間で分割される。
【0142】
以下は、オブジェクト定義言語(Object Definition Language:ODL)の表記法におけるオブジェクト指向データベースのスキーマの一例である。
【0143】
[表3]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
interface Patient {
attribute string lastName;
attribute string firstName;
attribute char middleInitial;
attribute string dob;
attribute float height;
attribute float weight;
attribute char gender;
attribute string ethnicity;
attribute string address;
attribute string city;
attribute string zip;
relationship Set<OP_Test> test
inverse OP_Test::patient;
relationship Set<RiskFactor> riskFactor;
relationship Set<Medication> medication
inverse Medication::patient;
relationship Set<Disease> disease
}
interface DentalOffice {
attribute string name;
attribute string address;
attribute string city;
attribute string zip;
relationship Set<OP_Test> test
inverse OP_Test::dentalOffice;
}
interface RiskFactor {
attribute string name;
}
interface Medication {
attribute string name;
relationship Set<Patient> patient
inverse Patient::Medication;
}
interface Disease {
attribute string name;
}
interface OP_Test {
attribute string name;
attribute integer result;
relationship Patient patient
inverse Patient::test;
relationship DentalOffice dentalOffice
inverse DentalOffice::test;
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0144】
図4は、中央データベース100のテーブル及びファイル間の相互関係を示す。検査結果テーブル405は、テーブル404から被検者の人口統計学的情報及び身体的特徴の情報を取得し、代わって、テーブル404は、テーブル401、402及び403からそれぞれ、被検者の危険因子の情報、治療の情報、及び疾患の情報を取得する。
【0145】
当然ながら、中央データベースは、例えば、人口統計調査情報(2000年の米国国勢調査の情報、もしくは、行政体が定期的又は非定期的な基準で収集可能な他の同様の情報等)と、異なる地域に住む人々の食事の嗜好と、異なる地域の飲料水の無機塩類含有量の変動とのような、他の関連した情報を格納している可能性があるということは理解されるべきである。さらに、データベースはこれまでに述べた配列又は構成に限定されない。当業者には、他の様々な配列が明らかであろう。
【0146】
5.データベースの操作.
本発明による方法を用いて定式化されたデータベースは、有益な情報を生成するために、これらのデータベースが、例えば様々な統計学的分析を用いて操作されることが可能であるという点において有益である。本発明のデータベースは、例えば、定義された時間期間(例えば、数日間、数か月間、又は数年間)にわたってある個人に対して収集されたデータ又は選択された個人のグループから収集されたデータから、導出されたデータから、及びデータ属性から生成されることが可能である。
【0147】
本発明はさらに、有益な結果をもたらすために、データポイント、導出されたデータ、及びデータ属性のデータベースを操作する方法に関し、本方法は、データポイント、導出されたデータ、及びデータ属性のデータベースを提供することと、このデータベースを操作し及び/又は分析することとを含む。
【0148】
例えば、データセットは、データポイントに関連付けられた属性によって集計され、ソーティングされ、選択され、シフトされ、クラスタリングされ、また分離されることが可能である。所望の操作を実行するために使用可能な、多数のデータベース管理システム及びデータマイニングのソフトウェアプログラムが存在する。
【0149】
データベースにおける関係は、直接的に問い合わせを受けることが可能であり、及び/又は、データは、データベースを操作することから取得される情報を評価するために統計的方法で分析されることが可能である。
【0150】
例えば、選択されたデータセットに対して分布曲線を確立することができ、また、その平均値、中央値及びモードを計算することができる。さらに、例えばばらつき、4分位数及び標準偏差のようなデータ拡散特性も計算することができる。
【0151】
特定の変数と骨塩密度レベルとの間の関係が備えた性質は、相関係数を計算することによって調査することができる。これを行うための有益な方法は、ピアソンの積率相関係数及びスピアマンの順位相関係数を含むが、これらに限定されるものではない。
【0152】
分散の分析は、選択された変数が、測定されているパラメータに対して識別可能な影響を与えるか否かを決定するために、サンプルグループ間の差を検査することを可能にする。
【0153】
ノンパラメトリック検定法は、経験的データと実験による予測との変動が、単に偶然によるものか、調査されている1つ又は複数の変数に帰すものであるか否かを検査する手段として使用可能である。上記検定法は、カイ2乗検定、カイ2乗適合度、2×2分割表、符号検定、及びファイ相関係数を含むが、これらに限定されない。
【0154】
図5Aは、本発明の一実施形態に係る、中央データベース100を操作して特定地域内の異なる薬剤の市場浸透データを生成する方法を示すフロー図であり、図5Bは、本方法によって取得される結果の一例である。図3Dに示すように、本発明の中央データベースは、歯又は他のX線画像か、超音波検査か、CTスキャンか、放射性核種スキャンか、SPECTスキャンか、PETスキャンか、MRIスキャンか、研究機関での検査か、共焦点顕微鏡検査か、もしくは正常な組織又は病変の組織の細胞学的画像又は組織学的画像又は写真を含むがこれらに限定されない先に例示したタイプの医学的検査が実行される時点における、薬剤IDと、被検者が服用している可能性のある薬剤の名称と、被検者が繰り返し服用している単位時間当たりの服用量(又は投与量)とを含む、被検者の治療情報を格納することができる。図5Aを参照すると、ステップ500において、認証されたユーザは、「米国における薬剤A、B及びCの市場浸透データ」等の問い合わせを入力する。ステップ501では、問い合わせに対応する治療情報が被検者の郵便番号と相関させられ、郵便番号によって特徴付けられた薬剤データの概要データが取得される。この他にも、国又は州(又は都道府県)、郡、市、町、もしくは市外局番等の地理的地域決定データを使用可能である。ステップ502では、識別された各郵便番号地域における薬剤A、B及びCに関する被検者数の総括データが生成される。単に例示として、図3Dは、骨粗しょう症を治療するための3種の薬剤を示している。骨に関する他の疾患又は障害を治療する薬剤や、もしくは先に例示又は列挙した様々な画像及び検査のうちの任意のものから導出される可能性のある情報に対する他の疾患又は障害を治療するための薬剤もまた、本発明が意図するものの範囲内にある。ステップ503では、識別された各郵便番号の(又は地理的に区切られた他の)地域において薬剤A、B及びCを服用している人口1000人当たりの被検者数が、上述の総括データと人口統計学的データ(人口統計調査又は国勢調査データ等)との相互相関を用いて生成される。ステップ504では、ユーザに結果が提示される。図5Bはこのステップの代表的な例を示すものであり、薬剤A、B又はCを服用している人口1000人当たりの被検者数が所定の固定されたしきい値を超える各郵便番号地域が、地図上に個々の薬剤を表す文字で表現されている。それに代わって、特定の薬剤を服用している被検者の人数に係る様々な範囲を、変化するサイズの文字又は記号で表現することも可能である。例えば、ある郵便番号地域において薬剤Aを服用している0乃至50人の被検者が存在するものを記号・で表し、薬剤Aを服用している50乃至100人の被検者が存在するものを記号
【数1】
で表し、薬剤Aを服用している100人を超える被検者が存在するものを記号●で表すことも可能である。
【0155】
さらに、被検者の人口統計学的情報を考慮することにより、地理的に限定された地区内の人口統計学的に一致した人口1000人当たりの特定の薬剤を服用している被検者の数も利用可能である。同様に、身体的特徴及び危険因子を使用して、複数のサブグループ内で特定の薬剤を服用している被検者の数を得ることができる。ここでは例として人口1000人当たりの人口統計学的データを使用しているが、本発明がこの統計学的アプローチに限定されるものとみなされるべきでないという点は、留意される必要がある。いくつかの状況では、他のタイプのデータを供給するほうがより容易であり、より効果的であり、及び/又はより適切である可能性がある。例えば、特定の薬剤を服用している患者の無名数(absolute numbers)を使用することが可能であり、この場合、無名数は、特定の疾患又は障害の統計的発生によっても、もしくはより多い人口における特定の薬剤投与のいずれかの統計的発生によっても妨げられない、適切な指示をもたらす。
【0156】
それに代わって、ステップ501において、治療情報を、被検者の対応する情報ではなく情報収集端末102の郵便番号(又は他の関連した地理的情報)と相関させて、端末の場所により特徴付けられる薬剤データの総括データを得ることもできる。
【0157】
市場浸透データは、本発明のデータベースを他の方法で操作することにより取得可能であり、例えば、ステップ502で生成される薬剤A、B又はCを服用している被検者数の総括データを、その地域内での例えば骨粗しょう症である所定の疾患を患っている被検者総数に相関させることによって、もしくは、被検者によって服用されている例えば薬剤Aである特定の薬剤の総量を、その地域内のその疾患のすべての患者によって服用されている関心の持たれたすべての薬剤の総量に、すなわちA、B及びCの総量に相関させることによって取得可能であるということは、理解される必要がある。
【0158】
結果的に得られる、特定の地域における異なる薬剤の市場浸透データは、ユーザに対して様々な異なる方法で提示されることが可能である。このような提示方法の1つを、図5Bに示す。図5Bの記載内容から、比較的大量の薬剤Aがカリフォルニアで販売されていること、薬剤Bはミズーリ及びルイジアナ等の州において比較的優勢な立場を有しているが、薬剤Cは中西部及び東海岸の諸州において優勢に処方されているらしいことが分かる。既知のデータマイニング技術を用いて本発明の中央データベースをマイニングすることによって、例えば製薬会社である中央データベースの認証されたユーザは、自社の薬剤があまり浸透していない地域と、特定の人口統計学的変数に基づいて自社の薬剤が不当に少なく表示されている地域とを決定することができ、そのマーケティング戦略を適宜調整することができる。
【0159】
さらに、中央データベース100へ入力される情報にはすべて、タイムスタンプを付与することができる。従って、認証されたユーザは、特定の地域における異なる薬剤の市場占有率の変化を経時的に利用可能になる。このような動的なマーケティングデータは、人口統計学的情報と、身体的特徴と、危険因子とによって正規化されることが可能である。
【0160】
図5A及び5Bは、単に例示として骨粗しょう症に関連している。本明細書を通じて様々に述べてきたように、当業者には、上記記載にあるような多数の異なる疾患に対する同様の適用可能性も、本発明が意図するものの範囲内にあるということが明らかとなるであろう。
【0161】
図6Aは、本発明の中央データベース100を操作して異なる薬剤の効果を比較する方法を示すフロー図であり、図6Bは本方法によって取得される結果の例である。図3Fに示したように、中央データベース100は、検査の時間によるタイムスタンプが付与された、例えば骨粗しょう症に関する骨量値、骨密度値又は骨構造値である測定値を含む被検者の病歴情報を格納する。上記測定値は、薬剤による治療を開始する直前の基礎検査(baseline test)の、例えば骨量又は骨構造である値と、追跡測定毎の値とを含む。図6Aを参照すると、ステップ600において、認証されたユーザは、例えば「薬剤A、B及びCの効果」という問い合わせを入力する。ステップ601では、被検者らを、投与されている(又は服用している)薬剤によってグループ化される。ステップ602では、特定の薬剤を服用している被検者のグループに関して、経時的なすべての追跡検査の測定値が与えられ、こうして、形式と、基礎検査からの経過時間と、基礎検査に対する百分率変化(percent change)との結果がグループ別に提示される。ステップ603では、特定の薬剤のグループに対して、すべてのデータポイントを通過するように曲線にあてはめられる。ステップ604では、別の薬剤に関してこのプロセスが所望される場合には本プロセスが繰り返され、所望される薬剤のグループの各々に対して曲線が生成される。ステップ605では、ユーザに結果が提示される。次いで、図6Bに示すように、各時点について複数の異なる薬剤のグループに係る曲線上のポイントを比較することができる。
【0162】
さらに、所定の薬剤による治療に対する性別、年齢、人種、体重及び/又は栄養に起因する反応の差を考慮するか又は識別するために、各薬剤のグループを、被検者の人口統計学的情報、身体的特徴、危険因子などにより複数のサブグループへとさらに分割することが可能である。結果として得られる曲線により、認証されたユーザはサブグループの各々における異なる薬剤の効果を比較できるようになる。
【0163】
異なる薬剤の効果は、認証されたユーザに対して他の方法でも提示されること、例えば、テーブルのフォーマット、ヒストグラム又は棒グラフにおける数量データでも提示されることは理解される必要がある。
【0164】
図7は、中央データベースを操作して、例えば骨粗しょう症である疾患に対するスクリーニングレートを生成するための一実施形態を示すフロー図である。図3Bに示すように、中央データベース100は、例えば歯科医院である情報収集端末の識別情報を格納する。図示したように、識別情報は、歯科医ID(Dental_ID)又は医師ID(Medical_iD)と、この歯科医院又は診療所の郵便番号とを含む。この場合もやはり、情報源についての厳密さはさほど重要ではなく、例えば誰もそれ自体が「歯科医院」又は「診療所」であるとは考えないが、MRI、超音波検査などの検査業務を実行する診察室又は場所であってもよいという点に留意すべきである。データのソースとしてのこれらの診察室又は場所は、本発明が含む範囲内にある。図7を参照すると、ステップ701では、例えば人口1000人毎に、設置された情報収集端末の数が、例えば正規化するための人口統計調査又は国勢調査データ等の人口統計学的データを用いて生成される。人口統計調査又は国勢調査データは、国によって異なる。また、国ではなく地域の人口統計学的情報源も容易に取得可能である場合もあり、目的に等しく適合する。ステップ702では、例えば人口1000人毎の設置された情報収集端末の数が、単位時間毎にかつ端末毎に実行されたスクリーニング検査の数と相関され、スクリーニングレート、すなわち、例えば人口1000人当たりの、単位時間毎かつ設置された端末毎のスクリーニング回数が導出される。地理的地域の人口統計に基づいて、異なる地理的区域における、又は異なる人口統計サブグループの、骨粗しょう症等の骨に関連した疾患のスクリーニングレートが利用可能になる。スクリーニングレートは、異なる地域における骨粗しょう症のスクリーニングの利用可能性を評価することと、図5及び6に記載したもののような中央データベースの操作の間にデータを正規化することとのために、システムの認証されたユーザにより使用可能である。
【0165】
中央データベースはまた、認証されたユーザにより、疾患の罹患率を分析するためにも使用可能である。例えば、政府機関又は研究所は、地域的な比較を行って、特定地域における疾患の罹患率と、気候、地理的条件、食事の嗜好、又は飲料水の無機塩類含有量との間の関係を検出することができる。
【0166】
標準的なデータマイニングソフトウェアには、本発明のデータベースの分析に適用可能な多くのツール及び分析が存在する。このようなツール及び分析は、クラスタ分析、因子分析、決定木、ニューラルネットワーク、ルール帰納法、データによって駆動されるモデリング、及びデータの視覚化を含むが、これらに限定されない。データマイニング技術のより複雑な方法のいくつかは、理論によって駆動される関係に対するものとしてのより経験的かつデータ駆動的の関係である関係性を発見するために使用される。
【0167】
本発明のデータベースの分析及び/又は生成に使用可能な例示的なデータマイニングソフトウェアは、リンク分析(例えば、関連分析(Association Analysis)、シーケンシャルパターン、シーケンシャル時間パターン、及びベイズネットワーク)と、分類(例えば、ニューラルネットワーク分類、ベイズ分類、k最近近傍分類、線形判別分析、メモリに基づく推理、及び関連による分類)と、クラスタリング(例えば、k平均クラスタリング、人口統計学的クラスタリング、関係分析、及びニューラルネットワーククラスタリング)と、統計学的方法(例えば、平均、標準偏差、頻度、線形回帰、非線形回帰、t検査、F検査、カイ2乗検定、主成分分析、及び因子分析)と、予測(例えば、ニューラルネットワーク予測モデル、ラジアル・ベースド・ファンクション予測、ファジー論理予測、時系列分析、及びメモリに基づく推理)と、オペレーティングシステムと、その他(例えば、パラレルスケーラビリティ、簡単な問い合わせ言語(Simple Query Language)ファンクション、及びアプリケーション用に発生されるC++オブジェクト)とを含むが、これらに限定されない。このようなソフトウェアを提供する企業は、例えば、UTSにおけるアダプティブ・メソッズ・グループ(Adaptive Methods Group:ニューサウスウェールズ州2000,シドニー,UTSシティーキャンパス)と、CSI(登録商標)インコーポレイテッド(Computer Science Innovations, Inc.,フロリダ州メルボルン)と、IBM(登録商標)(International Business Machines Corporation,ニューヨーク州アーモンク)と、オラクル(登録商標)(オラクル・インコーポレイテッド,カリフォルニア州レッドウッドショアズ)と、SAS(登録商標)(SASインスティテュート・インコーポレイテッド,ノースカロライナ州ケアリー)とを含む。
【0168】
これらの方法及びプロセスは、本発明のデータベースに適用されることが可能であり、例えば、X線画像データセットと、超音波データセットと、CTデータセットと、MRIデータセットと、放射性核種画像生成データセットと、SPECTデータセットと、PETデータセットと、医療写真技術、レーザ拡張型画像生成、及び様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されたデータセットと、導出されたデータと、データ属性とを備えるデータベースに適用されることが可能である。
【0169】
データ分析に応用される統計学的方法の概論に関しては、エイ・ロマノ,「科学及び産業のための応用統計学」,発行者:アリン・アンド・ベイコン,1977年(Applied Statistics for Science and Industry, by A. Romano, 1977, Allyn and Bacon, publisher)を参照されたい。
【0170】
6.グラフィカルユーザインターフェース.
ある種のコンピュータシステムには、ユーザらが本発明の方法及びデータベースから求める情報へ容易にアクセスできるようにする一組の機能を含むインターフェーススクリーンのようなインターフェースが含まれる。このようなインターフェースは、通常、メインメニューページを含み、ユーザは、このメインメニューページから、様々な異なるタイプの分析を開始することができる。例えば、データベースのメインメニューページは、一般に、プロジェクト情報、プロジェクト間比較、時刻、イベント、日付、回数、値の範囲などを含むがこれらに限定されない所定のタイプの情報にアクセスするためのボタンを含む。
【0171】
認証されたユーザが、例えば異なる薬剤のマーケティング情報を得ようとして中央データベースへアクセスすると、グラフィカルユーザインターフェースは、ユーザが、薬剤の名称と、関心が持たれた地理的地域とを入力することを可能にする。インターフェースは、ユーザが、例えば、郵便番号、市外局番、群区(township)、郡(county)、州(又は都道府県)又は国によって視覚的に地理を選択できるようにする、メニュー駆動式選択又は視覚的な地図であることが可能である。インターフェースはまた、ユーザが問い合わせを自然言語又は簡略化された言語で入力できるようにする。異なる薬剤の市場浸透度である結果データは、例えばマップ上へ定性的に表示され、又はテーブル又はグラフにおいて定量的に表示されることが可能である。
【0172】
認証されたユーザが異なる薬剤の効果を比較しようとする場合、グラフィカルユーザインターフェースは、ユーザが、関心対象である薬剤の名称を入力することを可能にする。インターフェースは、ユーザが、例えば、時間期間、人種、年齢、性別、体重などである、データ操作の基礎となるファクタ(因子)を選択できるようにするメニュー駆動式選択であることが可能である。それに代わって、ユーザインターフェースは、ユーザが問い合わせを自然言語又は簡略化された言語のいずれかで入力することを可能にするウィンドウである場合もある。上述の場合、結果的に得られる異なるデータの効果は、曲線、テーブルのフォーマットにおける数量データ、ヒストグラム、又は棒グラフによって提示されることが可能である。
【0173】
7.コンピュータプログラム製品.
ここに記載した様々な方法及び分析を実行するためには、様々なコンピュータプログラム製品を利用することができる。一般に、コンピュータプログラム製品は、コンピュータが読み取り可能な媒体と、上述した方法を実行するために必要なコードとを備える。符号化されたプログラム命令を上に備えた、コンピュータが読み取り可能な媒体は、ソリッドステートメモリ、ハードドライブ、着脱可能な記憶装置を含むがこれらに限定されるものではない既知の様々な媒体のタイプのいずれであってもよい。ここで、上記着脱可能な記憶装置は、例えば、ZIP(登録商標)ドライブと、WORMドライブと、磁気テープと、CD−ROM又はDVD ROM又はDVD RAM等の光学的媒体である(ただしこれらに限定されない)。
【0174】
例えば、X線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種スキャン、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは、医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータがローカル又は長距離のコンピュータネットワークを介して送信されたときであって、かつ、このデータが、遠隔のコンピュータによって、又は遠隔のネットワークコンピュータに接続されたコンピュータによって受信されたとき、例えば適切なコンピュータプログラムを用いて対象物の形態分析を実行することができる。それに代わって、上記分析を情報収集端末上で実行することもできる。結果として得られるデータは、次に、遠隔のコンピュータへ、又は遠隔のネットワークコンピュータに接続されたコンピュータへ転送されることが可能である。対象物のこの形態分析は2次元で実行可能であるが、3次元でも可能である。3次元分析は、例えば、X線画像が、解剖学的対象物に対して複数の異なるX線透過角度を用いて取得されている場合に実行可能である。例えば骨構造の画像化では、透過されたX線画像のこのような形態学的分析を用いて、骨の喪失又は代謝性骨疾患を示すか又は示唆するパラメータを測定することができる。このようなパラメータは、骨構造を評価するために使用可能な現在及び将来のすべてのパラメータを含む。例えば、このようなパラメータは、小柱間隔と、小柱の厚さと、小柱間間隔とを含むが、これらに限定されない。
【0175】
X線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは、医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータは、ローカル又は長距離のコンピュータネットワークを介して送信される前に圧縮されることが可能である。データの分析は、ローカル又は長距離のコンピュータネットワークを介したデータ送信に先だって実行されることが可能である。送信されるデータを、上記分析の結果に限定することができる。それに代わって、データ送信に先だって部分的な分析を実行し、遠隔のコンピュータにより、又は遠隔のネットワークコンピュータに接続されたコンピュータにより分析を完成させることも可能である。
【0176】
解剖学的構造の形態学もしくは2D又は3D形態学に関する情報は、X線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは、医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータに関して空間分解能等の取得パラメータが既知である場合に、より正確に導出されることが可能である。本発明の一実施形態では、このような検査パラメータは、検査データとともに送信されることが可能である。これらの検査パラメータのこのような送信もまた、検査データの送信より前に行われる場合もあり、後で行われる場合もある。
【0177】
先に述べたように、X線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは、医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータは、ローカルなサイトから遠隔のシステムサーバへ送信されることが可能であり、遠隔のシステムサーバは、自動化されたデータ分析を実行することができる。さらに、遠隔のシステムサーバ、又は遠隔のシステムサーバに接続されたコンピュータは、次に診断レポートを生成することができる。従って、ある実施形態では、(例えば遠隔のシステムサーバ上又は遠隔のシステムサーバに接続されたコンピュータ上の)コンピュータプログラムは、診断レポートの料金を生成することが可能である。遠隔のサーバはこれで、診断レポートを医師又は歯科医へ送信することができ、典型的には、検査を指図した医師又は歯科医、もしくは患者を管理している医師又は歯科医へ送信することができる。診断レポートはまた、例えば健康保険会社である第三者へ送信されることも可能である。診断レポートのこのような送信は、電子的に(例えば電子メールで)、郵便で、ファックスで、又は他の通信手段によって行われることが可能である。送信される情報(例えば被検者の識別情報)のすべて又はいく分かは、医療記録の機密保護のために暗号化されることが可能である。
【0178】
遠隔のコンピュータ、又は遠隔のネットワークコンピュータに接続されたコンピュータは、X線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種、SPECTスキャン、PETスキャンからのデータ、もしくは、医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータの、品質チェック及び品質保証を実行することができる。これらの品質チェック又は品質保証は、画像品質、画像分解能、画像コントラスト及びその他の査定を含むことが可能である。これらの品質チェック又は品質保証は、完全に自動化されることが可能である。それに代わって、部分的である場合があり、また、選択された場合には完全な人間の対話である場合もある。遠隔のコンピュータ、又は遠隔のネットワークコンピュータに接続されたコンピュータは、すべてのサンプルにおける、又はサンプルのサブセットにおけるデータについてこれらの品質チェック及び品質保証を実行することができる。このようなサンプルは、ランダムなサンプルであってもよい。
【0179】
典型的には、例えば遠隔のサーバ上の請求書生成プログラムである、請求書を生成する能力のある1つ又は複数のコンピュータプログラムも使用される。請求書に記載される請求金額は、典型的には一般的な医療上の支払いガイドライン(medical reimbursement guidelines)に準拠する。請求書は、電子的に(例えば電子メールで)、郵便で、ファックスで、又は他の通信手段によって送信されることが可能である。また、これらのプログラムにより料金の分割が実行される場合もあり、例えば、診断検査料金の何パーセントかは検査の解釈を担当する医師へ転送され、診断検査料金の何パーセントかは、例えば、病院、X線クリニック、婦人クリニック、X線画像を撮影する歯科医の診療所等の機関へ転送され、かつ診断検査料金の何パーセントかはX線情報の抽出と自動化された分析とを担当する存在物(エンティティ)へ転送される。このような料金は、専門料金の部分及び技術料金の部分を含む場合がある。これらの料金はまた、中心の施設によって課金される場合もある。この場合、この中心の施設は、例えば1つの独立した請負業者として歯科医又は医師に支払いを行うことができる。中心の施設はまた、病院又は他の健康管理組織への支払いを行う場合もある。請求書は、ネットワークに基づく自動化された分析の結果を送信することと同時に送信される場合もあれば、レポートの送信後に送信される場合もある。同様に、支払われる料金も、例えば、インターネットを介したクレジットカードによる支払い、又は郵便による支払いといった、適切な任意の媒体を用いて収集されることが可能である。
【0180】
8.較正ファントムと参照基準標準.
X線画像又は他の放射線撮影画像だけからでも大量の情報を取得可能であるが、ある実施形態では、ネットワーク化されたX線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータ、もしくは他の医学的検査からのデータが、例えば与えられたX線画像の骨塩密度を評価するための、例えば較正ファントム又は参照基準標準のような、1つ又は複数の正確な参照基準マーカーを含む。従って、ある態様において、本発明は、X線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは、医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータに含まれる情報についての、例えば解剖学的構造の密度又は解剖学的構造の形態学等の情報についての、ネットワーク環境における正確な定量的評価を可能にする方法及び装置を提供する。
【0181】
X線画像が使用される場合、X線画像は、公知の技術を用いて任意のローカルなサイトから取得されることが可能である。例えば、ある態様では、2DプレーナX線画像生成技術が使用される。2DプレーナX線画像生成は、X線ビームを身体又は構造物又は物質に透過させ、上記身体又は上記構造物又は上記物質の反対側でのX線の減衰を測定することにより画像を生成する方法である。2DプレーナX線画像生成は、コンピュータ断層撮影又は磁気共鳴画像生成等の断面画像生成技術とは区別できる。X線画像が従来のX線フィルムを用いて撮影されたものであれば、X線画像は、適切な任意の走査装置又はビデオシステムを用いてディジタル化されることが可能である。ディジタル化されたX線画像は、次に、例えばインターネットであるネットワークを介して、遠隔のコンピュータ又はサーバへ送信される。X線画像はまた、ディジタル取得技術を用いて、例えばリンプレートシステムもしくはセレン又はシリコン検出器システムを用いて取得されることも可能であり、X線画像情報はすでにディジタルフォーマットで利用可能であるという点は、容易に明らかとなるであろう。この場合、画像は、例えばインターネットであるネットワークを介して直接に送信される場合もあれば、送信に先だって圧縮される場合もある。
【0182】
ある実施形態では、解剖学的構造物又は無生物対象物の画像が取得される際に、視界内に較正ファントムが含まれる。較正ファントムは、例えばアルミニウム又は他の放射線不透過性物質を含むような、適切な任意のものを使用することができる。米国特許第5,335,260号の明細書は、X線画像における骨塩密度を査定する際に使用することに適した他の較正ファントムについて記載している。適切な他の較正参照基準物質の例は、例えば濃度が変化している塩化カルシウムなどで充填された1つ又は複数の室(チャンバー)である、流体又は流体状の物質であることが可能である。
【0183】
それに代わって、較正ファントム又は参照基準標準は、生物又は無生物である検査対象の画像が取得される前又は後のいずれかにおいて、別個に画像化されることも可能である。較正ファントム又は参照基準標準は、次に、局所的に格納されることと、ネットワークを介して送信されることとのいずれかが可能である。画像がコンピュータの記憶媒体上に局所的に格納される場合、上記画像又は上記格納される情報を用いて、ネットワークを介した送信より前、又は送信中、又は送信後に、画像を較正することができる。
【0184】
較正ファントムは、異なる放射線不透過度を有するいくつかの異なる区域を含むことが可能であるということは、容易に明らかとなるであろう。例えば、較正ファントムは階段状に設計されている場合があり、これにより、くさび型部の局所的な厚さの変化から、放射線不透過度の差がもたらされる。厚さが変化している材料を使用する階段状のくさび型部は、放射線医学においてX線ビームの性質の品質管理検査のためにしばしば使用される。階段状部分の厚さを変化させることにより、投影画像におけるX線ビームの強度及びスペクトル成分の含有量を変化させることができる。階段状のくさび型部は、通常、アルミニウム、銅、及び既知のX線減衰特性を有する他の利便的かつ均一な材料で製造される。階段状のくさび型形状を有するファントムはまた、リン酸カルシウム粉末、又は溶融パラフィン中に入れられたリン酸カルシウム粉末を含むことが可能である。
【0185】
それに代わって、較正参照基準は、放射線不透過度が(例えば、円形、楕円形、矩形又は他の形状の構造物では)周辺部から中心部へ変化するように設計されることも可能である。先に述べたように、較正参照基準は、特定の濃度の参照基準流体(例えば塩化カルシウム)をそれぞれ含む、例えば流体が充填された室である複数の別個の室として構成される場合もある。
【0186】
較正ファントムの全体形状がどのようなものであれ、ある実施形態では、少なくとも1つのマーカーがファントム内において既知の濃度で存在することが可能である。現時点では、較正ファントムの区域が、X線画像上への現出に失敗する場合が多い。濃度レベルが最高又は最低である区域では、特にこの傾向が強い。従って、較正ファントムの任意の特定区域の濃度がどの程度であるのかを決定することは困難である場合が多い。本発明は、較正ファントム内における既知の濃度の位置に少なくとも1つの幾何学的形状物が含まれることを保証することによって、この問題を解決する。特定の濃度の較正ファントムと相関させられる形状物の位置が既知である限り、正方形、円形、楕円形、長方形、星形、三日月形、多角形(例えば八角形)又は不規則形状物などを含むがこれらに限定されない任意の形状物を使用可能である。実施形態によっては、ここに記載した較正ファントムが2DプレーナX線画像生成に使用されるものがある。それに代わって、較正ファントムが連続的な濃度の勾配を含む場合には、勾配の傾き、すなわち2つ以上のポイント間の相対的な濃度の変化を用いて、較正ファントム内の位置を決定することができ、また最終的には、ファントムに対して画像データを較正し又は正規化することができる。
【0187】
較正ファントムの濃度及び減衰はともに既知であるので、較正ファントムは、測定対象である解剖学的構造物又は無生物の物体の濃度を測定するための外部の参照基準を提供する。一般的な当業者には明らかであろうが、本発明は、ここにおける教示内容に鑑みて、X線画像生成において較正ファントムを使用するための他のアプリケーションを含む。
【0188】
較正ファントムは、X線画像が撮影される前又は後に画像化されることが可能である。それに代わって、較正ファントムは、X線画像と同時に画像化されることが可能である。較正ファントムは、X線フィルム及び/又はフィルム保持器に物理的に連結されることが可能である。このような物理的連結は、接着材と、化学結合と、ねじ又は釘の使用と、溶接と、ベルクロ(Velcro:登録商標)ストラップ又はベルクロ(登録商標)材などを含むがこれらに限定されない、適切な任意の機械的取り付け機構又は他の取り付け機構を用いて達成可能である。同様に、較正ファントムは、ディジタルX線画像生成のための検出器システム又は蓄積プレート(storage plate)へ、1つ又は複数の取り付け機構(例えば、機械的な連結装置、ベルクロ(登録商標)ストラップ又はベルクロ(登録商標)材、化学結合、ねじ又は釘の使用、溶接、及び接着材)を用いて物理的に連結されることが可能である。
【0189】
取り付けは永久的である場合も一時的である場合もあり、較正ファントムは、フィルム、フィルム保持器及び/又は検出器システムと一体型(例えば作り付け型)である場合も、フィルム及び/又はフィルム保持器が製造された後で適宜に永久的又は一時的に取り付けられるか又は位置決めされる場合もある。従って、較正ファントムは、単独での使用(例えば使い捨て用)のため、又は異なるX線画像による複数の使用のために設計されることが可能である。従って、ある実施形態では、較正ファントムは再使用が可能であり、それに加えて、繰り返し使用される間に殺菌されるか又は消毒されることが可能である。較正ファントムの一体化は、X線フィルムの物理的な層のうちの2つの層の間に、既知のX線濃度の物質を含むことにより達成可能である。一体化はまた、X線フィルムの物理的な層のうちの1つの内部に、既知のX線濃度の物質を含むことによっても達成可能である。さらに較正ファントムは、フィルムカバーに一体化されることも可能である。較正ファントム又は外部の参照基準はまた、ディジタルX線画像生成のための検出器システム又は蓄積プレートに一体化されることも可能である。例えば、一体化は、検出器システム又は蓄積プレートの物理的な層のうちの2つの層の間に、既知のX線濃度の物質を含むことにより達成可能である。一体化はまた、検出器システム又は蓄積プレートの物理的な層の1つの内部に、既知のX線濃度の物質を含むことによっても達成可能である。
【0190】
例えば較正ファントムがX線装置へ一時的に取り付けられるような実施形態である所定の実施形態では、十時線、複数の直線、又は他のマーカーが、較正ファントムを位置決めするための指示器として装置上に配置されることが可能である。これらの指示器は、較正ファントムが、最終的な画像における見掛けの濃度を変化させる物質上に投影することがないように、当該構成ファントムが位置決めされることを保証する手助けとなる可能性がある。
【0191】
図8及び図9は、較正ファントムを含むように設計可能な歯科X線フィルム保持器の2つの例を示す。(米国特許第5,001,738号及び米国特許第4,251,732号の明細書も参照されたい。)図8及び図9は、X線フィルム保持器に適する任意数の形状のうちのただ2つの形状のみを示しただけのものである点は、留意されるべきである。さらに、これらは歯科X線フィルム及び/又はフィルム保持器に関して示されたものであるが、ここに記載した較正ファントムは任意のタイプのX線フィルム及び/又はフィルム保持器内に含まれること、又はこれらに対して含まれることが可能であるということは容易に明らかとなるであろう。
【0192】
図8は、X線フィルムを保持するためのフィルムパケット(11)を示す。フィルムパケット(11)は、フィルム保持器(11)から垂直に延在する咬翼のタブ部(12)を有する、咬翼型(bite wing)フィルム保持器(10)の内部にある。開口部(13)は、患者の歯の上に整列(アラインメント)させることを可能にする。図示したように、咬翼のタブ部(12)は、概して正方形形状を有する。一方のエッジ部に沿った曲線形の切欠き部分(20)は、X線管のより良い照準を可能にすべく包含されることが可能である。較正ファントムは、ここに記載した教示内容に沿って保持器又はフィルム上の任意の適切な場所に位置決めされることが可能である。実施形態によっては、較正ファントムが、較正ファントムの見掛けの濃度を変えるような構造物又は物質の上に投影することがないように位置決めされることが望ましい場合がある。また、較正ファントムは、外部標準としてのファントムの精度を高めるために、既知の濃度のマーカー(例えば、幾何学的パターン)を含むことも望ましい。例えば、歯科X線写真の場合、較正ファントムは、咬翼部(12)がフィルム保持器(11)に出合う場所に位置決めされることが可能であり、例えば、曲げ部(18)の近くに位置決めされること、又は、咬翼部(12)がフィルム保持器(11)に出合う場所に生成される領域(8)に沿って位置決めされることが可能である。このように注意深く位置決めすることは、X線画像において較正ファントムが歯と歯の間に現れ、よって骨(例えば顎)又は歯の上に現れる場合より正確になることを保証する。X線画像において較正ファントムが骨又は歯の組織の上に投影することが確実にないように、較正ファントムを含む領域を、わずかにより厚くなるように形成できるということは、容易に明らかとなるであろう。
【0193】
次に図9を参照すると、もう1つの例示的なX線フィルム保持器(10)は、X線ビームのアラインメント及び咬合プラットフォーム(14)の手動による位置決めのための延在部(2)と、フィルムを保持するスロット付きの部分(16)、(48)及び(20)とを有する一体構造からなる。延在部(2)は、「T」字形の領域(22)においてプラットフォーム(14)に連結されている。フィルムを保持するスロット付きの部分(16)は、(24)においてプラットフォーム(14)と垂直に連結され、例えば図3に示すように右上の外部露出部分において、フィルム(30)を支持するために使用される側壁(26)とスロット(36)とを備える。この場合も、較正ファントム(例えば、階段状のくさび型部、流体の室など)は、好適には、当該構成ファントムがX線画像内に現れはするが、X線画像における較正参照基準の見掛けの濃度を変えるような物質又は構造物の上に、又はこの物質又は構造物に対して投影することがないように、適切な任意の場所に永久的又は一時的に位置決めされることが可能である。このような適切な位置の非限定的な例は、例えばフィルム保持器の閉じた部分(50,60)の内部又はその表面上である、フィルム保持器の一部分(16,48,20)内を含む。適切な他の場所は、本明細書の教示内容に従って容易に決定されることが可能である。
【0194】
本発明の実施形態に関する上述の説明は、例示と説明とを目的として提示されたものである。この説明は、網羅的であることを意図したものではなく、また、本発明を、開示された1つ又は複数の形態と完全に一致するものに限定すべく意図したものでもない。上記教示内容に照らせば、多くの変更例及び変形例が可能である。本発明の範囲は、上述の詳細な説明ではなく、ここに添付した請求の範囲によって限定されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0195】
【図1】本発明の一実施形態に係る測定値データベースを構築しかつ操作するためのシステムの全体的なアーキテクチャを示す図である。
【図2】病気の流行をモニタリングする際に有用な、ネットワークを介して動作可能にされた定量的X線分析の一例を示す図である。
【図3A】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3B】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3C】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3D】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3E】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3F】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3G】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3H】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3I】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図4】中央データベース100のテーブル及びファイルの間の相互関係を示す図である。
【図5A】本発明の一実施形態に係る、中央データベース100を操作して異なる薬剤の市場浸透データを生成する方法を示すフロー図である。
【図5B】図5Aに示す方法により取得される結果の一例を示す図である。
【図6A】本発明の一実施形態に係る、中央データベース100を操作して異なる薬剤の効果を比較する方法を示すフロー図である。
【図6B】図6Aにおける方法により取得される結果の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る、中央データベース100を操作して疾患に対するスクリーニングレートを生成する方法を示すフロー図である。
【図8】較正ファントムを含む例示的な歯科X線フィルム保持器を示す図である。
【図9】較正ファントムを含むもう1つの例示的な歯科X線フィルム保持器を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に医学的な測定値の格納に関し、特に、病気を診断しまた異なる薬剤の効果及び市場への浸透の分析を可能にするために、医療画像や、又は他の診断情報、並びに関連した患者及び治療情報から導出される医学的データを収集し、処理し、かつ格納するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2000年8月29日に出願された米国仮特許出願第60/228,591号について米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張する、2001年8月29日に出願された「医療画像の定量分析のための方法及び装置(METHODS AND DEVICES FOR QUANTITATIVE ANALYSIS OF MEDICAL IMAGES)」と題する米国特許出願第09/942,528号の一部継続出願である。これらの出願は、参照により本願明細書に組み込まれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
X線及び他の医療画像生成技術は、重要な診断ツールである。しかしながら、従来の孤立型の医療画像診断機器によって生成される測定値は、画像が現像されたフィルムとしてか又は当該機器内のハードドライブに格納されたものとしてかのいずれかで利用可能であり、遠隔のユーザからはアクセスできないという場合が多い。その結果、遠隔のユーザらが病気の診断及び疫学上の分析のためにこれらの画像に含まれたデータを利用するには不便である可能性がある。また、地域による比較を行って病気の流行を判断したり、測定値の統計的分析を行ったりするために、その孤立した機器に単独で格納された測定値を利用することも、実際的でない可能性がある。
【0004】
さらに、既知の医療画像診断システムは、被検者又は患者の治療情報を収集したり格納したりすることはせず、そのため、様々な治療の結果としての被検者の体調の改善を追跡することや、また異なる薬剤の治療上の効果を比較することができない。また、これらの従来システムは、与えられた薬剤に関する潜在的市場又は成長しつつある市場を識別するために役立つ有益なマーケティング戦略情報や、異なる薬剤に関する現在の市場占有率情報を製薬会社に提供することもできない。さらに、既知の医療画像診断システムの画像品質に係る品質保証及び分析は、現場で行われる。既知の医療画像診断システムは、画像品質の遠隔での品質保証に備えたものではない。
【0005】
上述の制限事項は、医療画像に基づく情報に限定されるものではない。患者らが治療を受けている可能性のある様々な病気及び疾患や、対応する関連情報を同様の方法で取得可能である病気及び疾患に関する情報を集中化することもまた、同様に望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上で述べたことに鑑みて、本発明のある態様によれば、診断情報は医療画像から導出され、関連した患者及び治療情報とともにデータベースに格納される。ある実施形態では、この情報は、例えば歯のX線写真や又は股関節及び脊柱(又はその1つ又は複数の椎体)のX線写真のようなX線写真から取得され、上記X線写真は、定期的に撮影されることが可能であって、ゆえに入手に便利であり、また(関連した患者及び治療情報ともに)遠隔送信するのにも比較的便利である。他の骨格部位のX線写真には、例示として、前腕、上腕、手、手首、下肢、大腿、足、足首、ひざ関節、肘関節、肩関節、肋骨及び頭蓋が含まれる。当然ながら、これらの部位のうちのいくつかは、頻繁にX線で検査することができない可能性がある。しかしながら、体内の異なる骨から取得された骨のデータを相関させることが可能な範囲では、異なる骨格部位のX線写真の使用が有用であると実証することができる。他の実施形態では、他の画像生成技術によって情報を生成する。さらに他の実施形態では、画像には基づかない診断情報が導出されて、同様に処理される。
【0007】
本発明のもう1つの態様によれば、この診断情報は、病気の流行を、地理的又は人口統計学的のいずれかで(もしくは両方で)識別するために使用可能である。この方法で導出される病気の流行情報は、製薬会社の市場戦略を識別するために使用可能である。さらに、薬剤の効果に関する情報もまた、地理的又は人口統計学的のいずれかで(もしくは両方で)導出可能である。
【0008】
本発明の他の特徴及び目的は、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明を詳述する前に、本発明が特定の定式化又はプロセスパラメータに限定されず、当然ながらそれらが変化する可能性のあるということが理解される必要がある。また、ここで使用する用語は単に本発明の特定の実施形態の説明のみを目的としたものであり、限定的であることを意図したものではないということも理解される必要がある。
【0010】
本発明を実施する際には、別段の指示がない限り、当該技術に係る技能に含まれる従来のデータベース格納及び操作方法を使用する。このような技術は文献の中で完全に説明されている。例えば、ジェイ・ビー・スカーバラ,「数値数学解析」,第3版,出版者:ジョン・ホプキンス・プレス,1955年(Numerical Mathematical Analysis, Third Edition, by J. B. Scarborough, 1955, John Hopkins Press, publisher)、ジェフリー・エル・ホイッテンほか,「システムの分析及び設計方法」,第4版,出版者:リチャード・ディー・アーウィン,1997年(System Analysis and Design Methods, by Jeffrey L. Whitten, et al., Fourth Edition, 1997, Richard D. Irwin, publisher)、フレッド・アール・マクファデンほか,「最新データベース管理」,第5版,出版者:アディソン−ウェズリー・パブリッシング・カンパニー,1999年(Modern Database Management, by Fred R. McFadden, et al., Fifth Edition, 1999, Addison-Wesley Pub. Co., publisher)、ジェフリー・エイ・ホッファーほか,「最新のシステム分析及び設計」,第2版,出版者:アディソン−ウェズリー・パブリッシング・カンパニー,1998年(Modern System Analysis and Design, by Jeffery A. Hoffer, et al., Second Edition, 1998, Addison-Wesley Pub. Co., publisher)、デイビッド・エム・クレンケ,「データ処理:基礎、設計及び実装」,第7版,出版者:プレンティス・ホール,2000年(Data Processing: Fundamentals, Design, and Implementation, by David M. Kroenke, Seventh Edition, 2000, Prentice Hall, publisher)、リチャード・バーカー,「ケース法:エンティティ関係のモデリング(コンピュータにより支援されたシステムエンジニアリング)」,出版者:アディソン−ウェズリー・パブリッシング・カンパニー,1990年(Case Method: Entity Relationship Modelling (Computer Aided Systems Engineering), by Richard Barker, 1990, Addison-Wesley Pub. Co., publisher)などを参照されたい。
【0011】
上述したもの又は後述するものを問わず、ここに引用したすべての刊行物、特許明細書及び特許出願明細書については、参照によりその全体がここに組み込まれている。
【0012】
上述したことにも拘わらず、それらに含まれかつ組織化されたデータに関連し、ここに記載したデータベース構造は、本発明の特徴の1つである。データベースを開発して構成することは既知であるが、データベース構造について従来的な性質であるとここで認めていることはいずれも、ここに記載したデータベース又はそのデータベースについて説明される任意の使用法が従来技術のものであると認めたと解釈されるべきではない。
【0013】
本明細書及び添付の請求の範囲において使用されているように、単数形の定冠詞及び不定冠詞は、記載内容がそうでないことを明示していない限り複数の指示対象を含むということは留意されなければならない。従って、例えば「1つの較正ファントム」という言及は、1つ又は複数のこのようなファントムを含む。
【0014】
1.定義.
別段の定義のない限り、ここで使用したすべての技術用語及び科学用語は、本発明が関係する技術分野における通常の技能を有する者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有する。試験のために本発明を実施する際には、ここに記載したものと同様のものか又は等価な任意の方法及び材料を使用することができるが、ここでは好適な材料及び方法を説明する。
【0015】
「被検者(又は患者)」という用語は、ヒトや、チンパンジー並びに他の類人猿及びサル種等のヒト以外の霊長類と、畜牛、羊、豚、ヤギ及び馬等の家畜と、犬や猫等の飼い慣らされたほ乳動物と、マウス、ラット及びモルモット等のげっ歯類を含む実験動物などであるが、ただしこれらに限定されない多数のほ乳綱の動物を特に含む、任意の温血動物を含む。この用語は、特定の年齢又は性別を示すものではなく、よって、オスであるかメスであるかを問わず成体及び生まれたての被検者を含む。
【0016】
「パラメータ」は、数式の中に現れる任意定数又は変数であって、これを変化させることによって様々な場合の現象を表現させるものである(エス・ピー・パーカー編,「マグローヒル科学技術用語辞典」,第5版,マグローヒル・インコーポレーテッド,1994年(McGraw-Hill Dictionary of Scientific and Technical Terms, S. P. Parker, ed., Fifth Edition, McGraw-Hill Inc., 1994))。パラメータは、あることの特徴又はふるまいを決定する値を有する性質の集合のうちのいずれかである。
【0017】
「データポイント」は、一般に、物理的測定値に対応する数値であるか(「取得された」1つ又は複数のデータのデータポイント)、もしくは、1つ又は複数の取得されたデータポイントから計算されるか又は導出される単一の数値結果に対応する数値である(「計算された」又は「導出された」1つ又は複数のデータのデータポイント)。導出されるデータは、変化の速さ及び/又は大きさと、(例えば回帰分析により決定されるような)直線の傾きと、(例えば回帰分析により決定されるような)切片と、相関係数とのような、元データから導出された量を含むが、これらに限定されない。データは、非侵襲性又は侵襲性の検査を用いて導出される数値であって、生体内の正常な過程及び病的な過程に関する解剖学的、構造的、生理学的、生化学的又は生体力学的な情報を提示する数値を含むが、これに限定されない。データは、例えば、X線写真又はX線減衰の測定からと、コンピュータ断層撮影スキャンからと、Aスキャン、Bスキャン、Cスキャン、複合スキャン、ドップラー、3D及び4Dスキャンを含む超音波測定からと、陽電子射出コンピュータ断層撮影(positron emission computed tomography:PET)からと、シングルフォトンエミッションコンピュータ断層撮影(single photon emission computed tomography:SPECT)からと、磁気共鳴画像生成又は分光学から導出される数値を含む。データはまた、血液、尿、滑液、脳せき髄液、心嚢液、腹水及び体内の中空の場所における液体の分析等の医学的検査によって導出される数値も含む。データはまた、細胞学及び組織学等の医学的検査によって導出される数値も含む。データはまた、カテーテル等の侵襲性の装置を用いることによって導出される数値も含む。データはまた、所定の範囲の色及び空間分解能とともに所定の範囲のスペクトル成分を用いた、医療写真技術、レーザ拡張型(laser enhanced)画像生成及び様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出される数値も含む。
【0018】
「データポイント」の「属性」とも又は「メタデータ」とも呼ばれる「データタグ」は、これらが関連付けられる特定のデータポイントの様々な特徴である。例えば、X線情報(骨量、骨塩密度又は骨構造を含む)を備えたデータポイントは、多数の属性に関連付けられ、上記属性は、例えば、画像が撮影された日付及び時刻や、測定が行われた特定の被検者に関連する所定の識別情報(例えば、特定の被検者の性別、年齢、人種又は住所等の人口統計学的情報;身長及び体重等の身体的特徴;被検者が使用している薬剤及び/又は被検者の現在又は過去の罹病の種類等の医学的情報)である。他のタイプの医学的検査又は医療画像から導出される他のタイプのデータの場合、データポイントは、特定の検査又は画像に関連付けられた値に対応する。以下でいくつかの例についてより徹底的に提示するが、単なる例示として、心臓、腎臓、眼科及び/又は皮膚科のデータを含むことが可能である。
【0019】
「データベース」は、データポイントと、各データポイントに関連付けられたデータ属性との集合体である。従って、「データポイント、導出されるデータ、及びデータ属性のデータベース」は、例えばX線写真又は他の医療画像又は検査から収集されるデータポイントと、オリジナルのデータポイントから導出されたデータと、これらのデータポイント又は導出されたデータに関連付けられたデータ属性とを備えたデータベースである。データベースは、1つ又は複数のレベルの測定値を備えたデータポイントに限定されてもよく、これらのデータポイントはさらに、1人又は複数の被検者から収集されてもよい。例えば、1つのデータポイントのデータベースが生成されてもよく、このデータベース内の情報は、属性に係る第2のデータベースに関連付けられていてもよい。1つ又は複数のデータベースのこのような組み合わせは、本明細書の教示内容に鑑みて、一般的な当業者の技能の範囲内にある。「データウェアハウス」は、データベースを表すもう1つの用語である。データウェアハウスという用語は、典型的には大型のデータベースに使用される。
【0020】
データベースの「定式化」は、複数のデータポイントを収集することと、これらのデータポイントを、所望されるデータベースフォーマットに入力することと、使用される特定のフォーマットに従って、各データポイントに対して様々な属性を関連付けることとを含む。データポイントを入力しかつそのデータポイントをデータ属性に関連付けるための手段を提供する広範な種類のソフトウェアが存在し、上記ソフトウェアは、IBM DB2(登録商標)(IBMコーポレーション(IBM Corporation))と、エクセル(Excel:登録商標)(マイクロソフト(登録商標)コーポレイション(Microsoft Corporation),ワシントン州シアトル)スプレッドシートソフトウェアと、クアトロ(Quattro:登録商標)(コーレル・インコーポレイテッド(Corel Inc.),カナダ国オタワ)スプレッドシートソフトウェアと、マイクロソフト・アクセス(Microsoft Access:登録商標)(マイクロソフト)ソフトウェアと、オラクル(Oracle:登録商標)(オラクル・インコーポレイテッド(Oracle Inc.),カリフォルニア州レッドウッドショアズ)ソフトウェアと、他のデータベース及びデータウェアハウス処理用ソフトウェアとを含むが、これらに限定されない。
【0021】
データベースの「操作」とは、例えば、データポイントを、当該データポイントに関連付けられた様々なデータ属性又はタグを用いて選択し、ソーティングし、シフトし、集計し、クラスタリングし、モデル化し、調査し、セグメント化することである様々なプロセスを示す。データベースを生成しまた結果として生成されるデータベースを操作するために利用可能なシステムは、サイベース(Sybase:登録商標)(サイベース・システムズ(Sybase Systems),カリフォルニア州エメリービル)と、オラクル(登録商標)(オラクル・インコーポレイテッド,カリフォルニア州レッドウッドショアズ)と、セイジェント・デザイン・スタジオ(Sagent Design Studio:登録商標)(セイジェント・テクノロジーズインコーポレイテッド(Sagent Technologies Inc.),カリフォルニア州マウンテンビュー)システムのソフトウェアを含むがこれらに限定されない。さらに、データ分析及びデータマイニングのための統計パッケージ及びシステムもまた利用可能である。実例としては、SAS(登録商標)(SASインスティテュート・インコーポレイテッド(SAS Institute Inc.),ノースカロライナ州ケアリー)と、SPSS(登録商標)(SPSSインコーポレイテッド(SPSS Inc.),イリノイ州シカゴ)システムのソフトウェアを含む。
【0022】
「データマイニング」とは、大量のデータを選択したり、調査したり、モデル化したりすることで、様々なデータポイント及びデータ属性内での、またこれらの間における、事前に知られていない傾向、パターン及び関係を明らかにするプロセスを示す。
【0023】
「データの集計」及び「データのクラスタリング」とは、1つ又は複数の共通の属性に基づいてデータポイントをグループ化するプロセスを示す。逆に、「データのセグメント化」とは、1つ又は複数の属性に基づいてデータを区別して別々のグループにするプロセスを示す。
【0024】
「遠隔に送信する」とは、医療画像又はデータをローカルなサイトから遠隔のサイトへ送信するプロセスを示す。医療画像又はデータは、郵便サービス又はクーリエサービスを用いて電子記憶媒体上で送信されることが可能である。医療画像又はデータは、電子的な転送プロトコルを用いてローカルなコンピュータから遠隔のコンピュータへ送信されることも可能である。医療画像又はデータは、少なくとも1つ又は複数のローカルなコンピュータを少なくとも1つの遠隔のコンピュータへ接続する電子的なネットワークを用いて送信されること、又は共用されることも可能である。
【0025】
ネットワークは、ローカルエリアネットワークであること、もしくは、広域ネットワーク又は大都市圏ネットワーク等のより広範囲にわたるネットワークであることが可能である。インターネットは、これらの目的に沿ったある種のネットワークであると考えることも可能である。ネットワークは、ダイアルアップ接続、ネットワークカード、ディジタル加入者回線(digital subscriber lines:DSL)、サービス総合ディジタル網(Integrated Services Digital Network:ISDN)、T−1回線又は他のこのような接続を介してアクセスされることが可能である。これらの接続のタイプのうちのいくつか又はすべては、インターネットアクセスを可能にするか又は許容することが可能であるが、ネットワークはインターネットに限定されないということが理解されるべきである。
【0026】
「医療画像」とは、病気の経過を診断するため、病気の経過の重篤度を判断するため、患者の予後を判断するため、病気の経過の進捗をモニタリングするため、又は治療の介入に対する反応を判断するための、現在又は将来の任意の画像生成検査を示す。医療画像は、X線写真、コンピュータ断層撮影(computed tomography:CT)スキャン、超音波検査、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、陽電子射出コンピュータ断層撮影、シングルフォトンエミッションコンピュータ断層撮影、及び磁気共鳴画像(magnetic resonance imaging:MRI)又は分光学、医療写真、光学干渉断層撮影、及び共焦点生体顕微鏡検査法を含むことが可能である。
【0027】
「標準的なX線画像」とは、標準的なX線装置上で生成されるX線画像を示す。標準的なX線画像は、従来のX線フィルムを用いて取得可能である。この場合、標準的なX線画像は、典型的には、スキャナ、ビデオカメラ又は他のディジタル装置を用いてディジタル化される。標準的なX線画像はまた、例えばリンのプレート又はアモルファスシリコンもしくはセレンの検出器システムを用いて、ディジタル式に取得されることも可能である。標準的なX線画像はまた、コンピュータを用いたX線撮影又はディジタル式のX線撮影の装置を用いて取得されたX線画像を含む。標準的なX線画像は、単一又は2重のX線吸収システムを用いて取得されたデータ又は画像を含まない。標準的なX線画像は、1つ又は複数の椎骨、股関節、ひざ関節、足根関節、足、踵足、上肢、肘、前腕、とう骨遠位端、手首、下顎、歯又は上顎を含むがこれらに限定されない様々な骨組構造を表す可能性がある。
【0028】
「標準的なX線装置」とは、例えば、関節炎、関節腔狭窄、びらん、椎間板腔狭窄、骨折及びその他の評定と、胸部及び腹部の評価その他とのような、一般的な診断の目的で使用されるX線装置を示す。標準的なX線装置は、典型的にはX線発生装置及びX線管を含む。
【0029】
「日常の医療又は歯科治療」とは、医療又は歯科治療の提供者により日常的な医療又は歯科治療に係る管理の一部として与えられる任意の診療又は治療を示す。上記日常医療又は歯科治療は、防止的又は予防的性質のものである可能性があり、また、診断的又は治療的性質のものである可能性もある。上述した日常の医療は、医学的状態又は歯科的状態を治療するためのものである可能性もある。上述した日常の医療は、急激な医学的又は歯科的できごとがない場合、半年毎、毎年又は隔年を基準とする訪問の、もしくは、患者側もしくは医療又は歯科治療の提供者側が要求した際の他の期間間隔での訪問の一部である可能性もある。「日常の医療又は歯科治療」は、臨床試験への関与を含まない。
【0030】
2.システムの一般的な概要.
図1は、本発明の一実施形態に係る測定値データベースを構築しかつ操作するためのシステムの全体的なアーキテクチャを示す。本システムの中央データベース100は、1つ又は複数の個々のコンピュータを備えた可能性のある遠隔のコンピュータシステムであるシステムサーバ101を介して、多数の情報収集端末102から情報を取得する。情報収集端末102は、X線システム、他の医療画像生成システム、又は他の医療診断システムに直接接続されたかもしくはこのようなシステムに入力された情報を上記システムから受信するもの、又はさもなければ上記情報を格納して、システムサーバ101へ送信する能力を有するもののいずれかである、既知の任意のデータ収集及び送信システムであることが可能であり、上記データ収集及び送信システムは、例えば、デスクトップ型コンピュータ、ノートブック型コンピュータ、組み込み型(エンベデッド)コンピュータ、ハンドヘルド型コンピュータ、個人情報端末(パーソナルディジタルアシスタント)又はポケットPCを含むが、これらに限定されるものではない。
【0031】
複数の認証されたユーザ103(この実施形態では情報収集端末の数に対応するが、本発明は無論これに限定されない。)は、既知である任意の様々な接続(ダイアルアップから有線接続や無線接続まで)を用いて、様々な種類のネットワークを介して中央データベース100にアクセスして操作し、データを転送することが可能である。中央データベース100は、ハードディスク記憶装置、着脱可能な記憶装置(ディスク又はテープの記憶装置を含む)、他の磁気装置、書き換え可能な光学式又は光磁気式記憶装置、半導体メモリ(電力バックアップを備えた揮発性のもの、又は不揮発性のもののいずれか)、もしくはバブルメモリを含む、適切な任意のデータ記憶媒体に格納されることが可能である。認証されたユーザ103は、中央データベースに対して、直接的と、システムサーバを介してとのいずれかでアクセスすることができる。認証されたユーザ103は、個々の医師、歯科医、より大規模な医療提供者、研究機関、政府機関、及び製薬会社とその流通ネットワーク、及び中央データベースを維持する組織、又は上述した存在のうちの任意のものにおける職員であることが可能である。
【0032】
システムサーバ101は複数の情報収集端末102から情報を受信するが、これらの情報収集端末102は、システムサーバ101を介して情報を中央データベース100へ転送するように認証されている。ある実施形態では、情報収集端末102は、患者の組織についての関連したX線写真もしくは他の医療画像又は歯科的画像を取得しかつこの画像を好適にはディジタル形式で中央データベース100へ転送することができる任意の種類の装置であることが可能である。一実施形態に係る情報収集端末102は歯科X線マシンとコンピュータシステムとを備えるが、先に述べたように、上記端末自体はX線マシン又は他の医療画像生成マシンに常時接続されなくてもよい。また、医療画像又は歯科的画像に限らず、他の身体的又は生理学的な測定値や、血液検査又は他の血清学的検査の結果などを含む可能性のある他のタイプの医学的情報が、中央データベース100へ送信されてもよい。
【0033】
コンピュータシステムは、取得されたX線写真(例えば歯科又は医療X線写真)又は他の医療画像もしくは先に言及した他の種類の測定値及び検査結果を処理しかつこのような画像を中央データベース100へ送信する、1つ又は複数のマイクロプロセッサを有する1つのスタンドアロン型コンピュータ、もしくは複数のこのようなコンピュータを備えることが可能である。
【0034】
もう1つの実施形態では、本システムは中央データベースを持たない。複数の情報収集端末により取得された情報は、複数の情報記憶モジュールに、分散された方式で格納され、上記情報記憶モジュールは、例えば、情報収集端末に統合されることが可能であり、もしくはここに取り付けられるコンピュータシステムの一部であることが可能である。情報記憶モジュールを含む情報収集端末又はコンピュータシステムは、例えばインターネットである同一のネットワークに接続される。データマイニングを目的として、関連したデータを認証されたユーザへ送る要求が、認証されたユーザにより、取り付けられたすべての情報記憶モジュールへネットワークを介して送信される。情報記憶モジュールは、要求された情報を認証されたユーザへ戻す。認証されたユーザと情報記憶モジュールとの間におけるネットワークを介したこの要求及び情報の転送は、ピアツーピア(P2P)のネットワークプロトコルによって可能にされる。このようなP2Pプロトコルの例は、エントロピア・インコーポレイテッド(Entropia, Inc.)が開発した分散コンピューティングプラットフォームであるか、又はSETI@ホームプロジェクト(SETI@home project)が使用するシステム(http://setiathome.ssl.berkeley.edu)である。
【0035】
下記の実施形態では、患者の検査(surveying)についてと、以下のソースの各々、すなわち、医療X線画像生成、歯のX線画像生成、MRI、コンピュータ断層撮影(CT)、PET、研究機関での検査、超音波検査、自己検査、皮膚検査及び眼科検査の各々からの診断情報及び他の医学的情報及び/又は歯科的情報の取得とについて論じる。検査及び画像のリストは網羅的であることを意図したものではなく、例示を意図したものである。必要な情報を取得して送信するために一般的に実行されるべき手順は、これらの様々な画像生成及び検査方式の間で同様である。しかしながら、本技術分野における熟練者には認識されるであろうが、追跡可能な疾患及び薬剤の効果は医学的情報のソースに依存して変化する可能性がある。
【0036】
X線画像生成.
本発明の一実施形態では、被検者の股関節又は脊椎等の骨構造のX線画像が撮影される際に、X線撮影助手又は他の職員は、年齢、性別、人種及び住所等の被検者に関する人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。ある実施形態では、X線撮影助手(又は他の職員)は、被検者に、例えば骨に関連した疾患である骨粗しょう症又は関節炎のような所定の疾患の危険因子に関連したいくつかの質問(例えば、イエス又はノー形式の質問)を行って、当該被検者がこれらの危険因子のいずれかを有しているか否かを見きわめることが可能である。このような危険因子は、以下のものを含んでもよいが、ただしこれらに限定されない。
【0037】
[表1]
――――――――――――――――――
遺伝による
骨粗しょう症の家族歴
低身長(small body size)
ホルモンによる
遅い初経(最初の月経期>15歳)
長期の無月経(月経がない)
早期の閉経又は外科的な閉経
性機能低下症
ライフスタイル/栄養による
カルシウム摂取不足
喫煙
アルコール中毒症/飲酒の習慣
摂食障害
未産(出産なし)
内科疾患
上皮小体機能亢進症
甲状腺機能亢進症
グルココルチコイド過剰
吸収不良
肝疾患
リウマチ様関節炎
うつ病
――――――――――――――――――
【0038】
これらの危険因子は、リッピンコット・ウィリアムズ・アンド・ウィルキンズ(Lippincott Williams & Wilkins)により発行された「閉経後骨粗しょう症の評定:代謝性骨疾患と無機塩類(ミネラル)代謝障害の入門(Evaluation of Postmenopausal Osteoporosis, in Primer on the Metabolic Bone Diseases and Disorders of Mineral Metabolism)」第4版の著者であるラッキー・エムエム(Luckey MM)の許可を得て改変されたものである。上述の危険因子は明らかに、骨粗しょう症に特に関連している。本発明により追跡されることが可能である他の疾患に関しては、他の危険因子情報又は追加の危険因子情報が該当する可能性がある。骨粗しょう症に関して、又は現時点で本発明が特に適用可能性を有するとされている他の疾患に関して他の危険因子情報が識別される場合には、このような追加情報を収集して中央データベース100へ追加することができる。
【0039】
患者は、これらの質問に対して、例えば、ウェブブラウザ上で、又は電話によって回答することもできる。電話は、患者が自動的に識別されるように、音声認識システムを使用することができる。それに代わって、患者はタッチトーン式電話機上のボタンを用いて識別データを入力し、さらに質問に回答もすることができる。
【0040】
これらの質問に対する回答は、被検者の個人情報の一部として中央データベース100に入力される。これらの危険因子は、被検者の測定値を正規化することと、被検者をグループ化することと、高い危険因子の患者の人口密度が高い地域を識別することとのために使用可能である。
【0041】
X線撮影助手又は他の職員はまた、被検者に対して、例えば骨粗しょう症である関連した疾患の治療のために彼/彼女が現在何らかの薬剤を服用しているか否かについて尋ね、服用している場合には、彼/彼女がどのような薬剤を服用しているのかについて尋ねることができる。患者はまた、これらの質問に対して、先に述べたような別の方法で答えることができる。
【0042】
他の骨格部位のX線写真は、例示的に、前腕、上腕、手、手首、下肢、大腿、足、足首、ひざ関節、肘関節、肩関節、肋骨及び頭蓋を含む。当然ながら、これらの部位のいくつかは、頻繁にX線で検査することができない可能性がある。しかしながら、体内の異なる骨から取得された骨のデータを相関させることが可能な範囲では、異なる骨格部位のX線写真を使用することが有用であると実証することができる。
【0043】
次いで、X線画像は、人口統計学的情報、過去の病歴、身体的特徴情報及び危険因子を含む被検者の治療情報及び被検者の個人情報とともに、コンピュータ又はシステムサーバ101へ好適にはディジタル形式で転送され、さらに処理される。
【0044】
コンピュータプログラムは、X線画像から数量情報を導出することができる。上記数量情報は、例えば、骨量、骨塩密度又は骨構造であることが可能である。数量情報を導出するコンピュータプログラムは、情報収集端末上に、又は情報収集端末に接続されたコンピュータ上に配置されることが可能である。それに代わって、数量情報を導出するコンピュータプログラムは、遠隔のコンピュータ上又はシステムサーバ上に配置されることも可能である。
【0045】
X線画像は、従来のX線フィルムを用いて取得可能である。この場合、従来のX線フィルムは、標準的なディジタイザ又はビデオシステムを用いてディジタル化されることが可能である。それに代わって、X線画像は、例えば既知のコンピュータによるX線撮影技術を用いるか又はアモルファスシリコン又はセレン検出器システムを用いて、電子的に取得されることが可能である。
【0046】
情報収集端末102において、すべての情報は、紙に基づいたシステムを介して収集されて光学式読み取装置によりディジタル化されることと、端末に接続されたキーボードを介して収集されることとのいずれかが可能である。それに代わって、データは別のコンピュータから転送されることが可能である。紙に基づいたシステムにデータが入力される場合、典型的には即時の出力は存在しない。しかしながら、ディジタル入力では、データは、精度についての承認を受けるために、端末におけるモニタ上のグラフィカルユーザインターフェースに表示されることが可能である。いったん承認されれば、データは中央データベース100へ送信されるか、又は後の転送のために保存される。
【0047】
情報収集端末は、画像アーカイブ化及び通信システムの一部であることが可能である。
【0048】
これらの実施形態では、少なくとも下記の理由により、X線検査室を用いた情報収集が効果的であると信じている。第1に、このアプローチは、X線撮影装置又は他の医療画像生成装置への新たな資本の投資が必要でないので、サービス提供者にとっては比較的安価である。代わりに、X線検査室における既存の装置を使用することができる。第2に、X線検査室においてこのようなデータを収集することは、いかなる特別な手順を経ることもなく患者が彼/彼女の骨質を調査してもらえるので、患者にとっても便利である。X線写真は必ずしも医療機関に訪れるたびに撮影されるものではないが、骨に関連した疾患又は障害の治療を受けている患者は、比較的に規則的な間隔で医療画像を撮影してもらっている可能性がある。しかしながら、本発明は、X線写真からの情報を検索することに限定されるように意図したものではないことは理解されるべきである。それに代わって、情報は、X線写真又は他の医療画像の撮影やもしくは他の医学的検査を含む、所定の組織、器官又は病気の経過の定期的な検査を行う任意の開業医の診療所から収集されることも可能である。
【0049】
システムサーバ101は、X線画像から、骨塩密度や、もしくは骨の健康又は骨構造を反映する他のパラメータ等の数量情報を抽出することが可能であり、システムサーバ101はまた、情報収集端末102からの被検者の個人情報及び治療情報を処理し、結果的に得られるデータを、認証されたユーザが統計的分析を実行できるように中央データベース100に格納する。以下、情報の処理及び格納について詳述する。画像から関連した数量情報を抽出することについての代表的な例は、先に特定した米国特許出願の明細書と、2001年10月12日に出願された「X線画像を分析する方法及び装置(METHODS AND DEVICES FOR ANALYSIS OF X-RAY IMAGES)」と題する米国特許出願第09/977,012号の明細書、米国特許出願公開第US−2002−00114425−A1号公報とにも詳しく記載されている。米国特許出願第09/977,012号もまた同じく参照によりここに含まれる。それに代わって、情報収集端末、又は情報収集端末に接続されたコンピュータが、X線画像から、骨塩密度や、もしくは骨の健康又は骨構造を反映する他のパラメータ等の数量情報を抽出することもできる。
【0050】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードのような従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証又は許可を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、被検者の骨量、骨塩密度、骨構造、又は骨に関する他の特徴の経時的な変化と、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果と、他の同様のタイプの情報とである可能性がある。当然ながら、骨に関係のあるなしに拘わらず異なるタイプの疾患に関しては、他のタイプの問い合わせが適切である可能性がある。ここには様々な疾患の例について記載しているが、本発明は、これらの疾患又は障害の例と、このような疾患又は障害の例に関連して取得される対応した医学的情報とに関する問い合わせに適用可能であるとされる。
【0051】
図2は、骨粗しょう症又は関節炎等の関心が持たれた疾患をモニタリングするために有益な、ネットワークを介して動作可能にされた定量的X線分析の一例を示す。システムサーバ101は受信されたX線画像を分析し、診断レポートを生成し、このレポートを例えば医師である医療提供者へ転送し、医療提供者は、次いで診断結果を被検者に伝送することができる。このようなレポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態に関する情報(例えば、骨粗しょう症等の骨塩密度状態及び/又は骨折の危険性に関する情報)を含むことが可能である。ここに記載した教示内容を用いて医学的検査により導出される医療画像又はデータからは、他の疾患の状態が分析されることも可能である。
【0052】
歯のX線写真.
本発明のもう1つの実施形態では、歯のX線画像が撮影される際に、歯科助手が、医療X線写真の例に関して先に述べたように、被検者の人口統計学的情報をシステムに入力することができる。歯のX線写真は、病気の診断に関連するであろう骨に関連した様々なタイプの情報を取得するために使用可能であるが、他の病気、例えば歯周病も追跡されることが可能であり、追加の情報が収集されて中央データベース100に追加されることが可能であるということは留意されるべきである。本プロセスは、一般に、医療X線写真に関して先に述べたプロセスに対応する。しかしながら、これに加えて、歯周病や他の口及び歯に関連した疾患等の歯科疾患も追跡されて、治療の効果が追跡されることも可能である。
【0053】
この実施形態では、少なくとも下記の理由で、歯科医院を介した情報収集が効果的であると信じている。第1に、このアプローチは、X線撮影装置又は他の医療画像生成装置への新たな資本の投資が必要でないので、サービス提供者にとっては比較的安価である。代わりに、歯科医院における既存の装置を使用でき、また、実質上あらゆる歯科医院がこのような画像生成装置を有しているであろう。第2に、歯のX線写真は歯科医への定期的な訪問の間に日課的に撮影されるので、このようなデータを歯科医院において収集することは、患者が、歯科医を訪れたときに、特別な手順を経ることもなく彼/彼女の骨質を調査してもらえるため、患者にとっても便利である。X線写真は歯科医院を訪れるたびに撮影されるものではないが、歯科医院への訪問は定期的に行われる傾向があり、よって、X線写真は、通常の歯の手入れの一環として何らかの定期的な基準で撮影される傾向を持つであろう。しかしながら、本発明は、X線写真から、又は歯科医自身から情報を検索することに限定されるように意図したものでないことは理解されるべきである。それに代わって、情報は、X線写真又は他の医療画像の撮影もしくは他の医学的検査を含む、所定の組織、器官又は病気の経過の定期的な検査を行う任意の開業医の診療所から収集されることも可能である。
【0054】
図2に示した分析は、ここに記載した歯科的画像の実施形態と、他の画像生成に基づく実施形態又は検査に基づく実施形態とに等しく適用可能である。
【0055】
MRI.
本発明のもう1つの実施形態では、例えば股関節又はひざ等の関節構造を含む、磁気共鳴画像法(MRI)による画像が撮影される際に、MRI検査助手が、被検者の年齢、性別、人種及び住所等の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。ある実施形態では、MRI検査助手(又は他の職員)は、被検者に、例えば骨に関連した疾患である骨粗しょう症又は関節炎のような所定の疾患の危険因子に関連したいくつかの質問(例えば、イエス又はノー形式の質問)を行って、当該被検者がこれらの危険因子のいずれかを有しているか否かを見きわめることが可能である。このような危険因子は以下のものを含むが、これらに限定されるものではない。
【0056】
[表2]
――――――――――――――――――
遺伝による
骨粗しょう症又は関節炎の家族歴
過去の病歴
過去の負傷
過去の骨折
過去の外科手術
例えば整形外科医又は医師助手により提供される臨床情報
前方引き出し(anterior drawer)の徴候
半月板損傷の陽の徴候
軋音
――――――――――――――――――
【0057】
上述の危険因子が特に変形性関節症に関連していることは明白であるが、この変形性関節症は、ここでは単に本発明を適用できる疾患の一例として使用されている。本発明に従って追跡可能である他の疾患に関しては、他の危険因子情報又は追加的な危険因子情報が該当する可能性がある。例えば、骨粗しょう症の危険因子に関する情報については先に論じた。変形性関節症に関して、又は現時点で本発明が特に適用可能性を有するとされている他の疾患に関して他の危険因子情報が識別される場合には、このような追加情報を収集して中央データベース100へ追加することができる。
【0058】
この実施形態では、少なくとも下記の理由により、MRI室を用いた情報収集が効果的であると信じられている。第1に、このアプローチは、MRI又は他の医療画像装置への新たな資本の投資が必要でないので、サービス提供者にとっては比較的安価である。代わりに、MRI室における既存の装置を使用することができる。第2に、MRI室においてこのようなデータを収集することは、特別な手順を経ることもなく患者が彼/彼女の骨又は軟骨の質を調査してもらえるので、患者にとっても便利である。MRIは必ずしも医療機関に訪れるたびに撮影されるものではないが、それでも、回復期又は治療養生中のいずれかで患者の経緯をモニタリングする保健医療職員によりMRIが定期的に撮影される可能性がある。しかしながら、本発明は、MRIからの情報を検索することに限定されるように意図したものではないことは理解されるべきである。それに代わって、情報は、X線写真又は他の医療画像の撮影もしくは他の医学的検査を含む、所定の組織、器官又は病気の経過の定期的な検査を行う任意の開業医の診療所から収集されることも可能である。
【0059】
コンピュータ又はシステムサーバ101は、MRI画像から、軟骨の容積又は軟骨の厚さもしくは軟骨又は骨の健康を反映する他のパラメータ等の数量情報を抽出し、情報収集端末からの被検者の個人情報及び治療情報を処理し、結果的に得られるデータを、認証されたユーザが統計的分析を実行できるように中央データベース100に格納する。以下、情報の処理及び格納について詳述する。画像から関連した数量情報を抽出することの代表的な例は、先に特定した米国特許出願の明細書と、下記の米国特許出願の明細書とにも詳しく記載されている。
【0060】
I.「関節の状態の評価と損傷の予防(ASSESSING THE CONDITION OF A JOINT AND PREVENTING DAMAGE)」と題する米国特許出願第09/882,363号、米国特許出願公開第US−2002−0087274−A1号公報、
II.「医療画像を操作するための新技術(NEW TECHNIQUES FOR MANIPULATING MEDICAL IMAGES)」と題する米国特許出願第09/953,531号、米国特許出願公開第US−2002−0147392−A1号公報、
III.「関節の状態の評価と治療の考案(ASSESSING THE CONDITION OF A JOINT AND DEVISING TREATMENT)」と題する米国特許出願第09/662,224号、
IV.「関節の状態の評価と軟骨の損失の評価(ASSESSING THE CONDITION OF A JOINT AND ASSESSING CARTILAGE LOSS)」と題する米国特許出願第09/953,373号、米国特許出願公開第US−2002−0177770−A1号公報、
V.「動的な組織状態の定量化及びモデリングの方法(A METHOD FOR QUANTIFYING AND MODELING DYNAMIC TISSUE CONDITIONS)」と題する米国仮特許出願第60/112,989号。
【0061】
これらの出願の内容もまた、参照によりここに含まれる。
【0062】
数量情報はまた、情報収集端末102を用いて、又は情報収集端末102に接続されたコンピュータを用いて導出されることも可能である。
【0063】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードのような従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば被検者の軟骨の経時的変化と、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0064】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態に関する情報(例えば、軟骨の厚さ等の状態及び/又はグリコサミノグリカン含有量に関する情報)を含むことが可能である。ここに記載した教示内容を用いて医学的検査により導出される医療画像又はデータからは、他の疾患の状態が分析されることも可能である。
【0065】
この実施形態にも、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0066】
また、ここではまったく同程度の詳細さでは説明していないが、本発明は、コンピュータ断層撮影(CT)スキャンと、PETと、並びにここで言及した他のスキャンにも等しく適用可能であることも留意されるべきである。医療X線写真及び歯のX線写真並びに他の画像と、MRIとに関する先の説明は、本発明が、CT、PET及び他のスキャンから関連した情報を導出することができる疾患及び障害に対して患者の状態と養生と効果とを追跡することに関する当該本発明の適性を企図しているということを、一般的な当業者に示すであろう。
【0067】
研究機関での検査.
本発明のもう1つの実施形態では、研究機関での検査が実行される際に、例えば心臓病のための血液検査が実行される際に、研究機関の助手は、被検者の年齢、性別、人種及び住所等の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。ある実施形態では、研究機関の助手(又は他の職員)は、被検者に、例えば心臓病、発作、腎臓病又は糖尿病である所定の疾患の危険因子に関連したいくつかの質問(例えば、イエス又はノー形式の質問)を行って、当該被検者がこれらの危険因子のいずれかを有しているか否かを見きわめることが可能である。
【0068】
研究機関の助手はまた、被検者に対して、例えば骨粗しょう症、関節炎、心臓病、発作、腎臓病又は糖尿病である関連した疾患の治療のために彼/彼女が現在何らかの薬剤を服用しているか否かについて尋ね、服用している場合には、彼/彼女がどのような薬剤を服用しているのかについて尋ねることができる。研究機関の助手はまた、患者がどんな用量で服用しているかについて尋ねることもできる。
【0069】
本発明に従って診断、効果の判定又は市場浸透の判定の目的でデータを使用する対象となる可能性がある研究機関での他の検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、心電図(electrocardiograms:EKG)、脳波図(electroencephalograms:EEG)、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査を含むことが可能である。
【0070】
研究機関での検査の結果は、医療X線及び歯科X線の結果や、MRIなどと同様の方法で処理される。
【0071】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードである従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、被検者の心臓病を反映する酵素のレベル又は変化もしくは経時的に骨粗しょう症を反映するバイオマーカーのレベルと、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0072】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態(例えば心臓又は腎臓の機能状態)に関する情報を含むことが可能である。
【0073】
この実施形態には、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0074】
超音波検査.
本発明のもう1つの実施形態では、例えば心臓の機能又は血流の状態もしくは身体組成又は骨粗しょう症を査定するための定量的な超音波検査が実行される際に、超音波検査(又は超音波撮影)の助手は、被検者の年齢、性別、人種及び住所等の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。ある実施形態では、超音波検査の助手(又は他の職員)は、被検者に、例えば骨粗しょう症、関節炎、心臓病、発作、腎臓病又は糖尿病である所定の疾患の危険因子に関連したいくつかの質問(例えば、イエス又はノー形式の質問)を行って、当該被検者がこれらの危険因子のいずれかを有しているか否かを見きわめることが可能である。
【0075】
超音波検査の結果は、医療X線及び歯科X線の結果、MRI、研究機関の検査結果などと同様の方法で処理される。コンピュータ又はシステムサーバ101は、超音波画像、超音波データ又は超音波分析から、ドップラーフロー、組織のエコー発生性、広帯域にわたる超音波減衰、音速、又は生理学的状態及び病状を反映する他のパラメータ等の数量情報を抽出し、情報収集端末からの被検者の個人情報及び治療情報を処理し、結果的に得られるデータを、認証されたユーザが統計的分析を実行できるように中央データベース100に格納する。それに代わって、超音波装置又は情報収集端末や、もしくは超音波装置又は情報収集端末に接続されたコンピュータは、上記数量情報の一部又はすべてを導出することができる。以下、情報の処理及び格納について詳述する。
【0076】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードである従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、被検者の骨粗しょう症を反映する超音波データと、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0077】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態(例えば心臓又は腎臓の機能状態)に関する情報を含むことが可能である。
【0078】
この実施形態には、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0079】
自己検査.
本発明のもう1つの実施形態では、患者は、例えば、EKGを用いた心臓機能の評価のための、又は血糖モニタリング装置を用いた糖尿病のための、自己検査を実行することが可能である。患者は、年齢、性別、人種及び住所等である彼/彼女の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。ある実施形態では、患者は、例えば、骨粗しょう症、関節炎、心臓病、発作、腎臓病又は糖尿病である所定の疾患の危険因子に関連したいくつかの質問(例えば、イエス又はノー形式の質問)に答えて、当該患者がこれらの危険因子のいずれかを有しているか否かを見きわめることが可能である。これらの質問は、例えばウェブブラウザ上で管理されることが可能である。もう1つの実施形態では、医師の助手又は他の職員が患者にこのような質問をして、こうした種類での患者のプロファイルを生成してもよい。
【0080】
上述のようにして取得されたデータは、他の実施形態に関連して上述した方法と同様の方法で処理される。質問に対する回答は、中央データベース100内へ、患者の個人情報の一部として入力される。これらの危険因子は、患者の測定値を正規化することと、被検者をグループ化することと、高い危険因子を有する患者の人口密度が高い地域を識別するために使用可能である。
【0081】
例えばEKG又は血中グルコースのレベルであり、好適にはディジタル形式の検査結果は、次に、人口統計学的情報、身体的特徴の情報、過去の病歴及び危険因子を含む患者の治療情報及び患者の個人情報とともにシステムサーバ101へ転送され、さらに処理される。
【0082】
コンピュータ又はシステムサーバ101は、自己検査から、生理学的状態及び病状を反映する数量情報を抽出し、情報収集端末102からの被検者の個人情報及び治療情報を処理し、結果的に得られるデータを、認証されたユーザが統計的分析を実行できるように中央データベース100に格納する。それに代わって、情報収集端末、又は情報収集端末に接続されたコンピュータは、上記数量情報の一部又はすべてを導出することができる。以下、情報の処理及び格納について詳述する。
【0083】
患者又は医師等であるユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードである従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、心臓病を反映する患者のEKGの変動又は経時的に糖尿病を反映する血中グルコースのレベルと、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0084】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態(例えば心臓又は腎臓の機能状態)に関する情報を含むことが可能である。
【0085】
この実施形態には、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0086】
診断プローブ.
本発明のもう1つの実施形態では、例えば心臓の機能を評価するために、患者の身体表面又は患者の体内へ診断プローブを適用することが可能である。診断プローブは、例えば心臓機能の生理学的パラメータに関する生データを発生させる。医師の助手又は他の職員は、被検者の年齢、性別、人種及び住所等の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。
【0087】
上述のようにして取得されたデータは、他の実施形態に関連して上述した方法と同様の方法で処理される。上述の質問に対する回答は、中央データベース100内へ、被検者の個人情報の一部として入力されることが可能である。これらの危険因子は、被検者の測定値を正規化することと、被検者をグループ化することと、高い危険因子を有する患者の人口密度が高い地域を識別することとに使用可能である。
【0088】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードである従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、患者の経時的な心臓出力の変化と、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0089】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態(例えば心臓又は腎臓の機能状態)に関する情報を含むことが可能である。
【0090】
この実施形態には、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0091】
皮膚科疾患.
本発明のもう1つの実施形態では、例えば、皮膚病、この疾患の経時的な経過、及び/又は治療に対する反応を評価するために、患者の身体表面から、写真として導出された医療画像を取得することができる。皮膚の画像は、例えば皮膚炎又はメラノサイト性母斑に関する生データを発生させる。医師の助手は、被検者の年齢、性別、人種及び住所等の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。
【0092】
上述のようにして取得されたデータは、他の実施形態に関連して上述した方法と同様の方法で処理される。質問に対する回答は、中央データベース100内へ、患者の個人情報の一部として入力されることが可能である。これらの危険因子は、患者の測定値を正規化することと、被検者をグループ化することと、高い危険因子を有する患者の人口密度が高い地域を識別することとに使用可能である。
【0093】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードである従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、被検者の胴体上部にわたるメラノサイト性母斑分布の経時的な変化と、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0094】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の健康状態(例えば皮膚炎の状態又は他の皮膚状態)に関する情報を含むことが可能である。
【0095】
この実施形態には、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0096】
眼科疾患.
本発明のもう1つの実施形態では、緑内障又は糖尿病性網膜症等の眼科疾患を評価し、当該疾患の経時的な経過及び/又は治療に対する反応をモニタリングするために、患者の目の表面、前部セグメント、もしくは例えば視神経乳頭又は網膜を含む後部セグメントから、写真による医療画像、生体顕微鏡検査による医療画像、レーザ拡張型の医療画像、光学干渉断層撮影による医療画像、又は共焦点式に導出される医療画像を取得することができる。医療画像は、超音波又は光学干渉断層撮影を含む断層撮影技術を使用して、一般的な当業者には既知の装置を用いて導出されることが可能である。眼の画像は、例えば、視神経乳頭の神経繊維層の状態に関する、又は網膜の脈管異常の程度、性質及び形態に関する生データを発生させる。医師の助手は、被検者の年齢、性別、人種及び住所等の人口統計学的情報と、身長及び体重等の身体的特徴の情報とをシステムに入力することができる。データを取得して送信するための他の手順は、一般には、他の実施形態に関して先に詳述したものに対応する。
【0097】
上述のようにして取得されたデータは、他の実施形態に関連して上述した方法と同様の方法で処理される。質問に対する回答は、中央データベース100内へ、患者の個人情報の一部として入力されることが可能である。これらの危険因子は、患者の測定値を正規化することと、被検者をグループ化することと、高い危険因子を有する患者の人口密度が高い地域を識別することとに使用可能である。
【0098】
ユーザは、彼/彼女のコンピュータシステムを介して、例えばログインID及びパスワードである従来のユーザ認証技術を用いて、中央データベース100にアクセスするための認証を取得することができる。認証されたユーザは、問い合わせを入力し、また、様々な観点から、格納されたデータの統計的分析を実行することができる。この問い合わせは、例えば、被検者の視神経乳頭における陥凹部(cup)と円板部(disc)との比の変化と、特定の地理的領域における、関心が持たれた疾患の罹患率と、高い危険因子又は低い危険因子を有する個人の罹患率が高い地域を識別することと、関心が持たれた疾患の治療に使用されるいくつかの薬剤の市場占有率と、目標が決められたマーケティングのために有益な情報と、異なる薬剤の効果などである可能性がある。
【0099】
診断レポートは、例えばシステムサーバ101上のプログラムであるコンピュータプログラムを用いて生成されることが可能である。診断レポートは、例えば被検者の眼の健康状態(例えば緑内障の状態又は眼の状態)に関する情報を含むことが可能である。
【0100】
この実施形態には、図2に示した分析を等しく適用可能である。
【0101】
バイオメトリクス・アプリケーション.
個人を明確に識別して認証する能力は、セキュリティ及び秘密保持の両方の理由で、ずっと広範な言外の影響を有する。典型的には、最高レベルのセキュリティのために、エキスパートは、ある個人が知っていることがら(ユーザ名及びパスワード)と、当該個人が所有するもの(ハードウェアによって動作可能にされた照合システム)と、当該個人が何者であるか(画像分析)とに基づいて識別情報を照合することが可能である。本発明のこのアプリケーションは、生物学的データを経時的に取得することにより、最高レベルの識別をサポートする。このデータベースは、バイオメトリクスにより(バイオメトリクス用に最適化されているこのアプリケーション用に抽出されたパラメータとの)一致を検査するために使用可能な数量画像データを含むことが可能である。さらに、治療及び人口統計学的なデータが取得されるので、個人の画像データが当該個人の可能な識別情報に関して明らかにすることがらと、それに加えてその個人が自らの病歴に関して知っていることがらとに対してマルチパラメトリック分析を適用することにより、識別情報はより正確に決定される。例えば、網膜血管パターンの医療画像と、顔面画像と、虹彩構造と、歯のX線写真上の歯のパターンとはすべて、バイオメトリクスにおける興味の対象としての潜在的パラメータである。歯のX線写真上のパターンは、1本又は複数の歯の形状、歯冠の形状、窩洞(むしば)の存在、形状又は存在しないこと、歯周病の存在、位置又は存在しないこと、骨構造などを含むことが可能であるが、これらに限定されない。
【0102】
もう1つの実施形態では、法医学に適用されるこれらの同じバイオメトリクス技術を用いて個人の死後の識別を達成することもできる。
【0103】
さらに、データベースの時間的性質に起因して、同じ個人から複数の画像が、しばしば何か月又は何年も経過した異なる時点で取得される可能性がある。従って、本システムは、ある個人に関して、選択された任意の特定のバイオメトリクス用パラメータに対して予測される、指定された任意の時間期間にわたっての通常の変化量を、データベースに係る人口統計学的に一致した基準により測定された上記パラメータの変化に基づいて、統計学的に画定する予測ツールとなることも可能である。バイオメトリクス用パラメータは経時的にいく分変化するので、このデータベースは、認証に適用されるかそれとも法医学的識別に適用されるかに拘わらず、バイオメトリクスに関連した生物学的画像パラメータを分析することに依存する任意のバイオメトリクスシステムの精度を向上させるための基準データベースとなることが可能である。
【0104】
3.ハードウェア/ソフトウェア及びシステムの考察.
a.ハードウェア/ソフトウェア.
ここに記載した方法に従って取得される情報を転送し、格納し、検索しかつ分析するためには、典型的には1つ又は複数のマイクロプロセッサを備えた、様々なコンピュータシステムを使用することができる。コンピュータシステムは、当該システムが所定の形式のデータ記憶装置を有しているならば、他のコンピュータとの間でネットワークを介して接続されていないスタンドアロン型コンピュータのように簡単なものであることが可能である。上記データ記憶装置は、例えば、ディスクドライブ、例えばZIP(登録商標)ドライブ(イオメガ コーポレーション(Iomega Corporation),ユタ州ロイ)である着脱可能なディスク記憶装置、光学式媒体(例えばCD−ROM)、磁気テープ、ソリッドステートメモリ、及び/又はバブルメモリである。それに代わって、コンピュータシステムは、あるコンピュータが、例えばネットワークサーバである1つ又は複数の追加のコンピュータにリンクされる、ネットワーク化されたコンピュータシステムを含む場合もある。ネットワーク化されたシステムは、イントラネットシステムであること、及び/又はインターネットを介して他のコンピュータにリンクされたシステムであることが可能である。従って、コンピュータシステムは、インターネットに基づくシステムであっても、又はインターネットに基づかないシステムであってもよい。ネットワークは、有線式であってももしくは無線式であってもよい。また、ネットワークへの接続は、インターネットを介したものであれシステムサーバ101へ直接に接続するものであれ、ダイアルアップ又は他のアクセスを介して達成可能である。
【0105】
さらに、例えばカリフォルニア州サンタクララのパーム・インコーポレイテッド(Palm Inc.)又はカリフォルニア州マウンテンビューのハンドスプリング・インコーポレイテッド(Handspring, Inc.)の製品である個人情報端末(PDA)や、例えばニュージャージー州ドーバーのカシオ・インコーポレイテッド(Casio Inc.)又はテキサス州ヒューストンのコンパック・コンピュータ・コーポレイション(Compaq Computer Corporation)の製品であるポケットPC(PPC)等の装置は、患者のデータベース情報を転送し、格納し、また検索するために使用可能である。PDA又はPPCは、当該装置が所定の形式のデータ記憶装置を有しているならば、他のコンピュータにネットワークを介して接続されていない簡単なスタンドアロン型装置であることが可能である。上記データ記憶装置は、例えば、ソリッドステートメモリ、SD(セキュアディジタル)及びMMC(マルチメディアカード)の各カードである。それに代わって、PDA又はPPCは、1つのユニット装置が、例えばネットワークサーバ又はPCである1つ又は複数のコンピュータへリンクされるように、ネットワークへ接続されることも可能である。ネットワーク化されたPDA又はPPCは、イントラネットシステムであること、及び/又はインターネットを介してコンピュータにリンクされたシステムであることが可能である。従って、PDA又はPPCシステムは、インターネットに接続されたシステムであってもよく、もしくはインターネットに接続されていないシステムであってもよい。
【0106】
例えば、X線写真又は他の放射線撮影画像に関する情報と、当該画像を取得するために使用されたパラメータ(例えば取得パラメータ)とは、画像とともに、ローカルなネットワーク又は長距離ネットワークを介して伝送されることが可能である。画像取得パラメータは、ネットワークを介して、画像と同時に送られてもよく、もしくは、画像の伝送の前又は後で送られてもよい。このようにして伝送されることが可能な画像取得パラメータは、X線管の電圧設定値、エネルギー設定値、X線管の電流、フィルム−焦点の距離、対象−フィルムの距離、視準、焦点、空間分解能、フィルタ設定値、コンピュータによるか又はディジタルによる放射線撮影の設定値などを含むが、これらに限定されるものではない。これらのパラメータは、画像より前又は後に送られること、もしくは画像と同時に送られることが可能な、データ登録シート又はデータベースへ手動で入力されることが可能である。それに代わって、これらのパラメータのうちの少なくともいくつかは自動的に伝送されることが可能であるが、異なる被検者間で一定に維持される可能性のある他のパラメータは、ローカルなサイトと、ネットワーク上とのいずれかへ格納されることが可能である。
【0107】
従って、取得パラメータを、ネットワークを介して画像より前に、後に、又は同時的に伝送することは、画像から得られる数量測定値の精度を向上させるために使用可能である。例えば、画像上に含まれる解剖学的構造物又は無生物の物体の濃度に関する情報は、画像取得パラメータが既知である場合には、より正確に導出可能である。
【0108】
一般的な当業者には明らかであるように、MRI、CT、PET又は他のタイプの画像又はスキャンに対して同様のプロトコルが適用される。
【0109】
もう1つの実施形態によれば、超音波データに関する情報と、当該超音波データを取得するために使用されたパラメータ(例えば取得パラメータ)とは、超音波データとともに、ローカルなネットワーク又は長距離ネットワークを介して伝送されることが可能である。超音波データ取得パラメータは、ネットワークを介して、超音波データと同時に送られてもよく、又は超音波データの伝送より前又は後で送られてもよい。このようにして伝送されることが可能な超音波データ取得パラメータは、トランスデューサの周波数、深度情報、送受信利得情報、又はドップラー角度情報のうちの1つ又は複数を含むが、これらに限定されるものではない。
【0110】
これらのパラメータは、超音波データより前又は後に送られること、もしくは超音波データと同時に送られることが可能な、データ登録シート又はデータベースへ手動で入力されることが可能である。それに代わって、これらのパラメータのうちの少なくともいくつかは自動的に伝送されることが可能であるが、異なる被検者間で一定に維持される可能性のある他のパラメータは、ローカルなサイトと、ネットワーク上とのいずれかへ格納されることが可能である。
【0111】
従って、超音波データ取得パラメータを、ネットワークを介して超音波データより前に、後に、又は同時的に伝送することは、超音波から得られる数量測定値の精度を向上させるために使用可能である。例えば、超音波画像上に含まれる解剖学的構造物又は無生物の物体の組成に関する情報は、超音波データ取得パラメータが既知である場合には、より正確に導出可能である。
【0112】
さらにもう1つの実施形態では、先に言及されたもの等の様々な医学的検査に関する情報と、これらの検査を実行するために使用されたパラメータ(例えば取得パラメータ)とは、検査データ又は検査結果とともに、ローカルなネットワーク又は長距離ネットワークを介して伝送されることが可能である。取得パラメータは、ネットワークを介して、検査データ又は検査結果と同時に送られてもよく、もしくは、検査データ又は検査結果の伝送の前又は後で送られてもよい。取得パラメータは、検査データ又は検査結果より前又は後に送られること、もしくはこれらと同時に送られることが可能な、データ登録シート又はデータベースへ手動で入力されることが可能である。それに代わって、これらのパラメータのうちの少なくともいくつかは自動的に伝送されることが可能であるが、異なる被検者間で一定に維持される可能性のある他のパラメータは、ローカルなサイトと、ネットワーク上とのいずれかへ格納されることが可能である。
【0113】
検査データ又は検査結果より前に、後に、又は同時的に取得パラメータをネットワークを介して送信することは、検査データ又は検査結果から得られる数量測定値の精度を向上させるために使用可能である。
【0114】
同様の考察は、先に詳述したタイプの検査及び画像生成技術の各々にも当てはまる。
【0115】
ソフトウェアは、PC、シリコン・グラフィックス・インコーポレイテッド(Silicon Graphics, Inc.:SGI)のコンピュータ、サン・ワークステーション(Sun workstation)、マッキントッシュ(Macintosh)のコンピュータ、又は他のコンピュータシステムにインストールされることが可能である。
【0116】
b.スタンドアロン型システム.
中央ネットワーク(例えばインターネット)への接続は、直接的にか、又はシリアルインターフェースアダプタを介してかのいずれかで実行可能である。例えば、直接的な接続は、読み出し装置が無線通信能力を有している場合に実行可能であり、代替として、装置とネットワークとの間にSIA又は他の種類のドッキングステーションを介した接続も可能である。
【0117】
いくつかの例では、コンピュータシステムは、マイクロソフト・ウィンドウズ(Windows:登録商標)・オペレーティングシステムのうちの任意のものを実行する、インテル(Intel)のペンティアム(Pentium:登録商標)マイクロプロセッサ(インテル コーポレーション(Intel Corporation),カリフォルニア州サンタクララ)を有するコンピュータを含む。上記ウィンドウズ(登録商標)・オペレーティングシステムは、例えば、マイクロソフト・ウィンドウズ(Windows:登録商標)バージョン3.1、ウィンドウズ95(WINDOWS95:登録商標)、ウィンドウズ98(WINDOWS98:登録商標)、ウィンドウズNT(WINDOWS NT:登録商標)、ウィンドウズ2000(WINDOWS 2000:登録商標)、又はウィンドウズXP(Windows XP:登録商標)(マイクロソフト コーポレイション,ワシントン州レドモンド)などである。当然ながら、アスロン(ATHLON:商標)マイクロプロセッサ(アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ・インコーポレーテッド(Advanced Micro Devices, Inc.),カリフォルニア州サニーベール)や、インテル(登録商標)のセレロン(CELERON:登録商標)及びゼオン(XEON:登録商標)のマイクロプロセッサ等の他のマイクロプロセッサも利用可能である。アップル(Apple)、サン及びシリコングラフィックス等の他のコンピュータシステムが、パワーPC(PowerPC:登録商標)プロセッサや、様々なフレーバーのRISC(reduced instruction set computer:縮小命令セットコンピュータ)プロセッサを含むがこれらに限定されない他のタイプのプロセッサと協働することも可能である。本方法及びシステムはまた、本発明の範囲を逸脱することなく、例えば、UNIX(登録商標)、LINUX、アップルのMAC OS 9及びOS X(アップル(Apple),カリフォルニア州クパティノ)、パームOS(PalmOS:登録商標)(パーム・インコーポレイテッド,カリフォルニア州サンタクララ)、ウィンドウズ(登録商標)CE 2.0又はウィンドウズ(登録商標)CE プロフェッショナル(WINDOWS CE Professional)(マイクロソフト コーポレイション,ワシントン州レドモンド)である他のオペレーティングシステムを含むことが可能である。これらのオペレーティングシステムの将来のバージョン又は拡張バージョンが使用されることも可能である。また典型的には、被検者のデータベース情報を格納しまた検索するために必要とされる記憶媒体も含まれ、上記記憶媒体は、例えば、ディスクドライブ、着脱可能なディスク記憶装置、もしくは書き込み可能又は書き換え可能なCD−ROM又は他の磁気、光又は光磁気記憶装置である。
【0118】
コンピュータシステムとの通信は、標準的なコンピュータインターフェースを用いて達成可能であり、例えば、シリアルインターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、ファイヤーワイヤー、又はファイバチャネルインターフェースを用いて達成可能である。また、例えば無線周波数(RF)技術であるIEEE802.11及びブルートゥース、及び/又は赤外線技術のような標準的な無線インターフェースも使用可能である。データは、例えばANSIによって1963年に提案され1968年に確定された7ビットの標準コードである情報交換用米国標準コード(American Standard Code for Information Interchange:ASCII)フォーマットのような標準的な方法で符号化されることが可能である。ASCIIは、マイクロコンピュータ機器のための共通コードである。
【0119】
コンピュータシステムは、データポイントを入力しまた上記データポイントをデータ属性に関連付けるための手段を提供する広範な種類の既存のソフトウェアを用いて、情報を、例えばデータベースへ格納することができる。データベースを生成しまた結果的に生成されたデータベースを操作するために利用可能なシステムは、エクセル(登録商標)(マイクロソフト(登録商標)コーポレイション,ワシントン州シアトル)のスプレッドシートソフトウェアと、クアトロ(登録商標)(コーレル・インコーポレイテッド,カナダ国オタワ)と、サイベース(Sybase:登録商標)(サイベース・システムズ(Sybase Systems),カリフォルニア州エメリービル)と、マイクロソフト・アクセス(登録商標)(マイクロソフト)ソフトウェアと、オラクル(登録商標)(オラクル・インコーポレイテッド,カリフォルニア州レッドウッドショアズ)ソフトウェアと、セイジェント・デザイン・スタジオ(登録商標)(セイジェント・テクノロジーズインコーポレイテッド,カリフォルニア州マウンテンビュー)システムのソフトウェアを含むがこれらに限定されない。さらに、データ分析及びデータマイニングのための統計パッケージ及びシステムも利用可能である(下記参照)。実例としては、SAS(登録商標)(SASインスティテュート・インコーポレイテッド,ノースカロライナ州ケアリー)と、SPSS(登録商標)(SPSSインコーポレイテッド,イリノイ州シカゴ)を含むがこれらに限定されない。データベースは、例えば、システムの内部又は外部のディスクドライブ、読み取り/書き込みCD−ROMドライブ、テープ記憶システム、ソリッドステートメモリ又はバブルメモリ、SD又はMMC上へ記録されることが可能である。データベースにデータを保存することに加えて、情報は、ディスプレイモニタ等の補助読み取り装置へ転送されることが可能である。
【0120】
c.ネットワーク化されたシステム.
ネットワーク化されたコンピュータシステムもまた、本発明による方法の実行に適している。例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)のような、多数のネットワークシステムが使用可能である。ネットワーク化されたコンピュータシステムは、データを、例えば宛先アドレスである任意のパラメータ情報と組み合わせて、又は巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check:CRC)と組み合わせて、例えば、イーサネット(登録商標)又はトークンリングのパケット又はフレーム、HTMLフォーマットのデータ、もしくはWANのディジタル又はアナログプロトコルである確立されたフォーマットで転送するために必要な機能を含むことが可能である。CRCは、データの信頼性を得るための強力かつ実装が容易な技術である。CRC技術は、フレームと呼ばれるデータブロックを保護するために使用される。この技術を用いる場合、送信機は、すべてのフレームに、フレームチェックシーケンス(Frame Check Sequence:FCS)と呼ばれる追加のnビットシーケンスを付加する。FCSは、送信機がフレーム内のエラーを検出する手助けとなる、フレームに関する冗長な情報を保持する。CRCは、データベースサーバに配信するための伝送回線を介した伝送に適したフォーマットでデータ通信を行う際における、エラー検出に最も使用される技術の1つである。さらに、ネットワーク化されたシステムは、読み出し装置からデータを受信すること、データを格納すること、データを処理すること、データを様々な方法で表示すること、読み出し装置に伝送して戻すとともに様々なユーザ間の通信及びこれらのユーザと読み出し装置との間の通信を可能にすることとに必要なソフトウェア及びハードウェアを備えていてもよい。
【0121】
例えばイーサネット(登録商標)、トークンリング又はFDDIネットワークであるネットワーク化されたコンピュータシステムは、例えばUTP、同軸又は光ファイバケーブル、もしくはインテル(登録商標)PRO/100 S デスクトップアダプタ(Intel PRO/100 S Desktop Adapter)(インテル コーポレーション(Intel Corporation),カリフォルニア州サンタクララ)を介してネットワーク接続を提供するスリーコム(3Com:登録商標)イーサリンク(EtherLink:登録商標)NIC(3コム・インコーポレイテッド(3Com, Inc.),カリフォルニア州サンタクララ)である標準的なネットワークインターフェースカード(NIC)を用いてアクセス可能であり、もしくは、例えば従来のアナログ電話システム(plain old telephone system:POTS)の回線を用いたモデム、サービス総合ディジタル網(ISDN)、ディジタル加入者回線(digital subscriber line:DSL)に接続されたxDSLルータ、又はケーブルモデムである標準的な遠隔アクセス技術を用いてアクセス可能である。さらに、ネットワーク化されたコンピュータシステムは、例えば無線周波数(RF)技術であるIEEE802.11及びブルートゥース等の、標準的な無線インターフェースを用いてLANへ接続可能である。
【0122】
ネットワーク化されたコンピュータシステムは、例えばディスクドライブ、テープ記憶装置、又はCD−ROMである記憶媒体上へ、スタンドアロン型システムと同様にデータを格納する能力を有するであろう。それに代わって、ネットワーク化されたコンピュータシステムは、例えば、標準的な電子メールソフトウェアを用いた医師又は医療施設のところや、データベース照会及び更新ソフトウェアを用いた中央データベース(例えば、データポイントと、導出されたデータと、多数の被検者から取得されたデータ属性とのデータウェアハウス)のところにおける、ネットワーク化されたコンピュータシステムに接続された任意の装置に、データを転送することができる。それに代わって、ユーザは、治療の決定に有益である可能性がある病歴データを検討するために、インターネットアクセスを有する任意のコンピュータシステムを用いて医師の診察室又は医療施設からのアクセスを取得することもできる。
【0123】
ネットワーク化されたコンピュータシステムがワールドワイドウェブのアプリケーションを含む場合、このアプリケーションは、例えばSQLステートメントであるデータベース言語ステートメントを生成するために必要とされる実行可能なコードを含むことが可能である。このような実行コードは、典型的には、埋め込まれたSQLステートメントを含む。アプリケーションはさらに、データベースサーバ上に位置決めされる様々なソフトウェアエンティティと、それに加えてユーザ要求に応答してアクセスされる異なる外部及び内部データベースとを指示するポインタ及びアドレスを含んだ構成ファイルを含む。構成ファイルはまた、データベースサーバが2つ以上の異なるコンピュータにわたって分散される場合には必要となる可能性がある適切なハードウェアに対して、データベースサーバのリソースへの要求を指示する。
【0124】
ネットワーク化された各コンピュータシステムは、ワールドワイドウェブを含むことができ、又はネットワーク化されたデータベースサーバにユーザインターフェースを提供する他のインターネットブラウザを含むことができる。ネットワーク化されたコンピュータシステムは、ブラウザを介してデータベースから情報を検索するための検索要求を構築することが可能である。このようなブラウザにアクセスすることにより、ユーザは、典型的には、ボタン、プルダウンメニュー及び他のグラフィカルユーザインターフェース要素等のユーザインターフェース要素を指示してクリックし(ポイント・アンド・クリック操作し)、関連した情報をデータベースから抽出する問い合わせを生成して提出(サブミッション)することができる。こうして定式化された要求は、次にウェブアプリケーションへ送信されて、このウェブアプリケーションが、関連した情報をデータベースから抽出するために使用可能な問い合わせを生成するように要求を定式化する。
【0125】
ウェブに基づくアプリケーションが利用される場合、ウェブアプリケーションは、サイベース又はオラクルのSQL等のデータベース言語で問い合わせを構築することによってデータベースからのデータにアクセスし、これは次にリレーショナルデータベース管理システムへ転送され、代わって、上記システムがこの問い合わせを処理して、関連した情報をデータベースから取得する。
【0126】
従って、ある態様において、本発明は、X線画像、超音波検査、CTスキャン、核シンチグラフィ、SPECTスキャン、PETスキャン、MRIスキャン、MRI分光学、組織学的画像、細胞学的画像、写真画像を含む他の医療画像、又は他の医学的検査に関するデータを、例えばインターネットであるネットワーク上で供給する方法と、この接続を用いてリアルタイムのデータ分析及び遅延されたデータ分析を提供する方法とを記載している。中央ネットワークはまた、医師による被検者のデータへのアクセスを許容することができる。同様に、予め決められた範囲等から被検者の示度が外れている場合に、医師に警告が送られることも可能である。医師は次に、電子メール又はウェブページインターフェース上のメッセージを介して、患者に助言を送り返すことができる。さらに、すべての被検者からのデータにてなるデータベース全体にアクセスすることは、統計学的目的又は研究目的にとって有益である可能性がある。(例えばデータ転送、問い合わせ、装置の更新などのための)適切なネットワークセキュリティ機能もまた当然ながら使用される。
【0127】
さらに、システムサーバ101等の遠隔のコンピュータは、X線写真、超音波検査、CTスキャン、核シンチグラフィスキャン、SPECTスキャン、PETスキャン、MRIスキャン、組織学的スキャン、細胞学的スキャン、医療画像、又はネットワークを介して自動的に送信された他の医学的検査の結果を分析するために使用可能である。例えば、ある対象物に関するX線濃度情報又は構成情報が、このようにして生成されることが可能である。X線濃度情報は、例えば骨塩密度を含むことが可能である。検査の結果は、このような方式で使用される場合、骨粗しょう症の診断に使用可能である(図2を参照)。X線構成情報は、例えば小柱の間隔又は小柱の向きを含むことが可能である。MRI情報は、例えば、軟骨の厚さ又は容積、もしくは腫瘍又は他の病変の厚さ又は容積を含むことが可能である。MRI情報はまた、緩和時間、コントラスト増強(造影)、及びその他を含むことが可能である。超音波情報は、組織の厚さ、エコー発生性、血流、広帯域にわたる超音波減衰、音速、及びその他を含むことが可能である。眼科情報は、例えば、顕微鏡検査及び共焦点顕微鏡検査や、レーザ拡張型画像生成から導出された情報を含むとともに、静脈造影色素を使用したか又は使用しなかった場合の、カラー分解能及び電磁スペクトルの両方が変化している写真情報を含むことが可能であり、眼科情報はまた、正常な血流パターン及び異常な血流パターンを含むべく、眼の前部及び後部の解剖学的構造の構造分析に基づくものであることが可能である。例えばこのように使用される眼の画像データは、糖尿病性網膜症又は緑内障の診断及び管理のために使用可能である。皮膚情報は、例えば、カラー分解能及び電磁スペクトルの両方が変化する写真情報から導出される情報であって、例えば疑わしい皮神経の分析を含む、表面組織及び構造に関する特徴を検出するために使用される情報を含むことが可能である。
【0128】
4.データベースの定式化.
本発明によるデータポイント、導出されたデータ、及びデータ属性のデータベースを定式化する方法は、以下のものを含むことが可能である。本方法はまず、(1)データポイントの収集を含むことが可能であり、上記データポイントは、X線画像から取得されるか、超音波測定から取得されるか、CTスキャンから取得されるか、核シンチグラフィ調査から取得されるか、SPECTスキャンから取得されるか、PETスキャンから取得されるか、MRIスキャンから取得されるか、MRI分光学的調査から取得されるか、組織学的画像又は切片から取得されるか、細胞学的画像又は切片から取得されるか、写真を含む別の医療画像から取得されるか、もしくは、別の医学的検査から取得される、例えば骨塩密度又は構造情報である情報を備え、また、本方法は、(2)これらのデータポイントと、関連のデータポイント属性との関連付けを含むことが可能である。本方法はさらに、(3)1つ又は複数の直接的なデータポイントから、導出されたデータポイントを決定することと、(4)これらのデータポイントを、関連のデータポイント属性に関連付けることとを含むことができる。本方法はまた、(5)遠隔のシステムサーバを用いてデータポイントを収集することを含むことができ、これにより、遠隔のシステムサーバは、これまでの記載のうちの任意のものに従ってネットワーク環境で動作する。
【0129】
ある実施形態では、情報は、例えば解剖学的構造又は無生物的構造のX線画像から取得されることが可能である。X線画像は、既知の技術を用いて、情報収集端末102等のローカルなサイトにおいて取得されることが可能である。X線画像が従来のX線フィルムを用いて取得された場合、X線画像のデータポイント(情報)は、走査装置を用いてディジタル化されることが可能である。ディジタル化されたX線画像の情報は、次に、例えばインターネットであるネットワークを介して、遠隔のシステムサーバへ送信されることが可能である。X線画像が、例えばリンプレートシステムもしくはセレン又はシリコン検出器システムを用いる等により、ディジタル取得技術を用いて取得された場合、X線画像情報はすでにディジタルフォーマットで利用可能である。このような場合、画像は、例えばインターネットであるネットワークを介して直接的に送信可能である。情報はまた、送信に先立って、圧縮されること、及び/又は暗号化されることが可能である。情報はまた、ファックス、メール、データ記憶媒体又はこれらに類似するもの等の他の方法により転送されることが可能である。
【0130】
当業者であれば、超音波測定、CTスキャン、核シンチグラフィ調査、SPECTスキャン、PETスキャン、MRIスキャン、MRI分光学的調査、もしくは組織学的画像又は切片、もしくは細胞学的画像又は切片、もしくは写真を含む別の医療画像、もしくは別の医学的検査のような、他の検査からも情報が取得可能であるということを容易に認識することができる。
【0131】
a.データポイント.
従って、本発明の一態様を形成するデータポイント、導出データ及びデータ属性データベースを定式化する方法は、例えば、X線画像又は他の放射線撮影画像から抽出される骨量、骨塩密度又は骨構造の測定値であるか、超音波スキャンから抽出される組織のエコー発生性又は容積又はフロー又はその他の測定値であるか、CTスキャンから抽出される組織の組成又は濃度又は容積又は他の情報の測定値であるか、放射性核種スキャン、SPECTスキャン又はPETスキャンから抽出される放射能又は放射性核種摂取量の測定値であるか、MRIスキャンから抽出される組織の容積、信号、厚さ、緩和時間又は他のパラメータの測定値であるか、組織学的画像又は切片から抽出される細胞の密度、有糸分裂活性(mitotic activity)、核多形性又は他のパラメータの測定値であるか、細胞学的画像又はプレパラート試料から抽出される有糸分裂活性、核多形性又は他のパラメータの測定値であるか、正常な組織又は疾患の組織の写真を含む他の医療画像から抽出される他のパラメータの測定値であるか、他の医学的検査から抽出される他のパラメータの測定値であるような、測定値のデータセットの収集から開始する。図3Fに示すように、被検者01503の測定値は、2002年2月10日において2.6と示され、2003年1月15日において2.2と示されている。被検者01774の測定値は、2002年6月6日において1.8である。
【0132】
本発明によるデータベースの定式化方法は、さらに、取得された1つ又は複数のデータポイントから導出されるか又は計算されるデータポイントの計算を含むことが可能である。導出される様々なデータポイントは、後続のデータベース操作の間に、個人又はグループに関する情報を提供する際に有益である可能性があり、よって、典型的にはデータベースの定式化の間に包含される。単なる例示として述べると、X線画像生成の場合、導出されるデータポイントは、(1)骨の選択された領域に対して決定されるか、もしくは同じ被験者又は異なる被検者からの複数のサンプルにおいて決定される骨塩密度の最大値、(2)骨の選択された領域に対して決定されるか、もしくは同じ被験者又は異なる被検者からの複数のサンプルにおいて決定される骨塩密度の最小値、(3)骨の選択された領域に対して決定されるか、もしくは同じ被験者又は異なる被検者からの複数のサンプルにおいて決定される骨塩密度の平均値、(4)与えられた測定値データポイントを、選択された値に対して比較することによって決定される、異常に高いか又は低い測定値の数、などを含むことが可能であるが、これらに限定されるものではない。この種の画像生成に関連する他の測定値は、骨構造等のデータを含むことができる。骨構造の測定値は、例えば、小柱の面積、骨髄の面積、小柱周囲の長さ、小柱距離の変化、骨髄距離の変化、骨小柱パターンの係数、及びこれらから導出される測定値を含むことが可能である。さらに、骨小柱の骨組み画像(skeletonized image)からの測定値は、例えば、ノードのカウント数、セグメントのカウント数、ノード間のセグメントのカウント数、ノード間のセグメントの長さ、各セグメントの向きの角度、小柱の厚さ、及びこれらの値から導出される測定値を含むことが可能である。本明細書の教示内容に照らせば、一般的な当業者には、導出される他のデータポイントは明らかであろう。利用可能なデータと、元データから導出される(又は元データの徹底的な分析により到達される)データとは、かつてない量の情報を供給する。骨のX線画像生成の場合、この情報は、骨粗しょう症等の、骨に関連した疾患の管理に密接に関連している。例えば、被検者を経時的に診察することにより、投与を受けている薬剤の効果を評価することができる。歯、象牙質、エナメル質、下顎骨及び上顎骨等の歯の構造のX線画像を生成する場合、この情報は、歯周病等の歯に関連した疾患の管理に関連している。
【0133】
測定値及び導出されたデータポイントは、各々収集されかつ計算され、また、データベースを形成するために1つ又は複数のデータ属性に関連付けられることが可能である。
【0134】
データ属性は、先に例示したか又は列挙した画像又は医学的検査とともに、例えば、X線画像、超音波検査、CTスキャン、放射性核種スキャン、SPECTスキャン、PETスキャン、MRI画像などとともに自動的に入力されることが可能であり、例えば図3Fに示す日付情報のような年代順情報と、X線画像生成装置又はMRI装置のような画像生成装置もしくは使用した医療機器のタイプと、走査情報、ディジタル化情報などを含むことが可能であるが、これらに限定される必要はない。それに代わって、被検者及び/又はオペレータは、例えば被検者の識別子のようなデータ属性を入力することができる。これらの識別子は、(1)図3Aに患者ID(Pat_ID)で示した数字列又は英数字列のような被検者コード(又は患者コード)と、(2)図3Aに示した生年月日、人種、性別及び住所等の被検者の人口統計学的情報と、(3)図3Aに示した体重及び身長等の被検者の身体的特徴の情報、及び体格指数(body mass index:BMI)と、(4)図3Gに示したような、例えば疾患の状態又は状況等である被検者の危険因子と、(5)もしあれば、図3Iに示したような例えば骨又は歯の疾患である疾患のタイプ等の、疾患に関連した特徴と、(6)図3Hに示したような被検者により服用されている薬剤のタイプと、(7)図3Bに示したような情報収集端末に関する情報とを含むが、これらに限定されるものではない。本発明の実施に際して、各データポイントは、典型的には、特定の被検者と、上記被検者の人口統計学的情報、特徴情報及び他の関連した情報とにより識別されることになる。
【0135】
本明細書の教示内容に照らせば、一般的な当業者には、他のデータ属性は明らかであろう。
【0136】
b.データセットの格納、及びデータポイントと関連したデータ属性との関連付け.
データセットを格納するとともに同時に関連した属性を関連付けるために、多数のフォーマットが存在するが、これらのフォーマットは、(1)テーブルによるもの、(2)リレーショナルなもの、及び(3)ディメンショナルなものを含むがこれらに限定されるものではない。一般に、データベースは、複数のデータポイントを含むことが可能であり、身体的な測定値(「取得された」データ又はデータポイント)に対応するか、もしくはここに開示した様々な方法を用いて得られる1つ又は複数の取得されたデータポイントから計算されるか又は導出される単一の数値結果に対応する数値を含むことが可能である。データベースは、生データを含むことが可能であり、もしくは、例えばデータポイントの「属性」とも呼ばれるデータタグのような、追加の関連した情報を含むことも可能である。データベースは、多数の異なる形式をとることが可能であり、又は様々な方法で構成されることが可能である。
【0137】
最もよく知られているフォーマットは、一般にスプレッドシートと呼ばれるテーブル形式である。現在、マイクロソフト・エクセル(登録商標)のスプレッドシートソフトウェア及びコーレル・クアトロ(登録商標)のスプレッドシートソフトウェアを含むがこれらに限定されない様々なスプレッドシートプログラムが存在し、典型的には本発明を実施する際に使用される。このフォーマットでは、データポイントと関連した属性との関連付けは、測定値が生成される際にデータポイント及び上記データポイントに関連する属性を一意的な行に入力することにより行われる。
【0138】
図3A乃至3Iは、本発明の中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を、スプレッドシート状のフォーマットで示した概略図である。図3Aは、例えば、氏名、生年月日、性別、人種及び住所のような被検者の人口統計学的情報と、例えば身長及び体重のような身体的特徴の情報とを含むテーブルを示す。ある実施形態では、各被検者に固有の識別子を割り当てることができる。図3Bは、情報収集端末102の識別情報を含むテーブルを示す。各端末には、固有の識別子を割り当てることが可能である。図3Eは、例えば骨粗しょう症のような疾患の識別情報を記載したテーブルを示し、本システムはこれらの疾患に対する情報を収集するものである。図3Cは、これらの疾患の危険因子の識別情報を記載したテーブルを示す。図3Dは、これらの疾患を治療するために使用される薬剤の識別情報を記載したテーブルを示す。図3Fは、測定値、検査の日付、被検者の識別情報(患者ID:Pat_ID)、及び端末の識別情報(歯科医ID:Dental_ID)を含む検査結果のテーブルを示す。図3Gは、各被検者が有する危険因子を含むテーブルを示す。図3Hは、各被検者が服用している薬剤の名称を含む治療情報を記載したテーブルを示す。図3Iは、各被検者が患っている疾患を含むテーブルを示す。
【0139】
さらに、ラショナルなデータベースシステム及び管理と、リレーショナルなデータベースシステム及び管理(マイケル・ジェイ・エルナンデス,「ミアモータルのためのデータベース設計」,出版者:アディソン−ウェズリー・パブリッシング・カンパニー,1997年(Database Design for Mere Mortals, by Michael J. Hernandez, 1997, Addison-Wesley Pub. Co. , publisher);ロバート・ジェイ・マラー,「知識人のためのデータベース設計」,発行者:モルガン・カウフマン・パブリシャーズ,1999年(Database Design for Smarties, by Robert J. Muller, 1999, Morgan Kaufmann Publishers, publisher);ジャン・エイチ・ハリントン,「詳述リレーショナルデータベース設計」,発行者:モルガン・カウフマン・パブリシャーズ,1998年(Relational Database Design Clearly Explained, by Jan L. Harrington, 1998, Morgan Kaufmann Publishers, publisher))と、ディメンショナルなデータベースシステム及び管理(ブイ・ビー・マクニックほか,「データ−パラレル・コンピューティング」,発行者:インターナショナル・トムソン・パブリッシング,1996年(Data-Parallel Computing, by V. B. Muchnick, et al., 1996, International Thomson Publishing, publisher);デイビッド・グレイブズ,「四次元の理解」,発行者:コンピュータライズド・プライシング・システムズ,1993年(Understanding Fourth Dimensions, by David Graves, 1993, Computerized Pricing Systems, publisher))とを
使用することもできる。
【0140】
リレーショナルデータベースは、典型的には関係代数により定義されるオペレーションのセットをサポートする。このようなデータベースは、典型的には、データベースに含まれるデータのための複数の列と複数の行とで構成されるテーブルを含む。データベースの各テーブルは、任意の列であること又は列のセットであることが可能な主キー(primary key)を有し、主キーの値はテーブル内の行を一意的に識別する。データベース内のテーブルはまた、列であるか又は列のセットである外部キー(foreign key)を有することが可能であり、外部キーの値は別のテーブルの主キーの値に一致する。典型的には、リレーショナルデータベースはまた、データベース内の関係を管理する関係代数の基礎を形成するオペレーションのセット(例えば、選択すること、結合すること(join)、及び組み合わせること(combine))もサポートする。
【0141】
このようなリレーショナルデータベースは、様々な方法で実装可能である。例えば、サイベース(登録商標)(サイベース・システムズ,カリフォルニア州エメリービル)データベースでは、複数のテーブルは異なる複数のデータベースへ物理的に分離される(segregate)ことが可能である。これに対して、オラクル(登録商標)(オラクル・インコーポレイテッド,カリフォルニア州レッドウッドショアズ)データベースの場合は、異なるテーブルに対して異なる所有権が指定された1つのワークスペースのインスタンスが存在するので、様々なテーブルは物理的に分離されることがない。いくつかの構成では、複数のデータベースがすべて単一のコンピュータ上の単一のデータベース(例えばデータウェアハウス)に配置されるものがある。別の例では、様々なデータベースが異なるコンピュータ間で分割される。
【0142】
以下は、オブジェクト定義言語(Object Definition Language:ODL)の表記法におけるオブジェクト指向データベースのスキーマの一例である。
【0143】
[表3]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
interface Patient {
attribute string lastName;
attribute string firstName;
attribute char middleInitial;
attribute string dob;
attribute float height;
attribute float weight;
attribute char gender;
attribute string ethnicity;
attribute string address;
attribute string city;
attribute string zip;
relationship Set<OP_Test> test
inverse OP_Test::patient;
relationship Set<RiskFactor> riskFactor;
relationship Set<Medication> medication
inverse Medication::patient;
relationship Set<Disease> disease
}
interface DentalOffice {
attribute string name;
attribute string address;
attribute string city;
attribute string zip;
relationship Set<OP_Test> test
inverse OP_Test::dentalOffice;
}
interface RiskFactor {
attribute string name;
}
interface Medication {
attribute string name;
relationship Set<Patient> patient
inverse Patient::Medication;
}
interface Disease {
attribute string name;
}
interface OP_Test {
attribute string name;
attribute integer result;
relationship Patient patient
inverse Patient::test;
relationship DentalOffice dentalOffice
inverse DentalOffice::test;
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0144】
図4は、中央データベース100のテーブル及びファイル間の相互関係を示す。検査結果テーブル405は、テーブル404から被検者の人口統計学的情報及び身体的特徴の情報を取得し、代わって、テーブル404は、テーブル401、402及び403からそれぞれ、被検者の危険因子の情報、治療の情報、及び疾患の情報を取得する。
【0145】
当然ながら、中央データベースは、例えば、人口統計調査情報(2000年の米国国勢調査の情報、もしくは、行政体が定期的又は非定期的な基準で収集可能な他の同様の情報等)と、異なる地域に住む人々の食事の嗜好と、異なる地域の飲料水の無機塩類含有量の変動とのような、他の関連した情報を格納している可能性があるということは理解されるべきである。さらに、データベースはこれまでに述べた配列又は構成に限定されない。当業者には、他の様々な配列が明らかであろう。
【0146】
5.データベースの操作.
本発明による方法を用いて定式化されたデータベースは、有益な情報を生成するために、これらのデータベースが、例えば様々な統計学的分析を用いて操作されることが可能であるという点において有益である。本発明のデータベースは、例えば、定義された時間期間(例えば、数日間、数か月間、又は数年間)にわたってある個人に対して収集されたデータ又は選択された個人のグループから収集されたデータから、導出されたデータから、及びデータ属性から生成されることが可能である。
【0147】
本発明はさらに、有益な結果をもたらすために、データポイント、導出されたデータ、及びデータ属性のデータベースを操作する方法に関し、本方法は、データポイント、導出されたデータ、及びデータ属性のデータベースを提供することと、このデータベースを操作し及び/又は分析することとを含む。
【0148】
例えば、データセットは、データポイントに関連付けられた属性によって集計され、ソーティングされ、選択され、シフトされ、クラスタリングされ、また分離されることが可能である。所望の操作を実行するために使用可能な、多数のデータベース管理システム及びデータマイニングのソフトウェアプログラムが存在する。
【0149】
データベースにおける関係は、直接的に問い合わせを受けることが可能であり、及び/又は、データは、データベースを操作することから取得される情報を評価するために統計的方法で分析されることが可能である。
【0150】
例えば、選択されたデータセットに対して分布曲線を確立することができ、また、その平均値、中央値及びモードを計算することができる。さらに、例えばばらつき、4分位数及び標準偏差のようなデータ拡散特性も計算することができる。
【0151】
特定の変数と骨塩密度レベルとの間の関係が備えた性質は、相関係数を計算することによって調査することができる。これを行うための有益な方法は、ピアソンの積率相関係数及びスピアマンの順位相関係数を含むが、これらに限定されるものではない。
【0152】
分散の分析は、選択された変数が、測定されているパラメータに対して識別可能な影響を与えるか否かを決定するために、サンプルグループ間の差を検査することを可能にする。
【0153】
ノンパラメトリック検定法は、経験的データと実験による予測との変動が、単に偶然によるものか、調査されている1つ又は複数の変数に帰すものであるか否かを検査する手段として使用可能である。上記検定法は、カイ2乗検定、カイ2乗適合度、2×2分割表、符号検定、及びファイ相関係数を含むが、これらに限定されない。
【0154】
図5Aは、本発明の一実施形態に係る、中央データベース100を操作して特定地域内の異なる薬剤の市場浸透データを生成する方法を示すフロー図であり、図5Bは、本方法によって取得される結果の一例である。図3Dに示すように、本発明の中央データベースは、歯又は他のX線画像か、超音波検査か、CTスキャンか、放射性核種スキャンか、SPECTスキャンか、PETスキャンか、MRIスキャンか、研究機関での検査か、共焦点顕微鏡検査か、もしくは正常な組織又は病変の組織の細胞学的画像又は組織学的画像又は写真を含むがこれらに限定されない先に例示したタイプの医学的検査が実行される時点における、薬剤IDと、被検者が服用している可能性のある薬剤の名称と、被検者が繰り返し服用している単位時間当たりの服用量(又は投与量)とを含む、被検者の治療情報を格納することができる。図5Aを参照すると、ステップ500において、認証されたユーザは、「米国における薬剤A、B及びCの市場浸透データ」等の問い合わせを入力する。ステップ501では、問い合わせに対応する治療情報が被検者の郵便番号と相関させられ、郵便番号によって特徴付けられた薬剤データの概要データが取得される。この他にも、国又は州(又は都道府県)、郡、市、町、もしくは市外局番等の地理的地域決定データを使用可能である。ステップ502では、識別された各郵便番号地域における薬剤A、B及びCに関する被検者数の総括データが生成される。単に例示として、図3Dは、骨粗しょう症を治療するための3種の薬剤を示している。骨に関する他の疾患又は障害を治療する薬剤や、もしくは先に例示又は列挙した様々な画像及び検査のうちの任意のものから導出される可能性のある情報に対する他の疾患又は障害を治療するための薬剤もまた、本発明が意図するものの範囲内にある。ステップ503では、識別された各郵便番号の(又は地理的に区切られた他の)地域において薬剤A、B及びCを服用している人口1000人当たりの被検者数が、上述の総括データと人口統計学的データ(人口統計調査又は国勢調査データ等)との相互相関を用いて生成される。ステップ504では、ユーザに結果が提示される。図5Bはこのステップの代表的な例を示すものであり、薬剤A、B又はCを服用している人口1000人当たりの被検者数が所定の固定されたしきい値を超える各郵便番号地域が、地図上に個々の薬剤を表す文字で表現されている。それに代わって、特定の薬剤を服用している被検者の人数に係る様々な範囲を、変化するサイズの文字又は記号で表現することも可能である。例えば、ある郵便番号地域において薬剤Aを服用している0乃至50人の被検者が存在するものを記号・で表し、薬剤Aを服用している50乃至100人の被検者が存在するものを記号
【数1】
で表し、薬剤Aを服用している100人を超える被検者が存在するものを記号●で表すことも可能である。
【0155】
さらに、被検者の人口統計学的情報を考慮することにより、地理的に限定された地区内の人口統計学的に一致した人口1000人当たりの特定の薬剤を服用している被検者の数も利用可能である。同様に、身体的特徴及び危険因子を使用して、複数のサブグループ内で特定の薬剤を服用している被検者の数を得ることができる。ここでは例として人口1000人当たりの人口統計学的データを使用しているが、本発明がこの統計学的アプローチに限定されるものとみなされるべきでないという点は、留意される必要がある。いくつかの状況では、他のタイプのデータを供給するほうがより容易であり、より効果的であり、及び/又はより適切である可能性がある。例えば、特定の薬剤を服用している患者の無名数(absolute numbers)を使用することが可能であり、この場合、無名数は、特定の疾患又は障害の統計的発生によっても、もしくはより多い人口における特定の薬剤投与のいずれかの統計的発生によっても妨げられない、適切な指示をもたらす。
【0156】
それに代わって、ステップ501において、治療情報を、被検者の対応する情報ではなく情報収集端末102の郵便番号(又は他の関連した地理的情報)と相関させて、端末の場所により特徴付けられる薬剤データの総括データを得ることもできる。
【0157】
市場浸透データは、本発明のデータベースを他の方法で操作することにより取得可能であり、例えば、ステップ502で生成される薬剤A、B又はCを服用している被検者数の総括データを、その地域内での例えば骨粗しょう症である所定の疾患を患っている被検者総数に相関させることによって、もしくは、被検者によって服用されている例えば薬剤Aである特定の薬剤の総量を、その地域内のその疾患のすべての患者によって服用されている関心の持たれたすべての薬剤の総量に、すなわちA、B及びCの総量に相関させることによって取得可能であるということは、理解される必要がある。
【0158】
結果的に得られる、特定の地域における異なる薬剤の市場浸透データは、ユーザに対して様々な異なる方法で提示されることが可能である。このような提示方法の1つを、図5Bに示す。図5Bの記載内容から、比較的大量の薬剤Aがカリフォルニアで販売されていること、薬剤Bはミズーリ及びルイジアナ等の州において比較的優勢な立場を有しているが、薬剤Cは中西部及び東海岸の諸州において優勢に処方されているらしいことが分かる。既知のデータマイニング技術を用いて本発明の中央データベースをマイニングすることによって、例えば製薬会社である中央データベースの認証されたユーザは、自社の薬剤があまり浸透していない地域と、特定の人口統計学的変数に基づいて自社の薬剤が不当に少なく表示されている地域とを決定することができ、そのマーケティング戦略を適宜調整することができる。
【0159】
さらに、中央データベース100へ入力される情報にはすべて、タイムスタンプを付与することができる。従って、認証されたユーザは、特定の地域における異なる薬剤の市場占有率の変化を経時的に利用可能になる。このような動的なマーケティングデータは、人口統計学的情報と、身体的特徴と、危険因子とによって正規化されることが可能である。
【0160】
図5A及び5Bは、単に例示として骨粗しょう症に関連している。本明細書を通じて様々に述べてきたように、当業者には、上記記載にあるような多数の異なる疾患に対する同様の適用可能性も、本発明が意図するものの範囲内にあるということが明らかとなるであろう。
【0161】
図6Aは、本発明の中央データベース100を操作して異なる薬剤の効果を比較する方法を示すフロー図であり、図6Bは本方法によって取得される結果の例である。図3Fに示したように、中央データベース100は、検査の時間によるタイムスタンプが付与された、例えば骨粗しょう症に関する骨量値、骨密度値又は骨構造値である測定値を含む被検者の病歴情報を格納する。上記測定値は、薬剤による治療を開始する直前の基礎検査(baseline test)の、例えば骨量又は骨構造である値と、追跡測定毎の値とを含む。図6Aを参照すると、ステップ600において、認証されたユーザは、例えば「薬剤A、B及びCの効果」という問い合わせを入力する。ステップ601では、被検者らを、投与されている(又は服用している)薬剤によってグループ化される。ステップ602では、特定の薬剤を服用している被検者のグループに関して、経時的なすべての追跡検査の測定値が与えられ、こうして、形式と、基礎検査からの経過時間と、基礎検査に対する百分率変化(percent change)との結果がグループ別に提示される。ステップ603では、特定の薬剤のグループに対して、すべてのデータポイントを通過するように曲線にあてはめられる。ステップ604では、別の薬剤に関してこのプロセスが所望される場合には本プロセスが繰り返され、所望される薬剤のグループの各々に対して曲線が生成される。ステップ605では、ユーザに結果が提示される。次いで、図6Bに示すように、各時点について複数の異なる薬剤のグループに係る曲線上のポイントを比較することができる。
【0162】
さらに、所定の薬剤による治療に対する性別、年齢、人種、体重及び/又は栄養に起因する反応の差を考慮するか又は識別するために、各薬剤のグループを、被検者の人口統計学的情報、身体的特徴、危険因子などにより複数のサブグループへとさらに分割することが可能である。結果として得られる曲線により、認証されたユーザはサブグループの各々における異なる薬剤の効果を比較できるようになる。
【0163】
異なる薬剤の効果は、認証されたユーザに対して他の方法でも提示されること、例えば、テーブルのフォーマット、ヒストグラム又は棒グラフにおける数量データでも提示されることは理解される必要がある。
【0164】
図7は、中央データベースを操作して、例えば骨粗しょう症である疾患に対するスクリーニングレートを生成するための一実施形態を示すフロー図である。図3Bに示すように、中央データベース100は、例えば歯科医院である情報収集端末の識別情報を格納する。図示したように、識別情報は、歯科医ID(Dental_ID)又は医師ID(Medical_iD)と、この歯科医院又は診療所の郵便番号とを含む。この場合もやはり、情報源についての厳密さはさほど重要ではなく、例えば誰もそれ自体が「歯科医院」又は「診療所」であるとは考えないが、MRI、超音波検査などの検査業務を実行する診察室又は場所であってもよいという点に留意すべきである。データのソースとしてのこれらの診察室又は場所は、本発明が含む範囲内にある。図7を参照すると、ステップ701では、例えば人口1000人毎に、設置された情報収集端末の数が、例えば正規化するための人口統計調査又は国勢調査データ等の人口統計学的データを用いて生成される。人口統計調査又は国勢調査データは、国によって異なる。また、国ではなく地域の人口統計学的情報源も容易に取得可能である場合もあり、目的に等しく適合する。ステップ702では、例えば人口1000人毎の設置された情報収集端末の数が、単位時間毎にかつ端末毎に実行されたスクリーニング検査の数と相関され、スクリーニングレート、すなわち、例えば人口1000人当たりの、単位時間毎かつ設置された端末毎のスクリーニング回数が導出される。地理的地域の人口統計に基づいて、異なる地理的区域における、又は異なる人口統計サブグループの、骨粗しょう症等の骨に関連した疾患のスクリーニングレートが利用可能になる。スクリーニングレートは、異なる地域における骨粗しょう症のスクリーニングの利用可能性を評価することと、図5及び6に記載したもののような中央データベースの操作の間にデータを正規化することとのために、システムの認証されたユーザにより使用可能である。
【0165】
中央データベースはまた、認証されたユーザにより、疾患の罹患率を分析するためにも使用可能である。例えば、政府機関又は研究所は、地域的な比較を行って、特定地域における疾患の罹患率と、気候、地理的条件、食事の嗜好、又は飲料水の無機塩類含有量との間の関係を検出することができる。
【0166】
標準的なデータマイニングソフトウェアには、本発明のデータベースの分析に適用可能な多くのツール及び分析が存在する。このようなツール及び分析は、クラスタ分析、因子分析、決定木、ニューラルネットワーク、ルール帰納法、データによって駆動されるモデリング、及びデータの視覚化を含むが、これらに限定されない。データマイニング技術のより複雑な方法のいくつかは、理論によって駆動される関係に対するものとしてのより経験的かつデータ駆動的の関係である関係性を発見するために使用される。
【0167】
本発明のデータベースの分析及び/又は生成に使用可能な例示的なデータマイニングソフトウェアは、リンク分析(例えば、関連分析(Association Analysis)、シーケンシャルパターン、シーケンシャル時間パターン、及びベイズネットワーク)と、分類(例えば、ニューラルネットワーク分類、ベイズ分類、k最近近傍分類、線形判別分析、メモリに基づく推理、及び関連による分類)と、クラスタリング(例えば、k平均クラスタリング、人口統計学的クラスタリング、関係分析、及びニューラルネットワーククラスタリング)と、統計学的方法(例えば、平均、標準偏差、頻度、線形回帰、非線形回帰、t検査、F検査、カイ2乗検定、主成分分析、及び因子分析)と、予測(例えば、ニューラルネットワーク予測モデル、ラジアル・ベースド・ファンクション予測、ファジー論理予測、時系列分析、及びメモリに基づく推理)と、オペレーティングシステムと、その他(例えば、パラレルスケーラビリティ、簡単な問い合わせ言語(Simple Query Language)ファンクション、及びアプリケーション用に発生されるC++オブジェクト)とを含むが、これらに限定されない。このようなソフトウェアを提供する企業は、例えば、UTSにおけるアダプティブ・メソッズ・グループ(Adaptive Methods Group:ニューサウスウェールズ州2000,シドニー,UTSシティーキャンパス)と、CSI(登録商標)インコーポレイテッド(Computer Science Innovations, Inc.,フロリダ州メルボルン)と、IBM(登録商標)(International Business Machines Corporation,ニューヨーク州アーモンク)と、オラクル(登録商標)(オラクル・インコーポレイテッド,カリフォルニア州レッドウッドショアズ)と、SAS(登録商標)(SASインスティテュート・インコーポレイテッド,ノースカロライナ州ケアリー)とを含む。
【0168】
これらの方法及びプロセスは、本発明のデータベースに適用されることが可能であり、例えば、X線画像データセットと、超音波データセットと、CTデータセットと、MRIデータセットと、放射性核種画像生成データセットと、SPECTデータセットと、PETデータセットと、医療写真技術、レーザ拡張型画像生成、及び様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されたデータセットと、導出されたデータと、データ属性とを備えるデータベースに適用されることが可能である。
【0169】
データ分析に応用される統計学的方法の概論に関しては、エイ・ロマノ,「科学及び産業のための応用統計学」,発行者:アリン・アンド・ベイコン,1977年(Applied Statistics for Science and Industry, by A. Romano, 1977, Allyn and Bacon, publisher)を参照されたい。
【0170】
6.グラフィカルユーザインターフェース.
ある種のコンピュータシステムには、ユーザらが本発明の方法及びデータベースから求める情報へ容易にアクセスできるようにする一組の機能を含むインターフェーススクリーンのようなインターフェースが含まれる。このようなインターフェースは、通常、メインメニューページを含み、ユーザは、このメインメニューページから、様々な異なるタイプの分析を開始することができる。例えば、データベースのメインメニューページは、一般に、プロジェクト情報、プロジェクト間比較、時刻、イベント、日付、回数、値の範囲などを含むがこれらに限定されない所定のタイプの情報にアクセスするためのボタンを含む。
【0171】
認証されたユーザが、例えば異なる薬剤のマーケティング情報を得ようとして中央データベースへアクセスすると、グラフィカルユーザインターフェースは、ユーザが、薬剤の名称と、関心が持たれた地理的地域とを入力することを可能にする。インターフェースは、ユーザが、例えば、郵便番号、市外局番、群区(township)、郡(county)、州(又は都道府県)又は国によって視覚的に地理を選択できるようにする、メニュー駆動式選択又は視覚的な地図であることが可能である。インターフェースはまた、ユーザが問い合わせを自然言語又は簡略化された言語で入力できるようにする。異なる薬剤の市場浸透度である結果データは、例えばマップ上へ定性的に表示され、又はテーブル又はグラフにおいて定量的に表示されることが可能である。
【0172】
認証されたユーザが異なる薬剤の効果を比較しようとする場合、グラフィカルユーザインターフェースは、ユーザが、関心対象である薬剤の名称を入力することを可能にする。インターフェースは、ユーザが、例えば、時間期間、人種、年齢、性別、体重などである、データ操作の基礎となるファクタ(因子)を選択できるようにするメニュー駆動式選択であることが可能である。それに代わって、ユーザインターフェースは、ユーザが問い合わせを自然言語又は簡略化された言語のいずれかで入力することを可能にするウィンドウである場合もある。上述の場合、結果的に得られる異なるデータの効果は、曲線、テーブルのフォーマットにおける数量データ、ヒストグラム、又は棒グラフによって提示されることが可能である。
【0173】
7.コンピュータプログラム製品.
ここに記載した様々な方法及び分析を実行するためには、様々なコンピュータプログラム製品を利用することができる。一般に、コンピュータプログラム製品は、コンピュータが読み取り可能な媒体と、上述した方法を実行するために必要なコードとを備える。符号化されたプログラム命令を上に備えた、コンピュータが読み取り可能な媒体は、ソリッドステートメモリ、ハードドライブ、着脱可能な記憶装置を含むがこれらに限定されるものではない既知の様々な媒体のタイプのいずれであってもよい。ここで、上記着脱可能な記憶装置は、例えば、ZIP(登録商標)ドライブと、WORMドライブと、磁気テープと、CD−ROM又はDVD ROM又はDVD RAM等の光学的媒体である(ただしこれらに限定されない)。
【0174】
例えば、X線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種スキャン、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは、医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータがローカル又は長距離のコンピュータネットワークを介して送信されたときであって、かつ、このデータが、遠隔のコンピュータによって、又は遠隔のネットワークコンピュータに接続されたコンピュータによって受信されたとき、例えば適切なコンピュータプログラムを用いて対象物の形態分析を実行することができる。それに代わって、上記分析を情報収集端末上で実行することもできる。結果として得られるデータは、次に、遠隔のコンピュータへ、又は遠隔のネットワークコンピュータに接続されたコンピュータへ転送されることが可能である。対象物のこの形態分析は2次元で実行可能であるが、3次元でも可能である。3次元分析は、例えば、X線画像が、解剖学的対象物に対して複数の異なるX線透過角度を用いて取得されている場合に実行可能である。例えば骨構造の画像化では、透過されたX線画像のこのような形態学的分析を用いて、骨の喪失又は代謝性骨疾患を示すか又は示唆するパラメータを測定することができる。このようなパラメータは、骨構造を評価するために使用可能な現在及び将来のすべてのパラメータを含む。例えば、このようなパラメータは、小柱間隔と、小柱の厚さと、小柱間間隔とを含むが、これらに限定されない。
【0175】
X線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは、医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータは、ローカル又は長距離のコンピュータネットワークを介して送信される前に圧縮されることが可能である。データの分析は、ローカル又は長距離のコンピュータネットワークを介したデータ送信に先だって実行されることが可能である。送信されるデータを、上記分析の結果に限定することができる。それに代わって、データ送信に先だって部分的な分析を実行し、遠隔のコンピュータにより、又は遠隔のネットワークコンピュータに接続されたコンピュータにより分析を完成させることも可能である。
【0176】
解剖学的構造の形態学もしくは2D又は3D形態学に関する情報は、X線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは、医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータに関して空間分解能等の取得パラメータが既知である場合に、より正確に導出されることが可能である。本発明の一実施形態では、このような検査パラメータは、検査データとともに送信されることが可能である。これらの検査パラメータのこのような送信もまた、検査データの送信より前に行われる場合もあり、後で行われる場合もある。
【0177】
先に述べたように、X線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは、医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータは、ローカルなサイトから遠隔のシステムサーバへ送信されることが可能であり、遠隔のシステムサーバは、自動化されたデータ分析を実行することができる。さらに、遠隔のシステムサーバ、又は遠隔のシステムサーバに接続されたコンピュータは、次に診断レポートを生成することができる。従って、ある実施形態では、(例えば遠隔のシステムサーバ上又は遠隔のシステムサーバに接続されたコンピュータ上の)コンピュータプログラムは、診断レポートの料金を生成することが可能である。遠隔のサーバはこれで、診断レポートを医師又は歯科医へ送信することができ、典型的には、検査を指図した医師又は歯科医、もしくは患者を管理している医師又は歯科医へ送信することができる。診断レポートはまた、例えば健康保険会社である第三者へ送信されることも可能である。診断レポートのこのような送信は、電子的に(例えば電子メールで)、郵便で、ファックスで、又は他の通信手段によって行われることが可能である。送信される情報(例えば被検者の識別情報)のすべて又はいく分かは、医療記録の機密保護のために暗号化されることが可能である。
【0178】
遠隔のコンピュータ、又は遠隔のネットワークコンピュータに接続されたコンピュータは、X線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種、SPECTスキャン、PETスキャンからのデータ、もしくは、医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータの、品質チェック及び品質保証を実行することができる。これらの品質チェック又は品質保証は、画像品質、画像分解能、画像コントラスト及びその他の査定を含むことが可能である。これらの品質チェック又は品質保証は、完全に自動化されることが可能である。それに代わって、部分的である場合があり、また、選択された場合には完全な人間の対話である場合もある。遠隔のコンピュータ、又は遠隔のネットワークコンピュータに接続されたコンピュータは、すべてのサンプルにおける、又はサンプルのサブセットにおけるデータについてこれらの品質チェック及び品質保証を実行することができる。このようなサンプルは、ランダムなサンプルであってもよい。
【0179】
典型的には、例えば遠隔のサーバ上の請求書生成プログラムである、請求書を生成する能力のある1つ又は複数のコンピュータプログラムも使用される。請求書に記載される請求金額は、典型的には一般的な医療上の支払いガイドライン(medical reimbursement guidelines)に準拠する。請求書は、電子的に(例えば電子メールで)、郵便で、ファックスで、又は他の通信手段によって送信されることが可能である。また、これらのプログラムにより料金の分割が実行される場合もあり、例えば、診断検査料金の何パーセントかは検査の解釈を担当する医師へ転送され、診断検査料金の何パーセントかは、例えば、病院、X線クリニック、婦人クリニック、X線画像を撮影する歯科医の診療所等の機関へ転送され、かつ診断検査料金の何パーセントかはX線情報の抽出と自動化された分析とを担当する存在物(エンティティ)へ転送される。このような料金は、専門料金の部分及び技術料金の部分を含む場合がある。これらの料金はまた、中心の施設によって課金される場合もある。この場合、この中心の施設は、例えば1つの独立した請負業者として歯科医又は医師に支払いを行うことができる。中心の施設はまた、病院又は他の健康管理組織への支払いを行う場合もある。請求書は、ネットワークに基づく自動化された分析の結果を送信することと同時に送信される場合もあれば、レポートの送信後に送信される場合もある。同様に、支払われる料金も、例えば、インターネットを介したクレジットカードによる支払い、又は郵便による支払いといった、適切な任意の媒体を用いて収集されることが可能である。
【0180】
8.較正ファントムと参照基準標準.
X線画像又は他の放射線撮影画像だけからでも大量の情報を取得可能であるが、ある実施形態では、ネットワーク化されたX線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータ、もしくは他の医学的検査からのデータが、例えば与えられたX線画像の骨塩密度を評価するための、例えば較正ファントム又は参照基準標準のような、1つ又は複数の正確な参照基準マーカーを含む。従って、ある態様において、本発明は、X線写真、超音波検査、CT、MRI、放射性核種、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは、医療写真技術やレーザ拡張型画像生成や様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータに含まれる情報についての、例えば解剖学的構造の密度又は解剖学的構造の形態学等の情報についての、ネットワーク環境における正確な定量的評価を可能にする方法及び装置を提供する。
【0181】
X線画像が使用される場合、X線画像は、公知の技術を用いて任意のローカルなサイトから取得されることが可能である。例えば、ある態様では、2DプレーナX線画像生成技術が使用される。2DプレーナX線画像生成は、X線ビームを身体又は構造物又は物質に透過させ、上記身体又は上記構造物又は上記物質の反対側でのX線の減衰を測定することにより画像を生成する方法である。2DプレーナX線画像生成は、コンピュータ断層撮影又は磁気共鳴画像生成等の断面画像生成技術とは区別できる。X線画像が従来のX線フィルムを用いて撮影されたものであれば、X線画像は、適切な任意の走査装置又はビデオシステムを用いてディジタル化されることが可能である。ディジタル化されたX線画像は、次に、例えばインターネットであるネットワークを介して、遠隔のコンピュータ又はサーバへ送信される。X線画像はまた、ディジタル取得技術を用いて、例えばリンプレートシステムもしくはセレン又はシリコン検出器システムを用いて取得されることも可能であり、X線画像情報はすでにディジタルフォーマットで利用可能であるという点は、容易に明らかとなるであろう。この場合、画像は、例えばインターネットであるネットワークを介して直接に送信される場合もあれば、送信に先だって圧縮される場合もある。
【0182】
ある実施形態では、解剖学的構造物又は無生物対象物の画像が取得される際に、視界内に較正ファントムが含まれる。較正ファントムは、例えばアルミニウム又は他の放射線不透過性物質を含むような、適切な任意のものを使用することができる。米国特許第5,335,260号の明細書は、X線画像における骨塩密度を査定する際に使用することに適した他の較正ファントムについて記載している。適切な他の較正参照基準物質の例は、例えば濃度が変化している塩化カルシウムなどで充填された1つ又は複数の室(チャンバー)である、流体又は流体状の物質であることが可能である。
【0183】
それに代わって、較正ファントム又は参照基準標準は、生物又は無生物である検査対象の画像が取得される前又は後のいずれかにおいて、別個に画像化されることも可能である。較正ファントム又は参照基準標準は、次に、局所的に格納されることと、ネットワークを介して送信されることとのいずれかが可能である。画像がコンピュータの記憶媒体上に局所的に格納される場合、上記画像又は上記格納される情報を用いて、ネットワークを介した送信より前、又は送信中、又は送信後に、画像を較正することができる。
【0184】
較正ファントムは、異なる放射線不透過度を有するいくつかの異なる区域を含むことが可能であるということは、容易に明らかとなるであろう。例えば、較正ファントムは階段状に設計されている場合があり、これにより、くさび型部の局所的な厚さの変化から、放射線不透過度の差がもたらされる。厚さが変化している材料を使用する階段状のくさび型部は、放射線医学においてX線ビームの性質の品質管理検査のためにしばしば使用される。階段状部分の厚さを変化させることにより、投影画像におけるX線ビームの強度及びスペクトル成分の含有量を変化させることができる。階段状のくさび型部は、通常、アルミニウム、銅、及び既知のX線減衰特性を有する他の利便的かつ均一な材料で製造される。階段状のくさび型形状を有するファントムはまた、リン酸カルシウム粉末、又は溶融パラフィン中に入れられたリン酸カルシウム粉末を含むことが可能である。
【0185】
それに代わって、較正参照基準は、放射線不透過度が(例えば、円形、楕円形、矩形又は他の形状の構造物では)周辺部から中心部へ変化するように設計されることも可能である。先に述べたように、較正参照基準は、特定の濃度の参照基準流体(例えば塩化カルシウム)をそれぞれ含む、例えば流体が充填された室である複数の別個の室として構成される場合もある。
【0186】
較正ファントムの全体形状がどのようなものであれ、ある実施形態では、少なくとも1つのマーカーがファントム内において既知の濃度で存在することが可能である。現時点では、較正ファントムの区域が、X線画像上への現出に失敗する場合が多い。濃度レベルが最高又は最低である区域では、特にこの傾向が強い。従って、較正ファントムの任意の特定区域の濃度がどの程度であるのかを決定することは困難である場合が多い。本発明は、較正ファントム内における既知の濃度の位置に少なくとも1つの幾何学的形状物が含まれることを保証することによって、この問題を解決する。特定の濃度の較正ファントムと相関させられる形状物の位置が既知である限り、正方形、円形、楕円形、長方形、星形、三日月形、多角形(例えば八角形)又は不規則形状物などを含むがこれらに限定されない任意の形状物を使用可能である。実施形態によっては、ここに記載した較正ファントムが2DプレーナX線画像生成に使用されるものがある。それに代わって、較正ファントムが連続的な濃度の勾配を含む場合には、勾配の傾き、すなわち2つ以上のポイント間の相対的な濃度の変化を用いて、較正ファントム内の位置を決定することができ、また最終的には、ファントムに対して画像データを較正し又は正規化することができる。
【0187】
較正ファントムの濃度及び減衰はともに既知であるので、較正ファントムは、測定対象である解剖学的構造物又は無生物の物体の濃度を測定するための外部の参照基準を提供する。一般的な当業者には明らかであろうが、本発明は、ここにおける教示内容に鑑みて、X線画像生成において較正ファントムを使用するための他のアプリケーションを含む。
【0188】
較正ファントムは、X線画像が撮影される前又は後に画像化されることが可能である。それに代わって、較正ファントムは、X線画像と同時に画像化されることが可能である。較正ファントムは、X線フィルム及び/又はフィルム保持器に物理的に連結されることが可能である。このような物理的連結は、接着材と、化学結合と、ねじ又は釘の使用と、溶接と、ベルクロ(Velcro:登録商標)ストラップ又はベルクロ(登録商標)材などを含むがこれらに限定されない、適切な任意の機械的取り付け機構又は他の取り付け機構を用いて達成可能である。同様に、較正ファントムは、ディジタルX線画像生成のための検出器システム又は蓄積プレート(storage plate)へ、1つ又は複数の取り付け機構(例えば、機械的な連結装置、ベルクロ(登録商標)ストラップ又はベルクロ(登録商標)材、化学結合、ねじ又は釘の使用、溶接、及び接着材)を用いて物理的に連結されることが可能である。
【0189】
取り付けは永久的である場合も一時的である場合もあり、較正ファントムは、フィルム、フィルム保持器及び/又は検出器システムと一体型(例えば作り付け型)である場合も、フィルム及び/又はフィルム保持器が製造された後で適宜に永久的又は一時的に取り付けられるか又は位置決めされる場合もある。従って、較正ファントムは、単独での使用(例えば使い捨て用)のため、又は異なるX線画像による複数の使用のために設計されることが可能である。従って、ある実施形態では、較正ファントムは再使用が可能であり、それに加えて、繰り返し使用される間に殺菌されるか又は消毒されることが可能である。較正ファントムの一体化は、X線フィルムの物理的な層のうちの2つの層の間に、既知のX線濃度の物質を含むことにより達成可能である。一体化はまた、X線フィルムの物理的な層のうちの1つの内部に、既知のX線濃度の物質を含むことによっても達成可能である。さらに較正ファントムは、フィルムカバーに一体化されることも可能である。較正ファントム又は外部の参照基準はまた、ディジタルX線画像生成のための検出器システム又は蓄積プレートに一体化されることも可能である。例えば、一体化は、検出器システム又は蓄積プレートの物理的な層のうちの2つの層の間に、既知のX線濃度の物質を含むことにより達成可能である。一体化はまた、検出器システム又は蓄積プレートの物理的な層の1つの内部に、既知のX線濃度の物質を含むことによっても達成可能である。
【0190】
例えば較正ファントムがX線装置へ一時的に取り付けられるような実施形態である所定の実施形態では、十時線、複数の直線、又は他のマーカーが、較正ファントムを位置決めするための指示器として装置上に配置されることが可能である。これらの指示器は、較正ファントムが、最終的な画像における見掛けの濃度を変化させる物質上に投影することがないように、当該構成ファントムが位置決めされることを保証する手助けとなる可能性がある。
【0191】
図8及び図9は、較正ファントムを含むように設計可能な歯科X線フィルム保持器の2つの例を示す。(米国特許第5,001,738号及び米国特許第4,251,732号の明細書も参照されたい。)図8及び図9は、X線フィルム保持器に適する任意数の形状のうちのただ2つの形状のみを示しただけのものである点は、留意されるべきである。さらに、これらは歯科X線フィルム及び/又はフィルム保持器に関して示されたものであるが、ここに記載した較正ファントムは任意のタイプのX線フィルム及び/又はフィルム保持器内に含まれること、又はこれらに対して含まれることが可能であるということは容易に明らかとなるであろう。
【0192】
図8は、X線フィルムを保持するためのフィルムパケット(11)を示す。フィルムパケット(11)は、フィルム保持器(11)から垂直に延在する咬翼のタブ部(12)を有する、咬翼型(bite wing)フィルム保持器(10)の内部にある。開口部(13)は、患者の歯の上に整列(アラインメント)させることを可能にする。図示したように、咬翼のタブ部(12)は、概して正方形形状を有する。一方のエッジ部に沿った曲線形の切欠き部分(20)は、X線管のより良い照準を可能にすべく包含されることが可能である。較正ファントムは、ここに記載した教示内容に沿って保持器又はフィルム上の任意の適切な場所に位置決めされることが可能である。実施形態によっては、較正ファントムが、較正ファントムの見掛けの濃度を変えるような構造物又は物質の上に投影することがないように位置決めされることが望ましい場合がある。また、較正ファントムは、外部標準としてのファントムの精度を高めるために、既知の濃度のマーカー(例えば、幾何学的パターン)を含むことも望ましい。例えば、歯科X線写真の場合、較正ファントムは、咬翼部(12)がフィルム保持器(11)に出合う場所に位置決めされることが可能であり、例えば、曲げ部(18)の近くに位置決めされること、又は、咬翼部(12)がフィルム保持器(11)に出合う場所に生成される領域(8)に沿って位置決めされることが可能である。このように注意深く位置決めすることは、X線画像において較正ファントムが歯と歯の間に現れ、よって骨(例えば顎)又は歯の上に現れる場合より正確になることを保証する。X線画像において較正ファントムが骨又は歯の組織の上に投影することが確実にないように、較正ファントムを含む領域を、わずかにより厚くなるように形成できるということは、容易に明らかとなるであろう。
【0193】
次に図9を参照すると、もう1つの例示的なX線フィルム保持器(10)は、X線ビームのアラインメント及び咬合プラットフォーム(14)の手動による位置決めのための延在部(2)と、フィルムを保持するスロット付きの部分(16)、(48)及び(20)とを有する一体構造からなる。延在部(2)は、「T」字形の領域(22)においてプラットフォーム(14)に連結されている。フィルムを保持するスロット付きの部分(16)は、(24)においてプラットフォーム(14)と垂直に連結され、例えば図3に示すように右上の外部露出部分において、フィルム(30)を支持するために使用される側壁(26)とスロット(36)とを備える。この場合も、較正ファントム(例えば、階段状のくさび型部、流体の室など)は、好適には、当該構成ファントムがX線画像内に現れはするが、X線画像における較正参照基準の見掛けの濃度を変えるような物質又は構造物の上に、又はこの物質又は構造物に対して投影することがないように、適切な任意の場所に永久的又は一時的に位置決めされることが可能である。このような適切な位置の非限定的な例は、例えばフィルム保持器の閉じた部分(50,60)の内部又はその表面上である、フィルム保持器の一部分(16,48,20)内を含む。適切な他の場所は、本明細書の教示内容に従って容易に決定されることが可能である。
【0194】
本発明の実施形態に関する上述の説明は、例示と説明とを目的として提示されたものである。この説明は、網羅的であることを意図したものではなく、また、本発明を、開示された1つ又は複数の形態と完全に一致するものに限定すべく意図したものでもない。上記教示内容に照らせば、多くの変更例及び変形例が可能である。本発明の範囲は、上述の詳細な説明ではなく、ここに添付した請求の範囲によって限定されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0195】
【図1】本発明の一実施形態に係る測定値データベースを構築しかつ操作するためのシステムの全体的なアーキテクチャを示す図である。
【図2】病気の流行をモニタリングする際に有用な、ネットワークを介して動作可能にされた定量的X線分析の一例を示す図である。
【図3A】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3B】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3C】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3D】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3E】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3F】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3G】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3H】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図3I】本発明に係る中央データベース100のためのデータベーステーブルの構成を概略的に示す図である。
【図4】中央データベース100のテーブル及びファイルの間の相互関係を示す図である。
【図5A】本発明の一実施形態に係る、中央データベース100を操作して異なる薬剤の市場浸透データを生成する方法を示すフロー図である。
【図5B】図5Aに示す方法により取得される結果の一例を示す図である。
【図6A】本発明の一実施形態に係る、中央データベース100を操作して異なる薬剤の効果を比較する方法を示すフロー図である。
【図6B】図6Aにおける方法により取得される結果の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る、中央データベース100を操作して疾患に対するスクリーニングレートを生成する方法を示すフロー図である。
【図8】較正ファントムを含む例示的な歯科X線フィルム保持器を示す図である。
【図9】較正ファントムを含むもう1つの例示的な歯科X線フィルム保持器を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
数量情報データベースを構築するシステムであって、上記システムは、
被検者の医療画像から数量情報を導出するコンピュータプログラムと、
データベース情報を受信するコンピュータとを備え、上記データベース情報は、日常的な医療又は歯科治療の間に取得される上記被検者の医療画像もしくは上記被検者の医療画像から導出された上記数量情報と、被検者の個人情報とを含み、上記個人情報は、人口統計学的情報と、地理的情報と、1つ又は複数の疾患に関連付けられた危険因子、疾患に関連した因子、及び疾患を予防する因子に関する情報とからなるグループから選択され、
上記システムは、
少なくとも2つのソースからデータを収集し、上記数量情報を格納し、上記数量情報を上記被検者の個人情報に関連付ける中央データベースを備えるシステム。
【請求項2】
上記コンピュータはさらに、上記被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信する請求項1記載のシステム。
【請求項3】
上記中央データベースは上記コンピュータにインストールされる請求項1記載のシステム。
【請求項4】
上記コンピュータは中央システムサーバを備える請求項1記載のシステム。
【請求項5】
上記コンピュータは複数の接続されたコンピュータを備える請求項1記載のシステム。
【請求項6】
上記中央データベース及び上記治療情報は、上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給する請求項2記載のシステム。
【請求項7】
上記中央データベース及び上記治療情報は、上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給する請求項2記載のシステム。
【請求項8】
上記コンピュータは、ネットワークと、電子メールと、データ記憶媒体と、テキスト認識ソフトウェアを備えたスキャナと、手動の入力とからなるグループから選択される媒体を介して上記データベース情報を受信する請求項1記載のシステム。
【請求項9】
上記媒体がネットワークであるとき、上記ネットワークは、インターネットと、ローカルエリアネットワークと、遠隔の接続を介してアクセスされるネットワークとからなるグループから選択される請求項8記載のシステム。
【請求項10】
パーソナルコンピュータ、ノートブック型コンピュータ、組み込み型コンピュータ、ハンドヘルド型コンピュータ、個人情報端末、及びポケットPCからなるグループから選択される複数の情報収集端末であって、上記データベース情報を提供する情報収集端末をさらに備える請求項1記載のシステム。
【請求項11】
インターネット、ローカルエリアネットワーク、遠隔の接続を介してアクセスされるネットワーク、電子メール、及びデータ記憶媒体からなるグループから選択される媒体を介して上記中央データベースへアクセスするユーザアクセスをさらに備える請求項1記載のシステム。
【請求項12】
上記医療画像は、医療X線写真、歯のX線写真、コンピュータによる放射線撮影画像、ディジタル放射線撮影画像、超音波画像、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、及びSPECTスキャンからなるグループから選択される請求項1記載のシステム。
【請求項13】
コンピュータはさらに、上記医療画像を供給する医療画像生成装置を備える請求項1記載のシステム。
【請求項14】
上記医療画像生成装置は、X線装置、コンピュータによる放射線撮影装置、ディジタル放射線撮影装置、超音波装置、単一X線吸収装置、2重X線吸収装置、CTスキャナ、MRI装置、PETスキャン装置、及びSPECTスキャン装置からなるグループから選択されるシステムを備える請求項13記載のシステム。
【請求項15】
上記医療画像生成装置がX線装置であるとき、上記X線装置は歯科X線装置である請求項14記載のシステム。
【請求項16】
上記医療画像生成装置がX線装置であるとき、上記X線装置は、股関節、1つ又は複数の椎体、前腕、上腕、手、手首、下肢、大腿、足、足首、ひざ関節、肘関節、肩関節、肋骨、頭蓋、下顎又は上顎からなるグループから選択される骨格部位の画像を取得する請求項14記載のシステム。
【請求項17】
上記数量情報は、骨量、骨塩密度、及び骨構造の情報からなるグループから選択される請求項1記載のシステム。
【請求項18】
上記中央データベースはさらに、上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納する請求項2記載のシステム。
【請求項19】
上記導出されたデータポイントは、被検者の経時的な骨量の変化と、被検者の経時的な骨密度の変化と、被検者の経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項18記載のシステム。
【請求項20】
上記導出されたデータポイントは、上記被検者の皮膚の状態の経時的な変化を示す請求項19記載のシステム。
【請求項21】
上記導出されたデータポイントは、上記被検者の眼の状態の経時的な変化を示す請求項19記載のシステム。
【請求項22】
被検者の医療画像と個人情報及び治療情報とは、上記コンピュータへディジタル形式で転送される請求項2記載のシステム。
【請求項23】
上記被検者の個人情報が人口統計学的情報を含むとき、人口統計学的情報は、年齢と、性別と、人種と、住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項1記載のシステム。
【請求項24】
上記被検者の個人情報は身体的特徴の情報を含む請求項1記載のシステム。
【請求項25】
身体的特徴の情報は身長及び体重からなるグループから選択される情報を含む請求項24記載のシステム。
【請求項26】
上記被検者の個人情報が危険因子に関する情報を含むとき、1つ又は複数の疾患は骨に関連した疾患である請求項1記載のシステム。
【請求項27】
上記骨に関連した疾患は、骨粗しょう症、変形性関節症、リウマチ様関節炎、及び代謝性骨疾患からなるグループから選択される請求項26記載のシステム。
【請求項28】
被検者の治療情報は薬剤及び投与量情報を含む請求項2記載のシステム。
【請求項29】
数量情報データベースを構築する方法であって、上記方法は、
少なくとも2つのソースからデータベース情報を受信することを含み、上記データベース情報は、日常的な医療又は歯科治療の間に取得される被検者の医療画像もしくは上記被検者の医療画像から導出された数量情報と、被検者の個人情報とを含み、上記個人情報は、人口統計学的情報と、地理的情報と、1つ又は複数の疾患に関連付けられた危険因子、疾患に関連した因子、及び疾患を予防する因子に関する情報とからなるグループから選択され、
上記受信することは、上記被検者の医療画像を受信して上記被検者の医療画像から数量情報を導出することと、上記被検者の医療画像から導出された上記数量情報を受信することとのいずれかを含み、
上記数量情報を格納することと、
上記数量情報を、上記データベースにおける上記被検者の個人情報に関連付けることとを含む方法。
【請求項30】
被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信することをさらに含む請求項29記載の方法。
【請求項31】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給することをさらに含む請求項30記載の方法。
【請求項32】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給することをさらに含む請求項30記載の方法。
【請求項33】
上記医療画像は、医療X線写真、歯のX線写真、コンピュータによる放射線撮影画像、ディジタル放射線撮影画像、超音波画像、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、及びSPECTスキャンからなるグループから選択される請求項29記載の方法。
【請求項34】
上記数量情報は、骨量、骨塩密度、及び骨構造の情報からなるグループから選択される請求項29記載の方法。
【請求項35】
上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納することをさらに含む請求項29記載の方法。
【請求項36】
上記導出されたデータポイントは、被検者の経時的な骨量の変化と、被検者の経時的な骨密度の変化と、被検者の経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項35記載の方法。
【請求項37】
上記導出されたデータポイントは、上記被検者の皮膚の状態の経時的な変化を示す請求項35記載の方法。
【請求項38】
上記導出されたデータポイントは、上記被検者の眼の状態の経時的な変化を示す請求項35記載の方法。
【請求項39】
数量情報データベースを構築するシステムであって、上記システムは、
被検者の医学的検査から数量情報を導出するコンピュータプログラムと、
データベース情報を受信するコンピュータとを備え、上記データベース情報は、日常的な医療又は歯科治療の間に取得される上記被検者の医学的検査もしくは上記被検者の医学的検査から導出された上記数量情報と、被検者の個人情報とを含み、上記個人情報は、人口統計学的情報、地理的情報、1つ又は複数の疾患に関連付けられた危険因子、疾患に関連した因子、及び疾患を予防する因子に関する情報とからなるグループから選択され、
上記システムは、
少なくとも2つのソースからデータを収集し、上記数量情報を格納し、上記数量情報を上記被検者の個人情報に関連付ける中央データベースを備えるシステム。
【請求項40】
上記コンピュータはさらに、上記被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信する請求項39記載のシステム。
【請求項41】
上記中央データベースは上記コンピュータにインストールされる請求項39記載のシステム。
【請求項42】
上記コンピュータは中央システムサーバを備える請求項39記載のシステム。
【請求項43】
上記コンピュータは複数の接続されたコンピュータを備える請求項39記載のシステム。
【請求項44】
上記中央データベース及び上記治療情報は、上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給する請求項40記載のシステム。
【請求項45】
上記中央データベース及び上記治療情報は、上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給する請求項40記載のシステム。
【請求項46】
上記コンピュータは、ネットワークと、電子メールと、データ記憶媒体と、テキスト認識ソフトウェアを備えたスキャナと、手動の入力とからなるグループから選択される媒体を介して上記データベース情報を受信する請求項39記載のシステム。
【請求項47】
上記媒体がネットワークであるとき、上記ネットワークは、インターネットと、ローカルエリアネットワークと、遠隔の接続を介してアクセスされるネットワークとからなるグループから選択される請求項46記載のシステム。
【請求項48】
パーソナルコンピュータ、ノートブック型コンピュータ、組み込み型コンピュータ、ハンドヘルド型コンピュータ、個人情報端末、及びポケットPCからなるグループから選択される複数の情報収集端末であって、上記データベース情報を提供する情報収集端末
をさらに備える請求項39記載のシステム。
【請求項49】
インターネット、ローカルエリアネットワーク、遠隔の接続を介してアクセスされるネットワーク、電子メール、及びデータ記憶媒体からなるグループから選択される媒体を介して上記中央データベースへアクセスするユーザアクセスをさらに備える請求項39記載のシステム。
【請求項50】
上記医学的検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、EKG、EEG、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査からなるグループから選択される請求項39記載のシステム。
【請求項51】
中央データベースはさらに、上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納する請求項39記載のシステム。
【請求項52】
上記導出されたデータポイントは、経時的なコレステロールの変化、経時的な腎臓機能の変化、経時的な肝臓機能の変化、経時的な心臓状態の変化、経時的な血糖レベルの変化、経時的な血圧の変化、及び経時的な酵素の変化からなるグループから選択される請求項51記載のシステム。
【請求項53】
被検者の医学的検査の結果と個人情報及び治療情報は、上記コンピュータへディジタル形式で転送される請求項39記載のシステム。
【請求項54】
被検者の個人情報は人口統計学的情報を含む請求項39記載のシステム。
【請求項55】
上記人口統計学的情報は、年齢と、性別と、人種と、住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項54記載のシステム。
【請求項56】
被検者の個人情報は身体的特徴の情報を含む請求項39記載のシステム。
【請求項57】
上記身体的特徴の情報は身長及び体重からなるグループから選択される情報を含む請求項56記載のシステム。
【請求項58】
被検者の個人情報は、予め決められた疾患のグループに関する危険因子を含む請求項39記載のシステム。
【請求項59】
上記予め決められた疾患のグループは、肝臓に関連した疾患、腎臓に関連した疾患、及び心臓に関連した疾患からなるグループから選択される請求項58記載のシステム。
【請求項60】
被検者の治療情報は薬剤及び投与量情報を含む請求項39記載のシステム。
【請求項61】
数量情報データベースを構築する方法であって、上記方法は、
少なくとも2つのソースからデータベース情報を受信することを含み、上記データベース情報は、日常的な医療又は歯科治療の間に取得される被検者の医学的検査もしくは上記被検者の医学的検査から導出された数量情報と、被検者の個人情報とを含み、上記個人情報は、人口統計学的情報、地理的情報、1つ又は複数の疾患に関連付けられた危険因子、疾患に関連した因子、及び疾患を予防する因子に関する情報とからなるグループから選択され、
上記受信することは、上記被検者の医学的検査の結果を受信して上記被検者の医学的検査の結果から数量情報を導出することと、上記被検者の医学的検査から導出された上記数量情報を受信することとのいずれかを含み、
上記数量情報を格納することと、
上記数量情報を、上記データベースにおける被検者の個人情報に関連付けることとを含む方法。
【請求項62】
被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信することをさらに含む請求項61記載の方法。
【請求項63】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給することをさらに含む請求項62記載の方法。
【請求項64】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給することをさらに含む請求項62記載の方法。
【請求項65】
上記医学的検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、EKG、EEG、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査からなるグループから選択される請求項61記載の方法。
【請求項66】
上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納することをさらに含む請求項61記載の方法。
【請求項67】
上記導出されたデータポイントは、経時的なコレステロールの変化、経時的な腎臓機能の変化、経時的な肝臓機能の変化、経時的な心臓状態の変化、経時的な血糖レベルの変化、経時的な血圧の変化、及び経時的な酵素の変化からなるグループから選択される請求項66記載の方法。
【請求項68】
数量情報データベースを構築するシステムであって、上記システムは、
被検者の標準X線画像から数量情報を導出するコンピュータプログラムと、
データベース情報を受信するコンピュータとを備え、上記データベース情報は、上記被検者の標準X線画像、又は上記被検者の標準X線画像から導出された上記数量情報と、個人情報とを含み、上記個人情報は、人口統計学的情報と、地理的情報と、1つ又は複数の疾患に関連付けられた危険因子、疾患に関連した因子、及び疾患を予防する因子に関する情報とからなるグループから選択され、
上記システムは、
少なくとも2つのソースからデータを収集し、上記数量情報を格納し、上記数量情報を被検者の個人情報に関連付ける中央データベースを備えるシステム。
【請求項69】
上記コンピュータはさらに、被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信する請求項68記載のシステム。
【請求項70】
上記中央データベースは上記コンピュータにインストールされる請求項68記載のシステム。
【請求項71】
上記コンピュータは中央システムサーバを備える請求項68記載のシステム。
【請求項72】
上記コンピュータは複数の接続されたコンピュータを備える請求項68記載のシステム。
【請求項73】
上記中央データベース及び上記治療情報は、上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給する請求項69記載のシステム。
【請求項74】
上記中央データベース及び上記治療情報は、上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給する請求項69記載のシステム。
【請求項75】
上記コンピュータは、ネットワークと、電子メールと、データ記憶媒体と、テキスト認識ソフトウェアを備えたスキャナと、手動の入力とからなるグループから選択される媒体を介して上記データベース情報を受信する請求項68記載のシステム。
【請求項76】
上記媒体がネットワークであるとき、上記ネットワークは、インターネットと、ローカルエリアネットワークと、遠隔の接続を介してアクセスされるネットワークとからなるグループから選択される請求項75記載のシステム。
【請求項77】
パーソナルコンピュータ、ノートブック型コンピュータ、組み込み型コンピュータ、ハンドヘルド型コンピュータ、個人情報端末、及びポケットPCからなるグループから選択される複数の情報収集端末であって、上記データベース情報を提供する情報収集端末をさらに備える請求項68記載のシステム。
【請求項78】
インターネット、ローカルエリアネットワーク、遠隔の接続を介してアクセスされるネットワーク、電子メール、及びデータ記憶媒体からなるグループから選択される媒体を介して上記中央データベースへアクセスするユーザアクセスをさらに備える請求項68記載のシステム。
【請求項79】
上記標準X線画像は歯のX線画像及び医療X線画像からなるグループから選択される請求項68記載のシステム。
【請求項80】
上記標準X線画像は、股関節、1つ又は複数の椎体、前腕、上腕、手、手首、下肢、大腿、足、足首、ひざ関節、肘関節、肩関節、肋骨、頭蓋、下顎、又は上顎からなるグループから選択される骨格部位のX線画像を含む請求項68記載のシステム。
【請求項81】
上記数量情報は、骨量、骨塩密度、及び骨構造の情報からなるグループから選択される請求項68記載のシステム。
【請求項82】
上記中央データベースはさらに、上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納する請求項69記載のシステム。
【請求項83】
上記導出されたデータポイントは、被検者の経時的な骨量の変化と、被検者の経時的な骨密度の変化と、被検者の経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項82記載のシステム。
【請求項84】
被検者の医療データと個人情報及び治療情報とは、上記別個のコンピュータへディジタル形式で転送される請求項69記載のシステム。
【請求項85】
上記個人情報が人口統計学的情報を含むとき、上記人口統計学的情報は、年齢と、性別と、人種と、住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項68記載のシステム。
【請求項86】
上記個人情報が身体的特徴の情報を含むとき、上記身体的特徴の情報は身長及び体重からなるグループから選択される情報を含む請求項68記載のシステム。
【請求項87】
上記個人情報が、予め決められた疾患のグループに関する危険因子を含むとき、上記予め決められた疾患のグループは骨に関連した疾患である請求項68記載のシステム。
【請求項88】
上記骨に関連した疾患は、骨粗しょう症、変形性関節症、リウマチ様関節炎、及び代謝性骨疾患からなるグループから選択される請求項87記載のシステム。
【請求項89】
被検者の治療情報は薬剤及び投与量情報を含む請求項69記載のシステム。
【請求項90】
数量情報データベースを構築する方法であって、上記方法は、
少なくとも2つのソースからデータベース情報を受信することを含み、上記データベース情報は、被検者の標準X線画像、又は上記被検者の標準X線画像から導出された数量情報と、被検者の個人情報とを含み、上記個人情報は、人口統計学的情報と、地理的情報と、1つ又は複数の疾患に関連付けられた危険因子、疾患に関連した因子、及び疾患を予防する因子に関する情報とからなるグループから選択され、
上記受信することは、上記被検者の標準X線画像を受信して上記被検者の標準X線画像から上記数量情報を導出すること、もしくは上記被検者の標準X線画像から導出された上記数量情報を受信することを含み、
上記数量情報を格納することと、
上記数量情報を、上記データベースにおける上記被検者の個人情報に関連付けることとを含む方法。
【請求項91】
被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信することをさらに含む請求項90記載の方法。
【請求項92】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給することをさらに含む請求項91記載の方法。
【請求項93】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給することをさらに含む請求項91記載の方法。
【請求項94】
上記標準X線画像は、医療X線写真及び歯のX線写真からなるグループから選択される請求項90記載の方法。
【請求項95】
上記数量情報は、骨量、骨塩密度、及び骨構造の情報からなるグループから選択される請求項90記載の方法。
【請求項96】
上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納することをさらに含む請求項90記載の方法。
【請求項97】
上記導出されたデータポイントは、被検者の経時的な骨量の変化と、被検者の経時的な骨密度の変化と、被検者の経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項96記載の方法。
【請求項98】
システムにおける疾患のスクリーニングレートを決定する方法であって、上記システムは、
被検者の医療画像、又は上記医療画像から導出された数量情報と、個人情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータと、
数量情報を格納し、上記数量情報を複数の地理的地域に関連付けかつ上記被検者の個人情報に関連付ける中央データベースとを備え、
上記方法は、
上記地理的地域を人口統計調査情報と相関させて、上記地理的地域のうちの1つ又は複数の地域における単位人口毎のデータポイント数の形でデータを生成することと、
予め決められた疾患又は疾患のグループに関して地理的地域毎かつ単位時間毎に実行されるスクリーニング検査の回数に対して上記データポイント数を相関させて、上記スクリーニングレートを生成することとを含む方法。
【請求項99】
被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信することをさらに含む請求項98記載の方法。
【請求項100】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給することをさらに含む請求項99記載の方法。
【請求項101】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給することをさらに含む請求項99記載の方法。
【請求項102】
上記医療画像は、医療X線写真、歯のX線写真、コンピュータによる放射線撮影画像、ディジタル放射線撮影画像、超音波画像、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、及びSPECTスキャンからなるグループから選択される請求項98記載の方法。
【請求項103】
上記数量情報は、骨量、骨塩密度、及び骨構造の情報からなるグループから選択される請求項98記載の方法。
【請求項104】
上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納することをさらに含む請求項98記載の方法。
【請求項105】
上記導出されたデータポイントは、被検者の経時的な骨量の変化と、被検者の経時的な骨密度の変化と、被検者の経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項104記載の方法。
【請求項106】
上記導出されたデータポイントは、上記被検者の皮膚の状態の経時的な変化を示す請求項104記載の方法。
【請求項107】
上記導出されたデータポイントは、上記被検者の眼の状態の経時的な変化を示す請求項104記載の方法。
【請求項108】
システムにおける疾患のスクリーニングレートを決定する方法であって、上記システムは、
被検者の医学的検査、又は上記医学的検査から導出された数量データと、個人情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータと、
数量情報を格納し、上記数量情報を複数の地理的地域に関連付けかつ上記被検者の個人情報に関連付ける中央データベースとを備え、
上記方法は、
上記地理的地域を人口統計調査情報と相関させて、上記地理的地域のうちの1つ又は複数の地域における単位人口毎のデータポイント数の形でデータを生成することと、
予め決められた疾患又は疾患のグループに関して地理的地域毎かつ単位時間毎に実行されるスクリーニング検査の回数に対して上記データポイント数を相関させて、上記スクリーニングレートを生成することとを含む方法。
【請求項109】
被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信することをさらに含む請求項108記載の方法。
【請求項110】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給することをさらに含む請求項109記載の方法。
【請求項111】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給することをさらに含む請求項109記載の方法。
【請求項112】
上記医学的検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、EKG、EEG、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査からなるグループから選択される請求項108記載の方法。
【請求項113】
上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納することをさらに含む請求項108記載の方法。
【請求項114】
上記導出されたデータポイントは、経時的なコレステロールの変化、経時的な腎臓機能の変化、経時的な肝臓機能の変化、経時的な心臓状態の変化、経時的な血糖レベルの変化、経時的な血圧の変化、及び経時的な酵素の変化からなるグループから選択される請求項113記載の方法。
【請求項115】
複数の地理的地域における異なる薬剤の市場浸透データを生成する方法であって、上記システムは、
被検者の医療画像、又は医療画像から導出された数量データと、個人情報と、治療情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータを備え、上記治療情報は、1つ又は複数の疾患のために被検者により服用される1つ又は複数の薬剤に関する識別情報を含み、
上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられた、上記医療画像、又は上記医療画像から導出された数量データを格納する中央データベースを備え、
上記方法は、
個々の薬剤を地理的情報と相関させることと、
上記地理的情報によって識別される各地理的地域における上記個々の薬剤のそれぞれに関連している被検者数を取得することと、
人口統計調査情報と、上記個々の薬剤の各々に関連している被検者の総数とからなるグループから選択される参照基準に対して、上記被検者数を相関させることとを含む方法。
【請求項116】
格納されるデータベース情報にはタイムスタンプが付与される請求項115記載の方法。
【請求項117】
上記地理的情報は、被検者の住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項116記載の方法。
【請求項118】
上記方法はさらに、上記被検者の個人情報に従って上記市場浸透データを正規化することを含む請求項117記載の方法。
【請求項119】
上記個人情報は、人口統計学的情報と、上記被検者の身体的特徴の情報と、予め決められた疾患のグループに関する危険因子とからなるグループから選択される請求項118記載の方法。
【請求項120】
上記医療画像は、医療X線写真、歯のX線写真、コンピュータによる放射線撮影画像、ディジタル放射線撮影画像、超音波画像、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、及びSPECTスキャンからなるグループから選択される請求項115記載のシステム。
【請求項121】
複数の地理的地域における異なる薬剤の市場浸透データを生成する方法であって、上記システムは、
被検者の医学的検査、又は医学的検査から導出された数量データと、個人情報と、治療情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータを備え、上記治療情報は、1つ又は複数の疾患のために上記被検者により服用される1つ又は複数の薬剤に関する識別情報を含み、
上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられた、上記医学的検査、又は上記医学的検査から導出された数量データを格納する中央データベースを備え、
上記方法は、
個々の薬剤を地理的情報と相関させることと、
上記地理的情報によって識別される各地理的地域における上記個々の薬剤のそれぞれに関連している被検者数を取得することと、
人口統計調査情報と、上記個々の薬剤の各々に関連している被検者の総数とからなるグループから選択される参照基準に対して、上記被検者数を相関させることとを含む方法。
【請求項122】
格納されるデータベース情報にはタイムスタンプが付与される請求項121記載の方法。
【請求項123】
上記地理的情報は、上記被検者の住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項122記載の方法。
【請求項124】
上記方法はさらに、上記被検者の個人情報に従って上記市場浸透データを正規化することを含む請求項123記載の方法。
【請求項125】
上記個人情報は、人口統計学的情報と、上記被検者の身体的特徴の情報と、予め決められた疾患のグループに関する危険因子とからなるグループから選択される請求項124記載の方法。
【請求項126】
上記医学的検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、EKG、EEG、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査からなるグループから選択される請求項121記載の方法。
【請求項127】
システムにより所定の複数の地域における異なる薬剤の市場浸透データを生成する方法であって、上記システムは、
被検者の医療画像、又は医療画像から導出された数量データと、個人情報と、治療情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータを備え、上記治療情報は、1つ又は複数の疾患のために上記被検者により服用される1つ又は複数の薬剤に関する識別情報を含み、
上記医療画像から導出された数量データ、又は上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられる医療画像から導出された数量データを格納する中央データベースを備え、
上記方法は、上記1つ又は複数の疾患に関して、
上記1つ又は複数の疾患のために投与される個々の薬剤を地理的情報と相関させることと、
上記地理的情報によって識別される各地域における上記個々の薬剤の各々の消費量を取得することと、
上記個々の薬剤の各々の消費量を、上記個々の薬剤のすべての消費量の合計と相関させることとを含む方法。
【請求項128】
格納されるデータベース情報にはタイムスタンプが付与される請求項127記載の方法。
【請求項129】
上記地理的情報は、上記被検者の住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項128記載の方法。
【請求項130】
上記方法はさらに、上記被検者の個人情報に従って上記市場浸透データを正規化することを含む請求項129記載の方法。
【請求項131】
上記個人情報は、人口統計学的情報と、上記被検者の身体的特徴の情報と、予め決められた疾患のグループに関する危険因子とからなるグループから選択される請求項130記載の方法。
【請求項132】
上記医療画像は、医療X線写真、歯のX線写真、コンピュータによる放射線撮影画像、ディジタル放射線撮影画像、超音波画像、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、及びSPECTスキャンからなるグループから選択される請求項127記載のシステム。
【請求項133】
システムにより所定の複数の地域における異なる薬剤の市場浸透データを生成する方法であって、上記システムは、
被検者の医学的検査、又は医学的検査から導出された数量データと、個人情報と、治療情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータを備え、上記治療情報は、1つ又は複数の疾患のために上記被検者により服用される1つ又は複数の薬剤に関する識別情報を含み、
上記医学的検査から導出された数量データ、又は上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられる医学的検査から導出された数量データを格納する中央データベースを備え、
上記方法は、上記1つ又は複数の疾患に関して、
上記1つ又は複数の疾患のために投与される個々の薬剤を地理的情報と相関させることと、
上記地理的情報によって識別される各地域における上記個々の薬剤の各々の消費量を取得することと、
上記個々の薬剤の各々の消費量を、上記個々の薬剤のすべての消費量の合計と相関させることとを含む方法。
【請求項134】
格納されるデータベース情報にはタイムスタンプが付与される請求項133記載の方法。
【請求項135】
上記地理的情報は、上記被検者の住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項134記載の方法。
【請求項136】
上記方法はさらに、上記被検者の個人情報に従って上記市場浸透データを正規化することを含む請求項135記載の方法。
【請求項137】
上記個人情報は、人口統計学的情報と、上記被検者の身体的特徴の情報と、予め決められた疾患のグループに関する危険因子とからなるグループから選択される請求項136記載の方法。
【請求項138】
上記医学的検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、EKG、EEG、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査からなるグループから選択される請求項133記載の方法。
【請求項139】
システムにより異なる薬剤の効果を比較する方法であって、上記システムは、
被検者の医療画像、又は医療画像から導出された数量データと、個人情報と、治療情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータを備え、上記治療情報は1つ又は複数の疾患のために上記被検者により服用される1つ又は複数の薬剤に関する識別情報を含み、
上記医療画像から導出された数量データ、又は上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられる医療画像から導出された数量データを格納する中央データベースを備え、
上記方法は、
複数の被検者を、服用する薬剤によって複数のグループに分類することと、
上記グループの各々における各被検者について撮影された基準となる医療画像の数量情報に関して、後続の医療画像からの数量情報を比較することにより、導出されるデータポイントを取得することとを含む方法。
【請求項140】
上記方法はさらに、被検者の個人情報によって、上記導出されるデータポイントを正規化することを含む請求項139記載の方法。
【請求項141】
上記個人情報は、人口統計学的情報と、身体的特徴の情報と、予め決められた疾患のグループに関する危険因子とからなるグループから選択される請求項140記載の方法。
【請求項142】
上記医療画像は、医療X線写真、歯のX線写真、コンピュータによる放射線撮影画像、ディジタル放射線撮影画像、超音波画像、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、及びSPECTスキャンからなるグループから選択される請求項139記載のシステム。
【請求項143】
上記導出されるデータポイントは、経時的な骨量の変化と、経時的な骨塩密度の変化と、経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項139記載の方法。
【請求項144】
システムにより異なる薬剤の効果を比較する方法であって、上記システムは、
被検者の医学的検査、又は医学的検査から導出される数量データと、個人情報と、治療情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータを備え、上記治療情報は、1つ又は複数の疾患のために上記被検者により服用される1つ又は複数の薬剤に関する識別情報を含み、かつ、
上記医学的検査から導出される数量データ、又は上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられる医学的検査から導出される数量データを格納する中央データベースを備え、
上記方法は、
複数の被検者を、服用する薬剤によって複数のグループに分類することと、
上記グループの各々における各被検者について実行された基準となる医学的検査の数量情報に関して、後続の医学的検査からの数量情報を比較することにより、導出されるデータポイントを取得することとを含む方法。
【請求項145】
上記方法はさらに、被検者の個人情報により、上記導出されるデータポイントを正規化することを含む請求項144記載の方法。
【請求項146】
上記個人情報は、人口統計学的情報と、身体的特徴の情報と、予め決められた疾患のグループに関する危険因子とからなるグループから選択される請求項145記載の方法。
【請求項147】
上記医学的検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、EKG、EEG、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査からなるグループから選択される請求項144記載の方法。
【請求項148】
上記導出されるデータポイントは、経時的な骨量の変化と、経時的な骨塩密度の変化と、経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項144記載の方法。
【請求項149】
数量情報を中央データベースに供給して治療の効果を追跡するシステムであって、上記システムは、医療画像、歯科的画像、皮膚検査、眼科検査、及び研究機関での検査からなるグループから選択されるデータを受信する複数の情報収集端末を備え、上記複数の情報収集端末はまた被検者の治療情報を受信し、上記治療情報は上記治療の効果に関するデータを供給するシステム。
【請求項150】
数量情報を中央データベースへ供給して薬剤の市場浸透を追跡するシステムであって、上記システムは、医療画像、歯科的画像、皮膚検査、眼科検査、及び研究機関での検査からなるグループから選択されるデータを受信する複数の情報収集端末を備え、上記複数の情報収集端末はまた被検者の治療情報を受信し、上記被検者の個人情報は地理的情報を含み、上記情報収集端末はまた被検者の薬剤投与情報を受信し、上記薬剤投与情報は、上記地理的情報とともに、上記中央データベースにおいて上記市場浸透に関するデータを供給するシステム。
【請求項151】
少なくとも2つのソースは、診療所及び歯科医院からなるグループから選択される請求項1記載のシステム。
【請求項152】
少なくとも2つのソースは、診療所及び歯科医院からなるグループから選択される請求項29記載の方法。
【請求項153】
少なくとも2つのソースは、診療所及び歯科医院からなるグループから選択される請求項39記載のシステム。
【請求項154】
少なくとも2つのソースは、診療所及び歯科医院からなるグループから選択される請求項61記載の方法。
【請求項155】
少なくとも2つのソースは、診療所及び歯科医院からなるグループから選択される請求項68記載のシステム。
【請求項156】
少なくとも2つのソースは、診療所及び歯科医院からなるグループから選択される請求項90記載の方法。
【請求項157】
被検者の医療画像の品質保証を提供するシステムであって、上記システムは、
遠隔して位置した場所から、上記被検者の医療画像と、上記被検者の医療画像から導出される上記数量情報とのいずれかを受信するコンピュータと、
上記被検者の医療画像に対して品質チェックを実行するコンピュータプログラムとを備え、上記医療画像は、X線写真、超音波検査、単一X線吸収法、2重X線吸収法、CT、MRI、放射性核種検査、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは、医療写真技術、レーザ拡張型画像生成及び様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータからなるグループから選択され、
上記品質チェックは、画像品質の査定と、画像分解能の査定と、画像コントラストの査定とからなるグループから選択されるシステム。
【請求項158】
上記品質チェックは完全に自動化される請求項157記載のシステム。
【請求項159】
上記品質チェックは人間との対話により実行される請求項157記載のシステム。
【請求項160】
上記品質チェックは、上記被検者の医療画像のサンプルに対して実行される請求項157記載のシステム。
【請求項161】
上記品質チェックは、上記被検者の医療画像のうちの選択されたものの一部に対して実行される請求項157記載のシステム。
【請求項162】
上記品質チェックは完全に自動化される請求項157記載のシステム。
【請求項1】
数量情報データベースを構築するシステムであって、上記システムは、
被検者の医療画像から数量情報を導出するコンピュータプログラムと、
データベース情報を受信するコンピュータとを備え、上記データベース情報は、日常的な医療又は歯科治療の間に取得される上記被検者の医療画像もしくは上記被検者の医療画像から導出された上記数量情報と、被検者の個人情報とを含み、上記個人情報は、人口統計学的情報と、地理的情報と、1つ又は複数の疾患に関連付けられた危険因子、疾患に関連した因子、及び疾患を予防する因子に関する情報とからなるグループから選択され、
上記システムは、
少なくとも2つのソースからデータを収集し、上記数量情報を格納し、上記数量情報を上記被検者の個人情報に関連付ける中央データベースを備えるシステム。
【請求項2】
上記コンピュータはさらに、上記被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信する請求項1記載のシステム。
【請求項3】
上記中央データベースは上記コンピュータにインストールされる請求項1記載のシステム。
【請求項4】
上記コンピュータは中央システムサーバを備える請求項1記載のシステム。
【請求項5】
上記コンピュータは複数の接続されたコンピュータを備える請求項1記載のシステム。
【請求項6】
上記中央データベース及び上記治療情報は、上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給する請求項2記載のシステム。
【請求項7】
上記中央データベース及び上記治療情報は、上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給する請求項2記載のシステム。
【請求項8】
上記コンピュータは、ネットワークと、電子メールと、データ記憶媒体と、テキスト認識ソフトウェアを備えたスキャナと、手動の入力とからなるグループから選択される媒体を介して上記データベース情報を受信する請求項1記載のシステム。
【請求項9】
上記媒体がネットワークであるとき、上記ネットワークは、インターネットと、ローカルエリアネットワークと、遠隔の接続を介してアクセスされるネットワークとからなるグループから選択される請求項8記載のシステム。
【請求項10】
パーソナルコンピュータ、ノートブック型コンピュータ、組み込み型コンピュータ、ハンドヘルド型コンピュータ、個人情報端末、及びポケットPCからなるグループから選択される複数の情報収集端末であって、上記データベース情報を提供する情報収集端末をさらに備える請求項1記載のシステム。
【請求項11】
インターネット、ローカルエリアネットワーク、遠隔の接続を介してアクセスされるネットワーク、電子メール、及びデータ記憶媒体からなるグループから選択される媒体を介して上記中央データベースへアクセスするユーザアクセスをさらに備える請求項1記載のシステム。
【請求項12】
上記医療画像は、医療X線写真、歯のX線写真、コンピュータによる放射線撮影画像、ディジタル放射線撮影画像、超音波画像、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、及びSPECTスキャンからなるグループから選択される請求項1記載のシステム。
【請求項13】
コンピュータはさらに、上記医療画像を供給する医療画像生成装置を備える請求項1記載のシステム。
【請求項14】
上記医療画像生成装置は、X線装置、コンピュータによる放射線撮影装置、ディジタル放射線撮影装置、超音波装置、単一X線吸収装置、2重X線吸収装置、CTスキャナ、MRI装置、PETスキャン装置、及びSPECTスキャン装置からなるグループから選択されるシステムを備える請求項13記載のシステム。
【請求項15】
上記医療画像生成装置がX線装置であるとき、上記X線装置は歯科X線装置である請求項14記載のシステム。
【請求項16】
上記医療画像生成装置がX線装置であるとき、上記X線装置は、股関節、1つ又は複数の椎体、前腕、上腕、手、手首、下肢、大腿、足、足首、ひざ関節、肘関節、肩関節、肋骨、頭蓋、下顎又は上顎からなるグループから選択される骨格部位の画像を取得する請求項14記載のシステム。
【請求項17】
上記数量情報は、骨量、骨塩密度、及び骨構造の情報からなるグループから選択される請求項1記載のシステム。
【請求項18】
上記中央データベースはさらに、上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納する請求項2記載のシステム。
【請求項19】
上記導出されたデータポイントは、被検者の経時的な骨量の変化と、被検者の経時的な骨密度の変化と、被検者の経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項18記載のシステム。
【請求項20】
上記導出されたデータポイントは、上記被検者の皮膚の状態の経時的な変化を示す請求項19記載のシステム。
【請求項21】
上記導出されたデータポイントは、上記被検者の眼の状態の経時的な変化を示す請求項19記載のシステム。
【請求項22】
被検者の医療画像と個人情報及び治療情報とは、上記コンピュータへディジタル形式で転送される請求項2記載のシステム。
【請求項23】
上記被検者の個人情報が人口統計学的情報を含むとき、人口統計学的情報は、年齢と、性別と、人種と、住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項1記載のシステム。
【請求項24】
上記被検者の個人情報は身体的特徴の情報を含む請求項1記載のシステム。
【請求項25】
身体的特徴の情報は身長及び体重からなるグループから選択される情報を含む請求項24記載のシステム。
【請求項26】
上記被検者の個人情報が危険因子に関する情報を含むとき、1つ又は複数の疾患は骨に関連した疾患である請求項1記載のシステム。
【請求項27】
上記骨に関連した疾患は、骨粗しょう症、変形性関節症、リウマチ様関節炎、及び代謝性骨疾患からなるグループから選択される請求項26記載のシステム。
【請求項28】
被検者の治療情報は薬剤及び投与量情報を含む請求項2記載のシステム。
【請求項29】
数量情報データベースを構築する方法であって、上記方法は、
少なくとも2つのソースからデータベース情報を受信することを含み、上記データベース情報は、日常的な医療又は歯科治療の間に取得される被検者の医療画像もしくは上記被検者の医療画像から導出された数量情報と、被検者の個人情報とを含み、上記個人情報は、人口統計学的情報と、地理的情報と、1つ又は複数の疾患に関連付けられた危険因子、疾患に関連した因子、及び疾患を予防する因子に関する情報とからなるグループから選択され、
上記受信することは、上記被検者の医療画像を受信して上記被検者の医療画像から数量情報を導出することと、上記被検者の医療画像から導出された上記数量情報を受信することとのいずれかを含み、
上記数量情報を格納することと、
上記数量情報を、上記データベースにおける上記被検者の個人情報に関連付けることとを含む方法。
【請求項30】
被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信することをさらに含む請求項29記載の方法。
【請求項31】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給することをさらに含む請求項30記載の方法。
【請求項32】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給することをさらに含む請求項30記載の方法。
【請求項33】
上記医療画像は、医療X線写真、歯のX線写真、コンピュータによる放射線撮影画像、ディジタル放射線撮影画像、超音波画像、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、及びSPECTスキャンからなるグループから選択される請求項29記載の方法。
【請求項34】
上記数量情報は、骨量、骨塩密度、及び骨構造の情報からなるグループから選択される請求項29記載の方法。
【請求項35】
上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納することをさらに含む請求項29記載の方法。
【請求項36】
上記導出されたデータポイントは、被検者の経時的な骨量の変化と、被検者の経時的な骨密度の変化と、被検者の経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項35記載の方法。
【請求項37】
上記導出されたデータポイントは、上記被検者の皮膚の状態の経時的な変化を示す請求項35記載の方法。
【請求項38】
上記導出されたデータポイントは、上記被検者の眼の状態の経時的な変化を示す請求項35記載の方法。
【請求項39】
数量情報データベースを構築するシステムであって、上記システムは、
被検者の医学的検査から数量情報を導出するコンピュータプログラムと、
データベース情報を受信するコンピュータとを備え、上記データベース情報は、日常的な医療又は歯科治療の間に取得される上記被検者の医学的検査もしくは上記被検者の医学的検査から導出された上記数量情報と、被検者の個人情報とを含み、上記個人情報は、人口統計学的情報、地理的情報、1つ又は複数の疾患に関連付けられた危険因子、疾患に関連した因子、及び疾患を予防する因子に関する情報とからなるグループから選択され、
上記システムは、
少なくとも2つのソースからデータを収集し、上記数量情報を格納し、上記数量情報を上記被検者の個人情報に関連付ける中央データベースを備えるシステム。
【請求項40】
上記コンピュータはさらに、上記被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信する請求項39記載のシステム。
【請求項41】
上記中央データベースは上記コンピュータにインストールされる請求項39記載のシステム。
【請求項42】
上記コンピュータは中央システムサーバを備える請求項39記載のシステム。
【請求項43】
上記コンピュータは複数の接続されたコンピュータを備える請求項39記載のシステム。
【請求項44】
上記中央データベース及び上記治療情報は、上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給する請求項40記載のシステム。
【請求項45】
上記中央データベース及び上記治療情報は、上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給する請求項40記載のシステム。
【請求項46】
上記コンピュータは、ネットワークと、電子メールと、データ記憶媒体と、テキスト認識ソフトウェアを備えたスキャナと、手動の入力とからなるグループから選択される媒体を介して上記データベース情報を受信する請求項39記載のシステム。
【請求項47】
上記媒体がネットワークであるとき、上記ネットワークは、インターネットと、ローカルエリアネットワークと、遠隔の接続を介してアクセスされるネットワークとからなるグループから選択される請求項46記載のシステム。
【請求項48】
パーソナルコンピュータ、ノートブック型コンピュータ、組み込み型コンピュータ、ハンドヘルド型コンピュータ、個人情報端末、及びポケットPCからなるグループから選択される複数の情報収集端末であって、上記データベース情報を提供する情報収集端末
をさらに備える請求項39記載のシステム。
【請求項49】
インターネット、ローカルエリアネットワーク、遠隔の接続を介してアクセスされるネットワーク、電子メール、及びデータ記憶媒体からなるグループから選択される媒体を介して上記中央データベースへアクセスするユーザアクセスをさらに備える請求項39記載のシステム。
【請求項50】
上記医学的検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、EKG、EEG、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査からなるグループから選択される請求項39記載のシステム。
【請求項51】
中央データベースはさらに、上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納する請求項39記載のシステム。
【請求項52】
上記導出されたデータポイントは、経時的なコレステロールの変化、経時的な腎臓機能の変化、経時的な肝臓機能の変化、経時的な心臓状態の変化、経時的な血糖レベルの変化、経時的な血圧の変化、及び経時的な酵素の変化からなるグループから選択される請求項51記載のシステム。
【請求項53】
被検者の医学的検査の結果と個人情報及び治療情報は、上記コンピュータへディジタル形式で転送される請求項39記載のシステム。
【請求項54】
被検者の個人情報は人口統計学的情報を含む請求項39記載のシステム。
【請求項55】
上記人口統計学的情報は、年齢と、性別と、人種と、住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項54記載のシステム。
【請求項56】
被検者の個人情報は身体的特徴の情報を含む請求項39記載のシステム。
【請求項57】
上記身体的特徴の情報は身長及び体重からなるグループから選択される情報を含む請求項56記載のシステム。
【請求項58】
被検者の個人情報は、予め決められた疾患のグループに関する危険因子を含む請求項39記載のシステム。
【請求項59】
上記予め決められた疾患のグループは、肝臓に関連した疾患、腎臓に関連した疾患、及び心臓に関連した疾患からなるグループから選択される請求項58記載のシステム。
【請求項60】
被検者の治療情報は薬剤及び投与量情報を含む請求項39記載のシステム。
【請求項61】
数量情報データベースを構築する方法であって、上記方法は、
少なくとも2つのソースからデータベース情報を受信することを含み、上記データベース情報は、日常的な医療又は歯科治療の間に取得される被検者の医学的検査もしくは上記被検者の医学的検査から導出された数量情報と、被検者の個人情報とを含み、上記個人情報は、人口統計学的情報、地理的情報、1つ又は複数の疾患に関連付けられた危険因子、疾患に関連した因子、及び疾患を予防する因子に関する情報とからなるグループから選択され、
上記受信することは、上記被検者の医学的検査の結果を受信して上記被検者の医学的検査の結果から数量情報を導出することと、上記被検者の医学的検査から導出された上記数量情報を受信することとのいずれかを含み、
上記数量情報を格納することと、
上記数量情報を、上記データベースにおける被検者の個人情報に関連付けることとを含む方法。
【請求項62】
被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信することをさらに含む請求項61記載の方法。
【請求項63】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給することをさらに含む請求項62記載の方法。
【請求項64】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給することをさらに含む請求項62記載の方法。
【請求項65】
上記医学的検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、EKG、EEG、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査からなるグループから選択される請求項61記載の方法。
【請求項66】
上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納することをさらに含む請求項61記載の方法。
【請求項67】
上記導出されたデータポイントは、経時的なコレステロールの変化、経時的な腎臓機能の変化、経時的な肝臓機能の変化、経時的な心臓状態の変化、経時的な血糖レベルの変化、経時的な血圧の変化、及び経時的な酵素の変化からなるグループから選択される請求項66記載の方法。
【請求項68】
数量情報データベースを構築するシステムであって、上記システムは、
被検者の標準X線画像から数量情報を導出するコンピュータプログラムと、
データベース情報を受信するコンピュータとを備え、上記データベース情報は、上記被検者の標準X線画像、又は上記被検者の標準X線画像から導出された上記数量情報と、個人情報とを含み、上記個人情報は、人口統計学的情報と、地理的情報と、1つ又は複数の疾患に関連付けられた危険因子、疾患に関連した因子、及び疾患を予防する因子に関する情報とからなるグループから選択され、
上記システムは、
少なくとも2つのソースからデータを収集し、上記数量情報を格納し、上記数量情報を被検者の個人情報に関連付ける中央データベースを備えるシステム。
【請求項69】
上記コンピュータはさらに、被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信する請求項68記載のシステム。
【請求項70】
上記中央データベースは上記コンピュータにインストールされる請求項68記載のシステム。
【請求項71】
上記コンピュータは中央システムサーバを備える請求項68記載のシステム。
【請求項72】
上記コンピュータは複数の接続されたコンピュータを備える請求項68記載のシステム。
【請求項73】
上記中央データベース及び上記治療情報は、上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給する請求項69記載のシステム。
【請求項74】
上記中央データベース及び上記治療情報は、上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給する請求項69記載のシステム。
【請求項75】
上記コンピュータは、ネットワークと、電子メールと、データ記憶媒体と、テキスト認識ソフトウェアを備えたスキャナと、手動の入力とからなるグループから選択される媒体を介して上記データベース情報を受信する請求項68記載のシステム。
【請求項76】
上記媒体がネットワークであるとき、上記ネットワークは、インターネットと、ローカルエリアネットワークと、遠隔の接続を介してアクセスされるネットワークとからなるグループから選択される請求項75記載のシステム。
【請求項77】
パーソナルコンピュータ、ノートブック型コンピュータ、組み込み型コンピュータ、ハンドヘルド型コンピュータ、個人情報端末、及びポケットPCからなるグループから選択される複数の情報収集端末であって、上記データベース情報を提供する情報収集端末をさらに備える請求項68記載のシステム。
【請求項78】
インターネット、ローカルエリアネットワーク、遠隔の接続を介してアクセスされるネットワーク、電子メール、及びデータ記憶媒体からなるグループから選択される媒体を介して上記中央データベースへアクセスするユーザアクセスをさらに備える請求項68記載のシステム。
【請求項79】
上記標準X線画像は歯のX線画像及び医療X線画像からなるグループから選択される請求項68記載のシステム。
【請求項80】
上記標準X線画像は、股関節、1つ又は複数の椎体、前腕、上腕、手、手首、下肢、大腿、足、足首、ひざ関節、肘関節、肩関節、肋骨、頭蓋、下顎、又は上顎からなるグループから選択される骨格部位のX線画像を含む請求項68記載のシステム。
【請求項81】
上記数量情報は、骨量、骨塩密度、及び骨構造の情報からなるグループから選択される請求項68記載のシステム。
【請求項82】
上記中央データベースはさらに、上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納する請求項69記載のシステム。
【請求項83】
上記導出されたデータポイントは、被検者の経時的な骨量の変化と、被検者の経時的な骨密度の変化と、被検者の経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項82記載のシステム。
【請求項84】
被検者の医療データと個人情報及び治療情報とは、上記別個のコンピュータへディジタル形式で転送される請求項69記載のシステム。
【請求項85】
上記個人情報が人口統計学的情報を含むとき、上記人口統計学的情報は、年齢と、性別と、人種と、住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項68記載のシステム。
【請求項86】
上記個人情報が身体的特徴の情報を含むとき、上記身体的特徴の情報は身長及び体重からなるグループから選択される情報を含む請求項68記載のシステム。
【請求項87】
上記個人情報が、予め決められた疾患のグループに関する危険因子を含むとき、上記予め決められた疾患のグループは骨に関連した疾患である請求項68記載のシステム。
【請求項88】
上記骨に関連した疾患は、骨粗しょう症、変形性関節症、リウマチ様関節炎、及び代謝性骨疾患からなるグループから選択される請求項87記載のシステム。
【請求項89】
被検者の治療情報は薬剤及び投与量情報を含む請求項69記載のシステム。
【請求項90】
数量情報データベースを構築する方法であって、上記方法は、
少なくとも2つのソースからデータベース情報を受信することを含み、上記データベース情報は、被検者の標準X線画像、又は上記被検者の標準X線画像から導出された数量情報と、被検者の個人情報とを含み、上記個人情報は、人口統計学的情報と、地理的情報と、1つ又は複数の疾患に関連付けられた危険因子、疾患に関連した因子、及び疾患を予防する因子に関する情報とからなるグループから選択され、
上記受信することは、上記被検者の標準X線画像を受信して上記被検者の標準X線画像から上記数量情報を導出すること、もしくは上記被検者の標準X線画像から導出された上記数量情報を受信することを含み、
上記数量情報を格納することと、
上記数量情報を、上記データベースにおける上記被検者の個人情報に関連付けることとを含む方法。
【請求項91】
被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信することをさらに含む請求項90記載の方法。
【請求項92】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給することをさらに含む請求項91記載の方法。
【請求項93】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給することをさらに含む請求項91記載の方法。
【請求項94】
上記標準X線画像は、医療X線写真及び歯のX線写真からなるグループから選択される請求項90記載の方法。
【請求項95】
上記数量情報は、骨量、骨塩密度、及び骨構造の情報からなるグループから選択される請求項90記載の方法。
【請求項96】
上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納することをさらに含む請求項90記載の方法。
【請求項97】
上記導出されたデータポイントは、被検者の経時的な骨量の変化と、被検者の経時的な骨密度の変化と、被検者の経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項96記載の方法。
【請求項98】
システムにおける疾患のスクリーニングレートを決定する方法であって、上記システムは、
被検者の医療画像、又は上記医療画像から導出された数量情報と、個人情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータと、
数量情報を格納し、上記数量情報を複数の地理的地域に関連付けかつ上記被検者の個人情報に関連付ける中央データベースとを備え、
上記方法は、
上記地理的地域を人口統計調査情報と相関させて、上記地理的地域のうちの1つ又は複数の地域における単位人口毎のデータポイント数の形でデータを生成することと、
予め決められた疾患又は疾患のグループに関して地理的地域毎かつ単位時間毎に実行されるスクリーニング検査の回数に対して上記データポイント数を相関させて、上記スクリーニングレートを生成することとを含む方法。
【請求項99】
被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信することをさらに含む請求項98記載の方法。
【請求項100】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給することをさらに含む請求項99記載の方法。
【請求項101】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給することをさらに含む請求項99記載の方法。
【請求項102】
上記医療画像は、医療X線写真、歯のX線写真、コンピュータによる放射線撮影画像、ディジタル放射線撮影画像、超音波画像、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、及びSPECTスキャンからなるグループから選択される請求項98記載の方法。
【請求項103】
上記数量情報は、骨量、骨塩密度、及び骨構造の情報からなるグループから選択される請求項98記載の方法。
【請求項104】
上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納することをさらに含む請求項98記載の方法。
【請求項105】
上記導出されたデータポイントは、被検者の経時的な骨量の変化と、被検者の経時的な骨密度の変化と、被検者の経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項104記載の方法。
【請求項106】
上記導出されたデータポイントは、上記被検者の皮膚の状態の経時的な変化を示す請求項104記載の方法。
【請求項107】
上記導出されたデータポイントは、上記被検者の眼の状態の経時的な変化を示す請求項104記載の方法。
【請求項108】
システムにおける疾患のスクリーニングレートを決定する方法であって、上記システムは、
被検者の医学的検査、又は上記医学的検査から導出された数量データと、個人情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータと、
数量情報を格納し、上記数量情報を複数の地理的地域に関連付けかつ上記被検者の個人情報に関連付ける中央データベースとを備え、
上記方法は、
上記地理的地域を人口統計調査情報と相関させて、上記地理的地域のうちの1つ又は複数の地域における単位人口毎のデータポイント数の形でデータを生成することと、
予め決められた疾患又は疾患のグループに関して地理的地域毎かつ単位時間毎に実行されるスクリーニング検査の回数に対して上記データポイント数を相関させて、上記スクリーニングレートを生成することとを含む方法。
【請求項109】
被検者が上記1つ又は複数の疾患のために受けている治療に関する情報を含む被検者の治療情報を受信することをさらに含む請求項108記載の方法。
【請求項110】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の治療又は薬剤の効果に関するデータを供給することをさらに含む請求項109記載の方法。
【請求項111】
上記被検者に与えられている1つ又は複数の薬剤の市場浸透に関するデータを供給することをさらに含む請求項109記載の方法。
【請求項112】
上記医学的検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、EKG、EEG、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査からなるグループから選択される請求項108記載の方法。
【請求項113】
上記数量情報から計算されかつ上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられるように導出されたデータポイントを格納することをさらに含む請求項108記載の方法。
【請求項114】
上記導出されたデータポイントは、経時的なコレステロールの変化、経時的な腎臓機能の変化、経時的な肝臓機能の変化、経時的な心臓状態の変化、経時的な血糖レベルの変化、経時的な血圧の変化、及び経時的な酵素の変化からなるグループから選択される請求項113記載の方法。
【請求項115】
複数の地理的地域における異なる薬剤の市場浸透データを生成する方法であって、上記システムは、
被検者の医療画像、又は医療画像から導出された数量データと、個人情報と、治療情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータを備え、上記治療情報は、1つ又は複数の疾患のために被検者により服用される1つ又は複数の薬剤に関する識別情報を含み、
上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられた、上記医療画像、又は上記医療画像から導出された数量データを格納する中央データベースを備え、
上記方法は、
個々の薬剤を地理的情報と相関させることと、
上記地理的情報によって識別される各地理的地域における上記個々の薬剤のそれぞれに関連している被検者数を取得することと、
人口統計調査情報と、上記個々の薬剤の各々に関連している被検者の総数とからなるグループから選択される参照基準に対して、上記被検者数を相関させることとを含む方法。
【請求項116】
格納されるデータベース情報にはタイムスタンプが付与される請求項115記載の方法。
【請求項117】
上記地理的情報は、被検者の住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項116記載の方法。
【請求項118】
上記方法はさらに、上記被検者の個人情報に従って上記市場浸透データを正規化することを含む請求項117記載の方法。
【請求項119】
上記個人情報は、人口統計学的情報と、上記被検者の身体的特徴の情報と、予め決められた疾患のグループに関する危険因子とからなるグループから選択される請求項118記載の方法。
【請求項120】
上記医療画像は、医療X線写真、歯のX線写真、コンピュータによる放射線撮影画像、ディジタル放射線撮影画像、超音波画像、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、及びSPECTスキャンからなるグループから選択される請求項115記載のシステム。
【請求項121】
複数の地理的地域における異なる薬剤の市場浸透データを生成する方法であって、上記システムは、
被検者の医学的検査、又は医学的検査から導出された数量データと、個人情報と、治療情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータを備え、上記治療情報は、1つ又は複数の疾患のために上記被検者により服用される1つ又は複数の薬剤に関する識別情報を含み、
上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられた、上記医学的検査、又は上記医学的検査から導出された数量データを格納する中央データベースを備え、
上記方法は、
個々の薬剤を地理的情報と相関させることと、
上記地理的情報によって識別される各地理的地域における上記個々の薬剤のそれぞれに関連している被検者数を取得することと、
人口統計調査情報と、上記個々の薬剤の各々に関連している被検者の総数とからなるグループから選択される参照基準に対して、上記被検者数を相関させることとを含む方法。
【請求項122】
格納されるデータベース情報にはタイムスタンプが付与される請求項121記載の方法。
【請求項123】
上記地理的情報は、上記被検者の住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項122記載の方法。
【請求項124】
上記方法はさらに、上記被検者の個人情報に従って上記市場浸透データを正規化することを含む請求項123記載の方法。
【請求項125】
上記個人情報は、人口統計学的情報と、上記被検者の身体的特徴の情報と、予め決められた疾患のグループに関する危険因子とからなるグループから選択される請求項124記載の方法。
【請求項126】
上記医学的検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、EKG、EEG、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査からなるグループから選択される請求項121記載の方法。
【請求項127】
システムにより所定の複数の地域における異なる薬剤の市場浸透データを生成する方法であって、上記システムは、
被検者の医療画像、又は医療画像から導出された数量データと、個人情報と、治療情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータを備え、上記治療情報は、1つ又は複数の疾患のために上記被検者により服用される1つ又は複数の薬剤に関する識別情報を含み、
上記医療画像から導出された数量データ、又は上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられる医療画像から導出された数量データを格納する中央データベースを備え、
上記方法は、上記1つ又は複数の疾患に関して、
上記1つ又は複数の疾患のために投与される個々の薬剤を地理的情報と相関させることと、
上記地理的情報によって識別される各地域における上記個々の薬剤の各々の消費量を取得することと、
上記個々の薬剤の各々の消費量を、上記個々の薬剤のすべての消費量の合計と相関させることとを含む方法。
【請求項128】
格納されるデータベース情報にはタイムスタンプが付与される請求項127記載の方法。
【請求項129】
上記地理的情報は、上記被検者の住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項128記載の方法。
【請求項130】
上記方法はさらに、上記被検者の個人情報に従って上記市場浸透データを正規化することを含む請求項129記載の方法。
【請求項131】
上記個人情報は、人口統計学的情報と、上記被検者の身体的特徴の情報と、予め決められた疾患のグループに関する危険因子とからなるグループから選択される請求項130記載の方法。
【請求項132】
上記医療画像は、医療X線写真、歯のX線写真、コンピュータによる放射線撮影画像、ディジタル放射線撮影画像、超音波画像、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、及びSPECTスキャンからなるグループから選択される請求項127記載のシステム。
【請求項133】
システムにより所定の複数の地域における異なる薬剤の市場浸透データを生成する方法であって、上記システムは、
被検者の医学的検査、又は医学的検査から導出された数量データと、個人情報と、治療情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータを備え、上記治療情報は、1つ又は複数の疾患のために上記被検者により服用される1つ又は複数の薬剤に関する識別情報を含み、
上記医学的検査から導出された数量データ、又は上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられる医学的検査から導出された数量データを格納する中央データベースを備え、
上記方法は、上記1つ又は複数の疾患に関して、
上記1つ又は複数の疾患のために投与される個々の薬剤を地理的情報と相関させることと、
上記地理的情報によって識別される各地域における上記個々の薬剤の各々の消費量を取得することと、
上記個々の薬剤の各々の消費量を、上記個々の薬剤のすべての消費量の合計と相関させることとを含む方法。
【請求項134】
格納されるデータベース情報にはタイムスタンプが付与される請求項133記載の方法。
【請求項135】
上記地理的情報は、上記被検者の住所と、市外局番と、郵便番号と、市と、郡と、州又は都道府県と、国とからなるグループから選択される情報を含む請求項134記載の方法。
【請求項136】
上記方法はさらに、上記被検者の個人情報に従って上記市場浸透データを正規化することを含む請求項135記載の方法。
【請求項137】
上記個人情報は、人口統計学的情報と、上記被検者の身体的特徴の情報と、予め決められた疾患のグループに関する危険因子とからなるグループから選択される請求項136記載の方法。
【請求項138】
上記医学的検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、EKG、EEG、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査からなるグループから選択される請求項133記載の方法。
【請求項139】
システムにより異なる薬剤の効果を比較する方法であって、上記システムは、
被検者の医療画像、又は医療画像から導出された数量データと、個人情報と、治療情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータを備え、上記治療情報は1つ又は複数の疾患のために上記被検者により服用される1つ又は複数の薬剤に関する識別情報を含み、
上記医療画像から導出された数量データ、又は上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられる医療画像から導出された数量データを格納する中央データベースを備え、
上記方法は、
複数の被検者を、服用する薬剤によって複数のグループに分類することと、
上記グループの各々における各被検者について撮影された基準となる医療画像の数量情報に関して、後続の医療画像からの数量情報を比較することにより、導出されるデータポイントを取得することとを含む方法。
【請求項140】
上記方法はさらに、被検者の個人情報によって、上記導出されるデータポイントを正規化することを含む請求項139記載の方法。
【請求項141】
上記個人情報は、人口統計学的情報と、身体的特徴の情報と、予め決められた疾患のグループに関する危険因子とからなるグループから選択される請求項140記載の方法。
【請求項142】
上記医療画像は、医療X線写真、歯のX線写真、コンピュータによる放射線撮影画像、ディジタル放射線撮影画像、超音波画像、単一X線吸収スキャン、2重X線吸収スキャン、CTスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、及びSPECTスキャンからなるグループから選択される請求項139記載のシステム。
【請求項143】
上記導出されるデータポイントは、経時的な骨量の変化と、経時的な骨塩密度の変化と、経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項139記載の方法。
【請求項144】
システムにより異なる薬剤の効果を比較する方法であって、上記システムは、
被検者の医学的検査、又は医学的検査から導出される数量データと、個人情報と、治療情報とを含むデータベース情報を受信するコンピュータを備え、上記治療情報は、1つ又は複数の疾患のために上記被検者により服用される1つ又は複数の薬剤に関する識別情報を含み、かつ、
上記医学的検査から導出される数量データ、又は上記被検者の個人情報及び治療情報に関連付けられる医学的検査から導出される数量データを格納する中央データベースを備え、
上記方法は、
複数の被検者を、服用する薬剤によって複数のグループに分類することと、
上記グループの各々における各被検者について実行された基準となる医学的検査の数量情報に関して、後続の医学的検査からの数量情報を比較することにより、導出されるデータポイントを取得することとを含む方法。
【請求項145】
上記方法はさらに、被検者の個人情報により、上記導出されるデータポイントを正規化することを含む請求項144記載の方法。
【請求項146】
上記個人情報は、人口統計学的情報と、身体的特徴の情報と、予め決められた疾患のグループに関する危険因子とからなるグループから選択される請求項145記載の方法。
【請求項147】
上記医学的検査は、肝臓検査、腎臓検査、糖尿病検査、EKG、EEG、心臓病検査、血圧検査、コレステロール検査、及び酵素の変化の検査からなるグループから選択される請求項144記載の方法。
【請求項148】
上記導出されるデータポイントは、経時的な骨量の変化と、経時的な骨塩密度の変化と、経時的な骨構造の変化とからなるグループから選択される請求項144記載の方法。
【請求項149】
数量情報を中央データベースに供給して治療の効果を追跡するシステムであって、上記システムは、医療画像、歯科的画像、皮膚検査、眼科検査、及び研究機関での検査からなるグループから選択されるデータを受信する複数の情報収集端末を備え、上記複数の情報収集端末はまた被検者の治療情報を受信し、上記治療情報は上記治療の効果に関するデータを供給するシステム。
【請求項150】
数量情報を中央データベースへ供給して薬剤の市場浸透を追跡するシステムであって、上記システムは、医療画像、歯科的画像、皮膚検査、眼科検査、及び研究機関での検査からなるグループから選択されるデータを受信する複数の情報収集端末を備え、上記複数の情報収集端末はまた被検者の治療情報を受信し、上記被検者の個人情報は地理的情報を含み、上記情報収集端末はまた被検者の薬剤投与情報を受信し、上記薬剤投与情報は、上記地理的情報とともに、上記中央データベースにおいて上記市場浸透に関するデータを供給するシステム。
【請求項151】
少なくとも2つのソースは、診療所及び歯科医院からなるグループから選択される請求項1記載のシステム。
【請求項152】
少なくとも2つのソースは、診療所及び歯科医院からなるグループから選択される請求項29記載の方法。
【請求項153】
少なくとも2つのソースは、診療所及び歯科医院からなるグループから選択される請求項39記載のシステム。
【請求項154】
少なくとも2つのソースは、診療所及び歯科医院からなるグループから選択される請求項61記載の方法。
【請求項155】
少なくとも2つのソースは、診療所及び歯科医院からなるグループから選択される請求項68記載のシステム。
【請求項156】
少なくとも2つのソースは、診療所及び歯科医院からなるグループから選択される請求項90記載の方法。
【請求項157】
被検者の医療画像の品質保証を提供するシステムであって、上記システムは、
遠隔して位置した場所から、上記被検者の医療画像と、上記被検者の医療画像から導出される上記数量情報とのいずれかを受信するコンピュータと、
上記被検者の医療画像に対して品質チェックを実行するコンピュータプログラムとを備え、上記医療画像は、X線写真、超音波検査、単一X線吸収法、2重X線吸収法、CT、MRI、放射性核種検査、SPECTスキャン、PETスキャン、もしくは、医療写真技術、レーザ拡張型画像生成及び様々な生体顕微鏡検査技術の分析から導出されるデータからなるグループから選択され、
上記品質チェックは、画像品質の査定と、画像分解能の査定と、画像コントラストの査定とからなるグループから選択されるシステム。
【請求項158】
上記品質チェックは完全に自動化される請求項157記載のシステム。
【請求項159】
上記品質チェックは人間との対話により実行される請求項157記載のシステム。
【請求項160】
上記品質チェックは、上記被検者の医療画像のサンプルに対して実行される請求項157記載のシステム。
【請求項161】
上記品質チェックは、上記被検者の医療画像のうちの選択されたものの一部に対して実行される請求項157記載のシステム。
【請求項162】
上記品質チェックは完全に自動化される請求項157記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図3H】
【図3I】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図3H】
【図3I】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2006−501534(P2006−501534A)
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−571860(P2003−571860)
【出願日】平成15年2月24日(2003.2.24)
【国際出願番号】PCT/US2003/005875
【国際公開番号】WO2003/073232
【国際公開日】平成15年9月4日(2003.9.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
マッキントッシュ
Linux
Macintosh
【出願人】(503081047)イメージング セラピューティクス,インコーポレーテッド (5)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年2月24日(2003.2.24)
【国際出願番号】PCT/US2003/005875
【国際公開番号】WO2003/073232
【国際公開日】平成15年9月4日(2003.9.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
マッキントッシュ
Linux
Macintosh
【出願人】(503081047)イメージング セラピューティクス,インコーポレーテッド (5)
【Fターム(参考)】
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