説明

電子楽器機能付き携帯電話機

【課題】携帯電話としての機能を有しつつ、必要に応じて種々の楽器と同様の演奏を手軽に行えるようにすること。
【解決手段】携帯電話本体11と、この携帯電話本体11に着脱自在なアタッチメント12とを備えて携帯電話機10が構成されている。アタッチメント12は、演奏操作可能に設けられ、当該演奏操作を演奏データとして検出可能な操作部22と、演奏データを送信可能な送信制御部55とを備えている。携帯電話本体11は、送信制御部55を介して送信された演奏データを受信可能な受信制御部36と、演奏データ及び記憶された楽器プログラムを基に楽音データを生成するよう制御可能な制御部31とを備えている。操作部22を演奏操作することで、携帯電話機10を電子楽器として演奏することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通話等の機能の他、電子楽器としての機能も有する携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、種々のタイプの電子楽器が利用されており、かかる電子楽器として、本出願人によって既に提案された特許文献1に開示されたタイプのものが知られている。同文献では、着脱自在な操作子ユニットを有する電子鍵盤楽器を開示している。操作子ユニットは、複数種類の演奏操作子を備え、当該演奏操作子のうち、一部の演奏操作子を選択して使用可能に設けられている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−154298号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の電子鍵盤楽器にあっては、演奏だけにしか利用することができない専用機となる。従って、コストや保管スペースを確保するための負担をユーザに強いる場合がある他、特に、未経験者に対し、気軽に演奏するよう促すことが困難になる、という不都合を招来する。
【0005】
[発明の目的]
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、携帯電話としての機能を有しつつ、必要に応じて種々の楽器と同様の演奏を手軽に行うことができる電子楽器機能付き携帯電話機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明は、携帯電話本体と、この携帯電話本体に着脱自在なアタッチメントとを備えた電子楽器機能付き携帯電話機であって、
前記アタッチメントは、演奏操作可能に設けられ、当該演奏操作を演奏データとして検出可能な操作部と、前記演奏データを送信可能な送信部とを備え、
前記携帯電話本体は、前記送信部から送信された演奏データを受信可能な受信部と、演奏データ及び記憶された楽器プログラムを基に楽音データを生成するよう制御可能な制御部とを備える、という構成が採用されている。
【0007】
本発明において、携帯電話本体は、マイクを含み、当該マイクが検出したデータを前記演奏データに含めて前記制御部が前記楽音データを生成するよう制御可能に設けられる、という構成が好ましくは採用される。
【0008】
また、前記操作部は、押圧操作可能なバルブ部材を備えることが好ましい。
【0009】
更に、前記操作部は、直線方向に延出するとともに、当該延出方向に沿って移動可能なスライダ部材を備える、という構成を採ることができる。
【0010】
また、前記操作部は、吹奏操作の風圧又は風速を検出可能な複数の吹き込み口を備える、という構成を採ってもよい。
【0011】
更に、前記操作部は、張設された弦部材を備える、という構成を採ることができる。
【0012】
また、前記操作部は、回転可能なつまみ部材を備える構成としてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、アタッチメントを装着することにより、広く普及している携帯電話を利用して電子楽器の演奏を行うことができ、広い保管スペース等を必要とすることなく、手軽に演奏を行うことが可能となる。これにより、電子楽器の演奏に興味を持たせるよう容易に促すことができ、特に、演奏に対する未経験者が興味を持つことが期待される。また、操作部の演奏操作が異なる複数のアタッチメントを用意することにより、演奏への興味をより一層持たせ易くすることができる。
ここで、アタッチメントにあっては、例えば、操作部を三体のバルブ部材とすることで、トランペットに似た演奏操作を行うことができる。また、操作部をスライダ部材とすることでトロンボーンに、操作部を複数の吹き込み口とすることでハーモニカに似た演奏操作を行うことができる。更に、操作部を張設された弦部材とすることで、ギターやバイオリン等の弦楽器に類似した演奏操作を行うことができ、操作部を回転可能なつまみ部材とすることで、音高や音色を容易に可変させることが可能となる。
【0014】
また、携帯電話本体のマイクによっても演奏操作可能とすることにより、例えば、操作部をバルブ部材とし、マイクに呼気を入力することで、トランペットにより近い演奏操作を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、方向若しくは位置を示す用語は、特に明示しない限り、図1を基準として用いる。
【0016】
[第1実施形態]
図1には、第1実施形態に係る携帯電話機の概略斜視図が示され、図2には、その正面図が示され、図3には、図2の分解正面図が示されている。これらの図において、携帯電話機10は、携帯電話本体11と、この携帯電話本体11の左端側に着脱自在に設けられたアタッチメント12とを備えている。携帯電話機10は、通話やメール等、公知の携帯電話が有する一般的機能の他、後述する電子楽器としての機能を備えている。
【0017】
前記携帯電話本体11は、上下に長い板状に形成されるとともに、右端側が平面視半円弧状(図4参照)に形成されている。携帯電話本体11は、前面側に液晶ディスプレイ等からなる表示ユニット14と、テンキーやメニュー選択の操作に用いられる複数のキー15を備え、後面側に内蔵されたカメラのレンズ(図示省略)を備えている。また、携帯電話本体11は、上面側にマイク17(図4(A)参照)を備え、下面側にスピーカ18(同図(B)参照)を備えている。携帯電話本体11の左側面における上下両側には、凹状をなす受容部19,19がそれぞれ設けられている。
【0018】
前記アタッチメント12は、携帯電話本体11の左端に沿うバー状の保持体21と、この保持体21の左面に設けられた操作部22と、保持体21の右面における上下両側から突設する突起23,23とを備えている。操作部22は、三体のバルブ部材25からなり、当該バルブ部材25は、トランペットのバルブに近似した外観を呈し、且つ、当該バルブと同一又は類似した押圧操作を行えるようになっている。バルブ部材25は、前記押圧操作を検出可能な可変抵抗器や位置センサからなる検出部(図示省略)と、当該検出部の出力データをデジタル信号に変換して後述する制御部に出力するA/Dコンバータ(図示省略)を備えている。
【0019】
ここで、突起23,23及び受容部19,19内には、接点等を有する接続部23A,19Aが設けられ、これら接続部23A,19Aの接続により、携帯電話本体11からアタッチメント12に電力供給を行えるようになっている。
また、接続部23A,19Aは、データを光学的に相互に送受信するための後述する発光部及び受光部をそれぞれ備えており、当該発光部及び受光部は赤外線通信(或いはブルー・ツゥース(blue tooth)等の近距離通信方式)によって光に変換したデータを送受信する。
更に、携帯電話本体11の左側面側と、保持体21の右側面側には図示しないマグネットがそれぞれ設けられ、当該マグネットの磁力によってアタッチメント12の装着状態を維持可能に設けられている。なお、携帯電話本体11の左側面及び保持体21の右側面自体を、磁性を帯びた部材により形成してもよい。
【0020】
次に、携帯電話機10の制御構成について、図5のブロック図を用いて説明する。
【0021】
<携帯電話本体の構成例>
携帯電話本体11は、バス30を介して制御部31と接続するROM32、RAM33、着脱検出部35、受信部としての受信制御部36、送信制御部37及び音源発生回路部38と、出力アンプ40及び前記スピーカ18と、電源回路42と、受信制御部36によって受光制御される受光部44と、送信制御部37によって送信制御される発光部45と、携帯電話機能部47と、前記マイク17とを備えている。
【0022】
なお、以下の説明では送信制御部37及び受信制御部36がIrDA(Infrared Data Association)規格の赤外線通信方式による通信制御を行う場合を例とするが、通信方式は赤外線通信方式に限定されない。つまり、近距離通信方式であればよく、アタッチメント12の通信方式と同じ方式であればよい。また、赤外線通信方式の場合は実施例ではIrDA規格としたがIrDA規格に限定されない。
【0023】
制御部31はCPU(又は、MPU)からなり、バス30に接続され、受信制御部36、送信制御部37、音源発生回路部38、携帯電話機能部47及びマイク17に制御データを送信して動作を制御する。
【0024】
ROM32は、前記制御部31の動作手順を含む制御プログラム、例えば、携帯電話本体11全体の動作制御手順や、アタッチメント12から受け取った電気信号に基づく処理手順を含むプログラム群等を含む制御プログラム、制御プログラムの実行に必要な定数等が格納されている。また、アタッチメント12のID情報や、当該ID情報に対応する楽器プログラムが格納されている。本実施形態では、楽器プログラムは、前記アタッチメント12のID情報に対し、各バルブ部材25の操作に応じてトランペットの音色や音高となるように設定される。
【0025】
前記各プログラムは携帯電話本体11に電源が投入されるとROM32から読み出され、RAM33に駐在し、制御部31は各制御プログラムに従って動作制御や各種処理の実行制御を行う。
【0026】
RAM33は、制御プログラムを記憶するプログラム駐在領域や、受信制御部36から受け取ったアタッチメント12からの制御データ等を一時的に記憶する作業領域として用いられる。
【0027】
着脱検出部35は、前記接続部23A,19Aに設けられ、携帯電話本体11に対するアタッチメント12の取り外し及び装着を検出すると検出信号を制御部31に送出する。着脱検出部35は感圧素子や光センサ等のセンサ或いはオン/オフスイッチ等で構成することができる。
【0028】
受信制御部36はIrDA規格の通信制御方式により受光部44を制御する。受光部44は受信制御部36の制御下で赤外線データを受信するとデジタルデータに変換して受信制御部36に渡し、受信制御部36は受光部44から受け取ったデータを制御部31に送出する。また、受信制御部36は、制御部31の制御に基づき受光部44を介してアタッチメント12から受け取った演奏データを音源発生回路部38に出力する。
【0029】
送信制御部37は制御部31の制御に基づき制御部31を介して制御データを受け取るとIrDA規格の赤外線通信方式により発光部45を制御し、制御データを赤外線データに変換させ、外部に送出(発光)させる。
【0030】
携帯電話機能部47は、通話やメール等の公知の携帯電話が有する機能を携帯電話本体11に発揮させる。具体的には、図示しないアンテナを介して通話情報やメール情報を送受信する機能や、前記表示ユニット14やキー15により入出力や操作を行える機能が例示できる。
【0031】
マイク17は、ユーザの発声等により音を検出し、当該音に対応したデータ(音高等を示すデジタルデータ)が制御部31に送出される。
【0032】
<アタッチメントの構成例>
アタッチメント12は、バス50を介して制御部(CPU)51と接続する前記操作部22、ROM52、RAM53、送信部としての送信制御部55及び受信制御部56が接続されており、また、電源回路58と、送信制御部55によって発光制御される発光部60と、受信制御部56によって受信制御される受光部61とを備えている。
【0033】
以下の説明で送信制御部55及び受信制御部56がIrDA規格の赤外線通信方式による通信制御を行う場合を例とするが、通信方式は赤外線通信方式に限定されない。つまり、近距離通信方式であればよく、携帯電話本体11の通信方式と同じ方式であればよい。
【0034】
制御部51はCPU(又は、MPU)からなり、バス50に接続され、操作部22、送信制御部55、受信制御部56に制御データを送信して動作を制御し、操作部22から送られてくるデジタルデータ(演奏データ)を受け取って処理を実行する。
【0035】
ROM52には、上述した制御部51の動作手順を含む制御プログラム、例えば、アタッチメント12全体の動作制御手順や、操作部22から受け取ったデータに基づく処理手順を含むプログラム群等を含む制御プログラムや、アタッチメント12の動作手順を含む制御プログラムや、制御プログラムの実行に必要な定数等が格納されている。また、ROM52には、アタッチメント12特有のID情報が格納されている。
【0036】
前記制御プログラムは携帯電話本体11の電源が投入されるとROM52から読み出され、RAM53に駐在し、制御部51はこの制御プログラムに従ってアタッチメント12の動作制御や各種処理の実行制御を行う。
【0037】
RAM53は制御プログラムを記憶するプログラム駐在領域や、操作部22から受け取ったデータを一時的に記憶する作業領域として用いられる。
【0038】
送信制御部55は制御部51の制御に基づき制御部51を介して制御プログラムや操作指示データ、演奏データを受け取るとIrDA規格の赤外線通信方式により発光部60を制御し、受け取ったデジタルデータを赤外線データに変換させ、外部に送出(発光)させる。
【0039】
受信制御部56はIrDA規格の通信制御方式により受光部61を制御する。受光部61は受信制御部56の制御下で赤外線データを受信するとデジタルデータに変換して受信制御部56に渡し、受信制御部56は受光部61から受け取ったデータを制御部51に送出する。
【0040】
以上の構成において、携帯電話機10を電子楽器として用いて演奏する場合、先ず、携帯電話本体11の電源をオンにし、電源回路42,58から電源を各回路部に供給させる。携帯電話本体11側ではROM32から制御プログラムを読み出してRAM33に駐在(=記憶)させ、アタッチメント12側ではROM52から制御プログラムを読み出してRAM53に駐在させる。また、アタッチメント12のROM52からID情報を取り出して送信制御部55、発光部60を介して携帯電話本体11にID情報を送信する。携帯電話本体11側では、受光部44、受信制御部36を介してアタッチメント12からID情報を受け取ると、それをRAM33に駐在(=記憶)させる共に、そのID情報に対応する楽器プログラムをROM32から読み出してRAM33に駐在させる。
【0041】
その後、ユーザが操作部22及びマイク17を操作して演奏を行うと演奏データがバス50,30を介して制御部51,31に送出される。制御部51は制御データと共に演奏データを送信制御部55及び発光部60を介して赤外線データとして外部に送出(送信)する。携帯電話本体11側では受光部44が赤外線データを受信するとそれを復調しデジタル信号とし、受信制御部36は受信データを演奏データとして音源発生回路部38に送る。また、携帯電話本体11側の制御部31は、検出したデータを演奏データとして音源発生回路部38に送る。音源発生回路部38は受け取った演奏データと前記楽器プログラムとを基に楽音データを生成し、出力アンプ40を介してスピーカ18から再生音を出力させる。
【0042】
なお、電子楽器として演奏させる機能と、携帯電話本体11による通話やメール等の携帯電話としての機能とは、キー15の操作によって適宜切り替え可能となる。また、キー15は、通話やメールの操作だけでなく、演奏時における操作によって音色調整等に利用することができる。
【0043】
従って、このような第1実施形態によれば、マイク17に向かって発声しつつ各バルブ部材25を押圧及びその解除操作を行うことで、トランペットタイプの電子楽器として手軽に演奏を行うことが可能となる。
【0044】
次に、本発明の第1実施形態以外の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、前記第1実施形態と同一若しくは同等の構成部分については必要に応じて同一符号を用いるものとし、説明を省略若しくは簡略にする。
【0045】
[第2実施形態]
図6には、本発明の第2実施形態に係る携帯電話機10の正面図が示されている。この第2実施形態では、操作部22がスライド部材70を備えて構成される。スライド部材70は、同図中上下延びる直線方向に延出するとともに、当該延出方向に沿って移動可能に設けられている(同図中二点鎖線部参照)。スライド部材70の上端より下方位置には、指先で把持し易いよう突出部70Aが形成されている。スライド部材70と保持体21との間には、スライド部材70のスライド操作による移動量を検出可能な可変抵抗器や位置センサからなる検出部(図示省略)を備えている。また、前述のID情報に対応する楽器プログラムは、アタッチメント12のID情報に対し、スライド部材70のスライド操作やマイク17への入力に応じてトロンボーンの音色や音高となるように設定される。これによれば、マイク17に向かって発声しつつスライド部材70を図6中上下にスライド移動させることで、恰もトロンボーンのような操作感の電子楽器として演奏を行うことが可能となる。
【0046】
[第3実施形態]
図7には、本発明の第3実施形態に係る携帯電話機10の正面図が示されている。この第3実施形態では、操作部22が複数の複数の吹き込み口72を備えて構成される。各吹き込み口72は、角穴状をなし、同図中上下方向に所定間隔を隔てて設けられている。各吹き込み口72の奥側には、吹奏操作の風圧又は風速を検出可能な呼吸気圧センサからなる検出部(図示省略)を備えている。また、前述のID情報に対応する楽器プログラムは、アタッチメント12のID情報に対し、各吹き込み口72での吹奏操作に応じてハーモニカと同様の音色や音高となるように設定される。これによれば、各吹き込み口72に吹奏操作することにより、ハーモニカの電子楽器として演奏を行うことが可能となる。
【0047】
[第4実施形態]
図8には、本発明の第4実施形態に係る携帯電話機10の正面図が示されている。この第4実施形態では、操作部22が弦部材74を備えて構成される。弦部材74は、保持体21の上下両側に支持されて所定の張力によって張設されている。弦部材74の少なくとも一端側には、当該弦部材74の振動周波数や振幅を検出可能なセンサからなる検出部(図示省略)を備えている。また、前述のID情報に対応する楽器プログラムは、アタッチメント12のID情報に対し、弦部材74の振動や振幅に応じ、ギターやバイオリン等の弦楽器の音色や音高となるように設定される。これによれば、弦部材74を指先で弾いたり擦ったりする操作を行うことで、弦楽器のような操作感の電子楽器として演奏を行うことが可能となる。
【0048】
[第5実施形態]
図9には、本発明の第5実施形態に係る携帯電話機10の正面図が示されている。この第5実施形態では、操作部22が複数の三体のつまみ部材76を備えて構成される。各つまみ部材76は、ダイヤルのようにそれぞれ回転操作可能に設けられている。各つまみ部材76は、前記回転操作を検出可能な可変抵抗器等からなる検出部(図示省略)を備えている。また、前述のID情報に対応する楽器プログラムは、アタッチメント12のID情報に対し、つまみ部材76の操作により変化する様々な電子音に設定されている。これによれば、つまみ部材76の回転操作により、音高や音調、音量がアナログ的に変化する演奏を楽しむことが可能となる。
【0049】
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施形態に対し、形状、位置若しくは方向、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0050】
例えば、前記楽器プログラムは、第1ないし第5実施形態の楽器プログラムを全て含むように構成してもよい。これによれば、第1ないし第5実施形態のアタッチメント12を全て用意し、適宜アタッチメント12を交換するだけで、種々のタイプの電子楽器を選択して演奏でき、より一層演奏に対する興味を持たせたり、演奏を楽しむことが可能となる。
【0051】
更に、第1実施形態のバルブ部材25や、第5実施形態のつまみ部材76の設置数は、適宜増減してもよい。但し、前記バルブ部材25は三体とした方が、トランペットの演奏により類似するようになる点で有利となる。
【0052】
また、操作部22は、種々の変更が可能であり、例えば、前記バルブ部材25とつまみ部材76の両方を設ける等、複数の実施形態の構成を組み合わせたものとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】第1実施形態に係る携帯電話機の概略斜視図。
【図2】図1の正面図。
【図3】図2の分解正面図。
【図4】(A)は携帯電話本体の平面図、(B)は携帯電話本体の底面図。
【図5】前記携帯電話機の構成を示すブロック図。
【図6】第2実施形態に係る携帯電話機の図2と同様の正面図。
【図7】第3実施形態に係る携帯電話機の図2と同様の正面図。
【図8】第4実施形態に係る携帯電話機の図2と同様の正面図。
【図9】第5実施形態に係る携帯電話機の図2と同様の正面図。
【符号の説明】
【0054】
10・・・携帯電話機、11・・・携帯電話本体、12・・・アタッチメント、17・・・マイク、22・・・操作部、25・・・バルブ部材、31・・・制御部、36・・・受信制御部(受信部)、55・・・送信制御部(送信部)、70・・・スライド部材、72・・・吹き込み口、74・・・弦部材、76・・・つまみ部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話本体と、この携帯電話本体に着脱自在なアタッチメントとを備えた電子楽器機能付き携帯電話機であって、
前記アタッチメントは、演奏操作可能に設けられ、当該演奏操作を演奏データとして検出可能な操作部と、前記演奏データを送信可能な送信部とを備え、
前記携帯電話本体は、前記送信部から送信された演奏データを受信可能な受信部と、演奏データ及び記憶された楽器プログラムを基に楽音データを生成するよう制御可能な制御部とを備えていることを特徴とする電子楽器機能付き携帯電話機。
【請求項2】
前記携帯電話本体は、マイクを含み、当該マイクが検出したデータを前記演奏データに含めて前記制御部が前記楽音データを生成するよう制御可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の電子楽器機能付き携帯電話機。
【請求項3】
前記操作部は、押圧操作可能なバルブ部材を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の電子楽器機能付き携帯電話機。
【請求項4】
前記操作部は、直線方向に延出するとともに、当該延出方向に沿って移動可能なスライダ部材を備えていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の電子楽器機能付き携帯電話機。
【請求項5】
前記操作部は、吹奏操作の風圧又は風速を検出可能な複数の吹き込み口を備えていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の電子楽器機能付き携帯電話機。
【請求項6】
前記操作部は、張設された弦部材を備えていることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の電子楽器機能付き携帯電話機。
【請求項7】
前記操作部は、回転可能なつまみ部材を備えていることを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の電子楽器機能付き携帯電話機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−21971(P2010−21971A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−183155(P2008−183155)
【出願日】平成20年7月14日(2008.7.14)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】