説明

電子機器

【課題】発振子ごとに周波数偏差を0ppmに自動的に合わせ込むことにより、安定した発振周波数を得るとともに、温度偏差も考慮することでさらに安定した発振周波数を得る。
【解決手段】システムコントローラ10は、接続端子T4に周波数カウンタ101が接続されたタイミング、またはリモコン11からの指示信号に基づいて水晶発振子Zを発振させることにより当該水晶発振子Zの発振周波数を調整する調整モードに移行し、周波数カウンタ101によってカウントされた発振周波数が内部に設定されている基準発振周波数と一致するように制御端子T3の印加電圧を制御するとともに、一致したときの印加電圧値をフラッシュメモリ6に記憶して調整モードを終了。以後の機器の動作時には、フラッシュメモリ6に記憶されている印加電圧値を制御端子T3から印加して発振回路17からクロック信号を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器全体を制御するコントローラにクロック信号を供給するための発振子を有する発振回路を備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
光ディスク装置やテレビジョン受信装置等の各種電子機器は、機器全体を制御するコントローラにクロック信号を供給するための発振子を有する発振回路を備えている。この場合、発振子は、公称発振周波数に対して誤差を持っているのが普通である。そのため、発振回路には、コントローラからの電圧制御により発振周波数を微調整するための可変容量素子が接続されており、工場出荷時等に周波数カウンタを機器に接続してクロック信号の周波数を確認し、可変容量素子への印加電圧を制御して容量を変えることにより、発振周波数を公称発振周波数に一致させるように調整する方法が採用されている。このような調整は、従来、手動による調整であったため、非常に煩雑なものであった。そこで、このような問題を解決する手法が種々提案されている(例えば、特許文献1,2等参照)。
【0003】
例えば、特許文献1記載の基準発振周波数設定方式は、基準発振器を構成する周波数微調整用コンデンサを複数個設け、該コンデンサをデジタル的に制御して接続個数を変えることにより周波数を設定する方式であり、発振周波数の再設定を行うときに、外部に設けられた周波数カウンタによって現在の発振周波数を精密測定し、目標周波数と実際の発振周波数との比較を行い、誤差があった場合にはマイコン制御部によってメモリのデータを書き換え、このデータに基づいて基準発振周波数制御部によってスイッチドキャパシタのコンデンサの並列接続個数を、スイッチの開閉制御を行って変更し、目標周波数との誤差がゼロになるように発振周波数を再設定するものである。
【特許文献1】特開平11−340820号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1記載のものでは、直列接続されたコンデンサとスイッチを複数個並列に接続し、各スイッチの切り換え制御によって発振周波数を調整する必要があるため、回路構成が複雑になるといった問題があった。また、このような発振回路を備えた機器では、発振子が周囲温度や経年変化等によっても変化するが、このような動作時の周囲温度や経年変化等については特に考慮されていないため、温度等に対する高安定度が要求されるといった問題もあった。この問題は、上記特許文献1記載のものでは、適宜発振周波数の再設定を行うことによって回避可能であるが、この再設定はユーザ自身が判断して手動で行う必要があることから、機器の信頼性の面で問題があった。
【0005】
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、発振子ごとに周波数偏差を0ppmに自動的に合わせ込むことにより、安定した発振周波数を得ることができるとともに、温度偏差も考慮することでさらに安定した発振周波数を得ることのできる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の電子機器は、機器全体を制御するコントローラと、前記コントローラにクロック信号を供給するための発振子を有する発振回路とを備えた電子機器であって、前記発振子には、前記コントローラからの電圧制御により発振周波数を微調整するために、印加電圧によって静電容量が変化する素子が接続されており、前記コントローラには、前記素子に印加する電圧を制御する制御端子と、前記発振回路の発振周波数を測定するための周波数カウンタを接続可能な接続端子とが設けられている。そして、前記コントローラは、前記接続端子に前記周波数カウンタが接続されたタイミング、または入力部からの指示信号に基づいて前記発振子を発振させることにより当該発振子の発振周波数を調整する調整モードに移行し、前記周波数カウンタによってカウントされた発振周波数が内部に設定されている基準発振周波数と一致するように前記制御端子の印加電圧を制御するとともに、一致したときの印加電圧値を記憶部に記憶して前記調整モードを終了し、以後の機器の動作時には前記記憶部に記憶されている印加電圧値を前記制御端子から印加して前記発振回路からクロック信号を取得することを特徴としている。
【0007】
すなわち、本発明の電子機器は、発振子ごとに周波数偏差を0ppmに自動的に合わせ込む調整モードを、接続端子に外部の周波数カウンタが接続されたタイミング、またはリモコン等の入力部からの指示信号に基づいて内蔵のコントローラが実行するようになっている。そのため、従来のように、例えば製造出荷時に作業者が手動で調整する必要がないため、一日何千台も製造される電子機器の出荷時の調整モードを容易に、かつ確実に行うことが可能となり、電子機器ごとに安定した発振周波数を得ることが可能となる。この場合、工場内を常温(25℃)に保って調整モードを実行することで、常温での発振子の発振周波数の調整が可能である。
【0008】
一方、このように調整後は、各電子機器はそれぞれの使用環境において個別に使用されることになるが、発振子の発振周波数は周囲温度によっても影響を受ける。そのため、本発明の電子機器は、周囲温度を検出する温度検出手段と、常温からの周囲温度の変化による前記発振子の発振周波数のずれ量を補正するための補正電圧値が予め格納されている温度補正テーブルとをさらに備えており、前記コントローラは、本機器の動作開始時に、前記温度検出手段による検出温度に基づいて前記温度補正テーブルから補正電圧値を取得し、前記記憶部に記憶されている印加電圧値に前記取得した補正電圧値を加えた電圧値を印加電圧値として前記制御端子に印加する構成としている。
【0009】
このように、電子機器の電源オン時等の動作開始時に、周囲温度の温度変化による発振周波数の偏差を微調整するので、より安定した発振周波数を得ることが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、コントローラは、接続端子に外部の周波数カウンタが接続されたタイミング、またはリモコン等の入力部からの指示信号に基づいて、発振子の周波数偏差を0ppmに自動的に合わせ込む調整モードを実行するようになっているので、製造出荷時に作業者が手動で調整する必要がないため、一日何千台も製造される電子機器の出荷時の調整モードを容易に、かつ確実に行うことが可能となり、電子機器ごとに安定した発振周波数を得ることができる。また、本発明によれば、電子機器の動作開始時に、周囲温度の温度変化による発振周波数の偏差を微調整するように構成したので、使用環境に応じてその都度、より安定した発振周波数を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
<実施形態1>
図1は本発明の電子機器の実施形態1に係る複合型ディスク装置(HD内蔵型DVDレコーダ)の構成を示すブロック図である。ただし、本発明の電子機器は、このようなDVDレコーダに限らず、テレビジョン受信装置や電磁調理器等の発振回路を内蔵した各種電子機器に適用可能であることは言うまでもない。
【0013】
図1において、本実施形態1の複合型ディスク装置1は、光ディスク15に対して情報の記録/再生を行う光ディスク装置2と、HD(ハードディスク)14に対して情報の記録/再生を行うHDD(ハードディスクドライブ)であるハードディスク装置3と、図示しないアンテナからのテレビ放送信号を受信し、所望のチャンネルのテレビ放送信号を選択して映像音声信号として出力するチューナ4と、光ディスク装置2またはハードディスク装置3またはチューナ4から出力された映像音声信号を復号するデコーダ5と、チューナ4が受信可能な放送チャンネルを記憶すると共にシステムコントローラ10の動作に必要なプログラムやデータなどを記憶するフラッシュメモリ6と、システムコントローラ10の動作に必要なデータを一時的に記憶するRAM16とを備えている。
【0014】
また、この複合型ディスク装置1は、デコーダ5で復号された映像信号をテレビジョン受像機13のディスプレイ装置131で表示可能な映像信号に変換する映像出力部7と、メニュー画面や番組表などをテレビジョン受像機13のディスプレイ装置131に表示させるためのOSD部12と、デコーダ5で復号された音声信号をテレビジョン受像機13のスピーカ132で出力可能な音声信号に変換する音声出力部8と、リモコン11から送信された赤外光の各種の指示信号を受信し、受信した赤外光の指示信号を電気信号の指示信号に変換し、この指示信号をシステムコントローラ10に入力するリモコン受信部9と、図示しないCPUなどで構成される前記システムコントローラ10とを備えている。
【0015】
システムコントローラ10は、装置全体を制御するコントローラであり、システムコントローラ10にクロック信号を供給するための水晶発振子Zを備えた発振回路17を備えている。すなわち、システムコントローラ10の端子T1,T2に、水晶発振回路17が接続されている。
【0016】
水晶発振回路17は、発振回路のバイアスを定める帰還抵抗R1、高域のゲインを制限する制限抵抗R2、水晶発振子Z、コンデンサC1及びC2から構成された周知の回路構成に加え、コンデンサC1,C2とアース電位との間にそれぞれ可変容量ダイオード(バリキャップ)D1,D2が接続され、両可変容量ダイオードD1,D2のカソード側がそれぞれ抵抗R3,R4を介して接続され、これら抵抗R3,R4の中点に、システムコントローラ10の制御端子T3が接続された構成となっている。すなわち、システムコントローラ10は、制御端子T3からの電圧制御によって可変容量ダイオードD1,D2の容量変化が制御できるようになっている。また、システムコントローラ10は、外部の周波数カウンタ101による測定周波数の値を入力するために、当該周波数カウンタ101を接続可能な接続端子T4を備えている。また、発振回路17の出力は、接続端子T5を介して上記周波数カウンタ101に接続可能な構成となっている。
【0017】
このような構成において、本実施形態1では、製造ラインで製造された本複合型ディスク装置1の工場出荷前に行われる最終検査工程において、発振周波数の調整モードが実施される。この場合、工場内を常温(25℃)に保って調整モードを実施することで、常温での水晶発振子の発振周波数の調整が可能である。以下、このときの調整モードについて、図2に示すフローチャートを参照して説明する。なお、この調整モードを実施するためのプログラムは、フラッシュメモリ6に予め格納されている。
【0018】
システムコントローラ10は、接続端子T4に外部の周波数カウンタ101が接続されたタイミング、またはリモコン11からの調整モードの指示信号に基づいて水晶発振子Zを発振させることにより、当該水晶発振子Zの発振周波数を調整する調整モードを開始する。
【0019】
すなわち、発振回路17の発振周波数(すなわち、水晶発振子Zの発振周波数)を、接続端子T5を介して周波数カウンタ101によって測定し(ステップS1)、その測定値を、接続端子T4を介してシステムコントローラ10に入力する(ステップS2)。
【0020】
システムコントローラ10は、この入力された発振周波数の値が、内部に予め設定されている基準発振周波数(この基準発振周波数の値もフラッシュメモリ6に格納されている。)とを比較して、両周波数が一致するか否かを判断する(ステップS3)。
【0021】
その結果、一致しない場合(ステップS3でNoと判断された場合)には、制御端子T3の印加電圧を制御して(ステップS4)、ステップS3に戻る。例えば、印加電圧を高くすれば、可変容量ダイオードD1,D2の容量が小さくなり、発振周波数を高くすることができる。システムコントローラ10では、このようなステップS3,ステップS4の処理を繰り返した結果、両周波数が一致した場合(ステップS3でYesと判断された場合)には、一致したときの印加電圧値を例えばフラッシュメモリ6の所定の領域に記憶して(ステップS5)、調整モードを終了する。
【0022】
これにより、システムコントローラ10は、以後の複合型ディスク装置1の動作時(電源オン時)に、フラッシュメモリ6に記憶されている印加電圧値を制御端子T3から印加して、発振回路17からクロック信号を取得することになる。
【0023】
本実施形態1では、このような処理により、常温時の水晶発振子Zの周波数偏差をほぼ0ppmとすることができるため、以後は温度偏差のみの偏差で水晶発振子Zを使用することができる。そのため、例えば周波数偏差±15ppm、温度偏差±15ppmの水晶発振子を使用している箇所に、周波数偏差±30ppm、温度偏差±30ppmの水晶発振子を使用することが可能となる。言い換えると、「周波数偏差±15ppm、温度偏差±15ppm:偏差±30ppm(MAX)」の水晶発振子の代わりに、「周波数偏差±0ppm、温度偏差±30ppm:偏差±30ppm(MAX)」の水晶発振子を使用しているのと等価となる。
【0024】
<実施形態2>
一方、このように調整後は、複合型ディスク装置1はそれぞれの使用環境において使用されることになるが、水晶発振子の発振周波数は周囲温度によっても影響を受ける。本実施形態2は、このような使用環境における温度偏差も考慮した実施例である。
【0025】
図3は、本発明の電子機器の実施形態2に係る複合型ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【0026】
本実施形態2の複合型ディスク装置1は、上記実施形態1の複合型ディスク装置1において、周囲温度を検出する温度センサ21と、常温からの周囲温度の変化による水晶発振子Zの発振周波数のずれ量を補正するための補正電圧値が予め格納されている温度補正テーブル(図示省略)とをさらに備えたものであり、その他の構成は、システムコントローラ10での処理が異なるだけで、図1に示す実施形態1の複合型ディスク装置1の構成と同じである。従って、ここでは同機能ブロックに同符号を付すこととし、詳細な説明を省略する。
【0027】
水晶発振子Zの周波数温度特性の一例を図4に示す。水晶発振子Zの発振周波数は、一般的に常温である25℃前後を境にして温度による偏差(周波数偏差)Δf(ppm)が生じる。そのため、本実施形態2では、複合型ディスク装置1に搭載される水晶発振子Zの周波数温度特性を予め測定し、常温からの周囲温度の変化による水晶発振子Zの発振周波数のずれ量を補正するための補正電圧値を予め測定して、この補正電圧値を温度補正テーブルとしてフラッシュメモリ6の所定の領域に格納しておく。すなわち、温度補正テーブルに格納されている補正電圧値は、水晶振動子Zが図4に示す特性を有する場合、本装置1の動作開始時の温度に対して、図4に示す周波数偏差分だけ補正する(すなわち、周波数偏差をゼロにする)電圧値となっている。
【0028】
このような構成において、本実施形態2では、本装置1の動作開始時に、発振周波数の調整モードが実施される。以下、このときの調整モードについて、図5に示すフローチャートを参照して説明する。なお、この調整モードを実施するためのプログラムは、フラッシュメモリ6に予め格納されている。
【0029】
システムコントローラ10は、リモコン11等からの電源オンの指示等により、本装置1の動作を開始し、水晶発振子Zを発振させることにより、当該水晶発振子Zの発振周波数を調整する調整モードを開始する。
【0030】
すなわち、その時点で温度センサ21によって検出される周囲温度を取得し(ステップS11)、取得した周囲温度と常温(25℃)との温度差を算出する(ステップS12)。システムコントローラ10は、この温度差に基づいて温度補正テーブルから補正電圧値を取得し(ステップS13)、工場出荷時にフラッシュメモリ6に記憶されている印加電圧値に、この取得した補正電圧値を加えた電圧値を印加電圧値として制御端子T3に印加する(ステップS14)。
【0031】
これにより、システムコントローラ10は、以後の複合型ディスク装置1の動作中は、フラッシュメモリ6に記憶されている印加電圧値に、取得した補正電圧値を加えた電圧値を印加電圧値として制御端子T3から印加して、発振回路17からクロック信号を取得することになる。
【0032】
このように、本実施形態2では、本装置1の電源オン時等の動作開始時に、周囲温度の温度変化による発振周波数の偏差を微調整するので、より安定した発振周波数を得ることが可能となる。また、経年変化による水晶発振子Zの劣化にもある程度対応することが可能となる。
【0033】
なお、上記実施形態1,2では、周波数カウンタ101はあくまで外部カウンタとして必要なときにのみ接続して使用しているが、周波数カウンタ101を本装置1内部に組み込むことも可能である。この場合には、定期的に(若しくは電源オン時に)調整モードを随時実施できるので、温度変化や経年変化による水晶発振子Zの劣化にも十分に対応することが可能である。この場合、測定した発振周波数と基準発振周波数との比較を周波数カウンタ101で行い、両周波数が一致したときに、周波数カウンタ101からシステムコントローラ10の接続端子T4にトリガ信号を送信するように構成してもよい。システムコントローラ10は、このトリガ信号を受け取ると、そのときの印加電圧値をフラッシュメモリ6の所定の領域に記憶して、調整モードを終了するように構成すればよい。これにより、調整モードを実施するためのシステムコントローラ10の負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の電子機器の実施形態1に係る複合型ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態1の調整モードの処理動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の電子機器の実施形態2に係る複合型ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図4】水晶発振子Zの周波数温度特性の一例を示すグラフである。
【図5】本実施形態2の調整モードの処理動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0035】
1 複合型ディスク装置(電子機器)
2 光ディスク装置
3 ハードディスク装置
4 チューナ
5 デコーダ
6 フラッシュメモリ
7 映像出力部
8 音声出力部
9 リモコン受信部
10 システムコントローラ
11 リモコン
12 OSD部
13 テレビジョン受像機
14 HD
16 RAM
17 発振回路
21 温度センサ
101 周波数カウンタ
131 ディスプレイ装置
132 スピーカ
Z 水晶発振子(発振子)
R1 帰還抵抗
R2 制限抵抗
C1,C2 コンデンサ
D1,D2 可変容量ダイオード(バリキャップ)
R3,R4 抵抗
T1,T2 端子
T3 制御端子
T4,T5 接続端子



【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器全体を制御するコントローラと、前記コントローラにクロック信号を供給するための発振子を有する発振回路とを備えた電子機器であって、
前記発振子には、前記コントローラからの電圧制御により発振周波数を微調整するために、印加電圧によって静電容量が変化する素子が接続されており、
前記コントローラには、前記素子に印加する電圧を制御する制御端子と、前記発振回路の発振周波数を測定するための周波数カウンタを接続可能な接続端子とが設けられており、
前記コントローラは、
前記接続端子に前記周波数カウンタが接続されたタイミング、または入力部からの指示信号に基づいて前記発振子を発振させることにより当該発振子の発振周波数を調整する調整モードに移行し、前記周波数カウンタによってカウントされた発振周波数が内部に設定されている基準発振周波数と一致するように前記制御端子の印加電圧を制御するとともに、一致したときの印加電圧値を記憶部に記憶して前記調整モードを終了し、以後の機器の動作時には前記記憶部に記憶されている印加電圧値を前記制御端子から印加して前記発振回路からクロック信号を取得することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器において、
周囲温度を検出する温度検出手段と、
常温からの周囲温度の変化による前記発振子の発振周波数のずれ量を補正するための補正電圧値が予め格納されている温度補正テーブルとをさらに備えており、
前記コントローラは、本機器の動作開始時に、前記温度検出手段による検出温度に基づいて前記温度補正テーブルから補正電圧値を取得し、前記記憶部に記憶されている印加電圧値に前記取得した補正電圧値を加えた電圧値を印加電圧値として前記制御端子に印加することを特徴とする電子機器。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−130670(P2009−130670A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−304157(P2007−304157)
【出願日】平成19年11月26日(2007.11.26)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】