説明

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、実装構造体及び電子機器

【課題】
電子部品の端子に接続された基板側の端子の破損を別部材を用いずに防止することが可
能な電気光学装置、電気光学装置の製造方法、実装構造体及び該電気光学装置を備えた電
子機器を提供する。
【解決手段】
回路基板3には、開口部25a、25b、25c及び25dが、図1に示すように半導
体素子23の近傍であって、半導体素子23の角部に対応する位置に設けられているので
、例えば回路基板3のうち半導体素子23が実装されている部分に対して実装されていな
い部分を折り曲げるような力が働き回路基板3が曲がるときに、曲げによる回路基板3の
応力が例えば半導体素子23の角部の近傍の端子27a等に伝わらないように開口部25
a等により分断すると共に、開口部25a等で回路基板3を曲がり易くすることができ、
配列された端子27に力が働かないようにして、端子27の破損を防止することができる

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルコンピュータや携帯電話機等の電子機器並びにこれらの電子機器
に用いられる電気光学装置、実装構造体及び電気光学装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パーソナルコンピュータや携帯電話機等といった電子機器の表示装置として電気
光学装置としての例えば液晶装置等が用いられている。この液晶装置等は、例えば、可撓
性基板を備えており、可撓性基板には半導体素子等が実装されている。この液晶装置の場
合、液晶装置の動作時に発熱等により温度変化が生じ、半導体素子とガラス基板との熱膨
張率の差から生じる歪みにより半導体素子のリードピンと可撓性基板側の端子とを接続固
定する半田に応力が集中してしまい、半田に破断が生じて接続不良を起こす、という問題
があった。
【0003】
この問題を解決するために、半導体素子と可撓性基板との隙間に樹脂を介在させること
によって、半導体素子のリードピンと可撓性基板側の端子とを接続固定している半田に加
わる応力を緩和し、半田の破断による接続不良を防止しようとする技術が開示されている
。(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平8−162566号公報(段落[0026]、[0035]、図2)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、半導体素子のリードピンと、可撓性基板側の端子と
を半田付けした後に、例えば半導体素子と可撓性基板との隙間に介在させる樹脂が別に必
要となる、という問題がある。
【0005】
また、上述した技術では、アレイ状に設けられたリードピンのうち例えば最外周に設け
られたリードピンを基板側の端子に半田付けするための半田の供給量が多くなってしまっ
た場合等には、半田が半導体素子のパッケージの外側に流れだし塊となり、この塊ができ
ない場合に比べて、流れ出した塊と、パッケージとの境界に外力による大きな力が作用し
易く、この境界で端子の破断が生じ易い、という問題がある。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされるもので、電子部品の端子に接続された基板側の
端子の破損を別部材を用いずに防止することが可能な電気光学装置、電気光学装置の製造
方法、実装構造体及び該電気光学装置を備えた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の主たる観点に係る電気光学装置は、電気光学パネ
ルと、前記電気光学パネルに電気的に接続されてなると共に、複数の第1の端子と、前記
複数の第1の端子と導電性の接着剤を介してそれぞれ接続されてなる複数の第2の端子を
有する電子部品と、を有する可撓性基板とを備え、前記可撓性基板は、前記電子部品の近
傍であって、前記電子部品の角部に対応する位置に開口部又は薄肉部を備えることを特徴
とする。
【0008】
ここで、「電気的に接続されてなる」とは、例えば電気光学パネルと、可撓性基板とが
直接接続される場合と、電気光学パネルと、可撓性基板とが他の可撓性基板を介して接続
される場合とを含んでいる。
【0009】
本発明では、電気光学パネルと、電気光学パネルに電気的に接続されてなると共に、複
数の第1の端子と、複数の第1の端子と導電性の接着剤を介してそれぞれ接続されてなる
複数の第2の端子を有する電子部品と、を有する可撓性基板とを備え、可撓性基板は、電
子部品の近傍であって、電子部品の角部に対応する位置に開口部又は薄肉部を備えるので
、例えば可撓性基板のうち電子部品が実装されている部分に対して実装されていない部分
を折り曲げるような力が働き可撓性基板が曲がるときに、曲げによる可撓性基板の応力が
例えば電子部品の角部の近傍の第1の端子に伝わらないように開口部又は薄肉部により分
断すると共に、開口部又は薄肉部で可撓性基板を曲がり易くすることができ、配列された
第1の端子に力が働かないようにして、第1の端子の破損を防止することができる。
【0010】
本発明の一の形態によれば、前記開口部又は薄肉部は、前記複数の第1の端子の配列の
両端の第1の端子を結ぶ直線の延長線と交差して延びることを特徴とする。これにより、
開口部又は薄肉部は、複数の第1の端子の配列の両端の第1の端子を結ぶ直線の延長線と
交差して延びるので、例えば外力による曲げによる可撓性基板の応力が第1の端子に伝わ
らないように開口部又は薄肉部によりこの交差する部分で分断すると共に、開口部又は薄
肉部により曲がり目が第1の端子に交わることを防ぐことで第1の端子に力が働くことを
防止して確実に第1の端子の破断を防止することができる。
【0011】
本発明の一の形態によれば、前記複数の第1の端子は、少なくとも前記電子部品が前記
可撓性基板に実装された実装領域の一辺に沿って配列されてなり、前記開口部又は薄肉部
は、前記実装領域の外側において前記実装領域の一辺に沿って延びる第1の開口部又は第
1の薄肉部を有することを特徴とする。これにより、複数の第1の端子は、少なくとも電
子部品が可撓性基板に実装された実装領域の一辺に沿って配列されてなり、開口部又は薄
肉部は、実装領域の外側において実装域の一辺に沿って延びる第1の開口部又は第1の薄
肉部を有するので、例えば曲げによる可撓性基板の応力が第1の端子に伝わらないように
第1の開口部又は第1の薄肉部により分断すると共に、第1の開口部又は第1の薄肉部に
より実装領域の一辺に略平行に曲がり目が形成されるようにでき、第1の開口部又は第1
の薄肉部による可撓性基板の曲がり目が第1の端子に交わることを防ぐことで第1の端子
に力が働くことを防止して確実に第1の端子の破断を防止することができる。
【0012】
本発明の一の形態によれば、前記可撓性基板は、前記実装領域の前記一辺に直交する他
辺に沿って配列された複数の第3の端子を有し、前記開口部又は薄肉部は、前記実装領域
の外側において前記実装領域の前記他辺に沿う方向に延びる第2の開口部又は第2の薄肉
部を有することを特徴とする。これにより、可撓性基板は、実装領域の一辺に直交する他
辺に沿って配列された複数の第3の端子を有し、開口部又は薄肉部は、実装領域の外側に
おいて実装領域の他辺に沿う方向に延びる第2の開口部又は第2の薄肉部を有するので、
例えば外力による曲げによる可撓性基板の応力が第3の端子に伝わらないように第2の開
口部又は第2の薄肉部により分断すると共に、第2の開口部又は第2の薄肉部により曲が
り目が第3の端子に交わることを防ぐことで第3の端子に力が働くことを防止して確実に
第3の端子の破断を防止することができる。
【0013】
本発明の一の形態によれば、前記開口部又は薄肉部は、前記第1の開口部と前記第2の
開口部とで、又は前記第1の薄肉部と前記第2の薄肉部とで、前記電子部品の外形の前記
一辺及び前記他辺とで形成された該電子部品の前記角部を囲むように一体的に形成された
L字状の開口部又は薄肉部が、矩形状の前記電子部品のそれぞれの前記角部に該電子部品
を囲むように設けられていることを特徴とする。これにより、開口部又は薄肉部は、第1
の開口部と第2の開口部とで、又は第1の薄肉部と第2の薄肉部とで、電子部品の外形の
一辺及び他辺とで形成された該電子部品の角部を囲むように一体的に形成されたL字状の
開口部又は薄肉部が、矩形状の電子部品のそれぞれの角部に該電子部品を囲むように設け
られているので、例えば外力が可撓性基板に働いたとき等に、例えばL字の開口部又は薄
肉部の両端部を結ぶ直線上に曲がり目が形成されるようにすることができ、可撓性基板の
曲げによる応力が第1の端子及び第3の端子に伝わらないようにL字状の開口部又は薄肉
部により分断すると共に、L字状の開口部又は薄肉部と、電子部品の第1の端子との間の
可撓性基板が撓むことをなくして第1の端子及び第3の端子の破断を防止することができ
る。また、例えば電子部品の4つの角部で可撓性基板を曲げる外力が働くときに、各角部
を囲むL字状の開口部又は薄肉部により、曲げによる応力が第1の端子等に伝わらないよ
うに分断し、例えば第1の端子等に応力が働くことを防止し、第1の端子等の破断を防止
することができる。
【0014】
本発明の一の形態によれば、前記開口部又は薄肉部は、前記複数の第1の端子の両端の
第1の端子を結ぶ線分に交わらない直線上に長手方向に伸びる辺が、前記電子部品の一辺
に対して傾いて設けられていることを特徴とする。これにより、開口部又は薄肉部は、複
数の第1の端子の両端の第1の端子を結ぶ線分に交わらない直線上に長手方向に伸びる辺
が、電子部品の一辺に対して傾いて設けられているので、外力により可撓性基板が撓んだ
としても、傾いて設けられた開口部又は薄肉部の長手方向の辺に沿うように可撓性基板が
曲がり、可撓性基板の曲がり目が第1の端子の配列に交わることを防止することができ、
第1の端子に応力が働くことを防止して第1の端子の破断を防止することができる。
【0015】
本発明の一の形態によれば、前記開口部又は薄肉部は、開口又は薄肉の内周側の角に弧
状部が形成されていることを特徴とする。これにより、開口部又は薄肉部は、開口又は薄
肉の内周側の角に弧状部が形成されているので、外力が可撓性基板に働いたとき等に、開
口部又は薄肉部がその内周側の角から破断することを防止することができる。
【0016】
本発明の一の形態によれば、前記複数の第1の端子は、前記可撓性基板が湾曲する方向
に配列されていることを特徴とする。これにより、複数の第1の端子は、可撓性基板が湾
曲する方向に配列されているので、例えば可撓性基板の湾曲により第1の端子に応力が生
ずることを防止して第1の端子の破断を防止することができる。
【0017】
本発明の一の形態によれば、前記複数の第1の端子の配列の両端の第1の端子を結ぶ直
線の延長線と交差して延びる補強部材を更に備えたことを特徴とする。これにより、複数
の第1の端子の配列の両端の第1の端子を結ぶ直線の延長線と交差して延びる補強部材を
更に備えるので、例えば電子部品とは別の可撓性基板に実装された部品を補強部材として
兼用することで、省スペース化を図りつつ第1の端子の破断を防止することができる。
【0018】
本発明の一の形態によれば、前記開口部又は薄肉部は、前記実装領域の外側において前
記実装領域の前記一辺に直交する他辺に沿う方向に延びる第2の開口部又は第2の薄肉部
を有すると共に、前記電子部品は、前記一辺の両端に対応する2つの前記角部を有し、前
記第1の開口部と前記第2の開口部とが、又は前記第1の薄肉部と前記第2の薄肉部とが
、前記2つの角部を囲むように一体的にU字状に設けられていることを特徴とする。これ
により、第1の開口部と第2の開口部とが、又は第1の薄肉部と第2の薄肉部とが、2つ
の角部を囲むように一体的にU字状に設けられているので、例えば、製造工程中等に可撓
性基板に外力が働き可撓性基板が曲がるときに発生する可撓性基板の応力をU字状の開口
部又は薄肉部により略完全に分断することができ、第1の端子に力が略完全に働かないよ
うにして第1の端子の破損等を防止することができる。
【0019】
本発明の一の形態によれば、前記複数の第1の端子は、前記実装領域の前記一辺に平行
な他の一辺に沿って配列されてなり、前記開口部又は薄肉部は、前記実装領域の外側にお
いて前記実装領域の前記他の一辺に沿って延びる第3の開口部又は第3の薄肉部と、前記
実装領域の外側において前記実装領域の前記他辺に沿う方向に延びる第4の開口部又は第
4の薄肉部とを有すると共に、前記電子部品は、前記他の一辺の両端に対応する2つの他
の前記角部を有し、前記第3の開口部と前記第4の開口部とが、又は前記第3の薄肉部と
前記第4の薄肉部とが、前記2つの他の角部を囲むように一体的にU字状に設けられてお
り、前記可撓性基板は、前記電子部品と対向する面とは反対側の面に設けられた配線を有
すると共に、前記第1の端子と前記配線とを接続するための貫通孔が形成されており、前
記配線は前記貫通孔内に設けられた導電部材を介して前記第1の端子に接続され前記電子
部品に平面的に重なって引き回されると共に、2つのU字状の前記開口部又は薄肉部の間
を通って2つのU字状の前記開口部又は薄肉部の外側に引き出されていることを特徴とす
る。これにより、配線は貫通孔内に設けられた導電部材を介して第1の端子に接続され前
記電子部品に平面的に重なって引き回されると共に、2つのU字状の開口部又は薄肉部の
間を通って2つのU字状の開口部又は薄肉部の外側に引き出されているので、例えば電子
部品の2つの角部を囲むように設けられたU字状の開口部と、電子部品の他の2つの角部
を囲むように設けられた他のU字状の開口部とにより、可撓性基板に生じる応力を分断し
第1の端子の損傷等を防止することができると共に、可撓性基板の貫通孔内の導電部材を
介して第1の端子の直下で第1の端子と配線との接続を図りつつ2つのU字状の開口部の
間を通して電子部品と平面的に重なる領域からこの領域の外側に配線を引き出すことがで
きる。
【0020】
本発明の他の観点にかかる実装構造体は、電気光学パネルに電気的に接続されてなると
共に、複数の第1の端子を有する可撓性基板と、前記複数の第1の端子と導電性の接着剤
を介してそれぞれ接続されてなる複数の第2の端子を有する電子部品とを備え、前記可撓
性基板は、前記電子部品の近傍であって、前記電子部品の角部に対応する位置に開口部又
は薄肉部を備えることを特徴とする。
【0021】
本発明では、電気光学パネルに電気的に接続されてなると共に、複数の第1の端子を有
する可撓性基板と、複数の第1の端子と導電性の接着剤を介してそれぞれ接続されてなる
複数の第2の端子を有する電子部品とを備え、可撓性基板は、電子部品の近傍であって、
電子部品の角部に対応する位置に開口部又は薄肉部を備えるので、例えば可撓性基板のう
ち電子部品が実装されている部分に対して実装されていない部分を折り曲げるような力が
働き可撓性基板が曲がるときに、曲げによる可撓性基板の応力が例えば電子部品の角部の
近傍の第1の端子に伝わらないように開口部又は薄肉部により分断すると共に、開口部又
は薄肉部で可撓性基板を曲がり易くすることができ、配列された第1の端子に力が働かな
いようにして、第1の端子の破損を防止することができる。
【0022】
本発明の他の観点にかかる電気光学装置の製造方法は、電気光学パネルに接続される可
撓性基板に複数の第1の端子を配列して設ける工程と、前記複数の第1の端子に接続され
る電子部品の近傍であって、前記電子部品の角部に対応する前記可撓性基板の位置に開口
部を形成する工程と、前記可撓性基板に前記電子部品を実装する工程とを具備することを
特徴とする。
【0023】
本発明では、電気光学パネルに接続される可撓性基板に複数の第1の端子を配列して設
ける工程と、複数の第1の端子に接続される電子部品の近傍であって、電子部品の角部に
対応する可撓性基板の位置に開口部を形成する工程と、可撓性基板に電子部品を実装する
工程とを備えているので、可撓性基板に例えば開口部を形成するだけで、他の材料等を用
いることなく低コストで可撓性基板の第1の端子の破断を防可能な電気光学装置を製造す
ることができる。
【0024】
本発明の他の観点にかかる電子機器は、上述した電気光学装置を備えたことを特徴とす
る。
【0025】
本発明では、電子部品の端子に接続された可撓性基板側の第1の端子の破損を防止する
ことが可能な電気光学装置を備えているので、表示性能に優れた電子機器を得ることがで
きる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明に実施形態を図面に基づき説明する。なお、以下実施形態を説明するにあ
たっては、電気光学装置としての液晶装置、具体的には反射半透過型のTFT(Thin
Film Transistor)アクティブマトリックス方式の液晶装置、また、そ
の液晶装置を用いた電子機器について説明するが、これに限られるものではない。また、
以下の図面においては各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮
尺や数等が異なっている。
【0027】
(第1の実施形態)
【0028】
図1は本発明に係る第1の実施形態の液晶装置の概略斜視図、図2は図1の液晶装置の
回路基板の半導体素子の平面図、図3は図2の液晶装置の回路基板の半導体素子のA−A
断面図である。
【0029】
(液晶装置の構成)
【0030】
液晶装置1は、液晶パネル2と、液晶パネル2に接続された回路基板3とを備えている
。なお、液晶装置1は、液晶パネル2を支持する図示を省略したフレーム等のその他の付
帯機構が必要に応じて付設されている。
【0031】
液晶パネル2は、基板4と、基板4に対向するように設けられた基板5と、基板4、5
の間に設けられたシール材6及び基板4、5により封止された図示しない液晶とを備えて
いる。液晶には、例えばTN(Twisted Nematic)が用いられている。
【0032】
基板4及び基板5は、例えばガラスや合成樹脂といった透光性を有する材料からなる板
状部材である。基板4の液晶側には、ゲート電極7、ソース電極8、薄膜トランジスタ素
子T及び画素電極9が形成されており、基板5の液晶側には、共通電極5aが形成されて
いる。
【0033】
ゲート電極7はX方向に、ソース電極8はY方向に、それぞれ例えばアルミニウム等の
金属材料等によって形成されている。ソース電極8は、例えば図1に示すように上半分が
左側に、下半分が右側に引き回されて形成されている。なお、ゲート電極7及びソース電
極8の本数は、液晶装置1の解像度や表示領域の大きさに応じて適宜変更可能である。
【0034】
薄膜トランジスタ素子Tは、ゲート電極7、ソース電極8及び画素電極9にそれぞれ電
気的に接続される3つの端子を備えている。薄膜トランジスタ素子Tは画素電極9、ゲー
ト電極7、ソース電極8に電気的に接続されている。これにより、ゲート電極7に電圧を
印加したときにソース電極8から画素電極9に又はその逆に電流が流れるように構成され
ている。
【0035】
また、基板4は、基板5の外周縁から張り出した領域(以下、「張り出し部」と表記す
る)4aを備えている。張り出し部4aの面上には、液晶を駆動するためのドライバIC
11、12及び13が実装されている。ドライバIC11、12及び13の図示しないバ
ンプにACF(Anisotropic Conductive Film)を介して電
気的に接続された接続用端子からそれぞれ配線14、15、16が引き出すように設けら
れている。配線14はゲート電極7、配線15、16はソース電極8にそれぞれ電気的に
繋がっている。ドライバIC11、12及び13の入力側の接続用端子(図示しない)か
ら配線17、18及び19が引き出すように設けられている。
【0036】
回路基板3は、可撓性を有しており、図1に示すように、張り出し部4aに例えば導電
性の接着剤等を介して電気的に接続されている。回路基板3は、後述する開口部が形成さ
れた可撓性基材20と、可撓性基材20に設けられた後述する出力配線21、入力配線2
2と、ドライバIC11等を制御するために可撓性基材20に実装された電子部品として
の半導体素子23とを備えている。
【0037】
可撓性基材20には、例えば半導体素子23が実装されており、この他にも図示を省略
した電源供給用の半導体素子等が実装されている。
【0038】
出力配線21は、図1及び図2に示すように、例えば半導体素子23からY方向に引き
出されており、その一端が、可撓性基材20に形成された図示を省略したスルーホール内
に設けられた接続部材を介してACF等により配線17の端部に電気的に接続されている
。出力配線21の他端は、図2に示すように例えば略矩形状の端子26に繋がっている。
端子26は、半導体素子23の図3に示す後述する端子29の数に応じてX方向に複数配
列して設けられている。複数の端子26は、少なくとも半導体素子23が回路基板3に実
装された実装領域の一辺に沿って配列されている。端子26は、図3に示すように、後述
する半田層28を介して半導体素子23の端子29に電気的に接続されている。
【0039】
入力配線22は、図1及び図2に示すように、例えば半導体素子23からY方向に引き
出されている。入力配線22の一端は、図2に示すように例えば略矩形状の端子27に繋
がっている。端子27は、半導体素子23の図3に示す後述する端子31の数に応じてX
方向に複数配列して設けられている。複数の端子27は、少なくとも半導体素子23が回
路基板3に実装された実装領域の一辺に沿って配列されている。端子27は、図3に示す
後述する半田層32を介して半導体素子23の端子31に電気的に接続されている。端子
26、27を露出させると共に出力配線21、入力配線22を覆うように、図3に示す絶
縁性のソルダーレジスト30が設けられている。なお、図2においては、ソルダーレジス
ト30の図示を省略した。
【0040】
半導体素子23は、図3に示すように例えば応力緩和構造を持たない(リードレス)S
ON(Small Outline Nonlead)パッケージやCSP(Chip
Scale Package)等であり、図2に示すようにX方向に平行な辺a、bとY
方向に平行な辺c、dとを備えた矩形状の形状を有している。半導体素子23は、可撓性
基材20に実装される面側に複数の端子29及び複数の端子31を備えている。端子29
、31は、それぞれ端子26、27に対応してX方向に配列されており、半田層28、3
2を介して端子26、27に電気的に接続されている。端子29、31の図3に示す可撓
性基材20に対向する側の面には、半田が端子29、31にのり易くするために例えば金
メッキが施されている。
【0041】
図2に示すように半導体素子23の一端の辺aに重なってそれぞれの端子26が設けら
れ、他端の辺bに重なってそれぞれの端子27が設けられている。
【0042】
開口部25a、25b、25c及び25dは、図1に示すように半導体素子23の近傍
であって、半導体素子23の角部に対応する位置に設けられている。開口部25aは、図
2に示すように半導体素子23の角部を囲むように設けられている。例えば開口部25a
は、図2に示すように辺cに平行にY方向に長手方向を有する開口部分25Aと、開口部
分25Aに対してX方向に折れ曲がって辺bに平行に形成された開口部分25Bとを備え
ている。
【0043】
開口部25aのうちの開口部分25Aは、図2に示すように半導体素子23の辺cから
X方向に離間してY方向に渡って形成されている。開口部分25Aは、実装領域の外側に
おいて実装領域の一辺に沿って延びるように設けられている。
【0044】
開口部25aのうちの開口部分25Bは、図2に示すように複数の端子27を結ぶ直線
mの半導体素子23側とは反対側(図2の直線mの左側)の領域にX方向に渡って形成さ
れている。開口部分25Bは、複数の端子27の近傍であり、かつ複数の端子27を結ぶ
線分に対して半導体素子23から離れるX方向に設けられている。開口部分25Bは、実
装領域の外側において実装領域の一辺に沿って延びるように設けられている。
【0045】
開口部25aは、図2に示すように半導体素子23の辺bに平行に設けられた開口部2
5aの内周側の辺25uと、半導体素子23の辺cに平行に設けられた開口部25aの内
周側の辺25vとを備えている。
【0046】
開口部25aの辺25uは、図2に示すように複数の端子27を結ぶ直線mの半導体素
子23側とは反対側(図2の直線mの左側)の領域に設けられている。開口部25aの辺
25vは、半導体素子23の辺cの半導体素子23側とは反対側(図2の辺cの上側)の
領域に辺cからX方向に離間して設けられている。
【0047】
開口部分25Bは、複数の端子27の両端の端子27を結ぶ線分に交わらない直線e上
に伸びる辺25uを有している。開口部分25Aは、端子27等に交わらず辺cに平行な
直線f上に伸びる辺25vを有している。L字状の開口部25aの両端部を例えば図2に
示す端点G、Jで表すときに、端点Gと端点Jとは、端点Gと端点Jとを結ぶ直線gが配
列された両端の端子27を結ぶ線分に交わらないように設けられている。
【0048】
開口部25aは、X方向に半導体素子23から例えば0.2mm程度離間して設けられ
ている。例えば図2に示す直線fと半導体素子23の辺cとのX方向の間隔が例えば0.
2mm程度に設定されている。開口部25aのX方向の幅wは例えば0.3mm程度とさ
れている。
【0049】
開口部25b、25c及び25dは、半導体素子23を中心としてX方向、Y方向に対
称に開口部25aと同様に設けられているのでその説明を省略する。これにより、半導体
素子23の4個の角部のそれぞれを囲むように開口部25a、25b、25c及び25d
が設けられている。
【0050】
(液晶装置の製造方法)
【0051】
次に、液晶装置1の製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0052】
図4は第1の実施形態の液晶装置1の製造工程を示すフローチャートである。なお、本
実施形態では、液晶パネル2の製造工程(S4)については、公知技術と同様なのでその
説明を省略し、回路基板3側の製造工程について中心的に説明する。
【0053】
まず、図3に示すように、可撓性基材20の第1の面20a側に配線21、22、端子
26、27を形成する(S1)。
【0054】
次いで、第1の面20a側をレジストにより覆い端子26、27が露出するようにソル
ダーレジスト30を形成する。
【0055】
次に、図2に示すように、後述する工程で実装される半導体素子23の角部を囲むよう
に可撓性基材20に例えば略L字状の開口部25a〜25dを形成する(S2)。このと
き、例えば開口部分25Bの長手方向が、図2に示すように直線mに平行になるようにす
ると共に、開口部分25Aの長手方向が、辺cに平行になるようにする。
【0056】
次に、半田印刷により図3に示す端子26、27に積層するように半田層28、32を
形成する。
【0057】
続いて、半導体素子23を可撓性基材20に実装する、すなわち、半導体素子23の端
子29、31を、半田層28、32を介して端子26、27に電気的に接続する(S3)

【0058】
そして、液晶パネル2と、半導体素子23が実装された回路基板3とを導電性の接着剤
等を介して電気的に接続し(S5)、導光板や反射シート等を設けるなどして液晶装置1
を製造する(S6)。
【0059】
以上で液晶装置1の製造方法についての説明を終了する。
【0060】
このように本実施形態によれば、回路基板3には、開口部25a、25b、25c及び
25dが、図1に示すように半導体素子23の近傍であって、半導体素子23の角部に対
応する位置に設けられているので、例えば回路基板3のうち半導体素子23が実装されて
いる部分に対して実装されていない部分を折り曲げるような力が働き回路基板3が曲がる
ときに、曲げによる回路基板3の応力が例えば半導体素子23の角部の近傍の端子27a
等に伝わらないように開口部25a等により分断すると共に、開口部25a等で回路基板
3を曲がり易くすることができ、配列された端子27に力が働かないようにして、端子2
7の破損を防止することができる。
【0061】
また、例えば開口部25aは、実装領域の外側において実装領域の一辺に沿って延びる
開口部分25Bを備えている、すなわち、開口部分25Bは、複数の端子27の近傍であ
り、かつ複数の端子27を結ぶ線分に対して半導体素子23から離れるX方向に設けられ
ているので、例えば曲げによる回路基板3の応力が端子27に伝わらないように開口部分
25Bにより半導体素子23から離れた位置で分断すると共に、開口部分25Bにより半
導体素子23から離れるX方向に略平行に曲がり目が形成されるようにでき、開口部分2
5Bによる回路基板3の曲がり目が端子27に交わることを防ぐことで端子27に力が働
くことを防止して確実に端子27の破断を防止することができる。
【0062】
更に、例えば開口部25aは、実装領域の外側において実装領域の一辺に沿って延びる
開口部分25Aを備えている、すなわち、開口部25aは、複数の端子27の配列の両端
の端子27を結ぶ直線の延長線と交差して延びるので、例えば曲げによる回路基板3の応
力が端子27に伝わらないように開口部分25Aにより半導体素子23から離れた位置で
分断すると共に、開口部分25Aにより半導体素子23から離れるY方向に略平行に曲が
り目が形成されるようにでき、開口部分25Aによる回路基板3の曲がり目が端子27に
交わることを防ぐことで端子27に力が働くことを防止して確実に端子27の破断を防止
することができる。
【0063】
また更に、L字状の開口部25a〜25dは、矩形状の半導体素子23のそれぞれの角
部に半導体素子23を囲むように設けられているので、例えば半導体素子23の4つの角
部で回路基板3を曲げる外力が働くときに、各角部を囲むL字状の開口部25a〜25d
により、曲げによる応力が端子26、27に伝わらないように分断し、例えば端子26、
27に応力が働くことを防止し、端子26、27の破断を防止することができる。
【0064】
図5は図1の液晶装置1の回路基板3に外力が働いたときの外観斜視図である。
【0065】
更にまた、L字状の開口部25bの両端部を例えば図5に示す端点G、Jで表すときに
、端点Gと端点Jとは、端点Gと端点Jとを結ぶ直線gが、配列された両端の端子27を
結ぶ線分に交わらないように設けられているので、例えば半導体素子23の角部からX方
向及びY方向に共に離れた位置に働く外力Fにより回路基板3に直線gに沿う曲がり目が
形成されるようにでき、端子27に力が働くことを防止して、端子27の破断を防止する
ことができる。
【0066】
(第2の実施形態)
【0067】
次に、本発明に係る第2の実施の形態の液晶装置について説明する。なお、本実施形態
以降の実施形態及び変形例においては、上記実施形態と同一の構成部材等には同一の符号
を付しその説明を省略し、異なる箇所を中心に説明する。
【0068】
図6は第2の実施の形態の液晶装置の回路基板の半導体素子の平面図である。
【0069】
上記第1の実施形態では、図2に示すように半導体素子23の四つの角部に対応して回
路基板3に略L字状の開口部25a〜25dが形成されている例を示したが、本実施形態
では、図6に示すように、回路基板3に後述する開口部35a、35b、35c及び35
dと、後述する補強部材36a、36bとが設けられている。
【0070】
回路基板3は、張り出し部4aに例えばACF等の導電性の接着剤等を介して電気的に
接続されている。回路基板3は、可撓性基材20と、可撓性基材20に設けられた出力配
線21、入力配線22と、ドライバIC11等を制御するために可撓性基材20に実装さ
れた電子部品としての半導体素子23とを備えている。
【0071】
可撓性基材20には、例えば半導体素子23が実装されており、この他にも図示を省略
した電源供給用の半導体素子等が実装されている。
【0072】
出力配線21は、例えば半導体素子23からY方向に引き出されており、その一端が、
可撓性基材20に形成された図示を省略したスルーホール内に設けられた接続部材を介し
てACF等により配線17の端部に電気的に接続されている。出力配線21の他端は、例
えば略矩形状の端子26に繋がっている。端子26は、半導体素子23の端子29の数に
応じてX方向に複数配列して設けられている。複数の端子26は、少なくとも半導体素子
23が回路基板3に実装された実装領域の一辺に沿って配列されている。端子26は、半
田層32を介して半導体素子23の端子31に電気的に接続されている。
【0073】
入力配線22は、図6に示すように、例えば半導体素子23からY方向に引き出されて
いる。入力配線22の一端は、図6に示すように例えば略矩形状の端子27に繋がってい
る。端子27は、半導体素子23の端子31の数に応じてX方向に複数配列して設けられ
ている。複数の端子27は、少なくとも半導体素子23が回路基板3に実装された実装領
域の一辺に沿って配列されている。端子27は、半田層32を介して半導体素子23の端
子31に電気的に接続されている。端子26、27を露出させると共に出力配線21、入
力配線22を覆うように、絶縁性のソルダーレジストが設けられている。なお、図6にお
いては、ソルダーレジストの図示を省略した。
【0074】
半導体素子23は、図6に示すように例えば応力緩和構造を持たないSONパッケージ
やCSP等であり、X方向に平行な辺a、bとY方向に平行な辺c、dとを備えた矩形状
の形状を有している。半導体素子23は、可撓性基材20に実装される面側に複数の端子
29及び複数の端子31を備えている。端子29、31は、それぞれ端子26、27に対
応してX方向に配列されており、半田層28、32を介して端子26、27に電気的に接
続されている。端子29、31の可撓性基材20に対向する側の面には、半田が端子29
、31にのり易くするために例えば金メッキが施されている。
【0075】
図6に示すように半導体素子23の一端の辺aに重なってそれぞれの端子26が設けら
れ、他端の辺bに重なってそれぞれの端子27が設けられている。
【0076】
開口部35a、35b、35c及び35dは、図6に示すように半導体素子23の近傍
であって、半導体素子23の角部に対応する位置に設けられている。例えば開口部35a
は、図6に示すように直線mの半導体素子23側とは反対側(図6の直線mの左側)の領
域に長手方向がX方向となるように形成されている。開口部35aは、端子27の近傍で
あり、かつ複数の端子27を結ぶ線分に対して半導体素子23から離れるX方向に設けら
れている。なお、開口部35bについては半導体素子23の中心を通るY方向の軸に対称
に開口部35aと同様に設けられており、開口部35cについては半導体素子23の中心
を通るX方向の軸に対称に開口部35aと同様に設けられているのでその説明を省略する

【0077】
補強部材36aは、図6に示すように半導体素子23の辺aの延長線p、辺bの延長線
qに交差するように設けられている。また、補強部材36aは、複数の端子27の配列の
両端の端子27を結ぶ線分に交わらない直線上に延びて設けられている。例えば、補強部
材36aは、Y方向に長手方向を有する略長方形状を有しており、半導体素子23の辺c
からX方向に離間して長手方向がY方向となるように形成されている。補強部材36aは
、直線eに交差しないように設けられている。補強部材36aは、X方向に半導体素子2
3の辺cから例えば0.2mm程度離間して設けられている。補強部材36aのX方向の
幅wは例えば0.3mm程度とされている。
【0078】
補強部材36aは、例えば可撓性基材20に設けられた金属層と、金属層に積層された
半田層とで形成されている。
【0079】
なお、補強部材36bについては、半導体素子23の中心を通るY方向の軸に対称に補
強部材36aと同様に設けられているのでその説明を省略する。図6に示す端子26、2
7と補強部材36a、36bの金属層とは、後述するように同じときに同じ材料を用いて
形成されており、半田層28、32と補強部材36a、36bの半田層とは、後述するよ
うに同じときに同じ材料を用いて形成されている。なお、補強部材36a、36bは、図
示を省略した配線により接地されていることが好ましい。
【0080】
(液晶装置の製造方法)
【0081】
次に、液晶装置の製造方法について図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態で
は、液晶パネル2の製造工程(S4)については、公知技術と同様なのでその説明を省略
し、回路基板3側の製造工程について中心的に説明する。
【0082】
まず、可撓性基材20の第1の面20a側に配線21、22、端子26、27を形成す
ると共に、補強部材36a、36bの第一層目の金属層を形成する。このとき、例えばこ
の金属層の両端部がY方向で直線m、nの半導体素子23側とは反対側の領域にまで設け
るようにする。
【0083】
次いで、第1の面20a側をレジストにより覆い端子26、27が露出するようにソル
ダーレジストを形成する。
【0084】
次に、図6に示すように、直線m、nの半導体素子23側とは反対側の領域で可撓性基
材20に例えば略長方形状の開口部35a〜35dを形成する。このとき、例えば開口部
35a等の長手方向がX方向となるようにする。
【0085】
次に、半田印刷により端子26、27に積層するように半田層28、32を形成すると
共に、補強部材36a、36bの第一層目の金属層の上にも半田層を形成する。
【0086】
続いて、半導体素子23を可撓性基材20に実装する、すなわち、半導体素子23の端
子29、31を、半田層28、32を介して端子26、27に電気的に接続する。
【0087】
そして、液晶パネル2と、半導体素子23が実装された回路基板3とをACF等の導電
性の接着剤等により接続し、導光板や反射シート等を設けるなどして液晶装置を製造する

【0088】
以上で液晶装置の製造方法についての説明を終了する。
【0089】
このように本実施形態によれば、補強部材36aは、図6に示すように半導体素子23
の辺aの延長線p、辺bの延長線qに交差するように設けられているので、回路基板3に
外力が働き回路基板3が曲がるときに、半導体素子23の辺bを境にして端子27等に大
きな応力が働くことを防止して補強部材36aが設けられた領域よりY方向の外側で回路
基板3が曲がるようにして、端子27の破断を防止することができると共に、曲がりによ
る応力が端子27等に伝わらないように開口部35aにより応力を分断し、直線eに沿っ
て回路基板3を曲がり易くでき、半導体素子23の辺bを境にして端子27等に大きな応
力が働くことを防止して、端子27の破断を防止することができる。
【0090】
また、補強部材36aは、直線eに交差しないように設けられているので、例えば補強
部材36aが開口部35aに交差する場合に開口部35aの効果を補強部材36aにより
相殺することを防止でき、開口部35a、35bと、補強部材36a等とを効果的に用い
て、端子27の破断を防止することができる。
【0091】
更に、補強部材36a、36bの第一層目の金属層は、例えば端子26、27等を形成
するときに同時に形成することができると共に、この第一層目の金属層に積層される半田
層は、例えば端子26、27に半田印刷するときに同時に形成されるので、補強部材36
a、36bを形成するための別工程を設けることが不要となり、生産性が低下することを
防止することができる。また、端子26と同じ金属と、半導体素子23を実装するために
用いられる半田とは異なる追加材料も不要なので、製造コストがアップすることを防止す
ることができる。
【0092】
図7は他の液晶装置の回路基板の半導体素子の平面図である。
【0093】
なお、上記実施形態では、半導体素子23の辺a、bに直交するように配線21、22
が引き出されている例を示したが、図7に示すように、格子状に回路基板50に設けられ
た端子43から半導体素子48の外形の辺s、kに対して約45度傾く方向に配線41、
42を引き出すようにし、端子43を結ぶ直線の延長線qと交差し半導体素子48の外形
の辺sの延長線に交差するように補強部材46、47を設け、Y方向に配列された両端の
端子43aを結ぶ線分に交わらない例えば直線44a上に長手方向となる辺44vを備え
るように開口部44等を形成するようにしてもよい。
【0094】
例えば開口部44の辺44vは、半導体素子48の辺sに略平行に設けられるようにし
、また、例えば補強部材46が、図7に示すように半導体素子48の辺kに略平行に設け
られた部分と、補強部材46の両端部にY方向に対して約45度傾斜する傾斜部とを備え
、半導体素子48の辺sの延長線及びソルダーレジストの開口部51pの辺vの延長線に
交差して設けられるようにすればよい。例えば回路基板50の開口部51pに対応する領
域が、半導体素子48の実装領域となる。また、補強部材46の幅wが例えば0.3mm
程度となるようにすればよい。そして、補強部材46が、第2の実施形態の補強部材36
a等と同様に、可撓性基材20に設けられた図示を省略した金属層と、この金属層に積層
された半田層とを備えるようにすればよい。
【0095】
更に、可撓性基材20に、端子43を露出させると共に入力配線41、出力配線42を
覆うように、図示を省略した絶縁性のソルダーレジストを設け、ソルダーレジストに、格
子状に設けられた端子43を露出させるための例えば矩形状の開口部51pと、それぞれ
補強部材46、47を露出させるための開口部54、55を形成するようにすればよい。
なお、可撓性基材20の第2の面20b側には、図7に示すように例えば矩形状の配線パ
ターン99が形成するようにすればよい。なお、端子43上に印刷された半田49により
半導体素子48が実装される。
【0096】
この場合には、開口部44は、少なくともY方向に配列された両端の端子43aを結ぶ
線分に交わらない例えば直線44a上に開口部44の長手方向となる辺44vを備えるの
で、例えば可撓性基材20のうち半導体素子48が実装されている部分に対して実装され
ていない部分を折り曲げるような力が働くときに、例えば開口部44により応力が端子4
3に伝わらないように分断することができ、開口部44の位置で回路基板3が撓むように
でき、端子43に応力が働くことを防止して端子43の破断を防止することができると共
に、補強部材46が半導体素子48の辺sの延長線及びソルダーレジストの開口部51p
の辺vの延長線qに交差して設けられているので、補強部材46により力が端子43a等
に作用しないようにX方向にずらして、端子43を補強することができ、端子43の破損
を防止することができる。なお、図7に示すように入出力配線41、42をX、Y方向に
対して約45度傾く方向に引き出し、入出力配線41、42を避けるように開口部44、
45、補強部材46、47を設ける例を示したが、開口部の数、補強部材の数及び形状等
は、入出力配線41、42の引き回し方向等に応じて適宜変更可能である。また、例えば
補強部材46、47等の代りに、電子部品等を補強部材として兼用することで、省スペー
ス化を図るようにしてもよい。
【0097】
なお、上記第1、第2の実施形態では、それぞれ図2、図6に示すように、半導体素子
23がX方向に配列された端子26、27のみを備え、半導体素子23の端子26、27
からY方向にそれぞれ配線21、22が引き出される例を示した。しかし、これに限定さ
れず、例えば、回路基板3が、複数の端子27の配列方向に直交するY方向に配列された
複数の端子56と、端子56にそれぞれ繋がってX方向に引き出された配線57とを備え
、複数の端子56の配列方向に略平行に半導体素子60の端子56側とは反対側でY方向
に配列された複数の端子58と、端子58にそれぞれ繋がってX方向に引き出された配線
59とを備えるようにしてもよい。
【0098】
図8は4辺に端子を有する半導体素子の平面図である。
【0099】
図8に示すように開口部25aの辺25vと、開口部25cの辺25wとが、辺cに略
平行な直線f上に重なっている。直線fは、端子56を結ぶ直線hの半導体素子60側と
は反対側に位置している。開口部25a〜25dは、半導体素子60のそれぞれの角部を
囲むように設けられている。端子26、27から引き出された配線21、22と、端子5
6、58から引き出された配線57、59とが十字状に設けられている。このような場合
には、例えば外力が回路基板3に働いたとき等に、例えばL字状の開口部25cにより応
力が端子56に伝わらないように分断すると共に、複数の端子56の配列からX方向に離
間した直線fに沿って曲がり目が形成されるようにすることができ、開口部25cと半導
体素子60の端子との間の回路基板3が撓むことをなくすことができる。このように、開
口部25a〜25dにより外力による応力を分断し、半導体素子60の各辺に沿うように
端子26、27、56、58が設けられている場合にも、端子26、27、56、58に
応力が働くことを防止して端子26、27、56、58の破断を防止することができる。
【0100】
図9は傾斜する開口部を有する回路基板に実装された半導体素子の平面図である。
【0101】
また、上記実施形態では、回路基板3に実装された半導体素子23等の外形の辺に略平
行となる部分ができるように開口部25a等が形成されている例を示したが、例えば、略
長方形状の開口部61a、61b、61c及び61dを例えば辺a、b等に対して傾斜し
て設けるようにしてもよい。すなわち、例えば開口部61aが、図9に示すように端子2
7を結ぶ線分に交わらない直線r上に設けられているようにすればよい。これにより、外
力により回路基板3が撓んだとしても、回路基板3の曲がり目が直線rに沿うように形成
され、端子27等の配列に回路基板3の曲がり目が交わることを防止することができ、端
子27等に応力が働くことを防止して端子27等の破断を防止することができる。
【0102】
図10はL字状の開口部を有する回路基板に実装された半導体素子の平面図である。
【0103】
更に、上記第1の実施形態等では、半導体素子23等の角部を囲むように4つの開口部
25a等が形成された回路基板3を用いる例を示したが、例えば、図10に示すように、
半導体素子23の辺cの一部と、辺bの略全部とに平行となるように略L字状に開口部6
3が形成され、半導体素子23の辺dの一部と、辺aの略全部とに平行となるように略L
字状に開口部64が形成された回路基板を用いるようにしてもよい。例えば開口部63の
内周側のX方向に平行な辺63uは、直線mの半導体素子23側とは反対側の領域に設け
られており、開口部63の内周側のY方向に平行な辺63vは、半導体素子23の辺cか
らX方向に離間して設けられている。なお、開口部64については、開口部63と半導体
素子23の中心点を中心として点対称となるようにもうけられているのでその説明を省略
する。これにより、例えば、外力による応力が端子27に伝わらないように開口部63に
より略完全に分断することができ、端子27の破断を防止することができる。
【0104】
図11は不連続な開口部を有する回路基板に実装された半導体素子の平面図である。
【0105】
なお、図11に示すように、例えば図10に示す開口部63の代りに複数の開口部70
、71、72、73、74及び75が不連続に略L字状に半導体素子23の角部を囲むよ
うに設け、開口部64の代りに複数の開口部76、77、78、79、81及び81が不
連続に略L字状に半導体素子23の角部を囲むように設けるようにしても図10に示す場
合と同様の効果を得ることができる。
【0106】
図12は弧状部が設けられた開口部を有する回路基板上の半導体素子の平面図である。
【0107】
また、上記実施形態等では、回路基板3に形成された開口部25a等の内周側の角が略
直角の場合について例示したが、例えば図12に示すように、開口部25a〜25dと同
じ位置に形成された開口部65a、65b、65c及び65dの内周側の角に弧状部66
a等を形成するようにしてもよい。これにより、外力が回路基板3に働いたとき等に、開
口部65a等がその内周側の角から破断することを防止することができる。
【0108】
更に、予め回路基板3が湾曲して用いられる場合等には、例えば、複数の端子27が、
回路基板3が湾曲する方向に配列されているようにすることで、例えば回路基板3の湾曲
により端子27に応力が生ずることを開口部25a等により効果的に防止して回路基板3
の湾曲による応力が端子27等に働くことを防止して端子27等の破断を防止することが
できる。
【0109】
上記実施形態等では、貫通する開口部25a等を形成する例を示したが、例えば回路基
板3に開口部25aを形成する代わりに、回路基板3の厚さが他の部分での回路基板3の
厚さより薄い薄肉部を設けるようにしてもよい。この場合には、例えば補強部材36a等
を形成するために他の材料を用いる場合に比べて低コスト化を図ることができると共に、
軽量化を図ることができる。
【0110】
(第3の実施形態)
【0111】
次に、本発明に係る第3の実施の形態の液晶装置について説明する。なお、上記実施形
態と同一の構成部材等には同一の符号を付しその説明を省略し、異なる箇所を中心に説明
する。また、製造方法については、第1の実施形態等と同様なのでその説明を省略する。
【0112】
図13は第3の実施の形態の液晶装置の回路基板の半導体素子の平面図、図14は図1
3に示す半導体素子のB−B断面図である。
【0113】
上記第1の実施形態では、図2に示すように半導体素子23の四つの角部に対応して回
路基板3に略L字状の開口部25a〜25dが形成されている例を示したが、本実施形態
では、図13に示すように、半導体素子23の出力側の端子29が設けられた側の一対の
角部R1を囲むようにU字状の開口部125が設けられ、半導体素子23の入力側の端子
31が設けられた側の一対の角部R2を囲むようにU字状の開口部126が設けられてい
る。
【0114】
本実施形態の液晶装置は、液晶パネル2と回路基板3´とを備えている。回路基板3´
は、張り出し部4aに例えばACF等の導電性の接着剤等を介して電気的に接続されてい
る。回路基板3´は、後述する開口部125、126、後述するスルーホール127、1
28が形成された可撓性基材20´と、図14に示すように可撓性基材20´の第1の面
20aに設けられた出入力端子26´、27´と、第1の面20a側とは反対側の第2の
面20bに設けられた出力配線21´、入力配線22´と、上述した半導体素子23とを
備えている。
【0115】
可撓性基材20´は、図13に示すように半導体素子23の出力側の端子29が設けら
れた側の一対の角部R1を囲むようにU字状に設けられた開口部125と、半導体素子2
3の入力側の端子31が設けられた側の一対の角部R2を囲むようにU字状に設けられた
開口部126とを備えている。
【0116】
開口部125は、図13に示すように半導体素子23の近傍であって、一辺aの両端に
対応する半導体素子23の2つの角部R1を囲むように設けられている。開口部125は
、例えば実装領域の外側において出力側の端子29の配列に平行な辺aに沿う方向に延び
る開口部分125Aと、辺c、dに平行にY方向に延設された開口部分125Bとを備え
ている。開口部分125Aと、開口部分125Bとは、一体的に(連続的に)略U字状に
形成されている。
【0117】
開口部126は、図13に示すように半導体素子23の近傍であって、一辺bの両端に
対応する半導体素子23の2つの角部R2を囲むように設けられている。開口部126は
、例えば実装領域の外側において入力側の端子31の配列に平行な辺bに沿う方向に延び
る開口部分126Aと、辺cに平行にY方向に延設された開口部分126Bとを備えてい
る。開口部分126Aと、開口部126Bとは、一体的に(連続的に)略U字状に形成さ
れている。
【0118】
スルーホール127、128は、図14に示すように、可撓性基材20´の第1の面2
0a側から第2の面20b側に貫通して可撓性基材20´に形成された貫通孔である。ス
ルーホール127、128は、図13に示すように、例えば実装領域の外側かつ出入力端
子26´、27´に平面的に重なる位置に形成されている。スルーホール127、128
内には、図14に示すように、出入力端子26´、27´と出入力配線21´、22´と
をそれぞれ電気的に接続するための導電部材130、131が設けられている。
【0119】
出入力端子26´、27´は、可撓性基材20´の第1の面20a上に端子29、31
に対応して形成されている。出入力端子26´、27´は、半導体素子23の端子29、
31の数に応じてX方向に複数配列して辺a、bに沿ってそれぞれ配列されている。出入
力端子26´、27´は、図14に示すように、例えばそれぞれ半田層28、32を介し
て半導体素子23の端子29、31に電気的に接続されている。
【0120】
出力配線21´は、図14に示すように、例えば可撓性基材20´の第2の面20b側
に形成されており、その一端がスルーホール127内の導電部材130を介して出力端子
26´に電気的に接続されており、その他端が、可撓性基材20´に形成された図示を省
略したスルーホール内に設けられた接続部材を介してACF等により配線17の端部に電
気的に接続されている。出力配線21´は、例えばスルーホール127内の導電部材13
0の位置から半導体素子23の直下を通り開口部125、126の間を通って実装領域の
外側に引き出されている。
【0121】
入力配線22´は、図14に示すように、例えば可撓性基材20´の第2の面20b側
に形成されており、その一端がスルーホール128内の導電部材131を介して入力端子
27´に電気的に接続されており、その他端が、例えば図示しない外部機器等に電気的に
接続されている。入力配線22´は、例えばスルーホール128内の導電部材131の位
置から半導体素子23の直下を通り開口部125、126の間を通って実装領域の外側に
引き出されている。
【0122】
なお、開口部125、126は、可撓性基材20´の厚さより薄い薄肉部であってもよ
い。
【0123】
このように本実施形態によれば、開口部125は、実装領域の外側において一辺aに沿
って延びる開口部分125Aと、一辺aに直交する他辺c、dに沿って延びる開口部分1
25Bとを有し、開口部126は、実装領域の外側において一辺bに沿って延びる開口部
分126Aと、一辺bに直交する他辺c、dに沿って延びる開口部分126Bとを有し、
開口部分125Aと開口部分125Bとが、半導体素子23の端子29が設けられた側の
一対の角部R1を囲むように一体的にU字状に設けられ、開口部分126Aと開口部分1
26Bとが、半導体素子23の端子31が設けられた側の一対の角部R2を囲むように一
体的にU字状に設けられている。このため、例えば、製造工程中等に可撓性基板3´に外
力が働き可撓性基板3´が曲がるときに、可撓性基板3´に発生する応力をU字状の開口
部125、126により広範囲にわたって分断することができ、端子29、31と出入力
端子26´、27´との接続部に力が働かないようにして端子29、31と出入力端子2
6´、27´との接続部での破損等をより確実に防止することができる。
【0124】
また、可撓性基材20´に形成されたスルーホール127、128内の導電部材130
、131等を介して、半導体素子23の出入力側の端子29、31と、出入力配線21´
、22´が電気的に接続され、出力配線21´は、例えばスルーホール127内の導電部
材130の位置から半導体素子23の直下を通り開口部125、126の間を通って実装
領域の外側に引き出されているので、配線の省スペース化を図ることができる。
【0125】
なお、本実施形態では、ドライバIC23の両側に開口部125、126が形成されて
いる例を示した。しかし、これに限定されず、例えば出力配線21´、入力配線22´等
の位置に応じて、開口部を一つ形成するようにしてもよい。
【0126】
(第4の実施形態・電子機器)
【0127】
次に、上述した液晶装置1を備えた本発明の第4の実施形態に係る電子機器について説
明する。
【0128】
図15は本発明の第4の実施形態にかかる電子機器の表示制御系の全体構成の概略構成
図である。
【0129】
電子機器300は、表示制御系として例えば図15に示すように液晶パネル2及び表示
制御回路390などを備え、その表示制御回路390は表示情報出力源391、表示情報
処理回路392、電源回路393及びタイミングジェネレータ394などを有する。
【0130】
また、液晶パネル2には表示領域Iを駆動する半導体素子23等を含む駆動回路361
を有する。
【0131】
表示情報出力源391は、ROM(Read Only Memory)やRAM(R
andom Access Memory)などからなるメモリと、磁気記録ディスクや
光記録ディスクなどからなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同
調回路とを備えている。更に表示情報出力源391は、タイミングジェネレータ394に
よって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号などの形
で表示情報を表示情報処理回路392に供給するように構成されている。
【0132】
また、表示情報処理回路392はシリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ロー
テーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路などの周知の各種回路を備え、入力した
表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路361へ
供給する。また、電源回路393は、上述した各構成要素に夫々所定の電圧を供給する。
【0133】
このように本実施形態によれば、回路基板3の端子26、27の破損を防止することが
できる液晶装置1を備えているので、表示性能に優れた電子機器を得ることができる。
【0134】
具体的な電子機器としては、携帯電話機やパーソナルコンピュータなどの他に液晶装置
が搭載されたタッチパネル、プロジェクタ、液晶テレビやビューファインダ型、モニタ直
視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション、ページャ、電子手帳、電卓、ワード
プロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末等が挙げられる。そして、こ
れらの各種電子機器の表示部として、上述した例えば液晶装置1等が適用可能なのは言う
までもない。
【0135】
なお、本発明の電子機器は、上述した例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸
脱しない範囲において種々変更を加え得ることは勿論である。また、本発明の要旨を変更
しない範囲で、上記各実施形態を組み合わせてもよい。
【0136】
例えば、上述の実施形態ではTFT型の液晶装置1等について説明したがこれに限られ
るものではなく、例えばTFD(Thin Film Diode)型アクティブマトリ
ックス型、パッシブマトリクス型の液晶装置であってもよい。また、プラズマディスプレ
イ装置、電気泳動ディスプレイ装置、電子放出素子を用いた装置(Field Emis
sion Display及びSurface‐Conduction Electro
n‐Emitter Display等)などの各種電気光学装置に本発明を適用しても
よい。
【0137】
また、上述の実施形態等では、液晶パネル2にACF等の導電性の接着剤を介して可撓
性を有する回路基板3が電気的に接続されている例を示したが、例えば液晶パネル2と、
回路基板3とを、図示を省略した回路基板3とは別の可撓性を有する基板を介して電気的
に接続するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】本発明に係る第1の実施形態の液晶装置の概略斜視図である。
【図2】図1の液晶装置の回路基板の半導体素子の平面図である。
【図3】図2の液晶装置の回路基板の半導体素子のA−A断面図である。
【図4】第1の実施形態の液晶装置の製造工程を示すフローチャートである。
【図5】図1の液晶装置の回路基板に外力が働いたときの外観斜視図である。
【図6】第2の実施の形態の液晶装置の回路基板の半導体素子の平面図である。
【図7】他の液晶装置の回路基板の半導体素子の平面図である。
【図8】4辺に端子を有する半導体素子の平面図である。
【図9】傾斜する開口部を有する回路基板に実装された半導体素子の平面図である。
【図10】L字状の開口部を有する回路基板に実装された半導体素子の平面図である。
【図11】不連続な開口部を有する回路基板に実装された半導体素子の平面図である。
【図12】弧状部が設けられた開口部を有する回路基板上の半導体素子の平面図である。
【図13】第3の実施の形態の液晶装置の回路基板の半導体素子の平面図である。
【図14】図13に示す半導体素子のB−B断面図である。
【図15】本発明に係る第4の実施形態の電子機器の表示制御系の概略構成図である。
【符号の説明】
【0139】
T…薄膜トランジスタ素子、a、b、c、d、25u、25v、25w、44v、63
u、63v…辺、 e、f、h、m、n、r、44a…直線、 p、q 延長線、 G、
J…端点、 F…外力、 s、v、k…辺、 R1、R2 角部、 1…液晶装置、 2
…液晶パネル、 3、3´、50…回路基板、 4、5…基板、 4a…張り出し部、
5a…共通電極、 6…シール材、 7…ゲート電極、 8…ソース電極、 9…画素電
極、 11、12、23、48、60…ドライバIC、 14、15、16、17、18
、57、59…配線、 20、20´…可撓性基材、 20a…第1の面、 20b…第
2の面、 21、21´…出力配線、 22、22´…入力配線、 25a、25b、2
5c、25d、35a、35b、35c、35d、44、45、54、55、61a、6
1b、63、64、65a、65b、71、72、73、74、75、75、76、77
、78、79、80、81、125、126…開口部、 25A、25B、125A、1
25B、126A、126B…開口部分、 26、27、27a、29、31、43、4
3a、43b、56、58…端子、 26´ 出力端子、 27´ 入力端子、 28、
32、49…半田層、 30…ソルダーレジスト、 36a、36b、46、47…補強
部材、 41、42…入出力配線、 51p…開口部、 66a 弧状部、 99…配線
パターン、 127、128 スルーホール、 130、131 導電部材、 300…
電子機器、 361…駆動回路、 390…表示制御回路、 391…表示情報出力源、
392…表示情報処理回路、 393…電源回路、 394…タイミングジェネレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気光学パネルと、
前記電気光学パネルに電気的に接続されてなると共に、複数の第1の端子と、前記複数
の第1の端子と導電性の接着剤を介してそれぞれ接続されてなる複数の第2の端子を有す
る電子部品と、を有する可撓性基板とを備え、
前記可撓性基板は、前記電子部品の近傍であって、前記電子部品の角部に対応する位置
に開口部又は薄肉部を備えることを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記開口部又は薄肉部は、前記複数の第1の端子の配列の両端の第1の端子を結ぶ直線
の延長線と交差して延びることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記複数の第1の端子は、少なくとも前記電子部品が前記可撓性基板に実装された実装
領域の一辺に沿って配列されてなり、
前記開口部又は薄肉部は、前記実装領域の外側において前記実装領域の一辺に沿って延
びる第1の開口部又は第1の薄肉部を有することを特徴とする請求項1に記載の電気光学
装置。
【請求項4】
前記可撓性基板は、前記実装領域の前記一辺に直交する他辺に沿って配列された複数の
第3の端子を有し、
前記開口部又は薄肉部は、前記実装領域の外側において前記実装領域の前記他辺に沿う
方向に延びる第2の開口部又は第2の薄肉部を有することを特徴とする請求項3に記載の
電気光学装置。
【請求項5】
前記開口部又は薄肉部は、前記第1の開口部と前記第2の開口部とで、又は前記第1の
薄肉部と前記第2の薄肉部とで、前記電子部品の外形の前記一辺及び前記他辺とで形成さ
れた該電子部品の前記角部を囲むように一体的に形成されたL字状の開口部又は薄肉部が
、矩形状の前記電子部品のそれぞれの前記角部に該電子部品を囲むように設けられている
ことを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記開口部又は薄肉部は、前記複数の第1の端子の両端の第1の端子を結ぶ線分に交わ
らない直線上に長手方向に伸びる辺が、前記電子部品の一辺に対して傾いて設けられてい
ることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項7】
前記開口部又は薄肉部は、開口又は薄肉の内周側の角に弧状部が形成されていることを
特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項8】
前記複数の第1の端子は、前記可撓性基板が前記開口部により湾曲する方向に配列され
ていることを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか一項に記載の電気光学装
置。
【請求項9】
前記複数の第1の端子の配列の両端の第1の端子を結ぶ直線の延長線と交差して延びる
補強部材を更に備えたことを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか一項に記
載の電気光学装置。
【請求項10】
前記開口部又は薄肉部は、前記実装領域の外側において前記実装領域の前記一辺に直交
する他辺に沿う方向に延びる第2の開口部又は第2の薄肉部を有すると共に、前記電子部
品は、前記一辺の両端に対応する2つの前記角部を有し、
前記第1の開口部と前記第2の開口部とが、又は前記第1の薄肉部と前記第2の薄肉部
とが、前記2つの角部を囲むように一体的にU字状に設けられていることを特徴とする請
求項3に記載の電気光学装置。
【請求項11】
前記複数の第1の端子は、前記実装領域の前記一辺に平行な他の一辺に沿って配列され
てなり、
前記開口部又は薄肉部は、前記実装領域の外側において前記実装領域の前記他の一辺に
沿って延びる第3の開口部又は第3の薄肉部と、前記実装領域の外側において前記実装領
域の前記他辺に沿う方向に延びる第4の開口部又は第4の薄肉部とを有すると共に、前記
電子部品は、前記他の一辺の両端に対応する2つの他の前記角部を有し、
前記第3の開口部と前記第4の開口部とが、又は前記第3の薄肉部と前記第4の薄肉部
とが、前記2つの他の角部を囲むように一体的にU字状に設けられており、
前記可撓性基板は、前記電子部品と対向する面とは反対側の面に設けられた配線を有す
ると共に、前記第1の端子と前記配線とを接続するための貫通孔が形成されており、
前記配線は前記貫通孔内に設けられた導電部材を介して前記第1の端子に接続され前記
電子部品に平面的に重なって引き回されると共に、2つのU字状の前記開口部又は薄肉部
の間を通って2つのU字状の前記開口部又は薄肉部の外側に引き出されていることを特徴
とする請求項10に記載の電気光学装置。
【請求項12】
電気光学パネルに電気的に接続されてなると共に、複数の第1の端子を有する可撓性基
板と、
前記複数の第1の端子と導電性の接着剤を介してそれぞれ接続されてなる複数の第2の
端子を有する電子部品とを備え、
前記可撓性基板は、前記電子部品の近傍であって、前記電子部品の角部に対応する位置
に開口部又は薄肉部を備えることを特徴とする実装構造体。
【請求項13】
電気光学パネルに接続される可撓性基板に複数の第1の端子を配列して設ける工程と、
前記複数の第1の端子に接続される電子部品の近傍であって、前記電子部品の角部に対
応する前記可撓性基板の位置に開口部を形成する工程と、
前記可撓性基板に前記電子部品を実装する工程と
を具備することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【請求項14】
請求項1から請求項11のうちのいずれか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特
徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−309184(P2006−309184A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−82208(P2006−82208)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【出願人】(304053854)三洋エプソンイメージングデバイス株式会社 (2,386)
【Fターム(参考)】