電界緩和プレートを有する高電子移動度トランジスタ半導体デバイスおよびその製造方法
【課題】 高電界による劣化メカニズムを最小化でき、信頼性のあるマイクロ波およびミリ波周波数動作に適したHEMTデバイスを製造することのできる半導体デバイス製造プロセスを提供する。
【解決手段】 半導体デバイスは、チャネル層及びショットキーコンタクトを形成するため、バリア層上においてドレイン領域とソース領域との間に配設されるTゲートを含む。第1の不活性電界緩和プレートは、Tゲートの一部の上に配設され、第2の活性フィールドプレートは、バリア層上においてTゲートの近傍に配設される。
【解決手段】 半導体デバイスは、チャネル層及びショットキーコンタクトを形成するため、バリア層上においてドレイン領域とソース領域との間に配設されるTゲートを含む。第1の不活性電界緩和プレートは、Tゲートの一部の上に配設され、第2の活性フィールドプレートは、バリア層上においてTゲートの近傍に配設される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野は、一般に、半導体デバイスおよびその製造方法に係り、更に詳しくは、マイクロ波およびミリ波周波数で作動する半導体デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
III族窒化物などのバンドギャップの大きい半導体は、多くの優れた特性を示すため、多くの電子的用途において極めて魅力的なものとなっている。特に、絶縁破壊電界強度が高く、電流容量が高く、電子飽和速度が高いことから、窒化物系高電子移動度トランジスタ(HEMT)は、マイクロ波およびミリ波周波数での超高電圧および高出力が可能である。なお、連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載として、アメリカ合衆国政府は、本発明の全額支払済みの使用権を有し、また、限られた状況において、本特許所有者は、海軍省海軍研究局により付与される政府契約番号第N00014−05−C−0121の条件によって規定される所定の条件に基づいて第三者に使用許諾することを要求する権利を有している。
【特許文献1】米国特許第7089490号明細書
【特許文献2】米国特許第7161194号明細書
【特許文献3】米国特許公開第2007/0138506号公報
【特許文献4】米国特許公開第2003/0227027号公報
【特許文献5】米国特許公開第2003/0218183号公報
【特許文献6】米国特許公開第2002/0137236号公報
【特許文献7】米国特許第6852615号明細書
【特許文献8】米国特許公開第2006/0289901号公報
【特許文献9】米国特許公開第2006/0226442号公報
【特許文献10】米国特許公開第2006/0255366号公報
【特許文献11】米国特許公開第2007/0164322号公報
【特許文献12】米国特許公開第2007/0164321号公報
【特許文献13】米国特許公開第2006/0255364号公報
【特許文献14】米国特許公開第2006/0214187号公報
【特許文献15】米国特許公開第2005/0263844号公報
【特許文献16】米国特許公開第2005/0067693号公報
【特許文献17】米国特許公開第2005/0051800号公報
【特許文献18】米国特許第7102179号明細書
【特許文献19】米国特許第7045404号明細書
【特許文献20】米国特許第7030428号明細書
【特許文献21】米国特許第6982204号明細書
【特許文献22】米国特許第6777278号明細書
【特許文献23】米国特許公開第2005/0051796号公報
【特許文献24】米国特許公開第2006/0043416号公報
【特許文献25】米国特許公開第2007/0018210号公報
【非特許文献1】「フィールドプレートを備えたGaN/AlGaN HEMT デバイスの先端モデリング」 ブランニックら、フィジカステイタスソリディ」(PhysicaStatus Solidi)、2007年、第4巻、第651−654頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この技術の幅広い採用を促進するため、III族窒化物HEMTは、出力低下前の最低動作時間持続時間などの一定の評価数値を満たしている必要がある。デバイスの寿命を制限するある側面は、これらの構造における高電界の存在であり、ストレス時間の経過とともに電荷トラップの増大や過剰なゲートリークなどを引き起こす原因となっている。これら電界によりもたらされるメカニズムが、デバイスの安定性を得るうえで著しい障害になることがある。
【0004】
高電界による劣化メカニズムを最も小さく抑えると共に、信頼性のあるマイクロ波およびミリ波周波数動作に適したHEMTデバイスの製造を実現可能な半導体デバイス製造プロセスが望まれている。このような半導体製造プロセスが現在の半導体デバイス製造プロセスの生産効率及び複雑さのレベルを満たしていれば一層望ましい。このような半導体製造プロセスが製造環境において再現性やロバスト性を有していれば更に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、様々な実施形態による半導体デバイスは、ミリ波周波数におけるデバイスの性能に実質的な影響を与えることなく、前述の電界を最小化するとともにデバイスの信頼性を向上させるフィールドプレートを含む。
【0006】
ソース領域、ドレイン領域、Tゲート、及び様々な実施形態による電界緩和機能を含む半導体基板上に半導体デバイスを形成する方法は、Tゲート上、ならびにYゲートとソース領域との間およびTゲートとドレイン領域との間の表面領域上に誘電体層を形成するステップと、誘電体層上にレジスト層を形成するステップと、レジスト層に窓を形成するステップと、指向性堆積技術により窓内およびレジスト層上に金属膜を堆積するステップと、レジストをリフトオフして、Tゲートの一部の上に配設する第1フィールドプレート(電気不活性または浮遊フィールドプレート)を形成すると共に、半導体基板上においてTゲートの近傍に配設する第2フィールドプレート(活性フィールドプレート)を形成するステップとを含む。
【0007】
新規な方法によれば、フィールドプレートの形状を最適化することができる。具体的には、ゲートに対するフィールドプレートの配置を正確にしながら(約0.1ミクロン以内)、活性フィールドプレートの寸法を極めて小さく(0.2ミクロン未満)することができる。さらに、新規な方法によれば、フィールドプレートをソース電極またはゲート電極に接続するという柔軟性も提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
各図の全体を通じて同一の又は機能的に類似した要素に同じ部材番号を付し、以下の詳細な説明と共に本明細書に組み込まれ、かつその明細書の一部をなす添付の図面は、様々な実施形態を詳細に示すとともに、本発明による様々な原理および利点のすべてを説明するのに役立つ。
【0009】
半導体デバイスおよびその製造方法について様々な実施形態を、図面を参照して説明する。図面において、同じ部材番号は同じ構成要素を表している。また、複数の同じ構成要素のうち例示的なものの1つを識別するために、1つの部材番号を使用することがある。
【0010】
図1A〜図1Jを参照しながら、高電子移動度トランジスタ(HEMT)の表面上の電界を抑制するための電界緩和プレート(フィールドプレート)を有する半導体デバイスを形成する方法を説明する。
【0011】
図1Aを参照すると、ここでは、マイクロ波およびミリ波周波数で作動するHEMTまたはヘテロ構造電界効果トランジスタ(HFET)は、いずれも纏めてHEMTと称することにするが、これらは、従来の技術によって作製される。HEMTは、例えば、炭化珪素(SiC)基板などの半絶縁性基板と、チャネル層と、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AIN)、窒化インジウム(InN)、またはその合金などの様々なIII−N族半導体材料からなる電子供給層またはバリア層とを含む。複合バリア層は、窒化珪素(SiN)、二酸化珪素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、またはその他絶縁材料を含む薄い誘電体層を含むことができる。半絶縁性基板、チャネル層、および電子供給層はいずれも、簡潔にするために1つの半導体基板100により表されている。当業者であれば、電子供給層から電子がチャネル層に移動して、ソース領域104とドレイン領域102との間に電流を通す二次元電子ガス(2DEG)チャネルを形成することは明らかである。図示しないが、ソース領域104およびドレイン領域102は、例えば、チタン、アルミニウム、ニッケルおよび金の合金層などの低抵抗オーミックコンタクトを含む。
【0012】
図1Bを参照すると、半導体基板100には、電子ビーム(eビーム)リソグラフィ(EBL)レジスト層106が形成されている。EBLレジスト層106は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)膜とPMMA膜上に形成される共重合体膜とからなる2層のレジスト膜にすることもできる。一方で、EBLレジスト層106は、PMMAおよび共重合体に限られず、例えば、ポリジメチルグルタルイミド(PMGI)、ZEP520、ZEP7000等などの他の電子ビーム感応性レジストであってもよい。
【0013】
レジスト層106は、例えば、高速で回転させながら、半導体基板100上にPMMA膜と共重合体膜とを連続して堆積させることにより、同半導体基板100上に形成することができる。しかしながら、結果として半導体基板100がレジスト層106により均一に被覆されるのであれば、どのようなレジスト形成プロセスを使用してもよい。その後、当業者にとって、レジスト層106をソフトベークして、溶剤の痕を除去できることは明らかである。
【0014】
図1Cを参照すると、レジスト層106にEBLを施すことにより、レジスト層106には、下部の幅が相対的に狭く、かつ上部の幅が相対的に広い縦断面を有する窓108が形成される。例えば、eビームをレジスト層106に対し直接的に照射して直接的に書込むことにより、窓108が形成される。それに代えて、自己支持マスクを、平行電子ビームを発射するフラッド電子銃源と共に使用することもできる。さらにマスクは、レジスト層106上にて直接的に描画されて、窓108が形成される。それに代えて、パターン形成のためのプロセスには、フォトレジストの二層を利用した様々な光学リソグラフィを用いることもできる。
【0015】
図1Dを参照すると、例えば、ニッケルおよび金またはその組合せなどの金属を蒸発温度に加熱してから蒸着させて金属膜110を形成する蒸着プロセスによって、レジスト層106および窓108に金属膜110を堆積する。
【0016】
金属膜の堆積の前に、例えば、反応性イオンエッチング(RIE)または誘導結合型プラズマ(ICP)エッチングなどのウェットまたはドライエッチング技術を用いて、バリア層にウェットまたはドライリセスエッチングを行うことができる。
【0017】
図1Eを参照すると、半導体基板100からレジスト層106をリフトオフすることによって、蓄積した電子の面電荷密度を変調するためのショットキー障壁ゲートの機能を果たす金属Tゲート111を形成する。レジスト層106は、例えば、アセトンまたはメチルエチルケトンなどの剥離液または化学溶剤を塗布して、あるいは酸素プラズマシステムでレジスト層106を酸化させることによって、リフトオフできる。金属膜110の蒸着とレジスト層106のリフトオフとにより、金属Tゲート111は、上部に翼部と称される広い部分を下部にゲート棒と称される薄い部分をそれぞれ含むキノコ形状を有するようになる。金属Tゲート111は、サブ0.1ミクロン程度のゲート棒をもつことができる。
【0018】
図1Fを参照すると、ドレイン領域102、ソース領域104、金属Tゲート111、ソース領域104及び金属Tゲート111間の基板100の表面部分、並びに、ドレイン領域102及び金属Tゲート111間の基板100の表面部分に誘電体材料を堆積することにより、誘電体層112が形成される。誘電体材料としては、例えば、窒化珪素(SiN)、二酸化珪素(SiO2)、または高い耐電性を示す絶縁体として適したあらゆる他の材料が挙げられる。誘電体材料は、例えば、プラズマ化学気相成長法(PECVD)又はスパッタ成膜法によって堆積することができる。
【0019】
図1Gを参照すると、誘電体層112上に、レジスト層106と同様に、第2レジスト層114を形成する。図1Hを参照すると、第2レジスト層114上において、EBLまたはステッパリソグラフィなどのフィールドプレートリソグラフィプロセスを行うことにより、レジスト層114に窓116が形成される。窓116は、ドレイン領域102と金属Tゲート111との間の領域を開口させるようにパターン形成される。
【0020】
図1Iを参照すると、レジスト層114および窓116に金属膜118を堆積することにより、第1および第2の電界緩和プレートを形成する。金属膜118は、例えば、eビーム蒸着などの指向性堆積技術によって形成することが好ましい。この場合、例えば、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、金(Au)、またはその組合せなどの多様な金属を使用してもよい。
【0021】
図1Jを参照すると、半導体基板100からレジスト層114をリフトオフすることによって、第1および第2の電界緩和プレート120,122を形成する。第1および第2の電界緩和プレート120,122は、Tゲート111の翼部を主遮断点としてかつ指向性堆積技術を用いて、互いに連続しないように形成される。一般に大きい方の第1電界緩和プレート120は、電気的に不活性である。すなわち、これはどの電極にも接続しておらず、デバイスの性能に影響しないようにTゲート111の頂部に浮遊しているだけである。これに対して、一般には小さい方の第2電界緩和プレート122は、適切な給電設計によりソース領域104またはTゲート111に接続することにより、デバイスの性能への影響を最も小さく抑えつつ、所望の電界の抑制を提供する。活性フィールドプレートを極めて小さくした結果、Tゲート111とソース領域104およびドレイン領域102との間の寄生容量(Cgd、Cgs)は実質的に減少し、それによって、高周波数デバイスの利得に対する電界緩和プレートの影響を最も小さく抑える。第2電界緩和プレート122とTゲート111との距離は、Tゲートの翼のサイズによって決まり、つまりは、レイアウト寸法とEBLによるTゲートの露光線量とによって制御されることになる。
【0022】
電界緩和プレートの厚さは、Tゲートの棒高さより低い値に制限することにより、フィールドプレートによる遮断箇所をその長さにそって完全に一致させる。フィールドプレートの側方寸法は、デバイスのレイアウトとフィールドプレートの露光線量とにより制御される。また、フィールドプレートのリソグラフィ中にレジスト層114において形成される窓116の長さは、さらに側長が約0.15ミクロン以下の第2電界緩和プレート112を作製できる限りは、0.5ミクロンよりも大きくすることができる。開口を大きくすることにより、フィールドプレートのリソグラフィに対して、eビームリソグラフィまたはステッパリソグラフィのいずれかを使用できる。
【0023】
こうして、図1A〜図1Jに示す新規な半導体製造方法は、表面の電界を抑制する電界緩和プレート122を形成でき、それによってデバイスの信頼性が向上する。さらに、電界緩和プレート122の長さを約0.15ミクロン程度に小さくできるため、ミリ波周波数におけるデバイスの性能にほとんど影響を与えることはない。図3に示すように、上記のプロセスにより製造した半導体デバイスの走査電子顕微鏡写真(SEM)の画像から、半導体基板の金属Tゲート235の近傍に電界緩和プレート250が存在していることが確認される。
【0024】
図2を参照しながら、第1実施形態に係る半導体デバイス200を説明する。半導体デバイス200は、好ましくは、炭化珪素(SiC)基板である半絶縁性基板205と、好ましくは窒化アルミニウム(AlN)からなり、半絶縁性基板205上に配設される核生成層210と、核生成層210上に配設されるチャネルまたはバッファ層215と、チャネル層215上に配設されるバリア層220とを含む。バリア層220は、チャネルまたはバッファ層215との間の界面に2DEGチャネルを含む。
【0025】
半導体デバイス200は、さらに、バリア層220上に配設されるドレイン領域225およびソース領域230を含み、バリア層220を介して2DEGチャネルとの低抵抗接続を形成する。バリア層220上においてドレイン領域225とソース領域230との間に金属Tゲート235を配設することにより、ショットキーコンタクトを形成する。好ましくは、SiNからなる誘電体層240は、ソース領域230とTゲート235との間、及びドレイン領域225とTゲート235との間のバリア層220の表面部分、並びに、Tゲート235を覆うように設けられている。
【0026】
第1フィールドプレート245は、Tゲート235上おいて誘電体層240上に部分的に配設され、第2フィールドプレート250は、誘電体層240上においてTゲート235の近傍に配設されている。また、図示しないが、第2フィールドプレート250は、活性デバイス領域の外側でソース領域230または金属Tゲート235に対し長手方向に接続される。第2フィールドプレート250の側長(LFP)は、0.5ミクロン以下であり、好ましくは、0.15ミクロン以下である。
【0027】
図4Aを参照すると、第2フィールドプレート250をソース領域230に接続した半導体デバイス200(ソース接続フィールドプレート)、第2フィールドプレート250を金属Tゲート235に接続した半導体デバイス200(ゲート接続フィールドプレート)、およびTゲート235を含むが第1および第2の電界緩和プレートを含まない半導体デバイス(Tゲートのみ)について、フィールドプレートの側長LFPに対する表面電界の感度をモデル化した。3つの事例の全てにおいて、誘電体層240の厚さは500オングストロームであった。Tゲートのみの半導体デバイスの表面電界は、約5.8MV/cmであった。これに対して、LFPが0.15ミクロンに等しい場合、ソース接続フィールドプレートおよびゲート接続フィールドプレートの半導体デバイスのピーク表面電界は、それぞれ約4.6MV/cmおよび約4.8MV/cmであった。また、図4Bに示すように、誘電体層240のSiNの厚さを増大させると、ソース接続フィールドプレートの半導体デバイスの表面電界も概ね増加するものの、表面電界は、SiNの厚さが最大1000オングストロームまでは、Tゲートのみの半導体デバイスの表面電界よりも依然として低かった。
【0028】
図5を参照すると、(1)第2フィールドプレート250をソース領域230に接続し、側長LFPが0.20である半導体デバイス200、(2)第2フィールドプレート250をソース領域230に接続し、側長LFPが0.15である半導体デバイス200、および(3)Tゲートを含むが第1および第2の電界緩和プレートを含まない半導体デバイスについて、電力利得の変化を測定した。測定に対するRFストレス条件は、周波数=40GHz、Vds=25V、Ids,q=200mA/mm、圧縮=〜2dBであった。3つのすべての事例でデバイスのゲートの外周は、500ミクロンであった。デバイス構成3の場合、最も良い結果でも、わずか20時間で0.6dBを超える利得の低下であった。対して、デバイス構成1および2の場合、最も良い結果は、同じ20時間でわずか0.2dB程度の利得の低下であった。デバイス構成1、2で得られる利点は、期間を100時間にまで延長した場合により一層明確になる。
【0029】
図6を参照しながら、第2実施形態に係る半導体デバイス600について説明する。半導体デバイス600は、好ましくはSiC基板である半絶縁性基板605と、好ましくは窒化アルミニウム(AlN)からなり、半絶縁性基板605上に配設される核生成層610とを含む。核生成層610上には、好ましくは、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるバックバリア層615を任意で配設することができる。バックバリア層615上にはチャネル層620が配設され、チャネル層620上にはバリア層625が配設される。バリア層625上には、第1誘電体層645が配設される。当業者であれば、第1誘電体層645は、ウェットまたはドライエッチング技術を用いて全部または一部をエッチングすることにより開口が形成されて、そこでバリア層625上にドレイン領域630およびソース領域635を形成でき、ドレイン領域630とソース領域635との間に金属Tゲート640を形成できることは明らかであろう。ドレイン領域630およびソース領域635は、バリア層625を介してチャネル層620との低抵抗接続を形成する。金属Tゲート640は、チャネル層620とのショットキーコンタクトを形成する。好ましくは窒化珪素(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)、またはその組合せからなる第1誘電体層645は、バリア層620の表面部分においてソース領域635とTゲート640との間およびドレイン領域630とTゲート640との間を覆うと共に、好ましくは3ナノメートルから25ナノメートルの厚さを有している。
【0030】
好ましくはSiNからなる第2誘電体層650は、Tゲート640と第1誘電体層645とを覆うように設けられている。第2誘電体層650上には、第1および第2のフィールドプレート655,660が配設される。第1誘電体層645は、好ましくは、分子ビームエピタキシー(MBE)によって形成され、第2誘電体層650は、好ましくはプラズマCVDによって形成される。
【0031】
第1誘電体層645は、半導体の表面を加工環境から保護し、それによって表面の損傷を低減し、トラップの形成を最小限に抑える。第2誘電体層650は、金属ゲートを封止して誘電体材料をパッシベーション化することにより、活性フィールドプレート660と半導体表面との間隔を所望の値まで大きくする。
【0032】
上述した装置および方法とその発明の原理は、電力利得の損失を最小限に抑えながら電界を最小化し、それによってデバイスの破壊電圧を増加し、電荷トラップを最小化し、さらにゲートの漏れ電流を低減するための電界緩和プレートを有する半導体デバイスを意図し、またそのような半導体デバイスを製造する。電界緩和プレートは、0.1ミクロン程度にまで小さくでき、電界を抑制する利益を提供する。
【0033】
上述した原理、概念および実施例を与えられれば、当業者は、同じ利益をもたらす他の代替手順および構造を実施できるであろう。例えば、電界緩和プレートは、Tゲートの形成前に形成することができる。Tゲートは、後で多数の等方性ドライエッチを用いて形成できる。特許請求の範囲に記載の請求項は、他の多くの実施例をカバーするものである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1A】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1B】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1C】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1D】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1E】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1F】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1G】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1H】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1I】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1J】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図2】第1実施形態に係る半導体デバイスを示す図。
【図3】半導体デバイスのゲート及びフィールドプレートの一部を示す走査電子顕微鏡写真。
【図4A】活性フィールドプレートの長さの関数として半導体デバイスの様々な構成についてシミュレートした表面電界を示す図。
【図4B】半導体デバイスのソース接続フィールドプレートの条件下で窒化珪素誘電体層の厚さに対してシミュレートした表面電界を示す図。
【図5】無線周波数(RF)ストレス時間における半導体デバイスの様々な構成の電力利得の低下を示す図。
【図6】第2実施形態に係る半導体デバイスを示す図。
【技術分野】
【0001】
技術分野は、一般に、半導体デバイスおよびその製造方法に係り、更に詳しくは、マイクロ波およびミリ波周波数で作動する半導体デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
III族窒化物などのバンドギャップの大きい半導体は、多くの優れた特性を示すため、多くの電子的用途において極めて魅力的なものとなっている。特に、絶縁破壊電界強度が高く、電流容量が高く、電子飽和速度が高いことから、窒化物系高電子移動度トランジスタ(HEMT)は、マイクロ波およびミリ波周波数での超高電圧および高出力が可能である。なお、連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載として、アメリカ合衆国政府は、本発明の全額支払済みの使用権を有し、また、限られた状況において、本特許所有者は、海軍省海軍研究局により付与される政府契約番号第N00014−05−C−0121の条件によって規定される所定の条件に基づいて第三者に使用許諾することを要求する権利を有している。
【特許文献1】米国特許第7089490号明細書
【特許文献2】米国特許第7161194号明細書
【特許文献3】米国特許公開第2007/0138506号公報
【特許文献4】米国特許公開第2003/0227027号公報
【特許文献5】米国特許公開第2003/0218183号公報
【特許文献6】米国特許公開第2002/0137236号公報
【特許文献7】米国特許第6852615号明細書
【特許文献8】米国特許公開第2006/0289901号公報
【特許文献9】米国特許公開第2006/0226442号公報
【特許文献10】米国特許公開第2006/0255366号公報
【特許文献11】米国特許公開第2007/0164322号公報
【特許文献12】米国特許公開第2007/0164321号公報
【特許文献13】米国特許公開第2006/0255364号公報
【特許文献14】米国特許公開第2006/0214187号公報
【特許文献15】米国特許公開第2005/0263844号公報
【特許文献16】米国特許公開第2005/0067693号公報
【特許文献17】米国特許公開第2005/0051800号公報
【特許文献18】米国特許第7102179号明細書
【特許文献19】米国特許第7045404号明細書
【特許文献20】米国特許第7030428号明細書
【特許文献21】米国特許第6982204号明細書
【特許文献22】米国特許第6777278号明細書
【特許文献23】米国特許公開第2005/0051796号公報
【特許文献24】米国特許公開第2006/0043416号公報
【特許文献25】米国特許公開第2007/0018210号公報
【非特許文献1】「フィールドプレートを備えたGaN/AlGaN HEMT デバイスの先端モデリング」 ブランニックら、フィジカステイタスソリディ」(PhysicaStatus Solidi)、2007年、第4巻、第651−654頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この技術の幅広い採用を促進するため、III族窒化物HEMTは、出力低下前の最低動作時間持続時間などの一定の評価数値を満たしている必要がある。デバイスの寿命を制限するある側面は、これらの構造における高電界の存在であり、ストレス時間の経過とともに電荷トラップの増大や過剰なゲートリークなどを引き起こす原因となっている。これら電界によりもたらされるメカニズムが、デバイスの安定性を得るうえで著しい障害になることがある。
【0004】
高電界による劣化メカニズムを最も小さく抑えると共に、信頼性のあるマイクロ波およびミリ波周波数動作に適したHEMTデバイスの製造を実現可能な半導体デバイス製造プロセスが望まれている。このような半導体製造プロセスが現在の半導体デバイス製造プロセスの生産効率及び複雑さのレベルを満たしていれば一層望ましい。このような半導体製造プロセスが製造環境において再現性やロバスト性を有していれば更に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、様々な実施形態による半導体デバイスは、ミリ波周波数におけるデバイスの性能に実質的な影響を与えることなく、前述の電界を最小化するとともにデバイスの信頼性を向上させるフィールドプレートを含む。
【0006】
ソース領域、ドレイン領域、Tゲート、及び様々な実施形態による電界緩和機能を含む半導体基板上に半導体デバイスを形成する方法は、Tゲート上、ならびにYゲートとソース領域との間およびTゲートとドレイン領域との間の表面領域上に誘電体層を形成するステップと、誘電体層上にレジスト層を形成するステップと、レジスト層に窓を形成するステップと、指向性堆積技術により窓内およびレジスト層上に金属膜を堆積するステップと、レジストをリフトオフして、Tゲートの一部の上に配設する第1フィールドプレート(電気不活性または浮遊フィールドプレート)を形成すると共に、半導体基板上においてTゲートの近傍に配設する第2フィールドプレート(活性フィールドプレート)を形成するステップとを含む。
【0007】
新規な方法によれば、フィールドプレートの形状を最適化することができる。具体的には、ゲートに対するフィールドプレートの配置を正確にしながら(約0.1ミクロン以内)、活性フィールドプレートの寸法を極めて小さく(0.2ミクロン未満)することができる。さらに、新規な方法によれば、フィールドプレートをソース電極またはゲート電極に接続するという柔軟性も提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
各図の全体を通じて同一の又は機能的に類似した要素に同じ部材番号を付し、以下の詳細な説明と共に本明細書に組み込まれ、かつその明細書の一部をなす添付の図面は、様々な実施形態を詳細に示すとともに、本発明による様々な原理および利点のすべてを説明するのに役立つ。
【0009】
半導体デバイスおよびその製造方法について様々な実施形態を、図面を参照して説明する。図面において、同じ部材番号は同じ構成要素を表している。また、複数の同じ構成要素のうち例示的なものの1つを識別するために、1つの部材番号を使用することがある。
【0010】
図1A〜図1Jを参照しながら、高電子移動度トランジスタ(HEMT)の表面上の電界を抑制するための電界緩和プレート(フィールドプレート)を有する半導体デバイスを形成する方法を説明する。
【0011】
図1Aを参照すると、ここでは、マイクロ波およびミリ波周波数で作動するHEMTまたはヘテロ構造電界効果トランジスタ(HFET)は、いずれも纏めてHEMTと称することにするが、これらは、従来の技術によって作製される。HEMTは、例えば、炭化珪素(SiC)基板などの半絶縁性基板と、チャネル層と、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AIN)、窒化インジウム(InN)、またはその合金などの様々なIII−N族半導体材料からなる電子供給層またはバリア層とを含む。複合バリア層は、窒化珪素(SiN)、二酸化珪素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、またはその他絶縁材料を含む薄い誘電体層を含むことができる。半絶縁性基板、チャネル層、および電子供給層はいずれも、簡潔にするために1つの半導体基板100により表されている。当業者であれば、電子供給層から電子がチャネル層に移動して、ソース領域104とドレイン領域102との間に電流を通す二次元電子ガス(2DEG)チャネルを形成することは明らかである。図示しないが、ソース領域104およびドレイン領域102は、例えば、チタン、アルミニウム、ニッケルおよび金の合金層などの低抵抗オーミックコンタクトを含む。
【0012】
図1Bを参照すると、半導体基板100には、電子ビーム(eビーム)リソグラフィ(EBL)レジスト層106が形成されている。EBLレジスト層106は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)膜とPMMA膜上に形成される共重合体膜とからなる2層のレジスト膜にすることもできる。一方で、EBLレジスト層106は、PMMAおよび共重合体に限られず、例えば、ポリジメチルグルタルイミド(PMGI)、ZEP520、ZEP7000等などの他の電子ビーム感応性レジストであってもよい。
【0013】
レジスト層106は、例えば、高速で回転させながら、半導体基板100上にPMMA膜と共重合体膜とを連続して堆積させることにより、同半導体基板100上に形成することができる。しかしながら、結果として半導体基板100がレジスト層106により均一に被覆されるのであれば、どのようなレジスト形成プロセスを使用してもよい。その後、当業者にとって、レジスト層106をソフトベークして、溶剤の痕を除去できることは明らかである。
【0014】
図1Cを参照すると、レジスト層106にEBLを施すことにより、レジスト層106には、下部の幅が相対的に狭く、かつ上部の幅が相対的に広い縦断面を有する窓108が形成される。例えば、eビームをレジスト層106に対し直接的に照射して直接的に書込むことにより、窓108が形成される。それに代えて、自己支持マスクを、平行電子ビームを発射するフラッド電子銃源と共に使用することもできる。さらにマスクは、レジスト層106上にて直接的に描画されて、窓108が形成される。それに代えて、パターン形成のためのプロセスには、フォトレジストの二層を利用した様々な光学リソグラフィを用いることもできる。
【0015】
図1Dを参照すると、例えば、ニッケルおよび金またはその組合せなどの金属を蒸発温度に加熱してから蒸着させて金属膜110を形成する蒸着プロセスによって、レジスト層106および窓108に金属膜110を堆積する。
【0016】
金属膜の堆積の前に、例えば、反応性イオンエッチング(RIE)または誘導結合型プラズマ(ICP)エッチングなどのウェットまたはドライエッチング技術を用いて、バリア層にウェットまたはドライリセスエッチングを行うことができる。
【0017】
図1Eを参照すると、半導体基板100からレジスト層106をリフトオフすることによって、蓄積した電子の面電荷密度を変調するためのショットキー障壁ゲートの機能を果たす金属Tゲート111を形成する。レジスト層106は、例えば、アセトンまたはメチルエチルケトンなどの剥離液または化学溶剤を塗布して、あるいは酸素プラズマシステムでレジスト層106を酸化させることによって、リフトオフできる。金属膜110の蒸着とレジスト層106のリフトオフとにより、金属Tゲート111は、上部に翼部と称される広い部分を下部にゲート棒と称される薄い部分をそれぞれ含むキノコ形状を有するようになる。金属Tゲート111は、サブ0.1ミクロン程度のゲート棒をもつことができる。
【0018】
図1Fを参照すると、ドレイン領域102、ソース領域104、金属Tゲート111、ソース領域104及び金属Tゲート111間の基板100の表面部分、並びに、ドレイン領域102及び金属Tゲート111間の基板100の表面部分に誘電体材料を堆積することにより、誘電体層112が形成される。誘電体材料としては、例えば、窒化珪素(SiN)、二酸化珪素(SiO2)、または高い耐電性を示す絶縁体として適したあらゆる他の材料が挙げられる。誘電体材料は、例えば、プラズマ化学気相成長法(PECVD)又はスパッタ成膜法によって堆積することができる。
【0019】
図1Gを参照すると、誘電体層112上に、レジスト層106と同様に、第2レジスト層114を形成する。図1Hを参照すると、第2レジスト層114上において、EBLまたはステッパリソグラフィなどのフィールドプレートリソグラフィプロセスを行うことにより、レジスト層114に窓116が形成される。窓116は、ドレイン領域102と金属Tゲート111との間の領域を開口させるようにパターン形成される。
【0020】
図1Iを参照すると、レジスト層114および窓116に金属膜118を堆積することにより、第1および第2の電界緩和プレートを形成する。金属膜118は、例えば、eビーム蒸着などの指向性堆積技術によって形成することが好ましい。この場合、例えば、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、金(Au)、またはその組合せなどの多様な金属を使用してもよい。
【0021】
図1Jを参照すると、半導体基板100からレジスト層114をリフトオフすることによって、第1および第2の電界緩和プレート120,122を形成する。第1および第2の電界緩和プレート120,122は、Tゲート111の翼部を主遮断点としてかつ指向性堆積技術を用いて、互いに連続しないように形成される。一般に大きい方の第1電界緩和プレート120は、電気的に不活性である。すなわち、これはどの電極にも接続しておらず、デバイスの性能に影響しないようにTゲート111の頂部に浮遊しているだけである。これに対して、一般には小さい方の第2電界緩和プレート122は、適切な給電設計によりソース領域104またはTゲート111に接続することにより、デバイスの性能への影響を最も小さく抑えつつ、所望の電界の抑制を提供する。活性フィールドプレートを極めて小さくした結果、Tゲート111とソース領域104およびドレイン領域102との間の寄生容量(Cgd、Cgs)は実質的に減少し、それによって、高周波数デバイスの利得に対する電界緩和プレートの影響を最も小さく抑える。第2電界緩和プレート122とTゲート111との距離は、Tゲートの翼のサイズによって決まり、つまりは、レイアウト寸法とEBLによるTゲートの露光線量とによって制御されることになる。
【0022】
電界緩和プレートの厚さは、Tゲートの棒高さより低い値に制限することにより、フィールドプレートによる遮断箇所をその長さにそって完全に一致させる。フィールドプレートの側方寸法は、デバイスのレイアウトとフィールドプレートの露光線量とにより制御される。また、フィールドプレートのリソグラフィ中にレジスト層114において形成される窓116の長さは、さらに側長が約0.15ミクロン以下の第2電界緩和プレート112を作製できる限りは、0.5ミクロンよりも大きくすることができる。開口を大きくすることにより、フィールドプレートのリソグラフィに対して、eビームリソグラフィまたはステッパリソグラフィのいずれかを使用できる。
【0023】
こうして、図1A〜図1Jに示す新規な半導体製造方法は、表面の電界を抑制する電界緩和プレート122を形成でき、それによってデバイスの信頼性が向上する。さらに、電界緩和プレート122の長さを約0.15ミクロン程度に小さくできるため、ミリ波周波数におけるデバイスの性能にほとんど影響を与えることはない。図3に示すように、上記のプロセスにより製造した半導体デバイスの走査電子顕微鏡写真(SEM)の画像から、半導体基板の金属Tゲート235の近傍に電界緩和プレート250が存在していることが確認される。
【0024】
図2を参照しながら、第1実施形態に係る半導体デバイス200を説明する。半導体デバイス200は、好ましくは、炭化珪素(SiC)基板である半絶縁性基板205と、好ましくは窒化アルミニウム(AlN)からなり、半絶縁性基板205上に配設される核生成層210と、核生成層210上に配設されるチャネルまたはバッファ層215と、チャネル層215上に配設されるバリア層220とを含む。バリア層220は、チャネルまたはバッファ層215との間の界面に2DEGチャネルを含む。
【0025】
半導体デバイス200は、さらに、バリア層220上に配設されるドレイン領域225およびソース領域230を含み、バリア層220を介して2DEGチャネルとの低抵抗接続を形成する。バリア層220上においてドレイン領域225とソース領域230との間に金属Tゲート235を配設することにより、ショットキーコンタクトを形成する。好ましくは、SiNからなる誘電体層240は、ソース領域230とTゲート235との間、及びドレイン領域225とTゲート235との間のバリア層220の表面部分、並びに、Tゲート235を覆うように設けられている。
【0026】
第1フィールドプレート245は、Tゲート235上おいて誘電体層240上に部分的に配設され、第2フィールドプレート250は、誘電体層240上においてTゲート235の近傍に配設されている。また、図示しないが、第2フィールドプレート250は、活性デバイス領域の外側でソース領域230または金属Tゲート235に対し長手方向に接続される。第2フィールドプレート250の側長(LFP)は、0.5ミクロン以下であり、好ましくは、0.15ミクロン以下である。
【0027】
図4Aを参照すると、第2フィールドプレート250をソース領域230に接続した半導体デバイス200(ソース接続フィールドプレート)、第2フィールドプレート250を金属Tゲート235に接続した半導体デバイス200(ゲート接続フィールドプレート)、およびTゲート235を含むが第1および第2の電界緩和プレートを含まない半導体デバイス(Tゲートのみ)について、フィールドプレートの側長LFPに対する表面電界の感度をモデル化した。3つの事例の全てにおいて、誘電体層240の厚さは500オングストロームであった。Tゲートのみの半導体デバイスの表面電界は、約5.8MV/cmであった。これに対して、LFPが0.15ミクロンに等しい場合、ソース接続フィールドプレートおよびゲート接続フィールドプレートの半導体デバイスのピーク表面電界は、それぞれ約4.6MV/cmおよび約4.8MV/cmであった。また、図4Bに示すように、誘電体層240のSiNの厚さを増大させると、ソース接続フィールドプレートの半導体デバイスの表面電界も概ね増加するものの、表面電界は、SiNの厚さが最大1000オングストロームまでは、Tゲートのみの半導体デバイスの表面電界よりも依然として低かった。
【0028】
図5を参照すると、(1)第2フィールドプレート250をソース領域230に接続し、側長LFPが0.20である半導体デバイス200、(2)第2フィールドプレート250をソース領域230に接続し、側長LFPが0.15である半導体デバイス200、および(3)Tゲートを含むが第1および第2の電界緩和プレートを含まない半導体デバイスについて、電力利得の変化を測定した。測定に対するRFストレス条件は、周波数=40GHz、Vds=25V、Ids,q=200mA/mm、圧縮=〜2dBであった。3つのすべての事例でデバイスのゲートの外周は、500ミクロンであった。デバイス構成3の場合、最も良い結果でも、わずか20時間で0.6dBを超える利得の低下であった。対して、デバイス構成1および2の場合、最も良い結果は、同じ20時間でわずか0.2dB程度の利得の低下であった。デバイス構成1、2で得られる利点は、期間を100時間にまで延長した場合により一層明確になる。
【0029】
図6を参照しながら、第2実施形態に係る半導体デバイス600について説明する。半導体デバイス600は、好ましくはSiC基板である半絶縁性基板605と、好ましくは窒化アルミニウム(AlN)からなり、半絶縁性基板605上に配設される核生成層610とを含む。核生成層610上には、好ましくは、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるバックバリア層615を任意で配設することができる。バックバリア層615上にはチャネル層620が配設され、チャネル層620上にはバリア層625が配設される。バリア層625上には、第1誘電体層645が配設される。当業者であれば、第1誘電体層645は、ウェットまたはドライエッチング技術を用いて全部または一部をエッチングすることにより開口が形成されて、そこでバリア層625上にドレイン領域630およびソース領域635を形成でき、ドレイン領域630とソース領域635との間に金属Tゲート640を形成できることは明らかであろう。ドレイン領域630およびソース領域635は、バリア層625を介してチャネル層620との低抵抗接続を形成する。金属Tゲート640は、チャネル層620とのショットキーコンタクトを形成する。好ましくは窒化珪素(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)、またはその組合せからなる第1誘電体層645は、バリア層620の表面部分においてソース領域635とTゲート640との間およびドレイン領域630とTゲート640との間を覆うと共に、好ましくは3ナノメートルから25ナノメートルの厚さを有している。
【0030】
好ましくはSiNからなる第2誘電体層650は、Tゲート640と第1誘電体層645とを覆うように設けられている。第2誘電体層650上には、第1および第2のフィールドプレート655,660が配設される。第1誘電体層645は、好ましくは、分子ビームエピタキシー(MBE)によって形成され、第2誘電体層650は、好ましくはプラズマCVDによって形成される。
【0031】
第1誘電体層645は、半導体の表面を加工環境から保護し、それによって表面の損傷を低減し、トラップの形成を最小限に抑える。第2誘電体層650は、金属ゲートを封止して誘電体材料をパッシベーション化することにより、活性フィールドプレート660と半導体表面との間隔を所望の値まで大きくする。
【0032】
上述した装置および方法とその発明の原理は、電力利得の損失を最小限に抑えながら電界を最小化し、それによってデバイスの破壊電圧を増加し、電荷トラップを最小化し、さらにゲートの漏れ電流を低減するための電界緩和プレートを有する半導体デバイスを意図し、またそのような半導体デバイスを製造する。電界緩和プレートは、0.1ミクロン程度にまで小さくでき、電界を抑制する利益を提供する。
【0033】
上述した原理、概念および実施例を与えられれば、当業者は、同じ利益をもたらす他の代替手順および構造を実施できるであろう。例えば、電界緩和プレートは、Tゲートの形成前に形成することができる。Tゲートは、後で多数の等方性ドライエッチを用いて形成できる。特許請求の範囲に記載の請求項は、他の多くの実施例をカバーするものである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1A】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1B】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1C】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1D】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1E】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1F】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1G】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1H】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1I】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図1J】様々な実施形態による半導体デバイス製造方法を示す図。
【図2】第1実施形態に係る半導体デバイスを示す図。
【図3】半導体デバイスのゲート及びフィールドプレートの一部を示す走査電子顕微鏡写真。
【図4A】活性フィールドプレートの長さの関数として半導体デバイスの様々な構成についてシミュレートした表面電界を示す図。
【図4B】半導体デバイスのソース接続フィールドプレートの条件下で窒化珪素誘電体層の厚さに対してシミュレートした表面電界を示す図。
【図5】無線周波数(RF)ストレス時間における半導体デバイスの様々な構成の電力利得の低下を示す図。
【図6】第2実施形態に係る半導体デバイスを示す図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソース領域とドレイン領域とTゲートとを含む半導体基板上に半導体デバイスを形成する方法であって、
前記半導体基板上にレジスト層を形成するステップと、
前記レジスト層に窓を形成するステップと、
指向性堆積技術によって、前記窓内および前記レジスト層上に金属膜を堆積するステップと、
前記レジスト層をリフトオフすることにより、前記Tゲートの一部の上に配設される第1フィールドプレートと、前記半導体基板上において前記Tゲートの近傍に配設される第2フィールドプレートとを形成するステップと
を含む方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法は、更に、
前記半導体基板上に前記レジスト層を形成する前に、前記Tゲート上、ならびに前記Tゲートと前記ソース領域との間および前記Tゲートと前記ドレイン領域との間の表面領域上に、誘電体層を形成するステップを含む方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法は、更に、
指向性堆積技術によって前記窓内に前記金属膜を堆積するステップが、前記第2フィールドプレートと前記第1フィールドプレートとを不連続にすべく前記Tゲートの翼を遮断点として利用するステップを含む方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法は、更に、
前記レジスト層に前記窓を形成するステップが、電子ビームリソグラフィ(EBL)またはステッパリソグラフィのいずれかによって前記窓を形成するステップを含む方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法は、更に、
前記金属膜を堆積しかつ前記レジスト層をリフトオフして前記第1および第2のフィールドプレートを形成するステップが、前記第2フィールドプレートをその側長が約0.10〜0.20ミクロンの範囲になるように形成するステップを含む方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法は、更に、
前記金属膜を堆積しかつ前記レジスト層をリフトオフして前記第1および第2のフィールドプレートを形成するステップが、前記第1フィールドプレートを電気的に不活性にするように形成するステップと、前記第2フィールドプレートを前記ソース領域及び前記Tゲートのいずれかに電気的に接続するように形成するステップとを含む方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法は、更に、
前記金属膜を堆積しかつ前記レジスト層をリフトオフして前記第1および第2のフィールドプレートを形成するステップが、前記半導体デバイスのピーク電界を小さくするように前記第2フィールドプレートを構成するステップを含む方法。
【請求項8】
半絶縁性基板と、
前記半絶縁性基板上に配設されるチャネル層と、
前記チャネル層上に配設され、前記チャネル層との間の界面に2DEG層を含むバリア層と、
前記バリア層を介して前記2DEG層との低抵抗接続を形成するため前記バリア層上に配設されるソース領域およびドレイン領域と、
前記2DEG層とのショットキーコンタクトを形成するため前記バリア層上において前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に配設されるTゲートと、
前記Tゲートの一部の上に配設される第1フィールドプレートと、
前記バリア層上において前記Tゲートの近傍に配設される第2フィールドプレートと
を備える半導体デバイス。
【請求項9】
請求項8記載の半導体デバイスにおいて、
前記第2フィールドプレートは、前記ソース領域及び前記Tゲートのいずれかに接続されている半導体デバイス。
【請求項10】
請求項8記載の半導体デバイスは、更に、
前記ソース領域と前記Tゲートとの間および前記ドレイン領域と前記Tゲートとの間の前記バリア層の部分と、前記Tゲートとを覆う誘電体層を備え、
前記第1および第2のフィールドプレートが前記誘電体層上に配設されている半導体デバイス。
【請求項11】
請求項10記載の半導体デバイスにおいて、
前記誘電体層が窒化珪素(SiN)からなる半導体デバイス。
【請求項12】
請求項8記載の半導体デバイスにおいて、
前記第2フィールドプレートの側長が0.15μm〜0.20μmである半導体デバイス。
【請求項13】
半導体基板上に半導体デバイスを形成する方法であって、
前記半導体基板は、半絶縁性基板と、前記半絶縁性基板上に配設されるチャネル層と、前記チャネル層上に配設され、前記チャネル層との間の界面に2DEG層を含むバリア層と、前記バリア層上配設され、開口部分を含むように全部または一部がエッチングされる第1誘電体層とを含み、前記開口部分では前記バリア層上にソース領域およびドレイン領域が配設され、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間にはTゲートが配設される方法において、
前記第1誘電体層および前記Tゲートを第2誘電体材料により覆うことにより、第2誘電体層を形成するステップと、
前記第2誘電体層上にレジスト層を形成するステップと、
前記レジスト層に窓を形成するステップと、
指向性堆積技術によって、前記窓および前記レジスト層に金属膜を堆積するステップと、
前記レジスト層をリフトオフして、前記Tゲートの一部の上に配設される第1フィールドプレートと、前記第2誘電体層上において前記Tゲートの近傍に配設される第2フィールドプレートとを形成するステップと
を含む方法。
【請求項14】
請求項13記載の方法は、更に、
前記第1誘電体層を形成するステップが、分子ビームエピタキシーによって、前記第1誘電体材料を3nm〜25nmの厚さにまで成長させるステップを含む方法。
【請求項15】
請求項13記載の方法は、更に、
前記第2誘電体層を形成するステップが、プラズマ化学気相成長法(PECVD)により、前記第2誘電体材料として窒化珪素(SiN)を堆積するステップを含む方法。
【請求項1】
ソース領域とドレイン領域とTゲートとを含む半導体基板上に半導体デバイスを形成する方法であって、
前記半導体基板上にレジスト層を形成するステップと、
前記レジスト層に窓を形成するステップと、
指向性堆積技術によって、前記窓内および前記レジスト層上に金属膜を堆積するステップと、
前記レジスト層をリフトオフすることにより、前記Tゲートの一部の上に配設される第1フィールドプレートと、前記半導体基板上において前記Tゲートの近傍に配設される第2フィールドプレートとを形成するステップと
を含む方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法は、更に、
前記半導体基板上に前記レジスト層を形成する前に、前記Tゲート上、ならびに前記Tゲートと前記ソース領域との間および前記Tゲートと前記ドレイン領域との間の表面領域上に、誘電体層を形成するステップを含む方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法は、更に、
指向性堆積技術によって前記窓内に前記金属膜を堆積するステップが、前記第2フィールドプレートと前記第1フィールドプレートとを不連続にすべく前記Tゲートの翼を遮断点として利用するステップを含む方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法は、更に、
前記レジスト層に前記窓を形成するステップが、電子ビームリソグラフィ(EBL)またはステッパリソグラフィのいずれかによって前記窓を形成するステップを含む方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法は、更に、
前記金属膜を堆積しかつ前記レジスト層をリフトオフして前記第1および第2のフィールドプレートを形成するステップが、前記第2フィールドプレートをその側長が約0.10〜0.20ミクロンの範囲になるように形成するステップを含む方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法は、更に、
前記金属膜を堆積しかつ前記レジスト層をリフトオフして前記第1および第2のフィールドプレートを形成するステップが、前記第1フィールドプレートを電気的に不活性にするように形成するステップと、前記第2フィールドプレートを前記ソース領域及び前記Tゲートのいずれかに電気的に接続するように形成するステップとを含む方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法は、更に、
前記金属膜を堆積しかつ前記レジスト層をリフトオフして前記第1および第2のフィールドプレートを形成するステップが、前記半導体デバイスのピーク電界を小さくするように前記第2フィールドプレートを構成するステップを含む方法。
【請求項8】
半絶縁性基板と、
前記半絶縁性基板上に配設されるチャネル層と、
前記チャネル層上に配設され、前記チャネル層との間の界面に2DEG層を含むバリア層と、
前記バリア層を介して前記2DEG層との低抵抗接続を形成するため前記バリア層上に配設されるソース領域およびドレイン領域と、
前記2DEG層とのショットキーコンタクトを形成するため前記バリア層上において前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に配設されるTゲートと、
前記Tゲートの一部の上に配設される第1フィールドプレートと、
前記バリア層上において前記Tゲートの近傍に配設される第2フィールドプレートと
を備える半導体デバイス。
【請求項9】
請求項8記載の半導体デバイスにおいて、
前記第2フィールドプレートは、前記ソース領域及び前記Tゲートのいずれかに接続されている半導体デバイス。
【請求項10】
請求項8記載の半導体デバイスは、更に、
前記ソース領域と前記Tゲートとの間および前記ドレイン領域と前記Tゲートとの間の前記バリア層の部分と、前記Tゲートとを覆う誘電体層を備え、
前記第1および第2のフィールドプレートが前記誘電体層上に配設されている半導体デバイス。
【請求項11】
請求項10記載の半導体デバイスにおいて、
前記誘電体層が窒化珪素(SiN)からなる半導体デバイス。
【請求項12】
請求項8記載の半導体デバイスにおいて、
前記第2フィールドプレートの側長が0.15μm〜0.20μmである半導体デバイス。
【請求項13】
半導体基板上に半導体デバイスを形成する方法であって、
前記半導体基板は、半絶縁性基板と、前記半絶縁性基板上に配設されるチャネル層と、前記チャネル層上に配設され、前記チャネル層との間の界面に2DEG層を含むバリア層と、前記バリア層上配設され、開口部分を含むように全部または一部がエッチングされる第1誘電体層とを含み、前記開口部分では前記バリア層上にソース領域およびドレイン領域が配設され、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間にはTゲートが配設される方法において、
前記第1誘電体層および前記Tゲートを第2誘電体材料により覆うことにより、第2誘電体層を形成するステップと、
前記第2誘電体層上にレジスト層を形成するステップと、
前記レジスト層に窓を形成するステップと、
指向性堆積技術によって、前記窓および前記レジスト層に金属膜を堆積するステップと、
前記レジスト層をリフトオフして、前記Tゲートの一部の上に配設される第1フィールドプレートと、前記第2誘電体層上において前記Tゲートの近傍に配設される第2フィールドプレートとを形成するステップと
を含む方法。
【請求項14】
請求項13記載の方法は、更に、
前記第1誘電体層を形成するステップが、分子ビームエピタキシーによって、前記第1誘電体材料を3nm〜25nmの厚さにまで成長させるステップを含む方法。
【請求項15】
請求項13記載の方法は、更に、
前記第2誘電体層を形成するステップが、プラズマ化学気相成長法(PECVD)により、前記第2誘電体材料として窒化珪素(SiN)を堆積するステップを含む方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図1H】
【図1I】
【図1J】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図1H】
【図1I】
【図1J】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2009−105405(P2009−105405A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−271153(P2008−271153)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【出願人】(503178185)ノースロップ グラマン スペース アンド ミッション システムズ コーポレイション (7)
【氏名又は名称原語表記】Northrop Grumman Space & Mission Systems Corp.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【出願人】(503178185)ノースロップ グラマン スペース アンド ミッション システムズ コーポレイション (7)
【氏名又は名称原語表記】Northrop Grumman Space & Mission Systems Corp.
【Fターム(参考)】
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