説明

高速電気コネクタ

本発明は、従来の相互接続システムの欠点を克服するべく設計された高速電気相互接続システムを提供する。すなわち、本発明は高速信号を効果的に処理することのできる電気コネクタを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年7月17出願の米国特許仮出願第60/487,580号の恩典を主張するのものである。本出願はまた、2002年9月5日出願の米国特許出願第10/234,859号(状況係属中)の一部継続出願であり、該出願は2002年1月7日出願の米国特許出願第10/036,796号(状況係属中)の一部継続出願であり、該出願は2001年1月12日出願の米国特許仮出願第60/260,893号および2001年10月12日出願の米国特許出願第60/328,396号の恩典を主張するものである。上記に明らかにした出願は各々、本明細書において参考として援用される。
【0002】
本発明は広くは電気相互接続システムに関し、より詳しくは、差動およびシングルエンド伝送応用例のための高速高密度相互接続システムに関する。
【背景技術】
【0003】
バックプレーンシステムは、バックプレーンまたはマザーボードと呼ばれる複合プリント回路基板、およびバックボーンに差し込まれるドーターカードまたはドーターボードと呼ばれるいくつかのもっと小さなプリント回路基板により構成される。各ドーターカードはドライバ/レシーバと呼ばれるチップを含み得る。ドライバ/レシーバは他のドーターカード上のドライバ/レシーバと信号の送受信を行う。例えば、第1のドーターカード上のドライバ/レシーバと第2のドーターカード上のドライバ/レシーバとの間に信号経路が形成される。信号経路は、第1のドーターカードをバックプレーンに接続する電気コネクタと、バックプレーンと、第2のドーターカードをバックプレーンに接続する第2の電気コネクタと、搬送信号を受信するドライバ/レシーバを有する第2のドーターカードとを含む。
【0004】
今日用いられている様々なドライバ/レシーバは5〜10Gb/秒以上のデータレートで信号を送信することができる。各ドーターカードをバックプレーン接続する電気コネクタが信号経路における制約要因(データ転送レート)となっている。さらに、レシーバは、ドライバによって送られる本来の信号強度の約5%しかない信号を受信し得る。この信号強度の減少のため、信号経路間のクロストークを最小限にして信号劣化またはエラーがデジタルデータストリームに導入されるのを避けることの重要性が増大する。高速高密度電気コネクタでは、クロストークをなくすかまたは減らすことはさらにより重要である。従って、当該分野では、信号経路間のクロストークを減らす、高速信号を扱うことができる高速電気コネクタが必要とされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の相互接続システムの欠点を克服するように設計された高速電気相互接続システムを提供する。好適な実施形態では、本発明は、高速信号を効果的に扱うことができる電気コネクタを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの局面においては、本発明は、第1回路基板と、第2回路基板と、第1回路基板を第2回路基板に接続するコネクタとを有する相互接続システムを提供する。
【0007】
第1回路基板は、(a)第1差動相互接続経路と、(b)前記第1回路基板の表面の第1信号パッドと、(c)同じく前記第1回路基板の前記表面の第2信号パッドとを備え、前記第1差動相互接続経路は、前記第1信号パッドに電気接続された第1信号経路と前記
第2信号パッドに電気接続された第2信号経路とを含む。第2回路基板は第2差動相互接続経路を含む。
【0008】
コネクタは、前記第1差動相互接続経路を前記第2差動相互接続経路と電気接続させる。コネクタは以下のもの、すなわち、第1面と前記第1面とは反対側の第2面とを有するインターポーザーであって、前記第1面は前記第1回路基板の前記表面に面する、インターポーザーと、前記インターポーザーの前記第2面に隣接する端部を有する第1導体と、前記第1導体と平行であり長さがほぼ等しい第2導体であって、同じく前記インターポーザーの前記第2面に隣接する端部を有する第2導体と、前記第1導体と前記第2導体との間に配置される誘電材料と、導体接触部と基板接触部と前記導体接触部と前記基板接触部との間の中間部とを有する第1の細長いコンタクト部材であって、前記導体接触部は前記第1導体の前記端部と物理的に接触し、前記基板接触部は前記第1信号パッドの表面と物理的に接触し前記表面を押し付けるが前記第1信号パッドに固定されず、そして前記中間部は前記インターポーザーの前記第1面から前記インターポーザーの前記第2面まで延びる穴内に配置され、ここで前記第1信号パッドは前記第1コンタクト部材に力を加え、前記第1コンタクト部材は限定された程度まで前記力の方向に自由に移動し、また前記力は前記第1回路基板の前記表面に対して垂直の方向である、第1の細長いコンタクト部材と、導体接触部と基板接触部と前記導体接触部と前記基板接触部との間の中間部とを有する第2の細長いコンタクト部材であって、前記導体接触部は前記第2導体の前記第1端部と物理的に接触し、前記基板接触部は前記第2信号パッドの上表面と物理的に接触し前記表面を押し付けるが前記第2信号パッドに固定されず、そして前記中間部は前記インターポーザーの前記第1面から前記インターポーザーの前記第2面まで延びる穴内に配置され、ここで前記第2信号パッドは前記第2コンタクト部材に力を加え、前記第2コンタクト部材は限定された程度まで前記力の方向に自由に移動し、また前記力は前記第1回路基板の前記表面に対して垂直の方向である、第2の細長いコンタクト部材とを含み得る。
【0009】
別の局面では、本発明は、第1回路基板上の信号経路を第2回路基板上の信号経路と電気接続させるコネクタを提供する。コネクタは、第1、第2および第3スペーサーと、前記第1および第2スペーサーの間に配置される第1の回路基板と、前記第2および第3スペーサーの間に配置される第2の回路基板とを含み得る。
【0010】
第1の回路基板は、前記第1スペーサーの面に当接する第1面と、前記第2スペーサーの面に当接する第2面とを有する。前記第2面には信号導体セットが配置される。前記第2面に配置された前記信号導体の各々は前記第2面の第1縁に隣接する第1端部と、前記第2面の第2縁に隣接する第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間の中間部とを有する。
【0011】
第2の回路基板は、前記第2スペーサーの面に当接する第1面と、前記第3スペーサーの面に当接する第2面とを有する。前記第2の回路基板の前記第1面には信号導体セットが配置される。前記第1面に配置された前記信号導体の各々は前記第1面の第1縁に隣接する第1端部と、前記第1面の第2縁に隣接する第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間の中間部とを有する。
【0012】
前記第1の回路基板の前記第2面の前記第1縁は、前記第2の回路基板の前記第1面の前記第1縁と平行でありまたこれから離れて位置する。好ましくは、クロストークを減らすためには、前記第2の回路基板上の前記信号導体の前記第1端部のいずれも、前記第1の回路基板上の前記信号導体の前記第1端部のいずれとも位置が合わないようにされる。
【0013】
別の局面では、本発明はコネクタのためのスペーサーを提供する。スペーサーは、M個の溝セットが配置された第1面であって、前記M個の溝の各々は前記第1面の第1縁から
前記第1面の第2縁まで延びる第1面と、N個の溝セットが配置された第2面であって、前記N個の溝の各々は前記第2面の第1縁から前記第2面の第2縁まで延びる第2面と、前記スペーサーを前記コネクタの一部に取り付けるため前記スペーサーの面から外側に突き出た細長いフィンガーとを含み得る。
【0014】
本発明の上記のおよび他の特徴、実施形態ならびに利点を、本発明の好適な実施形態の構成および動作と共に、添付の図面を参照して以下に詳細に述べる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本明細書に組み込まれその一部を形成する添付の図面は、本発明の様々な実施形態の例示を助け、そして本記述と共に用いると、本発明の原理を説明しまた当業者が本発明を製造および使用するのを可能にするのにさらに役立つ。図面において、類似の参照番号は同一または機能的に類似の構成要素を示す。また、参照を容易にするために、多くの場合に参照番号の左端の数字は、その参照番号が最初に登場する図面を特定する。
【0016】
図1は、本発明の好適な実施形態の例によるコネクタ100の分解図である。理解を容易にするために、いくつかの構成要素は省かれている。図1に示すように、コネクタ100は、導電体を上部にプリントした少なくとも1つのプリント回路基板120を含み得る。図示した実施形態では、コネクタ100はさらに、スペーサー対110aおよび110b、インターポーザー対180aおよび180b、エンドキャップ対190aおよび190b、バックボーン150、シールド160およびエンドプレート対190(すなわち190aおよび190b)を含み得る。図1には1つの回路基板および2つのスペーサーしか示していないが、当業者であれば、後に述べるように、典型的な構成ではコネクタ100は多数の回路基板およびスペーサーを含み、各回路基板が2つのスペーサーの間に配置されることは理解されよう。
【0017】
図2はプリント回路基板120の図である。図示した実施形態では、回路基板120は大体において方形の形状である。図示するように、回路基板120はその面220上に1つ以上の導電体を配備し得る。図示した実施形態では、基板120は面220上に4つの導体201、202、203および204を配備している。各導体201〜204は第1端部、第2端部および第1端部と第2端部との間の中間部を有する。各導体の第1端部は、面220の第1縁210上のまたはこれに隣接した点に位置し、また各導体の第2端部は、面220の第2縁211上のまたはこれに隣接した点に位置している。多くの実施形態では、図2に例示する実施形態に示すように、面220の第2縁211は第1縁210に対して垂直である。
【0018】
図2には示していないが、回路基板120の反対側の面には対応する導電体が存在する。詳しくは、各導体201〜204に対して、反対側の面には、この導体の鏡像である導体が存在する。この特徴は、基板120の正面図である図3に示されている。図3に示すように、導体301〜304が、面220とは反対方向に面している、基板120の面320上に配置されている。さらに図示するように、導体301〜304は各々導体201〜204に対応する。
【0019】
本発明の相互接続システム100を差動信号の伝送に用いると、導電体201〜204のうちの1つと反対側の面のこれに対応する導電体とを合わせて利用して、差動信号の伝送に必要な2本のワイヤ均衡対を形成し得る。2本の導電体の長さは同一であるので、2本の導電体間にスキューはないはずである(スキューとは信号が2本の導電体を伝播するのに要する時間の差である)。
【0020】
コネクタ100が多数の回路基板120を含む構成では、回路基板は好ましくは連続し
て平行に配置される。好ましくは、このような構成において、コネクタ100の各回路基板120は2つのスペーサー110間に配置される。
【0021】
図4は本発明の1つの実施形態によるスペーサー110aの側面斜視図である。図示するように、スペーサー110aは、基板120に面していないほうの面420上に1つ以上の溝を備えてもよい。図示した実施形態では、スペーサー110aの面420は3つの溝401、402および403を配備している。各溝401〜403は、面420の第1縁410上またはその近くの点から面420の第2縁411上またはその近くの点まで延びている。多くの実施形態では、図4に例示する実施形態に示すように、面420の第2縁411は第1縁410に対して垂直である。
【0022】
さらに示すように、スペーサー110aの面420は面420の縁に1つ以上の窪みを配備し得る。図示した実施形態では、面420の縁に4つの窪みが2セット存在する。第1の窪みセットは窪み421a〜dを含み、第2の窪みセットは窪み431a〜dを含む。各窪み421a〜dは、少なくとも1つの溝の端部の直ぐ隣に位置して、面420の縁410上の点から縁410から短い距離だけ内側に間隔をあけた第2の点まで延びる。同様に、各窪み431a〜dは、少なくとも1つの溝の端部の直ぐ隣に位置して、面420の縁411上の点から縁411から短い距離だけ内側に間隔をあけた第2の点まで延びる。従って、図示した実施形態では、全ての溝の端部間に少なくとも1つの窪みが存在する。各窪み421、431はスプリング要素の端部を受容するように設計されている(図16、要素1520を参照)。
【0023】
図4には示していないが、スペーサー110aの反対側の面491に溝および窪みがあってもよい。好適な実施形態では、スペーサー110の第1面における溝の数は、スペーサー110の第2面における溝の数より1つ少ない(または1つ多い)数であるが、これは必要条件ではない。同様に、この好適な実施形態では、スペーサー110の第1面における窪みの数は、スペーサー110の第2面における窪みの数より2つ少ない(または2つ多い)数である。この特徴は図5〜図7に図示されている。図5は面420の平面図、図6は反対側の面(すなわち面491)の平面図、そして図7はスペーサー110aの正面図である。
【0024】
図5に示すように、溝401〜403、窪み421a〜dおよび窪み431a〜dがスペーサー110aの面420上に配置されている。同様に、図6に示すように、溝601〜604、窪み621a〜cおよび窪み631a〜cが、面420とは反対方向に面する、スペーサー110aの面491上に配置されている。
【0025】
溝601〜604は、溝401〜404と同様に、各溝601〜604は面491の第1縁610上の点から面491の第2縁611上の点まで延びる。同様に、窪み621および631は窪み421および431と同様である。各窪み421のように、各窪み621は、面491の縁610上の点から縁610から短い距離だけ内側に間隔をあけた第2の点まで延びる。同様に、各窪み631は、面491の縁611上の点から縁611から短い距離だけ内側に間隔をあけた第2の点まで延びる。各窪み621、631はスプリング要素の端部を受容するように設計されている(図16、要素1520を参照)。
【0026】
これらの図は、いくつかの実施形態では、スペーサー110の一方の面における溝の数はスペーサーの反対側の面における溝の数より1つだけ少ない(または1つだけ多い)ことを示している。また、一方の面における窪みの数は反対側の面における窪みの数より2つだけ少なく(または2つだけ多く)てよいことを示している。
【0027】
図4〜図6に示す実施形態では、一方の面上の各窪みは、反対側の面上の溝の端部のほ
ぼ直ぐ反対側にあるように配置される。例えば、窪み421aは溝604の端部のほぼ直ぐ反対側にあり、窪み621aは溝403の端部のほぼ直ぐ反対側にある。この特徴は、スペーサーの正面図である図7を検討することによってさらに容易に理解できる。
【0028】
図4〜図6に戻って、図4はスペーサー110aがさらに3つのフィンガー435、437および440を含み得ることを示している。また、スペーサー110aはスロット444と、面420上に配置されこの面から外向きに突き出た第1ボス対450と、面491上に配置されこの面から外向きに突き出た第2ボス対650とを含み得ることも示している。ボス650は回路基板120の開口部244に嵌るようにされる。この特徴により、基板120を隣接するスペーサー110aおよび110bに対して正しく位置合わせすることができる。
【0029】
フィンガー435はスペーサー110aの正面の上の方に位置し、フィンガー437はスペーサー110aの底面の前の方に位置する。フィンガー435は、スペーサー110aの正面からスペーサーの正面に対して垂直の方向に外向きに突き出ている。同様に、フィンガー437は、スペーサー110aの底面からスペーサーの底面に対して垂直の方向に外向きに突き出ている。フィンガー435および437はスペーサー110aを各々インターポーザー180bおよび180aに取り付けるように作用する。詳しくは、インターポーザー180aはフィンガー437を受け入れ保持する窪み1810(図18参照)を含む。同様に、インターポーザー180bはフィンガー435を受け入れ保持する窪みを含む。フィンガー435および437は各々突起部436および438を含む。突起部は、対応するインターポーザー内の対応する窪みにはめ込むのが可能なほどに十分に弾性がある。
【0030】
スロット444は、スペーサー110aの背面の方であるが背面から離れた位置にある。スロット444はスペーサー110の上面から下向きに延びてフィンガー440を形成する。フィンガー440とスロット444とがともに作用し、スペーサー110aがバックボーン150に取り付けられる。
【0031】
スペーサー110b(図1参照)に戻って、図示した実施形態では、スペーサー110bはスペーサー110aと類似はするが同一ではない。従って、いくつかの実施形態では、コネクタ100は2つのタイプのスペーサー、タイプAおよびタイプBを含む。別の実施形態では、2つより多いかまたは少ないタイプのスペーサーを用いてもよい。図8および図9は、1つの実施形態によるスペーサー110b(タイプBスペーサー)をさらに示す。図8は、スペーサー110bの面820の平面図である。面820は回路基板120に面している。図8に示すように、面820は、同じく基板120に面している、スペーサー110aの面491に類似する。面491のように、面820は4つの溝801〜804、第1セットの3つの窪み821a〜cおよび第2セットの3つの窪み831a〜cを有する。
【0032】
溝801〜804は、各溝801〜804が面820の第1縁810上の点から面820の第2縁811上の点まで延びている点において溝601〜604に類似する。同様に、窪み821および831は窪み621および631に類似する。各窪み621のように、各窪み821は、面820の縁810上の点から縁810から短い距離だけ内側に間隔をあけた第2の点まで延びる。同様に、各窪み831は、面820の縁811上の点から縁811から短い距離だけ内側に間隔をあけた第2の点まで延びる。
【0033】
図9はスペーサー110bの面920の平面図である。面920は、面820とは反対方向の回路基板120から離れた側に面している。図9に示すように、面920は、同じく基板120から離れた側に面している、スペーサー110aの面420に類似する。面
420のように、面920は3つの溝901〜903、第1セットの4つの窪み921a〜dおよび第2セットの4つの窪み931a〜dを有する。
【0034】
溝901〜903は、各溝901〜903が面920の第1縁910上の点から面920の第2縁911上の点まで延びている点において溝401〜403に類似する。同様に、窪み921および931は窪み421および431に類似する。各窪み421は、面920の縁910上の点から縁910から短い距離だけ内側に間隔をあけた第2の点まで延び、各窪み931は、面920の縁911上の点から縁911から短い距離だけ内側に間隔をあけた第2の点まで延びる。
【0035】
スペーサー110bはまた、3つのフィンガー835、837および840と、スロット844と、スペーサー110bを貫通する開口部対850とを含む。開口部850はボス650を受容するようにされている。この特徴により、スペーサー110bはスペーサー110aに対して正しく位置合わせすることが可能となる。
【0036】
スペーサー110aの正面の上の方に位置するフィンガー435とは異なり、フィンガー835はスペーサー110bの正面の底の方に位置する。同様に、スペーサー110aの底面の前の方に位置するフィンガー437とは異なり、フィンガー837はスペーサー110bの底面の後ろの方に位置する。フィンガー835は、スペーサー110a(b)の正面からスペーサーの正面に対して垂直の方向に外向きに突き出ており、フィンガー437(837)は、スペーサー110a(b)の底面からスペーサーの底面に対して垂直の方向に外向きに突き出ている。フィンガー435および437のように、フィンガー835および837はスペーサー110bを各々インターポーザー180bおよび180aに取り付けるように作用する。
【0037】
上述のように、基板120はスペーサー110aおよび110bの間に位置決めされる。この特徴を図10に示す。図10には示していないが、スペーサー110aのボス650が基板120の開口部244およびスペーサー110bの開口部850を貫通して突き出ている。このボス650の使用によってスペーサー110a、bおよび基板120の正しい位置合わせが容易となる。基板120がスペーサーと正しく位置合わせされると、導体201〜204および301〜304が各々溝601〜604および801〜804と揃えられる。この特徴を図11に示す。
【0038】
図11に示すように、基板120に面したスペーサー110aの面に配置されている溝601〜604は、プリント回路基板120上の導電体201〜204を反映するようにスペーサー上に位置決めされている。同様に、基板120に面したスペーサー110bの面に配置されている溝801〜804は、導電体301〜304を反映するようにスペーサー上に位置決めされている。特に、溝601〜604および801〜804によって、導電体201〜204および301〜304が各々スペーサー110aおよび110bに触れるのが防止される。このようにして、基板120上に配置された導電体は基板120と溝との間に閉じ込められた空気によって絶縁される。
【0039】
スペーサー110は導電性材料により製造するか、または誘電性材料により製造して導電層により被覆して、これによりプリント回路基板120の導電体を電磁的に遮蔽するとよい。さらに、導電体とこれらに対応する溝との複合インピーダンスはそれらの寸法を変えることによって調整することができる。さらにまた、溝がテフロン(登録商標)などの誘電性材料の層を含むようにして、その破壊電圧を調整すると共に、導電体とこれらに対応する溝との複合インピーダンスをさらに調整することができる。
【0040】
次に図12は、コネクタ100に多回路基板を用いる場合のスペーサー110および回
路基板120の配置の例を示す。図示したように、基板120およびスペーサー110は連続して平行に揃えられ、各回路基板120は2つのスペーサー110間に挟まれる。図示した例では、上述の2つのタイプのスペーサー(A)および(B)と共に、2つのタイプの基板(A)および(B)が存在する。Aタイプの回路基板は互いに同一であり、Bタイプの回路基板は互いに同一である。同様に、Aタイプのスペーサーは互いに同一であり、Bタイプのスペーサーは互いに同一である。
【0041】
図示した実施形態では、スペーサー110および基板120は交互に並んで配置されている。つまり、所与の2つのAタイプスペーサーの間にBタイプスペーサーが存在し、逆の場合も同様である。また、所与の2つのAタイプ基板の間にBタイプ基板が存在し、逆の場合も同様である。このように、Aタイプスペーサーは別のAタイプスペーサーに隣接せず、またAタイプ基板は別のAタイプ基板に隣接しない。従って、この例の構成では、各基板120はAタイプスペーサーとBタイプスペーサーとの間に配置される。
【0042】
図12から分かるように、各基板120b(Bタイプ基板)の各面は3本の導体を有する。図13はBタイプ基板の一方の面1320(図示していない他方の面は面1320の鏡像である)の平面図である。図13に示すように、面1320には3つの導体1301、1302および1303が配置されている。図13を図2(Aタイプ基板の面の平面図)と比較することによって、AおよびBタイプの基板はほとんど同一であることが分かる。1つの相違点は、各面の導体の数および面上の導体の並びである。図示した実施形態では、Bタイプ基板はAタイプ基板より導電体が1つ少ない。
【0043】
図14は、Bタイプ基板上の導体1301〜1303の並びが、Aタイプ基板上の導体201〜204の並びとどのように違うかを示している。図14は、代表的な基板120aおよび120bを、基板120aの前縁1401が基板120bの対応する前縁1402と間隔を開けて離れ且つ平行となるように横に並べて示している。図14から、縁1402に位置するBタイプ基板上の導体の端部が、縁1401に位置するAタイプ基板上の導体の端部と位置が合っていないことがはっきりと分かる。例えば、図示した例では、Bタイプ基板上の所与の導体の端部は、Aタイプ基板上の2つの隣接する導体の端部に対して間隙的に配置されている。すなわち、B基板上の各導体の端部からA基板の隣接する面まで最短の線を引くとすると、この線はA基板上の2つの導体の端部の間の点が終点となる。例えば、導体1301の端部から基板120aの隣接する面までの最短の線は、導体204および203の端部の間の点が終点となる。導体をずらすことの利点は、コネクタ内のクロストークを減らし得るということである。
【0044】
図12に戻って、各基板120上の各導体は、その導体に直ぐ隣接するスペーサー上の溝と位置が合っていることがはっきりと分かる。すなわち、各スペーサー110上の各溝は、隣接する基板120上の対応する導体を反映するように設計されている。各導体は対応する溝と位置が合っているため、導体とスペーサーとの間には空間が存在する。
【0045】
コネクタ100が完全に組み立てられると、基板120上の各導体は2つのコンタクト部材(図15の代表的なコンタクト部材1530aを参照)と物理的および電気的に接触する。コンタクト部材各々の端部は隣接するスペーサーと導体との間の空間へと嵌り込む。詳しくは、各導体の第1端部が、第1コンタクト部材の接触部と物理的および電気的に接触し、各導体の第2端部が、第2コンタクト部材の接触部と物理的および電気的に接触する。そして、第1および第2コンタクト部材の接触部は各々導体の対応する端部とスペーサーとの間の空間内に置かれる。各コンタクト部材は、コンタクト部材が接触をする導体を、コネクタ100が取り付けられる回路基板上のトレースに電気的に接続するように作用する。
【0046】
図15は、基板120上の導体201を、コネクタ100が取り付けられる回路基板(図15には示さず)上のトレースに電機接続するための、本発明の1つの実施形態によるコンタクト部材1530aを示す。コンタクト部材1530aの一部はハウジング122内に位置しているため、図15ではコンタクト部材の一部だけを見ることができる。
【0047】
図15に示すように、コンタクト部材1530aは導体201の端部に接触する(この特徴をより良好に示すためにスペーサーおよびインターポーザーは示されていない)。いくつかの実施形態では、導体201の両端部を中間部より広くして、コンタクト部材のコンタクト部を受容するための表面積がより大きくするようにされている。
【0048】
図15には別のコンタクト部材1530bが部分的に示されている。コンタクト部材1530bの底部もまたハウジング122に覆われている。コンタクト部材1530bは、図15では見ることができない導体301の端部に接触する。ハウジング122は好ましくはプラスチックなどの電気絶縁性材料により製造される。各ハウジング122の電気コンタクト1530は製造中にハウジング内に配置するか、または後でハウジング内に嵌め込むことができる。
【0049】
コンタクト部材1530は、適切な電気および機械特性を有する任意の材料を利用して一般に利用可能な手法によって製造するとよい。金メッキの鱗青銅などのラミネート材料により製造してもよい。単体構造として図示しているが、当業者であれば、多構成要素からなっていてもよいことは理解されよう。
【0050】
図15にさらに示すように、ハウジング122は2つの伸長スプリング1520aおよび1520bを保持するように構成され得る。スプリング1520はコンタクト部材1530および1531と同じ方向に延びる。スプリング1520の遠位端は対応するスペーサーの窪みに挿入されるように設計されている。例えば、スプリング1520aの遠位端は窪み621cに受容されるように設計されている。ハウジング122とコンタクト部材1530とスプリング1520との組み合わせはセル1570と呼ばれる。
【0051】
図16および図17は1つの実施形態によるセル1570をさらに示す。図17はセル1570の分解図である。図示するように、ハウジング122は大体において方形の形状であり、スプリング1520を受容するための開口部1710とコンタクト材料1530を受容するための開口部1720とを含む。開口部1720は、図16に示すように、コンタクト部材1730の近位端1641がハウジング122の底面を越えて突き出ることができるように、ハウジングの上面から底面へと延びている。
【0052】
開口部1710はハウジング122の上面から底面へと延びるが、底表面には到達しない。従って、スプリング1520が開口部1710に挿入されると、近位端がハウジング122の底表面を越えて突き出ることはない。開放開口部1710を図示しているが、閉鎖開口部を用いることもできることは理解されよう。
【0053】
図17に示すように、図示した実施形態による各コンタクト部材1530は近位端1641と遠位端1749とを有する。端部1641と1749との間には基部1743、移行部1744および接触部1745が存在する。基部1743は近位端1641と移行部1744との間にあり、移行部は基部1743と接触部1745との間にあり、そして接触部1745は移行部1744と遠位端1749との間にある。図示した実施形態では、基部1743は基部のほぼ全体がハウジング122内にあるように開口部1720内に配置され、移行部1744は基部に対して内側に傾けられ、そして遠位端1749は移行部に対して外側に傾けられよって導入部として作用する。
【0054】
好適な実施形態では、コンタクト部材の接触部は、物理的および電気的に接触する導体の端部に固定されていない。例えば、接触部は、従来技術では典型的に行われているように、基板120の導体にはんだ付けをされることも他の方法で固定されることもない。代わりに、好適な実施形態では、コンタクト部材1630は、カードエッジコネクタで用いられるものに類似するワイピングアクションにより対応する導体に電機接続される。すなわち、コンタクト部材の接触部は対応する導体の端部を単に押し付けるだけである。例えば、図15に戻って、コンタクト部材1530aの接触部は導体201の端部を単に押し付けるまたは加圧するだけである。導体に固定されてはいないため、接触部は導体に押し付けられている間も導体の長さ方法に沿って移動して、ワイピングアクションを作り出すことができる。このワイピングアクションにより、コンタクト部材とプリント回路基板120の対応する導電体との間の良好な電機接続が確実となる。
【0055】
次に図18および図19は、各セル1570がインターポーザー180の開口部1811に嵌め込まれるように設計されていることを示す。図示した実施形態では、各インターポーザー180は、第1の整列セットで配置されて第1の縦横配置を作る第1セットの開口部1811a(図19参照)と、第2の整列セットで配置されて第2の縦横配置を作る第2セットの開口部1811bとを含む。図示した実施形態では、第2セットの各列は第1セットの2つの列の間に配置されている。例えば、開口部1811bの列である列1931は、各々が開口部1811aの列である列1930および1932の間に配置されている。
【0056】
図に示すように、第2セットの開口部同士は互いに揃っているが第1セットの開口部とは揃わないように、また逆の場合も同様となるように、第2の縦横配置は第1の縦横配置からずれている。
【0057】
インターポーザー180は、導電性材料により、または導電性材料により被覆される非導電性材料により製造されることによって、プリント回路基板120の導電体を電磁的に遮蔽し得る。
【0058】
また図18および図19に示すように、インターポーザー180は上面および底面に沿ってノッチ1810を含む。各ノッチ1810はスペーサー110のフィンガーの端部を受容するように設計されている。好ましくは、フィンガーは対応するノッチにカチッと嵌り込み、スペーサー110をインターポーザー180にしっかりと固定させる。この特徴を図20に示す。
【0059】
コネクタ100が完全に構築されると、第1および第2セットの各開口部はセル1570を受容している。各セル1570のハウジング122は、インターポーザー180の対応する開口部内に設けられているスロット1888に嵌り込むようにされたタブ1633を有する。スロット1888は開口部の全長にわたって延びてはいない。従って、タブ1633はセル1570が開口部から落ちるのを防ぐ。セルおよび対応する開口部の特定の形状は単に例示のためのものであることは理解されよう。本発明はこれらの形状に限定されない。
【0060】
また、コネクタが完全に構築されると、インターポーザーは、各コンタクト部材1530の接触部1745が対応する導体に接触するようにされる。図21はこの概念を示す。
【0061】
図21は、基板120に対するならびに基板2190および2180に対するインターポーザー180の配置を示す。基板120とインターポーザー180とが、基板120の正面2102がスペーサー180bの開口部の縦列の中心線と合うように、また基板120の底面2104がスペーサー180aの開口部の縦列の中心線と合うように配置される
ことを示すために、同図にはスペーサー110は示されていない。図21はまた2つのセル1570を示しており、各々がインターポーザー180の開口部に配置されている。図21に示すように、各セル1570のコンタクト部材1530は対応する導体と物理的に接触する。
【0062】
図21には示していないが、コネクタ100の使用中は、各コンタクト部材1530a、bの近位端1641は、コネクタ100に接続された回路基板上の導電要素に接触する。例えば、コンタクト部材1530bの端部1641は回路基板2190上の導電要素に接触し、コンタクト部材1530aの端部1641は回路基板2180上の導電要素に接触する。従って、図21は、基板2190からコネクタ100を介して基板2180への少なくとも1つの電気信号経路があることを示している。この電気信号経路は、導体214とコンタクト部材1530bとコンタクト部材1530aとを含む。当業者には理解されるように、コネクタ100は基板2190および2180からの多数の電気信号経路を提供し、各信号経路は2つのコンタクト部材1530と基板120上の導体とを含む。
【0063】
図21に示す実施形態によれば、各インターポーザーはコネクタ100に接続される1つの回路基板と平行に配置される。詳しくは、インターポーザー180aは回路基板2180と平行であり、インターポーザー180bは回路基板2190と平行である。従って、インターポーザー180aの一方の面は基板2180に面し、インターポーザー180bの一方の面は基板2190に面する。
【0064】
次に図22は、コネクタ100の断面図であり、上述のように、コネクタ100の使用中は、各コンタクト部材1530の各近位端1641は回路基板2190上の導電要素2194に接触することを示す。好適な実施形態では、各導電要素2194は信号パッドであり、バイアではない。従って、好適な実施形態では、各近位端1641は単に回路基板を押し付けるだけであって回路基板内のバイアに挿入されるのではないため、コネクタ100は圧縮マウントコネクタである。しかし、他の実施形態では、各要素2194はバイアまたは他の導電要素であってもよい。
【0065】
好適な実施形態では、基板2190は、第1信号経路2196a(例えば、第1トレース)と第2信号経路2196b(例えば、第2トレース)とを有する差動信号経路を含む。図示するように、第1パッド2194は第1信号経路2196aに接続され、第2導電要素2194bは第1信号経路2196bに接続される。第2回路基板2180もまた、経路2196のような信号経路対に電気的に接続される、要素2194のような導電要素対を有し得る。
【0066】
図22に示すように、セル1570はインターポーザー180の開口部に挿入される。さらに示すように、セル1570の各コンタクト部材1530の遠位端はインターポーザーの上面2250を越えて延び、また各コンタクト部材1530の近位端1641はインターポーザーの底面2251を越えて延びる。この底面は基板2190に面し且つこれにほぼ平行である。各近位端1641は基板2190上の導電要素2194を押し付ける。同様に、コンタクト部材1530の各接触部1745は基板120上の導体を押し付ける。従って、コンタクト部材1530は、基板120上の導体を基板2190上の導電要素2194と電気的に接続させる。図22に示すように、基板120の導体の端部はインターポーザーの上面2250の近くにある。
【0067】
コンタクト部材1530の端部1641が対応する要素2194を押し付けると、要素によって生じる通常の力がコンタクト部材に加えられる。コンタクト部材1530はハウジング122内でしっかりと保持されているため、この通常の力によりハウジング122が通常の力の方向(すなわち、回路基板2190から離れる方向)に移動する。しかし、
ハウジング122が基板2190から離れる方向に移動するとスプリング1520は収縮して基板2190によって生じる通常の力の方向とは反対方向の力をハウジングに加えるため、スプリング1520によって、ハウジング122が基板2190から離れる方向に移動する大きさが制限される。これは、スプリングの遠位端はスペーサー110の表面に当接し、またスペーサーはインターポーザー180にしっかりと取り付けられており、インターポーザー自体は基板2190に対して移動しないために生じる。よって、スプリング1502は収縮し、ハウジングに正常な力とは反対方向の力を加える。
【0068】
図1に戻って、各スペーサー110は細長いバックボーン150に取り付けられるように構成され得る。また、コネクタ100は、各々がバックボーン150の各端部に取り付けられるように設計されている2つのエンドキャップ100aおよび100bを含んでもよい。バックボーン150およびエンドキャップ100について以下に述べる。
【0069】
図23は、バックボーン150の実施形態を示す。図示した実施形態によるバックボーン150は、エンドキャップ100と係合するようにされたボス2300と、図27に示すように各々がスペーサー110のフィンガー440を受容するようにされたスロット2320とを含む。バックボーン150はさらに、スペーサー110と係合するようにされた歯2330を含んでもよい。
【0070】
図24はエンドキャップ199の実施形態を示す。図示した実施形態によるエンドキャップ199は、隣接するスペーサーに配置されたボスおよびバックボーン150に配置されたボス2300と係合するようにされた開口部2402を含む。エンドキャップ199はさらに、コネクタ100を、多数の層、例えば30より多い層を有し得る回路基板と機械的に結びつけるようにされたスクリュー2420およびピン2410、ならびにエンドプレート190b(図1および図25参照)と係合するようにされたトング2430を含む。
【0071】
エンドキャップ199は対称である、すなわちコネクタ100のいずれの端部にも用いることができるものとして示されているが、個別の左側および右側のエンドキャップを用いてもよい。エンドキャップ199のスクリュー2420およびピン2410は、エンドキャップ199と一体形成してもよいし、エンドキャップ199の製造後これに取り付けてもよい。関係する機械応力の観点からプラスチック製ではなく金属製のスクリュー2420を利用する必要がある場合が多いことが分かっている。本発明はスクリュー2420およびピン2410の使用に限定されることはなく、他の締め付け手段を使用してもよいことは理解されよう。
【0072】
前述のように、エンドキャップ100およびスペーサー110は、プラスチックなどの絶縁性材料により製造し導電性材料で被覆して電磁的な遮蔽を提供してもよいし、または全体を金属などの導電性材料により製造してもよい。
【0073】
図25はバックボーン150およびエンドキャップ199の分解図であり、図26はバックボーン150およびエンドキャップ199を組み立てた図である。
【0074】
図25および図26に示すように、バックボーン150のボス2300はエンドキャップ100の対応する開口部2402内に入れられて剛直な構造を形成する。このボス2300および開口部2402の使用は例示のためのものであって、本発明はこれに限定されない。すなわち、他の締め付け手段を用いてバックボーン150をエンドキャップ100に機械的に接続させることができる。
【0075】
さらに、図27に示すように、フィンガー440とこれに係合するスロットとの組み合
わせを用いて、スペーサー110をバックボーン150に機械的に接続させる。図示した組み合わせは例示のためのものであって、本発明はこれに限定されない。同様の方法で、上述のように、スペーサー110のフィンガー435、437、835および837がインターポーザー180の対応するスロットと係合するようにされている。図示したフィンガーとスロットとの組み合わせは例示のためのものであって、本発明はこれに限定されない。
【0076】
図1に戻って、図1は、コネクタ100は2つの取り付けクリップ190aおよび190bならびにシールド160もまた含むことを示している。取り付けクリップ190およびシールド160は上述のコネクタ100の構成要素と組み合わされて、複合的な配置を形成する。取り付けクリップ190およびシールド160は、コネクタ100の信号搬送要素を電磁的に遮蔽するように導電性であるとよい。取り付けクリップ190およびシールド160について以下に詳述する。
【0077】
図28は取り付けクリップ190bの実施形態を示す。図示した実施形態による取り付けクリップ190bは、(a)回路基板(例えば、基板2190または2180)の穴と係合するようにされたピン2860と、(b)エンドキャップ100のトング2430を受容するようにされたスロット2870とを含む。ピン2860は、上述の回路基板の穴と係合することによってクリップ190bを回路基板に接続させるよう作用する。ピン2860は導電性であり、接続先の回路基板の基平面に電気的および物理的に接続し得る。
【0078】
図29はクリップ190bおよびエンドキャップ199の分解図であり、図30はクリップ190bにエンドキャップ199が取り付けられた図である。図30に示すように、エンドキャップ199のトング2430はクリップ190bの対応するスロット2870と係合するようにされている。図示した他の締め付け手段と同様、本発明はトングおよび対応するスロットの使用に限定されない。
【0079】
次に図31は、シールド160の実施形態を示す。図示した実施形態によるシールド160は、インターポーザー180のスロットに嵌るようにされたフック3100を含む。図32はシールド160およびインターポーザー180の分解図である。図33はシールド160がインターポーザー180に接続されている図である。図33は、シールド160のフック3100がインターポーザー180のスロットにカチッと嵌って両者が機械的に接続する様子を示している。
【0080】
図34は、インターポーザー180およびクリップ190aを省略した組み立て後のコネクタの図である。図35および図36は、1つの実施形態によるほとんど完全に組み立てられたコネクタ100の各々異なる図である。完全に組み立てられると、各インターポーザーの各開口部はセル1570を保持する。図35には、エンドキャップ199aおよび199b、シールド160、インターポーザー180aおよびクリップ190bが示されている。
【0081】
図36には、エンドキャップ199aおよび199b、インターポーザー180aおよび180bならびにクリップ190aおよび190bが示されている。クリップ190aは任意の通常の締め付け手段によって組み立て品全体に取り付けるとよく、また、例えば、組み立てられたコネクタ100をドーターボードに取り付けるためにピンまたは他の締め付け手段を備えることができる。
【0082】
別のインターポーザー180bおよびクリップ190aは、相互接続システムアセンブリの適用に依存して、インターポーザー180aおよびクリップ190bと同一であっても異なってもよい(または全く設けなくてもよい)。
【0083】
2つのインターポーザー180を互いに垂直であるように示したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、適用によっては、2つのインターポーザー180の面は例えば45度の角度または他の角度であってもよい。従って、コネクタ100は「直角」コネクタである必要はない。
【0084】
図34〜図36から分かるように、相互接続システムアセンブリ全体が互いに結合し合って、プリント回路基板120上の導電体を完全に電磁的に遮蔽し得る剛直な構造体を形成する。
【0085】
上記に本発明の様々な実施形態/変形例について述べたが、これらは単なる例示として示されるものであって限定するものでないことは当然である。従って、本発明の広さおよび範囲は上述の例示的な実施形態の何れによっても限定されるものではなく、以下に述べる請求の範囲およびそれらの等価物によってのみ限定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の実施形態の例によるコネクタの展開図である。
【図2】本発明の実施形態によるプリント回路基板の図である。
【図3】図2に示したプリント回路基板の正面図である。
【図4】本発明の実施形態の例によるスペーサーの斜視図である。
【図5】図4に示したスペーサーの第1面の平面図である。
【図6】図4に示したスペーサーの第2面の平面図である。
【図7】図4に示したスペーサーの正面図である。
【図8】第2のスペーサーの第1面の平面図である。
【図9】第2のスペーサーの第2面の平面図である。
【図10】2つのスペーサーに挟まれた回路基板よりなる装置の斜視図である。
【図11】図10に示した装置の正面図である。
【図12】本発明の実施形態の例による多回路基板および多スペーサーの配置を示す図である。
【図13】本発明の実施形態による回路基板の第1面の平面図である。
【図14】Aタイプ回路基板上の導体の整列がBタイプ回路基板上の導体の整列とどのように違うかを示す図である。
【図15】本発明の1つの実施形態によるコンタクト部材を示す図である。
【図16】本発明の1つの実施形態によるセルを示す図である。
【図17】本発明の1つの実施形態によるセルを示す図である。
【図18】セルがインターポーザーの開口部に嵌り込むようにされ得ることを示す図である。
【図19】セルがインターポーザーの開口部に嵌り込むようにされ得ることを示す図である。
【図20】インターポーザーの対応するノッチに挿入されるスペーサーのフィンガーを示す図である。
【図21】1つの実施形態による、基板120に対する、ならびに基板2190および2180に対するインターポーザー180の配置を示す図である。
【図22】コネクタ100の実施形態の断面図である。
【図23】バックボーン150の実施形態を示す図である。
【図24】エンドキャップ199の実施形態を示す図である。
【図25】バックボーン150およびエンドキャップ199の分解図である。
【図26】バックボーン150およびエンドキャップ199を組み立てた図である。
【図27】バックボーン150に接続されたスペーサーの図である。
【図28】取り付けクリップ190bの実施形態を示す図である。
【図29】クリップ190bおよびエンドキャップ199の分解図である。
【図30】エンドキャップ199が取り付けられたクリップ190bの図である。
【図31】シールド160の実施形態を示す図である。
【図32】シールド160およびインターポーザー180の分解図である。
【図33】インターポーザー180に接続されているシールド160の図である。
【図34】インターポーザー180およびクリップ190aを省略した、組み立てられたコネクタの図である。
【図35】セルなしで組み立てられた、1つの実施形態によるコネクタ100の各々異なる図である。
【図36】2つのセルと共に組み立てられた、1つの実施形態によるコネクタ100の各々異なる図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互接続システムであって、
第1回路基板であって、(a)第1差動相互接続経路と、(b)前記第1回路基板の表面の第1信号パッドと、(c)同じく前記第1回路基板の前記表面の第2信号パッドとを備えた第1回路基板であって、前記第1差動相互接続経路は、前記第1信号パッドに電気接続された第1信号経路と前記第2信号パッドに電気接続された第2信号経路とを備えている、第1回路基板と、
第2差動相互接続経路を備えた第2回路基板と、
前記第1差動相互接続経路を前記第2差動相互接続経路と電気接続させるコネクタであって、
第1面と前記第1面とは反対側の第2面とを有するインターポーザーであって、前記第1面は前記第1回路基板の前記表面に面する、インターポーザーと、
前記インターポーザーの前記第2面に隣接する端部を有する第1導体と、
前記第1導体と平行であり長さがほぼ等しい第2導体であって、同じく前記インターポーザーの前記第2面に隣接する端部を有する第2導体と、
前記第1導体と前記第2導体との間に配置される誘電材料と、
導体接触部と基板接触部と前記導体接触部と前記基板接触部との間の中間部とを有する第1の細長いコンタクト部材であって、前記導体接触部は前記第1導体の前記端部と物理的に接触し、前記基板接触部は前記第1信号パッドの表面と物理的に接触し前記表面を押し付けるが前記第1信号パッドに固定されず、そして前記中間部は前記インターポーザーの前記第1面から前記インターポーザーの前記第2面まで延びる穴内に配置され、ここで前記第1信号パッドは前記第1コンタクト部材に力を加え、前記第1コンタクト部材は限定された程度まで前記力の方向に自由に移動し、また前記力は前記第1回路基板の前記表面に対して垂直の方向である、第1の細長いコンタクト部材と、
導体接触部と基板接触部と前記導体接触部と前記基板接触部との間の中間部とを有する第2の細長いコンタクト部材であって、前記導体接触部は前記第2導体の前記第1端部と物理的に接触し、前記基板接触部は前記第2信号パッドの上表面と物理的に接触し前記表面を押し付けるが前記第2信号パッドに固定されず、そして前記中間部は前記インターポーザーの前記第1面から前記インターポーザーの前記第2面まで延びる穴内に配置され、ここで前記第2信号パッドは前記第2コンタクト部材に力を加え、前記第2コンタクト部材は限定された程度まで前記力の方向に自由に移動し、また前記力は前記第1回路基板の前記表面に対して垂直の方向である、第2の細長いコンタクト部材と、を備えたコネクタと、
を備えた相互接続システム。
【請求項2】
前記第1導体と前記第2導体との間に配置される前記誘電性材料は、第1面と第2面とを有する第3の回路基板を構成する、請求項1に記載の相互接続システム。
【請求項3】
前記第1導体は前記第3の回路基板の前記第1面に配置され、前記第2導体は前記第3の回路基板の前記第2面に配置される、請求項2に記載の相互接続システム。
【請求項4】
前記第3の回路基板は第1スペーサーと第2スペーサーとの間に挟まれる、請求項3に記載の相互接続システム。
【請求項5】
前記第1スペーサーはその第1面に溝を持ち、前記溝は前記第1導体と位置が合いまたこれを反映する、請求項4に記載の相互接続システム。
【請求項6】
前記第1スペーサーは前記スペーサーを前記インターポーザーに取り付けるためのフィンガーを有する、請求項4に記載の相互接続システム。
【請求項7】
前記インターポーザーは前記フィンガーを受容するための窪みを有する、請求項6に記載の相互接続システム。
【請求項8】
前記第1スペーサーはボスを有し、前記第3の回路基板は前記ボスを受容するための開口部を有する、請求項4に記載の相互接続システム。
【請求項9】
前記第2スペーサーは前記ボスを受容するための開口部を有する、請求項8に記載の相互接続システム。
【請求項10】
前記第2スペーサーはその第1面に溝を持ち、前記溝は前記第2導体と位置が合いまたこれを反映する、請求項9に記載の相互接続システム。
【請求項11】
コネクタのためのスペーサーであって、
M個の溝セットが配置された第1面であって、前記M個の溝の各々は前記第1面の第1縁から前記第1面の第2縁まで延びる、第1面と、
N個の溝セットが配置された第2面であって、前記N個の溝の各々は前記第2面の第1縁から前記第2面の第2縁まで延びる、第2面と、
前記スペーサーを前記コネクタの一部に取り付けるため前記スペーサーの面から外側に突き出た細長いフィンガーと、
を備えたスペーサー。
【請求項12】
NはMより小さい、請求項11に記載のスペーサー。
【請求項13】
NはMと等しい、請求項11に記載のスペーサー。
【請求項14】
前記N個の溝のいずれも前記M個の溝のいずれかの鏡像ではない、請求項11に記載のスペーサー。
【請求項15】
前記N個の溝の各々は前記M個の溝のうちの1つの鏡像である、請求項11に記載のスペーサー。
【請求項16】
第1回路基板上の信号経路を第2回路基板上の信号経路と電気接続させるコネクタであって、
第1、第2および第3スペーサーと、
前記第1および第2スペーサーの間に配置される第1の回路基板であって、前記第1スペーサーの面に当接する第1面と、前記第2スペーサーの面に当接する第2面とを有し、前記第2面には信号導体セットが配置され、前記第2面に配置された前記信号導体の各々は前記第2面の第1縁に隣接する第1端部と、前記第2面の第2縁に隣接する第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間の中間部とを有する、第1の回路基板と、
前記第2および第3スペーサーの間に配置される第2の回路基板であって、前記第2スペーサーの面に当接する第1面と、前記第3スペーサーの面に当接する第2面とを有し、前記第2の回路基板の前記第1面には信号導体セットが配置され、前記第1面に配置された前記信号導体の各々は前記第1面の第1縁に隣接する第1端部と、前記第1面の第2縁に隣接する第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間の中間部とを有する、第2の回路基板と、を備え、
前記第1の回路基板の前記第2面の前記第1縁は、前記第2の回路基板の前記第1面の前記第1縁と平行でありまたこれから離れて位置しており、
前記第2の回路基板上の前記信号導体の前記第1端部のいずれも、前記第1の回路基板上の前記信号導体の前記第1端部のいずれとも位置が合っていない、コネクタ。
【請求項17】
前記第2スペーサーは、前記第1の回路基板に当接する第1面と、前記第2の回路基板に当接する第2面とを有し、
前記第2スペーサーの前記第1面には第1セットの溝が、前記溝の各々が前記第1の回路基板上の前記導体のうちの1つと位置が合いまたこれを反映するように配置され、
前記第2スペーサーの前記第2面には第2セットの溝が、前記溝の各々が前記第2の回路基板上の前記導体のうちの1つと位置が合いまたこれを反映するように配置される、請求項16に記載のコネクタ。
【請求項18】
前記第1の回路基板の前記第2面に配置された信号導体の数は、前記第2の回路基板の前記第1面に配置された信号導体の数と等しくない、請求項16に記載のコネクタ。
【請求項19】
前記第1の回路基板の第2面に配置された信号導体の数は、前記第2の回路基板の第1面に配置された信号導体の数より1つ少ないかまたは1つ多い、請求項18に記載のコネクタ。
【請求項20】
前記スペーサーの各々が接続するインターポーザーをさらに備え、前記インターポーザーは前記インターポーザーの開口部に配置されるコンタクト部材を収容し、前記コンタクト部材の各々は前記信号導体のうちの1つに接触する、請求項16に記載のコネクタ。
【請求項21】
コネクタであって、
複数のプリント回路基板であって、各々がその両面に各々配置される少なくとも1対の導電体を有する、複数のプリント回路基板と、
2つの端部を有する列として互いに隣接して配置されるようにされた複数のスペーサーであって、各スペーサーは、前記複数のプリント回路基板のうちの1つが、そのスペーサーと前記複数のスペーサーのうちの別のスペーサーとの間に配置され得るようにされ、前記複数のスペーサーの各々の各面はその隣接するプリント回路基板の前記導電体の各々のための溝を含み、前記溝はそのスペーサーと前記隣接するプリント回路基板の前記導体との間に空気スペースを設けるようにされ、前記導電体の各々は第1および第2端部を有し、前記プリント回路基板と前記複数のスペーサーとは、第1面上で、前記複数の導電体の前記第1端部のすべてを露出させ、また第2面上で、前記複数の導電体の前記第2端部のすべてを露出させるようにされる、複数のスペーサーと、
前記複数のスペーサー列の前記両端部に各々隣接して配置されるようにされた一対のエンドピースと、
複数のセルと、
各々が前記第1および第2面に隣接して配置されるようにされた第1および第2インターポーザーであって、各インターポーザーは前記複数のプリント回路基板の各導電体対のための前記複数のセルのうちの1つを受容するようにされた開口部を有する、第1および第2インターポーザーと、
複数の導電コンタクトであって、各導電コンタクトは第1および第2端部を有し、前記第1および第2インターポーザーの前記セルのうちの1つに配置されるようにされ、ここで、前記複数の導電コンタクトの各々の前記第1端部は前記複数のプリント回路基板の前記導体対のうちの1つに電気接続し、また前記複数の導電コンタクトの各々の前記第2端部は各々のインターポーザーの各々のセルを通って前記インターポーザーの面を越えて延びる、複数の導電コンタクトと、
を備えたコネクタ。
【請求項22】
前記導電コンタクトの各々はリーフスプリングコンタクトを構成し、前記スプリングコンタクトの一方の端部は前記各導電コンタクトの前記第1端部を構成し、前記スプリングの第2端部は前記導電コンタクトの前記第2端部を構成する、請求項21に記載のシステ
ム。
【請求項23】
前記スプリングコンタクトの各々の前記一方の端部は、弾性力を与えて前記スプリングコンタクトを各々の導電体に向かって付勢して、これを前記導電体に電気接続させるようにされる、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
各セルは、弾性力を与えて前記セルを各々のインターポーザーに向かって付勢するようにされた少なくとも2つのスプリングを備えている、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
各セルは、前記少なくとも2つのスプリングを受容するようにされた円筒状の開口部を備えている、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
各セルは、各々のインターポーザーの各々の開口部内の対応するスロットと係合するようにされた少なくとも2つのタブを備えている、請求項21に記載のシステム。
【請求項27】
互いに隣接するプリント回路基板の前記少なくとも1対の導電体は、前記隣接するプリント回路基板の前記導電体間の距離を大きくするように互い違いに配置される、請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
各プリント回路基板は少なくとも1つの開口部を備え、各スペーサーはそのいずれかの側に少なくとも1つのボスを備え、前記プリント回路基板の前記少なくとも1つの開口部は前記スペーサーの前記少なくとも1つのボスと係合するようにされた、請求項21に記載のシステム。
【請求項29】
前記複数のスペーサーを受容するようにされたスロットを含むバックボーンをさらに備えた、請求項21に記載のシステム。
【請求項30】
前記インターポーザーのうちの1つを収容しまた前記エンドキャップと係合するようにされたエンドプレートをさらに備えた、請求項21に記載のシステム。
【請求項31】
前記相互接続システムの2つの面を覆うようにされたシールドプレートをさらに備えた、請求項21に記載のシステム。
【請求項32】
相互接続システムを製造する方法であって、
複数のプリント回路基板であって、各々がその両面に各々配置された少なくとも一対の導電体を有する複数のプリント回路基板を提供することと、
複数のスペーサーを2つの端部を有する列として互いに隣接させて配置することであって、各スペーサーは、前記複数のプリント回路基板のうちの1つが、そのスペーサーと前記複数のスペーサーのうちの別のスペーサーとの間に配置され得るようにされ、前記複数のスペーサーの各々の各面は隣接するプリント回路基板の前記導電体の各々のための溝を含み、前記溝はそのスペーサーと前記隣接するプリント回路基板の前記導体との間に空気スペースを設けるようにされ、前記導電体の各々は第1および第2端部を有し、前記プリント回路基板と前記複数のスペーサーとは、第1面上で、前記複数の導電体の前記第1端部のすべてを露出させ、また第2面上で、前記複数の導電体の前記第2端部のすべてを露出させるようにされる、複数のスペーサーを配置することと、
一対のエンドピースを前記複数のスペーサー列の前記両端部に各々隣接して配置することと、
第1および第2インターポーザーを前記第1および第2面に各々隣接して配置することと、前記第1および第2インターポーザー内に複数のセルを配置することであって、各インターポーザーは、前記複数のプリント回路基板の各導体対のための前記複数のセルのう
ちの1つを受容するようにされた開口部を有する、第1および第2インターポーザーを配することと、
複数の導電コンタクトを提供することであって、各導電コンタクトは第1および第2端部を有しまた前記セルのうちの1つに配置され、ここで、前記複数の導電コンタクトの各々の前記第1端部は前記複数のプリント回路基板の前記導電体対のうちの1つに電気的に接触し、また前記複数の導電コンタクトの各々の前記第2端部は各々のセルを通って前記インターポーザーの面を越えて延びる、複数の導電コンタクトを提供することと、
を包含する方法。
【請求項33】
複数のスプリングを提供することをさらに包含し、各スプリングは前記セルのうちの1つに収容される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記複数のスプリングの各々の端部をスペーサーの面の窪みに配置することをさらに包含する、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
各セルは前記スプリングのうちの少なくとも2つを収容する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記少なくとも2つのスプリングを受容するために各セルに少なくとも2つの円筒状開口部を提供することをさらに包含する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
各セルに少なくとも1つのタブを提供することをさらに包含し、前記少なくとも1つのタブは各々のインターポーザーの各々の開口部内の対応するスロットと係合するようにされる、請求項32に記載の方法。
【請求項38】
スペーサーを受容するためのスロットを含むバックボーンを提供することをさらに包含する、請求項32に記載の方法。
【請求項39】
前記インターポーザーのうちの1つを収容しまた前記エンドキャップと係合するようにエンドプレートを提供することをさらに包含する、請求項32に記載の方法。
【請求項40】
前記相互接続システムの少なくとも2つの面を覆うようにシールドプレートを提供することをさらに包含する、請求項32に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公表番号】特表2007−524196(P2007−524196A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520397(P2006−520397)
【出願日】平成16年7月19日(2004.7.19)
【国際出願番号】PCT/US2004/023098
【国際公開番号】WO2005/011062
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(506400801)ウィンチェスター・エレクトロニクス・コーポレイション (4)
【氏名又は名称原語表記】WINCHESTER ELECTRONICS CORPORATION
【Fターム(参考)】