7−フェノキシクロマンカルボン酸誘導体
式I:
の化合物(式中、A、A1、R1、R7a、R7b、R8およびR10は明細書で与えられた意味を持つ)は、プロスタグランジンD2(PGD2)が介在するぜんそく、アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎、ならびに他の炎症性疾患などの免疫疾患、アレルギー性疾患の治療ならびに予防に有用なDP2受容体阻害剤である。式Iの化合物は、Th2 T細胞がIL−4、IL−5および/またはIL−13を産生することによって関与する疾患または病状を治療することにも有用であり得る。
の化合物(式中、A、A1、R1、R7a、R7b、R8およびR10は明細書で与えられた意味を持つ)は、プロスタグランジンD2(PGD2)が介在するぜんそく、アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎、ならびに他の炎症性疾患などの免疫疾患、アレルギー性疾患の治療ならびに予防に有用なDP2受容体阻害剤である。式Iの化合物は、Th2 T細胞がIL−4、IL−5および/またはIL−13を産生することによって関与する疾患または病状を治療することにも有用であり得る。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化184】
の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中:
AはH、CN、Cl、F、シクロプロピル、(1−4C)アルキルまたはOMeであり;
A1は、H、Cl、Br、F、シクロプロピル、(1−4C)アルキルまたはOMeであり;
R1は、−W−L1−hetAr1であり;
Wは、−CONR3a−または−NR3bCO−であり;
R3aおよびR3bは、各々、Hまたはメチルであり;
L1は、−(CRaRb)n−または
【化185】
であり;
nは、0または2であり;
RaおよびRbは、独立して、H、F、メチル、もしくはシクロプロピルであるか、または、
RaおよびRbは、これらが結合する炭素と共に、シクロプロピル環を形成し;
hetAr1は、構造:
【化186】
から選択されるヘテロアリール環であり;
ここで、mは0または1であり、前記ヘテロアリール環の各々は、1つ以上のRc置換基で任意に置換されるか、
または、hetAr1は、N、OおよびSから独立して選択される1〜3つの環ヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロ原子の少なくとも1つはNであり、この環は、(1―4C)アルキルおよびフェニルから独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換され、このフェニルは、ハロゲン、−O(1−6Cアルキル)、(1−6C)アルキルおよびCF3から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されるか;
または、hetAr1は、N、OおよびSから独立して選択される2つの環ヘテロ原子を有する5,6−二環式ヘテロアリールであり、前記ヘテロ原子の少なくとも1つはNであり、前記環は−O(1−6Cアルキル)、(1−6C)アルキル、ハロゲンおよびCF3から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されるか;
または、hetAr1は、ハロゲンで任意に置換される2−オキソピリジン−1(2H)−イルであり;
D1、D2およびD3の1つまたは2つはNであり、その残りはCHであり;
D4、D5およびD6の0または1つはNであり、その残りはCHであり;
各Rcは、独立して、ハロゲン、CF3、(1−6C)アルキル、−O(1−6Cアルキル)、シクロプロピル、−O−(CH2CH2)OMe、−S(1−6Cアルキル)、ジ(1−6Cアルキル)アミノ、および5〜6員のアザ環から選択され;
Arは、1つ以上のRd置換基で任意に置換されるフェニルであり;
各Rdは、独立して、(1−6C)アルキル、−O(1−6C)アルキル、ハロゲン、−S(1−6Cアルキル)、およびCF3から選択されるか、
または、2つの隣接するRd置換基は、それらが結合する原子と共に、5〜6員のオキサ環式の環を形成し;
hetAr2は、CF3および−O(1−6Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されるピリジルであり;
R7a、R7bおよびR8は、独立して、Hまたはメチルであり;かつ
R10はH、MeまたはNH2である、化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、式中:
AはH、CN、Cl、F、シクロプロピル、(1−4C)アルキルまたはOMeであり;
A1は、H、Cl、Br、F、シクロプロピル、(1−4C)アルキルまたはOMeであり;
R1は、−W−L1−hetAr1であり;
Wは、−CONR3a−または−NR3bCO−であり;
R3aおよびR3bは、各々、Hまたはメチルであり;
L1は、−(CRaRb)n−であり;
nは、0または2であり;
RaおよびRbは、独立して、H、F、メチル、もしくはシクロプロピルであるか、または、
RaおよびRbは、これらが結合する炭素と共に、シクロプロピル環を形成し;
hetAr1は、構造:
【化187】
から選択されるヘテロアリール環であり;
ここで、mは0または1であり、前記ヘテロアリール環の各々は、1つ以上のRc置換基で任意に置換されるか、
または、hetAr1は、N、OおよびSから独立して選択される2〜3つの環ヘテロ原子を有するC結合の5員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロ原子の少なくとも1つはNであり、この環は、(1―4C)アルキルおよびフェニルから独立して選択される1〜2つの置換基で任意に置換され、このフェニルは、ハロゲンおよびOMeから独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換され;
D1、D2およびD3の1つまたは2つはNであり、その残りはCHであり;
D4、D5およびD6の0または1つはNであり、その残りはCHであり;
各Rcは、独立して、ハロゲン、CF3、(1−6C)アルキル、−O(1−6Cアルキル)、シクロプロピル、−O−(CH2CH2)OMe、−S(1−6Cアルキル)およびジ(1−6Cアルキル)アミノから選択され;
Arは、1つ以上のRd置換基で任意に置換されるフェニルであり;
各Rdは、独立して、(1−6C)アルキル、−O(1−6C)アルキル、ハロゲン、−S(1−6Cアルキル)、およびCF3から選択されるか;
または、2つの隣接するRd置換基は、それらが結合する原子と共に、5〜6員のオキサ環式の環を形成し;
hetAr2は、CF3および−O(1−6Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されるピリジルであり;
R7a、R7bおよびR8は、独立して、Hまたはメチルであり;かつ
R10はH、MeまたはNH2である、化合物。
【請求項3】
−L1−W−が−CONH−、−CH2CH2CONH−、−NHCO−、−CH2CH2NHCO−、−シクロプロピリデンCH2NHCOまたは−シクロプロピリデンNHCO−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
−L1−W−が−NHCO−またはCH2CH2NHCO−である、請求項1〜3に記載の化合物。
【請求項5】
hetAr1が構造:
【化188】
を有するヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリール環は、1つ以上のRc置換基で任意に置換される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
hetAr1が構造:
【化189】
を有するヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリール環は、1つ以上のRc置換基で任意に置換される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
mが0である、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
mが1である、請求項6に記載の化合物。
【請求項9】
hetAr1が構造:
【化190】
を有するヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリール環は、1つ以上のRc置換基で任意に置換される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項10】
mが0である、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
mが1である、請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
hetAr1が、N、OおよびSから独立して選択される1〜3つの環ヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロ原子の少なくとも1つがNであり、この環が、(1―4C)アルキルおよびフェニルから独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換され、このフェニルが、ハロゲン、−O(1−6Cアルキル)、(1−6C)アルキルおよびCF3から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
hetAr1が、N、OおよびSから独立して選択される2〜3つの環ヘテロ原子を有するC結合の5員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロ原子の少なくとも1つがNであり、この環は、(1−4C)アルキルおよびフェニルから独立して選択される1〜2つの置換基で任意に置換され、このフェニルは、ハロゲンおよびOMeから独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項14】
hetAr1が、N、OおよびSから独立して選択される2つのヘテロ原子を有する5,6−二環式ヘテロアリールであり、前記ヘテロ原子の少なくとも1つはNであり、前記環は、−O(1−6Cアルキル)、(1−6C)アルキル、ハロゲンおよびCF3から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
hetAr1が、ハロゲンで任意に置換される2−オキソピリジン−1(2H)−イルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
AがClである、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物。
【請求項17】
AがCNである、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物。
【請求項18】
AがCN、Cl、またはシクロプロピルであり、A1がH、シクロプロピル、BrまたはClである、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物。
【請求項19】
A1がClである、請求項1〜18のいずれかに記載の化合物。
【請求項20】
R7aおよびR7bが各々水素である、請求項1〜19のいずれかに記載の化合物。
【請求項21】
R8が水素である、請求項1〜20のいずれかに記載の化合物。
【請求項22】
R10が水素である、請求項1〜21のいずれかに記載の化合物。
【請求項23】
請求項1〜22のいずれか一項において定義される式Iの化合物を含む医薬組成物、またはその医薬的に許容可能な塩、および医薬的に許容可能な希釈剤または担体。
【請求項24】
哺乳動物の免疫疾患を治療する方法であって、治療有効量の請求項1〜22のいずれか一項において定義される式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を、前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項25】
治療に使用するための、請求項1〜22のいずれか一項において定義される式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項26】
請求項1〜22のいずれか一項において定義される式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の、免疫疾患の治療のための薬剤製造における使用。
【請求項27】
請求項1の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を調製するプロセスであって、前記プロセスは、以下:
(a)AがCNであり、A1が水素である式Iの化合物について、式(II):
【化191】
を有する対応する化合物(式中、P1は水素原子もしくはカルボキシル保護基を表し、Z1は脱離原子または脱離基を表す)と、式(III)
【化192】
を有する対応する化合物とを、塩基の存在下で、反応させること;または
(b)AがH、Cl、(1−4Cアルキル)、OMeもしくはシクロプロピルであり、A1がH、Cl、(1−4Cアルキル)、OMeもしくはシクロプロピルである式Iの化合物について、式(IV)
【化193】
を有する対応する化合物(式中、P2はP1について定義されたものである)と、式(V)
【化194】
を有する対応する化合物(式中、Eは電子求引基であり、Z2は脱離原子である)とを、塩基の存在下で、カップリングさせること、および、必要に応じて、前記電子求引基を除去すること;または
(c)AがH、Cl、(1−4Cアルキル)もしくはシクロプロピルであり、A1が(1−4Cアルキル)、Cl、Brもしくはシクロプロピルである式Iの化合物について、式(VI)
【化195】
を有する対応する化合物(式中、P2はP1について定義されたものである)と、式(VII)
【化196】
を有する対応する化合物とを、配位子および塩基の存在する中での銅塩もしくはパラジウム触媒の存在下で、カップリングさせること;または
(d)hetAr1が、構造
【化197】
を有するヘテロアリール環である式Iの化合物について、
mが1である場合、式(VIIIa)
【化198】
を有する対応する化合物(式中、P3はP1について定義されたものであり、X1は脱離原子または脱離基である)と、パラジウム触媒および塩基の存在下で、式ArB(OH)2またはArZnBrを有する化合物とを反応させること;または
(e)式(IX)
【化199】
の対応する化合物(式中、P4はP1について定義されたものであり、R1aはH−XaHを表し、ここでXaはHNもしくはOC(=O)である)、またはその反応性誘導体と、式(X)
【化200】
の化合物(式中、Xbは、C(=O)OまたはNHを表す)、またはその反応性誘導体とをカップリングさせること;
(f)L1が結合である式Iの化合物について、式(XI)
【化201】
を有する対応する化合物(式中、P5はP1について定義されたものである)と、式X2−R1(ここで、X2は脱離基または脱離原子である)を有する化合物とを、パラジウム触媒および配位子の存在下で、反応させること;
(g)Aがシクロプロピルであり、A1がシクロプロピルであり、かつWがC(=O)NHである式Iの化合物について、式(XII)
【化202】
を有する対応する化合物(式中、P6はP1について定義されたものであり、Eは電子求引基であり、BはO−tert−ブチル、−NH2もしくは−NH−L1−R1である)と、約4当量のシクロプロピルボロン酸とを、好適な塩基、金属触媒および配位子の存在下で、約100℃〜約150℃の温度において反応させ、続いて、電子求引基を除去し、必要に応じて、BがO−tBuである時、式H2N−L1−R1を有する化合物とカップリングさせ、BがNH2である時、式X3−L1−R1を有する化合物(ここで、X3は脱離基または脱離原子である)とカップリングさせること;または
(h)Aがシクロプロピルであり、A1が水素であり、WがC(=O)NHである式Iの化合物について、式(XIII)
【化203】
を有する対応する化合物(式中、P7はP1について定義されたものであり、Eは電子求引基であり、BはO−tertブチル、NH2もしくはNH−L1−R1である)と、約3当量のシクロプロピルボロン酸とを、好適な塩基、金属触媒および配位子の存在下で、約90℃〜約150℃の温度、例えば、120℃において反応させ、続いて、必要に応じて、電子求引基を除去し、そしてBがO−tBuである時、式H2N−L1−R1を有する化合物とカップリングさせ、BがNH2である時、式X3−L1−R1を有する化合物(ここで、X3は脱離基または脱離原子である)とカップリングさせること;および
あらゆる保護基を除去すること、ならびに必要に応じて、塩を形成すること、を含む、プロセス。
【請求項1】
一般式I:
【化184】
の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中:
AはH、CN、Cl、F、シクロプロピル、(1−4C)アルキルまたはOMeであり;
A1は、H、Cl、Br、F、シクロプロピル、(1−4C)アルキルまたはOMeであり;
R1は、−W−L1−hetAr1であり;
Wは、−CONR3a−または−NR3bCO−であり;
R3aおよびR3bは、各々、Hまたはメチルであり;
L1は、−(CRaRb)n−または
【化185】
であり;
nは、0または2であり;
RaおよびRbは、独立して、H、F、メチル、もしくはシクロプロピルであるか、または、
RaおよびRbは、これらが結合する炭素と共に、シクロプロピル環を形成し;
hetAr1は、構造:
【化186】
から選択されるヘテロアリール環であり;
ここで、mは0または1であり、前記ヘテロアリール環の各々は、1つ以上のRc置換基で任意に置換されるか、
または、hetAr1は、N、OおよびSから独立して選択される1〜3つの環ヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロ原子の少なくとも1つはNであり、この環は、(1―4C)アルキルおよびフェニルから独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換され、このフェニルは、ハロゲン、−O(1−6Cアルキル)、(1−6C)アルキルおよびCF3から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されるか;
または、hetAr1は、N、OおよびSから独立して選択される2つの環ヘテロ原子を有する5,6−二環式ヘテロアリールであり、前記ヘテロ原子の少なくとも1つはNであり、前記環は−O(1−6Cアルキル)、(1−6C)アルキル、ハロゲンおよびCF3から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されるか;
または、hetAr1は、ハロゲンで任意に置換される2−オキソピリジン−1(2H)−イルであり;
D1、D2およびD3の1つまたは2つはNであり、その残りはCHであり;
D4、D5およびD6の0または1つはNであり、その残りはCHであり;
各Rcは、独立して、ハロゲン、CF3、(1−6C)アルキル、−O(1−6Cアルキル)、シクロプロピル、−O−(CH2CH2)OMe、−S(1−6Cアルキル)、ジ(1−6Cアルキル)アミノ、および5〜6員のアザ環から選択され;
Arは、1つ以上のRd置換基で任意に置換されるフェニルであり;
各Rdは、独立して、(1−6C)アルキル、−O(1−6C)アルキル、ハロゲン、−S(1−6Cアルキル)、およびCF3から選択されるか、
または、2つの隣接するRd置換基は、それらが結合する原子と共に、5〜6員のオキサ環式の環を形成し;
hetAr2は、CF3および−O(1−6Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されるピリジルであり;
R7a、R7bおよびR8は、独立して、Hまたはメチルであり;かつ
R10はH、MeまたはNH2である、化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、式中:
AはH、CN、Cl、F、シクロプロピル、(1−4C)アルキルまたはOMeであり;
A1は、H、Cl、Br、F、シクロプロピル、(1−4C)アルキルまたはOMeであり;
R1は、−W−L1−hetAr1であり;
Wは、−CONR3a−または−NR3bCO−であり;
R3aおよびR3bは、各々、Hまたはメチルであり;
L1は、−(CRaRb)n−であり;
nは、0または2であり;
RaおよびRbは、独立して、H、F、メチル、もしくはシクロプロピルであるか、または、
RaおよびRbは、これらが結合する炭素と共に、シクロプロピル環を形成し;
hetAr1は、構造:
【化187】
から選択されるヘテロアリール環であり;
ここで、mは0または1であり、前記ヘテロアリール環の各々は、1つ以上のRc置換基で任意に置換されるか、
または、hetAr1は、N、OおよびSから独立して選択される2〜3つの環ヘテロ原子を有するC結合の5員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロ原子の少なくとも1つはNであり、この環は、(1―4C)アルキルおよびフェニルから独立して選択される1〜2つの置換基で任意に置換され、このフェニルは、ハロゲンおよびOMeから独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換され;
D1、D2およびD3の1つまたは2つはNであり、その残りはCHであり;
D4、D5およびD6の0または1つはNであり、その残りはCHであり;
各Rcは、独立して、ハロゲン、CF3、(1−6C)アルキル、−O(1−6Cアルキル)、シクロプロピル、−O−(CH2CH2)OMe、−S(1−6Cアルキル)およびジ(1−6Cアルキル)アミノから選択され;
Arは、1つ以上のRd置換基で任意に置換されるフェニルであり;
各Rdは、独立して、(1−6C)アルキル、−O(1−6C)アルキル、ハロゲン、−S(1−6Cアルキル)、およびCF3から選択されるか;
または、2つの隣接するRd置換基は、それらが結合する原子と共に、5〜6員のオキサ環式の環を形成し;
hetAr2は、CF3および−O(1−6Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換されるピリジルであり;
R7a、R7bおよびR8は、独立して、Hまたはメチルであり;かつ
R10はH、MeまたはNH2である、化合物。
【請求項3】
−L1−W−が−CONH−、−CH2CH2CONH−、−NHCO−、−CH2CH2NHCO−、−シクロプロピリデンCH2NHCOまたは−シクロプロピリデンNHCO−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
−L1−W−が−NHCO−またはCH2CH2NHCO−である、請求項1〜3に記載の化合物。
【請求項5】
hetAr1が構造:
【化188】
を有するヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリール環は、1つ以上のRc置換基で任意に置換される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
hetAr1が構造:
【化189】
を有するヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリール環は、1つ以上のRc置換基で任意に置換される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
mが0である、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
mが1である、請求項6に記載の化合物。
【請求項9】
hetAr1が構造:
【化190】
を有するヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリール環は、1つ以上のRc置換基で任意に置換される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項10】
mが0である、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
mが1である、請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
hetAr1が、N、OおよびSから独立して選択される1〜3つの環ヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロ原子の少なくとも1つがNであり、この環が、(1―4C)アルキルおよびフェニルから独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換され、このフェニルが、ハロゲン、−O(1−6Cアルキル)、(1−6C)アルキルおよびCF3から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
hetAr1が、N、OおよびSから独立して選択される2〜3つの環ヘテロ原子を有するC結合の5員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロ原子の少なくとも1つがNであり、この環は、(1−4C)アルキルおよびフェニルから独立して選択される1〜2つの置換基で任意に置換され、このフェニルは、ハロゲンおよびOMeから独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項14】
hetAr1が、N、OおよびSから独立して選択される2つのヘテロ原子を有する5,6−二環式ヘテロアリールであり、前記ヘテロ原子の少なくとも1つはNであり、前記環は、−O(1−6Cアルキル)、(1−6C)アルキル、ハロゲンおよびCF3から独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
hetAr1が、ハロゲンで任意に置換される2−オキソピリジン−1(2H)−イルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
AがClである、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物。
【請求項17】
AがCNである、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物。
【請求項18】
AがCN、Cl、またはシクロプロピルであり、A1がH、シクロプロピル、BrまたはClである、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物。
【請求項19】
A1がClである、請求項1〜18のいずれかに記載の化合物。
【請求項20】
R7aおよびR7bが各々水素である、請求項1〜19のいずれかに記載の化合物。
【請求項21】
R8が水素である、請求項1〜20のいずれかに記載の化合物。
【請求項22】
R10が水素である、請求項1〜21のいずれかに記載の化合物。
【請求項23】
請求項1〜22のいずれか一項において定義される式Iの化合物を含む医薬組成物、またはその医薬的に許容可能な塩、および医薬的に許容可能な希釈剤または担体。
【請求項24】
哺乳動物の免疫疾患を治療する方法であって、治療有効量の請求項1〜22のいずれか一項において定義される式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を、前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項25】
治療に使用するための、請求項1〜22のいずれか一項において定義される式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項26】
請求項1〜22のいずれか一項において定義される式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の、免疫疾患の治療のための薬剤製造における使用。
【請求項27】
請求項1の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を調製するプロセスであって、前記プロセスは、以下:
(a)AがCNであり、A1が水素である式Iの化合物について、式(II):
【化191】
を有する対応する化合物(式中、P1は水素原子もしくはカルボキシル保護基を表し、Z1は脱離原子または脱離基を表す)と、式(III)
【化192】
を有する対応する化合物とを、塩基の存在下で、反応させること;または
(b)AがH、Cl、(1−4Cアルキル)、OMeもしくはシクロプロピルであり、A1がH、Cl、(1−4Cアルキル)、OMeもしくはシクロプロピルである式Iの化合物について、式(IV)
【化193】
を有する対応する化合物(式中、P2はP1について定義されたものである)と、式(V)
【化194】
を有する対応する化合物(式中、Eは電子求引基であり、Z2は脱離原子である)とを、塩基の存在下で、カップリングさせること、および、必要に応じて、前記電子求引基を除去すること;または
(c)AがH、Cl、(1−4Cアルキル)もしくはシクロプロピルであり、A1が(1−4Cアルキル)、Cl、Brもしくはシクロプロピルである式Iの化合物について、式(VI)
【化195】
を有する対応する化合物(式中、P2はP1について定義されたものである)と、式(VII)
【化196】
を有する対応する化合物とを、配位子および塩基の存在する中での銅塩もしくはパラジウム触媒の存在下で、カップリングさせること;または
(d)hetAr1が、構造
【化197】
を有するヘテロアリール環である式Iの化合物について、
mが1である場合、式(VIIIa)
【化198】
を有する対応する化合物(式中、P3はP1について定義されたものであり、X1は脱離原子または脱離基である)と、パラジウム触媒および塩基の存在下で、式ArB(OH)2またはArZnBrを有する化合物とを反応させること;または
(e)式(IX)
【化199】
の対応する化合物(式中、P4はP1について定義されたものであり、R1aはH−XaHを表し、ここでXaはHNもしくはOC(=O)である)、またはその反応性誘導体と、式(X)
【化200】
の化合物(式中、Xbは、C(=O)OまたはNHを表す)、またはその反応性誘導体とをカップリングさせること;
(f)L1が結合である式Iの化合物について、式(XI)
【化201】
を有する対応する化合物(式中、P5はP1について定義されたものである)と、式X2−R1(ここで、X2は脱離基または脱離原子である)を有する化合物とを、パラジウム触媒および配位子の存在下で、反応させること;
(g)Aがシクロプロピルであり、A1がシクロプロピルであり、かつWがC(=O)NHである式Iの化合物について、式(XII)
【化202】
を有する対応する化合物(式中、P6はP1について定義されたものであり、Eは電子求引基であり、BはO−tert−ブチル、−NH2もしくは−NH−L1−R1である)と、約4当量のシクロプロピルボロン酸とを、好適な塩基、金属触媒および配位子の存在下で、約100℃〜約150℃の温度において反応させ、続いて、電子求引基を除去し、必要に応じて、BがO−tBuである時、式H2N−L1−R1を有する化合物とカップリングさせ、BがNH2である時、式X3−L1−R1を有する化合物(ここで、X3は脱離基または脱離原子である)とカップリングさせること;または
(h)Aがシクロプロピルであり、A1が水素であり、WがC(=O)NHである式Iの化合物について、式(XIII)
【化203】
を有する対応する化合物(式中、P7はP1について定義されたものであり、Eは電子求引基であり、BはO−tertブチル、NH2もしくはNH−L1−R1である)と、約3当量のシクロプロピルボロン酸とを、好適な塩基、金属触媒および配位子の存在下で、約90℃〜約150℃の温度、例えば、120℃において反応させ、続いて、必要に応じて、電子求引基を除去し、そしてBがO−tBuである時、式H2N−L1−R1を有する化合物とカップリングさせ、BがNH2である時、式X3−L1−R1を有する化合物(ここで、X3は脱離基または脱離原子である)とカップリングさせること;および
あらゆる保護基を除去すること、ならびに必要に応じて、塩を形成すること、を含む、プロセス。
【公表番号】特表2012−513398(P2012−513398A)
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542470(P2011−542470)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2009/068672
【国際公開番号】WO2010/075200
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(504344509)アレイ バイオファーマ、インコーポレイテッド (87)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2009/068672
【国際公開番号】WO2010/075200
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(504344509)アレイ バイオファーマ、インコーポレイテッド (87)
【Fターム(参考)】
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