説明

High−k誘電材料をエッチングするための方法及びシステム

【課題】high−k(高誘電率)誘電材料をエッチングするための方法及びシステム
【解決手段】本発明のある実施形態では、エッチ反応剤が、high−k層と反応したときに揮発性エッチ製品を形成するために利用される。代わりに、high−k層はパターン化されたフォトレジストまたはハードマスクに従って異方エッチングすることができ、中性原子のハイパーサーマルビームがhigh−k層とのエッチ反応剤の反応を助けるために使用される。代わりに、中性原子のハイパーサーマルビームまたはプラズマ処理はhigh−k層を修正し、その後、該修正されたhigh−k層と反応するエッチ反応剤を活用して該修正されたhigh−k層をエッチングするために使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、そのすべての全体的な内容が参照によりここに組み込まれる、すべて2002年9月27日に出願され、第60/413,907号、第60/413,778号、及び第60/413,893号と番号が付けられた米国仮特許出願に基づき、それらから利益を引き出す。
【0002】
本発明は、半導体処理の分野に関し、さらに詳細には集積回路で使用される高誘電率の誘電材料のドライエッチング層のための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
半導体業界では、マイクロ電子デバイスの最小形状は、さらに高速でさらに低電力のマイクロプロセッサ及びデジタル回路に対する需要を満たすためにディープサブミクロン体制に近づきつつある。プロセスの開発及び統合の問題点は、高誘電率の誘電材料(ここでは高誘電率材料または「High−k」材料とも呼ばれる)によるSiO2の切迫した置換、及びサブ−0.1μmの相補型金属酸化膜半導体(CMOS)技術でドーピングされたポリ−Siを置換するために代替ゲート電極材料を使用することによる、新しいゲートスタック材料及びシリサイド処理の重要な課題である。
【0004】
SiO(k〜3.9)の誘電率より大きい誘電率を特徴とする誘電材料は一般的にhigh−k(高誘電率)材料と呼ばれている。さらに、high−k材料はSi表面(SiO、SiN)上で成長するよりむしろSi基板の上に付着される誘電材料を指す場合がある。半導体用途で使用されるHigh−k材料は、通常、金属ケイ酸塩または金属酸化物(例えば、Ta(k〜26)、TiO(k〜80)、ZrO(k〜25)、Al(k〜9)、HfSiO、HfO(k〜25))を組み入れる。半導体素子の製造中、high−k層は頻繁にエッチングされ、ソース領域/ドレイン領域のシリサイド化を可能にするため、及び不要な金属性不純物がイオン注入の間にソース領域/ドレイン領域の中に注入されるリスクを削減するために除去される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、半導体基板からhigh−k材料の層を効果的に除去するための方法及びシステムを提供する。該基板は、例えば、液晶ディスプレイパネル上の液晶ディスプレイ、半導体ウェハ、またはマイクロエレクトロメカニカル(MEM)デバイスを含む。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある実施形態では、high−k層を、該high−k層と熱的に反応し、揮発性エッチ生成物を形成することにより効果的に除去するエッチ反応剤が利用される。該エッチ反応剤は、βジケトンガスを含んでいる。
【0007】
本発明の別の実施形態では、方法は、high−k層と反応させられると揮発性エッチ生成物を形成するエッチ反応剤と、該high−ke層からの該エッチ生成物の除去を強化する中性原子のハイパーサーマルビームを活用することによりhigh−k層をエッチングすることを可能にする。
【0008】
本発明のさらに別の実施形態では、中性原子のハイパーサーマルビームが、該high−k層の厚さを混乱させる、及び/または削減することによりhigh−k層を修正するために使用される。修正されたhigh−k層は以後、該修正されたhigh−k層と反応させられると揮発性エッチ生成物を形成するエッチ反応剤を活用してエッチングされる。
【0009】
本発明のさらに別の実施形態では、該high−k層の物理衝撃(bombardment)を介して該high−k層をエッチングするために、中性原子のハイパーサーマルビームが使用される。
【0010】
本発明の別の実施形態では、方法はhigh−k誘電体層を修正するために、ガス状のエッチ反応剤の存在下で該修正された層をエッチングする非プラズマプロセスが後に続く、プラズマプロセスを活用する。
【0011】
前述されたプロセスは、例えば、ゲート電極エッチングプロセスの最後に実行される追加の工程として、あるいは空間−エッチングプロセスの最後に加えられる追加工程として実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明のある実施形態では、high−k層は、high−k層と容易に反応し、揮発性エッチ生成物を形成するβジケトンエッチ反応剤を含んでいるプロセスガスに該層を暴露することによりエッチングされる。該エッチ反応剤は、該層の中の金属イオンとキレートし(つまり、該エッチ反応剤は複数の配位子原子を通して金属イオンに付着し)、それにより該暴露されたhigh−k層の完全な(または部分的な)除去を可能にするエッチ生成物を形成することによって該層と反応する。
【0013】
図1Aから図1Bは、high−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す。図1から図3では、類似する参照番号が全体を通して類似した要素を示すために使用されている。図1Aでは、セグメント100Aは基板102(例えばSi)上にあるhigh−k層104を備える。図1Aのhigh−k層をエッチングすると、βジケトンエッチ反応剤を含んでいるプロセスガスに該層を暴露することによりhigh−k層が除去された図1Bに図示される構造100Bが生じる。
【0014】
半導体素子の製造では、high−k層の該エッチング及び除去はパターン化プロセスの間のさまざまな段階で実施できる。例えば、ゲート電極構造がhigh−k層を含む場合、該high−k層の該エッチングは通常のゲートエッチプロセスの最後に付け加える、あるいは標準的なスペーサエッチプロセスに付け加えることができる。
【0015】
例えば、フォトレジストまたはハードマスクにより形成されるゲート電極を形成するための一連のプラズマ工程は以下を備え得る。つまり、1)該フォトレジストまたはハードマスクを通ってエッチングする「ブレイクスルー」、2)電極特徴を形成する「メインエッチ」、及び3)該Si基板の上にある該(high−k)誘電体層をエッチングし、除去する「オーバエッチ」である。
【0016】
前記プラズマエッチ工程3)は、該high−k層を容易に反応し、揮発性のエッチ生成物を形成するβジケトンエッチ反応剤を含んでいるプロセスガスに該層を暴露することによりhigh−k層をエッチングするエッチプロセスにより達成できる。このエッチングは、プラズマが存在しない場合でも、生じることがある。
【0017】
図2Aから図2Bはゲート電極構造の中のhigh−k層のエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す。図2Aから図2Bは、これが通常のゲートエッチングプロセスレシピの最後に付け加えられる工程としてどのようにして実現できるのかを描いている。図2Aは、部分的に完成した集積回路を示している。該セグメント100CはSi基板102、high−k層104、ゲート電極106、及びフォトレジストまたはハードマスク108を備える。ゲート電極106の例は、ドーピングされたポリ−Si、及びSiGe層の上にあるドーピングされたポリ−Si層を含む。さらに、多くの場合SiO(図示せず)の非常に薄い層が該Si基板102と該high−k基板104の間に存在し、キャリア移動度を最大限にするための優れたチャネルインタフェースを保証する。図2Aの該high−k層をエッチングすると、該high−k層をβジケトンエッチ反応剤に暴露することによって図2Aの該high−k層の該覆いのない部分が除去された、図2Bに図示された該構造100Dが生じる。
【0018】
代わりに、該high−k層の除去は、スペーサエッチプロセスの最後で実行できる。サイドウォールスペーサは、自己整合されたドレイン処理(drain−engineered)ドーパント構造の製造を容易にするだけではなく、ゲートとソース領域/ドレイン領域の間の隔離を達成するためにも一般的に使用される。スペーサ−エッチプロセスを実行する一方でソース領域/ドレイン領域に残るhigh−k層を有し、その結果プラズマ環境がSiの代わりに「犠牲」high−k層に暴露されることが望ましいこともある。スペーサ形成後、high−k層のエッチング及び除去が実施される。
【0019】
図3Aから図3Bは、ゲート電極構造の中のhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す。図3Aから図3Bは、これが標準的なスペーサ−エッチプロセスに付け加えられる工程としてどのようにして実現できるのかを描いている。図3Aのセグメント100Eはさらにサイドウォールスペーサ110を備える。例えば、該スペーサがテトラエトキシシラン(TEOS)から付着される酸化物である場合がある。図3Aのhigh−k層をエッチングすると、high−k層をβジケトンエッチ反応剤に暴露することにより図3Aのhigh−k層の覆いのない部分が除去された図3Bに示される構造100Fが生じる。
【0020】
図4は、high−k層をエッチングするためのフローチャートを示す。400でプロセスは開始される。404で、βジケトンエッチ反応剤を含んでいるプロセスガスがプロセスチャンバの中に導入される。406で、βジケトンエッチ反応剤のhigh−k層との反応から揮発性エッチ生成物を形成することにより、チャンバ内のhigh−k層がエッチングされる。high−k層は、high−k層の所望されるエッチングを可能にするある期間エッチ反応剤に暴露され、プロセスは408で終了する。
【0021】
high−k層をエッチングするために利用されるβジケトンエッチ反応剤は、少なくとも1個の水素原子が付着する単一の炭素原子により分離される2つのカルボニル(C−O)官能基を含む分子構造を特徴とする。βジケトンも、変異性が同じ化合物のさまざまな構造の間の平衡状態を指すケトエノール互変異性を特徴とする。
【0022】
図5は、βジケトンのケトエノール変異性を概略して描いている。エノール形504は、共役二重結合の存在によりケト形502に関して安定化している(共役は、ただ1つの化学結合により分離される2つの二重化学結合から構成される結合配列である)。ケトエノール互変異性の結果、ケトンとエノール両方の化学的特性を有するベータ字ケトンが生じ、βジケトンの場合、ただ1つのケトン基を含む化合物においてより、分子内のH−結合の可能性からエノール形成がはるかに有利になる。図5に示されている化学平衡では、エノールの形成でのネット反応は炭素から酸素への水素の原子移動である。特に移動可能なのは、2個のカルボニル基(R1−CO−CH−CO−R)と結合された1個の炭素原子の隣にある水素原子であり、6原子環(R−CO−CH=CO−R)に似ている他の安定した構造(エノール)を形成する可能性がその形を安定化する。
【0023】
さらに、二重結合の共役性質は、金属原子に結合する能力に影響を及ぼすβ電子の重要な非局在化を暗示する。これらの非局在化された電子は、容易に金属のd−電子と反応し、配位化合物を形成する。2個のカルボニル基の存在のため、各βジケトナート配位子は金属原子と2度配位結合し、閉環またはキレート構造を形成する。
【0024】
図6はM(hfac)エッチ生成物の概略図を示している。該M(hfac)エッチ生成物600は、酸化金属層中の金属カチオンMとのβジケトンの反応から形成できる。βジケトンの重要な特性は、それらが金属化カチオンと反応し、相対的に高い揮発性を有する安定した錯体を形成できる安定した陰イオンを容易に形成するという点である。例えば、Cu(hfac)とCU(hfac)VTMS先駆物質化合物がCu層の気相蒸着(CVD)に使用される。
【0025】
金属酸化物(例えばhigh−k金属酸化物)及び酸化金属層(例えば酸化Cu層)はβジケトンと反応し、揮発性エッチ生成物を形成できる。例えば、hfacH(1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−アセチルアセトン)(1,1,1,5,5,5−hexafluoro−acetylacetone)を使用する酸化Cu層のエッチングでは、エッチング反応は低温(Pvap(Cu(hfac))=50℃で0.1Torr)で揮発性であるCu(hfac)及びHOエッチ生成物を形成することができ、該エッチ生成物はエッチ形状構成(features)の側壁に、またはプロセスチャンバ壁に大幅に再蒸着しない。同じように、high−k金属酸化物のエッチングでは、high−k層の効率的なエッチングを可能にする揮発性エッチ生成物が形成される。
【0026】
共通β−ジケトンはアセチルアセトン(R=R=CHであるacacH)、1,1,1−トリフルオロ−アセチルアセトン(R=CF及びR=CFであるtfacH)、及び前述されたhfacH(R=R=CFである)を含む。これらの化合物は市販されており、化学合成で幅広く使用されている。
【0027】
HfacHは前述したβジケトンの最高の蒸気圧(20℃で85Torr)を有し、これがバブラーシステム及びマスフローコントローラ(MFC)を備え得る送達システムを使用するガス状のhfacHエッチングガスの処理チャンバへの容易な移送を可能にする。バブラーシステムは、不活性ガス(例えば、Ar、He、及びN)などのキャリヤガスとともに、あるいはキャリヤガスなしで使用できる。キャリヤガスが使用されるとき、それはhfacH液体を通して泡立てられ、hfacH蒸気で飽和状態に達する。プロセスチャンバ内のhfacH蒸気の部分的な圧力はバブラー内のhfacH液体の温度によって制御される。キャリヤガスを含むエッチ反応剤の例示的なガス流量は1000sccm未満である場合がある。代わりに、エッチ反応剤をプロセスチャンバに送達するためには、液体注入システムを使用することができる。固形のエッチ反応剤のケースではキャリヤガスは固体の上を通過し、ガス混合物がプロセスチャンバの中に導入される。
【0028】
不活性ガスは、前述したプロセスガス化学物質の任意の1つに付加できる。該不活性ガスは、Ar、He、Ne、Kr、Xe及びNのうちの少なくとも1つを含んでよい。例えば、不活性ガスのプロセス化学物質に対する付加は、プロセスガスを希釈するため、あるいはプロセスガス分圧(複数の場合がある)を調整するために使用される。
【0029】
さらに、酸素含有ガス(例えば、O、HO、H)を前述したプロセスガス化学物質の任意の1つに付加できる。酸素含有ガスのエッチプロセスでの役割は、high−k材料のエッチ速度に影響を及ぼすことがあるhigh−k層の表面上のあらゆる酸素空格子点を充填すること、あるいはエッチ反応剤を化学的に改質することである。改質は、気相内またはエッチ表面での酸素含有ガスのエッチ反応剤との相互作用を必要とする。
【0030】
high−k層の所望されるエッチングを可能にするプロセス条件は、直接的な実験及び/または実験計画(DOE)により決定されてよい。例えば、調整可能なプロセスパラメータは、時間、温度(つまり基板温度)、プロセス圧力、プロセスガス、及び該プロセスガスの相対ガス流量を備え得る。ドライエッチプロセスのためのプロセスパラメータ空間は、例えば10Torr未満のチャンバ圧力、2000sccm未満のプロセスガス流量、(キャリヤガスを含む)1000sccm未満のエッチ反応剤ガス流量、及び400℃未満、あるいは代わりに200℃未満の基板温度を活用する。
【0031】
図7はプロセスチャンバ705を備える処理システム700を示している。該プロセスチャンバ705は、その上に処理される基板720が取り付けられる基板ホルダ715と、プロセスガス730をプロセスチャンバ705に導入するガス注入システム725と、真空ポンプシステム735を備える。例えば、真空ポンプシステム735の流れを絞る(throttle)ためにゲートバルブ(図示せず)が使用される。プロセスガス730はガス注入システム725を経由して導入され、プロセス圧力が調整される。ガス注入システム725は、原位置近くの(ex−situ)ガスソースからプロセスチャンバへのプロセスガス730の送達に対する独立した制御を可能にする。ガス注入システム725は、シャワーヘッドなどの噴出型ガス供給ソースを利用する。プロセスガス730はエッチ反応剤及び他のガスを含み得る。
【0032】
基板720は、それが基板ホルダ715の中に収納される基板リフトピン(図示せず)により受け取られ、その中に収納される素子により機械的に平行移動されるロボット基板移送システムを経由してスロットバルブ(図示せず)及びチャンバフィードスルー(図示せず)を通してプロセスチャンバ705の中に及びその中から移送される。いったん基板720が基板移送システムから受け取られると、それは基板ホルダ715の上面まで下げられる。
【0033】
代替実施形態では、基板720は静電クランプ(図示せず)を介して基板ホルダ715に取り付けられる。さらに、基板ホルダ715は、基板ホルダ715から熱を受け取り、熱交換器システム(図示せず)に熱を伝達する、あるいは加熱時に熱交換器システムから熱を伝達する再循環するクーラントの流れを含む温度調節システムも含む。さらに、ガスは基板720と基板ホルダ715の間のガス−ギャップ熱伝導係数を改善するために基板の裏面に送達されてよい。このようなシステムは、昇温状態または還元温度で基板の温度調節が必要とされるときに活用される。真空ポンプシステム735は、毎秒5000リットル(以上)までのポンプ体積流量を可能とするターボ分子真空ポンプ(TMP)、及びチャンバ圧力の流れを絞るためのゲートバルブを含み得る。
【0034】
コントローラ745はマイクロプロセッサ、メモリ及び処理システム700からの出力を監視するだけではなく、処理システム700への入力を伝達、活性化するためにも十分な制御電圧を生じさせることができるデジタルI/Oポートを含む。さらに、コントローラ745はプロセスチャンバ705、プロセス監視システム750、ガス注入システム725及び真空ポンプシステム735に結合され、それらと情報を交換する。メモリに記憶されているプログラムは、記憶されているプロセスレシピに従って処理システム700の前述した構成要素を制御するために活用される。コントローラ745の一例は、テキサス州、ダラス(Dallas,Texas)のテキサスインスツルメンツ(Texas Instruments)から調達できるデジタル信号プロセッサ(DSP)、型番号TMS320である。
【0035】
プロセス監視システム750は、例えば、エッチ反応剤、エッチ副生成物及び処理環境の他のガスなどのガス種を測定するための質量分析計システムを備え得る。一般的には、プロセス監視システム750はプロセス分析及び終末点検出などの複数のタスクを実行できる多目的診断ツールである。図7のプロセス監視システム750は処理チャンバ705に取り付けられている。代替実施形態では、いくつかのプロセス監視システム構成要素は真空ポンプシステム735から下流に設置できる。プロセス監視システム750はコントローラ745とともに使用し、エッチングプロセスのステータスを決定し、プロセス準拠を確実にするためにフィードバックを提供することができる。
【0036】
high−k層は、high−k層の所望されるエッチングを生じさせる期間エッチ反応剤に暴露される。high−k層が(Si層に至るまで)エッチングされると、エッチングプロセスは停止する。high−k層の完全な除去をさらに保証するためにオーバエッチ工程を活用してよい。high−k層の完全な除去を保証するために必要とされるオーバエッチの実際の量はさまざまな程度までオーバエッチされる一連の基板を調べることにより経験的に決定できる。さらに、これらの基板は、下にあるSi(またはSiO)層に対するエッチプロセスの影響を評価するためにも使用できる。
【0037】
代わりに、high−k層の除去は、終末点検出を使用して決定できる。終末点検出の1つの考えられる方法は、high−k層のすべて(あるいは実質的にすべて)がいつ基板から除去されたのかを示す処理領域からスペクトルの一部を監視することである。例えば、このような除去を示すスペクトルの部分は、質量分析法(MS)を使用して測定できる。エッチ生成物及び/またはエッチ反応剤に対応する質量信号レベルが指定された閾値を交差あるいは到達した(例えば、実質的にゼロに低下した、あるいはある特定のレベルを超えて上昇した)後、エッチプロセスは完了したと見なすことができる。
【0038】
図8Aから図8Cは、本発明の別の実施形態によるhigh−k層のエッチングの例示的な断面表現を示している。図8Aでは、セグメント800Aが半導体802(例えばSi)の上にあるhigh−k層804を備えている。図8Aの該high−k層804の除去は、該層と反応し、揮発性エッチ生成物を形成するエッチ反応剤と、該層の衝撃を通して該high−k層から該エッチ生成物の除去を改良する中性原子のハイパーサーマルビームとを備えるプロセスガスに該high−k層を暴露することによって実施される。図8Bでは、セグメント800Bは該high−k層804の部分的な除去を描いている。図8Cでは、セグメント800Cは、該high−k層804の基板802からの完全な除去を示している。
【0039】
細かい形状構成がフォトレジストまたはハードマスクにより形成されるパターン化されたエッチプロセスでは、high−k層の除去は表面垂直面に平行である原子衝撃のために実質的には異方性である。プロセスガス及びプロセス条件はパターン化された形状構成及び他の材料が著しくエッチングされたり、損傷を受けないように選択できる。
【0040】
半導体素子の製造では、high−k層の除去はパターン化プロセスのさまざまな段階で実施できる。例えば、除去は通常のゲートエッチプロセスレシピの最後に追加、または標準的なスペーサ−エッチプロセスに追加することができる。
【0041】
例えば、ハードマスクにより形成されるゲート電極を形成するためのシーケンスは以下を備え得る。つまり、1)ハードマスクを通してエッチングする「ブレークスルー」、2)電極形状構成を形成する「メインエッチ」、及び3)Si基板の上にある(high−k)誘電体層をエッチングし、除去する「オーバエッチ」である。
【0042】
high−k層を除去する前記プラズマエッチ工程3)は、エッチ反応剤及び中性原子のハイパーサーマルビームを活用するプロセスにより達成できる。
【0043】
図2Aを参照し直すと、本発明に従ってhigh−k層をエッチングすると、図2Aのhigh−k層の覆いのない部分がhigh−k層をエッチ反応剤及び中性原子のハイパーサーマルビームに暴露することによって除去された、図2Bに図示されている構造100Eが生じる。図3Aを参照し直すと、high−k層の完全な除去により、high−k層の覆いのない部分がエッチ反応剤及び中性原子のハイパーサーマルビームにhigh−k層を暴露することによって除去された、図3Bに示される構造100Gが生じる。
【0044】
図9は、high−k層の異方性エッチングの概略的な断面表現を示している。セグメント900は、Si基板910の上にあるhigh−k層920と、ゲート電極930と、該ゲート電極930の上にあるフォトレジストまたはハードマスクパターン940とを備える部分的に完成した構造を示している。図9の構造の異方性エッチングは、パターン化された層940により形成される構造の垂直幾何学形状を保ちながら、基板に垂直であるhigh−k層920の暴露された部分を除去する。
【0045】
例えば、ハイパーサーマルビームの中の中性原子は図9の矢印950で概略表現できる。基板垂直面からの低い発散性を有するハイパーサーマルビームが縦の矢印950を使用して描かれている。ビームの中の原子の方向性及び高い運動エネルギーにより、ゲート電極材料930の垂直面(側壁)から(矢印962で描かれる)原子の弾性前方散乱が生じ、その場合垂直面に垂直な方向でのハイパーサーマル原子の運動エネルギーは垂直面960からhigh−k材料をかなり除去するには不十分である。
【0046】
エッチ反応剤970を含んでいるプロセスガスは噴出型ノズルを使用してハイパーサーマル原子ビームソースとは別個にエッチングチャンバの中に導入される。エッチ反応剤970はβジケトンを含み得る。high−k層920をエッチ反応剤970に暴露すると、吸着されたエッチ反応剤の層980が形成される。high−k層920は、表面からのエッチ生成物990の脱離を助け、強化しhigh−k層920のエッチングを行う一定の強力な原子衝撃950を受ける。
【0047】
図10はhigh−k層をエッチングするためのフローチャートである。図10では、プロセスは1000で開始される。1004で、ハイパーサーマル原子のビームが生成され、1006で電荷(charge)中性原子の該ビームはプロセスチャンバ内のhigh−k層に暴露される。1008でhigh−k層と反応できるエッチング反応剤がプロセスチャンバに導入される。該エッチ反応剤はβジケトンを含み得る。揮発性のエッチング生成物は1010でエッチ反応剤とのhigh−k層の反応から形成され、1012でhigh−k層から除去される。high−k層からのエッチング生成物の脱離はハイパーサーマルビームの中の強力な中性原子による表面衝撃により助長される。1014でプロセスは終了する。
【0048】
図11Aから図11Dは、本発明の代替実施形態に従ってhigh−k層をエッチングすることの例示的な断面表現を示している。図11Aでは、セグメント1100Aは、半導体基板1102(例えばSi)の上にあるhigh−k層1104を備える。図11AのHigh−k層1104の表面改質は、high−k層1104を中性原子のハイパーサーマルビームに暴露し、それにより図11Bのセグメント1100Bに示される改質されたhigh−k層1106を形成することにより実施される。ビーム暴露の後、改質されたhigh−k層1106は、エッチ反応剤を含んでいるプロセスガスに改質された層1106を暴露するサーマルエッチプロセスにより実質的に除去できる。エッチ反応剤は、改質されたhigh−k層1106と反応すると、揮発性エッチ生成物を形成する。セグメント1100C(図11C)では、改質された層1106がエッチプロセスにより除去された。high−k層1104の追加の除去(間引き)が必要とされる場合、high−k層1104の所望される厚さ(または完全な除去)が達成されるまで、プロセスを繰り返すことができる。セグメント1100D(図11D)は、high−k層1104の完全な除去を示している。
【0049】
非常に薄いhigh−k層(例えば、50Aあるいはさらに薄い)のケースでは、ビーム暴露は実質的にhigh−k層の全体的な厚さを改質することができ、以後、単一のエッチ工程でhigh−k層の完全な除去を達成できる。より厚いhigh−k層の場合、改質されたhigh−k層1106と実質的には未改質の層1104の間に移行(transitional)領域が存在する場合がある。
【0050】
図12は、本発明の代替実施形態に従ってhigh−k層をエッチングするためのフローチャートである。図12は、high−k材料の層を、それを中性原子のハイパーサーマルビームに暴露し、その後該層をエッチングできるエッチ反応剤に改質されたhigh−k層を暴露することにより改質する方法を描いている。図12では、プロセスは1200で開始される。基板はプロセスチャンバ内に配置できる。1204で、high−k層を改質できる中立原子のハイパーサーマルビームが生成される。1206で、high−k材料の層は該ビームへの暴露により改質される。1206でのプロセスがhigh−k層を改質するために所望される量の時間実施されたら、暴露は1208で停止する。1210で、改質されたhigh−k層をエッチングできるエッチ反応剤がプロセスチャンバの中に導入される。該エッチ反応剤はβジケトンを含んでいる場合がある。1212で、揮発性反応生成物が改質されたhigh−k層との該エッチ反応剤の反応から形成され、揮発性反応生成物は1214で該層から除去され、high−k剤の除去を生じさせる。このプロセスは、1216でhigh−k層の所望されるエッチングを達成するために必要に応じて繰り返すことができる。プロセスは1218で終了する。
【0051】
このようにして、high−k層は、容易に反応し揮発性エッチ生成物を形成するエッチ反応剤を含んでいるプロセスガスに該層を暴露することによってエッチングできる。該エッチ反応剤は、該層の中の金属イオンとキレートし(つまり複数の配位子原子を通して金属イオンに付着し)、それにより暴露された層の完全な(または部分的な)除去を可能にするエッチ生成物を形成することにより該層と反応できるβジケトンなどの化合物を備え得る。この反応はhigh−k層にとって相対的に速いエッチ速度、及び周囲の層にとって相対的に遅いエッチ速度を生じさせることになる。重要なことには、Si層及びSiO層は、βジケトンなどのエッチ反応剤と反応するときに揮発性エッチ生成物を形成し、それにより所望されるエッチ選択性を提供すると知られていない。不活性ガスが、前述したプロセスガス化学物質のどれか1つに追加できる。該不活性ガスはAr、He、Ne、Kr、Xe及びNの少なくとも1つを含んでよい。加えて、酸素含有ガス(例えば、O、HO、H)が、前述したプロセスガス化学物質のどれか1つに追加できる。
【0052】
high−k層の中立原子のハイパーサーマルビームに対する暴露の正確な影響は現在は分かっていない。該ビームへの暴露によりhigh−k層の不定形の内容物が増加し、high−k層に原子の残留物質を生じさせる化学結合が破壊される可能性がある。不活性ガスに加えて、ハイパーサーマルビームがN及びOのような原子を含むことがあり、その場合イオンエネルギーは以後のエッチング反応剤が改質されたhigh−k層をエッチングできるように、high−k層の原子構造を混乱させるのに十分である。
【0053】
図13は、本発明の代替実施形態に従ってhigh−k層をエッチングするためのフローチャートである。図13は、high−k材料の層を、該層を衝突させる(bombard)(スパッタリング)ことにより該層をエッチングできる中性原子のハイパーサーマルビームにそれを暴露することにより除去する方法を描いている。図13では、プロセスは1300で開始される。基板上にあるhigh−k材料を有する層が設けられ、該基板はプロセスチャンバ内に配置される。1304で、該層の物理的なスパッタリングを通してhigh−k層を除去できるハイパーサーマル中性原子のビームが生成される。該ビームは1306でhigh−k層に暴露される。1308でhigh−k層はハイパーサーマルビームの表面衝撃を通して除去される。プロセスは1310で終了する。
【0054】
high−k層は、high−k層の所望されるエッチングを生じさせる期間ハイパーサーマルビームに暴露される。high−k層が(Si層に至るまで)エッチングされると、エッチングプロセスは停止し、Siソース/ドレインは以後のSiのエピタキシャル成長のためのプラズマプロセスを使用して凹部にする(recessed)ことができる。
【0055】
high−k層及び下にあるSi基板のスパッタリング速度が類似していることが望ましい。これは、high−k層及びSi基板に優れた質量一致を与えるハイパーサーマルビーム用のガスを選択することで達成できる(例えば、Xeなどの重質ガス)。代わりに、酸素などのガスは、SiO表面層の形成を通してSiのスパッタリング速度を抑制するためにハイパーサーマルビームの中で使用できる。ハイパーサーマルビームの運動エネルギーは、high−k層の効率的な物理スパッタリングを可能にするために選択される。
【0056】
前記の実施形態でのhigh−k層の所望されるエッチングを可能にするプロセス条件は、直接的な実験及び/または実験計画(DOE)によって決定されてよい。例えば、調整可能なプロセスパラメータは、原子とハイパービームの中の原子の運動エネルギーの選択、基板温度、プロセス圧力、エッチ反応剤の選択及び相対ガス流量を備え得る。ハイパーサーマルビームは、希ガスまたは酸素や窒素などの代わりのガスなどの不活性ガスを含み得る。high−k層はエッチ反応剤及び強力な中立原子のビーム、及びhigh−k層の所望されるエッチングを可能にする期間のエッチ反応剤に暴露される。ハイパーサーマルビームの運動エネルギーは、中性原子によるhigh−k膜の物理スパッタリングを最小限に抑えながら、表面からエッチング生成物を除去するように選ぶことができる。
【0057】
一般的には、ハイパーサーマル原子ビームは、プラズマアッシャー及びスパッタエッチングシステムなどの従来のグロー放電装置により生成される熱運動化された原子(E〜0.05eV)に比べて高い運動エネルギー(E≧1eV)を有する中立原子を含む。ハイパーサーマル原子ビームの運動エネルギーは、数百eVほど高くなることがある。ハイパーサーマルビームの高い方向性を維持するには、エッチングチャンバ内の総圧力が約1mTorrとなる実質的に衝突の起こらない環境が必要である。
【0058】
図14は、プロセスチャンバ1405及びハイパーサーマル原子ビームソース1410を備える処理システム1400を示している。該プロセスチャンバ1405は、その上に処理される基板1420が取り付けられる基板ホルダ1415と、プロセスチャンバ1405にプロセスガス1430を導入するためのガス注入システム1425と、真空ポンプシステム1435とを備える。例えば、ゲートバルブ(図示せず)は真空ポンピングシステム1435の流れを絞るために使用される。プロセスガス1430は、ガス注入システム1425を介して導入され、プロセス圧力が調整される。ガス注入システム1425は、原位置近くのガスソースからプロセスチャンバへのプロセスガス1430の送達に対する独立した制御を可能にする。プロセスガス1430は、エッチ反応剤及び不活性ガスを含み得る。該エッチ反応剤はβジケトンを含み得る。ハイパーサーマル原子ビームソース1410は、ゲートバルブ(図示せず)を使用してプロセスチャンバ1405に導入できる高運動エネルギー中性原子の指向性ビーム1440を生成する。
【0059】
基板1420は、それが基板ホルダ1415の中に収納される基板リフトピン(図示せず)により受け取られ、その中に収納される素子により機械的に平行移動されるロボット基板移送システムを経由してスロットバルブ(図示せず)及びチャンバフィードスルー(図示せず)を通してプロセスチャンバ1405の中に及びその中から移送される。いったん基板1420が基板移送システムから受け取られると、それは基板ホルダ1415の上面まで下げられる。
【0060】
代替実施形態では、基板1420は静電クランプ(図示せず)を介して基板ホルダ1415に取り付けられる。さらに、基板ホルダ1415は、基板ホルダ1415から熱を受け取り、熱交換器システム(図示せず)に熱を伝達する、あるいは加熱時に熱交換器システムから熱を伝達する再循環するクーラントの流れを含む温度調節システムも含む。結果として、基板温度は約400℃未満で維持できる。代わりに、基板温度は約200℃未満で維持できる。さらに、ガスは基板1420と基板ホルダ1415の間のガス−ギャップ熱伝導係数を改善するために基板の裏面に送達されてよい。このようなシステムは、昇温状態または還元温度で基板の温度調節が必要とされるときに活用される。真空ポンプシステム1435は、毎秒5000リットル(以上)までのポンプ体積流量を可能とするターボ分子真空ポンプ(TMP)、及びチャンバ圧力の流れを絞るためのゲートバルブを含み得る。
【0061】
コントローラ1445は、マイクロプロセッサと、メモリと、処理システム1400からの出力を監視するだけではなく、処理システム1400への入力を伝達、活性化するためにも十分な制御電圧を生成できるデジタルI/Oポートとを含む。さらに、コントローラ1445は、プロセスチャンバ1405、ハイパーサーマル原子ビームソース1410、プロセス監視システム1450、ガス注入システム1425、及び真空ポンプシステム1435に結合し、それらと情報を交換する。メモリに記憶されるプログラムは、記憶されているプロセスレシピに従って処理システム1100の前述した構成要素を制御するために活用される。コントローラ1445の一例が、テキサス州、ダラス(Dallas、Texas)のテキサスインスツルメンツ社(Texas Instruments)から調達できるデジタル信号プロセッサ(DSP)、型番号TMS320である。
【0062】
プロセス監視システム1450は、例えば、処理環境のエッチ反応剤及びエッチ副生成物などのガス種を測定するための質量分析計システムを備え得る。一般的には、プロセス監視システム1450はプロセス分析及び終末点検出などの複数のタスクを実行できる多目的診断ツールである。図14に示されているプロセス監視システム1450は処理チャンバ1405に取り付けられている。代替実施形態では、いくつかのプロセス監視システム構成要素は真空ポンプシステム1435から下流に設置できる。プロセス監視システム1450はコントローラ1445とともに使用し、エッチングプロセスのステータスを決定し、プロセス準拠を確実にするためにフィードバックを提供することができる。
【0063】
ハイパーサーマル原子ソースの例がここで説明される。中立ハイパーサーマル原子のビームを生成するために多様な方法及びシステムが開発されてきた。供給ガスのイオン化は、通常、ウェハ処理チャンバに連結された別個のチャンバ内にある光学レーザ励起放電、dc−またはac−アーク、誘導結合、マイクロ波、または電子衝撃放電を使用して実施できる。プラズマ内で形成されるイオンは選択された高い運動エネルギーに加速されてから、電荷中和され、中性ハイパーサーマル原子のビームを形成する。イオンの電荷中和は種々の異なる方法を使用して実施できる。一例はかすめ入射での金属表面とのイオンの相互作用からの電子移動である。
【0064】
「RF接地サブデバイ(sub−Debye)中和剤グリッド(RF−grounded sub−Debye neutralizer grid)」と題される米国特許番号第6,331,701号の中でChen及びYvonneは、大型基板を処理するために、20eVから400eVの範囲の運動エネルギー、及び1インチから10インチ以上のビーム直径の中性O−原子のハイパーサーマルビームを生成するためのシステムを説明している。ハイパーサーマルビームは、RF−プラズマからの加速された酸素イオンに、該酸素イオンが前方表面散乱を通して電荷中和される中和剤グリッドを通過させることによって生成される。ハイパーサーマルビームは中性O−原子の高い流量及び小さな分岐角(〜6−3°)を有する。
【0065】
光レーザ励起放電は、拡張ノズル内での供給ガス(例えばO)を解離(disassociation)するためのエネルギーソースとしてパルスレーザ光を利用できる。拡張は、霧箱(expansion chamber)と処理チャンバの間のオリフィスを使用して中性反応種(例えばO(酸素)原子)のハイパーサーマルビームを生じさせる。
【0066】
本発明の別の実施形態では、処理システムはプラズマへの暴露によりhigh−k誘電体層を改質するために不活性ガスを含んでいるプロセスガスを活用する。該不活性ガスは、希ガスHe、Ne、Ar、Kr及びXeのグループ、あるいはプラズマ環境でhigh−k層と化学的に反応しない他のガス(例えばN)から選択できる。プラズマ種は該層との相互作用を通してhigh−k層の厚さを効果的に乱す及び/または削減するほど十分なエネルギーを有する。プラズマ処理に続き、high−k層の改質された部分(及びおそらく未改質の部分も)は、改質されたhigh−k層に暴露されると揮発性エッチ生成物を形成するエッチ反応剤を活用する非プラズマプロセスによってエッチングされる。
【0067】
本発明の代替実施形態では、処理システムは、プラズマへの暴露によってhigh−k層誘電体層を改質するために反応ガスを含んでいるプロセスガスを活用する。例えば、該プロセスガスはHBrまたはHClなどの反応ガス、及びHeなどの不活性ガスを含み得る。プラズマ種は、該層との相互作用を通してhigh−k層の厚さを効果的に乱す及び/または削減するほど十分なエネルギーを有する。プラズマ処理に続き、high−k層の改質された部分(及びおそらく未改質の部分も)は、改質されたhigh−k層に暴露されると揮発性エッチ生成物を形成するエッチ反応剤を含んでいるプロセスガスを活用する非プラズマエッチプロセスによってエッチングされる。
【0068】
図15Aから図15Dは、high−k層をエッチングすることの例示的な断面表現を示している。図15Aでは、セグメント1500Aは半導体基板1502(例えばSi)の上にあるhigh−k層1504を備える。図15Aの該high−k層1504の表面改質は、high−k層1504をプラズマ内の第1のプロセスガスに暴露し、それにより図15Bでセグメント1500Bとして図示される改質されたhigh−k層1506を形成することにより実施される。プラズマ処理に続き、改質されたhigh−k層1506は以後、エッチ反応剤を含んでいる第2のプロセスガスに改質された層1506を暴露する非プラズマエッチプロセスにより除去できる。該エッチ反応剤は、改質されたhigh−k層1506と反応すると揮発性エッチ生成物を形成する。セグメント1500C(図15C)では、改質された層1506がエッチプロセスにより除去された。high−k層1504の追加の除去(間引き)が必要とされる場合、high−k層1504の所望される厚さ(または完全な除去)が達成されるまで、プロセスを繰り返すことができる。セグメント1500D(図15D)は、high−k層1504の完全な除去を示している。
【0069】
非常に薄いhigh−k層(例えば50Aまたはさらに薄い)のケースでは、単一プラズマ処理がhigh−k層全体を実質的に改質することができ、それ以後単一のエッチ工程でhigh−k層の完全な除去を達成できる。より厚いhigh−k層の場合、改質されたhigh−k層1506と実質的には未改質の層1504の間に移行領域が存在することがある。
【0070】
パターン化されたエッチプロセスでは、細かい形状構成がフォトレジストまたはハードマスクにより形成される場合、暴露されるhigh−k層の改質は、表面垂直面に平行であるイオン衝撃のために実質的に異方性である。結果として、改質されたhigh−k層の以後の非プラズマエッチングが実質的には異方性となる場合がある。言い換えると、プラズマ改質プロセス及び以後の非プラズマエッチプロセスから、マスクパターンに従った異方性エッチング及び暴露されたhigh−k層の除去が生じる。プロセスガス及びプロセス条件は、パターン化された形状構成及び他の材料が著しくエッチングされたり、損傷を受けないように選択できる。
【0071】
半導体素子の製造では、high−k層の除去はパターン化プロセスの間のさまざまな段階で実施できる。例えば、除去は通常のゲートエッチプロセスレシピの最後に付加できるか、標準のスペーサ−エッチプロセスに付加できる。
【0072】
例えば、ハードマスクにより形成されるゲート電極を形成するためのシーケンスは以下を備え得る。つまり、1)ハードマスクを通してエッチングする「ブレークスルー」、2)電極形状構成を形成する「メインエッチ」、3)Si基板の上にある(high−k)誘電体層をエッチングし、除去する「オーバエッチ」である。
【0073】
前記プラズマエッチ工程3)は、非プラズマエッチプロセスが後に続くプラズマ改質/間引きプロセスによって達成できる。プラズマプロセスでは、プラズマ種がhigh−k層と相互作用し、それを完全に除去することなくhigh−k層を改質する。
【0074】
現在はhigh−k層に対するプラズマ処理の正確な影響はわかっていない。プラズマ処理により、high−k層の不定形の内容物が増加し、high−k層に原子の残留物質を生じさせる化学結合が破壊される可能性がある。不活性ガスの使用に加えて、開示されているプラズマ処理は反応ガスを活用でき、イオンエネルギーは、以後の非プラズマエッチプロセスが改質されたhigh−k層を除去できるような方法でhigh−k層の原子構造を乱すのに十分である。反応ガスを使用するとき、プロセス条件は、既存のゲート導体形状構成が著しくエッチングされないように選択できる。例えば、プラズマエネルギーはhigh−k層とのプラズマ相互作用の深さを制御するために変えることができる。
【0075】
図2Aを参照し直すと、本発明の実施形態に従ってhigh−k層をエッチングすると、high−k層をプラズマ改質/間引きプロセスに暴露し、続いて改質されたhigh−k層をエッチ反応剤に暴露することにより図2Aのhigh−k層の覆いのない部分が除去された図2Bに示される構造100Dが生じる。図3Aを参照し直すと、high−k層を完全に除去すると、high−k層をプラズマ改質/間引きプロセスに暴露し、続いて改質されたhigh−k層をエッチ反応剤に暴露することによりhigh−k層の覆いのない部分が除去された図3Bに示される構造100Fが生じる。
【0076】
図16は、high−k層をエッチングするためのフローチャートである。1600で、プロセスは開始される。high−k層は基板上の別の層の上にある場合があり、基板はプロセスチャンバ内に配置できる。1604で、不活性ガス及び/または反応ガスを含んでいるプロセスガスが処理チャンバの中に導入され、プラズマが開始される。1606で、high−k層がプラズマへの暴露により改質される。1606でのプラズマプロセスがhigh−k層を改質するために必要とされる時間の量の間実施されると、プラズマ処理は1608で終了する。
【0077】
1608でのプラズマ処理に続き、改質されたhigh−k層は、エッチ反応剤を含んでいるプロセスガスを活用する非プラズマエッチプロセスを使用して、さらにエッチングされる。エッチプロセスは、プラズマプロセスと同じチャンバ内で、あるいは第2のプロセスチャンバ内で実施できる。エッチプロセスの間、エッチ反応剤は1610でプロセスチャンバの中に導入される。エッチ反応剤は、1612で改質されたhigh−k層と反応すると揮発性エッチ生成物を形成し、該揮発性エッチ生成物は1614で熱脱離により除去される。代わりに、該揮発性生成物はプラズマ促進脱離(plasma−enhanced)プロセスにより除去することができる。high−k層の追加除去が1616で必要とされる場合、プロセスを繰り返すことができる。high−k層の所望される除去が達成されたら、プロセスは1618で終了する。
【0078】
SiOの上にあるhigh−k誘電体層のエッチングに関する侵攻性の(aggressive)プラズマプロセスの低選択性は、Si(及びSiO)領域の上にあるhigh−k層を取り除こうとするときに問題になる。プラズマ存在下でのhigh−k誘電体層のオーバエッチングは素子の分離領域からのSiの過剰な除去につながる場合がある。したがって、high−k誘電体のSiゲート電極材料(及び代替のゲート電極材料)との統合は、Si(及びSiO)に対する高い選択性のある新しいエッチプロセスの使用を必要とする。プラズマへの暴露中に示唆されるhigh−k層の分子構造の破壊により、以後の非プラズマエッチプロセスでのエッチ反応剤のさらに広い選択肢が可能になる。これらのエッチ反応剤は、Si(及びSiO)に対するhigh−k材料の高いエッチ選択性を有することがある。
【0079】
本発明の1つの実施形態では、プラズマ改質high−k層が、容易に反応し、揮発性エッチ生成物を形成するエッチ反応剤を含んでいるプロセスガスに該層を暴露することによりエッチングされる。エッチ反応剤は該層の中の金属イオンでキレート化し(つまり、エッチ反応剤は複数の配位子原子を通して金属イオンに付着する)、それにより暴露された層の完全な(または部分的な)除去を可能にするエッチ生成物を形成することによって、該層と反応できるβジケトンなどの化合物を含み得る。この反応は、high−k層の場合相対的に高いエッチ速度を、周囲の層の場合相対的に低速のエッチ速度を生じさせることがある。重要なことに、Si層及びSiO層が、βジケトンなどのエッチ反応剤と反応するときに揮発性のエッチ生成物を形成し、それにより所望されるエッチ選択性を提供することが知られていない。不活性ガスは前述したプロセスガス化学物質の任意の1つに追加できる。該不活性ガスは、Ar、He、Ne、Kr、Xe及びNの少なくとも1つを含んでよい。加えて、酸素含有ガス(例えば、O、HO、H)が、前述したプロセスガス化学物質のどれか1つに追加できる。
【0080】
high−k層の所望されるエッチングを可能にするプロセス条件は、直接的な実験及び/または実験計画(DOE)により決定されてよい。例えば、調整可能なプロセスパラメータは基板温度、プロセス圧力、プロセスガスの選択肢、及び該プロセスガスの相対的な流量を備え得る。例えば、ドライサーマルエッチプロセスのためのプロセスパラメータ空間は、10Torr未満のチャンバ圧力、2000sccm未満のプロセスガス流量、(キャリヤガスを含む)1000sccm未満のエッチ反応剤ガス流量、及び400℃未満の基板温度を活用できる。
【0081】
図17は、本発明の一実施形態に従った処理システムを示している。図17から図20では、類似した参照番号が類似した要素を示すために使用される。処理領域45内でのプラズマの生成を容易にするように構成されるプロッスチャンバ10を含む、プラズマを持続できる処理システム1が図17に描かれている。処理システム1は、さらに、その上に処理される基板25が取り付けられる基板ホルダ20と、プラズマプロセスチャンバ10にプロセスガス42を導入するためのガス注入システム40と、真空ポンピングシステム50とを備える。代わりに、ガス注入システム40は、キャリヤガスなどの追加プロセスガスを導入するための補助ガス計量分配装置44を備え得る。ガス注入システム40は、原位置近くのガスソースからプロセスチャンバへのプロセスガスの送達に対する独立した制御を可能にする。
【0082】
イオン化ガスまたはガスの混合物がガス注入システム40を介して導入され、プロセス圧力が調整される。例えば、真空ポンピングシステム50及びガス注入システム40を制御するためにはコントローラ55が使用される。プラズマは、所定の材料プロセスに特殊な材料を作成するため、及び材料の基板25への付着または基板25の暴露された表面からの材料の除去のどちらかを助長するために活用される。
【0083】
基板25は、それが基板ホルダ20の中に収納される基板リフトピン(図示せず)により受け取られ、その中に収納される素子により機械的に平行移動されるロボット基板移送システムを経由してスロットバルブ(図示せず)及びチャンバフィードスルー(図示せず)を通してチャンバ10の中に及びその中から移送される。いったん基板25が基板移送システムから受け取られると、それは基板ホルダ20の上面まで下げられる。
【0084】
基板25は静電クランプ(図示せず)を介して基板ホルダ20に取り付けられる。さらに、基板ホルダ20は、基板ホルダ20から熱を受け取り、熱交換器システム(図示せず)に熱を伝達する、あるいは加熱時に熱交換器システムから熱を伝達する再循環するクーラントの流れを含む温度調節システムも含む。結果として、基板温度は約400℃未満で維持できる。代わりに、基板温度は約200℃未満で維持できる。さらに、ガスは基板25と基板ホルダ20の間のガス−ギャップ熱伝導係数を改善するために基板の裏面に送達されてよい。このようなシステムは、昇温状態または還元温度で基板の温度調節が必要とされるときに活用される。例えば、基板の温度調節はプラズマから基板25に送達される熱流束と、基板ホルダ20への誘導作用により基板25から除去される熱流束の均衡のため、達成された定常状態の温度を超過した温度で有効であってよい。他の実施形態では、抵抗発熱体などの発熱体、あるいは熱電加熱器/冷却器が含まれる。
【0085】
図17に図示される実施形態では、基板ホルダ20はさらに、それを通って無線周波数(RF)電力が処理領域45内のプラズマに結合される電極として働くこともできる。例えば、基板ホルダ20は、インピーダンス整合ネットワーク32を通るRF生成器30から基板ホルダ20へのRF電力の伝達を介してRF電圧で電気的に付勢できる。RFバイアスは電子を加熱する働きをし、それによりプラズマを形成、維持する。この構成では、システムはRIEリアクタとして動作し、チャンバ及び上部ガス注入電極が接地面として働く。RFバイアスのための典型的な周波数は1MHzから100MHzの範囲となり、13.56MHzである場合がある。
【0086】
代替実施形態では、RF電力は、複数の周波数で基板ホルダ電極に印加できる。さらに、インピーダンス整合ネットワーク32は、反射電力を最小限に抑えることにより処理チャンバ10内でのプラズマへのRF電力の移送を最大限にするために役立つ。マッチネットワークトポロジ(例えば、L型、π型、T型)及び自動制御方法は技術で既知である。
【0087】
図17を続けて参照すると、プロセスガス42はガス注入システム40を通して処理領域45に導入される。ガス注入システム40はシャワーヘッドを含むことがあり、プロセスガス42は、ガス注入プレナム(図示せず)、一連のバッフルプレート(図示せず)、及びマルチオリフィスシャワーヘッドガス注入プレート(図示せず)を通してガス送達システム(図示せず)から処理領域45に供給される。
【0088】
真空ポンプシステム50は、毎秒5000リットル(以上)までのポンプ体積流量を可能とするターボ分子真空ポンプ(TMP)、及びチャンバ圧力の流れを絞るためのゲートバルブを含み得る。ドライプラズマエッチのために活用される従来のプラズマ処理装置では、毎秒1000リットルから3000リットルのTMPが利用される。TMPは、通常50mTorr未満の低圧処理に有効である。高圧処理(つまり100mTorrより大きい)の場合、機械ブースタポンプ及び乾燥粗選ポンプが使用される。
【0089】
コントローラ55は、マイクロプロセッサと、メモリと、処理システム1からの出力を監視するだけではなく、処理システム1への入力を伝達、活性化するためにも十分な制御電圧を生成できるデジタルI/Oポートとを含む。さらに、コントローラ55は、RF生成器30、インピーダンス整合ネットワーク32、ガス注入システム40、プロセス監視システム57及び真空ポンプシステム50に結合し、それらと情報を交換する。例えば、メモリに記憶されるプログラムは、記憶されているプロセスレシピに従ってプラズマ処理システム1の前述した構成要素を制御するために活用できる。コントローラ55の一例が、テキサス州、ダラス(Dallas,Texas)のテキサスインスツルメンツ社(Texas Instruments)から調達できるデジタル信号プロセッサ(DSP)、型番号TMS320である。
【0090】
プロセス監視システム57は、例えば、プラズマ環境内の励起した粒子を測定するための光学発光分光法(OES)システム及び/またはプラズマ密度を測定するためのラングミュアプローブなどのプラズマ診断システムを備え得る。代わりに、プロセス監視システム57はマイクロ波及び/またはRF診断システムを備え得る。プラズマ診断システムに加えて、プロセス監視システム57は、例えば、ガス状のエッチ反応剤、エッチ生成物及び処理環境の他のガスを監視するための質量分析計システムなどのガスアナライザを備え得る。図17に示されるプロセス監視システム57は処理チャンバ10に取り付けられる。代替実施形態では、いくつかのプロセス監視システム構成要素は真空ポンプシステムから下流に設置できる。プロセス監視システム57はコントローラ55とともに使用し、エッチングプロセスのステータスを決定し、プロセス準拠を確実にするためにフィードバックを提供することができる。
【0091】
high−k含有層の所望されるプラズマ改質を可能にするプロセス条件は、直接的な実験及び/または実験計画(DOE)により決定されてよい。例えば、調整可能なプロセスパラメータは、プラズマ電力、プラズマ周波数、基板温度、プロセス圧力、プロセスガスの選択肢及びプロセスガスの相対ガス流量を備え得る。プラズマ電力及びプラズマ周波数は、プラズマ内のプロセスガスの解離の範囲を制御するために使用できるプロセスパラメータであり、同様に改質プロセスの効率に影響を及ぼす。前述したプロセスPラメータに加えて、補助ガス計量分配装置44の使用などのプロセスガスを導入するためのさまざまな方法が追加の制御を可能にする。
【0092】
図18は、本発明の代替実施形態に従った処理システムを示している。図18の処理システム1は、図17に関して説明されたそれらの構成要素に加えて、プラズマ密度を潜在的に高める、及び/またはプラズマ処理均一性を改善するためにさらに機械的または電気的に回転するDC磁場システム60を含む。さらに、コントローラ55は回転の速度及び電界強度を調節するために回転磁場システム60に結合される。
【0093】
図19は、本発明の代替実施形態に従ったプラズマ処理システムを示している。図19の該処理システム1は、さらに、RF電力がRF生成器72からインピーダンス整合ネットワーク74を通して結合される上部平板電極70を含む。RF電力を該上部電極に適用するための通常の周波数は10MHzから200MHzの範囲であり、好ましくは60MHzである。さらに、下部電極に対する電力の適用のための典型的な周波数は0.1MHzから30MHzの範囲となり、好ましくは2MHzである。さらに、コントローラ55は、RF電力の上部電極70への適用を制御するために、RF生成器72及びインピーダンス整合ネットワーク74に結合される。
【0094】
図20は、本発明の代替実施形態に従った処理システムを示している。図17の処理システムは、RF電力がインピーダンス整合ネットワーク84を通してRF生成器82を介して結合される誘導コイル80をさらに含むように改良される。RF電力は誘導コイル80から誘電体ウィンドウ(図示せず)を通って処理領域45まで誘導的に結合される。RF電力の誘導コイル80への適用のための典型的な周波数は10MHzから100MHzの範囲となり、好ましくは13.56MHzである。同様に、チャンク電極への電力の適用のための典型的な周波数は0.1MHzから30MHzの範囲となり、好ましくは13.56MHzである。加えて、スロット付きのファラデーシールド(図示せず)は、誘導コイル80とプラズマの間の静電結合を削減するために利用できる。さらに、コントローラ55は、誘導コイル80に対する電力の適用を制御するために、RF生成器82及びインピーダンス整合ネットワーク84に結合される。
【0095】
代替実施形態では、プラズマは電子サイクロトロン共鳴(ECR)を使用して形成される。さらに別の実施形態では、プラズマはヘリコン波の発射から形成される。さらに別の実施形態では、プラズマは伝搬する表面波から形成される。
【0096】
図21はプラズマ処理チャンバ及びエッチングチャンバに結合される移送システムを示している。high−k層を改質するプラズマプロセスに続いて、層の非プラズマエッチングは同じプロセスチャンバ内で、あるいは動作できるように処理チャンバに結合されるか、または処理チャンバ内で結合される別のエッチングチャンバ内で実行することができる。図21では、移送システム2102はプラズマ処理チャンバ2100及びエッチングチャンバ2104に動作できるように結合される。該移送システムは、プラズマ処理チャンバ2100からエッチングチャンバ2104に基板を機械的に平行移動するロボット基板移送システムを備え得る。
【0097】
本発明を実践する上で本発明の多様な変型及び変形が利用されてよいことが理解されるべきである。したがって、添付請求項の範囲内では、本発明は特にここに説明される以外に実践されてよいことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1A】本発明の一実施形態に従ってhigh−k層のエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図1B】本発明の一実施形態に従ってhigh−k層のエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図2A】本発明の一実施形態に従ったゲート電極構造の中のhigh−k層のエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図2B】本発明の一実施形態に従ったゲート電極構造の中のhigh−k層のエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図3A】本発明の一実施形態に従ったゲート電極構造でのhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図3B】本発明の一実施形態に従ったゲート電極構造でのhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に従ってhigh−k層をエッチングするためのフローチャートである。
【図5】βジケトンエッチ反応剤のケトエノール互変異性を概略的に示す図である。
【図6】M(hfac)エッチ生成物の概略図である。
【図7】本発明の一実施形態に従った処理システムを示す図である。
【図8A】本発明の別の実施形態に従ったhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図8B】本発明の別の実施形態に従ったhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図8C】本発明の別の実施形態に従ったhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図9】high−k層のための異方性エッチングプロセスの概略断面表現を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に従ってhigh−k層をエッチングするためのフローチャートである。
【図11A】本発明の代替実施形態に従ったhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図11B】本発明の代替実施形態に従ったhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図11C】本発明の代替実施形態に従ったhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図11D】本発明の代替実施形態に従ったhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図12】本発明の代替実施形態に従ったhigh−k層をエッチングするためのフローチャートである。
【図13】本発明の代替実施形態に従ってhigh−k層をエッチングするためのフローチャートである。
【図14】本発明の代替実施形態に従った処理システムを示す図である。
【図15A】本発明の代替実施形態に従ったhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図15B】本発明の代替実施形態に従ったhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図15C】本発明の代替実施形態に従ったhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図15D】本発明の代替実施形態に従ったhigh−k層のためのエッチングプロセスの例示的な断面表現を示す図である。
【図16】本発明の代替実施形態に従ってhigh−k層をエッチングするためのフローチャートである。
【図17】本発明の別の実施形態に従った処理システムを示す図である。
【図18】本発明の代替実施形態に従った処理システムを示す図である。
【図19】本発明の代替実施形態に従った処理システムを示す図である。
【図20】本発明の代替実施形態に従った処理システムを示す図である。
【図21】プラズマ処理チャンバ及びエッチングチャンバに結合される移送システムを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
βジケトンエッチ反応剤を含んでいるプロセスガスに、高誘電率材料を含む層を暴露することにより前記層をエッチングすることを具備する、高誘電率材料を含む層を処理する方法。
【請求項2】
高誘電率材料を含む前記層は、基板内の別の層の上にある請求項1に記載の方法。
【請求項3】
プロセスチャンバ内に前記基板を用意することを、さらに具備する請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記βジケトンは、acacH、tfacH、及びhfacHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記βジケトンは、hfacHを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記プロセスガスは、さらに不活性ガスを含んでいる請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記不活性ガスは、Ar、He、Ne、Kr、Xe及びNのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記プロセスガスは、さらに酸素含有ガスを含んでいる請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記酸素含有ガスは、O、HO、及びHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項8に記載の方法。
【請求項10】
400℃未満の温度で前記基板を維持することを、さらに具備する請求項3に記載の方法。
【請求項11】
200℃未満の温度で前記基板を維持することを、さらに具備する請求項3に記載の方法。
【請求項12】
前記高誘電率材料は、Ta、TiO、ZrO、Al、HfSiO及びHfOのうちの少なくとも1つを備えている請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記高誘電率材料は、HfOを備えている請求項12に記載の方法。
【請求項14】
2000sccm未満で前記プロセスガスの流量を維持することを、さらに具備する請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記プロセスガスは、さらにキャリヤガスを含んでいる請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記キャリヤガスは、不活性ガスを含んでいる請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記不活性ガスは、Ar、He、及びNのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項16に記載の方法。
【請求項18】
1000sccm未満で、前記βジケトンを含有するキャリヤガスの流量を維持することを、さらに具備する請求項15に記載の方法。
【請求項19】
1000sccn未満で、前記βジケトンの流量を維持することを、さらに具備する請求項1に記載の方法。
【請求項20】
約10Torr未満で、前記プロセスチャンバ内の圧力を維持することを、さらに具備する請求項3に記載の方法。
【請求項21】
高誘電率材料を含む層を処理する処理システムであって、
プロセスチャンバと、
前記プロセスチャンバ内に、βジケトンエッチ反応剤を含んでいるプロセスガスを注入するように構成されているガス注入システムと、
前記高誘電率材料を含む前記層のある基板をその上に保持する基板ホルダと、
前記プロセスチャンバと、前記ガス注入システムとに結合され、前記プロセスチャンバと、前記ガス注入システムとを制御するように構成されているコントローラとを具備するシステム。
【請求項22】
前記βジケトンは、acacH、tfacH、及びhfacHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記βジケトンは、hfacHである場合がある請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記プロセスガスは、さらに不活性ガスを含んでいる請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記不活性ガスは、Ar、He、Ne、Kr、Xe及びNのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記プロセスガスは、さらに酸素含有ガスを含んでいる請求項21に記載のシステム。
【請求項27】
前記酸素含有ガスは、O、HO、及びHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記基板ホルダは、約400℃未満で前記基板温度を維持するように構成されている請求項21に記載のシステム。
【請求項29】
前記基板ホルダは、約200℃未満で前記基板温度を維持するように構成されている請求項21に記載のシステム。
【請求項30】
前記高誘電率材料は、Ta、TiO、ZrO、Al、HfSiO及びHfOのうちの少なくとも1つを備えている請求項21に記載のシステム。
【請求項31】
高誘電率材料は、HfOを備えている請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記プロセスガスの流量は、2000sccm未満である請求項21に記載のシステム。
【請求項33】
前記プロセスガスは、さらにキャリヤガスを含んでいる請求項21に記載にシステム。
【請求項34】
前記キャリヤガスは、不活性ガスを含んでいる請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記不活性ガスは、Ar、He、及びNのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記βジケトン含有キャリヤガスの流量は、1000sccm未満である請求項33に記載のシステム。
【請求項37】
前記βジケトンの流量は、1000sccm未満である請求項21に記載のシステム。
【請求項38】
前記プロセスチャンバ内の圧力は、約10Torr未満である請求項21に記載のシステム。
【請求項39】
高誘電率材料を含む層を処理する方法であって、
前記高誘電率材料を含む層を、エッチ反応剤と、中性原子のハイパーサーマルビームとに暴露することによって前記層をエッチングすることを具備する方法。
【請求項40】
高誘電率材料を含む前記層は、基板の別の層の上にある請求項39に記載の方法。
【請求項41】
プロセスチャンバ内に前記基板を用意することを、さらに具備する請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記エッチングすることは、
プロセスチャンバ内に前記エッチ反応剤を含んでいるプロセスガスを導入することと、
前記プロセスチャンバ内に中性原子のハイパーサーマルビームを導入することとをさらに備えている請求項39に記載の方法。
【請求項43】
前記エッチ反応剤は、βジケトンを含んでいる請求項39に記載の方法。
【請求項44】
前記βジケトンは、acacH、tfacH、及びhfacHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記βジケトンは、hfacHを含んでいる請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記エッチ反応剤は、βジケトンを含んでいる請求項42に記載の方法。
【請求項47】
前記βジケトンは、acacH、tfacH、及びhfacHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記βジケトンは、hfacHを含んでいる請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記プロセスガスは、さらに不活性ガスを含んでいる請求項42に記載の方法。
【請求項50】
前記不活性ガスは、He、Ne、Ar、Kr、Xe及びN、あるいはこれらの混合物から選択される請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記プロセスガスは、さらに酸素含有ガスを含んでいる請求項42に記載の方法。
【請求項52】
前記酸素含有ガスは、O、HO、及びHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項51に記載のシステム。
【請求項53】
前記高誘電率材料は、Ta、TiO、ZrO、Al、HfSiO及びHfOのうちの少なくとも1つを備えている請求項39に記載の方法。
【請求項54】
前記高誘電率材料は、HfOを備えている請求項53に記載の方法。
【請求項55】
約400℃未満で、前記基板温度を維持することを、さらに具備する請求項40に記載の方法。
【請求項56】
約200℃未満で、前記基板温度を維持することを、さらに具備する請求項40に記載の方法。
【請求項57】
前記中性原子のハイパーサーマルビームは、He、Ar、O及びNのうちの少なくとも1つを備えている請求項39の方法。
【請求項58】
前記層は、中性原子の前記ハイパーサーマルビームへの暴露の開始前に前記エッチ反応剤に少なくとも最初に暴露される請求項39の方法。
【請求項59】
高誘電率材料を含む層を、中性原子のハイパーサーマルビームに暴露することによって前記層を改質することと、
前記改質された高誘電率層を、エッチ反応剤を前記改質された高誘電率層と反応させることによりエッチングすることとを具備する、高誘電率材料を含む層を処理する方法。
【請求項60】
高誘電率材料を含む前記層は、基板の別の層の上にある請求項59に記載の方法。
【請求項61】
プロセスチャンバ内に前記基板を用意することを、さらに具備する請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記エッチングすることは、
プロセスチャンバ内に、前記エッチ反応剤を含んでいるプロセスガスを導入することと、
前記プロセスチャンバ内に、中性原子のハイパーサーマルビームを導入することとをさらに備えている請求項59の方法。
【請求項63】
前記エッチ反応剤は、βジケトンを含んでいる請求項59の方法。
【請求項64】
前記βジケトンは、acacH、tfacH、及びhfacHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記βジケトンは、hfacHを含んでいる請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記プロセスガスは、不活性ガスをさらに含んでいる請求項62に記載の方法。
【請求項67】
前記不活性ガスは、He、Ne、Ar、Kr、Xe、及びN、あるいはこれらの混合物から選択される請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記プロセスガスは、酸素含有ガスをさらに含んでいる請求項62に記載の方法。
【請求項69】
前記酸素含有ガスは、O、HO、及びHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項68に記載のシステム。
【請求項70】
前記高誘電率材料は、Ta、TiO、ZrO、Al、HfSiO及びHfOのうちの少なくとも1つを備えている請求項59に記載の方法。
【請求項71】
前記高誘電率材料は、HfOを備えている請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記基板温度は、約400℃未満である請求項60に記載の方法。
【請求項73】
前記基板温度は、約200℃未満である請求項60に記載の方法。
【請求項74】
中性原子の前記ハイパーサーマルビームは、He、Ar、O及びNのうちの少なくとも1つを備えている請求項59に記載の方法。
【請求項75】
高誘電率材料を含む層を、中性原子のハイパーサーマルビームに暴露することによって前記層を除去することを具備する、高誘電率材料を含む層を処理する方法。
【請求項76】
高誘電率材料を含む前記層は、基板の別の層の上にある請求項75に記載の方法。
【請求項77】
プロセスチャンバ内に前記基板を用意することを、さらに具備する請求項75に記載の方法。
【請求項78】
前記高誘電率材料は、Ta、TiO、ZrO、Al、HfSiO及びHfOのうちの少なくとも1つを備えている請求項75に記載の方法。
【請求項79】
前記高誘電率材料は、HfOを備えている請求項78に記載の方法。
【請求項80】
中性原子の前記ハイパーサーマルビームは、He、Ar、O及びNのうちの少なくとも1つを備えている請求項75に記載の方法。
【請求項81】
プロセスチャンバと、
中性原子のハイパーサーマルビームのためのソースと、
高誘電率材料の層を備えている基板を、中性原子の前記ハイパーサーマルビームに暴露するように構成されている基板ホルダと、
処理システムを制御するコントローラとを具備する処理システム。
【請求項82】
エッチ反応剤を含んでいるプロセスガスを前記プロセスチャンバ内に注入するように構成されているガス注入システムを、さらに具備する請求項81に記載のシステム。
【請求項83】
前記エッチ反応剤は、βジケトンを含んでいる請求項82に記載のシステム。
【請求項84】
前記βジケトンは、acacH、tfacH及びhfacHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項83に記載のシステム。
【請求項85】
前記βジケトンは、hfacHを含んでいる請求項84に記載のシステム。
【請求項86】
前記プロセスガスは、さらに不活性ガスを含んでいる請求項82に記載のシステム。
【請求項87】
前記不活性ガスは、He、Ne、Ar、Kr、Xe及びN、またはこれらの混合物から選択される請求項86に記載のシステム。
【請求項88】
前記プロセスガスは、さらに酸素含有ガスを含んでいる請求項82に記載のシステム。
【請求項89】
前記酸素含有ガスは、O、HO、及びHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項88に記載のシステム。
【請求項90】
前記高誘電率材料は、Ta、TiO、ZrO、Al、HfSiO及びHfOのうちの少なくとも1つを備えている請求項81に記載の方法。
【請求項91】
前記高誘電率材料は、HfOを備えている請求項90に記載のシステム。
【請求項92】
中性原子の前記ハイパーサーマルビームは、He、Ar、O及びNの少なくとも1つを備えている請求項81に記載のシステム。
【請求項93】
高誘電率材料を含む層を、プラズマ内の第1のプロセスガスに暴露することによって前記層を改質することと、
プラズマ不在下で前記改質された高誘電率層を、エッチ反応剤を含んでいる第2のプロセスガスに暴露することによって前記層をエッチングすることとを具備する、高誘電率材料を含む層を処理する方法。
【請求項94】
高誘電率材料を含む前記層は、基板の別の層の上にある請求項93に記載の方法。
【請求項95】
プロセスチャンバ内に前記基板を用意することを、さらに具備する請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記改質する工程は、前記高誘電率材料を含む前記層を部分的に除去する請求項93に記載の方法。
【請求項97】
前記改質する工程は、前記高誘電率材料を含む前記層を部分的に解離する請求項93に記載の方法。
【請求項98】
前記第1のプロセスガスは、反応ガスを含んでいる請求項93に記載の方法。
【請求項99】
前記反応ガスは、HBr及びHClの少なくとも1つを含んでいる請求項96に記載の方法。
【請求項100】
前記第1プロセスガスは、さらに不活性ガスを含んでいる請求項98に記載の方法。
【請求項101】
前記不活性ガスは、He、Ne、Ar、Kr、Xe及びN、あるいはこれらの混合物から選択される請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記第1のプロセスガスは、不活性ガスを含んでいる請求項93に記載の方法。
【請求項103】
前記不活性ガスは、He、Ne、Ar、Kr、Xe及びNのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記高誘電率材料は、Ta、TiO、ZrO、Al、HfSiO及びHfOのうちの少なくとも1つを備えている請求項93に記載の方法。
【請求項105】
前記高誘電率材料は、HfOを備えている請求項104に記載のシステム。
【請求項106】
前記エッチ反応剤は、βジケトンを含んでいる請求項93に記載の方法。
【請求項107】
前記βジケトンは、acacH、tfacH、及びhfacHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記βジケトンは、hfacHを含んでいる請求項107に記載の方法。
【請求項109】
前記第2のプロセスガスは、さらに不活性ガスを含んでいる請求項93に記載の方法。
【請求項110】
前記不活性ガスは、He、Ne、Ar、Kr、Xe及びNのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記第2のプロセスガスは、酸素含有ガスをさらに含んでいる請求項93に記載の方法。
【請求項112】
前記酸素含有ガスは、O、HO、及びHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項111に記載のシステム。
【請求項113】
約400℃未満で、前記基板温度を改質することを、さらに具備する請求項95に記載の方法。
【請求項114】
約200℃未満で、前記基板温度を改質することを、さらに具備する請求項95に記載の方法。
【請求項115】
前記改質することと、前記エッチングすることとは、同一の前記プロセスチャンバ内で実施される請求項93に記載の方法。
【請求項116】
前記改質することと、前記エッチングすることとは、異なるプロセスチャンバ内で実施される請求項93に記載の方法。
【請求項117】
2000sccm未満の前記第2のプロセスガスの流量で、改質することをさらに具備する請求項93に記載の方法。
【請求項118】
1000sccm未満のβジケトン含有キャリヤガスの流量で、改質することをさらに具備する請求項106に記載の方法。
【請求項119】
1000sccm未満の前記エッチ反応剤の流量で、改質することをさらに具備する請求項93に記載の方法。
【請求項120】
プラズマ処理チャンバとして動作するための手段と、エッチングチャンバとして動作するための手段とを備えているチャンバと、
前記チャンバがプラズマ処理チャンバとして動作しているときに、前記チャンバ内に第1のプロセスガスを注入するように構成され、前記チャンバがエッチングチャンバとして動作しているときに、前記チャンバ内に第2のプロセスガスを注入するように構成されているガス注入システムと、
前記チャンバがプラズマ処理チャンバとして動作しているときに、前記第1のプロセスガスを使用して前記チャンバ内のプラズマを生成するように構成されるプラズマソースと、
前記チャンバがプラズマ処理チャンバとして動作しているときに、前記プラズマに高誘電率材料の層を備えている基板を暴露し、それにより改質された層を生成するように構成され、前記チャンバがエッチングチャンバとして動作しているときに、エッチ反応剤を含んでいる前記第2のプロセスガスに高誘電率材料の前記改質された層を備えている基板を暴露するように構成されている基板ホルダと、
前記チャンバ、前記ガス注入システム、前記プラズマソース及び前記基板ホルダを制御するように構成されているコントローラとを具備する処理システム。
【請求項121】
前記エッチ反応剤は、βジケトンを含んでいる請求項120に記載のシステム。
【請求項122】
前記βジケトンは、acacH、tfacH、及びhfacHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項121に記載のシステム。
【請求項123】
前記βジケトンは、hfacHを含んでいる請求項122に記載のシステム。
【請求項124】
プラズマ処理チャンバと、
前記プラズマ処理チャンバ内に第1のプロセスガスを注入するように構成されているガス注入システムと、
前記第1のプロセスガスを使用して前記プラズマ処理チャンバ内でプラズマを生じさせるように構成されているプラズマソースと、
高誘電率材料の層を備えている基板を前記プラズマに暴露し、それにより改質された層を生成するように構成されている第1の基板ホルダと、
前記プラズマ処理チャンバ及び前記ガス注入システムに動作可能なように結合されるエッチングチャンバであって、前記ガス注入システムが前記エッチングチャンバ内に第2のプロセスガスを注入するように構成されているエッチングチャンバと、
高誘電率材料の前記改質された層を備えている基板を、エッチ反応剤を含んでいる前記第2のプロセスガスに暴露するように構成されている第2の基板ホルダと、
前記プラズマ処理チャンバ、前記ガス注入システム、及び前記エッチングチャンバを制御するように構成されているコントローラとを具備する処理システム。
【請求項125】
前記プラズマ処理チャンバは、移送システムにより前記エッチングチャンバに動作可能なように結合される請求項124に記載のシステム。
【請求項126】
前記プラズマ処理チャンバは、前記プロセスチャンバ内に配置されている請求項124に記載のシステム。
【請求項127】
前記プラズマソースは、誘導コイルを備えている請求項124に記載のシステム。
【請求項128】
前記プラズマソースは、平板電極を備えている請求項124に記載のシステム。
【請求項129】
前記プラズマソースは、アンテナを備えている請求項124に記載のシステム。
【請求項130】
前記プラズマソースは、ECRソースを備えている請求項124に記載のシステム。
【請求項131】
前記プラズマソースは、ヘリコン波ソースを備えている請求項124に記載のシステム。
【請求項132】
前記プラズマソースは、表面波ソースを備えている請求項124に記載のシステム。
【請求項133】
前記第1プロセスガスは、反応ガスを含んでいる請求項124に記載のシステム。
【請求項134】
前記反応ガスは、HBr及びHClの少なくとも1つを含んでいる請求項133のシステム。
【請求項135】
前記第1のプロセスガスは、不活性ガスを含んでいる請求項124に記載のシステム。
【請求項136】
前記不活性ガスは、He、Ne、Ar、Kr、Xe、N、またはこれらの混合物から選択される請求項135に記載のシステム。
【請求項137】
前記第2のプロセスガスは、不活性ガスを含んでいる請求項124に記載のシステム。
【請求項138】
前記不活性ガスは、He、Ne、Ar、Kr、Xe、Nまたはこれらの混合物から選択される請求項137に記載のシステム。
【請求項139】
前記エッチ反応剤は、βジケトンを含んでいる請求項124に記載のシステム。
【請求項140】
前記βジケトンは、acacH、tfacH、及びhfacHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項139に記載のシステム。
【請求項141】
前記第2のプロセスガスは、酸素含有ガスをさらに含んでいる請求項124に記載のシステム。
【請求項142】
前記酸素含有ガスは、O、HO、及びHのうちの少なくとも1つを含んでいる請求項141に記載のシステム。
【請求項143】
前記高誘電率材料は、Ta、TiO、ZrO、Al、HfSiO及びHfOのうちの少なくとも1つを備えている請求項124に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2006−501651(P2006−501651A)
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−540192(P2004−540192)
【出願日】平成15年9月25日(2003.9.25)
【国際出願番号】PCT/US2003/029978
【国際公開番号】WO2004/030049
【国際公開日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】