インセンティブ付き経路支援方法
【課題】 小中学生等の利用者が安全な経路を選択し、学校や自宅等といった目的地に安全かつ効率良く到達できる様に、経路の選択を支援することが可能な技術を提供する。
【解決手段】 利用者の携帯する記録媒体から利用者IDを読み取り装置により読み取り、その装置に設定されている地点IDを記憶装置により読み出すステップと、前記地点IDで識別される地点における回避地点に対する距離に応じて算出したポイントを時間経過に応じて算出し、その算出したポイントを前記利用者IDに対応する累積ポイントへ累積して記憶装置へ格納するステップと、前記地点IDで識別される地点の周辺に位置する地点のポイントを示す周辺ポイントと前記累積ポイントに対応するインセンティブ画像を記憶装置により読み出すステップと、前記取得した周辺ポイント及びインセンティブ画像を示す画面表示情報を出力装置により出力するステップとを有するものである。
【解決手段】 利用者の携帯する記録媒体から利用者IDを読み取り装置により読み取り、その装置に設定されている地点IDを記憶装置により読み出すステップと、前記地点IDで識別される地点における回避地点に対する距離に応じて算出したポイントを時間経過に応じて算出し、その算出したポイントを前記利用者IDに対応する累積ポイントへ累積して記憶装置へ格納するステップと、前記地点IDで識別される地点の周辺に位置する地点のポイントを示す周辺ポイントと前記累積ポイントに対応するインセンティブ画像を記憶装置により読み出すステップと、前記取得した周辺ポイント及びインセンティブ画像を示す画面表示情報を出力装置により出力するステップとを有するものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は利用者にとって安全な経路を規定し、個人の識別可能な利用者カード等を指定箇所のリーダーに接触(或いは通信)させてポイントを貯めることにより経路の選択を支援するインセンティブ付き経路支援技術に関し、特に利用者にとって危険であるとされる箇所を回避させ、通過を推奨する箇所に積極的に誘導するインセンティブ付き経路支援技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、子供の見守りや、小中学生の登下校時において安全性を確保する必要性が高まっており、その為の各種システムが開発されている。例えば、ある利用者の通学路上に危険な箇所が発生した場合、その利用者を安全な経路に誘導する必要があるが、その様な場合の経路探索方法としては、地図データを用いて経路探索を行う際に、任意の登録者により登録されたポイントに基づいてリンクコストを変更して通行制御を行うものがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−354292号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の技術における問題は大まかに次の3点である。第1に、前記従来の技術では、任意の登録者により登録されたポイントに基づいてリンクコストを変更して通行制御を行なうが、この通行制御は、システムの全利用者に対して適用されるものであり、個人の都合は反映されない。第2に、回避すべき箇所は経過時間によって変化するものだが、前記従来技術におけるリンクコストは場所に対してのみ設定されているので、時間の経過による危険箇所の変化に対応できない。第3に、回避する為に設定した危険箇所に対して、その周辺の地域に波及する危険な要素(例えば不審者の出没箇所を危険個所とした場合にその不審者が移動することにより危険個所が周辺に広がるという危険性)についての考慮がなされない。また、通過を奨励する箇所についても別々に目的地と同様な設定がされるため、経路の最終目的地への誘導が出来にくい。
【0005】
本発明の目的は上記問題を解決し、小中学生等の利用者にとって回避すべき危険な箇所を避け、通過を促進させたい箇所に積極誘導をすることで、小中学生等の利用者が安全な経路を選択し、学校や自宅等といった目的地に安全かつ効率良く到達できる様に、経路の選択を支援することが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、所定の地点を回避する経路の選択を支援するインセンティブ付き経路支援システムにおいて、経路上の各地点について回避地点との距離に応じて算出したポイントを設定し、周辺地点のポイントと累積ポイントに応じたインセンティブ画像を表示するものである。
【0007】
上述の課題を解消する為に、本発明では、以下の構成を採用した。すなわち、本発明の第1の構成として、システムの全利用者に対して効力を発揮する回避箇所の設定と、設定した利用者のみに効力を発揮する回避箇所を分けた構成にした。また、利用者個人の事情を考慮できる様に、設定した利用者のみに効力を発揮する経路の通過を推奨できる構成とした。第2の構成として、回避すべき要因となる事故や不審者出没等の事件は時間経過と共に対応を変化させる必要があるので、時間の経過によって危険箇所の優先度を下げられる構成とした。第3の構成として、危険であると認定された箇所だけでなく、その周辺に対しても同心円状に付加ポイント数の変化量を反映させることで、周辺に及ぶ危険度合をポイント数で反映させる構成とした。
【0008】
つまり本発明のインセンティブ付き経路支援システムでは、まず街頭情報提供装置が利用者の利用者カードを検出すると、その利用者の携帯する利用者カード等の記録媒体から利用者IDを読み取り装置により読み取り、その利用者IDと前記読み取りを行った街頭情報提供装置に設定されている地点IDを通信装置により情報処理装置へ送信する。
【0009】
街頭情報提供装置から利用者IDと地点IDを受信した情報処理装置では、その地点IDで識別される地点における回避地点に対する距離に応じて算出したポイントを時間経過に応じて算出し、その算出したポイントを前記利用者IDに対応する累積ポイントへ累積して記憶装置へ格納する。
【0010】
そして、前記地点IDで識別される地点の周辺に位置する地点のポイントを示す周辺ポイントと前記累積ポイントに対応するインセンティブ画像を記憶装置から読み出した後、その取得した周辺ポイント及びインセンティブ画像を示す画面表示情報を街頭情報提供装置へ送信し、街頭情報提供装置では、その画像表示情報を出力装置により出力する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、小中学生等の利用者にとって回避すべき危険な箇所を避け、通過を促進させたい箇所に積極誘導をすることで、小中学生等の利用者が安全な経路を選択し、学校や自宅等といった目的地に安全かつ効率良く到達できる様に、経路の選択を支援することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に所定の地点を回避する経路の選択を支援する一実施形態のインセンティブ付き経路支援システムについて説明する。
【0013】
まず、本実施形態の概要を説明する。
利用者は、個人を識別する為の利用者IDを格納した利用者カードを持ち、本システムの対象範囲となる地域の全ての交差点に設置されたモニタ付き街頭情報提供装置を通過する度に、モニタ付き街頭情報提供装置に設置されているリーダーへカードをかざし、ポイントを貯める。モニタ付き街頭情報提供装置は、利用者がカードをかざす度に、利用者の累積ポイント数及び利用者個人が予め設定してあるインセンティブのコースに基づいた画像を表示させる。そしてモニタ付き街頭情報提供装置は、利用者の目指す目的地に対して、危険な箇所を避け、かつ近距離等の理由により推奨される経路を、付加ポイント数に差を付けて表示することによって、利用者の経路設定を支援する。
【0014】
以下、本実施形態によるインセンティブ付き経路支援システム1000の実施形態を、図面により詳細に説明する。
【0015】
図1は本実施形態のインセンティブ付き経路支援システムの概略構成を示す図である。図1に示す様に本実施形態のインセンティブ付き経路支援システム1000は、利用者カード1001と、登録者端末2001と、モニタ付き街頭情報提供装置3001と、情報処理装置4001とから構成されている。登録者端末2001と、表示画面とリーダーを持つモニタ付き街頭情報提供装置3001と、情報処理装置4001とは、インターネットIN5001を介して接続され、各種データ交換を行なう。
【0016】
図2は本実施形態のインセンティブ付き経路支援システム1000における利用シーンのイメージを示す図である。図2の様に本実施形態では、回避すべき危険箇所の周囲にあるリーダーにおける付加ポイントをマイナスに設定し、利用者の通過を避けさせることで、安全かつ本来の目的地にとって最適な経路へと誘導する。
【0017】
図3は本実施形態のモニタ付き街頭情報提供装置3001における画面の表示例を示す図である。利用者がモニタ付き街頭情報提供装置3001に利用者カード1001をかざすと、図3の画面が表示される。
【0018】
図3に示す様に画面の表示部301に利用者のニックネームが表示され、表示部302に利用者の最新累積ポイント数が表示される。また、表示部303には利用者が予め設定したインセンティブコースにしたがって、取得した累積ポイント数に応じたインセンティブ画像が表示される。表示部304には、利用者の現在地を中心とした地図が表示され、各交差点につきモニタ付き街頭情報提供装置3001の設置場所と付加ポイント数が表示される。これにより、周辺の地点における付加ポイント数を見て、利用者は経路を選択することができる。なお、表示部304には地図の拡大及び縮小する機能があっても良い。
【0019】
図4は本実施形態のモニタ付き街頭情報提供装置3001の設置イメージを示す図である。本インセンティブ付き経路支援システム1000の対象範囲となった地域の全ての交差点に対し、モニタ付き街頭情報提供装置3001が設置され、各モニタ付き街頭情報提供装置3001について、表示例401の様にユニークな地点ID1301が設定される。
【0020】
図5〜11は、本実施形態を実施した場合の処理手順を示すフロー図である。図12〜21は、情報処理装置4001における各種DBの構成要素である。
【0021】
次に、図1の詳細な説明を行なう。図1において、利用者カード1001は、利用者をユニークに識別する為の利用者IDを格納して管理する利用者ID管理部1002を持つ。利用者カード1001は、非接触型ICタグ付きのカードや、RFIDタグ付きの携帯電話、PHSやPDA等であっても良く、非接触ICタグは、パッシブ型を用いても、アクティブ型を用いても良い。また利用者カード1001はICチップ付き携帯電話、ICカード付きクレジットカード等でも良い。
【0022】
登録者端末2001は、PC、携帯電話、携帯端末等であって良く、内部に制御部2002、表示部2003を持ち、入力部2005によって登録された利用者情報や外部情報等を、通信部2004を介して情報処理装置4001へ送信する。
【0023】
情報処理装置4001は、サーバ計算機、PC等であって良く、通信部4002、処理部4003、制御部4004を有する。なお、情報処理装置4001の磁気ディスク等による二次記憶装置上には、外部情報DB4010、地図DB4015、利用者情報DB4020、通過履歴DB4025、インセンティブコースDB4030、一時計算DB4035、最短地点加算DB4040、指定地点減算DB4045、日時換算DB4050が格納される。前述した各DBは、登録者端末2001からの利用者情報登録時や、モニタ付き街頭情報提供装置3001からの情報受信時等の、後述する各システムによってアクセスされる。
【0024】
モニタ付き街頭情報提供装置3001は、表示画面付き外灯、電子掲示板等であって良く、制御部3002を持ち、リーダー3004で利用者カード1001から利用者ID管理部1002を取得し、地点ID管理部3006で管理している地点IDと利用者カード1001より取得した利用者ID管理部1002を、通信部3005を介して情報処理装置4001へ送信する。また、情報処理装置4001にて計算された取得情報(ポイント数やインセンティブ画像、周辺ポイント等)を、表示部3003にて表示する。
【0025】
インターネットIN5001は、ネットワーク、公衆通信網等であって良く、また、登録者端末2001は、無線LAN等を介してインターネットIN5001に接続されていて良い。
【0026】
図1に示すシステムは、登録者端末2001とモニタ付き街頭情報提供装置3001と情報処理装置4001とを独立して備える構成として示しているが、本実施形態は、これらの装置を1つの計算機内に構成することもできる。
【0027】
また本実施形態において、各装置において経路支援の為の処理を実行する前記制御部として計算機を機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。また前記プログラムを当該記録媒体から情報処理装置にインストールして使用しても良いし、ネットワークを通じて当該記録媒体にアクセスして前記プログラムを使用するものとしても良い。
【0028】
また前記計算機は、前記制御部として当該計算機を機能させる為のプログラムやOS等の処理を実行するCPU、前記プログラムをロードしたり実行時のデータを一時的に格納するメモリ、それらのプログラムやDBの情報を格納する磁気ディスク装置、操作指示やデータ等の入力を受け付ける入力装置、各種情報の出力等を行う出力装置、他の計算機との通信を行う通信装置等のハードウェア資源を備えているものとする。
【0029】
以降では、情報処理装置4001に格納されている、図12〜21の各DBのデータ構成について説明する。
【0030】
次に、本インセンティブ付き経路支援システムに必要となる各種DBの構成について、図12〜21のDB構成図を用いて説明する。
【0031】
図12は本実施形態の外部情報DB4010の例を示す図である。図12では、外部情報DB4010のデータ例を表しており、図1の登録者端末2001より送信される、交通事故や不審者目撃情報等の外部情報を格納する。
【0032】
なお、外部情報DB4010は、外部情報ID1201、発生日時1202、発生曜日1203、回避理由1204、地点ID1205、回避曜日1206、回避時間帯1207、回避対象者1208等を記述した複数のレコードによって構成される。
【0033】
そして外部情報ID1201は外部情報を識別する為のID、発生日時1202には、事件が発生した年月日及び発生時刻の情報が格納される。発生曜日1203には、事件が発生した曜日の情報が格納される。回避理由1204には、不審者出没や繁華街等の回避理由情報が格納される。地点ID1205には、地図DB4015に格納されている地点IDの中で、該当箇所に最も近い地点IDが選択され、格納される。回避曜日1206には、回避すべき曜日の情報が格納される。回避時間帯1207は、回避すべき時間帯の情報が格納される。回避対象者1208は、回避すべき対象者の学年の情報が格納される。
【0034】
図13は本実施形態の地図DB4015の例を示す図である。図13では、地図DB4015のデータ例を表しており、本実施形態における地図情報が格納される。
【0035】
地図情報は、図4のモニタ付き街頭情報提供装置3001の設置イメージ図の様に、全ての交差点に対して任意に振られた地点ID1301、緯度1302、経度1303、車線数1304、歩道の有無1305を記述した複数のレコードによって構成される。
【0036】
図14は本実施形態の利用者情報DB4020の例を示す図である。図14では、利用者情報DB4020のデータ例を表しており、図1の登録者端末2001より入力される、利用者ID1401、氏名1402、パスワード1403、ニックネーム1404、学年1405、性別1406、連絡先1407、個別指定地点1409(推奨地点1408、回避地点1410)、インセンティブコースID1411、開始・終了地点ID1413(学校1412、自宅1414)から成る利用者情報を格納する複数のレコードによって構成される。
【0037】
利用者ID1401には、利用者カード1001に格納されている利用者ID管理部1002の情報が格納される。氏名1402には、利用者の氏名情報がフルネームで格納される。パスワード1403には、利用者情報を変更する際に必要となるので、利用者もしくは利用者の保護者等が任意に定めたパスワード情報が格納される。
【0038】
ニックネーム1404には、利用者が利用者カード1001をモニタ付き街頭情報提供装置3001にかざした際、モニタ付き街頭情報提供装置3001の表示部3003にて表示される為の、利用者もしくは利用者の保護者等が任意に定めたニックネーム情報が格納される。学年1405には、利用者の学年情報が格納される。性別1406には、利用者の性別情報が格納される。連絡先1407には、利用者の緊急連絡先情報が格納される。図14では、連絡先1407には電話番号が格納されているが、電話番号以外にもメールアドレスやFAX番号等を格納しても良い。
【0039】
また、個別指定地点1409には、地図DB4015に格納されている地点ID1301の中から、利用者もしくは利用者の保護者等が任意に定めた推奨地点1408と回避地点1410の情報が格納される。推奨地点1408に登録された地点IDを利用者が通過すると自動的にポイントが加算され、回避地点1410に登録された地点IDを利用者が通過すると自動的にポイントが減算される。個別指定地点1409は利用者もしくは利用者の保護者等が必要なければ登録しなくても良い。
【0040】
そして、インセンティブコースID1411には、利用者が選択したインセンティブコース情報が格納される。インセンティブコース情報は、インセンティブコースDB4030に格納されている複数のインセンティブコースID1601から成る。利用者がモニタ付き街頭情報提供装置3001に利用者カード1001をかざすたびに、取得されるポイントの累積数に即して、利用者が予め指定したインセンティブコースIDの画像が表示される。
【0041】
開始・終了地点ID1413には、利用者の通学する学校に最も近い地点IDが学校1412に、利用者の自宅に最も近い地点IDが自宅1414に格納される。地図DB4015に格納されている地点ID1301の中から、学校と自宅のそれぞれに最も近い地点ID1301が自動的に入力されても良いし、また、利用者もしくは利用者の保護者等が任意に登録しても良い。
【0042】
図15は本実施形態の通過履歴DB4025の例を示す図である。図15では、通過履歴DB4025のデータ例を表しており、利用者が利用者カード1001をモニタ付き街頭情報提供装置3001へかざすことで蓄積される通過履歴情報が格納される。
【0043】
通過履歴情報は、利用者ID1501、モニタ付き街頭情報提供装置3001の地点ID管理部3006に格納されている地点ID1502、通過日時1503、算出されたポイント付加数1504、利用者の累積ポイント数1505から成る利用者情報を格納する複数のレコードによって構成される。
【0044】
図16は本実施形態のインセンティブコースDB4030の例を示す図である。図16では、インセンティブコースDB4030のデータ例を表しており、インセンティブコースを識別する為のインセンティブコースID1601、インセンティブコース名1602、利用者が取得したポイントの累積数によって異なる画像データを記述したインセンティブ内容及びポイント数1606の複数のレコードによって構成される。
【0045】
図17は本実施形態の一時計算DB4035の例を示す図である。図17では、一時計算DB4035のデータ例を表しており、利用者を識別する為の利用者ID1701、及び利用者の通過日時1702、全地点IDにおける通過時のポイント算出結果を一時的に格納する、各地点におけるポイント数1706の複数のレコードによって構成される。
【0046】
図18は本実施形態の最短地点加算DB4040の例を示す図である。図18では、最短地点加算DB4040のデータ例を表しており、現在地点から周囲の地点IDまでの複数の地点間の距離を定義した、地点ID間の直線距離1801及び直線距離に応じた加算ポイント1802を記述した複数のレコードによって構成される。
【0047】
図19は本実施形態の指定地点減算DB4045の例を示す図である。図19では、指定地点減算DB4045のデータ例を表しており、回避地点から地点IDまでの距離1901及び不審者1902、交通量増大1903、繁華街1905、溜池等1906、ひったくり1907等の回避理由1904に応じて減算するポイント数を記述した複数のレコードによって構成される。
【0048】
図20は本実施形態の日時換算DB4050の例を示す図である。図20では、日時換算DB4050のデータ例を表しており、回避理由2011及び図12の外部情報DB4010における発生日時1202からの経過日数に応じて減算処理ポイント数を減算する減算割合2015を記述した複数のレコードによって構成される。なお、情報処理装置4001では、日時換算DB4050と図12の外部情報DB4010と、図19の指定地点減算DB4045に格納されている情報を全て参照して、ポイントの減算処理を行なう。
【0049】
図21は本実施形態の目的地誘導DB4055の例を示す図である。図21では、目的地誘導DB4055のデータ例を表しており、利用者を目的地まで積極的に誘導する為に必要な、ポイント加算の割合の情報が格納されている。スタート地点IDからゴール地点IDまでの距離2101、及びポイント加算の割合2102の複数のレコードによって構成される。
【0050】
次に、図1に示すシステムでの各種の処理動作について、図2に示す危険箇所回避イメージ、図3に示す画面表示イメージ図、図4に示す地点IDの設定イメージ図及び図12〜21に示したDBの構成を参照しながら、図5〜11の処理フローについて説明する。
【0051】
図5は本実施形態の新規利用者の利用者情報を利用者情報DB4020へ登録する為の処理手順を示すフローチャートである。図5では、登録者端末2001及び情報処理装置4001が実行する、新規利用者の利用者情報を利用者情報DB4020へ登録する為の処理手順の概要を表しており、まず、これについて説明する。
【0052】
(1)まず、登録者端末2001は、表示部2003にて、本実施形態のインセンティブ付き経路支援システム1000の利用者情報を登録する為の利用者登録画面を表示する(ステップ501)。
【0053】
(2)次に登録者端末2001は、利用者もしくは利用者の保護者から入力される利用者情報を受け付ける。利用者情報として、利用者カード1001に格納されている利用者ID1401、利用者の氏名1402、登録内容の変更・消去時等に必要となる任意のパスワード1403、モニタ付き街頭情報提供装置3001の表示部3003に表示する為に設定する任意のニックネーム1404、利用者の学年1405、利用者の性別1406、利用者の緊急連絡先1407を入力し、希望するインセンティブコースを選択する。
【0054】
更に、個別に通過を推奨したい地点と回避したい地点があれば、地図DB4015に格納されている地点IDを参照し、個別指定地点1409を任意で登録する。個別に指定した推奨地点1408は一定のポイント数が自動で加算される。同様に個別に指定した回避地点1410も一定のポイント数が自動で減算される。
【0055】
(3)登録者端末2001は通信部2004を介して登録された利用者情報を情報処理装置4001へ送信する(ステップ503)。
【0056】
(4)情報処理装置4001の処理部4003は、通信部4002を介して受信した利用者情報を利用者情報DB4020へ登録する(ステップ504)。
【0057】
図6は本実施形態の新規の外部情報を外部情報DB4010へ登録する為の処理手順を示すフローチャートである。図6では、登録者端末2001及び情報処理装置4001が実行する、新規の外部情報を外部情報DB4010へ登録する為の処理手順の概要を表しており、これについて説明する。
【0058】
(1)まず、登録者端末2001は表示部2003にて、本実施形態のインセンティブ付き経路支援システム1000の外部情報を登録する為の外部情報登録画面を表示する(ステップ601)。
【0059】
(2)次に登録者端末2001は、本インセンティブ付き経路支援システム1000のシステムを管理する者、利用者の保護者、もしくは、外部の警察のサーバ等から入力される、事故発生情報等の外部情報の入力を受け付ける。外部情報とは、本インセンティブ付き経路支援システム1000の管理する地域において、利用者に通行を回避させる要因となる様な、危険な事故や事件及びその誘因となる情報のことである。まず、その外部情報を識別する為の外部情報ID1201が自動で入力される。また、回避させる要因となる事件や事故等の発生日時1202、発生曜日1203、及び不審者出没等の回避理由1204について自動入力する、または人手により入力された情報を受け付けても良い。続いて、地図DB4015を参照し、回避すべき場所に最も近い地点ID1301が自動で入力される(ステップ602)。
【0060】
(3)次に登録者端末2001は、本インセンティブ付き経路支援システム1000を管理するシステム管理者、もしくは、利用者の保護者等から入力される回避情報の入力を受け付ける。回避情報とは、どの利用者をどの様な条件で回避させるかを指定する情報のことである。登録者端末2001は、システム管理者もしくは利用者の保護者等から入力される利用者の通行を回避させたい回避曜日1206、回避時間帯1207、回避対象者1208の情報を受け付ける。これらの回避情報は必ず人によって判断され、入力されたものを情報処理装置4001が受け付ける(ステップ603)。
【0061】
(4)登録者端末2001は、通信部2004を介して、入力された利用者情報を情報処理装置4001へ送信する(ステップ604)。
【0062】
(5)情報処理装置4001の処理部4003は、通信部4002を介して受信した利用者情報を利用者情報DB4020へ登録する(ステップ605)。
【0063】
図7は本実施形態のポイント表示処理の処理手順を示すフローチャートである。図7では、モニタ付き街頭情報提供装置3001及び情報処理装置4001が実行する、ポイント表示処理手順の概要を表している。利用者がモニタ付き街頭情報提供装置3001を設置した箇所を通過する際に必ず行なわれる処理であり、これについて説明する。
【0064】
(1)まず、利用者カード1001は、利用者によって、モニタ付き街頭情報提供装置3001のリーダー3004にかざされる(ステップ701)。
【0065】
(2)モニタ付き街頭情報提供装置3001は、利用者によってかざされた利用者カード1001の中にある利用者ID管理部1002に予め登録されている利用者ID1401を、リーダー3004を介して読み取る。なお、利用者ID1401は、利用者を識別する為のユニークに設定されているIDであり、予め利用者情報DB4020に、利用者情報として登録されている(ステップ702)。
【0066】
(3)次にモニタ付き街頭情報提供装置3001は、その装置自身を識別する為の地点ID1301、リーダー3004にて読み取った利用者ID1401及び利用者がカードをかざした時間である通過日時1503(2005/08/03といった形式)からなる通過情報を、通信部3005を介して、情報処理装置4001へ送信する。なお、地点ID1301は、モニタ付き街頭情報提供装置3001をユニークに識別する為のIDで、モニタ付き街頭情報提供装置3001の地点ID管理部3006に格納して管理している(ステップ703)。
【0067】
(4)情報処理装置4001は、通信部4002を介して、利用者ID1401、地点ID1301及び通過日時1503からなる通過情報を受信する(ステップ704)。
【0068】
(5)情報処理装置4001は、処理部4003にて、利用者情報DB4020を参照しながら、利用者ID1401の照合を行なう(ステップ705)。
【0069】
(6)情報処理装置4001は、処理部4003にて、地図DB4015を参照しながら、地点ID1301の照合を行なう(ステップ706)。
【0070】
(7)情報処理装置4001は、受信した通過情報を元に、処理部4003にて、ポイント計算処理を行なう。詳細は図8のフローチャートにて説明する(ステップ707)。
【0071】
(8)情報処理装置4001は、ポイント計算の結果を元に、処理部4003にて、周辺ポイント及びインセンティブ画像の取得処理を行なう。詳細は図11のフローチャートにて説明する(ステップ708)。
【0072】
(9)情報処理装置4001は、最新ポイント情報、累積ポイント数に応じたインセンティブ画像情報及び最新の周辺ポイント情報からなる画面表示情報を、通信部4002を介して、モニタ付き街頭情報提供装置3001へ送信する(ステップ709)。
【0073】
(10)モニタ付き街頭情報提供装置3001は、通信部3005を介して、画面表示情報を受信する(ステップ710)。
【0074】
(11)モニタ付き街頭情報提供装置3001は、受信した画面表示情報を、表示部3003にて表示する(ステップ711)。
【0075】
図8は本実施形態のポイント計算処理の処理手順を示すフローチャートである。図8では、情報処理装置4001が実行する、ポイント計算処理手順の概要を表しており、これについて説明する。
【0076】
(1)情報処理装置4001は、処理部4003にて一時計算DB4035を参照し、利用者ID1401及び通過日時1503に合致する情報があるかどうか照合する。合致する情報があればステップ802へ進み、合致する情報がなければステップ803へ進む(ステップ801)。
【0077】
(2)情報処理装置4001は、利用者ID1401及び通過日時1503に合致する情報があれば、一時計算DB4035より、各地点におけるポイント数1706の計算結果を取得する(ステップ802)。
【0078】
(3)情報処理装置4001は、指定地点減算DB4045を参照しながら、指定地点におけるポイントの減算処理を行なう。詳細は図9のフローチャートにて説明する(ステップ803)。
【0079】
(4)続いて、情報処理装置4001は、最短地点加算DB4040を参照しながら、周辺の地点間の距離に応じてポイントの加算処理を行なう。詳細は図10のフローチャートにて説明する(ステップ804)。
【0080】
(5)次に、情報処理装置4001は、処理部4003にて、利用者ID1401に合致する利用者情報を利用者情報DB4020より取得し、個別指定地点1409を照合する。未だ計算されてない個別指定地点があればステップ806へ進み、個別指定地点1409にそもそも情報がない、もしくは、全ての個別指定地点1409のポイントを計算済みであれば、ステップ809へ進む(ステップ805)。
【0081】
(6)情報処理装置4001は、ステップ805で合致する個別指定地点1409があり、かつ、未計算であった場合のみ、この処理を行なう。個別指定地点1409の指定が、推奨地点1408ではなく回避地点1410であればステップ807へ、推奨地点1408であればステップ808へ進む(ステップ806)。
【0082】
(7)情報処理装置4001は、利用者情報DB4020の回避地点1410に合致する地点ID1301のポイントのみを個別に減算する。なお、利用者情報DB4020では、一例として、一律3ポイント減算する設定にしてあるが、減算する数値は点数を減算しても、ポイント数全体を何割増にする計算を行なっても良い。個別指定地点1409における減算処理を行なった後はステップ805へ戻る(ステップ807)。
【0083】
(8)情報処理装置4001は、利用者情報DB4020の推奨地点1408に合致する地点ID1301のポイントのみを個別に加算する。なお、利用者情報DB4020では、一例として、一律3ポイント加算する設定にしてあるが、加算する数値は点数を加算しても、ポイント数全体を何割増にする計算を行なっても良い。個別指定地点1409における加算処理を行なった後はステップ805へ戻る(ステップ808)。
【0084】
(9)情報処理装置4001は、これまでのポイントの計算結果を元に、通過履歴DB4025を作成する。通過履歴DB4025を作成するにあたり、次の情報を格納する。まずモニタ付き街頭情報提供装置3001を通過した利用者を識別する為の利用者ID1401を1501へ、利用者がどこに設置してあるモニタ付き街頭情報提供装置3001を通過したのかを識別する為の地点ID1301を1502へ、利用者が通過した通過日時を1503へ、通過した地点ID1301におけるポイントの付加数を1504へ、累積ポイント数1505にポイント付加数1504を加算して算出した値を新しい累積ポイント数として1505へ、それぞれ情報を登録する(ステップ809)。
【0085】
(10)情報処理装置4001は、利用者が通過した地点ID1301における付加ポイント数を抹消する。これは、利用者が通過したはずの地点に、再度戻ってきてポイントを取得することを防ぐ為の処理である(ステップ810)。
【0086】
(11)情報処理装置4001は、処理部4003にて、今までのポイント計算結果を一時計算DB4035へ登録する。一時計算DB4035には、次のデータを格納するテーブルを持つ。利用者ID1401を格納する1701、通過日時1503を格納する1702及び地図DB4015に登録された全ての地点ID1301に対して計算した結果を格納する各地点におけるポイント数1706である。情報処理装置4001は、利用者ID1401にて利用者別にレコードを管理し、通過日時1503の情報を持つことで、利用者が一度通過した地点に再び戻って来ない様に消極的な誘導を行なう(ステップ811)。
【0087】
図9は本実施形態の指定地点減算処理の処理手順を示すフローチャートである。図9では、情報処理装置4001が実行する、指定地点減算処理の概要を表しており、これについて説明する。
【0088】
(1)情報処理装置4001は、外部情報DB4010より、事件等が起きた発生日時1202、利用者に通行を回避させるべき要因となる回避理由1204、回避すべき地点ID1205、通行を回避させたい回避曜日1206、通行を回避させたい回避時間帯1207、利用者のうち通行を回避させたい回避対象者1208を取得する(ステップ901)。
【0089】
(2)情報処理装置4001は、利用者が通過したモニタ付き街頭情報提供装置3001の地点ID管理部3006に格納されている地点ID1301と、外部情報DB4010より取得した回避すべき地点ID1205を照合する。地点ID1301と地点ID1205で合致するIDがあればステップ903へ、合致するIDがなければステップ906へ進む(ステップ902)。
【0090】
(3)情報処理装置4001は、利用者が通過したモニタ付き街頭情報提供装置3001にて管理されていた識別用の地点ID1301と、地図DB4015に登録されている他の全ての地点IDとの間の直線距離を、地図DB4015に登録されている緯度1302と経度1303を用いて、計算する(ステップ903)。
【0091】
(4)情報処理装置4001は、ステップ903にて算出した地点ID間の直線距離と回避理由1204の情報を元に、外部情報DB4010で管理されていた回避地点1410を中心として、同心円状にポイントの減算値を計算する。その際には、指定地点減算DB4045にて予め登録されている減算値を参照する(ステップ904)。
【0092】
(5)情報処理装置4001は、ステップ904にて計算したポイントの減算値について、日時換算DB4050を参照し、減算する理由となった外部情報DB4010に登録されている回避理由1204と、その経過日数に応じた割引処理を行なう(ステップ905)。
【0093】
(6)情報処理装置4001は、処理部4003にて、一時計算DB4035に登録されている情報と、利用者ID1401との照合を行なう。具体的には、一時計算DB4035に利用者の前回の計算結果が残っているかを、利用者ID1401と一時計算DB4035の利用者ID情報を格納する利用者ID1701を照合することで、確認する。
【0094】
利用者IDと合致する情報があれば、次に一時計算DB4035に登録されている通過日時1702を確認する。一時計算DB4035に登録してある通過日時が当日中のものであれば、一時計算DB4035の各地点におけるポイント数1706へ、ステップ905にて計算された減算ポイント数等の情報を上書きする。利用者IDが合致しない場合、または、利用者IDが合致しても、通過日時が異なった場合は、一時計算DB4035に新たなテーブルを作成し、利用者ID1701、通過日時1702及び各地点におけるポイント数1706を一時計算DB4035へ登録する(ステップ906)。
【0095】
図10は本実施形態の最短地点加算処理の処理手順を示すフローチャートである。図10では、情報処理装置4001が実行する、最短地点加算処理の概要を表しており、これについて説明する。
【0096】
(1)情報処理装置4001は、最短地点加算DB4040の情報を取得する(ステップ1001)。
【0097】
(2)情報処理装置4001は、最短地点加算DB4040を参照し、ステップ903にて計算した各地点IDの直線距離を元に、利用者が通過したモニタ付き街頭情報提供装置3001で管理されていた地点ID1301を中心に、近くにある地点ID1301から同心円状に加算ポイントを付加していく(ステップ1002)。
【0098】
(3)情報処理装置4001は、処理部4003にて、目的地誘導DB4055を参照し、利用者の設定した目的地(実施形態では学校もしくは自宅)までの距離に応じて、ポイントの加算処理を行なう(ステップ1003)。
【0099】
(4)情報処理装置4001は、処理部4003にて、一時計算DB4035に登録されている情報と、利用者ID1401との照合を行なう。具体的には、一時計算DB4035に利用者の前回の計算結果が残っているかを、利用者ID1401と一時計算DB4035の利用者ID情報を格納する利用者ID1701を照合することで、確認する。
【0100】
利用者IDと合致する情報があれば、次に一時計算DB4035に登録されている通過日時1702を確認する。一時計算DB4035に登録してある通過日時が当日中のものであれば、一時計算DB4035の各地点におけるポイント数1706へ、ステップ1002にて計算された加算ポイント数の情報を上書きする。利用者IDが合致しない場合、または、利用者IDが合致しても、通過日時が異なった場合は、一時計算DB4035に新たなテーブルを作成し、利用者ID1701、通過日時1702及び各地点におけるポイント数1706を一時計算DB4035へ登録する(ステップ1004)。
【0101】
図11は本実施形態のインセンティブ画像情報取得処理の処理手順を示すフローチャートである。図11では、情報処理装置4001が実行する、周辺ポイント及びインセンティブ画像情報取得処理の概要を表しており、これについて説明する。
【0102】
(1)情報処理装置4001は、処理部4003にて、利用者における最新の累積ポイント数を取得する(ステップ1101)。
【0103】
(2)また、情報処理装置4001は、インセンティブコースDB4030を参照し、利用者の取得ポイント数に応じたインセンティブ情報を、インセンティブ内容及びポイント数1606より取得する(ステップ1102)。
【0104】
(3)最後に、情報処理装置4001は、一時計算DB4035を参照し、地図DB4015に登録されている全ての各地点におけるポイント数1706を取得する(ステップ1103)。
【0105】
前記の様に本実施形態のインセンティブ付き経路支援システムでは、第1に、全利用者に対して効力を発揮する回避箇所の設定と、設定した利用者のみに効力を発揮する回避箇所を分けることで、利用者全体への誘導と利用者単独の誘導を同時に成立させることが可能である。第2に、時間の経過によって危険箇所の優先度を下げられる構成にしたことで、より現実に即した回避誘導を行なうことが可能である。第3に、危険であると認定された箇所だけでなく、その周辺に対しても同心円状に危険度合を反映させることで、より利用者の安全性を確保させることが可能である。
【0106】
以上説明した様に本実施形態のインセンティブ付き経路支援システムによれば、経路上の各地点について回避地点との距離に応じて算出したポイントを設定し、周辺地点のポイントと累積ポイントに応じたインセンティブ画像を表示するので、小中学生等の利用者にとって回避すべき危険な箇所を避け、通過を促進させたい箇所に積極誘導をすることで、小中学生等の利用者が安全な経路を選択し、学校や自宅等といった目的地に安全かつ効率良く到達できる様に、経路の選択を支援することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本実施形態のインセンティブ付き経路支援システムの概略構成を示す図である。
【図2】本実施形態のインセンティブ付き経路支援システム1000における利用シーンのイメージを示す図である。
【図3】本実施形態のモニタ付き街頭情報提供装置3001における画面の表示例を示す図である。
【図4】本実施形態のモニタ付き街頭情報提供装置3001の設置イメージを示す図である。
【図5】本実施形態の新規利用者の利用者情報を利用者情報DB4020へ登録する為の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態の新規の外部情報を外部情報DB4010へ登録する為の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態のポイント表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態のポイント計算処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態の指定地点減算処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態の最短地点加算処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態のインセンティブ画像情報取得処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態の外部情報DB4010の例を示す図である。
【図13】本実施形態の地図DB4015の例を示す図である。
【図14】本実施形態の利用者情報DB4020の例を示す図である。
【図15】本実施形態の通過履歴DB4025の例を示す図である。
【図16】本実施形態のインセンティブコースDB4030の例を示す図である。
【図17】本実施形態の一時計算DB4035の例を示す図である。
【図18】本実施形態の最短地点加算DB4040の例を示す図である。
【図19】本実施形態の指定地点減算DB4045の例を示す図である。
【図20】本実施形態の日時換算DB4050の例を示す図である。
【図21】本実施形態の目的地誘導DB4055の例を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
1000…インセンティブ付き経路支援システム、1001…利用者カード、1002…利用者ID管理部、2001…登録者端末、2002…制御部、2003…表示部、2004…通信部、2005…入力部、3001…モニタ付き街頭情報提供装置、3002…制御部、3003…表示部、3004…リーダー、3005…通信部、3006…地点ID管理部、4001…情報処理装置、4002…通信部、4003…処理部、4004…制御部、4010…外部情報DB、4015…地図DB、4020…利用者情報DB、4025…通過履歴DB、4030…インセンティブコースDB、4035…一時計算DB、4040…最短地点加算DB、4045…指定地点減算DB、4050…日時換算DB、4055…目的地誘導DB、5001…インターネットIN、301〜304…表示部、401…表示例、1201…外部情報ID、1202…発生日時、1203…発生曜日、1204…回避理由、1205…地点ID、1206…回避曜日、1207…回避時間帯、1208…回避対象者、1301…地点ID、1302…緯度、1303…経度、1304…車線数、1305…歩道の有無、1401…利用者ID、1402…氏名、1403…パスワード、1404…ニックネーム、1405…学年、1406…性別、1407…連絡先、1408…推奨地点、1409…個別指定地点、1410…回避地点、1411…インセンティブコースID、1412…学校、1413…開始・終了地点ID、1414…自宅、1501…利用者ID、1502…地点ID、1503…通過日時、1504…ポイント付加数、1505…累積ポイント数、1601…インセンティブコースID、1602…インセンティブコース名、1603〜1605…ポイント数、1606…インセンティブ内容及びポイント数、1607〜1609…ポイント数、1701…利用者ID、1702…通過日時、1703〜1705…地点、1706…各地点におけるポイント数、1801…地点ID間の直線距離、1802…加算ポイント、1901…回避地点から地点IDまでの距離、1902…不審者、1903…交通量増大、1904…回避理由、1905…繁華街、1906…溜池等、1907…ひったくり、2011…回避理由、2012〜2014…経過期間、2015…減算割合、2016〜2018…経過期間、2101…スタート地点IDからゴール地点IDまでの距離、2102…ポイント加算の割合。
【技術分野】
【0001】
本発明は利用者にとって安全な経路を規定し、個人の識別可能な利用者カード等を指定箇所のリーダーに接触(或いは通信)させてポイントを貯めることにより経路の選択を支援するインセンティブ付き経路支援技術に関し、特に利用者にとって危険であるとされる箇所を回避させ、通過を推奨する箇所に積極的に誘導するインセンティブ付き経路支援技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、子供の見守りや、小中学生の登下校時において安全性を確保する必要性が高まっており、その為の各種システムが開発されている。例えば、ある利用者の通学路上に危険な箇所が発生した場合、その利用者を安全な経路に誘導する必要があるが、その様な場合の経路探索方法としては、地図データを用いて経路探索を行う際に、任意の登録者により登録されたポイントに基づいてリンクコストを変更して通行制御を行うものがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−354292号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の技術における問題は大まかに次の3点である。第1に、前記従来の技術では、任意の登録者により登録されたポイントに基づいてリンクコストを変更して通行制御を行なうが、この通行制御は、システムの全利用者に対して適用されるものであり、個人の都合は反映されない。第2に、回避すべき箇所は経過時間によって変化するものだが、前記従来技術におけるリンクコストは場所に対してのみ設定されているので、時間の経過による危険箇所の変化に対応できない。第3に、回避する為に設定した危険箇所に対して、その周辺の地域に波及する危険な要素(例えば不審者の出没箇所を危険個所とした場合にその不審者が移動することにより危険個所が周辺に広がるという危険性)についての考慮がなされない。また、通過を奨励する箇所についても別々に目的地と同様な設定がされるため、経路の最終目的地への誘導が出来にくい。
【0005】
本発明の目的は上記問題を解決し、小中学生等の利用者にとって回避すべき危険な箇所を避け、通過を促進させたい箇所に積極誘導をすることで、小中学生等の利用者が安全な経路を選択し、学校や自宅等といった目的地に安全かつ効率良く到達できる様に、経路の選択を支援することが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、所定の地点を回避する経路の選択を支援するインセンティブ付き経路支援システムにおいて、経路上の各地点について回避地点との距離に応じて算出したポイントを設定し、周辺地点のポイントと累積ポイントに応じたインセンティブ画像を表示するものである。
【0007】
上述の課題を解消する為に、本発明では、以下の構成を採用した。すなわち、本発明の第1の構成として、システムの全利用者に対して効力を発揮する回避箇所の設定と、設定した利用者のみに効力を発揮する回避箇所を分けた構成にした。また、利用者個人の事情を考慮できる様に、設定した利用者のみに効力を発揮する経路の通過を推奨できる構成とした。第2の構成として、回避すべき要因となる事故や不審者出没等の事件は時間経過と共に対応を変化させる必要があるので、時間の経過によって危険箇所の優先度を下げられる構成とした。第3の構成として、危険であると認定された箇所だけでなく、その周辺に対しても同心円状に付加ポイント数の変化量を反映させることで、周辺に及ぶ危険度合をポイント数で反映させる構成とした。
【0008】
つまり本発明のインセンティブ付き経路支援システムでは、まず街頭情報提供装置が利用者の利用者カードを検出すると、その利用者の携帯する利用者カード等の記録媒体から利用者IDを読み取り装置により読み取り、その利用者IDと前記読み取りを行った街頭情報提供装置に設定されている地点IDを通信装置により情報処理装置へ送信する。
【0009】
街頭情報提供装置から利用者IDと地点IDを受信した情報処理装置では、その地点IDで識別される地点における回避地点に対する距離に応じて算出したポイントを時間経過に応じて算出し、その算出したポイントを前記利用者IDに対応する累積ポイントへ累積して記憶装置へ格納する。
【0010】
そして、前記地点IDで識別される地点の周辺に位置する地点のポイントを示す周辺ポイントと前記累積ポイントに対応するインセンティブ画像を記憶装置から読み出した後、その取得した周辺ポイント及びインセンティブ画像を示す画面表示情報を街頭情報提供装置へ送信し、街頭情報提供装置では、その画像表示情報を出力装置により出力する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、小中学生等の利用者にとって回避すべき危険な箇所を避け、通過を促進させたい箇所に積極誘導をすることで、小中学生等の利用者が安全な経路を選択し、学校や自宅等といった目的地に安全かつ効率良く到達できる様に、経路の選択を支援することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に所定の地点を回避する経路の選択を支援する一実施形態のインセンティブ付き経路支援システムについて説明する。
【0013】
まず、本実施形態の概要を説明する。
利用者は、個人を識別する為の利用者IDを格納した利用者カードを持ち、本システムの対象範囲となる地域の全ての交差点に設置されたモニタ付き街頭情報提供装置を通過する度に、モニタ付き街頭情報提供装置に設置されているリーダーへカードをかざし、ポイントを貯める。モニタ付き街頭情報提供装置は、利用者がカードをかざす度に、利用者の累積ポイント数及び利用者個人が予め設定してあるインセンティブのコースに基づいた画像を表示させる。そしてモニタ付き街頭情報提供装置は、利用者の目指す目的地に対して、危険な箇所を避け、かつ近距離等の理由により推奨される経路を、付加ポイント数に差を付けて表示することによって、利用者の経路設定を支援する。
【0014】
以下、本実施形態によるインセンティブ付き経路支援システム1000の実施形態を、図面により詳細に説明する。
【0015】
図1は本実施形態のインセンティブ付き経路支援システムの概略構成を示す図である。図1に示す様に本実施形態のインセンティブ付き経路支援システム1000は、利用者カード1001と、登録者端末2001と、モニタ付き街頭情報提供装置3001と、情報処理装置4001とから構成されている。登録者端末2001と、表示画面とリーダーを持つモニタ付き街頭情報提供装置3001と、情報処理装置4001とは、インターネットIN5001を介して接続され、各種データ交換を行なう。
【0016】
図2は本実施形態のインセンティブ付き経路支援システム1000における利用シーンのイメージを示す図である。図2の様に本実施形態では、回避すべき危険箇所の周囲にあるリーダーにおける付加ポイントをマイナスに設定し、利用者の通過を避けさせることで、安全かつ本来の目的地にとって最適な経路へと誘導する。
【0017】
図3は本実施形態のモニタ付き街頭情報提供装置3001における画面の表示例を示す図である。利用者がモニタ付き街頭情報提供装置3001に利用者カード1001をかざすと、図3の画面が表示される。
【0018】
図3に示す様に画面の表示部301に利用者のニックネームが表示され、表示部302に利用者の最新累積ポイント数が表示される。また、表示部303には利用者が予め設定したインセンティブコースにしたがって、取得した累積ポイント数に応じたインセンティブ画像が表示される。表示部304には、利用者の現在地を中心とした地図が表示され、各交差点につきモニタ付き街頭情報提供装置3001の設置場所と付加ポイント数が表示される。これにより、周辺の地点における付加ポイント数を見て、利用者は経路を選択することができる。なお、表示部304には地図の拡大及び縮小する機能があっても良い。
【0019】
図4は本実施形態のモニタ付き街頭情報提供装置3001の設置イメージを示す図である。本インセンティブ付き経路支援システム1000の対象範囲となった地域の全ての交差点に対し、モニタ付き街頭情報提供装置3001が設置され、各モニタ付き街頭情報提供装置3001について、表示例401の様にユニークな地点ID1301が設定される。
【0020】
図5〜11は、本実施形態を実施した場合の処理手順を示すフロー図である。図12〜21は、情報処理装置4001における各種DBの構成要素である。
【0021】
次に、図1の詳細な説明を行なう。図1において、利用者カード1001は、利用者をユニークに識別する為の利用者IDを格納して管理する利用者ID管理部1002を持つ。利用者カード1001は、非接触型ICタグ付きのカードや、RFIDタグ付きの携帯電話、PHSやPDA等であっても良く、非接触ICタグは、パッシブ型を用いても、アクティブ型を用いても良い。また利用者カード1001はICチップ付き携帯電話、ICカード付きクレジットカード等でも良い。
【0022】
登録者端末2001は、PC、携帯電話、携帯端末等であって良く、内部に制御部2002、表示部2003を持ち、入力部2005によって登録された利用者情報や外部情報等を、通信部2004を介して情報処理装置4001へ送信する。
【0023】
情報処理装置4001は、サーバ計算機、PC等であって良く、通信部4002、処理部4003、制御部4004を有する。なお、情報処理装置4001の磁気ディスク等による二次記憶装置上には、外部情報DB4010、地図DB4015、利用者情報DB4020、通過履歴DB4025、インセンティブコースDB4030、一時計算DB4035、最短地点加算DB4040、指定地点減算DB4045、日時換算DB4050が格納される。前述した各DBは、登録者端末2001からの利用者情報登録時や、モニタ付き街頭情報提供装置3001からの情報受信時等の、後述する各システムによってアクセスされる。
【0024】
モニタ付き街頭情報提供装置3001は、表示画面付き外灯、電子掲示板等であって良く、制御部3002を持ち、リーダー3004で利用者カード1001から利用者ID管理部1002を取得し、地点ID管理部3006で管理している地点IDと利用者カード1001より取得した利用者ID管理部1002を、通信部3005を介して情報処理装置4001へ送信する。また、情報処理装置4001にて計算された取得情報(ポイント数やインセンティブ画像、周辺ポイント等)を、表示部3003にて表示する。
【0025】
インターネットIN5001は、ネットワーク、公衆通信網等であって良く、また、登録者端末2001は、無線LAN等を介してインターネットIN5001に接続されていて良い。
【0026】
図1に示すシステムは、登録者端末2001とモニタ付き街頭情報提供装置3001と情報処理装置4001とを独立して備える構成として示しているが、本実施形態は、これらの装置を1つの計算機内に構成することもできる。
【0027】
また本実施形態において、各装置において経路支援の為の処理を実行する前記制御部として計算機を機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。また前記プログラムを当該記録媒体から情報処理装置にインストールして使用しても良いし、ネットワークを通じて当該記録媒体にアクセスして前記プログラムを使用するものとしても良い。
【0028】
また前記計算機は、前記制御部として当該計算機を機能させる為のプログラムやOS等の処理を実行するCPU、前記プログラムをロードしたり実行時のデータを一時的に格納するメモリ、それらのプログラムやDBの情報を格納する磁気ディスク装置、操作指示やデータ等の入力を受け付ける入力装置、各種情報の出力等を行う出力装置、他の計算機との通信を行う通信装置等のハードウェア資源を備えているものとする。
【0029】
以降では、情報処理装置4001に格納されている、図12〜21の各DBのデータ構成について説明する。
【0030】
次に、本インセンティブ付き経路支援システムに必要となる各種DBの構成について、図12〜21のDB構成図を用いて説明する。
【0031】
図12は本実施形態の外部情報DB4010の例を示す図である。図12では、外部情報DB4010のデータ例を表しており、図1の登録者端末2001より送信される、交通事故や不審者目撃情報等の外部情報を格納する。
【0032】
なお、外部情報DB4010は、外部情報ID1201、発生日時1202、発生曜日1203、回避理由1204、地点ID1205、回避曜日1206、回避時間帯1207、回避対象者1208等を記述した複数のレコードによって構成される。
【0033】
そして外部情報ID1201は外部情報を識別する為のID、発生日時1202には、事件が発生した年月日及び発生時刻の情報が格納される。発生曜日1203には、事件が発生した曜日の情報が格納される。回避理由1204には、不審者出没や繁華街等の回避理由情報が格納される。地点ID1205には、地図DB4015に格納されている地点IDの中で、該当箇所に最も近い地点IDが選択され、格納される。回避曜日1206には、回避すべき曜日の情報が格納される。回避時間帯1207は、回避すべき時間帯の情報が格納される。回避対象者1208は、回避すべき対象者の学年の情報が格納される。
【0034】
図13は本実施形態の地図DB4015の例を示す図である。図13では、地図DB4015のデータ例を表しており、本実施形態における地図情報が格納される。
【0035】
地図情報は、図4のモニタ付き街頭情報提供装置3001の設置イメージ図の様に、全ての交差点に対して任意に振られた地点ID1301、緯度1302、経度1303、車線数1304、歩道の有無1305を記述した複数のレコードによって構成される。
【0036】
図14は本実施形態の利用者情報DB4020の例を示す図である。図14では、利用者情報DB4020のデータ例を表しており、図1の登録者端末2001より入力される、利用者ID1401、氏名1402、パスワード1403、ニックネーム1404、学年1405、性別1406、連絡先1407、個別指定地点1409(推奨地点1408、回避地点1410)、インセンティブコースID1411、開始・終了地点ID1413(学校1412、自宅1414)から成る利用者情報を格納する複数のレコードによって構成される。
【0037】
利用者ID1401には、利用者カード1001に格納されている利用者ID管理部1002の情報が格納される。氏名1402には、利用者の氏名情報がフルネームで格納される。パスワード1403には、利用者情報を変更する際に必要となるので、利用者もしくは利用者の保護者等が任意に定めたパスワード情報が格納される。
【0038】
ニックネーム1404には、利用者が利用者カード1001をモニタ付き街頭情報提供装置3001にかざした際、モニタ付き街頭情報提供装置3001の表示部3003にて表示される為の、利用者もしくは利用者の保護者等が任意に定めたニックネーム情報が格納される。学年1405には、利用者の学年情報が格納される。性別1406には、利用者の性別情報が格納される。連絡先1407には、利用者の緊急連絡先情報が格納される。図14では、連絡先1407には電話番号が格納されているが、電話番号以外にもメールアドレスやFAX番号等を格納しても良い。
【0039】
また、個別指定地点1409には、地図DB4015に格納されている地点ID1301の中から、利用者もしくは利用者の保護者等が任意に定めた推奨地点1408と回避地点1410の情報が格納される。推奨地点1408に登録された地点IDを利用者が通過すると自動的にポイントが加算され、回避地点1410に登録された地点IDを利用者が通過すると自動的にポイントが減算される。個別指定地点1409は利用者もしくは利用者の保護者等が必要なければ登録しなくても良い。
【0040】
そして、インセンティブコースID1411には、利用者が選択したインセンティブコース情報が格納される。インセンティブコース情報は、インセンティブコースDB4030に格納されている複数のインセンティブコースID1601から成る。利用者がモニタ付き街頭情報提供装置3001に利用者カード1001をかざすたびに、取得されるポイントの累積数に即して、利用者が予め指定したインセンティブコースIDの画像が表示される。
【0041】
開始・終了地点ID1413には、利用者の通学する学校に最も近い地点IDが学校1412に、利用者の自宅に最も近い地点IDが自宅1414に格納される。地図DB4015に格納されている地点ID1301の中から、学校と自宅のそれぞれに最も近い地点ID1301が自動的に入力されても良いし、また、利用者もしくは利用者の保護者等が任意に登録しても良い。
【0042】
図15は本実施形態の通過履歴DB4025の例を示す図である。図15では、通過履歴DB4025のデータ例を表しており、利用者が利用者カード1001をモニタ付き街頭情報提供装置3001へかざすことで蓄積される通過履歴情報が格納される。
【0043】
通過履歴情報は、利用者ID1501、モニタ付き街頭情報提供装置3001の地点ID管理部3006に格納されている地点ID1502、通過日時1503、算出されたポイント付加数1504、利用者の累積ポイント数1505から成る利用者情報を格納する複数のレコードによって構成される。
【0044】
図16は本実施形態のインセンティブコースDB4030の例を示す図である。図16では、インセンティブコースDB4030のデータ例を表しており、インセンティブコースを識別する為のインセンティブコースID1601、インセンティブコース名1602、利用者が取得したポイントの累積数によって異なる画像データを記述したインセンティブ内容及びポイント数1606の複数のレコードによって構成される。
【0045】
図17は本実施形態の一時計算DB4035の例を示す図である。図17では、一時計算DB4035のデータ例を表しており、利用者を識別する為の利用者ID1701、及び利用者の通過日時1702、全地点IDにおける通過時のポイント算出結果を一時的に格納する、各地点におけるポイント数1706の複数のレコードによって構成される。
【0046】
図18は本実施形態の最短地点加算DB4040の例を示す図である。図18では、最短地点加算DB4040のデータ例を表しており、現在地点から周囲の地点IDまでの複数の地点間の距離を定義した、地点ID間の直線距離1801及び直線距離に応じた加算ポイント1802を記述した複数のレコードによって構成される。
【0047】
図19は本実施形態の指定地点減算DB4045の例を示す図である。図19では、指定地点減算DB4045のデータ例を表しており、回避地点から地点IDまでの距離1901及び不審者1902、交通量増大1903、繁華街1905、溜池等1906、ひったくり1907等の回避理由1904に応じて減算するポイント数を記述した複数のレコードによって構成される。
【0048】
図20は本実施形態の日時換算DB4050の例を示す図である。図20では、日時換算DB4050のデータ例を表しており、回避理由2011及び図12の外部情報DB4010における発生日時1202からの経過日数に応じて減算処理ポイント数を減算する減算割合2015を記述した複数のレコードによって構成される。なお、情報処理装置4001では、日時換算DB4050と図12の外部情報DB4010と、図19の指定地点減算DB4045に格納されている情報を全て参照して、ポイントの減算処理を行なう。
【0049】
図21は本実施形態の目的地誘導DB4055の例を示す図である。図21では、目的地誘導DB4055のデータ例を表しており、利用者を目的地まで積極的に誘導する為に必要な、ポイント加算の割合の情報が格納されている。スタート地点IDからゴール地点IDまでの距離2101、及びポイント加算の割合2102の複数のレコードによって構成される。
【0050】
次に、図1に示すシステムでの各種の処理動作について、図2に示す危険箇所回避イメージ、図3に示す画面表示イメージ図、図4に示す地点IDの設定イメージ図及び図12〜21に示したDBの構成を参照しながら、図5〜11の処理フローについて説明する。
【0051】
図5は本実施形態の新規利用者の利用者情報を利用者情報DB4020へ登録する為の処理手順を示すフローチャートである。図5では、登録者端末2001及び情報処理装置4001が実行する、新規利用者の利用者情報を利用者情報DB4020へ登録する為の処理手順の概要を表しており、まず、これについて説明する。
【0052】
(1)まず、登録者端末2001は、表示部2003にて、本実施形態のインセンティブ付き経路支援システム1000の利用者情報を登録する為の利用者登録画面を表示する(ステップ501)。
【0053】
(2)次に登録者端末2001は、利用者もしくは利用者の保護者から入力される利用者情報を受け付ける。利用者情報として、利用者カード1001に格納されている利用者ID1401、利用者の氏名1402、登録内容の変更・消去時等に必要となる任意のパスワード1403、モニタ付き街頭情報提供装置3001の表示部3003に表示する為に設定する任意のニックネーム1404、利用者の学年1405、利用者の性別1406、利用者の緊急連絡先1407を入力し、希望するインセンティブコースを選択する。
【0054】
更に、個別に通過を推奨したい地点と回避したい地点があれば、地図DB4015に格納されている地点IDを参照し、個別指定地点1409を任意で登録する。個別に指定した推奨地点1408は一定のポイント数が自動で加算される。同様に個別に指定した回避地点1410も一定のポイント数が自動で減算される。
【0055】
(3)登録者端末2001は通信部2004を介して登録された利用者情報を情報処理装置4001へ送信する(ステップ503)。
【0056】
(4)情報処理装置4001の処理部4003は、通信部4002を介して受信した利用者情報を利用者情報DB4020へ登録する(ステップ504)。
【0057】
図6は本実施形態の新規の外部情報を外部情報DB4010へ登録する為の処理手順を示すフローチャートである。図6では、登録者端末2001及び情報処理装置4001が実行する、新規の外部情報を外部情報DB4010へ登録する為の処理手順の概要を表しており、これについて説明する。
【0058】
(1)まず、登録者端末2001は表示部2003にて、本実施形態のインセンティブ付き経路支援システム1000の外部情報を登録する為の外部情報登録画面を表示する(ステップ601)。
【0059】
(2)次に登録者端末2001は、本インセンティブ付き経路支援システム1000のシステムを管理する者、利用者の保護者、もしくは、外部の警察のサーバ等から入力される、事故発生情報等の外部情報の入力を受け付ける。外部情報とは、本インセンティブ付き経路支援システム1000の管理する地域において、利用者に通行を回避させる要因となる様な、危険な事故や事件及びその誘因となる情報のことである。まず、その外部情報を識別する為の外部情報ID1201が自動で入力される。また、回避させる要因となる事件や事故等の発生日時1202、発生曜日1203、及び不審者出没等の回避理由1204について自動入力する、または人手により入力された情報を受け付けても良い。続いて、地図DB4015を参照し、回避すべき場所に最も近い地点ID1301が自動で入力される(ステップ602)。
【0060】
(3)次に登録者端末2001は、本インセンティブ付き経路支援システム1000を管理するシステム管理者、もしくは、利用者の保護者等から入力される回避情報の入力を受け付ける。回避情報とは、どの利用者をどの様な条件で回避させるかを指定する情報のことである。登録者端末2001は、システム管理者もしくは利用者の保護者等から入力される利用者の通行を回避させたい回避曜日1206、回避時間帯1207、回避対象者1208の情報を受け付ける。これらの回避情報は必ず人によって判断され、入力されたものを情報処理装置4001が受け付ける(ステップ603)。
【0061】
(4)登録者端末2001は、通信部2004を介して、入力された利用者情報を情報処理装置4001へ送信する(ステップ604)。
【0062】
(5)情報処理装置4001の処理部4003は、通信部4002を介して受信した利用者情報を利用者情報DB4020へ登録する(ステップ605)。
【0063】
図7は本実施形態のポイント表示処理の処理手順を示すフローチャートである。図7では、モニタ付き街頭情報提供装置3001及び情報処理装置4001が実行する、ポイント表示処理手順の概要を表している。利用者がモニタ付き街頭情報提供装置3001を設置した箇所を通過する際に必ず行なわれる処理であり、これについて説明する。
【0064】
(1)まず、利用者カード1001は、利用者によって、モニタ付き街頭情報提供装置3001のリーダー3004にかざされる(ステップ701)。
【0065】
(2)モニタ付き街頭情報提供装置3001は、利用者によってかざされた利用者カード1001の中にある利用者ID管理部1002に予め登録されている利用者ID1401を、リーダー3004を介して読み取る。なお、利用者ID1401は、利用者を識別する為のユニークに設定されているIDであり、予め利用者情報DB4020に、利用者情報として登録されている(ステップ702)。
【0066】
(3)次にモニタ付き街頭情報提供装置3001は、その装置自身を識別する為の地点ID1301、リーダー3004にて読み取った利用者ID1401及び利用者がカードをかざした時間である通過日時1503(2005/08/03といった形式)からなる通過情報を、通信部3005を介して、情報処理装置4001へ送信する。なお、地点ID1301は、モニタ付き街頭情報提供装置3001をユニークに識別する為のIDで、モニタ付き街頭情報提供装置3001の地点ID管理部3006に格納して管理している(ステップ703)。
【0067】
(4)情報処理装置4001は、通信部4002を介して、利用者ID1401、地点ID1301及び通過日時1503からなる通過情報を受信する(ステップ704)。
【0068】
(5)情報処理装置4001は、処理部4003にて、利用者情報DB4020を参照しながら、利用者ID1401の照合を行なう(ステップ705)。
【0069】
(6)情報処理装置4001は、処理部4003にて、地図DB4015を参照しながら、地点ID1301の照合を行なう(ステップ706)。
【0070】
(7)情報処理装置4001は、受信した通過情報を元に、処理部4003にて、ポイント計算処理を行なう。詳細は図8のフローチャートにて説明する(ステップ707)。
【0071】
(8)情報処理装置4001は、ポイント計算の結果を元に、処理部4003にて、周辺ポイント及びインセンティブ画像の取得処理を行なう。詳細は図11のフローチャートにて説明する(ステップ708)。
【0072】
(9)情報処理装置4001は、最新ポイント情報、累積ポイント数に応じたインセンティブ画像情報及び最新の周辺ポイント情報からなる画面表示情報を、通信部4002を介して、モニタ付き街頭情報提供装置3001へ送信する(ステップ709)。
【0073】
(10)モニタ付き街頭情報提供装置3001は、通信部3005を介して、画面表示情報を受信する(ステップ710)。
【0074】
(11)モニタ付き街頭情報提供装置3001は、受信した画面表示情報を、表示部3003にて表示する(ステップ711)。
【0075】
図8は本実施形態のポイント計算処理の処理手順を示すフローチャートである。図8では、情報処理装置4001が実行する、ポイント計算処理手順の概要を表しており、これについて説明する。
【0076】
(1)情報処理装置4001は、処理部4003にて一時計算DB4035を参照し、利用者ID1401及び通過日時1503に合致する情報があるかどうか照合する。合致する情報があればステップ802へ進み、合致する情報がなければステップ803へ進む(ステップ801)。
【0077】
(2)情報処理装置4001は、利用者ID1401及び通過日時1503に合致する情報があれば、一時計算DB4035より、各地点におけるポイント数1706の計算結果を取得する(ステップ802)。
【0078】
(3)情報処理装置4001は、指定地点減算DB4045を参照しながら、指定地点におけるポイントの減算処理を行なう。詳細は図9のフローチャートにて説明する(ステップ803)。
【0079】
(4)続いて、情報処理装置4001は、最短地点加算DB4040を参照しながら、周辺の地点間の距離に応じてポイントの加算処理を行なう。詳細は図10のフローチャートにて説明する(ステップ804)。
【0080】
(5)次に、情報処理装置4001は、処理部4003にて、利用者ID1401に合致する利用者情報を利用者情報DB4020より取得し、個別指定地点1409を照合する。未だ計算されてない個別指定地点があればステップ806へ進み、個別指定地点1409にそもそも情報がない、もしくは、全ての個別指定地点1409のポイントを計算済みであれば、ステップ809へ進む(ステップ805)。
【0081】
(6)情報処理装置4001は、ステップ805で合致する個別指定地点1409があり、かつ、未計算であった場合のみ、この処理を行なう。個別指定地点1409の指定が、推奨地点1408ではなく回避地点1410であればステップ807へ、推奨地点1408であればステップ808へ進む(ステップ806)。
【0082】
(7)情報処理装置4001は、利用者情報DB4020の回避地点1410に合致する地点ID1301のポイントのみを個別に減算する。なお、利用者情報DB4020では、一例として、一律3ポイント減算する設定にしてあるが、減算する数値は点数を減算しても、ポイント数全体を何割増にする計算を行なっても良い。個別指定地点1409における減算処理を行なった後はステップ805へ戻る(ステップ807)。
【0083】
(8)情報処理装置4001は、利用者情報DB4020の推奨地点1408に合致する地点ID1301のポイントのみを個別に加算する。なお、利用者情報DB4020では、一例として、一律3ポイント加算する設定にしてあるが、加算する数値は点数を加算しても、ポイント数全体を何割増にする計算を行なっても良い。個別指定地点1409における加算処理を行なった後はステップ805へ戻る(ステップ808)。
【0084】
(9)情報処理装置4001は、これまでのポイントの計算結果を元に、通過履歴DB4025を作成する。通過履歴DB4025を作成するにあたり、次の情報を格納する。まずモニタ付き街頭情報提供装置3001を通過した利用者を識別する為の利用者ID1401を1501へ、利用者がどこに設置してあるモニタ付き街頭情報提供装置3001を通過したのかを識別する為の地点ID1301を1502へ、利用者が通過した通過日時を1503へ、通過した地点ID1301におけるポイントの付加数を1504へ、累積ポイント数1505にポイント付加数1504を加算して算出した値を新しい累積ポイント数として1505へ、それぞれ情報を登録する(ステップ809)。
【0085】
(10)情報処理装置4001は、利用者が通過した地点ID1301における付加ポイント数を抹消する。これは、利用者が通過したはずの地点に、再度戻ってきてポイントを取得することを防ぐ為の処理である(ステップ810)。
【0086】
(11)情報処理装置4001は、処理部4003にて、今までのポイント計算結果を一時計算DB4035へ登録する。一時計算DB4035には、次のデータを格納するテーブルを持つ。利用者ID1401を格納する1701、通過日時1503を格納する1702及び地図DB4015に登録された全ての地点ID1301に対して計算した結果を格納する各地点におけるポイント数1706である。情報処理装置4001は、利用者ID1401にて利用者別にレコードを管理し、通過日時1503の情報を持つことで、利用者が一度通過した地点に再び戻って来ない様に消極的な誘導を行なう(ステップ811)。
【0087】
図9は本実施形態の指定地点減算処理の処理手順を示すフローチャートである。図9では、情報処理装置4001が実行する、指定地点減算処理の概要を表しており、これについて説明する。
【0088】
(1)情報処理装置4001は、外部情報DB4010より、事件等が起きた発生日時1202、利用者に通行を回避させるべき要因となる回避理由1204、回避すべき地点ID1205、通行を回避させたい回避曜日1206、通行を回避させたい回避時間帯1207、利用者のうち通行を回避させたい回避対象者1208を取得する(ステップ901)。
【0089】
(2)情報処理装置4001は、利用者が通過したモニタ付き街頭情報提供装置3001の地点ID管理部3006に格納されている地点ID1301と、外部情報DB4010より取得した回避すべき地点ID1205を照合する。地点ID1301と地点ID1205で合致するIDがあればステップ903へ、合致するIDがなければステップ906へ進む(ステップ902)。
【0090】
(3)情報処理装置4001は、利用者が通過したモニタ付き街頭情報提供装置3001にて管理されていた識別用の地点ID1301と、地図DB4015に登録されている他の全ての地点IDとの間の直線距離を、地図DB4015に登録されている緯度1302と経度1303を用いて、計算する(ステップ903)。
【0091】
(4)情報処理装置4001は、ステップ903にて算出した地点ID間の直線距離と回避理由1204の情報を元に、外部情報DB4010で管理されていた回避地点1410を中心として、同心円状にポイントの減算値を計算する。その際には、指定地点減算DB4045にて予め登録されている減算値を参照する(ステップ904)。
【0092】
(5)情報処理装置4001は、ステップ904にて計算したポイントの減算値について、日時換算DB4050を参照し、減算する理由となった外部情報DB4010に登録されている回避理由1204と、その経過日数に応じた割引処理を行なう(ステップ905)。
【0093】
(6)情報処理装置4001は、処理部4003にて、一時計算DB4035に登録されている情報と、利用者ID1401との照合を行なう。具体的には、一時計算DB4035に利用者の前回の計算結果が残っているかを、利用者ID1401と一時計算DB4035の利用者ID情報を格納する利用者ID1701を照合することで、確認する。
【0094】
利用者IDと合致する情報があれば、次に一時計算DB4035に登録されている通過日時1702を確認する。一時計算DB4035に登録してある通過日時が当日中のものであれば、一時計算DB4035の各地点におけるポイント数1706へ、ステップ905にて計算された減算ポイント数等の情報を上書きする。利用者IDが合致しない場合、または、利用者IDが合致しても、通過日時が異なった場合は、一時計算DB4035に新たなテーブルを作成し、利用者ID1701、通過日時1702及び各地点におけるポイント数1706を一時計算DB4035へ登録する(ステップ906)。
【0095】
図10は本実施形態の最短地点加算処理の処理手順を示すフローチャートである。図10では、情報処理装置4001が実行する、最短地点加算処理の概要を表しており、これについて説明する。
【0096】
(1)情報処理装置4001は、最短地点加算DB4040の情報を取得する(ステップ1001)。
【0097】
(2)情報処理装置4001は、最短地点加算DB4040を参照し、ステップ903にて計算した各地点IDの直線距離を元に、利用者が通過したモニタ付き街頭情報提供装置3001で管理されていた地点ID1301を中心に、近くにある地点ID1301から同心円状に加算ポイントを付加していく(ステップ1002)。
【0098】
(3)情報処理装置4001は、処理部4003にて、目的地誘導DB4055を参照し、利用者の設定した目的地(実施形態では学校もしくは自宅)までの距離に応じて、ポイントの加算処理を行なう(ステップ1003)。
【0099】
(4)情報処理装置4001は、処理部4003にて、一時計算DB4035に登録されている情報と、利用者ID1401との照合を行なう。具体的には、一時計算DB4035に利用者の前回の計算結果が残っているかを、利用者ID1401と一時計算DB4035の利用者ID情報を格納する利用者ID1701を照合することで、確認する。
【0100】
利用者IDと合致する情報があれば、次に一時計算DB4035に登録されている通過日時1702を確認する。一時計算DB4035に登録してある通過日時が当日中のものであれば、一時計算DB4035の各地点におけるポイント数1706へ、ステップ1002にて計算された加算ポイント数の情報を上書きする。利用者IDが合致しない場合、または、利用者IDが合致しても、通過日時が異なった場合は、一時計算DB4035に新たなテーブルを作成し、利用者ID1701、通過日時1702及び各地点におけるポイント数1706を一時計算DB4035へ登録する(ステップ1004)。
【0101】
図11は本実施形態のインセンティブ画像情報取得処理の処理手順を示すフローチャートである。図11では、情報処理装置4001が実行する、周辺ポイント及びインセンティブ画像情報取得処理の概要を表しており、これについて説明する。
【0102】
(1)情報処理装置4001は、処理部4003にて、利用者における最新の累積ポイント数を取得する(ステップ1101)。
【0103】
(2)また、情報処理装置4001は、インセンティブコースDB4030を参照し、利用者の取得ポイント数に応じたインセンティブ情報を、インセンティブ内容及びポイント数1606より取得する(ステップ1102)。
【0104】
(3)最後に、情報処理装置4001は、一時計算DB4035を参照し、地図DB4015に登録されている全ての各地点におけるポイント数1706を取得する(ステップ1103)。
【0105】
前記の様に本実施形態のインセンティブ付き経路支援システムでは、第1に、全利用者に対して効力を発揮する回避箇所の設定と、設定した利用者のみに効力を発揮する回避箇所を分けることで、利用者全体への誘導と利用者単独の誘導を同時に成立させることが可能である。第2に、時間の経過によって危険箇所の優先度を下げられる構成にしたことで、より現実に即した回避誘導を行なうことが可能である。第3に、危険であると認定された箇所だけでなく、その周辺に対しても同心円状に危険度合を反映させることで、より利用者の安全性を確保させることが可能である。
【0106】
以上説明した様に本実施形態のインセンティブ付き経路支援システムによれば、経路上の各地点について回避地点との距離に応じて算出したポイントを設定し、周辺地点のポイントと累積ポイントに応じたインセンティブ画像を表示するので、小中学生等の利用者にとって回避すべき危険な箇所を避け、通過を促進させたい箇所に積極誘導をすることで、小中学生等の利用者が安全な経路を選択し、学校や自宅等といった目的地に安全かつ効率良く到達できる様に、経路の選択を支援することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本実施形態のインセンティブ付き経路支援システムの概略構成を示す図である。
【図2】本実施形態のインセンティブ付き経路支援システム1000における利用シーンのイメージを示す図である。
【図3】本実施形態のモニタ付き街頭情報提供装置3001における画面の表示例を示す図である。
【図4】本実施形態のモニタ付き街頭情報提供装置3001の設置イメージを示す図である。
【図5】本実施形態の新規利用者の利用者情報を利用者情報DB4020へ登録する為の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態の新規の外部情報を外部情報DB4010へ登録する為の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態のポイント表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態のポイント計算処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態の指定地点減算処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態の最短地点加算処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態のインセンティブ画像情報取得処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態の外部情報DB4010の例を示す図である。
【図13】本実施形態の地図DB4015の例を示す図である。
【図14】本実施形態の利用者情報DB4020の例を示す図である。
【図15】本実施形態の通過履歴DB4025の例を示す図である。
【図16】本実施形態のインセンティブコースDB4030の例を示す図である。
【図17】本実施形態の一時計算DB4035の例を示す図である。
【図18】本実施形態の最短地点加算DB4040の例を示す図である。
【図19】本実施形態の指定地点減算DB4045の例を示す図である。
【図20】本実施形態の日時換算DB4050の例を示す図である。
【図21】本実施形態の目的地誘導DB4055の例を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
1000…インセンティブ付き経路支援システム、1001…利用者カード、1002…利用者ID管理部、2001…登録者端末、2002…制御部、2003…表示部、2004…通信部、2005…入力部、3001…モニタ付き街頭情報提供装置、3002…制御部、3003…表示部、3004…リーダー、3005…通信部、3006…地点ID管理部、4001…情報処理装置、4002…通信部、4003…処理部、4004…制御部、4010…外部情報DB、4015…地図DB、4020…利用者情報DB、4025…通過履歴DB、4030…インセンティブコースDB、4035…一時計算DB、4040…最短地点加算DB、4045…指定地点減算DB、4050…日時換算DB、4055…目的地誘導DB、5001…インターネットIN、301〜304…表示部、401…表示例、1201…外部情報ID、1202…発生日時、1203…発生曜日、1204…回避理由、1205…地点ID、1206…回避曜日、1207…回避時間帯、1208…回避対象者、1301…地点ID、1302…緯度、1303…経度、1304…車線数、1305…歩道の有無、1401…利用者ID、1402…氏名、1403…パスワード、1404…ニックネーム、1405…学年、1406…性別、1407…連絡先、1408…推奨地点、1409…個別指定地点、1410…回避地点、1411…インセンティブコースID、1412…学校、1413…開始・終了地点ID、1414…自宅、1501…利用者ID、1502…地点ID、1503…通過日時、1504…ポイント付加数、1505…累積ポイント数、1601…インセンティブコースID、1602…インセンティブコース名、1603〜1605…ポイント数、1606…インセンティブ内容及びポイント数、1607〜1609…ポイント数、1701…利用者ID、1702…通過日時、1703〜1705…地点、1706…各地点におけるポイント数、1801…地点ID間の直線距離、1802…加算ポイント、1901…回避地点から地点IDまでの距離、1902…不審者、1903…交通量増大、1904…回避理由、1905…繁華街、1906…溜池等、1907…ひったくり、2011…回避理由、2012〜2014…経過期間、2015…減算割合、2016〜2018…経過期間、2101…スタート地点IDからゴール地点IDまでの距離、2102…ポイント加算の割合。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の地点を回避する経路の選択を支援するインセンティブ付き経路支援方法において、
利用者の携帯する記録媒体から利用者IDを読み取り装置により読み取り、その利用者IDと前記読み取りを行った装置に設定されている地点IDを記憶装置により読み出すステップと、
前記地点IDで識別される地点における回避地点に対する距離に応じて算出したポイントを時間経過に応じて算出し、その算出したポイントを前記利用者IDに対応する累積ポイントへ累積して記憶装置へ格納するステップと、
前記地点IDで識別される地点の周辺に位置する地点のポイントを示す周辺ポイントと前記累積ポイントに対応するインセンティブ画像を記憶装置により読み出すステップと、
前記取得した周辺ポイント及びインセンティブ画像を示す画面表示情報を出力装置により出力するステップとを有することを特徴とするインセンティブ付き経路支援方法。
【請求項2】
前記算出するポイントの値を利用者毎に個別に指定された個別指定地点の情報に応じて変更することを特徴とする請求項1に記載されたインセンティブ付き経路支援方法。
【請求項3】
利用者の通過履歴を記憶装置に保持し、必要に応じて利用者個人の通過情報を提供することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載されたインセンティブ付き経路支援方法。
【請求項4】
前記算出するポイントの値を特定の地点からの距離に応じて変更することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載されたインセンティブ付き経路支援方法。
【請求項5】
前記算出するポイントの値を、目的地の地点からの距離が短くなるにつれて高くなる様に変更することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載されたインセンティブ付き経路支援方法。
【請求項1】
所定の地点を回避する経路の選択を支援するインセンティブ付き経路支援方法において、
利用者の携帯する記録媒体から利用者IDを読み取り装置により読み取り、その利用者IDと前記読み取りを行った装置に設定されている地点IDを記憶装置により読み出すステップと、
前記地点IDで識別される地点における回避地点に対する距離に応じて算出したポイントを時間経過に応じて算出し、その算出したポイントを前記利用者IDに対応する累積ポイントへ累積して記憶装置へ格納するステップと、
前記地点IDで識別される地点の周辺に位置する地点のポイントを示す周辺ポイントと前記累積ポイントに対応するインセンティブ画像を記憶装置により読み出すステップと、
前記取得した周辺ポイント及びインセンティブ画像を示す画面表示情報を出力装置により出力するステップとを有することを特徴とするインセンティブ付き経路支援方法。
【請求項2】
前記算出するポイントの値を利用者毎に個別に指定された個別指定地点の情報に応じて変更することを特徴とする請求項1に記載されたインセンティブ付き経路支援方法。
【請求項3】
利用者の通過履歴を記憶装置に保持し、必要に応じて利用者個人の通過情報を提供することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載されたインセンティブ付き経路支援方法。
【請求項4】
前記算出するポイントの値を特定の地点からの距離に応じて変更することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載されたインセンティブ付き経路支援方法。
【請求項5】
前記算出するポイントの値を、目的地の地点からの距離が短くなるにつれて高くなる様に変更することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載されたインセンティブ付き経路支援方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2007−192549(P2007−192549A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−8185(P2006−8185)
【出願日】平成18年1月17日(2006.1.17)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月17日(2006.1.17)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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