説明

エレベータの制御装置

【課題】回転センサの温度上昇に伴い検出角度に誤差が生じても、安価で簡単な方法で、検出角度を補正して正常な運転を継続する。
【解決手段】制御装置15は、同期電動機の通電時間を時間積分する時間積分部42と、この電流積分値から同期電動機の発熱に伴う回転センサの温度上昇度を算出する温度算出部43と、温度上昇度に基づいて回転センサの検出角度のずれ量を求め、そのずれ量を補正して同期電動機の駆動系に与える補正部46とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、巻上機を駆動する同期電動機に付設された回転センサの信号を用いて同期電動機を制御するエレベータの制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータでは、巻上機を同期電動機で駆動している。巻上機にはロープを介して乗りかごとカウンタウエイトが吊り下げられており、巻上機の駆動によりつるべ式に昇降動作する。
【0003】
ここで、同期電動機の回転軸に回転センサが取り付けられており、この回転センサから出力される回転角信号に基づいて同期電動機の回転速度が制御される。この回転センサにはレゾルバが用いられる。このレゾルバはコイルで構成されているため、検出精度が温度に左右される。このため、エレベータの長時間の運転により同期電動機が発熱し、その熱の影響を受けて温度上昇すると、検出角度に誤差を含んでしまう。
【0004】
エレベータの制御装置では、レゾルバの回転角信号を用いてベクトル制御を行っているため、検出角度に誤差が含まれていると、最適な方向に磁束を発生できず、速度異常を引き起こす原因となる。
【0005】
このような問題を回避するため、レゾルバの内部に温度検出器を設置しておき、その温度検出器によって検出された温度に基づいて回転角信号を補正することが一般的に行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−76078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、レゾルバ内に温度検出器を組み込む方法では、部品点数が増えて、コスト高となる。また、温度検出器から出力される信号は弱電であるため、同期電動機の動作中に発生する放射電磁波の影響を受けて誤動作する可能性もある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、回転センサの温度上昇に伴い検出角度に誤差が生じても、安価で簡単な方法で、検出角度を補正して正常な運転を継続することのできるエレベータの制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態に係るエレベータの制御装置は、巻上機を駆動する同期電動機を備え、その同期電動機に付設された回転センサの回転角信号を用いて上記同期電動機の駆動を制御するエレベータの制御装置において、上記同期電動機の通電時間を時間積分する時間積分手段と、この時間積分手段によって得られる電流積分値から上記同期電動機の発熱に伴う上記回転センサの温度上昇度を算出する温度算出手段と、この温度算出手段によって算出された温度上昇度に基づいて上記回転センサの検出角度のずれ量を求め、そのずれ量を補正して上記同期電動機の駆動系に与える補正手段とを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は第1の実施形態に係るエレベータの駆動系の構成を示す図である。
【図2】図2は同実施形態におけるエレベータの同期電動機の回転原理をモデル化した図である。
【図3】図3は同実施形態におけるレゾルバ温度と位相ずれ量との関係を示す図である。
【図4】図4は同実施形態におけるエレベータの制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【図5】図5は第2の実施形態に係るエレベータの駆動系の構成を示す図である。
【図6】図6は同実施形態におけるエレベータの制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1は第1の実施形態に係るエレベータの駆動系の構成を示す図である。
【0013】
エレベータの駆動系として、商用電源11、この商用電源11の交流電力を直流電力に変換するコンバータ12、このコンバータ12の直流電力をエレベータ駆動に必要な交流電力に変換して同期電動機21に供給するインバータ装置13などを備える。
【0014】
上記商用電源11としては三相交流電源が用いられる。この三相交流電源から供給される交流電力は、コンバータ12にて直流電力に変換されてインバータ装置13に与えられ。インバータ装置13では、これを所定周波数の交流電力に変換して同期電動機21に供給する。
【0015】
このような電力供給により、同期電動機21が駆動されると、これに伴い巻上機22が回転する。そして、巻上機22に巻き掛けられたメインロープ23を介して乗りかご24とカウンタウエイト25が昇降路内をつるべ式に昇降動作する。なお、26はコンペンシーブ、27はそのコンペンシーブ26に架設されたコンペンロープであり、乗りかご24とカウンタウエイト25の下端部を支持している。
【0016】
また、インバータ装置13と同期電動機21との間の電力ラインには電流センサ14が取り付けられている。電流センサ14は、インバータ装置13から同期電動機21に対して供給される電流Iを検出する。同期電動機21の回転軸にレゾルバ28が付設されている。レゾルバ28は、回転センサの1つであり、同期電動機21のモータ軸に複数個のコイルを配置し、電磁誘導を利用してモータ軸の回転角を検出する。制御装置15は、この電流信号Iと回転角信号θに基づいてインバータ装置13の駆動信号GATEを生成出力する。
【0017】
図2は同期電動機21の回転原理をモデル化した図である。
【0018】
図中の20は磁石のN極とS極で磁界を生じさせる回転子である。回転子20をd軸として、そのd軸と直交する方向をq軸とする。そして、q軸方向に磁束が発生するように電流を流すことで回転子20が回転する。
【0019】
この回転子20の磁極位置をレゾルバ28により検出する。このとき、回転子20の磁極位置に対して固定の回転角信号θがレゾルバ28から出力されることが望ましい。しかし、レゾルバ28はコイルで構成されているため、温度上昇に対して線形的に回転角信号θが変化する特性がある。
【0020】
この様子を図3に示す。
図3はレゾルバ温度と位相ずれ量との関係を示す図であり、横軸が温度(℃)、縦軸が位相ずれ量(°)を表わす。プラスの値は“進み”を示し、マイナスの値は“遅れ”を示す。
【0021】
この図から分かるように、レゾルバ28の温度が上昇すると、位相が遅れる結果となる。つまり、レゾルバ28から出力される回転角信号θが実際の回転角よりも遅れた状態となる。このような回転角信号θをもとに図2に示したq軸方向に磁束を発生させるように電流を流すと、最もトルクが大きくなる方向ではなく、ずれた方向へ磁束が発生することになる。
【0022】
乗りかご24とカウンタウエイト10が釣り合う状態で乗客が乗っている場合にはトルクが必要とならないので、検出角度にずれが生じていても問題はない。しかし、乗りかご24とカウンタウエイト10がアンバランス状態にあって、乗りかご24内に多数の乗客が乗車しているような場合には十分なトルクを出せず、加減速時に速度指令値に対して追従できなかったり、着床時に目標位置で停止できず、行き過ぎてしまうなどの問題が生じる。
【0023】
以下に、このようなレゾルバ28の検出角度のずれを補正する方法について詳しく説明する。
【0024】
図4は第1の実施形態におけるエレベータの制御装置15の機能構成を示すブロック図である。
【0025】
通常、レゾルバ28から出力される回転角信号θから速度検出部31で速度信号ωに換算して速度制御部32に与え、そこで速度指令(目標速度信号)ωとの差をとってPI制御を行う。一方、電流センサ14から出力される電流信号Iをdq軸変換部34でdq軸変換(2相変換)して電流制御部33に与え、そこで速度制御部32の出力との差分をとってPI制御を行う。なお、PI制御とは、フィードバック制御の1つであり、比例動作(Proportional)と積分動作(Integral)を組み合わせた制御方法のことである。
【0026】
3相変換部35により電流制御部33の出力をレゾルバ28の回転角信号θに基づいて3相変換してPWM(Pulse Width Modulation)制御部36に与える。このPWM制御部36によりインバータ装置13の駆動を制御して同期電動機21に所要の電力を供給する。
【0027】
このようにして、同期電動機21に電力が供給され、巻上機22の回転により乗りかご24が昇降動作する。このとき、エレベータの運転が継続的に行われると、同期電動機21が発熱し、その熱がモータ軸を介してレゾルバ28へ伝って温度が上昇する。上述したように、レゾルバ28の温度が上昇すると、その温度上昇に比例して回転角信号θにずれが生じる。
【0028】
制御装置15には、このような温度上昇に伴う回転角信号θのずれを補正するための機能として、入力部41、時間積分部42、温度算出部43、フィルタ44、係数乗算部45、補正部46が備えられている。
【0029】
入力部41は、電流センサ14にて検出された電流を取り込む。時間積分部42は、入力部41に取り込まれた電流を時間積分する。温度算出部43は、時間積分部42にて算出された電流の積分結果から同期電動機21の発熱量Qを算出し、その発熱量Qからレゾルバ28の温度上昇度Tを求める。
【0030】
詳しく説明すると、まず、電力をP、電圧をV、電流をI、抵抗をRとすると、電力Pは、(1)式で表せる。
【0031】
P=VI
=RI2 …(1)
また、電流が流れることによって、毎秒発生する熱をジュール熱と呼ぶ。このジュール熱の量つまり発熱量をQとし、時間をtとしたときに、(2)式で表せる。
【0032】
Q=Pt
=RI2t …(2)
この(2)式により、発熱量Qは時間tの経過と共に電流Iの2乗に比例して大きくなることが分かる。
【0033】
また、レゾルバ28のコイルの質量をm、レゾルバ28のコイルの熱容量をcとすると、発熱量Qと温度上昇度Tとの関係は、(3)式で表せる。
【0034】
T=Q/m・c
=RI2t/m・c …(3)
この(3)式により、レゾルバ28の温度上昇度Tは、電流Iを時間積分して得られる発熱量Qから求められることが分かる。ここで、レゾルバ28の角度合わせをしたときの温度を基準温度Aとすると、温度上昇度Tに基準温度Aを足し合わせた結果が実際のレゾルバ28の温度となる。
【0035】
ただし、同期電動機21が発熱した場合に、レゾルバ28の温度がすぐに上昇するのではなく、実際にはモータ軸を介してレゾルバ28へ熱が伝わるまでの分単位の熱時定数が存在する。さらに、同期電動機21で発生した熱がレゾルバ28に伝達されても、放熱による温度低下がある。
【0036】
そこで、このような熱時定数と放熱による温度低下を考慮して、図4に示すように温度算出部43の後段にフィルタ44と係数乗算部45が設けられている。
【0037】
フィルタ44は、温度算出部43によって算出された温度上昇度Tに所定の熱時定数を持たして出力する。上記熱時定数は、同期電動機21で発生した熱がモータ軸を介してレゾルバ28へ伝わるまでの時間を考慮して設定されている。
【0038】
係数乗算部45は、温度算出部43によって算出された温度上昇度Tに所定の温度係数Kを乗じる。上記温度係数Kは、レゾルバ28の放熱による温度低下に合わせて設定されている。
【0039】
補正部46は、図3に示したレゾルバ温度と位相ずれ量との関係をデータ化したテーブル47を有する。補正部46は、フィルタ44と係数乗算部45にて調整された温度上昇度T'に基準温度Aを加算したT'+Aをレゾルバ28の現在の温度として入力し、上記テーブル47を参照して温度T'+Aに対応した位相ずれ量θadjaを求める。そして、補正部46は、この位相ずれ量θadjaに基づいてレゾルバ28から出力される回転角信号θを補正し、その補正後の回転角信号θa(θ+θadja)を3相変換部35に与える。
【0040】
図3の例では、レゾルバ28の温度が30度のときに−2.5度の位相ずれ量が発生するので、レゾルバ28から出力される回転角信号θに−2.5度分の補正を施してから3相変換部35に与えることになる。
【0041】
なお、ここではテーブル47を参照して位相ずれ量を求めるものとして説明したが、例えば図3の結果からレゾルバ温度と位相ずれ量との関係を示す1次近似式を求めておき、その1次近似式を用いて位相ずれ量をその都度演算により求めることでもよい。
【0042】
また、補正部46によって回転角信号θを補正するタイミングは、常時行うのではなく、エレベータの運転開始前とする。つまり、乗りかご24が目的階に出発する前に、その直前までの同期電動機21の電流積分値から求められるレゾルバ28の温度上昇度をもとにして回転角信号θを補正する。これにより、エレベータの運転中に突発的な温度変化による誤動作を防止することできる。
【0043】
このように、同期電動機21に付設されたレゾルバ28の温度上昇を起因とした検出角度のずれを適切に補正することができる。これにより、エレベータ運転の長時間の継続により同期電動機21が発熱した状態にあっても、同期電動機21を正常に駆動制御することができ、安全な運転を継続することができる。
【0044】
また、本実施形態では、同期電動機21の電流積分値を元にしてレゾルバ28の温度上昇度Tを計算により求めている。したがって、レゾルバ28の内部にずれ補正のための専用の温度センサは不要であり、コストを削減できると共に温度センサのメンテナンスも不要となる。
【0045】
また、フィルタ44を用いて温度上昇度Tに所定の熱時定数を持たせているので、急な温度変化により制御が不安定になることを回避できる。
【0046】
また、レゾルバ28の放熱を考慮して、係数乗算部45を用いて温度上昇度Tに温度係数Kを乗じているので、放熱による温度低下分を調整して、検出角度のずれを適切に補正することができる。
【0047】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
【0048】
図5は第2の実施形態に係るエレベータの駆動系の構成を示す図である。なお、上記第1の実施形態における図1の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
【0049】
制御装置15に同期電動機21の周囲温度を検出するための温度検出器50が接続されている。この温度検出器50は、制御装置15の近傍にあって、かつ、保守員がメンテナンスを簡単に行うことができる場所に設置されている。この温度検出器50によって検出された周囲温度Tmpは制御装置15に与えられる。
【0050】
すなわち、レゾルバ28の磁極位置を合わせたときの内部温度とエレベータが運転中にあるときの周囲温度は同一とは限らない。そこで、第2の実施形態では、温度検出器50によって検出される周囲気温Tmpを制御装置15に取り込んで補正に使用する構成としている。
【0051】
図6は第2の実施形態におけるエレベータの制御装置15の機能構成を示すブロック図である。なお、上記第1の実施形態における図4の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
【0052】
上記第1の実施形態と同様に、入力部41は、電流センサ14にて検出された電流を取り込む。時間積分部42は、入力部41に取り込まれた電流を時間積分する。温度算出部43は、時間積分部42にて算出された電流の積分結果から同期電動機21の発熱量Qを算出し、その発熱量Qからレゾルバ28の温度上昇度Tを求める。
【0053】
また、フィルタ44は、温度算出部43によって算出された温度上昇度Tに所定の熱時定数を持たして出力する。上記熱時定数は、同期電動機21で発生した熱がモータ軸を介してレゾルバ28へ伝わるまでの時間を考慮して設定されている。
【0054】
係数乗算部45は、温度算出部43によって算出された温度上昇度Tに所定の温度係数Kを乗じる。上記温度係数Kは、レゾルバ28の放熱による温度低下に合わせて設定されている。
【0055】
ここで、上記第1の実施形態では、フィルタ44と係数乗算部45によって調整した温度上昇度T'に固定値である基準温度Aを加算して補正部46に入力していた。これに対し、第2の実施形態では、温度上昇度T'に上記温度検出器50で得た周囲温度Tmpを加えたT'+Tmpをレゾルバ28の現在温度として補正部46に入力する。
【0056】
補正部46では、レゾルバ温度と位相ずれ量との関係を示すテーブル47あるいは1次近似式を用いて、温度T'+Tmpに対応した位相ずれ量θadjaを求め、その位相ずれ量θadjaに基づいてレゾルバ28から出力される回転角信号θを補正する。
【0057】
このように、周囲気温Tmpを考慮してレゾルバ28の温度を求めることで、例えば季節が変わったり、エレベータの設置環境が変わるなどしても、レゾルバ28の検出角度を正確に補正して、適切な運転制御を行うことができる。
【0058】
また、温度検出器50は、レゾルバ28や制御装置15に組み込まれたものではなく、制御装置15の近傍に設置されたものであるため、保守員が容易にメンテナンスすることができる。さらに、ずれ量補正のために温度検出器50を新たに設置しなくとも、別の制御で使われているものを流用すれば、コスト削減にもなる。
【0059】
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、回転センサの温度上昇に伴い検出角度に誤差が生じても、安価で簡単な方法で、検出角度を補正して正常な運転を継続することのできるエレベータの制御装置を提供することができる。
【0060】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
11…商用電源、12…コンバータ、13…インバータ装置、14…電流センサ、15…制御装置、21…同期電動機、22…巻上機、23…メインロープ、24…乗りかご、25…カウンタウエイト、26…コンペンシーブ、27…コンペンロープ、28…レゾルバ、31…速度検出部、32…速度制御部、33…電流制御部、34…dq軸変換部、35…3相変換部、36…PWM制御部、41…入力部、42…時間積分部、43…温度算出部、44…フィルタ、45…係数乗算部、46…補正部、47…テーブル、50…温度検出器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻上機を駆動する同期電動機を備え、その同期電動機に付設された回転センサの回転角信号を用いて上記同期電動機の駆動を制御するエレベータの制御装置において、
上記同期電動機の通電時間を時間積分する時間積分手段と、
この時間積分手段によって得られる電流積分値から上記同期電動機の発熱に伴う上記回転センサの温度上昇度を算出する温度算出手段と、
この温度算出手段によって算出された温度上昇度に基づいて上記回転センサの検出角度のずれ量を求め、そのずれ量を補正して上記同期電動機の駆動系に与える補正手段と
を具備したことを特徴とするエレベータの制御装置。
【請求項2】
上記同期電動機の周囲温度を検出する周囲温度検出手段をさらに具備し、
上記補正手段は、
上記温度算出手段によって算出された温度上昇度に上記周囲温度検出手段によって検出された周囲温度を加味して上記回転センサの検出角度のずれ量を求めることを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
【請求項3】
上記補正手段は、
上記回転センサの温度とずれ量との関係をデータ化したテーブルを有し、このテーブル参照して上記回転センサの検出角度のずれ量を求めることを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
【請求項4】
上記補正手段は、
上記回転センサの温度とずれ量との関係を示す1次近似式を用いて上記回転センサの検出角度のずれ量を演算により求めることを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
【請求項5】
上記温度算出手段によって算出された温度上昇度に所定の熱時定数を持たせるフィルタ手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
【請求項6】
上記温度算出手段によって算出された温度上昇度に所定の温度係数を乗じる係数乗算手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
【請求項7】
上記補正手段によるずれ量の補正は、エレベータの運転開始前に行われることを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−184079(P2012−184079A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−48242(P2011−48242)
【出願日】平成23年3月4日(2011.3.4)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】