説明

エンボス加工したラミネートとそれを用いた封筒

【課題】面方向の圧力ないし衝撃に対して緩衝能力を有する、簡易な緩衝材料として使用可能なエンボス加工したラミネートを提供すること、および、このエンボス加工したラミネートを使用した緩衝封筒を提供すること。
【解決手段】紙(11)にポリエチレン(12)を積層したラミネート(1)をエンボス加工してなり、ラミネートの面に対し垂直で、紙の層からポリエチレンの層の方向に向かって、一定の高さで突出したエンボス(2)を多数設けて、エンボス加工したラミネート(3)とする。または、エンボスの表面側すなわち紙の層の側に、クラフト紙を表ライナ(4)として貼って、エンボス加工したラミネート(5)とする。緩衝封筒(7)は、このエンボス加工したラミネート(3または5)を材料として使用し、その2枚を、ポリエチレン(12)の層を向かい合わせて重ね、両側および底部の三方をヒートシールして得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙とポリエチレンとの積層材をエンボス加工したラミネートと、それを用いた封筒に関する。本発明はまた、この新規なエンボス加工したラミネートを製造する方法および装置にも関する。本発明のエンボス加工したラミネートは、簡易な緩衝能力を要求される用途に使用するに適した緩衝材料である。それに伴って、エンボス加工したラミネートを用いた本発明の封筒は、簡易な構成でありながら緩衝能力を有する封筒である。
【背景技術】
【0002】
プラスチックフィルムを真空成形して多数のキャップ状の突起を有するキャップフィルムを形成し、そのキャップの底面に平坦なプラスチックフィルムをバックフィルムとして貼り合わせ、密閉された空気室を多数形成してなるプラスチック気泡シートが、主として緩衝包装用の材料として使用されている。場合により、キャップの頂を連ねてもう一枚の平坦なプラスチックフィルムをライナーフィルムとして貼り合わせ、三層構造としたプラスチック気泡シートもある。これらのプラスチック気泡シートの、バックフィルムまたはライナーフィルムの面に紙を積層した材料があり、それを用いて製造した封筒が、内容物を保護する機能を有する容器として、好んで使用されている。
【0003】
上記のプラスチック気泡シートは、空気室の内部に閉じ込められた空気が緩衝作用を発揮するので、面方向の圧力ないし衝撃に対して、かなり高い緩衝能力を示す。しかし場合によっては、緩衝能力がそれほど高くは要求されないことがあり、もっと簡素な構成で、一応の緩衝能力をもった封筒の出現が希望されていた。
【0004】
発明者らは、新規な段ボール紙として、紙面に対し垂直な一方の方向に一定の高さで突出したエンボスを多数有する中芯を挟んで、表側に表ライナを、裏側に裏ライナをそれぞれ貼り合わせてなる段ボール紙を発明して、すでに提案した(特許文献1)。このエンボスは、中芯用紙が、それを濡らすことによって、変形が可能であるという事実に気づいて実現したものである。その発明の過程で、上記のエンボスを多数有する中芯の表側だけにライナを貼り合わせただけの製品も、面方向の衝撃に対して若干の緩衝作用を有することを確認した。さらに発明者らは、中芯用紙に代えて紙とポリエチレンとの積層材を対象にしたときも、同様に、紙を濡らして変形可能にしておくことによって、エンボス加工が可能であることを知った。
【特許文献1】特願2009−49980
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の基本的な目的は、発明者らが得た上記の、紙とポリエチレンとの積層材を対象にしてエンボス加工が可能であるという新しい知見を利用し、面方向の圧力ないし衝撃に対して若干の緩衝能力を有する、簡易な材料として使用可能なエンボス加工したラミネートを提供することにある。本発明のより実際的な目的は、このエンボス加工したラミネートを使用した緩衝封筒を提供することにある。エンボス加工したラミネートを製造する方法および装置を提供すること、およびこの材料を使用して緩衝封筒を製造する方法を提供することもまた、本発明の目的に含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のエンボス加工したラミネートの基本的な態様は、図1にその代表的な例を示し、図2にその拡大した断面を示すように、紙(11)にポリエチレン(12)を積層したラミネート(1)をエンボス加工してなり、ラミネートの面に対し垂直で、紙の層からポリエチレンの層の方向に向かって、一定の高さで突出したエンボス(2)を多数設けたエンボス加工したラミネート(3)である。
【0007】
本発明の緩衝封筒は、このエンボス加工したラミネート(3)を材料として使用し、その2枚を、ポリエチレン(12)の層を向かい合わせて重ね、両側および底部の三方をヒートシールして、図4および図5に見るような封筒(7)としたものである。
【0008】
上記の基本的な態様のエンボス加工したラミネート(3)を製造する本発明の方法は、下記の諸工程からなる:
[ラミネート加湿工程]
紙(11)にポリエチレン(12)を積層したラミネート(1)の紙を加湿して、変形可能にする工程
[型押工程]
加湿されて変形可能になったラミネート(1)を一対のエンボス形成ロール(D)で挟んでエンボス(2)を形成する工程、
[乾燥工程]
エンボス(2)を形成したラミネート(1)の、濡れている紙を乾燥させる工程、および
[引取り工程]
形成された、エンボス加工したラミネート(3)を引取り、巻き取るか、または一定の寸法に切断する工程。
【発明の効果】
【0009】
本発明のエンボス加工したラミネート(3)は、ラミネートの面に対し垂直で、紙の層からポリエチレンの層の方向に向かって、一定の高さで突出したエンボス(2)を多数有するため、面方向に加わる圧力ないし衝撃に耐える、緩衝能力を発揮する。きわめて軽量であり、使用材料が少ない上に、簡単な工程で製造できるから、コストは低廉で済む。個々のエンボスは孤立しているから、その配置を縦・横の方向に等方的にすれば、折り曲げ加工に関して、方向性が全くないものとすることができるし、異方性をもった配置をえらべば、折り曲げ加工に関してある程度の異方性をもたせることができる。一方の面にはポリエチレンの層が存在するから、ヒートシール性があり、かつ、耐水性もある。
【0010】
本発明の緩衝封筒(7)は、使用材料であるエンボス加工したラミネートがもつ緩衝能力により、内容物を保護することができる。低コストの材料を使用し、ヒートシールという簡易で能率のよい方法により製造できるから、製品の封筒もまた低コストである。封筒の内側はポリエチレンの層であるから滑りがよく、内容物の出し入れが円滑にできる。一方、表側は紙であるから、筆記性を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明のエンボス加工したラミネートの有力な変更態様は、図3に拡大した断面を示すように、エンボスの表面側すなわち紙の層の側に、もう1枚の紙、代表的にはクラフト紙である表ライナ(4)を貼ったエンボス加工したラミネート(5)である。
【0012】
上記の変更態様のエンボス加工したラミネート(5)を製造する本発明の方法は、上記の基本的態様のエンボス加工したラミネート(3)を製造する方法に対して、ラミネートへの糊付け工程および表ライナの貼合わせ工程を付加したものであって、図6に示すように、下記の諸工程からなる:
[ラミネート加湿工程]
紙(11)にポリエチレン(12)を積層したラミネート(1)の紙を加湿して、変形可能にする工程、
[型押工程]
加湿されて変形可能になったラミネート(1)を一対のエンボス形成ロール(D)で挟んで、エンボス(2)を形成する工程
[糊付け工程]
エンボス加工をしたラミネート(1)の紙の層の表面に糊剤(6)を塗布する工程
[表ライナ貼合わせ工程]
上記の糊付けをしたラミネート(1)の紙の層の表面に、一対のロール(G1,G2)からなる貼合わせ手段(G)を用いて、表ライナとする紙(4)を貼り合わせる工程
[乾燥工程]
エンボス(2)を形成したラミネート(1)の濡れている紙を乾燥させる工程、および
[引取り工程]
形成された、エンボス加工したラミネート(5)を引取り、巻き取るか、または一定の寸法に切断する工程。
【0013】
上記の変更態様のエンボス加工したラミネート(5)を製造する方法において、糊剤(6)としては、デンプンスラリを使用することができる。この場合、塗布したデンプンスラリを加熱して、糊化させなければならないから、図6に示すように、貼り合わせに先だって加熱水蒸気を吹き当てるなどの、加熱工程が必要である。この技術は、段ボール紙の製造に関して確立されたところに従って、当業者は容易に実施できるであろう。糊剤として、デンプンでなく、ポリ酢酸ビニルのエマルジョンなどの接着剤を使用する場合は、この加熱工程は不要である。
【0014】
基本的態様のエンボス加工したラミネート(3)を製造する本発明の装置は、図6に他の構成部分とともに示すように、下記の構成部分からなる:
・紙にポリエチレンを積層したラミネート(1)の供給手段(A)、
・ラミネート(1)の紙の層を加湿するための加湿器(C)、
・紙の層が加湿されたラミネート(1)をエンボス加工するための、彫刻ロール(D1)およびゴムロール(D2)の組(D)、
・エンボス加工されたラミネートを加熱し、濡れている紙の層を乾燥してエンボス加工したラミネートを形成するための、熱盤の列からなる加熱手段(H)、ならびに
・形成された、エンボス加工したラミネートを引き取り、巻き取るか、または一定の寸法に切断するための引取り手段、および、巻取りまたは切断手段(図示してない)。
【0015】
変更態様のエンボス加工したラミネート(5)を製造する本発明の装置は、図6に全体の構成を示すように、上記の装置に対して下記の構成部分を付加したものからなる:
・表ライナ用紙(4)の供給手段(B)、
・ラミネート(1)の紙の層にデンプンスラリ(6)を塗布するための、スラリ浴(E1)、糊付けロール(E2)、ドクターロール(E3)およびガイドロール(E4)からなる糊付け機(E)、
・ラミネート(1)の紙の層に塗布したデンプンスラリ(6)を加熱して糊化させるための、過熱水蒸気の吹き出しノズルを備えた糊化機(F)、ならびに
・エンボス加工されたラミネート(1)と表ライナ原紙(4)とを挟んで貼り合わせるための一対のロール(G1,G2)からなる貼合わせ手段(G)。
【0016】
糊剤として、デンプンスラリでなくポリ酢酸ビニルのエマルジョンなどの接着剤を使用する場合には、上記の装置のうちで、糊化機(F)が不要となる。
【0017】
紙とポリエチレンとを積層したラミネート(1)は、市販品を利用することができる。紙の質および厚さは、製品であるエンボス加工したラミネートの用途によって選択すればよい。ポリエチレンの層の厚さは、その面を重ね合わせてヒートシールしたときに、十分な接着が確保できる程度あればよいから、通常10〜20μmまたはそれ以下で足りる。
【0018】
エンボスの高さ、すなわち加工時の深さは、1個のエンボスの大きさにもよるが、紙とポリエチレンとのラミネートで入手が容易なものを材料とした場合、最大6mm程度は問題なく実現できる。ポリエチレンの層は薄いため、エンボス加工においては紙の変形に追従して変形し、エンボス形状を保つ。いったん与えられたエンボスは、濡れた紙の層を乾燥する過程でも、その形状がよく保たれる。
【0019】
エンボスの配置は、基本的に格子状と千鳥配置とがあり、同じ寸法・形状のエンボスを格子状に配置し、その間隔を均等にすれば、製品のエンボス加工したラミネート(3,5)は、強度や加工性に関して、MD(長手)方向にもWD(幅)方向にも、まったく方向性のないものとなる。間隔をMD方向とWD方向で異ならせれば、それに応じた若干の方向性が生じる。同様に、千鳥配置においても、ピッチを縦横で同じにすれば、格子状の配置で間隔を均等にしたものと同じ特性が見られる。製造時のMD方向に対して特定の角度で傾斜させた配置もあり得る。エンボスがエンボス加工したラミネートの面積に占める割合は、大きい方が、面方向の緩衝能力が高いが、製造上は制約があるから、30〜70%の範囲から選ぶのがよい。
【0020】
エンボス加工したラミネートを材料とする緩衝封筒(7)の製造には、前記した、プラスチック気泡シートと紙とを貼り合わせた複合材料で、緩衝封筒を製造する技術が参考になる。たとえば、封筒の底部にあたる部分は、材料の折り返しにより形成することができるから、その場合、ヒートシールは封筒の両側の部分だけ行なえばよい。封筒の「ベロ」とよばれる、折り曲げて封をするための部分は、ヒートシールに当たり、エンボスを潰して凹凸を解消することによって平坦にし、そこに両面粘着テープなどを貼って、蓋として使いやすいようにすることができる。内容物を封筒に入れたのち、ヒートシールにより封をするという使用法も可能である。必要であれば、一つの封筒が複数の小分け部分の集合であるような封筒を製造することも、ヒートシールと切断の組み合わせにより、任意に実現できる。
【0021】
変更態様のエンボス加工したラミネート(5)を材料として封筒を製造した場合、封筒の表面も裏面もほぼ平滑であり、筆記性が高いが、基本的態様のエンボス加工したラミネート(3)を材料とした場合には、封筒の表側も裏側も、エンボスの凹みが存在する。それでも一応の筆記性はあるが、筆記にとってより好都合なものを所望するならば、封筒の表側にせよ裏側にせよ、裏面に粘着剤を適用した適宜の寸法のシールを貼ることにより、その希望が達せられる。
【実施例】
【0022】
エンボスを形成するための一対のロールのひとつとして、まず、直径30cmの鋼製円筒の表面に、基部の径が6mmで高さが3mmの半球形の突起を、ピッチが縦10mm、横10mmの千鳥配置で有する彫刻ロール(D1)を製作した。別に、この彫刻ロールを受ける、直径60cmで厚さ20mmのゴム層を有するゴムロール(D2)を用意した。
【0023】
厚さが100〜200g/mの紙の一方の面にポリエチレンの薄いフィルムを積層したラミネートを材料とし、上記の彫刻ロールとゴムロールとの組を備え、図6に示した構成の装置を使用し、または、それから表ライナの貼り合わせに必要な諸手段を除いた構成の装置を使用して、それぞれ本発明の変更態様と基本的態様とのエンボス加工したラミネートを製造した。
【0024】
得られた長尺のエンボス加工したラミネートを幅66cmに切断し、長手方向に沿って二つ折りにして、その一方の幅が36cmで、他方の幅が31cmとなるようにした。長手方向に、ピッチ24cmごとに幅2cmの熱盤で上下から挟んでヒートシールを行なうとともに、重ならない部分のエンボスをつぶしてから、各ヒートシール部分の中央で切断することによって、A4サイズのものを収容する緩衝封筒を得た。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に従うエンボス加工したラミネートの、基本的態様の一例を示す平面図。
【図2】図1のエンボス加工したラミネートの、X−X方向の拡大断面図。
【図3】本発明に従うエンボス加工したラミネートの変更態様の一例を示す、図2に対応する拡大断面図。
【図4】エンボス加工したラミネートを材料として製造した本発明の封筒の一例を示す平面図。
【図5】図4の封筒の、Y−Y方向の断面図。
【図6】本発明のエンボス加工したラミネートの変更態様を製造する方法および装置について、その構成を示す概念的な説明図。
【符号の説明】
【0026】
1 ラミネート
11 紙の層 12 ポリエチレンの層
2 エンボス
3 エンボス加工したラミネート(基本的態様)
4 表ライナ
5 エンボス加工したラミネート(変更態様)
6 デンプンスラリ
7 封筒
A ラミネートの供給手段
B 表ライナ原紙の供給手段
C 加湿器
D エンボス形成ロール
D1 彫刻ロール D2 ゴムロール
E 糊付け機
E1 スラリ浴 E2 糊付けロール
E3 ドクターロール E4 ガイドロール
F 糊化機
G 貼合わせ手段
G1,G2 ロール
H 加熱手段(熱盤)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙(11)にポリエチレン(12)を積層したラミネート(1)をエンボス加工してなり、面に対し垂直で、紙からポリエチレンに向かう方向に一定の高さで突出したエンボス(2)を多数設けてなるエンボス加工したラミネート(3)。
【請求項2】
紙(11)にポリエチレン(12)を積層したラミネート(1)をエンボス加工してなり、面に対し垂直で、紙からポリエチレンに向かう方向に一定の高さで突出したエンボス(2)を多数設け、紙の面にもう1枚の紙を表ライナ(4)として貼り合わせてなるエンボス加工したラミネート(5)。
【請求項3】
エンボスが半球形のものである、請求項1または2のエンボス加工したラミネート(3,5)。
【請求項4】
請求項1に記載のエンボス加工したラミネート(3)を製造する方法であって、下記の諸工程からなる製造方法:
[ラミネート加湿工程]
紙(11)にポリエチレン(12)を積層したラミネート(1)の、紙を加湿して変形可能にする工程、
[型押工程]
加湿されて変形可能になったラミネート(1)を、一対のエンボス形成ロール(D)で挟んでエンボス(2)を形成する工程、
[乾燥工程]
エンボス(2)を形成したラミネート(1)の、濡れている紙を乾燥させる工程、および
[引取り工程]
形成された、エンボス加工したラミネート(3)を引取り、巻き取るか、または一定の寸法に切断する工程。
【請求項5】
請求項2に記載のエンボス加工したラミネート(5)を製造する方法であって、下記の諸工程からなる製造方法:
[ラミネート加湿工程]
紙(11)にポリエチレン(12)を積層したラミネート(1)の、紙を加湿して変形可能にする工程
[型押工程]
加湿されて変形可能になったラミネート(1)を、一対のエンボス形成ロール(D)で挟んでエンボス(2)を形成する工程
[糊付け工程]
エンボス加工をしたラミネート(1)の、紙の層の表面に糊剤(6)を塗布する工程
[表ライナ貼り合わせ工程]
上記の糊付けをしたラミネート(1)の紙の層の表面に、一対のロール(G1,G2)からなる貼合わせ手段(G)を用いて、表ライナとする紙(4)を貼り合わせる工程
[乾燥工程]
エンボス(2)を形成したラミネート(1)の、濡れている紙(11)を乾燥させる工程、および
[引取り工程]
形成された、エンボス加工したラミネート(5)を引取り、巻き取るか、または一定の寸法に切断する工程。
【請求項6】
請求項1に記載のエンボス加工したラミネート(3)を製造する装置であって、下記の構成部分からなる製造装置:
・紙にポリエチレンを積層したラミネート(1)の供給手段(A)
・ラミネート(1)の紙の層を加湿するための加湿器(C)
・紙の層が加湿されたラミネート(1)をエンボス加工するための、彫刻ロール(D1)およびゴムロール(D2)の組(D)
・エンボス加工されたラミネートを加熱し、濡れている紙の層を乾燥してエンボス加工したラミネートを形成するための、熱盤の列からなる加熱手段(H)、ならびに
・形成された、エンボス加工したラミネートを引き取り、巻き取るか、または一定の寸法に切断するための引取り手段、および巻取りまたは切断手段(図示してない)。
【請求項7】
請求項2に記載のエンボス加工したラミネート(5)を製造する装置であって、下記の構成部分からなる製造装置:
・紙にポリエチレンを積層したラミネート(1)の供給手段(A)、および表ライナ用紙(4)の供給手段(B)
・ラミネート(1)の紙の層を加湿するための加湿器(C)
・紙の層が加湿されたラミネート(1)をエンボス加工するための、彫刻ロール(D1)およびゴムロール(D2)の組(D)
・ラミネート(1)の紙の層にデンプンスラリ(6)を塗布するための、スラリ浴(E1)、糊付けロール(E2)、ドクターロール(E3)およびガイドロール(E4)からなる糊付け機(E)、
・ラミネート(1)の紙の層に塗布したデンプンスラリ(6)を加熱して糊化させるための、過熱水蒸気の吹き出しノズルを備えた糊化機(F)、
・エンボス加工を受けたラミネート(1)と表ライナ原紙(4)とを挟んで貼り合わせるための、一対のロール(G1,G2)からなる貼合わせ手段(G)
・エンボス加工を受けたラミネートを加熱し、濡れている紙の層を乾燥してエンボス加工したラミネートを形成するための、熱盤の列からなる加熱手段(H)、ならびに
・形成された、エンボス加工したラミネートを引き取り、巻き取るか、または一定の寸法に切断するための引取り手段、および巻取りまたは裁断手段(図示してない)。
【請求項8】
請求項1または2に記載のエンボス加工したラミネート(3,5)を材料として使用し、その2枚を、ポリエチレン(12)の層を向かい合わせて重ね、両側および底部の三方をヒートシールして封筒(7)としてなる緩衝封筒。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−228111(P2010−228111A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75236(P2009−75236)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(595020849)アイキ工業株式会社 (10)
【Fターム(参考)】