説明

グラフェン構造体及びその製造方法、並びにグラフェン素子及びその製造方法

【課題】 グラフェン構造体及びその製造方法、並びにグラフェン素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 基板上に形成される側面が露出された成長層と、成長層の側面に成長されたグラフェンと、を備えるグラフェン構造体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフェンに係り、特に、グラフェン構造体及びその製造方法、並びにグラフェン素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
炭素ナノチューブ(CNT: CARBON NANO TUBE)が1990年代以後から脚光を浴びてきているが、最近には、ナノ電子、光電子、化学センサーのような多様な分野に応用可能性を有しているグラフェンについての研究が活発に行われている。グラフェンは、炭素原子が2次元的に配列された数nm厚の薄膜物質であって、非常に高い電気伝導度を有する。そして、かかるグラフェンは、シリコンに比べて大きい電荷移動度を有する電気的な特性以外にも、化学的に安定しており、かつ表面積が広いという長所を有している。
【0003】
一方、グラフェンをトランジスタのチャネルとして使用するためには、グラフェンのバンドギャップが半導体特性を有する必要があり、このためには、グラフェンが約数nmの非常に狭い幅に形成される必要がある。しかし、パターニングやエッチングなどの方法を使用して、グラフェンを狭い幅に形成する方法は、大面積に所望の形態にグラフェンを形成することは難しい。また、狭い幅のグラフェンを利用して、トランジスタのようなグラフェン素子を製作する場合に、グラフェンと電極との接合が容易でないという問題もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、グラフェン構造体及びその製造方法、並びにグラフェン素子及びその製造方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面において、基板と、前記基板上に形成されるものであって、側面が露出された成長層と、前記成長層の側面に成長されたグラフェンと、を備えるグラフェン構造体が提供される。
【0006】
前記成長層は、金属またはGeを含む。そして、前記成長層の上面を覆うように保護層が形成される。
【0007】
前記グラフェンは、約数nmの幅を有する。
【0008】
前記グラフェン構造体は、前記保護層上に交互に積層されるものであって、側面が露出された少なくとも一つの成長層及び保護層と、前記少なくとも一つの成長層の側面に成長された少なくとも一つのグラフェンと、をさらに備える。
【0009】
本発明の他の側面において、基板上に少なくとも一つの成長層及び保護層を交互に形成するステップと、前記少なくとも一つの保護層及び成長層の側面、及び前記基板の上面を露出させる所定の形態のグルーブを形成するステップと、前記グルーブを通じて露出された前記少なくとも一つの成長層の側面に少なくとも一つのグラフェンを形成するステップと、を含むグラフェン構造体の製造方法が提供される。
【0010】
前記グラフェンは、化学気相蒸着法(CVD)により、前記成長層の露出された側面から成長されることで形成される。
【0011】
本発明の他の側面において、第1グラフェンを含む少なくとも一つのチャネルと、前記少なくとも一つのチャネルの両端にそれぞれ連結されるものであって、第2グラフェンを含む第1及び第2電極と、を備えるグラフェン素子が提供される。
【0012】
前記第1及び第2電極は、前記チャネルと一体に形成される。ここで、前記第1グラフェンは、前記第2グラフェンに対して垂直に形成されつつ、前記第2グラフェンと電気的に連結される。
【0013】
前記第1電極と第2電極との間には、複数個の前記チャネルが設けられ、この場合、前記チャネルは、水平及び/または垂直に配列される。
【0014】
本発明の他の側面において、基板上に成長層及び保護層を順次に形成するステップと、前記成長層及び保護層の側面、及び前記基板の上面を露出させる少なくとも一つの第1グルーブと、前記保護層の側面、及び前記成長層の上面を露出させる第2及び第3グルーブと、を形成するステップと、前記第1グルーブを通じて露出された前記成長層の側面に少なくとも一つの第1グラフェンを成長させて、少なくとも一つのチャネルを形成するステップと、前記第2及び第3グルーブを通じて露出された前記成長層の上面に第2グラフェンを成長させて、第1及び第2電極を形成するステップと、を含むグラフェン素子の製造方法が提供される。
【0015】
前記第2及び第3グルーブは、前記少なくとも一つのグルーブの両端に連結されるように形成される。前記第1及び第2電極は、前記少なくとも一つのチャネルと一体に形成される。
【0016】
前記第1及び第2グラフェンは、化学気相蒸着法(CVD)により、前記成長層の露出された側面及び上面から成長されることで形成される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、成長層の露出された側面を通じてグラフェンを成長させることで、非常に狭い幅のグラフェンを大面積上で容易に形成できる。また、チャネルと電極とをグラフェンのみで形成することで、電極をチャネルに一体に形成できる。これによって、電極とチャネルとの間に接合不良が発生することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態によるグラフェン構造体の製造方法を説明するための図面である。
【図2A】本発明の実施形態によるグラフェン構造体の製造方法を説明するための図面である。
【図2B】本発明の実施形態によるグラフェン構造体の製造方法を説明するための図面である。
【図3A】本発明の実施形態によるグラフェン構造体の製造方法を説明するための図面である。
【図3B】本発明の実施形態によるグラフェン構造体の製造方法を説明するための図面である。
【図3C】本発明の実施形態によるグラフェン構造体の製造方法を説明するための図面である。
【図4】本発明の他の実施形態によるグラフェン構造体を示す図面である。
【図5】本発明の他の実施形態によるグラフェン素子の製造方法を説明するための図面である。
【図6A】本発明の他の実施形態によるグラフェン素子の製造方法を説明するための図面である。
【図6B】本発明の他の実施形態によるグラフェン素子の製造方法を説明するための図面である。
【図6C】本発明の他の実施形態によるグラフェン素子の製造方法を説明するための図面である。
【図6D】本発明の他の実施形態によるグラフェン素子の製造方法を説明するための図面である。
【図7A】本発明の他の実施形態によるグラフェン素子の製造方法を説明するための図面である。
【図7B】本発明の他の実施形態によるグラフェン素子の製造方法を説明するための図面である。
【図7C】本発明の他の実施形態によるグラフェン素子の製造方法を説明するための図面である。
【図7D】本発明の他の実施形態によるグラフェン素子の製造方法を説明するための図面である。
【図8】本発明の他の実施形態によるグラフェン素子を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付された図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。図面で、同じ参照符号は同じ構成要素を指し、各構成要素の大きさや厚さは、説明の明瞭性のために誇張されている。
【0020】
図1ないし図3Cは、本発明の実施形態によるグラフェン構造体の製造方法を説明するための図面である。
【0021】
図1は、基板110上に成長層120と保護層130とが順次に形成された形態を示すものである。図1を参照すれば、まず、基板110上に成長層120を形成する。前記基板110としては、例えば、シリコン基板が使われるが、その他にも多様な材質の基板が使われる。前記成長層120は、基板110上に所定の物質を薄膜形態に蒸着することで形成される。前記成長層120は、後述するグラフェン140(図3A)が成長される層であって、例えば、金属またはGeなどで形成される。ここで、前記金属は、Ni,Pt,Ru,Co,Ir,Cuのような遷移金属を含む。しかし、これらに限定されるものではない。一方、前記成長層120がGeで形成された場合には、汚染されず、厚さが均一なグラフェン140を成長させることができる。前記成長層120は、例えば、約数nmの厚さを有する。かかる成長層120の厚さは、後述するようにグラフェン140の幅Wを決定する。次いで、前記成長層120の上面に保護層130を形成する。前記保護層130は、成長層120の上面に、例えば、シリコン酸化物を蒸着することで形成される。一方、前記保護層130は、シリコン酸化物の代わりに、他の物質で形成されることも可能である。
【0022】
図2Aは、前記保護層130と成長層120とにグルーブ150を形成した形態を示す斜視図である。そして、図2Bは、図2AのIIB−IIB´線に沿ってカットして示す断面図である。
【0023】
図2A及び図2Bを参照すれば、前記保護層130及び成長層120を順次にエッチングして、所定の形態のグルーブ150を形成する。かかるグルーブ150を通じて、前記保護層130及び成長層120の側面と、前記基板110の上面とが露出される。前記グルーブ150は、エッチングマスク(図示せず)を通じて、保護層130及び成長層120を基板110の上面が露出されるまでエッチングすることで形成される。
【0024】
図3Aは、前記成長層120の側面からグラフェン140が成長された形態を示す斜視図である。そして、図3Bは、図3AのIIIB−IIIB´線に沿ってカットして示す断面図であり、図3Cは、図3Aの平面図である。
【0025】
図3Aないし図3Cを参照すれば、前記成長層120の露出された側面からグラフェン140を成長させる。すなわち、前記成長層120は、グルーブ150により、その側面が露出されているので、この成長層120の露出された側面のみでグラフェン140が成長する。かかるグラフェン140の成長は、例えば、化学気相蒸着(CVD: Chemical Vapor Deposition)により行われる。前記グラフェン140は、成長層120の側面から成長されるので、成長されるグラフェン140の幅Wは、成長層120の厚さと同一になる。これによって、前記グラフェン140は、例えば、約数nmの幅を有する。そして、前記成長層120の厚さを調節すれば、所望の幅を有するグラフェン140が得られる。
【0026】
以上のように、グルーブ150を通じて成長層120の側面を露出させ、この露出された成長層120の側面からグラフェン140を成長させれば、非常に狭い幅のグラフェン140を容易に大面積上に形成できる。一方、以上では、前記成長層120の二つの側面が露出され、この露出された二つの側面からグラフェン140が成長された場合が説明されたが、本実施形態では、これに限定されず、前記グルーブ150の形態を変化させることで、前記成長層120の一側面または三つ以上の側面が露出されてもよい。
【0027】
本実施形態によって製作された図3Aないし図3Cに示すグラフェン構造体を電極(図示せず)と接合することで、グラフェン素子として製作できる。一方、図3Aないし図3Cに示すグラフェン構造体において、グラフェン140のみを分離して電極と接合することで、グラフェン素子を製作することもできる。
【0028】
図4は、本発明の他の実施形態によるグラフェン構造体を示すものである。図4を参照すれば、基板210上に第1成長層221、第1保護層231、第2成長層222及び第2保護層232が順次に形成されている。そして、前記第1成長層221、第1保護層231、第2成長層222及び第2保護層232には、前記基板210の上面を露出させるグルーブ250が形成されている。これによって、前記グルーブ250を通じて、前記第1成長層221、第1保護層231、第2成長層222及び第2保護層232の側面も露出される。そして、露出された前記第1及び第2成長層221,222の側面には、それぞれ第1及び第2グラフェン241,242が形成されている。一方、図4では、二つの成長層221,222と、二つの保護層231,232とが基板210上に交互に積層されている場合が例示的に示しているが、本実施形態では、これに限定されず、三つ以上の成長層と、三つ以上の保護層とが基板210上に交互に積層されることも可能である。
【0029】
図4に示すグラフェン構造体を製造する方法は、基板210上に複数個の成長層221,222と保護層231,232とが交互に積層されているという点のみを除ければ、前述した図1ないし図3Cに示すグラフェン構造体の製造方法と同一であるので、これについての詳細な説明は省略する。このように、本実施形態では、微細な幅を有する複数個のグラフェン241,242を水平だけでなく垂直にも配列できる。そして、このように立体的に配列された複数個のグラフェン241,242を有するグラフェン構造体に電極(図示せず)を接合することで、グラフェン素子を製作することも可能である。
【0030】
以上のような実施形態によって、非常に幅の狭いグラフェンを容易に形成でき、また、このように形成された幅の狭いグラフェンは、電子素子、光素子、センサー、キャパシタ、またはエネルギー素子のような多様な素子に応用される。
【0031】
図5ないし図7Dは、本発明の他の実施形態によるグラフェン素子の製造方法を説明するための図面である。
【0032】
図5は、基板310上に成長層320と保護層330とが順次に形成された形態を示すものである。図5を参照すれば、まず、基板310上に成長層320を形成する。前記基板310としては、例えば、シリコン基板が使われるが、これに限定されない。前記成長層320は、基板310上に、例えば、金属またはGeなどを薄膜形態に蒸着することで形成される。ここで、前記金属は、例えば、Ni,Pt,Ru,Co,Ir,Cuのような遷移金属を含むが、これらに限定されるものではない。一方、前記成長層320がGeで形成された場合には、汚染されず、厚さが均一なグラフェンを成長させることができる。前記成長層320は、例えば、約数nmの厚さを有する。かかる成長層320の厚さは、後述するように、第1グラフェンで形成されたチャネル343の幅を決定する。次いで、前記成長層320の上面に保護層330を形成する。前記保護層330は、成長層320の上面に、例えば、シリコン酸化物を蒸着することで形成される。
【0033】
図6Aは、第1、第2及び第3グルーブ351,352,353を形成した形態を示す斜視図である。そして、図6Bは、図6AのVIB−VIB´線に沿ってカットして示す断面図であり、図6Cは、図6AのVIC−VIC´線に沿ってカットして示す断面図である。図6Dは、図6Aの平面図である。
【0034】
図6Aないし図6Dを参照すれば、前記保護層330及び成長層320に、基板310の上面を露出させる第1グルーブ351を形成し、前記保護層330には、前記成長層320の上面を露出させる第2及び第3グルーブ352,353を形成する。ここで、前記第2及び第3グルーブ352,353は、前記第1グルーブ351の両端に連結されている。前記第1グルーブ351により、前記保護層330及び成長層320の側面も露出され、前記第2及び第3グルーブ352,353を通じて、前記保護層330の側面が露出される。前記第1、第2及び第3グルーブ351,352,353は、前記保護層330をエッチングして、成長層320の上面を露出させ、前記露出された成長層320の上面の一部をエッチングして、基板310の上面を露出させることで形成される。しかし、これに限定されるものではなく、前記第1、第2及び第3グルーブ351,352,353は、多様なエッチング順序により形成されてもよい。
【0035】
図7Aは、チャネル343、第1及び第2電極341,342を形成した形態を示す斜視図である。そして、図7Bは、図7AのVIIB−VIIB´線に沿ってカットして示す断面図であり、図7Cは、図7AのVIIC−VIIC´線に沿ってカットして示す断面図である。図7Dは、図7Aの平面図である。
【0036】
図7Aないし図7Dを参照すれば、前記第1、第2及び第3グルーブ351,352,353を通じて露出された前記成長層320の側面及び上面からグラフェンを成長させる。具体的に、前記第1グルーブ351を通じて、前記成長層320の側面が露出され、このように露出された成長層320の側面から、第1グラフェンを成長させる。これによって、前記第1グラフェンからなるチャネル343が形成される。かかるチャネル343は、成長層320の厚さに対応して、約数nmの幅を有する。一方、前記成長層320の厚さを調節すれば、所望の幅を有するチャネル343を形成できる。
【0037】
前記第2及び第3グルーブ352,353を通じて露出された前記成長層320の上面から、第2グラフェンを成長させる。これによって、前記第2グラフェンからなる第1及び第2電極341,342が形成される。前記第1グラフェンと第2グラフェンとをそれぞれ成長層320の側面及び上面から成長するので、前記第1グラフェンは、前記第2グラフェンに対して垂直に形成される。また、前記第1グラフェンと第2グラフェンとは、成長しつつ互いに電気的に連結される。これによって、前記第1及び第2電極341,342は、前記チャネル343と一体に形成される。前記第1及び第2グラフェンの成長は、例えば、化学気相蒸着(CVD)により行われる。
【0038】
以上のように、第1、第2及び第3グルーブ351,352,353により、前記成長層320の露出された側面及び上面から、それぞれ第1及び第2グラフェンを成長させることで、いずれもグラフェンからなるチャネル343、第1及び第2電極341,342を形成できる。これによって、第1及び第2電極341,342がチャネル343と一体に形成されたグラフェン素子を製作できる。したがって、金属からなる電極と、グラフェンからなるチャネルとを接合することで発生しうる接合不良問題が解決される。かかるグラフェン素子は、例えば、トランジスタとして使われる。
【0039】
本実施形態によって製作された図7Aないし図7Dに示すグラフェン素子において、基板310、成長層320及び保護層330を除去すれば、第1グラフェンからなるチャネル343と、第2グラフェンからなる第1及び第2電極341,342とで構成された電極一体型のグラフェン素子が製作される。しかし、用途によって、図7Aないし図7Dに示すグラフェン素子がそのまま使われることも可能である。
【0040】
一方、以上では、第1電極341と第2電極342との間に、二つのチャネル343が形成された場合が例示的に説明され、前記第1グルーブ351の形態を変形すれば、前記第1電極341と第2電極342との間に、一つのチャネルまたは三つ以上のチャネルを形成することも可能になる。
【0041】
図8には、四つのチャネル443を有するグラフェン素子を例示的に示している。図8を参照すれば、第1電極341と第2電極342との間に、四つのチャネル343が互いに平行に形成されている。図8に示すグラフェン素子を製造する方法は、前述した図5ないし図7Dで説明されたグラフェン素子の製造方法と類似している。
【0042】
具体的に、基板310上に成長層320と保護層330とを順次に形成した後、基板310を露出させる二つの第1グルーブ(図示せず)と、成長層320を露出させる第2及び第3グルーブ(図示せず)とを形成する。次いで、前記二つの第1グルーブを通じて露出された成長層320の側面から、第1グラフェンを成長させれば、四つのチャネル443が形成される。そして、前記第2及び第3グルーブを通じて露出された成長層320の上面から、第2グラフェンを成長させれば、第1及び第2電極341,342が形成される。ここで、前記第1及び第2電極341,342は、前記四つのチャネル443と一体に形成される。以上のように、第1グルーブ351の形態や個数を調節すれば、第1電極341と第2電極342との間に所望の個数のチャネル443を形成できる。
【0043】
以上のように、第1電極341と第2電極342との間には、多様な個数のチャネル443が電極341,342と一体に形成されたグラフェン素子を製作できる。これによって、前記チャネル443を通じて流れる電流の量を増大させ、また、あらゆるチャネル443が第1及び第2電極341,342に一体に形成されるので、構造的に非常に安定したグラフェン素子を具現できる。
【0044】
以上、本発明の実施形態が説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、トランジスタ関連の技術分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0046】
110,210 基板
120 成長層
130 保護層
140 グラフェン
150,250 グルーブ
221 第1成長層
222 第2成長層
231 第1保護層
232 第2保護層
241 第1グラフェン
242 第2グラフェン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に形成されるものであって、側面が露出された成長層と、
前記成長層の側面に成長されたグラフェンと、を備えることを特徴とするグラフェン構造体。
【請求項2】
前記成長層は、金属またはGeを含むことを特徴とする請求項1に記載のグラフェン構造体。
【請求項3】
前記グラフェンは、数nmの幅を有することを特徴とする請求項1に記載のグラフェン構造体。
【請求項4】
前記成長層の上面を覆うように形成された保護層を備えることを特徴とする請求項1に記載のグラフェン構造体。
【請求項5】
前記保護層上に交互に積層されるものであって、側面が露出された少なくとも一つの成長層及び保護層と、
前記少なくとも一つの成長層の側面に成長された少なくとも一つのグラフェンと、をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のグラフェン構造体。
【請求項6】
基板上に少なくとも一つの成長層及び保護層を交互に形成するステップと、
前記少なくとも一つの保護層及び成長層の側面、及び前記基板の上面を露出させる所定の形態のグルーブを形成するステップと、
前記グルーブを通じて露出された前記少なくとも一つの成長層の側面に少なくとも一つのグラフェンを形成するステップと、を含むことを特徴とするグラフェン構造体の製造方法。
【請求項7】
前記成長層は、前記基板上に金属またはGeを蒸着することで形成されることを特徴とする請求項6に記載のグラフェン構造体の製造方法。
【請求項8】
前記成長層は、数nmの厚さを有することを特徴とする請求項6に記載のグラフェン構造体の製造方法。
【請求項9】
前記保護層は、前記成長層上にシリコン酸化物を蒸着することで形成されることを特徴とする請求項6に記載のグラフェン構造体の製造方法。
【請求項10】
前記グラフェンは、化学気相蒸着法(CVD)により、前記成長層の露出された側面から成長されることで形成されることを特徴とする請求項6に記載のグラフェン構造体の製造方法。
【請求項11】
第1グラフェンを含む少なくとも一つのチャネルと、
前記少なくとも一つのチャネルの両端にそれぞれ連結されるものであって、第2グラフェンを含む第1及び第2電極と、を備えることを特徴とするグラフェン素子。
【請求項12】
前記第1及び第2電極は、前記チャネルと一体に形成されることを特徴とする請求項11に記載のグラフェン素子。
【請求項13】
前記第1グラフェンは、前記第2グラフェンに対して垂直に形成されつつ、前記第2グラフェンと電気的に連結されることを特徴とする請求項11に記載のグラフェン素子。
【請求項14】
前記第1電極と第2電極との間には、複数個の前記チャネルが設けられ、前記チャネルは、水平及び/または垂直に配列されることを特徴とする請求項11に記載のグラフェン素子。
【請求項15】
前記少なくとも一つのチャネルそれぞれは、数nmの幅を有することを特徴とする請求項11に記載のグラフェン素子。
【請求項16】
基板上に成長層及び保護層を順次に形成するステップと、
前記成長層及び保護層の側面、及び前記基板の上面を露出させる少なくとも一つの第1グルーブと、前記保護層の側面、及び前記成長層の上面を露出させる第2及び第3グルーブと、を形成するステップと、
前記第1グルーブを通じて露出された前記成長層の側面に少なくとも一つの第1グラフェンを成長させて、少なくとも一つのチャネルを形成するステップと、
前記第2及び第3グルーブを通じて露出された前記成長層の上面に第2グラフェンを成長させて、第1及び第2電極を形成するステップと、を含むことを特徴とするグラフェン素子の製造方法。
【請求項17】
前記第2及び第3グルーブは、前記少なくとも一つの第1グルーブの両端に連結されるように形成されることを特徴とする請求項16に記載のグラフェン素子の製造方法。
【請求項18】
前記第1及び第2電極は、前記少なくとも一つのチャネルと一体に形成されることを特徴とする請求項17に記載のグラフェン素子の製造方法。
【請求項19】
前記第1グラフェンは、前記第2グラフェンに対して垂直に形成されつつ、前記第2グラフェンと電気的に連結されることを特徴とする請求項18に記載のグラフェン素子の製造方法。
【請求項20】
前記成長層は、前記基板上に金属またはGeを蒸着することで形成されることを特徴とする請求項16に記載のグラフェン構造体の製造方法。
【請求項21】
前記成長層は、数nmの厚さを有することを特徴とする請求項16に記載のグラフェン構造体の製造方法。
【請求項22】
前記保護層は、前記成長層上にシリコン酸化物を蒸着することで形成されることを特徴とする請求項16に記載のグラフェン構造体の製造方法。
【請求項23】
前記第1及び第2グラフェンは、化学気相蒸着法(CVD)により、前記成長層の露出された側面及び上面から成長されることで形成されることを特徴とする請求項16に記載のグラフェン構造体の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate

【図6D】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図7C】
image rotate

【図7D】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−12736(P2013−12736A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−140620(P2012−140620)
【出願日】平成24年6月22日(2012.6.22)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【出願人】(507076931)成均▲館▼大學校 産學協力團 (12)
【Fターム(参考)】