説明

コンディショニング用途におけるカチオン性酸化多糖類

下限50,000、および、上限1,000,000の平均分子量(Mw)、および、少なくとも0.001ミリ当量/グラムのアルデヒド官能基の含量を有するカチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体であって、これらは、パーソナルケアおよび家庭用ケア組成物に用いられる。本カチオン性酸化多糖類は、加水分解試薬、酸化試薬を用いて、または、加水分解試薬と酸化試薬とを組合せて、連続またはバッチプロセスで製造される。パーソナルケアまたは家庭用ケア組成物は、本カチオン性酸化多糖類を、本発明のカチオン性酸化多糖類以外の活性成分の少なくとも1種を含むパーソナルケアまたは家庭用組成物に添加することによって製造される。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、パーソナルケアおよび家庭用組成物におけるカチオン性酸化多糖類組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
パーソナルケアおよび家庭用製品において、最終生成物で基材の増粘からコンディショニングに及ぶ機能を発揮させるために、カチオン性多糖類およびその他のポリマーが広く用いられている。用途に応じて、基材は、皮膚、毛髪、またはテキスタイル材料であり得る。
【0003】
ヘアケア製品において、カチオン性多糖類は、毛髪にコンディショニングを提供するために用いられている。それと同様のポリマーが、スキンケア製品において、皮膚にコンディショニング効果を提供することができる。それと同様のポリマーを洗浄剤や織物の柔軟仕上げ配合物に含ませた場合、コンディショニング、柔軟仕上げ、アンチピリング、色素の保持および静電防止特性を織物に付与することができる。
【0004】
ヘアコンディショニング剤は、毛髪の繊維表面上の角質化した薄片のクチクラまたは外被膜で機能する。クチクラの薄片は、屋根板のような重なり合った状態で配列している。クチクラの細胞構造は、A層(外クチクラ)と、B層(内クチクラ)とからなる。硫黄含有タンパク質からなる透明な外側のA層は、化学的、物理的および環境的なダメージから毛髪を保護している。従って、クチクラの状態は毛髪の状態の指標となり、ヘアコンディショニング製品は、クチクラの軸の層の強化と復元を目的としている。完全なクチクラにより、毛髪の強度、輝き、柔軟さ、滑らかさ、および、扱いやすさがもたらされる。(Conditioning Agents for Hair&Skin,R.SchuellerおよびP.Romanowski編,マルセル・デッカー社(Marcel Dekker,Inc.),ニューヨーク,ニューヨーク州,1999年)。
【0005】
ウェットおよびドライ状態での櫛通り易さの測定は、シャンプーおよびコンディショナー用途において、コンディショニング性能を測定するのに用いられる典型的な試験方法である。市販のカチオン性コンディショニングポリマーは、湿った毛髪を梳いた際に生じるウェットコーミング力を、ポリマーを含まないシャンプーに比べて30%〜50%減少させることが報告されている。
【0006】
従来、クレンジング製品には、専ら高分子量カチオン性ポリマーが用いられており、クレンジング系に要求されるコンディショニング効果を付与できるのは、高分子量のカチオン性ポリマーだけであると示唆されてきた(V.Andre,R.Norenberg,J.Rieger,P.Hoessel,Proceedings,第21回IFSCC国際会議会報(2000年,ベルリン),189〜199頁)。しかしながら、市場で入手できる高分子量のカチオン性グアールコンディショニングポリマーには欠点があり、例えば、シャンプー、ボディ洗剤、コンディショナー、スキンケア、サンケア、ランドリー製品などで用いられる界面活性剤系との不相溶性である。加えて、上記ポリマーは、最終生成物の粘度に寄与し、これは望ましくないことが多い。高分子量のカチオン性グアールポリマーはまた、水溶液に分散および溶解させることが困難であることも知られている。
【0007】
米国特許第6,210,689号(B1)は、ケラチン物質を処理するための主鎖に結合したカチオン性およびアニオン性基を含む両性グアールガム組成物の使用を開示している。この組成物は、シャンプーのような化粧品、局所用スプレー、デンタルケア製品、および、芳香剤および/または抗菌剤を含む製品の水系に用いられる。
【0008】
米国特許第5,756,720号は、主鎖に付着した非イオン系およびカチオン性基を有するポリガラクトマンナン組成物の製造プロセスを説明している。この特許は、この組成物を含むクレンジング界面活性剤配合物において高い光学的透明度を達成したことを説明している。しかしながら、この組成物のヒドロキシプロピルカチオン性ポリガラクトマンナンは、WO99/36054で説明されているように、コンディショニング性能において不足があることがわかっている。
【0009】
米国特許第5,489,674号は、水性アルコールの加工を含む特別なプロセスによって製造されたポリガラクトマンナンガムおよびポリガラクトマンナンゴム組成物の製造プロセスを説明している。この生成物は、水溶液100部中のポリマー0.5部において、波長500〜600nmで、透過率が85〜100%であると説明されている。パーソナルケア用途におけるこの材料の使用が開示されている。
【0010】
日本国特許出願平10[1998]−36403号は、ヘアおよびスキンケア製品で用いるための、分子量分布の80%以上が4,500〜35,000の範囲にあるポリガラクトマンナン分解生成物を用いた化粧品組成物を開示している。
【0011】
米国特許第5,480,984号および6,054,511号は、水性の、高固体低粘度の多糖類組成物、および、多糖類と過酸化水素(酸化剤)とを反応させ、25℃で固体含量が約20%〜約50%であり、粘度が9500mPa.s未満の生成物を生産することによる、その組成物の製造方法を開示している。セルロースエーテル、グアールおよびグアール誘導体は、例えば化粧品において多種多様な用途を有する多糖類として開示されている。
【0012】
米国特許出願番号20030199403(A1)は、洗浄効果のある界面活性剤、カチオン性グアール誘導体および水性担体からなるシャンプー組成物を開示している。このカチオン性グアール誘導体は、約1.25ミリ当量/g〜約7ミリ当量/gの電荷密度、および、約10,000〜約10,000,000の分子量を有する。
【0013】
高度にカチオン置換されたカチオン性HEC、例えばUケアポリマー(Ucare Polymer)JR400TMが、繰り返し仕様した後に「ビルドアップ」問題が生じるものとして製造業者によって引用されている。ある製造業者は、ビルドアップ問題をなくすために、より低いカチオン置換レベルを有するカチオン性HECの使用を推薦している(“Cationic Conditioners that Revitalize Hair and Skin”,Amerchol Product Literature,WSP801,1998年7月)。この製造業者によれば、ビルドアップとは、ポリマーが基材へ結合することによって、その後のクレンジング処理においてポリマーが基材から分離しにくくなること、と定義されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
市場において、広範な界面活性剤との相溶性を有し、優れたコンディショニング性能を有するパーソナルケアおよび家庭用配合物を提供することができるカチオン性コンディショニングポリマーがなお必要とされている。本発明は、広範な界面活性剤との相溶性を有する優れたコンディショニング性能、を有するだけでなく、透明度が必ずしも重要ではないような組成物に配合するのに経済的であるカチオン性コンディショニングポリマーを提供することによってこの必要性を満たすものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
発明の簡単な要約
本発明は、下限50,000、および、上限1,000,000の重量平均分子量(Mw)を有し、少なくとも0.001ミリ当量/グラムのレベルのアルデヒド官能基を有する、少なくとも1種のカチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体を含むパーソナルケアおよび家庭用組成物に関する。
【0016】
カチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体のブルックフィールド粘度は、好ましくは、スピンドル4を30rpmで用いた場合、多糖類の固体が10重量%で、25℃で、下限30cps、および、上限20,000cpsであるが、ただし、前記多糖類の粘度が20,000cpsより大きい場合、ブルックフィールド粘度は、スピンドル4を0.3rpmで用いて、10重量%の固体含量で、25℃で、下限20,000cps、および、上限2,000,000と測定される。この粘度の範囲は、カチオン性の酸化ポリガラクトマンナンにとって特に好ましい。
【0017】
本発明はさらに、パーソナルケアまたは家庭用組成物の製造方法に関し、本方法は、カチオン性酸化多糖類を、本発明のカチオン性酸化多糖類以外の活性成分の少なくとも1種を含むパーソナルケアまたは家庭用組成物に添加すること、を含む。
【0018】
発明の詳細な説明
本発明によれば、驚くべきことに、本発明のカチオン性酸化多糖類は、クレンジング製品、例えばシャンプー、1つで2つの機能を持ったシャンプー(すなわち毛髪をきれいにし、コンディショニングする)、1つで3つの機能を持ったシャンプー(すなわちきれいにし、コンディショニングし、整髪する)、コンディショナー、シャワージェル、液体石鹸、ボディ洗剤、整髪製品、髭剃り用ジェル/クリーム、ボディクリーナー、および、固形石鹸において、望ましいコンディショニング効果または潤滑効果を付与できることがわかった。ウェットおよびドライコーミング力をよく減少させるコンディショニングまたは潤滑特性が要求される様々なクレンジングシャンプー界面活性剤系に本発明のポリマーを含ませた場合、そのような特性を毛髪に付与する。また、本発明のポリマーを、スキンケア、サンケア、ボディ洗剤、ボディクリーナーおよび固形石鹸に含ませた場合、より柔軟な感触のコンディショニングまたは潤滑特性を皮膚に付与する。
【0019】
同様のコンディショニングまたは潤滑効果が、コンディショニング性能が要求される界面活性剤ベースの家庭用クレンジング製品配合物、例えば食器洗い用洗浄剤、ランドリー用洗浄剤、織物用柔軟剤、および、静電防止製品において予想される。織物用柔軟剤およびランドリー用洗浄剤におけるコンディショニングとは、より柔軟な感触、アンチピリング、色素の保持を織物に与えること、および、静電作用をなくすこと、を意味する。
【0020】
前記多糖類または誘導体化された多糖類のカチオン性官能基は、既知の方法によって、主鎖に添加することができる。例えば、多糖類材料と、第三アミノまたは第四アンモニウムアルキル化試薬、例えば2−ジアルキルアミノエチル塩化物、および、第四アンモニウム化合物、例えば3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、および、2,3−エポキシ−プロピルトリメチルアンモニウム塩化物とを、十分な時間、十分な温度で反応させてもよい。好ましい例としては、グリシジルトリアルキルアンモニウム塩、および、3−ハロ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩、例えばグリシジルトリメチルアンモニウム塩化物、グリシジルトリエチルアンモニウム塩化物、グリシジルトリプロピルアンモニウム塩化物、グリシジルエチルジメチルアンモニウム塩化物、グリシジルジエチルメチルアンモニウム塩化物、および、それらに対応する臭化物およびヨウ化物;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルエチルジメチルアンモニウム塩化物、および、それらに対応する臭化物およびヨウ化物;および、第四アンモニウム化合物、例えばイミダゾリン環含有化合物のハロゲン化物が挙げられる。
【0021】
カチオン性多糖類はまた、その他の置換基を含んでもよく、例えば、非イオン系置換基(すなわちヒドロキシアルキル)であり、ここで、アルキルは、1〜30個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状の炭化水素成分(例えば、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル)を示し、また、アニオン性置換基(例えばカルボキシメチル基)は、任意である。これら任意の置換基は、試薬と反応させることによって多糖類ポリマーに連結させるが、この試薬は、例えば(1)ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基またはヒドロキシブチル基を得るための、アルキレンオキサイド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)であり、または、(2)カルボキシメチル基を得るためには、クロロメチル酢酸である。誘導体化したポリガラクトマンナンを製造するプロセスは、当業界周知である。
【0022】
多糖類は、数種の既知の試薬および方法によって、酸化することができ、例えば、(1)生化学的な酸化剤(例えばガラクトースオキシダーゼ)、(2)化学酸化剤(例えば過酸化水素)、(3)高速撹拌およびせん断機を用いた物理的な方法、(4)熱的方法、および、(5)これら試薬および方法の混合物によって参加することができる。
【0023】
本発明によれば、優れたコンディショニング特性を有するパーソナルケアまたは家庭用組成物を製造するのに用いられるカチオン性酸化多糖類は、好ましくは、酸化試薬を単独で用いて製造するか、または、分子量を減少させる、および/または、酸化された官能基を導入する生化学的な試薬などのその他の試薬と組合せて用いて製造する。最適な結果を達成するためには、プロセスに酸化工程を、それのみで、または、その他の試薬と共に含ませることが必要である。
【0024】
酸化剤としては、ポリマー構造に酸素原子を取り込ませるあらゆる試薬が挙げられる。いくつかの酸化試薬はまた、ポリマーの分子量を減少させるように作用することもある。これら二重の機能を有する酸化剤の例は、過酸化物、過酸、過硫酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸塩、次亜塩素酸塩、および、酸素である。分子量を減少させない生化学的な酸化剤の例は、オキシダーゼである。本発明において有用なオキシダーゼの特定の例は、ガラクトースオキシダーゼ、および、当業者既知のその他の生化学的な酸化剤である。
【0025】
酸化剤を使用して製造されたカチオン性ポリマーは、パーソナルケアおよび家庭用組成物で一般的に用いられている多種多様な界面活性剤系において、酸化剤で処理されていないカチオン性ポリマーよりも高い溶解性を有するという点で、本発明の生成物を製造するためのプロセスに酸化剤を取り入れることが有用であることがわかった。
【0026】
上述したように、本発明のパーソナルケアおよび家庭用組成物を製造するのに用いられる製品を製造するために、プロセスに酸化剤を取り込むことによって、ポリマー組成物にアルデヒド基が導入される。これらポリマーは、少なくとも0.001ミリ当量(アルデヒド)/グラム(多糖類)(ミリ当量/g)を含むことがわかった。アルデヒド含量の上限は、約1.0ミリ当量/gである。
【0027】
本発明によれば、カチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体は、一般的に、下限約0.001、および、上限約3.0のカチオン性の置換度(DS)を有する。カチオン性DSの下限は、好ましくは0.01、より好ましくは0.05である。カチオン性DSの上限は、好ましくは、2.0、より好ましくは1.0、さらにより好ましくは0.25である。本発明のカチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体は、一般的に、下限約50,000、および、上限約1,000,000の重量平均分子量(Mw)を有する。好ましくは、Mwの下限は、約75,000、より好ましくは約100,000である。Mwの上限は、好ましくはは約600,000、より好ましくは約300,000、さらにより好ましくは約150,000である。
【0028】
本発明によれば、パーソナルケア活性成分は、使用者の体にいくつかの利点を提供しなければならない。パーソナルケア製品としては、ヘアケア、スキンケア、サンケア、および、口腔ケア製品が挙げられる。本発明に係るパーソナルケア製品に適切に含ませることができる物質の例は、これらに限定されないが、以下の通りである:
1)香料;芳香剤および消臭香料の形態で嗅覚的反応を引き起こし、香りに対する反応を提供することに加えて、体の悪臭を減少させることができる;
2)皮膚用冷却剤、例えばメントール、酢酸メンチル、メンチルピロリドンカルボキシレートN−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド、およびその他のメントール誘導体;皮膚に冷却感の形態で触覚的反応を引き起こす;
3)皮膚軟化薬、例えばミリスチン酸イソプロピル、シリコーン材料、鉱油および植物油;皮膚の潤滑性を増すような形態の触覚的反応を引き起こす;
4)香料以外の消臭剤;その機能は、皮膚表面のミクロフローラ、特に体の悪臭の発生に関与するミクロフローラのレベルを減少または除去することである。また、香料以外の消臭剤の前駆体も使用できる;
5)制汗活性物質;その機能は、皮膚表面での発汗現象を減少または排除することである;
6)保湿剤;皮膚に水分を加えること、または、皮膚から水分の蒸発を防ぐことのいずれかによって皮膚を湿潤した状態に保つ;
7)クレンジング剤;汚れや油を皮膚から除去する;
8)日焼け止め活性成分;UVなどの太陽からの有害な光線から皮膚および毛髪を保護する。本発明によれば、治療的に有効な量は、通常は、組成物の0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%と予想される;
9)ヘアートリートメント剤;毛髪をコンディショニングし、毛髪をきれいにし、毛髪のもつれをほどき、整髪剤、ボリュームを出し光沢を増す物質、ふけ防止剤、毛髪成長促進剤、毛髪用染料および色素、毛髪用香料、ヘアリラクサー、毛髪の脱色剤、ヘアモイスチャライザー、毛髪のオイルトリートメント剤、および、縮れ防止剤として作用する;
10)口腔ケア剤、例えば歯みがき剤、および、マウスウォッシュ;歯と歯茎をきれいにし、白色化し、脱臭し、および、保護する;
11)義歯接着剤;義歯に接着特性を提供する;
12)シェービング製品、例えばクリーム、ジェルおよびローション、ならびに、かみそり刃を潤滑させるシート;
13)ティッシュペーパー製品、例えばモイスチャライジング、または、クレンジングティッシュ;
14)化粧品、例えばファンデーションパウダー、リップスティック、および、アイケア;および、
15)テキスタイル製品、例えばモイスチャライジングおよび/またはクレンジング用拭き取り繊維、および、おむつ;
16)ネイルケア製品、例えばマニキュア。
【0029】
本発明によれば、家庭用ケア活性成分は、使用者に、いくつかの利点を提供しなければならない。本発明において適切に含ませることができる物質の例は、これらに限定されないが、以下の通りである:
1)香料;芳香剤および消臭香料の形態で嗅覚的反応を引き起こし、香りに対する反応を提供することに加えて、悪臭を減少させることができる;
2)昆虫忌避剤;その機能は、特定の領域から、または、皮膚への攻撃から昆虫を締め出すことである;
3)泡生成剤、例えばフォームまたは泡を生成する界面活性剤;
4)ペット脱臭剤、例えばペットの臭いを減少させるピレトリン;
5)ペット用シャンプー剤および活性物質;その機能は、皮膚および毛髪表面から汚れ、異物および微生物を除去し、皮膚および毛髪をコンディショニングすることである;
6)工業グレードの固形、シャワージェル、および、液体石鹸活性物質;皮膚から微生物、汚れ、グリース、および、油を除去し、皮膚を衛生的にし、皮膚をコンディショニングする;
7)多目的型クリーニング剤;台所、浴室、公共施設のような領域の表面から汚れ、油、グリース、微生物を除去する;
8)消毒成分;家または公共施設で微生物を殺す、または、その成長を防ぐ;
9)敷物および室内装飾材料用クリーニング活性物質;汚れや異物を表面から浮き上がらせて除去し、また、柔軟仕上げと香りを付与する;
10)ランドリー用柔軟剤活性物質;静電気を減少させ、織物の感触を柔らかくする;
11)ランドリー用洗浄成分;汚れ、油、グリース、しみを除去し、微生物を殺す;
12)食器洗い洗浄剤;しみ、食べ物、微生物を除去する;
13)便器クリーニング剤;しみを除去し、微生物を殺し、脱臭する;
14)ランドリープレスポット活性剤;衣服からのしみの除去を促進する;
15)織物用サイズ剤;織物の外観を向上させる;
17)乗り物用クリーニング活性剤;乗り物および器具から汚れ、グリースなどを除去する;
18)潤滑剤;部品間の摩擦を減少させる;および、
19)テキスタイル製品、例えば粉塵回収のための拭き取り繊維または消毒用の拭き取り繊維。
【0030】
上記のパーソナルケアおよび家庭用活性成分のリストは、単なる例であり、用いることができる活性成分の完全なリストではない。これらのタイプの製品で用いられるその他の成分は、当業界で周知である。従来用いられる上記成分に加えて、本発明に係る組成物はまた、場合により、これらに限定されないが、着色剤、保存剤、抗酸化剤、栄養サプリメント、アルファまたはベータヒドロキシ酸、活性増強剤、乳化剤、機能性ポリマー、増粘剤(例えば塩、すなわちNaCl、NHClおよびKCl、水溶性ポリマー、すなわちヒドロキシエチルセルロース、および、脂肪族アルコール、すなわちセチルアルコール;水膨潤性材料、例えばクレイおよびシリカ)、1〜6個の炭素を有するアルコール、脂肪または脂肪族化合物(すなわち脂肪アミド、および、脂肪酸エステル、および、脂肪族アルコールポリエチレングリコールエーテル)、抗菌性化合物、ジンクピリチオン、シリコーン材料、炭化水素ポリマー、皮膚軟化薬、油、界面活性剤、医薬品、フレーバー、芳香剤、懸濁化剤(すなわちキサンタンガム、カルボマー、クレイ、および、シリカ)のような成分、および、それらの混合物が挙げられる。
【0031】
本発明によれば、本発明のカチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体とのブレンドで用いることができる機能性ポリマーの例としては、水溶性ポリマー、例えばカルボポール(Carbopol)(R)製品のようなアクリル酸ホモポリマーおよびアニオン性および両性アクリル酸コポリマー、ビニルピロリドンホモポリマー、ならびに、カチオン性ビニルピロリドンコポリマー;非イオン系、カチオン性、アニオン性および両性セルロール系ポリマー、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ならびに、カチオン性ヒドロキシプロピルセルロース;クレイ;アクリルアミドホモポリマー、ならびに、カチオン性、両性および疎水性アクリルアミドコポリマー、ポリエチレングリコールポリマーおよびコポリマー、疎水性ポリエーテル、疎水性ポリエーテルアセタール、疎水性修飾したポリエーテルウレタンおよびその他のポリマー(会合性ポリマーという)、疎水性セルロール系ポリマー、ポリエチレンオキサイド−プロピレンオキサイドコポリマー、ならびに、非イオン系、アニオン性、疎水性、両性およびカチオン性多糖類、例えばキサンタン、キトサン、カルボキシメチルグアール、アルギン酸塩、ヒドロキシプロピルグアール、カルボキシメチルグアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、グアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、ヒドロキシプロピルグアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物が挙げられる。
【0032】
本発明によれば、用いることができるシリコーン材料としては、特に、組成物中で不溶性のポリオルガノシロキサンが挙げられ、これは、ポリマー、オリゴマー、油、ワックス、樹脂、または、ゴムの形態が可能である。
【0033】
オルガノポリシロキサンは、Walter Nollの「Chemistry and Technology of Silicones」(1968年)アカデミック・プレス(Academic Press)でより詳細に定義されている。これらは、揮発性でもよいし、不揮発性でもよい。
【0034】
揮発性の場合、シリコーンは、より特定には、60℃〜260℃の沸点を有するものから選択され、さらにより特定には、以下から選択される:
(i)3〜7個、好ましくは4〜5個のケイ素原子を含む環状シリコーン。これらは、例えば、特に、ユニオン・カーバイド(Union Carbide)より名称「揮発性シリコーン7207」で販売されているオクタメチルシクロテトラシロキサン、または、ローヌ・プーラン(Rhone−Poulenc)より「シルビオーネ(Silbione)70045V2」で販売されているオクタメチルシクロテトラシロキサン、ユニオン・カーバイドより名称「揮発性シリコーン7158」で販売されているデカメチル−シクロペンタシロキサン、および、ローヌ・プーランより「シルビオーネ70045V5」で販売されているデカメチル−シクロペンタシロキサン、および、それらの混合物である。
【0035】
また、環状シリコーンとオルガノシリコーン化合物との混合物、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサンと、テトラトリメチルシリルペンタエリトリトールの混合物(50/50)、および、オクタメチルシクロテトラシロキサンと、オキシ−1,1’−ビス(2,2,2’,2’,3,3’−ヘキサトリメチルシリルオキシ)ネオペンタンとの混合物も挙げられる;
(ii)2〜9個のケイ素原子を有し、25℃で5×10−6/s未満またはそれと同等の粘度を有する直鎖状揮発性シリコーン。例としては、東レ・シリコーン社(Toray Silicone company)より名称「SH 200」で販売されているデカメチルテトラシロキサンが挙げられる。このカテゴリーに属するシリコーンはまた、Cosmetics and Toiletries,91巻,1月,76,27〜32頁,Todd&Byers“Volatile Silicone Fluids for Cosmetics”で公開された記事に説明されている。
【0036】
好ましくは、不揮発性シリコーン、より特定にはポリアリールシロキサン、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、シリコーンゴムおよび樹脂、オルガノ官能基で修飾したポリオルガノシロキサン、ならびに、それらの混合物が用いられる。
【0037】
本発明によれば、使用可能なシリコーンポリマーおよび樹脂は、特に、200,000〜1,000,000の高い数平均分子量を有するポリジオルガノシロキサンであり、溶媒中で単独で、または、混合物として用いられる。この溶媒は、揮発性シリコーン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)油、ポリフェニルメチルシロキサン(PPMS)油、イソパラフィン、ポリイソブチレン、塩化メチレン、ペンタン、ドデカンおよびトリデカン、またはそれらの混合物から選択することができる。
【0038】
これらシリコーンポリマーおよび樹脂の例は、以下の通りである:
ポリジメチルシロキサン、
ポリジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサンゴム、
ポリジメチルシロキサン/ジフェニルメチルシロキサン、
ポリジメチルシロキサン/フェニルメチルシロキサン、および、
ポリジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサンメチルビニルシロキサン。
【0039】
本発明においてより特定に用いることができる製品は、以下のような混合物である:
(a)鎖の末端がヒドロキシル化されたポリジメチルシロキサン(CTFAディクショナリー(CTFA dictionary)の命名法に従ってジメチコノールという)から形成された混合物、および、環状ポリジメチルシロキサン(CTFAディクショナリーでの命名法に従ってシクロメチコンという)から形成された混合物、例えばダウ・コーニング社(Dow Corning Company)で販売されている製品Q21401;
(b)ポリジメチルシロキサンゴムから環状シリコーンと共に形成された混合物、例えば、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)で販売されている製品SF1214シリコーンフルイド;この製品は、SF30ゴムであり、数平均分子量が500,000のジメチコンに相当し、SF1202シリコーンフルイドオイル(デカメチルシクロペンタシロキサンに相当する)に溶解する;および、
(c)粘度が異なる2種のPDMS、より特定にはPDMSゴム、および、PDMSオイル(例えばゼネラル・エレクトリック社の製品SF1236)から形成された混合物。この製品は、好ましくは、15%のSE30ゴム、および、85%のSF96オイルを含む。
【0040】
より詳細に本発明を理解するために、以下の実施例を参照することができるが、これらは本発明をさらに説明することを意図したものであって、限定する意味に解釈されない。全ての部およびパーセンテージは、特に他の指定がない限り重量に基づく。
【実施例】
【0041】
実施例
I.化学酸化試薬の使用−(4工程の標準的な分解方法)
材料
カチオン性ポリガラクトマンナン(グアールヒドロキシプロピル塩化トリモニウム)−ハーキュレス社(Hercules,Incorporated),CAS#65497−29−2
フマル酸,P.A−アクロス/フィッシャー・サイエンティフィック(Acros/Fisher Scientific),CAS#110−17−8
ダウ・コーニング200(R)フルイド,50CST.−シリコーンオイル−ネスラブ(Neslab)オイルバス用,CAS#63448−62−9
カトン(R)CG 安定化殺生剤/保存剤−ローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas Co),CAS#混合物,MSDSを参照
過酸化水素,30%−JTベーカー(JTBaker)−CAS#7722−84−1
EMクワント(EM Quant)過酸化物試験ストリップ,EMサイエンス(EM Science)製。
【0042】
【表1】

【0043】
手順
第一工程の脱イオン水の重さを量り、ビーカーに仕込み、バス中でビーカーをチェーンクランプを用いて懸濁した。カフラモ(Caframo)のスティーラーモデルBDC−3030に、カフラモ「U」型4”(アンカー)パドルを取り付け、バッチ中にデジタルアラーム温度計プローブを取り付けた。ビーカーをサランフィルム(saran film)で覆って水分の損失を最小化した。水を、〜95℃に設定されたオイルバス中で〜50rpmで撹拌しながら、85〜90℃に加熱した。バス温度は、バッチ温度を85〜90℃に維持するのに必要な程度に調節した。バス中で油の循環を促進するために、2”プロペラブレードを備えた追加のカフラモのミキサーモデルRZR−1を低速で用いた。
【0044】
スティーラー速度を体積が許容する限り〜100rpmまで高め、過酸化物の全装入量の4分の1を、適切なサイズの重量を量った皮下注射器を用いて、サランの覆いを貫通させて過酸化物を注入することによってビーカーに加えた。ビーカーの内容物を〜5分間混合した。次に、ビーカーの覆いをごくゆっくり除去し、カチオン性ポリガラクトマンナンの総装入量の4分の1を混合しながらビーカーに移した。スティーラーの撹拌速度を十分なボルテックス速度が維持されるように調節した。特に最初のポリガラクトマンナン添加の際に、多少かたまりが生じることがあるが、小さいかたまりであれば粘度が増加するに従って溶解し得る。覆いを取り除き、次のポリマー添加が可能な程度に粘度が減少するまで温度85〜90℃で混合し続けた。
【0045】
次のさらなる添加の前に、ポリマーが溶解して粘度が減少する時間を考慮して、過酸化物とポリマーの添加を総計4回繰り返し、Hとポリガラクトマンナンの全装入量を添加した。必要に応じて、ビーカー中の水の量を、各インターバルで水分が損失した分だけ調節した。最後の添加の後、1時間混合し続け、次に、残留した過酸化物の量をEMクワント過酸化物試験ストリップを用いて調べた。ミキサーを止め、サランに小さい穴を作り、そこに試験ストリップの感知領域を溶液に1秒浸した。過量の材料を試験ストリップから振り落とし、15秒後、試験ストリップの感知領域の色をコンテナーの目盛りと比較した。H量が<50ppmになるまで反応を続けた。注:試験ストリップの感知領域は、過酸化物が大量に存在すると暗褐色に変化すると予想される。この場合、少量の溶液サンプル(〜5g)を慎重に抽出し、その範囲の検出で試験ストリップの読み取りができる程度の量の室温の脱イオン水で希釈する。
【0046】
バスの加熱を止め、油をネスラブのFTC−350クーラーを通して別に移動させた。油が十分に冷却されたら、ビーカーをバスから慎重に取り出し(シリコーンオイルで滑りやすくしてある)、バッチの正味の重量を測定した。補填するのに必要な水の量を決定し、補填する水と、1.0%ガーマベンII(Germaben II)製品とを予備混合し、水/ガーマベンII混合物を手動で撹拌しながら加えた。溶液が極めて粘性になったら、ビーカーをバスに戻し、機械撹拌で安定化殺生剤と補填する水とを添加した。pH、ブルックフィールド粘度および必要に応じた分析を試験するための安定性を維持するために、ビーカーの内容物を暖かいうちに適切なコンテナーに封入した。
【0047】
コーミング試験
ウェットコームおよびドライコーム測定は、インストロン(Instron)の器具で、中度のアニオン性の界面活性剤ベースのシャンプーまたは非イオン系界面活性剤シャンプーでシャンプーした、穏かに脱色した欧州人の毛髪ひと房を用いて行われた。
【0048】
ウェットコームおよびドライコームエネルギーの減少パーセントは、方程式(1)で示すように定義される。カチオン性ポリマーを含むシャンプーでシャンプーした後、毛髪ひと房をコーミングするのに必要なエネルギーを、4.5重量%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)溶液で2回シャンプーした毛髪ひと房をコーミングするのに必要なエネルギーから引いた。次に、その引いた残りを、SLS溶液で洗浄した毛髪ひと房をコーミングするのに必要なエネルギーで割った。その値に100を掛けて、コーミング力の減少パーセントとした。カチオン性コンディショニングポリマーが毛髪をコンディショニングしている場合、減少パーセントは通常は正数である。
【0049】
(1)[エネルギー(ポリマー非含有)(gf−mm)−エネルギー(ポリマー含有)]/エネルギー(ポリマー非含有)]×100=コーミングエネルギーの減少パーセント
【0050】
実施例1
上述の標準的な分解方法を用いた。約935gの水を1500mlビーカーに仕込み、温度が約120℃に設定されたオイルバスに置いた。次に、オイルバス中でビーカーを温度約85〜95℃に加熱し、この温度で維持した。ダブルの2”プロペラブレードミキサーをビーカーに挿入し、少量のN−ハンス(N−Hance)(R)3205カチオン性グアール製品(ハーキュレス社,ウィルミントン,デラウェア州)を撹拌しながら加えた。次に、少量の過酸化物を混合を続けながらビーカーに加えた。この混合物の粘度は高くなり、次の量のポリマーと過酸化物が添加できる程度に粘度が低くなるまで85〜95℃で混合し続けた。ポリマーと過酸化物の添加を3回繰り返し、ポリマーと過酸化物の全量の添加を完了させた。このさらなるポリマーと過酸化物の添加の際、多少の水が蒸発した。従って、添加終了時に、水分の損失分だけ水の量を調節した。残留した過酸化物の量を、ビーカー中で試験ストリップを用いて定期的に調べ、過酸化物の残量が50ppm未満になるまで反応を続けた。次に、オイルバスを閉鎖し、ビーカーを周囲温度まで冷却した。ガーマベン(R)II安定化殺生剤/保存剤(ISP社(ISP Incorporated),ウェイン,ニュージャージー州)を、ビーカーに加えた。
【0051】
以下に示す表1(実験A〜F)に、この実験に関する成分を示す。
【0052】
【表2】

【0053】
実施例2
実験G、HおよびIは、上記の実施例1に記載の手順に従った(ただし、オイルバスの温度をサンプル温度が約85〜90℃に維持されるように調節し、1.0%過酸化水素溶液を6.0%溶液の代わりに用いたことを除く)。また、ポリマーと過酸化物の添加の順番を逆にして、最初に過酸化物を加え、次にポリマーを添加した。以下に示す表2で実験G、HおよびIの成分を説明する。
【0054】
実施例3
以下の実験(表2;実験J、KおよびL)において、上記の実施例2で用いられた手順が用いられた(ただし、N−ハンス(R)3205ポリマーの代わりに、N−ハンス(R)3215製品(フマル酸含有)を用いたことを除く)。
【0055】
【表3】

【0056】
実施例4
この実施例4の一連の実験M、NおよびOでは、実施例3で用いられたのと同じ手順に従ったが(表3に示す)、ただし、以下のことに留意すること:(a)実験Mに関しては、ジャガー(Jaguar)(R)C−13−Sカチオン性グアール製品(ローディア社(Rhodia Incorporated),クランベリー,ニュージャージー州)を用いたこと、(b)実験Nに関しては、ジャガー(R)C−162カチオン性ヒドロキシプロピルグアール製品(ローディア社,クランベリー,ニュージャージー州)を用いたこと、および、(c)実験Oに関しては、加熱のみで分解させたN−ハンス(R)3215カチオン性グアール製品(ハーキュレス社,ウィルミントン,デラウェア州)を用い、過酸化物は用いなかったことを除く。
【0057】
実験Oでは、第一のポリマー添加の後、極めて粘性になった。第二および第三のポリマー添加を半分に減らしたが、粘度は極めて高いままであった。製造を中止し、ガーマベン保存剤は加えなかった。本実施例により、過酸化水素非存在下での熱的分解は極めてゆっくり進行することが示された。
【0058】
【表4】

【0059】
実施例5
この実施例5の実験P、QおよびRでは、実施例2で用いられたのと同じ配合と手順を用いた(表4に示す)。
【0060】
【表5】

【0061】
実施例6
この実施例6の実験S、T、U、V、WおよびXでは、実施例3の一連の実験J、KおよびLで用いられたのと同じ手順を用いた(表5に示す)。実験XおよびYでは、水道水の
濃度は、ガロン表示であり、全ての材料濃度はポンド表示である。実験WおよびXでは、N−ハンス3215カチオン性グアール粉末の代わりに、N−ハンス3215水溶液で湿潤させたカチオン性グアールのスプリットを用い、カチオン性グアールのスプリットをpH6.5まで中和するために、フマル酸の代わりに塩酸を用いた。反応終了時に、残留した過酸化物を分解するためにメタ重亜硫酸ナトリウムを添加した。さらに実験Xの生成物を、水酸化ナトリウムで、pH8で30分間処理し、続いて希塩酸で中和した。実験Vからの生成物は、0.035ミリ当量/グラムのアルデヒド含量、61,000のMwを有していた。実験Uからの生成物は、50,400の分子量を有していた。実験Yについては、反応器を90℃に加熱した後に、全ての過酸化水素とリンゴ酸を添加した。N−ハンスカチオン性グアールを固体20%のスラリーとして反応器に添加した。反応のpHを6に維持し、反応終了時に、残留した過酸化水素を分解するためにメタ重亜硫酸ナトリウムを添加した。pH7に調節した後に、さらに実験Yの生成物を窒素散布で処理し、続いて、保存剤と追加の酸を添加して、pHを約6にした。
【0062】
実験Zでは、フマル酸とブレンドした高分子量のカチオン性グアールプレキューサー2(カチオン性DSは0.5)を用いて、実験Vと同じ手順に従った。実験AAおよびABでは、高分子量のカチオン性グアールプレキューサー3(999,145ダルトン、カチオン性DSは0.9)を用いて、90℃で一段階反応で反応させ、その温度で過酸化水素を水に添加し、続いて、カチオン性グアールを添加した。過量の過酸化水素を分解するために、メタ重亜硫酸ナトリウムを添加した。
【0063】
【表6】

【0064】
カチオン性DSが0.06のN−ハンス3000製品を以下の工程を用いて解重合した。918,5グラムの水を、約95℃に加熱した。次に、31.5グラムの1.0%過酸化水素を添加し、続いて、50グラムのN−ハンス(R)3000製品を添加した。30分撹拌した。次に、15.75gの1.0% 過酸化物を添加した。90分撹拌し、次に、0.21gのメタ重亜硫酸ナトリウムを添加し、混合しながら冷却した。この溶液を、0.5%フェノキシエタノール(R)、および、0.18%ニパセプト(Nipasept)(R)ナトリウム保存剤を用いて保存した。両方の保存剤は、クラリアント社(Clariant Corporation)より入手可能である。このサンプルは、15ppm(0.009ミリ当量/g)のアルデヒドを含み(E−Mサイエンスのアルデヒド試験キット10036−1で測定)、298,000ダルトンの分子量を有する。
【0065】
実施例7
カチオン性多糖類として、カチオン性グアールの代わりに、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース(セルクワット(Celquat)(R)SC−240、および、Uケア(R)ポリマーJR−400)を用いて、実施例6の実験Wの手順を繰り返した。これらの実施例を表6に示す。pH値を10%水酸化ナトリウムを用いて5〜5.5に維持した。反応終了時に、過量の過酸化水素を分解するために、メタ重亜硫酸ナトリウムを添加した。生成物を保存するために、BHTおよびカトン(R)CG保存剤を添加した。表6に記載の実験AD、AEおよびAFからの生成物のMw値は、90,000、179,000、および、46,500であった。実験AFの手順は、実験ADからの生成物を用い、過酸化水素の添加は1回だけであった。
【0066】
【表7】

【0067】
実施例8
酸化試薬を用いた化学的プロセスを併用した生化学的プロセス
総固体量が10%であり、分子量(Mw)が45,000〜65,000ダルトンの生成物を以下のプロセスを用いて製造した。製造された生成物はまた、低分子量のカチオン性グアールにアルデヒド官能基を含んでいた。
【0068】
1)700gの水道水を、オーバーヘッド型ミキサーを備えたガラス製反応器で50℃に加熱した。
【0069】
2)282gの洗浄した湿潤したカチオン性グアールのスプリットを水に添加し、スラリーを形成した。
【0070】
3)pHを酸で9.0未満、ただしpH7.5に達する前に調節したら、300mgのマンナナーゼ(ChemGen社製,ロックビル,メリーランド州)を、カチオン性グアールのスプリットのスラリーに添加した。塩基性pH9.0〜8.0で30分間たった後に、pHを酸でpH5.0〜5.5に徐々に減少させた。
【0071】
4)カチオン性グアールのスプリットのスラリーを完全に水化し、濃いアップルソース状の懸濁液が薄くなり始めたら、13.6gの30%H(グアール懸濁液中、4,000ppmまたは0.40%)を、カチオン性グアールのスプリットの懸濁液に添加した。
【0072】
5)温度を90℃に上げた。
【0073】
6)懸濁液のプロセス中の粘度が230〜280cpsに減少したら、反応器の加熱を止め、0.1〜0.5gのメタ重亜硫酸ナトリウムを添加して、直ちに、試験ストリップ(E−Mクワント(R)過酸化物試験)で測定しながら残留したHを除去した。
【0074】
7)試験ストリップを用いてH量がゼロであることを確かめた。
【0075】
8)1gのカトンCG(0.1%)溶液を保存剤として最終生成物に加えた。
【0076】
実施例8b
酸化試薬を用いた化学的プロセスを併用した生化学的プロセス
酵素による分解、続いて過酸化物による分解による、高分子量のプレキューサー3カチオン性グアールからの低分子量の液状ポリマーの製造
実験8b(1)
933gの水を約50〜55℃に加熱した。別のコンテナーに、0.05gのマンナーゼ酵素と水とを、予備混合した。この予備混合物を、混合しながら加熱した水に添加した。次に、56.5グラムの高分子量の999,145ダルトンのプレキューサー3ポリマー(カチオン性DSは約0.9)を混合しながら添加した。このポリマーのスラリー温度を約90分にわたり約90℃に高めた。
【0077】
次に、2.22gの1.0%Hを添加し、45分間混合した。次に、0.19gのメタ重亜硫酸ナトリウムを添加し、冷却した。10gのガーマベン(R)II保存剤と補填する水を添加し、バッチサイズを1000gにした。このポリマーの分子量は、963759ダルトンであった。
【0078】
実験8b(2)
別の実験で、933gの水を約45〜55℃に加熱した。別のコンテナーに、0.10gのマンナーゼ酵素と水とを、予備混合した。予備混合物を、混合しながら加熱した水に添加した。次に、56.5グラムの、高分子量の999,145ダルトンのプレキューサー3ポリマー(カチオン性DSは約0.9)を混合しながら添加した。スラリーのpHは、約8.2であった。スラリーのpHをHClで約6.1に低めた。スラリーを約50分間混合し、ポリマー溶液のサンプルをアナラシス用に採取した。このポリマーの分子量は、約862,000ダルトンであった。このサンプルを、アルデヒド量に関して、Mクワントホルムアルデヒド試験ストリップ(EMサイエンス,ギブスタウン,ニュージャージー州より入手可能)を用いて試験した。このポリマーサンプルのホルムアルデヒド量は、0ppmであった。次に、このポリマー溶液を約90℃に高め、4.44グラムの1.0%過酸化物溶液を添加した。0.2gのメタ重亜硫酸ナトリウムで反応を止めた。次に、17.6gの1.0%過酸化水素溶液を添加し、約90℃で約60分撹拌した。次に、0.34gのメタ重亜硫酸ナトリウムを添加し、冷却した。この溶液を、0.5%フェノキシエタノール(R)と、0.18%ニパセプト(R)ナトリウム保存剤を用いて保存した。これらの保存剤はいずれも、クラリアント社より入手可能である。このサンプルのアルデヒド量は、各試験ストリップあたり10ppmであった。このサンプルは、293,000ダルトンの重量平均分子量を有していた。
【0079】
実施例8c
酸化試薬を用いた化学的プロセスを併用した生化学的プロセス
過酸化物による分解、続いて酵素による分解による、高分子量のN−ハンス(R)3000カチオン性グアールからの低分子量の液状ポリマーの製造
本実施例で用いられたN−ハンス3000ポリマーは、約0.06のカチオン性DS、923,655ダルトンの重量平均分子量を有していた。シリコーンオイルバス中で、929gの水を約90℃に加熱した。10.5グラムの1.0%活性Hを、加熱した水に添加した。次に、50グラムのN−ハンス(R)3000ポリマーを水と過酸化物の混合物に添加し、80〜90℃で約110分間維持した。0.19グラムのメタ重亜硫酸ナトリウムを添加し、さらに10分間混合し、冷却した。塩酸でpHを6.5に調節した。10グラムのガーマベン(R)II保存剤と補填する水を添加し、総計のバッチサイズを1000gに調節し、混合した。これにより、5%ポリマーを含む1000グラムのバッチが得られた。最終生成物の重量平均分子量は、418,000ダルトンであった。
【0080】
815gの上記の過酸化物で分解されたポリマー溶液のサンプルを、約50〜55℃に加熱した。別のコンテナーに、0.05gのマンナーゼ酵素と水とを、予備混合した。この予備混合物を、ポリマー溶液に混合しながら添加した。このポリマー溶液の温度を、約70分かけて約92℃に高めた。このサンプルをオイルバスから取り出し、混合しながら冷却させた。8gのガーマベン(R)II保存剤と補填する水を添加し、バッチサイズを815gにした。このポリマーの重量平均分子量は、131,308ダルトンであった。
【0081】
実施例8d
酸化試薬を用いない生化学的プロセス
酵素分解による高分子量のカチオン性グアールからの低分子量の液状ポリマーの製造
実施例8aの工程1〜3における手順に従った。望ましい粘度に達したら、温度を90℃に高め、酵素を変性させ、反応を止めた。この混合物を周囲温度に冷却し、0.1%カトンCG保存剤をこの反応混合物に添加した。生成物の重量平均分子量は、67,000ダルトンであった。間接的なヨウ素滴定法で測定したところ、サンプルにアルデヒド含量は含まれていなかった。
【0082】
実施例9
生化学的酸化法を併用した生化学的プロセス
固体総計が10%の生成物(Mwは40,000)を製造した。この生成物は、低分子量のカチオン性グアールにアルデヒド基を有していた。手順は以下の通りである:
1)25℃の水道水700gを、オーバーヘッド型ミキサーを備えたガラス製反応器に置いた。
【0083】
2)水分約60〜65%を含む洗浄した湿潤したカチオン性グアールのスプリット(282g)を反応器に添加し、オーバーヘッド型ミキサーで撹拌しながら懸濁液を形成した。
【0084】
3)pHを6.5〜7.5に調節するために、慎重に、ただし速やかに、フマル酸を反応器に加えた。
【0085】
4)300mgのマンナナーゼを、グアールのスプリットの懸濁液に添加した。
【0086】
5)次に、この懸濁液を、1分あたり懸濁液1容量部あたり空気0.1〜0.3容量部で空気と共に散布した。
【0087】
6)次に、6,000国際単位のガラクトースオキシダーゼガラクトースオキシダーゼ(ハーキュレス社製,ウィルミントン,デラウェア州)、60,000国際単位のカタラーゼ(ターミノックス・ウルトラ(Terminox Ultra)50L製品,ノボザイム(NovoZymes)製,フランクリンタウン,ノースカロライナ州)、および、1,500ユニットのペルオキシダーゼ(NS51004,同様にノボザイム製)を、上記の懸濁液に加えた。
【0088】
7)最終生成物の望ましい分子量と酸化レベルに応じて、反応を1〜3時間継続させた。
【0089】
8)反応の最後に、pHを4.0に調節し、次に、反応器を90℃に加熱し、30分間保持して酵素を不活性化した。
【0090】
9)保存剤として、1gのカトンCG(0.1%)溶液を、最終生成物に添加した。
【0091】
このサンプルのアルデヒド含量(ガラクトース/マンノースの比率の変化によって測定)は、0.4ミリ当量/グラムである。
【0092】
実施例10〜15
コンディショニングシャンプーの実施例:コンディショニングシャンプーにおける本発明のカチオン性酸化多糖類の性能
湿った毛髪および乾燥した毛髪の双方におけるもつれを改善するために、シャンプー配合物に、コンディショニング剤、カチオン性グアールまたはカチオン性ヒドロキシエチルセルロースを添加し、湿った毛髪および乾燥した毛髪をコーミングするエネルギーの減少によってそれを実証した。表7の実施例11、12および14における結果により、実施例10において、ポリマーを含まないシャンプーと比較したところ、本発明のカチオン性の酸化グアール、および、カチオン性の酸化ヒドロキシエチルセルロース材料は、湿った毛髪および乾燥した毛髪の双方におけるもつれを改善することが示される。実施例11および12において、表5の実験Uで説明したプロセスに従って製造された低分子量および中度の分子量のカチオン性の酸化グアールで製造されたシャンプーは、脱色した中度の茶色の欧州人の毛髪において、ウェットコームエネルギーを、それぞれ62%および51%減少させ、ドライコームエネルギーを、それぞれ35%および22%減少させた。本発明のポリマーによって達成されたウェットおよびドライコームエネルギーの減少は、比較例13における高分子量のカチオン性グアールのそれに相当する性能と同等か、またはそれより優れている。実施例11および12における本発明のポリマーのウェットおよびドライコームエネルギーの減少はまた、実施例10におけるポリマーを含まないシャンプーの性能(それぞれ9%および7%)よりも改善されている。実施例14では、実施例7、表6における実験AFで説明された手順に従って製造されたカチオン性ヒドロキシエチルセルロースポリマーから誘導された本発明のポリマーはまた、実施例10のポリマー非含有のコントロールより優れたウェットおよびドライコーミング性能を付与することが実証されている。
【0093】
実施例15は、実施例8dで説明したような、酸化処理を用いずに生化学的な分解で製造された低分子量のカチオン性グアールのための比較例として記載するものである。このポリマーは、実施例10のポリマー非含有のコントロール例より改善されたウェットおよびドライコーム性能を付与することを特記する;しかしながら、時間がたつと、このシャンプーは、沈殿物を生じた。
【0094】
表7の実施例10〜14では、以下の成分および手順を用いてコンディショニングシャンプーを製造した。
【0095】
フェーズ1:容器中で水を80〜90℃に加熱し、HPMCを混合しながら添加した。〜60〜65℃で、カチオン性酸化多糖類を、加熱した水に混合しながら添加した。この混合物を混合しながら25〜35℃に冷却した。クエン酸を冷却した混合物に添加し、pHを5.00〜6.00に低くした。次に、この混合物を、溶解するまで約1時間撹拌した。
【0096】
フェーズ2:ローダペックスES STD製品を別個のタールを塗ったビーカーに量り取った。フェーズ1を混合しながらフェーズ2に加えた。pHをクエン酸で5.0〜5.5に再調節した。混合物を均一になるまで30〜60分撹拌した。
【0097】
フェーズ3:アンフォソル(Amphosol)CA製品を、合わせたフェーズ1と2に混合しながら添加し、混合が完了した後に、さらに5分間撹拌した。均一になるまで混合し続けた。
【0098】
フェーズ4:塩化ナトリウム溶液(10重量%)をフェーズ3に添加し、5分間撹拌した。グライダント(Glydant)製品を添加し、15分間混合した。シャンプーのpH値を調べ、必要に応じて、pHを5.0〜5.5に再調節した。調節した際は、このシャンプーを15分間混合した。
【0099】
【表8】

【0100】
(1)アンフォソルCA,30%活性(ステパン・ケミカルズ(Stepan Chemicals),シカゴ,イリノイ州)、
(2)ローダペックス(Rhodapex)ES STD,30%活性(ローディア社,クランベリー,ニュージャージー州))、
(3)グライダントTM55%活性,(ロンザ(Lonza),フェアーローン,ニュージャージー州)、
(4)ヒドロキシプロピルメチルセルロース−HPMC60SH4000(シンエツ(Shin Etsu),東京,日本)。
【0101】
実施例16〜20
配合物の粘度におけるポリマーの分子量の効果
湿った毛髪および乾燥した毛髪の双方におけるもつれを改善するために、シャンプー配合物に、コンディショニング剤、カチオン性グアールを添加した。現在市販されているカチオン性グアールは、シャンプー製品の粘度に著しい影響を有するため、極めて低いレベルでのみ用いてもよい。表8の実施例16〜20において、1)カチオン性グアールを含まないシャンプー、2)市販のN−ハンス(R)3215カチオン性グアールを0.2%および1.5%含むシャンプー、および、3)本発明のカチオン性の酸化グアール生成物を1.5%含むシャンプーを作製した。
【0102】
シャンプーの製造:水を含むコンテナーを70℃の水槽に置くことによって70℃に加熱した。ベネセル(R)製品を混合しながら加熱した水に移した。次に、市販のN−ハンス(R)3215製品または本発明のポリマーを、混合しながらコンテナーに添加した。得られた溶液を、混合しながら約40℃に冷却した。シャンプーの残りの成分を、列挙された順番でコンテナーに添加した。このシャンプーのpHを約pH5.5に調節した。このシャンプーを、混合しながら室温に冷却した。
【0103】
表8の実施例17および19で用いられた本発明の生成物は、表5の実験Yで用いられた手順に従って製造された、固体量が約10%、および、重量平均分子量が約42,000ダルトンの水溶液である。それに対して、市販のN−ハンス(R)3215製品は、分子量が約100万の乾燥したポリマーである。この製品は高分子量であるため、コンディショニングシャンプーの粘度に顕著な効果を有する。表8の実施例16において、コンディショニング剤を含まないシャンプーを作製した。これは、約3,540cpsのブルックフィールド粘度を有する。実施例18において、1.5%N−ハンス3215製品で製造された同様のシャンプーは、193,000cpsのブルックフィールドLVT粘度を有する。このような高い粘度では、製作者にとってシャンプーをボトルに詰めることが困難なだけでなく、消費者が分配することも極めて困難である。ほとんどの市販のシャンプーは、粘度が10,000cps未満である。実施例20における0.2%N−ハンス(R)3215製品でさえも、シャンプーの粘度は、13,600cpsであった。しかしながら、本発明の生成物(実施例17)を1.5%活性で用いたところ、シャンプーの粘度が9,180cpsに維持された。本発明のポリマー(実施例19)を0.2%で用いた場合、シャンプーの粘度は、8,300cpsであった。全ての粘度は、ブルックフィールド粘度計モデルLVTを用いて、12rpmで、25℃で測定された。
【0104】
穏かに脱色した欧州人の未使用の毛髪で、コンディショニングシャンプーをそのコーミング性能について試験した。約5グラムの重さの12インチの毛髪ひと房を用いた。この研究において、コーミングエネルギーの減少が測定された。コーミングエネルギーの減少は、ポリマーのコンディショニング性能の間接的な測定である。実施例16に示すように、コンディショニングポリマーがシャンプーで用いらていない場合、毛髪をコーミングするのにより多くの力を要する。負のコーミングエネルギーは、毛髪のもつれの指標であり、毛髪をコーミングするのにより大きな力またはエネルギーを必要とする。0.2%のポリマー量では、本発明のポリマー(実施例19、表8)、および、市販のポリマー(実施例20、表8)は、ほぼ同じレベルのウェットコーミングエネルギーの減少(それぞれ15.8%、および、17.1%)を示した。しかしながら、本発明のポリマー(実施例17)は、1.5%のポリマー量で、顕著に高いウェットコーミングの減少(53.7%)を示した。1.5%市販のN−ハンス(R)3215製品を含むシャンプーは、その粘度がシャンプーの粘度範囲を著しく逸脱していたため、試験されなかった(実施例18)。
【0105】
【表9】

【0106】
【表10】

【0107】
実施例21〜32
より高いポリマー濃度で、シャンプーの粘度に影響を与えずに性能が改善されることの証明
表9において、シャンプーのウェットコーミング性能に対する本発明のポリマーの濃度の効果を示す。毛髪のウェットコーミングエネルギーの減少が大きければ、コンディショニングポリマーによって改善されたコンディショニング効果が高いものとする。実施例21〜25におけるウェットコーミングデータに基づき、最大のウェットコーミング性能を
【0108】
これらの結果は、本発明のポリマーにより、製作者は、シャンプーの粘度著しく増すことなくさらなるコンディショニングを付与することが可能であることを実証している。
【0109】
【表11】

【0110】
【表12】

【0111】
【表13】

【0112】
【表14】

【0113】
表8に関して説明された手順を用いて、シャンプーを作製した。全ての粘度は、ブルックフィールド粘度計モデルLVTを用いて、12rpmで、25℃で測定された。
【0114】
実施例33〜37
シャワージェル:ポリマー濃度を増加させた場合のシャワージェル粘度および泡の安定性における効果の、本発明のポリマーと、市販のカチオン性グアールとの比較
まず、ベネセル(R)MP943製品を水にを分散させて、表12のコンディショニングシャワージェルを作製した。次に、N−ハンス(R)3196製品または本発明のカチオン性ポリマーを添加した。次に、シャワージェルの残りの成分を列挙した順番で添加し、それぞれの添加の間の時間、よく混合した。全ての成分をよく混合したら、シャワージェルのpHをクエン酸で5.0〜6.0に低くした。全ての粘度は、ブルックフィールドLVT粘度計を用いて、12rpmで、25℃で測定された。
【0115】
再び、市販のN−ハンス(R)3196ポリマーは、1.5%でも、シャワージェルに極めて顕著な粘度の増加を起こすことなく添加することは不可能であった(実施例34、表12)。市販のN−ハンス3196ポリマーを含むコンディショニングシャワージェルの粘度は、12rpmで、42,700cpsであり、それに対して、ポリマーを含まないシャワージェル(実施例33)の粘度は、わずか460cpsであった。本発明のポリマーを濃度1.5%で用いると、粘度は、わずか3,380cpsであった(実施例35)。実施例36、37および34は、コンディショニング製品のポリマーを含まない実施例33と比較した、シャワージェル粘度に対する市販のN−ハンス(R)3196ポリマーの効果を示す。粘度測定は、ブルックフィールドLVT粘度計を用いて、12rpmで、25℃で行われた。
【0116】
以下で説明する方法を用いて、泡の排出を測定した。泡の排出時間は、泡の安定性を測定する間接的な方法である。排出時間が長ければ、より安定で濃い泡であることを示す。消費者は、より安定な泡を実用的とみなす。本発明のポリマーを含むシャワージェル(実施例35)の泡の排出時間は、本発明のポリマーを含まないシャワージェル(実施例33)の2倍以上であった。実施例37において、0.5%の市販のN−ハンス(R)3196カチオン性グアールを含むものは、本発明のポリマー(実施例35)を含むものとほとんど同じ粘度になったが、本発明のポリマーの泡の安定性は、20%を超えて高かった。
【0117】
泡の試験の機器/方法の説明
泡の試験:この方法は、希釈したシャワージェルの泡の排出時間を測定し、コンディショニングポリマーの泡の品質への影響を決定するのに用いられた。長い排出時間は、優れた安定性を有する濃く高密度の泡を示す。
【0118】
機器
ワーリング(Waring)製の(R)ブレンダーモデル#7012もしくは34BL97、またはそれと同等のもの。漏斗、好ましくはプラスチック製;直径6”、IDネック7/8”、高さ5と4分の1”、頂点から2”の距離に水平ワイヤーを備える。米国標準試験ふるい(U.S.A.Standard Testing Sieve)番号20、直径7インチ。ストップウォッチ。
【0119】
手順
ビーカー中で1000gの希釈したシャワージェル溶液を製造した。
シャワージェル 66.45g、
脱イオン水 933.55g、
総計1000.00g。
【0120】
次に、8オンスのジャーで200グラムの希釈溶液の重さを量った。200グラムの希釈したシャワージェルを含む3つのジャーを準備した。次に、ジャーを、温度40℃に設定した水槽に2時間置いた。ジャーを完全に浸した。泡の排出試験を以下のように実行した。各配合物に対して総計3回の測定を行った。
【0121】
200gの希釈したシャワージェルを、清潔な乾燥したワーリング製のブレンダーガラス容器に注いだ。シャワージェルを、覆いながら正確に1分間、最高速度で泡立て、フォームを形成した。直ちに、このフォームを、ビーカー上の20メッシュのスクリーンに立てた清潔で乾燥した漏斗に注いだ。このフォームを、ブレンダーから正確に15秒流した。あふれないように、できる限り多くのフォームを漏斗に流し込むようにした。フォームの流し込みを15秒で止めた。ワイヤーがフォームまたは液体で覆われなくなるまでフォームを排出するのに必要な総時間(流し込み時間の15秒を含む)を記録した。試験を3回行った。結果を秒で表12に示す。
【0122】
参考文献
(1)Evaluation of the foaming Capacity in shampoos: Efficacy of various Experimental Methods by F.J.Domingo Campos,R.M.Druguet Tantina,Cosmetic & toiletries Page 121-130,Vol.98,September 1983、
(2)The Lathering Potential of Surfactants - Simplified Approach to measurement by J.Roger Hart and Mark T.DeGeorge.J.Soc.Cosmet.Chem.,31,223-236 September/October 1980。
【0123】
【表15】

【0124】
【表16】

【0125】
表12の実施例35に記載の本発明のポリマーを、実施例6の表5における実験Zに関して説明された方法に類似した方法(ただし、N−ハンス3205カチオン性グアールを、プレキューサー2カチオン性グアールの代わりに用いた)によって製造した。最終生成物の分子量は、最初のN−ハンス3205カチオン性グアールで測定された分子量1,050,000ダルトンから減少して、550,000ダルトンであった。
【0126】
実施例38〜42
再び、市販のカチオン性ヒドロキシプロピルグアール、ジャガー(R)C162ポリマーは、2.0%でも、シャワージェルに極めて顕著な粘度の増加を起こすことなく添加することは不可能であった(実施例39、表13)。市販のジャガー(R)C162を含むコンディショニングシャワージェルの粘度は、12rpmで41,400cpsであり、それに対して、ポリマーを含まないシャワージェルの粘度は、わずか555cpsであった。本発明のポリマーを用いると、粘度は、2.0%活性のポリマーでわずか3,320cpsであった(実施例40)。粘度測定は、ブルックフィールドLVT粘度計を用いて、12rpmで、25℃で行われた。また、市販のジャガー(R)C162製品も、0.2%、および、0.5%活性のレベルで試験した(実施例41および42)。これは、0.5%レベルで(実施例42)、本発明のポリマーを2.0%含む配合物(実施例40)と同じ粘度に達した。上述した方法を用いて泡の安定性を測定した。実施例40におけるシャワージェル(本発明のポリマーを含む)の泡の排出時間は、本発明のポリマーを含まないシャワージェル(実施例38)の2倍以上であった。排出時間が長ければ、泡はより安定である。
【0127】
実施例40、表13で説明された本発明のポリマーを、実施例6、表5の実験Zで用いられた手順に類似した手順(ただし、プレキューサー2カチオン性グアールの代わりに、ジャガー(R)C162カチオン性ヒドロキシプロピルグアールを用いた)によって作製した。その生成物の分子量は、最初のジャガーC162カチオン性ヒドロキシプロピルグアールの分子量1,080,000ダルトンから減少して、555,532ダルトンであった。
【0128】
【表17】

【0129】
【表18】

【0130】
実施例43〜47
高分子量のカチオン性グアールと本発明のポリマーとの、液体石鹸の粘度および泡の安定性に対するポリマー濃度の効果の比較例
表14は、市販のN−ハンス(R)3198カチオン性グアール濃度の、液体石鹸の粘度とその泡の安定性への効果を示す。粘度は、ポリマーを含まない液体石鹸(実施例43)の123cpsから、1.5%の市販のN−ハンス3198製品(実施例46)の23,400cpsへ増加する。このような高い粘度では、液体石鹸の分配は困難になる。本発明のポリマーを1.5%活性で含ませると(実施例47)、配合物の粘度は、わずか315cpsであった。市販のポリマーであれば、このような低粘度を維持するには0.2%活性レベルでしか用いることができなかった(実施例44)。しかしながら、このレベルでは、液体石鹸の泡の安定性は不良である。泡の安定性は、わずか約30秒であり、それに対して、本発明のポリマーでは約71秒であった(実施例47)。
【0131】
液体石鹸の製造
ナトロソル(Natrosol)ヒドロキシエチルセルロースを混合しながら水に分散させた。次に、カチオン性グアール(市販のN−ハンス(R)3198、または、本発明のポリマー)を、混合しながら添加した。アンモニクス(Ammonyx)(R)4002、バイオテージ(R)AS40、および、エメレスト(Emerest)(R)成分を、混合しながら列挙した順番で添加した。このバッチを、エメレスト(R)成分が溶解するまで80℃の水槽中で混合した。次に、このバッチを水槽から取り出し、混合しながら冷却させた。このバッチを室温にに冷却しながら残りの成分を添加した。
【0132】
【表19】

【0133】
【表20】

【0134】
実施例47、表14で用いられた本発明のポリマーを、実施例6、表5の、実験Zで用いられた手順に類似した手順によって作製した(N−ハンス3198カチオン性グアールを、プレキューサー2で置き換えたことを除く)。
【0135】
実施例48〜50
本発明のポリマーを含むスキンローションと、市販の高分子量のカチオン性グアールとの、安定性を証明する比較例
スキンローションの製造方法
パートA:8オンスのジャーで、水の重さを量り、次に、80℃の水槽に置いた。ナトロソル(R)を混合しながら移した。次に、N−ハンス(R)3215、または、本発明のポリマーを添加し、続いてグリセリンを添加した。
【0136】
パートB:別のコンテナーに、エメレスト(R)2400の重さを量り、80℃の水槽に置いた。パートBの残りの成分を、混合しながら列挙した順番で添加した。パートA。
【0137】
パートAを、パートBに混合しながらゆっくり添加した。温度を80℃に維持した。
【0138】
パートC:パートCを、パートA/Bに添加した。40℃に冷却しながら混合し続けた。次に、ガーマベン(R)製品を添加し、混合しながら冷却し続けた。12rpm、25℃で24時間たった後に、ブルックフィールド(R)LVT粘度計を用いて粘度を測定した。
【0139】
実施例50、表15における本発明のポリマーを、実施例6、表5における実験Yで説明したようにして作製した。
【0140】
【表21】

【0141】
【表22】

【0142】
ローションおよびクリームの配合において、最終配合物の安定性は、製作者にとって重要な目標である。実施例49で示したように、市販のN−ハンス3215を含むスキンローションエマルジョンは、不安定であるために、相分離を示した。本発明のポリマーを含まないローションエマルジョン(実施例48)の粘度は、わずか約1,500cpsであり、柔らかすぎる。本発明のポリマーを含むローションエマルジョンは、安定なだけでなく、約2,800cpsの粘度を有し、分配したときにより高い粘性を有する。
【0143】
実施例51〜53
本発明のポリマーと、高分子量のカチオン性グアールとの、改善された配合物の美観を証明する比較例
日焼け止めの製造方法
パートA:8オンスのジャーにドラケオール(Drakeol)を量り入れた。次に、ジャーを、70℃に設定されたバス中にに置いた。パートAの残りの成分を、混合しながら列挙した順番で添加した。70℃で30分間混合し続けた。
【0144】
パートB:別のジャーに、水を量り入れ、次に、70℃の水槽に置いた。ナトロソル(R)ポリマーを、混合しながら水に添加した。次に、パートBの残りの成分を、70℃で混合しながら添加した。
【0145】
パートC:パートCを予備混合した。パートBの全ての成分が溶解したら、パートCをパートBに添加した。混合しながら70℃に達したら、次に、パートB/CをパートAに添加した。70℃で30分間混合し続けた。
【0146】
パートD:上記のパートA/B/C混合物を水槽から取り出し、混合しながら50℃に冷却した。温度が50℃になったら、ガーマベンII製品を添加した。日焼け止めエマルジョンが室温になるまで混合し続けた。
【0147】
実施例53、表16における本発明のポリマーを、実施例6、表5の実験Uで説明されたプロセスによって製造した(ただし、N−ハンス3215の代わりにN−ハンス3198ポリマーを用いた)。
【0148】
【表23】

【0149】
【表24】

【0150】
サンケアローションを配合する場合、クリーム状のつやのあるエマルジョンが望ましい。また、ローションが垂れたり、または稠度が柔らかすぎないように十分な粘度を生じ、ただし、濃すぎず、塗り広げるのが困難にならないことも望ましい。市販のカチオン性グアールN−ハンス(R)3198で製造された日焼け止め(実施例52)は、わずかにざらざらしており、オフホワイト色であることに加え、極めて高い粘度を有していた。本発明の生成物で製造された日焼け止め(実施例52)は、コンディショニングポリマーを含まない日焼け止め(実施例51)に匹敵する粘度を有するだけでなく、つやがあり、白色で、安定であった(実施例51)。
【0151】
実施例54〜62
本発明のポリマーを含むランドリー用洗浄剤および織物用柔軟剤と、高分子量のカチオン性グアールを含むランドリー用洗浄剤および織物用柔軟剤との、改善された安定性と稠度を証明する比較例
液状ランドリー用洗浄剤および織物用柔軟剤の配合において、生成物の性能が付与できるように配合物の安定性とその稠度が重要である。高い粘度の配合物は、洗濯機で容易に混合されず、クレンジングまたは織物のコンディショニングが不良になる場合がある。また、配合物における不良な安定性、および、成分の全体的な相分離も性能に負の影響を与える。
【0152】
表17に記載の本発明のポリマーを、実施例6、表5の実験Yに関して説明されたプロセスに従って製造した。
【0153】
表17に示すように、本発明のポリマーを、0.2%活性レベルで、プロクター・アンド・ギャンブル社(Procter&Gamble Co.,シンシナティ,オハイオ州)より市販されているタイド(Tide)(R)液状ランドリー用洗浄剤と、ユニリーバ(Unilever,グリーンウイッチ,コネチカット州)製のウィスク(Wisk)液状ランドリー用洗浄剤に、後で添加した。0.2%の市販のN−ハンス(R)3215カチオン性グアールを、これらランドリー用洗浄剤に後で添加した。
【0154】
【表25】

【0155】
本発明の生成物は、元々の液状ランドリー用洗浄剤の粘度への影響を有さず、さらに相溶性であった(実施例55および58)。N−ハンス(R)3215製品は、相溶性ではないことがわかった(実施例56および59)。
【0156】
織物の柔軟剤において、本発明のポリマーは、粘度への著しい影響はなく、pH3〜3.5に対して安定であった(実施例61)。それに対して、市販のN−ハンス(R)3215ポリマーは、市販の織物柔軟剤をゲル状にし(実施例62)、使用に適さないものにした。
【0157】
実施例63〜69
本発明のポリマーと、高分子量のカチオン性グアールとの、コンディショニングボディ洗剤の粘度への改善された効果を証明する比較例:過酸化物による分解プロセスによって、および、生化学的プロセスと過酸化物プロセスとの併用によって製造されたポリマーの場合
実施例65および66の表18に記載の本発明のポリマーで製造されたボディ洗剤は、市販のN−ハンス(R)3000製品(実施例64)と比べてより低い粘度を有する。実施例65において、実施例6、表5の実験ACに関して説明された手順に従って、過酸化物による分解でポリマーを作製した。実施例66において、実施例8Cで説明したように、過酸化物、続いて酵素による分解の連続処理によってポリマーを作製した。
【0158】
表19に記載の本発明のポリマーで製造されたボディ洗剤(実施例68〜69)は、プレキューサー3で製造されたボディ洗剤(実施例67)と比較してかなり低い粘度を有していた。実際には、プレキューサー3で製造された洗剤は、ほとんどゲルのような状態であった。実施例6、表5に記載の実験AAおよびABで説明したように、実施例68で用いられた本発明のポリマーを、過酸化物による分解で作製した。実施例69で用いられた本発明のポリマーを、実施例8Bで説明したように、酵素、続いて過酸化物による分解の連続処理によって作製した。
【0159】
【表26】

【0160】
全ての粘度は、ブルックフィールドLVTを用いて、スピンドル回転が12rpmで2分間で測定された。サンプルを25℃で調整した。
【0161】
【表27】

【0162】
【表28】

【0163】
全ての粘度は、ブルックフィールドLVTを用いて、スピンドル回転が12rpmで2分間で測定された。 サンプルを25℃で調整した。
【0164】
【表29】

【0165】
表20:本発明のポリマーの酸化性の基の含量
表20の結果は、実施例6、7または8a、b、cの手順で製造された本発明の材料と、実施例8dとの手順で製造された本発明の材料と、市販の高分子量のカチオン性の、市販のポリマーとの組成の差を示す。アルデヒド基検出に特定の方法(Analytical Biochemistry,1983年,134,499〜504)を用いて、ポリマー溶液を解析した。これら試験の結果を、表20に記載の比色試験の結果によって、595nm/グラム(ポリマー)での吸光度として、または、ミリ当量(アルデヒド)/グラム(ポリマー)として示す。
【0166】
表20に記載の結果で示されるように、実施例6、7または8a〜cの手順で製造された本発明の材料から、顕著な吸光度を有する材料を得られた(プーパルド(Purpald)法[H.B.Hopps,Aldrichimica ACTA,2000,33(1),28〜30]で測定)。この方法は、アルデヒド検出に特定のである。この方法で、実施例8dの手順に従って製造された材料、または、最初のカチオン性グアールまたはその他の市販のカチオン性グアール材料では、ごくわずかな吸光度しか検出されなかった。
【0167】
これらの結果は、酸化剤を、単一の反応性の処理として、または、加水分解酵素処理と組合せて含む処理によって製造された材料は、ポリマーに測定可能なアルデヒド基の量を含む低分子量の材料を生成することを示す。間接的なヨウ素滴定を用いて、数種のサンプ
ルにおけるアルデヒドの量を定量し、吸光度/グラムをミリ当量(アルデヒド)/グラムに変換するように較正する方程式を作成した。この方法で決定したところ、本発明の材料におけるアルデヒド基の量は、少なくとも0.001ミリ当量/gである。較正のための方程式を、方程式2に示す。表20に示されるミリ当量/グラム(アルデヒド)値を方程式(2)から決定したが、ただし、実施例8〜4を除く(これらは、直接測定された)。表20および21の実施例9において、アルデヒド含量は、酸で加水分解したグアール生成物の糖をHPLCを用いて解析することによって決定され、初発のカチオン性グアール前駆体と、酸化カチオン性グアール生成物とのガラクトース/マンノースの比率が得られた。酸化カチオン性グアールのアルデヒド含量は23%であった(0.41ミリモル(アルデヒド)/グラム(ポリマー)に相当する)。
【0168】
(2)吸光度/グラム=445.52(ミリ当量(アルデヒド)/g)+0.9953。
【0169】
【表30】

【0170】
【表31】

【0171】
また、実施例6および8a〜cの方法で製造されたサンプルにおけるアルデヒド含量を測定するのに、プーパルド試薬(E−Mサイエンス)で被覆した試験ストリップも用いられた。これらの結果を、本発明の生成物に関する粘度データおよびMWデータと共に表21に示す。総合すると、表20と21の結果は、本発明の生成物は、少なくとも0.001ミリ当量/グラムのアルデヒド含量を有し、本発明の生成物に関するブルックフィールド粘度の下限は、30rpm、25C、スピンドル4で、40cpsであり、ブルックフィールド粘度の上限は、0.3rpm、25C、スピンドル4で、2,000,000cpsであることを実証する。
【0172】
実施例70
ポリマーブレンドのための化学的酸化プロセス
高分子量のカチオン性多糖類ブレンドからの、低分子量の液状カチオン性多糖類の製造
50gの0.06カチオン性DSを、50gのカチオン性HEC(ポリマーLR30M,ダウ・ケミカル製,ミッドランド,ミシガン州)、および、1.25gのフマル酸とブレンドした。816gの水を約90℃に加熱した。次に、75gの1.0%過酸化水素を添加した。約30分間混合し、次に、18.1gの1.0%過酸化水素を添加した。混合しながら、18.1gの1.0過酸化水素を約30分の間隔で2回さらに添加した。最後の過酸化物を添加した後、約90分間混合した。次に、0.95グラムのメタ重亜硫酸ナトリウムを添加した。この溶液を、0.5%フェノキシエタノールおよび0.18%ニパセプトナトリウムで保存した。この実験の本発明のポリマーに関する詳細を表21に示す。
【0173】
本実施例は、本発明のポリマーは、機能性ポリマーのブレンドを用いて製造することができることを実証する。
【0174】
実施例71
以下の実施例は、低分子量の本発明のカチオン性酸化多糖類は、シリコーン材料を含むパーソナルケア配合物に含ませることができ、その結果得られた生成物の粘度は、市場で入手可能な高分子量の市販のカチオン性多糖類を含むシリコーン配合物の粘度と比較すると顕著に減少されることを実証する。シリコーン材料としては、シロキサン構造にポリオール、アミノ、または、その他の官能基を含む、シクロシロキサン、直鎖状シロキサン、末端にヒドロキシを有するシロキサン、櫛型またはグラフトシロキサン構造のポリマーまたはオリゴマーの形態が挙げられる。
【0175】
これら実験に、表22に記載の成分で構成されるアニオン性シャンプー配合物を用いた。界面活性剤と水を60Cで1時間混合し、混合物を35Cに冷却し、シリコーンエマルジョンを添加することによって、配合物を製造した。このシャンプーは、GEシリコーンエマルジョンSM555を含む(シリコーン含量は0.5重量%)。実施例6、表5、実験Yからの低分子量のカチオン性グアールを、実施例71〜1のシャンプーに含ませ、実施例71−2〜71−5に記載の高分子量の市販のカチオン性グアールを含むシャンプー、および、実施例71−6に記載の市販のシャンプーと比較した。シャンプーの粘度は、ブルックフィールドLVT粘度計を用いて、スピンドル4、0.3および30rpmで、室温で測定した。
【0176】
【表32】

【0177】
表22に記載の結果は、本発明のポリマーを用いれば、望ましいシャンプーの粘度が得られること、本シャンプーは、相分離を示さないことを実証する。市販の高分子量のカチオン性ポリマーが配合されたシャンプーは、不必要に粘性であり、注ぐのが困難である。また、本発明のカチオン性酸化多糖類とその他の水溶性ポリマーとのブレンドもシリコーンポリマーおよびオリゴマーを含むパーソナルケア配合物に含ませることができ、安定な系を生成することができる。
【0178】
配合物の美観(すなわち泡立ち)、安定性、コンディショニングオイル(例えばシリコーン)またはその他のコンディショニング剤の、毛髪、皮膚およびテキスタイル基材への付与および分解効率を改善するために、本発明のカチオン性酸化多糖類、ならびに、それらと、その他の機能性ポリマー、例えばキトサン、ポリビニルピロリドンホモポリマーおよびコポリマー、アクリルアミドホモポリマーおよびコポリマー、高分子量のカチオン性ヒドロキシエチルセルロース、高分子量のカチオン性グアール、および、疎水性ポリマー(または、会合性ポリマーとしても知られている)との二元系および三元系ブレンドを設計することができる。これらブレンドはまた、その他の成分、例えば抗菌性化合物、ふけ防止化合物、コンディショニング剤、芳香剤、日焼け止め活性物質、エモリエント剤、モイスチャライザー、抗乾癬薬のような医薬品、ポリビニルピロリドンコポリマーのような整髪補助剤、サイズ剤などを、毛髪、皮膚およびテキスタイル基材に付与する効率を改善することもできる。本発明のポリマーと、水溶性機能性ポリマーとのブレンドのいくつかを実施例72に示し、これらブレンドの粘度を表21に示す。本発明のポリマーを含む多種多様なポリマーブレンドが製造可能であり、本実施例は、包括的なものではない。
【0179】
実施例72
本実施例は、本発明のポリマーは、その他の機能性ポリマーとブレンドできることことを実証する。それぞれのブレンドの粘度を表21に示す。
【0180】
キトサンの5%分散液(バンソン社(Vanson Incorporated),レッドモンド,ワシントン州;88%脱アセチル,1%粘度:660cps)を、2.1グラムのキトサンと、フマル酸の6%分散液とを混合することによって製造した。この分散液を用いて2種のブレンドを製造した:
72−1
25.3グラムのキトサン分散液と90.5グラムの実施例6、実験ACとを混合し、分散液を製造した。この分散液の24時間の粘度を、ブルックフィールド粘度計で、0.3および30rpmで、周囲温度で測定したところ、それぞれ14,000、および、2,220cpsであることがわかった。
【0181】
72−2
11.4グラムのキトサン分散液と、94.1グラムの実施例8B(分子量964,000)とを混合し、分散液を製造した。この分散液の24時間の粘度を、ブルックフィールド粘度計で、0.3および30rpmで、周囲温度で測定したところ、それぞれ8,000、および、3,920cpsであることがわかった。
【0182】
本発明を特定の実施形態に関して説明したが、本発明はそれらに限定されるべきではなく、本発明の本質と範囲を逸脱することなく多くの変更および改変が可能であると理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のカチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体を含むパーソナルケアまたは家庭用ケア組成物であって、前記カチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体は、下限50,000、および、上限1,000,000の重量平均分子量を有し、多糖類1グラムあたり少なくとも0.001ミリ当量のアルデヒド官能基の含量を有する、少なくとも1種のカチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体を含む、前記パーソナルケアまたは家庭用ケア組成物。
【請求項2】
前記少なくとも1種のカチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体は、25℃で、前記多糖類の固体が10重量%で、下限30cps、および、上限2,000,000cpsのブルックフィールド粘度を有する、請求項1に記載のパーソナルケアまたは家庭用ケア組成物。
【請求項3】
下限約0.001、および、上限約3.0のカチオン性の置換度(DS)を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記カチオン性の置換度(DS)は、0.01の下限値を有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記カチオン性の置換度(DS)は、0.05の下限値を有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項6】
前記カチオン性の置換度(DS)は、0.1の下限値を有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項7】
前記カチオン性の置換度(DS)は、約2.0の上限を有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項8】
前記カチオン性の置換度(DS)は、約1.0の上限を有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項9】
前記カチオン性の置換度(DS)は、約0.5の上限を有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項10】
前記カチオン性の置換度(DS)は、約0.25の上限を有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項11】
前記カチオン性に誘導体化した多糖類における誘導体成分は、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルヒドロキシアルキル、および、カルボキシメチルからなる群より選択され、ここで、前記アルキルは、1〜22個の炭素を含む炭素鎖を有し、前記ヒドロキシアルキルは、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、および、ヒドロキシブチルからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記多糖類は、セルロース、スターチ、デキストラン、および、ポリガラクトマンナンからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記多糖類は、ポリガラクトマンナンであり、グアールもしくはローカストビーンのいずれか、または、それらの誘導体である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記多糖類は、セルロール系であり、セルロースエーテル誘導体である、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
前記カチオン性成分は、第四アンモニウム化合物から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
前記第四アンモニウム化合物は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、2、3−エポキシ−プロピルトリメチルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム臭化物、2,3−エポキシ−プロピルトリメチルアンモニウム臭化物;グリシジルトリメチルアンモニウム塩化物、グリシジルトリエチルアンモニウム塩化物、グリシジルトリプロピルアンモニウム塩化物、グリシジルエチルジメチルアンモニウム塩化物、グリシジルジエチルメチルアンモニウム塩化物、および、それらに対応する臭化物およびヨウ化物;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルエチルジメチルアンモニウム塩化物、および、それらに対応する臭化物およびヨウ化物;および、イミダゾリン環含有化合物のハロゲン化物からなる群より選択される、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
Mwの下限は、50,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
Mwの下限は、75,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
Mwの下限は、100,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
Mwの上限は、1,000,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
Mwの上限は、600,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項22】
Mwの上限は、300,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
Mwの上限は、150,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項24】
前記多糖類の30rpmにおけるブルックフィールド粘度の下限は、50cpsである、請求項2に記載の組成物。
【請求項25】
前記多糖類の30rpmにおけるブルックフィールド粘度の下限は、100cpsである、請求項2に記載の組成物。
【請求項26】
前記多糖類の30rpmにおけるブルックフィールド粘度の下限は、300cpsである、請求項2に記載の組成物。
【請求項27】
前記多糖類の30rpmにおけるブルックフィールド粘度の上限は、10,000cpsである、請求項2に記載の組成物。
【請求項28】
前記多糖類の30rpmにおけるブルックフィールド粘度の上限は、5,000cpsである、請求項2に記載の組成物。
【請求項29】
前記多糖類の30rpmにおけるブルックフィールド粘度の上限は、2,000cpsである、請求項2に記載の組成物。
【請求項30】
前記多糖類の0.3rpmにおけるブルックフィールド粘度の下限は、50,000cpsである、請求項2に記載の組成物。
【請求項31】
前記多糖類の0.3rpmにおけるブルックフィールド粘度の下限は、100,000cpsである、請求項2に記載の組成物。
【請求項32】
前記多糖類の0.3rpmにおけるブルックフィールド粘度の下限は、150,000cpsである、請求項2に記載の組成物。
【請求項33】
前記多糖類の0.3rpmにおけるブルックフィールド粘度の上限は、1,000,000cpsである、請求項2に記載の組成物。
【請求項34】
前記多糖類の0.3rpmにおけるブルックフィールド粘度の上限は、500,000cpsである、請求項2に記載の組成物。
【請求項35】
前記多糖類の0.3rpmにおけるブルックフィールド粘度の上限は、250,000cpsである、請求項2に記載の組成物。
【請求項36】
着色剤、保存剤、抗酸化剤、アルファまたはベータヒドロキシ酸、活性増強剤、乳化剤、機能性ポリマー、増粘剤、アルコール、脂肪または脂肪族化合物、抗菌性化合物、ふけ防止剤、ボリューマイザー、静電気防止剤、モイスチャライザー、整髪補助剤、ジンクピリチオン、シリコーン材料、炭化水素ポリマー、皮膚軟化薬、油、界面活性剤、懸濁化剤、サンケア剤、および、それらの混合物からなる群より選択される成分をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項37】
前記成分は、アニオン性、疎水性修飾した、および両性アクリル酸コポリマー、ビニルピロリドンホモポリマーおよびコポリマー、カチオン性ビニルピロリドンコポリマー、非イオン系、カチオン性、アニオン性および両性セルロール系ポリマー、アクリルアミドホモポリマー、カチオン性、アニオン性、両性および疎水性修飾したアクリルアミドコポリマー、ポリエチレングリコールポリマーおよびコポリマー、疎水性修飾したポリエーテル、疎水性修飾したポリエーテルアセタール、疎水性修飾したポリエーテルウレタン、会合性ポリマー、疎水性修飾した セルロール系ポリマー、ポリエチレンオキサイド−プロピレンオキサイドコポリマー、キトサン、クレイ、および、非イオン系、アニオン性、疎水性修飾した、両性、カチオン性多糖類、キトサン、スターチ、アルギン酸塩、コンニャクのゴム、クレイ、ポロキサマー(ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックポリマー)からなる群より選択される機能性ポリマー、および、それらの混合物である、請求項36に記載の組成物。
【請求項38】
前記成分は、非イオン系、カチオン性、アニオン性および両性セルロール系ポリマーであり、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、疎水性修飾したカルボキシメチルセルロース、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性疎水性修飾したヒドロキシエチルセルロース、疎水性修飾したヒドロキシエチルセルロース、疎水性修飾したヒドロキシプロピルセルロース、カチオン性疎水性修飾したヒドロキシプロピルセルロース、カチオン性カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、および、カチオン性ヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選択される、請求項36に記載の組成物。
【請求項39】
前記成分は、非イオン系、アニオン性、疎水性修飾した、両性およびカチオン性ポリガラクトマンナンであり、カルボキシメチルグアール、ヒドロキシプロピルグアール、疎水性修飾したグアール、カルボキシメチルグアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、グアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、および、ヒドロキシプロピルグアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、ヒドロキシブチルグアール、ヒドロキシブチルグアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、ヒドロキシエチルグアール、ヒドロキシエチルグアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、および、ローカストビーンからなる群より選択される、請求項36に記載の組成物。
【請求項40】
前記成分は、増粘剤であり、NaCl、NHCl、KCl、および、脂肪族アルコール、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪族アルコールポリエチレングリコールエーテル、ソルビトールポリエチレングリコールエーテル、ポリエチレンオキサイド脂肪酸エステル、モノステアリン酸エチレングリコールまたはジステアリン酸エチレングリコール、コカミドプロピルベタイン、クレイ、シリカ、セルロール系ポリマー、キサンタン、アルギン酸塩、グアールおよびグアール誘導体、カラゲナン、コンニャク粉末、ゼラチン、デキストリン、ペクチン、スターチ、および、それらの混合物からなる群より選択される、請求項36に記載の組成物。
【請求項41】
前記成分は、シリコーン材料であり、ポリオール、アミノ、第四アンモニウム、または、シロキサン構造中のその他の官能基を含む、シクロシロキサン、直鎖状シロキサン、櫛型またはグラフトシロキサン構造、および、それらの混合物からなる群より選択される、請求項36に記載の組成物。
【請求項42】
前記成分は、場合により、C〜C24のアルキル基、置換または非置換アミン基、チオール基、アルコキシル化した基、水酸基、アシルオキシアルキル基を含む、ポリエチレンオキシ、および/または、ポリプロピレンオキシ基からなる群より選択されるその他の官能基である、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
前記シリコーン材料は、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、および、それらの混合物からなる群より選択される、請求項41に記載の組成物。
【請求項44】
前記成分は、ポリジメチルシロキサン、鎖の末端がヒドロキシル化されたポリジメチルシロキサン、および、それらの混合物からなる群より選択されるポリアルキルシロキサンである、請求項43に記載の組成物。
【請求項45】
前記成分は、アニオン性、カチオン性、両性または非イオン系界面活性剤、または、それらの混合物である、請求項36に記載の組成物。
【請求項46】
請求項1に記載のカチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体を製造するプロセスであって、(a)少なくとも1種のカチオン性多糖類またはカチオン性に誘導体化した多糖類と、前記多糖類またはそれらの誘導体の重量平均分子量(Mw)とを、上限1,000,000ダルトンに減少させる少なくとも1種の試薬とを反応させること、および、(b)カチオン性酸化多糖類を回収し、請求項1に記載のカチオン性酸化多糖類組成物を製造することを含む、前記プロセス。
【請求項47】
前記カチオン性多糖類またはカチオン性に誘導体化された多糖類を、水性媒体中で試薬で処理し、処理された多糖類の水性分散液を製造し、請求項1に記載の組成物を製造する、請求項46に記載のプロセス。
【請求項48】
前記試薬は、過酸化物、過硫酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸塩、次亜塩素酸塩、酸素、および、生化学的な酸化剤からなる群より選択される酸化試薬である、請求項46に記載のプロセス。
【請求項49】
前記酸化試薬は、過酸化水素である、請求項46に記載のプロセス。
【請求項50】
前記酸化試薬は、生化学的な酸化試薬であり、オキシゲナーゼである、請求項48に記載のプロセス。
【請求項51】
前記オキシゲナーゼは、ガラクトースオキシダーゼである、請求項50に記載のプロセス。
【請求項52】
前記試薬は、加水分解試薬をさらに含む、請求項48に記載のプロセス。
【請求項53】
前記加水分解試薬は、加水分解酵素からなる群より選択される、請求項52に記載のプロセス。
【請求項54】
前記加水分解酵素は、ヘミセルラーゼからなる群より選択される、請求項53に記載のプロセス。
【請求項55】
前記ヘミセルラーゼは、マンナナーゼである、請求項54に記載のプロセス。
【請求項56】
前記加水分解試薬は、有機酸または鉱酸である、請求項52に記載のプロセス。
【請求項57】
前記カチオン性多糖類またはカチオン性に誘導体化された多糖類は、セルロースエーテル、または、ポリガラクトマンナンである、請求項46に記載のプロセス。
【請求項58】
前記カチオン性多糖類またはカチオン性に誘導体化された多糖類は、グアールおよびグアール誘導体からなる群より選択されるポリガラクトマンナンである、請求項57に記載のプロセス。
【請求項59】
前記カチオン性多糖類またはカチオン性に誘導体化された多糖類は、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カチオン性の疎水性修飾したヒドロキシエチルセルロース(HMHEC)、カチオン性ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カチオン性ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、カチオン性 エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カチオン性メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、および、カチオン性メチルセルロース(MC)からなる群より選択されるセルロースエーテル、および、それらの混合物である、請求項57に記載のプロセス。
【請求項60】
メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、または、亜塩素酸ナトリウムの添加をさらに含む、請求項46に記載のプロセス。
【請求項61】
水溶液から、乾燥した状態の前記誘導体化した多糖類を回収することをさらに含む、請求項47に記載のプロセス。
【請求項62】
前記カチオン性ポリガラクトマンナンまたはカチオン性に誘導体化したポリガラクトマンナンは、粉末、フラワー、または、スプリットの形態である、請求項58に記載のプロセス。
【請求項63】
皮膚、毛髪、タンパク質、ポリエステル、セルロース、紙、および、テキスタイル基材からなる群より選択される表面をコンディショニングするための、請求項1に記載の組成物を含む組成物。
【請求項64】
少なくとも1種のその他の活性家庭用成分をさらに含む家庭用ケア組成物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項65】
前記活性家庭用成分は、昆虫忌避剤、ペット用脱臭剤、ペット用シャンプー活性物質、工業グレードの固形および液体石鹸活性物質、食器洗い用石鹸活性物質、多目的型クリーナー、消毒剤、芝生および植物の栄養補給剤、水処理剤、敷物および室内装飾材料用クリーニング活性物質、ランドリー用柔軟剤活性物質、ランドリー用洗浄剤活性物質、便器クリーニング剤、織物用サイズ剤、集塵剤、再付着防止剤、テキスタイル用クリーニング剤、柔軟剤、静電防止剤、および、潤滑剤からなる群より選択される、請求項64に記載の家庭用ケア組成物。
【請求項66】
着色剤、保存剤、抗酸化剤、漂白剤、活性増強剤、乳化剤、機能性ポリマー、増粘剤、アルコール、脂肪または脂肪族化合物、油、界面活性剤、芳香剤、懸濁化剤、シリコーン材料、および、それらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の追加の成分をさらに含む、請求項64に記載の家庭用ケア組成物。
【請求項67】
少なくとも1種のその他の活性パーソナルケア成分をさらに含むパーソナルケア組成物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項68】
前記活性パーソナルケア成分は、香料、皮膚用冷却剤、皮膚軟化薬、モイスチャライザー、消臭剤、制汗活性物質、保湿剤、クレンジング剤、日焼け止め活性物質、ヘアートリートメント剤、口腔ケア剤、義歯接着剤、シェービング活性物質、化粧品、および、ネイルケア活性物質からなる群より選択される、請求項67に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項69】
前記組成物は、ヘアケア、スキンケア、サンケア、ネイルケア、および、口腔ケアからなる群より選択される製品である、請求項67に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項70】
前記製品は、シリコーン材料、炭化水素油、パンテノールおよびそれらの誘導体、パントテン酸およびそれらの誘導体、ならびに、それらの混合物からなる群より選択されるコンディショニング剤を含むヘアケア製品である、請求項69に記載の組成物。
【請求項71】
前記製品は、シリコーン材料、炭化水素油、パンテノールおよびそれらの誘導体、パントテン酸およびそれらの誘導体、ならびに、それらの混合物からなる群より選択されるコンディショニング剤を含むスキンケア製品である、請求項69に記載の組成物。
【請求項72】
前記スキンケア製品は、多価アルコール、および、炭化水素からなる群より選択される皮膚軟化薬を含む、請求項71に記載の組成物。
【請求項73】
前記製品は、請求項1に記載のカチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体の組成物を、総量に基づき99重量%以下で含むヘアケア製品またはスキンケア製品である、請求項69に記載の組成物。
【請求項74】
前記組成物は、着色剤、保存剤、抗酸化剤、アルファまたはベータヒドロキシ酸、活性増強剤、乳化剤、機能性ポリマー、増粘剤、アルコール、脂肪または脂肪族化合物、抗菌性化合物、ジンクピリチオン、シリコーン材料、ふけ防止剤、炭化水素ポリマー、皮膚軟化薬、油、界面活性剤、フレーバー、芳香剤、医薬品、リジュビネイティング剤、懸濁化剤、安定化殺生剤、および、それらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の追加の成分をさらに含む、請求項67に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項75】
水を、組成物の総量の1〜99重量%の量でさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項76】
一成分として、アルデヒド官能基を導入し分子量を減少させる酸化試薬を用いて多糖類を処理することによって製造されたカチオン性酸化多糖類またはそれらの誘導体を組成物に添加することを含む、パーソナルケアまたは家庭用ケア組成物の製造方法。

【公表番号】特表2006−522829(P2006−522829A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509912(P2006−509912)
【出願日】平成16年4月7日(2004.4.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/011166
【国際公開番号】WO2004/091557
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(591020249)ハーキュリーズ・インコーポレーテッド (75)
【氏名又は名称原語表記】HERCULES INCORPORATED
【Fターム(参考)】