説明

コーナートランジスターとその製作方法

【課題】改善された性能を有し、かつ縮小されたサイズを有することのできるコーナートランジスターを提供する。また、コーナートランジスターを製作する方法を提供し、それがトランジスターの性能を改善するとともに、簡単なプロセスを介して、そのサイズを縮小することができる。
【解決手段】この発明のコーナートランジスターを製作する方法を以下に記述する。分離構造(isolation structure)が基板中に形成されて能動エリア(active area)を定義する。処理プロセスが実施されて、能動エリア中の基板がそのトップエッジに鋭いコーナーを有するようにする。能動エリア中の基板がゲート誘電層により被覆される。ゲート導体がゲート誘電層上に形成される。ソース領域およびドレイン領域がゲート導体両側の基板中に形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体デバイスとその製作方法に関し、特に、コーナートランジスター(corner transistor)とその製作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子製品の小型化への必要性に遭遇して、集積回路におけるデバイスのサイズおよび内部デバイス距離が対応するように縮小されている。しかし、デバイスサイズまたは距離が任意に縮小できないとともに、縮小がデバイス縮小化により引き起こされる一定の結果によって制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ICsの基礎デバイスとしてのトランジスターについて言えば、その寸法が通常はそのゲート導体の長さを縮小することにより縮小される。しかし、所定タイプのトランジスターは、それらの操作において相対的に高い電圧を必要とする。それ故に、デバイスサイズ(ゲート長さ)の縮小が大きく制限される。
【0004】
そこで、この発明の目的は、改善された性能を有し、かつ縮小されたサイズを有することのできるコーナートランジスターを提供することにある。
【0005】
また、この発明は、コーナートランジスターを製作する方法を提供し、それがトランジスターの性能を改善するとともに、簡単なプロセスを介して、そのサイズを縮小することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明のコーナートランジスターを製作する方法を以下に記述する。分離構造(isolation structure)が基板中に形成されて能動エリア(active area)を定義する。処理プロセスが実施されて、能動エリア中の基板がそのトップエッジに鋭いコーナーを有するようにする。能動エリア中の基板がゲート誘電層により被覆される。ゲート導体がゲート誘電層上に形成される。ソース領域およびドレイン領域がゲート導体両側の基板中に形成される。
【0007】
本発明の実施形態によれば、処理プロセスが能動エリア中の基板のトップ表面が湾曲形状を有するようにする。
【0008】
本発明の実施形態によれば、処理プロセスが以下のステップを含む。熱酸化プロセスが実施されて能動エリア中の基板を酸化するとともに、湾曲した外形を備える酸化層が形成される。そして、酸化層および分離構造の一部が除去されて、能動エリア中の基板の表面および鋭いコーナーが分離構造の表面を越えて突出する。ゲート誘導層もまた鋭いコーナーを被覆する。処理プロセスが更に第1エッチングプロセスを実施して、能動エリア中の基板の一部を除去して能動エリア中の残された基板の表面が残された分離構造の前記表面よりも低くなるとともに、それによりトレンチが形成される。第1エッチングプロセスが異方性エッチングプロセスを含む。
【0009】
処理プロセスが更に:第1エッチングプロセスが実施された後、第2エッチングプロセスを実施されてトレンチの側壁において分離構造の一部が除去され、能動エリア中の残された基板の表面および鋭いコーナーがトレンチの底面を越えて突出する。第2エッチングプロセスが等方性エッチングプロセスを含む。ゲート誘導層もまた鋭いコーナーを被覆する。
【0010】
本発明の実施形態によれば、処理プロセスが第1エッチングプロセスを実施して能動エリア中の基板の一部除去し、能動エリア中の残された基板の表面が分離構造のそれよりも低く、それによってトレンチが形成される。第1エッチングプロセスが異方性エッチングプロセスを含む。
【0011】
本発明の実施形態によれば、処理プロセスが更に:第1エッチングプロセスが実施された後、第2エッチングプロセスを実施してトレンチの側壁において分離構造の一部が除去され、能動エリア中の残された基板および鋭いコーナーがトレンチの底面を越えて突出する。第2エッチングプロセスが等方性エッチングプロセスを含む。ゲート誘導層もまた鋭いコーナーを被覆する。
【0012】
この発明のコーナートランジスターが基板とゲート誘導層とゲート導体とソース領域とドレイン領域とを含む。基板がその中に能動エリアを定義する分離構造を有し、そのうち、能動エリア中の基板が2つのエッジに鋭いコーナーを有する。ゲート誘導層が能動エリア中の基板を被覆する。ゲート導体がゲート誘導層上方に配置される。ソース領域およびドレイン領域がゲート導体両側の基板中にある。
【0013】
本発明の実施形態によれば、能動エリア中の基板のトップ表面および鋭いコーナーが分離構造の表面を越えて突出する。
【0014】
本発明の実施形態によれば、能動エリア中の基板のトップ表面が分離構造のトップ表面よりも低く、能動エリア中の基板のトップ表面を露出させるトレンチが形成される。
【0015】
本発明の実施形態によれば、能動エリア中の基板のトップ表面が分離構造のトップ表面よりも低く、トレンチが形成されるとともに、能動エリア中の基板のトップ表面および鋭いコーナーがトレンチの底面を越えて突出する。ゲート誘導層もまた鋭いコーナーを被覆する。
【0016】
本発明の実施形態によれば、能動エリア中の基板のトップ表面が湾曲形状を有する。
【0017】
従って、この発明のコーナートランジスターがトレンチ型ゲート導体を有してデバイスサイズを縮小できる。また、ソース領域およびドレイン領域間の基板が鋭いコーナーを有するとともに、ゲート導体が鋭いコーナーを被覆することができ、デバイス性能を向上させることができる。
【0018】
その一方で、簡単なプロセスを介して、この発明のコーナートランジスターを製作する方法がデバイスサイズを容易に縮小させるトレンチ型ゲート導体を形成できるとともに、また、ソース領域およびドレイン領域間の基板上に鋭いコーナーを形成し、かつゲート導体が鋭いコーナーを被覆してデバイス性能を向上する。
【0019】
この発明の上述および他の目的、特徴および利点を理解できるように、図面を添付した好ましい実施形態が以下に詳述される。
【発明の効果】
【0020】
上記実施形態に従い、この発明の方法は、簡単なプロセスを使用してコーナートランジスターを製作する。ソース領域およびドレイン領域間の基板が鋭いコーナーを有し、ゲート導体が鋭いコーナーを被覆して、デバイス性能を向上させる。同時に、トランジスターのゲート導体をトレンチ内に配置することができ、デバイスサイズを容易に縮小させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】この発明の実施形態にかかるコーナートランジスターを示す平面図である。
【図1A】この発明の第1実施形態にかかるコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。
【図1B】この発明の第1実施形態にかかるコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。
【図1C】この発明の第1実施形態にかかるコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。
【図1D】この発明の第1実施形態にかかるコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。
【図1D−1】この発明の第1実施形態にかかるコーナートランジスターを図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【図1D−2】この発明の第1実施形態にかかる別なコーナートランジスターを図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【図2A】この発明の第2実施形態にかかるコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。
【図2B】この発明の第2実施形態にかかるコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。
【図2C】この発明の第2実施形態にかかるコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。
【図2C−1】この発明の第2実施形態にかかる別なコーナートランジスターを図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【図3A】この発明の第2実施形態にかかる別なコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。
【図3B】この発明の第2実施形態にかかる別なコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。
【図3C】この発明の第2実施形態にかかる別なコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。
【図3D】この発明の第2実施形態にかかる別なコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。
【図3D−1】この発明の第2実施形態にかかる別なコーナートランジスターを図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて説明するが、これは本発明を制限するものではない。
図1は、この発明の実施形態にかかるコーナートランジスターを示す平面図である。図1A〜図1Dは、この発明の第1実施形態にかかるコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。図1D-1は、この発明の第1実施形態にかかるコーナートランジスターを図1のII−II線に沿って示す断面図である。図1D-1は、この発明の第1実施形態にかかるコーナートランジスターを図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【0023】
図1Aにおいて、分離構造12が基板10中に形成されて能動エリア14を定義する。分離構造12がよく知られたSTI(shallow trench isolation)プロセスで形成されるとともに、絶縁材料、例えばシリコン酸化物を含む。
【0024】
ソース領域24およびドレイン領域26を形成するために基板領域がマスク層(図示せず)によってマスクされた後、図1B〜図1Cにおいて、処理(treating)プロセスが実施されて能動エリア14中の基板10が分離構造12に隣接する2つのエッジにおいて鋭いエッジを有するようにする。この実施形態中、処理プロセスが2つのステージを含む。第1ステージにおいて、熱酸化プロセスが実施されて能動エリア14中の基板10のトップ表面が酸化されるとともに、それにより湾曲した外形(curved profile)を備える酸化物層18が形成される(図1Bを参照)。
【0025】
図1Cにおいて、処理プロセスの第2ステージが湾曲した外形を備える酸化物層18および分離構造12の一部を除去して、能動エリア14中の基板10のトップ表面10bおよび鋭いコーナー16が分離構造12のトップ表面12aを超えて突出する。用語「鋭いコーナー」の意味は、トップ表面10bと能動エリア14中の基板10のトップ表面10bの側壁10cとから形成される角度が鋭い角度であることである。鋭いコーナー16が基板10のトップ表面10b方向へ延伸するとともに、分離構造12のトップ表面12aを超えて突出する。酸化物層18および分離構造12の一部を除去する方法が異方性(anisotropic)エッチング、例えば、ドライエッチングを含む。この実施形態中、湾曲した外形を備える酸化物層18が除去された後、能動エリア14中の基板10の露出されたトップ表面10bが湾曲形状を有するものとなる。しかし、この発明は、それに限定されるものではないとともに、能動エリア14中の基板10上に鋭いコーナーを形成できる任意の別な除去プロセスを利用することができる。
【0026】
図1と図1Dと図1D-1とにおいて、ゲート誘電層20が基板10上方に形成されて、トップ表面10bおよび鋭いコーナー16を含む能動エリア14中の基板10の露出された表面を被覆する。そして、パターン化されたゲート導体22がゲート誘電層20および分離構造12上方に形成される。ソース領域24およびドレイン領域26がゲート導体22両側の基板10中に形成される。ゲート誘電層20がシリコン酸化物、SiONまたは金属酸化物を含むことができ、熱酸化あるいは堆積により形成される。ゲート導体22がドープトポリシリコン(doped poly-Si)を含み、化学気相堆積(chemical vapor diposition = CVD)および、その中にイオンを注入することにより非ドープドポリシリコン(undoped poly-Si)を形成することによって形成される。ゲート導体22がまたインサイチュウドーピング(in-situ doping)を備えるCDVプロセスにより形成される。パターン化されたゲート導体22がリソグラフィープロセスおよびエッチングプロセスによって定義されることができる。
【0027】
上記実施形態中で形成されたコーナートランジスター100Aは、基板10と、ゲート誘電層20と、ゲート導体22と、ソース領域24と、ドレイン領域26とを含む。基板10がその中に能動エリア14を定義する分離構造12(図1、図1A、図1B、図1C、図1Dを参照)を有する。ゲート誘電層20とゲート導体22とソース領域24とドレイン領域26とが全て能動エリア14中にある。能動エリア14中、ソース領域24およびドレイン領域26間の基板10のトップ表面10bがソース領域24およびドレイン領域26のトップ表面10eよりも低くて、ソース領域24とドレイン領域26と基板10との間でトレンチ28を形成し、そのうち、基板10のトップ表面10bがトレンチ28の底面である。その一方、酸化物層18(図1B参照)の形成におけるマスク層のマスキングのために、ソース領域24およびドレイン領域26間の基板10のトップ表面10bが分離構造12のトップ表面12aよりも高くなるとともに、ソース領域24およびドレイン領域26間の基板10が鋭いコーナー16を有する。従って、ソース領域24およびドレイン領域26および鋭いコーナー16間の基板10のトップ表面10bは、分離構造12の表面12a上方に突出している。ゲート導体22がゲート誘電層20および、分離構造12上方に配置され、かつ鋭いコーナー16を被覆する。ソース領域24およびドレイン領域26がゲート導体22両側の基板10中に位置している。トレンチ28の側壁および底面に沿った基板10の一部がチャネル領域として作用する。
【0028】
また、基板領域がソース領域24およびドレイン領域26を形成するために処理プロセス前にマスク層によってマスクされないことが有り得る。その場合、ソース領域24およびドレイン領域26を形成するための基板領域がまた処理プロセスにおいて酸化されて、図1D-2に示すように、その結果としてコーナートランジスター100A'となり、ソース領域24およびドレイン領域26のトップ表面10e'がそれらの間の基板10のトップ表面10b'の共通平面となる。
【0029】
図2A〜図2Cは、この発明の第2実施形態にかかるコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。図2C-1は、この発明の第2実施形態にかかる別なコーナートランジスターを図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【0030】
図2Aと図2Bとにおいて、上記のように、分離構造12が基板10中に形成されて能動エリア14を定義する(図2A)。基板領域がソース領域24およびドレイン領域26を形成するためにマスク層(図示せず)によってマスクされた後、鋭いコーナーを形成するために異なる処理プロセスが実施される。処理プロセスが第1エッチングプロセス(図2B)を含む1つのステージだけを含み、能動エリア14中の基板10の一部を除去し、能動エリア14中の残された基板10のトップ表面10dが分離構造12の表面12aよりも十分に低くなるとともに、それによってトレンチ30が形成される。第1エッチングプロセスがドライエッチングである異方性エッチングを含む。
【0031】
図1と図2Cと図2C-1とにおいて、ゲート誘電層20がトレンチ30の底面の基板10上方に上記した方法により形成される。パターン化されたゲート導体22がゲート誘電層20および分離構造12上方に形成される。ソース領域24およびドレイン領域26がゲート導体22両側の基板10中に形成される。
【0032】
第2実施形態において形成されたコーナートランジスター100Bが同様に基板10とゲート誘電層20とゲート導体22とソース領域24とドレイン領域26とを含むが、ソース領域24およびドレイン領域26間の基板10のトップ表面10dがソース領域24およびドレイン領域26のトップ表面10eよりも低いだけでなく、分離構造12のトップ表面12aよりも低い。トレンチ30は、ゲート誘電層20が形成される前に、能動エリア14中の基板10のトップ表面10dを露出させる。
【0033】
この発明の第2実施形態の変更版において、処理プロセスが3つのステージを含む。具体的に言えば、図1〜図1Cに描かれた第1実施形態の手順は、第1実施形態の処理プロセスの上記した第1および第2ステージを含み、能動エリア14を定義する分離構造12を形成することを実施し、かつ能動エリア14中に基板10のトップ表面10bおよび分離構造12の表面上方へ突出した鋭いコーナーを作る。変更された処理プロセスの第3ステージは、上記した第1ステージであり、改めて記述しない。
【0034】
図3A〜図3Dは、この発明の第2実施形態にかかる別なコーナートランジスターを製作する方法を図1のI−I線に沿って示す断面図である。図3D-1は、この発明の第2実施形態にかかる別なコーナートランジスターを図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【0035】
図3Aと図3Bとにおいて、分離構造12が基板10中に形成されて能動エリア14(図3A)を定義する。ソース領域24およびドレイン領域26を形成するために基板領域がマスク層(図示せず)によってマスクされた後、処理プロセス中の第1エッチングプロセスが実施されて分離構造12の2つの部分間の基板10の一部が除去されるとともに、トレンチ30を形成する。
【0036】
図3Cにおいて、処理プロセス中の第2エッチングプロセスが実施されてトレンチ30の側壁において分離構造12の一部が除去されるとともに、それにより、より広いトレンチ40を形成する。このようにして、能動エリア14中の基板10のトップ表面10dと鋭いコーナー16とがトレンチ40の底面40a上方へ突出される。第2エッチングプロセスがウエットエッチングプロセスのような等方性(isotropic)エッチングプロセスである。
【0037】
図1と図3Dと図3D-1とにおいて、ゲート誘導層20が基板10上方に形成されて、基板10のトップ表面10dおよびトレンチ40の底面40aに露出された鋭いコーナー16を被覆する。パターン化されたゲート導体22がゲート誘導層20および分離構造12上方に形成される。ソース領域24およびドレイン領域26がゲート導体22両側の基板10中に形成される。
【0038】
上記で形成されたコーナートランジスター100Cが同様に基板10とゲート誘導層20とゲート導体22とソース領域24とドレイン領域26とを含み、そのうち、ソース領域24およびドレイン領域26間の基板10のトップ表面10dがソース領域24およびドレイン領域26のトップ表面10eよりも低いだけでなく、上記したように分離構造12のトップ表面12aよりも第2実施形態にかかる上記コーナートランジスター(100B)との差異は、能動エリア14中の基板10のトップ表面10dおよび鋭いコーナー16がトレンチ40の底面40aを越えて突き出していることである。
【0039】
上記実施形態に従い、この発明の方法は、簡単なプロセスを使用してコーナートランジスターを製作する。ソース領域およびドレイン領域間の基板が鋭いコーナーを有し、ゲート導体が鋭いコーナーを被覆して、デバイス性能を向上させる。同時に、トランジスターのゲート導体をトレンチ内に配置することができ、デバイスサイズを容易に縮小させることができる。
【0040】
以上のように、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更および修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【符号の説明】
【0041】
10 基板
10b トップ表面
10d トップ表面
12 分離構造
12a トップ表面
14 能動エリア
16 鋭いコーナー
20 ゲート誘導層
22 ゲート導体
24 ソース領域
26 ドレイン領域
28 トレンチ
30 トレンチ
40 トレンチ
40a 底面
100A コーナートランジスター
100A' コーナートランジスター
100B コーナートランジスター
100C コーナートランジスター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板中に分離構造を形成して能動エリアを定義することと;
処理プロセスを実施して能動エリア中の前記基板のエッジに鋭角部分を持たせることと;
ゲート誘導層により前記能動エリア中の前記基板を被覆することと;
前記ゲート誘導層上にゲート導体を形成することと;
前記ゲート導体の一方側の前記基板中にソース領域を形成すること、および前記ゲート導体の他方側の前記基板中にドレイン領域を形成することと;
を含むコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項2】
前記処理プロセスが、前記能動エリア中の前記基板の表面が湾曲形状を有するようにすることを含む請求項1記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項3】
前記処理プロセスが:
熱酸化プロセスを実施して前記能動エリア中の前記基板の表面を酸化するとともに、湾曲した外形を備えた酸化層を形成することと;
前記酸化層および前記分離構造の一部を除去して前記能動エリア中の前記基板の前記表面および前記鋭角部分が、除去されなかった前記分離構造の表面を越えて突出することと;
を含む請求項1記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項4】
前記ゲート誘導層は前記鋭角部分も被覆する請求項3記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項5】
前記処理プロセスが更に:
第1エッチングプロセスを実施して、前記能動エリア中の前記基板の一部を除去して、前記能動エリア中の除去されなかった前記基板の表面が、除去されなかった前記分離構造の前記表面よりも前記基板の内部側に配置され、トレンチが形成されることを含む請求項3記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項6】
前記第1エッチングプロセスが異方性エッチングプロセスを含む請求項5記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項7】
前記処理プロセスが更に:
第2エッチングプロセスを実施して前記トレンチの側壁において前記分離構造の一部を除去して、前記能動エリア中の除去されなかった前記基板の前記表面および前記鋭角部分が、前記トレンチの底面を越えて突出することを含む請求項5記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項8】
前記エッチングプロセスが等方性エッチングプロセスを含む請求項7記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項9】
前記ゲート誘導層は前記鋭角部分も被覆する請求項7記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項10】
前記処理プロセスが:
第1エッチングプロセスを実施して前記能動エリア中の前記基板の一部を除去して、前記能動エリア中の除去されなかった前記基板の表面が、前記分離構造の表面よりも前記基板の内部側に配置され、トレンチが形成されることを含む請求項1記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項11】
前記エッチングプロセスが異方性エッチングプロセスを含む請求項10記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項12】
前記処理プロセスが更に:
第2エッチングプロセスを実施して前記トレンチの側壁において前記分離構造の一部を除去し、前記能動エリア中の除去されなかった前記表面および前記鋭角部分が前記トレンチの底面を越えて突出することを含む請求項10記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項13】
前記第2エッチングプロセスが等方性エッチングプロセスを含む請求項12記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項14】
前記ゲート誘導層は前記鋭角部分も被覆する請求項12記載のコーナートランジスターを製作する方法。
【請求項15】
内部に分離構造を有して能動エリアを定義し、当該能動エリア中における2つのエッジに鋭角部分を有する基板と;
前記能動エリア中の前記基板を被覆するゲート誘導層と;
前記ゲート誘導層を覆うゲート導体と;
前記ゲート導体の各々の側に形成されたソース領域およびドレイン領域と;
を含むコーナートランジスター。
【請求項16】
前記能動エリア中の前記基板の表面および前記鋭角部分が前記分離構造の表面を越えて突出する請求項15記載のコーナートランジスター。
【請求項17】
前記能動エリア中の前記基板の表面が前記分離構造の表面よりも前記基板の内部側に配置され、前記能動エリア中の前記基板の前記表面を露出させるようにトレンチが形成される請求項15記載のコーナートランジスター。
【請求項18】
前記能動エリア中の前記基板の表面が前記分離構造の表面よりも前記基板の内部側に配置されてトレンチが形成されるとともに、前記能動エリア中の前記基板の前記表面および前記鋭角部分が前記トレンチの底面を越えて突出する請求項15記載のコーナートランジスター。
【請求項19】
前記ゲート誘導層は前記鋭角部分も被覆するものである請求項18記載のコーナートランジスター。
【請求項20】
前記能動エリア中の前記基板の表面が湾曲形状を有する請求項15記載のコーナートランジスター。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1D−1】
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【図1D−2】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2C−1】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3D−1】
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【公開番号】特開2013−16775(P2013−16775A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−34203(P2012−34203)
【出願日】平成24年2月20日(2012.2.20)
【出願人】(502396270)南亞科技股▲ふん▼有限公司 (29)
【Fターム(参考)】