説明

シリコン酸化膜の成膜方法および半導体装置の製造方法

【課題】絶縁性の高いシリコン酸化膜を低温下で成膜することができるシリコン酸化膜の成膜方法を提供する。
【解決手段】シリコン酸化膜の成膜方法は、被処理基板Wを保持する保持台34の表面温度を300℃以下に保った状態でシリコン化合物ガス、酸化性ガスおよび希ガスを処理容器32内に供給し、処理容器32内にマイクロ波プラズマを生成し被処理基板Wにシリコン酸化膜を形成する工程と、酸化性ガスおよび希ガスを処理容器32内に供給し、処理容器32内にマイクロ波プラズマを生成し被処理基板W上に形成されたシリコン酸化膜をプラズマ処理する工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、シリコン酸化膜の成膜方法および半導体装置の製造方法に関し、特に、半導体装置において導電層の上に成膜されるシリコン酸化膜の成膜方法、およびこのようなシリコン酸化膜を含む半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ等に代表される半導体装置においては、ゲート酸化膜等、高い絶縁性、すなわち、優れた耐性や優れたリーク特性が要求される絶縁層を形成する場合、熱酸化法により絶縁層となるシリコン酸化膜を形成することとしていた。具体的には、被処理基板となるシリコン基板を、例えば、700℃程度に加熱した状態で、高温熱CVD(Chemical Vapor Deposition)によりシリコン酸化膜を成膜していた。
【0003】
このような熱酸化法によってシリコン酸化膜を成膜する方法が、特開2004−336019号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1によると、熱CVDにより形成した酸化膜を、希ガスおよび酸素ガスを処理ガスとして用いた酸素プラズマにより改質し、さらにその上に熱CVDによって形成されたHfSiOを窒素プラズマおよび酸素プラズマにより改質することとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−336019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ゲート酸化膜のように高い絶縁性が要求されるシリコン酸化膜を成膜する場合、特許文献1に代表される熱CVDによるシリコン酸化膜の成膜によると、上記したようにシリコン基板を高温に曝す必要がある。そうすると、比較的低融点の物質、例えば、低融点の金属や高分子化合物により既にシリコン基板上に導電層等が形成されている場合、溶融等の問題が生じてしまう。したがって、低融点メタル化合物や高分子化合物を考慮した場合、処理温度をできるだけ低く設定する必要がある。この場合、選択した材料にもよるが、例えば、350℃程度の温度上昇でも悪影響を及ぼすおそれがある。また、このような問題を回避するために、低融点の金属による配線形成工程や高分子化合物による積層工程を、熱CVDを行なう工程よりも前に行なうことも考えられるが、このような半導体装置の製造工程の順序の制約は、昨今の半導体装置における微細化、および高精度化の観点から好ましくない。
【0006】
この発明の目的は、高い絶縁性を有するシリコン酸化膜を低温下で成膜することができるシリコン酸化膜の成膜方法を提供することである。
【0007】
この発明の他の目的は、高い絶縁性を有するシリコン酸化膜を含む半導体装置を低温下で形成することができる半導体装置の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係るシリコン酸化膜の成膜方法は、処理容器内に設けられた保持台上に保持された被処理基板にシリコン酸化膜を成膜するシリコン酸化膜の成膜方法であって、被処理基板を保持する保持台の表面温度を300℃以下に保った状態でシリコン化合物ガス、酸化性ガスおよび希ガスを処理容器内に供給し、処理容器内にマイクロ波プラズマを生成し被処理基板にシリコン酸化膜を形成する工程と、酸化性ガスおよび希ガスを処理容器内に供給し、処理容器内にマイクロ波プラズマを生成し被処理基板上に形成されたシリコン酸化膜をプラズマ処理する工程とを含む。
【0009】
好ましくは、保持台の表面温度は、220℃以上300℃以下である。
【0010】
さらに好ましくは、マイクロ波プラズマは、ラジアルラインスロットアンテナ(RLSA:Radial Line Slot Antena)により生成されている。
【0011】
さらに好ましい一実施形態として、シリコン化合物ガスは、テトラエトキシシラン(TEOS)ガスを含むよう構成してもよい。
【0012】
また、希ガスは、アルゴンガスを含むよう構成してもよい。
【0013】
また、酸化性ガスは、酸素ガスを含むよう構成してもよい。
【0014】
また、プラズマ処理する工程に引き続いて、再びシリコン酸化膜を形成する工程、さらに再びプラズマ処理する工程を含む。
【0015】
さらに好ましい一実施形態として、シリコン酸化膜を形成する工程において、シリコン化合物ガスは、TEOSガスであり、酸化性ガスは、酸素ガスであり、希ガスは、アルゴンガスであり、TEOSガスと酸素ガスの有効流量比(酸素ガス/TEOSガス)は、5.0以上10.0以下であり、アルゴンガスの分圧比は、75%以上である。
【0016】
さらに好ましい一実施形態として、プラズマ処理する工程において、酸化性ガスは、酸素ガスであり、希ガスは、アルゴンガスであり、処理容器内に供給するアルゴンガスの分圧比を97%以上とする。
【0017】
この発明の他の局面においては、半導体装置の製造方法は、絶縁層となるシリコン酸化膜および導電層を有する半導体装置の製造方法であって、処理容器内に設けられた保持台上に半導体装置の基となる被処理基板を保持し、被処理基板を保持する保持台の表面温度を300℃以下に保った状態でシリコン化合物ガス、酸化性ガスおよび希ガスを処理容器内に供給し、処理容器内にマイクロ波プラズマを生成し被処理基板にシリコン酸化膜を形成する工程と、酸化性ガスおよび希ガスを処理容器内に供給し、処理容器内にマイクロ波プラズマを生成し被処理基板上に形成されたシリコン酸化膜をプラズマ処理する工程とを含む。
【発明の効果】
【0018】
この発明に係るシリコン酸化膜の成膜方法によると、300℃以下の低温においても、絶縁性の高いシリコン酸化膜を成膜することができる。そうすると、被処理基板に既に形成された低融点の物質の溶融等の問題を回避することができる。したがって、例えば、有機EL(Electro Luminescence)デバイスへの適用等、高い絶縁性および低温での成膜が要求される場合に適用することができる。
【0019】
また、この発明に係る半導体装置の製造方法によると、半導体装置において高い絶縁性を有するシリコン酸化膜を低温で成膜することができる。そうすると、低融点の物質を用いた配線工程等の後に、シリコン酸化膜を成膜することができる。このように、製造工程の順序の制約による問題を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】MOSトランジスタの一部を示す断面図である。
【図2】この発明の一実施形態に係るシリコン酸化膜の成膜方法に用いられるプラズマ処理装置の要部を示す概略断面図である。
【図3】ラジアルラインスロットアンテナに含まれるスロット板を示す図である。
【図4】EOT(Equivalent Oxide Thickness:等価酸化膜厚)換算で7nmの膜厚領域において、印加する電界の大きさを変化させた場合の電流特性(J)を示す図であるI−Vカーブである。
【図5】Qbdの測定結果をWeibullプロットしたものを示す図である。
【図6】TEOSガスと酸素ガスの有効流量比、および熱酸化膜を基準としたシリコン酸化膜のエッチングレートの比の関係を示す図である。
【図7】プラズマ処理を行わなかった場合のシリコン酸化膜におけるフーリエ変換赤外分光(FT−IR(Fourier Transform−InfraRed spectroscopy))による測定結果である。
【図8】プラズマ処理を行った場合のシリコン酸化膜におけるFT−IRによる測定結果である。
【図9】熱酸化膜を基準としたシリコン酸化膜のエッチングレートの比を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、この発明の一実施形態に係るシリコン酸化膜の成膜方法により成膜されたシリコン酸化膜を含む半導体装置の構成について説明する。なお、このような半導体装置は、この発明に係る半導体装置の製造方法によって製造されている。
【0022】
図1は、この発明に係る半導体装置の製造方法によって製造された半導体装置の一例としてのMOSトランジスタの一部を示す断面図である。なお、図1に示すMOSトランジスタにおいて、導電層をハッチングで示している。
【0023】
図1を参照して、MOSトランジスタ11には、シリコン基板12上に、素子分離領域13、p型ウェル14a、n型ウェル14b、高濃度n型不純物拡散領域15a、高濃度p型不純物拡散領域15b、n型不純物拡散領域16a、p型不純物拡散領域16b、およびゲート酸化膜17が形成されている。ゲート酸化膜17を間に挟むように形成される高濃度n型不純物拡散領域15aおよび高濃度p型不純物拡散領域15bのいずれか一方は、ドレインとなり、他方はソースとなる。
【0024】
また、ゲート酸化膜17の上には、導電層となるゲート電極18が形成されており、ゲート電極18の側部には、絶縁膜となるゲート側壁部19が形成される。さらに、上記したゲート電極18等が形成されたシリコン基板12の上には、絶縁層となる層間絶縁膜21が形成される。層間絶縁膜21には、高濃度n型不純物拡散領域15aおよび高濃度p型不純物拡散領域15bに連なるコンタクトホール22が形成され、コンタクトホール22内には穴埋め電極23が形成される。さらにその上に導電層となるメタル配線層24が形成される。このようにして、絶縁層となる層間絶縁膜および導電層となるメタル配線層を交互に形成し、最後に外部との接点となるパッド(図示せず)を形成される。このようにMOSトランジスタ11が形成されている。
【0025】
上記したゲート酸化膜17には、高い絶縁性、具体的には、優れた耐性および優れたリーク特性が要求される。ここで、ゲート酸化膜17は、この発明に係るシリコン酸化膜の成膜方法により成膜されている。
【0026】
次に、この発明の一実施形態に係るシリコン酸化膜の成膜方法に用いられるプラズマ処理装置の構成について説明する。図2は、この発明の一実施形態に係るシリコン酸化膜の成膜方法に用いられるプラズマ処理装置の要部を示す概略断面図である。また、図3は、図2に示すプラズマ処理装置に含まれるスロット板を下方側、すなわち、図2中の矢印IIIの方向から見た図である。
【0027】
図2および図3を参照して、プラズマ処理装置31は、その内部で被処理基板Wにプラズマ処理を行う処理容器32と、処理容器32内にプラズマ処理用の反応ガスを供給する反応ガス供給部33と、その上に被処理基板Wを保持する円板状の保持台34と、プラズマ励起用のマイクロ波を発生させるマイクロ波発生器35と、保持台34と対向する位置に配置され、マイクロ波発生器35により発生させたマイクロ波を処理容器32内に導入する誘電体板36と、プラズマ処理装置31全体を制御する制御部(図示せず)とを備える。制御部は、反応ガス供給部33におけるガス流量、処理容器32内の圧力等、被処理基板Wをプラズマ処理するためのプロセス条件を制御する。
【0028】
処理容器32は、保持台34の下方側に位置する底部37と、底部37の外周から上方向に延びる側壁38とを含む。側壁38は、円筒状である。処理容器32の底部37には、排気用の排気孔39が設けられている。処理容器32の上部側は開口しており、処理容器32の上部側に配置される誘電体板36、および誘電体板36と処理容器32との間に介在するシール部材としてのOリング40aによって、処理容器32は密封可能に構成されている。
【0029】
反応ガス供給部33は、被処理基板Wの中央領域に向かって真下方向へ反応ガスを供給する第一の反応ガス供給部61と、被処理基板Wの斜め上方から反応ガスを供給する第二の反応ガス供給部62とを備える。具体的には、第一の反応ガス供給部61は、図2中の矢印Fの方向に向かって反応ガスを供給し、第二の反応ガス供給部62は、図2中の矢印Fの方向(被処理基板Wの中央領域に向かう斜め下方向)に向かって反応ガスを供給する。第一の反応ガス供給部61および第二の反応ガス供給部62には、同じ反応ガス供給源(図示せず)から同じ種類の反応ガスが供給される。
【0030】
ここで、まず、第一の反応ガス供給部61の構成について説明する。第一の反応ガス供給部61は、誘電体板36の径方向中央であって、保持台34と対向する対向面となる誘電体板36の下面63よりも誘電体板36の内方側に後退した位置に設けられている。誘電体板36には、第一の反応ガス供給部61を収容する収容部46が設けられている。第一の反応ガス供給部61と収容部46との間にはOリング40bが介在しており、処理容器32内の密封性を確保することとしている。
【0031】
第一の反応ガス供給部61には、被処理基板Wの中央領域に向かって吹き付けるようにして反応ガスを真下方向へ供給する複数の供給孔45が設けられている。供給孔45は、保持台34に対向する壁面64のうち、処理容器32内に露出する領域に設けられている。なお、壁面64は、平らである。また、第一の反応ガス供給部61には、供給孔45が誘電体板36の径方向中央に位置するように設けられている。第一の反応ガス供給部61は、第一の反応ガス供給部61に接続されたガス供給系54により流量等を調整しながら反応ガスを供給する。
【0032】
次に、第二の反応ガス供給部62の構成について説明する。第二の反応ガス供給部62は、円環状の環状部65を含む。環状部65は、管状部材で構成されており、その内部が反応ガスの流路となる。環状部65は、処理容器32内において、保持台34と誘電体板36との間に配置される。環状部65は、保持台34上に保持された被処理基板Wの真上領域を避けた位置であってかつ保持台34の真上領域に設けられている。具体的には、円環状の環状部65の内径をDとし、被処理基板Wの外径をDとすると、環状部65の内径Dは、被処理基板Wの外径Dよりも大きく構成されている。環状部65は、処理容器32の側壁38から、真直ぐ内径側に延びる支持部66によって支持されている。支持部66は中空状である。
【0033】
環状部65には、被処理基板Wに向かって反応ガスを斜め下方向へ吹き付けるようにして供給する複数の供給孔67が設けられている。供給孔67は、丸孔状である。供給孔67は、環状部65の下部側に設けられている。複数の供給孔67は、環状部65において、周方向に等配に設けられている。この実施形態において、供給孔67は8つ設けられている。
【0034】
プラズマ処理装置31の外部から供給された反応ガスは、支持部66の内部を通って、環状部65に設けられた供給孔67から処理容器32内に供給される。支持部66の外方側においても、上記した開閉弁や流量制御器が介設されたガス供給系(図示せず)が設けられている。
【0035】
マッチング41を有するマイクロ波発生器35は、モード変換器42および導波管43を介して、マイクロ波を導入する同軸導波管44の上部に接続されている。例えば、マイクロ波発生器35で発生させたTEモードのマイクロ波は、導波管43を通り、モード変換器42によりTEMモードへ変換され、同軸導波管44を伝播する。マイクロ波発生器35において発生させるマイクロ波の周波数としては、例えば、2.45GHzが選択される。
【0036】
誘電体板36は、例えば円板状であって、誘電体で構成されている。誘電体板36の下部側には、導入されたマイクロ波による定在波の発生を容易にするためのテーパ状に凹んだ環状の凹部47が設けられていてもよい。この凹部47により、誘電体板36の下部側にマイクロ波によるプラズマを効率的に生成することができる。なお、誘電体板36の具体的な材質としては、石英やアルミナ等が挙げられる。
【0037】
また、プラズマ処理装置31は、同軸導波管44によって導入されたマイクロ波を伝播する遅波板48と、複数設けられたスロット穴49からマイクロ波を誘電体板36に導入する薄板円板状のスロット板50とを備える。スロット穴49は、矩形状である。矩形状のスロット穴49は、図3に示すように、径方向に互いに直交するような方向で、かつ同心円状に設けられている。マイクロ波発生器35により発生させたマイクロ波は、同軸導波管44を通って、遅波板48に伝播され、スロット板50に設けられた複数のスロット穴49から誘電体板36に導入される。誘電体板36を透過したマイクロ波は、誘電体板36の直下に電界を生じさせ、処理容器32内にプラズマを生成させる。すなわち、プラズマ処理装置31において処理に供されるマイクロ波プラズマは、上記した構成のスロット板50および遅波板48を含むラジアルラインスロットアンテナ(RLSA)により生成されている。
【0038】
保持台34は、底部37から垂直上方に延びる絶縁性の筒状支持部51に支持されている。筒状支持部51の外周に沿って処理容器32の底部37から垂直上方に延びる導電性の筒状支持部52と処理容器32の側壁38との間には、環状の排気路53が形成される。排気孔39の下部には排気管55を介して排気装置56が接続されている。排気装置56は、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有している。排気装置56により、処理容器32内を所定の圧力まで減圧することができる。
【0039】
次に、上記したプラズマ処理装置31を用いて、この発明の一実施形態に係るシリコン酸化膜の成膜方法および半導体装置の製造方法について説明する。
【0040】
まず、上述したように保持台34上に半導体装置の基となる被処理基板Wを保持させる。次に、処理容器32内を所定の圧力に減圧し、所定の圧力に維持する。所定の圧力としては、例えば、1000mTorrが選択される。
【0041】
そして、保持台34の表面温度を、220℃以上300℃以下とする。具体的には、例えば、保持台34の表面温度として、220℃が選択される。このような保持台34の表面温度とすることにより、例えば、被処理基板Wの温度が処理中に上昇したとしても、被処理基板Wの温度上昇を280℃程度までに抑えることができる。さらなる被処理基板Wの温度上昇低減の観点から、保持台34の表面温度を、150℃以上220℃以下とすることが好ましい。
【0042】
次に、反応ガス供給部33、具体的には、第一および第二の反応ガス供給部61、62により反応ガスを処理容器32内に供給する。反応ガスは、TEOSガス、アルゴンガスおよび酸素ガスを含む混合ガスである。ここで、TEOSガスと酸素ガスの有効流量比(酸素ガス/TEOSガス)は、後述するように5.0以上10.0以下であり、アルゴンガスの分圧比は、75%以上である。具体的な流量比率としては、TEOSガスの流量を20sccm、アルゴンガスの流量を390sccm、酸素ガスの流量を110sccmとする。この場合、TEOSガスと酸素ガスの有効流量比は、5.5であり、アルゴンガスの分圧比は、75%である。
【0043】
そして、プラズマ励起用のマイクロ波をマイクロ波発生器35により発生させ、誘電体板36を介して処理容器32内にマイクロ波を導入し、処理容器32内にマイクロ波プラズマを生成する。ここで、マイクロ波パワーとしては、例えば、3.5kWが選択される。そして、被処理基板WにプラズマCVD処理を行い、絶縁層となるゲート酸化膜17を構成するシリコン酸化膜を形成する。すなわち、シリコン化合物ガスとしてのTEOSガス、酸化性ガスとしての酸素ガスおよび希ガスとしてのアルゴンガスを処理容器32内に供給し、被処理基板Wを保持する保持台34の表面温度を300℃以下である220℃として、被処理基板Wにシリコン酸化膜を形成する。
【0044】
なお、上記したマイクロ波プラズマを生成する工程と、反応ガスを供給する工程とは、逆であってもよいし、同時であってもよい。すなわち、生成したマイクロ波プラズマにより反応ガスを用いて被処理基板Wを処理する段階において、保持台34の表面温度を上記した所定の温度とすればよい。
【0045】
上記した方法によりシリコン酸化膜を形成した後、形成したシリコン酸化膜に対して、プラズマ処理を行う。すなわち、シリコン酸化膜の成膜方法は、シリコン酸化膜を形成する工程の後に、形成したシリコン酸化膜のプラズマ処理を行う工程を含む。
【0046】
具体的には、上記した方法によりシリコン酸化膜を形成した後、引き続いて保持台34の表面温度を220℃に維持したまま、TEOSガスの供給を停止する。ここで、処理容器32内に供給するアルゴンガスの流量を上げる。そして、形成されたシリコン酸化膜のプラズマ処理を行う。具体的には、アルゴンガスの流量を390sccmから3500sccmとし、酸素ガスの流量については、そのまま110sccmとしてプラズマ処理を行う。すなわち、供給するアルゴンガスの流量を、シリコン酸化膜を形成する工程において供給するアルゴンガスの流量よりも多くしてプラズマ処理を行う。この場合、アルゴンガスの分圧比は、97%である。そして、形成したシリコン酸化膜に対して、プラズマ処理を行う。ここで、プラズマ処理において、ラジカルによる酸化処理が行われる。この場合、シリコン酸化膜を形成する工程およびプラズマ処理を行う工程は、同じ処理容器内において行う。
【0047】
このようにして、シリコン酸化膜の成膜を行なう。なお、このようにしてシリコン酸化膜によりゲート酸化膜17を成膜した後、その上にゲート電極18等を形成し、上記した構成のMOSトランジスタ11を製造する。
【0048】
ここで、この発明に係るシリコン酸化膜の成膜方法により成膜されたシリコン酸化膜の電気特性と膜質について説明する。図4は、EOT換算で7nmの膜厚領域において、印加する電界の大きさを変化させた場合の電流特性(J)を示す図であるI−Vカーブである。図4中のR_TEOS(300℃)は、この発明の一実施形態に係るシリコン酸化膜の成膜方法により成膜したシリコン酸化膜を示しており、比較対象として同様の測定をWVG(Water Vapor Generator)膜、HTO(High Temperature Oxide)膜(成膜温度780℃)、およびHTO膜を窒素雰囲気中900℃で15分熱処理(900℃アニール処理)したものに対して実施した場合を示している。また、参考として、400℃で成膜したR_TEOS(400℃)の場合についても示している。図4より、R_TEOS膜(300℃成膜)の場合でも、HTO膜およびHTO膜を窒素雰囲気中900℃で15分熱処理を実施した場合よりも良好なリーク特性を示す。
【0049】
図5は、Qbd(C/cm)(CCS:−0.1A/cm、ゲートサイズ100μm×100μm)の測定結果をWeibullプロットしたものを示す図である。R_TEOS膜(300℃)は、この発明の一実施形態に係るシリコン酸化膜の成膜方法により成膜したシリコン酸化膜を示しており、図4と同様に、図4と同じ比較対象のものに対して測定を実施した場合も図示している。図5より、R_TEOS膜(300℃成膜)の場合でも、HTO膜およびHTO膜を窒素雰囲気中900℃で15分熱処理を実施した場合よりも良好なリーク特性を示す。
【0050】
図6は、TEOSガスと酸素ガスの有効流量比、および熱酸化膜を基準としたシリコン酸化膜のエッチングレートの比の関係を示す図である。図6において、縦軸は、熱酸化法により成膜したシリコン酸化膜に対するエッチングレートの比(単位無し)を示し、横軸は、TEOSガスと酸素ガスとの流量比を示す。図6中においては、保持台の表面温度をそれぞれ150℃、220℃、300℃、400℃としてシリコン酸化膜を形成した後プラズマ処理を行わなかった場合、保持台の表面温度を150℃としてシリコン酸化膜を形成した後プラズマ処理を行った場合、および保持台の表面温度を220℃としてシリコン酸化膜を形成した後プラズマ処理を行った場合のグラフを示している。保持台の表面温度を150℃としてシリコン酸化膜を形成した後プラズマ処理を行った場合、および保持台の表面温度を220℃としてシリコン酸化膜を形成した後プラズマ処理を行った場合については、グラフはほぼ重なっているため、一つの線で示している。また、シリコン酸化膜を成膜する際のプロセス条件としては、マイクロ波パワーを3.5kW印加し、圧力を380mTorr、アルゴンガスの分圧比を75%としている。
【0051】
図6を参照して、保持台の表面温度を400℃、TEOSガスと酸素ガスの有効流量比を3.6〜10.8としてシリコン酸化膜を形成した場合、エッチングレートの比は1.7程度であり、熱酸化膜並みの超高品位膜が得られる。また、保持台の表面温度を300℃、TEOSガスと酸素ガスの有効流量比を5.0〜10.0としてシリコン酸化膜を形成した場合、エッチングレートの比は2.0程度であり、HTO膜並みの高品位膜が得られる。ここで、保持台の表面温度を150℃および220℃、TEOSガスと酸素ガスの有効流量比を5.0〜10.0としてシリコン酸化膜を成膜した場合についても、エッチングレートの比は2.0程度となり、高品位膜が得られる。
【0052】
図7および図8において、シリコン酸化膜のフーリエ変換赤外分光(FT−IR)による測定結果を示す。図7は、シリコン酸化膜を形成した後、プラズマ処理を行なわなかった場合のシリコン酸化膜におけるFT−IRの測定結果であり、図8は、この発明に係るシリコン酸化膜の成膜方法において成膜されたシリコン酸化膜におけるFT−IRによる測定結果である。なお、図7および図8において、縦軸は、吸光度(単位なし)を示し、横軸は波長(cm−1)を示す。
【0053】
図7および図8を参照して、プラズマ処理を行わなかったシリコン酸化膜の場合、波数が3600cm−1付近の位置において、SiOH官能基の存在を示す若干のピークが見られる(図7中の矢印A)。これは、シリコン酸化膜中にSiOHが若干含まれていることを示している。一方、図8に示すように、この発明に係るシリコン酸化膜の成膜方法を用いて成膜されたシリコン酸化膜の場合、すなわち、シリコン酸化膜を形成した後にプラズマ処理を行ったシリコン酸化膜の場合、波数が3600cm−1付近の位置において、SiOH官能基の存在を示すピークは見られない。これは、シリコン酸化膜中に実質的にSiOHが含まれていないことを示している。なお、SiH等の不純物を示すピークも現れなかった。このようなSiOH等を含まないシリコン酸化膜は、耐性やリーク特性において非常に優れ、高い絶縁性を有する。
【0054】
図9は、熱酸化膜を基準としたシリコン酸化膜のエッチングレートの厚み方向の比を示す図である。図9において、縦軸は、熱酸化法により成膜したシリコン酸化膜に対するエッチングレートで規格化した比(単位無し)を示し、横軸は、厚み(Å)を示す。また、図9中、菱形印は、シリコン酸化膜を形成した後プラズマ処理を行なわなかった場合のシリコン酸化膜、丸印は、シリコン酸化膜を形成した後プラズマ処理を行なった場合のシリコン酸化膜、三角印は、熱酸化法により成膜したシリコン酸化膜を示す。つまり、三角印は、常に1となる。
【0055】
図9を参照して、プラズマ処理を行わなかった場合のシリコン酸化膜については、厚みに関わらず、熱酸化法により成膜したシリコン酸化膜の2.5倍程度である。一方、プラズマ処理を行なった場合のシリコン酸化膜については、500Åまでは熱酸化法により成膜したシリコン酸化膜の2倍程度となる。
【0056】
以上より、このようなシリコン酸化膜の成膜方法によると、300℃以下、具体的には220℃程度の低温においても、絶縁性の高いシリコン酸化膜を成膜することができる。そうすると、被処理基板に既に形成された低融点の物質の溶融等の問題を回避することができる。したがって、例えば、有機ELデバイスへの適用等、高い絶縁性および低温での成膜が要求される場合に適用することができる。
【0057】
また、このような半導体装置の製造方法によると、半導体装置において高い絶縁性を有するシリコン酸化膜を低温で成膜することができる。そうすると、低融点の物質による積層工程等の後に、シリコン酸化膜を成膜することができる。このように、製造工程の順序の制約による問題を回避することができる。
【0058】
この場合、同一の処理容器内で供給するガスを切替えて、シリコン酸化膜を形成する工程とプラズマ処理を行う工程とを一連で行なうことができる。このように、シリコン酸化膜を形成する工程とプラズマ処理を行う工程とを一連で行なうことは、製造工程におけるスループットコスト等の観点からみても非常に有利である。
【0059】
なお、上記の実施の形態においては、同じ処理容器内でシリコン酸化膜を形成し、プラズマ処理を行うこととしたが、これに限らず、シリコン酸化膜を形成する工程と、プラズマ処理を行う工程とを異なる処理容器において行うこととしてもよい。
【0060】
また、プラズマ処理を行う工程に引き続いて、再びシリコン酸化膜を形成する工程を行い、さらに再びプラズマ処理を行うこととしてもよい。上記したように、500Åまでの効果が顕著であるため、シリコン酸化膜を形成する工程とプラズマ処理を行う工程とを繰り返すことにより、厚みの厚いシリコン酸化膜においても、例えば、500Åよりも厚いシリコン酸化膜についても、高い絶縁性を有する膜とすることができる。
【0061】
なお、上記の実施の形態においては、シリコン酸化膜を形成する工程に引き続いてプラズマ処理を行うこととしたが、これに限らず、シリコン酸化膜を形成する工程とプラズマ処理を行う工程の間に別工程、例えば、他のプラズマ処理を行なうこととしてもよい。すなわち、シリコン酸化膜を形成する工程と、プラズマ処理を行う工程とを連続して行なわなくてもよい。
【0062】
また、上記の実施の形態において、処理容器内に供給する希ガスとして、アルゴン(Ar)ガスの他、キセノン(Xe)ガス、クリプトン(Kr)ガス等を供給してもよい。さらに、これら複数種類の希ガスを用いてもよい。また、酸化性ガスは、酸素の他に、酸素元素を含むガスとしてオゾンガスや一酸化炭素ガス等を用いてもよい。さらにこれら複数種類の酸化性ガスを用いてもよい。このとき処理容器内に供給される酸素原子の個数がSi原子数との関係で所定値となるように決定する。有効流量比(酸化性ガス/シリコン化合物ガス)は以下に示される。酸化性ガスの有効流量は、以下の式(式1)で与えられる。
【0063】
(酸化性ガスの流量)×(酸化性ガス1分子中に含まれる酸素原子の数)/2…(式1)
シリコン化合物ガス中の有効流量は、以下の式(式2)で与えられる。
(シリコン化合物ガスの流量)×(シリコン化合物ガス1分子中に含まれるSi原子の数)…(式2)
有効流量比は、(式1)を(式2)で割った式(式3)で与えられる。
((酸化性ガスの流量)×(酸化性ガス1分子中に含まれる酸素原子の数)/2)/((シリコン化合物ガスの流量)×(シリコン化合物ガス1分子中に含まれるSi原子の数))…(式3)
例えば、オゾンガスを酸化性ガスとして用いる場合、シリコン化合物の流量が一定であるとき、所定の有効流量比を得るには、オゾンガスの有効流量は酸素ガスの有効流量の1.5倍であるから、酸素ガスを用いる場合に比べて、3分の2倍の流量が適当である。
【0064】
なお、上記の実施の形態においては、プラズマ処理を行う場合において、アルゴンガスの分圧比を97%としたが、これに限らず、他のプロセス条件等も考慮して、アルゴンガスの分圧比を97%以上とすることにしてもよい。
【0065】
なお、上記の実施の形態においては、マイクロ波をプラズマ源とするプラズマ処理装置であったが、これに限らず、ICP(Inductively−coupled Plasma)やECR(Electron Cyclotron Resoannce)プラズマ、平行平板型プラズマ等をプラズマ源とするプラズマ処理装置についても適用される。
【0066】
また、上記の実施の形態においては、シリコン酸化膜を形成する際に、マイクロ波を用いたプラズマCVDにより形成することとしたが、これに限らず、他の方法によってシリコン酸化膜を形成することとしてもよい。
【0067】
なお、上記の実施の形態においては、MOSトランジスタにおけるゲート酸化膜を形成する際に上記したシリコン酸化膜の成膜方法を適用することとしたが、MOSトランジスタにおける他の絶縁層、例えば、層間絶縁膜やゲート側壁部の形成に適用してもよい。さらに、素子分離領域においてトレンチを形成し、穴埋め絶縁膜によりトレンチを埋める前にトレンチの表面に形成されるライナー膜を形成する場合にも適用される。
【0068】
また、上記の実施の形態においては、半導体装置としてMOSトランジスタを用いた例について説明したが、これに限らず、CCD(Charge Coupled Device)やフラッシュメモリ等の半導体素子を含む半導体装置を製造する際にも適用される。具体的には、フラッシュメモリにおいて、フローティングゲートとコントロールゲートとの間に配置されるゲート酸化膜やフローティングゲートの下層に配置されるゲート酸化膜、コントロールゲートの上層に配置されるゲート酸化膜を形成する際に、上記したシリコン酸化膜の成膜方法を用いて成膜することとしてもよい。
【0069】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0070】
この発明に係るシリコン酸化膜の成膜方法、シリコン酸化膜、半導体装置および半導体装置の製造方法は、高い絶縁性および低温における成膜が要求される場合に、有効に利用される。
【符号の説明】
【0071】
11 MOSトランジスタ、12 シリコン基板、13 素子分離領域、14a p型ウェル、14b n型ウェル、15a 高濃度n型不純物拡散領域、15b 高濃度p型不純物拡散領域、16a n型不純物拡散領域、16b p型不純物拡散領域、17 ゲート酸化膜、18 ゲート電極、19 ゲート側壁部、21 層間絶縁膜、22 コンタクトホール、23 穴埋め電極、24 メタル配線層、31 プラズマ処理装置、32 処理容器、33,61,62 反応ガス供給部、34 保持台、35 マイクロ波発生器、36 誘電体板、37 底部、38 側壁、39 排気孔、40a,40b Oリング、41 マッチング、42 モード変換器、43 導波管、44 同軸導波管、45,67 供給孔、46 収容部、47 凹部、48 遅波板、49 スロット穴、50 スロット板、51,52 筒状支持部、53 排気路、54 ガス供給系、55 排気管、56 排気装置、63 下面、64 壁面、65 環状部、66 支持部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理容器内に設けられた保持台上に保持された被処理基板にシリコン酸化膜を成膜するシリコン酸化膜の成膜方法であって、
被処理基板を保持する保持台の表面温度を300℃以下に保った状態でシリコン化合物ガス、酸化性ガスおよび希ガスを処理容器内に供給し、処理容器内にマイクロ波プラズマを生成し前記被処理基板にシリコン酸化膜を形成する工程と、
酸化性ガスおよび希ガスを処理容器内に供給し、処理容器内にマイクロ波プラズマを生成し前記被処理基板上に形成されたシリコン酸化膜をプラズマ処理する工程とを含む、シリコン酸化膜の成膜方法。
【請求項2】
前記保持台の表面温度は、220℃以上300℃以下である、請求項1に記載のシリコン酸化膜の成膜方法。
【請求項3】
前記マイクロ波プラズマは、ラジアルラインスロットアンテナ(RLSA)により生成されている、請求項1または2に記載のシリコン酸化膜の成膜方法。
【請求項4】
前記シリコン化合物ガスは、テトラエトキシシラン(TEOS)ガスを含む、請求項1〜3のいずれかに記載のシリコン酸化膜の成膜方法。
【請求項5】
前記希ガスは、アルゴンガスを含む、請求項1〜4のいずれかに記載のシリコン酸化膜の成膜方法。
【請求項6】
前記酸化性ガスは、酸素ガスを含む、請求項1〜5のいずれかに記載のシリコン酸化膜の成膜方法。
【請求項7】
前記プラズマ処理する工程に引き続いて、再びシリコン酸化膜を形成する工程、さらに再び前記プラズマ処理する工程を含む、請求項1〜6のいずれかに記載のシリコン酸化膜の成膜方法。
【請求項8】
前記シリコン酸化膜を形成する工程において、
前記シリコン化合物ガスは、TEOSガスであり、
前記酸化性ガスは、酸素ガスであり、
前記希ガスは、アルゴンガスであり、
前記TEOSガスと前記酸素ガスの有効流量比(酸素ガス/TEOSガス)は、5.0以上10.0以下であり、
前記アルゴンガスの分圧比は、75%以上である、請求項1〜7のいずれかに記載のシリコン酸化膜の成膜方法。
【請求項9】
前記プラズマ処理する工程において、
前記酸化性ガスは、酸素ガスであり、
前記希ガスは、アルゴンガスであり、
前記処理容器内に供給する前記アルゴンガスの分圧比を、97%以上とする、請求項1〜8のいずれかに記載のシリコン酸化膜の成膜方法。
【請求項10】
絶縁層となるシリコン酸化膜および導電層を含む半導体装置の製造方法であって、
処理容器内に設けられた保持台上に半導体装置の基となる被処理基板を保持し、
被処理基板を保持する保持台の表面温度を300℃以下に保った状態でシリコン化合物ガス、酸化性ガスおよび希ガスを処理容器内に供給し、処理容器内にマイクロ波プラズマを生成し前記被処理基板にシリコン酸化膜を形成する工程と、
酸化性ガスおよび希ガスを処理容器内に供給し、処理容器内にマイクロ波プラズマを生成し前記被処理基板上に形成されたシリコン酸化膜をプラズマ処理する工程とを含む、半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−192755(P2010−192755A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−36750(P2009−36750)
【出願日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】