説明

スフィンゴシンキナーゼの阻害薬

本発明は、Sphキナーゼ1の阻害による影響を受ける疾患を治療する際に使用するための、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、M、M、M、Y、Y、V、n、mおよびoが本明細書に記載の意味を有する式(I)の化合物ならびにあらゆる比でのその混合物を包含する生理学的に許容されるその塩、誘導体、プロドラッグ、溶媒和物、互変異性体および立体異性体に関する。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物ならびにあらゆる比でのその混合物を包含する生理学的に許容されるその塩、誘導体、プロドラッグ、溶媒和物、互変異性体および立体異性体
【化1】

[式中、それぞれ互いに独立に、
、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17は、H、D(ジュウテリウム)、A、OR18、CN、F、ClおよびNR1818’を示し;
ここで、RおよびR、RおよびR、RおよびR、R10およびR11、R12およびR13、R14およびR15、R16およびR17は一緒になって、それぞれ=O(カルボニル酸素)を形成していてもよく;
およびR、RおよびR、RおよびR、RおよびR、RおよびR、RおよびR、RおよびR、RおよびR、R10およびR11、R11およびR12、R12およびR13、R14およびR15、R15およびR16、R16およびR17は一緒になって、それぞれ3、4、5、6もしくは7個のC原子を有する環式アルキルまたは3、4、5、6もしくは7個の環原子を有するHetを形成していてもよく;
=CR19である場合のR10およびR19、R11およびR12、Y=CR19である場合のR13およびR19、Y=CR19である場合のR14およびR19、R15およびR16、Y=CR19である場合のR17およびR19は一緒になって、それぞれそれらが結合している単結合およびC原子と共にC=C二重結合を形成していてもよく;
18、R18’は、H、DまたはAを示し;
19、R19’は、H、D、A、OR18、NR1818’、C(O)OR18、C(O)NR1818’、F、Cl、Br、CN、HetまたはA−Hetを示し;
、M、Mは、CR19、N、SまたはOを示し;
、Yは、CR19またはNを示し;
Vは、C(R19)(R19’)、NR19を示すか、または存在せず;
Wは、C(R19)(R19’)]Z、CO−[C(R19)(R19’)]Z、[C(R19)(R19’)]N(R19)−Z、CO−N(R19)−[C(R19)(R19’)]Z、N(R19)−CO−[C(R19)(R19’)]Z、CO−O−[C(R19)(R19’)]Z、C(O)OR19、OR19、HまたはDを示し;
ここで、V、WおよびYは一緒になって、それぞれ1、2、3、4、5、6または7個のH原子が好ましくはF、Cl、Br、CNおよび/またはOH、OR19、OC(O)R19、NR19C(O)OZ、C(O)OR19、C(O)N(R19)(R19’)またはN(R19)(R19’)によって置き換えられていてよい3、4、5、6もしくは7個のC原子を有する環式アルキルを、または3、4、5、6もしくは7個の環原子を有するHetを形成していてもよく、ここで、Hetは好ましくは、非置換であるか、またはHal、F、Cl、Br、CN、A、OR18、W、SR18、NO、N(R19)(R19’)、NR18COOZ、OCONHZ、NR18SOZ、SON(R18)Z、S(O)Z、COZ、CHO、COZ、=S、=NH、=NA、オキシ(−O)および/または=O(カルボニル酸素)によって一置換、二置換もしくは三置換されていてよい1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有する飽和、不飽和または芳香族複素環を表し;
Zは、Het、ArまたはAを示し;
Aは、1、2、3、4、5、6もしくは7個のH原子がF、Cl、Br、CNおよび/またはOH、OR19、OC(O)R19、NR19C(O)OZ、C(O)OR19、C(O)N(R19)(R19’)もしくはN(R19)(R19’)によって置き換えられていてよく、かつ/または1個または2個のCH基がO、S、SO、SO、CO、COO、NR18、NR18CO、CONR18、3、4、5、6もしくは7個のC原子を有する環式アルキル、CH=CHおよび/またはCH≡CH基によって置き換えられていてよい1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10個のC原子を有する非分岐もしくは分岐アルキルを示すか;
または1、2、3、4、5、6もしくは7個のH原子がF、Cl、Br、CNおよび/またはOH、OR19、OC(O)R19、NR19C(O)OZ、C(O)OR19、C(O)N(R19)(R19’)もしくはN(R19)(R19’)によって置き換えられていてよい3、4、5、6もしくは7個のC原子を有する環式アルキルを示し;
Arは、Hal、F、Cl、Br、CN、A、OR18、W、SR18、NO、N(R19)(R19’)、NR18COOZ、OCONHZ、NR18SOZ、SON(R18)Z、S(O)Z、COZ、CHO、COZによってそれぞれ一置換、二置換または三置換されているフェニル、ナフチルまたはビフェニルを示し、
Hetはそれぞれ、互いに独立に、非置換であるか、またはHal、F、Cl、Br、CN、A、OR18、W、SR18、NO、N(R19)(R19’)、NR18COOZ、OCONHZ、NR18SOZ、SON(R18)Z、S(O)Z、COZ、CHO、COZ、=S、=NH、=NA、オキシ(−O)および/または=O(カルボニル酸素)によって一置換、二置換もしくは三置換されていてよい1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有する単環式、二環式または三環式の飽和、不飽和または芳香族複素環を示し、
mは、1、2または3を示し、
n、oは、0、1または2を示し
pは、0、1、2、3または4を示すが、但し、
(a)M=N、M=CR19、M=S、および
(b)Y=CHおよびY=N、および
(c)n=1およびo=1
である式(I)の化合物は除外される]。
【請求項2】
それぞれ互いに独立に、
、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17が、H、D、F、OR18またはAを示し;
ここで、RおよびR、RおよびR、RおよびR、R10およびR11、R12およびR13、R14およびR15、R16およびR17が一緒になって、それぞれ=O(カルボニル酸素)を形成していてもよく;
およびR、RおよびR、RおよびR、RおよびR、RおよびR、RおよびR、RおよびR、RおよびR、R10およびR11、R11およびR12、R12およびR13、R14およびR15、R15およびR16、R16およびR17が一緒になって、それぞれ3、4、5、6もしくは7個のC原子を有する環式アルキルまたは3、4、5、6もしくは7個の環原子を有するHetを形成していてもよく;
19、R19’が、H、A、OR18、C(O)OR18、C(O)NR1818’、A−Hetを示し;
がNを示し、MがCR19を示し、MがSを示すか;または
がNを示し、MがSを示し、MがCR19を示すか;または
がOを示し、MがNを示し、MがCR19を示すか;または
がNを示し、MがOを示し、MがCR19を示すか;または
がSを示し、MがNを示し、MがNを示すか;または
がSを示し、MがNを示し、MがCR19を示すか;または
がOを示し、MがNを示し、MがNを示すか;または
がNを示し、MがNを示し、MがOを示すか;または
がNを示し、MがNを示し、MがSを示すか;または
がCR19を示し、MがNを示し、MがOを示すか;または
がCR19を示し、MがOを示し、MがNを示し;
がNを示し、YがCR19を示すか;または
がNを示し、YがNを示すか;または
がCR19を示し、YがNを示すか;または
がCR19を示し、YがCR19を示し;
VがC(R19)(R19’)、NR19を示すか、または存在せず;
Wが、[C(R19)(R19’)]Z、CO−[C(R19)(R19’)]Z、CO−O−[C(R19)(R19’)]Z、CO−N(R19)−[C(R19)(R19’)]Z、[C(R19)(R19’)]N(R19)−Z、N(R19)−CO−[C(R19)(R19’)]Z、C(O)OR19、OR19またはHを示し;
ここで、V、WおよびYは一緒になって、それぞれ1、2、3、4、5、6もしくは7個のH原子が好ましくは、F、Cl、Br、CNおよび/またはOH、OR19、OC(O)R19、NR19C(O)OZ、C(O)OR19、C(O)N(R19)(R19’)もしくはN(R19)(R19’)によって置き換えられていてよい3、4、5、6もしくは7個のC原子を有する環式アルキルを、または3、4、5、6もしくは7個の環原子を有するHetを形成していてもよく、ここで、Hetは好ましくは、非置換であるか、またはHal、F、Cl、Br、CN、A、OR18、W、SR18、NO、N(R19)(R19’)、NR18COOZ、OCONHZ、NR18SOZ、SON(R18)Z、S(O)Z、COZ、CHO、COZ、=S、=NH、=NA、オキシ(−O)および/または=O(カルボニル酸素)によって一置換、二置換もしくは三置換されていてよい1から4個のN、Oおよび/またはS原子を有する飽和、不飽和もしくは芳香族複素環を表し;
Zが、HetまたはAを示し;
mが、1または2を示し;
pが、0、1、2または3を示す、
請求項1に記載の化合物ならびにあらゆる比でのその混合物を包含する生理学的に許容されるその塩、誘導体、プロドラッグ、溶媒和物、互変異性体および立体異性体。
【請求項3】
下式からなる群から選択される化合物ならびにあらゆる比でのその混合物を包含する生理学的に許容されるその塩、誘導体、プロドラッグ、溶媒和物、互変異性体および立体異性体:
【化2−1】

【化2−2】

【化2−3】

【化2−4】

【化2−5】

【化2−6】

【化2−7】

【化2−8】

【化2−9】

【化2−10】

【化2−11】

【化2−12】

【化2−13】

【化2−14】

【化2−15】

【化2−16】

【化2−17】

【化2−18】

【化2−19】

【化2−20】

【化2−21】

【化2−22】

【化2−23】

【化2−24】

【化2−25】

【化2−26】

【化2−27】

【化2−28】

【化2−29】

【化2−30】

【化2−31】

【化2−32】

【化2−33】

【化2−34】

【化2−35】

【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物ならびに生理学的に許容されるその塩、誘導体、プロドラッグ、溶媒和物、互変異性体および立体異性体を調製する方法であって、
(a)式(II)の化合物
【化3】

[式中、R、R、R、R、R、R、R、Rおよびmは、請求項1に示されている意味を有し、Lは、下記の意味を有する]を、
式(III)の化合物と反応させ
【化4】

[式中、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、Y、Y、V、n、およびoは、請求項1に示されている意味を有し、Lは、下記の意味を有し、「V−H」は、保護基(「V−保護基」)を備えていてもよい]、下記に示されている後続のステップを場合によってさらに実施し、
【化5】

(b)ステップ(a)から生じた式(IV)の化合物
【化6】

[式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、M、M、M、Y、Y、V、m、nおよびoおよびmは、請求項1に示されている意味を有する]から場合によって、保護基(「V−保護基」)を除去し、式(V)の化合物
L−W (V)
[式中、Wは、請求項1に示されている意味を有し、Lは、Cl、Br、Iまたは遊離もしくは反応性官能性に修飾されたOH基を示す]と反応させるか、または
(c)式(I)の化合物を、その官能性誘導体(例えば、保護基を含有する)のいずれかから、酸性薬剤、塩基性薬剤、加溶媒分解性薬剤または水素化分解性薬剤での処理によって遊離させ、かつ/または
式(I)の塩基または酸を、その塩のいずれかに変換することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一項に記載の1種または複数の化合物ならびにあらゆる比でのその混合物を包含する生理学的に許容されるその塩、誘導体、プロドラッグ、溶媒和物、互変異性体および立体異性体を含む医薬。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物によってSphキナーゼ1の阻害による影響を受ける疾患を治療する際に使用するための、請求項1から3のいずれか一項に記載の1種または複数の化合物ならびにあらゆる比でのその混合物を包含する生理学的に許容されるその塩、誘導体、プロドラッグ、溶媒和物、互変異性体および立体異性体を含む医薬。
【請求項7】
治療される疾患が、「過剰増殖性疾患、炎症性疾患、脈管形成疾患、肺、腎臓、肝臓および心臓の線維性疾患、癌(腫瘍疾患)、アテローム硬化症、再狭窄、メサンギウム細胞の増殖性疾患、乾癬、扁平上皮、膀胱、胃、腎臓、頭頚部、食道、子宮頸、甲状腺、小腸、肝臓、脳、前立腺、尿生殖路、リンパ系、胃、咽頭、肺、皮膚の腫瘍、単球性白血病、肺腺癌、小細胞肺癌、膵臓癌、神経膠芽細胞腫、乳癌、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、糸球体腎炎、糖尿病性腎障害、悪性腎硬化症、血栓性細小血管症症候群、移植拒絶、糸球体症、炎症性腸疾患、関節炎、喘息、アレルギー、炎症性腎臓疾患、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患、炎症性皮膚疾患、パードンタル疾患、T細胞促進免疫疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、非特異性大腸炎、アレルギー性脳脊髄炎、アレルギー性神経炎、移植拒絶、移植片対宿主反応、心筋炎、甲状腺炎、腎炎、全身性エリテマトーデス、インスリン依存型糖尿病、関節リウマチ、変形性関節症、カプラン症候群、フェルティ症候群、シェーグレン症候群、強直性脊椎炎、スチル病、軟骨石灰化症、代謝性関節炎、リウマチ熱、ライター病、ヴィスラー症候群、糸球体腎炎、糸球体障害、ネフローゼ症候群、間質性腎炎、ループス腎炎、グッドパスチャー症候群、ウェゲナー肉芽腫症、腎脈管炎、IgA腎障害、特発性糸球体疾患、アトピー性皮膚炎、接触過敏症、ざ瘡、糖尿病性網膜症、カポジ肉腫、血管腫、心筋血管形成、アテローム斑血管新生、脈管形成眼疾患、脈絡膜血管新生、後水晶体線維増殖症、黄斑変性、角膜移植拒絶、虹彩ルベオーシス、血管新生緑内障、Oster Webber症候群」からなる群から選択される、請求項6に記載の医薬。
【請求項8】
少なくとも1種の追加的な薬理学的活性物質(治療薬、薬物、成分)を含む、請求項5から7のいずれか一項に記載の医薬。
【請求項9】
少なくとも1種の追加的な薬理学的活性物質での治療の前および/またはその間および/またはその後に使用される、請求項5から7のいずれか一項に記載の医薬。
【請求項10】
治療的有効量の少なくとも1種の請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項11】
生理学的に許容される増量剤、アジュバント、添加剤、希釈剤、賦形剤および/または請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物以外の追加的な医薬的活性物質からなる群から選択される少なくとも1種の追加的な化合物を含む、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
治療的有効量の少なくとも1種の請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物および/または少なくとも1種の請求項10から11のいずれか一項に記載の医薬組成物と、治療的有効量の少なくとも1種の、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物以外のさらなる薬理学的活性物質とを含むキット。
【請求項13】
下式からなる群から選択される化合物:
【化7−1】

【化7−2】

【請求項14】
請求項6または7のいずれか一項に記載の疾患を治療する方法であって、1種または複数の請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物を、そのような投与を必要とする患者に投与することを含む方法。

【公表番号】特表2013−514287(P2013−514287A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543496(P2012−543496)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際出願番号】PCT/EP2010/007003
【国際公開番号】WO2011/082732
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】