説明

データ記録方法およびデータ再生方法

【課題】複数の記憶媒体を利用する場合の管理の際の利便性が良く、記憶媒体が第3者に渡っても、その記憶媒体だけでは第3者による記録データの閲覧を不可能にできるデータ記録方法およびデータ再生方法を提供する。
【解決手段】記録再生装置100において、半導体メモリーカード記録・再生装置200により、情報記録領域及び目次記録領域に1回書き込みまたは書き換え可能な半導体メモリーカード600の目次記録領域に、目次情報を記録するとともに、その目次情報を、ディスク型記憶媒体記録・再生装置300により、ディスク型記憶媒体500にも別に記録するようにして、半導体メモリーカード600のみでは、データの再生を不可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク等のデータ記憶媒体に対して各種情報データの記録再生を行う際のデータ記録方法およびデータ再生方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、情報記録領域及び目次(TOC:Table Of Contents)記録領域に1回書込または書き換えが可能であるデータ記憶媒体にデータを記録する場合、記録情報に基づいたTOC情報は、同一のデータ記憶媒体上に記録されていた。
【0003】
なお、別の技術(例えば、特許文献1を参照)によると、磁気ディスクまたは光磁気ディスクに記録するオーディオデータ管理情報や、FAT情報を、不揮発性メモリまたは記録再生装置のメモリ上に一時的に複製し待避することがあるが、これは上記情報の編集状態時に発生したシステムの電源断等による情報損失時に、上記情報を元の状態に戻すことを目的としており、この技術が、データ記憶媒体のみでのデータ再生を不可能にするものではない。
【特許文献1】特開平9−319640号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1を含む従来技術では、データ記憶媒体に記録されたデータは、記録再生装置にて自由に再生閲覧ができ、秘匿利用することが不可能であった。秘匿利用を可能にするために、データに対して、暗号を施す機能を実装する方法も考えられるが、暗号機能に対応した記録再生装置があれば、結局第3者によるデータの再生閲覧は可能となる。
【0005】
また、データ閲覧するための任意のパスワードを設定する機能も考えられるが、設定パスワード忘れ、複数の記憶媒体のパスワード管理は困難である等、複数の記憶媒体を利用するユーザにとっては、必ずしも利便性がいいものではない。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、複数の記憶媒体を利用する場合にもそれらの管理の際の利便性が良く、利用者がデータ記録した記憶媒体が第3者に渡っても、その記憶媒体だけでは第3者による記録データの再生閲覧を不可能にすることができるデータ記録方法およびデータ再生方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のデータ記録方法は、情報を記録するための情報記録領域と前記情報の目次情報を記録するための書き換え可能な目次記録領域を有するデータ記憶媒体に対して、前記情報および前記目次情報のデータを記録再生する記録再生装置のデータ記録方法であって、予め前記記録再生装置に前記データ記憶媒体のみでは前記データの再生を不可能にする機能を持たせ、前記データ記憶媒体とともにそのデータ記憶媒体とは別体の外部記憶媒体の両方を用いた場合にのみ、前記データの再生を可能にするために、前記目次情報を前記外部記憶媒体に記録する方法としたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2に記載のデータ記録方法は、請求項1に記載のデータ記録方法であって、前記目次情報を、前記データ記憶媒体には記録せず前記外部記憶媒体のみに記録する方法としたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3に記載のデータ記録方法は、情報を記録するための情報記録領域と前記情報の目次情報を記録するための書き換え可能な目次記録領域を有するデータ記憶媒体に対して、前記情報および前記目次情報のデータを記録再生する記録再生装置のデータ記録方法であって、予め前記記録再生装置に前記データ記憶媒体のみでは前記データの再生を不可能にする機能を持たせ、前記データ記憶媒体とともにそのデータ記憶媒体とは別体の外部記憶媒体の両方を用いた場合にのみ、前記データの再生を可能にするために、前記目次情報を暗号化して前記データ記憶媒体に記録し、前記暗号を解く情報を前記外部記憶媒体に記録する方法としたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項4に記載のデータ記録方法は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のデータ記録方法であって、前記データ記憶媒体ごとに、固有のシリアル番号もしくは前記データの一部を使用して、前記記録再生装置が前記データ記憶媒体のそれぞれを識別するための識別情報を作成する方法としたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項5に記載のデータ記録方法は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のデータ記録方法であって、前記外部記憶媒体として持ち運び可能な外部別半導体メモリを用いる方法としたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項6に記載のデータ記録方法は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のデータ記録方法であって、前記外部記憶媒体として外部別固定ディスクを用いる方法としたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項7に記載のデータ記録方法は、請求項6に記載のデータ記録方法であって、前記外部別固定ディスクは、ネットワークを介して前記記録再生装置の外部に接続する方法としたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項8に記載のデータ再生方法は、情報を記録するための情報記録領域と前記情報の目次情報を記録するための書き換え可能な目次記録領域を有するデータ記憶媒体に対して、前記情報および前記目次情報のデータを記録再生する記録再生装置のデータ再生方法であって、前記情報および前記目次情報が記録されたデータ記憶媒体と、そのデータ記憶媒体とは別体で前記データ記憶媒体の目次情報が記録された外部記憶媒体とを、両方使用することによって前記記録再生装置によるデータの再生を可能にする方法としたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項9に記載のデータ再生方法は、情報を記録するための情報記録領域と前記情報の目次情報を記録するための書き換え可能な目次記録領域を有するデータ記憶媒体に対して、前記情報および前記目次情報のデータを記録再生する記録再生装置のデータ再生方法であって、前記情報のみが記録されたデータ記憶媒体と、そのデータ記憶媒体とは別体で前記データ記憶媒体の目次情報が記録された外部記憶媒体とを、両方使用することによって前記記録再生装置によるデータの再生を可能にする方法としたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項10に記載のデータ再生方法は、情報を記録するための情報記録領域と前記情報の目次情報を記録するための書き換え可能な目次記録領域を有するデータ記憶媒体に対して、前記情報および前記目次情報のデータを記録再生する記録再生装置のデータ再生方法であって、前記目次情報が暗号化されて記録されたデータ記憶媒体と、そのデータ記憶媒体とは別体で前記データ記憶媒体の暗号を解く情報が記録された外部記憶媒体とを、両方使用することによって前記記録再生装置によるデータの再生を可能にする方法としたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項11に記載のデータ再生方法は、請求項8から請求項10のいずれかに記載のデータ再生方法であって、前記外部記憶媒体として持ち運び可能な外部別半導体メモリを用いる方法としたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項12に記載のデータ再生方法は、請求項8から請求項10のいずれかに記載のデータ再生方法であって、前記前記外部記憶媒体として外部別固定ディスクを用いる方法としたことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の請求項13に記載のデータ再生方法は、請求項12に記載のデータ再生方法であって、前記外部別固定ディスクは、ネットワークを介して前記記録再生装置の外部に接続する方法としたことを特徴とする。
【0020】
以上により、記録時には、データ記憶媒体の目次記録領域に記録される目次情報を、外部記憶媒体にも記録するか、もしくは目次情報を暗号化してデータ記憶媒体に記録するとともにその暗号を解く情報を外部記憶媒体に記録し、再生時には、外部記憶媒体に記録されている目次情報もしくは暗号を解く情報を利用することにより、データ記憶媒体および外部記憶媒体の別々の記憶媒体で、目次情報とその目次情報に対応する情報のデータを管理し、データ記憶媒体のみではデータの再生を不可能とすることができる。
【発明の効果】
【0021】
以上のように本発明によれば、記録時には、データ記憶媒体の目次記録領域に記録される目次情報を、外部記憶媒体にも記録するか、もしくは目次情報を暗号化してデータ記憶媒体に記録するとともにその暗号を解く情報を外部記憶媒体に記録し、再生時には、外部記憶媒体に記録されている目次情報もしくは暗号を解く情報を利用することにより、データ記憶媒体および外部記憶媒体の別々の記憶媒体で、目次情報とその目次情報に対応する情報のデータを管理し、データ記憶媒体のみではデータの再生を不可能とすることができる。
【0022】
そのため、複数の記憶媒体を利用する場合にもそれらの管理の際の利便性が良く、利用者がデータ記録した記憶媒体が第3者に渡っても、その記憶媒体だけでは第3者による記録データの再生閲覧を不可能にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を示すデータ記録方法およびデータ再生方法について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1のデータ記録方法およびデータ再生方法を説明する。
【0024】
図1は本実施の形態1のデータ記録方法およびデータ再生方法が実行される記録再生装置の構成図である。図1において、100は記録再生装置、200は半導体メモリーカード記録・再生装置、300はディスク型記憶媒体記録・再生装置、500はデータ記憶媒体としてのディスク型記憶媒体、600は外部記憶媒体である外部別半導体メモリとして使用する半導体メモリーカードである。記録再生装置100は半導体メモリーカード記録・再生装置200とディスク型記憶媒体記録再・生装置300を内蔵している。
【0025】
図4はディスク型記憶媒体のデータ構造と、従来のデータ記録後のデータ構造を示している。ディスク型記憶媒体500は、TOC情報を格納しているTOC情報エリア510とデータエリア520とを持っている。従来、この状態にデータを記録すると、記録データに基づくTOC情報512と記録データ522とが、同一のディスク型記憶媒体500に記録される。
【0026】
上記の記録再生装置100において、書き換え可能なディスク型記憶媒体への記録動作を図5を用いて説明する。
記録時において、書き換え可能なディスク型記憶媒体500の初期化後は、TOC情報エリア部には、初期化後のTOC情報511、データエリアには初期化データ521が記録されている。この状態のディスク型記憶媒体500に、記録データ522を書き込むと、従来ならば、TOC情報エリアに記録データに基づくTOC情報512が記録され、データエリアに記録データ522が記録される。
【0027】
しかし、本実施の形態によると、記録データに基づくTOC情報512のみが、ディスク型記憶媒体500のTOC情報エリア511に記録されずに、TOC情報ファイル512として、外部の半導体メモリーカード600に記録される。
【0028】
次に、上記の記録再生装置100において、1回のみ書き込み可能なディスク型記憶媒体への記録動作を図7を用いて説明する。
記録時において、1回のみ書き込み可能なディスク型記憶媒体500は、記録領域が未記録状態530である。この状態のディスク型記憶媒体500に、記録データ522を書き込むと、従来ならば、TOC情報エリアに記録データに基づくTOC情報512が記録され、データエリアに記録データ522が記録される。
【0029】
しかし本発明の形態によると、記録データに基づくTOC情報512のみが、ディスク型記憶媒体500のTOC情報エリアに記録されずにTOC情報エリアは未記録状態531となり、TOC情報ファイル512として外部の半導体メモリーカード600に記録される。
【0030】
次に、上記の記録再生装置100において、ディスク型記憶媒体のTOC情報エリアに暗号化したTOC情報を記録し、外部記憶媒体に暗号を解くための情報を記録する動作を図9を用いて説明する。
【0031】
記録時において、ディスク型記憶媒体500のTOC情報エリアには、暗号化されたTOC情報516を書き込むとともに、初期化データエリア521には記録データ522を書き込み、外部の半導体メモリーカード600には、暗号化されたTOC情報516の暗号を解くための鍵情報517を記録する。
【0032】
次に、上記の記録再生装置100において、書き換え可能なディスク型記憶媒体への再生動作を図6を用いて説明する。
再生時において、記録再生装置100は、ディスク型記憶媒体500内の記録データ522と、外部の半導体メモリーカード600に格納されている記録データに基づくTOC情報ファイル512とを使用することにより、ディスク型記憶媒体500内の記録データ522の再生を実現する。
【0033】
次に、上記の記録再生装置100において、1回書き込み可能なディスク型記憶媒体への再生動作を図8を用いて説明する。
再生時において、記録再生装置100は、ディスク型記憶媒体500内の記録データ522と、外部の半導体メモリーカード600に格納されている記録データに基づくTOC情報ファイル512とを使用することにより、ディスク型記憶媒体500内の記録データの再生を実現する。
【0034】
図10は、ディスク型記憶媒体500のTOC情報エリアに暗号化されて記録されたTOC情報516に対して、外部の半導体メモリーカード600に記録されている暗号516を解くための鍵情報517を活用して暗号を解くことにより、ディスク型記憶媒体500内の記録データ522の再生を実現する。
【0035】
これら一連の動作に関わる部分の記録時の制御の流れを示すフローチャートを図13に示し、再生時の制御の流れを示すフローチャートを図14に示す。
記録時においては、本発明の機能を用いない場合は、図13(a)に示すように、従来と同様に、ディスク型記憶媒体にデータを書き込む処理800とTOC情報書き込む処理801の実行のみであったが、本発明の機能を用いる場合は、図13(b)に示すように、制御処理800と制御処理801の間に、本発明の機能の作動制御選択処理802が追加され、選択有効(YES)である場合には、記録時に制御する処理803と処理804の実行とが追加されて、記録処理が実行される。
【0036】
また、再生時においては、図14(a)に示すように、ディスクがブランクディスクまたはディスク情報がブランクであるか否かの処理901を実行後、ブランク情報である場合(YES)、本発明の機能を用いる場合は、図14(b)に示すように、別記録メディアの存在の検知処理904と、別記録メディア内にTOC情報が存在するか否かの検知処理905と、処理904と処理905の結果それぞれの両方が存在する場合に実行される処理906とが追加されて、再生処理が実行される。
【0037】
図11は一つの外部記憶媒体(ここでは半導体メモリーカード)にて、複数枚のディスク型記憶媒体のTOC情報を管理する方法を示す図である。図11に示すように、ディスク型記憶媒体(ディスクA)501に記録されたデータのTOC情報513と、ディスク型記憶媒体(ディスクB)502に記録されたデータのTOC情報514と、ディスク型記憶媒体(ディスクC)503に記録されたデータのTOC情報515とが、半導体メモリーカード600に、データファイルとして記録されている。
【0038】
図12は図11に示すTOC情報を管理する方法において、TOC情報の具体例を示す説明図である。図12に示すように、ディスク型記憶媒体501のTOC情報ファイル513に名前をつけることにより、ディスク型記憶媒体501と該当TOC情報513との関連づけを行う。ディスク型記憶媒体501の固有シリアNo.を活用してTOC情報ファイル名を作成する方法や、ディスク型記憶媒体501に記録されている記録データの一部を活用してTOC情報ファイル名を作成する方法などが挙げられる。
【0039】
これらの一例として、ディスク型記憶媒体(ディスクA)501の固有シリアルNO.が「1234567890」で、また記録データ領域の先頭アドレスからのデータが「0x45,0x80,0xA1,0xFC,0x9B」であったとした場合に、TOC情報ファイル名として、一つは、「12345678.90Z」(図12(1))であり、もう一つは、「4580A1FC.9BZ」(図12(2))である。
【0040】
なお、本実施の形態の例では、ファイル名の長さとして、ファイルの名前に半角8文字、拡張子に半角3文字を用いた形式をとったが、この限りでなくても構わない。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2のデータ記録方法およびデータ再生方法を説明する。
【0041】
図2は本実施の形態2のデータ記録方法およびデータ再生方法が実行される記録再生装置の構成図である。図2において、101は記録再生装置、300はディスク型記憶媒体記録・再生装置、400は外部記憶媒体である外部別固定ディスクとして使用する固定ディスク(ハードディスク:HD)、500はデータ記憶媒体としてのディスク型記憶媒体である。記録再生装置101は固定ディスク400とディスク型記憶媒体記録・再生装置300を内蔵している。
【0042】
本実施の形態においては、固定ディスク400が、外部記憶媒体の役割を果たすものであり、上記図2の構成により、データ記憶媒体(ディスク型記憶媒体500)のみでは、記録再生装置101のディスク型記憶媒体記録・再生装置300によるデータ記憶媒体(ディスク型記憶媒体500)からの記録データの再生を不可能とするように、TOC情報を、データ記憶媒体(ディスク型記憶媒体500)とは別に外部記憶媒体(固定ディスク400)に記録するようにしている。その他の動作については、実施の形態1と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3のデータ記録方法およびデータ再生方法を説明する。
【0043】
図3は本実施の形態2のデータ記録方法およびデータ再生方法が実行される記録再生装置の構成図である。図3(a)において、102は記録再生装置、200は半導体メモリーカード記録・再生装置、300はディスク型記憶媒体記録・再生装置、400は外部記憶媒体である外部別固定ディスクとして使用する固定ディスク(ハードディスク:HD)、500はデータ記憶媒体としてのディスク型記憶媒体、600は外部記憶媒体である外部別半導体メモリとして使用する半導体メモリーカードである。記録再生装置102は、半導体メモリーカード記録・再生装置200と、ディスク型記憶媒体記録・再生装置300と、固定ディスク400とを内蔵している。
【0044】
本実施の形態においては、半導体メモリーカード600と固定ディスク400の片方または両方が、外部記憶媒体の役割を果たすものであり、上記図3構成により、データ記憶媒体(ディスク型記憶媒体500)のみでは、記録再生装置102のディスク型記憶媒体記録・再生装置300によるデータ記憶媒体(ディスク型記憶媒体500)からの記録データの再生を不可能とするように、TOC情報を、データ記憶媒体(ディスク型記憶媒体500)とは別に、外部記憶媒体(半導体メモリーカード600と固定ディスク400の片方または両方)に記録するようにしている。その他の動作については、実施の形態1と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0045】
なお、固定ディスクの配置については、上記のように、固定ディスク400を記録再生装置102に内蔵するのではなく、図3(b)に示すように、固定ディスク401をネットワークを介して、記録再生装置102の外部に接続される形態をとってもかまわない。
【0046】
以上のように各実施の形態によれば、記録時には、ディスク型記憶媒体の目次記録領域に記録される目次情報を、半導体メモリーカードまたは固定ディスクにも記録するか、もしくは目次情報を暗号化してディスク型記憶媒体に記録するとともにその暗号を解く情報を半導体メモリーカードまたは固定ディスクに記録し、再生時には、半導体メモリーカードまたは固定ディスクに記録されている目次情報もしくは暗号を解く情報を利用することにより、ディスク型記憶媒体および半導体メモリーカードまたは固定ディスクの別々の記憶媒体で、目次情報とその目次情報に対応する情報のデータを管理し、ディスク型記憶媒体のみではデータの再生を不可能とすることができる。
【0047】
そのため、複数の記憶媒体を利用する場合にもそれらの管理の際の利便性が良く、利用者がデータ記録した記憶媒体が第3者に渡っても、その記憶媒体だけでは第3者による記録データの再生閲覧を不可能にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明のデータ記録方法およびデータ再生方法は、複数の記憶媒体を利用する場合にもそれらの管理の際の利便性が良く、利用者がデータ記録した記憶媒体が第3者に渡っても、その記憶媒体だけでは第3者による記録データの再生閲覧を不可能にすることができるもので、秘匿利用を可能にする記録再生装置等に適応できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施の形態1のデータ記録方法およびデータ再生方法が実行される記録再生装置の構成図
【図2】本発明の実施の形態2のデータ記録方法およびデータ再生方法が実行される記録再生装置の構成図
【図3】本発明の実施の形態3のデータ記録方法およびデータ再生方法が実行される記録再生装置の構成図
【図4】各実施の形態のデータ記録方法およびデータ再生方法におけるディスク型記憶媒体上のデータ構造の説明図
【図5】各実施の形態のデータ記録方法およびデータ再生方法における書き換み可能なディスク型記憶媒体を使用した時の記録動作の説明図
【図6】各実施の形態のデータ記録方法およびデータ再生方法における書き換み可能なディスク型記憶媒体を使用した時の再生動作の説明図
【図7】各実施の形態のデータ記録方法およびデータ再生方法における1回のみ書き込み可能なディスク型記憶媒体を使用した時の記録動作の説明図
【図8】各実施の形態のデータ記録方法およびデータ再生方法における1回のみ書き込み可能なディスク型記憶媒体を使用した時の再生動作の説明図
【図9】各実施の形態のデータ記録方法およびデータ再生方法における暗号を利用した時の記録動作の説明図
【図10】各実施の形態のデータ記録方法およびデータ再生方法における暗号を利用した時の再生動作の説明図
【図11】各実施の形態のデータ記録方法およびデータ再生方法における複数のTOC情報管理の説明図
【図12】各実施の形態のデータ記録方法およびデータ再生方法における複数枚のディスク型記憶媒体のTOC情報の管理方法の説明図
【図13】各実施の形態のデータ記録方法およびデータ再生方法における記録時の動作を示す概略フローチャート
【図14】各実施の形態のデータ記録方法およびデータ再生方法における再生時の動作を示す概略フローチャート
【符号の説明】
【0050】
100 記録再生装置
101 記録再生装置
102 記録再生装置
200 半導体メモリーカード記録・再生装置
300 ディスク型記憶媒体記録・再生装置
400 固定ディスク
401 固定ディスク
500 ディスク型記憶媒体
501 ディスク型記憶媒体
502 ディスク型記憶媒体
503 ディスク型記憶媒体
510 TOC情報エリア
511 初期化ディスク時のTOC情報
512 記録データに基づくTOC情報
513 記録データに基づくTOC情報
514 記録データに基づくTOC情報
515 記録データに基づくTOC情報
516 暗号化されたTOC情報
517 鍵情報
520 データエリア
521 初期化データ
522 記録データ
530 未記録状態
531 未記録状態
600 半導体メモリーカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を記録するための情報記録領域と前記情報の目次情報を記録するための書き換え可能な目次記録領域を有するデータ記憶媒体に対して、前記情報および前記目次情報のデータを記録再生する記録再生装置のデータ記録方法であって、予め前記記録再生装置に前記データ記憶媒体のみでは前記データの再生を不可能にする機能を持たせ、前記データ記憶媒体とともにそのデータ記憶媒体とは別体の外部記憶媒体の両方を用いた場合にのみ、前記データの再生を可能にするために、前記目次情報を前記外部記憶媒体に記録することを特徴とするデータ記録方法。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ記録方法であって、前記目次情報を、前記データ記憶媒体には記録せず前記外部記憶媒体のみに記録することを特徴とするデータ記録方法。
【請求項3】
情報を記録するための情報記録領域と前記情報の目次情報を記録するための書き換え可能な目次記録領域を有するデータ記憶媒体に対して、前記情報および前記目次情報のデータを記録再生する記録再生装置のデータ記録方法であって、予め前記記録再生装置に前記データ記憶媒体のみでは前記データの再生を不可能にする機能を持たせ、前記データ記憶媒体とともにそのデータ記憶媒体とは別体の外部記憶媒体の両方を用いた場合にのみ、前記データの再生を可能にするために、前記目次情報を暗号化して前記データ記憶媒体に記録し、前記暗号を解く情報を前記外部記憶媒体に記録することを特徴とするデータ記録方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載のデータ記録方法であって、前記データ記憶媒体ごとに、固有のシリアル番号もしくは前記データの一部を使用して、前記記録再生装置が前記データ記憶媒体のそれぞれを識別するための識別情報を作成することを特徴とするデータ記録方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載のデータ記録方法であって、前記外部記憶媒体として持ち運び可能な外部別半導体メモリを用いることを特徴とするデータ記録方法。
【請求項6】
請求項1から請求項4のいずれかに記載のデータ記録方法であって、前記外部記憶媒体として外部別固定ディスクを用いることを特徴とするデータ記録方法。
【請求項7】
請求項6に記載のデータ記録方法であって、前記外部別固定ディスクは、ネットワークを介して前記記録再生装置の外部に接続することを特徴とするデータ記録方法。
【請求項8】
情報を記録するための情報記録領域と前記情報の目次情報を記録するための書き換え可能な目次記録領域を有するデータ記憶媒体に対して、前記情報および前記目次情報のデータを記録再生する記録再生装置のデータ再生方法であって、前記情報および前記目次情報が記録されたデータ記憶媒体と、そのデータ記憶媒体とは別体で前記データ記憶媒体の目次情報が記録された外部記憶媒体とを、両方使用することによって前記記録再生装置によるデータの再生を可能にすることを特徴とするデータ再生方法。
【請求項9】
情報を記録するための情報記録領域と前記情報の目次情報を記録するための書き換え可能な目次記録領域を有するデータ記憶媒体に対して、前記情報および前記目次情報のデータを記録再生する記録再生装置のデータ再生方法であって、前記情報のみが記録されたデータ記憶媒体と、そのデータ記憶媒体とは別体で前記データ記憶媒体の目次情報が記録された外部記憶媒体とを、両方使用することによって前記記録再生装置によるデータの再生を可能にすることを特徴とするデータ再生方法。
【請求項10】
情報を記録するための情報記録領域と前記情報の目次情報を記録するための書き換え可能な目次記録領域を有するデータ記憶媒体に対して、前記情報および前記目次情報のデータを記録再生する記録再生装置のデータ再生方法であって、前記目次情報が暗号化されて記録されたデータ記憶媒体と、そのデータ記憶媒体とは別体で前記データ記憶媒体の暗号を解く情報が記録された外部記憶媒体とを、両方使用することによって前記記録再生装置によるデータの再生を可能にすることを特徴とするデータ再生方法。
【請求項11】
請求項8から請求項10のいずれかに記載のデータ再生方法であって、前記外部記憶媒体として持ち運び可能な外部別半導体メモリを用いることを特徴とするデータ再生方法。
【請求項12】
請求項8から請求項10のいずれかに記載のデータ再生方法であって、前記前記外部記憶媒体として外部別固定ディスクを用いることを特徴とするデータ再生方法。
【請求項13】
請求項12に記載のデータ再生方法であって、前記外部別固定ディスクは、ネットワークを介して前記記録再生装置の外部に接続することを特徴とするデータ再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−31758(P2006−31758A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−205340(P2004−205340)
【出願日】平成16年7月13日(2004.7.13)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】