説明

ナビゲーション装置、ナビゲーションシステム

【課題】
本発明では、地図上の施設の目印において重なりが生じる場合に、当該施設所有者の意向を取り入れて地図上に施設の目印の表示を行うナビゲーション装置、ナビゲーションシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明に係るナビゲーション装置では、当該ナビゲーション装置が表示する地図上で施設を表す目印が重なり合う場合に、目印を表示する際の優先順位であって、当該優先順位を決めるための入札の結果に基づいた優先順位に関する情報を記憶した記憶装置を有するナビゲーション装置であって、当該優先順位に関する情報に基づき、施設を表す目印を地図上に強調して表示する目印強調表示手段を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置による地図上の施設の目印において、重なりが発生した場合等にどれを優先的に表示するかを入札によって決定する仕組みに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置において、地図上に重なったランドマークを優先度、個数又は重なり度合いに応じて表示する技術が公開されている(特許文献1)。
【0003】
また、車両に乗車しているユーザに対する広告システムにおいて、ナビ画面上に、走行地周辺の広告情報を提示できる枠を設け、該枠に対して入札を行うシステムに関する技術が公開されている(特許文献2)。
【特許文献1】特開2008−8839号公報
【特許文献2】特開2002−156234号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記技術において、地図上の施設の目印において重なりが生じた場合の取り扱いについては、当該地図の制作者側の意向が反映され、重なりが生じる施設の所有者の意見が反映されていないという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明では、上記問題点に鑑み、地図上の施設の目印において重なりが生じる場合に、当該施設所有者の意向を取り入れて地図上に施設の目印の表示を行うナビゲーション装置、ナビゲーションシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るナビゲーション装置では、当該ナビゲーション装置が表示する地図上で施設を表す目印が重なり合う場合に、目印を表示する際の優先順位であって、当該優先順位を決めるための入札の結果に基づいた優先順位に関する情報を記憶した記憶装置を有するナビゲーション装置であって、当該優先順位に関する情報に基づき、施設を表す目印を地図上に強調して表示する目印強調表示手段を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るナビゲーション装置の一形態では、目印強調表示手段は、入札を行った者が希望する広告情報と共に、目印を表示することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るナビゲーション装置の一形態では、目印強調表示手段は、入札を行った者が希望する目印を表示することを特徴とする。
【0009】
本発明に係るナビゲーションシステムでは、上記のナビゲーション装置と、優先順位を決めるための入札を行う入札手段を有する入札用サーバを備えることを特徴とする。
を特徴とする。
【0010】
従って、本発明では、地図上の施設の目印において重なりが生じる場合に、当該施設所有者の意向を取り入れて地図上に施設の目印の表示を行うナビゲーション装置、ナビゲーションシステムを提供することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、地図上の施設の目印において重なりが生じる場合に、当該施設所有者の意向を取り入れて地図上に施設の目印の表示を行うナビゲーション装置、ナビゲーションシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0013】
(本実施の形態に係るナビゲーションシステムの動作原理)
図1、2を用いて、本実施の形態に係るナビゲーションシステムの動作原理について説明する。図1は、本実施の形態に係るナビゲーションシステム1の概要を説明するための図である。
【0014】
ナビゲーションシステム1は、ナビゲーション装置100と入札用サーバ200とを有する。ナビゲーション装置100は、車両300に搭載され、車両300の運転者を目的地まで経路誘導するための装置である。また、入札用サーバ200は、後述するように、ナビゲーション装置100で表示する地図上において複数の施設の目印(施設を表示する目印)が重なった場合に、どの施設の目印を優先的に表示させるかを決定するための入札を行うサーバである。
【0015】
また、ナビゲーション装置100と入札用サーバ200とは、無線通信ネットワークを介して接続されており、上記入札によって決定された情報の送受信を行う。
【0016】
他方、ナビゲーション装置100と入札用サーバ200とは、有線通信ネットワークを介して接続され、上記入札によって決定された情報の送受信を行う形態としても良い。また、上記入札によって決定された情報の送受信は、SDカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体を介して行う形態としても良い。
【0017】
そして、入札用サーバ200は、Webサーバ機能を有しており、インターネットを介して、多数の端末500から上記入札に関する入札条件の受付を行う。
【0018】
図2は、本実施の形態に係るナビゲーションシステム1を構成するナビゲーション装置100と入札用サーバ200との動作原理を説明する図である。
【0019】
入札用サーバ200は、入札手段210と優先順位情報生成手段220とを有する。
【0020】
入札手段210は、どの施設の目印を優先的に表示させるかについての優先順位を決めるための入札を行う。ここで、上記の優先順位は、ナビゲーション装置100が目的地までの経路誘導を行う際の地図上で施設の目印が重なった場合に、どの施設の目印を優先的に表示させるかに関する順位である。
【0021】
入札手段210は、上記のように地図上で施設の目印が重なった場合の表示の優先順位に関して、初期値データ(優先順位情報)をインターネット上で公開する。つまり、入札手段210は、施設所有者が有する端末500から入札用サーバ200にアクセスすれば、当該優先順位情報を閲覧することができるような状態にする。
【0022】
また、上記優先順位情報は、地図の縮尺によって生じる施設の目印の重なりについても考慮がされている。
【0023】
ここで図3に、A市B町C丁目D番地付近の優先順位情報(初期値)の例を示す。例えば、入札手段210は、図3に示すような特定の住所における優先順位情報をインターネット上で公開する。図3における優先順位は高い方からE商店、Fストア、Gマート、H塾の順となっている。また、施設の目印は全て初期値の目印を表示するよう設定されている(強調表示、付加情報表示、オリジナルアイコンが全て無しの状態となっている)。
【0024】
入札手段210は、上記優先順位を決めるための入札において、上記施設所有者等から入札条件を受け付ける。ここで、入札条件とは、例えば、図3に示すように、希望入札金額、施設の目印を強調表示とするか否か、施設の目印と共に付加情報(広告情報等)を表示させるか否か、施設の目印を入札者が希望する表示形態(オリジナルアイコン等)とするか否かに関する情報である。
【0025】
入札手段210は、上記の入札条件に応じた入金を確認する処理を含む形態としても良い。また、入札手段210は、上記入金の確認をした後に、上記入札条件を正式に受け付ける形態としても良い。
【0026】
また、上記の入札条件に応じた入金を確認する処理は、入札手段210に代えて、独立した入金確認システム(不図示)を用いる形態としても良い。
【0027】
優先順位情報生成手段220は、入札手段210により受け付けられた入札条件に基づき、地図上でどの施設の目印を優先的に表示させるかについての優先順位に関する情報(優先順位情報452)を生成する。
【0028】
ここで、図4は、A市B町C丁目D番地付近における優先順位情報452の例を示す。優先順位情報生成手段220は、例えば、図4に示すような形態で優先順位情報452を生成する。図4では、入札条件(入札額)に応じて優先順位が設定され、また、入札者の希望と入札額に応じて、強調表示の有無(施設の目印を強調表示とするか否か)、付加情報表示の有無(施設の目印と共に付加情報(広告情報等)を表示させるか否か)、オリジナルアイコン表示の有無(施設の目印を入札者が希望する表示形態(オリジナルアイコン等)とするか否か)が設定されている。
【0029】
優先順位情報生成手段220は、無線通信ネットワークを介して、上記のように生成した優先順位情報452をナビゲーション装置100に通知する。
【0030】
一方、ナビゲーション装置100は、優先順位情報受信手段110、経路案内手段120、記憶装置450、表示装置480を有する。
【0031】
記憶装置450は、優先順位情報452の他に、ナビゲーション装置100における経路誘導で使用する地図情報454を記憶する。
【0032】
優先順位情報受信手段110は、優先順情報生成手段220により通知された優先順位情報452を受信する。そして、優先順位情報受信手段110は、受信した優先順位情報452を記憶装置450に記憶する。
【0033】
経路案内手段120は、車両300周辺の地図情報454を表示装置480に表示して、現在地から目的地までの経路を誘導する。例えば、経路案内手段120は、表示装置480に表示した地図情報454に車両300の現在位置を重ねて表示し、当該車両300の位置を表示装置480の中心に据え、地図を上下左右にスクロールさせることで、目的地までの経路誘導を行う。
【0034】
また、経路案内手段120は、目印強調表示手段120を有する。
【0035】
目印強調表示手段120は、優先順位情報452に基づいて、地図上に施設の目印の表示を行う。また、目印強調表示手段120は、優先順位情報452に基づいて、地図上に施設の目印を強調して表示したり、当該施設の目印と共に広告情報等の付加情報を表示したり、規定の施設の目印に代えて又は加えて施設の独自の目印(同業者より目立つオリジナルアイコン等)を表示する。
【0036】
施設の目印を強調して表示するとは、目印を太字で表示したり、目印を色により強調表示したり、目印に枠を付けて強調表示することを含む。
【0037】
ここで、図5は、目印強調表示手段120の処理の一例を示す図である。図5では、A市B町C丁目D番地の交差点付近にある施設に関する目印を示している。図5における施設の目印の表示は、図4に示される優先順位情報452に基づいている。
【0038】
例えば、図5で目印強調表示手段120は、図4で示される優先順位情報452に基づき、強調表示「Gマート」「Fストア」、広告情報「○月○日新規オープン」、施設の独自の目印「☆」を地図上の所定の位置に表示する。また、図5では、優先順位の低い「H塾」の施設の目印は表示が省略されている。
【0039】
目印強調表示手段120により施設の目印を強調表示したり、施設の目印を当該施設所有者が希望する目印に変更して表示したりすることによって、当該施設は他の施設と差別化を図ることができるという施設所有者側のメリットがあり、当該メリットにより入札条件を良くすることができる。
【0040】
他方、目印強調表示手段120により施設の目印と共に広告情報を表示させることによって、上記効果に加え、地図情報に最新の施設情報を反映させることができるという効果がある。
【0041】
上記説明の中で、施設を表す目印が重なり合う場合の表示優先順位を決めるための入札には、予め定めた所定の施設について当該入札の対象としないとする形態であっても良い。所定の施設とは、例えば、重要な公共施設など経路案内を行う地図上へ表示することが欠かせない施設である。
【0042】
以下では、ナビゲーションシステム1の処理の流れを説明する。
【0043】
はじめに、入札手段210が、図3に示すような優先順位情報452の初期値を、インターネットを介して公開する(アクセス可能な状態にする)。
【0044】
そして、入札手段210が、優先順位情報452の優先順位について、施設所有者等を対象とした入札を行う。これに伴い、入札手段210が、施設所有者等からの入札条件を受け付ける。
【0045】
次に、優先順位情報生成手段220が、上記入札条件に基づき、図4に示すような優先順位情報452を生成して、ナビゲーション装置100に無線通信ネットワークを介して通知する。
【0046】
一方、優先順位情報受信手段110が、優先順位情報生成手段220により通知された優先順位情報452を受信し、記憶装置450に記憶する。
【0047】
そして、経路案内手段120が、車両300周辺の地図情報454を表示装置480に表示して、現在位置から目的地までの経路誘導を行う。
【0048】
さらに、経路案内手段120による経路誘導に関する処理と平行して、目印強調表示手段130が、優先順位情報452に基づいて、表示装置480に表示される地図上に施設の目印を表示する。例えば、目印強調表示手段120は、図5に示すように、優先順位の高い施設に関する施設の目印「Gマート」「Fストア」を強調して表示したり、「○月○日新規オープン」のように広告情報を目印に付加して表示したり、「☆」のようにオリジナルアイコンを目印として表示したりする。
【0049】
上記のような処理によって、地図上の施設の目印において重なりが生じる場合に、当該施設所有者の意向を取り入れて地図上に施設の目印の表示を行うナビゲーション装置、ナビゲーションシステムを提供することができる。
【0050】
また、上記のような入札で得られた収益をナビゲーション装置や地図ディスクなどの販売価格の低減と拡販促進に利用することができる。そうすれば、拡販推進による宣伝効果の上昇と、さらには宣伝効果の上昇に伴う入札額の上昇も期待することができる。また、入札額が上昇すれば、更なる販売価格の低減を見込むことができる。
【0051】
一方で、入札に伴って施設所有者から得られる情報により、新規店舗オープンや店舗名変更など最新の施設情報を地図データに反映させることができる。
【0052】
(本実施の形態に係るナビゲーション装置のハードウェア構成)
図6を用いて、本実施の形態に係るナビゲーション装置のハードウェア構成について説明する。図6は、本実施の形態に係るナビゲーション装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0053】
ナビゲーション装置100は、CPU(Central Processing Unit)410、ROM(Read−Only Memory)420、RAM(Ramdom Access Memory)430、フラッシュメモリ440、HDD(Hard Disc Drive)450、位置測定装置460、通信I/F470、表示装置480を有する。
【0054】
CPU410は、ROM420に記憶されたプログラムを実行する装置で、RAM430に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、ナビゲーション装置100の全体を制御する。
【0055】
ROM420は、CPU410が実行するプログラムやデータを記憶している。
【0056】
RAM430は、CPU410でROM420に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0057】
フラッシュメモリ440は、電源を切ってもデータが消えず保存される半導体メモリのことであり、ナビゲーション装置100のセットアップ情報等が保存されている。
【0058】
HDD450は、基本ソフトウェアであるOS(Operating System)、本実施の形態に係るアプリケーションプログラムや機能拡張用のプラグインなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。
【0059】
本実施の形態でHDD450には、優先順位情報452、目的地までの経路誘導に利用する地図情報454が記憶されている。
【0060】
位置測定装置460は、車両の現在位置を測定する装置であり、移動距離を検出する車速センサ、移動方位を検出する角速度センサ、GPS(Global Positioning System)レシーバ、位置計算用CPU等で構成されている。
【0061】
通信I/F470は、通信ネットワークを介して接続された他の通信制御機能を備えた周辺機器と情報(データ)のやり取りをするインタフェースである。本実施の形態では、無線通信ネットワーク通じて、入札用サーバ200と優先順位情報452の送受信を行う。
【0062】
表示装置480は、ハードキーによるキースイッチとLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、ナビゲーション装置100が有する機能をユーザが利用する際や、各種設定を行う際などのユーザインタフェースとして機能する装置である。本実施の形態では、表示装置480には、経路誘導に用いられる地図等が表示される。
【0063】
ナビゲーション装置100の各手段は、CPU410が、ROM420又はHDD450に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現される形態としても良いし、当該各手段に関する処理をハードウェアで実現する形態としても良い。
【0064】
(本実施の形態に係る入札用サーバのハードウェア構成)
図7を用いて、本実施の形態に係る入札用サーバのハードウェア構成について説明する。図7は、本実施の形態に係る入札用サーバ200のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0065】
入札用サーバ200は、CPU510、ROM520、RAM530、HDD540、通信I/F550、表示装置560を有する。
【0066】
CPU510は、ROM520に記憶されたプログラムを実行する装置で、RAM530に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、入札用サーバ200の全体を制御する。
【0067】
ROM520は、CPU510が実行するプログラムやデータを記憶している。
【0068】
RAM530は、CPU510でROM520に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0069】
HDD540は、基本ソフトウェアであるOS、本実施の形態に係るアプリケーションプログラムや機能拡張用のプラグインなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。本実施の形態でHDD540には、優先順位情報452が記憶されている。
【0070】
通信I/F550は、通信ネットワークを介して接続された他の通信制御機能を備えた周辺機器と情報(データ)のやり取りをするインタフェースである。本実施の形態では、無線通信ネットワーク通じて、ナビゲーション装置100と優先順位情報452の送受信を行う。
【0071】
表示装置560は、ハードキーによるキースイッチとLCDとから構成され、入札用サーバ200が有する機能をユーザが利用する際や、各種設定を行う際などのユーザインタフェースとして機能する装置である。
【0072】
入札用サーバ200の各手段は、CPU510が、ROM520又はHDD540に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現される形態としても良いし、当該各手段に関する処理をハードウェアで実現する形態としても良い。
【0073】
(入札用サーバの動作処理)
図8を用いて、本実施の形態に係る入札用サーバの動作処理を説明する。図8は、本実施の形態に係る入札用サーバ200の処理例を示すフローチャートである。
【0074】
S1で入札用サーバ200は処理を開始する。
【0075】
S2で入札手段210が、図3に示すような優先順位情報452の初期値をインターネットで公開する。
【0076】
そしてS2で入札手段210が、施設の目印表示の優先順位、施設の目印を強調表示させるか否か、施設の目印と共に広告情報を表示させるか否か、オリジナルアイコンで施設の目印を表示させるか否かについて、入札を行う。具体的は、入札手段210が、施設所有者等から入札条件を受け付け、入札条件に基づく入金を確認し、入札条件を優先順位情報452に反映させる。
【0077】
S3で優先順位情報生成手段220が、上記の入札の結果に基づき、図4に示す優先順位情報452を生成する。地図上で施設の目印が重なった場合に優先的に表示させる順位は、図4で示すように、当該優先順位の高い方からGマート、Fストア、E商店、H塾の順となっている。
【0078】
S4で優先順位情報生成手段220が、ナビゲーション装置100へ、通信I/F550を介して優先順位情報452を通知する。
【0079】
S5で入札用サーバ200における優先順位情報452を更新する時期が到来した場合(S5でYesの場合)、S2で入札手段210が、現在の優先順位情報452をインターネットで公開し、当該優先順位情報452の優先順位に関する入札を行う。
【0080】
S5で入札用サーバ200における優先順位情報452を更新する時期が到来しない場合(S5でNoの場合)、S6における処理に移行する。
【0081】
S6で入札用サーバ200が処理終了の命令を受信した場合(S6でYesの場合)、S7で入札用サーバ200は処理を終了する。
【0082】
S6で入札用サーバ200が処理終了の命令を受信しない場合(S6でNoの場合)、S5で入札用サーバ200は待機する。
【0083】
(ナビゲーション装置の動作処理)
図9を用いて、本実施の形態に係るナビゲーション装置の動作処理を説明する。図9は、本実施の形態に係るナビゲーション装置100の処理例を示すフローチャートである。
【0084】
S11でナビゲーション装置100は処理を開始する。
【0085】
S12で優先順位情報受信手段110が、優先順位情報生成手段220により通知された図4に示すような優先順位情報452を受信し、HDD450に記憶する。
【0086】
S13で経路案内手段120が、車両300の運転者の要求に応じて、現在位置から目的地までの経路誘導を行う。このとき、経路案内手段120は、HDD450に記憶した地図情報454から現在位置周辺の地図を選択して表示装置480に表示する。また、経路案内手段120は、位置測定装置460から現在位置に関する情報を取得し、上記経路誘導に利用する。
【0087】
S14で目印強調表示手段130が、経路案内手段120により表示装置に表示された地図上に、図4に示す優先順位情報452に基づいて、図5で示すように施設の目印を強調して表示する。
【0088】
目印強調表示手段120により施設の目印を強調表示したり、施設の目印を当該施設所有者が希望する目印に変更して表示したりすることによって、当該施設は他の施設と差別化を図ることができるという施設所有者側のメリットがあり、当該メリットにより入札条件を良くすることができる。
【0089】
他方、目印強調表示手段120により施設の目印と共に広告情報を表示させることによって、上記効果に加え、地図情報に最新の施設情報を反映させることができるという効果がある。
【0090】
S15でナビゲーション装置100における優先順位情報452の更新時期が到来した場合(S15でYesの場合)、S12で優先順位情報受信手段110が、最新の優先順位情報452を入札用サーバ200から受信し、HDD450に記憶する。
【0091】
S15でナビゲーション装置100における優先順位情報452の更新時期が到来しない場合(S15でNoの場合)、S16における処理に移行する。
【0092】
S16でナビゲーション装置100が処理終了の命令を受信した場合(S16でYesの場合)、S17でナビゲーション装置100は処理を終了する。
【0093】
S16でナビゲーション装置100が処理終了の命令を受信しない場合(S16でNoの場合)、S13の処理に移行する。
【0094】
(総括)
上記のような処理によって、地図上の施設の目印において重なりが生じる場合に、当該施設所有者の意向を取り入れて地図上に施設の目印の表示を行うナビゲーション装置、ナビゲーションシステムを提供することができる。
【0095】
また、上記のような入札で得られた収益をナビゲーション装置や地図ディスクなどの販売価格の低減と拡販促進に利用することができる。そうすれば、拡販推進による宣伝効果の上昇と、さらには宣伝効果の上昇に伴い入札額の上昇も期待することができる。また、入札額が上昇すれば、更なる販売価格の低減を見込むことができる。
【0096】
また、入札に伴って施設所有者から得られる情報により、新規店舗オープンや店舗名変更など最新施設情報を地図データに反映させることができる。
【0097】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本実施の形態に係るナビゲーションシステムの概要を示した図である。
【図2】本実施の形態に係るナビゲーションシステムの動作原理を示した図である。
【図3】本実施の形態に係る入札前の優先順位情報の一例を示した図である。
【図4】本実施の形態に係る入札後の優先順位情報の一例を示した図である。
【図5】本実施の形態に係る目印強調表示手段の処理結果の一例を示した図である。
【図6】本実施の形態に係るナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すである。
【図7】本実施の形態に係る入札用サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図8】本実施の形態に係る入札用サーバの処理例を示すフローチャートである。
【図9】本実施の形態に係るナビゲーション装置の処理例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0099】
1 ナビゲーションシステム
100 ナビゲーション装置
110 優先順位情報受信手段
120 経路案内手段
130 目印強調表示手段
200 入札用サーバ
210 入札手段
220 優先順位情報生成手段
300 車両
410、510 CPU
420、520 ROM
430、530 RAM
440 フラッシュメモリ
450、540 HDD
452 優先順位情報
454 地図情報
460 位置測定装置
470、550 通信I/F
480、560 表示装置
500 施設所有者等の端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該ナビゲーション装置が表示する地図上で施設を表す目印が重なり合う場合に、前記目印を表示する際の優先順位であって、
前記優先順位を決めるための入札の結果に基づいた前記優先順位に関する情報を記憶した記憶装置を有するナビゲーション装置であって、
前記優先順位に関する情報に基づき、前記施設を表す目印を、前記地図上に強調して表示する目印強調表示手段を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記目印強調表示手段は、前記入札を行った者が希望する広告情報と共に、前記目印を表示することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記目印強調表示手段は、前記入札を行った者が希望する前記目印を表示することを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一に記載のナビゲーション装置と、前記優先順位を決めるための入札を行う入札手段を有する入札用サーバとを備えることを特徴とするナビゲーションシステム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図1】
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【公開番号】特開2009−236713(P2009−236713A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−83793(P2008−83793)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】