説明

ナビゲーション装置及び経路案内方法

【課題】推奨ルートの自己交差部における進路についてもユーザが簡易に把握できるように、推奨ルートを地図上に表示する「ナビゲーション装置及び経路案内方法」を提供する。
【解決手段】交差点501を二度通過する推奨ルートが設定されている場合、交差点501の1回目の通過前は、推奨ルート図形33を、交差点501の2回目の通過に用いる区間を表す部分602を弱い調子で表した形態で表示する(a1)。そして、交差点501の1回目の通過後、2回目の通過前には、推奨ルート図形33を、交差点501の1回目の通過に用いた区間を表す部分601を弱い調子で表した形態で表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図を用いた経路案内を行うナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置における経路案内の技術としては、ユーザから目的地の設定を受け付け、現在位置から受け付けた目的地までの経路を探索して推奨ルートとして設定し、たとえば、図12aに示すように、現在位置を含む範囲の地図1201上に、設定した推奨ルートを地図1201上で表す推奨ルート図形1202を、現在位置を地図1201上で表す示す現在位置マーク1203と共に表示する技術が広く用いられている(たとえば、特許文献1)。
【0003】
なお、このようなナビゲーション装置における経路案内の技術としては、交差点に接近したときに、当該交差点周辺の地図を拡大して表した交差点周辺地図を表示し、当該交差点周辺地図上に、当該交差点の推奨ルートに沿った通過方向を表す矢印を表示する技術や(たとえば、特許文献2)、音声によって交差点の通過方向を案内する技術なども知られている(たとえば、特許文献3)。
【特許文献1】特開2006-170703号公報
【特許文献2】特開2003-83761号公報
【特許文献3】特開2006-10495号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、たとえば、図12bに矢印で示すように、交差点1211を二回、異なる方向に通過する経路が推奨ルートとして設定されている場合に、地図1201上に推奨ルートを表す推奨ルート図形1202を表示すると、交差点1211の手前まで現在位置が進行した時点において、図12cや図12dに示すように推奨ルート図形1202によって、推奨ルートが図中に矢印で示した3方向に分岐しているかのように表されるてしまうことになる。そして、このような場合には、ユーザが、交差点1211をどの方向に進行すべきか、推奨ルート図形1202から直ちに判別することが困難となることがある。なお、図12cは地図の表示縮尺が比較的小さく設定されている場合の表示を表しており、図12dは地図の表示縮尺が比較的大きく設定されている場合の表示を表している。
【0005】
そこで、本発明は、推奨ルートが自分自身と交差する自己交差部における進路についてもユーザが簡易に把握できるように、推奨ルートを地図上に表示することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題達成のために、本発明は、地図を表す地図画像と共に、現在位置から目的地までの経路である推奨ルートを前記地図画像上で表す推奨ルート図形を表示するナビゲーション装置を、前記推奨ルートが自己交差している箇所を自己交差箇所として検出する自己交差箇所検出部と、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分と、前記複数の区間のうちの今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分とが、相互に異なる表示形態で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画する推奨ルート描画部とを含めて構成したものである。
【0007】
このようなナビゲーション装置によれば、推奨ルートが自己交差している箇所では、推奨ルートの自己交差を形成する前記推奨ルートの複数の区間のうちの、推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分と、前記複数の区間のうちの今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分とが、相互に異なる表示形態で表示される。
【0008】
したがって、ユーザは、推奨ルート上の相互に交差している複数の区間の各々に対応する、推奨ルート図形の各部分の表示形態の相違から、自己交差箇所を次に通過する際の進路を直接把握することができるようになる。
ここで、このようなナビゲーション装置は、より具体的には、前記推奨ルート描画部において、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、推奨ルート図形の他の部分よりも低い強調度で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画するように構成することができる。
【0009】
このように推奨ルートの自己交差箇所の次に取るべき進路でない区間に対応する推奨ルート図形の部分を低い強調度で表示することにより、ユーザは、推奨ルート図形より、直感的に、低い強調度で表示されている部分で表されるルートは次に進行すべきルートでないものとして、自己交差箇所を次に通過する際の進路を把握することができるようになる。
【0010】
または、このようなナビゲーション装置は、より具体的には、前記推奨ルート描画部において、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、推奨ルート図形の他の部分よりも高い強調度で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画するように構成してもよい。
【0011】
このように推奨ルートの自己交差箇所の次に取るべき進路となる区間に対応する推奨ルート図形の部分を高い強調度で表示することにより、ユーザは、推奨ルート図形より、直感的に、高い強調度で表示されている部分が次に進行すべきルートを表しているものとして、自己交差箇所を次に通過する際の進路を把握することができるようになる。
【0012】
なお、以上のように推奨ルート図形のある部分の表示形態を他の部分の表示形態と異ならせることは、推奨ルート描画部において、当該部分を、推奨ルート図形の他の部分と、たとえば、透明度や、表示色の輝度または色相または彩度の少なくとも一つや、模様を異ならせて描画することによっても実現できる。
【0013】
さて、ここで、以上のナビゲーション装置は、具体的には、さらに、前記推奨ルート描画部において、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、当該自己交差箇所で途切れた形態で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画するように構成することもできる。
【0014】
このように推奨ルートの自己交差箇所の次に取るべき進路でない区間に対応する推奨ルート図形の部分を自己交差箇所で途切れた形態で表示することにより、ユーザは、推奨ルート図形より、直感的に、途切れて表示された部分は次に進行すべきルートを表しているものではないとして、自己交差箇所を次に通過する際の進路を把握することができるようになる。
【0015】
または、以上のナビゲーション装置は、具体的には、前記推奨ルート描画部において、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分の側部に当該部分に沿って延びる所定の図形を付加した形態で、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画するように構成することができる。
【0016】
このように推奨ルートの自己交差箇所の次に取るべき進路である区間に対応する推奨ルート図形の部分に沿って延びる図形を表示することにより、ユーザは、推奨ルート図形より、直感的に、推奨ルート図形の部分に沿って延びる図形が自己交差箇所を次に通過すべき方向を表しているものとして、自己交差箇所を次に通過する際の進路を把握することができるようになる。
【0017】
ここで、以上の各ナビゲーション装置は、前記推奨ルート図形描画部において、さらに、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所における前記推奨ルートの自己交差が立体交差である場合に、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、高架側の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分に橋を表す図形を付加した形態で、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することにより、推奨ルートと当該自己交差箇所の立体構造との関係をユーザが、推奨ルート図形と橋を表す図形より直接把握できるようにしてもよい。
【0018】
また、以上の各ナビゲーション装置において、前記自己交差箇所検出部は、前記推奨ルートが自己交差している箇所に、所定レベル以上接近した場合に、当該箇所を自己交差箇所として検出するように構成してもよい。
そして、この場合に、前記推奨ルート描画部において、前述のように、前記推奨ルート図形のある部分を、推奨ルート図形の他の部分と強調度を異ならせて表示する場合には、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所が接近している程、強調度が異なる程度がより大きくなるように制御するようにしてもよい。
【0019】
また、この場合に、前記推奨ルート描画部において、前述のように、前記推奨ルート図形のある部分を、当該自己交差箇所で途切れた形態で表示する場合には、当該途切れの間隔が、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所が接近している程、より大きな間隔となるように制御調するようにしてもよい。
【0020】
ここで、本発明は、さらに、前記課題達成のために、地図を表す地図画像と共に、現在位置から目的地までの経路である推奨ルートを前記地図画像上で表す推奨ルート図形を表示するナビゲーション装置に、現在位置を算定する現在位置算定部と、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画する推奨ルート描画部とを備え、前記推奨ルート図形描画部において、前記推奨ルート図形の各部の表示色を、当該部分に対応する推奨ルート上の地点または部分の前記現在位置算定部が算定した現在位置からの前記推奨ルートに沿った道のり距離に応じて変化させるようにしたものである。
【0021】
このようなナビゲーション装置によれば、ユーザは、自己交差箇所を次に通過する際のルートを、推奨ルート図形の交差している部分間の、表示色の相違より直接的に把握することができるようになる。
また、前記課題達成のために、ナビゲーション装置において、地図を表す地図画像と共に、現在位置から目的地までの経路である推奨ルートを前記地図画像上で表す推奨ルート図形を表示することにより、前記推奨ルートの経路案内を行う経路案内方法として、前記推奨ルートが自己交差している箇所を自己交差箇所として検出する検出ステップと、前記推奨ルート上の、前記検出ステップで検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分と、前記複数の区間のうちの今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分とが、相互に異なる表示形態で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画する描画ステップとを有する方法を提供する。
【0022】
このような経路案内方法によれば、推奨ルートが自己交差している箇所では、推奨ルートの自己交差を形成する前記推奨ルートの複数の区間のうちの、推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分と、前記複数の区間のうちの今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分とが、相互に異なる表示形態で表示される。
【0023】
したがって、ユーザは、推奨ルート上の相互に交差している複数の区間の各々に対応する、推奨ルート図形の各部分の表示形態の相違から、自己交差箇所を次に通過する際の進路を直接把握することができるようになる。
ここで、このような経路案内方法は、前記描画ステップにおいて、前記推奨ルート上の、前記検出ステップで検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、推奨ルート図形の他の部分よりも低い強調度で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画するように構成してもよい。
【0024】
このように推奨ルートの自己交差箇所の次に取るべき進路でない区間に対応する推奨ルート図形の部分を低い強調度で表示することにより、ユーザは、推奨ルート図形より、直感的に、低い強調度で表示されている部分で表されるルートは次に進行すべきルートでないものとして、自己交差箇所を次に通過する際の進路を把握することができるようになる。
また、このような経路案内方法は、前記描画ステップにおいて、前記推奨ルート上の、前記検出ステップで検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、当該自己交差箇所で途切れた形態で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画するように、構成してもよい。
【0025】
このように推奨ルートの自己交差箇所の次に取るべき進路となる区間に対応する推奨ルート図形の部分を高い強調度で表示することにより、ユーザは、推奨ルート図形より、直感的に、高い強調度で表示されている部分が次に進行すべきルートを表しているものとして、自己交差箇所を次に通過する際の進路を把握することができるようになる。
また、さらに、このような経路案内方法は、前記描画ステップにおいて、前記推奨ルート上の、前記検出ステップで検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分の側部に当該部分に沿って延びる所定の図形を付加した形態で、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画するようにしてもよい。
【0026】
このように推奨ルートの自己交差箇所の次に取るべき進路である区間に対応する推奨ルート図形の部分に沿って延びる図形を表示することにより、ユーザは、推奨ルート図形より、直感的に、推奨ルート図形の部分に沿って延びる図形が自己交差箇所を次に通過すべき方向を表しているものとして、自己交差箇所を次に通過する際の進路を把握することができるようになる。
【発明の効果】
【0027】
以上のように、本発明によれば、推奨ルートの自己交差部における進路についてもユーザが簡易に把握できるように、推奨ルートを地図上に表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示す。
ナビゲーションシステムは自動車に搭載されるシステムであり、図示するように、ナビゲーション装置1と、操作部2と、表示装置3と、車両状態センサ4と、GPS受信機5とを備えて構成される。ここで、車両状態センサ4は、角加速度センサや地磁気センサなどである方位センサや、車速パルスセンサなどである車速センサなどの車両状態を検出するセンサの集合である。
【0029】
そして、ナビゲーション装置1は、地図を表す地図データを記憶したDVDディスクを装着したDVDドライブや地図データを記憶したHDDなどの記憶装置である地図データ記憶部11、現在状態算出部12、ルート探索部13、操作部2や表示装置3を用いたGUIをユーザに提供するGUI制御部14、メモリ15、制御部16、案内画像生成部17を有する。
【0030】
但し、以上のナビゲーション装置1は、ハードウエア的には、マイクロプロセッサや、メモリや、その他のグラフィックプロセッサやジオメトリックプロセッサ等の周辺デバイスなどの電子計算機としての一般的な構成を備えた装置であって良く、この場合、以上に示したナビゲーション装置1の各部は、マイクロプロセッサが予め用意されたプログラムを実行することにより具現化するプロセスとして実現されるものであって良い。また、この場合、このようなプログラムは、記録媒体や適当な通信路を介して、ナビゲーション装置1に提供されるものであって良い。
【0031】
次に、図2に地図データ記憶部11に記憶される地図データの内容を示す。
図示するように、地図データは、地図データの製作日時やバージョンなどを記述した管理データ、地図を表す地図基本データなどを含んで構成される。
そして、地図基本データは、所定の地理的区域毎に対応して設けた区画データと、各地理的区域と区画データの対応などを記述した区画管理データとを含む。
そして、各区画データは、対応する地理的区域内の道路地図を表す道路ユニットと、対応する地理的区域内の表示地図を規定する描画ユニットとを有する。
ここで、道路ユニットでは、道路を直線であるリンクの集合として表現しており、この各リンクの端点がノードである。そして、道路ユニットは、各ノードについての、ノードの座標などの各種属性を規定するノードリストと、各リンクについての、リンクの両端のノードなどの各種属性を規定するリンクリストと、各ノードやリンクの隣接する地理的区域のノードやリンクとの接続関係を規定する接続データとを含む。
【0032】
次に、描画ユニットは、地形図形や道路図形や建物図形などの地図の表示要素や、建物名称や道路名称や交差点名称などの地図上に表示する各文字列や、施設の存在を地図上で表すために表示するマークであるアイコンなどを規定している。
さて、このような構成において、ナビゲーション装置1の現在状態算出部12は、以下の処理を繰り返し行う。
すなわち、現在状態算出部12は、車両状態センサ4やGPS受信機5の出力から推定される現在位置に対して、地図データ記憶部11から読み出した地図データの道路ユニットが示す、前回決定した現在位置の周辺の道路地図とのマップマッチング処理などを施して、現在位置として最も確からしい座標と、現在の進行方向として最も確からしい方向とを、それぞれ現在位置、現在進行方位として決定し、メモリ15に設定する。
【0033】
また、制御部16は、ユーザからの目的地設定の要求に応じて、ユーザから、操作部2、GUI制御部14を介して目的地の設定を受け付け、これをメモリ15にセットする。そして、制御部16は、目的地の設定を受け付けたならば、メモリ15にセットされた目的地までの推奨ルートをルート探索部13に探索させる。ルート探索部13は、必要地理的範囲の道路地図を表す道路ユニットを地図データ記憶部11から読み出し、メモリ15に設定されている現在位置から目的地までの最小コストの経路を、距離最小などの所定のコストモデルに基づいて推奨ルートとして算出し、算出した推奨ルートを、メモリ15にセットする。
【0034】
また、制御部16は、メモリ15にセットされた現在位置が目的地近傍となったならば、目的地到着と判定し、メモリ15にセットされている目的地や推奨ルートをクリアする処理も行う。
また、制御部16は、以下の案内画像生成処理を繰り返し行う。
すなわち、制御部16は、まず、メモリ15にセットされている現在位置を基準位置とする。そして、制御部16は、メモリ15にセットされている現在進行方位または北などの予め設定した方位が上になるように地図表示方位を決定すると共に、予め成されたユーザ設定や初期設定に応じて地図縮尺を決定し、基準位置周辺の、決定した地図表示方位と決定した地図縮尺とに応じて定まる所定の大きさの地理的範囲を地図表示範囲として決定する。
【0035】
そして、制御部16は、案内画像生成部17に、決定した地図表示範囲内の地図表示方位を上とした地図を表す地図画像の描画を指示する。案内画像生成部17は、制御部16から地図画像の描画の指示を受けると、地図データの地図表示範囲内の領域を含む各区画の区画データの描画ユニットや道路ユニットに基づいて地図表示範囲内の地図表示方位を上とした地図を表す画像を地図画像として生成する。また、案内画像生成部17は、地図表示範囲内にメモリ15にセットされた現在位置が含まれる場合には、地図画像上の現在位置に対応する位置に、現在位置を表す現在位置マークを、地図画像が表す地図上で、メモリ15にセットされている現在進行方位を向くように描画する。また、案内画像生成部17は、推奨ルートがメモリ15にセットされている場合には、推奨ルート図形描画処理を実行し、決定した地図表示範囲中の、推奨ルートを表す推奨ルート図形を地図画像上に描画する。なお、この推奨ルート図形描画処理の詳細については、後述する。また、案内画像生成部17は、メモリ15にセットされた目的地が地図表示範囲に含まれる場合には、目的地の位置を示す目的地マークも地図画像上に描画する。
【0036】
そして、案内画像生成部17は、以上の地図画像や現在位置マークや推奨ルート図形や目的地マークの各描画を行って生成した案内画像を、GUI制御部14を介して表示装置3に表示する。
図3aは、このようにして表示された案内画像の例を示すものであり、図示するように案内画像は、地図画像31上に、現在位置マーク32や推奨ルート図形33などが表されたものになる。但し、案内画像は、図3bに示すように、地図画像31が鳥瞰図的に地図を表すようにしてもよい。
【0037】
以下、前述したように、案内画像生成部17が、推奨ルート図形33を描画するために行う推奨ルート図形描画処理について説明する。
図4に、この推奨ルート図形描画処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、まず、メモリ15にセットされた推奨ルートに基づいて、制御部16から設定された地図表示範囲内の、推奨ルートの自己交差部であって、今後通過が予定される自己交差部を抽出する(ステップ402)。ここで、道路の同じ交差地点(交差点や立体交差による交差地点)を複数回、推奨ルートが自分自身と交差するように(自己交差するように)通過する場合に、その道路の交差地点が自己交差部となる。すなわち、たとえば、図5aに矢印で示すように交差点501を二度通過する推奨ルートが設定されていれば、この交差点501が自己交差部となる。
【0038】
また、今後通過が予定される自己交差部とは、推奨ルートに従って走行した場合に、今後、少なくとも1度通過することになる自己交差部であり、推奨ルートにそって二度通過する自己交差部は、既に二度通過していない限り、今後通過予定の自己交差部となる。すなわち、推奨ルートにそって二度通過する自己交差部は、一度も通過していない場合の他、既に1度だけ通過している場合にも、今後通過予定の自己交差部となる。
【0039】
そして、このように自己交差部を抽出したならば、自己交差部を形成するルート区間のうち、今後最初に通過予定のルート区間を除くルート区間に、描画属性として弱調を設定する処理を、抽出した各自己交差部について行う(ステップ404)。ここで、推奨ルート上の自己交差部を中点とする所定長Dの区間が自己交差部を形成するルート区間であり、各ルート区間の交差が推奨ルートの自己交差部を形成する。すなわち、推奨ルートに沿って走行した場合に、ある自己交差部をn回通過するのであれば、n回の通過の各々に対して一つずつ、計n個のルート区間が存在し、i回目に自己交差部を通過する直前に通過する距離D/2の区間とi回目に自己交差部を通過した直後に通過する距離D/2の区間を連結した距離Dの区間が、i回目の自己交差部の通過に対して求まるルート区間となる。
【0040】
よって、たとえば、図5aに矢印で示すように交差点501を二度通過する推奨ルートが設定されていれば、この交差点501である自己交差部に対して、図5bに示すように二つのルート区間511、512が設定されることになる。
さて、図4に戻り、推奨ルート図形描画処理では、次に、推奨ルートを表す推奨ルート図形33を、地図画像31上に描画する(ステップ406)。ここで、このステップ406の推奨ルート図形33の描画においては、ステップ404で弱調が描画属性として設定されたルート区間に対応する推奨ルート図形33の部分については、他の部分よりも調子を弱めた形態で、その描画を行う。すなわち、たとえば、ステップ404で弱調が描画属性として設定されたルート区間となっている推奨ルート上の区間に対応する推奨ルート図形33の部分を、他の部分よりも淡色で描画したり、他の部分よりも輝度を下げて描画したり、他の部分よりも透明度を大きくして描画したりするようにする。
【0041】
この結果、たとえば、図5aに矢印で示すように交差点501を二度通過する推奨ルートが設定されていれば、交差点501の1回目の通過前は、案内画像は、図6a1、b1、c1に示すように、推奨ルート図形33の交差点501の2回目の通過に用いる区間を表す部分602が弱い調子で表された形態で表示されることになる。
なお、図6b1は、図6a1よりも地図縮尺が小さい場合の案内画像を、図6c1は、鳥瞰図的に地図画像31の表示を行った場合の案内画像を表している。また、図6a1の案内画像は、北を固定的に地図表示方位として生成されており、図6b1、図6c1案内画像は現在進行方位を地図表示方位として生成されている。
【0042】
さて、図4に戻り、以上のように推奨ルート図形33を描画したならば、地図表示範囲の変化の発生と(ステップ408)、メモリ15に設定された現在位置の、ステップ402で抽出した自己交差部のうちのいずれかの自己交差部の通過の発生を監視し(ステップ410)、いずれかが発生したならば、ステップ402からの処理に戻って、推奨ルート図形33を再描画する。
【0043】
したがって、交差点501の1回目の通過が完了すると(ステップ410)、推奨ルート図形33の再描画が行われ、交差点501の2回目の通過まで、案内画像は、図6a2、b2、c2に示すように、推奨ルート図形33の交差点501の1回目の通過に用いる区間を表す部分601が弱い調子で表された形態で表示されたものとなる。
なお、図6b2は、図6a2よりも地図縮尺が小さい場合の案内画像を、図6c2は、鳥瞰図的に地図画像31の表示を行った場合の案内画像を表している。また、図6a2の案内画像は、北を固定的に地図表示方位として生成されており、図6b2、図6c2の案内画像は現在進行方位を地図表示方位として生成されている。
【0044】
ここで、以上のような案内画像の表示を行うことにより、ユーザは、推奨ルートに沿って交差点501を次に通過する際には、推奨ルート図形33によって表される、弱い調子で表されていない経路に沿って交差点501を通過すれば良いことを直感的に把握することができる。
【0045】
以上、推奨ルート図形描画処理について説明した。
ところで、以上の推奨ルート図形描画処理では、自己交差部を形成するルート区間のうちの、今後最初に通過予定のルート区間を除くルート区間に対応する推奨ルート図形33の部分を他の部分よりも弱い調子で表示することにより、ユーザが、自己交差部を今後最初に通過する際の経路を把握できるようにしたが、これは、自己交差部を形成するルート区間のうちの、今後最初に通過予定のルート区間に対応する推奨ルート図形33の部分を他の部分よりも強い調子で表示することにより、ユーザが、自己交差部を今後最初に通過する際の経路を把握できるようにしてもよい。
【0046】
このようにすることにより、図5aに矢印で示すように交差点501を二度通過する推奨ルートが設定されていれば、交差点501の1回目の通過前は、案内画像は、図7a1に示すように、推奨ルート図形33の交差点501の1回目の通過に用いる区間を表す部分601が強い調子で表された形態で表示され、交差点501の1回目の通過後、2回目の通過前には、案内画像は、図7a2に示すように、推奨ルート図形33の交差点501の2回目の通過に用いる区間を表す部分602が強い調子で表された形態で表示されることになる。
【0047】
また、以上の推奨ルート図形描画処理は、自己交差部を形成するルート区間のうちの、今後最初に通過予定のルート区間に対応する推奨ルート図形33の部分に所定の図形を付加することにより、ユーザが、自己交差部を今後最初に通過する際の経路を把握できるようにする処理としてもよい。ここで、この推奨ルート図形33の部分に付加する図形としては、自己交差部を形成する今後最初に通過予定のルート区間の推奨ルートに沿った進行方向を示す矢印や、図形を付加する推奨ルート図形33の部分に対応する区間が通過する橋を表す図形などを用いることができる。
【0048】
このようにすることにより、たとえば、図5aに矢印で示すように交差点501を二度通過する推奨ルートが設定されている場合に、推奨ルート図形33の部分に付加する図形として橋を表す図形を用いるときには、交差点501の1回目の通過前は、案内画像は、図7b1に示すように、推奨ルート図形33の交差点501の1回目の通過に用いる区間を表す部分が橋上の区間であることを示す図形701が表示され、交差点501の1回目の通過後、2回目の通過前には、案内画像は、図7b2に示すように、推奨ルート図形33の交差点501の2回目の通過に用いる区間を表す部分が橋上の区間であることを示す図形701が表示されることになる。
【0049】
また、以上の推奨ルート図形描画処理は、自己交差部を形成するルート区間のうちの、今後最初に通過予定のルート区間を除くルート区間に対応する推奨ルート図形33の部分を表示しないようにすることにより、ユーザが、自己交差部を今後最初に通過する際の経路を把握できるようにする処理としてもよい。
【0050】
このようにすることにより、図5aに矢印で示すように交差点501を二度通過する推奨ルートが設定されていれば、交差点501の1回目の通過前は、案内画像は、図7c1に示すように、推奨ルート図形33が交差点501の2回目の通過に用いる区間を表す部分712で途切れた形態で表示され、交差点501の1回目の通過後、2回目の通過前には、案内画像は、図7c2に示すように、推奨ルート図形33が、交差点501の1回目の通過に用いる区間を表す部分711で途切れた形態で表示されることになる。
【0051】
また、以上の推奨ルート図形描画処理では、自己交差部を形成するルート区間のうちの、対応する推奨ルート図形33の部分が、当該部分を表示しても、今後最初に通過予定のルート区間に対応する推奨ルート図形33の部分と案内画像上で連続して表示されないルート区間が存在する場合には、当該存在したルート区間に対応する推奨ルート図形33の部分と、地図表示範囲内の推奨ルート図形33を全て表示した場合に当該存在したルート区間に対応する推奨ルート図形33の部分と案内画像上で連続することになる推奨ルート図形33の部分を表示しないようにしてもよい。
【0052】
このようにすることにより、たとえば、先に示した図6b1の案内画像の表示に代えて図7d1のような案内画像の表示が行われ、図6b2の案内画像の表示に代えて図7d2のような案内画像の表示が行われることになる。図示するように、これらの表示によれば、図5aに矢印で示すように交差点501を二度通過する推奨ルートが設定されている場合において、交差点501の1回目の通過前は、案内画像において、図7d1に示すように、推奨ルート図形33の交差点501の2回目の通過に用いる区間に対応する部分及び当該部分と図6b1の案内画像上で連続していた部分の表示が行われず、交差点501の1回目の通過後、2回目の通過前には、案内画像において、図7d2に示すように、推奨ルート図形33の交差点501の1回目の通過に用いる区間に対応する部分及び当該部分と図6b2の案内画像上で連続していた部分の表示が行われないことになる。
【0053】
ところで、以上で示した推奨ルート図形33の、自己交差部を形成するルート区間についての表示の操作は、現在位置が自己交差部に接近した際に、接近した自己交差部についてのみ行うようにしてもよい。すなわち、この場合には、推奨ルート図形描画処理のステップ402において、推奨ルートに沿って今後所定走行距離を走行する間に走行することになる自己交差部のみを抽出するようにすればよい。
【0054】
また、この場合には、自己交差部における推奨ルート図形33の表示を、現在位置と自己交差部との距離や道のり距離に応じて変化させるようにしてもよい。
すなわち、たとえば、図6に示したように、自己交差部を形成するルート区間のうちの、今後最初に通過予定のルート区間を除くルート区間に対応する推奨ルート図形33の部分を他の部分よりも弱い調子で表示する場合には、図8a1、a2、a3に示すように、自己交差部である交差点501に現在位置が接近するにつれて、今後最初に通過予定のルート区間を除くルート区間に対応する推奨ルート図形33の部分602が、より弱い調子で表示されるようにする。
【0055】
また、たとえば、図7c1、c2に示したように、自己交差部を形成するルート区間のうちの、今後最初に通過予定のルート区間を除くルート区間に対応する推奨ルート図形33の部分を表示しないようにする場合には、図8b1、b2、b3に示すように、自己交差部である交差点501に現在位置が接近するにつれて、表示しないようにする推奨ルート図形33の部分712が、より大きな範囲となるようにする。
【0056】
また、図7c1、c2または図8b1、b2、b3に示したように、自己交差部を形成するルート区間のうちの、今後最初に通過予定のルート区間を除くルート区間に対応する推奨ルート図形33の部分を表示しないようにする場合には、図8cに示すように、地図画像31が表す道路地図が、表示しない推奨ルート図形33の部分712に対応する道路区間が表示されない形態の道路地図となるように、案内画像の表示を行うようにしてもよい。
【0057】
ところで、以上の実施形態では、自己交差部が交差点である場合を例にとり、案内画像の表示例を説明したが、自己交差部が、立体交差による交差地点である場合の案内画像の表示は次のように行われる。
すなわち、たとえば、図9aに模式的に示す立体交差を、図9bに矢印で示すように通過する推奨ルートが設定されていれば、この立体交差における道路の交差地点901が自己交差部となる。また、この交差地点901である自己交差部に対して、自己交差部を形成するルート区間として、図9cに示すように二つのルート区間911、912が設定される。そして、各時点において、今後最初に通過予定のルート区間を除くルート区間に、描画属性として弱調を設定した上で推奨ルート図形33の描画が行われる。
【0058】
この結果、図9bに矢印で示すように通過する推奨ルートが設定されていれば、交差地点901の1回目の通過前は、案内画像は、図10a1、b1、c1に示すように、推奨ルート図形33の交差地点901の2回目の通過に用いる区間を表す部分1002が弱い調子で表された形態で表示されることになる。
【0059】
そして、交差地点901の1回目の通過後、2回目の通過前には、案内画像は、図10a2、b2、c2に示すように、推奨ルート図形33の交差地点901の1回目の通過に用いる区間を表す部分1001が弱い調子で表された形態で表示されることになる。
ここで、このように立体交差の交差地点を複数回通過する推奨ルート図形33を表示する場合には、図10の各案内画像に示すように、自己交差を形成するルート区間のうちの、高架側のルート区間に対応する、推奨ルート図形33の部分に、当該部分に対応する区間が通過する陸橋を表す図形1003を付加して表示することが好ましい。また、この場合に、陸橋を表す図形1003は、図10a1、b1、c1に示すように、当該図形1003を付加した推奨ルート図形33の部分1002を弱い調子で表すときには、これに併せて弱い調子で表すようにする。なお、立体交差による交差地点における推奨ルートの自己交差を形成する複数のルート区間のうちの、どのルート区間が、高架側のルート区間であるかの判別は次のように行う。すなわち、地図データの道路ユニットに、各リンクまたはノードの標高の情報を予め記憶しておく。そして、この標高の情報から求まる各ルート区間の上下関係より、どのルート区間が、高架側のルート区間であるかを判定する。
【0060】
なお、図10において、図10b1、b2は、図10a1、a2よりも地図縮尺が小さい場合の案内画像を、図10c1、c2は、鳥瞰図的に地図画像31の表示を行った場合の案内画像を表している。また、図10a1、a2では、北を固定的に地図表示方位として案内画像を生成しており、図10b1、b2、図10c1、c2では、現在進行方位を地図表示方位として案内画像を生成している
【0061】
ところで、以上の実施形態は、制御部16において、推奨ルートを設定したならば、推奨ルートに沿った現在位置の進行に伴い、推奨ルートの既に通過した部分を推奨ルートから除外していくことにより、常に、その時点における現在位置と目的地との間の経路のみが推奨ルートとして設定されるように、推奨ルートを更新していくようにしてもよい。
【0062】
ここで、このような推奨ルートの更新を行う場合、案内画像は、図3c、dに示すように、現在位置マーク32を始点とする推奨ルート図形33が地図画像31上に表されたものとなる。なお、図3dは、地図画像31を鳥瞰図的に表す場合の案内画像を示している。
そして、この場合において、たとえば、図5aに矢印で示すように交差点501を二度通過する推奨ルートが設定されていれば、交差点501の1回目の通過前は、案内画像は、図11a1に示すように、図4に示した推奨ルート図形描画処理によって交差点501の2回目の通過に用いる区間を表す部分602が弱い調子で表された推奨ルート図形33が描画されたものとなるが、交差点501の1回目の通過後、2回目の通過前には、交差点501の1回目の通過に用いられたルート区間は推奨ルートから除外され推奨ルートの自己交差は解消されるので、案内画像は、図11a2に示すように、推奨ルート図形描画処理によって、交差点501を1度だけ通過する、当該通過部分も通常の調子で表現された推奨ルート図形33が描画されたものとなる。
【0063】
なお、推奨ルート図形描画処理は、推奨ルート図形33を、現在位置から遠ざかるにつれて色や輝度や模様や彩度が徐々に変化するようにグラデエーションを与えて描画するものとしてもよい。なお、この場合には、推奨ルート図形33の現在位置に近い位置ほど強い調子で表示されるように、グラデエーションを与えるようにしてもよい。このようにすることにより、図5aに矢印で示すように交差点501を二度通過する推奨ルートが設定されている場合には、交差点501の1回目の通過前は案内画像は図11b1に示すように表示され、交差点501の1回目の通過後、2回目の通過前は案内画像は図11b2に示すように表示され、いずれの場合も、自己交差部を今後最初に通過する際の経路を、推奨ルート図形33の現在位置近傍の位置の表示に、より近い表示が成されている経路として、推奨ルート図形33の表示より直接的に把握することができるようになる。
【0064】
なお、このようにグラディエーションを与えて推奨ルート図形33を描画することにより、図11c1に示すように極めて近接して隣り合う道路を推奨ルートが通過する場合にも、図11c2に示すように、推奨ルート図形33を、隣合う部分が一体化した形態で表示されてしまわないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が備える地図データを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る推奨ルート図形描画処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が表示する案内画像の生成例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が表示する案内画像の生成例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が表示する案内画像の生成例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が表示する案内画像の生成例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が表示する案内画像の生成例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が表示する案内画像の生成例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が表示する案内画像の生成例を示す図である。
【図12】従来のナビゲーション装置の表示画像の生成例を示す図である。
【符号の説明】
【0066】
1…ナビゲーション装置、2…操作部、3…表示装置、4…車両状態センサ、5…GPS受信機、11…地図データ記憶部、12…現在状態算出部、13…ルート探索部、14…GUI制御部、15…メモリ、16…制御部、17…案内画像生成部、31…地図画像、32…現在位置マーク、33…推奨ルート図形。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図を表す地図画像と共に、現在位置から目的地までの経路である推奨ルートを前記地図画像上で表す推奨ルート図形を表示するナビゲーション装置であって、
前記推奨ルートが自己交差している箇所を自己交差箇所として検出する自己交差箇所検出部と、
前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分と、前記複数の区間のうちの今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分とが、相互に異なる表示形態で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画する推奨ルート描画部とを有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート描画部は、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、推奨ルート図形の他の部分よりも低い強調度で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート描画部は、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、推奨ルート図形の他の部分と異なる透明度で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート描画部は、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、推奨ルート図形の他の部分の表示色と、輝度または色相または彩度の少なくとも一つが異なる表示色で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート描画部は、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、推奨ルート図形の他の部分の模様と異なる模様で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート描画部は、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、当該自己交差箇所で途切れた形態で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート描画部は、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、推奨ルート図形の他の部分よりも高い強調度で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート描画部は、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、推奨ルート図形の他の部分と異なる透明度で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート描画部は、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、推奨ルート図形の他の部分の表示色と、輝度または色相または彩度の少なくとも一つが異なる表示色で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項10】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート描画部は、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、推奨ルート図形の他の部分の模様と異なる模様で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項11】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート描画部は、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分の側部に当該部分に沿って延びる所定の図形を付加した形態で、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート図形描画部は、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所における前記推奨ルートの自己交差が立体交差である場合に、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、高架側の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分に橋を表す図形を付加した形態で、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項13】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記自己交差箇所検出部は、前記推奨ルートが自己交差している箇所に、所定レベル以上接近した場合に、当該箇所を自己交差箇所として検出することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項14】
請求項13記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート描画部は、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分を、推奨ルート図形の他の部分よりも低い所定の強調度で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画すると共に、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所が接近している程、より低い強調度となるように、前記所定の強調度を設定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項15】
請求項13記載のナビゲーション装置であって、
前記推奨ルート描画部は、前記推奨ルート上の、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、当該自己交差箇所で所定間隔途切れた形態で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画すると共に、前記自己交差箇所検出部が検出した自己交差箇所が接近している程、より大きな間隔となるように、前記所定の間隔を設定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項16】
地図を表す地図画像と共に、現在位置から目的地までの経路である推奨ルートを前記地図画像上で表す推奨ルート図形を表示するナビゲーション装置であって、
現在位置を算定する現在位置算定部と、
前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画する推奨ルート描画部とを有し、
前記推奨ルート図形描画部は、前記推奨ルート図形の各部の表示色を、当該部分に対応する推奨ルート上の地点または部分の前記現在位置算定部が算定した現在位置からの前記推奨ルートに沿った道のり距離に応じて変化させることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項17】
ナビゲーション装置において、地図を表す地図画像と共に、現在位置から目的地までの経路である推奨ルートを前記地図画像上で表す推奨ルート図形を表示することにより、前記推奨ルートの経路案内を行う経路案内方法であって、
前記推奨ルートが自己交差している箇所を自己交差箇所として検出する検出ステップと、
前記推奨ルート上の、前記検出ステップで検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分と、前記複数の区間のうちの今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分とが、相互に異なる表示形態で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画する描画ステップとを有することを特徴とする経路案内方法。
【請求項18】
請求項17記載の経路案内方法であって、
前記描画ステップにおいて、前記推奨ルート上の、前記検出ステップで検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、推奨ルート図形の他の部分よりも低い強調度で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とする経路案内方法。
【請求項19】
請求項17記載の経路案内方法であって、
前記描画ステップにおいて、前記推奨ルート上の、前記検出ステップで検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間以外の区間に対応する前記推奨ルート図形の部分が、当該自己交差箇所で途切れた形態で表示されるように、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とする経路案内方法。
【請求項20】
請求項17記載の経路案内方法であって、
前記描画ステップにおいて、前記推奨ルート上の、前記検出ステップで検出した自己交差箇所を含む、当該自己交差箇所周辺の複数の区間のうちの、当該推奨ルートに従って進行した場合に今後最先に通過することになる区間に対応する前記推奨ルート図形の部分の側部に当該部分に沿って延びる所定の図形を付加した形態で、前記推奨ルート図形を前記地図画像上に描画することを特徴とする経路案内方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−32460(P2008−32460A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−204419(P2006−204419)
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】