説明

ナビゲーション装置

【課題】 表示装置に表示される現在位置が道路から極端に外れることを低減させることにある。
【解決手段】 現在位置測定部12が、車載センサ3を用いて求めた相対変位を、マップマッチ処理部15から出力される前回採用された現在位置および進行方位に加えるデッドレコニング処理によって算出した現在位置および進行方位、および、GPS受信機2から、信頼度決定部13に逐次出力するGPSのデータに含まれている現在位置および進行方位のうち、選択部14がGPSのデータに含まれている現在位置および進行方位を、出力装置5の表示装置に表示する現在位置および進行方位として採用した場合に、マップマッチ処理部15が、マップマッチ処理を起動させて、当該現在位置および進行方位の修正を行い、ナビゲーション処理部16が、修正された現在位置および進行方位を出力装置5の表示装置に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に関し、特にナビゲーション装置の現在位置の表示技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、走行車両の現在位置および進行方位を求める技術が開示されている。特許文献1に記載のナビゲーション装置は、定期的に、前回採用した現在位置および進行方位に、車速センサおよび方位センサを用いて求めた相対変位を加算することで、新たな現在位置および進行方位を算出する(デッドレコニング処理)。また、デッドレコニング処理による現在位置および進行方位の算出間隔よりも長い間隔で定期的に、新たに採用された現在位置および進行方位を地図データが示す道路上に合わせ込む修正を行う(マップマッチ処理)。このマップマッチ処理により、表示装置に表示される現在位置は、定期的に地図データの道路上に位置するように修正される。
【0003】
特許文献2には、GPSデータを用いて、車両の現在位置および進行方位を算出する技術が開示されている。特許文献2に記載のナビゲーション装置は、定期的に、GPS受信機からGPSデータを取得する。そして、GPSデータより求まる現在位置および進行方位の確からしさ(精度)が高いと判断した場合には、GPSデータより求まる現在位置および進行方位を採用し、この採用した現在位置および進行方位を地図データと共に表示装置に表示する。
【0004】
【特許文献1】特開平8−334349号公報
【特許文献2】特開2005−156246号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のナビゲーション装置では、上述したように、デッドレコニング処理による現在位置および進行方位の算出間隔よりも長い間隔でマップマッチ処理を行う。このため、マップマッチ処理により現在位置および進行方位が修正されてから、次のマップマッチ処理により現在位置および進行方位が修正されるまでの間、デッドレコニング処理により算出された現在位置および進行方位が、表示装置に表示する現在位置および進行方位として採用される。
【0006】
ところで、デッドレコニング処理により算出される現在位置および進行方位は、前回採用した現在位置および進行方位を用いて算出される。このため、直前に行われたマップマッチ処理により合わせ込まれた道路上から極端に外れることは少ないと考えられる。
【0007】
これに対し、特許文献2に記載のナビゲーション装置で行われるGPSデータを用いて現在位置および進行方位を算出する手段は、前回採用した現在位置および進行方位を考慮せずに算出する。このため、直前に行われたマップマッチ処理により合わせ込まれた道路上から極端に外れて表示装置に表示されることも考えられる。この場合、次のマップマッチ処理が行われるまで、道路から極端に外れた位置に現在位置が表示される。このように、道路から極端に外れた位置に現在位置が表示されることは、表示の品質を著しく劣化させる。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、表示装置に表示される現在位置が道路から極端に外れることを低減させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明では、デッドレコニング処理により算出される現在位置および進行方位、および、GPSデータより求めた現在位置および進行方位のうち、GPSデータより求めた現在位置および進行方位が表示装置に表示する現在位置および進行方位として採用された場合に、マップマッチ処理を起動して当該GPSデータより求めた現在位置および進行方位の修正を行い、それから表示装置に表示する。
【0010】
例えば、本発明は、移動体に搭載されたGPS受信機から逐次出力されるGPSデータと、前記移動体に搭載されたセンサから逐次出力されるセンサデータとを用いて、表示画面に表示する前記移動体の現在位置および進行方位を算出するナビゲーション装置であって、
前記表示画面に表示した前記移動体の現在位置および進行方位に、前記センサデータから求まる前記移動体の現在位置および進行方位の相対変位を加算して、前記移動体の現在位置および進行方位を新たに算出する現在位置算出手段と、
前記現在位置算出手段により算出された前記移動体の現在位置および進行方位と、前記GPSデータに含まれている前記移動体の現在位置および進行方位とのいずれか一方を、前記GPSデータに含まれている信頼度に基づいて選択する選択手段と、
所定時間毎もしくは所定距離を走行する毎に、前記選択手段により選択された前記移動体の現在位置および進行方位を、地図データが示す道路上の位置および方位に合わせ込むマップマッチ処理を行うマップマッチ処理手段と、
前記選択手段により選択された前記移動体の現在位置および進行方位、あるいは、当該移動体の現在位置および進行方位に対して前記マップマッチ処理が行われている場合は、当該マップマッチ処理された当該移動体の現在位置および進行方位を、前記表示画面に表示する当該移動体の現在位置および進行方位として出力する出力手段と、を有し、
前記マップマッチ処理手段は、
前記選択手段により選択された前記移動体の現在位置および進行方位が、前記GPSデータに含まれている前記移動体の現在位置および進行方位である場合に、当該移動体の現在位置および進行方位に対して前記マップマッチ処理を行う。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、GPSデータより求めた現在位置および進行方位が表示装置に表示する現在位置として採用された場合は、必ずマップマッチ処理を行って当該GPSデータより求めた現在位置および進行方位を修正してから表示装置に表示する。したがって、道路から極端に外れた位置に現在位置が表示されることを低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態が適用された車載用ナビゲーションシステムの概略図である。図示するように、本実施形態の車載用ナビゲーションシステムは、ナビゲーション装置1と、GPS受信機2と、車載センサ3と、入力装置4と、出力装置5とを有する。
GPS受信機2は、複数のGPS衛星から送信されたGPS信号を受信し、所定時間(例えば1秒)毎に、これらのGPS信号を用いて現在位置情報および衛星受信状況情報を含むGPSデータを生成し逐次出力する。ここで、現在位置情報には、現在位置(緯度、経度)および進行方位を含む。また、衛星受信状況情報には、受信点から見た衛星の幾何学的配置に影響されるGPSの測位精度劣化係数であるDOP(Dilution of Precision)を含む。車載センサ3は、少なくとも車速を計測する車速センサおよび車両の進行方位を計測する方位センサを含む。入力装置4は、操作パネル、タッチパネル等で構成され、操作者から指示等を受け付けて、指示内容をナビゲーション装置1に送信する。また、出力装置5は、表示装置および音声出力装置を含む。表示装置は、例えば液晶パネル等で構成され、ナビゲーション装置1から出力された映像信号(ナビ画面)を表示する。なお、GPS受信機2、車載センサ3、入力装置4および出力装置5には、既存の装置を利用できる。
【0014】
ナビゲーション装置1は、GPS受信機2および車載センサ3からのデータを用いて現在位置を検出し、検出した現在位置を用いて現在位置周辺の地図表示や経路誘導などを行う。図示するように、地図データ記憶部11と、現在位置測定部12と、信頼度決定部13と、選択部14と、マップマッチ処理部15と、ナビゲーション処理部16と、を有する。
【0015】
地図データ記憶部11には、後述するマップマッチ処理部15でのマップマッチ処理およびナビゲーション処理部16でのナビゲーション処理に用いる地図データが記憶されている。
【0016】
現在位置測定部12は、車載センサ3から出力されるデータ、および、マップマッチ処理部15から出力される現在位置および進行方位のデータを受信する。また、現在位置測定部12は、車速センサのセンサ値から求まる走行距離が所定距離L1(例えば2m)に到達する毎に、後述するマップマッチ処理部15から出力される前回採用された現在位置および進行方位のデータに、車速センサおよび方位センサのデータを用いて求めた相対変位を加算することで、新たな現在位置および進行方位を算出するデッドレコニング処理を行う。そして、今回算出した現在位置および進行方位のデータを選択部14に出力する。
【0017】
信頼度決定部13は、GPS受信機2から逐次出力されるGPSのデータを受信する。また、信頼度決定部13は、GPSのデータに含まれているDOPの値を用いて、信頼度を算出し、該信頼度のデータを当該GPSの現在位置および進行方位のデータに付与して選択部14に出力する。具体的には、信頼度決定部13は、DOPの値の逆数を算出し、その算出した値を信頼度として、当該GPSの現在位置および進行方位のデータに付与して選択部14に出力する。DOPの値とGPSの測位誤差を示す指標であるRMS(Root Mean Square)の値とは、比例の関係であるので、DOPの値の逆数を信頼度とすれば、該信頼度が大きいほどGPSの測位誤差は小さく、該信頼度が小さいほどGPSの測位誤差は大きくなる。
【0018】
選択部14は、信頼度決定部13より出力された現在位置および進行方位のデータを受信する毎に、当該信頼度決定部13より出力された現在位置および進行方位のデータと、現在位置測定部12より出力された現在位置および進行方位のデータとのいずれか一方を選択し、選択した現在位置および進行方位のデータを、いずれのデータを選択したかを示す選択結果のデータと共に、マップマッチ処理部15に出力する。
【0019】
図2は選択部14の処理フローを説明するための図である。
【0020】
図示するように、選択部14は、信頼度決定部13から出力された現在位置および進行方位のデータを受信した場合(S101でYES)、当該データに付与されている信頼度に基づいて、当該データおよび現在位置測定部12から次に出力される現在位置および進行方位のデータのいずれか一方を選択する。具体的には、選択部14は、信頼度決定部13から出力された現在位置および進行方位のデータに付与されている信頼度が所定の基準値以上であるか否かを判断する(S102)。所定の基準以上の場合(S102でYES)は、信頼度決定部13から出力された現在位置および進行方位のデータを選択して、該選択したデータを、信頼度決定部13より出力されたデータであることを示す選択結果のデータと共にマップマッチ処理部15に出力する(S103)。
【0021】
一方、所定の基準未満の場合(S102でNO)は、現在位置測定部12から次に出力される現在位置および進行方位のデータを選択して、該選択したデータを、現在位置測定部12より出力されたデータであることを示す選択結果のデータと共にマップマッチ処理部15に出力する(S104)。
【0022】
なお、選択部14は、信頼度決定部13から新たに出力された現在位置および進行方位のデータを受信するまでの間(S101でNO)、現在位置測定部12から逐次出力される現在位置および進行方位のデータを、該選択したデータとして、現在位置測定部12より出力されたデータであることを示す選択結果のデータと共にマップマッチ処理部15に出力する(S104)。
【0023】
マップマッチ処理部15は、選択部14から逐次出力される現在位置および進行方位のデータを受信する。また、マップマッチ処理部15は、選択部14より逐次出力される現在位置および進行方位のデータを、採用データとして、ナビゲーション処理部16および現在位置測定部12に出力する。また、マップマッチ処理部15は、所定距離L2(例えば20m)を走行する毎に、あるいは、選択部14より受信した現在位置および進行方位のデータに付与されている選択結果が信頼度決定部13より出力されたデータであることを示している場合に、選択部14から出力された現在位置および進行方位のデータを、地図データが示す道路上の位置および当該道路の当該位置での向きに合せ込む処理(マップマッチ処理)を行い、マップマッチ処理された現在位置および進行方位のデータを、採用データとして、ナビゲーション処理部16および現在位置測定部12に出力する。
【0024】
図3はマップマッチ処理部15の処理フローを説明するための図である。
【0025】
図示するように、マップマッチ処理部15は、選択部14から現在位置および進行方位のデータを受信すると(S201でYES)、該データに付与された選択結果が信頼度決定部13より出力されたデータであることを示しているか否かを判断する(S202)。選択結果が信頼度決定部13より出力されたデータであることを示している場合(S202でYES)は、選択部14から受信した現在位置および進行方位のデータに対して、上述のマップマッチ処理を行う(S203)。そして、マップマッチ処理された現在位置および進行方位のデータを採用データとして、ナビゲーション処理部16および現在位置測定部12に出力する(S204)。また、車速センサのセンサ値から求まる走行距離を計測する距離計(不図示)の計測値を0にリセットする(S205)。
【0026】
一方、選択結果が信頼度決定部13より出力されたデータであることを示していない場合(S202でNO)は、上記の距離計が所定距離L2(例えば20m)に到達しているか否かを判断する(S206)。到達している場合(S206でYES)は、選択部14から受信した現在位置および進行方位のデータに対して、上述のマップマッチ処理を行う(S207)。そして、マップマッチ処理された現在位置および進行方位のデータを採用データとして、ナビゲーション処理部16および現在位置測定部12に出力する(S208)。また、上述の距離計の計測値を0にリセットする(S209)。
【0027】
一方、到達していない場合(S206でNO)は、選択部14から受信した現在位置および進行方位のデータを採用データとして、ナビゲーション処理部16および現在位置測定部12に出力する(S210)。
【0028】
ナビゲーション処理部16は、マップマッチ処理部15から現在位置および進行方位のデータを受信する。また、ナビゲーション処理部16は、地図データ記憶部11から必要な地図データ(例えばマップマッチ処理部15から出力された現在位置周辺の地図データ)を読み出し、これを現在位置および進行方位と共に表示する。また、図示していない記憶部に記憶された推奨経路の情報と、マップマッチ処理部15から出力された現在位置および進行方位のデータとを比較し、交差点等を通過する前に直進すべきか、右左折すべきかを音声でユーザに知らせたり、あるいは、表示中の地図上に進行すべき方向を表示して、ユーザに推奨経路を通知したりする。
【0029】
なお、上記構成のナビゲーション装置1は、例えばCPUと、メモリと、ROMやHDD等の外部記憶装置と、CD-ROMやDVD-ROM等の可搬性を有する記憶媒体から情報を読み出す読取装置と、入力装置と、出力装置と、これらの各構成要素を接続するバスと、を備えたコンピュータにおいて、CPUが所定にプログラムを外部記憶装置あるいは読取装置を介して記憶媒体からメモリ上にロードし実行することで実現できる。
【0030】
以上、本発明の一実施形態を説明した。
【0031】
従来、マップマッチ処理は車両が所定の間隔毎(例えば、一定距離走行毎)に起動するため、GPSのデータを現在位置および進行方位として採用した場合には、実際に車両が道路上を走行していても、車両の現在位置表示が道路から大きく外れてしまうことがある。また、次のマップマッチ処理が起動したときに道路上に車両の現在位置が当て込まれるため、位置が瞬間的に飛んでしまうことがある。例えば図4(A)に示すように、車両が道路上をXからYに向けて走行中、GPSデータを現在位置および進行方向として採用した場合に、車両が道路から外れてしまうことがある(41)。この場合、次にマップマッチ処理されるまでは、車両が道路ではない場所を走行しているように表示画面に現在位置が表示される(42)。
【0032】
これに対して、本実施形態によれば、GPSのデータを現在位置および進行方位として採用した場合には、即座にマップマッチ処理が実行され、現在位置および進行方位のデータが道路上に合せ込まれた後に、表示装置に現在位置を表示する。このため、例えば図4(B)に示すように、車両が道路上をXからYに向けて走行中、GPSデータを現在位置および進行方向として採用した場合に、該GPSデータが示す現在位置が道路から外れた場所であっても(51)、マップマッチ処理されてから表示装置に表示されるため、車両は表示画面上で道路上を走行し続ける(52)。
【0033】
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。例えば本発明を車載用ナビゲーション装置について適用した例について説明したが、本発明は車載用以外の発明にも適用することができる。
また、上記の実施形態では、マップマッチ処理の起動タイミングは、所定距離を走行毎としたものについて説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。マップマッチ処理の起動タイミングは、一定の時間毎としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は本発明の一実施形態が適用された車載用ナビゲーションシステムの概略図である。
【図2】図2は図1に示す選択部14の処理を説明するためのフロー図である。
【図3】図3は図1に示すマップマッチ処理部15の処理を説明するためのフロー図である。
【図4】図4は、前記実施形態による発明が解決しようとする課題および、本発明の効果を説明するための図である。
【符号の説明】
【0035】
1…ナビゲーション装置、2…GPS受信機、3…車載センサ、4…入力装置、5…出力装置、11…地図データ記憶部、12…現在位置測定部、13…信頼度決定部、14…選択部、15…マップマッチ処理部、16…ナビゲーション処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に搭載されたGPS受信機から逐次出力されるGPSデータと、前記移動体に搭載されたセンサから逐次出力されるセンサデータとを用いて、表示画面に表示する前記移動体の現在位置および進行方位を算出するナビゲーション装置であって、
前記表示画面に表示した前記移動体の現在位置および進行方位に、前記センサデータから求まる前記移動体の現在位置および進行方位の相対変位を加算して、前記移動体の現在位置および進行方位を新たに算出する現在位置算出手段と、
前記現在位置算出手段により算出された前記移動体の現在位置および進行方位と、前記GPSデータに含まれている前記移動体の現在位置および進行方位とのいずれか一方を、前記GPSデータに含まれている信頼度に基づいて選択する選択手段と、
定期的もしくは所定距離を走行する毎に、前記選択手段により選択された前記移動体の現在位置および進行方位を、地図データが示す道路上の位置および方位に合わせ込むマップマッチ処理を行うマップマッチ処理手段と、
前記選択手段により選択された前記移動体の現在位置および進行方位、あるいは、当該移動体の現在位置および進行方位に対して前記マップマッチ処理が行われている場合は、当該マップマッチ処理された当該移動体の現在位置および進行方位を、前記表示画面に表示する当該移動体の現在位置および進行方位として出力する出力手段と、を有し、
前記マップマッチ処理手段は、
前記選択手段により選択された前記移動体の現在位置および進行方位が、前記GPSデータに含まれている前記移動体の現在位置および進行方位である場合に、当該移動体の現在位置および進行方位に対して前記マップマッチ処理を行うこと
を特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、
前記GPSデータに含まれているDOP(Dilution of Precision)の値の逆数の値を算出し、該算出値を信頼度とする信頼度算出手段を有し、
前記選択手段は、該信頼度の値が所定の基準値以上である場合に、GPSデータに含まれている前記移動体の現在位置および進行方位を選択し、所定の基準値未満である場合に、前記現在位置算出手段により算出された前記移動体の現在位置および進行方位を選択すること
を特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
ナビゲーション装置が、移動体に搭載されたGPS受信機から逐次出力されるGPSデータと、前記移動体に搭載されたセンサから逐次出力されるセンサデータとを用いて、表示画面に表示する前記移動体の現在位置および進行方位を算出する移動体位置算出方法であって、
前記ナビゲーション装置は、
前記表示画面に表示した前記移動体の現在位置および進行方位に、前記センサデータから求まる前記移動体の現在位置および進行方位の相対変位を加算して、前記移動体の現在位置および進行方位を新たに算出するステップと、
前記算出された前記移動体の現在位置および進行方位と、前記GPSデータに含まれている前記移動体の現在位置および進行方位とのいずれか一方を、前記GPSデータに含まれている信頼度に基づいて選択するステップと、
定期的もしくは所定距離を走行する毎に、前記選択された前記移動体の現在位置および進行方位に、マップマッチ処理を行うステップと、
前記選択された前記移動体の現在位置および進行方位、あるいは、当該移動体の現在位置および進行方位に対して前記マップマッチ処理が行われている場合は、当該マップマッチ処理された当該移動体の現在位置および進行方位を、前記表示画面に表示する当該移動体の現在位置および進行方位として出力するステップと、を行い、
前記マップマッチ処理を行うステップは、前記選択された前記移動体の現在位置および進行方位が、前記GPSデータに含まれている前記移動体の現在位置および進行方位である場合には、当該移動体の現在位置および進行方位を用いて前記マップマッチ処理を行うこと
を特徴とする移動体位置算出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−33368(P2007−33368A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−220321(P2005−220321)
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】