説明

ナビゲーション装置

【課題】文字表示欄の表示領域を拡大し、一括表示することのできる文字列の文字数を増やすナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】文字表示欄21dを押圧し、押圧した状態で、押圧位置を矢印31に移動し、文字表示欄21d以外の領域で表示画面から指を離して押圧を止める。そうすると、文字表示欄21dが選択される。その結果、施設方向表示欄22dの表示は消え、施設方向表示欄22dの領域分、文字表示欄21dの領域が広がり、一括表示することのできる文字数が増加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設検索の結果をリストとして表示するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
目的項目が選択されると、目的地の候補地を検索し、検索した候補地を現在地からの距離とともにディスプレイ装置に表示する車載用ナビゲーション装置が、従来技術として知られている(たとえば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2000−121376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1のような従来のナビゲーション装置では、候補地を表示するための文字表示欄に表示できる文字数は一定であるため、候補地の名称を全て表示できない場合があるという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明のナビゲーション装置は、表示モニタと、文字表示欄を表示モニタに表示し、文字表示欄と隣接して1つまたは複数のサブ表示欄を表示する表示欄制御手段と、文字表示欄に文字列を表示する文字列表示手段と、サブ表示欄に文字表示欄に表示された文字列に関連する情報を表示する情報表示手段とを備え、表示欄制御手段は、サブ表示欄の一部または全部を消去して文字表示欄の領域を拡大することを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、表示モニタに設けられたタッチパネルと、タッチパネルを介して文字表示欄が押圧され、文字表示欄以外の領域で押圧が終了すると、文字表示欄を選択する選択手段とを備え、表示欄制御手段は、上下に文字表示欄およびサブ表示欄を複数組表示し、選択手段によって選択された文字表示欄の領域を拡大することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、表示欄制御手段は、文字表示欄の領域を拡大するとき、複数のサブ表示欄のうちの一部のサブ表示欄を消去し、情報表示手段は、表示欄制御手段によって消去されなかったサブ表示欄が押圧されると、表示欄制御手段によって消去されたサブ表示欄に表示されていた情報を押圧されたサブ表示欄に表示することを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1乃至3に記載のナビゲーション装置において、検索条件を入力する検索条件入力手段と、検索条件に基づいて施設を検索する検索手段とを備え、文字列表示手段は、検索手段によって検索された施設の施設名称を表示し、情報表示手段は、検索手段によって検索された施設に関する情報を表示することを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項2または3に記載のナビゲーション装置において、検索条件を入力する検索条件入力手段と、検索条件に基づいて施設を検索する検索手段とを備え、文字列表示手段は、検索手段によって検索された施設の施設名称を表示し、選択手段によって選択した文字表示欄が押圧されると、文字表示欄に、文字表示欄に表示された施設に関する詳細情報を順次切り替えて表示することを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項4または5に記載のナビゲーション装置において、表示欄制御手段は、第1のサブ表示欄と第2のサブ表示欄とを表示するとともに、第1のサブ表示欄を消去することによって文字表示欄の領域を拡大し、情報表示手段は、第1のサブ表示欄および第2のサブ表示欄のいずれかに、検索手段で検索した施設の自車位置に対する方向を表示し、第1のサブ表示欄および第2のサブ表示欄の他方に、検索手段で検索した施設までの距離を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、サブ表示欄を消去して文字表示欄の表示領域を拡大することができるので、文字表示欄に一括表示することのできる文字列の文字数を増やすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の実施形態によるナビゲーション装置1では、所定の検索結果をリストとして表示モニタ16に表示する。このナビゲーション装置1の構成を図1に示す。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、スピーカ17、入力装置18、タッチパネル19およびディスクドライブ111を有している。ディスクドライブ111には、地図データが記憶されたDVD−ROM112が装填されている。
【0007】
制御回路11は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行して各種の制御を行う。この制御回路11がDVD−ROM112に記憶された地図データに基づいて所定の経路探索処理を行うと、その処理結果が推奨経路として表示モニタ16に表示される。また、制御回路11は、入力装置18やタッチパネル19によって入力された検索条件に基づいて、地図データに格納されている施設の検索を行う。たとえば、ユーザが入力装置18によって「博物館」と入力すると、地図データに記憶されている博物館が検索される。検索結果はリストとして表示モニタ16に表示される。
【0008】
現在地検出装置14は車両の現在地を検出する装置である。現在地検出装置14は、振動ジャイロ14a、車速センサ14b、GPS(Global Positioning System)センサ14cなどからなる。振動ジャイロ14aは、車両の進行方向を検出する。車速センサ14bは、車速を検出する。GPSセンサ14cは、GPS衛星からのGPS信号を検出する。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された車両の現在地に基づいて、地図の表示範囲や経路探索開始点などを決定するとともに、地図上にその現在地を表示する。
【0009】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを格納する。この画像データは道路地図描画用データや各種の図形データからなり、それらはDVD−ROM112に記憶された地図データに基づいて、適宜生成される。ナビゲーション装置1は、このようにして生成された画像データを用いることによって地図表示など行うことができる。
【0010】
ディスクドライブ111は、DVD−ROM112から地図データを読み出す。地図データは、地図表示用データ、経路探索用データなどを含む。地図表示用データおよび経路探索用データには、地図データに格納されている道路のリンク情報およびノード情報が含まれている。地図表示用データは、広域から詳細まで複数の縮尺の地図データを有し、ユーザの要求にしたがって、表示地図の縮尺を変更することができる。なお、DVD−ROM112以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより地図データを読み出してもよい。
【0011】
表示モニタ16は、地図データなどの各種情報に基づいて、自車位置付近の道路地図などの各種情報を画面表示としてユーザに提供する。また、上述したように検索結果をリストとして表示する。スピーカ17は、各種入力操作をユーザに指示したり、経路誘導したりするための音声を出力する。入力装置18は、ユーザが各種コマンドの設定などするための操作キーを有し、操作パネル上のボタンスイッチやパネル周囲のハードスイッチなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16の表示画面の指示に従ってパネル上のボタンスイッチを指で押圧することにより、目的地選択などの設定操作を行う。また、上述したように、入力装置18の操作により検索条件を入力することができる。
【0012】
タッチパネル19は、表示モニタ16の表面に積層される透明のタッチスイッチであり、表示モニタ16に表示される画像はタッチパネル19を通して表示される。タッチパネル19は、タッチパネル19上の操作位置に応じた信号をタッチパネルコントロール部110に送出し、タッチパネルコントロール部110はタッチパネル19の押圧位置を算出する。
【0013】
表示モニタ16の表示画面を押圧するとタッチパネル19が押圧される。そして、各種ボタン、表示メニューなどの表示位置で表示画面から指を離して押圧を止めると、押圧を止めた位置の各種ボタンや表示メニューに定義された処理が実行される。また、表示画面に表示されたメニューを押圧して適宜選択することによって検索の条件を入力することができる。
【0014】
目的地がユーザにより設定されると、ナビゲーション装置1はGPSセンサ14cにより検出された現在地を出発地として目的地までの経路演算を所定のアルゴリズムに基づいて行う。このようにして求められた経路(以下、推奨経路という)は、表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、ほかの道路とは区別して画面表示される。これにより、ユーザは地図上の推奨経路を画面上で認識することができる。また、ナビゲーション装置1は、推奨経路に従って車両が走行できるように、ユーザに対して画面や音声などによる進行方向指示を行い、車両を経路誘導する。
【0015】
次に、本発明の実施形態における文字列の表示操作について図2〜4を参照して説明する。ナビゲーション装置1は、所定の検索条件で施設検索を行い、その結果を表示モニタ16にリスト表示しているものとして説明する。
【0016】
図2は、検索結果を表示した検索結果画面20を説明するための図である。上述した施設検索を行うと、その結果が検索結果画面20に表示される。図2に示すように、検索結果画面20には、文字表示欄21a〜21e、施設方向表示欄22a〜22e、距離表示欄23a〜23e、検索結果ページ切替ボタン24a,24bおよび検索結果スクロールボタン25a,25bが表示される。1つの文字表示欄21a〜21e、1つの施設方向表示欄22a〜22eおよび1つの距離表示欄23a〜23eが1つの組となり、リスト表示される。
【0017】
文字表示欄21a〜21eには、検索結果である施設名称とその詳細情報との文字列が表示される。文字表示欄21a〜21eに表示される文字数は、検索結果画面20のスペースの都合上、6文字に制限されている。したがって、文字表示欄21a〜21eに検索結果である施設名称を表示するために、文字表示欄21aに「県立座間博物館」という文字列を、文字表示欄21bに「県立座間美術館」という文字列を、文字表示欄21cに「県立座間水族館」という文字列を、文字表示欄21dに「県立座間動物」という文字列を、文字表示欄21eに「県立座間図書館」という文字列を表示しようとしても、文字表示欄21a〜21eには施設名称の全てを一括表示することはできない。さらに、文字表示欄21a〜21eに施設の詳細情報を表示しようとしてもスペースがないので表示することはできない。このような場合、文字表示欄21a〜21eに表示する文字列を順次切り替えて表示する必要がある。文字列の切替表示の詳細については後述する。
【0018】
また、文字表示欄21a〜21eの表示位置でタッチパネル19から指を離して押圧を止めると、文字表示欄21a〜21eに表示されている施設が経路探索の目的地として設定される。
【0019】
施設方向表示欄22a〜22eは、自車位置から車両進行方向に対して文字表示欄21a〜21eに表示されている施設の方向を表示する。距離表示欄23a〜23eは、自車位置から文字表示欄21a〜21eに表示されている施設までの距離を表示する。
【0020】
検索結果ページ切替ボタン24a,24bは、検索結果のページを一つ前のページに切り替えたり、次のページに切り替えたりするボタンである。検索された施設は、5件を1ページとして区切られている。検索結果ページ切替ボタン24a,24bの表示位置で表示画面から指を離して押圧を止めると、検索結果ページ切替ボタン24aの場合は検索結果画面20の一番上の施設に属するページの次のページが表示される。検索結果ページ切替ボタン24bの場合は検索結果画面20に表示されている一番上の施設に属するページの前のページが表示される。
【0021】
検索結果スクロールボタン25a,25bは、検索結果画面20に表示される施設を順次一つずつ繰り上げたり、繰り下げたりするためのボタンである。検索結果スクロールボタン25a,25bの表示位置で表示画面から指を離して押圧を止めると、検索結果スクロールボタン25aの場合は検索結果画面20に表示される施設が一つ繰り上がって表示される。検索結果スクロールボタン25bの場合は検索結果画面20に表示される施設が一つ繰り下がって表示される。
【0022】
次に、本発明の一実施形態における文字表示欄21a〜21eの拡大表示操作について図3を参照して説明する。本発明の実施形態では、文字表示欄21a〜21eに表示する文字列を切替表示する前に、文字表示欄21a〜21eの表示領域を拡大し、文字表示欄21a〜21eに一括表示することのできる文字数を増加させる。ここで、文字表示欄21dの表示領域を拡大するものとして説明する。
【0023】
文字表示欄21dの表示領域を拡大する場合、図3(a)に示すように、文字表示欄21dを押圧する。そして、押圧した状態で、押圧位置を矢印31の方向に移動し、文字表示欄21d以外の領域で表示画面から指を離して押圧を止める。その結果、図3(b)に示すように、施設方向表示欄22dの表示は消え、施設方向表示欄22dの領域分、文字表示欄21dの領域が広がる。また、文字表示欄21dおよび距離表示欄23dの外周の輪郭が太く表示されて表示態様が変化し、文字表示欄21dおよび距離表示欄23dはアクティブ表示になる。文字表示欄21dの表示領域が拡大されたので、文字表示欄21aに一括表示できる文字数が6文字から8文字まで増加する。そして、「県立座間動物」としか表示できなかったものが「県立座間動物公園」まで表示できるようになる。
【0024】
文字表示欄21dに表示される文字列の切替表示は次のような操作で行い、文字表示欄21dに表示される施設の詳細情報を表示することができる。図4(a)に示すように、アクティブ表示の文字表示欄21dを押圧すると、図4(b)に示すように、文字表示欄21dに表示される文字列が「県立座間動物公園」から「TEL:01234567」に切り替わる。一定時間、表示した後、図4(c)に示すように、文字表示欄に21dに表示される文字列が「開園:AM9:00〜PM5:00」に切り替わる。一定時間表示した後、図4(e)に示すように、文字表示欄21dに表示される文字列が「県立座間動物公園」に切り替わり、一定時間表示される。図4(a)〜図4(d)の一連の動作は、アクティブ表示の文字表示欄21dが再度押圧されるまで続く。
【0025】
消去された施設方向表示欄22dの施設方向は次のようにして表示させることができる。図5(a)に示すように、アクティブ表示の距離表示欄23dを押圧する。そうすると、図5(b)に示すように、距離表示欄23dに施設方向が表示される。さらに、図5(c)の示すように、施設方向が表示された距離表示欄23dを押圧すると、図5(d)に示すように、距離表示欄23dに施設までの距離が表示される。
【0026】
文字表示欄21dを通常の表示に戻すためには次のような操作を行う。アクティブ表示の文字表示欄21dを押圧する。そして、押圧した状態で、押圧位置を移動し、文字表示欄21d以外の領域で表示画面から指を離して押圧を止める。そうすると、アクティブ表示から通常の表示に戻り、文字表示欄21d、施設方向指示欄22dおよび距離表示欄23dが表示される。
【0027】
本発明の実施形態によるナビゲーション装置1の文字表示欄の拡大処理について図6のフローチャートを参照して説明する。図6の処理は、検索結果画面20が表示モニタ16に表示されるとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0028】
ステップS601では、タッチパネルコントロール部110が算出したタッチパネル19の押圧位置より、文字表示欄21a〜21eのいずれかが押圧されたかを判定する。押圧された場合はステップS601が肯定判定され、ステップS602へ進む。押圧されていない場合はステップS601を繰り返す。ステップS602では、押圧された文字表示欄21a〜21eをRAM13に記憶する。ステップS603では、押圧位置をRAM13に記憶する。ステップS604では、タッチパネル19が押圧されているかを判定する。押圧されている場合はステップS604が肯定判定され、ステップS603へ戻る。押圧されていない場合はステップS604が否定判定され、ステップS605へ進む。
【0029】
ステップS605では、RAM13に記憶されている押圧位置に基づいて、最後に検出された押圧位置は、ステップS602でRAM13に記憶した文字表示欄21a〜21eの表示領域以外であるかを判定する。表示領域以外の場合はステップS605が肯定判定され、ステップS606へ進む。表示領域の場合はステップS605が否定判定され、そのままリターンする。ステップS606では、押圧された文字表示欄21a〜21eがアクティブ表示されているかを判定する。アクティブ表示されている場合はステップS606が肯定判定され、ステップS609へ進む。アクティブ表示されていない場合はステップS606が否定判定され、ステップS607へ進む。
【0030】
ステップS607では、RAM13に記憶されている文字表示欄21a〜21eに係る施設方向表示欄22a〜22eを消去して、文字表示欄21a〜21eの表示領域を広げる。ステップS608では、RAM13に記憶されている文字表示欄21a〜21eとその文字表示欄21a〜21eに係る距離表示欄23a〜23eとをアクティブ表示にする。そして、リターンする。
【0031】
ステップS609では、アクティブ表示されていた文字表示欄21a〜21eに係る施設方向表示欄22a〜22eを表示して、表示モニタ16に文字表示欄21a〜21e、施設方向表示欄22a〜22eおよび距離表示欄23a〜23eを表示する。ステップS610では、アクティブ表示から通常の表示に戻す。そして、リターンする。
【0032】
次に本発明の実施形態によるナビゲーション装置1の文字列の表示処理について図7のフローチャートを参照して説明する。図7の処理は、検索結果画面20が表示モニタ16に表示されるとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0033】
ステップS701では、文字表示欄21a〜21eの表示領域が押圧されたかを判定する。押圧された場合はステップS701が肯定判定され、ステップS702へ進む。押圧されていない場合はリターンする。ステップS702では、押圧された文字表示欄21a〜21eをアクティブ表示しているかを判定する。アクティブ表示している場合はステップS702が肯定判定され、ステップS703へ進む。アクティブ表示していない場合はステップS702が否定判定され、リターンする。
【0034】
ステップS703では、押圧された文字表示欄21a〜21eの文字列を切替表示しているかを判定する。切替表示している場合はステップS703が肯定判定され、ステップS705へ進む。切替表示していない場合はステップS703が否定判定され、ステップS704へ進む。ステップS704では、文字列を切替表示する。切替表示では、文字列を所定時間文字表示欄21a〜21eに表示した後、文字表示欄21a〜21eに表示する文字列を次の文字列に切り替える。このように、文字表示欄21a〜21eに表示する文字列を順次切り替えることによって、施設の詳細情報を文字表示欄21a〜21eに表示する。そして、リターンする。
【0035】
ステップS705では、押圧された文字表示欄21a〜21eに表示されている文字列の切替表示を停止する。そして、リターンする。
【0036】
次に本発明の実施形態によるナビゲーション装置1の距離表示欄23a〜23eの表示切替処理について図8のフローチャートを参照して説明する。図8の処理は、検索結果画面20が表示モニタ16に表示されるとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0037】
ステップS801では、距離表示欄23a〜23eの表示領域が押圧されたかを判定する。押圧された場合はステップS801が肯定判定され、ステップS802へ進む。押圧されていない場合はリターンする。ステップS802では、押圧された距離表示欄23a〜23eをアクティブ表示しているかを判定する。アクティブ表示している場合はステップS802が肯定判定され、ステップS803へ進む。アクティブ表示していない場合はステップS802が否定判定され、リターンする。
【0038】
ステップS803では、押圧された距離表示欄23a〜23eに施設方向を表示しているかを判定する。表示している場合はステップS803が肯定判定され、ステップS805へ進む。表示していない場合はステップS803が否定判定され、ステップS804へ進む。ステップS804では、押圧された距離表示欄23a〜23eに施設方向を表示する。そして、リターンする。
【0039】
ステップS805では、押圧された距離表示欄23a〜23eに施設までの距離を表示する。そして、リターンする。
【0040】
以上の本発明の実施の形態によるナビゲーション装置1は次のような作用効果を奏する。
(1)施設方向表示欄22a〜22eを消去して文字表示欄21a〜21eの表示領域を拡大することができるので、文字表示欄21a〜21eに一括表示することのできる文字列の文字数を増やすことができる。
【0041】
(2)文字表示欄21a〜21eを選択すると、選択した文字表示欄21a〜21eの表示領域を拡大するので、所望の文字表示欄21a〜21eについて一括表示することのできる文字数を増加させることができる。したがって、文字表示欄21a〜21eを選択して文字表示欄21a〜21eに表示されていない文字列を確認することができる。
【0042】
(3)文字表示欄21a〜21eの表示領域を押圧し、文字表示欄21a〜21eの表示領域以外の領域でタッチパネル19から指を離して押圧を止めることによって、文字表示欄21a〜21eの表示領域を拡大することができる。したがって、所望の文字表示欄21a〜21eを簡単な操作で選択することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0043】
(4)施設の検索結果には、施設名称を表示する文字表示欄21a〜21e、文字表示欄21a〜21eに表示されている施設の方向を表示する施設方向表示欄22a〜22eおよび文字表示欄21a〜21eに表示されている施設までの距離を表示する距離表示欄23a〜23eを表示する。したがって、検索された施設の位置を容易に把握することができる。一方、文字表示欄21a〜21eに表示された施設について詳細な情報を知りたい場合、施設方向表示欄22a〜22eの表示を消去して文字表示欄21a〜21eの表示領域を拡大する。したがって、施設名称のうちの文字表示欄21a〜21eに表示できなかった部分も表示させることができる。文字表示欄21a〜21eの表示領域を拡大した上で、文字列を文字表示欄21a〜21eに切替表示することができる。したがって、文字表示欄21a〜21eに表示された施設について詳細な情報を効率よく取得することができる。さらに、消去した施設方向表示欄22a〜22eに表示されていた施設の方向についても、距離表示欄23a〜23eを押圧すれば施設の方向が表示される。したがって、文字表示欄21a〜21eの表示領域を拡大した後も施設の方向を知ることができ、ユーザの利便性が向上する。
【0044】
(5)文字表示欄21a〜21eに文字列を切り替えて表示する場合は、文字表示欄21a〜21eの表示領域を拡大し、一括表示することのできる文字数を、切替表示の前のものと比べて多くする。したがって、文字列を切り替える回数を少なくすることができ、効率よく文字列を表示モニタ16に表示することができる。
【0045】
以上の実施の形態を次のように変形することができる。
(1)施設方向表示欄22a〜22eを消去することによって、文字表示欄21a〜21eの表示領域を拡大した。しかし、施設方向表示欄22a〜22eおよび距離表示欄23a〜23eを消去することによって文字表示欄21a〜21eの表示領域を拡大するようにしてもよい。文字表示欄21a〜21eに一括表示することのできる文字数がさらに増える。また、距離表示欄23a〜23eを文字表示欄21a〜21eに隣接して表示するようにして、距離表示欄23a〜23eを消去することによって、文字表示欄21a〜21eの表示領域を拡大するようにしてもよい。
(2)文字表示欄21a〜21eに表示された文字列に関する情報を表示したサブ表示欄であれば、施設方向表示欄22a〜22eや距離表示欄23a〜23eに限定されない。
(3)サブ表示欄の数は、2つに限定されず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
(4)文字表示欄21a〜21eとともに表示したサブ表示欄を消去することによって、文字表示欄21a〜21eの表示領域を拡大し、一括表示できる文字数を増やすものであれば、実施例に限定されない。
【0046】
以上の説明はあくまで一例であり、発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。
【0047】
特許請求の範囲の要素と実施の形態との対応関係を説明する。
本発明の表示欄制御手段、文字列表示手段および情報表示手段は制御回路11に対応し、選択手段はタッチパネル19に対応する。検索条件入力手段は入力装置18またはタッチパネル19に対応し、検索手段は制御回路11に対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素の対応関係になんら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】検索結果画面を説明するための図である。
【図3】文字表示欄の表示領域拡大の操作について説明する図である。
【図4】文字表示欄における文字列の切替表示を説明するための図である。
【図5】距離表示欄における表示の切替操作を説明するための図である。
【図6】文字表示欄の拡大処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】文字列の切替表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】距離表示欄の表示切替処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0049】
1 ナビゲーション装置
11 制御回路
16 表示モニタ
18 入力装置
19 タッチパネル
110 タッチパネルコントロール部
111 ディスクドライブ
112 DVD−ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示モニタと、
文字表示欄を前記表示モニタに表示し、前記文字表示欄と隣接して1つまたは複数のサブ表示欄を表示する表示欄制御手段と、
前記文字表示欄に文字列を表示する文字列表示手段と、
前記サブ表示欄に前記文字表示欄に表示された文字列に関連する情報を表示する情報表示手段とを備え、
前記表示欄制御手段は、前記サブ表示欄の一部または全部を消去して前記文字表示欄の領域を拡大することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記表示モニタに設けられたタッチパネルと、
前記タッチパネルを介して前記文字表示欄が押圧され、前記文字表示欄以外の領域で押圧が終了すると、前記文字表示欄を選択する選択手段とを備え、
前記表示欄制御手段は、上下に文字表示欄およびサブ表示欄を複数組表示し、前記選択手段によって選択された文字表示欄の領域を拡大することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置において、
前記表示欄制御手段は、前記文字表示欄の領域を拡大するとき、前記複数のサブ表示欄のうちの一部のサブ表示欄を消去し、
前記情報表示手段は、前記表示欄制御手段によって消去されなかったサブ表示欄が押圧されると、前記表示欄制御手段によって消去されたサブ表示欄に表示されていた情報を前記押圧されたサブ表示欄に表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1乃至3に記載のナビゲーション装置において、
検索条件を入力する検索条件入力手段と、
前記検索条件に基づいて施設を検索する検索手段とを備え、
前記文字列表示手段は、前記検索手段によって検索された施設の施設名称を表示し、
前記情報表示手段は、前記検索手段によって検索された施設に関する情報を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項2または3に記載のナビゲーション装置において、
検索条件を入力する検索条件入力手段と、
前記検索条件に基づいて施設を検索する検索手段とを備え、
前記文字列表示手段は、前記検索手段によって検索された施設の施設名称を表示し、前記選択手段によって選択した文字表示欄が押圧されると、前記文字表示欄に、前記文字表示欄に表示された施設に関する詳細情報を順次切り替えて表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載のナビゲーション装置において、
前記表示欄制御手段は、第1のサブ表示欄と第2のサブ表示欄とを表示するとともに、前記第1のサブ表示欄を消去することによって前記文字表示欄の領域を拡大し、
前記情報表示手段は、前記第1のサブ表示欄および前記第2のサブ表示欄のいずれかに、前記検索手段で検索した施設の自車位置に対する方向を表示し、前記第1のサブ表示欄および前記第2のサブ表示欄の他方に、前記検索手段で検索した施設までの距離を表示することを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−32628(P2008−32628A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−208255(P2006−208255)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】