説明

ナビゲーション装置

【課題】車両が実際に走行していない道路が走行履歴として記憶されるのを防止することができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】車両が50m走行する毎に、現在地装置14により車両の現在地を検出する。そして、マップマッチングにより車両の現在地を設定し、DVD−ROM111に記憶した地図データと照合して、車両が走行している道路の道路名称を検出する。同じ道路名称を連続して2回検出すると、その道路名称を走行履歴としてデータ記憶部19に記憶する。一方、道路名称を検出しても同じ道路名称を連続して2回検出しない場合、その道路名称を走行履歴としてデータ記憶部19に記憶しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行履歴を記憶するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
GPS受信機および自立航法センサで検出した車両の現在位置の緯度・経度(座標)をマップマッチングにより補正し、補正した車両の現在位置を走行履歴として記憶する車載用ナビゲーション装置が従来技術として知られている(たとえば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−294464号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
車両が実際に走行していない道路に車両の現在位置をマップマッチングした場合も、マップマッチングにより補正した車両の現在位置が走行履歴として記憶されてしまうという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明のナビゲーション装置は、車両の現在地を検出する現在地検出手段と、車両が所定距離走行する毎に、検出した車両の現在地に対応する道路の道路名称を検出する道路名称検出手段と、検出した道路名称と同じ道路名称を所定回数連続して検出した場合、検出した道路名称を車両の走行履歴として記憶する走行履歴記憶手段と、を備えたことを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、走行履歴記憶手段は、同じ道路名称を連続して検出した回数が所定回数未満のとき、直前に記憶した道路名称を走行履歴として保持することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、走行履歴記憶手段は、同じ道路名称を連続して検出した回数が所定回数未満のとき、検出した道路名称を走行履歴として記憶することを禁止することを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、現在地検出手段は、マップマッチングを行うことにより、走行軌路と同一または類似の形状を持つ道路上に車両の現在地を補正するマッチマッチング手段を含むことを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、設定した車両の現在地に対応する道路の道路種別を検出する道路種別検出手段を備え、走行履歴記憶手段は、所定回数を、道路種別検出手段によって検出された道路の道路種別によって異なる値に設定することを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項1または5に記載のナビゲーション装置において、道路名称検出手段は、車両が右折走行または左折走行しているとき、道路名称を検出する処理を禁止することを特徴とする。
(7)請求項7の発明は、請求項1または5に記載のナビゲーション装置において、道路名称検出手段は、車両が駐車場内を走行しているとき、道路名称を検出する処理を禁止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、車両が実際に走行していない道路の道路名称が走行履歴として記憶されるのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は、本発明の実施形態によるナビゲーション装置1を示す。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、スピーカ17、入力装置18、データ記憶部19およびディスクドライブ110を有している。ディスクドライブ110には、地図データが記憶されたDVD−ROM111が装填されている。
【0007】
制御回路11は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行して各種の制御を行う。制御回路11は、DVD−ROM111に記憶された地図データに基づいて所定の経路探索処理を行う。そして、その処理結果を推奨経路として表示モニタ16に表示する。
【0008】
現在地検出装置14は車両の現在地を検出する装置である。現在地検出装置14は、振動ジャイロ14a、車速センサ14b、GPS(Global Positioning System)センサ14cなどからなる。振動ジャイロ14aは車両の進行方向を検出し、車速センサ14bは車速を検出し、GPSセンサ14cはGPS衛星からのGPS信号を検出する。
【0009】
また、後述する地図データに基づいて、現在地検出装置14によって検出された現在地は、公知のマップマッチングによって道路上の位置に設定される。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14およびマップマッチングにより検出された車両の現在地に基づいて、地図の表示範囲や経路探索を開始する出発地点などを決定したり、自車位置マークを地図上に表示したりする。
【0010】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを格納する。この画像データは道路地図描画用データや各種の図形データからなり、それらはDVD−ROM111に記憶された地図データに基づいて、制御回路11において適宜生成される。
【0011】
ディスクドライブ110は、DVD−ROM111から地図データを読み出す。地図データは、地図表示用データ、経路探索用データなどを含む。地図表示用データおよび経路探索用データには、地図データに格納されている道路のリンク情報およびノード情報が含まれている。リンク情報には道路種別および道路名称の情報が付加されている。地図表示用データは、広域から詳細まで複数の縮尺の地図データを有し、ユーザの要求にしたがって、表示地図の縮尺を変更することができる。なお、DVD−ROM111以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより地図データを読み出してもよい。
【0012】
表示モニタ16は、地図データなどの各種情報に基づいて、自車位置付近の地図などの各種情報を画面表示としてユーザに提供する。スピーカ17は、各種入力操作をユーザに指示したり、経路誘導したりするための音声を出力する。入力装置18は、ユーザが各種コマンドの設定などのために操作される操作キーを有し、操作パネル上のボタンスイッチやパネル周囲のハードスイッチなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16の表示画面の指示やスピーカ17からの音声指示にしたがって入力装置18を操作することにより、目的地を設定する。
【0013】
データ記憶部19は、フラッシュメモリやハードディスクなどの書き換え可能な記録媒体によって構成され、車両の走行履歴を記憶する。走行履歴として、車両が走行した道路に対応するリンクのリンクID、道路種別、道路名称および走行日時が記憶される。
【0014】
制御回路11は、マップマッチングにより決定された車両の現在地を地図データのリンク情報およびノード情報と照合し、決定された車両の現在地に対応するリンクのリンクID、道路種別および道路名称を検出する。そして、検出したリンクID、道路種別、道路名称および検出した日時をデータ記憶部19に記憶する。
【0015】
目的地がユーザによって設定されると、経路探索用データを用いて現在地から目的地までの経路演算が所定のアルゴリズムに基づいて行われる。このようにして求められた経路(以下、推奨経路という)は、表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、ほかの道路とは区別して画面表示される。これにより、ユーザは地図上の推奨経路を画面上で認識することができる。また、ナビゲーション装置1は、推奨経路にしたがって車両が走行できるように、ユーザに対して画面や音声などによる進行方向指示を行い、車両を経路誘導する。
【0016】
次に、本発明の一実施形態における車両の走行履歴記憶方法について、図2〜図5を参照して説明する。ここで、一例として、ナビゲーション装置1には、××高速道路32を通過する推奨経路が設定されているが、車両は推奨経路にしたがって走行せず、国道○○号31を走行する場合を説明する。一般に車両は、推奨経路上を走行するものと推定されるので、マップマッチングに際して、複数の自車位置候補点の中から××高速道路32上の自車位置候補点が選択されやすい。マップマッチングは、複数の自車位置候補点の中から最も信頼度の高い候補点を選択して、車両の現在地として決定する。このマップマッチングは、車両が50mを走行する毎に行うものとする。
【0017】
図2(a)は、走行している車両の実際の現在地21a〜21eを示す図である。図2(b)は、ナビゲーション装置1が車両の現在地を検出し、マップマッチングによって設定した車両の現在地22a〜22eを示す図ある。車両は国道○○号31を走行しているので、図2(a)に示すように、車両の実際の現在地21a〜21eは国道○○号31上にすべて存在する。しかし、ナビゲーション装置1がマップマッチングにより設定した車両の現在地では、図2(b)に示すように、××高速道路32へ進入する分岐路を通過したすぐ後の車両の現在地22bが、××高速道路32上に存在する。これは、上述したようにマップマッチングでは推奨経路に近い自車位置候補点の信頼度が高く設定されるためである。××高速道路32の分岐路を通過すると、ナビゲーション装置1は、車両の現在地22c〜22eを国道○○号31上に設定する。次に、データ記憶部19に記憶する走行履歴について説明する。
【0018】
図3(a)は、データ記憶部19に記憶される走行履歴を説明するための図である。車両の現在地「1」は符号22aの位置に車両の現在地「2」は符号22bの位置に、車両の現在地「3」は符号22cの位置に車両の現在地「4」は符号22dの位置に、車両の現在地「5」は符号22eの位置にそれぞれ対応する。
【0019】
上述したように、ナビゲーション装置1は、マップマッチングなどにより検出された車両の現在地を、地図データのリンク情報およびノード情報と照合し、車両の現在地に対応する道路の道路名称を検出する。
【0020】
地図データを参照して、車両の現在地「1」では、車両は国道○○号31を走行しているものと検出する。前回の現在地検出においても、車両が国道○○号31を走行しているものと検出した場合、コラム102に「国道○○号」を設定し、前回(コラム102)も今回(コラム101)も国道○○号31を車両が走行しているものと検出することになる。この場合、データ記憶部19には、今回検出した道路名称である国道○○号31を走行履歴として記憶する(コラム103)。
【0021】
地図データを参照して、車両の現在地「2」では、車両が××高速道路32を走行しているものと検出する(コラム201)。前回(コラム202。コラム101と同じ内容が設定されている。)は、上述のように国道○○号31を車両が走行しているものと検出した。前回(コラム202)と今回(コラム201)とで検出した道路名称が異なる場合、今回または前回検出した道路名称(コラム201または202)を走行履歴としてデータ記憶部19には記憶しない。この場合、データ記憶部19には、前回記憶した道路名称(コラム103)と同じ国道○○号31を走行履歴として記憶する(コラム203)。
【0022】
地図データを参照して、車両の現在地「3」では、車両が国道○○号31を走行しているものと検出する(コラム301)。前回(コラム302。コラム201と同じ内容が設定されている。)は、上述のように××高速道路32を車両が走行しているものと検出した。前回(コラム302)と今回(コラム301)とでは車両が走行している道路が異なるので、データ記憶部19には、前回記憶した道路名称(コラム203)と同じ国道○○号31を走行履歴として記憶する(コラム303)。
【0023】
地図データを参照して、車両の現在地「4」および「5」では、車両が国道○○号31を走行しているものと検出する。前回(コラム402および502)も今回(コラム401および501)も国道○○号31を車両が走行していると検出している。この場合、データ記憶部19には、今回コラム401および501)検出した道路名称である国道○○号31を走行履歴として記憶する(コラム403および503)。
【0024】
車両の現在地「2」においてナビゲーション装置1は、誤って車両が××高速道路32を走行しているものと検出した。しかし、誤って検出した道路名称がデータ記憶部19の走行履歴に記憶されない。
【0025】
次に、車両が国道○○号31から××高速道路32に進入する場合の走行履歴について図4により説明する。図4に示すように、マップマッチングにより、車両の現在地22fは国道○○号31上に存在し、車両の現在地22g〜22jは××高速道路上に存在する。
【0026】
図5は、データ記憶部19に記憶される走行履歴を説明するための図である。車両の現在地「1」は符号22fの位置に、車両の現在地「2」は符号22gの位置に、車両の現在地「3」は符号22hの位置に、車両の現在地「4」は符号22iの位置に、車両の現在地「5」は符号22jの位置にそれぞれ対応する。
【0027】
車両の現在地「1」では、車両が国道○○号31を走行しているものと検出する。前回の現在地検出においても、車両が国道○○号31を走行しているものと検出した場合、コラム602に「国道○○号」を設定し、前回(コラム602)も今回(コラム601)も検出した道路名称は国道○○号31である。この場合、データ記憶部19には、今回(コラム601)検出した道路名称である国道○○号31を走行履歴として記憶する(コラム603)。
【0028】
車両の現在地「2」では、車両が××高速道路32を走行しているものと検出する(コラム701)。前回(コラム702。コラム601と同じ内容が設定されている。)検出した道路名称は、国道○○号31である。前回(コラム702)と今回(コラム701)とでは検出した道路名称が異なるので、データ記憶部19には、前回記憶した道路名称(コラム603)と同じ国道○○号31を走行履歴として記憶する(コラム703)。
【0029】
車両の現在地「3」では、車両が××高速道路32を走行しているものと検出する(コラム801)。前回(コラム802。コラム701と同じ内容が設定されている。)検出した道路名称も、上述のように××高速道路32である。この場合、データ記憶部19には、今回(コラム801)検出した道路名称である××高速道路32を走行履歴として記憶する(コラム803)。
【0030】
車両の現在地「4」および「5」では、車両が××高速道路32を走行しているものと検出する。前回(コラム902および1002)も今回(コラム901および1001)も検出した道路名称は××高速道路32である。この場合、データ記憶部19には、今回(コラム901および1001)検出した道路名称である××高速道路32を車両を走行履歴して記憶する(コラム903および1003)。
【0031】
次に、本発明の実施形態の車両の走行履歴記憶処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。図6の処理は、車両が走行を開始するとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0032】
ステップS601では、現在地検出装置14を用いて車両の現在地を検出する。ステップS602では、現在地検出装置14で検出した車両の現在地をマップマッチングによって設定する。ここで、車両が50mを進行する毎にマップマッチングを行う。ステップS603では、マップマッチングにより設定された車両の現在地を、DVD−ROM111に記憶された地図データのリンク情報およびノード情報と照合し、設定された車両の現在地に対応する道路の道路名称を検出する。ステップS604では、検出した道路名称をRAM13に記憶する。
【0033】
ステップS605では、RAM13に記憶した道路名称を参照し、今回検出した道路名称が前回検出した道路名称と同じか否かを判定する。今回検出した道路名称が前回検出した道路名称と同じ場合はステップS605が肯定判定され、ステップS606へ進む。今回検出した道路名称が前回検出した道路名称と異なる場合はステップS605が否定判定され、ステップS607へ進む。ステップS606では、走行履歴として今回検出した道路名称をデータ記憶部19に記憶する。ステップS607では、走行履歴として前回記憶した道路名称と同様の道路名称を記憶する。
【0034】
以上の実施の形態によるナビゲーション装置1は次のような効果を奏する。
50m毎に車両が走行している道路の道路名称を検出し、同じ道路名称を連続して2回検出すると、その道路名称を走行履歴として記憶するようにした。したがって、車両が実際に走行していない道路が走行履歴として記憶されるのを防止することができる。
【0035】
以上の実施の形態のナビゲーション装置1を次のように変形することができる。
(1)同じ道路名称を連続して2回検出すると、その道路名称を車両が走行した道路として記憶するようにした。しかし、同じ道路名称を連続して3回以上の所定回数検出すると、今回検出した道路名称を走行履歴として記憶するようにしてもよい。車両が実際に走行していない道路を走行履歴として記憶するのをさらに確実に防止することができる。
【0036】
(2)上述した所定回数を道路種別によって変更するようにしてもよい。道路種別は、道路名称の検出とともに、マップマッチング後の車両の現在地を、地図データのリンク情報およびノード情報と照合して求める。たとえば、国道の場合、同じ道路名称を連続して2回検出すると、その道路名称を走行履歴として記憶するようにし、高速道路の場合、同じ道路名称を連続して6回検出すると、その道路名称を走行履歴として記憶する。道路種別によってマップマッチングの精度が異なるからである。マップマッチングによって、車両の現在地が誤った道路上に設定されやすい道路種別の場合は回数を増やし、車両の現在地が誤った道路上に設定されにくい道路種別の場合は回数を減らす。
【0037】
(3)車両が50m走行する毎に車両が走行している道路の道路名称を検出したが、道路名称の検出時の基準となる車両の走行距離は50mに限定されない。たとえば、300mでもよい。また、道路種別によって車両の走行距離を変更するようにしてもよい。
【0038】
(4)車両が50m走行する毎に車両が走行している道路の道路名称を検出したが、車両が所定時間走行する毎に車両が走行している道路の道路名称を検出するようにしてもよい。また、道路が渋滞しているときなど車両は動かない場合があるので、車両の速度と走行時間とを組み合わせて車両が走行している道路の道路名称を検出する時期を決定するようにしてもよい。
【0039】
−他の実施の形態−
車両が右左折走行しているとき、または車両が駐車場を走行しているとき、道路名称を検出しないようにしてもよい。車両が右左折走行しているときは、マップマッチングの精度が低いためである。車両が駐車場に走行しているときは、マップマッチングを行わないからである。車両の右左折走行は、現在地検出装置14の振動ジャイロ14aより検出する。ステアリングの操舵角、あるいはウインカの点灯より検出してもよい。駐車場の駐車は、車両の現在地を地図データの駐車場の情報に照合して検出する。
【0040】
図7および図8を参照して、車両が右折走行する場合の車両の走行履歴記憶方法を説明する。図7は、マップマッチングによって設定した車両の現在地22k〜22oを示す図である。図7に示すように、車両は十字路を右折して国道○○号31から国道□□号33に進入するものとして説明する。マップマッチング後の車両の現在地22k,22lは、国道○○号31に存在する。マップマッチング後の車両の現在地22mは、車両が右折しているときの位置である。マップマッチング後の車両の現在地22n,22oは、国道□□号34に存在する。
【0041】
図8は、データ記憶部19に記憶される走行履歴を説明するための図である。車両の現在地「1」は符号22kの位置に、車両の現在地「2」は符号22lの位置に、車両の現在地「3」は符号22mの位置に、車両の現在地「4」は符号22nの位置に、車両の現在地「5」は符号22oの位置にそれぞれ対応する。
【0042】
車両の現在地「1」では、車両が国道○○号31を走行しているものと検出する。前回の現在地検出においても、車両が国道○○号31を走行しているものと検出した場合、コラム1102に「国道○○号」を設定し、前回(コラム1102)も今回(コラム1102)も検出した道路名称は同じであるので、データ記憶部19には、今回(コラム1101)検出した道路名称である国道○○号31を走行履歴として記憶する(コラム1103)。
【0043】
車両の現在地「2」では、車両が国道○○号31を走行しているものと検出する(コラム1201)。前回(コラム1202)も今回(コラム1201)も検出した道路名称は国道○○号31であるので、データ記憶部19には、今回(コラム1201)検出した道路名称である国道○○号31を車両履歴として記憶する(コラム1203)。
【0044】
車両の現在地「3」では、車両は右折しているので、車両が走行している道路の道路名称を検出しない(コラム1301)。前回(コラム1302)検出した道路名称と今回(コラム1301)検出した道路名称とは同じ道路名称といえないので、データ記憶部19には、前回記憶した道路名称(コラム1203)と同様に国道○○号31を走行履歴として記憶する(コラム1303)。
【0045】
車両の現在地「4」では、車両が国道□□号33を走行しているものと検出する(コラム1401)。前回(コラム1402)と今回(コラム1401)とで同じ道路名称を検出したとはいえないので、データ記憶部19には、前回記憶した道路名称(コラム1303)と同様に車両が国道○○号31を走行履歴として記憶する(コラム1403)。
【0046】
車両の現在地「5」では、車両が国道□□号33を走行しているものと検出する(コラム1501)。前回(コラム1502)も今回(コラム1501)も検出した道路名称は国道□□号33であるので、データ記憶部19には、国道□□号33を車両の走行履歴として記憶する(コラム1503)。
【0047】
以上の説明はあくまで一例であり、発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。
【0048】
特許請求の範囲の要素と実施の形態との対応関係を説明する。
本発明の現在地検出手段は現在地検出装置14に対応し、道路名称検出手段は制御回路11、ディスクドライブ110およびDVD−ROM111に対応する。走行履歴記憶手段は制御回路11およびデータ記憶部19に対応し、マップマッチング手段は制御回路11に対応する。道路種別検出手段は制御回路11、ディスクドライブ110およびDVD−ROM111に対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係になんら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施形態のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】車両の実際の現在地と、マップマッチングにより設定した車両の現在地とを説明するための図である。
【図3】データ記憶部に記憶する走行履歴を説明するための図である。
【図4】車両が国道から高速道路に進入する場合のマップマッチングによって設定した車両の現在地を説明するための図である。
【図5】車両が国道から高速道路に進入する場合のデータ記憶部に記憶される走行履歴を説明するための図である。
【図6】本発明の実施形態の車両の走行履歴記憶処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】車両が右折する場合のマップマッチングによって設定した車両の現在地を説明するための図である。
【図8】車両が右折走行する場合のデータ記憶部に記憶される走行履歴を説明するための図である。
【符号の説明】
【0050】
1 ナビゲーション装置
11 制御回路
14 現在地検出装置
19 データ記憶部
21a〜21e 車両の実際の現在地
22a〜22o マップマッチングにより設定された車両の現在地
31,33 国道
32 高速道路
111 DVD−ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の現在地を検出する現在地検出手段と、
前記車両が所定距離走行する毎に、前記検出した車両の現在地に対応する道路の道路名称を検出する道路名称検出手段と、
前記検出した道路名称と同じ道路名称を所定回数連続して検出した場合、前記検出した道路名称を前記車両の走行履歴として記憶する走行履歴記憶手段と、を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記走行履歴記憶手段は、同じ道路名称を連続して検出した回数が前記所定回数未満のとき、直前に記憶した道路名称を走行履歴として保持することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記走行履歴記憶手段は、同じ道路名称を連続して検出した回数が前記所定回数未満のとき、前記検出した道路名称を走行履歴として記憶することを禁止することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記現在地検出手段は、マップマッチングを行うことにより、走行軌路と同一または類似の形状をもつ道路上に前記車両の現在地を補正するマッチマッチング手段を含むことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記検出した車両の現在地に対応する道路の道路種別を検出する道路種別検出手段を備え、
前記走行履歴記憶手段は、前記所定回数を、前記道路種別検出手段によって検出された道路の道路種別によって異なる値に設定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1または5に記載のナビゲーション装置において、
前記道路名称検出手段は、前記車両が右折走行または左折走行しているとき、前記道路名称を検出する処理を禁止することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1または5に記載のナビゲーション装置において、
前記道路名称検出手段は、前記車両が駐車場内を走行しているとき、前記道路名称を検出する処理を禁止することを特徴とするナビゲーション装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−38621(P2010−38621A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−199506(P2008−199506)
【出願日】平成20年8月1日(2008.8.1)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】