説明

ハイブリッド車両の走行状態を評価するための装置

【課題】ハイブリッド車両の走行状態を評価するための装置を提供する。
【解決手段】ハイブリッド車両と等価でありかつ内燃機関のみによって駆動されることができる従来の車両の走行状態が走行状態の基準として提供されることによって画定され、ハイブリッド車両と等価な従来の車両の燃料消費に関連する走行データによりハイブリッド車両の燃料消費に関連する走行データを評価するための情報を生成するために、内燃機関の燃料消費特性グラフを使用することによって、電気機械又は各々の電気機械の燃料消費に関連する走行データが内燃機関の燃料消費に関連する走行データに変換されるように、計算ユニットが、測定装置によって獲得された電気機械の燃料消費に関連する走行データと、内燃機関の燃料消費についてメモリから検索された特性グラフのデータとを比較する装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基準によってハイブリッド車両の走行状態を評価するための請求項1の前提部分による装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド車両は、内燃機関によって及び/又は少なくとも1つの電気機械によって選択的に走行することができる。したがって、運転者にとって、ハイブリッド車両の走行状態、特にその燃料消費量を確実に評価することは困難である。この理由は、内燃機関(したがって、燃料消費)の代わりに又はそれに追加して、当然、ハイブリッド車両を駆動するために、1つ又は複数の電気機械によって(したがって、電気エネルギーによって)トルクをハイブリッド車両の駆動トレインに加えることができるからである。この関連で、電気機械のために又は各々の電気機械のために必要とされるこの電気エネルギーは、内燃機関(例えば負荷点をシフトすることによって)、ハイブリッド車両の運動エネルギー(再生)及び/又は電気エネルギー貯蔵装置(例えば高電圧バッテリ)を発生源とすることが可能である。したがって、ハイブリッド車両を走行させるための燃料消費に加えて電気エネルギーが追加して使用されることで、いわば、(現在の)燃料消費からハイブリッド車両の(現在の)走行状態を切り離すことが可能になる。したがって、特に、基準との比較によって、ハイブリッド車両の走行状態を燃料消費に関連して評価するための装置の必要性がある。
【0003】
一般タイプの(特許文献1)は、基準によってハイブリッド車両の走行状態を評価するための装置を開示しており、この場合、装置は、走行状態を特徴付けるために燃料消費に関連する走行データを獲得するための測定装置と、走行状態の基準を表示するために燃料消費に関連する基準データを検索するためのメモリと、測定装置によって獲得された燃料消費に関連する走行データとメモリから検索された燃料消費に関連する基準データとを比較するための、及び走行状態を評価するための情報を生成するための計算ユニットと、ハイブリッド車両の運転者の走行状態を評価するために計算ユニットによって生成された情報を表示するための表示装置とを有する。これに関連して、最小の燃料消費データが燃料消費に関連する基準データとして提供される。言い換えれば、ハイブリッド車両の走行状態は、ハイブリッド車両の運転者による燃料消費に関連する走行状態の評価の実施をより容易にするために、ハイブリッド車両の最もエネルギー効率のよい走行状態の基準と比較される。しかし、この最もエネルギー効率のよい走行状態の基準は、前もって、対応するルートに沿って走行することによって又は対応するシミュレーション計算によって設定されなければならない。次に、このことは、比較的大きなメモリにより、ハイブリッド車両におけるデータの高価な提供及び記憶を必要とする。代わりに、ハイブリッド車両の走行状態の平均算出及び分類工程が実行されるが、このことは、比較的大きな不正確さを含み及び/又はハイブリッド車両における高価な前処理を必要とする。さらに、この装置では、ハイブリッド車両の燃料消費に関連する走行データと、従来の車両、すなわち、内燃機関によってのみ走行する車両の燃料消費に関連する走行データとを比較することはできない。しかし、このことは、このようなハイブリッド車両に慣れていない運転者にとって実際に重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−210487号公報
【特許文献2】独国特許出願公開第102006057594A1号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第19906601A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上述の問題に関する一般タイプの装置を改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1の特徴によって達成される。従属請求項は、本発明の有利な実施形態及び発展形態に関する。
【0007】
本発明によれば、ハイブリッド車両と等価でありかつ内燃機関のみによって走行することができる従来の車両の走行状態が、走行状態の基準として提供され、ハイブリッド車両と等価な従来の車両の燃料消費に関連する走行データによりハイブリッド車両の燃料消費に関連する走行データを評価するための情報を生成するために、内燃機関の燃料消費特性グラフを使用することによって、電気機械又は各々の電気機械の燃料消費に関連する走行データが内燃機関の燃料消費に関連する走行データに変換されるように、計算ユニットは、測定装置によって獲得された電気機械の燃料消費に関連する走行データと、内燃機関の燃料消費についてメモリから検索された特性グラフのデータとを比較する。この関連で、測定装置によって獲得された燃料消費に関連する走行データは、現在又は瞬間的なデータである。本発明は、ハイブリッド車両の現在の走行状態は、基準として、決定するのに比較的高価であるハイブリッド車両の最もエネルギー効率のよい走行状態とは比較されないという考えに基づいている。その代わりに、ハイブリッド車両の現在の合計エネルギー消費は、従来の車両、すなわち、ハイブリッド車両と等価である内燃機関によってのみ走行することができる車両の燃料消費と比較される。ハイブリッド車両の大部分の運転者は、このような従来の車両、特にその燃料消費特性を認識しているので、本発明は、比較的安価でハイブリッド車両の走行状態の評価を可能にする。
【0008】
本発明の意味における「等価」である車両は、ここで、特に、トルクをドライブトレインに適用するためのハイブリッド車両と同一の内燃機関を有するが、前記ハイブリッド車両の1つ又は複数の電気機械を有しない従来の車両を指すと理解されるべきである。内燃機関のトルクの主な部分は、通常、ハイブリッド車両の駆動トレインに大部分適用されるので、したがって、等価の車両の大部分は、ハイブリッド車両とほぼ同様の駆動力又は同様の加速能力を有する。この関連で、この1つの内燃機関の燃料消費特性グラフのみをメモリに記憶すれば済むことが有利である。代わりに、ハイブリッド車両と同一の動力及び/又は同一の加速能力を有する従来の車両を等価の車両として設けることもできる。例えば弾性のような例えばドライブトレインに関係する他の変数によって、同等性を特徴付けることも可能である。しかし、この関連で、次に、2つの内燃機関の燃料消費特性グラフ、特にハイブリッド車両の内燃機関の燃料消費特性グラフ、及び等価の車両の内燃機関の燃料消費特性グラフがメモリに記憶されるべきである。
【0009】
本発明は、特に、最もエネルギー効率のよい走行状態の基準を表示するための包括的な基準データの獲得、及びハイブリッド車両内のこれらのデータの記憶を省略できるという利点を有する。さらに、本発明は、現在の又は瞬間的なデータ、すなわちルートに関係するデータを燃料消費に関連する走行データ又は燃料消費関連の基準データとして使用できることによって、ハイブリッド車両の走行状態のはるかに正確な評価を可能にする。したがって、ハイブリッド車両について走行パターン又は走行クラスを使用することは故障を生じやすく、その使用は必要でない。これにもかかわらず、瞬間的な値のみでなく、例えば、平滑化された値及び/又は例えば、5分にわたって又は1キロにわたって平均計算された値のような、さらに処理された値も、当然、燃料消費に関連する走行データ又は基準データとして使用できる。さらに、本発明に従って提供される測定装置、メモリ及び計算ユニットはまた、別個の装置としてではなく、車両にすでに存在している装置として、例えば、1つ以上の制御ユニットとして、全体的に又は部分的に提供することができる。
【0010】
電気機械又は各々の電気機械の回転速度及び動作モード、及び例えばアクセルの位置のようなハイブリッド車両に対するトルク要求は、特に、燃料消費に関連する走行データとして使用できることが好ましい。この理由は、ハイブリッド車両に対するこのトルク要求が、当然、状態に応じて制御エレクトロニクスによって内燃機関と電気機械又は各々の電気機械との間に分割されるからである。したがって、これらの燃料消費に関連する走行データが使用される場合、ハイブリッド車両の走行状態の燃料消費に関連する比較的正確な評価が行われる。特に、この関連で、電気機械はモータとしても、又は発電機としても作動されることができるので、電気機械の回転速度及び動作モードの両方を考慮するべきである。電気機械がモータとして作動しているとき、ハイブリッド車両に対するトルク要求は、少なくとも部分的に電気機械によって応じることができる。電気機械が発電機として作動しているとき、例えば別の電気エネルギー貯蔵装置を充電するために、ハイブリッド車両に対するトルク要求に対応するトルクよりも大きなトルクを内燃機関と電気機械又は各々の電気機械の協働によって応じることができる。ハイブリッド車両の内燃機関の運転中に必要とされる燃料は、ここでは、例えばモータ制御器の燃料消費信号によって決定される。これらの走行データにより、ハイブリッド車両の走行状態に関係しかつ等価な従来の車両に生じるであろう値である燃料消費値は、次に、メモリに記憶される内燃機関の燃料消費の特性グラフデータを使用して決定される。これらの必要とされる燃料消費に関連する走行データは、通常車両にすでに存在しているので、本発明は、ハイブリッド車両の比較的小さな改造により実施することができる。
【0011】
本発明による装置は、パラレルハイブリッドとして具体化されるハイブリッド車両に設けることが特に好ましく、このハイブリッド車両では、内燃機関及び電気機械は、ハイブリッド車両を駆動するために共通のシャフトを介して動力をトランスミッションに選択的に与える。このようなハイブリッド車両では、内燃機関及び電気機械の回転速度の固定連結により、ハイブリッド車両の走行状態の特に簡単な評価が可能になる。
【0012】
ハイブリッド車両の運転者のために表示される情報は、特に100km当たり節約されるリットルで、又は相対的な燃料消費節約として、特に割合情報項目として絶対の燃料消費節約として提供されることが好ましい。この情報は、計算ユニットの走行状態評価から容易に導いて、運転者が理解できる方法で表示装置に表示することができる。同様に、この情報により、ハイブリッド車両に慣れていない運転者は、直観的にハイブリッド車両の走行状態を理解することができる。このような情報は、例えば数字として又は棒グラフとして表示装置に表示することができ、当然、他の表示及び/又は組み合わせがこの関連で同様に可能である。
【0013】
ハイブリッド車両の走行区間の部分的な表示、好ましくは走行区間の複数の時間間隔及び/又は複数の距離間隔の表示が提供されることが好ましい。このような表示は、ハイブリッド車両の運転者が経時的な運転者の走行状態の変化をさらに推定することを可能にする。このため、例えば、等距離の時間間隔及び/又は距離間隔を提供することができ、「より落ち着いた」表示は対応する平均計算によって獲得される。さらに、走行した距離あるいは走行した距離の表示部分にわたるそれぞれの平均値を提供して表示することができる。
【0014】
モータとして作動される電気機械は、ハイブリッド車両が停止状態にある間に回転速度を有しないので、したがって、燃料消費を内燃機関の燃料消費特性グラフによって決定することは不可能である。したがって、ハイブリッド車両の静止状態で、内燃機関のアイドリング燃料消費を等価の従来の車両で考慮することが好ましい。静止段階を検出するために、例えば、ハイブリッド車両の速度を提供することが可能である。
【0015】
ハイブリッド車両に対するトルク要求がゼロであるハイブリッド車両のオーバラン(エンジン回転数が一定値以上でアクセルを離した状態)段階及び制動段階によって、さらに特定の特徴が形成される。ここで、回転速度閾値を下回るときに追加の燃料消費を考慮する内燃機関の回転速度に関係するオーバランにおける燃料カットオフが、等価の従来の車両でシミュレートされることが好ましい。この特定の特徴を考慮することにより、ハイブリッド車両と等価である従来の車両の燃料消費に関連する走行データによりハイブリッド車両の燃料消費に関連する走行データを評価する間の精度をさらに高めることが可能である。
【0016】
図面を参照して本発明について以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明による表示装置の概略図である。
【図2】本発明による計算ユニットを一例として示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、ハイブリッド車両の運転者の走行状態を評価するために計算ユニットによって生成された情報を表示するための本発明による表示装置の可能な表示1を示している。この関連で、ハイブリッド車両の走行区間の部分E、E’、E”、...が横座標Aに表されている。本例では、それらの部分は先行する5分の間隔として具体化される。したがって、表示される第1の部分Eは、直前の5分間によって形成される(現在の時間から戻って計算される)。表示される第2の部分E’は、現在の時間から計算して5分前に終わり、また10分前に始まる5分の間隔である。その後の間隔は、相応して具体化される。ここで、時間間隔は、現在の時間から計算して、表示1のさらに右に表示されるにつれ、より遡った過去に位置する。
【0019】
表示1の縦座標Oに、この5分間隔における、ハイブリッド車両と等価な従来の車両との相対的な燃料消費差が、各部分毎に、すなわちここでは5分間隔毎に示されている。言い換えれば、この例示的な実施形態では、図示した棒の高さは、電気機械と内燃機関とによって駆動できるハイブリッド車両と、内燃機関のみによって駆動できる従来の車両との、それぞれの5分間隔における燃料消費の百分率差に対応する。
【0020】
さらに、平均値Mが、表示した5分間隔又は実施された走行のすべての5分間隔にわたるハイブリッド車両と、等価な従来の車両との相対的な燃料消費差の平均値として表示されている。ここで、表示1のタイプ、例えば表示された5分間隔の数、平均値の存在、棒グラフの種類と棒の色等は、自動的に又は手動で運転者が調整できるように提供することができる。表示される百分率の最大値は、この例示的な実施形態では表示した棒の高さに対応する、ハイブリッド車両と等価な従来の車両との最大の相対的な燃料消費差として、この例示的な実施形態では70%として提供される。この値はまた、表示される棒の値に応じて、例えば運転者が手動で又は自動的に調整できるように提供することができる。この関連で、十分に読み取ることができる表示は、通常、100%未満の縦座標の最大値を使用することによって達成される。
【0021】
本発明による表示装置のこの表示1は、単に例示的なものであると解釈されるべきである。本発明の範囲から逸脱することなく、例えば、線又は3次元構造として表示するために様々な数又は大きさ(幅)の部分を使用して、多数の別の実施形態が可能である。
【0022】
図2によれば、基準によってハイブリッド車両の走行状態を評価するための本発明による装置の一部分として、一例として計算ユニットRが示されている。ここで、ハイブリッド車両は、モータ及び/又は内燃機関として作動される電気機械によってトルクをハイブリッド車両の駆動装置に選択的に与えるために、電気機械及び内燃機関が共通のシャフトに配置される単一シャフトのパラレルハイブリッドとして具体化される。計算ユニットRによって、内燃機関のみによって走行することができる従来の車両の走行状態が、ハイブリッド車両の走行状態の基準として提供される。このため、計算ユニットRは、特に電気機械の燃料消費に関連する走行データF1、F2、F3、F4、...と、メモリから検索された特性グラフデータKとを比較し、前記走行データF1、F2、F3、F4、...は、1つ以上の測定装置から獲得されている。内燃機関の燃料消費の特性グラフデータKは、ここで、燃料消費値V_konvを生成するために、共通のシャフト又は電気機械のトルクM及び回転速度Dについて評価される。この燃料消費V_konvは、ハイブリッド車両と等価の従来の車両の燃料消費等価値として、ハイブリッド車両の走行状態を評価するための情報項目を構成する。
【0023】
したがって、ハイブリッド車両の走行状態を評価するために、走行状態を特徴付けるための(現在の)燃料消費に関連する走行データが最初に獲得され、これは、特に電気機械の回転速度F1、電気機械の効率(efficiency)F2、ハイブリッド車両に対するトルク要求としての運転者の要求トルクF3、及び車内動力システムの動力(power)レベルF4である。これから、(実際の)トルクMが、セクションA1で、運転者の要求トルクF3と生じるトルク損失との和として決定される。ここで、トルクMは、M=F3+F460/(2πF1)/F2として計算される。
【0024】
内燃機関のアイドリング燃料消費を考慮するために、F1の場合分けにおいて、共通のシャフト又は電気機械の(現在の)回転速度Daが内燃機関のアイドリング回転速度Dlよりも低いかどうかがさらに点検される。回転速度Daがアイドリング回転速度Dlよりも低い場合、等価な従来の車両に生じる内燃機関のアイドリング燃料消費を考慮するために、アイドリング回転速度Dlが回転速度Dとして予め設定される。しかし、回転速度Daがアイドリング回転速度Dlよりも高いか等しい場合、回転速度Daが回転速度Dとして予め設定される。
【0025】
次に、例えば1時間当たりのリットルで表される燃料消費値Vを提供するために、トルクM及び回転速度Dを使用して、内燃機関の燃料消費の特性グラフデータKが評価される。この燃料消費値Vから、ハイブリッド車両と等価な従来の車両の燃料消費に関連する走行データにより、ハイブリッド車両の燃料消費に関連する走行データを評価するための情報項目を生成するために、F2の場合分けが引き続き行われる。F2の場合分けにおいて、等価な従来の車両の内燃機関のオーバラン燃料カットオフが考慮される。これを行うために、閾値、例えば1500rpmよりも高い共通のシャフト又は電気機械の回転速度を前提として、運転者のゼロの要求トルクが決定されるかどうかが判定される。条件を満たす場合、内燃機関の燃料消費がゼロ、例えば毎時0リットルに設定されるという事実によって、オーバラン燃料カットオフが考慮される。条件を満たさない場合、特性グラフデータKの評価から提供される値が、内燃機関の燃料消費として、例えば毎時Vリットルとして考慮される。この結果、ハイブリッド車両と等価な従来の車両の燃料消費が、従来の燃料消費等価値V_konvとして得られる。この関連で、例えば10ms毎の瞬間値に加えて、平均計算され及び/又は平滑化される値、例えば、分値を使用することも可能である。この計算は、単一シャフトのパラレルハイブリッドでないハイブリッド車両では修正されなければならない。例えば、対応する重み係数を考慮することができる。
【符号の説明】
【0026】
R:計算ユニット、K:内燃機関の燃料消費の特性グラフデータ、F1、F2、F3、F4:走行データ、D:回転速度、M:トルク、V:燃料消費値、V_konv:ハイブリッド車両と等価の従来の車両の燃料消費等価値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準によってハイブリッド車両の走行状態を評価するための装置であって、ハイブリッド車両が内燃機関と少なくとも1つの電気機械とによって駆動されることができ、かつ前記装置が、
走行状態を特徴付けるために燃料消費に関連する走行データを獲得するための測定装置と、
走行状態の基準を表示するために燃料消費に関連する基準データを検索するためのメモリと、
前記測定装置によって獲得された燃料消費に関連する走行データとメモリから検索された燃料消費に関連する基準データとを比較するための、及び走行状態を評価するための情報を生成するための計算ユニットと、
ハイブリッド車両の運転者の走行状態を評価するために前記計算ユニットによって生成された情報を表示するための表示装置とを有し、
ハイブリッド車両と等価でありかつ内燃機関のみによって走行することができる従来の車両の走行状態が走行状態の基準として提供され、ハイブリッド車両と等価な従来の車両の燃料消費に関連する走行データによりハイブリッド車両の燃料消費に関連する走行データを評価するための情報を生成するために、内燃機関の燃料消費特性グラフを使用することによって、電気機械又は各々の電気機械の燃料消費に関連する走行データが内燃機関の燃料消費に関連する走行データに変換されるように、前記計算ユニットが、前記測定装置によって獲得された電気機械の燃料消費に関連する走行データと、内燃機関の燃料消費について前記メモリから検索された特性グラフのデータとを比較する装置。
【請求項2】
前記測定装置によって獲得された燃料消費に関連する走行データが、電気機械の回転速度及び動作モードとして提供され、及びハイブリッド車両への要求トルクとして提供される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
内燃機関及び電気機械の少なくとも一方が、ハイブリッド車両を走行させるために共通のシャフトを介してトルクをトランスミッションに選択的に与えるパラレルハイブリッドとして、ハイブリッド車両が具体化される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記表示装置に表示されかつ前記計算ユニットによって生成される情報が、ハイブリッド車両と、等価な従来の車両との間の燃料消費の差として提供される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
特に100km当たりのリットルの燃料消費絶対差、又は燃料消費相対差、特に百分率情報項目が、数字及び棒グラフの少なくとも一方を使用して前記表示装置に表示される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記計算ユニットによって生成されかつハイブリッド車両の走行区間の先行する時間間隔又は距離間隔に関係する情報の表示が前記表示装置に提供される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
ハイブリッド車両の静止状態で、内燃機関のアイドリング燃料消費が等価な従来の車両に対して適用される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
ハイブリッド車両のオーバラン段階又は制動段階で、内燃機関の回転速度に関係するオーバラン燃料カットオフが、等価な従来の車両に対して適用される、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
内燃機関と少なくとも1つの電気機械とを備えるハイブリッド車両の燃料消費に関連する走行データを評価するための方法であって、内燃機関の燃料消費特性グラフを使用することによって電気機械又は各々の電気機械の燃料消費に関連する走行データが内燃機関の燃料消費に関連する走行データに変換されるように、ハイブリッド車両の電気機械の獲得された燃料消費に関連する走行データと内燃機関の燃料消費の特性グラフデータとを比較することによってハイブリッド車両と等価でありかつ1つのみの内燃機関を備える従来の車両の燃料消費に関連する走行データを基準として使用する方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−95252(P2010−95252A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−237397(P2009−237397)
【出願日】平成21年10月14日(2009.10.14)
【出願人】(508174975)ドクトル イング ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフト (134)
【氏名又は名称原語表記】Dr. Ing. h.c. F. Porsche Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Porscheplatz 1, D−70435 Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】