説明

フック板の製造システムおよび方法

フックが配されたベッドを有する基体を製造するためのシステムおよび方法であり、特に拡大形状の頭部を持ったフックを有するフック板を製造するためのシステムである。このシステムは、加熱された概ね平らなコイニング板と、フック板の下に配される弾性層と、コイニング板とコイニングされるステムの先端との間に配される形成シートとの使用を含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、比較的大きな寸法の射出成形されたシート状部材と、この部材の製造方法とに関し、シート状部材はそこから延在する一体に形成された複数のステムを有する。この発明はまた、ベース部材から直立する熱変形可能なステムをコイニングして面ファスナーシステムのフック部を形成する方法ならびにこのような方法によって得られる製品に関する。
【背景技術】
【0002】
「面」ファスナーシステムは、フックを有する基体と、ループを有する基体との間に解除可能な結合をもたらす周知のシステムである。個々のループが個々のフックと係合して集合的に結合したフックおよびループのシステムは、フックおよびループの基体を装着した2つの物品に対する固定システムを提供する。一体に形成され、直立し、係合可能な締結フックのアレイを有する熱可塑性の締結製品は、対応するループのアレイ(または他の対応する締結要素)と共に用いることができ、2つの面を取り外し可能に結び付けるシステムを作り出す。
【0003】
フックを作る1つの方法は、成形されたステムのシートを得、次にそれぞれのステムに頭部を「コイニングする」ことである。コイニング処理は、各ステムの頭部に対してキャビティを持った加熱面を概ね作用させることを伴い、それで頭部の先端がキャビティの1つによって変形させられ、対立するシートのループに対して確実に係合することができる形態をもたらす。このような方法の1つが1999年11月9日付けで Dowd らに付与された特許文献1に記述されている。
【0004】
【特許文献1】米国特許第5980230号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
対応するループに対して用いられるキノコ形頭部のフックアレイをコイニングする場合、各キノコ形頭部およびステムが同じ寸法形状を有していることが重要である。キノコ形頭部およびステムに異なる寸法形状を有する部分がある場合、異なる領域はフックおよびループの取り外し可能な結合システムにおける所定のループアレイと異なる結合の度合いを与えよう。例えば、ある領域が小さすぎるキノコ形頭部を有する場合、その領域に関してはフックに対してループの緩い結合のみとなる可能性がある。これに対し、頭部が大きすぎる場合、(1)フックをループに結合するための容易性が減少し、(2)ループに結合したフックに関し、フックとループとの取り外し可能な結合システムのフックおよびループ部分を取り外すためにより「強烈な」力を必要とする可能性がある。
【0006】
このような問題は、比較的大きなフック板の全体に亙って多くの小さなキノコ形状のフックのアレイを形成することが望まれる場合に増大する。平坦面にフックを成形する従前の方法は、比較的小さな加工品に対してのみ適用されるだけであったと考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
好ましい実施形態において、本発明により製造されるフック板は、縦が12"で横が12"から縦が36"で横が36"までの比較的大きな設計寸法であるが、縦が24"で横が24"の寸法が一般的である。拡大頭部を有するフックが作られるステムは、高さが1mmで直径が0.55mmである。コイニング後、好ましくは「キノコ形」であるフックは、ほぼ0.7mmの高さである。比較的小さな寸法のフックを組み合わせたこのフックシートの大きな寸法は、製造工程において多くの難題をもたらす。
【0008】
概ね、キノコ形頭部のフックを持ったフック板を製造するこの方法は、最初に直立するステムアレイを持ったフック板を射出成形することを伴う。加熱された概ね平坦なコイニング板をステムの先端に対して押し付けることにより、拡大頭部を持ったステムアレイが作られる。
【0009】
フック板の全体に亙って製造公差内の変形があろう。このような変形はフック板が大きな水平寸法を有する場合に一層顕著となる。フック板全体に亙る厚みの変動は、上述したコイニング工程を介して形成される拡大頭部がおいて異なった大きさとなり、そのステムが異なった高さとなることをもたらす可能性がある。
【0010】
もちろん、この影響は、異なる厚みの領域を持つ設計に基づくフック板に対し、このコイニング作業を適用した場合に増大する。
【0011】
コイニング中のフック板の下に弾性層を配することが、満足し得るフックのアレイをコイニングするのに有利であることが見出された。また、コイニングする前に、コイニング板とステムの先端との間に、この出願において形成シートと呼称されるシートを置くことが有利であることも見出された。時間および温度の適切な組み合わせもまた、吟味された。
【0012】
本発明の広い形態によると、概ね平坦な基体の上側に基端を連結したステムの先端に対し、成形頭部を形成する方法が提供される。この方法は、弾性シートの上に基体を置くステップと、ステムの先端を加熱コイニング面により加熱および加圧し、ステムの先端の一部の軟化とステムの先端への成形頭部の形成とをもたらすステップとを含む。
【0013】
本発明の第2の形態によると、直立するステムアレイを持ったフック板にフックを製造する方法が提供される。この方法は、フック板の下に弾性層を置くステップと、直立するステムアレイの先端に対して加熱コイニング面を働かせ、直立するステムに拡大頭部を作るステップとを含む。
【0014】
本発明の第3の形態によると、直立するステムアレイを持ったフック板にフックを製造する方法が提供され、フック板は第1の厚みの第1の領域を有し、このフック板は第1の厚みよりも薄い第2の厚みの第2の領域をさらに有する。この方法は、第1の領域の下に第3の厚みの第1弾性部材を置くステップと、第2の領域の下に第4の厚みの第2弾性部材を置くステップと、直立するステムアレイの先端に対して加熱コイニング面を働かせ、直立するステムに拡大頭部を作るステップとを含む。
【0015】
本発明の第4の形態によると、直立するステムアレイを持ったフック板にフックを製造する方法が提供され、この方法は、直立するステムアレイの先端に形成シートを配し、次にこの形成シートに対して加熱コイニング面を働かせ、直立するステムの先端に拡大頭部を作ることを含む。
【0016】
本発明の第5の形態によると、直立するステムアレイを持ったフック板にコイニング板を用いてフックを製造する方法が提供される。この方法は、コイニング板と直立するステムアレイの先端との間に形成シートを差し込むステップと、直立するステムの先端にフックをコイニングするステップと、コイニング板を形成シートとの接触状態から解除するステップとを含む。
【0017】
本発明の第6の形態によると、フックを支持するフック板の成形方法が提供される。この方法は、直立するステムアレイを支持するフック板を射出成形するステップと、フック板を排出するステップと、ステムアレイの上に形成シートを置くステップと、フック板を弾性層の上に置くステップと、ステムの先端に頭部をコイニングするステップと、フック板および形成シートが冷えることを可能にするステップと、形成シートを取り除くステップとを含む。
【0018】
本発明の第7の形態によると、直立するステムアレイを持ったフック板にフックを製造する方法が提供される。この形態による方法は、概ね平坦な加熱コイニング面を直立するステムアレイの先端に対して働かせ、直立するステムの先端に拡大頭部を作るステップを含む。
【0019】
本発明の第8の形態によると、直立するステムアレイを持ったフック板にフックを製造する方法が提供される。この方法は、ステムアレイの上に形成シートを置くステップと、概ね平坦な加熱コイニング面をこの形成シートに対して働かせ、直立するステムの先端に拡大頭部を作るステップとを含む。
【0020】
本発明の第9の形態によると、直立するステムアレイを持ったフック板にコイニング板を用いてフックを製造する方法が提供される。この方法は、弾性シートの上にフック板を置くステップと、直立するステムの先端にフックをコイニングするステップとを含む。
【0021】
この発明に関し、ここに開示された発明は、これと同時に提出された「改良アンカーシート」という名称の米国仮特許出願に開示された発明であり、これを参照することによってその内容がこの明細書に組み入れられる。また、この出願が記述する対象、例えばここで記述された発明を用いるか、あるいは適用することができる製品および方法は、これと同時期に提出された「カーペットタイル,敷設ならびにその製造および敷設方法」という名称の米国仮特許出願を参照することによって、その内容がこの明細書に組み入れられ、これと同時期に提出された「板に対する弾性層の超音波溶接」という名称の米国仮特許出願を参照することによって、その内容がこの明細書に組み入れられ、これと同時期に提出された「除去可能な装飾用象眼を有する床覆い」という名称の米国仮特許出願を参照することによって、その内容がこの明細書に組み入れられ、これと同時期に提出された「アンカーシート位置決めおよび結合システム」という名称の米国仮特許出願を参照することによって、その内容がこの明細書に組み入れられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
ステムアレイを生み出す板の成形および次のコイニング工程を含むフック板の製造に関する好ましいシステムおよび方法が図1に示されている。さらに以下に詳細に記述されるように、図1を参照すると、ステップ85において直立するステムアレイを持ったフック板が射出成形工程により作り出される。ステップ87においてはフック板が金型から排出される。ステップ89においてはフック板がコイニングシャトルテーブルの弾性層の上に置かれる。ステップ89aにおいては形成シートがステムアレイの先端に置かれる。ステップ91においては、コイニングシャトルテーブル(弾性層の上の直立するステムアレイを有するフック板を形成シートと共に運ぶ)がコイニングステーションに置かれる。ステップ93においてはステムに頭部をコイニングするためにコイニング板が加熱されて形成シートおよびステムアレイの上に下ろされる。頭部の形状の詳細が以下に与えられる。ステップ95においてはフック板および形成シートがコイニングステーションから取り除かれ、冷却されることを可能にする。ステップ97においては、面ファスナーシステムにおけるフックとして機能することができる先端の拡大領域をここで作成している形成シートがフック板から取り除かれる。これらのステップに関するさらなる詳細が次に続く。
【0023】
図2は、比較的小さなステムアレイを有する比較的大きなフック板を射出成形するために用いられる金型50の立体投影図を示している。一実施形態において、例えばフック板は縦が24インチで横が24インチであり、1平方インチ当たりほぼ230本のステム密度を持つ1mmの高さおよび0.55mmの直径のステムを支持する。金型52の一部は、ステムの領域すなわちアレイを作り出す複数のキャビティ54を含んでいる。この金型の他の部分は56で示されている。金型は、溶融樹脂が加圧状態で射出されることを可能にする射出ポート(図示せず)を有する。図3は、小さなステムアレイを持ったフック板を金型52を用いて加圧状態で射出成形するステップを示している。ステップ51の「射出期間」においては、溶融樹脂が金型50に射出される。この溶融樹脂は、キャビティ54のアレイおよび金型の本体60に充填されよう。ステップ53の「保持期間」においては、金型内の樹脂が冷却して収縮し始めよう。この収縮方向は、フック板の側端から横方向に内部収縮する傾向がある。射出された樹脂は、金型内の樹脂の収縮によってもたらされる空間が新たな樹脂で充填されるように、加圧状態に保持される。ステップ55の「冷却期間」においては、入口ポートの周囲の樹脂が固まり、もはや金型内の樹脂は加圧状態にはない。この冷却期間中には、金型52内の樹脂が冷却されて収縮しよう。ステップ57の「排出期間」においては、部品が金型52から排出される。
【0024】
好ましい実施形態において、金型は、水平な状態で縦が24"(60.96cm)で横が24"(60.96cm)かつ約3.4mmの厚みの正方形のフック板を製作するように設計されている。隣接する板を重ねるための端部に沿った板の厚みは、この板の受け部分のその約1/2である。成形されるべきステムは1mmの高さおよび0.55mmの直径である。ステム密度は、正三角形に配される1.8mmのフック間距離を有し、1平方インチ当たりほぼ230本、すなわち縦が24"(60.96cm) で横が24"(60.96cm)のフック板にほぼ128000本のステムが存在する。好ましい樹脂材料は、BP Amico にて販売される Accutuf(登録商標) Impact Copolymer Developmental Grade 3934X か、あるいは複合または射出成形用の Exxon Mobil 製の PP7805 E2 共重合グレードの如きポリプロピレンである。Accutuf(登録商標)は、100のメルトフローインデックスと、4100psiの引張り降伏強さと、250×103psiの曲げ弾性率とを有する。PP7805 E2 は、80のメルトフローインデックス(@T=230℃,F=2.16kg)と、33MPa(50mm/分)の降伏引張り強さとを有する。他の樹脂として、PP-H という ISO 1873 の表示を持つ TAMYLAN(商標) P 112MN40 として販売されているようなものや、あるいは他の熱可塑性材料を用いることができる。STAMYLAN は50(@T=230℃,F=2.16kg)のメルトフローインデックスと、1900MPaの曲げ弾性率と、35MPaの比例強さと、50%を越える局限歪と、910kg/m3の密度と、ほぼ160℃の融点とを有する。例えば80または100のより低いまたはより高いメルトフローインデックスを有するような他のポリプロピレンもまた使用可能である。ポリエチレンテレフタレート,ナイロンおよび他のポリマーを含む他の材料もまた、射出製法にて使用できることを理解されよう。一般に、シートを製造する樹脂は、1200から2600MPa(ASTM D790)の間の曲げ弾性率か、1300から2500MPaの間の曲げ弾性率か、1400から2400MPaの間の曲げ弾性率か、1500から2300MPaの間の曲げ弾性率か、1600から2200MPaの間の曲げ弾性率か、1700から2100MPaの間の曲げ弾性率か、あるいは1800から2000MPaの間の曲げ弾性率を有する。
【0025】
ポリプロピレン材料は、ほぼ280℃の温度およびほぼ150barの圧力にて射出されるのに対し、金型はほぼ60℃の温度に内側が冷却される。好ましい実施形態においては、ほぼ55秒の総成形時間に関し、射出期間がほぼ2秒であり、保持期間がほぼ12秒であり、冷却期間がほぼ35秒であり、そして排出期間がほぼ6秒である。大量の小さなステムが板に交差して成形され、これらがキャビティ54のアレイに介在するため、加工品の収縮がステムを実質的に剪断してしまう前に、加工品を金型から排出することが重要である。(上述のように、金型の本体60内の樹脂は図2に示した矢印Aの方向に収縮し、これによってステムがフック板から剪断される傾向を持つのは、これらがキャビティ54のアレイ内に介在するためである)好ましい実施形態において、保持および冷却期間の合計はほぼ47秒であり、この期間よりも長くフック板を冷却すると、材料に対する所定の圧力状態の下でフック板の受け部分からステムの剪断を招いてしまうことを見出した。また、大量の小さなステムが板と交差して成形されているため、加工品全体に亙ってほぼ同時にフック板を金型から排出することが重要である。空気エジェクタをこの目的のために用いることが可能である。
【0026】
板の厚み、すなわちステムが上方に突出する板の上面と板の下面との間の距離は、この部材の厚みの増大が金型キャビティを介して加えられる溶融材料の圧力を減少させるので、制限される。この圧力が余りにも大きく減少した場合には、成形作業中にステム穴のすべてを確実に樹脂で満たすことが不充分となろう。
【0027】
本発明のフック板の場合、ステムの大きさに限界がある。ステムをあまり太くすることはできない。ステムの太さが増大すると、得られるステム密度が必然的に減少する。面ファスナーシステムの一部であるフックとして機能できるステムの数が少ないと、板とこれに組み合わされるカーペットとの「保持力」がそれだけ低下する。さらに、ステムおよびその拡大頭部は、この連結システムのループがステムの頭部を通過し、これによって把持されるように適当な大きさに作られなければならないことはもちろんである。
【0028】
本発明に関し、ステムの使用可能な最大太さは大体0.9mmから1mm位であり、例えば0.5mmから約1.5mmの間であるが、より好ましくは1mmを示す面ファスナーシステムの一般的な高さのかぎ形(またはキノコ形頭部付き)ステムを作成するため、ステムは毎秒約100mmの樹脂流れの前速度で製造することができると考えられている。この速度は、ステムを延在させる平坦部が約24"×24"であって約3.4mmの厚みであって、約160℃の溶融温度を持つポリプロピレンから作られ、融解樹脂温度が約280℃である板に対してうまく機能しよう。もちろん、より高い流れの前速度もまた、受け入れられよう。
【0029】
拡大頭部を持つ変形前のステムが約0.55mmの平均直径と約1mmの高さとを有する開示した実施形態の場合、受け入れ可能な最低の流れの前速度は毎秒約150mmにより近いと思われる。
【0030】
他の実施形態において、2つの材料の同時射出がフック板を作るために用いられる。同時射出において、多量の(純粋なポリプロピレンの如き)第1の材料がまず金型50に射出される。次に、(ポリプロピレンとフィラーとの混合物の如き)第2の溶融材料が本体60の中間部に射出されて配される。第1の材料は成形品の「表皮」となり、特にキャビティ54内のステムは第1の材料から作られよう。
【0031】
同時射出を上述のように行うことができるが、代わりに、第1の材料が(タルクを含むポリプロピレンの如き)フィラーを含む樹脂であり、第2の溶融材料が(発泡ポリプロピレンまたは粉砕再生ポリプロピレンの如き)別の樹脂または樹脂とフィラーとを組み合わせたものである。
【0032】
第2の材料にフィラーを使用することは、本体60内での矢印A方向への材料の収縮を減少させ、キャビティ54のアレイに位置するステムを剪断することなく、金型50内に位置する樹脂を長時間に亙り冷やすことを可能にする。フィラーは、鉱物フィラー(炭酸カルシウム,滑石など)か、発泡剤を含むポリプロピレンか、粉砕再生ポリプロピレンか、ガラス(ビーズ,繊維)か、炭素(カーボンブラックまたは石墨)か、硫酸バリウムか、または多くの周知のフィラーの1つであってよい。フィラーが主として用いられ、材料費を低減するために選択される。フィラーを含む異なる材料の使用は、射出成形品の剛性に影響を与えることに注意されたい。
【0033】
フック板が金型から取り除かれると、室温まで受動的に冷えることが可能となる。次のコイニングパラメータを調整して補償する場合、このステップは必要ではない。上述したように金型から排出した場合、フック板はほぼ60℃の表面温度を有しよう。フック板の変形につながる冷却状態を回避すべきではあるが、特別なステップをこの冷却中に取る必要はない。従って、フック板を平坦なマットの上に置くことができる。
【0034】
板64とステムアレイ66とを持ったフック板62の一例を図4に示す。代わりに、板70とステムアレイ72とを持った図4aに示すようなフック板68の如き、板が異なる厚みの設計断面を有するようにフック板を設計することができる。ステムアレイ66または72による典型的なステムを図4bに示す。
【0035】
このシステムは、ステムアレイ66または72の先端に加熱コイニング板をあてがってこれらにエネルギーを与え、ステムの先端を溶融(または軟化)させてこれらをキノコ形頭部の形状へと変形させることにより、ステムアレイ66または72をキノコ形頭部フックアレイへとコイニングし、変形した頭部は、これが形成されるステムの下部に覆いかぶさり、ステムのそれよりも大きな直径を一般的に有する。この実施形態において、コイニング板はこれを先端へと下降させることによりあてがわれる。代わりに、フック板をコイニング板へと上昇させることができ、または両方の部材を相互に動かすことができる。
【0036】
図5は、コイニングステーション74における加工品62を示している。加工品62は堅固な支持体76の上に載置される。コイニングステーション74は、堅固な支持体76の上に配されるコイニング板78を有し、コイニング板80およびコイニング面82を上げ下げするための手段を持っている。鋼から作られるコイニング板は、電気的に加熱される。コイニング板の接触面は、比較的平坦で滑らかであり、頭部を形成するための実質的に設計されたキャビティをそこに有してはいない。好ましいコイニング板ではないけれども、代わりとしてそこにキャビティを有することができる。この代わりのコイニング板におけるキャビティは、ステムの頭部を形成するために用いることができる。この場合、形成シートはキャビティに合わせて構成する必要が生じよう。
【0037】
図6は、ステムアレイ66にキノコ形状の頭部をコイニングする作業中のコイニングステーション74を示す。コイニング板78はステムアレイ66の材料の溶融温度以上に加熱し、そしてコイニング面82がステムアレイ66の先端にあてがわれるように下げられる。これはステム66の先端の樹脂が溶融して変形し、キノコ形頭部84のアレイが作られることをもたらす。好ましい実施形態におけるコイニング距離は0.3mmである。
【0038】
図5および図6を参照して記述されたコイニング方法は、着想が単純であるという利点を有する。さらに、多数の小さなフックを持ったフック板を成形する場合、(ステムを受けて成形する複数のキャビティを持ったコイニング板を用いてコイニングする如き)他の方法は、ステムアレイにおけるステムと成形装置のキャビティとの間に正確な位置合わせを必要とする可能性があるので、平板コイニングが極めて実際的で好ましい。
【0039】
フック板の大きさおよび厚みに対してコイニングされるステムの寸法が小さいので、同じようなフック頭部を形成するためにすべてのステムのコイニング距離(すなわちフック頭部を作る場合にコイニング板が越えるステムの先端から下への距離)が、同一ではないとしても、ほぼ同じであることが重要である。不揃いは少なくとも3つの原因から生ずる可能性がある。すなわち(1)堅固な支持体76とコイニング板のコイニング面82とが平行ではない場合、ステムアレイ66の先端もまたコイニング面82に対して平行ではない(図5および図6を参照)。(2)設計によりフック板が異なる厚みの断面を有する場合。(3)成形加工にて生じた変形のため、フック板が異なる厚みの領域を有する場合。
【0040】
図5および図6に示したコイニング方法において、頭部がまだ半溶融状態で接着をもたらす充分な表面張力または他の力を有する可能性があるので、特にステムアレイの寸法が大きくおよび/またはステム密度(しばしばステムの本数/平方インチとして表される)が大きい場合、ステムのコイニングされた頭部がコイニング板に接着する傾向を有しよう。頭部を形成した直後はキノコ形頭部84が溶融状態にあるので、これらキノコ形頭部84はコイニング板78のコイニング面82にくっつく可能性があり、従ってフック板をコイニング板78から分離すると、頭部が損傷を受けたり、それどころか完全に離れてしまう可能性がある。溶液はコイニング板を引き上げる前にフックの温度を冷ますことを可能にすることができるけれども、このための遅れは製造効率を非能率的にする。さらに、コイニング板を分離する前にフックを冷却することは、コイニング板を交互に加熱および冷却する必要があり、各フック板をコイニングするための成形周期が長くなり、しかもコイニング板の加熱を制御するために大きなエネルギー経費(および場合によっては制御経費)を背負い込む。最後に、このコイニング処理にて一般的に用いることができる温度(特にこの好ましい実施形態にて用いられる温度)においては、ポリプロピレン材料が液体に近い状態にあり、離型スプレーを使用しても接合してしまうので、離型スプレーを使うことは実質的にできない。
【0041】
図7は、図5および図6に示したものと同様なコイニングステーションを示しており、類似部材には類似符号が付与されている。加工品である板64と堅固な支持体76との間に配されているのは、圧縮可能な弾性を持つ部材または層86である。弾性層86をシートとして形成することができる。この弾性層86は、コイニングされる加工品の材料よりも大きな弾力性および圧縮性を有する任意の弾性材料から作ることができる。軟質ポリエチレン発泡体(1立方フィート当たり2lbの密度)による10mmの厚さの層が弾性層として使用するのに好適であることが見出された。弾性層を溶融する危険性が少ないケイ素発泡体の層を用いることができる。本発明による望ましい結果を達成するため、発泡体がより硬質であって、その厚みをより大きくすべきであることが理解されよう。従って、この弾性層はフック板62の下で緩衝効果をもたらす。図8を参照すると、コイニング板78がステムアレイ66の材料の溶融温度以上に加熱され、ステムアレイ66の先端にあてがわれる。最初は弾性層86が圧縮し始めるため、弾性層86の弾性抵抗および熱伝達がステム66の頭部の形状を実質的に変え、これによってステムにキノコ形頭部88のアレイが形成されることをもたらすまで、コイニング板の下向きの力と熱伝達とがステム頭部の変形を実質的にもたらすには充分ではない。弾性層86の使用は、堅固な支持体76とコイニング板のコイニング面82とが平行ではないことによってもたらされる可能性があるあらゆる影響を減らす。弾性層86はまた、フック板62の下面のあらゆる空隙を埋める。従って、フック板62の表面に沿ったステム66の頭部は、ポリプロピレンが融点に達する前に、概ねコイニング板と接触しよう。これは、ステムがほぼ同時に頭部を形成することをもたらし、これによってフック板のためのフックを作り出す。これらのキノコ形頭部88は、図5および図6に示すようにコイニングされた場合のキノコ頭部84よりも、さらに均一となろう。
【0042】
特に、熱を用いると共に(フック板62の如き)比較的大きな加工品を用いる場合、弾性層86の使用が望ましいけれども、一般的なコイニング処理においても弾性層は有用であると思われる。
【0043】
フックに対するコイニング板の膠着によってもたらされる可能性がある問題は、ステムアレイ66の先端とコイニング板78のコイニング面82との間に形成シート90を挿入することによって対処することができる。コイニング板78がステム66を形成するために用いられる材料の溶融温度以上に加熱され、次いでコイニング板78がステムアレイ66の先端に押し下げられて頭部88を作る。形成シート90が存在するため、溶融した頭部88はコイニング面82と接触しない。溶融頭部88がシート90の下側に対して膠着する可能性がある。フック板62をコイニング装置74から取り除き、図9に示すように頭部88にまだ置かれているシート90を冷やすことが可能である。頭部88が樹脂の溶融温度以下まで冷えると、図10に示すように頭部88を支持する複数のステム66を持ったフック板62を残したままシート90を取り外すことができる。
【0044】
形成シート90はまた、ステムのための機械的支持を与え、シートの平坦な接触面が頭部の平坦な先端部を作るので、これによって図10aに示すような比較的平坦な上面を持ったフックの頭部を作る。この明細書においては、「キノコ形頭部」または「キノコ形状」という表現をしばしば用いている。この頭部は、一般的なキノコ形の形態にすることができるが、これらは往々にして図10aに示すように先端が平らである。「キノコ形頭部」および「キノコ形状」という表現は、ステムと、ループが装着できる「ラッチ」を形成する半径方向に長い端部、すなわち先端とを持った頭部のあらゆる種々の形状を包含することを意図している。
【0045】
好ましい実施形態においては、ナイロンを含むポリエステルの紡糸不織布が形成シート90として用いられる。形成シート90はまた、これが冷えた場合に収縮が制限されると共に製造作業中に溶融しない繊維強化テフロン(商標)シートの如き、何か別な材料から作ることも可能である。形成シート90を用い、(図9に示すように)コイニング板がないフック上のシートのための冷却時間は、およそ2〜5秒である。樹脂板,鋼板,アルミニウム板および板紙もまた、形成シートとして満足な状態で用いられる。
【0046】
コイニングする場合、コイニング中の一つの設計パラメータがコイニング板78の温度(コイニング温度とも呼称される)およびコイニング板78がステムアレイ66の先端に押し付けられる時間の長さ(コイニング時間とも呼称される)である。好ましい実施形態のため、次のデータがコイニング温度とコイニング時間との間の関係として見出された。
【0047】
【表1】

【0048】
このデータは、図11に図示されている。所定の材料に関し、コイニング時間および温度は、非線形の関係で関連付けられ、コイニング温度が高いほど、必要なコイニング時間は少なくなる。しかしながら、この好ましい実施形態に関し、図11は高温でのコイニング時間の割合は、コイニング温度が175℃を越えると急激に減少するのに対し、温度を170℃未満に下げると、段々と長くなる必要なコイニング時間が急に増大することを示している。少ないコイニング時間を有することは、より多量のフック板を所定時間内にコイニングすることができるので有益であるのに対し、より低いコイニング温度を有することもまた、より均一なフック頭部を得るために有益である。
【0049】
0.125mmから0.25mmの間の厚みを有するガラス繊維強化テフロンのコイニング、すなわち形成シートが、本発明による使用に際して適していることが見出された。コイニングステップの温度にて用いるため、適切な処理を施した紙を使用することができる。薄いコイニングシートを使用した場合、コイニング時間の有効範囲をおよそ0.5秒短縮可能であると予想される。
【0050】
このシステムはまた、断面がさまざまな厚みを持つフック板に対しても用いることが可能である。図12は、フック板と図4aおよび図5のコイニングステーションとにそれぞれ類似したコイニングステーション74でのフック板68を示しており、同様の部材には同様の符号が与えられている。フック板68は厚いベース70を有し、ベース70はこれよりも薄い薄肉ベース部94を含む。従って、ベース部94は、厚いベース70よりもコイニング中にコイニング方向に対してより強固となろう。これを考慮して安定支持体76は対応した突出部96を有している。同様に、弾性層98は、対応して突出すると共に支持する弾性部100を有している。弾性層98およびより高弾性の部分100は、弾性材料の一体部品、または2部品からなるものであってよい。
【0051】
代わりに、図12a図示した如きシステムを用いることができる。図12aは、図12に類似しており、同様な部材には同様な符号が与えられている。フック板68は厚いベース70を有し、ベース70はこれよりも薄い薄肉ベース部94を含む。弾性層98は対応する厚い部分101を有する。弾性層98および厚い弾性部101は、弾性材料の一体部品、または2部品からなるものであってよい。
【0052】
図13を参照すると、コイニング板78がステムアレイ72の材料の溶融温度以上に加熱され、次にステムアレイ72の先端にあてがわれているシート90にあてがわれる。弾性層98および部分100が圧縮し始め、ステムの頭部の無傷な状態を損なうように、ステム72の下の弾性層98または部分100の弾性抵抗が、ステムに対する熱伝達との組み合わせを伴って充分大きくなるまで、ステムの頭部がキノコ形状のフック頭部102に変形することをもたらす。弾性層98および部分100を使用をすることは、厚みが異なるベース70および94の影響を緩和し、それでキノコ形状のフック頭部102は、頭部の大きさおよびフック板からの高さに関してより高い均一性があろう。
【0053】
弾性層のための異なる圧縮および復元特性を持った異なる材料は、コイニング中のフック板に対する支持の異なる度合いをもたらすことが理解されよう。同様に、図9および図10に関する方法に記述されたフック板68は、図14中のキノコ形状のフック頭部102に置かれる形成シート90が冷えることを可能にし、形成シート90が図15中の仕上げられたフック板68を残すように取り除かれる。
【0054】
好ましい実施形態において、ベース70の厚みは1/8"(3.175mm)であり、ベース部94の厚みは1/16"(1.5875mm)である。フック板に対して他の寸法を用いることができることを容易に理解されよう。
【0055】
コイニング中に弾性層を使用することはまた、発生する製造および作業公差も補償する。大きな加工品での公差内の変形は、少なくとも次の原因から生ずる。
・不均一な充填および収縮率を一部にもたらす射出成形中の不均一な圧力分布。
・金型の段階的変形。
・成型中に平行状態から外れる金型片。
・金型それ自体の製造方法に起因した金型の壁部分の厚みの相違。
・成形処理中での金型全体の異なる温度に起因する異なる収縮。
・材料の剪断およびと劣化に起因して処理により引き起こされる材料特性の相違。
・原材料が異なる原材料製造ロットのペレットの混合体からなる場合の如き、異なる原材料特性。
【0056】
小さな射出成形品において、精密金型の公差は3.5mm厚みを持った部品に関して±0.02mm以内であってよい。しかしながら、このような精密成型は、大きな部品、特に大きな部品が大量に作られるような場合には実際的ではない。精密成型の技術は、著しい高圧,関連するセンサの読み取りに対する金型の調整,および一定かつ制御された特性を持つ専用ポリマーの使用の如き、種々のコストが嵩む製造条件を必要とし、精密成型のコストをそれほど精密ではない製造方法よりも上昇させる。従って、寸法が大きなフック板を大量生産するために精密成型を採用することは不経済であって費用が嵩む。
【0057】
図16は、フック板と図4および図5のコイニングステーションとに類似したコイニングステーション74におけるフック板104を示し、同様な部材には同様な符号が与えられている。フック板104は、板64の凹状空隙である製造変則部106を有している。
【0058】
図17を参照すると、コイニング板78はステムアレイ66の材料の溶融温度以上に加熱され、次にステムアレイ66の先端にあてがわれているシート90にあてがわれる。弾性層86が圧縮し始め、ステム66の下の弾性層86の弾性抵抗がステム66の頭部に対する熱伝達を伴って十分に大きくなるまで、ステム66の頭部がキノコ状フック頭部108に変形することをもたらす。ここで、弾性層86が欠陥よりも上のフックシートに支持をもたらす変則部106の領域を埋めることに注意されたい。従って、フックシートに沿った領域が支持され、ここにあるフックは変則部106から離れた領域における近隣のフックが受ける力と同様な圧縮力を受ける。このように、弾性層86の使用は変則部106の影響を和らげ、それでキノコ形フック頭部108はより高い均一性のものとなろう。
【0059】
図9および図10を参照して記述した方法と同様に、フック板104は図18のキノコ形フック頭部108におかれた形成シート90と共に冷却が可能であり、形成シート90は図19の仕上がったフック板104を残すように取り除かれる。
【0060】
変形がフック板の底以外の別な所に発生する可能性がある。例えば、図20は上面に変則部112を持つコイニングされたフック板110を示している。弾性層の使用は変則部112の影響を緩和してより均一な大きさのフック頭部114を作成しよう。
【0061】
概ね、このような変則部は、引け痕の如き鮮明な偏差と対峙するように緩やかで幅がある。(説明の容易さのため、図16〜図19の変則部106は、合理的かつ適切に製造された品物に実際に現われるよりも甚だしく大きく変化するように描かれていることに注意されたい)弾性層は、合理的かつ適切に生産された品物に変則部を製造する影響を緩和するように作用し、これは作成された変則部が目立つ引け痕よりもむしろ緩やかであることを意味する。フック板に形成された変則部が充分目立つ場合、これらの影響を和らげる弾性層の能力が小さくなるか、または極めてわずかとなろう。
【0062】
この発明の詳細な説明にて言及したすべての文献は、これら全体の内容がこの明細書に再現されるように、参照することによってこの明細書に組み入れられる。さらに、出願人は少なくともこの出願が継続中である限り、ここで言及したすべての文献の任意の部分をこの明細書に組み入れるという正当な要求を留保する。
【0063】
ここに記述したあらゆる発明に対して求められる保護の範囲は、特許請求の範囲によって規定される。ここに記述された種々の要素の種々の可能な組み合わせおよび副次的組み合わせが存在することは、この分野の熟練者らによって理解されよう。ここで明白に列挙されていないけれども、これらの組み合わせならびに副次的組み合わせのすべてが本発明者の意図に含まれていると考慮されるべきである。これはまた、この方法の形態およびその要素の組み合わせならびに副次的組み合わせの変更に関しても該当する。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明を具体化したフック板を製造するシステムおよび方法におけるステップのフローチャートである。
【図2】図1の工程にて用いられる直立したステムアレイを持ったフック板を射出成形する射出成形装置の立体投影図である。
【図3】図2の射出成形用成形装置のための射出工程のフローチャートである。
【図4】図3の射出工程を用いて作られたコイニングされていない直立したステムアレイを持つフック板の立体投影図である。
【図4a】コイニングされていない直立するステムアレイを持ったフック板の立体投影図であり、図3の射出工程を用いて作られるフック板は、異なる断面にて異なる厚みがある。
【図4b】図4または図4aのフック板にある代表的なステムの画像である。
【図5】コイニングステーションの立体投影図であり、このコイニングステーションにて図4のフック板が図1の工程で用いられる。
【図6】図4のフック板をコイニングする図5のコイニングステーションの立体投影図である。
【図7】弾性層および形成シートがあるコイニングステーションにおける図4のフック板と図5のコイニングステーションの立体投影図である。
【図8】図4のフック板をコイニングする図7の弾性層および形成シートと図5のコイニングステーションの側面図である。
【図9】所定位置に図7の形成シートがあり、かつ弾性層がある図5のコイニングステーションでのコイニング後における図4のフック板の立体投影図である。
【図10】図7の形成シートが取り除かれ、かつ弾性層がある図5のコイニングステーションでのコイニング後における図4のフック板の立体投影図である。
【図10a】図10aは、本実施形態のコイニング方法によって形成されるような図4のフック板のキノコ形フック頭部の立体投影図である。
【図11】好ましい実施形態のためのコイニング温度(℃)に対するコイニング期間のグラフである。
【図12】弾性層および形成シートがあるコイニングステーションにおける図4aのフック板と図5のコイニングステーションの立体投影図である。
【図12a】別な弾性層および形成シートがあるコイニングステーションにおける図4aのフック板と図5のコイニングステーションの立体投影図である。
【図13】図4aのフック板をコイニングする図12の弾性層および形成シートと図5のコイニングステーションの立体投影図である。
【図14】図12の形成シートがまだ所定位置にあり、かつ弾性層がある図5のコイニングステーションでのコイニング後における図4aの加工品の立体投影図である。
【図15】図12の形成シートが取り除かれ、かつ弾性層がある図5のコイニングステーションでのコイニング後における図4aのフック板の立体投影図である。
【図16】弾性層および形成シートがあり、図2の射出利用により作られる不均一な形状の底を持ったフック板と図5のコイニングステーションの立体投影図である。
【図17】図2の射出装置により作られる不均一な形状の底を持ったフック板をコイニングする図7の弾性層および形成シートと図5のコイニングステーションの立体投影図である。
【図18】図7の形成シートが所定位置にあり、かつ弾性層がある図5のコイニングステーションでのコイニング後に図2の射出装置により作られる不均一な形状の底を持ったフック板の立体投影図である。
【図19】図7の形成シートが取り除かれ、かつ弾性層がある図5のコイニングステーションでのコイニング後に図2の射出装置によって作られる不均一な形状の底を持ったフック板の側面図である。
【図20】図7の形成シートが取り除かれ、かつ弾性層がある図5のコイニングステーションでのコイニング後に図2の射出装置により作られ、その上面に変則部を持ったフック板の側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
概ね平らな基体の上側に基端が連結されたステムの先端に成形頭部を形成する方法であって、
弾性シートの上に基体を配置するステップと、
加熱されたコイニング面によってステムの先端を加熱および加圧し、ステムの先端部を軟化させてステムの先端に成形頭部を形成するステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項2】
ステムの先端を加圧および加熱する前に、形成シートを加熱されたコイニング面とステムの先端との間に配することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
加熱されたコイニング面は、ステムの先端にあてがわれる際に165℃から180℃の間の温度であることを特徴とする請求項2の方法。
【請求項4】
加熱されたコイニング面が0.9から5秒の間、形成シートにあてがわれることを特徴とする請求項3の方法は。
【請求項5】
基体を冷却することが可能であって、形成シートがステムの先端から取り除かれることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
加熱されたコイニング面が0.5から5秒の間、形成シートにあてがわれることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
直立するステムアレイを持ったフック板にフックを製造する方法であって、
フック板の下に弾性層を配するステップと、
直立するステムアレイの先端に対して加熱されたコイニング面をあてがい、直立するステムに拡大頭部を画成するステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項8】
弾性層は加工品と同じ材料から作られていることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
弾性層がケイ素発泡体であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
直立するステムアレイを持ったフック板にフックを製造する方法であって、フック板は第1の厚みの第1の領域とこの第1の厚みよりも薄い第2の厚みの第2の領域とを有し、
第1の領域の下に第3の厚みの第1弾性部材を配するステップと、
第2の領域の下に第4の厚みの第2弾性部材を配するステップと、
加熱されたコイニング面を直立するステムアレイの先端にあてがい、直立するステムに拡大頭部を作るステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項11】
第3の厚みと第4の厚みとが同じであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第1弾性部材および第2弾性部材がケイ素発泡体から作られていることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
第4の厚みが第3の厚みよりも厚いことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項14】
第1弾性部材がフック板の一部であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
第2弾性部材がフック板の一部であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
第1弾性部材と第2の弾性部材とが連結されていることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
直立するステムアレイを持ったフック板にフックを製造するための方法であって、
成形シートを直立するステムアレイの先端に対して配置し、次いで加熱されたコイニング面を成形シートにあてがい、直立するステムの先端に拡大頭部を作成するステップを具えたことを特徴とする方法。
【請求項18】
ステムはその基端が基体の上に連結され、この方法は弾性シートの上に前記基体を配置するステップをさらに具えていることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
コイニング面からフック板および形成シートを相互に除去し、加工品および形成シートを冷却することを可能とし、形成シートを拡大頭部から取り除くステップをさらに具えたことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項20】
加熱されたコイニング面が165℃から180℃の間の温度にあることを特徴とする請求項17に記載に記載の方法。
【請求項21】
加熱されたコイニング面が形成シートに対して0.9から5秒の間、あてがわれることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
加熱されたコイニング面が形成シートに対して0.5から5秒の間、あてがわれることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
直立するステムアレイを持つフック板にコイニング板を用いてフックを製造する方法であって、
形成シートをコイニング板と直立するステムアレイの先端との間に挿入するステップと、
直立するステムの先端にフックをコイニングするステップと、
コイニング板が形成シートに接触しないようにするステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項24】
コイニング板が加熱されて形成シートに押し付けられ、次いで直立するステムの先端に拡大頭部を作るように、直立するステムアレイの先端を押圧することを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
フック板および形成シートを冷却することを可能とし、形成シートを直立するステムから取り除くステップをさらに具えたことを特徴とする請求項23または請求項24に記載の方法。
【請求項26】
形成シートが紡糸不織布から作られていることを特徴とする請求項23または請求項24に記載に記載の方法。
【請求項27】
請求項2,17,23または24に記載の方法にて用いられる形成シートであって、次の材料、すなわち鋼,アルミニウム,紙,繊維強化テフロン,およびテフロンの1つから製造されることを特徴とする形成シート。
【請求項28】
フックを支持するフック板の成形方法であって、
直立するステムアレイを支持するフック板を射出成形するステップと、
フック板を排出するステップと、
ステムアレイの上端に形成シートを配置するステップと、
フック板を弾性層の上に配置するステップと、
ステムの先端に頭部をコイニングするステップと、
フック板および形成シートの冷却を可能にするステップと、
形成シートを取り除くステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項29】
弾性層がフック板の一部分であることを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
形成シートが次の材料、すなわち鋼,アルミニウム,紙,繊維強化テフロンおよびテフロンの1つから製造されることを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項31】
直立するステムアレイを持ったフック板にフックを製造する方法であって、
概ね平らな加熱されたコイニング面を直立するステムアレイの先端に対してあてがい、拡大頭部を直立するステムの先端に作るステップを具えていることを特徴とする方法。
【請求項32】
概ね加熱されたコイニング面をあてがう前記ステップの前に、前記フック板を弾性シートの上に配置するステップをさらに具えたことを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
直立するステムアレイを持ったフック板にフックを製造する方法であって、
ステムアレイの上に形成シートを配するステップと、
形成シートに対して概ね平らな加熱されたコイニング面をあてがい、直立するステムの先端に拡大頭部を画成するステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項34】
直立するステムアレイを持ったフック板にコイニング板を用いてフックを製造する方法であって、
弾性シートの上に前記フック板を配するステップと、
直立するステムの先端にフックをコイニングするステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項35】
加工品の熱変形可能なステムの先端に拡大頭部を形成する方法であって、
ステムから延在し、頭部が形成されるほぼ平坦な上面を有する加工品を用意するステップと、
加工品の下に位置するような大きさに作られ、加工品のほぼ下面全体に亙る支持をもたらすように形成された上面を有する弾性層を用意するステップと、
コイニング装置に加工品と弾性層とを位置決めし、弾性層の上面が加工品の下面に対する前記支持をもたらすように配するステップと、
コイニング装置の加熱面をステムの先端に対し押し付け、頭部を形成するステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項36】
加工品が射出成形樹脂を具えていることを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項37】
コイニング装置の前記加熱面は、樹脂のガラス転移温度と樹脂の溶融温度よりも30℃高い温度との間の温度に加熱されることを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項38】
ステムの温度が樹脂の溶融温度と樹脂の溶融温度よりも30℃高い温度と間となるように、コイニング装置の前記加熱面が加熱されることを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項39】
ステムの温度が樹脂の溶融温度よりも10℃高い温度と、樹脂の溶融温度よりも30℃高い温度と間となるように、特にステムの温度が樹脂の溶融温度よりも約15℃高い温度となるように、コイニング装置の前記加熱面が加熱されることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
樹脂がポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレートおよびナイロンからなるグループから選択される熱可塑性を具えていることを特徴とする請求項36から請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記平坦な上面から延在する頭部の形成前の約1.5mmまでの高さのステムは、このステムの直径が最大で約1mmまでであることを特徴とする請求項35から請求項40の何れかに記載の方法。
【請求項42】
前記高さが約0.5mmから約1.5mmの間にあると共に前記直径が約0.1mmから1mmの間にあるか、前記高さが約0.3mmから約1.5mmの間にあると共に前記直径が約0.3mmから0.9mmの間にあるか、前記高さが約0.5mmから約1.5ミリの間にあると共に前記直径が約0.3mmから0.9mmの間にあるか、前記高さが約0.6から約1.4mmの間にあると共に前記直径が約0.35mmから0.8mmの間にあるか、前記高さが約0.7mmから約1.3mmの間にあると共に前記直径が約0.4mmから0.7mmの間にあるか、前記高さが約0.8mmから約1.2mmの間にあると共に前記直径が約0.45mmから0.65mmの間にあるか、あるいは前記高さが約0.9mmから約1.1mmの間にあると共に前記直径が約0.5mmと0.6mmの間にあることを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項43】
直径に対する高さの割合が約3/1から1/1の間か、または約2.5/1から1.5/1の間か、あるいは約2/1であることを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記高さが約1mmであると共に前記直径が約0.55mmであることを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記ステムは、加工品の前記上面に1平方インチ当たり最大で約2300本までか、あるいは1平方インチ当たり25から2000本の間か、1平方インチ当たり約25から1500本の間か、1平方インチ当たり約25から1250本の間か、1平方インチ当たり約25から1000本の間か、1平方インチ当たり約25から800本の間のステム密度を有することを特徴とする請求項35から請求項44の何れかに記載の方法。
【請求項46】
ステムの前記密度が1平方インチ当たり約50から400本の間にある請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記ステム密度が1平方インチ当たり約150から約300本の間、特に1平方インチ当たり約200から250本の間にあり、前記頭部が面ファスナーシステムのループの係合に適した大きさおよび形状に形成されていることを特徴とする請求項35から請求項44の何れかに記載の方法。
【請求項48】
頭部の形成後のステムは、頭部の形成前の高さの約50パーセントから約90パーセントの間の高さを有することを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項49】
頭部の形成後のステムは、頭部の形成前の高さの約60パーセントから約80パーセントの高さ、特に約70パーセントの高さを有することを特徴とする請求項41から請求項44の何れかに記載の方法。
【請求項50】
加工品の上面と加工品の下面との間の距離が約0.5mmから8mmの間にあるか、約1mmから7mmの間にあるか、約2mmから約6mmの間にあるか、約2mmから5mmの間にあるか、2から約4mmの間にあるか、または約3あるいは約3.5mmであることを特徴とする請求項35から請求項49の何れかに記載の方法。
【請求項51】
前記距離は、頭部の形成前のステムの高さと比較すると、約1から約25の間にあるか、約1から約20の間にあるか、約1から約15の間にあるか、約2から約10の間にあるか、約2から約5の間にあるか、約3約4の間にあるか、あるいは約3.5であることを特徴とする請求項50に記載の方法。
【請求項52】
ステムの先端に対して加熱面を押し付ける前にステムとコイニング装置の加熱面との間に形成シートを介在させるステップさらに具え、このシートはステムに当接する面を有し、この面はステムに対するシートの接着を実質的に妨げる材料からなることを特徴とする請求項35から請求項51の何れかに記載の方法。
【請求項53】
形成シートは、0.1mmから約0.5mmの間か、約0.125mmから0.25mmの間の厚みを有することを特徴とする請求項52に記載の方法。
【請求項54】
形成シートは、ポリエステル,ナイロン,ガラス繊維強化テフロン,テフロンからなる材料のグループから選択される材料を具えていることを特徴とする請求項52または請求項51に記載の方法。
【請求項55】
加工品はベース層を有し、弾性層は室温にて加工品のベース層に対して相対的に可撓性であることを特徴とする請求項35から請求項54の何れかに記載の方法。
【請求項56】
弾性層は、ケイ素発泡体または1立方フィート当たり2ポンドの密度を持った3/8インチの発泡ポリエチレンの弾性を有することを特徴とする請求項35から請求項55の何れかに記載の方法。
【請求項57】
弾性層がケイ素発泡体または発泡ポリエチレンを具えていることを特徴とする請求項35から請求項56の何れかに記載の方法。
【請求項58】
弾性層が約1/4インチから約1/2インチの間にあるか、または約3/8インチの厚みを有することを特徴とする請求項35から請求項57の何れかに記載の方法。
【請求項59】
ほぼ一定の断面および約1から8mmの間の厚みの層と、
この層の主たる上面から概ね交差するように延在し、単一射出成形ステップにて当該層と一体に成形される複数本のステムと
を具え、ステムは約1.5mm以下の高さと約0.3mmから0.9mmの間の直径とを有し、
ステムは前記上面に対して1平方インチ当たり100から2300本の間のステム密度を有することを特徴とする射出成形樹脂の加工品。
【請求項60】
前記上面は少なくとも25平方インチの領域を有することを特徴とする請求項59に記載の加工品。
【請求項61】
領域が約25から約1300平方インチの間か、約100平方インチから約900平方インチの間か、約144から約576平方インチの間であることを特徴とする請求項59または請求項60に記載の加工品。
【請求項62】
ステムは、1平方インチ当たり約50から400本の間のステム密度を有するか、1平方インチ当たり約100から300本の間のステム密度を有するか、1平方インチ当たり約150から300本の間のステム密度を有するか、1平方インチ当たり約200から300本の間のステム密度を有するか、1平方インチ当たり約200から250本の間のステム密度を有するか、1平方インチ当たり25から2000本の間か、1平方インチ当たり約25から1500本の間か、1平方インチ当たり約25から1250本の間か、1平方インチ当たり約25から1000本の間か、1平方インチ当たり約25から800本の間か、1平方インチ当たり約50から400本の間か、1平方インチ当たり約150から約300本の間か、特に1平方インチ当たり約200から250本の間のステム密度を有することを特徴とする請求項59から請求項61の何れかに記載の加工品。
【請求項63】
前記層がほぼ平坦であることを特徴とする請求項59から請求項62に記載の射出成形加工品。
【請求項64】
前記樹脂は、ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレート,ナイロンからなるグループから選択される樹脂を具えていることを特徴とする請求項59から請求項63の何れかに記載の射出成形加工品。
【請求項65】
前記樹脂が約160℃の溶融温度を持つポリプロピレンであり、層が約3mmおよび約4mmのほぼ一定の厚みの平坦な層であり、ステムが約0.7mmから1.2mmの間の高さおよび約0.5から0.6ミリの間の直径を有し、ステムが1平方インチ当たり約200から250本の間のステム密度を有することを特徴とする請求項64に記載の射出成形加工品。
【請求項66】
ステムの先端がエネルギーの印加により永久変形されて面ファスナーシステムのループとの係合のために拡大頭部を形成し、ステムは最大で約13mmまでの高さを有することを特徴とする請求項59から請求項65の何れかに記載の射出成形加工品。
【請求項67】
ステムを支持する層の厚みに対しステムが延在する層の面の領域の割合は、約29000から約185000の間か、約110000から127000の間であり、ベースの最大横寸法が約50インチか、約40インチか、約30インチか、約20インチか、約12インチであることを特徴とする請求項59から請求項66の何れかに記載の射出成形加工品。
【請求項68】
ベースの前記層は概ね平坦でほぼ一定な断面からなり、多角形、特に長方形か正多角形、特に正方形または六角形の形状であることを特徴とする請求項59から請求項67の何れかに記載の射出成形加工品。
【請求項69】
ステムを支持する層の厚みに対し、ステムが延在する層の面の領域の割合が約29000から約185000の間か、約110000から127000の間にあり、ベースの最大横寸法が約50インチか、約40インチか、約30インチか、約20インチか、約12インチであることを特徴とする請求項59から請求項65の何れかに記載の射出成形加工品。
【請求項70】
ベースの前記層は概ね平坦でほぼ一定な断面からなり、多角形、特に長方形か正多角形、特に正方形または六角形の形状であることを特徴とする請求項59から請求項65および請求項69の何れかに記載の射出成形加工品。
【請求項71】
複数本のステムが延在するベース層を持った加工品を製造する方法であって、
請求項59から請求項65および請求項69,請求項70の何れかにて画成されるような加工品の形状のキャビティを相互に画成する2部品の金型を用意するステップと、
射出することにより成形キャビティに溶融樹脂を充填するステップと、
材料が形状安定性を達成する温度まで樹脂を部分的に冷却するか、樹脂が部分的に冷却されるのを可能とするステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項72】
第1および第2の面を持つシートを具えたアンカーシートであって、
前記シートはポリプロピレンから作られると共に0.031インチから0.75インチの間の厚みを有し、
前記第1の面はフックを支持し、このフックはその先端に成形頭部を持ったステムを有すると共にその基端が前記シートに装着され、当該フックは
弾性シートの上に前記シートを配するステップと、
加熱コイニング面によりステムの先端を加熱および加圧し、ステムの先端の一部を軟化させてステムの先端に成形ヘッドの形成をもたらすステップと
を含む処理により形成されていることを特徴とするアンカーシート。
【請求項73】
加工品の熱変形可能なステムの先端に拡大頭部を形成する方法であって、
第1および第2の面を持ったシートを有し、第1の面がそこから立ち上がる一体成形された複数のステムを有する射出成形された加工品を用意するステップと、
ステムに対してエネルギー源を押し付けることにより、第1の面の一部に立ち上がるステムの先端を変形させ、そこに拡大頭部を形成するステップと、
エネルギー源に対して反対の第1の面の一部と反対の第2の面の一部に弾性層を配置し、エネルギー源がステムに対して押し付けられるように加工品の支持をもたらすステップと
を具えたことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図10a】
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【図11】
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【図12】
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【図12a】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2006−518288(P2006−518288A)
【公表日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501400(P2006−501400)
【出願日】平成16年1月29日(2004.1.29)
【国際出願番号】PCT/CA2004/000118
【国際公開番号】WO2004/067268
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(500336421)タック ファスト システムズ ソシエテ アノニム (7)
【出願人】(306011506)
【出願人】(306016109)
【出願人】(306016095)
【出願人】(306016084)
【Fターム(参考)】