説明

プラズマ処理方法

【課題】3次元トランジスタ構造のPolyシリコンゲート側壁の窒素含有シリコン膜をシリコン基板削れを抑制しつつ、所望の形状に加工する方法を提供する。
【解決手段】3次元トランジスタ構造上の窒素含有シリコン膜をプラズマエッチングするために、堆積性の高いガスでエッチングする第1ステップと、堆積成分を除去する第2ステップとを有し、前記第1ステップと前記第2ステップを交互に繰り返すことにより、Polyシリコンゲート電極31の側壁にのみ窒素含有シリコン膜34を残し、かつ、シリコン基板33の削れを抑制するようにエッチング加工する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ処理方法に係り、3次元トランジスタ構造のPolyシリコンゲート電極およびシリコン基板上の窒素含有シリコン膜のプラズマエッチング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の微細化に伴い、従来のトランジスタ構造ではゲート長の縮小に伴うソースードレイン間の短チャネル効果が無視できなくなり、Finと呼ばれるソース,ドレイン電極をゲート電極側壁に設ける3次元トランジスタ構造が用いられるようになった。
【0003】
一般的な3次元トランジスタではPolyシリコンゲート電極側壁に窒素含有シリコン膜が残った状態で、ゲート電極に交差するFin部にイオン打ち込みを行いソース,ドレイン電極を形成する。この際にFin部に窒素含有シリコン膜が残った状態の場合、イオン打ち込み方向の制限もしくは均一なイオン打ち込みが困難となる問題が発生する。また、Fin部の窒素含有シリコン膜残渣を低減するために過剰なエッチングをした場合にはゲート電極間のシリコン基板およびシリコンを材料としたFin自身が消耗し、所望のトランジスタ性能が得られない問題もある。
【0004】
このプロセスでは、ゲート電極側壁に窒素含有シリコン膜を形成するために予めゲート電極周辺およびFin上に一様に成膜された窒素含有シリコン膜をゲート電極の側壁部のみ、所望の高さおよび厚みとしFin周辺の窒素含有シリコン膜を除去するものである。さらに、この処理の際にシリコン基板およびシリコンを材料としたFin自身の消耗を抑制する加工方法でもある。従来よりシリコン基板と窒素含有シリコン含有膜の高選択加工については種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1には被処理膜加工時に弗素系反応成分と、H2O又はOH基含有化合物とを含む処理ガスの含有率をエッチングの進行に応じて変化させてシリコンとシリコン含有膜の高選択性を得ることを特徴とした方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−246331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来技術では、被処理膜が特徴的な構造上に形成されている場合に対しては配慮が不十分である。Polyシリコンゲート電極側壁の窒素含有シリコン膜の高精度加工のためには、ゲート電極周辺部とFin部の窒素含有シリコン膜のエッチングレートの調整および窒素含有シリコン膜とシリコン基板の高選択性の制御が必要となる。
【0007】
この際に、窒素含有シリコン膜の加工時にシリコンの削れ抑制のため、CH22やCH3Fのような弗素に対して炭素の比率が高いガスと酸素を含む混合ガスプラズマを用いられることが多いが、この場合プラズマ中の弗素量低下により、被処理膜である窒素含有シリコン膜表面に炭素を含んだポリマーが堆積し、窒素含有シリコン膜のエッチングが妨げられやすい。ポリマー抑制のために酸素流量を増加させると、窒素含有シリコン膜のエッチングが進行するとともにシリコンの削れ量も増加し、選択性が低下する。これらのことから窒素含有シリコン膜のエッチングが進行しつつ、シリコンの削れ量が抑制できる酸素流量を選択すると窒素含有シリコン膜表面に不均一にポリマーが付着し、側壁荒れ残渣が発生しやすい。酸素の代わりにN2,NO,NO2のようなガスを用いた場合も同様の現象が発生する。ポリマー除去を目的に特許文献1に記載されているような窒素含有シリコン膜およびシリコンと選択性の高い放電を行うと窒素含有シリコン膜の表面が酸化し、窒素含有シリコン膜と選択性の高い膜に変質することから残渣となる可能性がある。さらに3次元トランジスタのような構造ではPolyシリコンゲート電極上のような開口部とゲート電極間のようなアスペクト比の高い狭スペース間では炭素を含んだポリマーの堆積状態のパターン間差からエッチングレートが必ずしも同様でないため、構造に依存して前記のようなシリコン削れ、残渣のような現象が顕著に発生しやすい。本体策のために被処理膜エッチングを複数Stepに分けて酸素流量等をStep毎に変化させることも一般的であるがパターン間差の調整が困難である。Step間の放電中断による被処理膜上に過剰な炭素を含んだポリマーの堆積,その他エッチングの阻害となるガスの付着が発生することが要因のひとつである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、3次元トランジスタ構造上の窒素含有シリコン膜をプラズマエッチングするプラズマエッチング方法において、前記プラズマエッチング方法は、堆積性の高いガスでエッチングする第1ステップと、堆積成分を除去する第2ステップとを有し、前記第1ステップと前記第2ステップを交互に繰り返すことを特徴とするプラズマエッチング方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、Polyシリコンゲート電極側壁のおよびFinパターンを窒素含有シリコン膜を残渣なく、所望の形状に形成することができると共に、シリコン基板の削れを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明における処理室の構成を説明する断面図。
【図2】本実施例におけるプロセスフローを説明する図。
【図3】本実施例におけるN2流量と窒素含有シリコン膜のエッチングレートの関係を説明する図。
【図4】本実施例における加工例を説明する図。
【図5】本実施例における第1ステップの処理時間とポリマー堆積量および窒素含有シリコン膜の側壁荒れ・残渣発生の相関のモデルを説明する図。
【図6】本実施例における第1ステップの処理時間とポリマー堆積量および窒素含有シリコン膜の側壁荒れ・残渣発生の改善事例のモデルを説明する図。
【図7】第1ステップの処理時間と窒素含有シリコン膜34の残りの膜厚の相関モデルを説明する図。
【図8】第1ステップの処理時間とESC電流の相関モデルを説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本願発明を添付図面を参照しながら説明する。図1は本願発明に使用したプラズマ処理装置の断面である。プラズマ処理装置は、真空処理室1と、この真空処理室内に設けられウエハ3を保持するウエハ裁置面を備えた下部電極2と、この下部電極に対向して設けられプラズマと接する部分が導電性材料からなる上部電極9と、この上下の電極に対する高周波電源部と、磁場形成手段と、処理ガス供給系等を有している。下部電極2のウエハ裁置面の周縁には、フォーカスリング4が設けられている。磁場形成手段はヨーク5と、コイル6で構成されている。処理ガス供給手段はガス供給系10と、ガス分散板8とを有している。真空処理室1にはこの真空処理室を減圧排気する真空ポンプが接続されている。高周波電源部は、アンテナ7と、第1高周波電源11と、第1整合器12と、第2高周波電源13と、第2整合器14と、フィルタ回路15と、第3高周波電源16と、第3整合器17と、アンテナ外周リング18と、アンテナ蓋部21と、フィルタ回路22と、フィルタ回路25とを有している。また、下部電極2にはフィルタ回路23を介して、静電チャック電源24が接続されている。下部電極2は可動式であるために保護カバーとして下部電極上カバー27,下部電極下カバー28が設置されている。プラズマと接する真空処理室1の側壁部は内外の二重壁構造となっており、側壁部の外壁は金属材料例えばアルミニウムで構成され、側壁部の内壁は耐プラズマ性保護膜で構成されている。ウエハ3はゲートバルブ29,プロセスバルブ26を通り下部電極2に設置される。
【0012】
上記のように構成された装置において、真空処理室1の内部を減圧した後、ガス供給系10によりエッチングガスを真空処理室内に導入し所望の圧力に調整する。磁場形成手段のコイル6とヨーク5により真空処理室1内の下部電極2と上部電極9間には磁場が形成される。そして、高周波電源部の第1高周波電源11により発振された、例えば周波数200MHzの高周波電力を、アンテナ7及びアンテナ外周リング18を介して真空処理室1に導入する。処理室内1に導入された高周波電力による電界は、処理室内に形成された磁場との相互作用により、処理室内に高密度プラズマを生成する。特に、電子サイクロトロン共鳴を起こす磁場強度(例えば、プラズマ生成用の高周波電源の周波数が200MHzの場合は約70G)を処理室内の下部電極2と上部電極9間に形成した場合、効率良く高密度のプラズマを生成することができる。
【0013】
本構成の装置では、200MHzの第1高周波電源11によって主としてプラズマを生成し、第3高周波電源16によってプラズマ組成あるいはプラズマ分布を制御し、第2高周波電源13によってプラズマ中のイオンがウエハへ入射するエネルギーを制御している。
【0014】
また、静電チャック電源24により直流電圧が数百Vかけられることによりウエハをウエハ設置面に静電吸着させる。図1に示すように搬送によりゲートバルブ29,プロセスバルブ26を開きウエハ3を下部電極2のウエハ設置面上に設置し、上述のようにプラズマを生成した後、第3高周波電源16より上部電極9へ、第2高周波電源13より下部電極2へ、それぞれ高周波電力が供給されウエハ3にエッチング処理が行われる。上部電極9には石英窓51が配設され光ファイバ52と分光器50が順次介設されている。分光器で得られた情報は、エッチング装置に配設された制御PCの記録媒体に格納される。エッチング処理中に石英窓51を通して入射するプラズマ光を分光器50で分析し、ウエハ表面被膜の物質特有の波長領域の光を制御PCで解析することで被膜の残膜厚を算出し、エッチング処理の制御ができる。また、フィルタ回路23はエッチング処理中にプラズマからウエハを介して流れ込むESCの電流をモニタリングすることができる。
【0015】
<実施例1>
以下に図2〜図5を用いて説明する。本実施例は、Finと呼ばれるソース,ドレイン電極をゲート電極側壁に設ける3次元トランジスタ構造上の窒素含有シリコン膜の加工例である。加工前の3次元トランジスタ構造は図2(1)に示すようにシリコン基板33上にPolyシリコンゲート電極31とFin32で構成されたパターン上に、図2(1)窒素含有シリコン膜34が成膜されている。2ステップ以上の処理ステップを有した加工方法で第1のステップとして窒素含有シリコン膜エッチングに対してシリコンと選択比が高い堆積性が高いステップと、第2のステップとしてシリコンと選択比が高く堆積物の除去が可能なステップを繰り返すことにより、図2(3)に示すようにPolyシリコンゲート電極31の側壁にのみ窒素含有シリコン膜34を残し、かつ、シリコン基板33の削れを抑制するようにエッチング加工するものである。
【0016】
図2(1)に示すエッチング加工前の状態はPolyシリコンゲート電極31の膜厚:120nm、Fin32の膜厚:40nm、Polyシリコンゲート電極間のスペースは60nm上に窒素含有シリコン膜34が15nm、一様に成膜されている。成膜が完了した被処理基板であるウエハ3は下部電極2上に載置される。
【0017】
図2(3)に示す窒素含有シリコン膜34のエッチングでは、第1ステップとして例えば処理圧力1Pa,第1高周波電源11の電力600W,第3高周波電源16の電力800W,第2高周波電源13の電力80W,CH3F(10SCCM)N2(200SCCM)の混合ガスプラズマによって窒素含有シリコン膜34エッチングを行う。また、第1ステップのエッチング量は窒素含有シリコン膜34の膜厚の5倍相当のエッチング量とする。本実施例として、CH3Fガスを用いたが、CH22ガス,CHF3ガスを代用しても良い。また、CH3FガスとN2ガスの混合ガスに希ガスのAr,Xeを添加しても良い。第2ステップとして例えば処理圧力4Pa,第1高周波電源11の電力800W,第3高周波電源16の電力0W,第2高周波電源13の電力0W,NH3(500SCCM)のプラズマによって窒素含有シリコン膜34上の堆積物を除去する。また、第2ステップのエッチング量も第1ステップのエッチング量と同等にする。第2ステップに用いるガスとして、NH3ガス以外にN2ガスも用いることが可能である。これらの第1ステップと第2ステップを順次n回繰り返す。この場合、n回の第1ステップのエッチング量の総和は窒素含有シリコン膜34の膜厚の5倍相当のエッチング量とする。また、n回の第2ステップのエッチング量の総和はn回の第1ステップのエッチング量の総和と同等にする。第1ステップでのCH3Fガスに対するN2ガス流量は図3に示すように3次元トランジスタ構造に依存したパターン間のエッチングレート差を低減できる流量を選択した。これはパターン間のエッチング量を一定にすることで局部的にシリコン基板等へ、オーバーエッチングをかけることを防ぐためである。オーバーエッチングとは、前述のパターン間差や段差部の窒素含有シリコン膜34のエッチング残りを防止するための追加エッチングのことである。
【0018】
図4(a)(b)(c)に窒素含有シリコン膜34が成膜されている3次元トランジスタ構造において、窒素含有シリコン膜34のエッチング処理が完了するまで第1ステップでエッチングし、その後、第2ステップを実施した場合の事例を示す。図4(a)が処理後の形状でA−A′断面を(⇒)方向から見た結果が図4(b)、B−B′断面を(→)方向から見た結果が図4(c)となる。この場合、Polyシリコンゲート電極31側面の窒素含有シリコン膜34は図4(b)に示すとおり側壁荒れが顕著となった。また、図4(c)でもPolyシリコンゲート電極31側面の窒素含有シリコン膜34は縦筋の側壁荒れが顕著になることがわかった。さらにPolyシリコンゲート電極とFinが交差する部分は窒素含有シリコン膜の残渣35が発生した。
【0019】
上記では窒素含有シリコン膜34のエッチング処理を第1ステップと第2ステップを各々1回ずつ実施したが、第1ステップと第2ステップを順次、2回繰り返し、第1ステップの2回分のエッチング量が窒素含有シリコン膜34の膜厚の5倍相当とした。また、第2ステップの2回分のエッチング量は、2回分の第1ステップのエッチング量と同等にした。その結果、第1ステップと第2ステップが各々1回の時に顕著に見られた窒素含有シリコン膜34の側壁荒れ、および窒素含有シリコン膜の残渣35の低減が見られた。同様に第1ステップでの1回の処理量を少なくし、第2ステップと交互に処理することを繰り返すことで、窒素含有シリコン膜34の側壁荒れ、および窒素含有シリコン膜の残渣35は更に低減する結果となった。この現象を図5および図6のモデル図にて説明する。図5に示すように第1ステップ処理中に窒素含有シリコン膜34上に堆積し、エッチングを阻害するポリマーの堆積量が増加傾向であると、あるしきい値を超えることで窒素含有シリコン膜34側壁荒れ、および窒素含有シリコン膜の残渣35が発生することから、図6に示すようにしきい値を越える前に第1ステップを一旦中止し、第2ステップでポリマーの堆積を初期状態に戻すことで両者を改善できたと判断した。
【0020】
また、窒素含有シリコン膜の残渣35低減により、残渣除去のためのオーバーエッチング量を低下することが可能となり、パターン内のシリコン露出部のオーバーエッチング量も同様に低下させることができた。これによりシリコンの削れ量を抑制できることも確認できた。
【0021】
<実施例2>
実施例1では窒素含有シリコン膜34のエッチング処理を第1ステップと第2ステップを予め設定した時間を複数回ずつ実施したが、真空処理室1でのエッチング処理枚数により真空処理室1内の残留ガスや真空処理室1側壁の堆積物の付着状態が変化するため、同一処理時間を繰り返す制御のみではエッチングプロセスが不安定となりやすい。そのため、前記ウエハ表面被膜である窒素含有シリコン膜34の物質特有の波長領域の光を制御パソコンで解析する窒素含有シリコン膜34の残膜厚を算出する手段にて、第1ステップの処理時間を管理することが望ましく、エッチングプロセスをより安定化させることができる。窒素含有シリコン膜34の残りの膜厚はプラズマ発光を光学的分析手段で逐次計測,分析し算出される。この際、図7に示すような窒素含有シリコン膜34の残りの膜厚の計算値は予め準備しておいた、プラズマ発光と残りの膜厚の相関モデルと比較され、著しく相関モデルから外れた場合(今回の実施例では相関モデル値に対して>±10%と規定)に窒素含有シリコン膜34が堆積物によりエッチングの進行を阻害されていると判断し、第2ステップに切り換えて一定時間、堆積物の除去を行った。その後、同様に第1ステップのプラズマ発光の分析結果と残りの膜厚の相関モデルの比較から第2ステップへの切り換えタイミングを決定し、これらの第1及び第2ステップを繰り返すことで窒素含有シリコン膜34のモニタ部の残りの膜厚が無くなるまでエッチングを継続する。これにより、シリコン削れと窒素含有シリコン膜の残渣35の低減を両立できた。
【0022】
<実施例3>
次に実施例2では第1ステップのプラズマ発光の分析結果と残りの膜厚の相関モデルの比較から第2ステップへの切り換えタイミングを決定する手法を用いたが、実施例3では、ウエハを介して流れ込むESCの電流にて、第1ステップと第2ステップへの切り換えタイミングを決定する手法を図8を用いて説明する。被処理膜である窒素含有シリコン膜34表面のエッチングの阻害要因となる堆積物の付着状況に応じてESC電流の値は異なる。本実施例ではESC電流の変化をモニタし、予め設定したしきい値を超えた場合に第2ステップに切り換えて堆積物の除去を行った。その後、再度、第1ステップと第2ステップを繰り返し、窒素含有シリコン膜34が所望の状態になるまでエッチング処理を行った。これにより、シリコン削れと窒素含有シリコン膜の残渣35の低減を両立できた。
【0023】
本発明は、半導体デバイスの試験サンプルについて最適化を行ったプロセス条件であり、3次元トランジスタ構造上の窒素含有シリコン膜の加工方法については、本発明条件に限られたものではない。
【0024】
本発明は、3次元トランジスタ構造上の窒素含有シリコン膜の加工方法について記載したが、それに限るものではなく、半導体デバイス製造工程において穴や溝を加工し、その加工部の構造体が窒素含有シリコン膜からなるプロセスにおいては、本発明の方法が適応可能であり、例えばエッチバック工程やハードマスク加工工程などにも応用することができる。
【0025】
尚、本発明は、電子サイクロトロン共鳴(ECR)を用いるプラズマエッチング装置を使用したが、プラズマの生成方法の如何に関わらず適用可能であり、例えば、ヘリコン波エッチング装置,誘導結合型エッチング装置,容量結合型エッチング装置等によって実施しても同等の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0026】
1 真空処理室
2 下部電極
3 ウエハ
4 フォーカスリング
5 ヨーク
6 コイル
7 アンテナ
8 ガス分散板
9 上部電極
10 ガス供給系
11 第1高周波電源
12 第1整合器
13 第2高周波電源
14 第2整合器
15,22,23,25 フィルタ回路
16 第3高周波電源
17 第3整合器
18 アンテナ外周リング
21 アンテナ蓋部
24 静電チャック電源
26 プロセスバルブ
27 下部電極上カバー
28 下部電極下カバー
29 ゲートバルブ
31 Polyシリコンゲート電極
32 Fin
33 シリコン基板
34 窒素含有シリコン膜
35 窒素含有シリコン膜の残渣
50 分光器
51 石英窓
52 光ファイバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元トランジスタ構造上の窒素含有シリコン膜をプラズマエッチングするプラズマエッチング方法において、
前記プラズマエッチング方法は、堆積性の高いガスでエッチングする第1ステップと、
堆積成分を除去する第2ステップとを有し、前記第1ステップと前記第2ステップを交互に繰り返すことを特徴とするプラズマエッチング方法。
【請求項2】
請求項1記載のプラズマエッチング方法において、
前記第1ステップのガスとして、CHxFyガスとN2ガスとArまたはXeの混合ガスを用いることを特徴とするプラズマエッチング方法。
【請求項3】
請求項1記載のプラズマエッチング方法において、
前記第2ステップのガスとして、NH3ガスもしくは窒素ガスの少なくとも一つガスを用いることを特徴とするプラズマエッチング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−211135(P2011−211135A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−80063(P2010−80063)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】