説明

ベンズイミダゾール誘導体及びその医薬用途

本発明は、ナトリウム依存性ヌクレオシド輸送体2活性阻害作用を発現し、血漿尿酸値異常に起因する疾患に有用な、下記式(I)で表されるベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそのプロドラッグを提供する。本発明の化合物は、痛風、高尿酸血症、尿路結石、高尿酸性腎症等の予防または治療に有用である。
式中、nは1又は2;R及びRはH、ハロゲン原子、シアノ基、置換可アルキル基、置換可アリール基等;RはH、ハロゲン原子、置換可アルキル基等;R及びRはH、ハロゲン原子、OH等;R及びRはH又はOH;RはF又はOHを示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、医薬品として有用なベンズイミダゾール誘導体に関するものである。
更に詳しく述べれば、本発明は、ナトリウム依存性ヌクレオシド輸送体2(以下CNT2という)阻害活性を有し、血漿尿酸値異常に起因する疾患の予防又は治療薬として有用な、ベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグに関するものである。
【背景技術】
尿酸はヒトにおけるプリン体の最終産物であり、性、年齢を問わず、血漿中の尿酸溶解濃度が7.0mg/dLを正常上限とし、これを超えるものを臨床的に高尿酸血症と定義している。高尿酸血症は成人の男性に多く、プリン体代謝に関与する遺伝的要因と高エネルギー食、高核酸食の摂取といった二次的要因との複合の結果生じると考えられている。高尿酸血症の状態が持続すると関節内または関節周囲に尿酸塩の結晶が沈着して関節炎を発症するリスクが高くなる。このような関節炎を発症した症状を痛風といい、関節炎を痛風発作という。高尿酸血症の病型は、尿酸の産生量が増加する尿酸産生過剰型、尿中の尿酸排泄量が低下する尿酸排泄低下型および両者が混在した混合型に大別される(例えば、高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第1版(2002)(以下、治療ガイドラインという)、p.12−22;及び診断と治療,第90巻,第2号,p.186−191(2002)参照)。
高尿酸血症や痛風の予防または治療においては血漿尿酸値を一定水準以下にコントロールして痛風関節炎の発症を防止することが基本であり、この痛風関節炎の発症は、血漿尿酸値を4.6〜6.6mg/dLにコントロールしたときが最も発症率が低いとされている。従来、高尿酸血症や痛風の治療には、尿酸合成阻害薬のアロプリノールまたは尿酸排泄促進薬のプロベネシド、ブコローム、ベンズブロマロンなどを用いた血漿尿酸レベルの改善が行われている。また、痛風発作時の治療においては、コルヒチンなどの鎮痛発作治療薬、インドメタシン、ナプロキセン、フェンブフェン、プラノプロフェン、オキサプロジンなどの非ステロイド性抗炎症薬および副腎皮質ステロイドが用いられている(例えば、前記治療ガイドラインp.23−45参照)。
尿酸合成阻害薬であるアロプリノールは、中毒症候群(過敏性血管炎)、スティーブンス・ジョンソン症候群、剥離性皮膚炎、再生不良性貧血、肝機能障害などの副作用がある。また、尿酸排泄促進薬は腎不全患者には使えないという制約があり、さらに、プロベネシド、ブコロームやベンズブロマロンは、胃腸障害や尿路結石などの副作用を発現し、特に、ベンズブロマロンは、特異体質患者の場合、劇症肝炎を起こすこともある(例えば、前記治療ガイドラインp.32−33参照)。
このような従来の治療薬の問題点を解決できるような副作用の少ない新しい予防治療薬、特に、治療方法の選択枠を広げるという意味から、従来の治療薬とはメカニズムの異なった新しい予防治療薬が望まれている。
高尿酸血症は、過食、高プリン・高脂肪・高タンパク食嗜好、常習飲酒、運動不足などの生活習慣によって引き起こされ、また、肥満、高血圧、糖・脂質代謝異常などとも深く関係することから、生活習慣の是正を目的とした非薬物療法としての生活指導の役割は大きい。その中においてもプリン体の過剰摂取制限を行う食事療法は重要な位置を占めているが、この食事療法および生活習慣の改善は持続することが困難で、成功しないことも多い。
従来の尿酸合成阻害薬または尿酸排泄促進薬とは作用が異なり、食事療法の一環としてまたは食事療法に代えて用いられるものとして、プリン体消化吸収調節薬が提案されている(例えば、特開2001−163788号公報参照)。当該公報記載の発明は、キトサンを含む、ヒトに対するプリン体消化吸収調節剤であるが、投与量が2〜2000mg/kg/日と比較的高用量であり、さらに、飲料または食品の形態で投与するとされているように、食事療法の補助的な使用を主とするものである。また、この公報に記載された発明の他に、キトサンまたは食物繊維を有効成分とする高尿酸血症改善剤及び改善用食品も開発されている(例えば、特許第2632577号公報参照)。これらの公報記載のキトサンまたは食物繊維の作用は明確ではないが、高分子であるキトサンまたは食物繊維にプリン体が結合または吸着されることにより、プリン体の吸収が抑制され、尿酸の産生が低下するものと推測される。
ヒトにおける核酸の消化吸収経路については、腸管内において、摂取した核酸および核タンパク質から核酸が放出され、この核酸が、リボヌクレアーゼ、デオキシリボヌクレアーゼおよびポリヌクレオチダーゼによってモノヌクレオチドへと分解される。さらに、モノヌクレオチドがヌクレオチダーゼおよびホスファターゼによってヌクレオシドに分解され吸収される経路が主経路と考えられている。このうち吸収されたプリンヌクレオシドが尿酸に変わると考えられている(例えば、ハーパー・生化学 原書25版訳、p.417(2001参照)。この経路以外に、プリンヌクレオシドが分解されてプリン塩基を生成した後に吸収される経路、あるいは食物に含まれるプリン塩基が直接吸収される経路なども考えられるが、これらの経路については未だ詳細な解明がなされていない。
腸管内でのヌクレオシドの取り込みにはヌクレオシド輸送担体と呼ばれる膜タンパク質が関与している。哺乳類の細胞には、この輸送担体としては、ヌクレオシドの濃度差によって取り込む平衡化(Equilibrative)輸送体(以下ENTという)および細胞内外のイオン濃度差を利用するナトリウム依存性ヌクレオシド輸送体(以下CNTという)が存在している(例えば、Membrane Transporters as Drug Targets,p.318−321(1999)参照)。ヒトのヌクレオシド輸送担体について、これまで、ENTについては、タイプ1(以下ENT1という)およびタイプ2(以下ENT2という)の2つのタイプが同定され、クローニングされている(例えば、NATURE MEDICINE,Vol.3,No.1,p.89−93(1997);及びThe Journal of Biological Chemistry,Vol.273,No.9,p.5288−5293(1998)参照)。また、CNTについては、タイプ1(以下CNT1という)、タイプ2(上記CNT2)およびタイプ3(以下CNT3という)の3タイプが同定、クローニングされている(例えば、American Journal of Physiology Cell Physiology,Vol.272,p.C707−C714(1997);American Journal of Physiology Renal Physiology,Vol.273,p.F1058−F1065(1997);The Journal of Biological Chemistry,Vol.276,No.4,p.2914−2927(2001)参照)。
これらの輸送担体の分布および特性についてもある程度確認されている。ENTは、ENT1、ENT2共にヒト正常組織において広く発現しており、プリン、ピリミジンヌクレオシド両方を輸送する。機能的には、ニトロベンジルチオイノシン(nitrobenzylthioinosine、以下、NBMPRという)による阻害に対する感受性が異なっており、ENT1は低濃度のNBMPR(IC50<5nM)でも顕著に阻害され、ENT2はNBMPRによって阻害されにくく、高濃度のNBMPR(IC50>1μM)によってのみ阻害される(例えば、Membrane Transporters as Drug Targets,p.316−318(1999)参照)。
一方、CNTに関しては、CNT1はピリミジンヌクレオシドとアデノシンを取り込み、ラットにおいて、空腸、腎臓においてメッセンジャーRNA(以下m−RNAという)の発現が認められている。CNT2はプリンヌクレオシドとウリジンを取り込み、ヒトにおいて、心臓、肝臓、骨格筋、腎臓、腸などを含む臓器に多種類のm−RNAの発現が認められている。CNT3は最近クローニングされているが、プリン、ピリミジンヌクレオシド両方を取り込み、ヒトにおいて、骨髄、膵臓、腸、乳腺にm−RNAの発現が確認されている。また、機能的には、全てのCNTはNBMPRによって影響を受けないことが確認されている(例えば、The Journal of Biological Chemistry,Vol.276,No.4,p.2914−2927(2001);及びMembrane Transporters as Drug Targets,p.327−332(1999)参照)。
また、これまでの腸管における輸送メカニズムの研究において、CNTを介して粘膜(mucosal)側からヌクレオシドが取り込まれ、ENTを介して漿膜(serosal)側からヌクレオシドが輸送されていることが示されている(例えば、Gastrointestinal transport,molecular physiology,p.334−337(2001)参照)。しかしながら、ヒトの腸管、特に小腸におけるヌクレオシド吸収における輸送担体の関与については詳細に解明されていない。
一方、特開2001−163788号公報および特許第2632577号公報において、プリン体の吸収を抑制することにより血漿尿酸値が低下することが示されており、また、その外にも、ヒトにおいて、食物由来のプリン体の摂取制限を行うことにより血漿尿酸値が低下することも確認されており、腸管から吸収されたプリンヌクレオシドから生成した尿酸は血漿尿酸濃度に反映されている(例えば、Proceedings of the Nutrition Society,Vol.41,p.329−342(1982)参照)。従って、腸管からのプリンヌクレオシド吸収を効果的に抑制することにより血漿中の尿酸値を調整することができる。
これまで、ヌクレオシド輸送担体の阻害薬としては、ジピリダモールの他、いくつかの化合物が報告されている(例えば、特開平6−247942号公報、特表2002−504134号公報、特表2001−517226号公報参照)。これらの阻害薬はいずれもENT阻害薬であり、主として、心臓保護、疼痛治療、抗腫瘍薬の作用強化薬などとして用いられている。一方、CNT阻害薬についてはこれまでこのような報告は全くされていない。更に、CNT2阻害活性を有する化合物が腸管におけるプリンヌクレオシド吸収を効果的に抑制でき、血漿尿酸値異常に起因する疾患の予防または治療薬として有用であることは全く報告も示唆もされていない。
また、配糖化ベンズイミダゾール誘導体としては、L−リボースが配糖化したベンズイミダゾール誘導体が、ヘルペスウイルスなどによるウイルス感染の予防又は治療や冠動脈の再狭窄の予防又は治療に有用であることは報告されている。しかしながら、D−リボースが配糖化したベンズイミダゾール誘導体については全く報告されていない。また、配糖化ベンズイミダゾール誘導体が、痛風や高尿酸血症などの血漿尿酸値異常に起因する疾患の予防または治療に有用であることは全く報告も示唆もされていない(国際公開第WO97/25337号パンフレット、米国特許第6,204,249号明細書、米国特許第6,617,315号明細書等参照)。
【発明の開示】
本発明者らは、ヒトの腸管におけるヌクレオシド吸収について鋭意研究を行った結果、ヒトの腸管、特に上部小腸においては、CNT2が最も多く分布していることを見出し、また1位にD−リボース等が配糖化し、かつ2位に種々の置換基を有していてもよいフェニルアルキルアミノベンズイミダゾール誘導体がCNT2阻害活性を有しており、CNT2を阻害することによりプリンヌクレオシドの体内吸収が抑制されることを見出した。このように、CNT2はプリンヌクレオシドの吸収に深く関与しており、CNT2を阻害することにより血漿中の尿酸値を低下させることができることから、CNT2阻害活性を有する上記のベンズイミダゾール誘導体が、従来の治療薬とは全く異なるメカニズムによる、新規な血漿尿酸値異常に起因する疾患の予防または治療薬となり得ることを見出し、本発明をなすに至った。
本発明者らはヒトCNTのcDNAのクローニングを行い、先ず、ヒト組織におけるCNTの分布パターンを解析したところ、ヒト小腸においては、CNT2が多量に発現していることを確認した。更に、消化管の各部位における分布パターンについて解析を行った結果、CNT1は下部小腸の空腸および回腸に多く発現しており、CNT2は上部小腸の十二指腸で最も発現量が多く、次いで空腸で発現量が多いことを確認した。
本発明者らは、更に研究を進め、CNT2阻害活性を有する化合物を探索した結果、ヒトCNT2遺伝子導入COS7細胞を用いた実験において、下記一般式(I)で表されるベンズイミダゾール誘導体が、強力なアデノシン取り込み阻害活性を示すことを確認した。また、ラットを用いたプリン体負荷試験において、血漿尿酸値上昇を有意に抑制することを確認した。それ故、下記一般式(I)で表されるベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグは、優れたCNT2阻害活性を発現し、血漿尿酸値上昇を顕著に抑制することから、血漿尿酸値異常に起因する疾患の予防又は治療薬として有用であることが判った。
即ち、本発明は、
〔1〕一般式(I)で表されるベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ:

式中、
nは、1又は2であり、
及びRは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基群αから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(A)〜(C)、置換基群α及びβから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(D)〜(G)、又は下記置換基(H)〜(M)であり、
は、水素原子、ハロゲン原子、置換基群αから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(A)〜(C)、又は下記置換基(H)〜(M)であり、
(A)C1−6アルキル基;
(B)C2−6アルケニル基;
(C)C2−6アルキニル基;
(D)C3−8シクロアルキル基;
(E)3〜10員環のヘテロシクロアルキル基;
(F)C6−10アリール基;
(G)5〜10員環のヘテロアリール基;
(H)OR
(I)SR
(J)NR10
(K)COOR11
(L)CONR1213
(M)NHCOR14
(基中、R〜R14は、独立して、水素原子、又は置換基群αから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(N)〜(P)、又は置換基群α及びβから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(Q)〜(V)である
(N)C1−6アルキル基;
(O)C2−6アルケニル基;
(P)C2−6アルキニル基;
(Q)C3−8シクロアルキル基;
(R)3〜10員環のヘテロシクロアルキル基;
(S)3〜10員環の含窒素ヘテロシクロアルキル基の4級塩;
(T)C6−10アリール基;
(U)5〜10員環のヘテロアリール基;
(V)5〜10員環の含窒素ヘテロアリール基の4級塩)
及びRは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、C1−6アルキル基又はC1−6アルコキシ基であり、
及びRは、独立して、水素原子又は水酸基であり、
は、フッ素原子又は水酸基である。
但し、R、R及びRの中少なくとも1つは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、C1−6アルコキシ基、NH及びCOOHから選択される基ではない。
〔置換基群α〕
(a)ハロゲン原子;
(b)シアノ基;
置換基群γから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(c)〜(h)、又は下記置換基(i)〜(v):
(c)C3−8シクロアルキル基;
(d)3〜10員環のヘテロシクロアルキル基;
(e)3〜10員環の含窒素ヘテロシクロアルキル基の4級塩;
(f)C6−10アリール基;
(g)5〜10員環のヘテロアリール基;
(h)5〜10員環の含窒素ヘテロアリール基の4級塩;
(i)OR15
(j)SR16
(k)NR1718
(l)N
(m)COOR19
(o)NHCOR20
(p)NHC(=NH)−NH
(q)C(=NH)−NH(但し、含窒素ヘテロシクロアルキル基の窒素原子に結合している);
(r)NR21CONR2223
(s)NRSO
(t)SO(Rは、C1−6アルキル基、C2−6アルケニレン基又はヒドロキシC1−6アルキル基);
(u)CONR2425
(v)SONR2627
(基中、RD〜Fは、独立して、置換基群γから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(y1)〜(y11)であり、R15、R16、R19〜21、RG〜Hは、独立して、水素原子、又は置換基群γから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(y1)〜(y11)であり、R17、R18、R22〜R27は、独立して、水素原子、又は置換基群γから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(y1)〜(y11)であるか、或いはR17及びR18、R22及びR23、R24及びR25、並びにR26及びR27は、独立して、結合して隣接する窒素原子を含めて3〜8員環の脂環式アミノ基を形成してもよい
(y1)C1−6アルキル基;
(y2)C2−6アルケニル基;
(y3)C2−6アルキニル基;
(y4)C3−8シクロアルキル基;
(y5)3〜10員環のヘテロシクロアルキル基;
(y6)C6−10アリール基;
(y7)5〜10員環のヘテロアリール基;
(y8)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基;
(y9)3〜10員環のヘテロシクロアルキル−C1−6アルキル基;
(y10)C6−10アリール−C1−6アルキル基;
(y11)5〜10員環のヘテロアリール−C1−6アルキル基)
〔置換基群β〕
置換基群γから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(z1)〜(z3):
(z1)C1−6アルキル基;
(z2)C2−6アルケニル基;
(z3)C2−6アルキニル基
〔置換基群γ〕
(1)ハロゲン原子;
(2)ニトロ基;
(3)シアノ基;
(4)OR28
(5)SR29
(6)NR30(R30、Rは、独立して、水素原子、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、C6−10アリール−C1−6アルキル基又はC6−10アリール基);
(7)N(RK〜Mは、独立して、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、C6−10アリール−C1−6アルキル基又はC6−10アリール基);
(8)COR31
(9)COOR32
(10)OCOR33
(11)NHCOR34
(12)NHC(=NH)−NH
(13)C(=NH)−NH(但し、ヘテロシクロアルキル基の窒素原子に結合している)
(14)NR35CONR3637
(15)NRCOOR
(16)CONR3839
(17)SONR4041
(18)ヒドロキシC2−6アルキル基
(19)5〜10員環の含窒素ヘテロアリール基
(基中、R28、R29、R31〜35、R、Rは、独立して、水素原子、C1−6アルキル基又はC6−10アリール−C1−6アルキル基であり、R36〜R41は、独立して、水素原子、又はC1−6アルキル基であるか、或いはR36及びR37、R38及びR39、並びにR40及びR41は、独立して、結合して隣接する窒素原子を含めて3〜8員環の脂環式アミノ基を形成してもよい);
〔2〕nが1である、前記〔1〕記載のベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ;
〔3〕Rが水酸基である、前記〔1〕又は〔2〕記載のベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ;
〔4〕R及びRは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基群αから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい置換基(A)〜(C)、又は置換基(H)〜(M)であり、Rは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基群αから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい置換基(A)〜(C)、置換基群α及びβから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい置換基(D)〜(G)、又は置換基(H)〜(M)である、請求項1〜3のいずれかに記載のベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ;
〔5〕置換基

がD−リボシル基である、前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ;
〔6〕nが1であり、R及びRがいずれも水酸基である、前記〔1〕記載のベンズイミダゾール誘導体(Ia)若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ

(式中のR〜Rは前記と同じ意味をもつ。);
〔7〕Rは、OR(但し、Rは水酸基、NR1718若しくはN(R17、R18及びRD〜Fは前記〔1〕記載と同じ意味である)を有するC1−6アルキル基である)又は水酸基であり、Rは、OR(但し、Rは水酸基、NR1718若しくはN(R17、R18及びRD〜Fは前記〔1〕記載と同じ意味である)を有するC1−6アルキル基である)、水酸基、又は水酸基若しくはOR15(R15は前記〔1〕記載と同じ意味である)を有していてもよいC6−10アリール基であり、R、R及びRは水素原子である、前記〔6〕記載のベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ;
〔8〕前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグを有効成分として含有する医薬組成物;
〔9〕血漿尿酸値異常に起因する疾患の予防又は治療用の、前記〔8〕記載の医薬組成物;
〔10〕血漿尿酸値異常に起因する疾患が痛風、高尿酸血症、尿路結石、高尿酸性腎症および急性尿酸性腎症から選択される疾患である、前記〔9〕記載の医薬組成物;
〔11〕血漿尿酸値異常に起因する疾患が痛風である、前記〔9〕記載の医薬組成物;
〔12〕血漿尿酸値異常に起因する疾患が高尿酸血症である、前記〔9〕記載の医薬組成物;
〔13〕有効成分として、コルヒチン、非ステロイド性抗炎症薬、副腎皮質ステロイド、尿酸合成阻害薬、尿酸排泄促進薬、尿アルカリ化薬及び尿酸オキシダーゼの群から選ばれる少なくとも1種の薬剤を組み合せてなる、前記〔8〕〜〔12〕の何れかに記載の医薬組成物;
〔14〕非ステロイド性抗炎症薬がインドメタシン、ナプロキセン、フェンブフェン、プラノプロフェン、オキサプロジン、ケトプロフェン、エトリコキシブまたはテノキシカムであり、尿酸合成阻害薬がアロプリノール、オキシプリノール、フェブキソスタットまたはY−700であり、尿酸排泄促進薬がプロベネシド、ブコロームまたはベンズブロマロンであり、尿アルカリ化薬が炭酸水素ナトリウム、クエン酸カリウムまたはクエン酸ナトリウムであり、尿酸オキシダーゼがラスブリカーゼ、ウリカーゼ−PEG−20、遺伝子組換え型尿酸オキシダーゼ(ウリカーゼ)である、前記〔13〕記載の医薬組成物;等に関するものである。
本発明の前記一般式(I)で表される化合物において、C1−6アルキル基とは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖状または枝分かれ状のアルキル基をいう。C2−6アルケニル基とは、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基等の炭素数2〜6の直鎖状または枝分かれ状のアルケニル基をいう。C2−6アルキニル基とは、エチニル基、2−プロピニル基等の炭素数2〜6の直鎖状または枝分かれ状のアルキニル基をいう。ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子をいう。ヒドロキシC1−6アルキル基とは、水酸基を有する前記C1−6アルキル基をいう。
1−6アルコキシ基とは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、tert−ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖状または枝分かれ状のアルコキシ基をいい、好ましくは、プロポキシ基、ブトキシ基等の直鎖状のアルコキシ基が挙げられる。
3−8シクロアルキル基又はC3−8シクロアルキルとは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基またはシクロオクチル基をいい、好ましくは、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。C6−10アリール基又はC6−10アリールとは、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6又は10の芳香族環状炭化水素基をいい、好ましくは、フェニル基等が挙げられる(例えば、C6−10アリール−C1−6アルキル基とは、ベンジル基、フェニルエチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が例示でき、好ましくは、ベンジル基等が挙げられる)。
3〜10員環のヘテロシクロアルキル基又は3〜10員環のヘテロシクロアルキルとは、アジリジニル基、アゼチジニル基、モルホリノ基、2−モルホリニル基、チオモルホリニル基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、4−ピペリジニル基、1−ピペラジニル基、2−オキソピロリジン−1−イル基等の、環内に酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択されるヘテロ原子を1〜2個含み、オキソ基を1〜2個有していてもよい3〜10員環の単環状、多環状もしくは架橋状ヘテロシクロアルキル基(例えば、1−アザビシクロ[2.2.2]オクチル基、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル基等)又はベンゼン環が縮合した前記ヘテロシクロアルキル基(例えば、1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル基等)をいい、好ましくは、モルホリノ基、4−ピペリジニル基、1−ピペリジニル基、1−ピペラジニル基、1−ピロリジニル基、1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル基等が挙げられる。
3〜10員環の含窒素ヘテロシクロアルキル基とは、前記3〜10員環のヘテロシクロアルキル基のうち少なくとも1つの窒素原子を環内に含むものをいう。
3〜8員環の脂環式アミノ基とは、アジリジニル基、アゼチジニル基、モルホリノ基、チオモルホリニル基、ピロリジニル基、ピペラジニル基、2−オキソピロリジン−1−イル基等の、結合部位の窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択されるヘテロ原子を環内に含んでいてもよい3〜8員環の環状アミノ基をいい、好ましくは、4−ピペリジニル基、1−ピペリジニル基、1−ピペラジニル基、1−ピロリジニル基等が挙げられる。
5〜10員環のヘテロアリール基又は5〜10員環のヘテロアリールとは、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、フラザン等から派生される、環内に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選択される任意のヘテロ原子を1〜4個含む5又は6員環の芳香族ヘテロ環基、又はインドール、イソインドール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾイソチアゾール、インダゾール、ベンゾイミダゾール、キノリン、イソキノリン、フタラジン、キノキサリン、キナゾリン、シノリン、インドリジン、ナフチリジン、プテリジン等から派生される、環内に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選択される任意のヘテロ原子を1〜4個含む5又は6員環と6員環が縮合した芳香族ヘテロ環基をいう。
5〜10員環の含窒素ヘテロアリール基とは、前記5〜10員環のヘテロアリール基のうち少なくとも1つの窒素原子を環内に含むものをいい、好ましくは、ピリジン、イミダゾール等から派生される基が挙げられる。
4級塩としては、4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、ピペラジニウム塩等が挙げられる。また、その陰イオン配位子としては、フロリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ヒドロキシド、アセテート、メタンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、スルフェート、テトラフルオロボレート、クロロクロメート等が挙げられ、好ましくは、ヨージド、ヒドロキシド、アセテート、メタンスルホネート、スルフェート等が挙げられる。
本発明の前記一般式(I)で表される化合物において、前記R、R又はRがORであり、かつRが、前記置換基群αから選択される(i)若しくは(k)を有する置換基(N)であることが好ましく、置換基(N)は、炭素数が3若しくは4のアルキル基であることが更に好ましい。R、R及びRは、水素原子であることが望ましい。
以下に、本発明の前記一般式(I)で表される化合物の代表的な製造方法を例に挙げて説明するが、これらの製造方法に限定されるものではない。
本発明の前記一般式(I)で表される化合物のうちnが1であり、かつR及びRが水酸基である化合物(Ia)は、例えば、以下の方法1〜3又はそれらに準じた方法、その他文献記載の方法又はそれらに準じた方法等に従い製造することができる(例えば、国際公開第WO97/25337号パンフレット、米国特許第6,204,249号公報、米国特許第6,617,315号公報)。尚、保護基が必要な場合は、常法に従い適宜導入及び脱離の操作を組み合わせることができる。
〔方法1〕

(式中のRは、独立して、水酸基の保護基であり、R6aは水素原子又は保護基を有する水酸基であり、Lはハロゲン原子、アセトキシ基等の脱離基であり、Xはハロゲン原子、トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基であり、R〜Rは前記と同じ意味をもつ。)
工程1
1)前記一般式(III)で表される糖供与体の置換基Lが臭素原子等のハロゲン原子の場合は、前記一般式(II)で表されるベンズイミダゾール誘導体を不活性溶媒中、水素化ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基の存在下に配糖化し、または、2)前記一般式(III)で表される糖供与体の置換基Lがアセトキシ基等の脱離基の場合は、前記一般式(II)で表されるベンズイミダゾール誘導体をN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミドやトリメチルシリルクロリド、ヘキサメチルジシラザン等のシリル化剤を用いた前処理後、不活性溶媒中、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル、四塩化スズ、三フッ化ホウ素等のルイス酸の存在下に配糖化し、前記一般式(IV)で表される化合物を製造することができる。配糖化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えばN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程2
前記一般式(IV)で表される化合物を前記一般式(V)で表される化合物と、不活性溶媒中、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下または非存在下に縮合し、必要に応じアルカリ加水分解等の有機合成において一般的に使用される方法に従い、糖部分等の保護基を除去して、本発明の前記一般式(Ia)で表される化合物を製造することができる。縮合反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、イソブタノール、水、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間から3日間である。
〔方法2〕

(式中のL、R、R6a、R〜R、nは前記と同じ意味をもつ。)
工程3
前記一般式(VI)で表される2−アミノベンズイミダゾール誘導体を前記一般式(III)で表されるアルデヒド化合物と不活性溶媒中、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ナトリウムエトキシド等の塩基または酢酸、メタンスルホン酸等の酸の存在下または非存在下に縮合し、前記一般式(VIII)で表される化合物を製造することができる。縮合反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、水、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程4
前記一般式(VIII)で表される化合物を、不活性溶媒中、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を用いて還元し、前記一般式(IX)で表されるベンズイミダゾール誘導体を製造することができる。還元反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常−78℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程5
1)前記一般式(III)で表される糖供与体の置換基Lが臭素原子等のハロゲン原子の場合は、前記一般式(IX)で表されるベンズイミダゾール誘導体を不活性溶媒中、水素化ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基の存在下に配糖化し、または、2)前記一般式(III)で表される糖供与体の置換基Lがアセトキシ基等の脱離基の場合は、前記一般式(IX)で表されるベンズイミダゾール誘導体をN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミドやトリメチルシリルクロリド、ヘキサメチルジシラザン等のシリル化剤を用いた前処理後、不活性溶媒中、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル、四塩化スズ、三フッ化ホウ素等のルイス酸の存在下に配糖化し、必要に応じアルカリ加水分解等の有機合成において一般的に使用される方法に従い、糖部分等の保護基を除去して、本発明の前記一般式(I)で表される化合物を製造することができる。配糖化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えばN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
〔方法3〕

(式中のX、R、R6a、R〜R、nは前記と同じ意味をもつ。)
工程6
前記一般式(IV)で表される化合物を、不活性溶媒中、アジ化ナトリウム、アジ化リチウム等のアジド化試薬を用いてアジド化し、前記一般式(X)で表される化合物を製造することができる。アジド化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、イソブタノール、水、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜3日間である。
工程7
前記一般式(X)で表される化合物を、不活性溶媒中、塩酸等の酸の存在下または非存在下、パラジウム炭素末、酸化白金等の金属触媒を用いて接触還元し、前記一般式(XI)で表される化合物を製造することができる。接触還元に用いられる不活性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程8
前記一般式(XI)で表される2−アミノベンズイミダゾール誘導体を、前記一般式(VII)で表されるアルデヒド化合物と不活性溶媒中、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ナトリウムエトキシド等の塩基または酢酸、メタンスルホン酸等の酸の存在下または非存在下に縮合し、前記一般式(XII)で表される化合物を製造することができる。縮合反応に用いられる不活性溶楳としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、水、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程9
前記一般式(XII)で表される化合物を、不活性溶媒中、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を用いて還元し、必要に応じアルカリ加水分解等の有機合成において一般的に使用される方法に従い、糖部分等の保護基を除去して、本発明の前記一般式(I)で表される化合物を製造することができる。還元反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、酢酸、それらの混合溶楳などを挙げることができる。その反応温度は通常−78℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である
また、本発明の前記一般式(I)で表される化合物は、例えば、以下の方法又はそれらに準じた方法、或いはそれらを適宜組み合せて製造することもできる。尚、保護基が必要な場合は、常法に従い適宜導入及び脱離の操作を組み合わせることができる。
本発明の前記一般式(I)で表される化合物の中、R〜Rの少なくとも一つがOR、SR若しくはNR10(但し、R、R、及びR/R10の少なくとも1つは水素原子ではない)、又はOR15、SR16、NR1718若しくはN(但し、R15、R16、及びR17/R18の少なくとも1つは水素原子ではない)を有する前記置換基(A)〜(G)である化合物は、該基が水酸基、チオール基又はアミノ基、或いは水酸基、チオール基又はアミノ基を有する前記置換基(A)〜(G)である化合物を、対応するハロゲン化アルキル化合物等のアルキル化剤を用いて、不活性溶媒中、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下、必要に応じて触媒量のヨウ化ナトリウム存在下にアルキル化して製造することができる。アルキル化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、水、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
本発明の前記一般式(I)で表される化合物の中、R〜Rの少なくとも一つがOR又はCOOR11(但し、R及びR11は水素原子ではない)、或いはOR15又はCOOR19(但し、R15及びR19は水素原子ではない)を有する前記置換基(A)〜(G)である化合物は、該基が水酸基又はカルボキシ基、或いは水酸基又はカルボキシ基を有する前記置換基(A)〜(G)である化合物を、対応するアルコール化合物を用いて、不活性溶媒中、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル等の光延試薬及びトリフェニルホスフィン等の有機リン試薬の存在下に縮合して製造することができる。縮合反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
本発明の前記一般式(I)で表される化合物の中、R〜Rの少なくとも一つがCONR1213、或いはCONR2425を有する前記置換基(A)〜(G)である化合物は、該基がカルボキシ基、又はカルボキシ基を有する前記置換基(A)〜(G)である化合物を、対応するアミン化合物を用いて、不活性溶媒中、ジフェニルホスホリルアジド、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の縮合剤を用い、必要に応じ1−ヒドロキシベンゾトリアゾール等の活性エステル化試薬の存在下にアミド化して製造することができる。アミド化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
本発明の前記一般式(I)で表される化合物の中、R〜Rの少なくとも一つがC2−6アルケニル基又はC2−6アルキニル基である化合物は、該基がハロゲン原子である化合物を、対応するアルケン化合物又はアルキン化合物を用いて、不活性溶媒中、酢酸パラジウム等のパラジウム触媒、トリフェニルホスフィン等の有機リン配位子及び炭酸セシウム、ナトリウムtert−ブトキシド等の塩基の存在下に縮合し、製造することができる。縮合反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
本発明の前記一般式(I)で表される化合物の中、R〜Rの少なくとも一つがC2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基又は5〜10員環のヘテロアリール基である化合物は、該基がハロゲン原子である化合物を、対応するホウ酸化合物と、不活性溶媒中、炭酸セシウム、ナトリウムtert−ブトキシド等の塩基の存在下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等の触媒と2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルなどの配位子の存在下に縮合して製造することができる。縮合反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶楳などを挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
本発明の前記一般式(I)で表される化合物の中、R〜Rの少なくとも一つがアシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基又はウレイド基を有する基である化合物は、アミノ基を有する化合物を、対応するアシルハライド誘導体等のアシル化剤、クロロギ酸エステル化合物等のカルバメート化剤、スルホニルハライド化合物等のスルホニル化剤、イソシアナート化合物等のウレイド化剤を用いて、不活性溶媒中、水酸化ナトリウム、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下または非存在下に反応を行ことにより製造することができる。それぞれの反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、水、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
上述した製造方法において出発原料として用いられる前記一般式(II)及び(VI)で表される化合物は、市販品を購入するか、公知の方法やそれに準拠した方法などにより製造することができ、例えば、下記の方法を例示することができる。尚、保護基が必要な場合は、常法に従い適宜導入及び脱離の操作を組み合わせることができる。
〔方法4〕

(式中のX、R及びRは前記と同じ意味をもつ。)
工程10
前記一般式(XIII)で表される化合物を、不活性溶媒中、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン等の塩基の存在下または非存在下、ホスゲン、カルボニルジイミダゾール等の試薬を用いて環化し、前記一般式(XIV)で表される化合物を製造することができる。環化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、酢酸、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程11
前記一般式(XIV)で表される化合物を、無溶媒もしくは不活性溶媒中、チオニルクロリド、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リン、三臭化リン、フルオロ硫酸等の酸ハロゲン化試薬を用いてハロゲン化して、前記一般式(II)で表される化合物を製造することができる。ハロゲン化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、ジクロロメタン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常−78℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程12
前記一般式(XIII)で表される化合物を、不活性溶媒中、臭化シアン等の試薬を用いて環化して、前記一般式(VI)で表される化合物を製造することができる。環化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、アセトニトリル、トルエン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
上述した製造方法2において用いられる前記一般式(IX)で表される化合物のうちnが1である化合物は、公知の方法やそれに準拠した方法などにより製造することができ、例えば、以下の方法を例示することができる。尚、保護基が必要な場合は、常法に従い適宜導入及び脱離の操作を組み合わせることができる。
〔方法5〕

(式中のR〜Rは前記と同じ意味をもつ。)
工程13
前記一般式(XIII)で表される化合物を、無溶媒もしくは不活性溶媒中、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、ピリジン等の塩基の存在下または非存在下に、前記一般式(XV)で表されるチオイソシアネート類と反応させ、前記一般式(IX)で表される化合物を製造することができる。該反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、水、それらの混合溶媒を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
上述した製造方法1において出発原料として用いられる前記一般式(V)で表される化合物は、市販品を購入するか、公知の方法やそれに準拠した方法などにより製造することができ、例えば、下記の方法を例示することができる。尚、保護基が必要な場合は、常法に従い適宜導入及び脱離の操作を組み合わせることができる。
〔方法6〕

(式中のXはハロゲン原子であり、Xはハロゲン原子であり、R〜Rは前記と同じ意味をもつ。)
工程14
前記一般式(XVI)で表される化合物を、一般的なニトリルの還元方法に従い、例えば、1)不活性溶媒中、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等の還元剤を用いて還元し、或いは、2)不活性溶媒中、塩酸等の酸の存在下または非存在下、パラジウム炭素末、酸化白金等の金属触媒を用いて接触還元して、前記一般式(V)で表される化合物を製造することができる。還元反応1)に用いられる溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常−78℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。還元反応2)に用いられる溶媒としてはメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度としては通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程15
前記一般式(VIIa)で表される化合物を、不活性溶媒中、ヒドロキシルアミンと反応させ、前記一般式(XVII)で表される対応するオキシムを製造することができる。該反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常−78℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程16
前記一般式(XVII)で表される化合物を、一般的なオキシムの還元方法に従い、例えば、1)不活性溶媒中、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等の還元剤を用いて還元し、或いは、2)不活性溶媒中、塩酸等の酸の存在下または非存在下、パラジウム炭素末、酸化白金等の金属触媒を用いて接触還元して、前記一般式(V)で表される化合物を製造することができる。還元反応1)に用いられる溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常−78℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。還元反応2)に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度としては通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程17
前記一般式(XVIII)で表される化合物を、無溶媒もしくは不活性溶媒中、アンモニアと反応させ、前記一般式(XIX)で表される化合物を製造することができる。該反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、ジクロロメタン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常−78℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程18
前記一般式(XIX)で表される化合物を、一般的なカルバモイル基の還元方法に従い、例えば、不活性溶媒中、ボラン−ジメチルスルフィド複合体、ボラン−テトラヒドロフラン複合体、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等の還元剤を用いて還元して、前記一般式(V)で表される化合物を製造することができる。還元反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常−78℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程19
前記一般式(XX)で表される化合物を、不活性溶媒中、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基の存在下または非存在下に、フタルイミドもしくはその塩と反応させ、前記一般式(XXI)で表される化合物を製造することができる。該反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程20
前記一般式(XXI)で表される化合物を、一般的なフタルイミドの脱保護反応に従い、例えば、不活性溶媒中、メチルアミン、ヒドラジン等を用いて脱保護して、前記一般式(V)で表される化合物を製造することができる。脱保護反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常−78℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程21
前記一般式(XX)で表される化合物を、不活性溶媒中、アジ化ナトリウム、アジ化リチウム等のアジド化試薬と反応させ、前記一般式(XXII)で表される化合物を製造することができる。アジド化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、それらの混合溶媒等を使用することができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程22
前記一般式(XXII)で表される化合物を、一般的なアジドの還元方法に従い、例えば、1)不活性溶媒中、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等の還元剤を用いて還元し、或いは、2)不活性溶媒中、塩酸等の酸の存在下または非存在下、パラジウム炭素末、酸化白金等の金属触媒を用いて接触還元して、前記一般式(V)で表される化合物を製造することができる。還元反応1)に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常−78℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。還元反応2)に用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度としては通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
上述した製造方法2又は3において用いられる前記一般式(VII)の化合物のうちnが1である一般式(VIIa)で表される化合物、及び製造方法6において用いられる前記一般式(XVI)、(XVIII)、(XX)で表される化合物は、市販品を購入するか、公知の方法やそれに準拠した方法などにより製造することができる(J.Med.Chem.,Vol.46,p.1845−1857(2003);Synthesis,Vol.17,p.2503−2512(2002)等)。例えば、これらの化合物の製造方法としては、下記の方法7〜10を例示することができる。尚、保護基が必要な場合は、常法に従い適宜導入及び脱離の操作を組み合わせることができる。
〔方法7〕

(式中のX及びXはハロゲン原子であり、R〜R及びXは前記と向じ意味をもつ。)
工程23
前記一般式(XXIII)で表される化合物を、不活性溶媒中、必要に応じて、過酸化ベンゾイル、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル等の反応開始剤を用い、N−クロロこはく酸イミド、N−ブロモこはく酸イミド等のハロゲン化試薬を用いてハロゲン化して、前記一般式(XXIV)で表される化合物を製造することができる。ハロゲン化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、酢酸、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程24
前記一般式(XXIV)で表される化合物と、メタノール中、硝酸銀等の試薬と反応させた後、塩酸若しくは硫酸水溶液で処理を行い、前記一般式(VIIa)で表されるホルミル化合物を製造することができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。
工程25
前記一般式(XXIII)で表される化合物を、不活性溶媒中、必要に応じて、過酸化ベンゾイル、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル等の反応開始剤を用い、N−クロロこはく酸イミド、N−ブロモこはく酸イミド等のハロゲン化試薬を用いてハロゲン化して、前記一般式(XX)で表される化合物を製造することができる。ハロゲン化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、酢酸、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
〔方法8〕

(式中のR7aは水酸基の保護基又はRと同義であり、R7bはRと同義であり、X及びXは、独立して、ハロゲン原子であり、ArはC2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基又は5〜10員環のヘテロアリール基であり、Rは水素原子又はC1−6アルキル基であり、Wはホルミル基、シアノ基又はカルバモイル基であり、Rは前記と同じ意味をもつ。)
工程26
前記一般式(XXV)で表される化合物を、前記一般式(XXVI)で表されるアルキル化剤若しくは水酸基の保護基導入剤を用いて、不活性溶媒中、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下、必要に応じて触媒量のヨウ化ナトリウムの存在下にO−アルキル化を行い、前記一般式(XXVII)で表される化合物を製造することができる。水酸基の保護基導入剤としては、ベンジルブロミド、クロロメチルメチルエーテル等を挙げることができ、O−アルキル化に用いられる不活性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、水、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程27
前記一般式(XXVII)で表される化合物を、前記一般式(XXVIII)で表されるアルキル化剤を用いて、不活性溶媒中、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下、必要に応じて触媒量のヨウ化ナトリウムの存在下にO−アルキル化を行い、前記一般式(XXIX)で表される化合物を製造することができる。O−アルキル化に用いられる不活性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、水、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程28
7aが水酸基の保護基である前記一般式(XXIX)で表される化合物を、常法に従い、水酸基の保護基を脱離して、前記一般式(XXX)で表される化合物を製造することができる。例えば、該保護基がベンジル基である場合、不活性溶媒中、塩酸等の酸の存在下または非存在下、パラジウム炭素末等の金属触媒を用いて接触還元し、前記一般式(XXX)で表される化合物を製造することができる。接触還元に用いられる不活性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程29
前記一般式(XXX)で表される化合物を、不活性溶媒中、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下にトリフルオロメタンスルホン酸無水物等のトリフルオロメタンスルホニル化試薬と反応させ、前記一般式(XXXI)で表される化合物を製造することができる。該反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程30
前記一般式(XXXI)で表される化合物を、不活性溶媒中、炭酸セシウム、ナトリウムtert−ブトキシド等の塩基の存在下、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の触媒と2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル等の配位子を用いて、前記一般式(XXXII)で表されるホウ酸化合物と縮合させ、前記一般式(XXXIII)で表される化合物を製造することができる。縮合反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。
前記製造方法8では、RがORである化合物を例に示したが、R〜Rの少なくとも一つにSR、NR10を有する前記一般式(I)で表される化合物の原料も、同様の方法又は文献記載の方法等により、製造することができる(例えば、Melvinらの方法:Journal of Organic Chemistry,31,3980−3984(1996))(下記製造方法9及び10においても同様)。尚、RがNRNR10である化合物において保護基が必要な場合は、常法に従い適宜導入及び脱離の操作を組み合わせることができる。
〔方法9〕

(式中のRはC1−6アルキル基であり、Xはハロゲン原子であり、Ar、R、R、R、R12、R13、Wは前記と同じ意味をもつ。)
工程31
前記一般式(XXXIVa)又は(XXXIVb)で表される化合物を、不活性溶媒中、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下、必要に応じて触媒量のヨウ化ナトリウム存在下に、前記一般式(XXXV)で表されるアルキル化剤を用いて、O−アルキル化を行い、前記一般式(XXXVIa)又は(XXXVIb)で表される化合物を製造することができる。O−アルキル化に用いられる不活性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、水、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程32
方法1)前記一般式(XXXVIa)又は(XXXVIb)で表される化合物を、一般的なアルカリ加水分解処理により対応するカルボン酸に変換し、不活性溶媒中、トリエチルアミン等の塩基の存在下、ジフェニルホスホリルアジド等の活性エステル化剤と反応後、前記一般式(XXXVII)で表される対応するアミンと縮合させるか、或いは、方法2)前記一般式(XXXVII)で表される対応するアミンをトリメチルアルミニウム等の活性化剤と反応後、前記一般式(XXXVIa)又は(XXXVIb)で表される化合物と不活性溶媒中で反応させ、前記一般式(XXXVIIIa)又は(XXXVIIIb)で表される化合物を製造することができる。方法1)の縮合反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒等を挙げることができる。方法2)の縮合反応に用いられる不活性溶媒は、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。両反応における反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程33
前記一般式(XXXIVb)で表される化合物を、不活性溶媒中、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物等のトリフルオロメタンスルホニル化試薬と反応させ、前記一般式(XXXIX)で表される化合物を製造することができる。該反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程34
前記一般式(XXXIX)で表される化合物を、不活性溶媒中、炭酸セシウム、ナトリウムtert−ブトキシド等の塩基の存在下、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の触媒と2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル等の配位子を用いて、前記一般式(XXXII)で表されるホウ酸化合物と縮合させ、前記一般式(XXXX)で表される化合物を製造することができる。縮合反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。
工程35
方法1)前記一般式(XXXX)で表される化合物を、一般的なアルカリ加水分傅処理により対応するカルボン酸に変換し、不活性溶媒中、トリエチルアミン等の塩基の存在下、ジフェニルホスホリルアジド等の活性エステル化剤と反応後、前記一般式(XXXVII)で表される対応するアミンと縮合させるか、或いは、方法2)前記一般式(XXXVII)で表される対応するアミンをトリメチルアルミニウム等の活性化剤と反応後、前記一般式(XXXX)で表される化合物と不活性溶媒中で反応させ、前記一般式(XXXXI)で表される化合物を製造することができる。方法1)の縮合反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合溶媒等を挙げることができる。方法2)の縮合反応に用いられる不活性溶媒は、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。両反応における反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
〔方法10〕

(式中のRは1−アルケニル基であり、Xはハロゲン原子であり、Ar、R、R、R、R、R7b、R、R、R10、Wは前記と同じ意味をもつ。)
工程36
前記一般式(XXXXII)で表される化合物を、不活性溶媒中、酢酸等の酸の存在下若しくは非存在下、一塩化ヨウ素等のハロゲン化試薬と反応させ、前記一般式(XXXXIII)で表される化合物を製造することができる。ハロゲン化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、トルエン、酢酸、N,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、それらの混合溶媒等を使用することができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程37
前記一般式(XXXXIII)で表される化合物を、前記一般式(XXVIII)で表されるアルキル化剤を用いて、不活性溶媒中、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下、必要に応じて触媒量のヨウ化ナトリウムの存在下にO−アルキル化を行い、前記一般式(XXXXIV)で表される化合物を製造することができる。O−アルキル化に用いられる不活性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、水、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
工程38
前記一般式(XXXXIV)で表される化合物を、不活性溶媒中、炭酸セシウム、ナトリウムtert−ブトキシド等の塩基の存在下、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の触媒と2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル等の配位子を用いて、オレフィン化合物と反応させ、前記一般式(XXXXV)で表される化合物を製造することができる。アルケニル化反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。
工程39
前記一般式(XXXXIV)で表される化合物を、前記一般式(XXXXVI)で表されるアルコール化合物と、不活性溶媒中、水素化ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基の存在下又は非存在下に縮合させ、前記一般式(XXXXVII)で表される化合物を製造することができる。縮合反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。
工程40
前記一般式(XXXXIV)で表される化合物を、前記一般式(XXXXVIII)で表されるチオール化合物と、不活性溶媒中、水素化ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基の存在下又は非存在下に縮合させ、前記一般式(XXXXIX)で表される化合物を製造することができる。縮合反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。
工程41
前記一般式(XXXXIV)で表される化合物を、方法1)前記一般式(L)で表されるアミン化合物と、不活性溶媒中、水素化ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基の存在下又は非存在下に縮合させるか、或いは方法2)前記一般式(L)で表されるアミン化合物と、不活性溶媒中、炭酸セシウム、ナトリウムtert−ブトキシド等の塩基の存在下、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の触媒と2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルなどの配位子を用いて縮合させ、前記一般式(LI)で表される化合物を製造することができる。方法1)に用いられる不活性溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。また、方法2に用いられる不活性溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。
工程42
前記一般式(XXXXIV)で表される化合物を、不活性溶媒中、炭酸セシウム、ナトリウムtert−ブトキシド等の塩基の存在下、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の触媒と2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル等の配位子を用いて、前記一般式(XXXII)で表される化合物と縮合させ、前記一般式(XXXIII)で表される化合物を製造することができる。縮合反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、テトラヒドロフラン、それらの混合溶媒等を挙げることができる。その反応温度は通常室温〜還流温度であり、反応時間は使用する原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜1日間である。
〔方法11〕
前記製造方法2及び3において原料として用いられる前記一般式(VII)で表される化合物のうち、nが2である化合物(VIIb)は、市販品を購入するか、公知の方法やそれに準拠した方法などにより製造することができ、下記の方法を例示することができる。

(式中のPhはフェニル基であり、Xはハロゲン化物イオンであり、R、R、Rは前記と同じ意味をもつ。)
工程43
前記一般式(VIIa)で表される化合物と前記一般式(LII)で表される化合物を、不活性溶媒中、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、n−ブチルリチウム、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド、水酸化ナトリウム等の塩基の存在下に縮合することにより、前記一般式(LIII)で表される化合物を製造することができる。反応に用いられる不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常−78℃〜還流温度であり、反応時間は原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程44
前記一般式(LIII)で表される化合物を、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等の酸の存在下加水分解することにより、前記一般式(VIIb)で表される化合物を製造することができる。反応に用いられる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル、水、それらの混合溶媒などを挙げることができる。その反応温度は通常0℃〜還流温度であり、反応時間は原料物質や溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
〔方法12〕

(式中のX、R、R、Rは前記と同じ意味をもつ。)
工程45〜49
前記一般式(IV)のリボース体(IVa)を、例えば、工程45〜工程49の文献記載の方法により、適宜保護基を用いて、上記一般式(IVb)〜(IVf)で表される化合物に変換することもできる。
工程45:Chemical & Pharmaceutical Bulletin,51(4)399−403(2003);Chemical & Pharmaceutical Bulletin,36(3)945−953(1988)
工程46:J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1,298−304(2001);J.Heterocyclic Chem.,38,1297(2001)
工程47:The Journal of Antibiotics,37,941−942(1984);European Journal of Organic Chemistry,3997−4002(2003);Journal of Medicinal Chemistry,46(22),4776−4789(2003)
工程48:Angew.Chem.Int.Ed.,41,No.20,3913−3915(2002);Nucleosides & Nucleotide,14(9&10),1831−1852(1995);Journal of Organic Chemistry,53,5046−5050(1988)
工程49:Tetrahedron Letters,7941−7943(2003);Journal of Organic Chemistry,66,7469−7477(2001);Journal of the American Chemical Society,123(5),870−874(2001)
これまでに説明した製造方法において使用される保護基としては、一般的に有機合成反応において用いられる各種の保護基を用いることができる。例えば、水酸基の保護基としては、p−メトキシベンジル基、ベンジル基、メトキシメチル基、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、アリル基等の他、2つの水酸基が隣接する場合は、イソプロピリデン基、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基等が挙げることができる。チオール基の保護基とは、p−メトキシベンジル基、ベンジル基、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、ベンジルオキシカルボニル基等を挙げることができる。アミノ基の保護基とは、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、トリフルオロアセチル基、アセチル基、フタロイル基等を挙げることができる。カルボキシ基の保護基とは、ベンジル基、tert−ブチルジメチルシリル基、アリル基等を挙げることができる。
前記製造方法において得られる本発明の前記一般式(I)で表される化合物は、慣用の分離手段である分別再結晶法、クロマトグラフィーを用いた精製法、溶媒抽出法、固相抽出法等により単離精製することができる。
本発明の前記一般式(I)で表されるベンズイミダゾール誘導体は、常法により、その薬理学的に許容される塩とすることができる。このような塩としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの鉱酸との酸付加塩、ギ酸、酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、炭酸、安息香酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の無機塩基との塩、N−メチル−D−グルカミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、2−アミノエタノール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、アルギニン、リジン等の有機塩基との付加塩を挙げることができる。
本発明の前記一般式(I)で表されるベンズイミダゾール誘導体又はその薬理学的に許容される塩には、水やエタノール等の医薬品として許容される溶媒との溶媒和物も含まれる。
本発明の前記一般式(I)で表されるベンズイミダゾール誘導体の中、不飽和結合を有する化合物には、2つの幾何異性体である、シス(Z)体の化合物及びトランス(E)体の化合物が存在するが、本発明においてはそのいずれの化合物を使用してもよい。
本発明の前記一般式(I)で表されるベンズイミダゾール誘導体の中、糖残基部分を除き不斉炭素原子を有する化合物には、不斉炭素ごとに2種類の光学異性体である、R配置の化合物及びS配置の化合物が存在するが、本発明においてはそのいずれの光学異性体を使用してもよく、それらの光学異性体の混合物であっても構わない。
本発明の前記一般式(I)で表されるベンズイミダゾール誘導体には種々の互変異性体が存在することがあるが、本発明の化合物にはそれらの互変異性体も含まれる。
更に、本発明においては、前記一般式(I)で表される化合物の各種プロドラッグも用いることができる。プロドラッグとは、薬理学的に許容できる通常プロドラッグにおいて使用される基で親化合物を修飾した化合物をいい、例えば、安定性や持続性の改善等の特性が付与され、腸管内等で親化合物に変換されて効果を発現することが期待できる。本発明の前記一般式(I)で表される化合物のプロドラッグは、対応するハロゲン化物等のプロドラッグ化試薬を用いて、常法により、前記一般式(I)で表される化合物における水酸基、アミノ基、その他プロドラッグ化の可能な基から選択される1以上の任意の基に、常法に従い適宜プロドラッグを構成する基を導入した後、所望に応じ、適宜常法に従い単離精製することにより製造することができる(「月刊薬事 医薬品適正使用のための臨床薬物動態」,2000年3月臨時増刊号,第42巻,第4号,p.669−707、「新・ドラッグデリバリーシステム」,株式会社シーエムシー発行,2000年1月31日,p.67−173参照)。水酸基やアミノ基において使用されるプロドラッグを構成する基としては、例えば、C1−6アルキル−CO−、C1−6アルキル−O−C1−6アルキル−CO−、C1−6アルキル−OCO−C1−6アルキル−CO−、C1−6アルキル−OCO−、C1−6アルキル−O−C1−6アルキル−OCO−等を挙げることができる。
本発明において、血漿尿酸値異常に起因する疾患としては、痛風、高尿酸血症、尿路結石、高尿酸性腎症、急性尿酸性腎症などの疾患を挙げることができ、特には、痛風、高尿酸血症を挙げることができる。
本発明の医薬組成物を実際の予防又は治療に用いる場合、その有効成分である前記一般式(I)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩、或いはそのプロドラッグの投与量は、患者の年齢、性別、体重、疾患および治療の程度等により適宜決定されるが、例えば、経口投与の場合成人1日当たり概ね1〜2000mgの範囲で、一回または数回に分けて適宜投与することができる。
本発明の医薬組成物を実際の予防又は治療に用いる場合、用法に応じ、経口的或いは非経口的に種々の剤型のものが使用されるが、例えば、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、ドライシロップ剤などの経口投与製剤が好ましい。
これらの医薬組成物は、通常の調剤学的手法に従い、その剤形に応じ適当な賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤などの医薬品添加物を適宜混合し、常法に従い調剤することにより製造することができる。
例えば、散剤は、有効成分に必要に応じ、適当な賦形剤、滑沢剤などを加え、よく混和して散剤とする。錠剤は、有効成分に必要に応じ、適当な賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤などを加え、常法に従い打錠して錠剤とし、更に必要に応じ、適宜コーティングを施し、フィルムコート錠、糖衣錠、腸溶性皮錠などにする。カプセル剤は、有効成分に必要に応じ、適当な賦形剤、滑沢剤などを加え、よく混和した後、或いは常法に従い顆粒又は細粒とした後、適当なカプセルに充填してカプセル剤とする。さらに、このような経口投与製剤の場合は予防又は治療方法に応じて、速放性あるいは徐放性製剤とすることもできる。
本発明の有効成分の他に、ヌクレオシド吸収を実質的に阻害しない、高尿酸血症治療薬又は痛風治療薬を組み合せて使用することができる。本発明において使用できる高尿酸血症治療薬としては、例えば、プロベネシド、ブコローム、ベンズブロマロン等の尿酸排泄促進薬、アロプリノール、オキシプリノール、フェブキソスタット、Y−700等の尿酸合成阻害薬、炭酸水素ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸ナトリウム等の尿アルカリ化薬、ラスブリカーゼ、ウリカーゼ−PEG−20、遺伝子組換え型尿酸オキシダーゼ(ウリカーゼ)等の尿酸オキシダーゼ等を挙げることができる。また痛風治療薬としてはコルヒチン、或いはインドメタシン、ナプロキセン、フェンブフェン、プラノプロフェン、オキサプロジン、ケトプロフェン、エトリコキシブ、テノキシカム等の非ステロイド性抗炎症薬、並びにプレドニゾロン等の副腎皮質ステロイド等を挙げることができる。本発明においては、本発明の有効成分の他に、少なくとも1種のこれら薬剤と組み合せて使用することもできるが、少なくとも1種のこれら薬剤と組み合せてなる医薬組成物とは、本発明の有効成分と同時に配合した単一の医薬組成物に限らず、本発明の有効成分を含有する医薬組成物とは別個に製造した医薬組成物として同時に又は間隔をずらして併用する投与形態も含む。また、本発明の有効成分以外の薬剤と組み合せて使用する場合、本発明の化合物の投与量は、組み合せて使用する他の薬剤の投与量に応じて減量することができ、場合により、上記疾患の予防又は治療上相加効果以上の有利な効果を得ることや、組み合せて使用する他の薬剤の副作用を回避又は軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、ヒト組織におけるCNT1及びCNT2の発現パターンを示すグラフである。縦軸は、1ng cDNA当たりの分子数(分子数/ng cDNA)を表す。横軸は、組織名を表す。尚、左側の棒グラフがCNT1を示し、右側の棒グラフがCNT2を示す。
図2は、ヒト胃及び腸におけるCNT1〜3の発現パターンを示すグラフである。縦軸は、1ng全RNA当たりの分子数(分子数/ng全RNA)を表す。横軸は、部位名を表す。尚、左側の棒グラフがCNT1を示し、中央の棒グラフがCNT2を示し、右側の棒グラフがCNT3を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の内容を以下の参考例、実施例および試験例でさらに詳細に説明するが、本発明はその内容に限定されるものではない。
参考例1
5,6−ジクロロ−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン
4,5−ジクロロ−1,2−フェニレンジアミン(10g)をテトラヒドロフラン(35mL)に溶解し、カルボニルジイミダゾール(9.6g)のテトラヒドロフラン(15mL)懸濁液を室温撹拌下加えた。室温にて1時間撹拌し、反応混合物に水(100mL)を加え、氷冷下に撹拌した。不溶物をろ取後、乾燥して標記化合物(11.6g)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
7.11(2H,s),10.93(2H,s)
参考例2
2,5,6−トリクロロ−1H−ベンズイミダゾール
5,6−ジクロロ−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(11.5g)をオキシ塩化リン(40mL)に懸濁させ、24時間120℃で加熱撹拌した。放冷後、反応混合物に水を滴下し、28%アンモニア水を加え塩基性にした。不溶物をろ取後、乾燥して標記化合物(5.0g)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
7.83(2H,brs),13.30−14.00(1H,br)
参考例3
2−クロロ−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−クロロベンズイミダゾール(7.5g)とN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(18.3mL)をアセトニトリル(150mL)中に懸濁し、1時間80℃にて加熱撹拌した。室温まで放冷し、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル(17.9mL)を加え、15分間撹拌した。反応混合物に1,2,3,5−テトラ−O−アセチル−D−リボフラノース(17.3g)を加え、6時間室温で撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/10)にて精製して標記化合物(12.4g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
2.05(3H,s),2.17(3H,s),2.22(3H,s),4.30−4.60(3H,m),5.51(1H,dd,J=4.0Hz,6.6Hz),5.65(1H,dd,J=6.6Hz,7.3Hz),6.24,(1H,J=7.3Hz),7.20−7.40(2H,m),7.61(1H,d,J=7.4Hz),7.71(1H,d,J=7.4Hz)
参考例4
参考例3と同様の方法で、対応する原料化合物を用いて下記の化合物を合成した。
1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−2,5,6−トリクロロ−1H−ベンズイミダゾール
H−NMR(CDCl)δppm:
2.05(3H,s),2.19(3H,s),2.32(3H,s),4.30−4.45(2H,m),4.55−4.65(1H,m),5.46(1H,dd,J=2.7Hz,6.8Hz),5.50(1H,dd,J=6.8Hz,7.5Hz),6.18,(1H,J=7.5Hz),7.80(1H,s),7.81(1H,s)
参考例5
2−クロロ−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−クロロ−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(12.3g)をメタノールに(150mL)に溶解し、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液(1mL)を加えて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して標記化合物(8.5g)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
3.60−3.78(2H,m),3.90−4.03(1H,m),4.13(1H,dd,J=2.2Hz,5.8Hz),4.50(1H,dd,J=5.8Hz,7.5Hz),5.89(1H,d,J=7.5Hz),7.15−7.35(2H,m),7.62(1H,d,J=7.5Hz),7.99(1H,d,7.5Hz)
参考例6
参考例5と同様の方法で、対応する原料化合物を用いて下記の化合物を合成した。
1−(β−D−リボフラノシル)−2,5,6−トリクロロ−1H−ベンズイミダゾール
H−NMR(DMSO−d)δppm:
3.60−3.80(2H,m),3.95−4.25(2H,m),4.35−4.50(1H,m),5.20−5.60(3H,m),5.89(1H,d,J=7.9Hz),7.97(1H,s),8.56(1H,s)
参考例7
2−アジド−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−クロロ−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(1.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、アジ化ナトリウム(1.1g)を加えて100℃にて24時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/2)して標記化合物(0.45g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
2.06(3H,s),2.16(3H,s),2.19(3H,s),4.30−4.50(3H,m),5.51(1H,dd,J=4.1Hz,6.5Hz),5.70(1H,dd,J=6.5Hz,6.7Hz),5.59(1H,d,J=6.7Hz),7.15−7.35(2H,m),7.47(1H,d,J=8.0Hz),7.63(1H,d,J=8.0Hz)
参考例8
2−アミノ−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−アジド−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(100mg)をメタノール(2mL)に溶解し、触媒量の10%パラジウム炭素末を加え、水素雰囲気下室温にて1時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液の溶媒を減圧下留去して標記化合物(97mg)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.99(3H,s),2.16(3H,s),2.17(3H,s),4.27−4.43(2H,m),4.55−4.68(1H,m),5.07(2H,brs),5.43(1H,dd,J=3.7Hz,6.6Hz),5.57(1H,dd,J=6.6Hz,7.5Hz),6.04(1H,d,J=7.5Hz),7.08(1H,t,J=7.8Hz),7.15(1H,t,J=7.8Hz),7.21(1H,d,J=7.8Hz),7.42(1H,d,J=7.8Hz)
参考例9
4−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシベンズアルデヒド
3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(21.6g)、炭酸カリウム(21.56g)をN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)に懸濁させ、氷冷下ベンジルブロミド(18.5mL)を滴下し、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に2mol/L塩酸(400mL)を滴下し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)にて精製して標記化合物(19.0g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
5.20(2H,s),7.04(1H,d,J=8.2Hz),7.20−7.60(7H,1H),9.84(1H,s)
参考例10
参考例9と同様の方法で、対応する原料化合物を用いて下記の化合物を合成した。
3−ベンジルオキシベンズニトリル
H−NMR(CDCl)δppm:
5.08(2H,s),7.13−7.50(9H,m)
参考例11
3−メトキシ−4−フェニルベンゾニトリル
4−ヒドロキシ−3−メトキシベンゾニトリル(14.9g)とピリジン(24mL)をジクロロメタン(150mL)に溶解し、氷冷撹拌下トリフルオロメタンスルホン酸無水物(19.4mL)を滴下した。30分間室温にて撹拌し、希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、トリフルオロメタンスルホン酸エステルを得た。得られたトリフルオロメタンスルホン酸エステルとフェニルホウ酸(14.7g)、テトラブチルアンモニウムブロミド(1.6g)、炭酸ナトリウム(21.2g)、テトラキストリフェニルホスフィノパラジウム(5.7g)、水(24mL)をトルエン(150mL)に懸濁させ、12時間80℃にて加熱撹拌した。不溶物をセライトろ去し、減圧下濃縮した。残渣に水を滴下し、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)にて精製して標記化合物(18.0g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
3.84(3H,s),7.15−7.60(8H,m)
参考例12
参考例11と同様の方法で、対応する原料化合物を用いて下記の化合物を合成した。
2−メトキシ−4−フェニルベンズアルデヒド
H−NMR(CDCl)δppm:
4.01(3H,s),7.17(1H,d,J=1.9Hz),7.20−7.70(6H,m),7.90(1H,d,J=8.3Hz),10.49(1H,s)
参考例13
4−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシベンズニトリル
4−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシベンズアルデヒド(19.0g)、塩酸ヒドロキシルアミン(8.6g)、酢酸ナトリウム(13.7g)、水(30mL)をエタノール(150mL)に懸濁させ、8時間80℃にて加熱撹拌した。反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、オキシム体を得た。得られたオキシム体をジクロロメタン(100mL)に溶解し、ピリジン(20mL)を加え、氷冷撹拌下トリフルオロ酢酸無水物(35.3mL)を滴下した。室温にて6時間撹拌し、反応混合物に2mol/L塩酸(100mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/10)にて精製して標記化合物(11.0g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
5.17(2H,s),5.82(1H,s),6.96(1H,d,J=8.3Hz),7.13−7.25(2H,m),7.35−7.50(5H,m)
参考例14
3−ヒドロキシ−4−フェニルベンゾニトリル
3−メトキシ−4−フェニルベンゾニトリル(17.8g)をジクロロメタン(200mL)に溶解させ、氷冷撹拌下三臭化ホウ素(14mL)を滴下し、そのまま6時間撹拌した。氷冷撹拌下反応混合物に水(200mL)を滴下し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)にて精製して標記化合物(11.0g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
5.55(1H,brs),7.20−7.60(8H,m)
参考例15
参考例14と同様の方法で、対応する原料化合物を用いて下記の化合物を合成した。
2−ヒドロキシ−4−フェニルベンズアルデヒド
H−NMR(CDCl)δppm:
7.15−7.32(2H,m),7.35−7.53(3H,m),7.57−7.70(3H,m),9.93(1m,s),11.12(1H,s)
参考例16
2−ヒドロキシ−4−フェニルベンズアルデヒドオキシム
2−ヒドロキシ−4−フェニルベンズアルデヒド(3.7g)、塩酸ヒドロキシルアミン(1.4g)、酢酸ナトリウム(3.1g)、水(10mL)をエタノール(50mL)に懸濁させ、3時間80℃にて加熱撹拌した。反応混合物に水(50mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去して標記化合物(3.0g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
7.17(1H,dd,J=2.0Hz,7.9Hz),7.20−7.30(2H,m),7.34−7.50(3H,m),7.55−7.65(2H,m),8.26(1H,s),9.87(1H,brs)
参考例17
参考例16と同様の方法で対応する原料化合物を用いて下記の化合物を合成した。
2−メトキシ−4−フェニルベンズアルデヒドオキシム
H−NMR(CDCl)δppm:
3.93(3H,s),7.11(1H,d,J=1.6Hz),7.20(1H,dd,J=1.6Hz,7.9Hz),7.33−7.50(3H,m),7.55−7.65(2H,m),7.78(1H,d,J=7.9Hz),8.53(1H,s)
参考例18
4−ベンジルオキシ−3−(4−ベンジルオキシブトキシ)ベンゾニトリル
4−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシベンゾニトリル(3.4g)、炭酸カリウム(6.3g)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、ベンジル 4−ブロモブチルエーテル(3mL)を加えて、50℃にて16時間撹拌した。反応混合物に2mol/L塩酸(40mL)を滴下し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)にて精製して標記化合物(5.9g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.70−2.10(4H,m),3.55(2H,t,J=6.1Hz),4.04(2H,t,J=6.5Hz),4.49(2H,s),5.17(2H,s),6.90(1H,d,J=8,2Hz),7.08(1H,d,J=1.9Hz),7.19(1H,dd,J=1.9Hz,8.2Hz),7.24−7.45(10H,m)
参考例19
参考例18と同様の方法で、対応する原料化合物を用いて下記の化合物を合成した。
3−(3−ベンジルオキシプロポキシ)ベンゾニトリル
H−NMR(CDCl)δppm:
1.95−2.25(2H,m),3.65(2H,t,J=6.0Hz),4.10(2H,t,J=6.0Hz),4.52(2H,s),7.00−7.50(9H,m)
参考例20
4−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシブトキシ)ベンゾニトリル
4−ベンジルオキシ−3−(4−ベンジルオキシブトキシ)ベンゾニトリル(4.0g)をトリフルオロ酢酸(9mL)、ジメチルスルフィド(0.5mL)、水(5mL)の混合溶媒に溶解し、室温にて18時間撹拌した。減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)にて精製して標記化合物(1.0g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.90−2.05(4H,m),4.05−4.20(2H,m),4.40−4.55(2H,m),6.06(1H,s),6.98(1H,d,J=8.3Hz),7.07(1H,d,J=1.8Hz),7.24(1H,dd,J=1.8Hz,8.3Hz)
参考例21
4−(3−ベンジルオキシフェニル)−3−(4−ヒドロキシブトキシ)ベンゾニトリル
4−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシブトキシ)ベンゾニトリル(1.0g)とピリジン(1.9mL)をジクロロメタン(15mL)に溶解し、氷冷撹拌下トリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.7mL)を滴下した。30分間室温にて撹拌し、1mol/L塩酸(50mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、トリフルオロメタンスルホン酸エステルを得た。得られたトリフルオロメタンスルホン酸エステルと3−ベンジルオキシフェニルホウ酸(1.3g)、炭酸ナトリウム(1.0g)、テトラキストリフェニルホスフィノパラジウム(0.3g)、水(2mL)をN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)に懸濁させ、12時間80℃にて加熱撹拌した。反応混合物に1mol/L塩酸(30mL)を滴下し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣をアミノプロピル化シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)にて精製して標記化合物(0.8g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.60−1.72(2H,m),1.78−1.90(2H,m),3.62(2H,t,J=6.5Hz),4.02(2H,t,J=6.2Hz),5.10(2H,s),6.90−7.50(12H,m)
参考例22
4−ベンジルオキシ−3−(4−ベンジルオキシブトキシ)ベンジルアミン
水素化リチウムアルミニウム(2.6g)をテトラヒドロフラン(30mL)に懸濁し、氷冷下4−ベンジルオキシ−3−(4−ベンジルオキシブトキシ)ベンゾニトリル(5.9g)のテトラヒドロフラン溶液(30mL)を滴下した。2時間60℃にて撹拌し、氷冷後反応混合物中にエタノール、水を順次滴下した。反応混合物に無水硫酸ナトリウムを加え、セライトろ過した。ろ液を減圧下に濃縮し、得られた残渣をアミノプロピル化シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)にて精製して標記化合物(2.5g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.70−2.00(4H,m),3.55(2H,t,J=6.4Hz),3.78(2H,s),4.06(2H,t,J=6.5Hz),4.49(2H,s),5.10(2H,s),6.70−7.00(3H,m),7.20−7.50(10H,m)
参考例23
参考例20と同様の方法で、対応するニトリル化合物又はオキシム化合物を用いて下記の化合物を合成した。
3−メトキシ−4−フェニルベンジルアミン
H−NMR(CDCl)δppm:
3.83(3H,s),3.92(2H,s),6.80−7.70(8H,m)
2−メトキシ−4−フェニルベンジルアミン
H−NMR(CDCl)δppm:
3.87(2H,s),3.92(3H,s),7.00−7.70(8H,m)
3−(3−ベンジルオキシプロポキシ)ベンジルアミン
H−NMR(CDCl)δppm:
1.95−2.15(2H,m),3.65(2H,t,J=6.1Hz),3.83(2H,s),4.07(2H,t,J=6.1Hz),4.51(2H,s),6.70−7.50(9H,m)
3−ヒドロキシ−4−フェニルベンジルアミン
H−NMR(DMSO−d)δppm:
3.67(2H,s),6.83(1H,d,J=7.8Hz),6.91(1H,s),7.16(1H,d,J=7.8Hz),7.26(1H,t,J=7.7Hz),7.37(2H,t,J=7.7Hz),7.52(2H,d,J=7.7Hz)
2−ヒドロキシ−4−フェニルベンジルアミン
H−NMR(CDCl)δppm:
4.17(2H,s),6.95−7.70(8H,m)
3−ベンジルオキシベンジルアミン
H−NMR(CDCl)δppm:
3.85(2H,s),5.08(2H,s),6.86(1H,d,J=8.2Hz),6.91(1H,d,J=7.7Hz),6.96(1H,s),7.20−7.50(6H,m)
4−(3−ベンジルオキシフェニル)−3−(4−ヒドロキシブトキシ)ベンジルアミン
H−NMR(CDCl)δppm:
1.60−1.72(2H,m),1.75−1.90(2H,m),3.60(2H,t,J=6.4Hz),3.89(2H,s),4.02(2H,t,J=6.2Hz),5.09(2H,s),6.85−7.55(12H,m)
参考例24
3−(4−アセトキシブトキシ)−5−ヒドロキシベンズアルデヒド
3,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド(0.96g)、炭酸カリウム(1.44g)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に懸濁させ、氷冷下酢酸4−ブロモブチルエステル(1.49g)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に1mol/L塩酸を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(酢酸エチル/ヘキサン=1/5)することにより標記化合物(0.57g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.75−1.95(4H,m),2.07(3H,s),3.95−4.25(4H,m),5.65(1H,s),6.67(1H,s),6.90−7.05(2H,m),9.88(1H,s)
参考例25
3−(4−ベンジルオキシブトキシ)−4−ヒドロキシベンズアルデヒド
氷冷下3、4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(0.1g)、水素化ナトリウム(60%:0.064g)をN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)に懸濁し、反応混合物にベンジル4−ブロモブチルエーテル(0.185g)を加え、室温にて17時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(酢酸エチル/ヘキサン=1/3)することにより標記化合物(0.1g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.70−1.85(2H,m),1.90−2.05(2H,m),3.56(2H,t,J=6.1Hz),4.15(2H,t,J=6.3Hz),4.53(2H,s),6.42(1H,s),7.03(1H,d,J=8.3Hz),7.20−7.50(7H,m),9.81(1H,s)
参考例26
3−(4−アセトキシブトキシ)−5−フェニルベンズアルデヒド
3−(4−アセトキシブトキシ)−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(0.35g)とピリジン(0.50mL)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、氷冷撹拌下トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.27mL)を滴下した。30分間室温にて撹拌し、1mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、トリフルオロメタンスルホン酸エステルを得た。得られたトリフルオロメタンスルホン酸エステルとフェニルホウ酸(0.20g)、炭酸カリウム(0.29g)、テトラキストリフェニルホスフィノパラジウム(0.08g)、水(1mL)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に懸濁させ、12時間80℃にて加熱撹拌した。不溶物をセライトろ過し、減圧下濃縮した。残渣に水を滴下し、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)にて精製することにより標記化合物(0.22g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.80−2.00(4H,m),2.06(3H,s),4.05−4.25(4H,m),7.30−7.52(5H,m),7.56−7.75(3H,m),10.04(1H,s)
参考例27
参考例26と同様の方法で、対応する原料化合物を用いて下記の化合物を合成した。
3−(4−ベンジルオキシブトキシ)−4−(3−メトキシカルボニルフェニル)ベンズアルデヒド
H−NMR(CDCl)δppm:
1.60−1.95(4H,m),3.47(2H,t,J=6.2Hz),3.91(3H,s),4.09(2H,t,J=6.2Hz),4.45(2H,s),6.95−7.70(9H,m),7.76(1H,d,J=7.6Hz),8.04(1H,d,J=7.6Hz),8.25(1H,s),10.00(1H,s)
3−メトキシ−4−フェニルベンズアルデヒド
H−NMR(CDCl)δppm:
3.89(3H,s),7.30−7.65(8H,m),10.01(1H,s)
3−(4−ベンジルオキシブトキシ)−4−(3−メタンスルホニルフェニル)ベンズアルデヒド
H−NMR(CDCl)δppm:
1.60−1.95(4H,m),3.04(3H,s),3.49(2H,t,J=6.1Hz),4.10(2H,t,J=6.3Hz),4.46(2H,s),7.20−7.70(9H,m),7.83(1H,d,J.=8.0Hz),7.93(1H,d,J=8.0Hz),8.19(1H,s),10.01(1H,s)
4−(3−ヒドロキシフェニル)ベンズアルデヒド
H−NMR(CDCl)δppm:
6.60−8.00(8H,m),10.06(1H,s)
参考例28
3−ヒドロキシ−4−フェニルベンズアルデヒド
3−メトキシ−4−フェニルベンズアルデヒド(23.0g)をジクロロメタン(150mL)に溶解させ、氷冷撹拌下三臭化ホウ素(15.4mL)を滴下し、室温にて2時間撹拌した。氷冷撹拌下反応混合物に水(20mL)を滴下し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をメタノール(100ml)、2mol/L塩酸(50ml)に懸濁させ、50℃にて2時間撹拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)にて精製して標記化合物(13.8g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
5.43(1H,s),7.30−7.65(8H,m),9.99(1H,s)
参考例29
4−フルオロ−3−メトキシメトキシベンズアルデヒド
4−フルオロ−3−ヒドロキシベンズアルデヒド(11.9g)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(44mL)を塩化メチレン(100mL)に溶解し、クロロメチルメチルエーテル(13mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に1mol/L塩酸(250mL)を滴下し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去することにより標記化合物(14.5g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
3.54(3H,s),5.29(2H,s),7.20−7.30(1H,m),7.50−7.60(1H,m),7.70−7.80(1H,m),9.92(1H,s)
参考例30
3−メトキシメトキシ−4−(モルホリン−4−イル)ベンズアルデヒド
4−フルオロ−3−メトキシメトキシベンズアルデヒド(1.12g)、モルホリン(0.8mL)、炭酸カリウム(1.26g)、水(3ml)をジメチルスルホキシド(10mL)に懸濁し、100℃にて18時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)にて精製することにより標記化合物(0.8g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
3.15−3.30(4H,m),3.53(3H,s),3.80−3.95(4H,m),5.27(2H,s),6.98(1H,d,J=8.2Hz),7.51(1H,dd,J=2.0Hz,8.2Hz),7.59(1H,d,J=2.0Hz),9.85(1H,s)
参考例31
3−ヒドロキシ−4−(モルホリン−4−イル)ベンズアルデヒド
3−メトキシメトキシ−4−(モルホリン−4−イル)ベンズアルデヒド(0.35g)をメタノール(10mL)に溶解し、2mol/L塩酸(5mL)を加え、60℃にて18時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去することにより標記化合物(0.29g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
2.90−3.02(4H,m),3.80−3.95(4H,m),6.55−6.75(1H,m),7.20−7.30(1H,m),7.40−7.50(2H,m),9.91(1H,s)
参考例32
3−(4−ベンジルオキシブトキシ)−4−(モルホリン−4−イル)ベンズアルデヒド
3−ヒドロキシ−4−(モルホリン−4−イル)ベンズアルデヒド(0.28g)、炭酸カリウム(0.38g)をN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)に懸濁させ、反応混合物にベンジル4−ブロモブチルエーテル(0.36g)を加え、50℃にてl6時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(酢酸エチル/ヘキサン=1/5)することにより標記化合物(0.50g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.70−1.85(2H,m),1.90−2.05(2H,m),3.15−3.30(4H,m),3,55(2H,t,J=6.3Hz),3.80−3.95(4H,m),4.09(2H,t,J=6.5Hz),4.09(2H,t,J=6.5Hz),4.53(2H,s),6.94(1H,d,J=8.3Hz),7.20−7.50(7H,m),9.84(1H,s)
参考例33
3−(N−t−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イルオキシ)ベンズアルデヒド
3−ヒドロキシベンズアルデヒド(0.98g)、1−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン(2.41g)、トリフェニルホスフィン(3.15g)をテトラヒドロフラン(10mL)に懸濁させ、氷冷下40%アゾジカルボン酸ジイソプロピル−トルエン溶液(6.1mL)を滴下し、室温にて1時間撹拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)にて精製することにより標記化合物(0.74g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.47(9H,s),1.70−1.82(2H,m),1.88−2.00(2H,m),3.30−3.40(2H,m),3.65−3.80(2H,m),4.50−4.60(1H,m),7.13−7.23(1H,m),7.35−7.50(3H,m),9.97(1H,s)
参考例34
4−エトキシ−3−ヒドロキシベンズアルデヒド
3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(101.6g)、炭酸カリウム(101.7g)をN,N−ジメチルホルムアミド(500mL)に懸濁させ、氷冷下ヨウ化エチル(58.8mL)を滴下し、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に2mol/L塩酸(500mL)を滴下し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/1)にて精製することにより標記化合物(74.3g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.50(3H,t,J=7.0Hz),4.22(2H,q,J=7.0Hz),5.76(1H,s),6.95(1H,d,J=8.1Hz),7.35−7.50(2H,m),9.84(1H,s)
参考例35
参考例34と同様の方法で、対応する原料化合物を用いて下記の化合物を合成した。
3−ヒドロキシ−4−プロポキシベンズアルデヒド
参考例36
3−(3−クロロプロポキシ)−4−エトキシベンズアルデヒド
4−エトキシ−3−ヒドロキシベンズアルデヒド(74.3g)、炭酸カリウム(111.3g)をN,N−ジメチルホルムアミド(350mL)に懸濁させ、氷冷下1−ブロモ−3−クロロプロパン(79.6mL)を滴下し、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に2mol/L塩酸(300mL)を滴下し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラ厶クロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)にて精製することにより標記化合物(69.8g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.49(3H,t,J=7.0Hz),2.20−2.40(2H,m),3.78(2H,t,J=6.3Hz),4.17(2H,t,J=7.0Hz),4.22(2H,t,J=5.8Hz),6.96(1H,d,J=8.1Hz),7.38−7.52(2H,m),9.84(1H,s)
参考例37
参考例36と同様の方法で、対応する原料化合物を用いて下記の化合物を合成した。
3−(3−クロロプロポキシ)−4−フェニルベンズアルデヒド
H−NMR(CDCl)δppm:
2.10−2.25(2H,m),3.50−3.70(2H,m),4.10−4.30(2H,m),7.30−7.70(8H,m),10.01(1H,s)
4−ベンジルオキシ−3−(3−クロロプロポキシ)ベンズアルデヒド
H−NMR(CDCl)δppm:
2.15−2.40(2H,m),3.65−3.85(2H,m),4.15−4.35(2H,m),5.21(2H,s),6.95−7.55(8H,m),9.84(1H,s)
3−(3−クロロプロポキシ)−4−メトキシベンズアルデヒド
3−(3−クロロプロポキシ)ベンズアルデヒド
3−(3−クロロプロポキシ)−4−プロポキシベンズアルデヒド
4−(3−クロロプロポキシフェニル)ベンズアルデヒド
参考例38
3,5−ビス(4−アセトキシブトキシ)ベンズアルデヒド
3,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド(0.49g)、炭酸カリウム(1.48g)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に懸濁させ、氷冷下酢酸4−ブロモブチルエステル(1.46g)を加え、50℃にて16時間撹拌した。反応混合物に1mol/L塩酸を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(酢酸エチル/ヘキサン=1/5)することにより標記化合物(0.30g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.75−1.95(8H,m),2.05(6H,s),3.95−4.25(8H,m),6.69(1H,s),6.99(2H,s),9.89(1H,s)
参考例39
3−(4−ベンジルオキシブチルアミノ)ベンゾニトリル
3−アミノベンゾニトリル(0.45g)、炭酸カリウム(1.05g)をN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)に懸濁させ、反応混合物にベンジル4−ブロモブチルエーテル(0.63g)を加え、50℃にて16時間撹拌した。反応混合物に1mol/L塩酸を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(酢酸エチル/ヘキサン=1/1)することにより標記化合物(0.45g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.65−1.85(4H,m),3.05−3.20(2H,m),3.45−3.60(2H,m),4.00−4.10(1H,m),4.52(2H,s),6.65−6.75(2H,m),6.91(1H,d,J=7.6Hz),7.17(1H,t,J=7.6Hz),7.23−7.45(5H,m)
参考例40
3−〔N−(4−ベンジルオキシブチル)−N−メチルアミノ〕ベンズゾニトリル
3−(4−ベンジルオキシブチルアミノ)ベンゾニトリル(0.22g)、炭酸カリウム(0.21g)をN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)に懸濁させ、反応混合物にヨウ化メチル(0.16g)を加え、50℃にて16時間撹拌した。反応混合物に1mol/L塩酸を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(酢酸エチル/ヘキサン=1/1)することにより標記化合物(0.22g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.55−1.80(4H,m),2.93(3H,s),3.25−3.40(2H,m),3.45−3.55(2H,m),4.51(2H,s),6.75−6.95(3H,m),7.15−7.40(6H,m)
参考例41
3−(4−アセトキシブチルスルファニル)ベンゾニトリル
3−メルカプトベンゾニトリル(0.40g)、炭酸カリウム(0.61g)をN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)に懸濁させ、反応混合物に酢酸4−ブロモブチルエステル(0.63g)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に1mol/L塩酸を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(酢酸エチル/ヘキサン=1/5)することにより標記化合物(0.75g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.65−1.90(4H,m),2.05(3H,s),2.94−3.05(2H,m),4.03−4.20(2H,m),7.30−7.60(4H,m)
参考例42
3−(4−ヒドロキシブチルスルファニル)ベンジルアミン
水素化リチウムアルミニウム(0.20g)をテトラヒドロフラン(15ml)に懸濁し、氷冷下3−(4−アセトキシブチルスルファニル)ベンゾニトリル(0.75g)を加え、2時間60℃にて攪拌し、氷冷後反応混合物中にエタノール、水を順次滴下し、ジエチルエーテルを加えた。反応混合物に無水硫酸ナトリウムを加え、不溶物をろ去した。ろ液を減圧下濃縮し、標記化合物(0.22g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.60−1.85(4H,m),2.97(2H,t,J=7.1Hz),3.67(2H,t,J=6.1Hz),3.85(2H,s),7.05−7.40(4H,m)
参考例43
参考例42と同様の方法で、対応する原料化合物を用いて下記の化合物を合成した。
3−(4−ベンジルオキシブチルアミノ)ベンジルアミン
H−NMR(CDCl)δppm:
1.60−1.80(4H,m),3.05−3.25(2H,m),3.44−3.60(2H,m),3.77(2H,s),4.51(2H,s),6.46(1H,d,J=7.9Hz),6.52(1H,s),6.62(1H,d,J=7.6Hz),7.14(1H,dd,J=7.6Hz,7.9Hz),7.24−7.45(5H,m)
3−〔N−(4−ベンジルオキシブチル)−N−メチルアミノ〕ベンジルアミン
H−NMR(CDCl)δppm:
1.55−1.80(4H,m),2.92(3H,s),3.25−3.40(2H,m),3.43−3.58(2H,s),3.79(2H,s),4.50(2H,s),6.50−6.70(3H,m),7.10−7.45(6H,m)
参考例44
3−ベンジルオキシ−4−ホルミルベンゾニトリル
4−ホルミル−3−ヒドロキシベンゾニトリル(4.0g)、炭酸カリウム(3.76g)をN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)に懸濁させ、反応混合物にベンジルブロミド(3.6mL)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に1mol/L塩酸を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(酢酸エチル/ヘキサン=1/1)することにより標記化合物(3.0g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
5.23(2H,s),7.30−7.50(7H,m),7.93(1H,d,J=7.9Hz),10.55(1H,s)
参考例45
3−ベンジルオキシ−4−(3−ヒドロキシプロピル)ベンジルアミン
3−ベンジルオキシ−4−ホルミルベンゾニトリル(0.93g)、(カルボエトキシメチル)トリフェニルホスホニウムブロミド(2.52g)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に懸濁させ、t−ブトキシカリウム(0.66g)を加え、室温にて18時間撹拌した。反応混合物に反応混合物に1mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解し、氷冷撹拌下水素化リチウムアルミニウム(0.20g)のテトラヒドロフラン(15ml)の懸濁液に滴下した。2時間60℃にて攪拌し、氷冷後反応混合物中にエタノール、水を順次滴下し、ジエチルエーテルを加えた。反応混合物に無水硫酸ナトリウムを加え、不溶物をろ去した。ろ液を減圧下濃縮し、標記化合物(0.20g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.75−1.95(2H,m),2.75(2H,t,J=7.3Hz),3.58(2H,t,J=6.2Hz),3.85(2H,t,J=6.2Hz),5.10(2H,s),6.88(1H,d,J=7.6Hz),6.96(1H,s),7.14(1H,d,J=7.6Hz),7.25−7.55(5H,m)
参考例46

2−〔3−(3−クロロプロポキシ)−4−エトキシベンジルアミノ〕−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−アミノ−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(13.7g)と3−(3−クロロプロポキシ)−4−エトキシベンズアルデヒド(15.3g)をテトラヒドロフラン(150ml)に懸濁させ、70℃にて20時間撹拌した。氷冷撹拌下トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(21.7g)を加え、24時間室温で撹拌した。反応混合物に水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)することにより、標記化合物(16.8g)を得た。
H−NMR(CDCl)δppm:
1.42(3H,t,J=7.1Hz),1.83(3H,s),1.97(3H,s),2.15(3H,s),2.20−2.30(2H,m),3.76(2H,t,J=6.6Hz),3.95−4.40(6H,m),4.47(1H,dd,J=3.6Hz,12.4Hz),4.68(2H,s),5.20−5.45(2H,m),5.57(1H,dd,J=6.8Hz,7.4Hz),6.01(1H,d,J=7.4Hz),6.83(1H,d,J=8.1Hz),6.92(1H,dd,J=2.1Hz,8.1Hz),6.99(1H,d,J=2.1Hz),7.02−7.25(3H,m),7.49(1H,d,J=7.8Hz)
参考例47
参考例46と同様の方法で、対応する原料化合物を用いて下記の化合物を合成した。
2−〔3−(3−クロロプロポキシ)ベンジルアミノ〕−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
H−NMR(CDCl)δppm:
1.81(3H,s),1.98(3H,s),2.15(3H,s),2.18−2.30(2H,m),3.73(2H,t,J=6.6Hz),4.10(2H,t,J=6.0Hz),4.22(1H,dd,J=2.4Hz,12.5Hz),4.30−4.38(1H,m),4.49(1H,d,J=3.4Hz,12.5Hz),4.65−4.85(2H,m),5.30−5.45(2H,m),5.56(1H,dd,J=6.4Hz,7.6Hz),6.03(1H,d,J=7.6Hz),6.81(1H,dd,J=2.2Hz,8.1Hz),6.90−7.00(2H,m),7.03−7.30(4H,m),7.49(1H,d,J=7.6Hz)
2−〔4−ベンジルオキシ−3−(3−クロロプロポキシ)ベンジルアミノ〕−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
H−NMR(CDCl)δppm:
1.80(3H,s),1.97(3H,s),2.15(3H,s),2.18−2.30(2H,m),3.74(2H,t,J=6.5Hz),4.05−4.40(4H,m),4.46(1H,d,J=3.5Hz,12.5Hz),4.67(2H,d,J=5.2Hz),5.10(2H,s),5.25−5.40(2H,m),5.57(1H,dd,J=6.5Hz,7.3Hz),6.00(1H,d,J=7.3Hz),6.80−7.60(12H,m)
2−〔3−(3−クロロプロポキシ)−4−フェニルベンジルアミノ〕−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
H−NMR(CDCl)δppm:
1.83(3H,s),1.98(3H,s),2.05−2.25(5H,m),3.55−3.65(2H,m),4.00−4.40(4H,m),4.52(1H,d,J=3.4Hz,12.5Hz),4.70−4.90(2H,m),5.30−5.50(2H,m),5.50(1H,dd,J=6.5Hz,7.8Hz),6.04(1H,d,J=7.8Hz),7.00−7.60(12H,m)
2−{4−〔3−(3−クロロプロポキシ)フェニル〕ベンジルアミノ}−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
H−NMR(CDCl)δppm:
1.77(3H,s),2.00(3H,s),2.16(3H,s),2.20−2.35(2H,m),3.60−3.85(2H,m),4.10−4.30(4H,m),4.50(1H,d,J=3.5Hz,12.7Hz),4.75−4.90(2H,m),5.30−5.50(2H,m),5.57(1H,dd,J=6.5Hz,7.7Hz),6.04(1H,d,J=7.7Hz),6.85−7.60(12H,m)
2−〔3−(3−クロロプロポキシ)−4−メトキシベンジルアミノ〕−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−〔3−(3−クロロプロポキシ)−4−プロポキシベンジルアミノ〕−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
【実施例1】

2−(3−ヒドロキシ−4−フェニルベンジルアミノ)−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−クロロ−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.21g)と3−ヒドロキシ−4−フェニルベンジルアミン(0.19g)をイソブタノール(5mL)に懸濁させ、トリエチルアミン(0.36mL)を加えて16時間還流下に撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=1/20)にて精製して標記化合物(0.1g)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
3.60−3.80(2H,m),3.90−4.20(2H,m),4.35−4.65(3H,m),5.21(1H,d,J=4.4Hz),5.25(1H,d,J=7.4Hz),5.56(1H,t,J=4.0Hz),5.82(1H,d,J=7.4Hz),6.80−7.01(4H,m),7.10−7.60(9H,m),9.44(1H,s)
実施例2〜12
実施例1と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表1及び2の化合物を合成した。


【実施例13】

2−〔4−(1H−イミダゾール−1−イル)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−アミノ−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(94mg)と4−(1H−イミダゾール−1−イル)ベンズアルデヒド(41mg)をテトラヒドロフラン(3mL)に懸濁させ、室温にて2時間撹拌した。反応混合物に酢酸(200μL)を加えた後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(56mg)を加え、24時間室温で撹拌した。反応混合物に水を加えた後、減圧下に濃縮した。得られた残渣をエタノール(2mL)に溶解し、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に酢酸(1mL)を加え、減圧下に濃縮した。得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製し、標記化合物(67mg)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
3.75−3.90(2H,m),4.08−4.18(1H,m),4.26(1H,dd,J=2.1Hz,5.6Hz),4.60(1H,dd,J=5.6Hz,7.6Hz),4.66(1H,d,J=15.8Hz),4.71(1H,d,J=15.8Hz),5.97(1H,d,J=7.6Hz),6.94−7.07(2H,m),7.12(1H,s),7.20−7.32(2H,m),7.45−7.60(5H,m),8.51(1H,s)
【実施例14】

2−〔3−(4−ベンジルオキシブトキシ)−4−フェニルベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−(3−ヒドロキシ−4−フェニルベンジルアミノ)−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(70mg)と炭酸カリウム(65mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に懸濁し、ベンジル4−ブロモブチルエーテル(45μL)を加えて50℃にて16時間撹拌した。不溶物をろ去し、反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=1/20)にて精製して標記化合物(54mg)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
1.50−1.80(4H,m),3.39(2H,t,J=6.3Hz),3.60−3.80(2H,m),3.90−4.20(4H,m),4.39(2H,s),4.41−4.50(1H,m),4.59(2H,d,J=5.9Hz),5.21(1H,d,J=4.4Hz),5.31(1H,d,J=7.1Hz),5.62(1H,t,J=4.4Hz),5.83(1H,d,J=7.5Hz),6.89(1H,t,J=7.6Hz),6.95(1H,t,J=7.6Hz),7.02(1H,d,J=7.6Hz),7.10−7.60(15H,m)
実施例15〜27
実施例14と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表3〜6の化合物を合成した。




【実施例28】

2−〔3−(4−ヒドロキシブトキシ)−4−フェニルベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−〔3−(4−ベンジルオキシブトキシ)−4−フェニルベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(35mg)をエタノール(5mL)に溶解し、触媒量の10%パラジウム炭素末を加え、水素雰囲気下60℃にて24時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液の溶媒を減圧下に留去して標記化合物(21mg)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
1.40−1.55(2H,m),1.60−1.75(2H,m),3.30−3.45(2H,m),3.60−3.80(2H,m),3.90−4.20(4H,m),4.35−4.50(2H,m),4.59(2H,d,J=6.3Hz),5.21(1H,d,J=4.4Hz),5.30(1H,d,J=7.5Hz),5.63(1H,t,J=4.4Hz),5.83(1H,d,J=7.5Hz),6.88(1H,t,J=7.6Hz),6.95(1H,t,J=7.6Hz),7.01(1H,d,J=7.6Hz),7.10−7.60(10H,m)
実施例29〜33
実施例28と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表7の化合物を合成した。

【実施例34】

2−〔4−エトキシ−3−(4−ヒドロキシブトキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−〔4−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシブトキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(30mg)と炭酸カリウム(18mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(0.7mL)に懸濁し、ヨードエタン(20μL)を加えて55℃にて16時間撹拌した。不溶物をろ去し、反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=90/10〜10/90)にて精製し、標記化合物(13mg)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
1.36(3H,t,J=7.1Hz),1.56−1.90(4H,m),3.58(2H,t,J=6.5Hz),3.73−3.90(2H,m),3.94−4.16(5H,m),4.24(1H,dd,J=2.3Hz,5.7Hz),4.43−4.65(3H,m),5.94(1H,d,J=7.6Hz),6.80−7.10(5H,m),7.20−7.35(2H,m)
実施例35〜48
実施例34と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表8〜11の化合物を合成した。




【実施例49】

2−(3−カルボキシメチルオキシ−4−フェニルベンジルアミノ)−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−(3−エトキシカルボニルメチルオキシ−4−フェニルベンジルアミノ)−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(53mg)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加えた後、60℃にて1時間撹拌した。反応混合物に2mol/L塩酸(1mL)を加え、減圧下に溶媒を留去した。得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製し、標記化合物(20mg)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
3.60−3.80(2H,m),3.96−4.04(1H,m),4.08−4.16(1H,m),4.35−4.50(1H,m),4.58(2H,d,J=6.0Hz),4.66(2H,s,),5.83(1H,d,J=7.6Hz),6.89(1H,t,J=7.6Hz),6.95(1H,t,J=7.6Hz),7.00−7.60(11H,m)
【実施例50】
実施例49と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表12の化合物を合成した。

【実施例51】

2−〔3−(3−アミノプロポキシ)−4−フェニルベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−〔3−(3−フタルイミドプロポキシ)−4−フェニルベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(53mg)をメタノール溶液(5mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.5mL)を加え、90℃にて6時間撹拌した。減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製して標記化合物(22mg)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
1.60−1.88(2H,m),2.50−2.70(2H,m),3.60−3.80(2H,m),3.95−4.20(4H,m),4.40−4.50(1H,m),4.55−4.65(2H,m),5.84(1H,d,J=7.5Hz),6.88(1H,t,J=7.6Hz),6.95(1H,t,J=7.6Hz),7.01(1H,d,J=7.6Hz),7.10−7.60(10H,m)
実施例52〜53
実施例51と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表13の化合物を合成した。

【実施例54】

2−〔3−(2−ヒドロキシエチルオキシ)−4−フェニルベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−(3−エトキシカルボニルメチルオキシ−4−フェニルベンジルアミノ)−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(53mg)をメタノール(5mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(8mg)を加えた後、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に1mol/L塩酸(0.5mL)を加え、減圧下に溶媒を留去した。得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製し、標記化合物(21mg)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
3.60−3.80(4H,m),3.93−4.20(4H,m),4.38−4.50(1H,m),4.59(2H,d,J=5.8Hz),4.73(1H,t,J=5.2Hz),5.21(1H,d,J=4.4Hz),5.29(1H,d,J=7.2Hz),5.63(1H,t,J=3.8Hz),5.83(1H,d,J=7.2Hz),6.89(1H,t,J=7.6Hz),6.95(1H,t,J=7.6Hz),7.02(1H,d,J=7.6Hz),7.13(1H,s),7.18(1H,d,J=7.6Hz),7.23(1H,d,J=7.6Hz),7.25−7.60(7H,m)
【実施例55】

2−〔3−(2−カルボキシビニル)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−(3−ブロモベンジルアミノ)−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(200mg)、アクリル酸(112mg)、酢酸パラジウム(10mg)、トリ−o−トリールホスフィン(28mg)をアセトニトリル(2mL)に懸濁させ、トリエチルアミン(0.3mL)を加えた後、100℃にて10時間撹拌した。不溶物をろ去し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製し、標記化合物(52mg)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
3.75−3.90(2H,m),4.10−4.20(1H,m),4.26(1H,dd,J=2.2Hz,5.7Hz),4.60(1H,dd,J=5.7Hz,7.5Hz),4.64(1H,d,J=15.9Hz),4.69(1H,d,J=15.9Hz),5.99(1H,d,J=7.5Hz),6.48(1H,d,J=16.0Hz),6.99−7.12(2H,m),7.20−7.52(5H,m),7.60(1H,d,J=16.0Hz),7.62(1H,s)
【実施例56】

2−{3−〔2−(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチルエチルカルバモイル)ビニル〕ベンジルアミノ}−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−〔3−(2−カルボキシビニル)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(50mg)、2−アミノ−1,3−プロパンジオール(21mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(36mg)、トリエチルアミン(41μL)をテトラヒドロフラン(2mL)に懸濁させ、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(45mg)を加えた後、17時間撹拌した。減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製して標記化合物(52mg)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
3.66(4H,d,J=5.4Hz),3.75−3.90(2H,m),3.99−4.16(2H,m),4.27(1H,dd,J=2.6Hz,5.8Hz),4.60(1H,dd,J=5.8Hz,7.4Hz),4.63(1H,d,J=15.9Hz),4.69(1H,d,J=15.9Hz),5.97(1H,d,J=7.4Hz),6.65(1H,d,J=15.7Hz),6.95−7.10(2H,m),7.20−7.47(5H,m),7.52(1H,d,J=15.7Hz),7.59(1H,s)
【実施例57】

2−〔3−(2−カルボキシエチル)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−〔3−(2−カルボキシビニル)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(30mg)をメタノール(2mL)に溶解し、触媒量の10%パラジウム炭素末を加え、水素雰囲気下室温にて1時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液の溶媒を減圧下に留去して標記化合物(25mg)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
2.54(2H,t,J=7.6Hz),2.89(2H,t,J=7.6Hz),3.70−3.90(2H,m),4.05−4.18(1H,m),4.25(1H,dd,J=2.3Hz,5.7Hz),4.50−4.75(3H,m),5.97(1H,d,J=7.3Hz),7.00−7.15(3H,m),7.16−7.40(5H,m)
【実施例58】

2−〔3−(4−ヒドロキシブチルオキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−〔3−(4−ベンジルオキシブチルオキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(24mg)をエタノール(2mL)に溶解し、触媒量の10%パラジウム炭素末を加え、水素雰囲気下60℃にて24時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液の溶媒を減圧下に留去して標記化合物(20mg)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
1.60−1.90(4H,m),3.57(2H,t,J=6.6Hz),3.75−3.90(2H,m),3.96(2H,t,J=6.4Hz),4.05−4.10(1H,m),4.25(1H,dd,J=2.6Hz,5.7Hz),4.50−4.70(3H,m),5.95(1H,d,J=7.3Hz),6.75(1H,dd,J=1.6Hz,8.3Hz),6.90−7.08(4H,m),7.13−7.35(3H,m)
実施例59〜62
実施例58と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表14の化合物を合成した。

【実施例63】

2−〔3−(4−ヒドロキシブトキシ)−5−フェニルベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−アミノ−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.20g)と3−(4−アセトキシブトキシ)−5−フェニルベンズアルデヒド(0.19g)をテトラヒドロフラン(3mL)に懸濁させ、室温にて13時間撹拌した。反応混合物にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.21g)を加え、24時間室温で撹拌した。反応混合物に水を加えた後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール(2mL)に溶解し、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に酢酸(1mL)を加え、減圧下濃縮した。得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製することにより、標記化合物(0.08g)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
1.45−1.85(4H,m),3.60−3.78(2H,m),3.93−4.15(4H,m),4.34−4.45(1H,m),4.50−4.65(2H,m),5.87(1H,d,J=7.6Hz),6.80−7.05(4H,m),7.10−7.50(6H,m),7.55−7.70(3H,m)
実施例64〜70
実施例63と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表15の化合物を合成した。


【実施例71】

2−〔3−(4−ベンジルオキシブチルアミノ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−クロロ−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.14g)と3−(4−ベンジルオキシブチルアミノ)ベンジルアミン(0.36g)をイソブタノール(5mL)に懸濁させ、トリエチルアミン(0.56mL)を加えて16時間加熱還流した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製することにより、標記化合物(0.08g)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
1.50−1.70(4H,m),2.90−3.05(2H,m),3.43(2H,t,J=6.1Hz),3.60−3.75(2H,m),3.95−4.02(1H,m),4.05−4.15(1H,m),4.35−4.55(5H,m),5.21(1H,d,J=4.1Hz),5.27(1H,d,J=7.5Hz),5.40−5.53(1H,m),5.57(1H,t,J=4.4Hz),5.80(1H,d,J=7.5Hz),6.38(1H,d,J=7.7Hz),6.45−6.60(2H,m),6.80−7.02(3H,m),7.15(1H,d,J=7.5Hz),7.20−7.40(7H,m)
実施例72〜75
実施例71と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表16の化合物を合成した。

【実施例76】
2−{3−〔(3−t−ブトキシカルボニルアミノプロピルカルバモイル)メトキシ〕ベンジルアミノ}−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
N−(3−アミノプロピル)カルバミン酸t−ブチル(0.37g)、ピリジン(0.51mL)を塩化メチレン(5mL)に溶解し、氷冷撹拌下ブロモアセチルクロリド(0.19mL)を滴下した。3時間室温にて撹拌した後、反応混合物に1mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、2−(3−ヒドロキシベンジルアミノ)−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.09g)と炭酸カリウム(0.14g)を加え、50℃にて16時間撹拌した。不溶物をろ去後、反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製することにより、標記化合物(0.02g)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
1.37(9H,s),1.45−1.60(2H,m),2.80−2.95(2H,m),3.03−3.15(2H,m),3.60−3.86(2H,m),3.95−4.03(1H,m),4.08−4.15(1H,m),4.38−4.47(3H,m),4.50−4.60(2H,m),5.22(1H,d,J=4.6Hz),5.31(1H,d,J=7.3Hz),5.60(1H,t,J=4.5Hz),5.81(1H,d,J=7.6Hz),6.70−7.00(6H,m),7.16(1H,d,J=7.4Hz),7.23(1H,dd,J=7.4Hz,8.1Hz),7.29(1H,d,J=8.1Hz),7.40−7.50(1H,m),8.00−8.13(1H,m)
【実施例77】
実施例76と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表17の化合物を合成した。

【実施例78】

2−{3−〔(3−アミノプロピルカルバモイル)メトキシ〕ベンジルアミノ}−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−{3−〔(3−t−ブトキシカルボニルアミノプロピルカルバモイル)メトキシ〕ベンジルアミノ}−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(15mg)を22%塩化水素−エタノール溶液に溶解し、30分間室温にて撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=90/10〜10/90)にて精製することにより、標記化合物(9mg)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
1.40−1.55(2H,m),3.08−3.23(2H,m),3.60−3.75(2H,m),3.95−4.15(2H,m),4.35−4.45(3H,m),4.46−4.63(2H,m),5.81(1H,d,J=7.6Hz),6.70−7.05(5H,m),7.10−7.35(3H,m),7.40−7.55(1H,m),8.05−8.20(1H,m)
実施例79〜80
実施例78と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表18の化合物を合成した。

【実施例81】

2−〔3−(4−ヒドロキシブチルアミノ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−〔3−(4−ベンジルオキシブチルアミノ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(44mg)をエタノール(5mL)に溶解し、触媒量の10%パラジウム炭素末を加え、水素雰囲気下60℃にて24時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液の溶媒を減圧下に留去して標記化合物(22mg)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
1.40−1.60(4H,m),2.90−3.02(2H,m),3.60−3.75(2H,m),3.94−4.02(1H,m),4.08−4.15(1H,m),4.30−4.55(4H,m),5.21(1H,d,J=4.3Hz),5.28(1H,d,J=7.8Hz),5.43−5.52(1H,m),5.57(1H,t,J=4.5Hz),5.80(1H,d,J=7.6Hz),6.39(1H,d,J=7.8Hz),6.51(1H,d,J=7.1Hz),6.55(1H,s),6.80−7.05(3H,m),7.15(1H,d,J=7.7Hz),7.27(1H,d J=7.7Hz),7.35(1H,t,J=6.1Hz)
実施例82〜84
実施例81と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表19の化合物を合成した。

【実施例85】

2−{2−〔3,4−ビス(4−アミノブトキシ)フェニル〕エチルアミノ}−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−{2−〔3,4−ビス(ベンジルオキシ)フェニル〕エチルアミノ}−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.35g)をエタノール(5mL)に溶解し、触媒量の16%パラジウム炭素末を加え、水素雰囲気下60℃にて24時間撹拌した。不溶物をろ去し、得られた残渣と炭酸カリウム(0.30g)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に懸濁し、N−(4−ブロモブチル)フタルイミド(0.60g)を加えて60℃にて16時間撹拌した。不溶物をろ去し、反応混合物を減圧下濃縮した。得られた残渣をエタノール(5mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.5mL)を加え、90℃にて6時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製することにより標記化合物(0.02g)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
1.55−1.90(8H,m),2.65−2.83(4H,m),2.89(2H,t,J=7.2Hz),3.62(2H,t,J=7.2Hz),3.70−3.83(2H,m),3.90−4.10(5H,m),4.19(1H,dd,J=2.5Hz,6.1Hz),4.44(1H,dd,J=6.1Hz,7.4Hz),5.87(1H,d,J=7.4Hz),6.78(1H,dd,J=1.7Hz,7.9Hz),6.85(1H,d,J=7.9Hz),6.89(1H,d,J=1.7Hz),6.98(1H,t,J=7.6Hz),7.04(1H,t,J=7.6Hz),7.23(1H,d,J=7.6Hz),7.28(1H,d,J=7.6Hz)
【実施例86】

2−〔3−(N−カルバモイルメチルピペリジン−4−イルオキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−〔3−(ピペリジン−4−イルオキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(50mg)、ブロモ酢酸アミド(20mg)、炭酸カリウム(23mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に懸濁し、60℃にて16時間撹拌した。不溶物をろ去し、反応混合物を減圧下濃縮した。得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=90/10〜10/90)にて精製することにより、標記化合物(30mg)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
1.55−1.73(2H,m),1.85−1.96(2H,m),2.20−2.35(2H,m),2.60−2.75(2H,m),2.84(2H,s),3.60−3.75(2H,m),3.95−4.02(1H,m),4.07−4.15(1H,m),4.25−4.45(2H,m),4.52(2H,d,J=6.0Hz),5.20(1H,d,J=4.5Hz),5.27(1H,d,J=7.7Hz),5.59(1H,t,J=4.2Hz),5.81(1H,d,J=7.5Hz),6.77(1H,dd,J=1.8Hz,8.4Hz),6.83−7.00(4H,m),7.04−7.23(4H,m),7.27(1H,d J=7.8Hz),7.43(1H,t,J=6.0Hz)
【実施例87】
実施例86と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表20の化合物を合成した。

【実施例88】

2−〔3−(N,N−ジメチルピペリジニウム−4−イルオキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール ヨージド
2−〔3−(ピペリジン−4−イルオキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.1g)をエタノール(5mL)に溶解し、反応混合物にヨウ化メチル(78mg)を加え、60℃にて16時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=90/10〜10/90)にて精製することにより、標記化合物(30mg)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
2.05−2.00(2H,m),2.25−2.40(2H,m),3.23(3H,s),3.30(3H,s),3.40−3.50(2H,m),3.55−3.70(2H,m),3.78−3.93(2H,m),4.20−4.32(2H,m),4.55−4.63(1H,m),4.67−4.78(3H,m),6.10(1H,d,J=7.7Hz),6.90−7.15(3H,m),7.25−7.45(4H,m),7.50−7.60(1H,m)
【実施例89】

2−{3−〔3−(4−カルバモイルピペリジン−1−イル)プロポキシ〕ベンジルアミノ}−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−〔3−(3−クロロプロポキシ)ベンジルアミノ〕−1−(2,3,5−トリ−0−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.67g)、ヨウ化ナトリウム(0.52g)をアセトン(15mL)に懸濁し、16時間加熱還流した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣とイソニペコタミド(0.30g)、炭酸カリウム(0.32g)をアセトニトリル(5mL)に懸濁し、70℃にて16時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール(2mL)に溶解し、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に酢酸(1mL)を加え、減圧下濃縮した。得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製することにより、標記化合物(0.38g)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
1.60−2.30(9H,m),2.40−2.65(2H,m),2.85−3.05(2H,m),3.75−3.90(2H,m),3.99(2H,t,J=6.2Hz),4.10−4.15(1H,m),4.20−4.30(1H,m),4.50−4.70(3H,m),5.96(1H,d,J=7.4Hz),6.70−6.80(1H,m),6.85−7.35(7H,m)
実施例90〜103
実施例89と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表21の化合物を合成した。



【実施例104】
実施例89と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表22の化合物を合成することができる。



【実施例105】

2−{3−(4−ヒドロキシブトキシ)−4−〔3−(2−ジメチルアミノエチルカルバモイル)フェニル〕ベンジルアミノ}−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
室温にて2−〔3−(4−ヒドロキシブトキシ)−4−(3−カルボキシフェニル)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(20mg)、N,N−ジメチルエチレンジアミン(4mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアドール(7mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(1ml)に懸濁させ、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(10mg)を加え、室温にて13時間撹拌した。減圧下反応混合物を濃縮し、得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製して標記化合物(16mg)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
1.50−1.62(2H,m),1.65−1.78(2H,m),2.31(6H,s),2.58(2H,t,J=6.8Hz),3.47(2H,t,J=6.6Hz),3.52(2H,t,J=6.8Hz),3.78−3.90(2H,m),3.99(2H,t,J=6.3Hz),4.10−4.19(1H,m),4.28(1H,dd,J=2.3Hz,5.8Hz),4.58−4.75(3H,m),5.97(1H,d,J=7.4Hz),6.95−7.10(3H,m),7.14(1H,s),7.21−7.32(3H,m),7.44(1H,t,J=7.8Hz),7.66(1H,d,J=7.8Hz),7.73(1H,d,J=7.8Hz),7.97(1H,s)
【実施例106】
実施例105と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表23の化合物を合成することができる。

【実施例107】

1−(β−D−アラビノフラノシル)−2−(4−フェニルベンジルアミノ)−1H−ベンズイミダゾール
2−クロロ−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.5g)をピリジン(8.8ml)に懸濁させ、氷冷撹拌下1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン(0.59ml)を滴下後、26時間室温にて撹拌した。反応混合物にメタノール(2ml)を加え、減圧下濃縮した。得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1mol/L塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(酢酸エチル/ヘキサン=2/9)することにより2−クロロ−1−〔3,5−O,O−(1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサニル)−β−D−リボフラノシル〕−1H−ベンズイミダゾール(0.35g)を得た。得られた化合物(0.34g)、トリエチルアミン(0.12ml)、4−ジメチルアミノピリジン(0.08g)をジクロロメタン(13ml)に溶解し、氷冷撹拌下トリフルオロメタンスルホニルクロリド(0.09ml)を滴下し、1時間室温にて撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)溶解し、酢酸セシウム(0.17g)を加え、30℃にて15時間撹拌した。反応混合物に水(10ml)を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮後、得られた残渣をテトラヒドロフラン(3.9ml)に溶解し、氷冷撹拌下1mol/Lテトラブチルアンモニウムフロリド−テトラヒドロフラン溶液(1.47ml)を滴下し、氷冷下1時間撹拌した。反応混合物に酢酸(0.08ml)を加え、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(酢酸エチル/ヘキサン=4/1)することにより1−(2−O−アセチル−β−D−アラビノフラノシル)−2−クロロ−1H−ベンズイミダゾール(0.12g)を得た。得られた化合物(0.12g)と4−フェニルベンジルアミン(0.26g)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.37ml)をn−プロパノール(3.6ml)に懸濁させ、43時間加熱還流した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をアミノプロピル化シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(ジクロロメタン/メタノール=12/1)することにより標記化合物(0.15g)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
3.63−3.85(3H,m),4.05−4.29(2H,m),4.48−4.72(2H,m),5.18−5.72(3H,m),6.16(1H,d,J=5.4Hz),6.78−6.97(2H,m),7.06−7.72(12H,m)
【実施例108】

2−〔4−ヒドロキシ−3−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−〔4−ベンジルオキシ−3−(3−クロロプロポキシ)ベンジルアミノ〕−1−(2,3,5−トリ−0−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.05g)、ヨウ化ナトリウム(0.01g)をアセトン(15mL)に懸濁し、16時間加熱還流した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣とジメチルアミン(0.03g)をエタノール(1mL)、アセトニトリル(1mL)の混合溶媒に懸濁し、75℃にて24時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製することにより、2−〔4−ベンジルオキシ−3−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾールを得た。得られた化合物をメタノール(2mL)に溶解し、触媒量の10%パラジウム炭素末を加え、水素雰囲気下40℃にて24時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮することにより、標記化合物(0.02g)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
1.75−1.90(2H,m),2.15(6H,s),2.40(2H,t,J=6.7Hz),3.60−3.75(2H,m),3.85−4.15(4H,m),4.25−4.53(3H,m),5.78(1H,d,J=7.7Hz),6.65−7.05(5H,m),7.10−7.35(3H,m)
【実施例109】
実施例108と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表24の化合物を合成することができる。

【実施例110】

2−〔3−(3−アミノプロポキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−(3−ヒドロキシベンジルアミノ)−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.77g)と炭酸カリウム(0.43g)をN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)に懸濁し、N−(3−ブロモプロピル)フタルイミド(0.84g)を加えて60℃にて16時間撹拌した。不溶物をろ去し、反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製(酢酸エチル/エタノール=10/1)することにより、2−〔3−(3−フタルイミドプロポキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.75g)を得た。得られた化合物をメタノール溶液(5mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.5mL)を加え、90℃にて6時間撹拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製して標記化合物(0.50g)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δppm:
1.65−1.90(2H,m),2.69(2H,t,J=6.7Hz),3.60−3.76(2H,m),3.85−4.20(4H,m),4.33−4.46(1H,m),4.53(2H,d,J=5.8Hz),5.83(1H,d,J=7.7Hz),6.70−7.55(9H,m)
【実施例111】

2−〔3−(3−グアニジノプロポキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−〔3−(3−アミノプロポキシ)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.2g)、N−(ベンジルオキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(0.55g)をテトラヒドロフラン(2.5mL)に懸濁させ、60℃にて24時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をメタノール(4mL)に溶解し、触媒量の10%パラジウム炭素末を加え、水素雰囲気下40℃にて2時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製して標記化合物(0.01g)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
1.95−2.05(2H,m),3.80−3.85(2H,m),4.00−4.30(4H,m),4.55−4.65(3H,m),5.45−5.55(2H,m),5.95(1H,d,J=7.4Hz),6.75−6.85(1H,m),6.90−7.10(4H,m),7.15−7.30(3H,m)
【実施例112】
実施例111と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表25の化合物を合成することができる。


【実施例113】

2−{3−〔3−(カルバモイルメチルカルバモイル)プロポキシ〕−4−フェニルベンジルアミノ}−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
室温にて2−〔3−(3−カルボキシプロポキシ)−4−フェニルベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(50mg)、塩酸グリシンアミド(17mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアドール(29mg)、トリエチルアミン(47mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)に懸濁させ、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(36mg)を加え、室温にて17時間撹拌した。減圧下反応混合物を濃縮し、得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製することにより、標記化合物(23mg)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
1.90−2.05(2H,m),2.25−2.40(2H,m),3.75(2H,s),3.80−3.90(2H,m),3.95−4.05(2H,m),4.10−4.35(2H,m),5.97(1H,d,J=7.2Hz),6.90−7.55(12H,m)
実施例114〜115
実施例113と同様の方法で対応する原料化合物を用いて表26の化合物を合成した。

【実施例116】

2−〔3−(4−ヒドロキシブトキシ)−4−(3−メタンスルホニルフェニル)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール
2−アミノ−1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.11g)と3−(4−ベンジルオキシブトキシ)−4−(3−メタンスルホニルフェニル)ベンズアルデヒド(0.24g)をテトラヒドロフラン(5mL)に懸濁させ、反応混合物にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.12g)を加え、24時間室温で撹拌した。反応混合物に水を加えた後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノール(2mL)に溶解し、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に酢酸(1mL)を加え、減圧下濃縮した。得られた残渣を逆相分取カラムクロマトグラフィー(資生堂社製CAPSELL PAC C18UG80、5μm、20×50mm、流速30mL/分リニアグラジェント、水/メタノール=70/30〜10/90)にて精製することにより、2−〔3−(4−ベンジルオキシブトキシ)−4−(3−メタンスルホニルフェニル)ベンジルアミノ〕−1−(β−D−リボフラノシル)−1H−ベンズイミダゾール(0.16g)を得た。得られた化合物をメタノール(2mL)に溶解し、触媒量の10%パラジウム炭素末を加え、水素雰囲気下40℃にて24時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮することにより、標記化合物(0.04g)を得た。
H−NMR(CDOD)δppm:
1.50−1.85(4H,m),3.12(3H,s),3.50(2H,t,J=6.5Hz),3.77−3.90(2H,m),4.04(2H,t,J=6.1Hz),4.10−4.35(2H,m),4.55−4.80(3H,m),5.98(1H,d,J=7.7Hz),6.94−7.40(7H,m),7.55−7.70(1H,m),7.75−7.95(1H,m),8.13(1H,s)
試験例1
ヒトCNT1のcDNAクローニング
ヒトCNT1cDNAは、ヒト腎臓cDNA(オリジーン(Origene)社製)を用いたPCR増幅によって得た。PCR反応液は、1μLcDNA、2ユニッツ・プラチナタック・DNAポリメラーゼ ハイフィデリティー(units Platinum taq DNA polymerase high fidelity/インビトロジェン(Invitrogen)社製)、1μMプライマー(フォワード:5’−TGC ACT GCA TGG TTG CTG CT−3’、リバース:5’−GTC TAA GTC CTG TGG CTT CC−3’)を用いて調製した。増幅は、94℃2分、1サイクル、94℃30秒、58℃30秒、68℃3分、32サイクルで行い、PCR II−TOPOベクター(インビトロジェン(Invitrogen)社製)に組み込んだ。クローニングしたヒトCNT1アミノ酸配列は、既に報告されているヒトCNT1アミノ酸配列(NCBI Accession No.AAB53837.1)に対し、G34E(コドンGGAがGAA)、Q462R(コドンCAGがCGG)、R511C(コドンCGCがTGC)へと置換している。
試験例2
ヒトCNT2のcDNAクローニングと発現プラスミドの作製
ヒトCNT2cDNAは、ヒト腎臓cDNA(クロンテック(CLONTECH)社製)を用いたPCR増幅によって得た。PCR反応液は、1μLcDNA、2ユニッツ・プラチナタック・DNAポリメラーゼ ハイフィデリティー(units Platinum taq DNA polymerase high fidelity/インビトロジェン(Invitrogen)社製)、1μMプライマー(フォワード:5’−AGG AGC CAG AGG GAA TCA AT−3’、リバース:5’−ACA TCT TGG TGA GTG AGT TG−3’)を用いて調製した。増幅は、94℃2分、1サイクル、94℃30秒、58℃30秒、68℃3分、32サイクルで行い、PCR II−TOPOベクター(インビトロジェン(Invitrogen)社製)に組み込んだ。作製したプラスミドを鋳型として、制限酵素付加したプライマーを用いてPCR反応を行った。PCR反応液は、100ngプラスミド、2ユニッツ・パイロベスト DNAポリメラーゼ(units Pyrobest DNA polymerase/タカラ(Takara)社製)、330nMプライマー(フォワード:5’−CCG CTC GAG AGG AGC CAG AGG GAA TCA AT−3’、リバース:5’−CGT CTA GAA CAT CTT GGT GAG TGA GTT G−3’)を用いて調製した。増幅は、95℃3分、1サイクル、98℃10秒、60℃30秒、72℃1分、15サイクル、72℃7分、1サイクルで行い、PCI−ネオ・マンマリアン・エクスプレッションベクター(neo mammalian expression vector/プロメガ(Promega)社製)に組み込んだ。クローニングしたヒトCNT2アミノ酸配列は、既に報告されているヒトCNT2アミノ酸配列(NCBI Accession No.AAC51930)に対し、P22L(コドンCCGがCTG)、S45C(コドンAGCがTGC)、I160M(コドンATAがATG)へと置換している。
試験例3
ヒトCNT3のcDNAクローニング
ヒトCNT3cDNAは、ヒト小腸cDNA(クロンテック(CLONTECH)社製)を用いたPCR増幅によって得た。PCR反応液は、0.2μLcDNA、エクスパンド・ロングテンプレート PCRシステム(Expand long template PCR system/ロシュ(Roche)社製)、0.5μMプライマー(フォワード:5’−GCC AGC CAG CAG CAA AAA−3’、リバース:5’−TGG AGA AGT GGC TGA CCT−3’)を用いて調製した。増幅は、94℃2分、1サイクル、94℃10秒、58℃30秒、68℃2分、33サイクルで行い、PCR II−TOPOベクター(インビトロジェン(Invitrogen)社製)に組み込んだ。クローニングしたヒトCNT3塩基酸配列は、ヒトCNT3塩基配列(NCBI Accession No.NM 022127)に対し1130番目から1215番目まで全て同じであった。
試験例4
ヒトCNT遺伝子のヒト組織における分布パターン
1)cDNAの合成
ヒト肝臓、結腸、精巣、膵臓、肺、小腸、胃、胎盤、筋肉由来の全RNA(total RNA)はサワディーテクノロジー社から購入し、気管、脳、腎臓、心臓のtotal RNAはクロンテック(CLONTECH)社から購入した。total RNA濃度をリボグリーン(RiboGreen)RNAクオンティフィケーション・リージェント・アンド・キット(quantification reagent and kit/モレキュラープローブ(Molecular Probe)社製)を用いて測定した。cDNAの合成(逆転写反応)を行った。16.5μL反応液を用い、1.5μgtotal RNA、1.5μLの500ng/μLランダムヘキサマー(random hexamer/インビトロジェン(Invitrogen)社製)を含んでいる。反応液を70℃で5分の反応を行い、室温に5分間保持した。6μLの5xBRL ファースト・ストランド・緩衝液(5xBRL 1st strand buffer/インビトロジェン(Invitrogen)社製)、3.25μLの蒸留水(ニッポンジーン)、1.5μLの10mMデオキシリボヌクレオチドミックス(dNTPmix/インビトロジェン(Invitrogen)社製)、0.75μLのリボヌクレアーゼ阻害剤(RNase inhibitor/インビトロジェン(Invitrogen)社製)、2μLのスーパースクリプトII(Super Script II/インビトロジェン(Invitrogen)社製)を含んでいる13.5μL反応液を上記反応液に加えた。また同時にスーパースクリプトIIの代わりに蒸留水(ニッポンジーン)を加えた反応液も同様に上記溶液に加えた。全ての混合液は室温10分放置後、42℃で1時間反応を行った。そしてスーパースクリプトIIを失活させるために95℃10分反応を行い、直ちに氷中に移した。次に1.5μLのリボヌクレアーゼH(RNase H/インビトロジェン(Invitrogen)社製)を加え、37℃30分反応を行った。反応終了後170μLの蒸留水を加えた。合成されたcDNAは、200μLのフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール=25:24:1(インビトロジェン(Invitrogen)社製)で抽出し、さらに200μLのクロロホルム:イソアミルアルコール=24:1を用いて抽出した。エタノール沈殿を行い100μLの蒸留水(ニッポンジーン)に溶解した。
2)リアルタイム定量PCRを用いたヒトCNT遺伝子発現量の測定
ヒトCNT1のリアルタイム定量PCRのプライマーとして、フォワード:5’−ATT TAC CAG TGC TGC CGT GAG−3’およびリバース:5’−AAA CCG ACA GCA GTT GTC CAG−3’、プローブとして5’−AGA GCG TCA ATC CAG AGT TCA GCC CA−3’を用いた。ヒトCNT2にはフォワード:5’−GGC AGC TTG CAT CTT GAA TTT C−3’およびリバース:5’−CAA AAA CGA GTG AAC CAG GAC A−3’、プローブとして5’−CCT TGT TTG TCA TCA CCT GCT TGG TGA TCT−3’を用いた。プローブは、蛍光色素、FAMで5’末端を、TAMRAで3’末端をラベルした。25μL反応液を用い、上記で作製された2.5ng cDNA、1xタックマン・ユニバーサル・マスターミックス(1xTaqman Universal master mix/アプライドバイオシステムズ(Applied Biosystems)社製)、500nMフォワード、リバースプライマー、200nMプローブを含んでいる。PCR条件は、以下のようになる。50℃2分、1サイクル、95℃10分、1サイクル、95℃15秒、60℃1分、40サイクル。アッセイは、ジーンアンプ・5500シーケンス・ディテクション・システム(GeneAmp 5500 Sequence detection system/アプライドバイオシステムズ(Applied Biosystems)社製)を用い、マイクロアンプ・オプティカル・96穴・リアクションプレート(MicroAmp optical 96−well reaction plate/アプライド バイオシステムズ(Applied Biosystems)社製)とマイクロアンプ・オプティカル・キャップ(MicroAmp optical cap/アプライド バイオシステムズ(Applied Biosystems)社製)中にて行われた。シグナルは製造元の手引きに従って検出した(ゲノム リサーチ(Genome Research),1996年,第6巻,p.986−994参照)。連続的に1:10の割合で希釈したプラスミドDNAを標準曲線として解析を行った。結果は図1に示す通りであり、ヒトCNT1は腎臓、肝臓に多く発現し、ヒトCNT2は小腸、胃に多く発現が確認された。
試験例5
ヒトCNT遺伝子の胃、腸における分布パターン
リアルタイム定量PCRを用いたヒトCNT遺伝子発現量の測定
胃底部、胃体部、十二指腸、空腸、回腸、上行結腸由来の全RNA(total RNA)はBIOCHAIN(バイオチェーン)社から購入した。total RNA濃度をリボグリーン(RiboGreen)RNAクオンティフィケーション・リージェント・アンド・キット(quantification reagent and kit/モレキュラープローブ(Molecular Probe)社製)を用いて測定した。ヒトCNT1,2のプライマー、プローブは試験例4と同様のものを用いた。ヒトCNT3にはフォワード:5’−GCT GGT CCG ACC ATA TTT ACC TTA C−3’およびリバース:5’−CGC TTC CAG CAA TGG TAG AGA−3’、プローブとして5’−TCA CCA AGT CTG AAC TCC ACG CCA TC−3’を用いた。プローブは、蛍光色素、FAMで5’末端を、TAMRAで3’末端をラベルした。タックマン・EZ RT−PCRキット(Taqman EZ RT−PCR kit/アプライド バイオシステムズ(Applied Biosystems)社製)、500nMフォワード、リバースプライマー、200nMプローブを用いて反応液(25μL)を作製した。PCR条件は、以下のようになる。50℃2分、1サイクル、60℃30分、1サイクル、95℃5分、1サイクル、94℃20秒、62℃1分、40サイクル。アッセイは、DNAエンジンオプティコン(DNA Engine Opticon/MJジャパン(MJ Japan)社製)を用い、96穴ロウ・マルチプルプレート(96Well low multipleplate/MJジャパン(MJ Japan)社製)中にて行われた。シグナルは製造元の手引きに従って検出した(ゲノム リサーチ(Genome Research),1996年,第6巻,p.986−994参照)。連続的に1:10の割合で希釈したプラスミドDNAを標準曲線として解析を行った。結果は図2に示す通りであり、ヒトCNT1は、空腸、回腸に強い発現が見られ、ヒトCNT2は、十二指腸、空腸に強い発現が確認された。また、胃、結腸においてもCNT2が弱く発現していた。ヒトCNT3は、全般的に弱い発現が確認できた。
試験例6
ヒトCNT2一過性発現細胞の調製
ヒトCNT2発現プラスミドをリポフェクション法によりCOS−7細胞(RIKEN CELL BANK RCB0539)に導入した。リポフェクション試薬はリポフェクタミン2000(LIPOFECTAMINE 2000/インビトロジェン(Invitrogen)社製)を用いた。COS−7細胞を1mLあたり5x10個となるよう10%ウシ胎児血清(三光純薬製)含有D−MEM培地(インビトロジェン(Invitrogen)社製)に懸濁し、これをコラーゲンコート96穴プレート(岩城硝子製)の1穴あたり100μLずつ分注し、2時間、37℃、5% CO条件下にて培養を行った。1穴あたり0.6μLのリポフェクタミン2000(LIPOFECTAMINE 2000/インビトロジェン(Invitrogen)社製)を25μLのOPTI−MEM(インビトロジェン(Invitrogen)社製)で希釈し、室温で7分間静置する(以下Lipo 2000−OPTIとする)。1穴あたり0.3μgのプラスミドを25μLのOPTI−MEM(インビトロジェン(Invitrogen)社製)で希釈し、Lipo 2000−OPTIに加えて穏やかに混和し30分間静置した後、1穴あたり50μLずつ細胞培養液に添加し、37℃、5% COの条件下2日間培養し、取り込み阻害活性の測定に供した。
試験例7
ヒトCNT2を介したアデノシン取り込み阻害活性の測定
「取り込み用緩衝液」は140mM塩化ナトリウム、2mM塩化カリウム、1mM塩化カルシウム、1mM塩化マグネシウム、10mMヘペス(HEPES)2−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕エタンスルホン酸、5mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、5mMグルコースを含む緩衝液pH7.4に、アデノシンの非放射ラベル体(シグマ(Sigma)社製)と14Cラベル体(アマシャム・バイオサイエンス(Amersham Biosciences)社製)のアデノシンの最終濃度が10μMとなるように混和し添加した。基礎取り込み測定用には塩化ナトリウムに替えて140mMの塩化コリンを含む「基礎取り込み測定用緩衝液」を調製した。測定時には取り込み用緩衝液及び基礎取り込み測定用緩衝液には、NBMPRを最終濃度が10μMとなるように加えた。化合物の阻害活性を測定する場合には、ジメチルスルフォキシドに溶解した後、取り込み用緩衝液にて適宜希釈し測定用緩衝液とした。ヒトCNT2一過性発現細胞の培地を除去し、前処置用緩衝液(アデノシン、グルコースを含まない基礎取り込み測定用緩衝液)を1穴あたり200μL加え、37℃で10分間静置した。同一操作をもう1度繰り返した後、前処置用緩衝液を除去し、測定用緩衝液および基礎取り込み測定用緩衝液を1穴当たり75μLずつ加え37℃で静置した。30分後に測定用緩衝液、基礎取り込み測定用緩衝液を除去し、1穴当たり200μLの洗浄用緩衝液(10μM非放射ラベル体アデノシンを含む基礎取り込み測定用緩衝液)で2回洗浄した。1穴当たり75μLの0.2mol/L水酸化ナトリウムで細胞を溶解し、その液をピコプレード(パーキンエルマー(Perkin Elmer)社製)に移した。150μLのマイクロシンチ40(パーキンエルマー(Perkin Elmer)社製)を加えて混和し、シンチレーションカウンター(パーキンエルマー(Perkin Elmer)社製)にて放射活性を計測した。対照群の取り込みから基礎取り込み量を差し引いた値を100%として、試験化合物の各濃度におけるアデノシンの取り込み量を算出した。試験化合物がアデノシンの取りこみを50%阻害する濃度(IC50値)をロジットプロットにより算出した。結果は表27に示す通りである。

試験例8
CNT2阻害薬の血漿尿酸値への影響
SD−IGS系雄性ラット(5週齢)を一晩絶食した後、オキソン酸(Aldrich社製;100mg/kg)を皮下投与し、1時間後プリンミックス(アデノシン:イノシン:グアノシン=1:1:1(アデノシン(Sigma社製)、イノシン(和光純薬社製)、グアノシン(ICN社製);50mg/kg)、試験化合物(10mg/kg)を同時に経口投与した。対照群としてオキソン酸、プリンミックスのみを投与した群を用い、またオキソン酸のみを投与した群を内因性の血漿尿酸値として用いた。1時間後に、エーテル麻酔下で腹部大動脈より採血を行い、ベノジェクトII真空採血管(テルモ、VP−FH052)にて血漿分離を行った。血漿中に含まれている尿酸は、Journal of Chromatography B,Vol.744(2000),pp.129−138記載の方法に準拠し、実施例28はHPLC法にて下記の条件で測定を行った。実施例89、90はリンタングステン酸法によって測定を行い、測定試薬としてウリックアッシド−テストワコー(和光純薬社製)を用いた。HPLC法、リンタングステン酸法の測定間における尿酸値の差異はなく、どちらの方法を用いた場合においても尿酸値を測定することができる(例えば、前記治療ガイドラインp.18−19参照)。各実験群の血漿尿酸値より内因性の血漿尿酸値を差し引いた値について、対照群を100%として算出した。結果は表28に示す通りである。

HPLC法による尿酸濃度測定
上記により得られた血漿0.1mLに、内部標準物質としてテオフィリン10μgを添加した後、メタノール1mLを加え、除タンパクを行った。遠心分離後、メタノール層を窒素気流下で蒸発乾固した。移動相300μLで希釈し、その40μLをHPLCに注入した。血漿尿酸濃度はHPLC法により以下の条件にて測定した。尚、検量線は蒸留水0.1mLに、内部標準物質としてテオフィリンおよび種々の濃度の尿酸を適量添加し、上記と同様に操作することにより作製した。
HPLC分析条件
カラム:Inertsil ODS−2(4.6×250mm)
移動相
A溶液:アセトニトリル
B溶液:10mMリン酸緩衝液(pH3.0)
グラジエント溶出法:A溶液2%〜A溶液22%(25分)
カラム温度:40℃
流速:0.5mL/分
測定波長:284nm
【産業上の利用可能性】
本発明の前記一般式(I)で表されるベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグは、優れたCNT2阻害活性を発現し、血漿尿酸値上昇を顕著に抑制することができる。それ改、血漿尿酸値異常に起因する疾患の予防又は治療薬として有用である。
【配列表フリーテキスト】
配列番号1:合成DNAプライマー
配列番号2:合成DNAプライマー
配列番号3:合成DNAプライマー
配列番号4:合成DNAプライマー
配列番号5:合成DNAプライマー
配列番号6:合成DNAプライマー
配列番号7:合成DNAプライマー
配列番号8:合成DNAプライマー
配列番号9:合成DNAプライマー
配列番号10:合成DNAプライマー
配列番号11:合成DNAプローブ
配列番号12:合成DNAプライマー
配列番号13:合成DNAプライマー
配列番号14:合成DNAプローブ
配列番号15:合成DNAプライマー
配列番号16:合成DNAプライマー
配列番号17:合成DNAプローブ
【図1】

【図2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)で表されるベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ:

式中、
nは、1又は2であり、
及びRは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基群αから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(A)〜(C)、置換基群α及びβから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(D)〜(G)、又は下記置換基(H)〜(M)であり、
は、水素原子、ハロゲン原子、置換基群αから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(A)〜(C)、又は下記置換基(H)〜(M)であり、
(A)C1−6アルキル基;
(B)C2−6アルケニル基;
(C)C2−6アルキニル基;
(D)C3−8シクロアルキル基;
(E)3〜10員環のヘテロシクロアルキル基;
(F)C6−10アリール基;
(G)5〜10員環のヘテロアリール基;
(H)OR
(I)SR
(J)NR10
(K)COOR11
(L)CONR1213
(M)NHCOR14
(基中、R〜R14は、独立して、水素原子、又は置換基群αから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(N)〜(P)、又は置換基群α及びβから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(Q)〜(V)である
(N)C1−6アルキル基;
(O)C2−6アルケニル基;
(P)C2−6アルキニル基;
(Q)C3−8シクロアルキル基;
(R)3〜10員環のヘテロシクロアルキル基;
(S)3〜10員環の含窒素ヘテロシクロアルキル基の4級塩;
(T)C6−10アリール基;
(U)5〜10員環のヘテロアリール基;
(V)5〜10員環の含窒素ヘテロアリール基の4級塩)
及びRは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、C1−6アルキル基又はC1−6アルコキシ基であり、
及びRは、独立して、水素原子又は水酸基であり、
は、フッ素原子又は水酸基である。
但し、R、R及びRの中少なくとも1つは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、C1−6アルコキシ基、NH及びCOOHから選択される基ではない。
〔置換基群α〕
(a)ハロゲン原子;
(b)シアノ基;
置換基群γから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(c)〜(h)、又は下記置換基(i)〜(v):
(c)C3−8シクロアルキル基;
(d)3〜10員環のヘテロシクロアルキル基;
(e)3〜10員環の含窒素ヘテロシクロアルキル基の4級塩;
(f)C6−10アリール基;
(g)5〜10員環のヘテロアリール基;
(h)5〜10員環の含窒素ヘテロアリール基の4級塩;
(i)OR15
(j)SR16
(k)NR1718
(l)N
(m)COOR19
(o)NHCOR20
(p)NHC(=NH)−NH
(q)C(=NH)−NH(但し、含窒素ヘテロシクロアルキル基の窒素原子に結合している);
(r)NR21CONR2223
(s)NRSO
(t)SO(Rは、C1−6アルキル基、C2−6アルケニレン基又はヒドロキシC1−6アルキル基);
(u)CONR2425
(v)SONR2627
(基中、RD〜Fは、独立して、置換基群γから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(y1)〜(y11)であり、R15、R16、R19〜21、RG〜Hは、独立して、水素原子、又は置換基群γから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(y1)〜(y11)であり、R17、R18、R22〜R27は、独立して、水素原子、又は置換基群γから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(y1)〜(y11)であるか、或いはR17及びR18、R22及びR23、R24及びR25、並びにR26及びR27は、独立して、結合して隣接する窒素原子を含めて3〜8員環の脂環式アミノ基を形成してもよい
(y1)C1−6アルキル基;
(y2)C2−6アルケニル基;
(y3)C2−6アルキニル基;
(y4)C3−8シクロアルキル基;
(y5)3〜10員環のヘテロシクロアルキル基;
(y6)C6−10アリール基;
(y7)5〜10員環のヘテロアリール基;
(y8)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル基;
(y9)3〜10員環のヘテロシクロアルキル−C1−6アルキル基;
(y10)C6−10アリール−C1−6アルキル基;
(y11)5〜10員環のヘテロアリール−C1−6アルキル基)
〔置換基群β〕
置換基群γから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい下記置換基(z1)〜(z3):
(z1)C1−6アルキル基;
(z2)C2−6アルケニル基;
(z3)C2−6アルキニル基
〔置換基群γ〕
(1)ハロゲン原子;
(2)ニトロ基;
(3)シアノ基;
(4)OR28
(5)SR29
(6)NR30(R30、Rは、独立して、水素原子、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、C6−10アリール−C1−6アルキル基又はC6−10アリール基);
(7)N(RK〜Mは、独立して、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、C6−10アリール−C1−6アルキル基又はC6−10アリール基);
(8)COR31
(9)COOR32
(10)OCOR33
(11)NHCOR34
(12)NHC(=NH)−NH
(13)C(=NH)−NH(但し、ヘテロシクロアルキル基の窒素原子に結合している)
(14)NR35CONR3637
(15)NRCOOR
(16)CONR3839
(17)SONR4041
(18)ヒドロキシC2−6アルキル基
(19)5〜10員環の含窒素ヘテロアリール基
(基中、R28、R29、R31〜35、R、Rは、独立して、水素原子、C1−6アルキル基又はC6−10アリール−C1−6アルキル基であり、R36〜R41は、独立して、水素原子、又はC1−6アルキル基であるか、或いはR36及びR37、R38及びR39、並びにR40及びR41は、独立して、結合して隣接する窒素原子を含めて3〜8員環の脂環式アミノ基を形成してもよい)
【請求項2】
nが1である、請求項1記載のベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ。
【請求項3】
が水酸基である、請求項1又は2記載のベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ。
【請求項4】
及びRは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基群αから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい置換基(A)〜(C)、又は置換基(H)〜(M)であり、Rは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基群αから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい置換基(A)〜(C)、置換基群α及びβから選択される異種若しくは同種の基を1〜3個有していてもよい置換基(D)〜(G)、又は置換基(H)〜(M)である、請求項1〜3のいずれかに記載の、ベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ。
【請求項5】
置換基

がD−リボシル基である、請求項1〜4のいずれかに記載のベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ。
【請求項6】
nが1であり、R及びRがいずれも水酸基である、請求項1記載のベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ。
【請求項7】
は、OR(但し、Rは水酸基、NR1718若しくはN(R17、R18及びRD〜Fは請求項1記載と同じ意味である)を有するC1−6アルキル基である)又は水酸基であり、Rは、OR(但し、Rは水酸基、NR1718若しくはN(R17、R18及びRD〜Fは前記〔1〕記載と同じ意味である)を有するC1−6アルキル基である)、水酸基、又は水酸基若しくはOR15(R15は請求項1記載と同じ意味である)を有していてもよいC6−10アリール基であり、R、R及びRは水素原子である、請求項6記載のベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグ。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載のベンズイミダゾール誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩、又はそのプロドラッグを有効成分として含有する医薬組成物。
【請求項9】
血漿尿酸値異常に起因する疾患の予防又は治療用の、請求項8記載の医薬組成物。
【請求項10】
血漿尿酸値異常に起因する疾患が痛風、高尿酸血症、尿路結石、高尿酸性腎症および急性尿酸性腎症から選択される疾患である、請求項9記載の医薬組成物。
【請求項11】
血漿尿酸値異常に起因する疾患が痛風である、請求項9記載の医薬組成物。
【請求項12】
血漿尿酸値異常に起因する疾患が高尿酸血症である、請求項9記載の医薬組成物。
【請求項13】
有効成分として、コルヒチン、非ステロイド性抗炎症薬、副腎皮質ステロイド、尿酸合成阻害薬、尿酸排泄促進薬、尿アルカリ化薬及び尿酸オキシダーゼの群から選ばれる少なくとも1種の薬剤を組み合せてなる、請求項8〜12の何れかに記載の医薬組成物。
【請求項14】
非ステロイド性抗炎症薬がインドメタシン、ナプロキセン、フェンブフェン、プラノプロフェン、オキサプロジン、ケトプロフェン、エトリコキシブまたはテノキシカムであり、尿酸合成阻害薬がアロプリノール、オキシプリノール、フェブキソスタットまたはY−700であり、尿酸排泄促進薬がプロベネシド、ブコロームまたはベンズブロマロンであり、尿アルカリ化薬が炭酸水素ナトリウム、クエン酸カリウムまたはクエン酸ナトリウムであり、尿酸オキシダーゼがラスブリカーゼ、ウリカーゼ−PEG−20、遺伝子組換え型尿酸オキシダーゼ(ウリカーゼ)である、請求項13記載の医薬組成物。

【国際公開番号】WO2005/063788
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【発行日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−516622(P2005−516622)
【国際出願番号】PCT/JP2004/019290
【国際出願日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(000104560)キッセイ薬品工業株式会社 (78)
【Fターム(参考)】