説明

マイクロエレクトロニクスにおける寸法検査のための光学フーリエ変換の使用

本発明は、
-像焦点面における物体の基本的な表面の光学フーリエ変換像を形成する手段と、
-検出手段によって提供された情報から少なくとも1つの物体の寸法的および/または構造的な特徴に関連するデータを生成する処理手段と、
を含むことを特徴とする、物体の寸法的または構造的な特徴を測定するための装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、寸法検査の分野に関わり、特に、回折光、または散乱測定の分析による小さな構造(μmオーダー以下、例えば1μmと10nmの間の)の幾何学的特徴付けに適用される。
【背景技術】
【0002】
本発明の可能な適用においては、テストパターン(エッチング格子)および/または多層堆積構造などのマイクロエレクトロニクス技術で一般的に実施される異種のナノ構造の特徴付けに言及する。これらのナノ構造は、一次元または二次元の格子(例えばコンタクトまたはピン格子)、もしくは、単層または層スタック、あるいは単一または二周期性の(biperiodic)層スタックおよび格子でありうる。
【0003】
それは、生体模倣的な(biomimetic:バイオミメティック)構造、または「オーバレイ(overlay:かぶせる)」タイプの構造などの構造に関連する。
【0004】
公知の寸法検査方法は、偏光解析法(ellipsometry:エリプソメトリー)や写真角度測定(photogoniometry:フォトゴニオメトリー)による散乱測定(scatterometry)の方法でありうる。
【0005】
これらの光学法は再現可能で、かなり速く、非破壊的である。
【0006】
格子測定の場合には、それらは、格子回折作用を使用し、そのために、非特許文献1および2に指摘されているように格子ラインの重要な特徴を与える。
【0007】
分光エリプソメトリーは、表面上の反射における光の偏波状態の変化を利用する表面特徴付け技術である。異なる波長に対するこの状態変化と固定入射角は、サンプルの光学特徴に帰還することを可能にする。これの説明については、例えば非特許文献2により与えられている。
【0008】
写真角度測定は表面特徴付け技術である。それは、上記で挙げたChris C.およびBaumらの非特許文献1で説明されており、格子の反射次数の反射性における変化をビームの入射角の関数として用いる。また、使用可能なデータの量を倍にするために、光の振舞いが偏光によって異なるという事実も使用する。
【0009】
これらの光学方法論の公知の方法はモノクロまたは多色性の光ビームを使用する。
【0010】
第1のケースでは、入射角は最終的な測定の可変パラメータである。第2のケースでは、入射角は固定され、そして波長は最終的な測定において可変である。
【0011】
第1のケースは、位置が各測定点の間で変えられるゴニオメーター(goniometer:角度計または測角器)を使用するか、またはより迅速にはフォトダイオードアレイを使用して実施される。
【0012】
第2のケースは、それぞれの測定点を連続してスキャンするモノクロメータ(monochromator)、またはスペクトログラフ(spectrograph)を使う。
【0013】
次に、格子のシグネチャー(signature:形跡)を得る。そして、例えば、非特許文献3、4、および上記で挙げた非特許文献2で説明されているように、予め計算されたシグネチャーのライブラリにおける最も近い理論上のシグネチャーを見つけるか、または最も近い理論上の曲線を計算することによって、格子のラインの特徴を見出だすことができる。
【0014】
これらの方法は、物体が捕獲される瞬間と結果の間の時間が生産環境に準拠した数秒(5から11秒)である状況下で、比較的迅速である。しかし、一般に、供給されたデータの量は、検査される物体の正確な特徴付けを提供するために十分でない。
【非特許文献1】Chris C.およびBaumら著「Scatterometry for Post-etch Polysilicon Gate Metrology」、SPIE Metrology, inspection and Process control for monolithography、1999年
【非特許文献2】J. Ailgairら著「Implementation of Spectroscopic Critical Dimension for gate CD Control and Stepper Characterisation in SPIE Metrology」、inspection and Process control for monolithography、2001年
【非特許文献3】M.G. Moharamら著、「Formulation for stable and efficient implementation of the rigourous coupled-wave analysis of binary gratings」、Journal of Optical Society of America、1995年12(5):1068〜1076頁
【非特許文献4】M. Neviereら著、「Grating Electromagnetic Theory User Guide」、Journal of imaging science and technology、1997年41(4):315〜323頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、例えばマイクロエレクトロニクスで実施されるタイプの物体の寸法的および/または構造的な特徴を、好ましくはそのような物体の生産のための環境に準拠した時間内に、決定することを可能し、十分なデータを提供する新しい方法と新しい装置を見出だす課題を生じる。
【0016】
さらに、他の課題は、従来のエリプソメトリーおよびゴニオメトリー(goniometry:ゴニオメーター測定法)装置が、厄介な測定アームを使用し、可動の機械部品を使うことである。
【0017】
実際に、マイクロエレクトロニクスなどの分野、またはナノ構造の分野では、特に生産環境において、制御システムの空間必要条件、および/または、その簡単さは重要なパラメータである。
【0018】
本発明は、この課題を解決することを目的とする。
【0019】
本発明の対象は、物体の構造特徴の決定を可能にする光学システム、装置、および方法である。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、物体の寸法的または構造的な特徴を測定するための装置であって、
-構成要素または検出手段の平面上、あるいは検出手段によって用意された平面上に物体の基本的な(根本的な、または基礎的な、または本質的な)表面の光学フーリエ変換像を形成する手段と、
-検出手段によって提供された情報から、少なくとも1つの物体の寸法的および/または構造的な特徴に関連するデータを生成するための、またはそのような特徴を特定するための処理手段と、
を有することを特徴とする装置に関する。
【0021】
したがって、本発明は検査される物体またはサンプルによって散乱または回折された光、あるいは放射の光学フーリエ変換を使う。
【0022】
物体の基本的な表面の光学フーリエ変換像を形成する手段は、好ましくは、この光学フーリエ変換の像をフーリエ像焦点面に形成するための手段である。
【0023】
この装置は、追加的に、前記基本的な表面の幾何学構成を規定する手段を含むことができる。
【0024】
好ましくは、これらの手段は、物体の表面の光学フーリエ変換像を形成するための、その手段の開口数(numerical aperture)とは独立に、この基本的な表面を規定することを可能にする。
【0025】
この装置は、検出手段上に基本的な表面の光学フーリエ変換像を形成するための伝達手段を有することもできる。
【0026】
したがって、本発明によれば、光学フーリエ変換(OFT)技術が、特にナノ構造における、例えば1μmと10nmの間の特徴的なサイズの構成の特徴付けのための適用に使用される。
【0027】
OFTは、単独の収集において照明された物体から応答を得ることを可能にする。したがって、測定は非常に速く、単独の測定は非常に多くの情報量を与える。しかし、他の方法は限定された情報量を与えるだけである。
【0028】
その上、本発明によるシステムは、非常にわずかなスペースしか占領せず、また可動の機器部品をほとんど全く使わず、使用を簡素化する。
【0029】
物体を照明するための放射源は、空間的に非コヒーレント(non-incoherent:非干渉性)の放射源であって、単色性、または小さなスペクトル幅であって、好ましくは、10nm未満の放射源であることが好ましい。
【0030】
その放射源のパワー(電力)は測定時間の関数であり、また基本的な表面の選択された幾何学構成の関数でありうる。好ましくは、それは100mWと500mWの間である。
【0031】
そのシステムは、サンプルの表面での反射前後に偏光を制御するための装置を含むことができる。
【0032】
処理手段は、例えばRCWA演算を使用する。
【0033】
それらは、また、所与の入射光、および所与の物体の寸法的および/または構造的な特徴のために理論上の反射強度分布も計算し、次に、この理論上の分布と反射した強度分布とを比較し、その比較の結果が十分なものでないならば、物体の所与の寸法的および/または構造的な特徴も変更する。
【0034】
本発明は、表面が放射によって照明されるような物体の寸法的および構造的な特徴を測定するための方法であって、上述のような装置を使用する方法にも関する。
【0035】
本発明は、本発明は、表面が放射によって照明されるような物体の寸法的および構造的な特徴を測定するための方法であって、
-例えばフーリエ像焦点面において、そして検出手段を備えている平面上または平面内において、検出手段上の物体の基本的な表面の光学フーリエ変換像を形成する段階と、
-物体の少なくとも1つの寸法的および/または構造的な特徴に関連する少なくとも1つのデータを生成するために、検出手段によって提供されたデータを処理する段階と、
を有することを特徴とする方法にも関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
本発明の一実施形態を図1Aに示す。
【0037】
測定対象2は、物体1の基本的な表面6のフーリエ変換像4を像焦点面8に形成することを可能にする。
【0038】
この表面は、放射源24を使用して照明され、そして、測定ゾーンを制限するために、例えばダイアフラム(diaphragm:絞り)などの手段によって規定されうる。
【0039】
光学フーリエ変換(OFT)は、その像が光励起に対するサンプルの角度応答からなることを可能にする光学法である。
【0040】
本発明によれば、サンプルによって反射または回折された光の角度フーリエ変換を見ることができる。
【0041】
物体1は、例えば一次元または二次元の格子(例えばコンタクトまたはピン格子)、または単層スタックまたは層スタックの組合せ、もしくは、1つ以上の単格子または二周期性の格子である。それは、また、厚さまたは屈折率が特定される必要のある単一層であることもできる。
【0042】
これらの構成の特徴的な大きさは、好ましくは以下の通りである。
-格子に関しては、1μmまたは10μmまたは100μmの間、または50nmと10nmであり、
-そして、層に関しては、100μmと10nmの間、1nmでさえありうる。
【0043】
次に、伝達対象は、検出装置で構成されたセンサ14上の基本的な表面6のフーリエ変換像を形成する。このセンサ14は、例えばCCDカメラである。それは、基本的なゾーン6により放射された強度を、図1Aおよび図1Bに示すように、組(θ,φ)により特定された各放射方向に沿って取り込むことを可能にする。
【0044】
像焦点面8(図1B)においては、光軸5と、角度θでゾーン6から放射された平面波が集中するゾーン4との距離は、θに比例する。方位角φはこのゾーン6からの放射された方位角方向に対応している。
【0045】
CCDカメラの使用は、ただ一回の取得により、そのCCDカメラによって照明された画素(ピクセル)程度の量のデータを取得することを可能にする。
【0046】
伝達対象は例えば1組のレンズ10、12を含む。レンズ10はダイアフラム16の平面の近くまたはこの平面で実像を与える視野レンズ(field lens:フィールド・レンズ)であることができる。
【0047】
このダイアフラムは、基本的な表面6のアパーチャ(aperture:絞り、開口)を規定することを可能にする。それは、例えば20μmを超える直径、または20μmまたは40μmまたは500μmの間の直径、一例として約300μmに等しい直径を有する。このダイアフラムは物体1の平面の共役面内かその近くに位置している。
【0048】
このダイアフラムは、何らかの光学手段、例えばサンプルの照明されたゾーンを制限することを可能にする光学上の再寸法設定系に取り替えることができる。
【0049】
このダイアフラムまたはこの光学手段は、開口角(装置により集めることのできる光線の最大角)、または装置の開口数(この角度の余弦)とは独立に、分析された表面6のサイズを調整することを可能にする。
【0050】
したがって、格子の非常に多数の基本的なパターン(20μmより大きなサイズのゾーンまたは表面6である一方で、基本的なパターンは数nm程度、例えば10nmから50nmほどの小さいものでありうる)、例えば100個または数100個の基本的なパターン、を含むのに十分な大きさの基本的な表面を規定することが可能になり、それにより、装置の開口角が非常に大きくても(80°または最大88°)、回折作用が効率的になることを確実にする。
【0051】
したがって、この装置は、第1の対物レンズ2、ダイアフラム(またはサンプルの照明されるゾーンまたは基本的な表面6を制限することを可能にする光学手段)、および第2の(伝達(transfer))対物レンズを有する光学系を使う。
【0052】
この装置を使用することによって、(ダイアフラムまたは同等な手段を使用して)表面1のスポットサイズと、第1の対物レンズ2の開口数を独立して調整することが可能である。
【0053】
したがって、妥当なサイズ、例えば約25μmの直径または既に上述したような範囲の1つに含まれる直径を持った、照らされた表面上の重要な角度(最大88°)において、測定を行うことができる。
【0054】
一実施形態によれば、本発明による装置は以下を使う。
-第1の対物レンズ、または第1の集光対物レンズを形成する手段であって、その第1の対物レンズの像焦点面において物体の基本的なゾーンのフーリエ変換像を形成するもの
-第2の集光対物レンズまたは第2の集光対物レンズを形成する第2の手段であって、この像を二次元検出装置に向けてまたはそこの上に投影または伝達するもの
-第2の対物レンズに近接して位置させることができる手段であって、ダイアフラムを絞るか、または基本の表面を規定するためのものであり、好ましくは、これらの手段は、第1の対物レンズの開口数か開口角、または第1の対物レンズを形成する手段とは独立に調整することができる。
【0055】
半透明の平面20によって装置の軸からずれた(offset:オフセットした)フーリエ面18から照明を実現することができる。このように、このフーリエ面の表面上の各点は、テストされたサンプルの入射角か方位角に対応している。
【0056】
レンズ22は、直接経路(direct path)の場合にレンズ12と同じ機能を満たす。
【0057】
特別な観点からは、放射源24は、「スペックル」効果("speckle" effect:小斑点効果)を排除するために、好ましくは、非コヒーレントまたはわずかにコヒーレントである。これは放射源ポイントまたは画素(ピクセル)からの干渉現象であって、ランダムに、測定を混乱させる。「スペックル」状態で行われた測定と「スペックル」なしの状態で行われた測定とでは、信号品質に明確な差がある。
【0058】
この放射源は、好ましくは、照明フーリエ面を形成するために、フーリエ面の共役面に置かれた広範囲の放射源である。
【0059】
放射源は、好ましくは、高パワー(例えば100mWから500mWのパワー)であって、サンプルがダイアフラムを通して照明されることが可能であるようなものである。しかし、このパワーは、選択された測定時間以内、例えば1秒未満で測定を実行する目的の下に、それぞれの基本的な表面が照明されるよう選択された幾何学構成に依存することになる。
【0060】
最後に、それは、単色性(モノクロ)、または10nm未満の小さなスペクトル幅であることが好ましい。
【0061】
この放射源は、連続して動作するレーザ(例えば532nmの二重NdYagレーザ)、デコヒーラ(例えば回転つや消しプレートを使用した)、または一連のスーパー・ルミネセント・ダイオードか半導体レーザとすることができる。
【0062】
計算手段26は、センサ14で受け取られたデータを処理することを可能にし、データ処理方法を使う。例えば、これらの手段は、特にそのような方法を実施するようにプログラムされたマイクロコンピュータを含む。この方法は、検査された物体1の寸法的および/または構造的な特徴を見出だすことを可能にし、以下において詳細に説明される。
【0063】
好ましくは、この装置は、回折光の偏光を選択することを可能にする偏光子28を有する。
【0064】
さらに、フーリエ照明平面でのマスク30の使用により、照明角度(θ、φ)を選択することが可能になる。
【0065】
図2Aで例証された一実施形態によれば、マスク40は、いわゆる「シータ」測定値が、数度と数十度の間、一例として8°と88°の間の角度θを取ることを可能にするスロット(すき間または溝)42を有する。
【0066】
図2Bで例証された他の実施形態によれば、マスク50は円弧状のスロット52を持ち、所与の角度θに対し、純粋に方位角方向のいわゆる「ファイ」測定値を取ることを可能にする。ここでは70°に等しい角度θに対し、一例として0°と180°の間の角度φを取ることを可能にする。
【0067】
他の形式のマスクも可能である。
【0068】
マスクの使用は、角度θおよび/またはφを選択することによって、物体の表面の選択的な照明を可能にする。
【0069】
したがって、本発明は、特に、固定または可変の方位角φあるいは2つの限界値の間に含まれる方位角、それ自体が固定または可変あるいは2つの限界値の間の角度θ(例えば0と80°の間、または88°)での照明の下に測定することを可能にする。
【0070】
高角度θ(例えば最大80°または88°)でゾーンを選択できることの1つの利点は、これらのゾーンが高感度のゾーンであるということである。
【0071】
偏光子も、装置の入力において提供できる。
【0072】
したがって、サンプルを照明する手段は:
-ミラーまたは分離立方体などのビーム分離装置、
-第2の平面、いわゆる照明フーリエ面上にFT(フーリエ変換)像を再描像するための対物レンズ(上記で示したように既に2つの対物レンズを含むならば第3の)、
-場合によって、サンプル上の照明の角度を選択するためのマスク、
-照明フーリエ面における光源であって、好ましくは、全フーリエ面を照明するもの。
【0073】
これらの手段により、サンプルの非常にフレキシブルな制御を得ることができる。
【0074】
次に、物体1を寸法および/または構造の点から特徴付けることを可能にするデータを抽出するために、検出装置14の応答が処理される。
【0075】
それは、例えば、シリコンの層の厚さなどの、物体1の平面に非平行な方向、またはその平面に対する垂直な方向における寸法の問題でありうる。
【0076】
また、それは、例えば生体模倣構造(biomimetic structure)などの二次元格子の構造特徴を決定する問題でもありうる。
【0077】
したがって、その特徴付けは、決定すべきある構造の輪郭および/または寸法の特徴を可能にできる。
【0078】
本発明は、いわゆるRCWA(厳密結合波解析(Rigorous Coupled Wave Analysis))解析技術を使う。このタイプの技術は非特許文献3および4で説明されている。
【0079】
この方法は、得られたデータの4つのパラメータまたは構成要素を得るを可能にする:すなわち、RSS(S偏光の反射係数であって、その方向Sは偏光子28によって規定される)、RPP(Sに対して垂直なP偏光の反射係数)、RSP(P偏光に対するS偏光の反射後の結合係数(coupling coefficient))、RPS(S偏光に対するP偏光の反射後の結合係数)である。
【0080】
本発明の状況では、これら4つのデータではなく、以下の式によるRPP、RSS、RSP、およびRPSから得られる標準化された偏光強度であるところの、データPとP90を使用する:
【0081】
【数1】

【0082】
図3は、本発明によるデータ処理方法における各ステップを示す。
【0083】
入射光におけるデータS(θ φ)が、RCWA法(ステップS1)において、概算の構造パラメータ60(例えば、これらのラインの壁または側面の格子および/またはスロープの高さおよび/またはラインの幅、および/または単層か複数層の厚さ、単一材料か複数材料の屈折率)により処理される。この理論計算は、センサで理論的に測定される反射光を表す理論上のシグネチャー(signature:形跡)R(θ φ)を提供する。R(θ φ)は、格子の場合には、鏡面反射(正反射)Rと回折次数Rとから成る:
【0084】
【数2】

【0085】
この計算結果からの理論上のシグネチャー、または強度分布は、測定された反射光のシグネチャー56と比較される(ステップS2)。この比較は、例えば回帰法を使用し、例えば強度PとP90のφ(検出手段14の前に検光子を置くことによって得られる)において、理論上のシグネチャーと測定されたシグネチャーを比較して行われる。
【0086】
この基準によって得られる一致が良好ならば、RCWA演算(S3)に導入される特徴60は測定された物体1の特徴とみなすことができる。
【0087】
この基準によって得られる一致が不良ならば、パラメータ60が変更され(ステップS4)、満足できる一致が得られるまで新たなRCWA演算が成される。
【0088】
言い換えれば、PおよびP90のプロフィールは方位角φおよび/または角度θの関数として構築でき、理論的構造に対するPおよびP90のプロフィールと比較することができる。理論的構造(例えば格子ピッチまたは層厚さ)の1つ以上の特徴は、理論上のプロフィールが測定されたプロフィールに近付くように、次第に変更できる(ステップS4)。満足できる一致が得られるとき、物体の構造特徴を特定することができる。
【0089】
場合によっては、θの関数として係数RPPとRSSのプロフィールを使用して、データの処理を上記で開示されたものと同じにすることも可能であろう。これは、特に、単層の厚さを特徴付ける場合である。
【0090】
本発明は、ある一定数の利益をもたらす。
【0091】
まず、測定は迅速であり(300ms)、十分な情報を提供することが可能になる。フーリエ変換像を作るCCDカメラ14によって、ただ一回の取得だけが必要である。さらに、CCDカメラの使用は、従来のセンサのように連続的ではなく、データを並行して処理することを可能にする。
【0092】
したがって、非常に大量の情報が得られ、その取得は、もはや特徴付けの際の限定要因ではない。
【0093】
さらに、本発明は、ただ一回の取得により、非常に大量の情報を従来の方法よりはるか多く集めることを可能にする。例えば、それは、回折次数が特徴付けをすることを可能にし、それにより、それらから追加情報が抽出されることを可能にする(表面粗さなど)。反射次数を超えて散乱された光と、それが2次効果として現れる回折次数とから、横方向の粗さも推定できる。
【0094】
スペース要求の立場からは、この装置は単に、放射源24、光学素子類、および検出装置14から成っているだけなので、数dm程度の体積を低減できる。従来のエリプソメトリー装置やゴニオメトリー装置は厄介な測定アームを使用する。マイクロエレクトロニクスなどの分野またはナノ構造の分野では、このパラメータ(要因)が重要である。可動性の機器部品をほぼ完全に無くしたということを付け加えるべきである。
【0095】
本発明は方位角のゴニオメータ・データ(goniometric data:測角器データまたは角度系データ)へのアクセスを可能にする:すなわち、φの関数としての測定が、3次元構造(特に、例えばコンタクトまたはピン格子、または生体模倣膜)、または非対称構造を特徴付けるための関連情報を与える。
【0096】
ゴニオメータ・データの使用は、エリプソメータ・データ(ellipsometric data)と比較して、材料の分散曲線(dispersion curve)に関するいかなる知識も要求されないという点で、追加的な利点を有する。
【0097】
さらに、方位角φを変えることによって見掛け上の周期を変えることが可能で、それによって、より小さなピッチを持った格子を測定することが可能である。
【0098】
さらに、すべての入射角だけでなく、すべての方位角をも受け取る可能性は、すべての偏光方向を同時に測定することを可能にし、すべての回折次数を回収すること、そして、より大きな感度を得ることを可能にする。
【0099】
様々な波長で測定ができる可能性も、そこに加えるべきである。これを成すために、特に、レーザ(例えば532nmまたは633nmの)、または干渉フィルタを取り付けた白色光源(例えばキセノンランプ)、またはスーパー・ルミネセント・ダイオード・マトリクス(super-luminescent diode matrix)、または半導体レーザなどの、様々な放射源が使用できる。
【0100】
以下に示す表1は、本発明による方法(OFT)と、エリプソメトリー法(「多重スペクトル(マルチスペクトル)」技術で、いくつかの波長を使い、各波長に対して反射が測定されるもの)と、「従来」の方法(高性能エリプソメータ(偏光解析器)で、一測定毎に単一の波長を測定し、それに続いていくつか連続して測定するもの)と、に関連するデータについて要約したものである。
【0101】
【表1】

【0102】
本発明による方法が、従来より知られている方法よりもはるかに多くの量のデータを得ることを可能にする、ということが明確に見て取れる。
【0103】
本発明は、マイクロエレクトロニクスで作られるような、素子の生産ユニットに関連付けることができる。この生産ユニットからもたらされた物体1は、図面に関連して上述したような装置で、例えばマイクロコンピュータを有し、上述のような処理方法を適用するよう特別にプログラムされたデータ処理手段26を備えた装置の前を通過する。次に、作業者は、生産現場自体において解析結果を得ることができ、その分析が予想されたものと異なる寸法的および/または構造的な特徴を示すならば、結果としてそれを変更することができる。
【0104】
本発明の状況で使うことができる光学手段は、参照として組み入れたフランス特許第2,613,830号明細書および米国特許第5,880,845号明細書でも説明されている。
【0105】
ここで、本発明に従った方法で行われた測定に関する実施例を示す。
【0106】
実施例1:全体的な測定の例
図4は格子の全体的な照明の結果を示し、円は方位角(φが0から360°)および放射方向(θが0から80°)の角度の表面を表し、灰色のレベルは回折された光の強度を表す。
【0107】
この測定は、ただ一回の取得で得られた非常に大量のデータを示すが、この量は検出装置14の基本のセンサ、例えば従来型CCDカメラなどの約100万個の画素を備えた検出装置で100万個のデータを得ることを可能にするものの数によってのみ制限される。(他の方法に対しては、通常(従来的に)200個であることと比較して、上記表1を参照されたい。)
【0108】
実施例2−1から2−8:選択的な測定の例
上述のように、本発明の特徴の1つは、厳密に必要なデータだけを選択することを可能にする選択マスクの使用である。
【0109】
図5Aおよび図5Bは、それぞれ、図2Aおよび図2Bにおけるマスクにより行われたエッチングした樹脂の格子上での選択的測定の結果を示す。ここでは、放射源の波長は532nmである。
【0110】
概して、反射次数以外の次数の出現は他の散乱測定法で得ることのできない追加の情報をもたらす。それでもなお、以下の実施例で与えられる特徴は、反射次数により達成された。以下の定義が使用される。
f:充填因子(fill factor)=格子におけるラインの幅
H:ラインの高さ
GOF:Xの関数として計算された適合度(goodness of fit)または性能指数(figure of merit)であって、Xはシミュレーションと測定の間の誤差(X=(P0exp−P+(P90exp−P90)である(GOF=1−X)。係数GOFが1に近付くほど、回帰がより良好になる。
【0111】
実施例2−1:
この実施例を図6Aから図6Cに示す。これは、プロフィールが図6Aに示されている樹脂の格子の特徴付けに関連する。この格子は、理論的に、周期500nmに対する250nmのライン幅(250/500nm)を有する。この測定は、θ=70°に対して、そして2つの異なった偏光子により行った。図6Bおよび図6Cは、φの関数としてのP90とPそれぞれの変化を示し、曲線Iはシミュレート曲線、曲線IIは測定曲線である。これら2つの形状においては、2つの格子共鳴ピークP、Pを明確に見ることができる。2つの曲線IとIIの間には、きわめて明らかに一致が現れている。
f(1)=212.2;h(1)=223.9
GOF(X2)=0.99983
【0112】
実施例2−2:
この実施例を図7Aから図7Cに示す。これは70nm幅と240nm周期を持った樹脂の格子の特徴付けに関連する(そのプロフィールが図7Aに示されている)。この測定はφ=0°でθを8から68°に変化させて行われた。図7Bおよび図7Cでは、φの関数としてのRおよびRそれぞれの変化を示し、曲線Iはシミュレート曲線、曲線IIは測定曲線である。これらの2つの形状を図6Bおよび図6Cで比較すると、得られた感度と精度が、パラメータPとP90を使ってより良好になっていることが明らかにわかる。
f(1)=53.8;h(1)=212.1;シータ(1)=86.5
GOF(X)=0.99997
【0113】
実施例2−3:
この実施例を図8Aから図8Cに示す。これは130nm幅と320nm周期を持った樹脂の格子の特徴付けに関連する。すなわち、この測定は、φ=0°でθを8から62°に変化させて行われた。
【0114】
図8Bおよび図8Cでは、RおよびRがθの関数として与えられる。測定曲線が曲線IIで、理論上の曲線が曲線Iである。
【0115】
この実施例は測定曲線と理論上の曲線との良い一致を示している。しかしながら、の場合でもまた、精度が、PとP90の間で、より良好になっている。
f(1)=108.7;h(1)=221.9;シータ(1)=87.9
GOF(X)=0.99988
【0116】
実施例2−4:
この実施例を図9Aおよび図9Bに示す。これはシリカ(silica)(1870nm)上の窒化シリコン(silicon nitride:シリコンナイトライド)(142nm)の二重層の特徴付けに関連する。
【0117】
図9Aおよび図9Bでは、RおよびRがθの関数として与えられる。測定曲線が曲線IIで、理論上の曲線が曲線Iである。
【0118】
この実施例は、本発明が、多重積層構造の厚さを特定することを可能にすることを示す。
h(1)=1853.4;h(2)=155.5
GOF(X)=0.99989
【0119】
実施例2−5:
この実施例を図10Aおよび図10Bに示す。これは基板がシリコンであるシリカ(10μm)の単一層の特徴付けに関連する。
【0120】
図10Aおよび図10Bでは、RおよびRがθの関数として与えられる。測定曲線が曲線IIで、理論上の曲線が曲線Iである。
【0121】
この実施例、およびこれに続く実施例は、厚い厚さ(2μmまたは3μmを超える)の単一層の厚さの特定を本発明が可能にすることを示す。このような特徴付けをエリプソメトリーで実現することは非常に困難である。
h(2)=9869.3;GOF(X)=0.99936
【0122】
実施例2−6:
この実施例を図11Aおよび図11Bに示す。これも単一層構造で、特にシリコン基板上のシリカ(1248nm)の単一層の特徴付けに関連する。
h(2)=1242.6;
GOF(X)=0.99991
【0123】
実施例2−7:
この実施例を図12Aから図12Cに示す。これは400nmの理論的な幅と800nmの理論的な周期をもつ樹脂の格子の特徴付けに関連する。この測定は、2つの異なった偏光子(PとP90に対する)を用いて、θ=70°で直径150μmのサンプルに対して行われた。図12Bおよび図12Cは、φの関数としてのP90とPを示す。
【0124】
この場合もやはり、格子共鳴の2つのピークP、Pの特徴がある。
f(1)=358.7;h(1)=228.7
GOF(X)=0.99947
【0125】
実施例2−8:
この実施例を図13Aから図13Cに示す。これは600nmの理論的な周期に対する300nmの理論的な幅をもつ樹脂の格子の特徴付けに関連する。この測定は(θ=70°に対し)直径150μmのサンプルに対して行われた。図13Bおよび図13Cは、φの関数としてのP90とPを示す。この場合もやはり、格子共鳴の2つのピークP、Pの特徴がある。
f(1)=276.4;h(1)=229.9
GOF(X)=0.99966
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1A】本発明の実施形態を示す図である。
【図1B】本発明の実施形態を示す図である。
【図2A】本発明の状況で使用することができるマスクの例を示す図である。
【図2B】本発明の状況で使用することができるマスクの例を示す図である。
【図3】特徴付けの方法を示すブロック図である。
【図4】本発明の装置による格子の全体的な照明の結果を示す図である。
【図5A】2個の異なったマスクを備えた、本発明の装置による格子の照明の結果を示す図である。
【図5B】2個の異なったマスクを備えた、本発明の装置による格子の照明の結果を示す図である。
【図6A】比較した実施例を示す図である。
【図6B】比較した実施例を示す図である。
【図6C】比較した実施例を示す図である。
【図7A】比較した実施例を示す図である。
【図7B】比較した実施例を示す図である。
【図7C】比較した実施例を示す図である。
【図8A】比較した実施例を示す図である。
【図8B】比較した実施例を示す図である。
【図8C】比較した実施例を示す図である。
【図9A】比較した実施例を示す図である。
【図9B】比較した実施例を示す図である。
【図10A】比較した実施例を示す図である。
【図10B】比較した実施例を示す図である。
【図11A】比較した実施例を示す図である。
【図11B】比較した実施例を示す図である。
【図12A】比較した実施例を示す図である。
【図12B】比較した実施例を示す図である。
【図12C】比較した実施例を示す図である。
【図13A】比較した実施例を示す図である。
【図13B】比較した実施例を示す図である。
【図13C】比較した実施例を示す図である。
【符号の説明】
【0127】
1 物体
2 対物レンズ
4 フーリエ変換像
5 光軸
6 基本的な表面
8 像焦点面
10、12 レンズ
14 センサ(CCDカメラ;検出手段;検出装置)
16 ダイアフラム
18 フーリエ面
22 レンズ
24 放射源
26 計算手段(データ処理手段)
28 偏光子
30、40、50 マスク
42、52 スロット
56 シグネチャー(形跡)
60 構造パラメータ
θ 角度(開口角)
φ 角度(方位角)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の寸法的または構造的な特徴を測定するための装置であって、
-フーリエ像焦点面における物体の基本的な表面の光学フーリエ変換像を形成する手段(2)と、
-検出手段(14)上に基本的な表面の光学フーリエ変換像を形成するための伝達手段(10,12)と、
-前記基本的な表面の幾何学構成を規定する手段(16)と、
-検出手段によって提供された情報から、少なくとも1つの物体の寸法的および/または構造的な特徴に関連するデータを生成するための、またはそのような特徴を特定するための処理手段(26)と、
を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
追加的に検出手段(14)を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
基本的な表面の幾何学構成を規定する手段(16)はダイアフラムを有することを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
ダイアフラムは40μmと500μmの間の直径のアパーチャを有することを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
物体の基本的な表面を照明するための放射源(24)をさらに有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
放射源は弱い空間コヒーレンス(干渉性)を持っていることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
放射(24)は100mWと500mWの間のパワーを持っていることを特徴とする請求項5または6に記載の装置。
【請求項8】
放射源(24)は小さなスペクトル幅であることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
放射源は10nm以下のスペクトル幅を持っていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
物体の基本的な表面はフーリエ面から照明されることを特徴とする請求項5から9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
物体の表面を選択的に照明する手段(30、40、50)をさらに有することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
選択的に照明する手段は放射状のスロット(42)を持ったマスク(40)を有することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
選択的に照明する手段は円弧状のスロット(52)を持ったマスク(50)を有することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項14】
スロットは180°の角度が張る弧に沿って照明を許容することを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
処理手段(26)はRCWA演算を使用することを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
データ処理手段は、所与の入射光、および所与の物体の寸法的および/または構造的な特徴のために理論上の反射強度分布を計算し、次に、この理論上の分布と反射した強度分布とを比較し、その比較の結果が十分なものでないならば、物体の所与の寸法的および/または構造的な特徴を変更することを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
基本的な表面の幾何学構成は、光学フーリエ変換像を形成する手段(2)の開口数とは独立に規定されることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
少なくとも一部の表面が放射によって照明されるか、または基本的な表面が放射によって照明されるような、そのような表面を有する物体の寸法的および/または構造的な特徴を測定するための方法であって、
-フーリエ像焦点面における前記照明された表面の一部の光学フーリエ変換像を形成する段階と、
-検出手段にこの像を伝達する段階と、
-物体の少なくとも1つの寸法的および/または構造的な特徴に関連する少なくとも1つのデータを生成するために、検出手段によって提供されたデータを処理する段階と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項19】
物体は、一次元または二次元の格子、もしくは、単層または層スタック、もしくは、少なくとも1つの単格子または二周期性の格子あるいは生体模倣膜か、横方向のずれを持つ少なくとも2つの重ね合わせた格子を追加的に有する層スタック膜、であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
物体は、一方では10nmまたは50nm、他方では1μmまたは10μmの間の線幅を有する格子であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項21】
物体は、一方では10nmまたは50nm、他方では1μmまたは10μmまたは100μmの間の厚さを有する単一層であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項22】
物体の表面は、100mWと500mWの間のパワーを有する放射源で照明されることを特徴とする請求項18から21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
物体の表面は、選択的に照明されることを特徴とする請求項18から22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
物体の表面は、選択的かつ角度をつけて照明されることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
物体の表面の照明された部分は、この表面の平面内において、500μm未満の最大寸法または最大直径を有することを特徴とする請求項18から24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
物体の表面は、可変の方位角方向から照らされることを特徴とする請求項18から25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
検出手段によって提供されたデータは、検査された物体の少なくとも1つの寸法的および/または構造的な特徴を特定するために処理されることを特徴とする請求項18から26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
データは、RCWA演算を使って処理されることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
データ処理は、所与の入射光、および所与の物体の寸法的および/または構造的な特徴に対して理論上の反射強度分布を計算し、次に、この理論上の分布と反射した強度分布とを比較し、その比較の結果が十分なものでないならば、物体の所与の寸法的および/または構造的な特徴を変更することを特徴とする請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
検出手段に形成された像は、少なくとも1つの0次成分を有することを特徴とする請求項18から29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
検出手段に形成された像は、少なくとも1つの他の次数の成分を追加的に有することを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
物体の基本的な表面は、フーリエ面から照明されることを特徴とする請求項18から31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
物体の基本的な表面の幾何学構成は、光学フーリエ変換像を形成するために使用される開口数とは独立に規定されることを特徴とする請求項18から32のいずれか1項に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【公表番号】特表2007−506082(P2007−506082A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526670(P2006−526670)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【国際出願番号】PCT/FR2004/050443
【国際公開番号】WO2005/026707
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(590000514)コミツサリア タ レネルジー アトミーク (429)
【Fターム(参考)】