説明

マイトージェン活性化タンパク質キナーゼ活性化タンパク質キナーゼ2の阻害剤として有用である二環式芳香族化合物

(MK2またはMAPKAPキナーゼ−2)の阻害剤としての、式(I)
【化1】


〔基R1−R6、AおよびYは明細書に定義のとおりである〕
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグエステル。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイトージェン活性化タンパク質キナーゼ活性化タンパク質キナーゼ2(MK2またはMAPKAPキナーゼ−2)の阻害剤としての新規二環式芳香族化合物に関する。
【発明の開示】
【0002】
したがって、本発明は、式(I):
【化1】

〔式中、AはCHまたはNであり;
YはC=O、S=OまたはS(=O)であり;
R1は基−X−R11を示し;
Xは直接結合であるか、またはC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、アミノ、アミノカルボニル、オキシ、カルボニル、カルボキシ;カルボキサミド、スルホンアミド、アミノスルホニル、ジアゾ、メルカプト、−CH=N−N−、−CH=N−N−CO−、−CH=N−N−CO−N−からなる群から選択され;
11は所望により置換されている(C−Cアルキル、アリール、C−C12シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル)からなる群から選択され;
11における所望の置換基(単数)または置換基(複数)は独立して:ニトロ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、さらに所望により置換されている(アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール−C−Cアルキル、ヘテロアリール−C−Cアルキル、ヘテロシクロアルキル−C−Cアルキル、シクロアルキル−C−Cアルキル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキルオキシ、アミノ、カルバモイル、C−Cアルコキシ、オキシ、カルボキシ、メルカプト、カルボキサミド、スルホニル、スルホンアミド)から選択され;
このようなさらなる所望の置換基はC−Cアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、シアノ、ニトロ、アルコキシ、ヒドロキシル、さらに所望により置換されている(アミノ、オキシ、カルボキシ、メルカプト、カルボキシ、カルボキサミド、スルホニル、スルホンアミド、アルカノイルオキシからなる群から選択され;
さらなる所望の置換基はC−Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、シアノ、ニトロ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、C−Cアルキルカルボキシルからなる群から選択され;
R2はH、ハロ、シアノ、所望により置換されている(C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C12シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アミノ、メルカプト、アルコキシ)からなる群から選択され;
【0003】
R2における所望の置換基はC−Cアルキル、シクロアルキル、カルボキシ、スルホニル、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、オキシおよびアミノから選択され;
R3はH、所望により置換されている(C−Cアルキル、アミノ、アルコキシ)、ハロ、シアノおよびヒドロキシルからなる群から選択され、所望の置換基はハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、C−Cアルキルまたはアミノ基であり;
R4はH、所望により置換されているC−Cアルキルからなる群から選択され;
R4における所望の置換基は独立してハロ、シアノ、C−Cアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシル、アルコキシ、カルボキシ、カルボキサミドから選択され;
R5はH、ハロ、シアノ、所望により置換されている(C−Cアルキル、アミノ、アルコキシ)からなる群から選択され;
ここで、所望の置換基は独立してR4に定義のとおりのものから選択され;
R6はHまたは所望により置換されている(C−CアルキルまたはC−Cアルケニル)からなる群から選択され、ここで、所望の置換基(単数)または置換基(複数)は独立して1個またはそれ以上の:ハロ、CN、OH、OR、NHR、NR、SONHR、SONR、COH、COR、CONHR、CONH、CONR、PO、POから選択され;RはC−Cアルキル基を示す〕
で示される化合物またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステルまたは酸付加塩を提供する。
【0004】
さらに、本発明は、式(I’):
【化2】

〔式中、AはCHまたはNであり;
YはC=O、S=OまたはS(=O)であり;
R1は基−X−R11を示し;
Xは直接結合であるか、またはC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、アミノ、アミノカルボニル、オキシ、カルボニル、カルボキシ;カルボキサミド、スルホンアミド、アミノスルホニル、ジアゾ、メルカプト、−CH=N−N−、−CH=N−N−CO−、−CH=N−N−CO−N−からなる群から選択され;
11は所望により置換されている(C−Cアルキル、アリール、C−C12シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル)からなる群から選択され;
11における所望の置換基(単数)または置換基(複数)は独立して:ニトロ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、さらに所望により置換されている(アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキルオキシ、アミノ、オキシ、カルボキシ、メルカプト、カルボキサミド、スルホニル、スルホンアミド)から選択され;
このようなさらなる所望の置換基はC−Cアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、アルコキシ、ヒドロキシル、さらに所望により置換されている(アミノ、オキシ、カルボキシ、メルカプト、カルボキシ、カルボキサミド、スルホニル、スルホンアミド)からなる群から選択され;
さらなる所望の置換基はC−Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、シアノ、ニトロ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノからなる群から選択され;
【0005】
R2における所望の置換基はC−Cアルキル、シクロアルキル、カルボキシ、スルホニル、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、オキシおよびアミノから選択され;
R3はH、所望により置換されている(C−Cアルキル、アミノ、アルコキシ)、ハロ、シアノおよびヒドロキシルからなる群から選択され、所望の置換基はハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、C−Cアルキルまたはアミノ基であり;
R4はH、所望により置換されているC−Cアルキルからなる群から選択され;
R4における所望の置換基は独立してハロ、シアノ、C−Cアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシル、アルコキシ、カルボキシ、カルボキサミドから選択され;
R5はH、ハロ、シアノ、所望により置換されている(C−Cアルキル、アミノ、アルコキシ)からなる群から選択され;
ここで、所望の置換基は独立してR4に定義のとおりのものから選択され;
R6はHまたは所望により置換されている(C−CアルキルまたはC−Cアルケニル)からなる群から選択され、ここで、所望の置換基(単数)または置換基(複数)は独立して1個またはそれ以上の:ハロ、CN、OH、OR、NHR、NR、SONHR、SONR、COH、COR、CONHR、CONH、CONR、PO、POから選択され;RはC−Cアルキル基を示す〕
で示される化合物またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステルまたは酸付加塩を提供する。
【0006】
好ましくは、式(I)または(I’)の化合物において、Xは置換されていてもよいC−Cアルケニルである。さらに好ましくは、Xは置換エチレニルである。あるいは好ましくは、Xは置換アミノであるか、または直接結合である。
【0007】
好ましくは、R11はアリールまたはヘテロアリールである。例えば、R11は所望により置換されている(フェニル、ピリジニル、キノリニルまたはインドリル)であってよい。
【0008】
R2は好ましくはH、シアノ、ハロまたは所望により置換されている(アミノ、メルカプト、アルコキシ、メチル、エチルおよびプロピル)から選択される。より好ましくはそれがHである。
R3は好ましくはH、ハロまたは所望により置換されているC−Cアルキルである。
R4は好ましくはHである。
R5は好ましくはHである。
R6は好ましくはHである。
【0009】
本発明の第2の局面は式(II):
【化3】

〔式中、A’はCHまたはNであり;
’は基−X’−R11’を示し;
Xは直接結合であるか、またはC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、アミノ、アミノカルボニル、オキシ、カルボニル、カルボキシ;カルボキサミド、スルホンアミド、アミノスルホニル、ジアゾ、メルカプト、−CH=N−N−、−CH=N−N−CO−、−CH=N−N−CO−N−からなる群から選択され;
11は所望により置換されている(C−Cアルキル、アリール、C−C12シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル)からなる群から選択され;
11における所望の置換基(単数)または置換基(複数)は独立して:ニトロ、シアノ、ヒドロキシル、ハロ、さらに所望により置換されている(アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキルオキシ、アミノ、オキシ、カルボキシ、メルカプト、カルボキシ、カルボキサミド、スルホニル、スルホンアミド)から選択され;
このようなさらなる所望の置換基はC−Cアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、ニトロ、アルコキシ、さらに所望により置換されている(アミノ、オキシ、カルボキシ、メルカプト、カルボキシ、カルボキサミド、スルホニル、スルホンアミド)からなる群から選択され;さらなる所望の置換基はR11に対して定義のとおりである〕
で示される化合物またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステルまたは酸付加塩を提供する。
【0010】
好ましくはA’がCHである。
好ましくはX’が置換されていてもよいC−Cアルケニルである。より好ましくは、X’が置換エチレニルである。あるいは好ましくは、X’が置換アミノであるか、または直接結合である。
好ましくは、R11’がアリールまたはヘテロアリールである。例えば、R11’は所望により置換されている(フェニル、ピリジニル、キノリニル、またはインドリル)であってもよい。
好ましくはR’がH、ハロ、シアノまたは所望により置換されている(アミノ、メルカプト、アルコキシ、メチル、エチル、プロピル)である。より好ましくはそれがHである。
【0011】
本発明の第3の局面は式(III):
【化4】

〔式中、A”はCHまたはNであり;
”は:
【化5】

{式中:
YはO、N、Sまたは−C=N−であり;
Rxは所望により置換されている(アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキルオキシ、アミノ、オキシ、カルボキシ、メルカプト、カルボキサミド、スルホニル、スルホンアミド)、ヒドロキシル、ハロ、ニトロ、シアノから選択され;
Rxにおける所望の置換基はC−Cアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、カルボキサミド、スルホンアミドからなる群から選択される}から選択され;
”はH、ハロ、シアノ、所望により置換されている(C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C12シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、メルカプト、アルコキシ、アミノ)から選択され;所望の置換基はRxに対して定義のとおりである〕
で示される化合物またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステルまたは酸付加塩を提供する。
【0012】
誤解を避けるために、下記に挙げた用語は、本明細書および特許請求の範囲全体において下記の意味を有すると理解されるべきである:
【0013】
有機ラジカルまたは化合物に関するとき、“低級”なる用語は、7個まで(7個を含む)の炭素原子を有し、分岐または直線状であってよい化合物またはラジカルを意味する。
【0014】
低級アルキル基は、分岐、直線状または環状であってよく、1から7個の炭素原子、好ましくは1から4個の炭素原子を含む。低級アルキルは、例えば:メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、三級ブチルまたは2,2−ジメチルプロピルを示す。
【0015】
低級アルコキシ基は、分岐または直線状であってよく、1から7個の炭素原子、好ましくは1から6個の炭素原子を含む。低級アルコキシは、例えば:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシ、イソブトキシまたは三級ブトキシを示す。低級アルコキシは、シクロアルキルオキシおよびシクロアルキル−低級アルキルオキシを含む。
【0016】
低級アルケン、アルケニルまたはアルケンオキシ基は、分岐または直線状であり、2から7個の炭素原子、好ましくは1から4個の炭素原子を含み、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む。低級アルケン、低級アルケニルまたは低級アルケニルオキシ基は、例えばビニル、プロプ−1−エニル、アリル、ブテニル、イソプロペニルまたはイソブテニルおよびそれらのオキシ同等物を示す。
【0017】
低級アルキンまたはアルキニル基は分岐または直線状であり、2から7個の炭素原子、好ましくは1から4個の炭素原子を含み、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含む。低級アルケンまたは低級アルキニルまたは低級アルケニルオキシは、例えば、エチニルまたはプロピニルを示す。
【0018】
本出願において、酸素を含有する置換基、例えば、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、カルボニルなどは、硫黄を含有するそれらの相同物、例えば、チオアルキル、アルキル−チオアルキル、チオアルケニル、アルケニル−チオアルキル、チオアルキニル、チオカルボニル、スルホン、スルホキシドなどを含む。
ハロまたはハロゲンは、クロロ、フルオロ、ブロモまたはヨードを示す。
アリールは、炭素環式アリールまたはビアリールを示す。
【0019】
炭素環式アリールは、6から18個の環原子を含む芳香族環状炭化水素である。それは、1、2または3個の置換基によりモノ、ジまたはトリ置換されていてよい単環式、二環式または三環式、例えば、ナフチル、フェニル、またはフェニルであり得る。
【0020】
ヘテロ環式アリールまたはヘテロアリールは、O、NまたはSから選択されるヘテロ原子が1個またはそれ以上である5から18個の環原子を含む芳香族単環式または二環式炭化水素である。好ましくは1から3個のヘテロ原子が存在する。ヘテロ環式アリールは、例えば:ピリジル、インドリル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、フラニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チエニル、オキサジアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリルである。ヘテロ環式アリールはまた置換されているこのようなラジカルを含む。
【0021】
シクロアルキルは、3から12個の環原子、好ましくは3から6個の環原子を含む環状炭化水素を示す。シクロアルキルは、例えば:シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルを示す。シクロアルキルは所望により置換されている。
【0022】
ヘテロシクロアルキルは、飽和または不飽和であってよく、そして1個またはそれ以上、好ましくは1から3個のO、NまたはSから選択されるヘテロ原子を含む単、二または三環式炭化水素を示す。好ましくはそれが3から18個の環原子、より好ましくは3から8個の環原子を含む。ヘテロシクロアルキルなる用語はまた架橋ヘテロシクロアルキル基、例えば、3−ヒドロキシ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イルまたは2,6−ジアザ−トリシクロ[3.3.1.1*3,7*]デカ−1−イルを含むことを意図する。
【0023】
薬学的に許容される塩は、慣用の酸、例えば、鉱酸、例えば、塩酸、硫酸もしくはリン酸、または有機酸、例えば、脂肪族もしくは芳香族カルボン酸もしくはスルホン酸、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、フマル酸、ヒドロキシルマレイン酸、ピルビン酸、パモン酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、スルファニル酸またはシクロヘキシルスルファミン酸;アミノ酸、例えば、アルギニンおよびリシンとの酸付加塩を含む。酸性基、例えば、遊離カルボキシ基を有する本発明の化合物に関して、薬学的に許容される塩はまた金属またはアンモニウム塩、例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウムまたはカルシウム塩、ならびにアンモニアまたは適当な有機アミンとで形成されるアンモニウム塩を示す。
【0024】
遊離ヒドロキシル基を含有する本発明の薬剤はまた薬学的に許容される生理的に開裂可能なエステルの形態で存在し得、そしてそれらも本発明の範囲に包含させる。このような薬学的に許容されるエステルは、生理的条件下で加溶媒分解または開裂により、遊離ヒドロキシル基を含有する本発明の対応する薬剤に変換できるもの、好ましくはプロドラッグエステル誘導体である。適当な薬学的に許容されるプロドラッグエステルは、カルボン酸、炭酸モノエステルまたはカルバミン酸とのもの、有利には所望により置換されている低級アルカン酸またはアリールカルボン酸とのエステルである。
【0025】
式(I)の好ましい化合物は:
6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−2−トリフルオロメチル−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−メチル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−アミノ−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(4−フルオロ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(3−フルオロ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(3−アミノ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(6’−メトキシ−[2,3’]ビピリジニル−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[(E)−2−(4−フルオロ−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−ベンゾフラン−2−イル−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[(E)−2−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【0026】
2−アミノ−6−{2−[(E)−2−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−アミノ−6−{2−[(E)−2−(4−フルオロ−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−キノリン−3−イル−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(1H−インドル−2−イル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(4−メチル−ピペラジン−1イルメチル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−オン
6−{2−[(E)−2−(4−ジエチルアミノメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2,2−ジメチル−プロピオン酸4−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンジルエステル
2,2−ジメチル−プロピオン酸2−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンジルエステル
6−{2−[(E)−2−(4−ピペリジン−1−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
4−(4−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンジル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert.−ブチルエステル
6−{2−[(E)−2−(3−フルオロ−4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[−2−(3−フルオロ−4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−エチル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[(E)−2−(3−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソ−エチル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニルエチニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−エチル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
N,N−ジエチル−4−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンズアミド
【0027】
6−(2−{(E)−2−[4−(モルホリン−4−カルボニル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボニル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[3−(モルホリン−4−カルボニル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−((E)−2−ピリジン−3−イル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(4−アセチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−アミノ−6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−2−トリフルオロメチル−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−メチル−6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[(E)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−((E)−2−シクロヘキシル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[6’−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−[2,3’]ビピリジニル−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−アミノ−6−[6’−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−[2,3’]ビピリジニル−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(6’−ピロリジン−1−イル−[2,3’]ビピリジニル−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[6’−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−[2,3’]ビピリジニル−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【0028】
2−ベンジル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−ブチル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−シクロプロピル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3d]ピリミジン−4−オン
2−メチルスルファニル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−(2,3−ジヒドロキシ−プロピルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エチルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
N−シクロペンチル−4−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ベンズアミド
N−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−4−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ベンズアミド
【0029】
N−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エチル]−4−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ベンズアミド
2−(3−メチル−ブチルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
3−(2−メトキシ−エチル)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
である。
【0030】
第4の局面において、本発明は医薬として使用するための、式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれらの薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステル、または酸付加塩を提供する。
【0031】
第5の局面において、本発明は自己免疫性疾患または状態を処置するための薬剤の製造における、式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれらの薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステル、または酸付加塩の使用を提供する。
【0032】
第6の局面において、本発明はサイトカイン介在、例えば、TNFα介在および/またはMK2関連状態を処置するための、式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれらの薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステル、または酸付加塩の使用を提供する。
【0033】
第7の局面において、本発明はサイトカイン介在、例えば、TNFα介在および/またはMK2関連状態を処置するための方法であって、有効量の式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれらの薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステル、または酸付加塩をこのような処置を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。
【0034】
第8の局面において、本発明は式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれらの薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステル、または酸付加塩と一緒に薬学的に許容される賦形剤、希釈剤または担体を含む医薬組成物を提供する。
【0035】
第9の局面において、本発明は:
遊離形または塩形の式(I)の化合物を製造するための方法であって、
(i)式Xで示される化合物を式XIaまたはXIbで示される化合物:
【化6】

〔R1、R6、AおよびYは式(I)に対して定義のとおりである〕と適当な触媒、塩基および溶媒の存在下で反応させるか(ここで、この反応のための選択的な都合のよい触媒はDMF/水中のNaCOの存在下でのPdCl(dppf)である);または
(ii)R1が式R11−NH−を有する置換アミノ基である式(I)の化合物について、式Xで示される化合物を式XIIIで示される化合物
【化7】

と塩基および溶媒の存在下で適当な触媒を使用して反応させるか(ここで、都合のよい触媒は、溶媒、例えば、ジオキサン中の塩基、例えば、NaOtBuの存在下でのPddba/ホスフィンリガンド、例えば、DPEphosである);または
【0036】
(iii)AがNであり、R1が、Xが直接結合であるR11−X−により示される式(I)の化合物について、式XV
【化8】

の何らかの化合物を適当な有機金属試薬R11−Mと適当な無水溶媒、例えば、THFを使用して反応させるか(ここで、適当な有機金属試薬はグリニャール試薬、例えば、R11−MgBrを含む);または
(iv)AがNであり、R1がR11−NH−である式Iの化合物について、上記定義のとおりの式XVの化合物をR11が式(i)に対して定義のとおりである式R11−NHの化合物と塩基および適当な溶媒の存在下で反応させる(ここで、適当な塩基はTHF中のn−BuLiである)、
工程を含む方法を提供する。
【0037】
遊離形の式Iの化合物は慣用の方法で塩形態に変換でき、逆もまた同様である。
【0038】
本発明の化合物は、慣用の方法で反応混合物から回収し精製できる。異性体、例えば、エナンチオマーは、慣用の方法、例えば、分別結晶または不斉合成により、対応する非対称に置換された、例えば、光学的に活性な出発物質から得ることができる。
【0039】
式Xの化合物は下記反応スキームにより製造することができる:
【化9】

【0040】
式XVの化合物は下記反応スキームにより製造することができる:
【化10】

【0041】
さらに、式Iの化合物は下記反応スキームにより製造することができる:
【化11】

【0042】
本発明の薬剤は、制限する意図がない下記方法により製造できる:
【実施例】
【0043】
実施例1:6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化12】

a)臭化水素酸2−ブロモ−1−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−エタノン
臭化水素酸2−ブロモ−1−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−エタノンはWO 2004/058762に概説されるとおりに合成される。エーテルからの結晶化で表題生成物をオフホワイト色の固体として得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 5.02 (s, 2H), 7.84 (d, 1H), 7.98 (s, 1H), 8.66 (d, 1H)。
MS(ESI)m/z:234(80%)、236(100%)、238(25%)[MH]
【0044】
b)2−アミノ−5−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル
【化13】

臭化水素酸2−ブロモ−1−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−エタノン(3.0g、12.8mmol)を35mlのNaHCO水溶液およびエーテルの混合物中で撹拌し、遊離塩基を遊離させる。水性相をエーテルで2回以上抽出し、エーテル相を乾燥させ、濃縮する。塩酸カルバミミドイル−酢酸エチルエステル(4.26g、25.6mmol)(Liebigs Ann. Chem. 1977, 1895)を10mlのエタノールに懸濁し、0℃に冷却する。この混合物にナトリウムエトキシド(1.74g、25.6mmol)を加える。混合物を20分撹拌し、次に10mlのエタノール中の2−ブロモ−1−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−エタノンを滴下する。r.t.で16時間撹拌後、反応を100mlの水を加えることにより止め、混合物を酢酸エチルで抽出する。溶媒の除去後に得られる物質を精製なしでさらなる工程のために使用する。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.27 (t, 3H), 4.16 (q, 2H), 5.97 (s, 2H), 6.98 (d, 1H), 7.44 (dd, 1H), 7.55 (d, 1H), 8.14 (d, 1H), 11.1 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:266[MH]
【0045】
c)6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化14】

2−アミノ−5−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル(500mg、1.9mmol)および塩酸ホルムアミジン(758mg、9.4mmol)を12mlのn−ブタノール中で30時間還流する。NaHCO溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、溶媒を蒸発させる。固体残渣をエーテルで粉砕し、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 7.38 (s, 1H), 7.81 (d, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 8.34 (d, 1H), 11.7-12.5 (br, 2H)。
MS(ESI)m/z:247[MH]
【0046】
d)6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化15】

ボロン酸E−フェニル−ビニル(150mg、0.61mmol)および6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(247mg、0.61mmol)を4mlのn−プロパノール/2NのNaCO(4:1)に溶解する。溶液をアルゴン流の導入により脱気し、Pd(PPhCl(20mg、0.03mmol)を加え、混合物を還流下で3時間加熱する。反応を飽和NaHCO溶液でクエンチし、酢酸エチルに抽出し、有機相をNaSOで乾燥させ、溶媒を蒸発させる。逆相HPLC(Waters X-Terra、アセトニトリル/水)により精製し、表題化合物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 7.25 (d, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.33 (t, 1H), 7.41 (t, 2H), 7.61-7.67 (m, 3H), 7.71 (d, 1H), 7.91 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 8.51 (d, 1H), 12.5 (brs, 1H)。1個のNHシグナルは不明瞭。
MS(ESI)m/z:315[MH]
【0047】
実施例2:6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−2−トリフルオロメチル−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−2−トリフルオロメチル−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化16】

表題化合物を400mgの2−アミノ−5−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステルおよび1.12gのトリフルオロアセトアミジンから出発して実施例1c)に記載のとおりに製造する。生成物を白色固体として得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 7.08 (s, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.78 (s, 1H), 8.24 (d, 1H), 11.9 (s, 1H), 1個のNHは不明瞭。
MS(ESI)m/z:315[MH]
【0048】
b)6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−2−トリフルオロメチル−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化17】

表題化合物を実施例1d)に類似の方法で製造する。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 6.99 (s, 1H), 7.22 (d, 1H), 7.30 (t, 1H), 7.40 (t, 2H), 7.54 (d, 1H), 7.65 (d, 2H), 7.70 (d, 1H), 7.92 (s, 1H), 8.43 (d, 1H), 11.80 (s, 1H)、ピロールのNHは見えない。
MS(ESI)m/z:383[MH]
【0049】
実施例3:2−メチル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−2−メチル−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化18】

10mlのジメチル−アセトアミド中の2−アミノ−5−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル(500mg、1.9mmol)、アセトイミド酸エチル塩酸塩(581mg、4.7mmol)およびナトリウムエチラート(320mg、4.7mmol)の混合物を120℃で36時間撹拌する。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を乾燥させ、濃縮する。HPLC精製し表題化合物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.35 (s, 3H), 7.35 (s, 1H), 7.78 (d, 1H), 7.91 (s, 1H), 8.34 (d, 1H), 11.9 (s, 1H), 12.5 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:261[MH]
【0050】
b)2−メチル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化19】

表題化合物は実施例1d)に類似の鈴木カップリングを介して製造する。
MS(ESI)m/z:329[MH]
【0051】
実施例4:2−アミノ−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)2−アミノ−6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化20】

8mlのエタノール中の2,6−ジアミノ−4−ヒドロキシピリミジン(269mg、2.1mmol)およびナトリウムエトキシド(159mg、2.3mmol)の溶液に2−ブロモ−1−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−エタノン(500mg、2.1mmol)(実施例1bに記載のとおりに製造した遊離塩基)を加える。混合物を還流下で16時間加熱し、次に水の添加によりクエンチする。形成される白色沈殿を濾過し、エーテルでトリチュレートし、表題分子を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 6.34 (s, 2H), 7.17 (s, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.77 (s, 1H), 8.22 (d, 1H), 10.41 (brs, 1H), 11.7 (brs, 1H).
MS(ESI)m/z:262[MH]
【0052】
b)2−アミノ−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化21】

表題化合物を実施例1d)に記載のとおりに製造する。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 6.28 (s, 2H), 7.08 (d, 1H), 7.22 (d, 1H), 7.32 (t, 1H), 7.41 (t, 2H), 7.53 (dd, 1H), 7.64 (d, 2H), 7.69 (d, 1H), 7.90 (s, 1H), 8.44 (d, 1H), 10.38 (brs, 1H), 11.7 (s, 1H).
MS(ESI)m/z:330[MH]
下記化合物を同様の方法で合成する:
【0053】
実施例5:6−[2−(4−フルオロ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化22】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 7.33 (t, 2H), 7.41 (s, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.91 (s, 1H), 8.24 (dd, 2H), 8.39 (s, 1H), 8.58 (d, 1H), 11.9 (brs, 1H), 12.6 (brs, 1H)。
MS(ESI)m/z:305[M−H]
【0054】
実施例6:6−[2−(3−フルオロ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化23】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 7.28 (t, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.56 (dd, 1H), 7.81 (d, 1H), 7.93 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 8.06 (d, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.61 (d, 1H), 11.8 (brs, 1H), 12.6 (brs, 1H)。
MS(ESI)m/z:307[MH]
【0055】
実施例7:6−[2−(3−アミノ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化24】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 5.16 (s, 2H), 6.64 (d, 1H), 7.14 (t, 1H), 7.28-7.37 (m, 2H), 7.43 (s, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.90 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 8.56 (d, 1H), 11.9 (br s, 1H), 12.6 br s, 1H)。
MS(ESI)m/z:304[MH]
【0056】
実施例8:6−[2−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化25】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.91 (s, 3H), 7.29 (t, 1H), 7.44-7.57 (m, 3H), 7.73 (d, 1H), 8.02 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 8,56 (d, 1H), 11.9 (s, 1H), 12.6 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:337[MH]
【0057】
実施例9:6−(6’−メトキシ−[2,3’]ビピリジニル−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化26】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.94 (s, 3H), 6.96 (d, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.94 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.46 (d, 1H), 8.61 (d, 1H), 8.98 (s, 1H), 11.7 (br s, 1H), 12.1 (br s, 1H)。
MS(ESI)m/z:320[MH]
【0058】
実施例10:6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化27】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.32-3.45 (m, 4H), 3.74 (t, 4H), 7.03 (d, 2H), 7.35 (s, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.91 (s, 1H), 8.08 (d, 2H), 8.29 (s, 1H), 8.52 (d, 1H)、2N−Hシグナル不明瞭。
MS(ESI)m/z:374[MH]
【0059】
実施例11:6−[2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化28】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.40 (t, 4H), 3.54 (s, 2H), 3.60 (t, 4H), 7.41 (s, 1H), 7.44 (d, 2H), 7.76 (dd, 1H), 7.94 (s, 1H), 8.17 (d, 2H), 8.40 (d, 1H), 8.60 (d, 1H), 11.95 (s, 1H), 12.70 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:388[MH]
【0060】
実施例12:6−{2−[(E)−2−(4−フルオロ−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化29】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 7.21 (d, 1H), 7.27 (t, 2H), 7.30 (s, 1H), 7.68 (dd, 1H), 7.71 (dd, 2H), 7.72 (d, 1H), 8.02 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.53 (d, 1H), 11.9 (br s, 1H), 12.6 (br s, 1H)。
MS(ESI)m/z:333[MH]
【0061】
実施例13:6−(2−ベンゾフラン−2−イル−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化30】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 7.33 (t, 1H), 7.42 (t, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.78 (d, 1H), 7.88 (d, 1H), 7.97 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.66 (d, 1H), 12.0 (s, 1H), 12.8 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:329[MH]
【0062】
実施例14:6−{2−[(E)−2−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化31】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.95 (s, 6H), 6.73 (d, 2H), 6.97 (d, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.46 (d, 2H), 7.58 (d, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 8.46 (d, 1H), 11.9 (br s, 1H), 12.5 (br s, 1H)。
MS(ESI)m/z:358[MH]
【0063】
実施例15:2−アミノ−6−{2−[(E)−2−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化32】

MS(ESI)m/z:373[MH]
【0064】
実施例16:2−アミノ−6−{2−[(E)−2−(4−フルオロ−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化33】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 6.27 (s, 2H), 7.06 (s, 1H), 7.16 (d, 1H), 7.23 (t, 2H), 7.52 (d, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.69 (dd, 2H), 7.88 (s, 1H), 8.43 (d, 1H), 10.4 (s, 1H), 11.7 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:348[MH]
【0065】
実施例17:6−(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化34】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 7.35-7.44 (m, 2H), 7.48 (s, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.89 (dd, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.98 (dd, 1H), 8.26 (s, 1H), 8.55 (d, 1H), 8.59 (s, 1H), 11.9 (s, 1H), 12.6 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:345[MH]
【0066】
実施例18:6−(2−キノリン−3−イル−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化35】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 7.62 (s, 1H), 7.79 (t, 1H), 7.90-8.02 (m, 3H), 8.18 (d, 1H), 8.20 (d, 1H0, 8.76 (s, 1H), 8,78 (d, 1H), 9.33 (s, 1H), 9.78 (s, 1H), 12.0 (s, 1H), 12.8 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:340[MH]
【0067】
実施例19:6−[2−(1H−インドル−2−イル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化36】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 7.02 (t, 1H), 7.13 (t, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.52-7.65 (m, 2H), 7.73 (d, 1H), 7.96 (d, 1H), 8,48 (s, 1H), 8.58 (d, 1H), 11.6 (s, 1H), 11.9 (s, 1H), 12.6 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:328[MH]
【0068】
実施例20:6−(2−{(E)−2−[4−(4−メチル−ピペラジン−1イルメチル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−オン
a)1−(4−エチニル−ベンジル)−4−メチル−ピペラジン
【化37】

4−エチニルベンズアルデヒド(1.95g、15.0mmol)を75mlのメタノール/酢酸(93/7)に溶解し、1.65g(16.5mmol)の4−メチル−ピペラジン、次に1.20g(15.0mmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加える。この混合物を室温で20時間撹拌する。後に5mlの2Nの塩酸を加え、撹拌を20分、室温で続ける。40%のNaOHを加え、溶液を塩基性化し、表題化合物を酢酸エチルで抽出する。粗生成物をシリカクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:9/1/0.1)により精製する。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.13 (s, 3H), 2.20-2.45 (m, 8H), 3.44 (s, 2H), 4.11 (s, 1H), 7.25 (d, 2H), 7.40 (d, 2H)。
MS(ESI)m/z:215[MH]
【0069】
b)1−メチル−4−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ベンジル}−ピペラジン
【化38】

1−(4−エチニル−ベンジル)−4−メチル−ピペラジン(0.60g、2.8mmol)を30mlのジクロロメタンに溶解し、1.07g(8.4mmol)の4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロランを加える。溶液をアルゴン流の導入により脱気し、Rh[P(Ph)Cl(104mg、0.056mmol)を加え、混合物を室温で24時間撹拌する。反応を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチルに抽出し、有機相をNaSOで乾燥させ、溶媒を蒸発させる。粗生成物をシリカクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:7/3/0.3)により精製し、所望のボロネートを得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.23 (s, 12H), 2.16 (s, 3H), 2.25-2.45 (m, 8H), 3.44 (s, 2H), 6.10 (d, 1H), 7.20-7.30 (m, 3H), 7.49 (d, 2H)。
MS(ESI)m/z:343[MH]
【0070】
c)6−(2−{(E)−2−[4−(4−メチル−ピペラジン−1イルメチル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−オン
【化39】

1−メチル−4−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ベンジル}−ピペラジン(100mg、0.29mmol)および6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(86.4mg、0.35mmol)を3mlのn−プロパノールおよび1mlの2Nの炭酸ナトリウム溶液に溶解する。溶液をアルゴン流の導入により脱気し、Pd[P(Ph)Cl(20mg、0.03mmol)を加え、混合物を140℃に15分、電子レンジ中で加熱する。溶媒を蒸発後、粗生成物をシリカクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:8/2/0.2から7/3/0.3)により精製する。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.47 (s, 3H), 2.48-2.2.65 (m, 8H), 3.55 (s, 2H), 7.20-7.35 (m, 5H), 7.61-7.69 (m, 3H), 7.94 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 8.51 (d, 1H), 11.92 (brs 1 NH), 12.59 (brs, 1 NH)。
MS(ESI)m/z:427[MH]
【0071】
実施例21:6−{2−[(E)−2−(4−ジエチルアミノメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化40】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(187mg、0.76mmol)およびジエチル−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボラン−2−イル)−ビニル]−ベンジル}−アミン(200mg、0.63mmol)から出発して、表題化合物を実施例20)に記載のとおりに製造する。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:9/1/0.1から8/2/0.2)により精製後、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 0.99 (t, 6H), 2.48 (m, 4H), 3.54 (s, 2H), 7.20-7.40 (m, 4H), 7.55-7.72 (m, 4H), 7.92 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 8.51 (d, 1H), 11.92 (brs 1 NH), 12.58 (brs, 1 NH)。
MS(ESI)m/z:400[MH]
【0072】
実施例22:2,2−ジメチル−プロピオン酸4−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンジルエステル
【化41】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(483mg、1.96mmol)および2,2−ジメチル−プロピオン酸4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ベンジルエステル(450mg、1.31mmol)から出発して、表題化合物を実施例20)に記載のとおりに製造する。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:9/1/0.1から8/2/0.2)により精製後、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.18 (s, 9H), 5.10 (s, 2H), 7.28-7.39 (m, 4H), 7.64-7.72 (m, 4H), 7.91 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 8.51 (d, 1H), 12.00-12.40 (m, 2NH)。
MS(ESI)m/z:429[MH]
【0073】
実施例23:2,2−ジメチル−プロピオン酸2−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンジルエステル
【化42】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(429mg、1.75mmol)および2,2−ジメチル−プロピオン酸2−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ベンジルエステル(400mg、1.16mmol)から出発して、表題化合物を実施例20)に記載のとおりに製造する。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:9/1/0.1から8/2/0.2)により精製後、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.12 (s, 9H), 5.30 (s, 2H), 7.17 (d, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.35-7.45 (m, 3H), 7.68 (d, 1H), 7.81 (d, 1H), 7.88-7.95 (m, 2H), 8.04 (s, 1H), 8.54 (d, 1H), 11.90 (brs, 1NH), 12.62 (brs, 1NH)。
MS(ESI)m/z:429[MH]
【0074】
実施例24:6−{2−[(E)−2−(4−ピペリジン−1−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化43】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(128mg、0.52mmol)および1−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ベンジル}−ピペリジン(170mg、0.52mmol)から出発して、表題化合物を実施例20)に記載のとおりに製造する。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:9/1/0.1から8/2/0.2)により精製後、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.39 (m, 2H), 1.51 (m, 4H), 2.33 (m, 4H), 3.44 (s, 2H), 7.20-7.33 (m, 4H), 7.59 (d, 1H), 7.65-7.73 (m, 2H), 7.80 (d, 1H), 7.94 (s, 1H), 8,05 (s, 1H), 8.53 (m, 1H), 11.93 (brs, 1NH), 12.59 (brs, 1NH)。
MS(ESI)m/z:412[MH]
【0075】
実施例25:4−(4−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンジル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert.−ブチルエステル
【化44】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(172mg、0.70mmol)および4−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]ベンジル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert.−ブチルエステル(250mg、0.58mmol)から出発して、表題化合物を実施例20)に記載のとおりに製造する。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:8/2/0.2)により精製後、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.43 (s, 9H), 2.30-2.40 (m, 4H), 3,25-3.30 (m, 4H), 3.45-3.55 (m, 2H), 7.20-7.40 (m, 4H), 7.55-7.75 (m, 4H), 7.81 (d, 1H), 7.93 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 11.90 (brs 1NH), 12.55 (brs, 1NH)。
MS(ESI)m/z:513[MH]
【0076】
実施例26:6−{2−[(E)−2−(3−フルオロ−4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化45】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(511mg、2.07mmol)および4−{2−フルオロ−4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ベンジル}−モルホリン(600mg、1.72mmol)から出発して、表題化合物を実施例20)に記載のとおりに製造する。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:9/1/0.1から85/15/1.5)により精製後、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.39 (brs 4H), 3.52 (s, 2H), 3.57 (brs, 4H), 7.25-7.30 (m, 2H), 7.35-7.50 (m, 3H), 7.70-7.75 (m, 2H), 7.93 (d, 1H), 8.03 (s, 1H), 8.53 (d, 1H), 11.93 (brs, 1NH), 12.60 (brs, 1NH)。
MS(ESI)m/z:432[MH]
【0077】
実施例27:6−{2−[−2−(3−フルオロ−4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−エチル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化46】

6−{2−[(E)−2−(3−フルオロ−4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(実施例26)(160mg0.37mmol)を10mlのメタノールおよび10のジクロロメタンに溶解する。溶液を室温で大気圧下で一晩、40mgのパラジウム(10%の活性炭素)の存在下で水素化する。混合物を濾過し、蒸発させる。蒸発後、形成した固体をジエチルエーテルでトリチュレートし、表題分子を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.77 (brs, 4H), 3.10-3.15 (m, 2H), 3.70-3.73 (m, 4H), 3.88 (s, 2H), 7.05-7.15 (m, 3H), 7.46 (t, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 8.46 (d, 1H), 11.44 (brs, 1NH), 12.22 (brs, 1NH)。
MS(ESI)m/z:434[MH]
【0078】
実施例28:6−{2−[(E)−2−(3−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化47】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(112mg、0.46mmol)および4−{3−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル]−ベンジル}−モルホリン(100mg、0.30mmol)から出発して、表題化合物を実施例20)に記載のとおりに製造する。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:9/1/0.1)により精製後、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.39 (brs, 4H), 3.51 (s, 2H), 3.59 (brs, 4H), 7.20-7.39 (, 4H), 7.52-7.60 (m, 2H), 7.65-7.75 (m, 2H), 7.93 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 8.54 (d, 1H), 11.93 brs, 1NH), 12.57 (brs, 1NH)。
MS(ESI)m/z:414[MH]
【0079】
実施例29:6−(2−{(E)−2−[4−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソ−エチル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化48】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(143mg、0.58mmol)および1−モルホリン−4−イル−2−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−フェニル}−エタノン(250mg、0.70mmol)から出発して、表題化合物を実施例20)に記載のとおりに製造する。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:9/1/0.1から8/2/0.2)により精製後、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.45-3.55 (m, 8H), 3.75 (s, 2H), 7.18-7.25 (m, 3H), 7.59 (d,2H), 7.65-7.75 (m, 2H), 7.80 (d, 1H), 7.93 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 8.54 (m, 1H), 11.95 brs, 1NH), 12.59 (brs, 1NH)。
MS(ESI)m/z:442[MH]
【0080】
実施例30:6−[2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニルエチニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)4−(4−エチニル−ベンジル)−モルホリン
【化49】

4−エチニルベンズアルデヒド(1.30g、10.0mmol)を50mlのメタノール/酢酸(93/7)に溶解し、0.96g(11.0mmol)のモルホリン、次に0.80g(10.0mmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加える。この混合物を室温で20時間撹拌する。5mlの2Nの塩酸を加え、撹拌を20分続ける。40%のNaOHを添加し、溶液を塩基性化し、表題化合物を酢酸エチルで抽出する。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:9/1/0.1)により精製する。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.32 (t, 4H), 3.45 (s, 2H), 3.55 (t, 4H), 4.12 (s, 1H), 7.29 (d, 2H), 7.40 (d, 2H)。
MS(ESI)m/z:202[MH]
【0081】
b)6−[2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニルエチニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化50】

4−(4−エチニル−ベンジル)−モルホリン(200mg、1.0mmol)および6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(122mg、0.50mmol)を5mlのn−プロパノールおよび1mlの2Nの炭酸ナトリウム溶液に溶解する。溶液をアルゴン流の導入により脱気し、Pd[P(Ph)Cl(30mg、0.05mmol)を加え、混合物を160℃に15分、電子レンジ中で加熱する。溶媒の蒸発後、粗生成物をシリカクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/アンモニア:9/1/0.1)により精製する。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.30-2.50 (m, 4H), 3.30 (s, 2H), 3.35-3.55 (m, 4H), 7.39 (m, 3H), 7.57 (d, 2H), 7.81 (d, 1H), 7.93 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 8.55 (d, 1H), 11.95 (brs, 1NH), 12.60 (brs, 1NH)。
MS(ESI)m/z:412[MH]
【0082】
実施例31:6−{2−[2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−エチル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化51】

6−[2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニルエチニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(150mg0.36mmol)(実施例30)を20mlのエタノールに溶解する。溶液を室温で大気圧下で一晩、50mgの10%の活性炭素を含むパラジウムの存在下で水素化する。混合物を濾過し、蒸発させる。蒸発後、形成される固体をジエチルエーテルでトリチュレートし、表題分子を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.29 (m, 4H), 3.01 (m, 2H), 3.38 (s, 2H), 3.51 (m, 4H), 7.15-7.20 (m, 5H), 7.60 (d, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 8.43 (d, 1H), 11.89 (brs, 1NH), 12.50 (brs 1NH)。
MS(ESI)m/z:416[MH]
【0083】
実施例32:6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)4−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ベンジル}−モルホリン
【化52】

実施例20)に記載のとおりに4−(4−エチニル−ベンジル)−モルホリン(実施例30)(1.5g、7.45mmol)のヒドロホウ素化し、シリカクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、所望のホウ酸ビニルを得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.24 (s, 12H), 2.45 (br t, 4H), 3.49 (s, 2H), 2.71 (t, 4H), 6.16 (d, 1H), 7.30 (d, 2H), 7.39 (d, 1H), 7.44 (d, 2H)。
MS(ESI)m/z:330[MH]
【0084】
b)6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化53】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(500mg、1.77mmol)を4−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ベンジル}−モルホリン(870mg、2.65mmol)と実施例1d)に記載のとおりにカップリングし、表題化合物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.36 (brs, 4H), 3.47 (s, 2H), 3.57 (brs, 4H), 7.22 (d, 1), 7.29 (s, 1H), 7.34 (d, 2H), 7.60 (d, 2H), 7.65 (d, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.92 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 8.51 (d, 1H), 11.9 (brs, 1H), 12.5 (brs, 1H)。
MS(ESI)m/z:414[MH]
【0085】
実施例33:N,N−ジエチル−4−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンズアミド
a)N,N−ジエチル−4−エチニル−ベンズアミド
【化54】

4−エチニル安息香酸ナトリウム塩(1.0g、5.77mmol)、HOBT(1.0g、6.51mmol)およびジエチルアミン(1.2ml、11mmol)を50mlのCHCl/THF(1:1)に懸濁し、次に塩酸EDC(1.3g、6.78mmol)を室温で加える。得られる透明な反応混合物を一晩撹拌し、飽和NaHCO水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出する。有機層を水および塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮する。シリカゲル精製(ヘキサン/酢酸エチル)し、無色固体として生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, CDCl3): 1.00-1.10 (m, 3H), 1.15-1.25 (m, 3H), 3.11 (s, 1H), 3.15-3.25 (m, 2H), 3.47-3.57 (m, 2H), 7.31 (d, 2H), 7.49 (d, 2H)。
MS(ESI)m/z:202[MH]
【0086】
b)N,N−ジエチル−4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ベンズアミド
【化55】

Ar下で、N,N−ジエチル−4−エチニル−ベンズアミド(900mg、4.34mmol)およびウィルキンソン触媒(RhCl(PPh)(85mg、0.08mmol)をCHClに溶解する。3mlのCHCl中のピナコールボラン(1.2g、9.2mmol)の溶液をゆっくり加え、得られる暗赤色の反応混合物を室温で24時間撹拌する。反応を氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出する。有機層を水および塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮する。シリカゲル(ヘキサン/酢酸エチル)で濾過後、生成物をさらなる精製なしで次の段階で使用する。
MS(ESI)m/z:330[MH]
【0087】
c)N,N−ジエチル−4−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンズアミド
【化56】

N,N−ジエチル−4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ベンズアミド(145mg、0.43mmol)、6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(60mg、0.24mmol)、2MのNaCO(0.5ml、1.0mmol)およびPd(PPhCl(5mg、0.006mmol)を2mlのn−プロパノールに懸濁し、アルゴンでパージし、マイクロ波加熱に付す(160℃、15分)。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水および塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮する。粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl/メタノール)により精製し、黄色結晶生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.03-1.17 (m, 6H), 3.15-3.25 (m, 2H), 3.35-3.47 (m, 2H), 7.28 (s, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.37 (s, 2H), 7.66 (s, 1H), 7.66 (s, 2H), 7.71 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 8.54 (d, 1H), 11.92 (s, 1H) 12.60 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:414[MH]
【0088】
下記化合物を同様の方法で製造する:
実施例34:6−(2−{(E)−2−[4−(モルホリン−4−カルボニル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)(4−エチニル−フェニル)−モルホリン−4−イル−メタノン
【化57】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.45-3.65 (m, 8H), 4.31 (s, 1H), 7.41 (d, 2H), 7.52 (d, 2H)。MS(ESI)m/z:216[MH]
【0089】
b)モルホリン−4−イル−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−フェニル}−メタノン
【化58】

MS(ESI)m/z:344[MH]
【0090】
c)6−(2−{(E)−2−[4−(モルホリン−4−カルボニル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化59】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.55-3.65 (m, 8), 7.34 (s, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.44 (d, 2H), 7.68 (d, 1H), 7.71 (d, 2H), 7.76 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 8.54 (d, 1H), 11.93 (s, 1H) 12.61 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:428[MH]
【0091】
実施例35:6−(2−{(E)−2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボニル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)(4−エチニル−フェニル)−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン
【化60】

1H-NMR (400 MHZ, CDCl3): 1.40-2.05 (m, 4H), 1.70 (s, 1H), 3.13 (s, 1H), 3.10-4.25 (m, 5H), 7.34 (d, 2H), 7.51 (d, 2H)。
MS(ESI)m/z:230[MH]
【0092】
b)(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−フェニル}−メタノン
【化61】

c)6−(2−{(E)−2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボニル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化62】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.30-1.40 (m, 2H), 1.65-1.85 (m, 2H), 3.10-3.25 (m, 3H), 3.45-3.60 (m, 1H), 3.70-3.78 (m, 1H), 4.81 (s, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.40 (d, 2H), 7.68 (s, 1H), 7.70 (d, 2H), 7.77 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 8.54 (d, 1H), 11.96 (s, 1H) 12.62 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:442[MH]
【0093】
実施例36:6−(2−{(E)−2−[3−(モルホリン−4−カルボニル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)(3−エチニル−フェニル)−モルホリン−4−イル−メタノン
【化63】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.20-3.70 (m, 8H), 4.27 (s, 1H), 7.40-7.50 (m, 3H), 7.53-7.57 (m, 1H)。
MS(ESI)m/z:216[MH]
b)モルホリン−4−イル−{3−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−フェニル}−メタノン
【化64】

MS(ESI)m/z:344[MH]
c)6−(2−{(E)−2−[3−(モルホリン−4−カルボニル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化65】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.53-3.72 (m, 8H), 7.24-7.49 (m, 4H), 7.66-7.81 (m, 4H), 7.92 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.52 (d, 1H), 12.00 (s, 1H) 12.71 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:428[MH]
【0094】
実施例37:6−[2−((E)−2−ピリジン−3−イル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)3−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ピリジン
【化66】

表題化合物を3−エチニルピリジン(0.95g、9.03mmol)およびピナコールボラン(2.40g、18.2mmol)から出発して、実施例32b)に記載のとおりに製造する。無色結晶を得、これを次の工程に、直接使用する。
【0095】
b)2−アミノ−5−[2−((E)−2−ピリジン−3−イル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル
【化67】

2−アミノ−5−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル(85mg、0.32mmol)、3−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ピリジン(140mg、0.61mmol)、2MのNaCO(0.1ml、2.0mmol)およびPd(PPhCl(20mg、0.028mmol)を4mlのn−プロパノールに懸濁し、アルゴンでパージし、マイクロ波加熱(160℃、15分)に付す。反応混合物をIsolute(登録商標)Sorbentに付し、シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)により精製し、黄色固体を得る。
MS(ESI)m/z:335[MH]
【0096】
c)6−[2−((E)−2−ピリジン−3−イル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化68】

表題化合物を2−アミノ−5−[2−((E)−2−ピリジン−3−イル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル(135mg、0.40mmol)および塩酸ホルムアミジン(170mg、2.11mmol)から出発して、実施例1b)に記載のとおりに製造する。赤色結晶を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 7.29 (s, 1H), 7.38 (d, 1H), 7.40-7.45 (m, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.92 (s, 1H), 8.10 (d, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.49 (d, 1H), 8.83 (d, 1H), 8.80 (d, 1H), 12.38 (brs, 2H)。
MS(ESI)m/z:316[MH]
【0097】
実施例38:6−(2−{(E)−2−[4−(4−アセチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)1−[4−(4−エチニル−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−エタノン
【化69】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.97 (s, 3H), 2.29 (t, 2H), 2.36 (t, 2H), 3.38-3.45 (m, 4H), 3.49 (s, 2H), 4.15 (s, 1H), 7.30 (d, 2H), 7.43 (d, 2H)。
MS(ESI)m/z:243[MH]
【0098】
b)1−(4−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−ベンジル}−ピペラジン−1−イル)−エタノン
【化70】

MS(ESI)m/z:371[MH]
【0099】
c)6−(2−{(E)−2−[4−(4−アセチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化71】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.99 (s, 3H), 2.28-2.44 (m, 4H). 3.38-3.48 (m, 4H), 3.53 (s, 2H), 7.24 (d, 2H), 7.32 (s, 1H), 7.36 (d, 2H), 7.63 (d, 2H), 7.68 (d, 1H), 7.72 (d, 1H), 7.94 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 8.54 (d, 1H), 11.9 (s, 1H), 12.6 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:455[MH]
【0100】
実施例39:2−アミノ−6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化72】

MS(ESI)m/z:429[MH]
【0101】
実施例40:6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−2−トリフルオロメチル−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化73】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.36 (br s, 4H), 3.47 (s, 2H), 3.57 (t, 4H), 7.26 (d, 1H), 7.36 (d, 2H), 7.42 (s, 1H), 7.62 (d, 2H), 7.72 (d, 1H), 7.74 (d, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.58 (d, 1H), 13.1 (s, 1H), 13.3 (br s, 1H)。
MS(ESI)m/z:482[MH]
【0102】
実施例41:2−メチル−6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化74】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.30-2.42 (m, 7H), 3.49 (s, 2H), 3.58 (t, 4H), 7.21 (d, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.36 (d, 2H), 7.57-7.65 (m, 3H), 7.70 (d, 1H), 8.00 (s, 1H), 8.52 (d, 1H), 11.9 (s, 1H), 12.5 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:428[MH]
【0103】
実施例42:6−{2−[(E)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノール
【化75】

乾燥THF(50ml)中のp−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.2g、10mmol)およびヨードホルム(7.9g、20mmol)の溶液を0℃でTHF(50ml)中のCrCl(7.4g、60mmol)の懸濁液に加え、混合物を2時間、0℃で撹拌する。反応を水の添加によりクエンチし、混合物を酢酸エチルで希釈する。分離した有機層を飽和Na(水)溶液、水および塩水で洗浄する。次にNaSOで乾燥させ、溶媒を蒸発させる。生成物をフラッシュクロマトグラフィーによる粗生成物のさらなる精製により得る。
1H-NMR (400 MHZ, CDCl3): 5.16 (s, 1H), 6.62 (d, 1H), 6.81 (d, 2H), 7.20 (d, 2H), 7.34 (d, 1H)。
MS(ESI)m/z:245[M−H]
【0104】
b)4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−フェノール
【化76】

n−BuLi(3.1ml、1.6Mのヘキサン中の溶液)を乾燥THF(15ml)中の4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノール(492mg、2mmol)の溶液に−78℃で加える。次に乾燥THF(5ml)中の2−イソプロピルオキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1ml、5mmol)の溶液を混合物に78℃で加え、全混合物を−78℃で10分撹拌し、次に23℃で2時間撹拌する。反応を飽和NHCl(水)溶液の添加によりクエンチする。酢酸エチルで混合物の抽出後、有機層を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮する。表題化合物をフラッシュクロマトグラフィー後に得る。
1H-NMR (400 MHZ, CDCl3): 1.34 (s, 12H), 5.06 (s, 1H), 6.03 (d, 1H), 6.82 (d, 2H), 7.31 (d, 1H), 7.41 (d, 2H)。
MS(ESI)m/z:245[M−H
【0105】
c)6−{2−[(E)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化77】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(113mg、0.4mmol)および4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−フェノール(118mg、0.48mmol)をn−プロパノール(3ml)に溶解する。1MのNaCO(水)溶液(1.6ml)を加え、混合物をアルゴン流の導入により脱気する。Pd(PPhCl(14mg、0.02mmol)を加え、混合物を電子レンジ(SmithCreator, personalchemistry)中で170℃で15分照射する。反応を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥させ(NaSO)、ロータバップで濃縮する。残渣のフラッシュクロマトグラフィー後、表題生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 6.80 (d, 2H), 7.04 (d, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.46 (d, 2H), 7.59 (d, 1H), 7.63 (d, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 8.47 (d, 1H), 9.68 (bs, 1H), 11.94 (bs, 1H), 12.57 (bs, 1H)。
MS(ESI)m/z:331[MH]
【0106】
実施例43:6−[2−((E)−2−シクロヘキシル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)((E)−2−ヨードビニル)−シクロヘキサン
【化78】

表題生成物(約12%のシス異性体を含む)をシクロヘキサンカルボキシアルデヒド(561mg、5mmol)から出発して、実施例42)に記載のとおりに得る。
1H-NMR (400 MHZ, CDCl3): 1.20 (m, 5H), 1.72 (m, 5H), 2.03 (m, 1H), 5.98 (d, 1H), 6.53 (dd, 1H)。
MS(ESI)m/z:239[M+H+H]
【0107】
b)2−((E)−2−シクロヘキシル−ビニル)−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン
【化79】

t−BuLi(3.5ml、1.7Mのペンタン中の溶液、6mmol)を乾燥THF(20ml)中の((E)−2−ヨードビニル)−シクロヘキサン(639mg、2.7mmol)の溶液に−78℃で滴下する。1時間、78℃で撹拌後、2イソプロピルオキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.86ml、4.1mmol)を−78℃で加える。−78℃で10分撹拌後、混合物を室温で2時間撹拌する。反応を飽和NHCl(水)溶液の添加によりクエンチし、水層を酢酸エチルで抽出する。回収した有機層を水および塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮する。残渣のクロマトグラフィー精製で表題生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, CDCl3): 1.11 (m, 4H), 1.27 (s, 12H), 1.66 (m, 2H), 1.74 (m, 5H), 2.04 (m, 1H), 5.36 (d, 1H), 6.57 (dd, 1H)。
MS(ESI)m/z:254[M+NH
【0108】
c)6−[2−((E)−2−シクロヘキシル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化80】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(123mg、0.5mmol)および2−((E)−2−シクロヘキシル−ビニル)−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(142mg、0.6mmol)から出発して、表題化合物を基本的に実施例42)に記載のとおりに製造する。クロマトグラフィー精製後、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.21 (m, 4H), 1.31 (m, 2H), 1.76 (m, 4H), 2.20 (m, 1H), 6.42 (d, 1H), 6.77 (dd, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.59 (d, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 8.41 (d, 1H), 11.90 (bs, 1H), 12.52 (bs, 1H)。
MS(ESI)m/z:321[MH]
【0109】
実施例44:6−(2−{(E)−2−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a){2−[4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノキシ]−エチル}−ジメチルアミン
【化81】

アセトン(18ml)中の4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノール(443mg、1.8mmol)、塩酸2−ジメチルアミノエチルクロライド(389mg、2.7mmol)およびKCO(746mg、5.4mmol)の混合物を50℃で2.5日間撹拌する。溶媒の蒸発後、混合物をクロマトグラフィーにより精製する。
1H-NMR (400 MHZ,CDCl3): 2.38 (s, 6H), 2.77 (t, 2H), 4.08 (t, 2H), 6.65 (d, 1H), 6.89 (d, 2H), 7.24 (d, 2H), 7.37 (d, 1H)。
MS(ESI)m/z:318[MH]
【0110】
b)ジメチル−(2−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−フェノキシ}−エチル)−アミン
【化82】

{2−[4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノキシ]−エチル}−ジメチルアミン(327mg、1.03mmol)から出発して、130mgの表題生成物を実施例42b)に記載のとおりに得る。
1H-NMR (400 MHZ,CDCl3): 1.23 (s, 12H), 2.35 (s, 6H), 2.76 (t, 2H), 4.08 (t, 2H), 6.00 (d, 1H), 6.87 (d, 2H), 7.34 (d, 1H), 7.41 (d, 2H)。
MS(ESI)m/z:318[MH]
【0111】
c)6−(2−{(E)−2−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化83】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(62mg、0.22mmol)およびジメチル−(2−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−フェノキシ}−エチル)−アミン(77mg、0.24mmol)から出発して、表題化合物を基本的に実施例42c)に記載のとおりに製造する。クロマトグラフィー精製後、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.21 (s, 6H), 2.62 (t, 2H), 4.07 (t, 2H), 6.98 (d, 2H), 7.11 (d, 1H), 7.16 (s, 1H), 7.56 (d, 2H), 7.58 (d, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 8.42 (d, 1H), 11.96 (bs, 1H)。
MS(ESI)m/z:402[MH]
【0112】
実施例45:6−(2−{(E)−2−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)4−{2−[4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノキシ]−エチル}−モルホリン
【化84】

4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノール(443mg、1.8mmol)、塩酸4−(2−クロロエチル)モルホリン(502mg、2.7mmol)から出発して、表題化合物を実施例44a)に記載のとおりに得る。
1H-NMR (400 MHZ,CDCl3): 2.62 (m, 4H), 2.95 (t, 2H), 3.76 (m, 4H), 4.13 (t, 2H), 6.66 (d, 1H), 6.87 (d, 2H), 7.24 (d, 2H), 7.36 (d, 1H)。
MS(ESI)m/z:360[MH]
【0113】
b)4−(2−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−フェノキシ}−エチル)−モルホリン
【化85】

4−{2−[4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノキシ]−エチル}−モルホリン(539mg、1.5mmol)から出発して、表題化合物を実施例42b)に記載のとおりに得る。
1H-NMR (400 MHZ,CDCl3): 1.31 (s, 12H), 2.60 (m, 4H), 2.81 (t, 2H), 3.76 (m, 4H), 4.14 (t, 2H), 6.04 (d, 1H), 6.87 (d, 2H), 7.35 (d, 1H), 7.44 (d, 2H)。
MS(ESI)m/z:360[MH]
【0114】
c)6−(2−{(E)−2−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化86】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(96mg、0.34mmol)および4−(2−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−フェノキシ}−エチル)−モルホリン(147mg、0.41mmol)から出発して、表題化合物を製造する。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.47 (m, 4H), 2.69 (t, 2H), 3.57 (m, 4H), 4.12 (t, 2H), 6.99 (d, 2H), 7.11 (d, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.56 (d, 2H), 7.67 (d, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 8.50 (d, 1H), 11.92 (bs, 1H), 12.57 (bs, 1H)。
MS(ESI)m/z:444[MH]
【0115】
実施例46:6−(2−{(E)−2−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)[4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノキシ]−酢酸エチルエステル
【化87】

アセトン(50ml)中の4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノール(1.2g、5mmol)、ブロモ酢酸エチル(1.0mg、6mmol)、NaI(75mg、0.5mmol)およびKCO(1.4g、10mmol)の混合物を50℃で16h撹拌する。溶媒の蒸発後、混合物を飽和NHCl溶液(水溶液)で処理し、酢酸エチルで抽出する。次に有機層を水および塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、溶媒を蒸発させる。表題生成物を粗生成物のクロマトグラフィー精製後に得る。
1H-NMR (400 MHZ,CDCl3): 1.32 (t, 2H), 4.29 (q, 2H), 4.63 (s, 2H), 6.68 (d, 1H), 6.88 (d, 2H), 7.24 (d, 2H), 7.36 (d, 1H)。
MS(ESI)m/z:350[M+NH
【0116】
b)1−[4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノキシ]−2−メチル−プロパン−2−オール
【化88】

乾燥ジエチルエーテル(2ml)中の[4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノキシ]−酢酸エチルエステル(349mg、1.1mmol)の溶液をEtO(1ml)中の臭化メチルマグネシウム(1.1ml、EtO中3M溶液、3.2mmol)の溶液に−78℃で15分にわたって滴下する。混合物を放置し、室温で30分反応させる。飽和NHCl(水溶液)の添加により反応混合物をクエンチ後、混合物をEtOで希釈する。0.2NのHCl(水溶液)を溶液を透明になるまで加え、水相を酢酸エチルで抽出する。次に有機層を水、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、最後に溶媒を蒸発させ、表題生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ,CDCl3): 1.37 (s, 6H), 2.22 (bs, 1H), 3.82 (s, 2H), 6.67 (d, 1H), 6.89 (d, 2H), 7.29 (d, 2H), 7.38 (d, 1H)。
MS(ESI)m/z:336[M+NH
【0117】
c)2−メチル−1−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−フェノキシ}−プロパン−2−オール
【化89】

1−[4−((E)−2−ヨードビニル)−フェノキシ]−2−メチル−プロパン−2−オール(300mg、0.94mmol)から出発して、所望のボロネートを実施例42b)に記載のとおりに得る。
1H-NMR (400 MHZ,CDCl3): 1.33 (s, 12H), 1.37 (s, 6H), 3.83 (s, 2H), 6.05 (d, 1H), 6.92 (d, 2H), 7.38 (d, 1H), 7.47 (d, 2H)。
MS(ESI)m/z:319[MH]
【0118】
c)6−(2−{(E)−2−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化90】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(76mg、0.27mmol)および2−メチル−1−{4−[(E)−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ビニル]−フェノキシ}−プロパン−2−オール(129mg、0.41mmol)から出発して、表題化合物を実施例42c)に記載のとおりに製造する。クロマトグラフィー精製後、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.21 (s, 6H), 3.75 (s, 2H), 4.63 (s, 1H), 6.97 (d, 2H), 6.99 (d, 1H), 7.12 (d, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.56 (d, 2H), 7.65 (d, 1H), 7.92 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 8.50 (d, 1H), 11.93 (bs, 1H), 12.59 (bs, 1H)。
MS(ESI)m/z:403[MH]
【0119】
実施例47:6−[6’−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−[2,3’]ビピリジニル−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)1−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−4−メチル−ピペラジン
【化91】

2,5−ジブロモピリジン(1.0g、4.2mmol)およびメチル−ピペラジン(1.5ml)の混合物を110℃に90分加熱する。過剰なメチル−ピペラジンを真空下で除去し、残渣を水性NaHCO3に注ぐ。酢酸エチルで抽出し、溶媒を除去し、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.19 (s, 3H), 2.35 (t, 4H), 3.44 (t, 4H), 6.79 (d, 1H), 7.64 (dd, 1H), 8.12 (d, 1H)。
MS(ESI)m/z:256[MH]
【0120】
b)1−メチル−4−[5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ピリジン−2−イル]−ピペラジン
【化92】

15mlのTHF中の1−(5−ブロモ−ピリジン−2−イル)−4−メチル−ピペラジン(0.52g、2.3mmol)の溶液を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(1.7ml、1.6Mのヘキサン中の溶液)を滴下する。撹拌を30分続け、その後2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキソボロラン(511mg、2.7mmol)を加える。2時間後、混合物を室温に温め、NaHCO3水溶液の添加によりクエンチする。酢酸エチルで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、溶媒を除去し、所望のボロネートを得、これを粗物質として後の反応で使用した。
MS(ESI)m/z:304[MH]
【0121】
c)6−[6’−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−[2,3’]ビピリジニル−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化93】

6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(150mg、0.61mmol)を上記ボロネート(249mg、0.8mmol)と実施例1d)に記載のとおりにカップリングし、表題化合物を白色固体として得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.22 (s, 3H), 2.41 (t, 4H), 3.58 (t, 4H), 6.93 (d, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.63 (d, 1H), 7.83 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 8.28 (d, 1H), 8.49 (d, 1H), 8.91 (s, 1H), 12.1 (br s, 1H)。
MS(ESI)m/z:388[MH]
【0122】
実施例48:2−アミノ−6−[6’−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−[2,3’]ビピリジニル−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化94】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.22 (s, 3H), 2.40 (t, 4H), 3.57 (t, 4H), 6.27 (s, 2H), 6.92 (d, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.51 (d, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.26 (d, 1H), 8.90 (s, 1H), 10.4 (s, 1H), 11.7 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:403[MH]
【0123】
同様に下記化合物を製造した:
実施例49:6−(6’−ピロリジン−1−イル−[2,3’]ビピリジニル−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)5−ブロモ−2−ピロリジン−1−イル−ピリジン
【化95】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.89-1.95 (m, 4H), 3.28-3.36 (m, 4H), 6.40 (d, 1H), 7.58 (d, 1H), 8.08 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:227[MH]
【0124】
b)2−ピロリジン−1−イル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ピリジン
【化96】

MS(ESI)m/z:275[MH]
【0125】
c)6−(6’−ピロリジン−1−イル−[2,3’]ビピリジニル−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化97】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.97 (br s, 4H), 3.48 (br s, 4H), 6.55 (d, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.63 (d, 1H), 7.94 (s, 1H), 8.27 (d, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.51 (d, 1H), 8.93 (s, 1H), 12.1-12.7 (m, 2H)。
MS(ESI)m/z:359[MH]
【0126】
実施例50:6−[6’−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−[2,3’]ビピリジニル−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)5−ブロモ−2−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−ピリジン
【化98】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.63-168 (m, 4H), 2.43-2.50 (m, 4H), 2.74 (t, 2H), 4.30 (t, 2H), 6.80 (d, 1H), 7.85 (dd, 1H), 8.23 (d, 1H)。
MS(ESI)m/z:271[MH]
【0127】
b)2−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ピリジン
【化99】

MS(ESI)m/z:319[MH]
【0128】
c)6−[6’−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−[2,3’]ビピリジニル−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化100】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.69 (s, 4H), 2.55 (s, 4H), 2.84 (t, 2H), 4.43 (t, 2H), 6.93 (d, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.93 (s, 1H), 8.38 (s, 1H), 8.44 (dd, 1H), 8.58 (d, 1H), 8.95 (d, 1H), 11.9 (s, 1H), 12.6 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:403[MH]
【0129】
実施例51:2−ベンジル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)2−アミノ−5−[2−((E)−2−ピリジン−3−イル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル
【化101】

2−アミノ−5−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル(4.04g、15.2mmol)、ボロン酸E−フェニル−ビニル(2.70g、18.2mmol)、2MのNaCO(11.4ml、22.8mmol)およびPd(PPhCl(1.10g、1.52mmol)を15mlのn−プロパノールに懸濁し、アルゴンでパージし、マイクロ波加熱に付す(140℃、10分)。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水および塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮する。粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、赤色の固体を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.27 (t, 3H), 4.16 (q, 2H), 5.89 (s, 2H), 6.89 (d, 1H), 7.21 (d, 1H), 7.28 (dd, 1H), 7.32 (d, 1H), 7.40 (d, 1H), 7.40 (s, 2H), 7.67 (s, 1H), 8.37 (d, 1H) 10.99 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:334[MH]
【0130】
b)2−ベンジル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化102】

2−アミノ−5−[2−((E)−2−ピリジン−3−イル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル(100mg、0.30mmol)および2−フェニル−アセトアミジン(211.7mg、1.50mmol)を6mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解する。この混合物にKCO(290.2mg、2.10mmol)を加える。反応物を2日間80℃で撹拌し、次に高真空下で溶媒を蒸発させる。残渣を温メタノールから再結晶する。結晶を水およびメタノールで洗浄し、乾燥させた。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 5.20 (s, 2H), 7.26 (d, 1H), 7.32-7.35 (m, 6H), 7.35 (s, 1H), 7.41 (dd, 2H), 7.65 (d, 2H), 7.68 (s, 1H), 7.73 (d, 1H), 8.07 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.54 (d, 1H), 12.69 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:405[MH]
【0131】
実施例52:2−ブチル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化103】

表題化合物を2−アミノ−5−[2−((E)−2−ピリジン−3−イル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル(200mg、0.60mmol)および塩酸ペンタンアミド(409mg、3.0mmol)から出発して、実施例51)に記載のとおりに製造する。薄い黄色の結晶を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 0.90 (t, 3H), 1.30-1.40 (m, 2H), 1.65-1.75 (m, 2H), 2.60-2.65 (m, 2H), 7.25 (t, 2H), 7.33 (d, 1H), 7.38-7.45 (m, 2H), 7.65 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.68 (d, 1H), 7.73 (d, 1H), 8.04 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 11.84 (s, 1H), 12.51 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:371[MH]
【0132】
実施例53:2−シクロプロピル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3d]ピリミジン−4−オン
【化104】

表題化合物を2−アミノ−5−[2−((E)−2−ピリジン−3−イル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル(100mg、0.30mmol)および塩酸シクロプロピルカルバミジン(190mg、1.5mmol)から出発して、実施例51)に記載のとおりに製造する。薄い黄色の結晶を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.04 (s, 4H), 1.96-2.06 (m, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.23 (d, 1H), 7.31 (t, 1H), 7.40 (t, 2H), 7.61 (d, 1H), 7.64 (d, 2H), 7.68 (d, 1H), 8.01 (s, 1H), 8.47 (d, 1H), 12.10 (s, 1H), 12.36 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:355[MH]
【0133】
実施例54:2−メチルスルファニル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)5−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−2−エトキシカルボニル−チオウレイド−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル
【化105】

2−アミノ−5−[2−((E)−2−ピリジン−3−イル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル(1.20g、3.60mmol)を100mlのトルエンに溶解し、エトキシカルボニルイソチオシアネート(0.60g、4.53mmol)をゆっくり室温で加える。得られる溶液を95℃に17h加熱する。室温に冷却するとき、生成物が沈殿する。橙色の結晶を濾過により回収し、ヘキサンで洗浄し、乾燥させる。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 1.29 (t, 3H), 1.31 (t, 3H), 4.25 (q, 2H), 4.27 (q, 2H), 7.27 (d, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.33 (d, 1H), 7.41 (dd, 2H), 7.44 (d, 1H), 7.66 (d, 2H), 7.73 (d, 1H), 7.81 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 11.77 (s, 1H), 12.88 (s, 1H), 12.91 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:465[MH]
【0134】
b)6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−2−thiオキソ−1,2,3,7−テトラヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化106】

35mlの水性KOH(6%)中の5−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−2−エトキシカルボニル−チオウレイド−1H−ピロール−3−カルボン酸エチルエステル(1.40g、3.01mmol)の溶液を還流温度に20時間加熱する。0℃に冷却後、溶液を濃HClにより酸性化する。沈殿を濾過し、水およびヘキサンで洗浄し、乾燥させる。生成物をさらなる精製なしで次の工程で使用する。
【0135】
c)2−メチルスルファニル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化107】

6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−2−チオキソ−1,2,3,7−テトラヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(2.20g、5.75mmol)およびKCO(2.0g、14.47mmol)を120mlのアセトンに懸濁し、ヨードメタン(0.50ml、8.10mmol)をゆっくり室温で加える。3時間後、混合物を濾過し、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/メタノール)による粗生成物の精製で無色の結晶物質を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 2.58 (s, 3H), 7.24 (d, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.32 (dd, 1H), 7.42 (dd, 2H), 7.64 (s, 1H), 7.65 (d, 2H), 7.71 (d, 1H), 8.05 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 12.22 (s, 1H), 12.48 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:361[MH]
【0136】
実施例55:2−(2,3−ジヒドロキシ−プロピルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化108】

2−メチルスルファニル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(100mg、0.277mmol)を2mlの3−アミノ−プロパン−1,2−ジオールに溶解し、4時間、170℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水および塩水で洗浄し真空濃縮する。褐色残渣をシリカゲル(酢酸エチル/メタノール)および逆相HPLC(Waters X-Terra、アセトニトリル/水)により精製する。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.16-3.20 (m, 1H), 3.34-3.36 (m, 1H), 3.40-3.42 (m, 1H), 3.52-3.54 (m, 1H), 3.63-3.65 (m, 1H), 4.68 (brs, 1H), 5.00 (brs, 1H), 6.41 (t, 1H), 7.10 (s, 1H), 7.22 (d, 1H), 7.32 (dd, 1H), 7.41 (dd, 2H), 7.54 (s, 1H), 7.64 (d, 2H), 7.70 (d, 1H), 7.94 (s, 1H), 8.43 (d, 1H), 10.37 (brs, 1H), 11.90 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:304[MH]
【0137】
実施例56:2−(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エチルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化109】

表題化合物を2−メチルスルファニル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(100mg、0.277mmol)およびセリノール(2ml)から出発して、実施例55)に記載のとおりに製造する。橙色の結晶を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.50-3.62 (m, 4H), 3.83-3.89 (m, 1H), 4.85 (brs, 2H), 6.42 (brs, 1H), 7.10 (s, 1H), 7.22 (d, 1H), 7.32 (dd, 1H), 7.41 (dd, 2H), 7.54 (dm, 1H), 7.64 (d, 2H), 7.70 (d, 1H), 7.96 (s, 1H), 8.41 (d, 1H), 10.35 (brs, 1H), 11.90 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:404[MH]
【0138】
実施例57:6−[2−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化110】

4−(フェニルメトキシ)ベンゼンボロン酸(277mg)および6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(100mg)を4mlのジオキサンに溶解する。溶液をアルゴン流の導入により脱気し、Pd(PPhCl(47mg)および258mgの三リン酸カリウムを加える。混合物を10分、電子レンジ中で180℃で加熱する。反応混合物をセライト濾過し、乾燥させる。残った黄色油状物(200mg)をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製する。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 5.18 (s, 2H),7.14 (d, 2H) 7.32 (m,1H), 7.39 (m, 3H), 7.46 (d, 2H), 7.69 (bs, 1H), 7.92 (s, 1H), 8.14 (d, 2H),8.33 (s,1H ), 8.54 (d, 1H), 11.91 (bs, 1H), 12.59 (bs, 1H)。
MS(ESI)m/z:395[MH]
【0139】
実施例58:N−シクロペンチル−4−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ベンズアミド
【化111】

4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2イル)安息香酸(514mg)および0.23mlのシクロペンチルアミンをジクロロメタンに溶解する。塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(463mg)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(326mg)の添加後、反応物を室温で撹拌する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1Nの塩酸/塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒の蒸発後、800mgの残った黄色固体をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン:1/9)により精製する。
160mgのN−シクロペンチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアミドおよび50mgの6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オンを2mlのジメチルホルムアミドに溶解する。溶液をアルゴン流の導入により脱気し、Pd(PPhCl(14mg)および0.5mlの2Nの炭酸ナトリウムを加える。混合物を15分、電子レンジ中で160℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水/塩水で洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥後、残渣をHPLC(アセトニトリル/水、RP−18)により精製する。
MS(ESI)m/z:398[M−H]
【0140】
下記実施例は同様に合成される:
実施例59:N−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−4−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ベンズアミド
【化112】

MS(ESI)m/z:430[MH]/MS(ESI)m/z:428[M−H]
【0141】
実施例60:N−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エチル]−4−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ベンズアミド
【化113】

1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.23 (s, 3H), 3.42-3.50 (m, 4H), 3.52-3.60 (m, 4H), 7.44 (s, 1H), 7.80 (d, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.97 (d, 2H), 8.28 (d, 2H), 8.48 (s, 1H), 8.60 (t, 1H), 8.63 (d, 1H0, 11.8-12.7 (broad シグナル, 2H)
MS(ESI)m/z:434[MH]
【0142】
実施例61:2−(3−メチル−ブチルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−2−(3−メチル−ブチルアミノ)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化114】

2−アミノ−6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(150mg、0.6mmol)および3−メチル−ブチルアルデヒド(69mg、0.8mmol)をDMF/酢酸97:3に溶解し、室温で20分撹拌し、次にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(72mg、1.1mmol)を加える。反応混合物をさらに72時間撹拌し、次に1NのHClの添加によりクエンチする。混合物をNaHCO3を使用してpH9にし、酢酸エチルで抽出する。乾燥および溶媒の蒸発後に得られた粗生成物をHPLCにより精製し、所望の生成物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 0.91 (d, 6H), 1.43 (q, 2H), 1.64 (m, 1H), 3.25-3.33 (m, 2H), 6.26 (t, 1H), 7.17 (s, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.79 (s, 1H), 8.22 (d, 1H), 10.2 (s, 1H), 11.9 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:332[MH]
【0143】
b)2−(3−メチル−ブチルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化115】

実施例1d)に記載のとおりに鈴木カップリングをし、表題化合物を提供する。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 0.94 (d, 6H), 1.40-1.52 (m, 2H), 1.60-1.72 (m, 1H), 2.42-2.57 (m, 2H), 6.25 (s, 1H), 7.09 (s, 1H), 7.21 (d, 1H), 7.32 (t, 1H), 7.41 (t, 2H), 7.55 (d, 1H), 7.65 (d, 2H), 7.68 (d, 1H), 7.96 (s, 1H), 8.44 (d, 1H), 10.23 (s, 1H), 11.88 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:400[MH]
【0144】
実施例62:2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)2−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化116】

2−アミノ−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(実施例4)(150mg、0.5mmol)およびtert−ブチルジメチルシリルオキシアセトアルデヒド(111mg、0.6mmol)を使用して実施例61)に記載のとおりに還元アミノ化し、表題化合物を提供する。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 0.07 (s, 6H), 0.89 (s, 9H), 3.42 (q, 2H), 3.75 (t, 2H), 6.24 (t, 1H), 7.10 (s, 1H), 7.21 (d, 1H), 7.32 (t, 1H), 7.42 (t, 2H), 7.55 (d, 1H), 7.64 (d, 2H), 7.69 (d, 1H), 7.95 (s, 1H), 8.43 (d, 1H), 10.5 (s, 1H), 11.9 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:488[MH]
【0145】
b)2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化117】

2−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(8.0mg)をエタノール/ジオキサン(1ml)に溶解する。2滴の濃HClを加え、混合物を室温で2時間撹拌する。溶媒を除去し、残渣をエーテルで粉砕し、所望のアルコールを得る。
MS(ESI)m/z:374[MH]
【0146】
実施例63:3−(2−メトキシ−エチル)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
a)6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3−(2−メトキシ−エチル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化118】

mlのDMF中の水素化ナトリウム(鉱油中60%、101mg、2.5mmol)の混合物にDMF(2ml)中の6−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(250mg、1.0mmol)を加える。反応混合物を室温で20分撹拌し、次に2−クロロエチルメチルエーテル(115mg、1.2mmol)を加える。さらに20時間撹拌後、反応をNaHCO3水溶液の添加により停止させる。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥させ、蒸発させる。得られた粗生成物はさらなる反応に使用するために十分な純度であった。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.27 (s, 3H), 3.60 (t, 2H), 4.17 (t, 2H), 7.42 (s, 1H), 7.85 (d, 1H), 7.96 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 8.48 (d, 1H), 12.7 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:305[MH]
【0147】
b)3−(2−メトキシ−エチル)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
【化119】

実施例1d)に記載のとおりに鈴木カップリングし、所望の化合物を得る。
1H-NMR (400 MHZ, DMSO-d6): 3.27 (s, 3H), 3.60 (t, 2H), 4.17 (t, 2H), 7.28 (d, 1H), 7.34 (t, 1H), 7.36 (s, 1H), 7.42 (t, 2H), 7.67 (d, 2H), 7.69 (d, 1H), 7.73 (d, 1H), 8.08 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.54 (d, 1H), 12.6 (s, 1H)。
MS(ESI)m/z:373[MH]
【0148】
本発明の薬剤はMAPKAPK2(MAPキナーゼ活性化タンパク質キナーゼ)を阻害する活性を有する。したがって、本発明の薬剤は、炎症性サイトカイン、例えば、TNF−αの製造を阻害、また潜在的にこれらの標的細胞におけるこれらのサイトカインの効果をブロックに作用する。本発明の薬剤のこれらのおよび他の薬理学的活性は、例えば、下記の標準試験方法で証明することができる:
【0149】
MAPKAPK2キナーゼアッセイ
MAPAPK2を5μMのATP、150μg/mlのヒトMK2(社内でHPLC精製した)、30μg/mlの活性ヒトp38α(社内でHPLC精製した)を含むキナーゼバッファー(25mMのTRIS−HCL、pH7.5、25mMのβ−リン酸グリセロール、0.1mMのオルトバナジウム酸ナトリウム、25mMのMgCl、20μMのDTT)中で30分22℃で前活性化する。活性化MAPAPK2における化合物阻害の測定のために、それぞれの反応物は試験化合物(10μl;0.5%のDMSO 最終)またはビヒクル対照、基質として250nMのHsp27ペプチド ビオチニル−AYSRALSRQLSSGVSEIR−COOH(10μl)およびATP(5μM 最終)を含む前活性化MAPKAP2キナーゼ混合物(10μl)を含んでいた。非特異的の定義のために、反応を基質の非存在下で行う。22℃で45分インキュベーション後、キナーゼ反応を125μMのEDTA(10μl)で終了させる。サンプル(10μl)を黒い低容量384ウェルプレート(Greiner)に移し、時間分解蛍光共鳴エネルギー転移(TR−FRET)によりリン酸化基質の検出をする。リン酸化Hsp27をウサギ抗リン酸Hsp27(Ser82)抗体(2.5nM、Upstate)を蛍光ドナーとして抗ウサギユウロピウム標識二次抗体ともに含む抗体混合物(10μl)をLANCE Eu−W1024(2.5nM;Perkin Elmer)を蛍光受容体としてストレプトアビジンSureLight−APC(6.25nM;Perkin Elmer)と一緒に使用して測定する。22℃で90分インキュベーション後、プレートをPHERAstar(BMG Labtech)を使用して615および665nmで測定する。615/665nm比率を決定し、次にノイズを引く。値は対照値を使用して阻害%として示される。Excel XL fit 4.0(Microsoft)を使用して実験データに曲線を適合させ、化合物の個々のIC50値を非線形回帰により決定する。
本発明の薬剤は一般的に、このアッセイで試験されるとき、0.01から10μMのIC50でMK2活性を阻害する。
【0150】
hPBMCからのTNF−α放出の阻害に対するアッセイ
ヒト末梢血単核細胞(hPBMC)をHansell et al., J. Imm. Methods (1991) 145: 105の方法にしたがってフィコール・ハイパック密度分離を使用して、健康なボランティアの末梢血から調製し、RPMI 1640+10%のFCS中の10細胞/ウェルの濃度で使用する。細胞を試験化合物の連続希釈物と30分、37℃でインキュベートし、IFNg(100U/ml)およびLPS(5mg/ml)を添加し、次にさらに3時間インキュベートする。インキュベートは1400RPMでの遠心により10分で終了する。上清のTNF−αを市販のELISA(Innotest hTNFa、Innogenetics N.V., Zwijnaarde, Belgiumから入手できる)を使用して測定する。0から10mMの濃度で本発明の薬剤を試験する。例示された本発明の薬剤は一般的に、このアッセイで試験されるとき、約10μMから約10nMまたはそれ未満のIC50でこのアッセイにおいてTNF放出を抑制する。
【0151】
LPS刺激マウスにおけるTNF−α製造の阻害に対するアッセイ
リポ多糖類(LPS)の注入で溶解性腫瘍壊死因子(TNF−α)の周囲への迅速な放出を誘導する。このモデルはインビボでTNF放出の予期されるブロッカーを分析するために使用される。
【0152】
LPS(20mg/kg)をOF1マウス(雌、8週齢)にi.v.注射する。一(1)時間後、血液を動物から回収し、TNFレベルをTNF−αに対する抗体を使用するELISA方法により血漿において分析する。20mg/kgのLPSレベルを使用して、15ngのTNF−α/ml血漿以下を通常誘導する。評価される化合物をLPS注入の1から4時間前に経口、i.p.またはs.c.のいずれかで与える。LPS誘導TNF放出の阻害は測定値のとおりとみなす。
【0153】
本発明の薬剤は一般的に30mg/kgでp.o.または非経腸投与するとき、上記アッセイにおいて約50%以下またはそれ以上の程度にTNF製造を阻害する。
【0154】
JAK−3キナーゼアッセイ
JAK−3酵素活性を時間分解蛍光エネルギー伝達技術を使用して測定する。ATPの存在下でJAK−3による合成ビオチン化ペプチド基質(GGEEEYFELVKKKK)のリン酸化をユウロピウム標識抗ホスホチロシン抗体およびストレプトアビジン−アロフィコシアニンを使用して定量する。このアッセイで使用されるJAK−3酵素はキナーゼドメイン(JH−1ドメイン)の全長タンパク質を含み、GST融合タンパク質として使用される。
【0155】
阻害剤をDMSOに溶解する。希釈物を90%のDMSOで製造し、次に、必要なとき、さらなる希釈工程をし、8点濃度反応を行う。
【0156】
反応混合物は5μLの希釈化合物、10μLのアッセイバッファーおよび5μLの酵素希釈物からなる。60分、室温でインキュベーション後、反応をEDTAの添加により停止する。生成物の検出のために、抗ホスホチロシン抗体およびストレプトアビジンAPCを加え、60分後、該サンプルをEnVision 2102 Multilabel Readerで、励起波長320nmおよび放出665nmで測定する。
【0157】
インビボ移植
系統複合DA(ドナー)からLewis(レシピエント)への異種心臓異種移植を標準移植処理法にしたがって行う。移植片機能を、腹壁を介するドナー心臓の鼓動の毎日の触診によりモニタリングする。拒絶反応は心臓の鼓動が停止するとき完了と考えられている。移植臓器の生着率の延長が、1から100mg/kg bidの1日用量で経口的に投与される式Iの化合物での処置される動物において得られる。
【0158】
本発明の薬剤は、自己免疫性疾患、炎症および関節炎、例えば、リウマチ性関節炎を含むTNFαおよび/またはMK2が介在する疾患、状態および障害を予防および/または処置するために有用である。本発明の薬剤はまた例えば、疼痛、頭痛の処置のため、または発熱の処置のための解熱剤としても使用され得る。
【0159】
好ましい使用において、本発明の薬剤は1種またはそれ以上の下記疾患:結合組織および関節疾患、新生物障害、心疾患、眼科疾患、敗血症性ショック、呼吸器疾患、消化器障害、血管形成関連疾患、自己免疫および免疫障害、アレルギー性疾患、感染症、感染性疾患、内分泌腺障害、代謝障害、神経および神経変性障害、疼痛、肝臓および胆道疾患、筋骨格系障害、泌尿生殖器障害、婦人科および産科障害、外傷および外傷性疾患、筋障害、外科障害、歯科および口部障害、性機能障害、皮膚科疾患、血液疾患、および中毒障害の処置のために使用し得る。
【0160】
他の好ましい態様において、本発明の薬剤は、自己免疫性および炎症性疾患、例えば、関節炎(例えば、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、若年性慢性関節炎、反応性関節炎、変形性関節炎、痛風関節炎、骨関節症、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、線維症(とりわけ肺であるが、他のタイプの線維症、例えば、腎臓線維症も)、例えば、血管形成術による血管損傷の血管閉塞、ライム病、自己免疫性血液疾患(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、赤芽球貧血症および特発性血小板減少症)、仙腸(enterogenic)脊椎関節症、強直性脊椎炎、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、壊死性腸炎、多発性硬化症、脊椎関節症、手根管症候群、股関節形成不全、全身性エリテマトーデス、狼瘡腎炎、多発性軟骨炎、強皮症、シューグレン(Sjogre)ウェゲナー肉芽腫、糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、ステロイド依存性およびステロイド耐性ネフローゼ、掌蹠膿疱症、アレルギー性脳脊髄炎、スティーブン−ジョンソン症候群、皮膚筋炎、多発性軟骨炎、ギランバレー症候群、メニエール病、神経根障害、痛風、腱炎および滑液包炎、臓器または移植拒絶反応(例えば、心臓、肺、心肺複合、肝臓、腎臓、膵臓、皮膚または角膜移植片のレシピエントの処置に関する)、移植片対宿主病、敗血症、敗血症性ショック、ベーチェット病、ブドウ膜炎(前部および後部)、結膜炎、角膜炎、円錐角膜、シェーグレン症候群、角膜上皮ジストロフィー、角膜白斑、春季結膜炎、マックル・ウェルズ症候群、乾癬、皮膚エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、尋常性座瘡、円形脱毛症、好酸球性筋膜炎、湿疹、扁平苔癬、天疱瘡、蚕食性角膜潰瘍、強膜炎、類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管浮腫、脈管炎、皮膚好酸球増加症、乾燥症、I型糖尿病、グレーブス病、シューグレン症候群、水疱形成疾患(例えば、尋常性天疱瘡)、慢性自己免疫性肝臓疾患、例えば、自己免疫性肝炎、活動性慢性肝炎、エバンス症候群、花粉症、特発性上皮小体機能低下症、アジソン病、自己免疫性萎縮性胃炎、ルポイド肝炎、尿細管間質性腎炎、膜性腎症、原発性胆汁性肝硬変および硬化性胆管炎、リウマチ熱、サルコイドーシス、類繊維肺(肺線維症)の予防および処置のために使用できる。
【0161】
他の好ましい態様において、本発明の薬剤は臓器または組織同種−または異種移植拒絶反応、例えば、臓器または組織同種−または異種移植の急性または慢性拒絶反応、移植片対宿主病、宿主対移植片疾患の予防および処置のため、例えば、心臓、肺、心肺、肝臓、腎臓、膵臓、皮膚または角膜移植の受容体の予防および処置のために使用できる。
【0162】
他の好ましい態様において、本発明の薬剤は新生物疾患、例えば、末端性黒子性黒色腫、光線角化症、腺癌、腺腫、家族性大腸腺腫症、家族性ポリープ、大腸ポリープ、ポリープ、腺肉腫、腺扁平上皮癌腫、副腎皮質癌腫、AIDS関連リンパ腫、肛門癌、星状細胞腫、バルトリン腺癌、基底細胞癌腫、胆管癌、膀胱癌、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳癌、気管支腺癌、毛細血管の癌腫、カルチノイド、癌腫、肉腫、海綿状のリンパ腫、中枢神経系リンパ腫、大脳星細胞腫、胆管癌、軟骨肉腫、脈絡叢乳頭腫/癌腫、明細胞癌腫、皮膚癌、脳の癌、大腸癌、結腸直腸癌、皮膚T細胞リンパ腫、嚢胞腺腫、内胚葉洞腫瘍、子宮内膜増殖症、子宮内膜間質肉腫、類内膜腺癌、上皮癌、類上皮癌、食道癌、ユーイング肉腫、性腺外胚細胞腫瘍、線維層状の、限局性結節性過形成、胆嚢癌、ガストリノーマ、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、グリア芽腫、血管芽細胞腫、血管腫、肝細胞腺腫、肝細胞腺腫、肝細胞癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、視床下部および視覚伝導路神経膠腫、インスリノーマ、上皮内新生物、上皮細胞癌、カポジ肉腫、腎臓癌、喉頭癌、平滑筋肉腫、悪性黒子型黒色腫、白血病関連疾患、口唇癌、口腔癌、肝臓癌、肺癌、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、髄芽腫、髄様上皮腫、黒色腫、髄膜細胞癌腫、メルケル細胞癌腫、中皮癌、転移癌、粘液性類表皮癌、多発性骨髄腫/形質細胞腫、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、増殖性疾患、骨髄増殖症候群、鼻腔および副鼻腔癌、鼻咽腔癌、神経芽腫、神経上皮腺癌結節型黒色腫、非ホジキンリンパ腫、燕麦細胞癌腫、希突起神経膠、口腔癌、口腔咽頭癌、骨肉腫、膵臓ポリペプチド、卵巣癌、卵巣胚細胞癌、膵臓癌、乳頭腺漿液性腺癌、松果体細胞、下垂体腫瘍、骨髄腫、偽肉腫、肺芽腫、副甲状癌、陰茎癌、褐色細胞腫、皮膚腫瘍、下垂体腫瘍、形質細胞腫、胸膜肺芽腫、前立腺癌、経直腸癌、腎細胞癌腫、網膜芽腫、横紋筋肉腫、肉腫、漿液性癌腫、小細胞癌腫、小腸癌、軟組織癌腫、ソマトスタチン分泌腫瘍、扁平上皮癌腫、扁平上皮癌腫、中皮下の癌腫、表在拡大型癌腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、甲状腺癌、未分化癌腫、尿道癌、子宮肉腫、ブドウ膜黒色腫、疣状癌腫、膣癌、ビポーマ、外陰癌、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、高分化型癌腫、およびウィルムス腫瘍の予防および処置のために使用できる。
【0163】
本発明の薬剤は、さらに、心疾患、例えば、心筋虚血、高血圧、低血圧、心臓不整脈、肺高血圧、低カリウム症、心虚血、心筋梗塞、心臓リモデリング、心臓線維症、心筋壊死、動脈瘤、動脈線維症、塞栓症、血管プラーク炎症、血管プラーク破綻、腸虚血、バクテリア誘発炎症およびウイルス誘発炎症、水腫、浮腫、液体貯留、肝硬変症、バーター症候群、心筋炎、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、石灰化(例えば、血管石灰化および弁石灰化)、冠動脈疾患、急性冠症候群、心不全、うっ血心不全、ショック、不整脈、左心室肥大、狭心症、糖尿病性腎症、腎不全、眼障害、血管疾患、偏頭痛、頭痛、再生不良性貧血、心臓障害、糖尿性心筋症、腎不全、腎損傷、腎臓動脈造影、末梢血管障害、左心室肥大、認識機能障害、卒中および頭痛の予防および処置のために使用できる。
【0164】
他の好ましい態様において、本発明の薬剤は、骨および筋疾患、例えば、サルコペニア、筋ジストロフィー、異常TNF放出と関連する悪液質または消耗性症候群(例えば、結果として起こる感染症、癌または臓器機能障害、とりわけAIDS関連悪液質)および骨粗鬆症の予防および処置のために使用できる。
【0165】
さらに好ましい態様において、本発明の薬剤は、呼吸器疾患、例えば、喘息および気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症、肺気種、肺塞栓、肺炎、肺サルコイドーシス、珪肺症、肺線維症、呼吸不全、急性呼吸窮迫症候群、原発性肺高血圧および気種の予防および処置のために使用できる。
【0166】
さらに好ましい態様において、本発明の薬剤は、血管線維腫、血管新生緑内障、動静脈奇形、関節炎、オスラーウェーバー症候群、アテローム斑、乾癬、角膜移植片血管新生、化膿性肉芽腫、創傷治癒の遅延、後水晶体繊維増殖症、糖尿病性網膜症、卒中、癌、AIDS合併症、潰瘍および不妊症から選択される血管形成関連疾患の予防および処置のために使用できる。
【0167】
さらに好ましい態様において、本発明の薬剤は、感染症および感染病、例えば、ウイルス感染、細菌感染、プリオン感染、スピロヘータ感染、マイコバクテリア感染、リケッチア感染、クラミジア感染、寄生虫感染および真菌感染の予防または処置のために使用できる。
【0168】
さらに他の好ましい態様において、本発明の薬剤は、神経学的および神経変性障害、例えば、頭痛、偏頭痛、疼痛、歯痛、神経因性および炎症性疼痛、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、認知症、記憶障害、認知症、筋萎縮症、ALS、健忘症、発作、多発性硬化症、筋ジストロフィー、癲癇、統合失調症、鬱病、不安、注意力欠如障害、多動性障害、海綿状脳症、クロイツフェルト・ヤコブ病、ハンチントン舞踏病、虚血の予防または処置のために使用できる。
【0169】
上記全ての使用に対して、指示される1日用量は約0.03から約300mg、好ましくは0.03から30、より好ましくは0.1から10mgの本発明の化合物の範囲である。本発明の薬剤は1日に2回または1週間に2回までで投与され得る。
【0170】
本発明の薬剤は遊離形または薬学的に許容される塩形で投与され得る。このような塩は慣用の方法で製造でき、遊離化合物と同程度の活性を示す。本発明はまた、遊離塩基形または薬学的に許容される塩形の本発明の薬剤と一緒に薬学的に許容される希釈剤または担体を含む医薬組成物を提供する。このような組成物は慣用の方法で調剤できる。本発明の薬剤は慣用の経路、例えば、注射溶液、マイクロエマルジョンまたは懸濁液の形態で、例えば、非経腸的に、例えば、錠剤、カプセルまたは飲用溶液の形態で経腸的に、例えば、経口的に;例えば、皮膚用クリームまたはジェルの形態で舌下、局所的または経皮的に、または眼への投与のために点眼クリーム、ジェルまたは点眼剤の形態で投与するか、または吸入により投与できる。
【0171】
本発明の化合物はまた、抗IL−1薬剤、例えば:アナキンラ;抗サイトカインおよび抗サイトカイン受容体薬剤、例えば、抗IL−6RAb、抗IL−15Ab、抗IL−17Ab、抗IL−12Ab;B細胞およびT細胞調節薬剤、例えば、抗CD20Ab;CTL4−Ig、疾患修飾性抗リウマチ性薬剤(DMARD)、例えば、メトトレキサート、レフルナミド、スルファサラジン;金塩、ペニシラミン、ヒドロキシクロロキンおよびクロロキン、アザチオプリン、グルココルチコイドおよび非ステロイド抗炎症剤(NSAID)、例えば、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、選択的COX−2阻害剤、免疫細胞の移動を調節する薬剤、例えば、ケモカイン受容体アンタゴニスト、免疫抑制または免疫調節剤、抗炎症剤、カルシニューリン阻害剤、例えば、シクロスポリンA、ISA247またはFK506;mTOR阻害剤、例えば、ラパマイシン、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、CCI779、ABT578、TAFA−93、AP23573、AP23464、AP23841、バイオリムス−7またはバイオリムス−9;免疫抑制特性を有するアスコマイシン、例えば、ABT−281、ASM981など;コルチコステロイド;シクロホスファミド;アザチオプレン;ミゾルビン;ミコフェノール酸または塩;ミコフェノール酸モフェチル;15−デオキシスペルグアリンまたはその免疫抑制性相同物、類似体または誘導体;PKC阻害剤、例えば、WO 02/38561またはWO 03/82859に記載のもの、例えば、実施例56または70の化合物;S1P受容体アゴニストまたはモジュレーター、例えば、所望によりリン酸化されたFTY720またはその相同物、例えば、所望によりリン酸化された2−アミノ−2−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]エチル−1,3−プロパンジオールまたは1−{4−[1−(4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ)−エチル]−2−エチル−ベンジル}−アゼチジン−3−カルボン酸またはその薬学的に許容される塩;免疫抑制性モノクローナル抗体、例えば、白血球受容体に対するモノクローナル抗体、例えば、MHC、CD2、CD3、CD4、CD7、CD8、CD25、CD28、CD40、CD45、CD52、CD58、CD80、CD86またはそれらのリガンド;免疫調節剤、例えば、非CTLA4タンパク質配列に結合する少なくとも一部のCTLA4の細胞外ドメインまたはその変異体、例えば、少なくともCTLA4の細胞外部分またはその変異体を有する組み換え結合分子、例えば、CTLA4Ig(例えば、ATCC 68629と呼ぶ)またはその変異体、例えば、LEA29Y;接着分子阻害剤、例えば、LFA−1アンタゴニスト、ICAM−1または−3アンタゴニスト、VCAM−4アンタゴニストまたはVLA−4アンタゴニスト、例えば、ナタリズマブ(ANTEGREN(登録商標))から選択される1種またはそれ以上の他の適当な活性剤と一緒に同時に、個別にまたは連続して投与できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

〔式中、AはCHまたはNであり;
YはC=O、S=OまたはS(=O)であり;
R1は基−X−R11を示し;
Xは直接結合であるか、またはC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、アミノ、アミノカルボニル、オキシ、カルボニル、カルボキシ;カルボキサミド、スルホンアミド、アミノスルホニル、ジアゾ、メルカプト、−CH=N−N−、−CH=N−N−CO−、−CH=N−N−CO−N−からなる群から選択され;
11は所望により置換されている(C−Cアルキル、アリール、C−C12シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル)からなる群から選択され;
11における所望の置換基(単数)または置換基(複数)は独立して:ニトロ、シアノ、ハロ、ヒドロキシル、さらに所望により置換されている(アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アリール−C−Cアルキル、ヘテロアリール−C−Cアルキル、ヘテロシクロアルキル−C−Cアルキル、シクロアルキル−C−Cアルキル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキルオキシ、アミノ、カルバモイル、C−Cアルコキシ、オキシ、カルボキシ、メルカプト、カルボキサミド、スルホニル、スルホンアミド)から選択され;
このようなさらなる所望の置換基はC−Cアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、シアノ、ニトロ、アルコキシ、ヒドロキシル、さらに所望により置換されている(アミノ、オキシ、カルボキシ、メルカプト、カルボキシ、カルボキサミド、スルホニル、スルホンアミド、アルカノイルオキシからなる群から選択され;
さらなる所望の置換基はC−Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、シアノ、ニトロ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、C−Cアルキルカルボキシルからなる群から選択され;
R2はH、ハロ、シアノ、所望により置換されている(C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C12シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アミノ、メルカプト、アルコキシ)からなる群から選択され;
R2における所望の置換基はC−Cアルキル、シクロアルキル、カルボキシ、スルホニル、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、オキシおよびアミノから選択され;
R3はH、所望により置換されている(C−Cアルキル、アミノ、アルコキシ)、ハロ、シアノおよびヒドロキシルからなる群から選択され、所望の置換基はハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、C−Cアルキルまたはアミノ基であり;
R4はH、所望により置換されているC−Cアルキルからなる群から選択され;
R4における所望の置換基は独立してハロ、シアノ、C−Cアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシル、アルコキシ、カルボキシ、カルボキサミドから選択され;
R5はH、ハロ、シアノ、所望により置換されている(C−Cアルキル、アミノ、アルコキシ)からなる群から選択され;
ここで、所望の置換基は独立してR4に定義のとおりのものから選択され;
R6はHまたは所望により置換されている(C−CアルキルまたはC−Cアルケニル)からなる群から選択され、ここで、所望の置換基(単数)または置換基(複数)は独立して1個またはそれ以上の:ハロ、CN、OH、OR、NHR、NR、SONHR、SONR、COH、COR、CONHR、CONH、CONR、PO、POから選択され;RはC−Cアルキル基を示す〕
で示される化合物またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステルまたは酸付加塩。
【請求項2】
式(II):
【化2】

〔式中、A’はCHまたはNであり;
’は基−X’−R11’を示し;
Xは直接結合であるか、またはC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、アミノ、アミノカルボニル、オキシ、カルボニル、カルボキシ;カルボキサミド、スルホンアミド、アミノスルホニル、ジアゾ、メルカプト、−CH=N−N−、−CH=N−N−CO−、−CH=N−N−CO−N−からなる群から選択され;
11は所望により置換されている(C−Cアルキル、アリール、C−C12シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル)からなる群から選択され;
11における所望の置換基(単数)または置換基(複数)は独立して:ニトロ、シアノ、ヒドロキシル、ハロ、さらに所望により置換されている(アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキルオキシ、アミノ、オキシ、カルボキシ、メルカプト、カルボキシ、カルボキサミド、スルホニル、スルホンアミド)から選択され;
このようなさらなる所望の置換基はC−Cアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、ニトロ、アルコキシ、さらに所望により置換されている(アミノ、オキシ、カルボキシ、メルカプト、カルボキシ、カルボキサミド、スルホニル、スルホンアミド)からなる群から選択され;さらなる所望の置換基はR11に対して定義のとおりである〕
で示される化合物またはそれらの薬学的に許容される塩または薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステルまたは酸付加塩。
【請求項3】
式(III):
【化3】

〔式中、A”はCHまたはNであり;
”は:
【化4】

{式中:
YはO、N、Sまたは−C=N−であり;
Rxは所望により置換されている(アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキルオキシ、アミノ、オキシ、カルボキシ、メルカプト、カルボキサミド、スルホニル、スルホンアミド)、ヒドロキシル、ハロ、ニトロ、シアノから選択され;
Rxにおける所望の置換基はC−Cアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、カルボキサミド、スルホンアミドからなる群から選択される}から選択され;
”はH、ハロ、シアノ、所望により置換されている(C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−C12シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、メルカプト、アルコキシ、アミノ)から選択され;所望の置換基はRxに対して定義のとおりである〕
で示される化合物またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステルまたは酸付加塩。
【請求項4】
6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−2−トリフルオロメチル−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−メチル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−アミノ−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(4−フルオロ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(3−フルオロ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(3−アミノ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(6’−メトキシ−[2,3’]ビピリジニル−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[(E)−2−(4−フルオロ−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−ベンゾフラン−2−イル−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[(E)−2−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−アミノ−6−{2−[(E)−2−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−アミノ−6−{2−[(E)−2−(4−フルオロ−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−キノリン−3−イル−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(1H−インドル−2−イル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(4−メチル−ピペラジン−1イルメチル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−オン
6−{2−[(E)−2−(4−ジエチルアミノメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2,2−ジメチル−プロピオン酸4−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンジルエステル
2,2−ジメチル−プロピオン酸2−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンジルエステル
6−{2−[(E)−2−(4−ピペリジン−1−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
4−(4−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンジル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert.−ブチルエステル
6−{2−[(E)−2−(3−フルオロ−4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[−2−(3−フルオロ−4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−エチル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[(E)−2−(3−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソ−エチル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニルエチニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−エチル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
N,N−ジエチル−4−{(E)−2−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ビニル}−ベンズアミド
6−(2−{(E)−2−[4−(モルホリン−4−カルボニル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボニル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[3−(モルホリン−4−カルボニル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−((E)−2−ピリジン−3−イル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(4−アセチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−アミノ−6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−2−トリフルオロメチル−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−メチル−6−{2−[(E)−2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−{2−[(E)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−ビニル]−ピリジン−4−イル}−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−((E)−2−シクロヘキシル−ビニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(2−{(E)−2−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−フェニル]−ビニル}−ピリジン−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[6’−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−[2,3’]ビピリジニル−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−アミノ−6−[6’−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−[2,3’]ビピリジニル−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−(6’−ピロリジン−1−イル−[2,3’]ビピリジニル−4−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[6’−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−[2,3’]ビピリジニル−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−ベンジル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−ブチル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−シクロプロピル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3d]ピリミジン−4−オン
2−メチルスルファニル−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−(2,3−ジヒドロキシ−プロピルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エチルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
6−[2−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
N−シクロペンチル−4−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ベンズアミド
N−(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−4−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ベンズアミド
N−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エチル]−4−[4−(4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ベンズアミド
2−(3−メチル−ブチルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン
3−(2−メトキシ−エチル)−6−[2−((E)−スチリル)−ピリジン−4−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オンから選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
医薬として使用するための、式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれらの薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステル、または酸付加塩。
【請求項6】
自己免疫性疾患または状態を処置するための薬剤の製造における式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれらの薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステル、または酸付加塩の使用。
【請求項7】
サイトカイン介在状態を処置するための式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれらの薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステル、または酸付加塩の使用。
【請求項8】
サイトカイン介在状態を処置するための方法であって、有効量の式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれらの薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステル、または酸付加塩を、このような処置を必要とする患者に投与することを含む方法。
【請求項9】
式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれらの薬学的に許容され、かつ開裂可能なエステル、または酸付加塩と一緒に薬学的に許容される賦形剤、希釈剤または担体を含む医薬組成物。
【請求項10】
遊離形または塩形の式(I)の化合物を製造するための方法であって、
(i)式Xで示される化合物を式XIaまたはXIbで示される化合物:
【化5】

〔R1−R6、AおよびYは式(I)に対して定義のとおりである〕と適当な触媒、塩基および溶媒の存在下で反応させるか;または
(ii)R1が式R11−NH−を有する置換アミノ基である式(I)の化合物について、式Xで示される化合物を式XIIIで示される化合物:
【化6】

と塩基および溶媒の存在下で適当な触媒を使用して反応させるか;または
(iii)AがNであり、R1が、Xが直接結合であるR11−X−により示される式(I)の化合物について、式XV
【化7】

の何れかの化合物を適当な有機金属試薬R11−Mと適当な無水溶媒を使用して反応させるか;または
(iv)AがNであり、R1がR11−NH−である式Iの化合物について、上記定義のとおりの式XVの化合物をR11が式(i)に対して定義のとおりである式R11−NHの化合物と塩基および適当な溶媒の存在下で反応させる、
工程を含む方法。
【請求項11】
同時に、個別にまたは連続して使用するための、請求項1に記載の化合物ならびに抗IL−1剤、抗サイトカインおよび抗サイトカイン受容体剤、B細胞およびT細胞調節剤、疾患修飾性抗リウマチ剤(DMARD)、金塩、ペニシラミン、ヒドロキシクロロキン、クロロキン、アザチオプリン、グルココルチコイド、非ステロイド抗炎症剤(NSAID)、選択的COX−2阻害剤、ケモカイン受容体アンタゴニスト、接着分子の調節剤、免疫抑制または免疫調節剤、抗炎症剤、カルシニューリン阻害剤、mTOR阻害剤、コルチコステロイド;PKC阻害剤、S1P受容体アゴニストまたはモジュレーター、免疫抑制性モノクローナル抗体、免疫調節剤、接着分子阻害剤、VCAM−4アンタゴニストまたはVLA−4アンタゴニストから選択される活性化合物を含む組合せ。

【公表番号】特表2009−510149(P2009−510149A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−533927(P2008−533927)
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【国際出願番号】PCT/EP2006/009597
【国際公開番号】WO2007/039285
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】