説明

ユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信サーバ装置及びシステム

【課題】正規のユーザ以外のユーザに対するコンテンツ配信を防止すると共に、携帯電話端末の通信サービスを提供する会社を介さずに課金する。
【解決手段】サーバ装置20は、所定数のコンテンツと、受信されたユニークなURL情報と、当該ユニークなURL情報と共に受信された端末識別情報と、当該ユニークなURL情報と共に受信された機種情報と、を対応付けて記憶する対応関係記憶部25と、コピーが制限されたコンテンツが送信された後に、他の端末識別情報、他のURL情報、及び他の機種情報を更に受信し、他のURL情報が対応関係記憶部25に既に記憶され、他の端末識別情報が他のURL情報に対応付けられた端末識別情報と異なる場合に、コンテンツのダウンロードができないことを示す情報を他の端末識別情報の携帯電話端末10に送信する送受信部21と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信サーバ装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、携帯電話端末へコンテンツを提供するサーバ装置を有するコンテンツ提供会社は、携帯電話端末からコンテンツの要求があった場合に、その携帯電話端末に対してコンテンツを配信し、携帯電話端末の通信サービスを提供する会社(キャリア)を介して、コンテンツに対して課金している。
【0003】
携帯電話端末からサーバ装置へのコンテンツの要求の仕方としては、2次元バーコード画像から生成されたURLをサーバ装置へ送信する技術が提案されている(特許文献1を参照)。
【0004】
具体的には、特許文献1の技術では、携帯電話機が、2次元バーコード画像から再生したURLとパスワードとをコンテンツ配信装置へ送信する。なお、パスワードは、コンテンツ掲示装置IDと掲示時間帯情報とに対応付けられたものである。そして、コンテンツ配信装置は、URLとパスワードとの関係を認証し、配信可能と認証されたときに、携帯端末向けコンテンツを携帯電話機へ配信する。これにより、ユーザは、コンテンツ配信装置から所望のコンテンツを入手することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−90512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、携帯電話端末のコンテンツは、時間や場所を選ばずに提供可能である。このため、例えばイベント会場において、様々な商品を販売するだけでなく、更に、携帯電話端末のコンテンツを販売したいという要請がある。
【0007】
しかし、特許文献1の技術を用いてアクセスする方法では、あるユーザが正規に入手した2次元バーコード画像を他のユーザに譲った場合、他のユーザはその2次元バーコード画像から生成されるURL及びパスワードを使ってサーバ装置にアクセスする、いわゆる「なりすまし」が可能である。
【0008】
このため、コンテンツ提供会社は、URL及びパスワードを使ってユーザ認証を行っても、なりすましのユーザに対するコンテンツの配信を回避することができず、なりすましのユーザに対して課金できない問題があった。
【0009】
また、従来、コンテンツ提供会社は、キャリアを介さなければ課金することができないので、キャリアを介さずに課金したいという要請もあった。
【0010】
本発明は、上述した課題を解決するために提案されたものであり、正規のユーザ以外のユーザに対するコンテンツ配信を防止すると共に、携帯電話端末の通信サービスを提供する会社を介さずに課金できる、ユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信サーバ装置及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明であるユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信サーバ装置は、携帯電話端末から送信された端末識別情報、URL情報、及び機種情報を受信する情報受信手段と、複数のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、前記情報受信手段によりユニークなURL情報が受信された場合に、前記コンテンツ記憶手段に記憶された複数のコンテンツの中から所定数のコンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、前記コンテンツ選択手段により選択された所定数のコンテンツと、前記情報受信手段により受信された前記ユニークなURL情報と、当該ユニークなURL情報と共に受信された前記端末識別情報と、当該ユニークなURL情報と共に受信された機種情報と、を対応付けて記憶する対応関係記憶手段と、前記情報受信手段によりユニークなURL情報が受信された場合に、前記コンテンツ選択手段により選択された所定数のコンテンツの少なくとも1つがダウンロード可能であることを示すダウンロード可能情報を、前記選択された所定数のコンテンツに対応付けられた端末識別情報の携帯電話端末に送信する情報送信手段と、前記送信手段によりダウンロード可能情報が送信された携帯電話端末から前記所定数のコンテンツの少なくとも1つのダウンロードの要求があった場合に、前記要求されたコンテンツに対応付けられた機種情報に応じて前記要求されたコンテンツを変換するコンテンツ変換手段と、前記コンテンツ変換手段により変換され、コピーが制限されたコンテンツを、当該コンテンツを要求した携帯電話端末へ送信するコンテンツ送信手段と、を備え、前記情報受信手段は、前記コンテンツ送信手段が前記コンテンツを送信した後に、他の端末識別情報、他のURL情報、及び他の機種情報を更に受信し、前記情報送信手段は、前記他のURL情報が前記対応関係記憶手段に既に記憶され、前記他の端末識別情報が前記他のURL情報に対応付けられた端末識別情報と異なる場合に、コンテンツのダウンロードができないことを示す情報を前記他の端末識別情報の携帯電話端末に送信する。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1に記載のユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信サーバ装置であって、前記コンテンツ選択手段は、前記他のURL情報が前記対応関係記憶手段に記憶されていないユニークなURL情報であり、かつ、前記他の端末識別情報が前記対応関係記憶手段に既に記憶されている場合に、前記コンテンツ記憶手段に記憶された複数のコンテンツの中から、前記他の端末識別情報に対応付けられている所定数のコンテンツと異なる所定数のコンテンツを選択する。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信サーバ装置であって、前記情報送信手段は、前記他のURL情報が前記対応関係記憶手段に既に記憶され、かつ、前記他の端末識別情報が前記既に記憶された他のURL情報に対応付けられた端末識別情報と同一である場合に、前記他のURL情報に対応付けられた所定数のコンテンツの少なくとも1つがダウンロード可能であることを示すダウンロード可能情報を、前記他の端末識別情報の携帯電話端末に送信する。
【0014】
請求項4の発明であるユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信システムは、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信サーバ装置と、端末識別情報と、機種情報と、2次元バーコードの読み取り結果から得られたURL情報と、送信し、前記サーバ装置から送信されたコンテンツを受信する複数の携帯電話端末と、を備えている。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、所定数のコンテンツと、ユニークなURL情報と、当該ユニークなURL情報と共に受信された端末識別情報と、ユニークなURL情報と共に受信された機種情報と、を対応付けて記憶することによって、ユニークなURL情報を送信した携帯電話端末に対して、対応する所定数のコンテンツの中から要求されたコンテンツをダウンロードさせることができ、ユニークなURL情報ではない他のURL情報を送信した携帯電話端末に対してコンテンツのダウンロードを禁止し、更にダウンロードされたコンテンツのコピーを禁止することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、同一の携帯電話端末のユーザが以前と異なるURL情報を送信してアクセスした場合に、既に対応付けられた所定数のコンテンツと異なる所定数のコンテンツを選択することによって、当該ユーザに対して以前と異なる所定数のコンテンツの中から要求されたコンテンツをダウンロードさせることができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、同一の携帯電話端末のユーザが以前と同じURL情報を送信してアクセスした場合に、当該ユーザに対して以前と同じ所定数のコンテンツの中から要求されたコンテンツをダウンロードさせることができる。
【0018】
請求項4の発明によれば、ユニークなURL情報を送信した携帯電話端末に対して、対応する所定数のコンテンツの中から要求されたコンテンツをダウンロードさせることができ、ユニークなURL情報ではない他のURL情報を送信した携帯電話端末に対して、コンテンツのダウンロードを禁止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】携帯電話端末の構成を示すブロック図である
【図3】サーバ装置の構成を示すブロック図である
【図4】サーバ装置で受信された情報の対応関係を示す図である。
【図5】コンテンツ配信ルーチンを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
[第1の実施形態]
【0022】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図である。コンテンツ配信システムは、複数の携帯電話端末10と、複数のコンテンツを記憶するサーバ装置20と、サーバ装置20と携帯電話端末10との双方向通信を中継する基地局30と、を備えている。
【0023】
ここで、携帯電話端末10のユーザは、例えばイベント会場において、コンテンツ提供会社からコンテンツ取得カードを購入する。各々のコンテンツ取得カードには、それぞれユニークな(独自の/唯一の)URL情報を示す2次元コードが印刷されている。つまり、各々のコンテンツ取得カードに印刷されている2次元コード(URL情報)は、すべて異なっている。一方、コンテンツ提供会社は、予め、配信用のコンテンツをサーバ装置20にアップロードしている。
【0024】
携帯電話端末10は、電波を送受信することで基地局30に接続して、サーバ装置20との間で情報を送受信する。
【0025】
図2は、携帯電話端末10の構成を示すブロック図である。携帯電話端末10は、サーバ装置20との間で情報を送受信する送受信部11と、2次元コードを読み取る画像読取部12と、ユーザによる操作指示が入力される操作部13と、サーバ装置20からダウンロードされたコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部14と、携帯電話端末10を全体的に制御する演算処理部15と、ダウンロードされたコンテンツを表示する表示部16と、を備えている。
【0026】
ユーザが操作部13を操作して、コンテンツ取得カードに印刷された2次元コードの読み取りを指示すると、画像読取部12は、コンテンツ取得カードに印刷された2次元コードを読み取る。演算処理部15は、画像読取部12で読み取られた2次元コードの画像をURL情報に変換する。そして、送受信部11は、2次元コードから変換されたURL情報、当該携帯電話端末10に固有の端末識別情報、携帯電話端末20の機種情報をサーバ装置20へ送信する。
【0027】
図3は、サーバ装置20の構成を示すブロック図である。サーバ装置20は、サーバ装置10との間で情報を送受信する送受信部21と、送受信部21で受信された情報を記憶する受信情報記憶部22と、サーバ装置20の全体制御を行う演算処理部23と、コンテンツを記憶する配信用コンテンツ記憶部24と、対応関係記憶部25と、を備えている。
【0028】
送受信部21は、携帯電話端末10から送信された情報(例えば、携帯電話端末10に固有の端末識別情報、機種情報、URL情報)を受信し、又は、サーバ装置20内部で処理されたコンテンツを携帯電話端末10へ送信する。受信情報記憶部22は、送受信部21で受信された情報を一時的に記憶する。
【0029】
演算処理部23は、サーバ装置20の各部にアクセスして必要な情報を読み出し、所定の演算処理をする。例えば、演算処理部23は、送受信部21でユニークなURL情報が受信されると、配信用コンテンツ記憶部24に記憶されている複数のコンテンツから所定数のコンテンツを選択する。なお、選択されるコンテンツの数(所定数)は、特に限定されるものではなく、オペレータにより自由に設定可能である。また、コンテンツの選択方法は特に限定されるものではなく、演算処理部23は、例えばランダムにコンテンツを選択してもよいし、予め決められた選択パターンに従ってコンテンツを選択してもよい。
【0030】
また、演算処理部23は、配信用コンテンツ記憶部24から所定のコンテンツを読み出して、コンテンツの送信先の携帯電話端末10に対応するように、読み出したコンテンツに画像変換処理を施す。例えば、コンテンツが待ち受け画面である場合、携帯電話端末10で表示できるように待ち受け画面のサイズが変更される。
【0031】
配信用コンテンツ記憶部24は、複数のコンテンツを記憶している。コンテンツは、例えば、画像、映画、音声などがあり、更に詳細には、待ち受け画面画像、音楽ファイル、ゲーム用アプリケーションソフトウエア等があり、特に限定されるものではない。
【0032】
対応関係記憶部25は、送受信部21にユニークなURL情報が受信される毎に、選択された所定数のコンテンツと、当該ユニークなURL情報と、当該ユニークなURL情報と共に受信された端末識別情報と、当該ユニークなURL情報と共に受信された機種情報と、を対応付けて記憶する。
【0033】
したがって、コンテンツ取得カードに印刷された2次元バーコードが示すURL情報であって未送信のものは、配信用コンテンツ記憶部24に記憶されているコンテンツのいずれとも対応付けられていない。そして、そのユニークなURL情報がサーバ装置20で受信された場合に、当該URL情報とコンテンツとが対応付けられる。
【0034】
図4は、対応関係記憶部25に記憶されている情報の対応関係を示す図である。同図に示すように、対応関係記憶部25には、例えば、選択されたコンテンツ1〜5、URL1、端末識別情報AAA、機種情報aaa、受信日時X月X日X時X分がそれぞれ対応付けられて記憶されている。
【0035】
そして、以上のように構成されたサーバ装置20の演算処理部23は、次のコンテンツ配信ルーチンを実行する。
【0036】
図5は、コンテンツ配信ルーチンを示すフローチャートである。
【0037】
ステップS1では、演算処理部23は、携帯電話端末10から送信された情報(端末識別情報、機種情報、URL情報)を送受信部21で受信されたかを判定し、送受信21で情報が受信されるまで待機する。そして、送受信部21で情報が受信されると、演算処理部23は次のステップS2の処理へ進む。
【0038】
ステップS2では、演算処理部23は、送受信部21で受信されたURL情報が対応関係記憶部25に記憶されていないユニークなURL情報であるかを判定し、肯定判定である場合はステップS3の処理に進み、否定判定である場合はステップS5の処理へ進む。
【0039】
ステップS3では、演算処理部23は、配信用コンテンツ記憶部24に記憶されている複数のコンテンツから所定数(本実施形態では例えば5個)のコンテンツを選択する。なお、選択の仕方は特に限定されないが、演算処理部23は例えばランダムに5個のコンテンツを選択してもよい。
【0040】
また、演算処理部23は、ステップS1で受信された端末識別情報が対応関係記憶部25に既に記憶されている場合(同一の携帯電話端末のユーザが異なるURL情報を用いてアクセスした場合)、配信用コンテンツ記憶部24に記憶されているコンテンツの中から、当該端末識別情報に対応付けられているコンテンツ以外の所定数のコンテンツを選択する。これにより、ユーザは、以前にダウンロードしたコンテンツと異なるコンテンツをダウンロードできるようになる。
【0041】
例えば、ダウンロード可能なコンテンツは、第1のURL情報でのアクセス時では、画像A1、A2、A3であり、第2のURL情報でのアクセス時では画像B1、B2、B3になり、第3のURL情報でのアクセス時ではゲームG1、G2、G3になる。このように、同一の携帯電話端末10のユーザが異なるURL情報でアクセスする毎に、異なるコンテンツがダウンロード可能になる。
【0042】
ステップS4では、演算処理部23は、ステップS3で選択された所定数のコンテンツと、送受信部21で受信された情報である端末識別情報、機種情報、URL情報をそれぞれ対応付けて、これらの対応関係を対応関係記憶部25に記憶させる。そして、ステップS5の処理へ進む。
【0043】
一方、ステップS5では、演算処理部23は、ステップS1で受信された端末識別情報と同一の端末識別情報が対応関係記憶部25に記憶されているかを判定する。肯定判定の場合は、同一の携帯電話端末10のユーザが同一のURL情報に2回以上アクセスした場合であり、ステップS6へ進む。
【0044】
否定判定の場合は、初回アクセス時と異なるユーザが同一のURL情報にアクセスした場合、すなわち、正規にコンテンツ取得カードを購入していないユーザがアクセスした場合であり、ステップS9へ進む。
【0045】
ステップS6では、演算処理部23は、ステップS1で受信されたURL情報に対応付けられた所定数のコンテンツのいずれか1つがダウンロード可能であることを示すメッセージを、送受信部21を介して、ステップS1で受信された情報の送信元の携帯電話端末10へ送信する。
【0046】
なお、演算処理部23は、同一の携帯電話端末10のユーザが同一のURL情報に2回以上アクセスした場合(ステップS5の肯定判定を経た)であっても、上記のメッセージを、送受信部21を介して送信する。これにより、同一の携帯電話端末10のユーザが同一のURL情報に何度もアクセスしても、常に、同一のコンテンツのみダウンロード可能になっている。そして、ステップS7の処理へ進む。
【0047】
ステップS7では、演算処理部23は、携帯電話端末10から、任意のコンテンツについてのダウンロード要求を受信するまで待機し、その要求を受信すると、ステップS8の処理へ進む。
【0048】
ステップS8では、演算処理部23は、携帯電話端末10から要求されたコンテンツを配信用コンテンツ記憶部24から読み出す。次に、演算処理部23は、対応関係記憶部25に記憶された当該携帯電話端末10の機種情報に応じて、配信用コンテンツ記憶部24から読み出されたコンテンツを変換し、変換済みのコンテンツに対してコピーを制限するコピー制限フラグを付加する。なお、コピー制限フラグがコンテンツに付加されるタイミングは、特に限定されるものではなく、例えば、ステップS8より前のステップであってもよいし、更にユーザのアクセス前であってもよい。
【0049】
ところで、あるキャリアの携帯電話端末は、コンテンツをダウンロードした場合、コピー制限フラグが付加されていることを認識して当該コンテンツのコピーを禁止できる。しかし、他のキャリアの携帯電話端末は、コンテンツにコピー制限フラグが付加されていることを認識できないため、当該コンテンツのコピーを禁止できない。このため、他のキャリアの携帯電話端末に対して、コンテンツにコピー制限フラグが付加されていることを認識させる必要がある。
【0050】
そこで、演算処理部23は、当該コンテンツを要求した携帯電話端末10の機種情報に基づいて、当該携帯電話端末10が上述した他のキャリアを示す場合に、コピー制限フラグが付加されたコンテンツのファイル名(例えば拡張子)を変更する。これにより、上述した他のキャリアの携帯電話端末10は、ファイル名が変更されたコンテンツをダウンロードすると、そのコンテンツはコピー禁止であることを認識できる。なお、当該携帯電話端末10が上述した他のキャリアでない場合、ファイル名の変更は不要である。
【0051】
最後に、演算処理部23は、コピー制限フラグが付加されたコンテンツを、送受信部21を介して、当該コンテンツを要求した携帯電話端末10へ送信する。そして、本ルーチンが終了する。
【0052】
また、ステップS9では、演算処理部23は、配信用コンテンツ記憶部24からのコンテンツのダウンロードができないことを示すエラーメッセージを、送受信部21して、ステップS1で受信された情報の送信元の携帯電話端末10へ送信する。そして、本ルーチンが終了する。
【0053】
なお、エラーメッセージは、正規のユーザでない第三者からのアクセス回数に応じて替えても良い。例えば、1回目のエラーメッセージはダウンロード不可の説明のみを示し、2回目のエラーメッセージはダウンロード不可の説明に広告を加えてもよい。
【0054】
以上のように、本実施形態に係るサーバ装置20は、ユーザの使用する携帯電話端末10からユニークなURL情報へのアクセスがあった場合に、所定数のコンテンツを選択し、選択したコンテンツと、当該携帯電話端末10の端末識別情報と、ユニークなURL情報とを対応付けて記憶する。そして、サーバ装置20は、初回アクセス時のユーザのみ上記URL情報へのアクセスを許可し、他のユーザについては上記URL情報へのアクセスを禁止する。これにより、コンテンツ取得カードを正規に購入したユーザのみが、サーバ装置20からコンテンツをダウンロードすることができる。
【0055】
一方、従来、コンテンツ提供会社は、URL情報を販売しても、購入者がそのURL情報を第三者に教えた場合は、第三者によるコンテンツのダウンロード(いわゆる「なりすまし」)を禁止することができなかった。また、第三者によるコンテンツのダウンロードを禁止するために、コンテンツのダウンロードの条件として、IDやパスワードの入力をユーザに要求することができるが、面倒な手間がかかってしまう。更に、携帯電話端末の通信サービスを行う会社(キャリア)を仲介しないと、コンテンツに対して課金できない問題があった。
【0056】
これに対して、コンテンツ提供会社は、ユニークなURL情報を表す2次元コードがそれぞれ印刷されたコンテンツ取得カードを販売し、上記サーバ装置20にコンテンツをアップロードしておけば、初回アクセス時のユーザのみコンテンツのダウンロードを許可し、他のユーザのダウンロードを禁止することができる。このため、コンテンツ提供会社は、携帯電話端末のキャリアを仲介することなく、コンテンツを販売することが可能になる。
【0057】
なお、サーバ装置20は、コンテンツの一例である音楽ファイル、フラッシュゲーム、映画コンテンツを、配信先の携帯電話端末10で再生可能な形式に変換して配信してもよい。また、サーバ装置20は、携帯電話端末10を使用するユーザの年齢に応じて(年齢制限して)、画像コンテンツ、映画コンテンツ、音声コンテンツをそれぞれ選択して配信してもよい。さらに、サーバ装置20は、携帯電話端末10の現在位置を取得して、その現在位置に応じて、画像コンテンツ、映画コンテンツ、音声コンテンツをそれぞれ選択して配信してもよい。
【0058】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で設計上の変更をされたものにも適用可能であるのは勿論である。
【符号の説明】
【0059】
10 携帯電話端末
11,21 送受信部
12 画像読取部
13 操作部
14 コンテンツ記憶部
15,23 演算処理部
16 表示部
20 サーバ装置
22 受信情報記憶部
24 配信用コンテンツ記憶部
25 対応関係記憶部
30 基地局

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話端末から送信された端末識別情報、URL情報、及び機種情報を受信する情報受信手段と、
複数のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記情報受信手段によりユニークなURL情報が受信された場合に、前記コンテンツ記憶手段に記憶された複数のコンテンツの中から所定数のコンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段により選択された所定数のコンテンツと、前記情報受信手段により受信された前記ユニークなURL情報と、当該ユニークなURL情報と共に受信された前記端末識別情報と、当該ユニークなURL情報と共に受信された機種情報と、を対応付けて記憶する対応関係記憶手段と、
前記情報受信手段によりユニークなURL情報が受信された場合に、前記コンテンツ選択手段により選択された所定数のコンテンツの少なくとも1つがダウンロード可能であることを示すダウンロード可能情報を、前記選択された所定数のコンテンツに対応付けられた端末識別情報の携帯電話端末に送信する情報送信手段と、
前記送信手段によりダウンロード可能情報が送信された携帯電話端末から前記所定数のコンテンツの少なくとも1つのダウンロードの要求があった場合に、前記要求されたコンテンツに対応付けられた機種情報に応じて前記要求されたコンテンツを変換するコンテンツ変換手段と、
前記コンテンツ変換手段により変換され、コピーが制限されたコンテンツを、当該コンテンツを要求した携帯電話端末へ送信するコンテンツ送信手段と、を備え、
前記情報受信手段は、前記コンテンツ送信手段が前記コンテンツを送信した後に、他の端末識別情報、他のURL情報、及び他の機種情報を更に受信し、
前記情報送信手段は、前記他のURL情報が前記対応関係記憶手段に既に記憶され、前記他の端末識別情報が前記他のURL情報に対応付けられた端末識別情報と異なる場合に、コンテンツのダウンロードができないことを示す情報を前記他の端末識別情報の携帯電話端末に送信する
ユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信サーバ装置。
【請求項2】
前記コンテンツ選択手段は、前記他のURL情報が前記対応関係記憶手段に記憶されていないユニークなURL情報であり、かつ、前記他の端末識別情報が前記対応関係記憶手段に既に記憶されている場合に、前記コンテンツ記憶手段に記憶された複数のコンテンツの中から、前記他の端末識別情報に対応付けられている所定数のコンテンツと異なる所定数のコンテンツを選択する
請求項1に記載のユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信サーバ装置。
【請求項3】
前記情報送信手段は、前記他のURL情報が前記対応関係記憶手段に既に記憶され、かつ、前記他の端末識別情報が前記既に記憶された他のURL情報に対応付けられた端末識別情報と同一である場合に、前記他のURL情報に対応付けられた所定数のコンテンツの少なくとも1つがダウンロード可能であることを示すダウンロード可能情報を、前記他の端末識別情報の携帯電話端末に送信する
請求項1または請求項2に記載のユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信サーバ装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信サーバ装置と、
端末識別情報と、機種情報と、2次元バーコードの読み取り結果から得られたURL情報と、を送信し、前記サーバ装置から送信されたコンテンツを受信する複数の携帯電話端末と、
を備えたユニークなURL情報を用いた携帯電話端末へのコンテンツ配信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−10136(P2011−10136A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−152948(P2009−152948)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【出願人】(500163115)株式会社トリワークス (3)
【Fターム(参考)】