説明

レーザ加工装置

【課題】本発明の目的は、高TATと加工不良低減を両立できるレーザ加工装置を提供することにある。
【解決手段】レーザ照射部(4,5,6)と、基板のうねりを測定するうねり測定部(11,12)や基板上に形成された薄膜の膜厚を測定する膜厚測定部、基板上の薄膜がレーザ加工されて形成された溝を光学的に検査する光学的検査部(8,9,10)との位置関係が一定に保たれるように互いに固定して配置されたレーザ加工装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜を加工するためのレーザ加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アモルファスシリコン薄膜や微結晶シリコン膜膜、透明電極を有する薄膜太陽電池を製造するに際し、レーザを用いてそれらを加工する技術が、例えば、特許文献1に開示されている。また、薄膜太陽電池の欠陥検出法が、例えば特許文献2に、薄膜半導体装置の電極や配線間の短絡欠陥を検出して修復する装置が、例えば特許文献3に開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−235920号公報
【特許文献2】特開平8−37317号公報
【特許文献3】特開平2−281133号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アモルファスシリコンや微結晶シリコンを用いた薄膜太陽電池ではシート状の発電層及び透明導電膜を島状に分離してセルに分割し、これらを直列に接続することで高電圧を得ることが試みられている。その際、セル間の分離領域は面積のロスとなるため必要最小限にする必要がある。セルへの分割技術としては、レーザ光による微細加工が有力である。ところが、レーザ光を用いたセル分割では、製造歩留まりが悪い、所定の特性が得られない等の問題がある。レーザ加工の精度が低い場合、セル間が絶縁不良となるため、所定の電圧が得られず、発電効率が低下してしまう。レーザ加工の精度は、レーザ光のパルス間の強度変動や、膜厚・基板のうねりなどにより影響を受けると考えられる。
【0005】
特許文献1には、レーザ加工機と検査装置との連携により品質管理を行う装置が、特許文献2及び3には赤外線またはマイクロプラズマ発光を用いて絶縁不良を検出する方法が提案されている。しかしながら、上記文献記載のように、単純に不良の検査工程を設けると、当然のことながらTAT(Turn Around Time)が増大してしまう。また、不良箇所の修正のために再加工を行う場合、工程間の基板の受け渡しや、加工装置が占有されることによる時間のロスが多大なものになる。
【0006】
本発明の目的は、高TATと加工不良低減を両立できるレーザ加工装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
加工不良低減と高TATを両立するレーザ加工装置の一形態として、薄膜が形成された基板を搭載するステージと、前記ステージを走査する駆動部と、前記ステージ上に搭載された前記基板に形成された前記薄膜にレーザ光を照射して前記薄膜に溝を形成するレーザ照射部とを有するレーザ加工装置において、前記基板のうねりを測定するうねり測定部、前記薄膜の膜厚を測定する膜厚測定部、前記溝を光学的に検査する光学的検査部および前記溝を電気的に検査する電気的検査部のうち少なくとも一つを更に備え、かつ、前記うねり測定部、前記膜厚測定部および前記光学的検査部の少なくとも一つを備える場合には、前記レーザ照射部との位置関係が一定に保たれるように互いに固定して配置されることを特徴とするレーザ加工装置とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、高TATと加工不良低減を両立できるレーザ加工装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、実施例により説明する。
【実施例1】
【0010】
第1の実施例について図1〜図5を用いて説明する。
図1、図2、図3はそれぞれ、実施例1の装置をy方向、x方向、及びz方向から見た図である。符号1は基板、符号2はステージ、符号3xはx軸移動機構、符号3yはy軸移動機構、符号4はレーザ光学系、符号5はレーザ光、符号6は集光レンズ、符号7はレーザ加工溝、符号8は対物レンズ、符号9は鏡、符号10は観察装置、符号11は変位計用光源、符号12は変位計用光検出器、符号13は異物吹き飛ばし機構、符号14は焦点合わせ機構、15は固定台である。レーザ照射部は、レーザ光学系4、集光レンズ6を含む。光学的検査部は、対物レンズ8、鏡9、観察装置10を含む。うねり測定部は、変位計用光源11、変位計用光検出器12を含む。
【0011】
図4(a)〜図4(g)は本実施例の加工対象となる太陽電池薄膜の形成過程を示したものである。図4(a)は膜の下地となるガラス板G、図4(b)はこの上に透明導電膜P1が成膜されたものである。次の図4(c)ではこの透明導電膜P1に間隔dごとにレーザ光を照射し、溝が形成される。さらに、図4(d)ではP1上に発電層P2が成膜される。図4(e)ではこのP2についてもP1同様、間隔dごとにレーザ光を照射し、溝が形成される。さらに図4(f)でP2上に導電膜P3が形成され、図4(g)で間隔dごとにレーザ光を照射し、溝が形成される。このようにして、間隔dごとに太陽電池セルが形成される。最後に各セルを直列に接続することにより高い起電力を得ることが可能である。透明導電膜P1としてはZnO膜やSnO膜が、発電層P2としてはアモルファスシリコン膜、微結晶シリコン膜あるいは両者を積層したものが用いられる。
【0012】
ここで、P1〜3各膜の光透過率の違いから、一般にP1の加工には1064nmのレーザ光が、P2及びP3の加工には532nmのレーザ光が用いられる。これらレーザ光の照射は、図4(c)、図4(e)、図4(g)の3回必要である。レーザ光の照射にあたっては、図1のレーザ光学系4により基板1に照射される。本実施例に係るレーザ加工装置は、図4(c)、図4(e)、図4(g)、すなわちP1〜3のいずれの膜にも適用することができる。本レーザ加工装置をP1〜3の全ての膜に適用する必要はないが、全ての膜に適用することにより最大の効果が得られる。
【0013】
図2、3において、ステージ2をy軸移動機構3yによりy方向に走査しながらレーザ光5を基板7に照射することにより、レーザ加工溝7を形成する。また、図1、3に示すようにステージ2のy方向の走査を1回行うごとに、x軸移動機構3xによりステージ2をx方向に一定距離dごとに移動することにより、レーザ加工溝7を等間隔dで形成する。また、異物吹き飛ばし機構13は加工溝7に付着した残渣を吹き飛ばすものである。
【0014】
ここで図1に示すように、光学的検査部の対物レンズ8の中心線は、レーザ照射部の集光レンズ6の中心線から+x方向に間隔dを置いて設置される。間隔dは上述したように太陽電池の各セルの幅に相当する。この対物レンズ8から鏡9を介して観察装置10に光が導かれる。これにより、加工溝7の加工幅、深さ、荒さなどを光学的に観察することができる。
【0015】
また、図1に示すように、変位計用光源11及び変位計用光検出器12は、うねり測定位置が集光レンズ6の中心線から−x方向に間隔dを置いた位置となるように設置される。これにより、基板1のうねりを測定可能である。
【0016】
また、図3に示すように、レーザ光学系4、集光レンズ6(図では隠れている)、対物レンズ8、変位計用光源11及び変位計用光検出器12は固定台15に固定され、互いの位置関係が一定に保たれている。
この距離dは薄膜太陽電池の場合、10mm前後が一般的である。これは十分対物レンズ8や変位計用光源11、変位計用光検出器12を設置できる間隔である。また、距離dがこれより小さい場合、対物レンズ8と集光レンズ6との間隔をmd(mは整数)、変位計用光源11及び変位計用光検出器12と集光レンズ6との間隔をnd(nは整数)としてもよい。この場合、加工と観察との時間差、あるいはうねり測定と加工との時間差は拡大するが、動作は上記と全く同じである。
【0017】
図5はレーザ光照射と、加工溝7の観察、及び基板1のうねりの測定がおこなわれる過程を示したものである。本図は図3のうち主要部分を抜き出し、時系列に(a)〜(c)と並べている。上で述べたように、レーザ光学系4、集光レンズ6(図では隠れている)、対物レンズ8、変位計用光源11及び変位計用光検出器12は固定台15に固定され、互いの位置関係が一定に保たれている。
【0018】
図5(a)は加工溝が形成される前の状態である。基板1の加工予定箇所のうねり測定が変位計用光源11及び変位計用光検出器12によりおこなわれている。
図5(b)は、図5(a)から基板1が右方向に距離d移動した状態である。この時、レーザ光学系4からレーザ光を照射するとともに、基板1を図の上方向に移動することで、加工溝7aが形成されている。同時に、次に加工予定の箇所のうねり測定が変位計用光源11及び変位計用光検出器12によりおこなわれている。
図5(c)は、図5(b)から基板1が右方向に距離d移動した状態である。この時、図5(b)と同じ動作で新たな加工溝7bが形成されると同時に、次に加工予定の箇所のうねり測定が変位計用光源11及び変位計用光検出器12により行われている。さらに図5(c)では観察装置10により加工済の加工溝7aの観察が行われている。
【0019】
図16、図17、図18は、ステージの動きと、うねり測定、加工、検査の工程のタイムチャートである。
【0020】
図16は、基板全面にわたり正常な加工が行われた例である。yステージは加工や検査が基板の端から端までできる範囲で往復運動を繰り返す。xステージは、yステージが端に到達する毎に、距離dずつ移動していく。これにより、間隔d毎に加工溝が形成される。N本の加工溝を形成及び検査することで工程は終了し、基板はアンロードされる。ここで、うねり測定と加工と光学的検査は1本ずつタイミングがずれている。これにより加工前にうねり測定を行いその結果を加工条件に反映させることや、加工後ただちに検査を行い、良否を判定することが可能である。なお、光学的検査部の対物レンズ8とレーザ照射部の集光レンズ6、うねり測定位置が、y方向で同一座標の場合に、y方向の移動距離を最短にできる。本実施例では、光学的検査部の対物レンズ8とレーザ照射部の集光レンズ6との距離をx方向でdとすることを優先し、光学的検査部の対物レンズ8とレーザ照射部の集光レンズ6は、y方向で異なる座標となっている。
【0021】
図17は、加工不良箇所が生じた場合の例である。N−3本面の溝で加工不良が生じた場合、該当不良箇所にステージを後退させる。この箇所を再加工後、再びN−3本目の検査を行う。これで良となった場合、N−1本目の溝の加工に移る。
【0022】
図18はN−3本目の再加工によっても良とならなかった場合である。この場合、修正不可能と判定し、以降のプロセスに進むことなく基板をアンロードし廃棄する。
【0023】
本実施例によれば、うねり測定部とレーザ照射部とが固定されて位置関係が一定保たれているため、うねり測定結果がレーザ光の照射位置、焦点位置に精度よく反映され、加工不良の発生を大幅に低減できる効果がある。そのため、必要に応じ、加工後の検査を省略することができる。また、うねり測定とレーザ照射はほぼ同時に実行できるため高TATを実現できる。
【0024】
また、光学的検査部とレーザ照射部とが固定されて位置関係が一定に保たれているため、光学的検査で不良との結果が出た場合、不良位置の特定が容易にでき、迅速な再加工を行うことができる。不良に対する対応が容易であり、必要に応じ、レーザ照射前の測定を省略することができる。また、光学的検査とレーザ照射はほぼ同時に実行できるため高TATを実現できる。
【0025】
さらに、本実施例によれば、変位測定、レーザ照射、観察の3つの動作を同時に行うことが可能である。この3つの動作における基板1の走査は同一のステージで行えるため、レーザ照射、観察、変位測定の各対象箇所同士を位置合わせするのにマーカなどの特別な機構を必要とせず、確実に同一箇所に一致させることが可能である。よって、基板うねり測定や加工箇所の観察をレーザ加工装置とは別の装置で行う従来装置と比べ、プロセス時間が大きく短縮可能であり、加工溝の検査を確実に行うことが可能である。
【0026】
また、このようにレーザ加工直後に観察結果が得られることにより、不良箇所をプロセスの早い段階で発見可能である。すなわち、本観察により不良箇所が発見された場合、該当箇所を集光レンズ6の下に後退させることによって再レーザ照射、異物吹き飛ばしを行うことも可能である。また、修正可能な見込みがない基板は即時に廃棄することも可能である。もし、P1プロセスで不良が発見された場合、その基板が不良のままP2,P3プロセスに流れることを未然に防止できる。これにより、P3までのプロセス完了後に検査を行う場合と比べ、プロセスの無駄が大幅に低減できる。
【0027】
これに加え、基板7のうねりの測定結果が即時にレーザ加工に反映できるという特徴もある。すなわち変位計用光検出器12による測定結果に合わせ、集光レンズ6の高さを動かせば、基板が大きくうねっていたとしても焦点位置を常に膜の位置に合わせることが可能である。例えばレーザ光5を数十μmのスポットに集光した場合、焦点位置が数十μmずれるとレーザスポットがぼやけて、加工不良を生じてしまう。実施例によれば、このような問題も解決でき、加工不良の発生を低減、防止できる。
【0028】
すなわち、うねり測定部、レーザ照射部、加工検査部を同時に備えることにより、加工不良を低減でき、万一不良が発生した場合でも、迅速な対応が可能であり、各プロセス間で基板を受け渡しする必要がなく、プロセス時間が大幅に短縮できる。うねり測定や加工検査はレーザ照射とほぼ同時に実行できるため、高TATを実現できる。
【0029】
ところで、本実施例においては基板1のうねりを測定する場合について述べたが、変位計用光源11及び変位計用光検出器12を膜厚測定装置に置き換えてもよい。この場合、基板の膜厚分布が加工前に測定できるため、膜厚の大きな変動があっても、これに応じたレーザ光強度の設定を行うことができ、加工不良を大幅に低減できる。また、この膜厚測定装置は変位計用光源11及び変位計用光検出器12と併設しても何ら問題なく、基板うねりと膜厚分布の両方に対応した加工条件設定を行うことも可能である。
【0030】
このように、本実施例では加工不良の迅速な検出と、加工不良を低減することが可能であり、太陽電池などの製造における歩留まり及びTATの大幅な向上を図ることが可能である。
また、装置を一体化することでコンパクト化も図れる。
また、加工箇所と検査箇所、及び基板うねりあるいは膜厚測定箇所とを同一箇所にアラインメントするのが容易であり、手間をかけることなく歩留向上を図ることが可能である。
また、不良基板を早い段階で修正または排除することにより、無駄なプロセスを排除することができる。
【実施例2】
【0031】
以下、図6及び図7により光学的検査の実施例を説明する。なお、実施例1に記載された事項で本実施例に未記載の事項は実施例1と同様である。
【0032】
図6は本実施例の光学的検査部の詳細、図7(a)はレーザ加工溝の形状、図7(b)は本光学的検査部の検出器25からの出力データを示したものである。図6において符号1は基板、符号7は加工溝を示す。光学的検査部は、実施例1と同様に対物レンズ8、鏡9のほか、観察装置として、観察用レーザ光源21、半透明鏡22、レンズ23、アパチャ24、検出器25を含む。レンズ23の焦点をアパチャ24と一致させることにより、共焦点レーザ顕微鏡として機能する。図に示すように対物レンズ8の焦点を加工溝7の必要とされる深さに合わせておけば、実際の加工溝7が必要な深さに到達している場合には光が実線の光路を通るため、アパチャ24を通過する光量が大きくなるが、実際の加工溝7が必要な深さに到達していない場合には光が破線の光路を通るため、アパチャ24を通過する光量が小さくなる。よって、検出器25に入射する光量の変化をもって加工溝7の深さ変動を検出することができる。通常透明導電膜や発電層の膜厚は数百nmであるが、この程度の膜厚であれば、共焦点レーザ顕微鏡によりその切断深さを測定可能である。
【0033】
例として、図7(a)の加工溝における光量のy方向分布を図7(b)に示す。ここではP1膜の例により説明する。図7(a)のパターンの内部はレーザ光により導電薄膜が加工された箇所、周辺は加工されていない箇所である。円形の1個1個はレーザ光の1パルスによる加工部に対応する。図7(b)の横軸yはy方向座標、縦軸Iは共焦点レーザ顕微鏡により検出された光の強度である。ここで図中の円の半径が他より小さい箇所は、レーザ光の強度が偶然低下したことによる加工不良箇所である。図7(b)に示すように、この箇所では光強度が低下しており、レーザ光の強度低下により加工溝深さが浅いことがわかる。これにより、加工不良を迅速に検出可能で、不良個所をただちに再加工することや、再加工の見込みがない基板はただちに廃棄することが可能である。
【0034】
このように、本実施例によれば、不良位置の特定が容易にでき、迅速な再加工や基板の廃棄を行うことができる。また、光学的検査とレーザ照射はほぼ同時に実行できるため高TATを実現できる。また、光学的検査部に共焦点レーザ顕微鏡を用いることにより、深さ方向で高い解像度がえられ、溝深さの異なる箇所を容易に検出することができる。更に、ガラス基板1を通過せずにレーザ光を薄膜へ照射できるのでガラス基板での光吸収が生じないため、薄膜材料に適した波長のレーザ光を選択できる。また、太陽電池などの製造における歩留まり及びTATの大幅な向上を図ることが可能である。
【実施例3】
【0035】
以下図8及び9により他の光学的検査の実施例を説明する。なお、実施例1に記載された事項で本実施例に未記載の事項は実施例1と同様である。
【0036】
図8は実施例3の光学的検査部の詳細を示したものである。図8で、符号1は基板、符号7は加工溝を示す。光学的検査部は、暗視野対物レンズ31、穴開き鏡32、レンズ34a、34b、光源33、検出器35を含む。
【0037】
本実施例は観察装置を暗視野顕微鏡としたものである。これにより、通常の顕微鏡では見えない加工部の面荒さや加工部に残った屑の検出ができる。したがってレーザ加工溝の切断不十分な箇所や、異物の付着した箇所を容易に特定できる。
【0038】
例として、図9(a)の加工溝における光量のy方向分布を図9(b)に示す。図9(a)のパターンの内部はレーザ光により導電薄膜が加工された箇所、周辺は加工されていない箇所である。円形の1個1個はレーザ光の1パルスによる加工部に対応する。図9(b)の横軸yはy方向座標、縦軸Iは暗視野顕微鏡により検出された光の強度である。ここで図中、溝内に暗い箇所があるのは、レーザ光の強度が偶然低下したことによる加工不良で膜が残存している箇所である。図9(b)に示すように、この箇所では散乱により光強度が周囲と比べ増加していることがわかる。これにより、加工不良を迅速に検出可能で、不良個所をただちに再加工することや、再加工の見込みがない基板はただちに廃棄することが可能である。
【0039】
このように、本実施例によれば、不良位置の特定が容易にでき、迅速な再加工や基板の廃棄を行うことができる。また、光学的検査とレーザ照射はほぼ同時に実行できるため高TATを実現できる。また、光学的検査部に暗視野顕微鏡を用いることにより、加工部の面荒さや加工部に残った屑を容易に検出することができる。更に、ガラス基板1を通過せずにレーザ光を薄膜へ照射できるのでガラス基板での光吸収が生じないため、薄膜材料に適した波長のレーザ光を選択できる。また、太陽電池などの製造における歩留まり及びTATの大幅な向上を図ることが可能である。
【実施例4】
【0040】
以下図10〜図12により電気的検査の実施例を説明する。なお、実施例1−3に記載された事項で本実施例に未記載の事項は実施例1−3と同様である。
【0041】
図10及び図11は実施例4の装置をそれぞれy方向及びx方向から見たもの、図12は本実施例での抵抗測定結果である。
符号1は基板、符号2はステージ、符号3xはx軸移動機構、符号4はレーザ光学系、符号5はレーザ光、符号6は集光レンズ、符号7はレーザ加工溝、符号8は対物レンズ、符号9は鏡、符号10は観察装置、符号13は異物吹き飛ばし機構、符号41a,41bはプローブ、符号42は絶縁抵抗計を示す。
本実施例における基板1はP1またはP3の段階のものである。
【0042】
ステージ2をy軸移動機構3yにより図11のy方向に走査しながらレーザ光5を基板1に照射することにより、レーザ加工溝7を形成する。また、ステージ2のy方向の走査を1回行うごとに、x軸移動機構3xによりステージ2を図1の+x方向に一定距離dごとに移動することにより、図10に示すようにレーザ加工溝7を等間隔dで形成する。
対物レンズ8は、図10に示すように、集光レンズ6から+x方向に間隔dを置いて設置される。この対物レンズ8から鏡9を介して観察装置10に光が導かれる。これにより、加工溝7が形成された後ただちにその箇所の加工幅、深さ、荒さなどを観察することができる。
【0043】
本実施例では、プローブ41a,41bを、図10に示す通り集光レンズから+x方向にdの距離離し(溝間の距離、またセルサイズに応じた間隔)、かつ図11に示す通りy方向に関しては基板の端部に設置している。また、基板の膜面とは反対側からレーザ光を照射することを考慮して、プローブ41a,41bはステージ2に組み込んでいる。
x方向の基板移動時には、プローブ41a,41bを破線で示すように基板1から浮かしておき、x方向に静止している間は、実線で示すように基板1と接触させておく。両プローブ41a,41bはともに絶縁抵抗計42に接続されており、基板1と接触している間、両プローブ間の抵抗をモニタしている。これにより、加工溝7が形成された後ただちにその加工溝の絶縁状態を検査することができる。
なお、実施例1と同様、対物レンズ8と集光レンズ6との間隔をmd(mは整数)、プローブ41a,41bと集光レンズ6との間隔をnd(nは整数)としてもよい。
【0044】
図12(a)は基板1の加工例、図12(b)は本基板での抵抗測定結果である。図12(b)の横軸は加工溝の番号で図12(a)の各溝に対応している。また縦軸は抵抗を表わしている。正常な加工では抵抗値が1GΩ前後で十分な絶縁が取れているが、1本だけ1kΩと異常に小さい抵抗値を示す溝があることがわかる。これは図12(a)に示すように、短絡箇所43によるものである。このように絶縁不良が発見された場合、観察装置10によりその加工溝の加工幅、加工深さ、加工荒さの異常な箇所を特定することも可能である。観察装置10による異常個所の特定には、すでに実施例2及び3で示したように、共焦点レーザ顕微鏡または暗視野顕微鏡を用いればよい。
【0045】
これにより加工不良と判定された箇所は、集光レンズ6の位置に後退させて、レーザ光の再照射や異物の再吹き飛ばしを行って修正が可能である。また、再加工の見込みがない基板はただちに廃棄することも可能である。
【0046】
図19は、ステージの動きと、うねり測定、加工、検査の工程のタイムチャートである。本図では、図16に抵抗測定の動作を加えたものである。このように、本実施例では、加工後ただちに抵抗測定が行え、これと光学的検査結果とを合わせて良否判定を行うことが可能である。
なお、通常基板の端部は発電用途には用いられないため、図11に示すようにプローブを端部に設ければ、膜に付いた針の傷は問題とならない。
【0047】
このように、本実施例では電気的検査を行うので加工不良を迅速に、高感度で検出することができる。また、光学的検査と併用することにより、不良位置の特定が容易にでき、迅速な再加工や基板の廃棄を行うことができる。また、太陽電池などの製造における歩留まり及びTATの大幅な向上を図ることが可能である。
【実施例5】
【0048】
以下、図13により実施例5を説明する。なお、実施例1−4に記載された事項で本実施例に未記載の事項は実施例1−4と同様である。
【0049】
図13は実施例5の装置をy方向から見た図である。符号1は基板、符号2はステージ、符号3xはx軸移動機構、符号3yはy軸移動機構、符号4はレーザ光学系、符号5はレーザ光、符号6は集光レンズ、符号7はレーザ加工溝、符号8は対物レンズ、符号9は鏡、符号10は観察装置、符号13は異物吹き飛ばし機構である。
【0050】
本実施例は実施例1の装置のうち、変位計用光源11、変位計用光検出器12、及び焦点合わせ機構14を省略した簡易的な装置である。本実施例は集光レンズ6の焦点深度が深く、基板1のうねりの影響が小さい場合に有効である。
【0051】
ステージ2をy軸移動機構3yにより図2、3のy方向に走査しながらレーザ光5を基板1に照射することにより、レーザ加工溝7を形成する。また、ステージ2のy方向の走査を1回行うごとに、x軸移動機構3xによりステージ2を図13のx方向に一定距離dごとに移動することにより、図13に示すようにレーザ加工溝7を等間隔dで形成する。
光学的検査部の対物レンズ8は、図13に示すように、レーザ照射部の集光レンズ6から+x方向に間隔dを置いて設置される。この対物レンズ8から鏡9を介して観察装置10に光が導かれる。これにより、加工溝7の加工幅、深さ、荒さなどを観察することができる。
【0052】
実施例1と同様、本実施例ではレーザ照射と観察の2つの動作を同時に行うことが可能である。また、この2つの動作における基板1の走査は同一のステージで行えるため、レーザ照射と観察との間の位置合わせに特別な機構は必要でなく、確実に同一箇所に一致させることが可能である。よって、従来の加工箇所の観察をレーザ加工装置とは別の装置で行う装置と比べ、プロセス時間が大きく短縮可能であり、検査位置ずれも大幅に低減できる。
【0053】
また、このようにレーザ加工直後に観察結果が得られることにより、不良箇所をプロセスの早い段階で発見可能である。すなわち、本観察により不良箇所が発見された場合、該当箇所を集光レンズ6の下に後退させることによって再加工を行うことも可能である。また、修正可能な見込みがない基板は即時に廃棄することも可能である。これにより、P1〜P3膜全てのプロセスが完了後検査を行う場合と比べ、不良基板が後のプロセスに流れる率が大幅に低下し、プロセスの無駄が大幅に低減できる。
【0054】
このように、本実施例では簡便な装置構成で、加工不良の迅速な検出が可能である。また、うねりの影響が小さい基板1や焦点深度の深い集光レンズを用いることにより、太陽電池などの製造における歩留まり及びTATの向上を図ることが可能である。
【実施例6】
【0055】
以下、図14により実施例6を説明する。なお、実施例1−4に記載された事項で本実施例に未記載の事項は実施例1−4と同様である。
【0056】
図14は実施例6の装置をx方向から見た図である。符号1は基板、符号2はステージ、符号3xはx軸移動機構、符号3yはy軸移動機構、符号4はレーザ光学系、符号5はレーザ光、符号6は集光レンズ、符号7はレーザ加工溝、符号11は変位計用光源、符号12は変位計用光検出器、符号13は異物吹き飛ばし機構、符号14は焦点合わせ機構である。
【0057】
本実施例は実施例1の装置のうち、観察装置10を省略した簡易的な装置である。本実施例は、安定なレーザ光源を使用していて、基板1うねりの影響の補正だけで十分不良を低減できる場合に有効である。
【0058】
実施例1と同様、本実施例ではレーザ照射と変位測定の2つの動作を同時に行うことが可能である。また、この2つの動作における基板1の走査は同一のステージで行えるため、レーザ照射と変位測定との間の位置合わせに特別な機構は必要でなく、確実に同一箇所に一致させることが可能である。よって、従来の基板うねり測定をレーザ加工装置とは別の装置で行う装置と比べ、プロセス時間が大きく短縮可能であり、測定位置ずれも大幅に低減できる。
【0059】
また、基板7のうねりの測定結果が即時にレーザ加工に反映できるという特徴もある。すなわち変位計用光検出器12による測定結果に基づき集光レンズ6の高さを動かせば、基板うねりが大きくても焦点位置を常に膜の適正位置に合わせることが可能である。たとえば、レーザ光5を数十μmのスポットに集光した場合、焦点位置が数十μmずれても、レーザスポットがぼやけて加工不良が生じる。本実施例によれば、このような問題も解決でき、加工不良を未然に防止できる。
【0060】
ところで、本実施例においては基板1のうねりを測定する場合について述べたが、変位計用光源11及び変位計用光検出器12を膜厚測定装置に置き換えてもよい。この場合、基板の膜厚分布が加工前に測定できるため、膜厚の大きな変動があっても、これに応じたレーザ光強度の設定を行うことができ、加工不良を大幅に低減できる。また、この膜厚測定装置は変位計用光源11及び変位計用光検出器12と併設しても何ら問題なく、基板うねりと膜厚分布の両方に対応した加工条件設定を行うことも可能である。
【0061】
このように、本実施例によれば、実施例1と同様、うねり測定部とレーザ照射部とが固定されて位置関係が一定保たれているため、うねり測定結果がレーザ光の照射位置、焦点位置に精度よく反映され、加工不良の発生を未然に低減できる効果がある。また、安定なレーザ光源を使用することにより、太陽電池などの製造における歩留まり及びTATの向上を図ることが可能である。
【実施例7】
【0062】
以下、図15により実施例7を説明する。なお、実施例1−5に記載された事項で本実施例に未記載の事項は実施例1−5と同様である。
【0063】
図15は実施例5の装置をy方向から見た図である。符号1は基板、符号2はステージ、符号3xはx軸移動機構、符号3yはy軸移動機構、符号4はレーザ光学系、符号7はレーザ加工溝、符号8は対物レンズ、10は観察装置を示す。
【0064】
本実施例は、実施例1と比べて、レーザ光学系4と対物レンズ8を同じ加工溝7上に配置したほかは、実施例1と同じである。すなわち、実施例1では加工溝を1本x方向に走査した状態で観察を行っているのに対し、本実施例では同一溝で、加工直後に観察を行っている。実施例1とは、レーザ光学系4と対物レンズ8とのスペースの取り方が異なるだけである。
【0065】
本実施例によれば、不良位置の特定が容易にでき、迅速な再加工や基板の廃棄を行うことができる。特に、レーザ照射して形成している溝と同じ溝を検査するため、加工不良が検出された場合、前の溝へ戻るためにーx方向へ距離dだけ戻る必要がなく、実施例1よりも迅速な対応が可能である。また、太陽電池などの製造における歩留まり及びTATの向上を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】実施例1のレーザ加工装置をy方向から見た図である。
【図2】実施例1のレーザ加工装置をx方向から見た図である。
【図3】実施例1のレーザ加工装置をz方向から見た図である。
【図4】太陽電池薄膜の製造工程を示す図であり、(a)は基板を準備する工程、(b)は基板上に透明導電膜を形成する工程、(c)は透明導電膜を加工する工程、(d)は発電層を形成する工程、(e)は発電層を加工する工程、(f)は導電膜を形成する工程、(g)は導電膜と発電層との積層膜を加工する工程を示す。
【図5】実施例1の(a)基板のうねり測定、(b)基板のうねり測定及びレーザ光照射、(c)基板のうねり測定、レーザ照射及び加工検査の状況を示す説明図である。
【図6】実施例2の光学的検査部の詳細図である。
【図7(a)】実施例2のレーザ加工溝の形状を示す図である。
【図7(b)】実施例2の光学的検査部からの出力データを示す図である。
【図8】実施例3の光学的検査部の詳細図である。
【図9(a)】実施例3のレーザ加工溝の形状を示す図である。
【図9(b)】実施例3の光学的検査部からの出力データを示す図である。
【図10】実施例4のレーザ加工装置をy方向から見た図である。
【図11】実施例4のレーザ加工装置をx方向から見た図である。
【図12】実施例4の(a)レーザ加工溝の概観及び(b)抵抗測定結果を示す図である。
【図13】実施例5のレーザ加工装置をy方向から見た図である。
【図14】実施例6のレーザ加工装置をx方向から見た図である。
【図15】実施例7のレーザ加工装置をz方向から見た図である。
【図16】加工不良がない場合のステージの動き、測定、加工、検査の工程のタイムチャートである。
【図17】加工不良を再加工する場合のステージの動き、測定、加工、検査の工程のタイムチャートである。
【図18】加工不良があり基板を廃棄する場合のステージの動き、測定、加工、検査の工程のタイムチャートである。
【図19】加工不良がない場合のステージの動き、測定、加工、検査の工程のタイムチャートである。
【符号の説明】
【0067】
1・・・基板、
2・・・ステージ、
3x・・・x軸移動機構、
3y・・・y軸移動機構、
4・・・レーザ光学系、
5・・・レーザ光、
6・・・集光レンズ、
7・・・溝、
8・・・対物レンズ、
9・・・鏡、
10・・・観察装置、
11・・・変位計用光源、
12・・・変位計用光検出器、
13・・・異物吹き飛ばし機構、
14・・・焦点合わせ機構、
15・・・固定台、
21・・・観察用レーザ光源、
22・・・半透明鏡、
23・・・レンズ、
24・・・アパチャ、
25・・・検出器、
31・・・暗視野対物レンズ、
32・・・穴開き鏡、
34a、34b・・・レンズ、
33・・・光源、
35・・・検出器、
41a,41b・・・プローブ、
42・・・絶縁抵抗計。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄膜が形成された基板を搭載するステージと、前記ステージを走査する駆動部と、前記ステージ上に搭載された前記基板に形成された前記薄膜にレーザ光を照射して前記薄膜に溝を形成するレーザ照射部とを有するレーザ加工装置において、
前記基板のうねりを測定するうねり測定部、前記薄膜の膜厚を測定する膜厚測定部、前記溝を光学的に検査する光学的検査部および前記溝を電気的に検査する電気的検査部のうち少なくとも一つを更に備え、かつ、
前記うねり測定部、前記膜厚測定部および前記光学的検査部の少なくとも一つを備える場合には、前記レーザ照射部との位置関係が一定に保たれるように互いに固定して配置されることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項2】
請求項1記載のレーザ加工装置において、
前記溝は前記レーザ光照射により順次形成され、
前記光学的検査部または前記電気的検査部を備え、
前記光学的検査部または前記電気的検査部は、前記レーザ光が照射されて形成される溝の直前に形成されていた加工済みの溝の検査が行えるように配置されることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のレーザ加工装置において、
前記光学的検査部を備え、
前記光学的検査部は、共焦点レーザ顕微鏡或いは暗視野顕微鏡を含むことを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のレーザ加工装置において、
前記電気的検査部を備え、
前記電気的検査部は、2つのプローブを加工済みの溝を挟んだ両側の膜に接触させて両プローブ間の電気抵抗を測定するものであることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項5】
請求項4記載のレーザ加工装置において、
前記光学的検査部を更に備え、前記光学的検査部は共焦点レーザ顕微鏡或いは暗視野顕微鏡を含み、前記電気的検査部での検査結果が異常値を示した場合には、前記光学的検査部により異常値を示した溝が検査され、加工不良箇所が特定されるものであることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項6】
請求項2乃至4のいずれか一項に記載のレーザ加工装置において、
前記光学的検査または前記電気的検査の結果、不良と判定された溝は、前記レーザ光照射部に後退させて再加工されることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項7】
請求項1記載のレーザ加工装置において、
前記うねり測定部または前記膜厚測定部を備え、
前記うねり測定部または前記膜厚測定部は、前期レーザ光を照射して溝を形成する予定箇所を測定するものであり、前記うねり測定部または前記膜厚測定部での測定結果にしたがい、前記レーザ照射部の焦点位置またはレーザ光強度が設定されるものであることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のレーザ加工装置において、
前記薄膜は、透明導電膜、シリコン膜、あるいは透明導電膜とシリコン膜との積層膜であることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項9】
請求項8記載のレーザ加工装置において、
前記透明導電膜はZnO膜又はSnO膜、前記シリコン膜はアモルファスシリコン膜、微結晶シリコン膜であることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項10】
請求項1記載のレーザ加工装置において、
前記光学的検査部を備え、
前記光学的検査部は、前記レーザ光が照射されて形成されつつある溝と同じ列の溝の検査が行えるように配置されることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項11】
基板を準備する工程と、
前記基板上に透明導電膜を形成する工程と、
前記透明導電膜に第1の溝を形成する工程と、
前記第1の溝を有する透明導電膜上に発電層を形成する工程と、
前記発電層に第2の溝を形成する工程と、
前記第2の溝を有する発電層上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜と前記発電層との積層膜に第3の溝を形成する工程とを有し、
前記第1、第2及び第3の溝の少なくとも一つを、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のレーザ加工装置を用いて形成することを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
【請求項12】
薄膜が形成された基板を搭載するステージと、前記ステージを走査する駆動部と、前記ステージ上に搭載された前記基板に形成された前記薄膜にレーザ光を照射して前記薄膜を加工するレーザ照射部とを有するレーザ加工装置であって、
前記基板のうねりを測定するうねり測定部を更に備え、かつ、
前記うねり測定部は、前記レーザ照射部との位置関係が一定に保たれるように互いに固定して配置されることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項13】
薄膜が形成された基板を搭載するステージと、前記ステージを走査する駆動部と、前記ステージ上に搭載された前記基板に形成された前記薄膜にレーザ光を照射して前記薄膜を加工するレーザ照射部とを有するレーザ加工装置であって、
前記薄膜の膜厚を測定する膜厚測定部を更に備え、かつ、
前記膜厚測定部は、前記レーザ照射部との位置関係が一定に保たれるように互いに固定して配置されることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項14】
薄膜が形成された基板を搭載するステージと、前記ステージを走査する駆動部と、前記ステージ上に搭載された前記基板に形成された前記薄膜にレーザ光を照射して前記薄膜を加工するレーザ照射部とを有するレーザ加工装置であって、
前記溝を光学的に検査する光学的検査部を更に備え、かつ、
前記光学的検査部は、前記レーザ照射部との位置関係が一定に保たれるように互いに固定して配置されることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項15】
薄膜が形成された基板を搭載するステージと、前記ステージを走査する駆動部と、前記ステージ上に搭載された前記基板に形成された前記薄膜にレーザ光を照射して前記薄膜を加工するレーザ照射部とを有するレーザ加工装置であって、
前記溝を電気的に検査する電気的検査部を更に備えることを特徴とするレーザ加工装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7(a)】
image rotate

【図7(b)】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9(a)】
image rotate

【図9(b)】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2010−149146(P2010−149146A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−329267(P2008−329267)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】