説明

ロールブラシ及び基板の液処理装置

【課題】基板に対する液処理を行うに当って、回転軸に着脱可能に装着され、複数の分割ブラシ体を構成するブラシベースを回転軸に着脱可能に固定するために設けられるボルトの挿通部の周囲における刷毛が存在しない部位を最小限に抑制して、擦動むらの発生を抑制する。
【解決手段】ブラシユニット12を構成する複数の分割ブラシ体17は、ブラシベース15のボルト挿通孔22にボルト20を挿通させて、回転軸11のねじ孔21に螺挿されるが、ボルト20の頭部20bと段差部22cとの間にはワッシャ23が介装されており、このワッシャ23にはボルト20の頭部20bより外周側に円環状の平面部が形成されることになり、この平面部には補充用刷毛24が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばフラットパネルディスプレイを構成するパネルのガラス基板に所定の液処理を行うために、このガラス基板を搬送する間に、その表面又は表裏両面をブラシで擦動するためのロールブラシ及びロールブラシを用いた基板の液処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイを製造する際には、そのパネルを構成するガラス基板を搬送手段により搬送する間に順次所定の処理がなされる。例えば、このガラス基板の表裏両面または表面に洗浄液を供給することにより洗浄処理が行われ、またガラス基板の表面に現像液を供給することによって、現像処理がなされる。これら洗浄液や現像液等を供給して行う液処理をインラインで円滑に行うために、搬送手段はガラス基板を水平または傾斜状態にして搬送する。そして、搬送経路の途中位置に噴射ノズルを設けて、このノズルから処理液を噴射させるように構成する。そして、液処理を効率的に行い、洗浄むらや現像むら等の発生を防止するために、ガラス基板の表面(または表裏両面)を擦動する構成としたものは、従来から一般的に用いられている。
【0003】
例えば、ガラス基板に対して現像処理を行う基板の現像処理装置は、搬送手段としてローラコンベアを用い、このローラコンベアを回転駆動することによって、ガラス基板を水平または傾斜状態にして搬送するようになし、搬送経路の途中に現像液を噴射するノズルを配置し、またノズルからガラス基板に噴射された現像液をガラス基板の表面全体に満遍なく塗り広めるために、ノズルの装着部の下流側で、このノズルの近傍位置にガラス基板の表面を擦動するロールブラシが設けられる。ロールブラシは少なくともガラス基板の幅方向の全長に及ぶ長さを有するものであり、回転駆動手段により回転させながらガラス基板の表面に対して擦動することになる。
【0004】
ロールブラシを用いてガラス基板を繰り返し擦動すると、ブラシが汚損されたり、また毛先が変形したり、磨耗・損傷を生じたりすることから、ブラシの部分を再生し、若しくは交換する必要がある。このために、ロールブラシは、ブラシベースに刷毛を植設することにより形成したブラシユニットを回転軸に着脱可能に装着する構成となし、ブラシユニットを回転軸から分離して、その清掃,修理,交換等といったメインテナンスを行うことができるようにしている。このために、ブラシユニットを回転軸にボルトを用いて着脱可能に固定するように構成したものが特許文献1に開示されている。この特許文献1では、半割り状態にした一対の分割ブラシ体を用い、これらの分割ブラシ体を回転軸の外周面に左右から嵌合させて、ボルトを用いて固定する構成としている。そして、両分割ブラシ体を回転軸に強固に固定するために、一方の分割ブラシ体に挿通させたボルトは回転軸を貫通させて、他方の分割ブラシ体に螺挿することにより締結する構成としている。
【特許文献1】特開平6−169817号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、ブラシベースのブラシは、刷毛を所定本数束ねた刷毛束となし、この刷毛束をブラシベースに穿設した装着孔に挿入して、接着剤により固定するのが一般的である。装着孔はブラシベースに対して規則的に配置される。また、回転軸に分割ブラシ体を装着するために、ブラシベースにはボルトを挿通させるためのボルト挿通孔が設けられる。ここで、ボルト挿通孔の周囲、特にボルト挿通孔の配設位置に僅かでも干渉する位置には刷毛束を装着する装着孔を設けることができない。このように、装着孔の位置はボルト挿通孔により制約を受けることになり、ボルト挿通孔を設ける位置によっては、かなり広い範囲で刷毛が設けられない部位が生じることになる。この刷毛が存在しない領域があると、ガラス基板に対する擦動時において、擦動むらが発生することになる。従って、刷毛が存在しない領域は最小限に抑制しなければならない。
【0006】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ロールブラシ及びこのロールブラシを用いた基板の液処理装置において、回転軸に着脱可能に装着され、複数の分割ブラシ体を構成するブラシベースを回転軸に着脱可能に固定するために設けられるボルトの挿通部の周囲における刷毛が存在しない部位を最小限に抑制して、擦動むらの発生を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明のロールブラシは、ブラシベースの外周面に多数の刷毛を植設した複数の分割ブラシ体と、これら各分割ブラシ体がそれぞれ複数のボルトにより着脱可能に装着される回転軸とからなり、ワークを擦動する構成としたものであって、前記回転軸には前記各ボルトが螺挿されるねじ孔が設けられ、また前記各ブラシベースにはボルト挿通孔が穿設されており、前記各ボルトは前記各ボルトの頭部より大きな外径の円環状板体からなるワッシャを介して前記ねじ孔に螺挿され、前記ワッシャには、前記ボルトの頭部が当接する部位の外周側位置に複数の補充用刷毛を設ける構成としたことをその特徴とするものである。
【0008】
分割ブラシ体は回転軸に着脱可能に装着されるものであるから、組み立てにより全体として円筒形状となるように構成される。従って、ブラシベースは少なくとも半割り筒状としなければならない。勿論、半割りではなく、3分割等としても良いが、分割数をあまり多くすると、回転軸への着脱が面倒になってしまう。
【0009】
ブラシベースを回転軸に固定するボルトはワッシャを介して装着される。ここで、ワッシャは必ずしもボルトの緩み防止機能を持たせる必要はないが、その外径はボルトの頭部外径より大きいものとする。そして、このボルトの頭部が当接する部位より外周側の部位に刷毛を設ける。この刷毛は補充用刷毛として、ブラシベースに植設した刷毛と同一または異なる植設方式で装着される。即ち、ブラシベースでは、容易に植設するために、装着孔を設けて、複数の刷毛を束ねた刷毛束をこの装着孔に挿入し、接着剤等を用いて固定するが、ボルトの頭部が当接される部位の外周側に限定されているワッシャの補充用刷毛の装着は、例えばワッシャの表面に刷毛を1乃至数本ずつ接着剤等で固着することにより設けられる。そして、ボルトとして、例えば六角穴付きのボルトを用いる場合には、その頭部における六角穴に締め付け工具を挿入するスペースを残しておけば、補充用刷毛がボルトの頭部を部分的に覆うようにしても良い。これによって、分割ブラシ体における刷毛が存在しない領域を最小限に抑制できる。ブラシベースに形成したボルト挿通孔にボルトの頭部を収容するボルト頭収容部を設け、ワッシャはこのボルト頭収容部とボルトの軸部を挿通させる軸挿通部との間に形成した平坦面からなる当接面に当接させるように装着することができ、またブラシベースの外周面から突出する状態に装着しても良い。
【0010】
また、基板の液処理装置の発明としては、基板が搬送される搬送経路の途中位置に、処理液の供給ノズルを有する噴射手段を設け、この噴射手段の配設位置より搬送方向の下流側位置に前記基板表面を擦動するロールブラシを有するブラシユニットを装着したものから構成され、前記ブラシユニットは、ブラシベースの外周面に多数の刷毛を植設した複数の分割ブラシ体をそれぞれ複数のボルトにより回転軸に着脱可能に装着させて設け、前記回転軸には前記各ボルトが螺挿されるねじ孔が設けられ、また前記各ブラシベースにはボルト挿通孔が穿設されており、前記各ボルトは前記各ボルトの頭部より大きな外径の円環状板体からなるワッシャを介して前記ねじ孔に螺挿され、前記ワッシャには、前記ボルトの頭部が当接する部位の外周側位置に複数の補充用刷毛を設ける構成としたことをその特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
ブラシベースを回転軸に固定するために設けられるボルトの挿通部の周囲における刷毛が存在しない領域を最小限に抑制することができ、ガラス基板等からなるワークを擦動する際に、そのほぼ全面をむらなく擦動することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1にガラス基板をワークとする液処理工程を概念的に示す。同図においては、基板の液処理装置の構成として、ガラス基板を露光により所定のパターンを転写した後に、この転写パターンの現像を行う現像処理を行うものについて説明する。なお、ガラス基板への液処理はこれに限らず、他の液処理を行う場合にも適用でき、例えばガラス基板の洗浄を行う場合には、このガラス基板の表面側だけでなく、裏面側にも後述のロールブラシを設けるようにする。
【0013】
図中において、1はガラス基板であって、このガラス基板1は搬送経路2に沿って搬送されるようになっている。搬送経路2には駆動軸3aにローラ3bを設けたローラコンベア3が所定のピッチ間隔で配列されており、両端のローラ3cは鍔付きのローラで構成されている。ローラコンベア3の駆動軸3aを回転駆動することによって、ガラス基板1は水平状態にして、または搬送方向と直交する方向若しくは搬送方向に向けて所定角度傾斜させて矢印で示した方向に搬送される。ここで、水平搬送する場合はもとより、傾斜搬送とする場合であっても、その表面を概略上方に向けるようにしており、従って以下の説明では、水平搬送状態と傾斜搬送状態とを含めて、この搬送態様を平送りと呼ぶ。
【0014】
基板の液処理装置のステージ構成として、図1に例示した現像処理ステージでは、搬送経路2によるガラス基板1の搬送経路の途中位置に、現像液の供給ノズルを有する噴射手段4が設けられており、この噴射手段4の配設位置の搬送方向における下流側の位置であって、噴射手段4に近接した位置に、ガラス基板1に供給された現像液をその表面全体にほぼ均一に塗り広めるために、ガラス基板1の表面を擦動するロールブラシ10が設けられている。ロールブラシ10は回転軸11にブラシユニット12を着脱可能に取り付けたものであって、回転軸11の両側部位は軸受13,13により回転自在に支持されており、またこの回転軸11の一端部に回転駆動用のモータ14が連結されている。
【0015】
ここで、ブラシユニット12は、図2に示したように、回転軸11に外装したブラシベース15の外面にブラシ16を設けることにより構成されている。一方、ブラシベース15の内周面は回転軸11に対して相互に概略180度の角度を有する円弧形状に分割されている。ブラシユニット12全体の長さ寸法は、少なくともガラス基板1の搬送方向と直交する方向、即ち幅方向の全長より長いものである。従って、大型ディスプレイ用で、幅寸法が大きいガラス基板1を現像処理する場合には、ブラシベース15を長さ方向の全長に及ぶ寸法とすると、極めて長尺になってしまうことから、円周方向に2分割するだけでなく、長さ方向にも複数に分割されている。勿論、長さ方向に分割することは必須ではないが、ブラシユニット12の保守点検、修理、交換等といったメインテナンス時に取り扱い易くするために、軸線方向にある程度の数、例えば2乃至4個程度に分割されている。従って、ブラシユニット12は、ブラシ16を有するブラシベース15であるが、図3に示したように、複数の分割ブラシ体17から構成される。
【0016】
各分割ブラシ体17において、ブラシ16をブラシベース15に形成するために、ブラシベース15には、図4に展開して示したように、多数のキリ孔からなるブラシ装着孔18が円周方向及び軸線方向に密なピッチ間隔をもって形成されている。そして、ブラシユニット12のブラシ16は、所定数の刷毛を束ねた刷毛束19から構成され、この刷毛束19は、各ブラシ装着孔18に挿入されて、接着剤により固定される。刷毛束19のブラシ装着孔18に挿入されている部位は束ね部となっており、ブラシ装着孔18から突出して、円錐状に拡開しており、この部位が擦動部として機能する。
【0017】
以上のように、ブラシユニット12を構成する各分割ブラシ体17のブラシベース15は複数のボルト20により回転軸11に着脱可能に装着されている。このために、図3及び図5に示したように、回転軸11にはボルト20が螺挿されるねじ孔21が設けられており、またブラシベース15には、このねじ孔21に対応するようにボルト挿通孔22が穿設されている。ボルト20は、円周方向及び軸線方向に位置を違えて複数個所、例えば図4では4箇所設けられており、これによってブラシベース15は回転軸11に確実に、しかも安定的に固定されることになる。
【0018】
ここで、ボルト挿通孔22は段差付きのものであり、回転軸11と当接する内周側はボルト20の軸部20aより僅かに大きい直径の小径孔からなる軸挿通部22aで、外周側は拡径されて、ボルト20の頭部20bを収容するボルト頭収容部22bとなっている。また、これら軸挿通部22aとボルト頭収容部22bとの間の段差部22cは平坦面形状となっている。従って、ボルト20を締め付けることによって、各分割ブラシ体17は回転軸11の外周部に固定され、全ての分割ブラシ体17が装着されると、全面にわたってブラシ16を形成したブラシユニット12が形成される。
【0019】
このように、ボルト20はブラシベース15のボルト挿通孔22に挿通させて、回転軸のねじ孔21に螺挿されるが、ボルト20の頭部20bと段差部22cとの間にはワッシャ23が介装されている。ワッシャ23は円環状板体からなり、ボルト20の緩み防止機能は必ずしも要件とはなっていない。従って、ワッシャ23は金属でなく、プラスチックの成形品で形成する方が望ましい。ワッシャ23の内径はボルト20の軸部20aよりは大きく、頭部20bより小さいもので、その外径寸法は頭部20bより大径であり、かつボルト挿通孔22の大径部22bより僅かに小さくなっている。
【0020】
ワッシャ23にボルト20を挿通させたときに、このワッシャ23にはボルト20の頭部20bより外周側に円環状の平面部が形成されることになり、この平面部には補充用刷毛24が設けられている。ここで、補充用刷毛24は、刷毛束19と共にブラシユニット12に植設したブラシ16を構成するものであり、刷毛束19と同様に束ねたものとしても良いが、ワッシャ23の表面に1本ずつまたは数本ずつ接着するようにしても良い。
【0021】
ここで、ボルト20の頭部20bには六角穴25が形成されており、ボルト20を回転軸11のねじ孔21に螺挿して締め付ける際には、この六角穴25に締め付け工具が係合される。そして、補充用刷毛24はボルト20の頭部20bの周囲に補充的に植設したものである。このボルト20の頭部20bの上部位置を覆わないように装着することもできるが、補充用刷毛24は、ボルト20を締め付ける際に、締め付け工具が接触しない範囲で、ボルト20の頭部20bの一部分を覆うように装着することもできる。そして、この補充用刷毛24の毛先は刷毛束19を構成する刷毛と揃うように整えられており、これら刷毛束19と補充用刷毛24とによりブラシユニット12のブラシ16が構成される。
【0022】
以上の構成において、ガラス基板1は、搬送経路2に沿って平送り状態で搬送されて、その進行中に噴射手段4から現像液が噴射されてガラス基板1の表面に供給される。この現像液の噴射領域を通過した直後の位置で、ロールブラシ10によりガラス基板1の表面が擦動される。ガラス基板1の搬送中には、ロールブラシ10の回転軸11がモータ14により回転駆動されて、このロールブラシ10のブラシ16によりガラス基板1を擦動させることによって、現像液が表面全体に塗り広められる。
【0023】
このように、ガラス基板1を搬送経路2に沿って搬送し、かつロールブラシ10を回転させて、このガラス基板1を擦動することから、噴射手段4から噴射された現像液を全面に均一に塗り広めるには、ロールブラシ10のブラシユニット12におけるブラシ16の密度を円周方向及び軸線方向にほぼ均等にする必要がある。ところが、ブラシベース15において、ボルト挿通孔22の配設位置と干渉する位置、より具体的にはボルト挿通孔22と刷毛束19が装着されるブラシ装着孔18との間に壁が形成されない箇所ではブラシ装着孔18を設けることができない。例えば、ブラシ装着孔18とボルト挿通孔22とが図6に示した位置関係になっていると、ボルト挿通孔22を設けたことによって、同図に仮想線で示したように、9箇所分のブラシ装着孔18が欠落することになり、ボルト挿通孔22の周辺部に大きな空白スペースが生じることになる。しかしながら、このボルト挿通孔22にはワッシャ23が嵌合されており、このワッシャ23に補充用刷毛24が設けられているので、空白スペースが埋められるようになり、実質的にブラシ16が欠落する箇所が小さくなるので、ガラス基板1の表面の擦動むらを最小限に抑制できる。しかも、ワッシャ23に設けた補充用刷毛24は、ボルト20の頭部20bにおける六角穴25を設けた部位を覆わないようにしているので、ボルト20の着脱操作の邪魔になることはない。
【0024】
ここで、前述した実施の形態においては、ブラシベース15に形成したボルト挿通孔22を段差形状とし、ボルト収容部22b内にボルト20の頭部20b及びワッシャ23を収容させて、ブラシベース15の外部に突出しない構成としているが、図7に示したように構成することもできる。この図7に示したブラシベース115に設けたボルト挿通孔122を段差構造ではなく、ボルト20の軸部20aより僅かに大きく、かつ均等な孔径となし、ボルト20及びワッシャ123はブラシベース115の外面から突出するように装着しても良い。この場合、ワッシャ123のブラシベース115への当接面は、このブラシベース115の外面形状に沿った円弧面とする。そして、ワッシャ123の他側の面には補充用刷毛24が設けられる。このように構成すると、ボルト挿通孔122の加工が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】基板の液処理装置の一例として、ガラス基板の現像液処理ステージの概念構成を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の一形態を示すロールブラシの縦断面図である。
【図3】ロールブラシの縦断面図であって、ボルト装着部の位置でのロールブラシの分解縦断面図である。
【図4】ブラシベースの展開図である。
【図5】ロールブラシの軸線方向に向けての要部断面図である。
【図6】ブラシベースにおけるボルト挿通孔とブラシ装着孔との配置関係を示す説明図である。
【図7】本発明の他の形態を示す図5と同様の要部断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 ガラス基板 2 搬送経路
4 噴射手段 10 ロールブラシ
11 回転軸 12 ブラシユニット
13 軸受 14 モータ
15,115 ブラシベース 16 ブラシ
17 分割ブラシ体 18 ブラシ装着孔
19 刷毛束 20 ボルト
20a 軸部 20b 頭部
21 ねじ孔 22,122 ボルト挿通孔
22a 軸挿通部 22b ボルト頭収容部
22c 段差部 23,123 ワッシャ
24 補充用刷毛 25 六角穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシベースの外周面に多数の刷毛を植設した複数の分割ブラシ体と、これら各分割ブラシ体がそれぞれ複数のボルトにより着脱可能に装着される回転軸とからなり、ワークを擦動する構成としたロールブラシにおいて、
前記回転軸には前記各ボルトが螺挿されるねじ孔が設けられ、また前記各ブラシベースにはボルト挿通孔が穿設されており、
前記各ボルトは前記各ボルトの頭部より大きな外径の円環状板体からなるワッシャを介して前記ねじ孔に螺挿され、
前記ワッシャには、前記ボルトの頭部が当接する部位の外周側位置に複数の補充用刷毛を設ける
構成としたことを特徴とするロールブラシ。
【請求項2】
前記ブラシベースは半割り筒状のもので、前記回転軸の全長より短い複数の部材から構成し、これら複数のブラシベースを前記回転軸の円周方向及び長さ方向に順次当接させるようにして前記回転軸に装着する構成としたことを特徴とする請求項1記載のロールブラシ。
【請求項3】
前記ブラシベースの前記ボルト挿通孔には前記ボルトの頭部を収容するボルト頭収容部が形成されており、前記ワッシャはこのボルト頭収容部と前記ボルトの軸部を挿通させる軸挿通部との間に形成した平坦面からなる当接面に当接させる構成としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のロールブラシ。
【請求項4】
前記ワッシャは前記ブラシベースの外周面に当接するように装着されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のロールブラシ。
【請求項5】
基板が搬送される搬送経路の途中位置に、処理液の供給ノズルを有する噴射手段を設け、この噴射手段の配設位置より搬送方向の下流側位置に前記基板表面を擦動するロールブラシを有するブラシユニットを装着した基板の液処理装置において、
前記ブラシユニットは、ブラシベースの外周面に多数の刷毛を植設した複数の分割ブラシ体をそれぞれ複数のボルトにより回転軸に着脱可能に装着させて設け、
前記回転軸には前記各ボルトが螺挿されるねじ孔が設けられ、また前記各ブラシベースにはボルト挿通孔が穿設されており、
前記各ボルトは前記各ボルトの頭部より大きな外径の円環状板体からなるワッシャを介して前記ねじ孔に螺挿され、
前記ワッシャには、前記ボルトの頭部が当接する部位の外周側位置に複数の補充用刷毛を設ける
構成としたことを特徴とする基板の液処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−11961(P2009−11961A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−178096(P2007−178096)
【出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】