説明

一方向バルブとそのバルブを使用する装置及び方法

装置は、第1の通路と、バルブシートと、バルブボディを通って延在して第1の通路と流体連通して結合されたフローアパーチャとを規定するバルブボディを有する。この装置のバルブカバーは弾性材料から形成されて、バルブボディに搭載されてその動きに対して動かないように固定されたカバーベースと、バルブシートに重なるバルブ部と、を含む。バルブ部は所定の半径方向厚さを規定し、バルブシートと干渉フィットを形成する。バルブ部及びバルブシートは、それらの間にノーマリクローズで軸方向に延在しているバルブオープニングを規定する。バルブ部は、バルブ部がバルブシートに係合しているノーマリクローズ位置と、バルブ部の少なくともあるセグメントがバルブシートから離れて配置されてバルブオープニングをフローアパーチャと流体連通して結合させて、それによってフローアパーチャからバルブオープニングへの流体の流れを可能にする開位置との間で、移動可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2004年12月4日に出願された米国仮特許出願第60/633,332号及び2005年1月14日に出願された米国仮特許出願第60/644,130号の優先権を主張する。その両方が「一方向バルブとそのバルブを使用する装置及び方法」という名称であり、それらの全体が参照によって本開示の一部として参照によってここに援用される。
【0002】
本発明は一方向バルブならびに一方向バルブを使用する装置及び方法に関しており、より具体的には、バルブシートとそのバルブシートに重なるフレキシブルなバルブカバーとを規定する一方向バルブ、ならびにそのようなバルブを組み込んでいるディスペンサ及びパッケージとそのようなバルブを使用する方法に関している。
【背景技術】
【0003】
無菌パッケージは、食料及び飲料製品の貯蔵期限を延長するために広く使用されている。従来の無菌パッケージでは、製品は、無菌の又はバクテリアフリーの条件下でパッケージに充填されてシールされる。開封前の貯蔵期限を最大化するために、製品及びパッケージ材料は充填前に殺菌され得て、且つパッケージへの製品の充填は製品の汚染を防ぐ条件下で実行される。無菌で充填されたパッケージを使用する一つのそのような従来技術のディスペンサシステムは、米国特許第6,024,242号に示されている。このパッケージは、食品又は飲み物を保持するパウチと、そこを通って製品を射出するためにパウチに接続されたフレキシブルな開端チューブとを含む。ピンチバルブがチューブの開端を摘むためにこのディスペンサで使用されて、それによって、チューブを周囲雰囲気から閉じる。製品を射出するために、ピンチバルブはチューブから離されて、それから製品が、パウチからチューブの開端を通って流れることが可能になる。
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,024,242号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このタイプの従来技術のディスペンサ及びパッケージの欠点の一つは、パウチ及びチューブアセンブリのディスペンサへの装填の間に、バクテリア又はその他の望まれない物質が開端チューブから入って製品を汚染することができる点である。製品がミルクをベースにした製品のような非酸製品であると、製品の寿命を保証するために冷蔵状態に維持されなければならない。
【0006】
本発明の目的は、従来技術の上述の欠点及び/又は不利益の一つ又はそれ以上を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の局面によれば、本発明は、流体を貯蔵し、且つ前記貯蔵された流体の複数の部分をそこから射出するための装置に関している。この装置は、(i)バルブボディであって、軸方向に延在しているバルブシートと、前記バルブボディ及び/又は前記バルブシートを通って延在する一つ又はそれ以上のフローアパーチャとを規定するバルブボディと、(ii)弾性材料から形成され前記バルブボディに搭載されてそれに対する相対的な動きに対して動かないように固定されたカバーベースを含むバルブカバーと、前記バルブシートに重なるバルブ部分と、を含む一方向バルブアセンブリを備えている。前記バルブ部分が、所定の半径方向の厚さを規定し且つ前記バルブシートに対する干渉フィットを形成する。前記バルブ部分と前記バルブシートとが、ノーマリクローズの軸方向に延在したバルブオープニングをそれらの間に規定する。前記バルブ部分が、前記バルブ部分を前記バルブシートに係合させたノーマリクローズ位置と、前記バルブ部分の少なくともあるセグメントが前記バルブシートから半径方向に間隔を隔てられていて前記バルブオープニングを前記フローアパーチャと流体連通して接続し、それによって前記フローアパーチャから前記バルブオープニングを通った流体の通過を許容する開位置との間で、半径方向に移動可能である。ハーメチックシールされた可変容積貯蔵チャンバは、その中に前記流体の複数の部分を貯蔵し、前記一方向バルブアセンブリと流体連通して接続可能である。ポンプが、前記可変容積貯蔵チャンバと前記一方向バルブアセンブリとの間に結合され、流体の離散部分を前記可変容積貯蔵チャンバから、前記フローアパーチャを通って且つ前記バルブオープニングを通ってポンピングして、そこを通って前記流体の部分を射出するように構成されている。
【0008】
本発明の一つの実施形態では、前記バルブボディが、前記可変容積貯蔵チャンバと前記フローアパーチャとの間に流体連通して結合された第1の軸方向に延在した通路を規定している。この実施形態では、前記装置がさらに、前記バルブボディに結合されてそれらの間にハーメチックシールを形成するフィッティングを備えている。前記フィッティングは、前記第1の軸方向に延在した通路と流体連通して結合されてそれらの間に流体の流れを可能にする第2の通路を規定する。前記フィッティングはさらに、チューブにハーメチックに接続可能なチューブ接続表面を規定し、前記第2の通路が前記チューブと流体連通して結合され、それによって前記チューブから前記第2の通路を通って、それから前記第1の軸方向に延在した通路、フローアパーチャ、及びバルブオープニングを通った流体の通過を許容する。
【0009】
本発明の一つの実施形態では、前記バルブボディが、ボディベースと、前記ボディベースと前記バルブシートとの間に延在している第1の実質的に円錐形状の部分とをさらに含む。前記フローアパーチャが前記バルブシートに隣接した前記実質的に円錐形状の部分を通って半径方向に延在し、前記バルブカバーが前記カバーベースとバルブ部分との間に延在して前記ボディの前記第1の実質的に円錐形状の部分に重畳し、それらの間に干渉フィットを形成する第2の実質的に円錐形状の部分を含む。好ましくは、前記バルブ部分が実質的に環状のセグメントを含み、このセグメントが、前記バルブオープニングを通った流体の射出の間を実質的に通じて前記バルブシートと係合して、前記バルブオープニングと周囲雰囲気との間のハーメチックシールを維持する。
【0010】
本発明のさまざまな実施形態に従うと、(i)前記バルブカバー及びバルブシートが、前記バルブオープニングの上流端から下流端に向かう方向でそれらの間の干渉の低減の度合いを規定し、(ii)前記バルブ部分が前記バルブシートの上流端から下流端に向かう方向に軸方向に動くときに減少する半径方向の厚さを規定し、(iii)前記バルブシートが、前記バルブシートの上流端から下流端に向かう方向で次第に大きさが増す半径によって規定される、のうちの少なくとも一つである。
【0011】
本発明の現在の好適な実施形態では、前記可変容積貯蔵チャンバが、(i)フレキシブルパウチと、(ii)前記ボディの内部にスライド可能に受領されるピストンを含む剛体ボディであって、前記ピストンの周部と前記ボディとの間に流体を漏らさないシールを形成し、前記ピストンと前記一方向バルブアセンブリの前記フローアパーチャとの間に前記可変容積貯蔵チャンバを規定するボディと、のいずれかによって規定される。そのような実施形態では、前記可変容積貯蔵チャンバが、貯蔵寿命及び前記一方向バルブアセンブリを通じた流体の射出の間に、実質的に空気の無い状態でその中に前記流体を貯蔵する。
【0012】
また、本発明の現在の好適な実施形態では、前記ポンプは、蠕動ポンプ又手作業で作動可能なポンプのいずれかである。蠕動ポンプに関しては、前記装置が、前記可変容積貯蔵チャンバと前記一方向バルブアセンブリとの間に流体連通して結合されたフレキシブルチューブをさらに備えており、前記蠕動ポンプが前記フレキシブルチューブの外部部分と係合して流体の離散的な部分をそこを通ってポンピングする。一方、手作業で作動可能なポンプは、圧縮チャンバと、前記圧縮チャンバ内に受領可能な圧縮表面と、前記圧縮チャンバ及び/又は圧縮表面に結合した手作業で作動可能なアクチュエータとを含む。手作業で作動可能なアクチュエータの操作は、前記圧縮表面及び/又は圧縮チャンバを、(i)休止位置と(ii)少なくとも一つの駆動位置との間でお互いに対して動かし、前記圧縮チャンバの内部で流体を圧縮し、それから前記一方向バルブアセンブリを通って流体を射出する。一つのそのような実施形態では、前記装置はさらに、前記手作業で作動可能なアクチュエータをその片側に規定し、前記圧縮表面をそのもう一方の側に規定するフレキシブル部材をさらに備える。一つのそのような実施形態では、前記フレキシブル部材が実質的にドーム形状をしており、前記圧縮チャンバが前記実質的にドーム形状のフレキシブル部材に対向する凹部によって規定される。
【0013】
本発明の一つの実施形態では、前記バルブボディが、前記バルブカバー及びバルブシートの出口界面に隣接して形成された比較的高くなって実質的に環状の部分と、前記比較的高くなった部分の内部に形成された比較的くぼんだ部分とを規定する軸方向露出部を規定する。前記エッジ部は、前記くぼんだ部分の軸方向の深さよりも実質的に小さい軸方向の幅を規定し、前記出口界面で流体の収集を実質的に妨げる。
【0014】
他の局面によれば、前記ポンプ、前記バルブカバー、前記バルブボディ、前記可変容積貯蔵チャンバを規定する表面の少なくとも一つの少なくとも一部が針によって貫通可能で、前記可変容積貯蔵チャンバが前記針を通してその中に貯蔵されるべき前記流体によって充填し、結果として生じた貫通アパーチャをそこへのレーザエネルギーの印加によって熱的に再シール可能である。
【0015】
他の局面によれば、本発明は、流体を貯蔵し、且つ前記貯蔵された流体の複数の部分をそこから射出する方法に関しており、この方法は、
(1)ハーメチックシールされた可変容積貯蔵チャンバを準備し、その中に前記流体の複数の部分を実質的に空気の無い状態で貯蔵するステップと、
(2)一方向バルブアセンブリであって、(i) バルブボディであって、バルブシートと、前記バルブボディ及び前記バルブシートの少なくとも一つを通って延在するフローアパーチャと、を規定するバルブボディと、(ii)弾性材料から形成され前記バルブボディの上に重なるバルブカバーと、を含み、前記バルブ部分が所定の半径方向の厚さを規定し且つ前記バルブシートに対する干渉フィットを形成し、前記バルブ部分と前記バルブシートとがノーマリクローズの軸方向に延在したバルブオープニングをそれらの間に規定し、前記バルブ部分が、前記バルブ部分を前記バルブシートに係合させたノーマリクローズ位置と、前記バルブ部分の少なくともあるセグメントが前記バルブシートから間隔を隔てられていて前記バルブオープニングを前記フローアパーチャと流体連通して接続し、それによって前記フローアパーチャから前記バルブオープニングを通った流体の通過を許容する開位置との間で、半径方向に移動可能である、一方向バルブアセンブリを準備するステップと、
(3)前記可変容積貯蔵チャンバと前記一方向バルブアセンブリとの間に結合されたポンプを準備し、流体の離散部分を前記可変容積貯蔵チャンバから、前記フローアパーチャを通って且つ前記バルブオープニングを通ってポンピングするステップと、
(4)貯蔵寿命及び前記一方向バルブアセンブリを通った流体の射出の間に、前記流体を前記可変容積貯蔵チャンバの中に実質的に空気の無い状態で維持するステップと、
を包含する。
【0016】
本発明の一つの実施形態によれば、前記方法はさらに、(i)前記可変容積貯蔵チャンバ、ポンプ、及び一方向バルブアセンブリの少なくとも一つに、針が貫通可能で且つ熱的に再シール可能な部分を準備するステップと、(ii)前記可変容積貯蔵チャンバを前記流体で、前記針が貫通可能で且つ熱的に再シール可能な部分を針で貫通し、前記針を通して前記流体を前記可変容積貯蔵チャンバの中に導入し、前記針を引き抜き、前記針が貫通可能で且つ熱的に再シール可能な部分に結果として生じた針穴をそこに熱エネルギーを与えることによってハーメチックに再シールすることによって充填するステップと、をさらに包含する。
【0017】
一つのそのような実施形態では、前記方法はさらに、実質的に透明な針が貫通可能で且つ熱的に再シール可能な部分を、(i)スチレンブロックコポリマ、(ii)オレフィン、(iii)約150ppmよりも少ない量で添加された顔料、及び(iv)潤滑剤を結合させることによって形成するステップをさらに包含する。
【0018】
本発明の一つの実施形態では、前記可変容積貯蔵チャンバが、(i)フレキシブルパウチ、又は(ii)前記ボディの内部にスライド可能に受領されるピストンを含む剛体ボディであって、前記ピストンの周部と前記ボディとの間に流体を漏らさないシールを形成し、前記ピストンと前記一方向バルブアセンブリの前記フローアパーチャとの間に前記可変容積貯蔵チャンバを規定するボディ、のいずれかによって規定され、前記方法はさらに、前記シールされたフレキシブルな可変容積貯蔵チャンバをその充填に先立って殺菌するステップをさらに包含する。好ましくは、前記殺菌ステップは、前記可変容積貯蔵チャンバへの、(i)照射の送達、及び(ii)流体殺菌剤の送達、の少なくとも一つを含む。
【0019】
本発明のいくつかの実施形態では、前記方法は、前記可変容積貯蔵チャンバを、ミルクベースの製品、乳児用調合乳、及び水ベースの製品の少なくとも一つによって無菌的に充填するステップを包含する。一つのそのような実施形態はさらに、前記ミルクベースの製品、乳児用調合乳、又は水ベースの製品を、前記製品の充填及び射出の間を実質的に通じて実質的に防腐剤フリーに維持するステップをさらに包含する。一つのそのような実施形態はさらに、前記ミルクベースの製品、乳児用調合乳、又は水ベースの製品を、貯蔵及び前記可変容積貯蔵チャンバからの前記製品の複数回の射出の間に実質的に周囲温度に維持するステップをさらに包含する。
【0020】
本発明の一つの実施形態はさらに、(i)一端で前記可変容積貯蔵チャンバに流体連通して結合され、他端で一方向バルブアセンブリと流体連通して結合されたフレキシブルチューブと、蠕動ポンプの形態のポンプとを準備するステップと、(ii)前記フレキシブルチューブの外部部分を前記蠕動ポンプに係合して、流体の離散的な部分をそこを通ってポンピングするステップと、をさらに包含する。
【0021】
本発明の他の実施形態はさらに、(i)圧縮チャンバと、前記圧縮チャンバ内に受領可能な圧縮表面と、前記圧縮チャンバ及び圧縮表面の少なくとも一つに結合した手作業で作動可能なアクチュエータとを含む、手作業で作動可能なポンプの形態のポンプを準備するステップと、(ii)前記手作業で作動可能なアクチュエータを手作業で作動して、前記アクチュエータで、前記圧縮表面及び圧縮チャンバの少なくとも一つを休止位置と少なくとも一つの駆動位置との間でお互いに対して動かして、それから前記圧縮チャンバの内部で流体を圧縮し、前記一方向バルブアセンブリを通って流体を射出するステップと、を包含する。
【0022】
本発明の装置及び方法の一つの効果は、一方向バルブアセンブリが、製品の貯蔵寿命及び複数回の射出の間に渡って、パッケージ内の製品をハーメチックにシールすることができることである。結果として、ミルクベースの製品のような非酸製品が、貯蔵寿命又は製品の使用の間、冷蔵を必要としない、本発明の装置及び方法の一つの他の効果は、以下の詳細な記述及び添付の図面を参照して、容易に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1及び図2において、本発明を具現化した装置が、参照番号10によって全般的に示されている。装置10は、チューブ14に流体連通して接続された一方向バルブアセンブリ12を備えている。装置10は、周囲雰囲気に対してチューブ14内の物質をハーメチックシールし、且つその物質を一方向バルブアセンブリ12を通って射出するために使用される。物質は、ミルク、無糖練乳(エバミルク)、コンデンスミルク、クリーム、ハーフアンドハーフ、乳児用調合乳、グローンアップミルク、ヨーグルトのようなミルクベース製品、スープ、及び数多くのその他の液体栄養製品、アイスクリーム(乳製品、又は大豆ベースのアイスクリームのような非乳製品)、ジュース、シロップ、コーヒー、ケチャップ、マスタード、及びマヨネーズのような香辛料、コーヒーアロマのようなガスのような様々な異なる食料及び飲料製品のいずれかを含む(限定されるものではない)、現時点で既知の又は後に知られるようになる様々な異なる製品のいずれかの形態を取り得る。
【0024】
図2を参照して、装置10はディスペンサ16の内部に搭載可能であり、ディスペンサ16は、チューブ14に接続可能でチューブを圧搾し、これによってチューブ内の物質を一方向バルブ12を通ってコンテナ20内に射出するポンプ18を備えている。ディスペンサ16はまた、射出されるべき物質を貯蔵するための可変容積貯蔵チャンバ24を規定する溜り部22も含んでいる。溜り部24はフィッティング26を含み、これは、一方向バルブ12に対向してチューブ24の端に接続されて、チューブと可変容積貯蔵チャンバ24との間に流体連通して結合され、貯蔵チャンバからチューブへの物質の通過を可能にする。あるいは、チューブは、熱シール、溶接、接着的な取り付け、又はその他の方法で溜り部、あるいは現時点で既知であるか又は後に既知になる数多くの異なる方法の何れかにて溜り部を形成するプラスチック又はラミネートパウチのような物質に接続されてもよい。ディスペンサ16はまた、描かれているように構成要素を収容するハウジング28も含み、当業者に既知の方法でアクセスパネル又はその他のオープニングを含み、溜り部が空になったときに新しい溜り部を装填するために、及び/又は、構成要素を修理又は交換するために、ハウジングの内部へのアクセスを許容する。
【0025】
図3に示されているように、一方向バルブアセンブリ12はバルブボディ30を含み、これは、第1の軸方向に延在する通路32、軸方向に延在するバルブシート34、及びバルブシート34に隣接してバルブボディ30を通って軸方向に延在し第1の軸方向に延在する通路32に流体連通して結合されているフローアパーチャ36を規定する。一方向バルブアセンブリ12はさらに、バルブボディ30の上に搭載されてそれに対する軸方向の動きに対して動かないように固定されたカバーベース40を含む弾性材料で形成されたバルブカバー38と、バルブシートに重畳したバルブ部42とを含む。図3に重複する線で示されているように、バルブ部42は、所定の半径方向の厚さと、バルブシート34の外径D2よりも小さい内径D1を規定し、それによってそれらの間に干渉フィットを形成する。見られるように、バルブ部42及びバルブシート34は、ノーマリクローズの軸方向に延在しているバルブオープニングまたはシーム44を、それらの間に規定する。以下にさらに記述されるように、バルブ42は、図3に示されるようにバルブ部42がバルブシート34に係合したノーマリクローズ位置と、バルブ部42の少なくともあるセグメントがバルブシート34から半径方向に間隔を隔てられてバルブオープニング44をフローアパーチャ36と流体連通して接続し、それによってフローアパーチャ36からバルブオープニング44を通った物質の通過を可能にする開位置(図示せず)との間で、半径方向に移動可能である。図3にまた示されているように、フィッティング46がバルブボディ30に動かないように固定され、それらの間にハーメチックシールを形成する。フィッティング46は、第1の軸方向に延在する通路32に流体連通して結合されてそれらの間の物質の流れを可能にする第2の通路48と、チューブ14にハーメチックに接続可能な環状の軸方向に延在しているチューブ接続表面50とを規定し、第2の通路48がチューブに流体連通して結合され、それによってチューブ14から第2の通路48、さらに第1の軸方向に延在する通路32、フォローアパーチャ36、及びバルブオープニング44を通る物質の通過を可能にする。
【0026】
図3に示されているように、バルブボディ30はさらにボディベース52を含み、これは、そこから半径方向に外向きに延在して、例えば図2のディスペンサ16内にバルブアセンブリを搭載するための環状搭載フランジ54を含む。バルブボディ30はまた、ボディベース52とバルブシート34との間に延在している第1の実質的に円錐形状の部分56を規定する。見ることができるように、フローアパーチャ36が、フローアパーチャ36の半径方向に内側のエッジが実質的にバルブシート34に隣接するように、第1の実質的に円錐形状の部分56を通って軸方向に延在している。バルブカバー38は、カバーベース40とバルブ部分42との間に延在する第2の実質的に円錐形状の部分58を含み、これはバルブボディ30の第1の実質的に円錐形状の部分56に重畳して、図3に重畳しているラインによって示されているように、それらの間に干渉フィットを形成する。
【0027】
図3に見ることができるように、バルブカバー38の実質的に円錐形状の部分及びバルブ部分58及び42は各々、実質的に円錐形状の部分58からバルブ部分42に向かう方向に軸方向に動くとき、次第に減少する放射状の厚さを規定する。結果として、内部からバルブの外部に向かう方向に軸方向に動くとき、バルブを開けるためには、次第に少ないエネルギーが必要とされる。物質は、バルブオープニング又はシーム44を開けるために十分な圧力(「バルブ開放圧力」)で、(手作業で、機械的に、又は電気機械的にチューブ14を圧搾することによって、あるいはその他の方法でチューブを通って又はバルブの中に物質をポンピングすることによって)フローアパーチャ36を通って物質をポンピングすることによって、バルブを通って射出される。加圧された物質がバルブオープニング又はシーム44に入ると、内部からバルブの外部に向かう方向に軸方向に動くとき、バルブカバーのそれぞれの軸方向セグメントを半径方向に開けるためには、次第に少ないエネルギーが必要とされる。結果として、バルブ自身がポンプとして作用して、物質をノーマリクローズのバルブオープニング44を通過させる。好ましくは、バルブ部分42の実質的に環状のセグメントが、バルブオープニング44を通った物質の射出の間に実質的に渡ってバルブシート34と係合して、バルブオープニング44と周囲雰囲気との間にハーメチックシールを維持する。望まれる場合には、バルブは、内部からバルブの外部に向かう方向に軸方向に動くときにバルブを開けるために次第に少ないエネルギーが必要とされるようにするために(すなわちバルブ開放圧力を減らすために)、その他の方法で構成されることができる。例えば、バルブカバー38及びバルブボディ30は、内部からバルブアセンブリの外部に向かう方向に軸方向に動くとき、それらの間の干渉の減少する度合いを規定し得る。あるいは、バルブシート34は、内端からバルブシートの遠端に向かう方向に(内部端からバルブシートの外部端に向かって)軸方向に動くときに、次第に増加する直径を規定し得る。望まれるならば、バルブアセンブリは、所望の性能特性を達成するために、これらの特徴の一つのみを含み得て、あるいは、これらの特徴の任意の所望の組み合わせを含み得る。
【0028】
そうでなければバルブアセンブリ12は、好ましくは、以下の共通に譲渡された同時係属中の特許出願の教示にしたがって構成され、それらの全体がこの特許開示の一部として参照によってここに援用される。2003年8月13日に出願された「物質を貯蔵及び射出するためのコンテナ及びバルブアセンブリならびに関連した方法」という名称の米国特許出願第10/640,500号、2003年1月27日に出願された「コンテナ及びバルブアセンブリ」という名称の米国特許出願第29/174,939号、2004年9月27日に出願された「物質の計量された量を貯蔵及び射出するための一方向バルブを有する横方向に駆動されたディスペンサ」という名称の米国特許出願第60/613,583号、2003年8月15日に出願された「チューブ及びバルブアセンブリ」という名称の米国特許出願第29/188,310号、2003年10月7日に出願された「コンテナ及びバルブアセンブリ」という名称の米国特許出願第29/191,510号、及び2003年12月10日に出願された「物質を貯蔵及び射出するためのバルブアセンブリ及びチューブキットならびに関連した方法」という名称の米国特許出願第60/528,429号である。
【0029】
そのような教示にしたがうと、バルブシート直径D2、(図3に重畳しているラインによって示されるような)バルブ部分42とバルブシート34との間の干渉の度合い、バルブ部分42の所定の半径方向の厚さ、及びバルブカバー38の材料の所定の弾性率の少なくとも一つが、(1)チューブ14の圧搾時に生成される所定のバルブ開放圧力を規定してチューブからノーマリクローズのバルブオープニング44を通った物質の通過を許容し、且つ、(2)ノーマルクローズ位置でバルブ12をハーメチックシールしてバルブオープニング44を通ってチューブ14の中へのバクテリアの侵入又は汚染を防ぐ、ために選択される。本発明の図示されている実施形態では、バルブシート直径D2、バルブ部分42とバルブシート34との間の干渉の度合い、バルブ部分42の所定の半径方向の厚さ、及びバルブカバー38の材料の所定の弾性率の各々が、(i)チューブ14の圧搾時に生成される所定のバルブ開放圧力を規定してチューブ(又はそれに流体連通して結合された可変容積貯蔵チャンバ)からバルブオープニング44を通った物質の通過を許容し、且つ、(ii)ノーマルクローズ位置でバルブオープニング44をハーメチックシールしてバルブオープニングを通ってチューブの中へのバクテリアの侵入を防ぐ、ために選択される。
【0030】
フローアパーチャ36は、バルブシートに対して環状に延在している。図示された実施形態では、フローアパーチャは、角度的に約30°から約45°の範囲に延在する。しかし、ここの教示に基づいて当業者が認識し得るように、この角度範囲は単なる例示であって、所望のように、又はそうでなければ必要とされるように、変更され得る。加えて、一つ又はそれ以上の付加的なフローアパーチャ36が追加され得て、例えば上記の参照によって援用された共通して譲渡された同時係属特許出願のいずれかに示されているように、アパーチャ36に対して角度的に間隔を隔てられても良い。
【0031】
図3に示されるように、バルブボディ30は、ベース52と円錐形状部分56との接合部に形成された環状凹部60を規定する。バルブカバー38は対応する環状フランジ62を含み、これは半径方向に内側に突出して、バルブボディ30の環状凹部60に受領されて、バルブカバーをバルブボディに固定する。見ることができるように、バルブボディ30は、環状凹部62の軸方向に内側又は正面側にテーパ付き表面64を規定し、環状フランジ62の環状凹部60への動きを容易化する。
【0032】
バルブアセンブリ12はさらに保護カバー又はシールド66を含み、これは、フレキシブルなバルブカバー38の周囲に環状に延在し、バルブカバー38のベースから、バルブの射出先端に隣接するがそこから軸方向に内側に間隔を隔てた点まで軸方向に延在している。図3に示されているように、バルブボディ30は、搭載フランジ54とベースボディ52との接合部に形成された第1の周辺凹部68を規定し、バルブシールド66は第1の対応する環状突起部70を規定し、これが、半径方向に内側向きに突出して、周辺凹部68にスナップフィットしてバルブシールドをバルブボディにロックする。加えて、バルブシールド66は、第1の環状突起部70の軸方向に内側に形成された第2の周辺凹部72を規定し、ボディベース52は第2の対応する環状突起部74を規定し、これが、半径方向に外側向きに突出して、周辺凹部72にスナップフィットしてバルブシールドをバルブボディにさらにロックする。
【0033】
図3にまた示されているように、バルブシールド66はバルブカバー38の第2の円錐形状部分58及びバルブ部分42に対して半径方向に配置されて、それらの間に環状に軸方向に延在するギャップ76を形成する。ギャップ76は、ノーマリクローズのバルブオープニング又はシーム44を通した物質の射出の間に、バルブカバーが軸方向に外向きに自由に拡張又は移動することを可能にする。バルブ部分42の先端78は、バルブシールド66の遠端82に向かって半径方向に外向きにテーパ状になっている環状部分80を規定して、環状ギャップ76の遠端を実質的にブロックするか又はその実体的な部分をブロックして、それによって望まれない物質がその中に蓄積されることを妨げる。
【0034】
フィッティング46は環状の搭載フランジ84を含み、これは対応する搭載凹部86内部に受領されてフィッティングをバルブボディ30に搭載する。図3に示されているように、フィッティングとバルブボディとはその内側環状表面88及び90に干渉を形成して、フィッティングとバルブボディとがお互いに超音波溶接されて、これらの表面の環状係合線においてそれらの間にハーメチックシールを形成することを可能にする。図示されているシアジョイントデザインの一つの効果は、それが比較的高いジョイント強度及びハーメチックシールを全体に渡って確保することである。ここの教示に基づいて当業者によって認識され得るように、フィッティングとバルブボディとは、現時点で既知であるか又は後に知られるようになる数多くの異なる方法のいずれかによってお互いに接続され得る。あるいは、フィッティングとバルブボディとは、バルブボディとフィッティングとをモールドするときに、お互いに一体化して形成され得る。フィッティングをバルブボディとは別個に形成することの一つの効果は、異なるサイズのフィッティング及び/又は異なるタイプのフィッティングがバルブボディに取り付けられ得ることである。図3に示されるように、チューブ接続表面50は従来のとげ付きフィッティング表面であり、フレキシブルチューブ14の内部に摩擦的に係合してフィッティングをチューブに固定し、それらの間にハーメチックシールを形成する。図示されている実施形態では、チューブ14は従来のシリコーンチューブである。しかし、ここの教示に基づいて当業者によって認識され得るように、フィッティング及び/又はチューブは数多くの異なる構成のいずれかの形態を取り得て、及び/又は現時点で既知であるか又は後に知られるようになる数多くの異なる材料のいずれかで形成され得る。
【0035】
図2に示されるように、バルブ及びチューブアセンブリ10はディスペンサ16の内部に搭載され得て、図2に矢印によって示されるように回転可能に駆動される従来の蠕動ポンプ18に接続され得て、チューブ14を圧搾し、それが今度は物質を溜り部24から一方向バルブ12を通って受領コンテナ又はその他のレセプタクル20にポンピングする。
【0036】
図5及び図6において、本発明を具現化する他のバルブアセンブリが、参照番号112によって一般的に示されている。バルブアセンブリ112は、上述のバルブアセンブリ12と実質的に同様であり、それゆえ、数字「1」を先頭に付けた同様の参照番号が、同様の構成要素を示すために使用される。バルブアセンブリ12との比較におけるバルブアセンブリ112の主な相違点は、バルブシート134の射出先端がその中に凹部192を規定し、凹部192とバルブシート134の遠端との間に非常に薄い環状の面取りされたエッジ194を規定することである。見ることができるように、面取りエッジ194の半径方向の幅は、凹部192の軸方向の深さ及びバルブシート134の直径よりも実質的に小さい(両方の場合において、少なくとも約5、及び好ましくは少なくとも約10の大きさだけ)。本発明の一つの実施形態では、エッジ部の半径方向の幅は約5mm〜約25mmの範囲内にある。この構成の一つの利点は、バルブから射出された後に物質が射出先端で収集されることを、薄い環状エッジ194が実質的に妨げることである。好ましくは、バルブ112は、射出先端が下向きに(バルブの軸が垂線に対して実質的に垂直であるか又は鋭角であるかのいずれかで)なるように、実質的に垂直か又は直立した方向に搭載される。環状エッジ194のわずかな表面領域が、表面上に流れるあらゆる流体が、その流体をその表面から下向きに離れるように引張る重力を克服するだけの十分な表面張力を有することを実質的に妨げる。結果として、環状エッジ194は、あらゆる流体又はその他の物質がその上に収集されることを実質的に妨げて、これより清浄な射出先端を維持することを容易にする。
【0037】
図7〜図9にて、本発明を具現化する他のチューブ及びバルブアセンブリが参照番号210によって一般的に示されている。チューブ及びバルブアセンブリ210は、上述のチューブ及びバルブアセンブリ10、110と実質的に同様であり、それゆえ、数字「2」を先頭に付けるか又は先頭に数字「1」の代わりに数字「2」を付けた同様の参照番号が、同様の構成要素を示すために使用される。上述のチューブ及びバルブアセンブリとの比較におけるチューブ及びバルブアセンブリ210の主な相違点は、チューブ214が、溜り部224を形成するフレキシブルパウチと一体的に形成され、フレキシブルパウチ、チューブ及びバルブアセンブリは比較的堅い箱225の内部に搭載され得ることである。一つの実施形態では、チューブ214の入口端226が、熱シール、超音波溶接、クリンピング、又はチューブをパウチ材料に接着的に取り付けることによって、パウチ222のベースの中に形成される。ここでの教示に基づいて当業者によって認識され得るように、チューブはパウチと流体連通して接続され得るか、あるいは現時点で既知か又は後に知られるようになる数多くの異なる方法のいずれかでパウチと一体的に形成され得る。
【0038】
図7に示されるように、ディスペンサハウジング216の内部に搭載されるとき、チューブ214は、当業者に既知のタイプの蠕動ポンプ218に結合され、バルブアセンブリ212は、ディスペンサハウジング216のパネル223に形成された射出オープニング221を通って延在する。見ることができるように、搭載フランジ254はパネル223の内側に置かれて、サムネジのような一つ又はそれ以上の適切なファスナ221を有するクランプ229がバルブ212を所定の位置に開放可能に固定する。制御ユニット233はポンプ218に電気的に結合されてポンプの動作を制御し、それが今度は、パウチ222の溜り部224の内部の食料又は飲料製品のチューブ214、一方向バルブアセンブリ212を通ってカップ又はその他のレセプタクル220内への射出を制御する。ディスペンサは、適切な制御を含み得て、ボタン又はスイッチのように、当業者に既知の全てのタイプの制御ユニット233及びポンプ218をユーザが駆動することを可能にする。
【0039】
一つの実施形態では、パウチ222の材料は酸素/水バリア材料である。そのような材料の例は、承認された食品接触材料層を有するプラスチックラミネートである。一つのそのような実施形態では、その材料は、酸素/水バリア層、及び好ましくは適切な摩耗及び柔軟性を示す外側層を含む熱シール可能フィルムである。適切な外側層の例は、線形又は二軸に向いたナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリスチレンである。酸素/水バリア材料の例は、エチレンビニルアルコール(EVOH)及び酸化シリコンである。例示的な熱シール可能材料は、線形低密度、超線形低密度、高密度、又はメタロセン触媒化されたポリエチレンのようなポリエチレンである。例示的なパウチ材料は、ナイロンコポリマを外側に、EVOH及びメタロセン触媒化されたポリエチレンを内側に含むラミネートであり、ラミネートの層は当業者に既知の方法で一緒に接着されている。当業者によって認識され得るように、チューブがパウチの一体化部分として提供されないときには、良好なパウチ−エッジ/チューブの溶融を確実にするためにアンチブロック添加物は避けられるべきである。
【0040】
チューブ214は好ましくは、例えば蠕動ポンプ218によって圧搾されるか又はそうでなければ変形されることができるが、そのように圧搾又は変形されるときにパンク又は永久的に変形しないような十分に柔らかい材料から形成されている。本発明の一つの実施形態では、その材料はDowAG8180の商品名でダウ・ケミカル社によって販売されているメタロセン触媒化された樹脂のような、共押し出しされたメタロセン触媒化されたポリエチレンである。上記で示されたように、チューブ材料はパウチ材料に熱シールされるか、クリンプされるか、又は接着的に取り付けられ得る。
【0041】
チューブ214の大きさは、そこを通って射出されるべき食品物質又はその他の物質のタイプに適合されることができる。いくつかの実施形態では、チューブの内径は約5mm〜約15mmの範囲内であり、好ましくは約7mm〜約8mmの範囲内である。いくつかのそのような実施形態では、チューブ材料の厚さは約1mm〜約2mmの範囲内であり、一つのそのような実施形態では、厚さは約1.5mmである。チューブ214の長さは、特定の射出システムによって望まれるか又はそうでなければ要求されるように、設定され得る。いくつかの実施形態では、チューブの長さは約15cm〜約25cmの範囲内である。ここでの教示に基づいて当業者によって認識され得るように、パウチ、チューブ及びバルブアセンブリの製造材料は、それぞれの構成要素の機能を実行するために現時点で既知であるか又は後に知られるようになる数多くの異なる材料のいずれかの形態を取り得る。同様に、これらの構成要素の大きさ、及びこれらの構成要素が接続されるか又はそうでなければ形成される方法は、望まれるか又はそうでなければ要求される数多くの異なる大きさ又は配置のいずれかを取り得る。例えば、パウチの材料又はパウチ及びチューブの大きさは米国特許第6,024,252号に開示されているものと同じであり得て、その全体が本開示の一部として参照によってここに明示的に援用される。
【0042】
ディスペンサのハウジング216の設計に依存して、箱225の内部にパウチ222を配置する必要がないこともある。しかし、箱225は、フレキシブルパウチ222を保持及び輸送し、及び/又はパウチ222をディスペンサハウジング216の内部に搭載する従来の機構を提供することができる。本発明の一つの実施形態では、箱216は当業者に既知のタイプのボール紙の箱である。図9に示されるように、箱225は、その側壁を通って延在してチューブ及びバルブアセンブリがそこを通って通過することを可能にするアパーチャ227を規定し得る。あるいは、箱225は、チューブ及びバルブアセンブリへのアクセスのために箱の一部が除去されることを可能にするミシン目付きの又は脆弱な部分を有して提供され得る。ここでの教示に基づいて当業者によって認識され得るように、箱は数多くの異なる材料のいずれかで形成され得て、且つ現時点で既知であるか又は後に知られるようになる数多くの異なる形状及び/又は配置のいずれかを規定し得る。
【0043】
図7〜9に示されているように、パウチ222は好ましくは針で貫通可能で熱的に再シール可能なストッパ235を含み、針又はその他の注入部材でストッパを通して溜り部224を充填し、結果として生じた孔をレーザあるいは他の熱的又は化学的ソースで熱的に再シールする。見ることができるように、ストッパ235は、パウチ222の上部を通って延在しているポート237の内部に搭載されるか又は他の方法で受領される。図9に示されているように、ポート237は、箱225の上壁に形成されたアパーチャを通って延在し得る。望まれるならば、支持リング239が、ポート237のフランジ241と箱225の隣接する壁との間に位置し得る。見ることができるように、支持リング239はポートから横方向に(又は半径方向に外向きに)延在して、ストッパを通した針充填及び再シールの間にポートを支持する。パウチ、チューブ及びバルブアセンブリは好ましくは、例えばガンマ線又は電子ビーム照射のような照射、又は過酸化水素蒸気のような他のタイプの殺菌剤を与えることによって、充填に先立って殺菌される。それから、ハーメチックシールされて殺菌された空のパウチ、チューブ及びバルブアセンブリは、無菌状態で、その中に含まれるべき液体食料、飲料、又はその他の物質で充填される。この充填方法及び構造の一つの利点は、これがパウチ内の物質の改善された貯蔵寿命を提供し、且つパウチの貯蔵及び使用の間に冷蔵されないことを可能にする(すなわち、パウチはパウチからの射出される最初の分量から最後の分量まで、非冷蔵状態のままであっても良い)ことである。
【0044】
望まれるならば、且つ図7に破線で典型的に描かれているように、いたずら防止(タンパープローフ)カバー243が、カバー243にダメージを与えることなくストッパを除去したり又はその他の方法でストッパにいたずらをしたりすることを防ぐために、ストッパ235を通じた針充填及び熱的な再シールの後に、ポートのフランジ241に固定され得る。ストッパ235は、当業者には既知の方法で、ポート237と共に流体が漏れない周辺シールを形成する。加えて、カバー243は、ストッパと周囲雰囲気との間に流体の漏れないシールを形成し得て、それがストッパと周囲雰囲気との間に付加的な湿気及び/又は蒸気送達バリアを提供する。カバー243は、スナップフィット接続、超音波溶接、接着、又はその他のものを含む現時点で既知の又は後に知られるようになる数多くの異なる方法のいずれかで、ポートに接続され得る。
【0045】
図9に示されているように、代替的な構成では、ストッパ235は、ポート237にスナップフィットされてストッパをポートに動かないように固定するカバー245によって、ポート237内に保持され得る。カバー245は内側フランジ247を含み、これがストッパ235の周辺フランジ249と係合して、ストッパをポートに動かないように固定する。内側フランジ247は中央アパーチャ251を規定して、その中に、ストッパの針貫通可能で熱的再シール可能な部分を規定するストッパ235の中央凸部253を受領する。カバー245はさらに、内側フランジ247の下でお互いに角度的に間隔を隔てられた複数のスナップフランジ255を規定する。各スナップフランジ255はテーパ付きの断面構造を規定して、カバー245がポート239のフランジ237の上方にスライド的に搭載され、ポートのフランジ237の下側と係合したスナップフィットを形成して、カバーがポートから除去されることを妨げる。好ましくは、所定の位置にスナップされると、内側フランジ247は、ストッパ235の弾性フランジ249に実質的に所定の圧縮プレ負荷を印加して、それによってカバー、ストッパ、及びポートの間に流体を漏らさないシールを形成する。加えて、ストッパの内周エッジ257は、ここでの教示に基づいて当業者には既知の方法で、パウチの貯蔵寿命及び使用の間を通じてポート237の内側表面に係合して、それらの間に流体を漏らさないシールを形成する。カバー245はカバーディスク259を含み、これが、内側フランジ247の上側でカバー内部に形成された周辺凹部261内に受領される。カバーディスク259は環状突起263を規定し、カバーディスクは環状凹部265を規定してカバーの環状突起をその中に受領し、それによってカバーディスクをそこに動かないように固定する。カバーディスク259は、ストッパ253の領域を針で貫通し熱的に再シールした後に、カバーに動かないように固定され、それによってストッパへのアクセスを妨げて、ストッパを通った湿気、蒸気、又はガスの送達に対する付加的なバリアを提供する。
【0046】
図10〜13には、本発明を具現化したほかのアセンブリが、参照番号310によって一般的に示されている。アセンブリ310は多くの点で図7〜9を参照して上述したアセンブリ210と同様であり、それゆえに、数字「2」の代わりに数字「3」が先頭になった参照番号が同様の構成要素を示すために使用される。図10に示されているように、一方向バルブアセンブリ312は、可変容積貯蔵チャンバ324を規定するパウチ322(図14)から実質的に計量された量の流体をバルブを通って射出するために、手作業で作動可能なドーム型のアクチュエータ315を含む。バルブアセンブリ312は一体型剛性チューブ314を含み、これはその上流端に搭載フランジ317を含んで、中にフレキシブルパウチ322(図14)を含む比較的硬い箱325にチューブ及びバルブアセンブリを搭載する。箱325及びパウチ322は、先の述べた箱及びパウチと同じか又は実質的に同様であり得て、あるいは、数多くの異なる材料のいずれかで形成され得て、及び/又は、現時点で既知であるか又は後に知られるようになる数多くの異なる形状及び/又は構成のいずれかを取り得る。
【0047】
ドーム型のアクチュエータ315は弾性材料から形成されており、これはフレキシブルで、アクチュエータを動作するために手作業で作動されて内側に押されることができ、それによって可変容積貯蔵チャンバ324から一方向バルブ312を通って流体をポンピングする。図11に示されているように、一方向バルブ312は、アクチュエータ315から内側に延在しているフラップ317と、射出されるべき流体の各分量又は個別の部分を可変容積貯蔵チャンバ324からその中に受領するか又は提供するための圧縮チャンバ332と、比較的硬いバルブシート334と、バルブシート334に隣接するバルブボディ330を通って延在して圧縮チャンバ332と流体連通して結合した少なくとも一つのフローアパーチャ336とを含む。一方向バルブアセンブリ312はさらに、弾性材料で形成され且つバルブボディ330の上に搭載されてそれに対する軸方向の動きに対して動かないように固定されたバルブカバー338と、バルブシート334に重畳したバルブ部342とを含む。バルブ部342及びバルブボディ330は、それらの間に干渉フィットを形成する。見ることができるように、バルブ部342及びバルブシート334は、それらの間にノーマリクローズの軸方向に延在したバルブオープニング又はシーム344を規定する。バルブ部342は、示されるように、バルブ部342がバルブシート334に係合したノーマリクローズ位置と、少なくともバルブ部342のあるセグメントがバルブシート334から半径方向に間隔を隔てられてバルブオープニング344をフローアパーチャ336に流体連通して接続し、それによって圧縮チャンバ332からフローアパーチャ336へのバルブシーム344を通った流体の通過を可能にする開位置(図示されず)との間で、半径方向に移動可能である。
【0048】
一方向バルブ312はまた、チューブ314を通って延在して可変容積貯蔵チャンバ324(図12)と流体連通して結合している入口通路348も含んでいる。一方向バルブ312は、圧縮チャンバ又はバルブから汚染物が入り込むことを妨げるように、可変容積貯蔵チャンバ324と直接的に接続されて、それからパウチ322に溶接又はその他の方法でシールされても良い。あるいは、内側通路348は、例えば図2に示されたタイプのフレキシブルチューブに結合されることができて、フレキシブルチューブはそれからバルブ312を貯蔵チャンバ324に接続する。見ることができるように、そのノーマリクローズ位置では、フラップ317は圧縮チャンバ332を入口通路348及び貯蔵チャンバ324から分離する。これより、ドーム型アクチュエータ315の下向きストロークの間、図11に矢印によって示されているように、フラップ317は圧縮チャンバ332内の流体が後ろ向きに入口アパーチャ348及び可変容積貯蔵チャンバ324に戻ることを防ぎ、これにより手作業で押し下げられたアクチュエータが圧縮チャンバ内の流体を十分に圧縮して、バルブオープン圧力を克服してバルブを通って射出されることを可能にする。それから、ドーム型アクチュエータ315の上向き又は戻りストロークの間に、圧縮チャンバ内に生成される吸引力又は真空が、図11に矢印によって示されているように、フラップ317を入口アパーチャから離れるように偏向させて、それによって圧縮チャンバ332を入口通路348と流体連通して配置させて、流体の次の分量が圧縮チャンバ内に流れ込むことを可能にする。
【0049】
バルブアセンブリ312は、上記で参照によって援用された共通して譲渡された同時係属出願の教示にしたがって、その他の方法で構成されても良い。そのような教示に従うと、バルブシートの直径D2(図11に示されるように、バルブシートは、バルブシートの上流から下流の端に向かって動くときに次第に減少する直径を規定する)、バルブ部342とバルブシート334との間の干渉の度合い、バルブ部342の所定の半径方向厚さ、及びバルブカバー338の所定の弾性係数のうちの少なくとも一つが、(1)ドーム型アクチュエータ315を押し下げたときに生成される所定のバルブ開放圧力を規定して圧縮チャンバ332からノーマリクローズのバルブオープニング344を通った流体の通過を許容し、且つ、(2)ノーマルクローズ位置でバルブ312をハーメチックシールしてバルブオープニング344を通って通路348の中へのバクテリア又はその他の汚染物質の侵入を防ぐ、ために選択される。本発明の図示されている実施形態では、バルブシート直径D2、バルブ部分342とバルブシート334との間の干渉の度合い、バルブ部分342の所定の半径方向の厚さ、及びバルブカバー338の材料の所定の弾性率の各々が、(i)アクチュエータ315の押し下げ時に生成される所定のバルブ開放圧力を規定して溜り部324からチャンバ332へ及びバルブオープニング344を通った実質的に所定の容積の流体の物質の通過を許容し、且つ、(2)ノーマルクローズ位置でバルブオープニング344をハーメチックシールしてバルブオープニングを通ったバクテリア又はその他の汚染物質の侵入を防ぐ、ために選択される。
【0050】
バルブアセンブリ312はさらに保護カバー又はシールド366(図10には図示されていない)を含み、これは、フレキシブルバルブカバー338の周囲を環状に延在して、バルブカバー338のベースからバルブの射出先端に隣接するがそこから軸方向に内側に隔てられた点まで、軸方向に延在する。シールド366はバルブボディ330に搭載されて、ドーム型アクチュエータ315の対応する周辺フランジ369に圧縮的に係合してドーム型アクチュエータをバルブボディに動かないように固定する周辺フランジ367を含み、且つバルブカバーのカバーベース340に圧縮的に係合してバルブカバーをバルブボディに動かないように固定する下方環状フランジ371を含む。
【0051】
一方向バルブアセンブリ312は、以下のように動作する。ドーム型アクチュエータ315は、手作業の作動のように下方に押されて、圧縮チャンバ332内に位置する実質的に所定の容積の流体を圧縮し、且つそれから変位させる。結果として得られる圧縮チャンバ332内の流体圧力が、フラップ317を入口通路を取り囲むバルブボディの壁に対してそれ自身をシールさせ、それによって入口通路と圧縮チャンバとの間の流体連通を妨げる。望まれるならば、フラップ317及び/又は入口通路348を取り囲む壁は、フラップと壁との間のシールを生成することを手助けするように角度が付けられていてもよい。実質的に所定の容積の流体がそれから、圧縮チャンバ332からフローアパーチャ336を通って、バルブシート334内に、且つバルブオープニング344を通って外に動かされる。アクチュエータ315が下方に押されると、チャンバ332は空にされるか又は実質的に空にされる。ユーザがアクチュエータ315を開放すると、真空がチャンバ332内に生成されて、フラップは、図11に矢印によって示されるように通路348から離れるように外向きにスイングして、これが、流体が溜り部324から圧縮チャンバ332内に流れることを可能にする。
【0052】
望まれるならば、且つ図13に典型的に示されているように、バルブボディ330はアーム319を含み得て、これはフラップ317の下流に且つ隣接して、フラップがノーマリクローズ位置にあるときにアームとフラップとの間にギャップ321を規定するために十分な距離を隔てて位置されている。アーム319は、フラップのさらに下方への動きを妨げるストップとして作用して、それによってフラップが位置を外れてスイングすることを妨げる。示されるように、アーム319はそれ自身を通る一つ又はそれ以上のフローアパーチャを規定してもよく、フラップが開位置にあるときに流体が自由に流れることを許容する。図12、図13、及び図14に示されるように、バルブ及びチューブアセンブリはさらに、チューブ314から半径方向に外向きに間隔を隔てられたチューブカバー又はシェル321を含んでもよく、チューブをカバーし、且つ所望であればバルブ及びチューブアセンブリを箱325(図10)に対して支持する。
【0053】
ここでの教示にしたがって当業者によって認識されるように、アクチュエータ315及び圧縮チャンバ332は、数多くの異なる形状及び/又は構成のいずれかを取ってもよく、及び/又はこれらの構成要素の機能を実行するために現時点で既知の又は後に知られるようになる数多くの異なる材料のいずれかで形成されても良い。例えば、圧縮チャンバ332は、アクチュエータの下向きストロークにおいて、ドーム型アクチュエータの下流と圧縮チャンバとの間の係合を容易化するカンチレバー形状を規定し得る。同様に、アクチュエータの下側は、対応した形状を有する圧縮チャンバ内部にスライド可能に受領される、円筒状突起のような、より伝統的なピストン形状を形成しても良い。加えて、アクチュエータはレバー又はその他の手作業で作動可能の操作子を含み得て、アクチュエータを押し下げて、それから計量された量の又は実質的に計量された量の流体を可変容積貯蔵チャンバから一方向バルブを通って射出する。
【0054】
図15に示される代替的な実施形態では、可変容積貯蔵チャンバ324は、図7〜図14を参照して上述したように箱内に搭載されたフレキシブルパウチによって規定されず、代わりに、比較的な硬いチューブ状ボディ322によって規定される。プランジャ325がチューブ状ボディ322の内部にスライド的に搭載されて、プランジャの周辺表面とチューブ状ボディの内壁との間に流体を漏らさないシールを形成する。見ることができるように、可変容積貯蔵チャンバ324は、プランジャ325とバルブアセンブリ312への入口通路348との間に形成される。チューブ状ボディ322は端キャップ367を含み、これがその中に流体フローアパーチャ369を規定して、空気がそこを通って自由に流れることを可能にして、それによって、可変容積貯蔵チャンバ324から流体を射出するときにプランジャ325がチューブ状ボディ322の内部を内向きにスライドすることを可能にする。この実施形態では、ドーム状アクチュエータ315の上向き又は戻りストロークにて圧縮チャンバ332内部に生成される真空が可変容積貯蔵チャンバ324から流体を引き出し、今度はプランジャ325を入口通路348に向かって内向きに動かし、貯蔵チャンバの容積を対応するように調節して流体の射出を補償する。
【0055】
シールされた空のパウチ、チューブ及びバルブアセンブリを殺菌し、ストッパをパウチ又はその他のコンテナに組み立て、及び/又は殺菌されたパウチ、チューブ及びバルブアセンブリを針貫通可能でレーザ再シール可能なストッパを通って無菌で針充填するための装置及び方法は、以下の共通に譲渡された特許及び特許出願に開示された装置及び方法のいずれかの形態を取り得て、それらは本開示の一部としてここに明示的に参照によって援用される。2004年1月28日付けで出願された「熱シール可能キャップを有する医療用バイアルならびにそのバイアルを充填するための装置及び方法」という名称の米国特許出願第10/766,172号であって、これは2003年10月27日付けで出願された同様の名称の米国特許出願第10/694,364号の部分継続出願であり、それは2003年3月21日付けで出願された同様の名称の同時係属米国特許出願第10/393,966号の継続出願であり、それは2001年2月12日付けで出願された同様の名称の米国特許出願第09/781,846号、現在の2003年8月12日付けで発行された米国特許第6,604,561号の分割出願であり、それが今度は2000年2月11日付けで出願された同様の名称の米国仮出願第60/182,139号の優先権を主張している。及び2003年1月28日付けで出願された米国仮出願第60/443,526号。及び2003年6月30日付けで出願された同様の名称の米国仮出願第60/484,204号。2003年9月3日付けで出願された「シールされたコンテナならびにそれを製造及び充填する方法」という名称の米国特許出願第10/655,455号であって、それが今度は2002年9月3日付けで出願された同様の名称の米国仮出願第60/408,068号の優先権を主張している。2004年3月8日付けで出願された「ストッパつきのコンテナをモールド且つ組み立てるための装置及び方法」という名称の米国仮特許出願第60/551,565号。2003年6月19日付けで出願された「電子ビームチャンバの内部に針充填ステーションを有する殺菌充填装置」という名称の米国特許出願第10/600,525号であって、それが今度は2002年6月19日付けで出願された同様の名称の米国仮出願第60/390,212号の優先権を主張している。2004年11月5日付けで出願された「針充填及びレーザシールステーション」という名称の米国特許出願第10/983,178号であって、それが今度は2003年11月7日付けで出願された同様の名称の米国仮出願第60/518,267号及び2003年11月10日付けで出願された同様の名称の米国仮出願第60/518,685号の優先権を主張している。2004年3月5日付けで出願された「針充填及びレーザ再シールのための装置」という名称の米国仮特許出願第60/550,805号。及び1995年4月11日付けで出願された「シールされたレセプタクルを無菌条件下で充填するプロセス」という名称の米国特許出願第08/424,932号であって、現在は1997年6月24日付けで発行された米国特許第5,641,004号となっている。
【0056】
本発明の現時点で好適な実施形態において、各々の再シール可能なストッパは、針で貫通可能な領域を規定する熱可塑性材料で形成され、この領域は、針で貫通可能でそこを通る針アパーチャを形成し、且つ熱で再シール可能で、所定の波長及びパワーのレーザ照射をそこに印加することによって針アパーチャをハーメチックシールする。各々のストッパは、(i)その軸方向に所定の壁厚さ、(ii)所定の波長でのレーザ照射を実質的に吸収し且つその所定の壁厚を通る照射の通過を実質的に妨げる所定の色及び不透明度、及び(iii) 所定の波長及びパワーでのレーザ照射に、その針貫通領域を所定の時間期間で且つ針貫通領域及び/又はキャップのカバー部を実質的に焦がすことなく(すなわち、その材料の分子構造又は化学的特性に不可逆変化を起こすことなく)ハーメチックシールさせる所定の色及び不透明度、を規定する熱可塑性ボディを含む。いくつかの実施形態では、所定の時間期間は約2秒であり、好ましくは約1.5秒以下であり、最も好ましくは約1秒以下である。これらの実施形態のいくつかでは、レーザ照射の所定の波長は約980nmであり、各レーザの所定のパワーは好ましくは約30ワットより小さく、好ましくは約10ワット以下であり、又は約8〜約10ワットの範囲内である。また、これらの実施形態のいくつかでは、材料の所定の色はグレーであり、所定の不透明度は、約0.3重量%〜約0.6重量%の範囲の量でストッパ材料に添加されたダークグレー着色料(又は顔料)によって規定される。
【0057】
加えて、望まれるならば、当業者には既知のタイプの潤滑剤が、針で熱可塑性部分の針貫通領域を貫通する際に粒子の形成を妨げるか又はそうでなければ低減するために、上述の熱可塑性化合物の各々の内部に添加されるか又は含まれても良い。ある実施形態では、潤滑剤は鉱物油であり、針又はその他の充填部材で上記を貫通する際に粒子の形成を妨げるか又は実質的に妨げるのに十分な量のスチレンブロックコポリマ又はその他の熱可塑性化合物に添加される。他の実施形態では、潤滑剤は、ダウ・ケミカル社によって「360医療流体、350CST」として販売されている液体シリコーンのようなシリコーン、あるいは針又はその他の充填部材で上記を貫通する際に粒子の形成を妨げるか又は実質的に妨げるのに十分な量だけスチレンブロックコポリマ又はその他の熱可塑性化合物に添加されるシリコーンオイルである。一つのそのような実施形態では、シリコーンオイルは約0.4重量%〜約1重量%の範囲内の量、好ましくは約0.4重量%〜約0.6重量%の範囲内の量、最も好ましくは約0.51重量%〜約0.5重量%の範囲内の量で含まれる。
【0058】
上述のように、ストッパを貫通する針の構成、針/ストッパ界面で生成される摩擦力、及び/又はストッパを通る針のストロークはまた、針でストッパを貫通する際に粒子の形成を低減するか又は実質的に妨げるように制御されることができる。
【0059】
また、現時点で好適な実施形態にしたがって、針貫通可能及びレーザ再シール可能ストッパは、(i)約80重量%〜約97重量%の範囲内(例えば上述のように95重量%)の上述のスチレンブロックコポリマのようなスチレンブロックコポリマ、(ii) 約3重量%〜約20重量%の範囲内(例えば上述のように約5重量%)のエチレンアルファオレフィン、ポリオレフィン、又は上述のオレフィンのいずれかのようなオレフィン、(iii)レーザエネルギーを吸収し、その照射を熱に変換し、ストッパ材料を、好ましくは針穴の深さの少なくとも約1/3〜約1/2に等しい深さまで、約3秒より短い、より好ましくは約1〜1/2秒より短い、且つ最も好ましくは約1/2秒より短い時間期間内で溶かすために十分な量だけ添加された顔料又は着色剤、及び(iv)ストッパの針貫通の間に針/ストッパ界面での摩擦力を実質的に低減し、それが今度は粒子の形成を実質的に妨げるのに十分な量だけ添加された上述のような鉱物油、液体シリコーン、又はシリコーンオイルのような潤滑剤、を備えている。
【0060】
本発明の一つの実施形態では、顔料は、ドイツ、ルードヴィッヒシャーフェンのBASFアクティーエンゲゼルシャフトによってLumogen(商標)IR788という商品名で販売されている。LumogenIR製品は、約800nm近傍の波長を有する半導体レーザからの照射の吸収用に設計された高透過性選択的近赤外吸収体である。この実施形態では、Lumogen顔料は、照射を熱に変換し、ストッパ材料を、好ましくは針穴の深さの少なくとも約1/3〜約1/2に等しい深さまで、約3秒より短い、より好ましくは約1〜1/2秒より短い、且つ最も好ましくは約1/2秒より短い時間期間内で溶かすために十分な量だけ、エラストマブレンドに添加されている。LumogenIR788顔料は約788nmで非常に吸収体であり、したがってこの実施形態に関連して、レーザは好ましくは約788nm(又は約800nm)で照射を伝達する。LumogenIR788顔料の一つの効果は、時間期間内で且つ必要とされるか又はそうでなければ望まれる再シール深さでレーザ再シールを達成するように、この顔料の非常に少量がエラストマブレンドに添加されることができ、それゆえに望まれるならば、針貫通可能及びレーザ再シール可能ストッパは透明であるか又は実質的に透明であっても良い。これは、顕著に審美的な効果である。本発明の一つの実施形態では、LumogenIR788顔料は、約150ppmより少ない濃度で、好ましくは約10ppm〜約100ppmの範囲で、且つ最も好ましくは約20ppm〜約80ppmの範囲で、エラストマブレンドに添加される。この実施形態では、800nmレーザのパワーレベルは、好ましくは約30ワットよりも少なく、又は約8ワット〜約18ワットの範囲内である。
【0061】
また、現時点で好適な実施形態では、上述のパラメータの一つ又はそれ以上を制御して粒子の形成を低減及び/又は除去すること(すなわち、熱可塑性化合物にシリコーンオイル又はその他の潤滑剤を含んで、針の構成、針/ストッパ界面での摩擦の度合い、及び/又はストッパを通した針のストロークを制御すること)に加えて、再シール可能ストッパの熱可塑性成分の差動伸張が選択されて、粒子の形成を低減及び/又は除去する。
【0062】
これより、そのような実施形態によれば、針貫通可能及びレーザ再シール可能ストッパは、(i)約80重量%〜約97重量%の範囲内で第1の伸びを規定する第1の熱可塑性材料、(ii) 約3重量%〜約20重量%の範囲内で第1の材料の伸びよりも少ない第2の伸びを規定する第2の熱可塑性材料、(iii)レーザエネルギーを吸収し、その照射を熱に変換し、ストッパ材料を、好ましくは針穴の深さの少なくとも約1/3〜約1/2に等しい深さまで、約2秒より短い、より好ましくは約1.5秒より短い、且つ最も好ましくは約1秒より短い時間期間内で溶かすために十分な量だけ添加された顔料又は着色剤、及び(iv)ストッパの針貫通の間に針/ストッパ界面での摩擦力を実質的に低減し、それが今度は粒子の形成を実質的に妨げるのに十分な量だけ添加された上述のような鉱物油、液体シリコーン、又はシリコーンオイルのような潤滑剤、を備えている。
【0063】
さらなる局面によると、第1の材料は、第2の材料よりも低い融点(又はVicat軟化温度)を規定する。実施形態のいくつかでは、第1の材料はスチレンブロックコポリマであり、第2の材料は様々なエチレンアルファオレフィン又はポリオレフィンのいずれかのようなオレフィンである。また、現時点で好適な実施形態によれば、第1の材料は、10ポンド重で少なくとも約75%の伸び(すなわち10ポンド重の印加時に約75%だけ長さが増える)、好ましくは少なくとも約85%、最も好ましくは少なくとも約90%の伸びを規定し、第2の材料は、10ポンド重で少なくとも約5%の伸び、好ましくは少なくとも約10%、最も好ましくは少なくとも約15%の伸び、又は約15%〜約25%の範囲内の伸びを規定する。
【0064】
図16〜図18で、本発明を具現化する他のアセンブリが、一般的に参照番号410によって示されている。アセンブリ410は、多くの点で図7〜図15を参照して上記で述べたアセンブリ210及び310と同様であり、それゆえに、数字「2」又は「3」の代わりに数字「4」が先頭になった参照番号が同様の構成要素を示すために使用される。可変容積貯蔵チャンバ424は、比較的硬い箱又は他の適切な形状のコンテナ425内部に受領されるフレキシブルパウチ422によって規定される。入口通路448を規定するチューブ414は、可変容積貯蔵チャンバ424と圧縮チャンバ432との間に流体連通して結合されている。弾性の実質的にドーム形状のポンプ又はアクチュエータ415が、その内側で圧縮チャンババルブ部材417を規定して、これが、バルブ部材の自由端に向かって内側にテーパが付いたテーパ状断面形状を形成する。ドーム型アクチュエータ415の下向きストロークでは、図16に矢印によって示されるように、圧縮チャンババルブ部材417の自由端はチューブ415の入口通路448の内部に受領されて、それによって、追加の流体が貯蔵チャンバ424から圧縮チャンバ432内に流れ込むことを妨げ、それが今度は、ドーム型アクチュエータ415の更なる手作業の圧縮で圧縮チャンバ432の内部の流体を十分に圧縮して、バルブ開放圧力を克服して一方向バルブ412を通って実質的に所定の量の流体を射出する。ドーム型アクチュエータ415の戻り又は上向きストロークでは、バルブ部材417の自由端が上向きにチューブ414の入口通路448の外へ引っ張られて、それが今度は、圧縮チャンバ432を可変容積貯蔵チャンバ424と流体連通する位置に配置して、それによって流体が貯蔵チャンバ424から圧縮チャンバ432内に流れることを可能にする。パウチ422は十分にフレキシブルで、ドーム型アクチュエータ415の戻りストロークにおいて貯蔵チャンバ424から圧縮チャンバ432に流れる流体の量に対応する量だけ、内部容積を低減させる。好ましくは、ドーム型アクチュエータ415は、その下向きストロークにて内側に押し下げられたときに十分なばね力を保持して、手作業で開放されたときに図16に典型的に示されるように自分自身を上向きに引っ張って準備位置に戻るように構成されている。
【0065】
一方向バルブアセンブリ412は、軸方向に延在するバルブシート434を規定するバルブボディ430と、バルブボディ430の内部に形成されて圧縮チャンバ432とバルブシート434との間に流体連通して延在する細長いフローアパーチャ436とを含む。一方向バルブアセンブリ412はさらに、弾性材料で形成されてドーム型アクチュエータ415と一体化したバルブカバー438を含む。バルブカバー438は、バルブボディ430の上に搭載されてそれに対する動きに対して比較的硬いスナップリング466のフランジ467によって動かないように固定されたカバーベース440と、バルブシート434の上に重なるバルブ部442とを含む。図18に示されるように、バルブ部442は、アセンブリの長軸「X」に垂直な平面内で見たときにアーチ状の形状をしており、図16に典型的に示されているように、長軸Xの平面内で見ると、バルブ部442は、バルブの内部から外部に向かう方向に(又はベースからバルブの射出先端に向かって)動くときに内側にテーパを有する実質的にテーパ状の断面形状を規定する。バルブ部442は、バルブの内部から外部に向かう方向に(又はベースからバルブの射出先端に向かって)動くときに次第に薄くなる所定の半径方向の厚さを規定する。図16に示されるように、バルブカバー442の内側表面は、ベースからバルブカバーの射出先端に向かう方向に動くときに大きさが次第に増加する第1の可変半径R1によって規定され、バルブシート434の外側表面は、ベースからバルブシートの射出先端に向かう方向に動くときに同様に大きさが次第に増加する第2の可変半径R2によって規定される。上述の一方向バルブと同様に、バルブカバー及びバルブシートの各々の係合したセグメントに対して、R2はR1より大きくて、それによってバルブカバーとバルブシートとの間に干渉フィットを形成する。したがって、上述の一方向バルブによってのように、フレキシブルバルブ部442とバルブシート434とは協働して、それらの間にノーマリクローズの軸方向に延在しているバルブオープニング又はシーム444を規定する。また、上述の一方向バルブと同様に、バルブ部442は、図16に示されるように、バルブ部442がバルブシート434に係合しているノーマリクローズ位置と、少なくともバルブ部442のあるセグメントがバルブシート434から半径方向に間隔を隔てられてバルブオープニング444をフローアパーチャ436に流体連通して接続し、それによってフローアパーチャ436からバルブオープニング444を通る流体の通過を可能にする開位置(図示されず)との間で、半径方向に移動可能である。典型的に図18に示されるように、バルブ442は、アセンブリの長軸Xに垂直な平面で見ると実質的に半円形である。図16に示されるように、バルブシート434は、形状及び大きさに関してバルブ部442に対応して、それによってノーマリクローズの軸方向に延在するバルブオープニング又はシーム444をそれらの間に形成する。ここでの教示に基づいて当業者によって認識され得るように、形状又はバルブシート及びバルブ部は、各々のそのような構成要素のアーチ状の大きさを含んで、望まれるように又はアセンブリ及び所望の性能特性のアプリケーションによってそうでないように示されるように、ここで示されているものから変わってもよい。図17に示されるように、スナップリング466は対向スナップフランジ469を含み、これはバルブシート434の対応する横方向部分と係合し、スナップリングをバルブシートに動かないように固定して、これが今度はバルブカバー及びバルブ部をそれらの間に固定して保持する。
【0066】
図16に示されるように、チューブ414は、その一端で圧縮チャンバ432のベース壁471と一体的に形成され、他の端ではパウチ422に動かないように固定されたフランジ473と一体的に形成される。圧縮チャンバ432のベース壁471はコンテナ425のアパーチャ475内部に受領され、コンテナの環状凹部479内にシーリング的に係合する周辺フランジ477を含む。スナップリング466は周辺スナップリング481を規定し、これがコンテナ425の周辺フランジ483の上側に係合して、スナップリングとコンテナフランジとの間で周辺フランジ469及びカバーベース440を実質的に所定の圧縮プレ負荷で圧縮し、アセンブリの貯蔵寿命及び使用の間を通じて漏れを妨げて、それによってアセンブリされた一体化ドーム型アクチュエータ及びバルブカバー、チューブ及びパウチアセンブリとコンテナとを一緒に動かないように固定する。
【0067】
アセンブリ410の動作において、ユーザは、手作業でドーム型アクチュエータ415を例えば一つ又はそれ以上の手の指又は手のひらで作動してドーム型アクチュエータを下向きに押し下げることによって、実質的に所定の量の流体を一方向バルブ412を通して射出する。アクチュエータの下向き又は内側ストロークでは、圧縮チャンババルブ部材417の自由端がチューブ414の出口アパーチャ448の内部に受領されて、それによって圧縮チャンバ432と貯蔵チャンバ424との間の流体の流れをブロックする。それから、ドーム型アクチュエータ415がさらに押し下げられると、圧縮チャンバ432の内部の流体は十分に圧縮されて、一方向バルブ412のバルブ開放圧力を超えて、これが今度はバルブを開けて、圧縮チャンバの内部の流体の実質的に全てをバルブを通って射出する。ユーザはそれから、彼又は彼女の手をドーム型アクチュエータ415から取り除いて、弾性ドーム型アクチュエータの内部に本質的に存在するばね力がアクチュエータを駆動して、図16に典型的に示されているように、そのオリジナルの形状又は準備位置に戻す。ドーム型アクチュエータ415がその準備位置に戻ると、圧縮チャンババルブ部材417の自由端が入口通路448から取り除かれて、それが今度は、ドーム型アクチュエータの上向きストロークにおいて圧縮チャンバ内部に生成される真空又は吸引のために、流体が貯蔵チャンバから圧縮チャンバ内へ引き込まれることを可能にする。ドーム型アクチュエータ415がそのオリジナル位置に戻ると、圧縮チャンバ432は流体で充填されて、アセンブリは他の所定の容積の流体を射出する準備ができる。図示されていないが、箱425が少なくとも一つの排気口を規定してもよく、これが、空気がパウチ422と箱425と間の空間を流れることを可能にし、パウチがそこからの射出に際して内側に折り曲げられることを容易にする。
【0068】
ここでの教示にしたがって当業者によって認識され得るように、パウチ又はドーム型アクチュエータは、上述のように可変容積貯蔵チャンバを針で充填して、且つ結果として生じる針孔をレーザで再シールするための針貫通可能でレーザ再シール可能なストッパ又はその他の部分を含み得る。パウチ422及び箱425は、上述のパウチ及び箱とそれぞれ同じ材料で形成されてもよく、あるいは、現時点で既知であるか又は後に知られるようになる数多くの他の材料のいずれかによって形成されても良い。例えば、箱425は、ブローモールド又は熱成形することによるようなプラスチックで形成されても良い。加えて、一方向バルブ412は、他の実施形態に関して上述された一方向バルブのいずれかと同じか又はより同様である構成を規定し得る。
【0069】
本発明の一つの利点は、同じ製品が、冷蔵されていてもいなくても、パウチの貯蔵寿命及び使用の間を通して、パウチ内に安定貯蔵して保持され得ることである。したがって、本発明は、パッケージを開封すると保存が一般的に難しいもののような非酸製品を含む飲む準備ができた製品を貯蔵且つ射出するために特に適しており、これは、ワイン、ミルク含有飲料、ココアベースの飲料、麦芽ベースの飲料、紅茶、コーヒー、コーヒー濃縮液、お茶の濃縮液、飲料又は食料製品を作製するための他の濃縮液、ソース、チーズ及びミルクのようなもの、又は肉ベースのソース、肉汁、スープ、及び栄養ドリンクサプリメント、食事代用品、乳児用調合乳、ミルク、グローンアップミルクなどを含むが、これらに制約されるものではない。したがって、本発明の現時点で好適な実施形態の顕著な利点は、上述の及び数多くの他の製品が周囲温度で分配されて貯蔵されることを可能にし、且つ製品が、パウチからの製品の射出後であっても、冷蔵されていてもいなくても、安定貯蔵のままで保たれることを可能にすることである。しかし、ある製品に対しては、よりよい味を提供するために、製品を所望の又は通常の温度で提供するために、又は現時点で既知のあるいは後に知られるようになる数多くの理由のいずれかのために、製品を冷蔵庫に入れることが望ましいことがある。
【0070】
ここでの教示にしたがって当業者によって認識され得るように、数多くの変化及び改変が、請求項に規定される発明の精神から逸脱することなく、本発明の上述の及びその他の実施形態に対してなされ得る。例えば、装置の構成要素は、各々のそのような構成要素の機能(単数又は複数)を実行するために現時点で既知であるか又は後に知られるようになる数多くの異なる材料のいずれかで形成されても良い。同様に、装置の構成要素は数多くの異なる形状及び/又は構成のいずれかを取り得て、付加的な構成要素が追加され得て、構成要素は組み合わせされ得て、且つ一つ又はそれ以上の構成要素又は特徴が取り除かれ得る。
【0071】
加えて、装置は、数多くの異なるアプリケーションのいずれかのために数多くの異なるタイプの流体又はその他の物質を射出するために使用され得て、これは例えば、栄養、食品、飲料、病院、及び薬剤のアプリケーションを含む。例えば、このディスペンサは、2002年12月24日付けで出願された「所定の場所でクリーンな自動食品又は飲料ディスペンサ」という名称の米国特許出願第10/328,826号(発行番号No.US2004/0118291A1)、又は2004年4月28日付けで出願された「所定の場所でクリーンな自動食品又は飲料ディスペンサ」という名称の米国特許出願第10/833,110号(発行番号No.US2004/0194811A1)に開示されたタイプの自動食品又は飲料ディスペンサの形態を取り得て、これらの各々は、本開示の一部として参照によってここに明示的に援用される。この例示的なアプリケーションでは、ここに開示されたチューブ及び一方向バルブアセンブリが、溜り部とマニホールドとの間に結合されたチューブ及びピンチバルブを置き換える。あるいは、ここに開示された一方向バルブ、チューブ及びパウチアセンブリは、そのような特許出願に開示された各々のチューブ及びピンチバルブならびに関連した溜り部を置き換える。本願の顕著な効果は、一方向バルブが、ミルクベースの製品を収容し得る溜り部に微生物が侵入することを実質的に妨げて、さらにはミルクベース製品がコンテナの冷蔵を必要とすることなく周囲温度で射出されることを許容することである。加えて、一方向バルブ、チューブ及びパウチアセンブリは、ミルク濃縮液、ハーフアンドハーフ、及び他のクリーマ、乳児用食品又は調合乳、グローンアップミルクを含むミルクベース製品、コーヒー、コーヒー濃縮液、お茶、お茶の濃縮液、ホットチョコレートのためのチョコレートシロップのようなシロップ、カプチーノシロップ、又はその他の飲料混合物又はシロップ、「新鮮な」コーヒーアロマをコーヒーを射出するのと同時に又は実質的に同様のときに射出するためのコーヒーアロマ、あるいはヨーグルト又はアイスクリームのようなその他の日常製品、又はジュース、豆ベース製品、栄養サプリメントドリンク、機能性食品製品、飲料ミックス、又は食事置換ドリンクのような非日常製品のような、射出のための数多くの異なる製品のいずれかを蓄えるために使用され得る。
【0072】
さらに、溜り部を充填するために本発明の装置とともに使用される充填機械は、溜り部、パウチ、又はディスペンサを充填するために現時点で既知であるか又は後に知られるようになる数多くの異なる構成のいずれかを取り得る。例えば、充填機械は、一方向バルブ、チューブ及びパウチアセンブリを殺菌し、供給し、排気し、及び/又は充填するための、あるいはそうでなければ溜り部を充填するための数多くの異なる機構のいずれかを取り得る。加えて、針貫通可能で再シール可能なストッパを使用するのではなく、溜り部は、本発明の譲受人に譲渡されて本開示の一部としてここに参照によって援用される以下の特許出願、2004年5月12日付けで出願された「ディスペンサならびにディスペンサを充填するための装置及び方法」という名称の米国特許出願第10/843,902号に開示されている充填バルブを使用し得る。そのような代替的な実施形態では、充填バルブはパウチを通って延在し得るか、あるいはそうでなければ、貯蔵チャンバに流体連通して結合されて貯蔵チャンバを排気及び/又は充填し得る。あるいは、溜り部は、溜り部の内部を廃棄するための一方向バルブと、溜り部の貯蔵チャンバを充填するための他のバルブとを含み得る。さらにまた、ポンプ及び/又は射出バルブの各々は、ここに開示されたものとは異なる構成を取り得る。例えば、ポンプは、現時点で既知であるか又は後に知られるようになる数多くの異なるポンプのいずれかの形態を取り得る。例えば、ポンプは、チューブ及び/又は可変容積貯蔵チャンバに流体連通して接続可能なピストンチャンバの内部で移動可能なピストンと、ピストンに手作業で作動可能で且つ今度は一方向バルブを通って可変容積貯蔵チャンバから物質をポンピングする手作業で作動可能な部分とを含み得る。あるいは、ドーム形状の部材の代わりに、ポンプは、手作業で圧搾されて可変容積貯蔵チャンバから一方向バルブを通って実質的に計量された容積の流体を射出するための弾性圧搾バルブを規定し得て、あるいは、異なるタイプの手作業で作動可能なアクチュエータと、ユーザによって開放されると手作業で作動可能なアクチュエータの下方向ストロークで十分なばね力を生成してアクチュエータをその準備位置に戻すコイルばね又は弾性ばねのような異なるタイプのばねとを規定し得る。あるいは、ポンプは、ピストン又はドーム型部材に結合されてバルブを通って流体を射出するためのレバーを含み得て、あるいは、現時点で既知であるか又は後に知られるようになる他のタイプの手作業で作動可能な部材を含み得る。したがって、現時点で好適な実施形態のこの詳細な記述は、限定的な意味ではなく、描写的な意味で取られるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】一方向バルブ及びチューブアセンブリを含む本発明を具現化した装置の側正面図である。
【図2】射出対象の物質を貯蔵する溜り部と前記溜り部から前記チューブ及び一方向バルブアセンブリを通ってその物質をポンピングするポンプと組み合わせて一方向バルブ及びチューブアセンブリを使用しているディスペンサのいくらか模式的な図である。
【図3】図1の一方向バルブアセンブリの断面図である。
【図4】図1の一方向バルブアセンブリの正面斜視図である。
【図5】フレキシブルバルブカバーが取り除かれ、且つ射出先端に射出後の先端での物質の収集を妨げるための面取りされたエッジを含む、一方向バルブアセンブリの他の実施形態の正面斜視図である。
【図6】図5の一方向バルブアセンブリのバルブボディ及びフィッティングの部分断面図である。
【図7】箱の中に受領されてディスペンサ内に搭載されたフレキシブルパウチ、チューブ及びバルブアセンブリのいくらか模式的な部分断面図である。
【図8】図7のフレキシブルパウチ、チューブ及びバルブアセンブリの斜視図である。
【図9】ストッパを針で貫通し、そこを通ってパウチを流体で充填して、結果としてできたストッパの針穴を針をそこから引き抜いた後にレーザで再シールするための針で貫通可能でレーザ再シール可能なストッパを含む、図7のフレキシブルパウチ上に位置するポートの拡大断面図である。
【図10】バルブを通って流体をポンピングするための手作業で作動で可能でドーム形状のアクチュエータを含み、バルブが箱の上に搭載されて且つその箱に位置するフレキシブルなパウチと流体連通して結合されている、本発明のバルブアセンブリの他の実施形態の斜視図である。
【図11】図10のバルブアセンブリの断面図である。
【図12】図11のバルブアセンブリの後方斜視図である。
【図13】図11のバルブアセンブリの上方斜視断面図である。
【図14】フレキシブルパウチに取り付けられた図11のバルブアセンブリの側方正面図である。
【図15】剛体ボディに取り付けられ、そこにスライド的に受領されたプランジャを含み且つボディと共に可変容積貯蔵チャンバを形成する、図11のバルブアセンブリの斜視断面図である。
【図16】バルブアセンブリ、ドーム形状のアクチュエータ、ならびに比較的剛いコンテナ内に搭載されたドーム形状のアクチュエータ及びバルブアセンブリに流体連通して結合されたフレキシブルパウチの他の実施形態の断面図である。
【図17】一体化されたドーム形状のアクチュエータ及びバルブカバーをコンテナに固定する図16のアセンブリのスナップリングの頂部平面図である。
【図18】図16の一体化されたドーム形状のアクチュエータ及びバルブカバーの頂部平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を貯蔵し、且つ前記貯蔵された流体の複数の部分をそこから射出するための装置であって、
一方向バルブアセンブリであって、(i)軸方向に延在しているバルブシートと、バルブボディ及び前記バルブシートの少なくとも一つを通って延在する少なくとも一つのフローアパーチャと、を規定するバルブボディと、(ii)弾性材料から形成され、前記バルブボディの上に搭載されてそれに対する相対的な動きに対して動かないように固定されたカバーベースを含むバルブカバーと、前記バルブシートに重なるバルブ部分と、を含み、前記バルブ部分が所定の半径方向の厚さを規定し且つ前記バルブシートに対する干渉フィットを形成し、前記バルブ部分と前記バルブシートとがノーマリクローズの軸方向に延在したバルブオープニングをそれらの間に規定し、前記バルブ部分が、前記バルブ部分を前記バルブシートに係合させたノーマリクローズ位置と、前記バルブ部分の少なくともあるセグメントが前記バルブシートから半径方向に間隔を隔てられていて前記バルブオープニングを前記少なくとも一つのフローアパーチャと流体連通して接続し、それによって前記少なくとも一つのフローアパーチャから前記バルブオープニングを通った流体の通過を許容する開位置との間で、半径方向に移動可能である、一方向バルブアセンブリと、
その中に前記流体の複数の部分を貯蔵し、前記一方向バルブアセンブリと流体連通して接続可能な、ハーメチックシールされた可変容積貯蔵チャンバと、
前記可変容積貯蔵チャンバと前記一方向バルブアセンブリとの間に結合され、流体の離散部分を前記可変容積貯蔵チャンバから、前記少なくとも一つのフローアパーチャを通って且つ前記バルブオープニングを通ってポンピングして、そこを通って前記流体の部分を射出するポンプと、
を備える、装置。
【請求項2】
前記バルブボディが、前記可変容積貯蔵チャンバと前記少なくとも一つのフローアパーチャとの間に流体連通して結合された第1の軸方向に延在した通路を規定しており、前記装置がさらに、前記バルブボディに結合されてそれらの間にハーメチックシールを形成するフィッティングを備えており、前記フィッティングが、前記第1の軸方向に延在した通路と流体連通して結合されてそれらの間に流体の流れを可能にする第2の通路と、チューブにハーメチックに接続可能な少なくとも一つのチューブ接続表面とを規定し、前記第2の通路が前記チューブと流体連通して結合され、それによって前記チューブから前記第2の通路を通って、それから前記第1の軸方向に延在した通路、フローアパーチャ、及びバルブオープニングを通った流体の通過を許容する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記バルブボディが、ボディベースと、前記ボディベースと前記バルブシートとの間に延在している第1の実質的に円錐形状の部分とをさらに含み、前記少なくとも一つのフローアパーチャが前記バルブシートに隣接した前記実質的に円錐形状の部分を通って軸方向に延在し、前記バルブカバーが前記カバーベースとバルブ部分との間に延在して前記ボディの前記第1の実質的に円錐形状の部分に重なり、それらの間に干渉フィットを形成する第2の実質的に円錐形状の部分を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記バルブ部分が実質的に環状のセグメントを含み、このセグメントが前記バルブオープニングを通った流体の射出の任意の期間の実質的な後に前記バルブシートと係合し、前記バルブオープニングと周囲雰囲気との間のハーメチックシールを維持する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
(i)前記バルブカバー及びバルブシートが、前記バルブオープニングの上流端から下流端に向かう方向でそれらの間の干渉の低減の度合いを規定し、(ii)前記バルブ部分が前記バルブシートの上流端から下流端に向かう方向に軸方向に動くときに減少する半径方向の厚さを規定し、(iii)前記バルブシートが、前記バルブシートの上流端から下流端に向かう方向で次第に大きさが増す半径によって規定される、のうちの少なくとも一つである、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記チューブ接続表面に結合されたチューブをさらに備えており、前記第2の通路に流体連通して結合されたチューブ通路を規定する、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記可変容積貯蔵チャンバが、(i)フレキシブルパウチと、(ii)前記ボディの内部にスライド可能に受領されるピストンを含む剛体ボディであって、前記ピストンの周部と前記ボディとの間に流体を漏らさないシールを形成し、前記ピストンと前記一方向バルブアセンブリの前記少なくとも一つのフローアパーチャとの間に前記可変容積貯蔵チャンバを規定するボディとの一つによって規定される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記可変容積貯蔵チャンバが、貯蔵寿命及び前記一方向バルブアセンブリを通じた流体の射出の間に実質的に空気の無い状態でその中に前記流体を貯蔵する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記ポンプが、(i)蠕動ポンプであって、前記装置が前記可変容積貯蔵チャンバと前記一方向バルブアセンブリとの間に流体連通して結合されたフレキシブルチューブをさらに備えており、前記蠕動ポンプが前記フレキシブルチューブの外部部分と係合して流体の離散的な部分をそこを通ってポンピングする、蠕動ポンプと、(ii)手作業で作動可能なポンプであって、圧縮チャンバと、前記圧縮チャンバ内に受領可能な圧縮表面と、前記圧縮チャンバ及び圧縮表面の少なくとも一つに結合した手作業で作動可能なアクチュエータとを含み、前記圧縮表面及び圧縮チャンバの少なくとも一つが前記手作業で作動可能なアクチュエータによって休止位置と少なくとも一つの駆動位置との間でお互いに対して移動可能で、前記圧縮チャンバの内部で流体を圧縮し、それから前記一方向バルブアセンブリを通って流体を射出する、手作業で作動可能なポンプと、の一つである、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記圧縮表面と圧縮チャンバとの少なくとも一つが前記手作業で作動可能なアクチュエータによってお互いに対して、(i)前記圧縮チャンバが前記可変容積貯蔵チャンバに流体連通して結合されて前記可変容積貯蔵チャンバから前記圧縮チャンバへ流体を受領する第1の位置と、(ii)前記圧縮表面が前記圧縮チャンバの内部に受領され且つ前記圧縮チャンバが前記可変容積貯蔵チャンバに対して実質的にシールされて前記圧縮チャンバ内の前記流体を圧縮し、それから圧縮された流体を前記一方向バルブアセンブリを通して射出する第2の位置と、の間で移動可能である、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記手作業で作動可能なアクチュエータをその片側に規定し、前記圧縮表面をそのもう一方の側に規定するフレキシブル部材をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記フレキシブル部材が実質的にドーム形状をしており、前記圧縮チャンバが前記実質的にドーム形状のフレキシブル部材に対向する凹部によって規定される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ドーム形状のフレキシブル部材が前記バルブカバーと一体的に形成されている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ポンプ、前記バルブカバー、前記バルブボディ、前記可変容積貯蔵チャンバを規定する表面の少なくとも一つの少なくとも一部が針によって貫通可能で、前記可変容積貯蔵チャンバが前記針を通してその中に貯蔵されるべき前記流体によって充填され、結果として生じた貫通アパーチャがそこへのレーザエネルギーの印加によって熱的に再シール可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記バルブボディが、前記バルブカバー及びバルブシートの出口界面に隣接して形成された比較的高くなった実質的に環状の部分と、前記比較的高くなった部分の内部に形成された比較的くぼんだ部分とを規定する軸方向露出部を規定し、前記エッジ部が、前記くぼんだ部分の軸方向の深さよりも実質的に小さい軸方向の幅を規定し、前記出口界面で流体の収集を実質的に妨げる、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記バルブカバーに対して半径方向に外側に延在して前記一方向バルブアセンブリを搭載するフランジをさらに備えている、請求項2に記載の装置。
【請求項17】
前記バルブカバー及びバルブボディに係合して前記バルブカバーを前記バルブボディに動かないように固定するベースと、前記ベースに対して外向きに延在し且つ前記バルブカバーに隣接する延長部とを含む固定部材をさらに備えており、前記延長部が前記バルブカバーに対して間隔を隔てられてその間にギャップを規定し、前記バルブシートと延長部との間で前記バルブカバーの動きを可能にする、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記バルブカバーが前記ギャップの上方に延在する環状フランジをその端部に規定している、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
流体を貯蔵し、且つ前記貯蔵された流体の複数の部分をそこから射出するための装置であって、
一方向バルブアセンブリであって、(i)軸方向に延在しているバルブシートとバルブボディ及び前記バルブシートの少なくとも一つを通って延在する少なくとも一つのフローアパーチャとを規定するバルブボディと、(ii)弾性材料から形成され、前記バルブボディの上に搭載されてそれに対する相対的な動きに対して動かないように固定されたカバーベースを含むバルブカバーと、前記バルブシートに重なるバルブ部分と、を含み、前記バルブ部分が所定の半径方向の厚さを規定し且つ前記バルブシートに対する干渉フィットを形成し、前記バルブ部分と前記バルブシートとがノーマリクローズの軸方向に延在したバルブオープニングをそれらの間に規定し、前記バルブ部分が、前記バルブ部分を前記バルブシートに係合させたノーマリクローズ位置と、前記バルブ部分の少なくともあるセグメントが前記バルブシートから半径方向に間隔を隔てられていて前記バルブオープニングを前記少なくとも一つのフローアパーチャと流体連通して接続し、それによって前記少なくとも一つのフローアパーチャから前記バルブオープニングを通った流体の通過を許容する開位置との間で、半径方向に移動可能である、一方向バルブアセンブリと、
その中に前記流体の複数の部分を貯蔵し、前記一方向バルブアセンブリと流体連通して接続可能なハーメチックシールされた可変容積貯蔵チャンバを規定する第1の手段と、
前記可変容積貯蔵チャンバと前記一方向バルブアセンブリとの間に結合され、流体の離散部分を前記可変容積貯蔵チャンバから、前記少なくとも一つのフローアパーチャを通って且つ前記バルブオープニングを通ってポンピングして、そこを通って前記流体の部分を射出する第2の手段と、
を備える、装置。
【請求項20】
(A)前記第1の手段が、(i)フレキシブルパウチと、(ii)前記ボディの内部にスライド可能に受領されるピストンを含む剛体ボディであって、前記ピストンの周部と前記ボディとの間に流体を密閉したシールを形成するボディとの一つであり、(B)前記第2の手段がポンプである、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
流体を貯蔵し、且つ前記貯蔵された流体の複数の部分をそこから射出する方法であって、
ハーメチックシールされた可変容積貯蔵チャンバを準備し、その中に前記流体の複数の部分を空気の無い状態で貯蔵するステップと、
一方向バルブアセンブリであって、(i)バルブシートと前記バルブボディ及び前記バルブシートの少なくとも一つを通って延在するフローアパーチャとを規定するバルブボディと、(ii)弾性材料から形成され、前記バルブシートの上に重なるバルブ部分を含むバルブカバーと、を含み、前記バルブ部分が所定の半径方向の厚さを規定し且つ前記バルブシートに対する干渉フィットを形成し、前記バルブ部分と前記バルブシートとがノーマリクローズの軸方向に延在したバルブオープニングをそれらの間に規定し、前記バルブ部分が、前記バルブ部分を前記バルブシートに係合させたノーマリクローズ位置と、前記バルブ部分の少なくともあるセグメントが前記バルブシートから間隔を隔てられていて前記バルブオープニングを前記フローアパーチャと流体連通して接続し、それによって前記フローアパーチャから前記バルブオープニングを通った流体の通過を許容する開位置との間で移動可能である、一方向バルブアセンブリを準備するステップと、
前記可変容積貯蔵チャンバと前記一方向バルブアセンブリとの間に結合されたポンプを準備し、流体の離散部分を前記可変容積貯蔵チャンバから、前記フローアパーチャを通って且つ前記バルブオープニングを通ってポンピングするステップと、
貯蔵寿命及び前記一方向バルブアセンブリを通った流体の射出の間に、前記流体を前記可変容積貯蔵チャンバの中に実質的に空気の無い状態で維持するステップと、
を包含する、方法。
【請求項22】
前記可変容積貯蔵チャンバ、ポンプ、及び一方向バルブアセンブリの少なくとも一つに、針が貫通可能で且つ熱的に再シール可能な部分を準備するステップと、
前記可変容積貯蔵チャンバを前記流体で、前記針が貫通可能で且つ熱的に再シール可能な部分を針で貫通し、前記針を通して前記流体を前記可変容積貯蔵チャンバの中に導入し、前記針を引き抜き、前記針が貫通可能で且つ熱的に再シール可能な部分に結果として生じた針穴をそこに熱エネルギーを与えることによってハーメチックに再シールすることによって充填するステップと、
をさらに包含する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記可変容積貯蔵チャンバが、(i)フレキシブルパウチと、(ii)前記ボディの内部にスライド可能に受領されるピストンを含む剛体ボディであって、前記ピストンの周部と前記ボディとの間に流体を漏らさないシールを形成し、前記ピストンと前記一方向バルブアセンブリの前記少なくとも一つのフローアパーチャとの間に前記可変容積貯蔵チャンバを規定するボディとの一つによって規定され、且つ、前記シールされたフレキシブルな可変容積貯蔵チャンバをその充填に先立って殺菌するステップをさらに包含する、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記殺菌ステップが、前記可変容積貯蔵チャンバへの、(i)放射の送達、及び(ii)流体殺菌剤の送達の少なくとも一つを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記可変容積貯蔵チャンバを、ミルクベースの製品、乳児用調合乳、及び水ベースの製品の少なくとも一つによって無菌的に充填するステップを包含する、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記ミルクベースの製品、乳児用調合乳、又は水ベースの製品を、前記製品の充填及び射出の間を実質的に通じて実質的に防腐剤フリーに維持するステップをさらに包含する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ミルクベースの製品、乳児用調合乳、又は水ベースの製品を、貯蔵及び前記可変容積貯蔵チャンバからの前記製品の複数回の射出の間に実質的に周囲温度に維持するステップをさらに包含する、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
一端で前記可変容積貯蔵チャンバに流体連通して結合され、他端で前記一方向バルブアセンブリと流体連通して結合されたフレキシブルチューブと、蠕動ポンプの形態のポンプとを準備するステップと、
前記フレキシブルチューブの外部部分を前記蠕動ポンプに係合して、流体の離散的な部分をそこを通ってポンピングするステップと、
をさらに包含する、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
圧縮チャンバと、前記圧縮チャンバ内に受領可能な圧縮表面と、前記圧縮チャンバ及び圧縮表面の少なくとも一つに結合した手作業で作動可能なアクチュエータとを含む、手作業で作動可能なポンプの形態のポンプを準備するステップと、
前記手作業で作動可能なアクチュエータを手作業で作動して、前記アクチュエータで、前記圧縮表面及び圧縮チャンバの少なくとも一つを休止位置と少なくとも一つの駆動位置との間でお互いに対して動かして、それから前記圧縮チャンバの内部で流体を圧縮し、前記一方向バルブアセンブリを通って流体を射出するステップと、
をさらに包含する、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記手作業で作動可能なアクチュエータを手作業で作動して、前記アクチュエータで、前記圧縮表面及び圧縮チャンバの少なくとも一つを、(i)前記圧縮チャンバが前記可変容積貯蔵チャンバに流体連通して結合されて前記可変容積貯蔵チャンバから前記圧縮チャンバへ流体を受領する第1の位置と、(ii)前記圧縮表面が前記圧縮チャンバの内部に受領され且つ前記圧縮チャンバが前記可変容積貯蔵チャンバに対して実質的にシールされて前記圧縮チャンバ内の前記流体を圧縮し、それから圧縮された流体を前記一方向バルブアセンブリを通して射出する第2の位置と、の間でお互いに対して動かすステップをさらに包含する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
実質的に透明な針が貫通可能で且つ熱的に再シール可能な部分を、(i)スチレンブロックコポリマ、(ii)オレフィン、(iii)約150ppmよりも少ない量で添加された実質的な透明な近赤外吸収体、及び(iv)潤滑剤を結合させることによって形成するステップをさらに包含する、請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2008−522906(P2008−522906A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−544622(P2007−544622)
【出願日】平成17年12月5日(2005.12.5)
【国際出願番号】PCT/US2005/044167
【国際公開番号】WO2006/063000
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(503129855)メディカル・インスティル・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (15)
【Fターム(参考)】