説明

二層レジストプラズマエッチングの方法

【課題】プラズマエッチング室内において、基板の上に形成された二層レジストをエッチングするための方法を提供する。
【解決手段】二層レジストの第1の層の上にパターンを形成された基板をエッチング室に導入する工程から開始される。次いで、SiCl4ガスがエッチング室に流し込まれる。次に、SiCl4ガスを流し入れつつエッチング室内においてプラズマを発生させる。次いで、二層レジストがエッチングされる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、半導体素子の製造において二層レジストをプラズマエッチングする方法の改良に関するものである。
【0002】
今日の集積回路チップの性能は、集積回路におけるトランジスタおよび配線相互接続の寸法に関係している。トランジスタおよび配線相互接続の寸法は、縮小化を続けているので、フォトリソグラフィによって小さい特徴をパターン化する能力が、集積回路業界を成功に導く主要な要素となっている。
【0003】
フォトリソグラフィプロセスは、リソグラフィ撮像ツールおよびフォトレジスト材料の使用を伴う。リソグラフィ撮像によって実現可能である最小解像線幅は、露光波長に対応する最小解像線幅と、リソグラフィ撮像ツールに使用されるレンズ系の解像力、すなわち開口数とによって支配される。開口数を大きくするとともに露光波長を短くすれば、多くの場合に高解像度を得られ、より小さいパターンをレジスト膜にプリント可能になる。しかしながら、波長の低減または開口数の増大は、しばしば焦点深度(DOF)を小さくする。その結果、フォトレジスト膜の低減および厚さが必要になる。
【0004】
単純にレジスト膜を薄くして解像度を高める方法は、ある程度まで有効である。ある程度とは、レジスト膜が薄くなりすぎて、その下の1枚または複数枚の層にレジストパターンを転写する後続のエッチングプロセスに耐えられなくなる段階である。これらの問題を克服するため、フォトリソグラフィ技術の拡張を目的とした二層レジスト膜が開発された。二層レジスト膜は、一般に、ウエハまたは基板の上に設けられた厚めの下部レジスト層(マスク層または平坦化層とも称される)と、該下部レジスト層の上に設けられた薄めの上部レジスト層、すなわち撮像層とを含む。上部レジスト層は、パターンを露光され、次いで現像される。得られた上部レジスト層のパターンは、下部レジスト層をエッチングするためのマスクとして使用される。こうして、二層レジスト膜内に高アスペクト比のレジストパターンを形成することが可能になる。
【0005】
二層レジスト膜に下部レジスト層エッチングプロセスを実施する際は、上部レジスト層に十分なエッチング抵抗性を付与するため、上部レジスト層にシリコンを加えることが一般になされる。下部レジスト層は、通常は有機ポリマで作成されるので、そのエッチングには、パターンを形成された上部レジスト層をマスクとして、酸素をベースにしたプラズマが使用されるのが普通である。したがって、エッチングプロセスにおいて、酸素をベースにしたプラズマによって下部レジスト層がエッチングされている間に、上部レジスト層内のシリコン先駆物質は酸化され、耐熱性酸化物を形成する。耐熱性酸化物は、エッチング障壁として機能することによって、上部レジスト層のエッチング抵抗性を向上させる。このようにして実現される抵抗性の向上は、しかしながら、多くの用途において不十分であることが知られている。
【0006】
下部レジスト層エッチングプロセスは、上部レジスト層と下部レジスト層との間に優れたエッチングコントラストを求められるだけでなく、異方性であることによって優れた限界寸法(CD)制御を実現する必要もある。しかしながら、純粋な酸素プラズマが使用される場合は、異方性エッチングはエッチングプロセス中のレジスト層の温度が約−100℃以下に維持される場合にのみ実現可能である。さもないと、側面のエッチング、すなわちアンダカットがしばしば観測される。これは、CDの減損を意味する。異方性エッチングの向上を図るため、酸素をベースにした化学剤に二酸化硫黄(SO2)を加えてもよいが、大気温度条件下では、依然として側面のエッチング、すなわちアンダカットが生じる。また、二酸化硫黄の使用は、下部レジスト層エッチングプロセスに使用される機器を腐食させる傾向がある。二酸化硫黄は、従来のプラズマプロセスで一般に使用されるものではないので、二酸化硫黄を追加するためには、従来の集積回路製造プロセスに使用されるプラズマ処理機器を代える必要がある。
【0007】
以上を考慮すると、二層レジストのエッチングにおいて、従来に代わる異方性エッチング条件を提供する方法および装置が必要とされていることがわかる。
【発明の概要】
【0008】
概して、本発明は、二層レジストをエッチングするための異方性エッチング条件を実現する方法を提供することによって、これらのニーズを満たすものである。なお、本発明は、プロセスまたは方法を含む多くの形態で実現することができる。以下では、本発明のいくつかの発明実施形態が説明される。
【0009】
プラズマエッチング室内において、基板の上に形成された二層レジストをエッチングするための方法が提供される。該方法は、二層レジストの第1の層の上にパターンを形成された基板をプラズマエッチング室に導入する工程から開始される。次いで、プラズマエッチング室にSiCl4ガスが流し込まれる。次に、SiCl4ガスを流し入れつつプラズマエッチング室内においてプラズマを発生させる。次いで、二層レジストがエッチングされる。
【0010】
エッチング室内において、二層レジストエッチング中に限界寸法(クリティカルディメンション)の偏りを制御するための方法が提供される。該方法は、エッチング室にSiCl4ガスを流し入れつつ同エッチング室内において酸素をベースにしたプラズマを発生させる工程から開始される。次いで、プラズマ密度が約1×109/cm3から約1×1012/cm3までの間に維持される。次いで、二層レジストがエッチングされる。
【0011】
なお、以上の概略説明および以下の詳細説明は、説明を目的とした例示的なものに過ぎず、添付の特許請求の範囲に定められた本発明の範囲を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】浅いトレンチ分離特徴の形成前における、シリコン基板上の積層体の説明図である。
【図2】フォトレジスト層およびBARC層を除去され且つ窒化シリコン層およびパッド酸化物層をエッチングされた、浅いトレンチエッチングプロセスの説明図である。
【図3】シリコン基板内にエッチングされた浅いトレンチ分離特徴の説明図である。
【図4】湾曲したプロファイルと副次的にトレンチ形成された底部とを有する浅いトレンチ分離特徴の顕微鏡写真である。
【図5】シリコン含有ガスによってエッチングされた浅いトレンチ分離特徴の顕微鏡写真である。
【図6】丸みのある上部および下部を有する浅いトレンチ分離特徴の顕微鏡写真である。
【図7】ゲートエッチングの実施前における、上に積層体を有するシリコン基板の説明図である。
【図8】上に有する窒化シリコン層およびポリシリコン層をゲート酸化物に達するまでエッチングされたシリコン基板の説明図である。
【図9A】オーバーエッチング工程中にエッチングガス混合にシリコン含有ガスを含ませずに得られたエッチングプロファイルを示した概略説明図である。
【図9B】CD制御を使用してエッチングされたゲート特徴の顕微鏡写真である。
【図10】異なるドーピング領域間に生じるエッチング速度の差を緩和させるためにシリコン含有ガスを使用してエッチングされたデュアルドープトゲート構造を示した概略断面図である。
【図11】オーバーエッチングプロセス中にシリコン含有ガスを提供するように構成されたエッチング室の概略説明図である。
【図12】基板の上に設けられた二層レジストの各層を示した概略説明図である。
【図13A】エッチング操作中に二酸化シリコンを使用した結果として下部フォトレジスト層に生じたノッチおよびアンダカットの形成を示した図である。
【図13B】本発明の一実施形態にしたがって、エッチング操作中にSiCl4ガスを導入して実現されたアンダカットおよびノッチの排除を示した図である。
【図14A】図13Aおよび図13Bに対応する顕微鏡写真であり、本発明の一実施形態にしたがってSiCl4ガスを使用する場合の、SO2を使用する場合と比べたときの有効性を示している。
【図14B】図13Aおよび図13Bに対応する顕微鏡写真であり、本発明の一実施形態にしたがってSiCl4ガスを使用する場合の、SO2を使用する場合と比べたときの有効性を示している。
【図15】本発明の一実施形態にしたがって、プラズマエッチング室内において、基板の上に形成された二層レジストをエッチングするための方法を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付の図面を参照にしつつ、発明の代表的実施形態が詳細に説明される。以下の説明では、本発明の完全な理解を可能にするために、多くの詳細が特定されている。しかしながら、当業者ならば明らかなように、本発明は、これらの一部または全部の詳細を特定しなくても実施可能である。また、本発明が不必要に不明瞭になるのを避けるため、周知のプロセス操作の詳細な説明は省略される。図1〜11は、浅いトレンチ分離エッチングの用途およびゲートエッチングの用途におけるシリコンの使用を議論したもので、図12〜15は、二層フォトレジストのエッチングにおけるSiCl4の使用を対象にした実施形態を議論したものである。
【0014】
プラズマエッチング用途の多くは、望ましい特徴プロファイル(輪郭形状)を得るために、パッシベーション層の形成に依存する。プロファイル制御の主なメカニズムは、エッチング反応とデポジション反応とをバランスさせることを伴う。エッチング反応は、一般に、入力電力、圧力、およびガス流量等の反応室パラメータによって直接的に制御される。シリコンウエハのプラズマエッチングでは、エッチング反応産物が主なデポジション源であるので、デポジションのメカニズムは間接的に制御される。
【0015】
浅いトレンチのエッチングやゲートのエッチング等の用途では、様々なエッチングガス化学剤が使用される。例えば、HBr−O2エッチングガス化学剤が使用される場合は、パッシベーション層は主にSixBryzで構成される。Cl2−O2エッチングガス化学剤が使用される場合は、パッシベーション層は主にSixClyzで構成される。パッシベーション層の他の構成要素として、N、C、H、およびFが挙げられる。更に、シリコンウエハ、または石英成分等の反応室材料、またはその両方のエッチングが原因で、揮発性のシリコンエッチング副産物がパッシベーション層に取り込まれる。
【0016】
前述のように、シリコンは、シリコンウエハ、または反応室材料、またはその両方等のシリコン源のエッチングによってパッシベーション層に取り込まれる可能性がある。このようなシリコン源は、エッチングガス化学剤による直接的制御を受けない副産物である。更に、揮発性のシリコンエッチング副産物が、ウエハ表面から真空排気口に向かって移動するにつれ、ウエハ表面上には、シリコンを含有する副産物が堆積する可能性が有限にある。これは、ウエハ上におけるシリコン副産物の濃度分布を不均一にするとともに、エッチングされる特徴のプロファイルおよびクリティカルディメンションを不均一にする可能性がある。
【0017】
プラズマは、様々なタイプのプラズマリアクタ内において生成可能である。このようなプラズマリアクタは、一般に、RFエネルギ、マイクロ波エネルギ、磁場等を使用して中密度から高密度のプラズマを生成するエネルギ源を有する。例えば、高密度プラズマは、ラムリサーチ社によって市販され且つ誘導結合型プラズマリアクタ、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマリアクタ、またはヘリコンプラズマリアクタ等とも称されるトランスフォーマ結合型プラズマ(TCP(商標))において発生させることができる。高密度プラズマを提供可能な高流量プラズマリアクタの一例が、同一所有権者による米国特許第5,820,261号に開示されている。プラズマは、やはり同一所有権者による米国特許第6,090,304号に記載された二重周波数プラズマエッチングリアクタ等の平行平板型エッチングリアクタ内でも生成することができる。
【0018】
プロセスは、壁に設けられた出口に繋がれた真空ポンプによって所望の真空圧に維持されている誘導結合型プラズマリアクタ内で実施可能である。エッチングガスは、ガス供給からのガスを、誘電体窓の下側を囲むように広がるプレナムへと供給することによって、シャワーヘッド構成またはインジェクタ構成へと供給することができる。リアクタ内では、RF源からのRFエネルギを、リアクタ上部の誘電体窓の外側に1つまたはそれ以上の巻きを有する平面螺旋コイル等の外部RFアンテナへと供給することによって、高密度プラズマを生成することができる。プラズマ発生源は、リアクタの上端に真空気密方式で取り外し可能に搭載されたモジュラ搭載構成の一部を構成することができる。
【0019】
ウエハは、リアクタの側壁からのモジュラ搭載構成によって取り外し可能に支えられたカンチレバー(片持ち梁)チャック構成等の基板サポートによって支えることが可能である。このような基板サポートは、カンチレバー方式で搭載されたサポートアームの一端に位置するので、基板サポート/サポートアームアセンブリは、リアクタの側壁に設けられた開口を通してアセンブリ全体をリアクタから取り除くことができる。基板サポートは、静電チャック(ESC)等のチャック装置を含むことができ、基板は、誘電性フォーカスリングによって取り囲むことができる。チャックは、エッチングプロセス中に基板にRFバイアスを印加するためのRFバイアス電極を含むことができる。ガス供給源によって供給されるエッチングガスは、窓とその下のガス分布板(GDP:Gas Distribution Plate)との間の流路を流れ、GDPに設けられたガス排出口を通って室内に入ることができる。また、リアクタは、GDPから延びる加熱ライナを含むことも可能である。
【0020】
プロセスは、また、壁に設けられた出口に繋がれた真空ポンプによって内部を所望の真空圧に維持されている平行平板型プラズマリアクタ内でも実施可能である。エッチングガスは、ガス供給からのガス供給によってシャワーヘッド構成の電極に供給することができ、リアクタ内では、1つまたは複数のRF源からのRFエネルギをシャワーヘッド電極および下部電極の一方または両方へと供給することによって中密度プラズマを生成可能である。あるいは、シャワーヘッド電極を電気的に接地して、異なる2つの周波数のRFエネルギを下部電極に供給することも可能である。
【0021】
当業者ならば明らかなように、各種のガスの流量は、プラズマリアクタの種類、電力の設定、リアクタ内の真空圧、およびプラズマ源の解離速度等の要因に依存する。
【0022】
リアクタの圧力は、リアクタ内でプラズマを維持するのに適したレベルに維持されることが好ましい。一般に、リアクタの圧力が低すぎると、プラズマが消滅する可能性があるのに対して、高密度エッチングリアクタでは、リアクタの圧力が高すぎると、エッチングが停止する可能性がある。したがって、高密度プラズマリアクタの場合は、リアクタの圧力が100ミリトール未満であることが好ましい。
【0023】
エッチングを施される半導体基板を支える基板サポートは、基板を十分に冷却することによって、基板上における任意のフォトレジストの燃焼や望ましくない反応ガスラジカルの形成等の有害な副反応を阻止することが好ましい。高密度から中密度のプラズマリアクタ内では、基板サポートを−10℃から+80℃の温度に冷却すれば十分である。基板サポートは、基板処理中に基板にRFバイアスを供給するための下部電極と、基板を締め付けるためのESCとを含む。例えば、基板は、静電的に締め付けられ且つウエハとESCの上面との間に所望の圧力でヘリウム(He)を供給することによって冷却されるシリコンウエハであることが可能である。ウエハを所望の温度に維持するため、Heは、ウエハとチャックとの間の空間において10トールから30トールの圧力に維持される。
【0024】
図1〜3は、シリコン層内に浅いトレンチがどのようにエッチングされるかを示した説明図である。図1に示されるように、シリコン基板10は、100Åの酸化物パッド12と、厚さ1500Åの窒化シリコン層14と、厚さ600Åの下部反射防止膜(BARC)16と、予め開口20をパターン形成されている厚さ3200Åのフォトレジスト層18と、を含む積層体を含む。シリコンウエハ上に浅いトレンチをエッチングする際に、フォトレジスト層18は、所望のトレンチ位置に対応する多くの開口20を含む。窒化シリコン層14は、開口20の位置を開口されることによって、パターンを定められたハードマスクを形成する。
【0025】
ハードマスク14を開口する際に、BARC層16は、プラズマエッチングによって開口される。代表的なBARC開口工程において、反応室は、5ミリトールの真空圧に設定することができ、高周波エネルギを反応室に誘導結合するために使用されるアンテナは、350ワットに設定することができる。基板サポートは、電極を含むことができ、これは、88ワットの電力を受けてRFバイアスを提供する。BARCは、ウエハの温度を約60℃に維持した状態で60秒間に渡って50立方センチメートル毎分(sccm)の四フッ化炭素(CF4)を使用するプラズマエッチングによって開口される。次に、反応室の圧力を同じ値に設定したままアンテナの電力を1000ワットに上げた状態で、窒化シリコン層14と、酸化物パッド12とが開口される。窒化シリコン層は、ウエハの温度を約60℃に維持した状態で44秒間に渡って70sccmの三フッ化メタン(CHF3)および300sccmのアルゴン(Ar)を使用することによってエッチングすることができる。その後、反応室の圧力を10ミリトールに設定するとともに電極の電力として1000ワットを使用することによって、フォトレジストおよびBARCが剥ぎ取られる。フォトレジストは、45秒間に渡って200sccmの酸素(O2)を使用することによって剥ぎ取られる。
【0026】
剥ぎ取りの工程の結果、BARCおよびフォトレジスト層が除去され、シリコンの露出部分が酸素プラズマ(O2プラズマ)によって酸化される。代表的なプロセスにおいて、反応室は5ミリトールに設定され、アンテナは350ワットの電力を供給される。酸化されたシリコンは、ウエハの温度を約60℃に維持しつつ7秒間に渡って50sccmのCF4を使用することによってエッチングされる。次に、反応室の圧力を50ミリトールに設定するとともにアンテナの1000ワットの電力を供給することによってシリコン基板がエッチングされる。ウエハの温度が約60℃に維持されるあいだ、下部電極は200ワットの電力を供給され、エッチングガスは、125sccmの塩素(Cl2)と、14sccmのO2と、14sccmの窒素(N2)とを含むことができる。所望の丸みつけ、所望のプロファイル、および所望のCD制御の1つまたは複数を得るため、エッチングガスにはSiCl4等のシリコン含有ガスを追加することもできる。図3に示されるようなトレンチ構造24の形成後は、2分間に及ぶHFへの浸漬と、それに続く脱イオン水によるスピンリンスとを使用してウエハを洗浄することができる。
【0027】
図4は、エッチングガスとして125sccmのCl2を使用してSiCl4を加えずに形成されたトレンチ構造の顕微鏡写真である。図4に示されるように、各トレンチは、湾曲したプロファイルを有するとともに、底部に副次的にトレンチ形成されている。クリティカルディメンション(CD)およびプロファイルの制御は、エッチングガスにシリコン含有ガスを加えることによって向上させることができる。図5は、浅いトレンチのエッチングにシリコン含有ガスを使用した場合に形成されたトレンチ構造の顕微鏡写真である。図5に示されたトレンチ構造は、75sccmのCl2と25sccmのSiCl4とを使用してエッチングされた。図6は、浅いトレンチのエッチングにシリコン含有ガスを使用した結果として形成された、丸みのある上部および下部を有する先の細いトレンチの顕微鏡写真である。
【0028】
図7および図8は、ゲートエッチングの説明図である。図7に示されるように、シリコンウエハ30は、厚さ15Åの酸化物層32と、厚さ1500Åのポリシリコン層34と、厚さ200Åの窒化シリコン層36と、ゲートエッチングに対応する位置に開口40をパターン形成されている厚さ2000Åのフォトレジスト層38と、を含む積層体を含む。なお、障壁層は窒化シリコンに限定されず、例えば、当業者ならば理解できるように、ゲートエッチングの用途では、ハードマスクは二酸化シリコン(SiO2)または酸窒化ケイ素(SiOxy)である。また、障壁層の厚さは、300Åまたはその他の任意の適切な厚さであることが可能である。図7は、1つの開口40のみを示しているが、ウエハ上にゲート構造をエッチングする場合は、所望のゲート位置に対応して多数の開口がある。
【0029】
ゲートエッチングの代表的プロセスは、以下の通りである。先ず、反応室の圧力を15ミリトールに、アンテナの電力を400ワットにそれぞれ設定した状態で、トリミング工程が実施される。トリミング工程用のエッチングガスは、30sccmの臭化水素(HBr)と10sccmのO2とを含むことができる。次いで、反応室を10sccmのCF4に設定した状態で窒化シリコン層36がエッチングされ、窒化シリコン層36の中に開口40に対応する開口が形成される。次いで、ブレイクスルー(突破)、第1のメインエッチング、第2のメインエッチング、およびオーバーエッチングを含む4つの工程を経てポリシリコンがエッチングされる。ブレイクスルー工程では、シリコンの表面に存在する自然酸化物がエッチングされる。なぜならば、化学剤のなかには、例えばHBr等のように、SiO2を容易にまたは均一にエッチングできないものが存在するからである。当業者ならば明らかなように、化学剤にCF4が含まれる場合は、ブレイクスルー工程は不要である。第1のメインエッチングでは、反応室は10ミリトールに、アンテナは800ワットの電力にそれぞれ設定される。エッチングガスは、50sccmのCl2と、175sccmのHBrと、60sccmのCF4と、5sccmのO2とを含む。第2のメインエッチングでは、反応室は30ミリトールに、アンテナは350ワットにそれぞれ設定される。第2のメインエッチング用のエッチングガスは、300sccmのHBrと、3sccmのO2とを含む。オーバーエッチングでは、反応室は80ミリトールに設定され、アンテナは500ワットの電力を供給される。オーバーエッチングでのエッチングガスは、130sccmのHBrと、4sccmのO2と、約270sccmのHeとを含む。ゲートのプロファイル制御およびウエハ内におけるCD制御を向上させるため、第1または第2のメインエッチングおよびオーバーエッチングの一方または両方に、SiCl4等のシリコン含有ガスを加えることが可能である。ポリシリコンのエッチング後は、図8に示されるように、開口42がゲート酸化物32まで達している。
【0030】
図9Aは、オーバーエッチング工程中にエッチングガス混合にシリコン含有ガスを含ませずに得られたエッチングプロファイルを示した概略説明図である。エッチングされたゲート特徴102a〜102cは、それぞれの基部にノッチ(刻み目)100を含む。ポリシリコンを除去するエッチングプロセス終了時において、すなわちオーバーエッチング工程中において、ゲートの完全性を維持するためには、オーバーエッチング工程を実施しつつ、酸化物に対して高い選択性を維持する必要がある。一般に知られているように、ゲート酸化物のピット形成とは、ゲート酸化物、すなわちゲート材料が局所的に選択的にエッチングされた結果、その下のシリコンがエッチングされ、ピット(穴)が形成される現象を言う。
【0031】
図9Bは、本発明の一実施形態にしたがって、オーバーエッチングプロセスにシリコン含有ガスを添加して得られたクリティカルディメンション(CD)制御を使用してエッチングされたゲート特徴の代表的な顕微鏡写真である。シリコンエッチング用のガス混合中のシリコン含有ガスは、ノッチ形成を抑えるために側壁のパッシベーション量を増大させる。したがって、図示されたゲート特徴102a〜102cは、シリコンエッチングガスの添加によって得られた側壁のパッシベーションのおかげでノッチのない基部を有する。ハードマスクゲートの用途に関する一実施形態において、側壁のパッシベーションは、主に、Si、O、およびXをベースにした材料からなる。ここで、Xは、例えば臭素、塩素、およびフッ素等のハロゲンまたはハロゲン混合である。当業者ならば理解できるように、ハロゲンは、エッチング化学剤に依存可能である。ここで、最初の2つのエッチング工程は、エッチング副産物を伴う反応を通じて基板からパッシベーション層へとシリコンを取り込む。しかしながら、ポリシリコンエッチングの終了時、すなわちオーバーエッチング工程中は、エッチングするべきシリコン材料が使い尽くされるので、シリコンをベースにした副産物も底をつく。同時に、エッチング種の濃度も増大する。したがって、オーバーエッチング工程中は、ほとんどパッシベーションが形成されず、ラインの基部にある既存のパッシベーションは、エッチング種による攻撃に曝され、その結果、ポリシリコンラインのノッチングを生じる可能性がある。しかしながら、オーバーエッチング工程中にシリコンを添加すれば、エッチング中のシリコン材料によってこれまで供給されてきた、使い尽くされてしまったシリコンに取って代わることができる。
【0032】
図10は、エッチングされたデュアルドープトゲート構造を示した概略断面図である。ここで、ゲート110がnドープトシリコンであるのに対して、ゲート112はpドープトポリシリコンである。なお、エッチングプロセス中に添加されるシリコン含有ガスは、パッシベーション層の形成を向上させることによって、基板上に存在する異なるドープトゲート構造に起因する差異を緩和させる。また、側面の攻撃量は、ゲート酸化物に対するエッチング化学剤の選択性が高まるゲートエッチングプロセスの最終工程中に、ドーピングの種類に応じて変化する可能性もある。したがって、シリコンエッチングの第1の工程で形成されるプロファイルは、最終工程中に変更される可能性があり、その結果、ドープト領域間においてプロファイルおよびクリティカルディメンションの差が生じる可能性がある。これは、n/pプロファイルローディングとも称される。したがって、別の一実施形態では、エッチングの最終工程、すなわちオーバーエッチング工程の際に、ガス混合にシリコン源を添加することによって、異なるドープトシリコン間におけるエッチング速度のマイクロローディングを低減させる。また、シリコンガスは、ラインに対するパッシベーションを増やすことによって、異なるドープトシリコン間における側面エッチングの差がプロファイルの形成に及ぼす影響を減少させる。
【0033】
したがって、シリコンエッチング中にエッチングガス混合にシリコン含有ガスを添加すると、特徴の基部におけるノッチ形成が排除される。また、オーバーエッチング工程中にエッチングガス混合に含まれるシリコン含有ガスは、酸化物に対する選択性を増大させる。更に、シリコンエッチング中にエッチングガス混合に含まれるシリコン含有ガスは、同一基板上に存在する各種ドープトシリコン間におけるプロファイルの差を低減させる。すなわち、シリコンエッチング中にエッチングガス混合にシリコン含有ガスを添加すると、nドープトラインと、pドープトラインと、非ドープトラインとの間におけるクリティカルディメンションの偏りの差が低減される。
【0034】
図11は、オーバーエッチングプロセス中にシリコン含有ガスを提供するように構成されたエッチング室の概略説明図である。エッチング室120は、ガス供給口122と、上部電極124と、ウエハまたは半導体基板126を支える静電チャック128とを含む。エッチング室120は、また、エッチング室を排気するためのポンプと繋がっている排出口130も含む。ガス供給口122には、プロセスガス供給源132が繋がっている。なお、エッチング室120には、前述されたシリコン含有ガス等のパッシベーション増強用のガスを、ガス供給口122を通じて供給可能である。エッチング室120およびプロセスガス供給源134と繋がっているコントローラ134は、パッシベーション不足状態、すなわちオーバーエッチングプロセスを検出するように構成可能である。コントローラ134は、パッシベーション不足状態の検出に応じてプロセスガス供給源134を作動させ、エッチング室120へとシリコン含有ガスを供給させることが可能である。なお、コントローラ134は、任意の適切な終点検出を通じてパッシベーション不足状態を検出してもよいし、または、オーバーエッチングプロセスの開始によってシリコン含有ガスの供給を作動させてもよい。更に、コントローラ134は、一実施形態では汎用コンピュータである。
【0035】
表1には、SiCl4等のシリコン含有ガスの導入に関連したパラメータがまとめられている。
【0036】
【表1】

【0037】
なお、表1は例示的なもので、限定を意図したものではない。すなわち、任意の適切なシリコン含有ガスが使用可能である。更に、パラメータの範囲はエッチング室の構成に応じて可変である。
【0038】
一実施形態において、オーバーエッチング工程の際にSiCl4または別の適切なSi含有ガスがエッチングガス混合に添加されると、ポリシリコンのエッチングが続く一方で、ゲート酸化物上に保護的なデポジションが生じる。すなわち、Br、Cr、またはエッチング室内に存在する他の任意の適切な要素を取り入れ可能である薄いSiOx層が、ゲート酸化物上または窒素化されたゲート酸化物上に堆積される。なお、SiOx層を形成するために、酸素源も用意される点に留意せよ。薄膜用の酸素源は、容器に導入される酸素含有ガス、石英やアルミナ等の容器中に存在する酸素含有成分、またはエッチングされている基板の酸素含有成分を起源とすることができる。なお、薄いシリコン含有酸化物層が堆積する結果、ポリシリコンと酸化物との間におけるエッチング速度選択性は無限になる、すなわちゲート酸化物のエッチングはなくなる。その結果、ゲートの完全性が向上され、もし酸化物の減損がある場合はそれが最小に抑えられ、シリコンの窪みが低減され、ピット形成の可能性が大幅に低減される。更に、エッチング速度選択性の増大は、プロセス窓を広くする。なぜならば、エッチング速度選択性が増大すると、そうでない場合ならばピッティングを生じるはずの領域に、プロセスを作用させることが可能になるからである。
【0039】
もう1つの実施形態では、パッシベーション層用のシリコンを提供するために、エッチング室内に固体シリコン源を含ませることができる。すなわち、ノッチングを阻止するため、固体シリコン源は、エッチングされているシリコンがほぼ使い尽くされたオーバーエッチングプロセス中に、パッシベーション層に必要とされるシリコンを提供する。固体シリコン源は、例えば、エッチング室の上部電極に含ませることができ、この場合の固体シリコン源は、上部電極に高周波(RF)バイアスを印加することによって、オーバーエッチング工程中に作動させることが可能である。
【0040】
表2は、二層レジストをエッチングするための異方性エッチング条件に関して本明細書において説明された実施形態を実現するために、エッチング室に関連した処理パラメータを示している。なお、表2は例示的なものであって、限定を意図したものではない。表2に列挙されたパラメータは、譲受人によって市販されているVersys 2300エッチングマシンの使用とともに用いられた。表2に列挙された範囲は、もちろん、エッチングの操作を実施するマシンの種類に応じて可変である。
【0041】
【表2】

【0042】
二層レジストエッチング中に用いられるガスについて、適切な組み合わせの1つは、酸素(O2)と、窒素(N2)と、SiCl4と、臭化水素(HBr)と、塩素(Cl2)との使用を含む。酸素の流量の範囲は、およそ100〜200立方センチメート毎分(sccm)である。ここで、酸素は、エッチャントとして使用される。処理中の窒素の流量は、約50〜200sccmである。なお、窒素は、基板の全面に渡って一貫性を維持するのに役立つ。臭化水素の代表的な流量は、約50〜100sccmである。臭化水素は、側壁のパッシベーションのために使用される。塩素の流量は、約10〜50sccmである。一実施形態において、塩素の流量は、酸素の流量のおよそ10%である。すなわち、酸素の流量の塩素の流量に対する比は、10:1である。塩素は、揮発性ガスを除去するのに役立つ。SiCl4の流量は、0.1〜6sccmである。SiCl4ガスは、本明細書で説明された実施形態にしたがってCDを維持するのに役立つ。
【0043】
二層レジストエッチング中に使用されるその他の設定には、約3〜15ミリトール(mTorr)の圧力範囲が含まれる。上部電極に対する電力は、約300〜1000ワットである。その一方で、下部電極に対して使用可能であるピーク電力は、約200〜300ボルトである。表2に示されるように、室温は、摂氏約20〜70度である。一実施形態において、プラズマ密度は、1×109/cm3から1×1012/cm3までの間に維持される。このプラズマ密度は、表2に示された圧力および上部電力の設定によって定められる。イオンエネルギは、約150ボルトから約400ボルトまでの間に維持され、これは、下部電極に供給されるRFピーク電力の関数である。
【0044】
図12は、基板の上に設けられた二層レジストの各層を示した概略断面図である。ここで、ウエハ150は、ポリシリコン層152と、下部フォトレジスト層154と、上部フォトレジスト層156とを含む。上部フォトレジスト層156は、続いて、パターン形成され現像される。その後、第1のフォトレジスト層154と第2のフォトレジスト層156とからなる二層フォトレジストがエッチングされ、パターン形成される。通常は、上部フォトレジスト層156がシリコンを含むのに対して、下部フォトレジスト層154は有機フォトレジストである。
【0045】
図13Aおよび図13Bは、標準的なポリシリコン化学剤を使用した場合およびSiCl4ガスを使用した場合のそれぞれについて、二層フォトレジストのエッチングを通じて形成されるパターンを示した図である。図13Aは、エッチング操作に従来の化学剤を使用した結果として下部フォトレジスト層154にノッチおよびアンダカットが形成される様子を示している。図13Aに示されるように、エッチングされた下部フォトレジスト層154間では、ノッチおよびアンダカットの形成ゆえにクリティカルディメンションが減損され、これは、後続のポリシリコン層152のエッチングに影響を及ぼす。これに対して、図13Bは、エッチング操作中にSiCl4ガスを導入して実現されたアンダカットおよびノッチの排除を示している。この場合の下部フォトレジスト層154および上部フォトレジスト層156のエッチングは、CDを減損させないエッチング操作である。
【0046】
図14Aおよび図14Bは、図13Aおよび図13Bに対応する実際の顕微鏡写真であり、本発明の一実施形態にしたがったSiCl4ガスの使用の有効性を示している。図14Bに示されるように、この場合のCDの減損は、図14Aの場合と比べてごく僅かである。図14Aは、エッチング操作中に標準的なポリシリコン化学剤(HBr、O2、N2)を使用した結果であった。図14Bの場合は、エッチング操作にCl2ガス、HBrガス、O2ガス、N2ガス、およびSiCl4ガスを使用した。なお、SiCl4は、CDの減損を最小限に抑えるため、エッチング操作中にO2とともにSiO2を形成する点に留意せよ。
【0047】
図15は、本発明の一実施形態にしたがって、プラズマエッチング室内において、基板の上に形成された二層レジストをエッチングする方法を示したフローチャートである。方法は、二層フォトレジストの第1の層の上にパターンを形成された基板をエッチング室に導入する工程160から開始される。方法は、次いで、SiCl4ガスを、表2に列挙されたガスの混合とともにエッチング室に流し入れる工程162に進む。表2に関連して説明されたように、SiCl4ガスの流量は、一実施形態では0.1〜6sccmである。方法は、次いで、エッチング室にSiCl4ガスを流し入れつつ、同エッチング室内において酸素をベースにしたプラズマを発生させる。このとき、エッチング室には、表2に列挙されたガスがSiCl4ガスとともに流し込まれる。一実施形態では、エッチング室内のプラズマ密度が、1立方センチメートルあたり約1×109〜1×1012に維持される。もう1つの実施形態では、エッチング室内のイオンエネルギが、約150ボルトから約400ボルトまでの間に維持される。方法は、次いで、本明細書で説明された条件にしたがって二層レジストをエッチングする工程166に進む。
【0048】
以上では、本発明の原理、ならびに本発明の好ましい実施形態および実施例が説明されてきた。しかしながら、本発明は、議論されたこれら特定の実施形態に限定されると解釈されることは望ましくない。したがって、上述された実施形態は、限定的なものではなく、例示的なものとみなすことが望ましく、当業者ならば、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更形態を考えつくことが可能である。
【0049】
本明細書では、いくつかの代表的実施形態の観点から発明が説明された。本発明のその他の実施形態は、当業者ならば、発明の詳述および実施を考慮することによって明らかである。上述された実施形態および好ましい特徴は、代表的なものとみなすことが望ましく、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマエッチング室内において、基板の上に形成された二層レジストをエッチングするための方法であって、
前記二層レジストの第1の層の上にパターンが形成されている前記基板を、前記プラズマエッチング室に導入し、
前記プラズマエッチング室にSiCl4ガスを流入させ、
前記SiCl4ガスを流し入れつつ前記プラズマエッチング室内においてプラズマを発生させ、
前記二層レジストをエッチングする、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記プラズマエッチング室へのSiCl4ガスの流入は、前記SiCl4ガスを約0.1立方センチメートル毎分(sccm)と6sccmとの間の流量で流すことを含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、更に、
前記プラズマエッチング室に塩素ガスを流し入れ、
前記プラズマエッチング室に臭化水素ガスを流し入れ、
前記プラズマエッチング室に不活性ガスを流し入れる、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、
前記不活性ガスは窒素である、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記SiCl4ガスの流入の間に行われる前記プラズマエッチング室内におけるプラズマの発生は、酸素をベースにしたプラズマを生成することを含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記SiCl4ガスの流入の間に行われる前記プラズマエッチング室内におけるプラズマの発生は、プラズマ密度を約1×109/cm3から約1×1012/cm3までの間に維持することを含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記SiCl4ガスの流入の間に行われる前記プラズマエッチング室内におけるプラズマの発生は、イオンエネルギを約150ボルトから約400ボルトまでの間に維持することを含む、方法。
【請求項8】
請求項6に記載の方法であって、
プラズマ密度の約1×109/cm3から約1×1012/cm3までの間での維持は、室圧を約3ミリトールから約15ミリトールまでの間に設定することと、前記プラズマエッチング室の上部電極の電力レベルを約300ワットから約1000ワットまでの間に設定することとを含む、方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法であって、
イオンエネルギの約150ボルトから約400ボルトまでの間での維持は、下部電極のための高周波(RF)ピーク電圧を約200ボルトから300ボルトまでの間に設定することを含む、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記SiCl4ガスの流入の間に行われる前記プラズマエッチング室内におけるプラズマの発生は、室温を摂氏約20度から摂氏約70度までの間に維持することを含む、方法。
【請求項11】
エッチング室内において、二層レジストのエッチング中に限界寸法の偏りを制御するための方法であって、
前記エッチング室にSiCl4ガスを流入させつつ前記エッチング室内において酸素をベースにしたプラズマを発生させ、
プラズマ密度を約1×109/cm3から約1×1012/cm3までの間に維持し、
前記二層レジストの各層をエッチングする、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
前記エッチング室へのSiCl4ガスの流入の間に行われる前記エッチング室内における酸素をベースにしたプラズマの発生は、
前記エッチング室に塩素ガスを流し入れることと、
前記エッチング室に臭化水素(HBr)ガスを流し入れることと、
前記エッチング室に不活性ガスを流し入れることと、を含む方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法であって、
前記エッチング室へのSiCl4ガスの流入の間に行われる前記エッチング室内における酸素をベースにしたプラズマの発生は、前記SiCl4ガスを約0.1sccm(立方センチメートル毎分)から6sccmまでの間の流量で前記エッチング室に流し入れることを含む、方法。
【請求項14】
請求項11に記載の方法であって、更に、
イオンエネルギ約150ボルトから約400ボルトまでの間に維持することを備える方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
イオンエネルギの約150ボルトから約400ボルトまでの間での維持は、下部電極のための高周波(RF)ピーク電圧を約200ボルトから300ボルトまでの間に設定することを含む、方法。
【請求項16】
請求項11に記載の方法であって、
プラズマ密度の約1×109/cm3から約1×1012/cm3までの間での維持は、上部電極に関連した電力レベルを約300ワットから約1000ワットまでの間に維持することを含む、方法。
【請求項17】
請求項12に記載の方法であって、更に、
前記エッチング室に入れる酸素ガスの流量の、前記エッチング室に入れる塩素ガスに対する比を、約10:1に維持する工程を備える方法。
【請求項18】
請求項12に記載の方法であって、
前記不活性ガスの流量は約50sccmから約200sccmまでの間であり、前記臭化水素(HBr)ガスの流量は約50sccmから約100sccmまでの間であり、前記塩素ガスの流量は約10sccmから約50sccmまでの間である、方法。
【請求項19】
請求項11に記載の方法であって、
前記二層レジストは、第2の層の上に設けられた、シリコンを含有する第1の層を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−30778(P2013−30778A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−168475(P2012−168475)
【出願日】平成24年7月30日(2012.7.30)
【分割の表示】特願2007−519342(P2007−519342)の分割
【原出願日】平成17年6月27日(2005.6.27)
【出願人】(592010081)ラム リサーチ コーポレーション (467)
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
【Fターム(参考)】