説明

光コネクタ及びこれを用いた電子機器

【課題】低コストで接続信頼性の高い光コネクタを提供する。
【解決手段】光コネクタ10は、複数の無研磨光ファイバ22を保持する保持部材21と、前記保持部材を収容するハウジング28と、前記保持部材の少なくとも一部を前記ハウジングの内部に後退した第1位置と、相手側コネクタとの光結合を可能にする第2位置との間で熱の印加により移動させる熱駆動型アクチュエータ38と、を含む。熱駆動型アクチュエータ38は、弾性体36と形状記憶合金バネ37とで構成され、熱が加えられると形状記憶合金バネの長さが伸びて無研磨光ファイバが相手方光コネクタの光ファイバとの嵌合状態まで前進し、無研磨光ファイバの先端位置のばらつきによる光結合を適正化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光コネクタとこれを用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スーパーコンピュータやサーバ等の分野では、LSI同士、あるいはLSIとメモリまたはストレージとの間の信号伝送レートが高速化の一途を辿っている。信号伝送レートの高速化に伴い、従来の電気配線では信号波形の劣化、消費電力の増大といった問題が生じるようになってきている。これらの問題を解決する新たな接続方法として、低消費電力で大容量の信号伝送が可能な広帯域光配線伝送路を用いた光インタコネクションが注目されている。
【0003】
光インタコネクションによるLSIのボード間接続では、電気信号を光信号に変換する発光素子や、その逆の機能を有する受光素子が各ボード上に搭載され、素子間を光ファイバや光導波路に代表される光伝送路で接続する。光配線で構成されたスーパーコンピュータやサーバ等でハードウェアのシステムを拡張し、あるいは保全機能を実現するためには、LSIが搭載されたボードの挿抜時に給電や低速信号線用の電気コネクタと同時に光伝送路も共に着脱する必要がある。このため、光インタコネクションの分野では光素子や光伝送路の開発だけではなく、着脱可能な光コネクタの開発が求められている。
【0004】
前述のサーバ等における光配線(インタコネクション)の用途で使用される光伝送路の本数は膨大になる。多チャネルの光伝送路を接続するための多心光コネクタは、主に光通信の分野で多くの発明が成されている。とりわけ、光コネクタとして現在多く用いられているものは、MTフェルールをベースとした突き当て方式である。これは、フェルール内部に光ファイバを所定のピッチで整列させ、対向するフェルールの一方に設けたガイドピンと、他方に設けられたガイド穴を基準として位置決めをしながら、嵌合時に多心の光ファイバ同士を一括して突き合わせる方式である。
【0005】
しかしながら、通信用途のMTフェルールをベースとするコネクタを用いて光インタコネクションを構成すると、コストが非常に高くなってしまう。MTフェルールに光ファイバを実装した後にファイバ端面を高精度に研磨して光ファイバの突き出し量を調整するためである。低コスト化のためにはコネクタを無研磨で実現する必要がある。
【0006】
低コストの無研磨ファイバを実装する方法として、高速組み立てMTコネクタという技術が知られている。これはMTフェルールへのファイバ実装時に、僅かに凹みのある冶具をその端面に押し付けながら接着する。この治具を用いると、光ファイバをフェルール端面よりも突き出させた状態で実装することができる。しかし、光ファイバ突き出し量が精密に制御されないため、ファイバ突き出し量にばらつきが生じる。また、すべての光ファイバが突き出るとは限らず、フェルール内部に引き込まれた光ファイバも存在する。さらに、ファイバ突き出し量にばらつきがある状態で光コネクタ同士を嵌合させた場合、突き出し量の大きなチャネルに、嵌合時の衝撃力が集中するため、挿抜において光ファイバが破損したり、長期の信頼性が保てないという課題がある。
【0007】
なお、ファイバ突き出し量のばらつきの影響を低減するために、突き出たファイバの先端をダミーフェルールで押し戻して、光ファイバの先端をそろえる手法や(たとえば、特許文献1参照)、フェルール端面に光ファイバコアの屈折率に近い屈折率を有する光透過性の樹脂層を設ける手法(たとえば、特許文献2参照)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−228359号公報
【特許文献2】特開2002−31745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
低コストで接続信頼性の高い光コネクタを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様では、光コネクタは、
複数の光ファイバを保持する保持部材と、
前記保持部材を収容するハウジングと、
前記保持部材の少なくとも一部を、前記ハウジングの内部に後退した第1位置と、相手側コネクタとの光結合を可能にする第2位置との間で、熱駆動により移動させる熱駆動型アクチュエータと、
を含む。
【0011】
第2の態様では、上記の光コネクタを用いた電子機器を提供する。電子機器は、
上述した光コネクタと、
前記光コネクタによって光接続されるボードと、
前記ボードの第1主面上に配置される電子部品と、
前記ボードに設けられ、前記光コネクタと前記電子部品の間で光電気変換を行なう光電気変換器と、
を備え、前記光コネクタは前記電子部品から発せられる熱の流路上に配置される。
【発明の効果】
【0012】
低コストで接続信頼性の高い光ファイバが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態の光コネクタが適用される電子機器の構成例を示す図である。
【図2】光コネクタで用いられる無研磨多心フェルールの模式図である。
【図3】一般的な無研磨コネクタ嵌合時の問題を説明するための図である。
【図4】熱駆動型アクチュエータを用いた実施形態の光コネクタの概略構成図である。
【図5A】図4の光コネクタの非嵌合時の状態を示す図である。
【図5B】図4の光コネクタの準嵌合時の状態を示す図である。
【図5C】図4の光コネクタの嵌合時の状態を示す図である。
【図6】可撓性のフェルールの模式図である。
【図7A】図6のフェルールを相手側コネクタに用いた際の光コネクタの非嵌合時の状態を示す図である。
【図7B】図6のフェルールを相手側コネクタに用いた際の光コネクタの準嵌合時の状態を示す図である。
【図7C】図6のフェルールを相手側コネクタに用いた際の光コネクタの嵌合時の状態を示す図である。
【図8A】図6のフェルールを、熱駆動型アクチュエータを用いた光コネクタに適用した場合の非嵌合時の状態を示す図である。
【図8B】図6のフェルールを、熱駆動型アクチュエータを用いた光コネクタに適用した場合の準嵌合時の状態を示す図である。
【図8C】図6のフェルールと、熱駆動型アクチュエータを用いた光コネクタに適用した場合の嵌合時の状態を示す図である。
【図9】図4の光コネクタの変形例の図である。
【図10】熱源として廃熱を利用する場合の電子機器の配置構成例を示す図である。
【図11】熱源として廃熱を利用する場合の電子機器の別の配置構成例を示す図である。
【図12】熱源として廃熱を利用する場合の電子機器のさらに別の配置構成例を示す図である。
【図13】熱源として廃熱を利用する場合の電子機器のさらに別の配置構成例を示す図である。
【図14】熱源として廃熱を利用する場合の熱アシスト機構を備えた光コネクタの構成例を示す図である。
【図15】熱アシスト機構の制御構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下で、図面を参照して発明の実施形態を説明する。実施形態では、光コネクタ同士の嵌合に熱駆動型アクチュエータを用いる。
【0015】
図1は、光コネクタ10を適用した電子機器1の模式図である。電子機器1は、バックプレーン2と、このバックプレーン2に差し込まれる複数のボード3を含む。バックプレーン2上には光伝送路4が形成され、複数のボード3は、光コネクタ10A、10Bを介して相互接続される。それぞれのボード3には、LSI7、メモリ9などの電子部品と、光電気変換モジュール6が搭載されている。LSI7、メモリ9などの電子部品で生成された電気信号は、光電気変換モジュール6で光信号に変換され、光伝送路4、5及び光コネクタ10A、10Bを介して、他のボード3に伝送される。光伝送路4、5はたとえば光ファイバ(光ファイバシート)である。
【0016】
光伝送路4にバックプレーン側光コネクタ10Aが接続される。ボード3のエッジにボード側光コネクタ10Bが配置される。ボード3がバックプレーン2に差し込まれたときに、光コネクタ10Aと10Bが嵌合する。図示の便宜上、図1では2枚のボード3だけが描かれているが、電子機器1では多数の光配線により多数のボード3同士を接続するため、光コネクタ10A、10Bは、低コストの無研磨光コネクタである。
【0017】
図2は、光コネクタ10の内部でファイバを保持する無研磨多心フェルール20の模式図である。無研磨多心フェルール20は、光ファイバ22と、光ファイバ22を保持するフェルール21を含む。この例では、4心フェルール20である。光ファイバ22は、先端のテープ被覆25が剥離され、個別の光ファイバ22の状態でフェルール21のファイバ挿入孔23に挿入される。各光ファイバ22は、フェルール21の先端面21aから20ミクロン程度突き出た状態で実装される。このとき、光ファイバ22間には切断時の長さのばらつきがあり、図2のように突き出し量が異なる光ファイバ22のチャネルを持つことになる。フェルール21には、相手側光コネクタとの接続位置決めのためのガイドピン穴24が設けられている。通常は、このような無研磨多心フェルール20は、ハウジング内に収容されて光コネクタ10の形態で用いられる。
【0018】
図3は、実施形態の構成に至る過程で考えられる無研磨光コネクタ100Aと100Bの嵌合を説明するための図である。無研磨多心フェルール20は、バックプレーン側光コネクタ100Aのコネクタハウジング28と、ボード側光コネクタ100Bのコネクタハウジング28にそれぞれ収容されている。嵌合前は、フェルール21の先端面21aはコネクタハウジング28の嵌合面28aとそろっている。フェルール21の後端面21bはバネ27に当接している。
【0019】
フェルール21同士の位置精度はガイドピン26により決定される。フェルール21同士を嵌合させるための押圧力は、バネ27により生成される。この状態で、バックプレーン側光コネクタ100Aの光ファイバ22と、ボード側光コネクタ100Bの光ファイバ22の先端を突き合わせて接続すると、サークルCで示すように、突き出し量の大きなチャネル同士が最初に当たってしまう。この場合、光ファイバ22に衝撃による破損が生じやすく、長期信頼性に欠ける。そこで、実施形態では熱駆動型アクチュエータを利用して光コネクタ同士の適切な嵌合を実現する。
【0020】
図4は、実施形態の光コネクタ10の概略構成図である。光コネクタ10は、光ファイバ22と、光ファイバ22を保持するフェルール21と、光ファイバ22及びフェルール21を収容するコネクタハウジング28と、フェルール21を非結合時の第1位置と結合時の第2位置の間で移動させる熱駆動型アクチュエータ38を含む。図4の例では、熱駆動型アクチュエータ38は、形状記憶合金バネ37と、弾性体36を含む。
【0021】
光ファイバ22の少なくとも一部の先端はフェルール21の先端面21aから突き出ているが、これはファイバの切断ばらつきによるものである。すべての光ファイバ22の端面がフェルール21の先端面21aと揃っているのが望ましいが、低コストの無研磨ファイバ22を用いる以上、ばらつきは発生する。このとき、光ファイバ22の端面は、フェルール21の内部に後退するよりは、フェルール21から突き出ているほうが望ましい。光ファイバ22がファイバ挿入孔内部に後退していると異物を挟み込む可能性がある。また、フェルール21内で光ファイバ22同士が接続すると気泡、結露等の影響を受け、長期の信頼性が保てなくなるからである。
【0022】
光コネクタ10の非嵌合時には、フェルール21はコネクタハウジング28の嵌合面28aよりも内側に引っ込んで位置する。フェルール21の後端面21bは、コネクタハウジング28内で、形状記憶合金バネ37に当接している。形状記憶合金として、たとえばTiNi合金を用いることができる。コネクタハウジング28の内壁にリセス29が形成され、リセス29内に弾性体36が配置される。弾性体36として、たとえばネオプレンゴムを用いることができる。形状記憶合金バネ37は、熱の印加を受けると、フェルール21をコネクタハウジング28の嵌合面28aに向けて押圧する。弾性体36は、フェルール21の先端面21aの最終位置を規定するとともに、形状記憶合金バネ37に対する熱の印加がなくなったときに、フェルール21を元の後退位置に押し戻す。図4では、フェルール21の後端側のショルダー部21cとコネクタハウジング28の内壁との間に弾性体36が挿入される。
【0023】
図5A〜図5Cは、図4の光コネクタ10の嵌合状態を示す図である。図4の光コネクタ10は、たとえばバックプレーン側光コネクタ10Aに適用される。接続相手となるボード側コネクタ100は、図3に示す構成の光コネクタ100Aでもよい。もっともこの例に限定されず、図4の光コネクタ10をボード側光コネクタ10Bに適用してもよいし、双方のコネクタを図4の構成の光コネクタ10としてもよい。
【0024】
まず、図5Aの非嵌合時には、光コネクタ10Aの熱駆動型アクチュエータ38(形状記憶合金バネ37)に熱が印加されていない。フェルール21の先端面21a及び光ファイバ22の先端は、コネクタハウジング28の嵌合面28aよりも内側に後退した位置P1にある。フェルール21の先端面21aが位置P1にあるときは、たとえ光コネクタ10Aがボード側コネクタ100と嵌合しても光結合しないので、P1を非結合位置と称する。嵌合面28aから非結合位置P1までの後退量dは、例えば100ミクロン程度である。
【0025】
次に、ボード3(図1参照)がバックプレーン2に挿入されると、図5Bに示すようにボード側光コネクタ100のハウジング28と、バックプレーン側光コネクタ10Aのハウジング28が嵌合する。この段階では、コネクタハウジング28のみの嵌合であり、フェルール21はまだ非結合位置P1にある。すなわち、ボード側のフェルール21と、バックプレーン側のフェルール21の間に空隙が存在する。この状態を準嵌合の状態と称する。
【0026】
次に、図5Cに示すように、光コネクタ10Aの熱駆動型アクチュエータ38に熱が加えられると、形状記憶合金バネ37の温度が上昇して嵌合状態に移行する。形状記憶合金の長さが伸び、バネ定数が増大するため、弾性体36を変形させる。フェルール21は、その先端面21aで光ファイバ22がボード側コネクタ100の光ファイバ22と光学的に結合する位置P2まで前進する。フェルール21の前進は、熱駆動による穏やかな移動であり、かつ弾性体36により接続位置が規定されているので、光ファイバ22同士の結合時に衝撃による破損を防止することができる。無研磨光ファイバ22は、長さのばらつきを含むので、すべての光ファイバが物理的に接続するとは限らないが、光ファイバ22の先端長さのばらつきは適正に光結合できる範囲内にあるので接続方向の位置ずれにより発生する光損失はほとんどない。熱の印加がなくなると、弾性体36がフェルール20を押し戻すことにより、図5Bの準嵌合状態に戻る。
【0027】
図6は、MTタイプのフェルール21に替えて、弾性変形するフェルール90を用いる場合の模式図を示す。フェルール90は、先端面91aを有する先端側部材91と、テープ被覆225側に位置する後端側部材92と、先端側部材91と後端側部材92を連結する可撓性のアーム93を有する。先端側部材91には、ガイドピン穴94とファイバガイド穴95が形成されている。一例として、先端側部材91、後端側部材92、およびアーム93は、射出成型により一体形成される。
【0028】
先端側部材91と後端側部材92で、無研磨の光ファイバ222をガイドする。光ファイバ222もしくはテープ被覆225でまとめられたテープファイバは、後端側部材92の内部で接着されている。他方、光ファイバ222の先端部分はファイバガイド穴95の中で移動可能である。フェルール90にファイバ挿入方向の荷重がかかると、アーム93が撓んで先端側部材91と後端側部材92の間の距離が縮まる。このとき、光ファイバ222は、先端側部材91と後端側部材92の間の空間で可逆的に弾性変形する。
【0029】
上述のように、無研磨ファイバではファイバ切断後にファイバの長さにばらつきが発生する。このため、フェルール90に挿入された光ファイバ222の先端面の位置は、ファイバガイド穴95の中でばらついている。嵌合時にフェルール90が弾性変形すると、後述するようにアーム93の変形に応じて、光ファイバ222の先端は先端側部材91の先端面91aに向かって前進する。長い光ファイバ222から先に相手側(たとえばボード側)の光ファイバと接続するが、押圧力をさらに印加することで先端側部材91と後端側部材92の間の空間で座屈する。これにより、すべてのチャネル(光ファイバ222)を接続することができる。この動作を、図7Aから図7Cを参照して説明する。
【0030】
図7A〜図7Cは、図6のフェルール90をボード側コネクタ200に適用した場合の非嵌合状態、準嵌合状態、嵌合状態を示す。図7Aの例では、ボード側光コネクタ200に図6のフェルール90を使用し、バックプレーン側に図4の熱駆動型アクチュエータ38を用いた光コネクタ10Aを配置する。
【0031】
非嵌合状態では、バックプレーン側光コネクタ10Aと、ボード側光コネクタ200は互いに離れている。ボード側光コネクタ200のフェルール90の先端側部材91は、その先端面91aがハウジング208の嵌合面208aよりも前に突き出ている。光ファイバ222は先端側部材91の内側に後退している。
【0032】
図7Bの準嵌合状態では、バックプレーン側光コネクタ10Aのガイドピン26が、ボード側光コネクタ200のガイドピン穴94にはめ込まれる。これにより、バックプレーン側光コネクタ10Aとボード側光コネクタ200とが位置決めされる。バックプレーン側光コネクタ10Aのハウジング28の嵌合面28aと、ボード側光コネクタ200のハウジング208の嵌合面208aとが合致する。
【0033】
この状態では、バックプレーン側光コネクタ10Aに熱が印加されておらず、熱駆動側アクチュエータ38はまだ動作しない。したがって、フェルール21は、ハウジング28の内側に後退している。ボード側光コネクタ200のフェルール90も変形前であり、先端側部材91はハウジング208の先端から突き出ている。
【0034】
図7Cは、嵌合状態を示す。バックプレーン側光コネクタ10Aは熱を受けて、熱駆動型アクチュエータ38の形状記憶合金バネ37が伸長する。フェルール21はバネ37に押されてハウジング28の嵌合面28aに向かって押し出される。弾性体36はバネ37の押圧力により収縮する。フェルール21の先端面21aは、ボード側光コネクタ200の弾性フェルール90の先端面91aを押して、先端側部材91をハウジング208の内側に押しやる。
【0035】
ボード側光コネクタ200のフェルール90の後端側部材92はハウジング208内部で固定されているので、フェルール21の押圧力を受けてアーム93が撓み、先端側部材91と後端側部材92との間の距離が縮む。光ファイバ222はファイバガイド穴95(図6参照)の中をフェルール90の先端面91aに向かって前進する。ボード側光コネクタ200の光ファイバ222が、バックプレーン側光コネクタ10Aの光ファイバ22と付き合わさると、それ以上前進することはできない。そのため、先に結合した長い光ファイバ222は、内部の空間で座屈する。短い光ファイバ222はそのまま、対応する光コネクタと結合するまで先端面91aに向かって前進する。これにより、全チャネルでのファイバ接続(光結合)が可能となる。
【0036】
図8A〜図8Cは、図6と同様の種類のフェルール190を、熱駆動型アクチュエータを用いた光コネクタ30に適用する例を示す。図8Aは非嵌合状態、図8Bは準嵌合状態、図8Cは嵌合状態である。
【0037】
図8Aを参照すると、光コネクタ30は、光ファイバ22と、光ファイバ22を保持するフェルール190と、フェルール190の後端側に位置する形状記憶合金バネ37を含む。形状記憶合金バネ37とフェルール190のアーム93とで、熱駆動型アクチュエータ78を構成する。
【0038】
一例としてバックプレーン側に配置される光コネクタ30のフェルール190は、先端側部材191、後端側部材92、先端側部材191と後端側部材92を連結する可撓性のアーム93を含む。先端側部材191は、ハウジング68の前壁68cのコーナー68bに当接するストッパ196を有する。ストッパ196により先端側部材191が固定される。先端面191aの位置は、ハウジング68の嵌合面68aよりも内側に後退した位置に固定される。
【0039】
ボード側コネクタ300は任意の光コネクタである。図8Aの例では、コネクタ300は一般的な無研磨多心フェルール20を有し、テープ被覆325された光ファイバ322がフェルール21に保持されている。フェルール21の先端面21aはハウジング308の嵌合面308とほぼ揃っている。
【0040】
図8Bで、光コネクタ30のガイドピン26がボード側コネクタ300のガイドピン穴320に挿入され、光コネクタ同士が位置決めされる。光コネクタ30のハウジング68の嵌合面68aと、ボード側コネクタ300のハウジング308の嵌合面308aとが合致する。光コネクタ30のフェルール190の先端面191aはハウジング308の嵌合面308aよりも内側に固定されているので、ボード側コネクタ300のフェルール21の先端面21aとの間に空間が生じる。この状態では、光コネクタ30の光ファイバ22と、ボード側コネクタ300の光ファイバ322とは接続されていない(準嵌合状態)。
【0041】
図8Cで、光コネクタ30に熱が印加されると光ファイバ同士が接続する嵌合状態に移行する。熱の印加により形状記憶合金バネ37が伸長してフェルール190の後端側部材92を前方に押す。先端側部材191は固定されているので、アーム93が撓む。同時に、光ファイバ22が先端側部材191のファイバガイド穴(図6参照)の中を前進する。光ファイバ22はボード側コネクタ300の対応する光ファイバ322と接続するまで前進する。光ファイバ22の長さにばらつきがあるので、先に接続した光ファイバ22は先端側部材191と後端側部材92との間の空間で座屈する。バネ37の押圧力によりすべての光ファイバ22をボード側コネクタ300の光ファイバ322と接続することができる。
【0042】
熱の印加がなくなり一定温度以下になると、フェルール191のアーム93の復元力により形状記憶合金バネが収縮する。これにより、図8Bの準嵌合状態に戻る。フェルール190の後端側部材92がバネ37に押されていない状態を、フェルール190がハウジング68の内部に後退した第1位置とする。後端側部材92がバネ37に押されて前進し光ファイバ22がボード側コネクタ300の光ファイバと光結合する位置を第2位置とする。
【0043】
弾性変形が可能なフェルール190を用いることにより、使用中は光ファイバ22が座屈し、原理的に光ファイバ22内部に応力が付加され続ける。熱の印加の解除により後端側部材92が後退して、光ファイバ22の座屈が解かれる。一般的にファイバの長期信頼性は応力により決定されるため、使用していないときに不要の応力が印加されないような構成とすることで、光コネクタ30の使用寿命が伸張される。さらに、ボード挿抜時の振動が直に光ファイバに伝わるのを防止できるため、光ファイバやフェルールの破損を防止することができる。また、フェルール191自体が形状記憶合金バネを押し戻す弾性体として機能するので、別途弾性体を設ける必要がない。上記の構成は、例として示したバックプレーン側、ボード側だけに限定されるものではなく、バックプレーン側とボード側を逆に配置した構成としてもよいし、バックプレーンとボードとの接続以外に、任意の光伝送路の接続に用いることができる。
【0044】
図9は、図4の熱駆動型アクチュエータの別の変形例を示す。図9の熱駆動型アクチュエータ47は、二膜構成のダイアフラム47と、弾性体36を含む。二膜構成のダイアフラム47は、図9(B)に示すように、熱膨張率の大きな材料47aと熱膨張率の小さな材料47bを張り合わせたものであり、バイメタル、シリコンバイメタル等で形成することができる。このダイアフラム47を、フェルール21の後端面21bとコネクタハウジング28の内壁の間に配置する。熱が印加されると、温度上昇にともなってダイアフラム47は図9(C)のように湾曲して、フェルール21の後端面21bを押圧する。その結果フェルール21は嵌合位置に向かって前進する。ダイアフラム47としては、熱膨張の異なる2種の材料を選択して形成する以外に、形状記憶合金をいずれか一方の材料として用いることによっても、同様の効果を得ることができる。なお、フェルール20に替えて図8A〜図8Cの弾性変形が可能なフェルール190を用いてもよい。
【0045】
図10〜図13は、熱駆動型アクチュエータへの熱供給を示す図である。これらの例ではボード3上に搭載された電子部品からの廃熱を利用する。ボード3上のLSI7やメモリ9等の電子部品は発熱源である。図示はしていないが、ボード3上には給電用のコネクタも存在する。そこで、図10に示すように、給電されスタートアップを始めた電子部品7、9からの熱を、バックプレーン側に配置した吸気ファン51を用いて空冷することで、廃熱を利用した受動的な自動嵌合機構を実現する。
【0046】
ボード3をバックプレーン2に挿入した時点で、図5Bに示した準嵌合状態となる。電子部品7、9等のスタートアップが完了すると、その廃熱が光コネクタ10A、10Bの温度を上昇させて、図5Cの嵌合状態を実現する。電子機器1の動作停止後は廃熱の供給が止まり、自動的に図5Bの準嵌合状態に戻る。なお、光コネクタ10A、10Bの双方を図4又は図9に示す熱駆動型アクチュエータを用いた光コネクタ10とする必要はなく、たとえばボード側光コネクタ10Bのみを図4の光コネクタ10としてもよい。また、いずれか一方または双方を、図8A−図8Cに示す光コネクタ30としてもよい。
【0047】
図11は、光電気変換モジュール6や光伝送路(導波路)5に対する廃熱の影響を回避する配置構成図である。LSI7やメモリ9から発生する熱流束は、破線の矢印で示すように、吸気ファン51に向かって流れる。そこで、この流路を避けて光電気変換モジュール6と光伝送路5を配置する。この場合、光伝送路5の長さが幾分長くなるが光信号の伝送には影響しない。かえって熱による変動を防止することができる。
【0048】
図12は、光電気変換モジュール6と光伝送路5を、ボード3の裏面、すなわちLSI7やメモリ9等の電子部品が搭載された面と反対側の面に配置する。この構成では、伝送路5の距離を最短にすることができる。電子部品7,9からの発熱により、光コネクタ10Bの熱駆動アクチュエータ38(又は48)が変位し、フェルール21を嵌合位置まで前進させてバックプレーン側光コネクタ10Aと光結合させる。
【0049】
図13は、光電気変換モジュール6と光伝送路5をメザニンカード53上に配置する例を示す。メザニンカード53はボード3に差し込むことで容易に増設できるので、ボード3に貫通穴を形成する必要がない。
【0050】
図14は、光コネクタに熱アシスト機構を適用する例を示す。電子機器1の使用環境によっては、廃熱による温度上昇に対するマージンが少ない場合もある。この場合に、図14に示すように、光コネクタ60の内部に熱アシスト機構として発熱体62を配置する。具体的には、コネクタハウジング28の内部にNiCrのような発熱体62を配置し、給電端子65を介した通電加熱により、光コネクタ60の温度を環境温度よりも高く上昇させる。これにより、形状記憶合金バネ37を効率的に変形させてフェルール21を嵌合位置まで前進させることができる。
【0051】
図15は、図14の熱アシスト機構への給電制御を示す図である。図15では、バックプレーン側光コネクタ60と、ボード側コネクタ70を接続する。バックプレーン側光コネクタ60は熱駆動型アクチュエータ38と、発熱体62を有する。バックプレーン側から発熱体62に給電がされる。ボード側コネクタ70は、必ずしも熱駆動型アクチュエータ38を有しなくてもよいが、バックプレーン側光コネクタ60と嵌合したときに光コネクタ60の発熱体62と嵌合する発熱体72を内部に有する。
【0052】
ボード3上に、LSI7等の電子部品の他に、制御IC80が配置される。制御ICはスイッチ65と温度センサ86を含む。スイッチ65はボード側光コネクタ70の発熱体72に接続され、そのオン・オフが制御IC80によって制御される。
【0053】
電子機器1の動作を説明する。まず、ボード3がバックプレーン2(図1参照)に挿入されて、光コネクタ60と光コネクタ70のハウジング28同士が合わさって準嵌合状態(図5B参照)となる。図示しない給電源からLSI7に給電がなされ、LSI7が起動する。LSI7は、制御IC80と通信を開始する。LSI7は、制御IC80のスイッチ(ヒータスイッチ)85をオンにし、温度センサ86の出力をモニタする。スイッチ85の導通により、バックプレーン側光コネクタ60の発熱体62に給電がなされる。発熱体62の発熱を受けて、熱アクチュエータ38がフェルール21を結合位置まで前進させる。光コネクタ60と光コネクタ70は互いに光学的に接続して、光通信を開始する。LSI7は、温度センサ86の出力をモニタし、センサ86の出力が所定の温度範囲内にあるようにスイッチ85のオン・オフを制御する。これにより発熱体62、72の発熱を制御して、光コネクタ60と70の嵌合(すなわち光ファイバ同士の結合)を適切な状態に維持する。
【0054】
電子機器1の動作終了時には、OS停止命令に基づいて、LSI7は制御IC80のスイッチ85をオフにする。これにより給電が停止するので、光コネクタ60の温度が降下する。光コネクタ60の熱駆動型アクチュエータ38の弾性体36がフェルール21を非結合位置に押し戻す。これにより光コネクタ60と光コネクタ70が、図5Bの準嵌合状態となる。この状態では、ボード3の着脱も可能である。
【0055】
以上述べたように、フェルール21の押圧機構に熱駆動型アクチュエータを用いたことで、温度変化により嵌合状態を段階的に変化させる。形状記憶合金バネ37や二膜ダイアフラム38と、弾性体36を組み合わせることで、高温時と低温時でフェルール先端の位置を変位させることできる。これにより光コネクタのハウジング同士は連結しても、フェルール同士は僅かに間隙を持つ準嵌合状態が実現できる。フェルール20に替えて、図6および図8A−8Cの弾性変形可能なフェルール90、190を用いても同様の効果が得られる。
【0056】
準嵌合状態は、ボードが挿入されているが電子機器の動作は停止している時に発現するため、装置移動時の衝撃は光コネクタに伝わらない。また、ボード挿入時にも準嵌合状態であるため、挿入による衝撃も光コネクタに伝わらない。さらに装置未使用時には、準嵌合状態であるためファイバに応力が印加されず長期信頼性が実現できる。実施形態の光コネクタをバックプレーン側のコネクタとし、サーバボードの廃熱を利用するアーキテクチャとすることで、受動的に準嵌合状態から嵌合状態へ移行することが可能となる。光コネクタに発熱体を埋め込むことで、能動的に嵌合状態を制御することも可能となる。
【0057】
以上述べてきたことは、熱駆動による光コネクタの準嵌合状態と嵌合状態の制御を説明するための例示であり、類似の変形構造によっても熱駆動による嵌合状態と準嵌合状態の遷移を実現することは可能である。上述した実施例の任意の組み合わせが可能である。
【0058】
以上の説明に対し、以下の付記を提示する。
(付記1)
複数の光ファイバを保持する保持部材と、
前記保持部材を収容するハウジングと、
前記保持部材の少なくとも一部を、前記ハウジングの内部に後退した第1位置と、相手側コネクタとの光結合を可能にする第2位置との間で、熱の印加により移動させる熱駆動型アクチュエータと、
を含む光コネクタ。
(付記2)
前記熱駆動型アクチュエータは、熱の印加により変位して前記保持部材を前記第2位置へと押圧する第1弾性体と、熱の印加がなくなったときに変位して前記保持部材を前記第1位置へ押し戻す第2弾性体とを含むことを特徴とする付記1に記載の光コネクタ。
(付記3)
前記保持部材は弾性変形が可能であり、前記保持部材の一部が前記第2弾性体となることを特徴とする付記2に記載の光コネクタ。
(付記4)
前記保持部材は、先端側部材と、後端側部材と、前記先端側部材と後端側部材とを接続する可撓性のアームとを有することを特徴とする付記3に記載の光コネクタ。
(付記5)
前記光ファイバの少なくとも一部は、前記保持部材が前記第2位置にあるときに前記先端側部材と前記後端側部材の間で屈曲することを特徴とする付記4に記載の光コネクタ。
(付記6)
前記ハウジングに設置される発熱体、
をさらに含むことを特徴とする付記1に記載の光コネクタ。
(付記7)
前記発熱体は、前記光コネクタを介して信号の送受信を行う電子部品の動作と連動した給電制御を受ける給電端子を含むことを特徴とする付記6に記載の光コネクタ。
(付記8)
前記第1弾性体は、形状記憶合金バネまたは二膜ダイアフラムであることを特徴とする付記2に記載の光コネクタ。
(付記9)
前記ハウジングは、その内壁に前記保持部材の位置遷移を規定するリセスを有し、前記第2弾性体は、前記リセス内で前記保持部材と前記ハウジング内壁の間に配置されることを特徴とする付記2に記載の光コネクタ。
(付記10)
付記1〜5のいずれかに記載の光コネクタと、
前記光コネクタによって光接続されるボードと、
前記ボードの第1主面上に配置される電子部品と、
前記ボードに設けられ、前記光コネクタと前記電子部品の間で光電気変換を行なう光電気変換器と、
を備え、前記光コネクタは前記電子部品から発せられる熱の流路上に配置されることを特徴とする電子機器。
(付記11)
前記光電気変換器と前記光コネクタの間を接続する光伝送路の少なくとも一部と、前記光電気変換器とは、前記熱流路から外れて位置することを特徴とする付記10に記載の電子機器。
(付記12)
前記光電気変換器と前記光伝送路は、前記ボードの前記第1主面と反対側の第2主面に配置されることを特徴とする付記11に記載の電子機器。
(付記13)
前記光電気変換器と前記光伝送路は、前記ボードの第1主面に設置されたメザニンカード上に配置されることを特徴とする付記11に記載の電子機器。
(付記14)
前記光コネクタを挟んで前記電子部品と反対側に設置される吸気ファン、をさらに含むことを特徴とする付記10に記載の電子機器。
(付記15)
付記6又は7に記載の光コネクタと、
前記光コネクタによって光接続されるボードと、
前記ボードの第1主面上に配置される電子部品と、
前記ボードに設けられ、前記光コネクタと前記電子部品の間で光電気変換を行なう光電気変換器と、
前記ボード上に配置され、前記光コネクタの前記発熱体と電気的に接続されるスイッチと、
を備え、前記発熱体への給電は前記電子部品の動作に連動した前記スイッチのオン・オフ制御によって制御されることを特徴とする電子機器。
【産業上の利用可能性】
【0059】
産業用、公共用等、任意の光伝送システムに利用可能である。一例として、サーバーやハイエンドコンピュータシステムの高速伝送路に適用することができる。
【符号の説明】
【0060】
1 電子機器
2 バックプレーン
3 ボード
4 バックプレーン伝送路
5 ボード伝送路
6 光電気変換モジュール(光電気変換器)
7 LSI(電子部品)
9 メモリ(電子部品)
10、10A、10B、30、60 光コネクタ
20 無研磨多心フェルール
21,90、190 フェルール(保持部材)
22、222 光ファイバ
36 弾性体(第2弾性体)
37 形状記憶合金バネ(第1弾性体)
47 二膜ダイアフラム(第1弾性体)
38、48、78 熱駆動型アクチュエータ
62、72 発熱体
91、191 先端側部材
92 後端側部材
93 アーム
P1 非結合位置
P2 結合位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光ファイバを保持する保持部材と、
前記保持部材を収容するハウジングと、
前記保持部材の少なくとも一部を、前記ハウジングの内部に後退した第1位置と、相手側コネクタとの光結合を可能にする第2位置との間で、熱の印加により移動させる熱駆動型アクチュエータと、
を含む光コネクタ。
【請求項2】
前記熱駆動型アクチュエータは、熱の印加により変位して前記保持部材を前記第2位置へと押圧する第1弾性体と、熱の印加がなくなったときに変位して前記保持部材を前記第1位置へ押し戻す第2弾性体とを含むことを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ。
【請求項3】
前記保持部材は弾性変形が可能であり、前記保持部材の一部が前記第2弾性体となることを特徴とする請求項2に記載の光コネクタ。
【請求項4】
前記保持部材は、先端側部材と、後端側部材と、前記先端側部材と後端側部材とを接続する可撓性のアームとを有することを特徴とする請求項3に記載の光コネクタ。
【請求項5】
前記光ファイバの少なくとも一部は、前記保持部材が前記第2位置にあるときに前記先端側部材と前記後端側部材の間で屈曲することを特徴とする請求項4に記載の光コネクタ。
【請求項6】
前記ハウジングに設置される発熱体、
をさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光コネクタ。
【請求項7】
前記発熱体は、前記光コネクタを介して信号の送受信を行う電子部品の動作と連動した給電制御を受ける給電端子を含むことを特徴とする請求項6に記載の光コネクタ。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の光コネクタと、
前記光コネクタによって光接続されるボードと、
前記ボードの第1主面上に配置される電子部品と、
前記ボードに設けられ、前記光コネクタと前記電子部品の間で光電気変換を行なう光電気変換器と、
を備え、前記光コネクタは前記電子部品から発せられる熱の流路上に配置されることを特徴とする電子機器。
【請求項9】
前記光電気変換器と前記光コネクタの間を接続する光伝送路の少なくとも一部と、前記光電気変換器とは、前記熱流路から外れて位置することを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
【請求項10】
請求項6又は7に記載の光コネクタと、
前記光コネクタによって光接続されるボードと、
前記ボードの第1主面上に配置される電子部品と、
前記ボードに設けられ、前記光コネクタと前記電子部品の間で光電気変換を行なう光電気変換器と、
前記ボード上に配置され、前記光コネクタの前記発熱体と電気的に接続されるスイッチと、
を備え、前記発熱体への給電は前記電子部品の動作に連動した前記スイッチのオン・オフ制御によって制御されることを特徴とする電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図5C】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図7C】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図8B】
image rotate

【図8C】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2013−83906(P2013−83906A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−269364(P2011−269364)
【出願日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】