説明

光学式位置検出装置、位置検出システムおよび入力機能付き表示システム

【課題】検出光の進行方向および検出光の進行方向に交差する方向の双方における検出範囲を拡張することのできる光学式位置検出装置、位置検出システム、および入力機能付き表示システムを提供すること。
【解決手段】位置検出システム1において、光源部12は、検出光L2を放射状に出射するとともに、検出光L2の放射角度範囲において一方側から他方側に向かって強度が変化する光強度分布を形成し、受光部13は、光強度分布が形成された検出対象空間10Rに位置する対象物体Obで反射した検出光L2を受光する。光源はレーザー光源14であり、レーザー光源14から出射されたレーザー光(検出光L2)を可動ミラー11によって走査する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物体の位置を検出する光学式位置検出装置、該光学式位置検出装置を備えた位置検出システム、および当該位置検出システムを備えた入力機能付き表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
対象物体を光学的に検出する位置検出システムとしては、例えば、複数のLEDを互いに離間した位置に設け、複数のLEDの各々から透光部材を介して対象物体に向けて検出光を出射した際に、対象物体で反射した検出光が透光部材を透過して受光素子で検出されるものが提案されている(特許文献1参照)。また、複数のLEDの各々から出射された検出光を、導光板を介して出射し、対象物体で反射した検出光を受光素子で検出する方式の位置検出システムも提案されている(特許文献2、3参照)。
【0003】
かかる位置検出システムでは、受光素子として共通のものを用い、複数のLEDのうちの一部のLEDが点灯した際の受光素子での受光強度と、他の一部のLEDが点灯した際の受光素子での受光強度との比較結果に基づいて対象物体の位置を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2003−534554号公報
【特許文献2】特開2010−127671号公報
【特許文献3】特開2009−295318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、光源としてLEDを用いた場合、光の収束力が弱く、拡散するため、光源から大きく離間した位置にある対象物体からの反射光の強度が弱い。このため、検出光の進行方向における検出範囲が狭いという問題点がある。一方、光源としてレーザー光源を用いた場合、光の収束力が強いため、検出光の進行方向に交差する方向における検出範囲が狭いという問題点がある。
【0006】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、検出光の進行方向および検出光の進行方向に交差する方向の双方における検出範囲を拡張することのできる光学式位置検出装置、該光学式位置検出装置を備えた位置検出システム、およびかかる位置検出システムを備えた入力機能付き表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る光学式位置検出装置は、検出光を出射する光源部と、前記検出光が出射された空間で反射した前記検出光を受光する受光部と、前記受光部での受光強度に基づいて前記空間内の対象物体の位置を検出する位置検出部と、を有し、前記光源部は、前記検出光としてのレーザー光を出射するレーザー光源と、該レーザー光源から出射されたレーザー光を走査する可動ミラーと、を備え、前記光源部は、第1期間では前記空間の一方側から他方側に向けてレーザー光の強度を減少させ、前記第1期間と重ならない第2期間では前記一方側から前記他方側に向けてレーザー光の強度を増大させ、前記位置検出部は、前記第1期間における前記受光部での受光強度と前記第2期間における前記受光部での受光強度との比較結果に基づいて前記対象物体の位置を検出することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、光学式位置検出装置と視認面構成部材とを備えた位置検出システムであって、前記光学式位置検出装置は、前記視認面構成部材の一方面側に検出光を出射する光源部と、前記検出光が出射された空間で反射した前記検出光を受光する受光部と、前記受光部での受光強度に基づいて前記空間内の対象物体の位置を検出する位置検出部と、を有し、前記光源部は、前記検出光としてのレーザー光を出射するレーザー光源と、該レーザー光源から出射されたレーザー光を走査する可動ミラーと、を備え、前記光源部は、第1期間では前記空間の一方側から他方側に向けてレーザー光の強度を減少させ、前記第1期間と重ならない第2期間では前記一方側から前記他方側に向けてレーザー光の強度を増大させ、前記位置検出部は、前記第1期間における前記受光部での受光強度と前記第2期間における前記受光部での受光強度との比較結果に基づいて前記対象物体の位置を検出することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る光学式位置検出装置では、一方側から他方側に向けて強度が変化する検出光を出射するため、検出光が出射される空間に位置する対象物体で反射する検出光の強度は、対象物体の位置に対応する。このため、受光部での受光強度は、対象物体の位置に対応するので、位置検出部は、受光部での受光強度に基づいて対象物体の位置を検出することができる。ここで、光源としてレーザー光源が用いられているため、光源から大きく離間した位置まで十分な強度の光が届く。このため、光源から対象物体が大きく離間している場合でも、対象物体での反射光の強度が強い。このため、検出光の進行方向における検出範囲が広い。また、本発明では、レーザー光源から出射されたレーザー光(検出光)を可動ミラーによって走査するため、レーザー光の進行方向と交差する方向で十分な強度をもってレーザー光が出射される。従って、検出光の進行方向および検出光の進行方向に交差する方向の双方における検出範囲を拡張することができる。
【0010】
本発明において、前記位置検出部は、前記第1期間における前記受光部での受光強度と前記第2期間における前記受光部での受光強度とが等しくなったときの前記光源部の前記第1期間における第1駆動電流値と前記第2期間における第2駆動電流値との比較結果に基づいて前記対象物体の位置を検出する構成を採用することが好ましい。かかる構成によれば、対象物体と受光部との距離等が検出結果に影響を及ぼしにくいので、高い精度で対象物体の位置を検出することができる。
【0011】
本発明において、前記光源部は、前記視認面構成部材の前記一方面に沿って進行するように前記レーザー光を出射し、当該レーザー光の出射角度方向が変化するように前記レーザー光を前記一方側と前記他方側との間で前記レーザー光を走査する際、前記レーザー光の強度を変化させる構成を採用することができる。かかる構成によれば、可動ミラーからみたときの対象物体の角度位置を検出することができる。
【0012】
この場合、前記光源部は、複数設けられていることが好ましい。かかる構成によれば、複数の光源部を基準に対象物体の角度位置を検出した結果に基づいて対象物体の二次元座標を検出することができる。
【0013】
本発明において、前記光源部は、前記視認面構成部材の前記一方面の面外方向から当該一方面に向けて前記レーザー光を出射し、当該レーザー光を主走査方向に直線的に走査させる走査動作と前記レーザー光を前記主走査方向に対して交差する副走査方向に走査する副走査動作とを繰り返し、前記主走査方向および前記副走査方向のうちの一方方向では一方側から他方側に向かって前記レーザー光の出射強度を一定とし、他方方向では前記レーザー光の出射強度を変化させる構成を採用してもよい。本発明における「一方面の面外方向」とは、一方面に直交する方向に限らず、一方面に交差する方向も含む意味である。かかる構成によれば、他方方向における対象物体の位置を検出することができる。
【0014】
この場合、前記光源部は、前記主走査方向と前記副走査方向を入れ換えて前記走査動作を行うことが好ましい。かかる構成によれば、複数の光源部を基準に対象物体の角度位置を検出した結果に基づいて対象物体の二次元座標を検出することができる。
【0015】
本発明において、前記光源部は、前記視認面構成部材の前記一方面の面外方向から当該一方面に向けて前記レーザー光を出射し、当該レーザー光を主走査方向に直線的に走査する走査動作を行う際、前記レーザー光を前記主走査方向に対して交差する副走査方向に延在する帯状ビームとして出射し、前記主走査方向および前記副走査方向のうちの一方方向では一方側から他方側に向かって前記レーザー光の出射強度を一定とし、他方方向では前記レーザー光の出射強度を変化させる構成を採用することができる。本発明における「一方面の面外方向」とは、一方面に直交する方向に限らず、一方面に交差する方向も含む意味である。かかる構成によれば、他方方向における対象物体の位置を検出することができる。
【0016】
この場合、前記光源部は、前記主走査方向では一方側から他方側に向かって前記レーザー光の出射強度を一定とし、前記副走査方向では前記レーザー光の出射強度を変化させることが好ましい。かかる構成によれば、副走査方向における対象物体の位置を検出することができる。
【0017】
または、前記光源部は、前記副走査方向では一方側から他方側に向かって前記レーザー光の出射強度を一定とし、前記主走査方向では前記レーザー光の出射強度を変化させてもよい。かかる構成によれば、副走査方向における対象物体の位置を検出することができる。
【0018】
さらに、前記光源部は、前記主走査方向と前記副走査方向を入れ換えて前記走査動作を行うことが好ましい。かかる構成によれば、複数の光源部を基準に対象物体の角度位置を検出した結果に基づいて対象物体の二次元座標を検出することができる。
【0019】
本発明に係る光学式位置検出装置は、入力機能付き表示システムや、電子ペーパーに対する入力システムや、入力機能付きウインドウシステムや、入力機能付きアミューズメントシステム等、各種のシステムに利用することができる。例えば、本発明に係る入力機能付き表示システムは、本発明に係る光学式位置検出装置と表示装置とを備え、前記光学式位置検出装置での対象物体の位置検出結果に基づいて前記表示装置によって表示される画像が切り換えられる。また、本発明に係る入力機能付き表示システムは、本発明に係る光学式位置検出装置と画像投射装置とを備え、前記光学式位置検出装置での対象物体の位置検出結果に基づいて前記画像投射装置から投射される画像が切り換えられる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態1に係る位置検出システムの主要部を模式的に示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る位置検出システムの電気的構成等を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る位置検出システムで用いた検出光の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る位置検出システムにおける位置検出原理を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る位置検出システムの主要部を模式的に示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る位置検出システムにおいて、X座標を検出している様子を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係る位置検出システムにおいて、Y座標を検出している様子を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態4に係る位置検出システムにおいて、X座標を検出している様子を示す説明図である。
【図9】本発明の実施の形態4に係る位置検出システムにおいて、Y座標を検出している様子を示す説明図である。
【図10】本発明を適用した位置検出システムの具体例1(入力機能付き表示システム)の説明図である。
【図11】本発明を適用した位置検出システムの具体例2(入力機能付き表示システム/入力機能付き投射型表示システム)の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明においては、互いに直交する方向をX軸方向およびY軸方向とし、X軸方向およびY軸方向に直交する方向をZ軸方向とする。また、以下に参照する図面では、X軸方向の一方側をX1側とし、他方側をX2側とし、Y軸方向の一方側をY1側とし、他方側をY2側とし、Z軸方向の一方側をZ1側とし、他方側をZ2側として表してある。
【0022】
[実施の形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る位置検出システムの主要部を模式的に示す説明図であり、図1(a)、(b)は、位置検出システムを検出光出射空間側の斜め方向からみたときの説明図、および位置検出システムを正面からみたときの説明図である。
【0023】
図1において、本形態の位置検出システム1は、対象物体Obの位置を検出する光学式位置検出装置10を有しており、かかる光学式位置検出装置10は、X軸方向およびY軸方向により規定される仮想のXY平面(仮想面)に沿うように放射状に出射した検出光L2を利用して、対象物体Obの位置を検出する。本形態において、位置検出システム1は、XY平面に沿って広がる視認面41をZ軸方向の一方側Z1に備えた視認面構成部材40を有しており、かかる視認面41は、対象物体Obの位置を検出する際の基準面となる。
【0024】
かかる光学式位置検出装置10では、視認面41に沿って検出光L2を出射し、視認面構成部材40に対して視認面41側(Z軸方向の一方側Z1)に位置する対象物体Obの視認面41(基準面)の面内方向における対象物体Obの位置を検出する。それ故、位置検出システム1の検出対象空間10Rは、光学式位置検出装置10において検出光L2が出射される検出光出射空間であり、検出対象空間10Rには、後述する検出光L2の光強度分布が形成される。かかる位置検出システム1は、光学式位置検出装置10によって、後述する電子黒板等の入力機能付き表示システムや入力機能付き投射型表示システム等として用いることができる。
【0025】
本形態の位置検出システム1において、光学式位置検出装置10は、視認面41(XY平面)に沿って検出光L2を放射状に出射する光源部12と、検出光L2の出射空間(検出対象空間10R)に位置する対象物体Obで反射した検出光L2(反射光L3)を受光する受光部13とを備えており、受光部13は、検出対象空間10Rに受光面を向けている。
【0026】
(光源部12等の構成)
本形態においては、光源部12として、視認面構成部材40に対してY軸方向の一方側Y1に離間する位置で検出対象空間10Rに向く2つの光源部12(第1光源部12Aおよび第2光源部12B)が用いられており、第1光源部12Aと第2光源部12Bとは、X軸方向で離間し、Y軸方向では同一の位置にある。また、本形態においては、受光部13として、視認面構成部材40に対してY軸方向の一方側Y1に離間する位置で検出対象空間10Rに向く第1受光部13Aおよび第2受光部13Bが用いられており、第1受光部13Aと第2受光部13Bとは、X軸方向で離間し、Y軸方向では同一の位置にある。
【0027】
ここで、第1受光部13Aと第1光源部12Aとは受発光ユニット15(第1受発光ユニット15A)として一体化されている。また、第2受光部13Bと第2光源部12Bとは受発光ユニット15(第2受発光ユニット15B)として一体化されている。
【0028】
本形態において、2つの光源部12(第1光源部12Aおよび第2光源部12B)は各々、レーザー光源14と可動ミラー11とを備えている。レーザー光源14は、ピーク波長が840〜1000nmに位置する赤外光からなる検出光L2(検出光L2a、L2b)を出射する。受光部13(第1受光部13Aおよび第2受光部13B)は各々、フォトダイオードやフォトトランジスター等の受光部13を備えており、本形態において、受光部13は赤外域に感度ピークを備えたフォトダイオードである。
【0029】
第1受発光ユニット15Aおよび第2受発光ユニット15Bは、視認面構成部材40よりZ軸方向の一方側Z1に突出した位置にある。また、第1受発光ユニット15Aと第2受発光ユニット15Bとは異なる期間において動作する。従って、第1受発光ユニット15Aにおいて、第1光源部12Aから検出光L2aが出射された際、第1受光部13Aは、検出対象空間10Rに位置する対象物体Obで反射した検出光L2a(反射光L3)を受光する。かかる動作とは異なる期間において、第2受発光ユニット15Bにおいて、第2光源部12Bから検出光L2bが出射された際、第2受光部13Bは、検出対象空間10Rに位置する対象物体Obで反射した検出光L2b(反射光L3)を受光する。
【0030】
かかる動作を行う際、第1受発光ユニット15Aでは、レーザー光源14から出射された検出光L2は、可動ミラー11で反射して検出対象空間10Rに出射される。ここで、可動ミラー11は、Z軸方向に延在する軸線Ma周りに回転する。より具体的には、可動ミラー11は、MEM(Micro-Electro-Mechanical Systems)等により形成されたデジタルマイクロミラー(DMD/Digital Micromirror Device)であり、後述する制御用IC70による制御の下、反射面がZ軸方向に延在する軸線Ma周りに回転する。このため、レーザー光源14から出射された検出光L2は、可動ミラー11を中心に所定の角度範囲内で走査されることになる。また、第2受発光ユニット15Bでも、第1受発光ユニット15Aと同様、レーザー光源14から出射された検出光L2は、可動ミラー11で反射して検出対象空間10Rに出射される。また、可動ミラー11は、Z軸方向に延在する軸線Mb周りに回転する。このため、レーザー光源14から出射された検出光L2は、可動ミラー11を中心に所定の角度範囲内で走査されることになる。従って、第1受発光ユニット15Aから出射される検出光L2aは、矢印Saで示す角度範囲で走査され、第2受発光ユニット15Bから出射される検出光L2bは、矢印Sbで示す角度範囲で走査される。
【0031】
(位置検出部等の構成)
図2は、本発明の実施の形態1に係る位置検出システム1の電気的構成等を示す説明図であり、図2(a)、(b)は、制御用ICの構成を示す説明図、および光源に供給される駆動信号の説明図である。
【0032】
本形態の位置検出システム1に用いた光学式位置検出装置10において、図1を参照して説明した第1受発光ユニット15Aおよび第2受発光ユニット15Bは、図2(a)に示す制御用IC70に電気的接続されている。制御用IC70は、第1受発光ユニット15Aに電気的接続された第1制御用IC70Aと、第2受発光ユニット15Bに電気的接続された第2制御用IC70Bとからなり、第1受発光ユニット15Aの第1光源部12Aおよび第1受光部13Aは、第1制御用IC70Aに電気的接続されている。また、第2受発光ユニット15Bの第2光源部12Bおよび第2受光部13Bは、第2制御用IC70Bに電気的接続されている。
【0033】
第1制御用IC70Aおよび第2制御用IC70Bは、同一構成を有しており、いずれも共通の制御装置60に電気的接続されている。まず、第1制御用IC70Aは、基準クロック、A相基準パルス、B相基準パルス、タイミング制御パルス、同期クロック等を生成する複数の回路(図示せず)を有している。また、第1制御用IC70Aは、A相基準パルスに基づいて所定の駆動パルスを生成するパルス発生器75aと、B相基準パルスに基づいて所定の駆動パルスを生成するパルス発生器75bと、パルス発生器75aおよびパルス発生器75bが生成した駆動パルスのうちのいずれをレーザー光源14に印加するかを制御するスイッチ部76とを有している。かかるパルス発生器75a、75b、およびスイッチ部76は光源駆動部51を構成している。
【0034】
また、第1制御用IC70Aは、第1受光部13Aでの検出結果を増幅する増幅器等を備えた受光量測定部73と、受光量測定部73での測定結果に基づいてパルス発生器75a、75bを制御して第1光源部12Aのレーザー光源14に供給する駆動パルスの駆動電流値(第1駆動電流値)を調整する調整量算出部74とを備えている。かかる受光量測定部73および調整量算出部74は、位置検出部50の一部の機能を担っている。なお、調整量算出部74は、パルス発生器75a、75bに対する制御信号を出力するアナログ−デジタル変換部等を備えている。また、第1制御用IC70Aは、光源駆動部51に連動して可動ミラー11を回転駆動するミラー駆動部79を有している。
【0035】
第2制御用IC70Bも、第1制御用IC70Aと同様、第2受光部13Bでの検出結果を増幅する増幅部等を備えた受光量測定部73や、受光量測定部73での測定結果に基づいてパルス発生器75a、75bを制御して第2光源部12Bのレーザー光源14に供給する第2駆動電流値を調整する調整量算出部74等を備えている。かかる受光量測定部73および調整量算出部74は、位置検出部50の一部の機能を担っている。また、第2制御用IC70Bも、第1制御用IC70Aと同様、光源駆動部51に連動して可動ミラー11を回転駆動するミラー駆動部79を有している。
【0036】
第1制御用IC70Aおよび第2制御用IC70Bは、パーソナルコンピューター等の上位の制御装置60の制御部61によって制御されており、かかる制御装置60は、受光量測定部73および調整量算出部74とともに位置検出部50を構成する座標データ取得部55を有している。従って、本形態において、位置検出部50は、制御用IC70(第1制御用IC70Aおよび第2制御用IC70B)の受光量測定部73および調整量算出部74と、上位の制御装置60(パーソナルコンピューター)の座標データ取得部55とによって構成されている。
【0037】
本形態では、光源部12として、互いに離間した位置に配置された第1光源部12Aと第2光源部12Bとを有している。従って、座標データ取得部55は、第1光源部12Aに対する駆動結果に基づいて、第1光源部12Aの放射中心に対する対象物体Obの角度位置を検出する第1角度位置検出部551と、第2光源部12Bに対する駆動結果に基づいて、第2光源部12Bの放射中心に対する対象物体Obの角度位置を検出する第2角度位置検出部552とを有している。また、座標データ取得部55は、第1角度位置検出部551で得られた対象物体Obの角度位置と、第2角度位置検出部552で得られた対象物体Obの角度位置とに基づいて対象物体ObのXY座標データを確定する座標データ確定部553を備えている。
【0038】
なお、本形態では、第1受発光ユニット15Aおよび第2受発光ユニット15Bに対して1対1の関係をもって2つの制御用IC70(第1制御用IC70A、第2制御用IC70B)を用いたが、制御用IC70を多チャンネル化し、1つの制御用IC70によって第1受発光ユニット15Aおよび第2受発光ユニット15Bを駆動してもよい。
【0039】
(座標検出原理)
図3は、本発明の実施の形態1に係る位置検出システム1で用いた検出光L2の説明図であり、図3(a)、(b)は、第1期間に出射される検出光L2の説明図、および第2期間に出射される検出光L2の説明図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る位置検出システム1における位置検出原理を示す説明図であり、図4(a)、(b)は、光強度分布の説明図、および対象物体Obが存在する位置情報(方位情報)を取得する方法の説明図である。
【0040】
本形態の位置検出システム1において、第1制御用IC70Aの光源駆動部51は、図2(b)に示すように、第1期間(第1点灯動作時)では、時間とともに駆動電流値が減少する駆動電流を第1受発光ユニット15A(第1光源部12A)のレーザー光源14に供給する。また、光源駆動部51は、第2期間(第2点灯動作時)では、時間とともに駆動電流値が増大する駆動電流をレーザー光源14に供給する。本形態では、レーザー光源14に駆動電流を供給する際、可動ミラー11を回転させる。
【0041】
従って、検出光L2の出射角度範囲において、第1期間では、図3(a)および図4(a)に示すように、一方側から他方側に向けて検出光L2の強度が減少する。従って、検出対象空間10Rには、XY平面に沿って、一方側から他方側に向けて検出光L2の強度が減少する第1光強度分布LID1が形成されることになる。かかる第1光強度分布LID1は、図3(a)に矢印の長さにより出射光の強度を示すように、一方側から他方側に向けて強度が単調に低下する強度分布である。
【0042】
また、第1期間と重ならない第2期間では、図3(b)および図4(a)に示すように、一方側から他方側に向けて検出光L2の強度が増大することになる。従って、検出対象空間10Rには、XY平面に沿って、一方側から他方側に向けて検出光L2の強度が増大する第2光強度分布LID2が形成されることになる。かかる第2光強度分布LID2は、図3(b)に矢印の長さにより出射光の強度を示すように、一方側から他方側に向けて強度が単調に低下する強度分布である。
【0043】
ここで、初期条件では、第1期間にレーザー光源14に供給する駆動電流値と、第2期間にレーザー光源14に供給する駆動電流値とは同等である。そして、位置検出部50は、第1期間と第2期間とにおける受光部13での受光強度を比較し、それらの値が相違している場合、第1期間における受光部13での受光強度と、第2期間における受光部13での受光強度とが等しくなるように、第1期間にレーザー光源14に供給する駆動電流値と、第2期間にレーザー光源14に供給する駆動電流値とを調整する。
【0044】
なお、第2制御用IC70Bおよび第2受発光ユニット15B(第2光源部12B)でも同様な動作を行う。
【0045】
まず、第1光源部12Aによって、第1光強度分布LID1を形成した際、検出光L2の照射方向と、検出光L2の強度とは、図4(a)に線E1で示す直線関係にある。また、第1光源部12Aによって、第2光強度分布LID2を形成した際、検出光L2の照射方向と、検出光L2の強度とは、図4(a)に線E2で示す直線関係にある。ここで、図4(b)に示すように、第1光源部12Aの中心PE(可動ミラー11の位置)からみて角度θの方向に対象物体Obが存在するとする。この場合、第1光強度分布LID1を形成したとき、対象物体Obが存在する位置での検出光L2の強度はINTaとなる。これに対して、第2光強度分布LID2を形成したとき、対象物体Obが存在する位置での検出光L2の強度はINTbとなる。従って、第1光強度分布LID1を形成した際の受光部13での検出強度と、第2光強度分布LID2を形成した際の受光部13での検出強度とを比較して、強度INTa、INTbの関係を求めれば、第1光源部12Aの中心PEを基準に対象物体Obが位置する方向の角度θ(角度θ1/角度位置)を求めることができる。
【0046】
より具体的には、まず、図2に示す第1制御用IC70Aの光源駆動部51は、第1点灯動作としてレーザー光源14を第1駆動電流値で駆動して第1光強度分布LID1を形成した後、第2点灯動作としてレーザー光源14を第2駆動電流値で駆動して第2光強度分布LID2を形成する。この際、第1駆動電流値と第2駆動電流値とは絶対値が等しい。このため、第1光強度分布LID1と第2光強度分布LID2とは強度変化の向きは逆向きであるが、強度レベルは同一である。そして、図2に示す位置検出部50の調整量算出部74は、第1点灯動作時の受光部13の受光強度INTaと、第2点灯動作時の受光部13の受光強度INTbとを比較する。その結果、第1点灯動作時の受光部13の受光強度INTaと、第2点灯動作時の受光部13の受光強度INTbとが等しければ、対象物体Obの角度位置は0°である。
【0047】
これに対して、受光強度INTa、INTbが相違している場合、第1点灯動作時の第1受光部13Aの受光強度INTaと、第2点灯動作時の第1受光部13Aの受光強度INTbとが等しくなるように、レーザー光源14に対する第1駆動電流値、およびレーザー光源14に対する第2駆動電流値を調整する。例えば、図2(b)に示すように、第1駆動電流値を増大させ、第2駆動電流値を減少させる。そして、再度、第1点灯動作時の第1受光部13Aの受光強度INTaと、第2点灯動作時の第1受光部13Aの受光強度INTbとを比較する。その結果、第1受光部13Aの受光強度INTaと第1受光部13Aの受光強度INTbとが等しければ、図2に示す第1角度位置検出部551は、かかる調整を行った後の第1駆動電流値と第2駆動電流値との比や差、あるいは駆動電流値の調整量の比や差から対象物体Obが位置する方向の角度θ(角度θ1)を求めることができる。
【0048】
かかる動作を第2受発光ユニット15Bにおいても行えば、図2に示す第2角度位置検出部552は、第2光源部12Bの中心PEを基準に対象物体Obが位置する方向の角度θ(角度θ2/角度位置)を求めることができる。従って、図2に示す座標データ確定部553は、第1角度位置検出部551で検出した角度位置(角度θ1の方向)と、第2角度位置検出部552で検出した角度位置(角度θ2の方向)の交点に相当する位置を対象物体Obが位置するXY座標データとして取得することができる。
【0049】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の位置検出システム1において、光源部12は、検出光L2を放射状に出射するとともに、検出光L2の放射角度範囲において一方側から他方側に向かって強度が変化する光強度分布(第1光強度分布LID1および第2光強度分布LID2)を形成し、受光部13は、光強度分布が形成された検出対象空間10Rに位置する対象物体Obで反射した検出光L2を受光する。ここで、対象物体Obで反射した検出光L2の強度は、光強度分布において対象物体Obが位置する箇所での強度に比例するので、受光部13での受光強度は、対象物体Obの位置に対応する。従って、位置検出部50は、受光部13での受光強度に基づいて対象物体Obの位置を検出することができる。かかる方式によれば、光源部12から放射状に出射された検出光L2の光強度分布を利用するので、広い空間にわたって光強度分布を形成することができ、検出対象空間10Rが広い。
【0050】
また、本形態では、光源としてレーザー光源14が用いられているため、光源から大きく離間した位置まで十分な強度の光が届く。このため、光源(レーザー光源14)から対象物体Obが大きく離間している場合でも、対象物体Obでの反射光の強度が強い。このため、検出光L2の進行方向における検出範囲が広い。また、本形態では、レーザー光源14から出射されたレーザー光(検出光L2)を可動ミラー11によって走査するため、レーザー光の進行方向と交差する方向で十分な強度をもってレーザー光が出射される。従って、検出光L2の進行方向および検出光L2の進行方向に交差する方向の双方における検出範囲を拡張することができる。
【0051】
また、位置検出部50は、第1期間における受光部13での受光強度と第2期間における受光部13での受光強度とが等しくなったときの光源部12の第1期間における第1駆動電流値と第2期間における第2駆動電流値との比較結果に基づいて対象物体Obの位置を検出する。このため、対象物体Obと受光部13との距離等が検出結果に影響を及ぼしにくいので、高い精度で対象物体Obの位置を検出することができる。
【0052】
本形態では、光源部12は、複数設けられているため、複数の光源部12(第1光源部12Aおよび第2光源部12B)を基準に対象物体Obの角度位置を検出した結果に基づいて対象物体Obの二次元座標を検出することができる。
【0053】
[実施の形態2]
図5は、本発明の実施の形態2に係る位置検出システム1の主要部を模式的に示す説明図であり、図5(a)、(b)は、位置検出システム1を検出光出射空間側の斜め方向からみたときの説明図、および検出光L2を走査させる様子を示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
【0054】
図5(a)に示すように、本形態の位置検出システム1も、実施の形態1と同様、光学式位置検出装置10と視認面構成部材40とを有しており、光源部12は、検出光L2としてのレーザー光を出射するレーザー光源14と、レーザー光源14から出射されたレーザー光を走査する可動ミラー11とを備えている。但し、本形態の位置検出システム1および光学式位置検出装置10では、視認面構成部材40の視認面41に対して面外方向から視認面41に向けて検出光L2(レーザー光)を出射する。また、本形態の位置検出システム1および光学式位置検出装置10では、光源部12が1つのみ設けられており、受光部13も1つのみ設けられている。なお、本形態における「面に対する面外方向」および「面の面外方向」とは、面に直交する方向に限らず、面に交差する方向も含む意味である。
【0055】
より具体的には、光源部12は、レーザー光源14と、レーザー光源14から出射された検出光L2を反射する第1可動ミラー111と、第1可動ミラー111で反射した検出光L2を検出対象空間10Rに向けて反射する第2可動ミラー112とを備えている。ここで、第1可動ミラー111は、検出光L2を検出対象空間10RにおいてX軸方向(主走査方向)で走査させる主走査用ミラーであり、Y軸方向およびZ軸方向に対して交差する軸線Mc周りに回転する。これに対して、第2可動ミラー112は、検出光L2を検出対象空間10RにおいてY軸方向(副走査方向)で走査させる副走査用ミラーであり、X軸方向に延在する軸線Md周りに回転する。
【0056】
このため、第2可動ミラー112の姿勢を固定した状態で、第1可動ミラー111を回転させると、図5(b)に示すように、視認面構成部材40の視認面41において検出光L2はX軸方向に走査する。かかる主走査動作が1回終了すると、第2可動ミラー112を1ステップ分回転させる副走査動作を行い、その後、再度、第1可動ミラー111を回転させる。その結果、視認面構成部材40の視認面41において検出光L2は、前回とはY軸方向でずれた位置でX軸方向に走査することになる。以降、同様な動作を繰り返す。
【0057】
かかる走査を行う際、まず、対象物体ObのX座標を求めるには、第1期間では、検出光L2がX軸方向に1回走査する期間中、レーザー光源14に供給する第1駆動電流値を減少させ、かかる駆動条件は、副走査動作によってY軸方向でずれた位置に検出光L2を出射する場合も同様である。その結果、X軸方向において一方側X1から他方側X2に向かって強度が減少するX座標検出用の第1光強度分布EID1xが形成されることになる。かかるX座標検出用の第1光強度分布EID1xでは、Y軸方向で強度が一定である。また、第2期間では、検出光L2がX軸方向に1回走査する期間中、レーザー光源14に供給する第2駆動電流値を増大させ、かかる駆動条件は、主走査動作によってY軸方向でずれた位置に検出光L2を出射する場合も同様である。その結果、X軸方向において一方側X1から他方側X2に向かって強度が増大するX座標検出用の第2光強度分布EID2xが形成されることになる。かかるX座標検出用の第2光強度分布EID2xでは、Y軸方向で強度が一定である。
【0058】
従って、第1期間と第2期間における受光部13での受光強度の比較結果に基づいて対象物体ObのX座標を検出することができる。その際、本形態では、図2等を参照して説明した位置検出部50は、第1期間における受光部13での受光強度と第2期間における受光部13での受光強度とが等しくなったときの光源部12の第1期間における第1駆動電流値と第2期間における第2駆動電流値との比較結果に基づいて対象物体ObのX座標を検出する。
【0059】
次に、対象物体ObのY座標を求めるには、主走査方向と副走査方向を入れ換えて上記の走査動作を行う。より具体的には、第1期間では、検出光L2がX軸方向に1回走査する期間中、レーザー光源14に供給する第1駆動電流値については一定とする。これに対して、副走査動作によって検出光L2の照射位置をY軸方向でずらす度に、レーザー光源14に供給する第1駆動電流値を減少させる。その結果、Y軸方向において一方側Y1から他方側Y2に向かって強度が減少するY座標検出用の第1光強度分布EID1yが形成されることになる。かかるY座標検出用の第1光強度分布EID1yでは、X軸方向で強度が一定である。また、第2期間では、検出光L2がX軸方向に1回走査する期間中、レーザー光源14に供給する第2駆動電流値については一定とする。これに対して、副走査動作によって検出光L2の照射位置をY軸方向でずらす度に、レーザー光源14に供給する第2駆動電流値を増大させる。その結果、Y軸方向において一方側Y1から他方側Y2に向かって強度が増大するY座標検出用の第2光強度分布EID2yが形成されることになる。かかるY座標検出用の第2光強度分布EID2yでは、X軸方向で強度が一定である。
【0060】
従って、第1期間と第2期間における受光部13での受光強度の比較結果に基づいて対象物体ObのY座標を検出することができる。その際、図2等を参照して説明した位置検出部50は、第1期間における受光部13での受光強度と第2期間における受光部13での受光強度とが等しくなったときの光源部12の第1期間における第1駆動電流値と第2期間における第2駆動電流値との比較結果に基づいて対象物体ObのY座標を検出する。
【0061】
それ故、本形態でも、実施の形態1と同様、レーザー光を検出光L2として用いて、対象物体ObのXY座標を検出することができる。
【0062】
[実施の形態3]
図6は、本発明の実施の形態3に係る位置検出システム1において、X座標を検出している様子を示す説明図であり、図6(a)、(b)は、位置検出システム1を検出光出射空間側の斜め方向からみたときの説明図、および位置検出システム1において帯状のレーザー光の照射領域をX軸方向に走査する様子を示す説明図である。図7は、本発明の実施の形態3に係る位置検出システム1において、Y座標を検出している様子を示す説明図であり、図7(a)、(b)は、位置検出システム1を検出光出射空間側の斜め方向からみたときの説明図、および位置検出システム1において帯状のレーザー光の照射領域をY軸方向に走査する様子を示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
【0063】
図6(a)および図7(a)に示すように、本形態の位置検出システム1も、実施の形態1と同様、光学式位置検出装置10と視認面構成部材40とを有しており、受発光ユニット15として、第1受発光ユニット15Aと第2受発光ユニット15Bとを有している。また、本形態の位置検出システム1および光学式位置検出装置10では、実施の形態2と同様、視認面構成部材40の視認面41に対して面外方向から視認面41に向けて検出光L2(レーザー光)を出射する。
【0064】
本形態において、第1受発光ユニット15Aは、検出対象空間10Rに対してX軸方向の一方側X1に配置されており、検出光L2としてのレーザー光を出射するレーザー光源14と、レーザー光源14から出射されたレーザー光を走査する可動ミラー11とを備えている。また、第1受発光ユニット15Aにおいて、第1光源部12Aは、レーザー光源14と可動ミラー11との間に、Y軸方向にパワーを有するシリンドリカルレンズ等の光学素子18を備えており、図6(b)に示すように、視認面構成部材40の視認面41に、Y軸方向に向けて延在する帯状領域(照射領域Lx)に検出光L2(レーザー光)を照射する。ここで、レーザー光のY軸方向における強度は一定である。また、可動ミラー11は、Y軸方向に延在する軸線Me周りに回転する。
【0065】
このため、視認面構成部材40の視認面41において、検出光L2の帯状の照射領域Lxは、X軸方向(主走査方向)に移動する。かかる走査を第1期間において行う間、レーザー光源14に供給する第1駆動電流値を減少させる。従って、第1期間では、X軸方向において一方側X1から他方側X2に向かって強度が減少するX座標検出用の第1光強度分布EID1xが形成され、かかるX座標検出用の第1光強度分布EID1xでは、Y軸方向で強度が一定である。また、上記の走査を第2期間において行う間、レーザー光源14に供給する第2駆動電流値を増大させる。従って、第2期間では、X軸方向において一方側X1から他方側X2に向かって強度が増大するX座標検出用の第2光強度分布EID2xが形成され、かかるX座標検出用の第2光強度分布EID2xでは、Y軸方向で強度が一定である。
【0066】
従って、第1期間と第2期間における第1受光部13Aでの受光強度の比較結果に基づいて対象物体ObのX座標を検出することができる。その際、本形態では、図2等を参照して説明した位置検出部50は、第1期間における第1受光部13Aでの受光強度と第2期間における第1受光部13Aでの受光強度とが等しくなったときの第1光源部12Aの第1期間における第1駆動電流値と第2期間における第2駆動電流値との比較結果に基づいて対象物体ObのX座標を検出する。
【0067】
次に、対象物体ObのY座標を求めるには、主走査方向と副走査方向を入れ換えて上記の走査動作を行う。より具体的には、第2受発光ユニット15Bは、検出対象空間10Rに対してY軸方向の一方側Y1に配置されており、検出光L2としてのレーザー光を出射するレーザー光源14と、レーザー光源14から出射されたレーザー光を走査する可動ミラー11とを備えている。また、第2受発光ユニット15Bにおいて、第2光源部12Bは、レーザー光源14と可動ミラー11との間に、X軸方向にパワーを有するシリンドリカルレンズ等の光学素子18を備えており、図7(b)に示すように、視認面構成部材40の視認面41に、X軸方向に向けて延在する帯状領域(照射領域Ly)に検出光L2(レーザー光)を照射する。ここで、レーザー光のX軸方向における強度は一定である。また、可動ミラー11は、X軸方向に延在する軸線Mf周りに回転する。
【0068】
このため、視認面構成部材40の視認面41において、検出光L2の帯状の照射領域Lyは、Y軸方向(主走査方向)に移動する。かかる走査を第1期間において行う間、レーザー光源14に供給する第1駆動電流値を減少させる。従って、第1期間では、Y軸方向において一方側Y1から他方側XYに向かって強度が減少するY座標検出用の第1光強度分布EID1yが形成され、かかるY座標検出用の第1光強度分布EID1yでは、X軸方向で強度が一定である。また、上記の走査を第2期間において行う間、レーザー光源14に供給する第2駆動電流値を増大させる。従って、第2期間では、Y軸方向において一方側Y1から他方側Y2に向かって強度が増大するY座標検出用の第2光強度分布EID2yが形成され、かかるY座標検出用の第2光強度分布EID2yでは、X軸方向で強度が一定である。
【0069】
従って、第1期間と第2期間における受光部13での受光強度の比較結果に基づいて対象物体ObのY座標を検出することができる。その際、本形態では、図2等を参照して説明した位置検出部50は、第1期間における第2受光部13Bでの受光強度と第2期間における第2受光部13Bでの受光強度とが等しくなったときの第2光源部12Bの第1期間における第1駆動電流値と第2期間における第2駆動電流値との比較結果に基づいて対象物体ObのY座標を検出する。
【0070】
それ故、本形態でも、実施の形態1と同様、レーザー光を検出光L2として用いて、対象物体ObのXY座標を検出することができる。
【0071】
[実施の形態4]
図8は、本発明の実施の形態4に係る位置検出システム1において、X座標を検出している様子を示す説明図であり、図8(a)、(b)は、位置検出システム1を検出光出射空間側の斜め方向からみたときの説明図、および位置検出システム1において帯状のレーザー光の照射領域をY軸方向に走査する様子を示す説明図である。図9は、本発明の実施の形態4に係る位置検出システム1において、Y座標を検出している様子を示す説明図であり、図9(a)、(b)は、位置検出システム1を検出光出射空間側の斜め方向からみたときの説明図、および位置検出システム1において帯状のレーザー光の照射領域をX軸方向に走査する様子を示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
【0072】
図8(a)および図9(a)に示すように、本形態の位置検出システム1も、実施の形態1と同様、光学式位置検出装置10と視認面構成部材40とを有しており、受発光ユニット15として、第1受発光ユニット15Aと第2受発光ユニット15Bとを有している。また、本形態の位置検出システム1および光学式位置検出装置10では、実施の形態2、3と同様、視認面構成部材40の視認面41に対して面外方向から視認面41に向けて検出光L2(レーザー光)を出射する。
【0073】
本形態において、第1受発光ユニット15Aは、検出対象空間10Rに対してY軸方向の一方側Y1に配置されており、検出光L2としてのレーザー光を出射するレーザー光源14と、レーザー光源14から出射されたレーザー光を走査する可動ミラー11とを備えている。また、第1受発光ユニット15Aにおいて、第1光源部12Aは、レーザー光源14と可動ミラー11との間に、Y軸方向にパワーを有するシリンドリカルレンズ等の光学素子18と、液晶装置等の電気光学装置からなる強度分布設定装置16とを備えている。かかる第1受発光ユニット15Aは、図8(b)に示すように、視認面構成部材40の視認面41に、X軸方向に向けて延在する帯状領域(照射領域Lxa)に検出光L2(レーザー光)を照射する。また、可動ミラー11は、X軸方向に延在する軸線Mg周りに回転する。このため、視認面構成部材40の視認面41において、検出光L2の帯状の照射領域Lxaは、Y軸方向(主走査方向)に移動する。
【0074】
本形態では、レーザー光のX軸方向における強度は、強度分布設定装置16によって切り換えられる。より具体的には、Y軸方向の走査を第1期間において行う間、検出光L2が強度分布設定装置16を透過する際に光変調が行われる結果、照射領域Lxaでは、X軸方向において一方側X1から他方側X2に向かって強度が減少する。ここで、Y軸方向の走査を第1期間において行う間、レーザー光源14に供給する第1駆動電流値は一定である。このため、検出対象空間10Rには、X座標検出用の第1光強度分布EID1xが形成され、かかるX座標検出用の第1光強度分布EID1xでは、Y軸方向で強度が一定である。また、Y軸方向の走査を第2期間において行う間、検出光L2が強度分布設定装置16を透過する際に光変調が行われる結果、照射領域Lxaでは、X軸方向において一方側X1から他方側X2に向かって強度が増大する。ここで、Y軸方向の走査を第2期間において行う間、レーザー光源14に供給する第2駆動電流値は一定である。このため、検出対象空間10Rには、X座標検出用の第2光強度分布EID2xが形成され、かかるX座標検出用の第2光強度分布EID2xでは、Y軸方向で強度が一定である。
【0075】
従って、第1期間と第2期間における第1受光部13Aでの受光強度の比較結果に基づいて対象物体ObのX座標を検出することができる。その際、本形態では、図2等を参照して説明した位置検出部50は、第1期間における第1受光部13Aでの受光強度と第2期間における第1受光部13Aでの受光強度とが等しくなったときの第1光源部12Aの第1期間における第1駆動電流値と第2期間における第2駆動電流値との比較結果に基づいて対象物体ObのX座標を検出する。
【0076】
次に、対象物体ObのY座標を求めるには、主走査方向と副走査方向を入れ換えて上記の走査動作を行う。より具体的には、第2受発光ユニット15Bは、検出対象空間10Rに対してX軸方向の一方側X1に配置されており、検出光L2としてのレーザー光を出射するレーザー光源14と、レーザー光源14から出射されたレーザー光を走査する可動ミラー11とを備えている。また、第2受発光ユニット15Bにおいて、第2光源部12Bは、レーザー光源14と可動ミラー11との間に、Y軸方向にパワーを有するシリンドリカルレンズ等の光学素子18と、液晶装置等の電気光学装置からなる強度分布設定装置16とを備えている。かかる第2受発光ユニット15Bは、図9(b)に示すように、視認面構成部材40の視認面41に、Y軸方向に向けて延在する帯状領域(照射領域Lya)に検出光L2(レーザー光)を照射する。また、可動ミラー11は、Y軸方向に延在する軸線Mh周りに回転する。このため、視認面構成部材40の視認面41において、検出光L2の帯状の照射領域Lyaは、X軸方向(主走査方向)に移動する。
【0077】
ここで、レーザー光のY軸方向における強度は、強度分布設定装置16によって切り換えられる。より具体的には、X軸方向の走査を第1期間において行う間、検出光L2が強度分布設定装置16を透過する際に光変調が行われる結果、照射領域Lyaでは、Y軸方向において一方側Y1から他方側Y2に向かって強度が減少する。ここで、X軸方向の走査を第1期間において行う間、レーザー光源14に供給する第1駆動電流値は一定である。このため、検出対象空間10Rには、Y座標検出用の第1光強度分布EID1yが形成され、かかるY座標検出用の第1光強度分布EID1yでは、X軸方向で強度が一定である。また、X軸方向の走査を第2期間において行う間、検出光L2が強度分布設定装置16を透過する際に光変調が行われる結果、照射領域Lyaでは、Y軸方向において一方側Y1から他方側Y2に向かって強度が増大する。ここで、X軸方向の走査を第2期間において行う間、レーザー光源14に供給する第2駆動電流値は一定である。このため、検出対象空間10Rには、Y座標検出用の第2光強度分布EID2yが形成され、かかるY座標検出用の第2光強度分布EID2yでは、X軸方向で強度が一定である。
【0078】
従って、第1期間と第2期間における第2受光部13Bでの受光強度の比較結果に基づいて対象物体ObのY座標を検出することができる。その際、本形態では、図2等を参照して説明した位置検出部50は、第1期間における第2受光部13Bでの受光強度と第2期間における第2受光部13Bでの受光強度とが等しくなったときの第2光源部12Bの第1期間における第1駆動電流値と第2期間における第2駆動電流値との比較結果に基づいて対象物体ObのX座標を検出する。
【0079】
それ故、本形態でも、実施の形態1と同様、レーザー光を検出光L2として用いて、対象物体ObのXY座標を検出することができる。
【0080】
[他の実施の形態]
上記実施の形態1、3、4では、2つの受発光ユニット15を用いたが、1つの受発光ユニット15を用いて対象物体Obの位置を検出する場合に本発明を適用してもよい。また、3つ以上の受発光ユニット15を用いて対象物体Obの位置を検出する場合に本発明を適用してもよい。また、上記実施の形態では、受光部13と光源部12とによって受発光ユニット15を構成したが、受光部13と光源部12とを別体で構成した場合に本発明を適用してもよい。
【0081】
[位置検出システムの構成例]
(位置検出システム1の具体例1)
図10は、本発明を適用した位置検出システム1の具体例1(入力機能付き表示システム)の説明図である。なお、本形態の入力機能付き表示システムにおいて、位置検出システム1および位置検出システム1の構成は、図1〜図9を参照して説明した構成と同様であるため、共通する部分については同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
【0082】
上記実施の形態に係る位置検出システム1において、図10に示すように、視認面構成部材40として表示装置110を用い、かかる表示装置110に、図1〜図9を参照して説明した位置検出システム1を設ければ、電子黒板やデジタルサイネージ等といった入力機能付き表示システム100として用いることができる。ここで、表示装置110(表示部)は、直視型表示装置や、視認面構成部材40をスクリーンとする背面型投射型表示装置である。
【0083】
かかる入力機能付き表示システム100において、位置検出システム1は、表示面110a(視認面41)に向けて検出光L2を出射するとともに、対象物体Obで反射した検出光L2(反射光L3)を検出する。このため、表示装置110で表示された画像の一部に対象物体Obを接近させれば、かかる対象物体Obの位置を検出することができるので、対象物体Obの位置を画像の切り換え指示等といった入力情報として利用することができる。
【0084】
(位置検出システム1の具体例2)
図11を参照して、視認面構成部材40としてスクリーンを用い、位置検出機能付き投射型表示システムを構成した例を説明する。図11は、本発明を適用した位置検出システム1の具体例2(入力機能付き表示システム/入力機能付き投射型表示システム)の説明図である。なお、本形態の位置機能付き投射型表示システムにおいて、位置検出システム1および位置検出システム1の構成は、図1〜図9を参照して説明した構成と同様であるため、共通する部分については同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
【0085】
図11に示す入力機能付き投射型表示システム200(入力機能付き表示システム)では、液晶プロジェクターあるいはデジタル・マイクロミラー・デバイスと称せられる画像投射装置250(画像生成装置)からスクリーン80(視認面構成部材40)に画像が投射される。かかる入力機能付き投射型表示システム200において、画像投射装置250(投射表示部)は、筐体240に設けられた投射レンズ系210からスクリーン80に向けて画像表示光Piを拡大投射する。ここで、画像投射装置250は、Y軸方向に対してわずかに傾いた方向から画像表示光Piをスクリーン80に向けて投射する。従って、スクリーン80において画像が投射されるスクリーン面80aによって、情報が視認される視認面41が構成されている。
【0086】
かかる入力機能付き投射型表示システム200において、位置検出システム1は、画像投射装置250に付加されて一体に構成されている。このため、位置検出システム1は、投射レンズ系210とは異なる箇所から、スクリーン面80aに沿って検出光L2を出射するとともに、対象物体Obで反射した反射光L3を検出する。このため、スクリーン80に投射された画像の一部に対象物体Obを接近させれば、かかる対象物体Obの位置を検出することができるので、対象物体Obの位置を画像の切り換え指示等といった入力情報として利用することができる。
【0087】
なお、位置検出システム1とスクリーン80とを一体化させれば、入力機能付きスクリーン装置を構成することができる。
【0088】
(位置検出システム1の他の具体例)
本発明において、視認面構成部材40は、展示品を覆う透光部材である構成を採用することができ、この場合、視認面41は、透光部材において展示品が配置される側とは反対側で展示品が視認される面である。かかる構成によれば、入力機能付きウインドウシステム等として構成することができる。
【0089】
また、視認面構成部材40は、移動する遊技用媒体を支持する基盤である構成を採用することができ、この場合、視認面41は、基盤において基盤と遊技用媒体との相対位置が視認される側の面である。かかる構成によれば、パチンコ台やコインゲーム等のアミューズメント機器を入力機能付きアミューズメントシステム等として構成することができる。
【符号の説明】
【0090】
1・・位置検出システム、10・・光学式位置検出装置、10R・・検出対象空間、11・・可動ミラー、12・・光源部、13・・受光部、14・・レーザー光源、15・・受発光ユニット、16・・強度分布設定装置、18・・光学素子、40・・視認面構成部材、41・・視認面、50・・位置検出部、80・・スクリーン、80a・・スクリーン面(視認面、基準面)、100・・入力機能付き表示システム、110・・表示装置、110a・・表示面(視認面)、200・・入力機能付き投射型表示システム、250・・画像投射装置、Ob・・対象物体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出光を出射する光源部と、
前記検出光が出射された空間で反射した前記検出光を受光する受光部と、
前記受光部での受光強度に基づいて前記空間内の対象物体の位置を検出する位置検出部と、
を有し、
前記光源部は、前記検出光としてのレーザー光を出射するレーザー光源と、該レーザー光源から出射されたレーザー光を走査する可動ミラーと、を備え、
前記光源部は、第1期間では前記空間の一方側から他方側に向けてレーザー光の強度を減少させ、前記第1期間と重ならない第2期間では前記一方側から前記他方側に向けてレーザー光の強度を増大させ、
前記位置検出部は、前記第1期間における前記受光部での受光強度と前記第2期間における前記受光部での受光強度との比較結果に基づいて前記対象物体の位置を検出することを特徴とする光学式位置検出装置。
【請求項2】
前記位置検出部は、前記第1期間における前記受光部での受光強度と前記第2期間における前記受光部での受光強度とが等しくなったときの前記光源部の前記第1期間における第1駆動電流値と前記第2期間における第2駆動電流値との比較結果に基づいて前記対象物体の位置を検出することを特徴とする請求項1に記載の光学式位置検出装置。
【請求項3】
光学式位置検出装置と視認面構成部材とを備えた位置検出システムであって、
前記光学式位置検出装置は、前記視認面構成部材の一方面側に検出光を出射する光源部と、前記検出光が出射された空間で反射した前記検出光を受光する受光部と、前記受光部での受光強度に基づいて前記空間内の対象物体の位置を検出する位置検出部と、を有し、
前記光源部は、前記検出光としてのレーザー光を出射するレーザー光源と、該レーザー光源から出射されたレーザー光を走査する可動ミラーと、を備え、
前記光源部は、第1期間では前記空間の一方側から他方側に向けてレーザー光の強度を減少させ、前記第1期間と重ならない第2期間では前記一方側から前記他方側に向けてレーザー光の強度を増大させ、
前記位置検出部は、前記第1期間における前記受光部での受光強度と前記第2期間における前記受光部での受光強度との比較結果に基づいて前記対象物体の位置を検出することを特徴とする位置検出システム。
【請求項4】
前記位置検出部は、前記第1期間における前記受光部での受光強度と前記第2期間における前記受光部での受光強度とが等しくなったときの前記光源部の前記第1期間における第1駆動電流値と前記第2期間における第2駆動電流値との比較結果に基づいて前記対象物体の位置を検出することを特徴とする請求項3に記載の位置検出システム。
【請求項5】
前記光源部は、前記視認面構成部材の前記一方面に沿って進行するように前記レーザー光を出射し、当該レーザー光の出射角度方向が変化するように前記レーザー光を前記一方側と前記他方側との間で前記レーザー光を走査する際、前記レーザー光の強度を変化させることを特徴とする請求項3または4に記載の位置検出システム。
【請求項6】
前記光源部は、複数設けられていることを特徴とする請求項5に記載の位置検出システム。
【請求項7】
前記光源部は、前記視認面構成部材の前記一方面の面外方向から当該一方面に向けて前記レーザー光を出射し、当該レーザー光を主走査方向に直線的に走査する走査動作と前記レーザー光を前記主走査方向に対して交差する副走査方向に走査する副走査動作とを繰り返し、前記主走査方向および前記副走査方向のうちの一方方向では一方側から他方側に向かって前記レーザー光の出射強度を一定とし、他方方向では前記レーザー光の出射強度を変化させることを特徴とする請求項3または4に記載の位置検出システム。
【請求項8】
前記光源部は、前記主走査方向と前記副走査方向を入れ換えて前記走査動作を行うことを特徴とする請求項7に記載の位置検出システム。
【請求項9】
前記光源部は、前記視認面構成部材の前記一方面の面外方向から当該一方面に向けて前記レーザー光を出射し、当該レーザー光を主走査方向に直線的に走査する走査動作を行う際、前記レーザー光を前記主走査方向に対して交差する副走査方向に延在する帯状ビームとして出射し、前記主走査方向および前記副走査方向のうちの一方方向では一方側から他方側に向かって前記レーザー光の出射強度を一定とし、他方方向では前記レーザー光の出射強度を変化させることを特徴とする請求項3または4に記載の位置検出システム。
【請求項10】
前記光源部は、前記主走査方向では一方側から他方側に向かって前記レーザー光の出射強度を一定とし、前記副走査方向では前記レーザー光の出射強度を変化させることを特徴とする請求項9に記載の位置検出システム。
【請求項11】
前記光源部は、前記副走査方向では一方側から他方側に向かって前記レーザー光の出射強度を一定とし、前記主走査方向では前記レーザー光の出射強度を変化させることを特徴とする請求項9に記載の位置検出システム。
【請求項12】
前記光源部は、前記主走査方向と前記副走査方向を入れ換えて前記走査動作を行うことを特徴とする請求項9乃至11の何れか一項に記載の位置検出システム。
【請求項13】
光学式位置検出装置と表示装置とを備え、前記光学式位置検出装置での対象物体の位置検出結果に基づいて前記表示装置によって表示される画像が切り換えられる入力機能付き表示システムであって、
前記光学式位置検出装置は、前記表示装置の表示面に検出光を出射する光源部と、前記検出光が出射された空間で反射した前記検出光を受光する受光部と、前記受光部での受光強度に基づいて前記空間内の対象物体の位置を検出する位置検出部と、を有し、
前記光源部は、前記検出光としてのレーザー光を出射するレーザー光源と、該レーザー光源から出射されたレーザー光を走査する可動ミラーと、を備え、
前記光源部は、第1期間では前記空間の一方側から他方側に向けてレーザー光の強度を減少させ、前記第1期間と重ならない第2期間では前記一方側から前記他方側に向けてレーザー光の強度を増大させ、
前記位置検出部は、前記第1期間における前記受光部での受光強度と前記第2期間における前記受光部での受光強度との比較結果に基づいて前記対象物体の位置を検出することを特徴とする入力機能付き表示システム。
【請求項14】
光学式位置検出装置と画像投射装置とを備え、前記光学式位置検出装置での対象物体の位置検出結果に基づいて前記画像投射装置から投射される画像が切り換えられる入力機能付き表示システムであって、
前記光学式位置検出装置は、前記画像投射装置から画像が投射される空間に向けて検出光を出射する光源部と、前記検出光が出射された空間で反射した前記検出光を受光する受光部と、前記受光部での受光強度に基づいて前記空間内の対象物体の位置を検出する位置検出部と、を有し、
前記光源部は、前記検出光としてのレーザー光を出射するレーザー光源と、該レーザー光源から出射されたレーザー光を走査する可動ミラーと、を備え、
前記光源部は、第1期間では前記空間の一方側から他方側に向けてレーザー光の強度を減少させ、前記第1期間と重ならない第2期間では前記一方側から前記他方側に向けてレーザー光の強度を増大させ、
前記位置検出部は、前記第1期間における前記受光部での受光強度と前記第2期間における前記受光部での受光強度との比較結果に基づいて前記対象物体の位置を検出することを特徴とする入力機能付き表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図10】
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【図11】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−50764(P2013−50764A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186961(P2011−186961)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】