説明

光学活性アゾリン誘導体

【課題】殺虫剤として優れた殺虫効果を示す新規な光学活性アゾリン誘導体を提供すること。
【解決手段】式:


で表わされる光学活性アゾリン誘導体及びその殺虫剤としての利用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学活性アゾリン誘導体に関し、更には、その殺虫剤としての利用にも関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ジヒドロアゾール置換ベンズアミド化合物が有害生物防除剤として有用であることが記載されている。
【0003】
特許文献2ないし12、15及び16には、イソキサゾリン誘導体が有害生物防除剤として有用であることが記載されている。
【0004】
特許文献13には、5員環複素環化合物が有害生物防除剤として有用であることが記載されている。
【0005】
特許文献14には、ピラゾリン化合物が有害生物防除剤として有用であることが記載されている。
【0006】
特許文献1〜16はいずれも、ラセミ体に係わるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−91708
【特許文献2】WO2005/085216 (国際公開番号)
【特許文献3】WO2007/026965 (国際公開番号)
【特許文献4】WO2007/074789 (国際公開番号)
【特許文献5】WO2007/070606 (国際公開番号)
【特許文献6】WO2007/075459 (国際公開番号)
【特許文献7】WO2007/079162 (国際公開番号)
【特許文献8】WO2007/105814 (国際公開番号)
【特許文献9】WO2007/125984 (国際公開番号)
【特許文献10】特開2007−16017
【特許文献11】特開2007−106756
【特許文献12】特開2007−308471
【特許文献13】WO2007/123853 (国際公開番号)
【特許文献14】WO2007/123855 (国際公開番号)
【特許文献15】WO2008/019760 (国際公開番号)
【特許文献16】WO2008/260691 (国際公開番号)
【発明の概要】
【0008】
本発明者らは、下記式(I)で表わされるアゾリン誘導体の光学活性体が顕著な有害生物防除活性を有することを見い出した。
【0009】
【化1】

式中、Xは独立してハロゲン、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいハロアルキル、ニトロ、シアノ、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいハロアルコキシ、置換されてもよいアルキルチオ、置換されてもよいアルキルスルフィニル、置換されてもよいアルキルスルホニル、置換されてもよいハロアルキルチオ、置換されてもよいハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、置換されてもよいアルキルアミノ、置換されてもよいジアルキルアミノ、置換されてもよいアシルアミノ、置換されてもよいアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルスルホニルアミノ又は置換されてもよいハロアルキルスルホニルアミノを示し、
は置換されてもよいアルキル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいアルキルシクロアルキル、置換されてもよいシクロアルキルアルキル、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいアルキニル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいハロシクロアルキル又はシアノを示し、
mは0、1、2、3、4、5、6又は7を示し、
AはO、CH又はN−Rを示し、
は独立して水素、シアノ、ホルミル、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいアルキニル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいアルキルシクロアルキル、置換されてもよいシクロアルキルアルキル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいフェニル、置換されてもよいアルキルカルボニル、置換されてもよいアルコキシカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいジアルキルアミノカルボニルを示し、
Qはフェニル、ナフチル又は5ないし6員の芳香族複素環式基を示し、そして
Tは下記の基(T−1)又は基(T−2)を示す、
【0010】
【化2】

上記の基中、
Gは、置換されてもよい飽和若しくは不飽和の5員又は置換されてもよい飽和若しくは不飽和の6員の複素環式基を示し、
又は
【0011】
【化3】

を示し、
及びRは、それぞれ独立して水素、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいシクロハロアルキル、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいアルキニル、置換されてもよいハロアルケニル、置換されてもよいハロアルキニル、シアノ、アルコキシカルボニル又はアルコキシチオカルボニルを示し、
とRは、一緒になってアルキレンを形成してもよく、
は、水素、アミノ、ヒドロキシ、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいアミノカルボニルアルキル、置換されてもよいイミノアルキル、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいハロアルキル、シアノ、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいアルキニル、置換されてもよいアルキルカルボニル、−CH−R、−C(O)−R又は−C(S)−Rを示し、
は、水素、シアノ、カルボニル、チオカルボニル、置換されてもよいアルキルカルボニル、置換されてもよいアルキルチオカルボニル、置換されてもよいハロアルキルカルボニル、置換されてもよいハロアルキルチオカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノチオカルボニル、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいジアルキルアミノチオカルボニル、置換されてもよいアルコキシアミノカルボニル、置換されてもよいアルコキシアミノチオカルボニル、置換されてもよいアルコキシカルボニル、置換されてもよいアルコキシチオカルボニル、置換されてもよいチオアルコキシカルボニル、置換されてもよいチオアルコキシチオカルボニル、置換されてもよいアルキルスルホニル、置換されてもよいハロアルキルスルホニル、置換されてもよいシクロアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、シクロアルキル−アルキルカルボニル、アルキルスルフェニルアルキルカルボニル、アルキルスルフィニルアルキルカルボニル、アルキルスルホニルアルキルカルボニル、アルキルカルボニル−アルキルカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキニルアミノカルボニル、アルコキシアルキルカルボニル、−C(O)−R又は−C(S)−Rを示し、
とRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されてもよい3乃至6員の複素環を形成してもよく、該環は、ケト、チオケト又はニトロイミノ基で置換されていてもよく、
は、置換されてもよいフェニル又は置換されてもよい飽和若しくは不飽和の複素環を示し、
,B,B及びBは、それぞれ独立してC−L又は窒素を示し、
及びBは、一緒になって炭素数6の芳香環を形成してもよく、
Lは、それぞれ独立して水素、ハロゲン、置換されてもよいハロアルキル、ニトロ、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいシクロハロアルキル、置換されてもよいアルコキシ、シアノ、置換されてもよいハロアルコキシ、置換されてもよいアルキルスルフェニル、置換されてもよいアルキルスルフィニル、置換されてもよいアルキルスルホニル、置換されてもよいハロアルキルスルフェニル、置換されてもよいハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいハロアルキルスルホニル、置換されてもよいアルキルスルホニルオキシ、置換されてもよいハロアルキルスルホニルオキシ、置換されてもよいアルキルアミノスルホニル、置換されてもよいハロアルキルアミノスルホニル、置換されてもよいジアルキルアミノスルホニル、置換されてもよいジ(ハロアルキル)アミノスルホニル、ヒドロキシル、チオール、アミノ、置換されてもよいアルキルアミノ、置換されてもよいジアルキルアミノ、置換されてもよいアシルアミノ、置換されてもよいアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいトリアルキルシリル、置換されてもよいアルコキシイミノ、置換されてもよいハロアルコキシイミノ、置換されてもよいアルコキシ−イミノ−置換されてもよいアルキル、置換されてもよいハロアルコキシ−イミノ−置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルキルスルフィニルイミノ、置換されてもよいアルキルスルフィニル−イミノ−置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルキルスルフィニル−イミノ−置換されてもよいアルキルカルボニル、置換されてもよいアルキルスルホキシイミノ、置換されてもよいアルキルスルホキシ−イミノ−置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルコキシカルボニル、置換されてもよいアルキルカルボニル、アミノカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル、アミノチオカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノチオカルボニル、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいジアルキルアミノチオカルボニルを示し、
lは、1乃至3を示し、
Yは独立してハロゲン、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいシクロハロアルキル、ニトロ、シアノ、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいハロアルケニル、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいハロアルコキシ、置換されてもよいアルキルチオ、置換されてもよいアルキルスルフィニル、置換されてもよいアルキルスルホニル、置換されてもよいハロアルキルチオ、置換されてもよいハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、置換されてもよいアルキルアミノ、置換されてもよいジアルキルアミノ、アミノカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいアシルアミノ、置換されてもよいアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいベンジルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルスルホニルアミノまたは置換されてもよいトリアルキルシリルを示し、
nは0、1、2又は3を示し、
、W、WおよびWは独立して単結合、CH、CH、N、O、S、CH−R、C−R、C(R、N−R、N−R10、CH−R10、C−R10又はC=Uを示し、
は独立してヒドロキシ、アミノ、シアノ、ホルミル、ハロゲン、ニトロ、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいアルキニル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいアルキルシクロアルキル、置換されてもよいシクロアルキルアルキル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいアルキルカルボニル、置換されてもよいアルコキシカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいジアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいシクロアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいシクロアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいハロアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいハロアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルスルホニルアミノ又は置換されてもよいハロアルキルスルホニルアミノを示し、上記シアノ、ホルミル、ハロゲン及びニトロ以外の置換基は後記に示すR10で置換されてよく、
は水素、ヒドロキシ、アミノ、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいアルケニルオキシ、置換されてもよいアルキニル、置換されてもよいアルキニルオキシ、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいアルキルシクロアルキル、置換されてもよいシクロアルキルアルキル、置換されてもよいアルキルアミノ、置換されてもよいジアルキルアミノ、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいハロアルコキシ、ホルミル、置換されてもよいアルキルカルボニル、置換されてもよいハロアルキルカルボニル、置換されてもよいアルコキシカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルスルホニル、置換されてもよいハロアルキルスルホニル、置換されてもよいフェニルスルホニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいハロアルキルアミノカルボニルであり、上記水素およびホルミル以外の置換基は後記に示すR10で置換されてもよく、
10は独立してフェニル又は5ないし6員の飽和又は不飽和の複素環式基を示し、それらの基はハロゲン、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいハロシクロアルキル、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいハロアルコキシ、置換されてもよいアルキルチオ、置換されてもよいハロアルキルチオ、置換されてもよいアルキルスルフィニル、置換されてもよいハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいアルキルスルホニル、置換されてもよいハロアルキルスルホニル、置換されてもよいアルキルアミノ、置換されてもよいハロアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいアルコキシカルボニル、置換されてもよいフェニルおよび置換されてもよいピリジルからなる群より選ばれる少なくとも1ヶの基によって置換されてもよく、
UはCH2、O、S、N−R又はN−R10を示し、ここでR及びR10は独立して、上記R及びR10と同義を示し、
そして
a) W、W、WおよびWの内、同時に二つ以上は単結合でなく、
b) W、W、WおよびWの内、同時に三つ以上はO、S、N−R又はN−R10でなく、
c) W、W、WおよびWの内、同時に三つ以上はC=Uでなく、
d) W、W、WおよびWの内、同時に二つがOおよび/またはSを示すとき、それら二つは少なくとも1ヶの炭素原子を介する、また、
e) W、W、WおよびWの内、一つがCH、N、C−R又はC−R10であるとき、縮環内で二重結合を形成する。
【0012】
上記式(I)の光学活性アゾリン誘導体は、当該光学活性体に相応するラセミ体を液相として、溶離液または溶離混合液の存在下でキラルシリカゲル固定相上でクロマトグラフにかけることにより分画生成することができる。
【0013】
本発明の式(I)の光学活性アゾリン誘導体は極めて顕著な殺虫活性を示し、斯る殺虫活性は、相応するラセミ体に比して、予想外の格別顕著な優れたものである。
【0014】
本発明において、前記式(I)で表わされる光学活性アゾリン誘導体は、式(I)中、「*」で示されるところのアゾリン環の5位の炭素原子がキラル中心であり、更に、式(I)中、Tが基(T−2)を示すとき、W、W、W及びWのいずれか一つがCH−R又はCH−R10を示す場合、R、R10の結合する炭素原子もキラル中心であって、本発明の式(I)の光学活性アゾリン誘導体は、少なくとも2個の鏡像異性体(エナンチオマー)を有する。
【0015】
本発明の式(I)の化合物において、
Xが独立してハロゲン、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、ニトロ、シアノ、置換されてもよいC1−12アルコキシ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−12アルキルチオ、置換されてもよいC1−12アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルチオ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノ、置換されてもよいC1−12(総炭素数)アシルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニルアミノ又は置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニルアミノを示し、
が置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC3−12(総炭素数)シクロアルキル、置換されてもよいC4−24(総炭素数)アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−24(総炭素数)シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12アルキニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいC3−12(総炭素数)ハロシクロアルキル、又はシアノを示し、
mが0、1、2、3、4または5を示し、
AがO、CH又はN−Rを示し、
が独立して水素、シアノ、ホルミル、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12アルキニル、置換されてもよいC3−12(総炭素数)シクロアルキル、置換されてもよいC4−12(総炭素数)アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−24(総炭素数)シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいフェニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいC3−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルを示し、
Qが下記Q−1〜Q−54のフェニル、ナフチル及び複素環式基を示し、
【0016】
【化4】

そして
Tが下記の基(T−1)又は基(T−2)を示す、
【0017】
【化5】

上記の基中、
Gが、下記G1〜G9の複素環式基を示し、
【0018】
【化6】

又は
【0019】
【化7】

を示し、
及びRが、それぞれ独立して水素、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC3−8シクロアルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいC3−8シクロハロアルキル、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12アルキニル、置換されてもよいC2−12ハロアルケニル、置換されてもよいC2−12ハロアルキニル、シアノ、C1−12アルコキシ−カルボニル又はC1−12アルコキシ−チオカルボニルを示し、
とRが、一緒になってC3−6アルキレンを形成してもよく、
が、水素、アミノ、ヒドロキシ、置換されてもよいC1−12アルコキシ、置換されてもよいアミノ−カルボニル−C1−12アルキル、置換されてもよいイミノ−C1−12アルキル、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC3−8シクロアルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、シアノ、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12アルキニル、置換されてもよいC1−12アルキル−カルボニル、−CH−R、−C(O)−R又は−C(S)−Rを示し、
が、水素、シアノ、カルボニル、チオカルボニル、置換されてもよいC1−12アルキル−カルボニル、置換されてもよいC1−12アルキル−チオカルボニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル−カルボニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル−チオカルボニル、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ−カルボニル、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ−チオカルボニル、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノ−カルボニル、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノ−チオカルボニル、置換されてもよいC1−12アルコキシアミノ−カルボニル、置換されてもよいC1−12アルコキシアミノ−チオカルボニル、置換されてもよいC1−12アルコキシ−カルボニル、置換されてもよいC1−12アルコキシ−チオカルボニル、置換されてもよいC1−12チオアルコキシ−カルボニル、置換されてもよいC1−12チオアルコキシ−チオカルボニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいC3−8シクロアルキルカルボニル、C2−12アルケニルカルボニル、C2−12アルキニルカルボニル、C3−8シクロアルキル−C1−12アルキルカルボニル、C1−12アルキルスルフェニル−C1−12アルキルカルボニル、C1−12アルキルスルフィニル−C1−12アルキルカルボニル、C1−12アルキルスルホニル−C1−12アルキルカルボニル、C1−12アルキルカルボニル−C1−12アルキルカルボニル、C3−8シクロアルキルアミノカルボニル、C2−12アルケニルアミノカルボニル、C2−12アルキニルアミノカルボニル、C1−12アルコキシ−C1−12アルキルカルボニル、−C(O)−R又は−C(S)−Rを示し、
とRが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されてもよい3乃至6員の複素環を形成してもよく、該環は、ケト、チオケト又はニトロイミノ基で置換されていてもよく、
が、置換されてもよいフェニル又は置換されてもよい飽和若しくは不飽和の複素環を示し、
Zが、同一でも異なってもよいハロゲン、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、ニトロ、置換されてもよいC1−12アルコキシ、シアノ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−12アルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシル又はチオールを示し、
kが、0乃至4を示し、
,B,B及びBが、それぞれ独立してC−L又は窒素を示し、
及びBが、一緒になって炭素数6の芳香環を形成してもよく、
Lが、それぞれ独立して水素、ハロゲン、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、ニトロ、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC3−8シクロアルキル、置換されてもよいC3−8シクロハロアルキル、置換されてもよいC1−12アルコキシ、シアノ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−12アルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニルオキシ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニルオキシ、置換されてもよいC1−12アルキルアミノスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルアミノスルホニル、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノスルホニル、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジ(ハロアルキル)アミノスルホニル、ヒドロキシル、チオール、アミノ、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ基、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノ、置換されてもよいC1−12アシルアミノ、置換されてもよいC1−12アルコキシ−カルボニルアミノ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ−カルボニルアミノ、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいC1−12トリアルキルシリル、置換されてもよいC1−12アルコキシイミノ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシイミノ、置換されてもよいC1−12アルコキシ−イミノ−置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ−イミノ−置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−4アルキルスルフィニルイミノ、置換されてもよいC1−4アルキルスルフィニル−イミノ−置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−4アルキルスルフィニル−イミノ−置換されてもよいC1−5アルキル−カルボニル、置換されてもよいC1−4アルキル−スルホキシイミノ、置換されてもよいC1−4アルキルスルホキシ−イミノ−置換されてもよいC1−4アルキル、置換されてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル、置換されてもよいC1−6アルキル−カルボニル、アミノカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノカルボニル、アミノチオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ−チオカルボニル、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキル−アミノカルボニル基又は置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキル−アミノチオカルボニルを示し、
lが、1乃至3を示し、
Yが独立してハロゲン、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいC3−12シクロアルキル、置換されてもよいC3−12シクロハロアルキル、ニトロ、シアノ、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12ハロアルケニル、置換されてもよいC1−12アルコキシ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−12アルキルチオ、置換されてもよいC1−12アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルチオ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノ、アミノカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC3−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC1−12(総炭素数)アシルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいベンジルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13ハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニルアミノまたは置換されてもよいC3−26(総炭素数)トリアルキルシリルを示し、
nが0、1、2又は3を示し、
、W、WおよびWが独立して単結合、CH、CH、N、O、S、CH−R、C−R、C(R2、N−R、N−R10、CH−R10、C−R10又はC=Uを示し、
は独立してヒドロキシ、アミノ、シアノ、ホルミル、ハロゲン、ニトロ、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12アルキニル、置換されてもよいC3−12シクロアルキル、置換されてもよいC4−24アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−24シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC3−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC3−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−25(総炭素数)ジアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC3−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC3−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニルアミノ又は置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニルアミノを示し、上記シアノ、ホルミル、ハロゲン及びニトロ以外の置換基は後記に示すR10で置換されてよく、
は水素、ヒドロキシ、アミノ、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12アルケニルオキシ、置換されてもよいC2−12アルキニル、置換されてもよいC2−12アルキニルオキシ、置換されてもよいC3−12シクロアルキル、置換されてもよいC4−24アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−24シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノ、置換されてもよいC1−12アルコキシ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ、ホルミル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−12(総炭素数)アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12(総炭素数)ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいフェニルスルホニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルであり、上記水素およびホルミル以外の置換基は後記に示すR10で置換されてもよく、
10は、下記R10−1〜R10−83のフェニル及び複素環式基を示し、
【0020】
【化8】



【0021】
EはO、S又はNを示し、また各基は、上記フェニル及び複素環式基中、水素、ハロゲン、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいC3−12シクロアルキル、置換されてもよいC3−12ハロシクロアルキル、置換されてもよいC1−12アルコキシ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−12アルキルチオ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルチオ、置換されてもよいC1−12アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC1−13アルコキシカルボニル、置換されてもよいフェニル及び置換されてもよいピリジルから成る群より選ばれる少なくとも1ヶの基によって置換されてもよく、
UはCH、O、S、N−R又はN−R10を示し、ここでR及びR10は独立して、上記R及びR10と同義を示し、
そして
a) W、W、WおよびWの内、同時に二つ以上は単結合でなく、
b) W、W、WおよびWの内、同時に三つ以上はO、S、N−R又はN−R10でなく、
c) W、W、WおよびWの内、同時に三つ以上はC=Uでなく、
d) W、W、WおよびWの内、同時に二つがOおよび/またはSを示すとき、それら二つは少なくとも1ヶの炭素原子を介する、また
e) W、W、WおよびWの内、一つがCH、N、C−R又はC−R10であるとき、縮環内で二重結合を形成する、
場合の光学活性体を好適なものとして挙げることができる。
【0022】
中でも、式(I)の化合物において、
Xが独立してハロゲン、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、ニトロ、シアノ、置換されてもよいC1−6アルコキシ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−6アルキルチオ、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルチオ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキルアミノ、置換されてもよいC1−6(総炭素数)アシルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニルアミノ又は置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニルアミノを示し、
が置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC3−6(総炭素数)シクロアルキル、置換されてもよいC4−12(総炭素数)アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−12(総炭素数)シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6アルキニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいC3−6(総炭素数)ハロシクロアルキル、又はシアノを示し、
mが0、1、2、3、4または5を示し、
AがO、CH又はN−Rを示し、
が独立して水素、シアノ、ホルミル、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6アルキニル、置換されてもよいC3−6(総炭素数)シクロアルキル、置換されてもよいC4−12(総炭素数)アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−12(総炭素数)シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいフェニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいC3−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルを示し、
Qが下記Q−1〜Q−54のフェニル、ナフチル及び複素環式基を示し、
【0023】
【化9】

【0024】
Tが下記の基(T−1)又は基(T−2)を示す、
【0025】
【化10】

上記の基中、
Gが、下記G1〜G9の複素環式基を示し、
【0026】
【化11】

又は
【0027】
【化12】

を示し、
及びRが、それぞれ独立して水素、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいC3−6シクロハロアルキル、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6アルキニル、置換されてもよいC2−6ハロアルケニル、置換されてもよいC2−6ハロアルキニル、シアノ、C1−6アルコキシ−カルボニル又はC1−6アルコキシ−チオカルボニルを示し、
とRが、一緒になってC3−6アルキレンを形成してもよく、
が、水素、アミノ、ヒドロキシ、置換されてもよいC1−6アルコキシ、置換されてもよいアミノカルボニル−C1−6アルキル、置換されてもよいイミノ−C1−6アルキル、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、シアノ、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6アルキニル、置換されてもよいC1−6アルキル−カルボニル、−CH−R、−C(O)−R又は−C(S)−Rを示し、
が、水素、シアノ、カルボニル、チオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキル−カルボニル、置換されてもよいC1−6アルキル−チオカルボニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル−カルボニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル−チオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ−カルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ−チオカルボニル、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキル−アミノカルボニル、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキル−アミノチオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルコキシ−アミノカルボニル、置換されてもよいC1−6アルコキシ−アミノチオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル、置換されてもよいC1−6アルコキシ−チオカルボニル、置換されてもよいC1−6チオアルコキシ−カルボニル、置換されてもよいC1−6チオアルコキシ−チオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいC3−6シクロアルキルカルボニル、C2−6アルケニルカルボニル、C2−6アルキニルカルボニル、C3−6シクロアルキル−C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルフェニル−C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルフィニル−C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボニル−C1−6アルキルカルボニル、C3−6シクロアルキルアミノカルボニル、C2−6アルケニルアミノカルボニル、C2−6アルキニルアミノカルボニル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルカルボニル、−C(O)−R又は−C(S)−Rを示し、
とRが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されてもよい3乃至6員の複素環を形成してもよく、該環は、ケト、チオケト又はニトロイミノ基で置換されていてもよく、
が、置換されてもよいフェニル又は置換されてもよい飽和若しくは不飽和の複素環を示し、
Zが、同一でも異なってもよいハロゲン、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、ニトロ、置換されてもよいC1−6アルコキシ、シアノ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−6アルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシル又はチオールを示し、
kが、0乃至4を示し、
,B,B及びBが、それぞれ独立してC−L又は窒素を示し、
及びBが、一緒になって炭素数6の芳香環を形成してもよく、
Lが、それぞれ独立して水素、ハロゲン、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、ニトロ、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC3−6シクロハロアルキル、置換されてもよいC1−6アルコキシ、シアノ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−6アルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニルオキシ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニルオキシ、置換されてもよいC1−6アルキルアミノスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルアミノスルホニル、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキルアミノスルホニル基、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジ(ハロアルキル)アミノスルホニル、ヒドロキシル、チオール、アミノ、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキルアミノ、置換されてもよいC1−6アシルアミノ、置換されてもよいC1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ−カルボニルアミノ、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいC1−6トリアルキルシリル、置換されてもよいC1−6アルコキシイミノ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシイミノ、置換されてもよいC1−6アルコキシ−イミノ−置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ−イミノ−置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−4アルキルスルフィニルイミノ、置換されてもよいC1−4アルキルスルフィニル−イミノ−置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−4アルキルスルフィニル−イミノ−置換されてもよいC1−5アルキル−カルボニル、置換されてもよいC1−4アルキル−スルホキシイミノ、置換されてもよいC1−4アルキルスルホキシ−イミノ−置換されてもよいC1−4アルキル、置換されてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル、置換されてもよいC1−6アルキル−カルボニル、アミノカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノカルボニル、アミノチオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ−チオカルボニル、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキル−アミノカルボニル又は置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキル−アミノチオカルボニルを示し、
lが、1乃至3を示し、
Yが独立してハロゲン、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC3−6シクロハロアルキル、ニトロ、シアノ、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6ハロアルケニル、置換されてもよいC1−6アルコキシ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−6アルキルチオ、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルチオ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキルアミノ、アミノカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC1−6(総炭素数)アシルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいベンジルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7ハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニルアミノまたは置換されてもよいC3−26(総炭素数)トリアルキルシリルを示し、
nが0、1、2又は3を示し、
、W、WおよびWが独立して単結合、CH、CH、N、O、S、CH−R、C−R、C(R、N−R、N−R10、CH−R10、C−R10又はC=Uを示し、
は独立してヒドロキシ、アミノ、シアノ、ホルミル、ハロゲン、ニトロ、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6アルキニル、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC4−12アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−12シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC3−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−13(総炭素数)シクロアルキルアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−13(総炭素数)シクロアルキルアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−13(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−13(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC3−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ジアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC5−7(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC5−13(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC3−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC3−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−13(総炭素数)シクロアルキルアルキルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニルアミノ又は置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニルアミノを示し、上記シアノ、ホルミル、ハロゲン及びニトロ以外の置換基はR10で置換されてよく、
は水素、ヒドロキシ、アミノ、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6アルケニルオキシ、置換されてもよいC2−6アルキニル、置換されてもよいC2−6アルキニルオキシ、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC4−12アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−12シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキルアミノ、置換されてもよいC1−6アルコキシ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ、ホルミル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−6(総炭素数)アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6(総炭素数)ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいフェニルスルホニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルであり、上記水素およびホルミル以外の置換基はR10で置換されてもよく、
10は、下記R10−1〜R10−83のフェニル及び複素環式基を示し、
【0028】
【化13】



【0029】
EはO、S又はNを示し、また各基は、上記フェニル及び複素環式基中、水素、ハロゲン、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC3−6ハロシクロアルキル、置換されてもよいC1−6アルコキシ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−6アルキルチオ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルチオ、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC1−7アルコキシカルボニル、置換されてもよいフェニル及び置換されてもよいピリジルから成る群より選ばれる少なくとも1ヶの基によって置換されてもよく、
UはCH、O、S、N−R又はN−R10を示し、ここでR及びR10は独立して、上記R及びRと同義を示し、
そして
a) W、W、WおよびWの内、同時に二つ以上は単結合でなく、
b) W、W、WおよびWの内、同時に三つ以上はO、S、N−R又はN−R10でなく、
c) W、W、WおよびWの内、同時に三つ以上はC=Uでなく、
d) W、W、WおよびWの内、同時に二つがOおよび/またはSを示すとき、それら二つは少なくとも1ヶの炭素原子を介する、また
e) W、W、WおよびWの内、一つがCH、N、C−R又はC−R10であるとき、縮環内で二重結合を形成する、
場合の光学活性体が特に好適である。
【0030】
本発明の式(I)の光学活性アゾリン誘導体を得る方法において、出発物質として相応するラセミ体は本願の先願であるWO2008/019760、WO2008/260691、特願2008−208394号及び特願2008−143120号の各明細書に記載される方法により、得ることができる。
【0031】
該ラセミ体の具体的な化合物例としては、上記WO公報及び上記特許出願に開示されるすべての化合物を挙げることができる。
【0032】
上記方法を実施する際には、分取クロマトグラフィ、好ましくは、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)が使用される。
【0033】
そして、その固定相としては、キラルシリカゲルを使用することができ、特に、キラセルOD(商標名)、キラルパックAD(商標名)は、ラセミ体の化合物をエナンチオマーに分離する操作に好適な分離剤である。
【0034】
ラセミ体を分別再結晶により複数の個別の光学活性体に分離する場合、すべての光学活性酸が、ジアステレオマー塩の形成に好適である。例えば、(1S)−(+)−カンファー−10−スルホン酸、(1R)−(−)−カンファー−10−スルホン酸,S,S−(−)−酒石酸、R,R−(+)−酒石酸、R−乳酸、S−乳酸または光学活性アミノ酸、好ましくは天然の光学活性アミノ酸である。
【0035】
上記方法は、広い温度範囲で実施することができ、通常、約10℃〜約60℃、好ましくは、約10℃〜約40℃、より好ましくは約15℃〜約25℃の範囲である。
【0036】
上記方法を実施する場合、通常、ラセミ体の約1%溶液をクロマトグラフ分離に使用することができる。抽出液を高濃縮し、固形物を濾過して取り除き、n−ヘプタンで洗浄した後乾燥させるのが一般的な手順である。残留物は、場合によっては、クロマトグラフィによりまだ存在している可能性のある不純物を取り除く。n−ヘキサンまたはシクロヘキサンまたはシクロヘキサンと酢酸エチルの混合物を溶離液として使用するが、組成は、精製されるそれぞれの化合物に合わせて調整されなければならない。
【0037】
本発明の光学活性アゾリン誘導体は、前記式(I)に包含されるすべての光学活性体であり、具体的には、WO2008/019760、WO2008/260691、特願2008−208394号及び特願2008−143120号の各明細書に記載されるところの最終物であるラセミ体に対応する光学活性体である。
【0038】
本発明の化合物は、例えば、有害な吸汁性昆虫、咀嚼性昆虫および他の植物寄生害虫、貯蔵穀物害虫、工業材料を破壊する害虫、衛生上の害虫ならびに獣医学領域における寄生虫を含む害虫を含む、広範囲の害虫を駆除するために使用することができ、およびこれらの駆除に、例えば根絶および撲滅に応用することができる。従って、本発明は有害な害虫を駆除する方法も包含する。
【0039】
そのような害虫類の例としては、以下のような害虫類を例示することができる。
昆虫類として、
鞘翅目害虫、例えば、
アズキゾウムシ(Callosobruchus Chinensis)、コクゾウムシ(Sitophilus zeamais)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)、オオニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctomaculata)、トビイロムナボソコメツキ(Agriotes ogurae fuscicollis)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)、コロラドポテトビートル(Leptinotarsa decemlineata)、コーンルートワーム類(Diabrotica spp.)、マツノマダラカミキリ(Monochamusalternatus endai)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、ヒラタキクイムシ(Lyctus brunneus);
鱗翅目害虫、例えば、
マイマイガ(Lymantria dispar)、オビカレハ(Malacosoma neustria)、モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、ニカメイガ(Chilo suppressalis)、ヨーロッパアワノメイガ(Ostrinia nubilalis)、スジマダラメイガ(Cadra cautella)、チャノコカクモンハマキ(Adoxophyes honmai)、コドリンガ(Cydia pomonella)、カブラヤガ(Agrotis segetum)、ハチノスツヅリガ(Galleria mellonella)、コナガ(Plutella xylostella)、ニセアメリカタバコガ(Heliothis virescens)、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella);
半翅目害虫、例えば、
ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、クワコナカイガラムシ(Pseudococcus comstocki)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanone nsis)、モモアカアブラムシ(Myzus persicas)、ヨーロパリンゴアブラムシ(Aphis pomi)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphis erysimi)、ナシグンバイ(Stephanitis nashi)、アオカメムシ類(Nezara spp.)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、キジラミ類(Psylla spp.);
アザミウマ目害虫、例えば、
ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ミカンキイロアザミウマ(Franklinella occidentalis);
直翅目害虫、例えば、
チャバネゴキブリ(Blatella germanica)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、アフリカケラ(Gryllotalpa africana)、トノサマバッタ(Locusta migratoria);
等翅目害虫、例えば、
ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus)、イエシロアリ(Coptotermes formosanus);
双翅目害虫、例えば、
イエバエ(Musca domestica)、ネツタイシマカ(Aedes aegypti)、タネバエ(Delia platura)、アカイエカ(Culex pipiens pallens)、シナハマダラカ(Anopheles sinensis)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)
等を挙げることができる。また、
ダニ類として、例えば、
ニセナミハダニ(Tetranychus cinnabarinus)、ナミハダニ(Tetranychus urticae)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、ホコリダニ類(Tarsonemus spp.)
等を挙げることができる。さらに、
センチュウ類として、例えば、
サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、ネグサレセンチュウ(Pratylenchus spp.)
等を挙げることができる。
【0040】
獣医学領域において、すなわち獣医学において、本発明による活性化合物は、動物寄生虫、特に外部寄生虫または内部寄生虫に対して有効である。内部寄生虫という用語は、特に蠕虫(条虫、線虫または吸虫など)および原虫(コクシジウムなど)を含む。外部寄生虫は、通常及び好ましくは節足動物、特に、昆虫類(ハエ(刺すおよび舐めるハエ)、寄生ハエの幼虫、シラミ、ケジラミ、ハジラミ、ノミ等)またはコナダニ類(マダニなど、例えば硬ダニもしくは軟ダニ)またはダニ類(ヒゼンダニ、ツツガムシおよびバードマイトなど)である。
【0041】
これらの寄生虫は、
シラミ目(Anoplurida)から、例えば、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペディクルス属種(Pediculus spp.)、フチルス属種(Phtirus spp.)、ソレノポテス属種(Solenopotes spp.);特に代表的な例としては、リノグナツス・セトスス(Linognathus setosus)、リノグナツス・ビツリ(Linognathus vituli)、リノグナツス・オビルス(Linognathus ovillus)、リノグナツス・オビホルミス(Linognathus oviformis)、リノグナツス・ペダリス(Linognathus pedalis)、リノグナツス・ステノプシス(Linognathus stenopsis)、ハエマトピヌス・アシニ・マクロセファルス(Haematopinus asini macrocephalus)、ハエマトピヌス・ユーリステルヌス(Haematopinus eurysternus)、ハエマトピヌス・スイス(Haematopinus suis)、ペディクルス・フマヌス・カピティス(Pediculus humanus capitis)、ペディクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、フィロエラ・バスタトリクス(Phylloera vastatrix)、フチルス・プビス(Phthirus pubis)、ソレノポテス・カピラツス(Solenopotes capillatus)であり;
ハジラミ目(Mallophagida)およびマルツノハジラミ亜目(Amblycerina)およびホソツノハジラミ亜目(Ischnocerina)から、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボビコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネッキエラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、フェリコラ属種(Felicola spp.);特に代表的な例としては、ボビコラ・ボビス(Bovicola bovis)、ボビコラ・オビス(Bovicola ovis)、ボビコラ・リンバタ(Bovicola limbata)、ダマリナ・ボビス(Damalina bovis)、トリコデクテス・カニス(Trichodectes canis)、フェリコラ・スブロストラツス(Felicola subrostratus)、ボビコラ・カプラエ(Bovicola caprae)、レピケントロン・オビス(Lepikentron ovis)、ウェルネッキエラ・エクイ(Werneckiella equi)であり;
ハエ目(Diptera)及びカ亜目(Nematocerina)とハエ亜目(Brachycerina)から、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles ssp.)、クレクス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、エウシムリウム属種(Eusimulium spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルトゾミイヤ属種(Lutzomyia spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリソプス属種(Chrysops spp.)、オダグミア属種(Odagmia spp.)、ウィルヘルミア属種(Wilhelmia spp.)、ヒボミトラ属種(Hybomitra spp.)、アチロツス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、フィリポミイア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ヒドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、ハエマトビア属種(Haematobia spp.)、モレリア属種(Morellia spp.)、ファンニア属種(Fannnia spp.)、グロシナ属種(Glossina spp.)、カリフォラ属種(Calliphora spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、ウォルファルチア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコファガ属種(Sarcophaga spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロフィルス属種(Gasterophilus spp.)、ヒポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、メロファグス属種(Melophagus spp.)、リノエストルス属種(Rhinoestrus spp.)、チプラ属種(Tipula spp.)、;特に代表的な例としては、アエデス・アエジプチ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノフェレス・ガンビアエ(Anopheles gambiae)、アノフェレス・マクリペンニス(Anopheles maculipennis)、カリフォラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、クレクス・クインクエファシアツス(Culex quinquefasciatus)、クレクス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレクス・タルサリス(Culex tarsalis)、ファニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、サルコファガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、ストモキシス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ルシリア・クプリナ(Lucilia cuprina)、ルシリア・セリカタ(Lucilia sericata)、シムリウム・レプタンス(Simulium reptans)、フレボトムス・パパタシ(Phlebotomus papatasi)、フレボトムス・ロンギパルピス(Phlebotomus longipalpis)、オダグミア・オルナタ(Odagmia ornata)、ウィルヘルミア・エクイナ(Wilhelmia equina)、ブーフトラ・エリトロセファラ(Boophthora erythrocephala)、タバヌス・ブロミウス(Tabanus bromius)、タバヌス・スポドプテルス(Tabanus spodopterus)、タバヌス・アトラツス(Tabanus atratus)、タバヌス・スデチクス(Tabanus sudeticus)、ヒボミトラ・シウレア(Hybomitra ciurea)、クリソプス・カエクチエンス(Chrysops caecutiens)、クリソプス・レリクツス(Chrysops relictus)、ハエマトポタ・プルビアリス(Haematopota pluvialis)、ハエマトポタ・イタリカ(Haematopota italica)、ムスカ・アウツムナリス(Musca autumnalis)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、ハエマトビア・イリタンス・イリタンス(Haematobia irritans irritans)、ハエマトビア・イリタンス・エクシグア(Haematobia irritans exigua)、ハエマトビア・スチムランス(Haematobia stimulans)、ヒドロタエア・イリタンス(Hydrotaea irritans)、ヒドロタエア・アルビプンクタ(Hydrotaea albipuncta)、クリソミア・クロロピガ(Chrysomya chloropyga)、クリソミア・ベッジアナ(Chrysomya bezziana)、オエストルス・オビス(Oestrus ovis)、ヒポデルマ・ボビス(Hypoderma bovis)、ヒポデルマ・リネアツム(Hypoderma lineatum)、プルジェバルスキアナ・シレヌス(Przhevalskiana silenus)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、メロファグス・オビヌス(Melophagus ovinus)、リポプテナ・カプレオリ(Lipoptena capreoli)、リポプテナ・セルビ(Lipoptena cervi)、ヒッポボスカ・バリエガタ(Hippobosca variegata)、ヒッポボスカ・エクイナ(Hippobosca equina)、ガステロフィルス・インテスティナリス(Gasterophilus intestinalis)、ガステロフィルス・ハエモロイダリス(Gasterophilus haemorroidalis)、ガステロフィルス・インテルニス(Gasterophilus interrnis)、ガステロフィルス・ナザリス(Gasterophilus nasalis)、ガステロフィルス・ニグリコルニス(Gasterophilus nigricornis)、ガステロフィルス・ペコルム(Gasterophilus pecorum)、ブラウラ・コエカ(Braula coeca)であり;
ノミ目(Siphonapterida)から、例えば、プレクス属種(Pulex spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)、ツンガ属種(Tunga spp.)、キセノプシラ属種(Xenopsylla spp.)、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.);特に代表的な例としては、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、プレクス・イリタンス(Pulex irritans)、ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)であり;
異翅目(Heteropterida)から、例えばシメクス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、パンストロンギルス属種(Panstrongylus spp.)であり;ゴキブリ目(Blattarida)から、例えば、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ブラテラ・ゲルマニカ(Blattela germanica)、スペラ属種(Supella spp.)(例えば、スペラ・ロンギパルパ(Suppella longipalpa))であり;
ダニ目(Acari(Acarina))ならびにトゲダニ亜目(Metastigmata)およびマダニ亜目(Mesostigmata)から、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodorus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、リピセファルス(ブーフィルス)属種(Rhipicephalus(Boophilus)spp.)、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)、ハエモフィサリス属種(Haemophysalis spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、デルマニスス属種(Dermanyssus spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.(多宿主ダニの原属))、オルニトニスス属種(Ornithonyssus spp.)、ニューモニスス属種(Pneumonyssus spp.)、ライリエチア属種(Raillietia spp.)、ニューモニスス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストマ属種(Sternostoma spp.)、バロア属種(Varroa spp.)、アカラピス属種(Acarapis spp.);特に代表的な例としては、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、アルガス・レフレクスス(Argas reflexus)、オルニトドルス・モウバタ(Ornithodorus moubata)、オトビウス・メグニニ(Otobius megnini)、リピセファルス(ブーフィルス)・ミクロプラス(Rhipicephalus(Boophilus)microplus)、リピセファルス(ブーフィルス)・デコロラツス(Rhipicephalus(Boophilus)decoloratus)、リピセファルス(ブーフィルス)・アンヌラツス(Rhipicephalus(Boophilus)annulatus)、リピセファルス(ブーフィルス)・カルセラツス(Rhipicephalus(Boophilus)calceratus)、ヒアロンマ・アナトリクム(Hyalomma anatolicum)、ヒアロンマ・アエジプチクム(Hyalomma aegypticum)、ヒアロンマ・マルギナツム(Hyalomma marginatum)、ヒアロンマ・トランシエンス(Hyalomma transiens)、リピセファルス・エベルチ(Rhipicephalus evertsi)、イクソデス・リシヌス(Ixodes ricinus)、イクソデス・ヘキサゴヌス(Ixodes hexagonus)、イクソデス・カニスガ(Ixodes canisuga)、イクソデス・ピロスス(Ixodes pilosus)、イクソデス・ルビクンズス(Ixodes rubicundus)、イクソデス・スカプラリス(Ixodes scapularis)、イクソデス・ホロシクルス(Ixodes holocyclus)、ハエマフィサリス・コンシンナ(Haemaphysalis concinna)、ハエマフィサリス・プンクタタ(Haemaphysalis punctata)、ハエマフィサリス・シンナバリナ(Haemaphysalis cinnabarina)、ハエマフィサリス・オトフィラ(Haemaphysalis otophila)、ハエマフィサリス・リーチ(Haemaphysalis leachi)、ハエマフィサリス・ロンギコルニ(Haemaphysalis longicorni)、デルマセントル・マルギナツス(Dermacentor marginatus)、デルマセントル・レチクラツス(Dermacentor reticulatus)、デルマセントル・ピクツス(Dermacentor pictus)、デルマセントル・アルビピクツス(Dermacentor albipictus)、デルマセントル・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、デルマセントル・バリアビリス(Dermacentor variabilis)、ヒアロンマ・マウリタニクム(Hyalomma mauritanicum)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、リピセファルス・ブルサ(Rhipicephalus bursa)、リピセファルス・アッペンジクラツス(Rhipicephalus appendiculatus)、リピセファルス・カペンシス(Rhipicephalus capensis)、リピセファルス・ツラニクス(Rhipicephalus turanicus)、リピセファルス・ザンベジエンシス(Rhipicephalus zambeziensis)、アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)、アンブリオンマ・バリエガツム(Amblyomma variegatum)、アンブリオンマ・マクラツム(Amblyomma maculatum)、アンブリオンマ・ヘブラエウム(Amblyomma hebraeum)、アンブリオンマ・カジェネンス(Amblyomma cajennense)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、オルニトニスス・ブルサ(Ornithonyssus bursa)、オルニトニスス・シルビアルム(Ornithonyssus sylviarum)、バロア・ジャコブスコニ(Varroa jacobsconi)であり;
ケダニ亜目(Actinedida(Prostigmata))及びコナダニ亜目(Acaridida(Astigmata))から、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニトケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属種(Myobia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates spp.)、デモデクス属種(Demodex spp.)、トロムビクラ属種(Trombicula spp.)、リストロホルス属種(Listrophorus spp.)、アカルス属種(Acarus spp.)、チロファグス属種(Tyrophagus spp.)、カログリフス属種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.);特別の例は、ケイレチエラ・ヤスグリ(Cheyletiella yasguri)、ケイレチエラ・ブラケイ(Cheyletiella blakei)、デモデクス・カニス(Demodex canis)、デモデクス・ボビス(Demodex bovis)、デモデクス・オビス(Demodex ovis)、デモデクス・カプラエ(Demodex caprae)、デモデクス・エクイ(Demodex equi)、デモデクス・カバッリ(Demodex caballi)、デモデクス・スイス(Demodex suis)、ネオトロンビクラ・アウツムナリス(Neotrombicula autumnalis)、ネオトロンビクラ・デサレリ(Neotrombicula desaleli)、ネオシェンガスチア・キセロテルモビア(Neoschonegastia xerothermobia)、トロンビクラ・アカムシ(Trombicula akamushi)、オトデクテス・シノチス(Otodectes cynotis)、ノトエドレス・カチ(Notoedres cati)、サルコプチス・カニス(Sarcoptis canis)、サルコプテス・ボビス(Sarcoptes bovis)、サルコプテス・オビス(Sarcoptes ovis)、サルコプテス・ルピカプラエ(Sarcoptes rupicaprae(=S.caprae))、サルコプテス・エクイ(Sarcoptes equi)、サルコプテス・スイス(Sarcoptes suis)、ソロプテス・オビス(Psoroptes ovis)、ソロプテス・クニクリ(Psoroptes cuniculi)、ソロプテス・エクイ(Psoroptes equi)、コリオプテス・ボビス(Chorioptes bovis)、ソエルガテス・オビス(Psoergates ovis)、ニューモニソイディック・マンゲ(Pneumonyssoidic mange)、ニューモニソイデス・カニヌム(Pneumonyssoides caninum)、アカラピス・ウッディ(Acarapis woodi)である。
【0042】
本発明による活性化合物は、動物を攻撃する節足動物、蠕虫および原虫を駆除するためにも適している。動物は、例えば、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、バッファロー、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ、養殖魚、ミツバチなどの農業用動物を含む。さらに、動物は、コンパニオンアニマルともいわれる愛玩動物、例えば、イヌ、ネコ、かごに飼う鳥、観賞魚ならびに実験動物(例えばハムスター、モルモット、ラットおよびマウスなど)として知られているものを含む。
【0043】
本発明による活性化合物の使用によって、これらの節足動物、蠕虫および/または原虫を駆除することにより、宿主動物の死亡を減少させ、また生産力(食肉、牛乳、羊毛、皮革、卵、蜂蜜等の場合に)および健康を改善して、その結果、より経済的で簡単な動物飼育を可能にすることが意図されている。
【0044】
例えば、寄生虫による宿主からの血液取り込みを、(適用可能なときは)防止または阻止することが望ましい。寄生虫を駆除することは、感染性病原体の伝染を防止するためにも役立ち得る。
【0045】
獣医学領域に関して本明細書で使用する「駆除する」という用語は、活性化合物が、このような寄生虫に感染した動物中のそれぞれの寄生虫の発生率を無害なレベルに減少させることに有効であることを意味する。より具体的に、本明細書で使用する「駆除すること」は、活性化合物がそれぞれの寄生虫を殺すこと、この成長を阻止することまたはこの増殖を阻止することに有効であることを意味する。
【0046】
本発明の活性化合物は、殺虫剤として使用する場合、通常の製剤形態にすることができる。製剤形態としては、例えば、液剤、エマルジョン、水和剤、粒状水和剤、懸濁剤、粉剤、泡沫剤、ペースト、錠剤、粒剤、エアゾール、活性化合物浸潤−天然及び合成物、マイクロカプセル、種子用被覆剤、燃焼装置を備えた製剤(例えば、燃焼装置としては、くん蒸及び煙霧カートリッジ、かん、コイルなど)、ULV[コールドミスト(coldmist)、ウォームミスト(warmmist)]等を挙げることができる。
【0047】
これらの製剤はそれ自体既知の方法で製造することができる。例えば、活性化合物を、展開剤、即ち、液体の希釈剤又は担体;液体ガス希釈剤又は担体;固体の希釈剤又は担体と、そして場合によっては界面活性剤、即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡沫形成剤と共に混合することによって製造することができる。
【0048】
展開剤として水を用いる場合には、例えば有機溶媒をまた補助溶媒として使用することができる。
【0049】
液体希釈剤又は担体としては、例えば、芳香族炭化水素類(例えば、キシレン、トルエン、アルキルナフタレン等)、クロル化芳香族又はクロル化脂肪族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン類、塩化エチレン類、塩化メチレン類)、脂肪族炭化水素類(例えば、シクロヘキサン等、パラフィン類(例えば鉱油留分類)、アルコール類(例えばブタノール、グルコール及びそれらのエーテル、エステル等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、強極性溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等)、水などを挙げることができる。
【0050】
液化ガス希釈剤又は担体は、常温常圧ではガスであるもの、例えば、ブラン、プロパン、窒素ガス、二酸化炭素、ハロゲン化炭化水素類のようなエアゾール噴射剤を挙げることができる。
【0051】
固体希釈剤としては、例えば、粉砕天然鉱物(例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルガイト、モンモリロナイト又は珪藻土等)、粉砕合成鉱物(例えば、高分散ケイ酸、アルミナ、ケイ酸塩等)などを挙げることができる。
【0052】
粒剤のための固体担体としては、例えば、粉砕且つ分別された岩石(例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石、白雲石等)、無機又は有機物粉の合成粒、有機物質(例えば、おがくず、ココやしの実のから、とうもろこしの穂軸、タバコの茎等)の細粒体などを挙げることができる。
【0053】
乳化剤及び/又は泡沫形成財としては、例えば、非イオン及び陰イオン乳化剤[例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルコールエーテル(例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル)、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アリールスルホン酸塩等]、アルブミン加水分解生成物などを挙げることができる。
【0054】
分散剤としては、例えば、リグニンサルファイト廃液、メチルセルロースが包含される。
【0055】
固着剤も、製剤(粉剤、粒剤、乳剤)に使用することができ、該固着剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、天然又は合成ポリマー(例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコールそしてポリビニルアセテート等)などを挙げることができる。
【0056】
着色剤を使用することもでき、該着色剤としては、例えば、無機顔料(例えば、酸化鉄、酸化チタン、プルシアンブルーなど)、アリザリン染料、アゾ染料又は金属フタロシアニン染料のような有機染料、そしてさらに、鉄、マンガン、ボロン、銅、コバルト、モリブデン、亜鉛の塩のような微量要素を挙げることができる。
【0057】
該製剤は、一般には、前記活性成分を0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜90重量%の範囲内の量で含有することができる。
【0058】
本発明の式(I)活性化合物は、それらの商業上有用な製剤形態で及びそれらの製剤から調製された使用形態で、他の活性化合物、例えば、殺虫剤、毒餌、殺菌剤、殺ダニ剤、殺センチュウ剤、殺カビ剤、生長調整剤、除草剤などとの混合剤として存在することもできる。ここで、上記殺虫剤としては、例えば、有機リン剤、カーバメート剤、カーボキシレート系薬剤、クロル化炭化水素系薬剤、微生物より生産される殺虫性物質などを挙げることができる。
【0059】
さらに、本発明の式(I)の活性化合物は、協力剤との混合剤としても存在することができ、かかる製剤及び使用形態は商業上有用なものを挙げることができる。該協力剤はそれ自体活性である必要はなく、活性化合物の作用を増強する化合物である。
【0060】
本発明の式(I)の活性化合物の商業上有用な使用形態における含有量は広い範囲内で変えることができる。
【0061】
本発明の式(I)の活性化合物の実際の使用上の濃度は、例えば、0.0000001〜100重量%、好ましくは、0.00001〜1重量%の範囲内とすることができる。
【0062】
本発明の式(I)の化合物は使用形態に適合した通常の方法で使用することができる。
【0063】
本発明の活性化合物は、衛生害虫、貯蔵物に対する害虫に使用するに際して、石灰物質上のアルカリに対する有効な安定性を有しており、しかも木材及び土壌における優れた残効性を示す。
【0064】
一般的に、本発明の活性化合物を動物の治療に使用するとき、動物に直接適用することができる。好ましくは、これらは、当分野において知られている医薬的に許容される賦形剤および補助剤または両方を含んでいてよい医薬組成物として適用される。
【0065】
獣医学領域においておよび動物飼育において、活性化合物は、知られた様式で、例えば、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、飲薬、顆粒剤、ペースト剤、大量瞬時投与、フィードスルー法、坐剤の形態で経腸投与により;例えば、注射(筋肉内、皮下、静脈内、腹腔内等)、埋め込みにより、鼻内適用により、例えば、入浴または浸漬、噴霧、注ぎかけおよび滴下、洗浄、散布の形態での皮膚適用により非経腸投与によって、および首輪、耳標、尾標、脚輪、端綱、マーキングデバイスなどの活性化合物含有成型品を利用して適用される(投与される)。活性化合物は、シャンプーとしてまたは、エアロゾル、非加圧スプレイ、例えばポンプスプレイおよび噴霧器スプレイ中で使用し得る適当な剤形として剤形化することができる。
【0066】
家畜、家禽、愛玩動物等のために使用されるとき、本発明による活性化合物は、活性化合物を1から80重量%の量で含む剤形(例えば、散剤、水和剤[「WP」]、エマルション、乳化可能な濃縮液[「EC」]、流動物、均一溶液、および懸濁濃縮液[「SC」])として、直接もしくは希釈後(例えば、100から10000倍希釈)のいずれかで、または別の方法で化学浴として適用することができる。
【0067】
獣医学領域で使用されるとき、本発明による活性な化合物は、適当な相乗剤または他の活性化合物、例えば、ダニ駆除薬、殺虫剤、駆虫剤、抗原虫薬と組み合わせて使用され得る。
【0068】
本発明の活性化合物は、温血動物に対して低毒性であって安全に使用することができる。
【0069】
次に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
【実施例】
【0070】
生物試験例1:ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)幼虫に対する試験
供試薬液の調製
溶剤:ジメチルホルムアミド3重量部
乳化剤:ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル1重量部
適当な活性化合物の調合物を作るために、活性化合物1重量部を上記量の乳化剤を含有する上記量の溶剤と混合し、その混合物を水で所定濃度まで希釈した。
【0071】
試験方法
サツマイモの葉を所定濃度の水希釈した供試薬液に浸漬し、薬液の風乾後、直径9cmのシャーレに入れ、ハスモンヨトウ3令幼虫を10頭放ち、25℃の定温室に置き、2日及び4日後にサツマイモの葉を追加し、7日後に死虫数を調べ殺虫率を算出した。
【0072】
本試験では1区2シャーレの結果を平均した。
前記した分画生成により得られる光学活性アゾリン誘導体は、ラセミ体に比して、極めて高い殺虫効果を示した。
【0073】
生物試験例2:ナミハダニ(Tetranychus urticae)に対する試験(散布試験)
試験方法
直径6cmのポットに栽培した本葉2枚展開期のインゲンの葉に、ナミハダニの成虫を50〜100頭接種し、1日後に上記で調整した活性化合物の所定濃度の水希釈液を、スプレーガンを用いて充分量散布した。散布後温室内に置いて7日後に殺ダニ率を算出した。
【0074】
光学活性アゾリン誘導体は、ラセミ体に比して、極めて高い殺虫効果を示した。
【0075】
生物試験例3:ウリハムシ(Aulacophora femoralis)に対する試験(散布試験)
試験方法
キュウリ葉を上記で調製した活性化合物の所定濃度の水希釈液に浸漬し、薬液の風乾後、滅菌消毒した黒土土壌を入れたプラスチックカップに入れ、ウリハムシ2令幼虫を5頭放虫した。7日後に死虫数を調べ、殺虫率を算出した。
【0076】
光学活性アゾリン誘導体は、ラセミ体に比して、極めて高い殺虫効果を示した。
【0077】
生物試験例4:ネコノミ(Ctenocephalidesfelis)に対する試験
供試薬液の調製
溶剤:ジメチルスルホキシド
適当な活性化合物の調合物を作るために、活性化合物10mgを上記溶剤0.5mlに溶解し、その混合物を家畜の血液で所定濃度まで希釈する。
【0078】
試験方法
約10から15頭のネコノミ成虫を容器内に準備する。上記で調製された化合物を含む血液溶液を入れた専用の容器をパラフィルムで覆い、パラフィルム面を下にしてこれをノミ用容器の上に設置する。血液の溶液を37度に保温し、ノミの容器は室温とする。一定時間経過した後、ネコノミの致死率を求める。その際、100%は、すべてのネコノミが死んだことを意味して、0%はすべて生存していることを意味する。
【0079】
光学活性アゾリン誘導体は、ラセミ体に比して、極めて高い殺虫効果を示した。
【0080】
生物試験例5:オウシマダニ(Boophilusmicroplus)に対する試験
試験方法
5頭のオウシマダニ飽血雌成虫の腹部へ、生物試験例4と同様に調整された化合物溶液を注射する。オウシマダニをシャーレに移し、一定期間、飼育器の中で飼育する。
一定時間経過した後、オウシマダニの致死率を求めた。その際、100%は、産卵した卵がすべて孵化しなかったことを意味し、0%はすべての卵が孵化したことを意味する。
【0081】
光学活性アゾリン誘導体は、ラセミ体に比して、極めて高い殺虫効果を示した。
【0082】
生物試験例6:ヒツジキンバエ(Lucilliacuprina)に対する試験
試験方法
1立方センチメートルの馬ひき肉と生物試験例4と同様に調整された化合物水溶液0.5mlの入っている試験管へ、約20から30頭のヒツジキンバエの幼虫を入れる。
一定時間経過した後、ヒツジキンバエの致死率の割合を測定する。その際、100%は、すべてのヒツジキンバエが死んだことを意味して、0%はすべて生存していることを意味する。
【0083】
光学活性アゾリン誘導体は、ラセミ体に比して、極めて高い殺虫効果を示した。
【0084】
生物試験例7:イエバエ(Muscadomestica)に対する試験
試験方法
試験の準備段階として、一定の大きさのスポンジに砂糖と生物試験例4と同様に調製された化合物水溶液の混合物を染み込ませて、試験容器中に置く。10頭のイエバエの成虫を容器へ入れて、通気用の穴をあけた蓋をする。
一定時間経過した後、イエバエの致死率の割合を測定する。その際、100%は、すべてのイエバエが死んだことを意味して、0%はすべて生存していることを意味する。
【0085】
光学活性アゾリン誘導体は、ラセミ体に比して、極めて高い殺虫効果を示した。
【0086】
製剤例1(粒剤)
本発明化合物10部、ベントナイト(モンモリロナイト)30部、タルク(滑石)58部及びリグニンスルホン酸塩2部の混合物に、水25部を加え、良く捏化し、押し出し式造粒機により10〜40メッシュの粒状とし、40〜50℃で乾燥して粒剤とする。
【0087】
製剤例2(粒剤)
0.2〜2mmの範囲内の粒径分布を有する粘土鉱物粒95部を回転混合機に入れ、回転下、液体希釈剤とともに本発明化合物5部を噴霧し均等にしめらせた後40〜50℃で乾燥して粒剤とする。
【0088】
製剤例3(乳剤)
本発明化合物30部、キシレン55部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル8部及びアルキルベンゼンスルホン酸カルシウム7部を混合撹拌して乳剤とする。
【0089】
製剤例4(水和剤)
本発明化合物15部、ホワイトカーボン(含水無晶形酸化ケイ素微粉末)と粉末クレーとの混合物(1:5)80部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部及びアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物3部を粉砕混合し、水和剤とする。
【0090】
製剤例5(水和顆粒)
本発明化合物20部、リグニンスルホン酸ナトリウム塩30部及びベントナイト15部、焼成ケイソウ土粉末35部を充分に混合し、水を加え、0.3mmのスクリーンで押し出し乾燥して、水和顆粒とする。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明の光学活性アゾリン誘導体は実施例に示したとおり、殺虫剤として極めて優れた殺虫活性を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I):
【化14】

(式中、Xは独立してハロゲン、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいハロアルキル、ニトロ、シアノ、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいハロアルコキシ、置換されてもよいアルキルチオ、置換されてもよいアルキルスルフィニル、置換されてもよいアルキルスルホニル、置換されてもよいハロアルキルチオ、置換されてもよいハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、置換されてもよいアルキルアミノ、置換されてもよいジアルキルアミノ、置換されてもよいアシルアミノ、置換されてもよいアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルスルホニルアミノ又は置換されてもよいハロアルキルスルホニルアミノを示し、
は置換されてもよいアルキル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいアルキルシクロアルキル、置換されてもよいシクロアルキルアルキル、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいアルキニル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいハロシクロアルキル又はシアノを示し、
mは0、1、2、3、4、5、6又は7を示し、
AはO、CH又はN−Rを示し、
は独立して水素、シアノ、ホルミル、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいアルキニル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいアルキルシクロアルキル、置換されてもよいシクロアルキルアルキル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいフェニル、置換されてもよいアルキルカルボニル、置換されてもよいアルコキシカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいジアルキルアミノカルボニルを示し、
Qはフェニル、ナフチル又は5ないし6員の芳香族複素環式基を示し、そして
Tは下記の基(T−1)又は基(T−2)を示す、
【化15】

上記の基中、
Gは、置換されてもよい飽和若しくは不飽和の5員又は置換されてもよい飽和若しくは不飽和の6員の複素環式基を示し、
又は
【化16】

を示し、
及びRは、それぞれ独立して水素、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいシクロハロアルキル、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいアルキニル、置換されてもよいハロアルケニル、置換されてもよいハロアルキニル、シアノ、アルコキシカルボニル又はアルコキシチオカルボニルを示し、
とRは、一緒になってアルキレンを形成してもよく、
は、水素、アミノ、ヒドロキシ、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいアミノカルボニルアルキル、置換されてもよいイミノアルキル、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいハロアルキル、シアノ、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいアルキニル、置換されてもよいアルキルカルボニル、−CH−R、−C(O)−R又は−C(S)−Rを示し、
は、水素、シアノ、カルボニル、チオカルボニル、置換されてもよいアルキルカルボニル、置換されてもよいアルキルチオカルボニル、置換されてもよいハロアルキルカルボニル、置換されてもよいハロアルキルチオカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノチオカルボニル、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいジアルキルアミノチオカルボニル、置換されてもよいアルコキシアミノカルボニル、置換されてもよいアルコキシアミノチオカルボニル、置換されてもよいアルコキシカルボニル、置換されてもよいアルコキシチオカルボニル、置換されてもよいチオアルコキシカルボニル、置換されてもよいチオアルコキシチオカルボニル、置換されてもよいアルキルスルホニル、置換されてもよいハロアルキルスルホニル、置換されてもよいシクロアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、シクロアルキル−アルキルカルボニル、アルキルスルフェニルアルキルカルボニル、アルキルスルフィニルアルキルカルボニル、アルキルスルホニルアルキルカルボニル、アルキルカルボニル−アルキルカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキニルアミノカルボニル、アルコキシアルキルカルボニル、−C(O)−R又は−C(S)−Rを示し、
とRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されてもよい3乃至6員の複素環を形成してもよく、該環は、ケト、チオケト又はニトロイミノ基で置換されていてもよく、
は、置換されてもよいフェニル又は置換されてもよい飽和若しくは不飽和の複素環を示し、
,B,B及びBは、それぞれ独立してC−L又は窒素を示し、
及びBは、一緒になって炭素数6の芳香環を形成してもよく、
Lは、それぞれ独立して水素、ハロゲン、置換されてもよいハロアルキル、ニトロ、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいシクロハロアルキル、置換されてもよいアルコキシ、シアノ、置換されてもよいハロアルコキシ、置換されてもよいアルキルスルフェニル、置換されてもよいアルキルスルフィニル、置換されてもよいアルキルスルホニル、置換されてもよいハロアルキルスルフェニル、置換されてもよいハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいハロアルキルスルホニル、置換されてもよいアルキルスルホニルオキシ、置換されてもよいハロアルキルスルホニルオキシ、置換されてもよいアルキルアミノスルホニル、置換されてもよいハロアルキルアミノスルホニル、置換されてもよいジアルキルアミノスルホニル、置換されてもよいジ(ハロアルキル)アミノスルホニル、ヒドロキシル、チオール、アミノ、置換されてもよいアルキルアミノ、置換されてもよいジアルキルアミノ、置換されてもよいアシルアミノ、置換されてもよいアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいトリアルキルシリル、置換されてもよいアルコキシイミノ、置換されてもよいハロアルコキシイミノ、置換されてもよいアルコキシ−イミノ−置換されてもよいアルキル、置換されてもよいハロアルコキシ−イミノ−置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルキルスルフィニルイミノ、置換されてもよいアルキルスルフィニル−イミノ−置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルキルスルフィニル−イミノ−置換されてもよいアルキルカルボニル、置換されてもよいアルキルスルホキシイミノ、置換されてもよいアルキルスルホキシ−イミノ−置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルコキシカルボニル、置換されてもよいアルキルカルボニル、アミノカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル、アミノチオカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノチオカルボニル、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいジアルキルアミノチオカルボニルを示し、
lは、1乃至3を示し、
Yは独立してハロゲン、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいシクロハロアルキル、ニトロ、シアノ、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいハロアルケニル、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいハロアルコキシ、置換されてもよいアルキルチオ、置換されてもよいアルキルスルフィニル、置換されてもよいアルキルスルホニル、置換されてもよいハロアルキルチオ、置換されてもよいハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、置換されてもよいアルキルアミノ、置換されてもよいジアルキルアミノ、アミノカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいアシルアミノ、置換されてもよいアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいベンジルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルスルホニルアミノまたは置換されてもよいトリアルキルシリルを示し、
nは0、1、2又は3を示し、
、W、WおよびWは独立して単結合、CH、CH、N、O、S、CH−R、C−R、C(R、N−R、N−R10、CH−R10、C−R10又はC=Uを示し、
は独立してヒドロキシ、アミノ、シアノ、ホルミル、ハロゲン、ニトロ、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいアルキニル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいアルキルシクロアルキル、置換されてもよいシクロアルキルアルキル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいアルキルカルボニル、置換されてもよいアルコキシカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいジアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいシクロアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいシクロアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいハロアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいハロアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいシクロアルキルアルキルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルスルホニルアミノ又は置換されてもよいハロアルキルスルホニルアミノを示し、上記シアノ、ホルミル、ハロゲン及びニトロ以外の置換基は後記に示すR10で置換されてよく、
は水素、ヒドロキシ、アミノ、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいアルケニル、置換されてもよいアルケニルオキシ、置換されてもよいアルキニル、置換されてもよいアルキニルオキシ、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいアルキルシクロアルキル、置換されてもよいシクロアルキルアルキル、置換されてもよいアルキルアミノ、置換されてもよいジアルキルアミノ、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいハロアルコキシ、ホルミル、置換されてもよいアルキルカルボニル、置換されてもよいハロアルキルカルボニル、置換されてもよいアルコキシカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいハロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいアルキルスルホニル、置換されてもよいハロアルキルスルホニル、置換されてもよいフェニルスルホニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいハロアルキルアミノカルボニルであり、上記水素およびホルミル以外の置換基は後記に示すR10で置換されてもよく、
10は独立してフェニル又は5ないし6員の飽和又は不飽和の複素環式基を示し、それらの基はハロゲン、置換されてもよいアルキル、置換されてもよいハロアルキル、置換されてもよいシクロアルキル、置換されてもよいハロシクロアルキル、置換されてもよいアルコキシ、置換されてもよいハロアルコキシ、置換されてもよいアルキルチオ、置換されてもよいハロアルキルチオ、置換されてもよいアルキルスルフィニル、置換されてもよいハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいアルキルスルホニル、置換されてもよいハロアルキルスルホニル、置換されてもよいアルキルアミノ、置換されてもよいハロアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、置換されてもよいアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいアルコキシカルボニル、置換されてもよいフェニルおよび置換されてもよいピリジルからなる群より選ばれる少なくとも1ヶの基によって置換されてもよく、
UはCH、O、S、N−R又はN−R10を示し、ここでR及びR10は独立して、上記R及びR10と同義を示し、
そして
a) W、W、WおよびWの内、同時に二つ以上は単結合でなく、
b) W、W、WおよびWの内、同時に三つ以上はO、S、N−R又はN−R10でなく、
c) W、W、WおよびWの内、同時に三つ以上はC=Uでなく、
d) W、W、WおよびWの内、同時に二つがOおよび/またはSを示すとき、それら二つは少なくとも1ヶの炭素原子を介する、また、
e) W、W、WおよびWの内、一つがCH、N、C−R又はC−R10であるとき、縮環内で二重結合を形成する)
で表される光学活性アゾリン誘導体。
【請求項2】
Xが独立してハロゲン、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、ニトロ、シアノ、置換されてもよいC1−12アルコキシ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−12アルキルチオ、置換されてもよいC1−12アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルチオ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノ、置換されてもよいC1−12(総炭素数)アシルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニルアミノ又は置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニルアミノを示し、
が置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC3−12(総炭素数)シクロアルキル、置換されてもよいC4−24(総炭素数)アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−24(総炭素数)シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12アルキニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいC3−12(総炭素数)ハロシクロアルキル、又はシアノを示し、
mが0、1、2、3、4または5を示し、
AがO、CH又はN−Rを示し、
が独立して水素、シアノ、ホルミル、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12アルキニル、置換されてもよいC3−12(総炭素数)シクロアルキル、置換されてもよいC4−12(総炭素数)アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−24(総炭素数)シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいフェニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいC3−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルを示し、
Qが下記Q−1〜Q−54のフェニル、ナフチル及び複素環式基を示し、
【化17】

そして
Tが下記の基(T−1)又は基(T−2)を示す、
【化18】

上記の基中、
Gが、下記G1〜G9の複素環式基を示し、
【化19】

又は
【化20】

を示し、
及びRが、それぞれ独立して水素、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC3−8シクロアルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいC3−8シクロハロアルキル、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12アルキニル、置換されてもよいC2−12ハロアルケニル、置換されてもよいC2−12ハロアルキニル、シアノ、C1−12アルコキシ−カルボニル又はC1−12アルコキシ−チオカルボニルを示し、
とRが、一緒になってC3−6アルキレンを形成してもよく、
が、水素、アミノ、ヒドロキシ、置換されてもよいC1−12アルコキシ、置換されてもよいアミノ−カルボニル−C1−12アルキル、置換されてもよいイミノ−C1−12アルキル、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC3−8シクロアルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、シアノ、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12アルキニル、置換されてもよいC1−12アルキル−カルボニル、−CH−R、−C(O)−R又は−C(S)−Rを示し、
が、水素、シアノ、カルボニル、チオカルボニル、置換されてもよいC1−12アルキル−カルボニル、置換されてもよいC1−12アルキル−チオカルボニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル−カルボニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル−チオカルボニル、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ−カルボニル、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ−チオカルボニル、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノ−カルボニル、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノ−チオカルボニル、置換されてもよいC1−12アルコキシアミノ−カルボニル、置換されてもよいC1−12アルコキシアミノ−チオカルボニル、置換されてもよいC1−12アルコキシ−カルボニル、置換されてもよいC1−12アルコキシ−チオカルボニル、置換されてもよいC1−12チオアルコキシ−カルボニル、置換されてもよいC1−12チオアルコキシ−チオカルボニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいC3−8シクロアルキルカルボニル、C2−12アルケニルカルボニル、C2−12アルキニルカルボニル、C3−8シクロアルキル−C1−12アルキルカルボニル、C1−12アルキルスルフェニル−C1−12アルキルカルボニル、C1−12アルキルスルフィニル−C1−12アルキルカルボニル、C1−12アルキルスルホニル−C1−12アルキルカルボニル、C1−12アルキルカルボニル−C1−12アルキルカルボニル、C3−8シクロアルキルアミノカルボニル、C2−12アルケニルアミノカルボニル、C2−12アルキニルアミノカルボニル、C1−12アルコキシ−C1−12アルキルカルボニル、−C(O)−R又は−C(S)−Rを示し、
とRが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されてもよい3乃至6員の複素環を形成してもよく、該環は、ケト、チオケト又はニトロイミノ基で置換されていてもよく、
が、置換されてもよいフェニル又は置換されてもよい飽和若しくは不飽和の複素環を示し、
Zが、同一でも異なってもよいハロゲン、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、ニトロ、置換されてもよいC1−12アルコキシ、シアノ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−12アルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシル又はチオールを示し、
kが、0乃至4を示し、
,B,B及びBが、それぞれ独立してC−L又は窒素を示し、
及びBが、一緒になって炭素数6の芳香環を形成してもよく、
Lが、それぞれ独立して水素、ハロゲン、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、ニトロ、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC3−8シクロアルキル、置換されてもよいC3−8シクロハロアルキル、置換されてもよいC1−12アルコキシ、シアノ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−12アルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニルオキシ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニルオキシ、置換されてもよいC1−12アルキルアミノスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルアミノスルホニル、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノスルホニル、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジ(ハロアルキル)アミノスルホニル、ヒドロキシル、チオール、アミノ、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ基、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノ、置換されてもよいC1−12アシルアミノ、置換されてもよいC1−12アルコキシ−カルボニルアミノ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ−カルボニルアミノ、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいC1−12トリアルキルシリル、置換されてもよいC1−12アルコキシイミノ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシイミノ、置換されてもよいC1−12アルコキシ−イミノ−置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ−イミノ−置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−4アルキルスルフィニルイミノ、置換されてもよいC1−4アルキルスルフィニル−イミノ−置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−4アルキルスルフィニル−イミノ−置換されてもよいC1−5アルキル−カルボニル、置換されてもよいC1−4アルキル−スルホキシイミノ、置換されてもよいC1−4アルキルスルホキシ−イミノ−置換されてもよいC1−4アルキル、置換されてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル、置換されてもよいC1−6アルキル−カルボニル、アミノカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノカルボニル、アミノチオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ−チオカルボニル、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキル−アミノカルボニル基又は置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキル−アミノチオカルボニルを示し、
lが、1乃至3を示し、
Yが独立してハロゲン、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいC3−12シクロアルキル、置換されてもよいC3−12シクロハロアルキル、ニトロ、シアノ、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12ハロアルケニル、置換されてもよいC1−12アルコキシ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−12アルキルチオ、置換されてもよいC1−12アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルチオ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノ、アミノカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC3−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC1−12(総炭素数)アシルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいベンジルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13ハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニルアミノまたは置換されてもよいC3−26(総炭素数)トリアルキルシリルを示し、
nが0、1、2又は3を示し、
、W、WおよびWが独立して単結合、CH、CH、N、O、S、CH−RC−R、C(R、N−R、N−R10、CH−R10、C−R10又はC=Uを示し、
は独立してヒドロキシ、アミノ、シアノ、ホルミル、ハロゲン、ニトロ、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12アルキニル、置換されてもよいC3−12シクロアルキル、置換されてもよいC4−24アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−24シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC3−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC3−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−25(総炭素数)ジアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC3−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC3−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−13(総炭素数)シクロアルキルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−25(総炭素数)シクロアルキルアルキルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニルアミノ又は置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニルアミノを示し、上記シアノ、ホルミル、ハロゲン及びニトロ以外の置換基は後記に示すR10で置換されてよく、
は水素、ヒドロキシ、アミノ、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいC2−12アルケニル、置換されてもよいC2−12アルケニルオキシ、置換されてもよいC2−12アルキニル、置換されてもよいC2−12アルキニルオキシ、置換されてもよいC3−12シクロアルキル、置換されてもよいC4−24アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−24シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ、置換されてもよいC2−24(総炭素数)ジアルキルアミノ、置換されてもよいC1−12アルコキシ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ、ホルミル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−12(総炭素数)アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12(総炭素数)ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいフェニルスルホニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルであり、上記水素およびホルミル以外の置換基は後記に示すR10で置換されてもよく、
10は、下記R10−1〜R10−83のフェニル及び複素環式基を示し、
【化21】



EはO、S又はNを示し、また各基は、上記フェニル及び複素環式基中、水素、ハロゲン、置換されてもよいC1−12アルキル、置換されてもよいC1−12ハロアルキル、置換されてもよいC3−12シクロアルキル、置換されてもよいC3−12ハロシクロアルキル、置換されてもよいC1−12アルコキシ、置換されてもよいC1−12ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−12アルキルチオ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルチオ、置換されてもよいC1−12アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−12アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいC1−12アルキルアミノ、置換されてもよいC1−12ハロアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−25(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC1−13アルコキシカルボニル、置換されてもよいフェニル及び置換されてもよいピリジルから成る群より選ばれる少なくとも1ヶの基によって置換されてもよく、
UはCH、O、S、N−R又はN−R10を示し、ここでR及びR10は独立して、上記R及びR10と同義を示し、
そして
a) W、W、WおよびWの内、同時に二つ以上は単結合でなく、
b) W、W、WおよびWの内、同時に三つ以上はO、S、N−R又はN−R10でなく、
c) W、W、WおよびWの内、同時に三つ以上はC=Uでなく、
d) W、W、WおよびWの内、同時に二つがOおよび/またはSを示すとき、それら二つは少なくとも1ヶの炭素原子を介する、また
e) W、W、WおよびWの内、一つがCH、N、C−R又はC−R10であるとき、縮環内で二重結合を形成する、
で表される請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Xが独立してハロゲン、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、ニトロ、シアノ、置換されてもよいC1−6アルコキシ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−6アルキルチオ、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルチオ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキルアミノ、置換されてもよいC1−6(総炭素数)アシルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニルアミノ又は置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニルアミノを示し、
が置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC3−6(総炭素数)シクロアルキル、置換されてもよいC4−12(総炭素数)アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−12(総炭素数)シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6アルキニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいC3−6(総炭素数)ハロシクロアルキル、又はシアノを示し、
mが0、1、2、3、4または5を示し、
AがO、CH又はN−Rを示し、
が独立して水素、シアノ、ホルミル、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6アルキニル、置換されてもよいC3−6(総炭素数)シクロアルキル、置換されてもよいC4−12(総炭素数)アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−12(総炭素数)シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいフェニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいC3−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルを示し、
Qが下記Q−1〜Q−54のフェニル、ナフチル及び複素環式基を示し、
【化22】

Tが下記の基(T−1)又は基(T−2)を示す、
【化23】

上記の基中、
Gが、下記G1〜G9の複素環式基を示し、
【化24】

又は
【化25】

を示し、
及びRが、それぞれ独立して水素、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいC3−6シクロハロアルキル、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6アルキニル、置換されてもよいC2−6ハロアルケニル、置換されてもよいC2−6ハロアルキニル、シアノ、C1−6アルコキシ−カルボニル又はC1−6アルコキシ−チオカルボニルを示し、
とRが、一緒になってC3−6アルキレンを形成してもよく、
が、水素、アミノ、ヒドロキシ、置換されてもよいC1−6アルコキシ、置換されてもよいアミノカルボニル−C1−6アルキル、置換されてもよいイミノ−C1−6アルキル、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、シアノ、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6アルキニル、置換されてもよいC1−6アルキル−カルボニル、−CH−R、−C(O)−R又は−C(S)−Rを示し、
が、水素、シアノ、カルボニル、チオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキル−カルボニル、置換されてもよいC1−6アルキル−チオカルボニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル−カルボニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル−チオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ−カルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ−チオカルボニル、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキル−アミノカルボニル、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキル−アミノチオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルコキシ−アミノカルボニル、置換されてもよいC1−6アルコキシ−アミノチオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル、置換されてもよいC1−6アルコキシ−チオカルボニル、置換されてもよいC1−6チオアルコキシ−カルボニル、置換されてもよいC1−6チオアルコキシ−チオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいC3−6シクロアルキルカルボニル、C2−6アルケニルカルボニル、C2−6アルキニルカルボニル、C3−6シクロアルキル−C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルフェニル−C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルフィニル−C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルホニル−C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボニル−C1−6アルキルカルボニル、C3−6シクロアルキルアミノカルボニル、C2−6アルケニルアミノカルボニル、C2−6アルキニルアミノカルボニル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルカルボニル、−C(O)−R又は−C(S)−Rを示し、
とRが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されてもよい3乃至6員の複素環を形成してもよく、該環は、ケト、チオケト又はニトロイミノ基で置換されていてもよく、
が、置換されてもよいフェニル又は置換されてもよい飽和若しくは不飽和の複素環を示し、
Zが、同一でも異なってもよいハロゲン、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、ニトロ、置換されてもよいC1−6アルコキシ、シアノ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−6アルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシル又はチオールを示し、
kが、0乃至4を示し、
,B,B及びBが、それぞれ独立してC−L又は窒素を示し、
及びBが、一緒になって炭素数6の芳香環を形成してもよく、
Lが、それぞれ独立して水素、ハロゲン、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、ニトロ、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC3−6シクロハロアルキル、置換されてもよいC1−6アルコキシ、シアノ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−6アルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフェニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニルオキシ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニルオキシ、置換されてもよいC1−6アルキルアミノスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルアミノスルホニル、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキルアミノスルホニル基、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジ(ハロアルキル)アミノスルホニル、ヒドロキシル、チオール、アミノ、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキルアミノ、置換されてもよいC1−6アシルアミノ、置換されてもよいC1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ−カルボニルアミノ、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいC1−6トリアルキルシリル、置換されてもよいC1−6アルコキシイミノ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシイミノ、置換されてもよいC1−6アルコキシ−イミノ−置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ−イミノ−置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−4アルキルスルフィニルイミノ、置換されてもよいC1−4アルキルスルフィニル−イミノ−置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−4アルキルスルフィニル−イミノ−置換されてもよいC1−5アルキル−カルボニル、置換されてもよいC1−4アルキル−スルホキシイミノ、置換されてもよいC1−4アルキルスルホキシ−イミノ−置換されてもよいC1−4アルキル、置換されてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル、置換されてもよいC1−6アルキル−カルボニル、アミノカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノカルボニル、アミノチオカルボニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ−チオカルボニル、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキル−アミノカルボニル又は置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキル−アミノチオカルボニルを示し、
lが、1乃至3を示し、
Yが独立してハロゲン、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC3−6シクロハロアルキル、ニトロ、シアノ、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6ハロアルケニル、置換されてもよいC1−6アルコキシ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−6アルキルチオ、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルチオ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキルアミノ、アミノカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC1−6(総炭素数)アシルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいベンジルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7ハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニルアミノ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニルアミノまたは置換されてもよいC3−26(総炭素数)トリアルキルシリルを示し、
nが0、1、2又は3を示し、
、W、WおよびWが独立して単結合、CH、CH、N、O、S、CH−R、C−R、C(R、N−R、N−R10、CH−R10、C−R10又はC=Uを示し、
は独立してヒドロキシ、アミノ、シアノ、ホルミル、ハロゲン、ニトロ、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6アルキニル、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC4−12アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−12シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC3−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−13(総炭素数)シクロアルキルアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−13(総炭素数)シクロアルキルアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ハロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−13(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−13(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC3−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ジアルキルアミノチオカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC5−7(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC5−13(総炭素数)シクロアルキルアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC3−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルオキシ、置換されてもよいC3−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニルチオ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC4−7(総炭素数)シクロアルキルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC5−13(総炭素数)シクロアルキルアルキルオキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニルアミノ又は置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニルアミノを示し、上記シアノ、ホルミル、ハロゲン及びニトロ以外の置換基はR10で置換されてよく、
は水素、ヒドロキシ、アミノ、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいC2−6アルケニル、置換されてもよいC2−6アルケニルオキシ、置換されてもよいC2−6アルキニル、置換されてもよいC2−6アルキニルオキシ、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC4−12アルキルシクロアルキル、置換されてもよいC4−12シクロアルキルアルキル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ、置換されてもよいC2−12(総炭素数)ジアルキルアミノ、置換されてもよいC1−6アルコキシ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ、ホルミル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルコキシカルボニルアミノ、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニルアミノ、置換されてもよいC1−6(総炭素数)アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6(総炭素数)ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいフェニルスルホニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニル又は置換されてもよいC2−7(総炭素数)ハロアルキルアミノカルボニルであり、上記水素およびホルミル以外の置換基はR10で置換されてもよく、
10は、下記R10−1〜R10−83のフェニル及び複素環式基を示し、
【化26】



EはO、S又はNを示し、また各基は、上記フェニル及び複素環式基中、水素、ハロゲン、置換されてもよいC1−6アルキル、置換されてもよいC1−6ハロアルキル、置換されてもよいC3−6シクロアルキル、置換されてもよいC3−6ハロシクロアルキル、置換されてもよいC1−6アルコキシ、置換されてもよいC1−6ハロアルコキシ、置換されてもよいC1−6アルキルチオ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルチオ、置換されてもよいC1−6アルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルフィニル、置換されてもよいC1−6アルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6ハロアルキルスルホニル、置換されてもよいC1−6アルキルアミノ、置換されてもよいC1−6ハロアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、置換されてもよいC2−7(総炭素数)アルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC2−13(総炭素数)ジアルキルアミノカルボニル、置換されてもよいC1−7アルコキシカルボニル、置換されてもよいフェニル及び置換されてもよいピリジルから成る群より選ばれる少なくとも1ヶの基によって置換されてもよく、
UはCH、O、S、N−R又はN−R10を示し、ここでR及びR10は独立して、上記R及びRと同義を示し、
そして
a) W、W、WおよびWの内、同時に二つ以上は単結合でなく、
b) W、W、WおよびWの内、同時に三つ以上はO、S、N−R又はN−R10でなく、
c) W、W、WおよびWの内、同時に三つ以上はC=Uでなく、
d) W、W、WおよびWの内、同時に二つがOおよび/またはSを示すとき、それら二つは少なくとも1ヶの炭素原子を介する、また
e) W、W、WおよびWの内、一つがCH、N、C−R又はC−R10であるとき、縮環内で二重結合を形成する、
で表される請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有する殺虫剤。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有する動物寄生虫防除剤。

【公開番号】特開2010−254629(P2010−254629A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−107488(P2009−107488)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(302063961)バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト (524)
【Fターム(参考)】