説明

光学測定評価方法

【課題】 複数層に形成されたパターンを光学的に検出するときの最適条件を決めるために用いることができる光学測定評価方法を得る。
【解決手段】 光学測定評価方法が、積層形成された状態の二つ以上のパターンを光学的の撮影して画像を取得する第1のステップと、この画像から前記層のそれぞれにおけるパターンを含む領域を切り出す第2のステップと、切り出された領域毎について比較パターンとの相関関数を計算する第3のステップと、領域毎について相関関数のピークの鋭さを示す評価値を算出する第4のステップと、領域毎について算出された評価値を用いて相対的に測定精度を制限している層に比重が置かれるような総合指標を算出する第5のステップと、総合指標から最適値を評価する第6のステップとから構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ウエハ上に回路パターンを積層形成するときにおいて、回路パターンの形成位置ずれを検出するために用いられる位置検出パターンマーク等を光学的に測定する方法に関し、さらに詳しくは、この光学測定において最適なフォーカス位置を求めるための光学測定評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ウエハ上に半導体パターンを形成するリソグラフィ工程では、各工程毎に対応するパターンが形成された複数のレチクルを用いて複数のパターンが一層ずつ積層形成される。このように複数のパターン層を積層形成するときに、下層パターンとその上に積層される上層パターンとを正しい位置関係で形成する必要がある。このような上下パターン層の位置関係を検査するために、各パターン層の形成と同時に位置検出パターンマークを形成し、この位置検出パターンマークを光学的に検出して上下パターン層の位置ずれ検出(重ね合わせ検出)を行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ところで、最近においてはウエハ上に形成される半導体パターンがますます微細化されており、これに伴って各パターンの厚さもますます薄くなってきている。このため、各パターン形成時に形成される位置検出用マークの段差が非常に小さくなってきており、これを光学的に検出するときに正確なフォーカス調整が必要である。なお、本出願人の出願による特許文献2には、ウエハ上に積層形成されるパターンに対応してウエハ上に形成される位置検出パターンマークを、下層パターンを形成する時に一緒に形成される矩形状の第1マークと、下層パターンの上に上層パターンを形成するときに第1マークと隣接して平行に延びて形成される矩形状の第2マークとから構成し、これら第1および第2マークの幅w1,w2と積層方向の段差t1,t2が、t1<t2であるときには、w1<w2に設定し、t1>t2であるときには、w1>w2に設定して、コントラストを高めることが提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−317913号公報
【特許文献2】特開2004−22698号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このように各層毎に形成される位置検出パターンマークの段差は、各層毎に設けられるパターンの厚さに応じて決められるものであり、各層毎に位置検出パターンマークの段差は相違するのが一般的である。一方、このような位置検出パターンマークによる位置ずれ測定(重ね合わせ測定)は、位置検出パターンマークを光学的に観察する光学測定装置を用いて行われる。具体的には、この光学測定装置により得られた位置検出パターンマークの画像に基づいて測定演算がなされて位置ずれが測定される。
【0006】
このような光学測定装置はオートフォーカス機構を有しており、このオートフォーカス機構により自動的なフォーカス調整が行われるが、上述のように各層毎に形成される位置検出パターンマークの段差が相違していると、オートフォーカスにより調整されたフォーカス位置が特定の層のパターンマークに合焦して、他の層のパターンマークに対して焦点ずれが生じるような場合がある。ところが、位置ずれ測定のためには上下両層の位置検出パターンマーク(例えば、上記第1および第2マーク)に対して最適なフォーカス位置を設定することが正確な測定に必要であり、従来ではオートフォーカス機構により調整されたフォーカス位置をこのように最適なフォーカス位置に設定し直す調整が手動等により行われていた。
【0007】
しかしながら、このような手動によるオフセット調整は、操作者の直感による場合が多く、最適なフォーカス位置調整が行われるとは限られないものであった。なお、このオフセット調整条件を変えて複数回の測定を行い、測定再現性を指標として条件を決めることも行われているが、信頼するに足る結果を得るためには測定回数を増やさねばならず、条件決定に時間がかかるという問題があった。
【0008】
本発明はこのような問題に鑑みたもので、複数層に形成された位置検出パターンマークの位置ずれを光学的に行うときに、フォーカス位置調整を行うための最適条件を決めるために用いることができる光学測定評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的達成のため、本発明は、積層形成された二つ以上の層上にそれぞれ形成されたパターンのフォーカス位置の光学測定を行う場合の測定評価を行う方法であって、 積層形成された状態の二つ以上の前記パターンを光学的に撮影して画像を取得する第1のステップと、前記画像から前記層のそれぞれにおける前記パターンを含む領域を切り出す第2のステップと、切り出された前記領域毎について比較パターンとの相関関数を計算する第3のステップと、前記領域毎について前記相関関数のピークの鋭さを示す評価値を算出する第4のステップと、前記領域毎について算出された前記評価値を用いて相対的に測定精度を制限している層に比重が置かれるような総合指標を算出する第5のステップと、前記総合指標から最適な前記フォーカス位置を評価する第6のステップとから構成される。
【0010】
なお、前記第3のステップにおいて、自己折り返しパターンを比較パターンとして前記相関関数を計算することができる。もしくは、テンプレートパターンを比較パターンとして前記相関関数を計算することもできる。
【0011】
また、前記第4のステップにおいて、前記相関関数のピーク値と、前記ピーク値を示す位置の両隣の相関関数値とを用いて前記相関関数の鋭さを示す評価値を算出することができる。このとき、前記相関関数のピーク値Vpと、前記ピーク値を示す位置の両隣の相関関数値Vp(a),Vp(b)とに基づいて、式 E=Vp−{V(a)+V(b)}/2 により前記相関関数の鋭さを示す評価値Eを算出することができる。
【0012】
前記第3のステップにおいて、前記領域毎について算出された前記評価値の逆数の和を前記総合指標として算出することもできる。
【0013】
なお、前記第1のステップにおいて前記パターンを光学的に撮影して画像を取得するときの前記パターンの光軸方向のオフセット位置を変化させながら、前記第1から前記第5のステップを行って前記総合指標の変化特性を求め、このように求めた前記変化特性から前記第6のステップにて前記最適なフォーカス位置となる前記オフセット位置を求めることができる。
【発明の効果】
【0014】
このような構成の本発明に係る光学測定評価方法によれば、画像から抽出した評価値を用いて最適値を評価できるため、短時間に効率良く最適条件を算出できる。特に、積層形成された二つ以上の層上にそれぞれ形成されたパターンのコントラストに差があるときでも、最適な評価を自動的に行うことができるため、測定精度を向上させることができる。例えば、複数層に形成された位置検出パターンマークの位置ずれを光学的に行うときに、各層毎の位置検出パターンマークの段差が相違してコントラストが相違するような場合でも、フォーカス位置調整を行うための最適条件を簡単に且つ正確に求めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明に係る光学測定評価方法を説明するが、まず、この評価方法が行われる対象となる光学測定装置の構成について、図1を参照して説明する。
【0016】
この光学測定装置は、光源1と、拡散板2と、コンデンサレンズ3と、AF用スリット板4と、投影レンズ5と、第1ハーフミラー6とからなる照明光学系を備える。この照明光学系においては、光源1から出射された照明光が拡散板2により均一化されてコンデンサレンズ3により集光され、AF用スリット板4によりオートフォーカス用のスリット状の光束が形成され、投影レンズ5により適当な照明倍率が与えられて第1ハーフミラー6に至る。
【0017】
第1ハーフミラー6において反射されて垂直下方に照射されるスリット状照明光は、第1対物レンズ7を通ってウエハ把持装置33により把持されたウエハWの表面の位置検出パターンマークMを照明する。このようにして位置検出パターンマークMを照明してウエハWの表面から反射された光は、第1対物レンズ7を通るとともに第1ハーフミラー6を通って第2ハーフミラー8に至る。そして、第2ハーフミラー8を透過した光は観察光学系10に入射し、第2ハーフミラー8において反射された光はオートフォーカス光学系20に入射する。
【0018】
観察光学系10は第2対物レンズ11、観察用結像レンズ12および二次元光電変換素子13を有し、第2ハーフミラー8を透過した光は第2対物レンズ11および観察用結像レンズ12を通って二次元光電変換素子13に至り、二次元光電変換素子13により位置検出パターンマークMの像が撮影される。そして、このようにして二次元光電変換素子13により撮影された像に基づいて、位置ずれ測定が行われる。
【0019】
一方、オートフォーカス光学系20は、リレーレンズ21、全反射ミラー22、ナイフエッジ23(これに変えて分割プリズムを用いることもできる)、フォーカス用結像レンズ24、シリンドリカルレンズ25およびAF用光電変換素子26を備えて構成される。上述のように第2ハーフミラー8において反射されてオートフォーカス光学系20に入射した光は、リレーレンズ21を通って全反射ミラー22により全反射され、ほぼ瞳位置に位置するナイフエッジ23に至り、続いてフォーカス用結像レンズ24およびシリンドリカルレンズ25を通ってAF用光電変換素子26に照射される。この結果、シリンドリカルレンズ25の作用等により、AF用光電変換素子26において、オートフォーカス計測方向にウエハと略共役で且つ非計測方向に瞳共役な像が撮影される。
【0020】
このようにしてAF用光電変換素子26により撮影されて得られた画像情報(信号)は、フォーカス位置検出装置31に送られ、ここで最適なフォーカス位置が求められる。最適なフォーカス位置を求めるため、および求められた最適フォーカス位置を設定するために、フォーカス位置検出装置31からフォーカスアクチュエータ駆動装置32に駆動制御信号が送られ、フォーカスアクチュエータ駆動装置32はこの駆動制御信号を受けてウエハ把持装置33を駆動させる。
【0021】
このような図1に示すように構成された光学測定装置において、AF用光電変換素子26により撮影されて得られた画像情報に基づいて、フォーカス位置検出装置31により行われる制御内容(光学測定評価方法および光学測定条件設定方法)を、図2を参照して説明する。
【0022】
この光学測定は、まずウエハ把持装置33により把持されてステージ上に載置されたウエハWのグローバルアライメント(ウエハWの回転位置の検出および補正)が行われる(ステップS1)。次に、位置ずれ測定対象となる位置検出パターンマークMを第1対物レンズ7からの光が照射するように、ウエハ把持装置33を駆動させてウエハWの位置を移動させる制御が行われる(ステップS2)。
【0023】
位置検出パターンマークMの一例を図3に示しており、この例では、ウエハWの表面に第1パターン層L1が形成されており、この第1パターン層L1の形成時に第1マークM1が形成され、この第1パターン層L1の上に第2パターン層L2の一部として第2マークM2が形成された場合を示している。なお、フォトリソグラフィー工程においては、ウエハW上に多数のレチクル(フォトマスク)パターンが縮小投影されて転写形成されるが、このとき各投影パターンに隣接して複数の位置検出パターンマークMが形成され、各転写パターン毎の位置ずれ検出を行うことができるようになっている。
【0024】
上述した光学測定装置の構成から分かるように、観察光学系10において二次元光電変換素子13により位置検出パターンマークMの像が撮影され、この撮影された像に基づいて第1パターン層L1に対する第2パターン層L2の位置ずれが検出される。このときに、二次元光電変換素子13に位置検出パターンマークMの像を適切にフォーカス調整された状態で結像させるために、オートフォーカス光学系20を用いて以下のような制御が行われる。
【0025】
この制御ではまず、ステップS3においてAFオフセット値(初期値)が設定される。オートフォーカス調整はウエハ把持装置33によりウエハWを光軸方向(ウエハWの表面に垂直な方向であり、この方向をZ方向と称する)に移動させて行われるが、ステップS3ではオートフォーカス位置から予め所定量だけオフセットした位置に設定される。
【0026】
そして、このようにオフセットした状態で二次元光電変換素子13により撮影された位置検出パターンマークMの像から第1マークM1および第2マークM2についての評価値計算を行う(ステップS4)。このステップS4における評価値計算を以下に詳しく説明する。
【0027】
まず、二次元光電変換素子12により撮影された位置検出パターンマークMの像から第1マークM1の像領域と第2マークM2の像領域とを分離する。なお、この領域分離は、パターンの設計値に基づいて行っても良く、また、ティーチングによって行っても良い。そして、第1および第2マークM1,M2のそれぞれについて、横方向(図3のX方向)および縦方向(図3のY方向)における折り返し相関関数を計算する。なお、本例では自己折り返しパターンに基づいて相関関数を計算する手法を採用しているが、テンプレートパターンを用いて相関関数を算出しても良い。実際の測定演算では、第1および第2マークM1,M2のそれぞれのX方向およびY方向におけるピーク値Vpの位置だけを求めるのではなく、この信号ピーク値Vpの位置から両側に2ピクセルずつ離れた位置の相関値V(p+2)およびV(p-2)に基づいて、下記式(1)によりピークの鋭さを示す評価値Eを算出する。
【0028】
(数1)
E=Vp−{V(p+2)+V(p-2)}/2 ・・・ (1)
【0029】
相関値のピークVpのみを評価値Eとするのではなく、両隣の相関値V(p+2)およびV(p-2)を用いて式(1)から評価値Eを計算するのは、相関値が若干小さくても隣接する相関値との差が大きいとき(ピークが鋭いとき)には測定値が安定すると考えられるからであり、相関値の大きさと隣接する相関値との差の両者を鑑みて測定値が最も安定する評価値E(ピークの鋭さを示す評価値)を算出するようにしている。なお、この例では異なる画像からの評価値を比較するため、評価値算出の際には正規化を行っていない。
【0030】
式(1)に基づく評価値Eは、上述のように第1および第2マークM1,M2のそれぞれのX方向およびY方向における評価値が算出され、これら評価値を、E(X1),E(Y1),E(X2),E(Y2)とする。なお、E(X1)が第1マークM1のX方向の評価値であり、E(Y1)が第1マークM1のY方向の評価値であり、E(X2)が第2マークM2のX方向の評価値であり、E(Y2)が第2マークM2のY方向の評価値である。
【0031】
次に、これら四つの評価値E(X1),E(Y1),E(X2),E(Y2)のそれぞれの逆数の和から総合指標TEを算出する(ステップS5)。各評価値E(X1),E(Y1),E(X2),E(Y2)は望大特性であるため、総合指標TEは望小特性となる。これにより、上記四つの評価値を用いて相対的に測定精度を制限している層に比重が置かれるような総合指標TEが算出される。そして、ステップS6からステップS7に進み、AFオフセット値のインクリメント値を加算し、ステップS3においてAFオフセット値をこのインクリメント値だけ変更した値となるようにウエハWのZ方向位置を修正する(インクリメント値に対応したZ方向の移動を行わせるようにウエハ把持装置33の駆動制御を行う)。
【0032】
そして、このように変更されたAFオフセット位置で、ステップS4およびステップS5の演算を行い、各評価値E(X1),E(Y1),E(X2),E(Y2)および総合指標TEを求める。以下、同様にして、インクリメント値だけ変更しながら繰り返し演算を行って、各インクリメント値の変化に対応するAFオフセット位置での各評価値E(X1),E(Y1),E(X2),E(Y2)および総合指標TEを求める。
【0033】
そして、所定範囲内でのAFオフセット位置における演算が完了した時点でステップS6からステップS8に進み、最適AF最適値を計算する。ここで、横軸にAFオフセット値を示し、上記のようにして求められた各評価値E(X1),E(Y1),E(X2),E(Y2)を縦軸に示すグラフを図4に示し、縦軸に総合指標TEを示すグラブを図5に示している。なお、演算された総合指標は図5において破線TE(a)で示している。
【0034】
総合指標TEが最小となるAFオフセット位置が最適フォーカス位置であるが、演算総合指標TE(a)は図示のように変動が大きいため、その近似値を所定多項式演算により求めており、その近似値指標を実線TE(b)で示している。このこの近似値指標TE(b)の最小値となるAFオフセット値=0.2の位置が今回の最適フォーカス位置となる。
【0035】
このようにして最適フォーカス位置となるAFオフセット値=0.2が求められると、ステップS9に進み、ウエハ把持装置33を駆動してこのAFオフセット位置となるような設定制御を行う。その後、二次元光電変換素子13により撮影された位置検出パターンマークMの像から位置ずれ検出が行われる(ステップS10)。
【0036】
なお、上記のようにして求められた総合指標TE(a)もしくはTE(b)に対して測定再現性を、図5において実線TE(c)で示しているが、総合指標TE(a)およびTE(b)と測定再現性TE(c)とが良い相関関係を持っていることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る光学測定評価方法の対象となる光学測定装置の構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る光学測定評価方法を用いた測定方法の内容を示すフローチャートである。
【図3】上記光学測定装置の測定対象となる位置検出パターンマークの一例を示す平面図および断面図である。
【図4】本発明に係る光学測定評価方法において算出される評価関数例を示すグラフである。
【図5】本発明に係る光学測定評価方法において算出される総合指標例を示すグラフである。
【符号の説明】
【0038】
1 光源
4 AF用スリット板
5 投影レンズ
6 第1ハーフミラー
7 第1対物レンズ
8 第2ハーフミラー
10 観察光学系
11 第2対物レンズ
13 二次元光電変換素子
20 オートフォーカス光学系
21 リレーレンズ
22 全反射ミラー
23 ナイフエッジ
25 シリンドリカルレンズ
26 AF用光電変換素子
31 フォーカス位置検出装置
32 フォーカスアクチュエータ駆動装置
33 ウエハ把持装置
W ウエハ
M 位置検出パターンマーク
M1 第1マーク
M2 第2マーク


【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層形成された二つ以上の層上にそれぞれ形成されたパターンのフォーカス位置の光学測定を行う場合の測定評価を行う方法であって、
積層形成された状態の二つ以上の前記パターンを光学的に撮影して画像を取得する第1のステップと、
前記画像から前記層のそれぞれにおける前記パターンを含む領域を切り出す第2のステップと、
切り出された前記領域毎について比較パターンとの相関関数を計算する第3のステップと、
前記領域毎について前記相関関数のピークの鋭さを示す評価値を算出する第4のステップと、
前記領域毎について算出された前記評価値を用いて相対的に測定精度を制限している層に比重が置かれるような総合指標を算出する第5のステップと、
前記総合指標から最適な前記フォーカス位置を評価する第6のステップと
から構成されることを特徴とする光学測定評価方法。
【請求項2】
前記第3のステップにおいて、自己折り返しパターンを比較パターンとして前記相関関数を計算することを特徴とする請求項1に記載の光学測定評価方法。
【請求項3】
前記第3のステップにおいて、テンプレートパターンを比較パターンとして前記相関関数を計算することを特徴とする請求項1に記載の光学測定評価方法。
【請求項4】
前記第4のステップにおいて、前記相関関数のピーク値と、前記ピーク値を示す位置の両隣の相関関数値とを用いて前記相関関数の鋭さを示す評価値を算出することを特徴とする請求項1に記載の光学測定評価方法。
【請求項5】
前記相関関数のピーク値Vpと、前記ピーク値を示す位置の両隣の相関関数値Vp(a),Vp(b)とに基づいて、式
E=Vp−{V(a)+V(b)}/2
により前記相関関数の鋭さを示す評価値Eを算出することを特徴とする請求項4に記載の光学測定評価方法。
【請求項6】
前記第3のステップにおいて、前記領域毎について算出された前記評価値の逆数の和を前記総合指標として算出することを特徴とする請求項1に記載の光学測定評価方法。
【請求項7】
前記第1のステップにおいて前記パターンを光学的に撮影して画像を取得するときの前記パターンの光軸方向のオフセット位置を変化させながら、前記第1から前記第5のステップを行って前記総合指標の変化特性を求め、このように求めた前記変化特性から前記第6のステップにて前記最適なフォーカス位置となる前記オフセット位置を求めることを特徴とする請求項1に記載の光学測定評価方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−153621(P2006−153621A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−343688(P2004−343688)
【出願日】平成16年11月29日(2004.11.29)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】