説明

内燃機関の潤滑装置

【課題】内燃機関の潤滑装置において、燃費を悪化させることなく且つ装置を追加することなくオイルの温度を上昇させる。
【解決手段】内燃機関1のオイルの温度を検知する検知手段14と、内燃機関1への燃料の供給が一時停止されるフューエルカット状態であるか否か判定する判定手段10と、内燃機関1の回転軸から動力を与えられ該内燃機関1内にオイルを循環させるために該オイルを吐出する吐出手段5と、を備えた内燃機関の潤滑装置において、検知手段14により検知される温度が閾値以下で且つ判定手段10によりフューエルカット状態であると判定されるときは、そうでないときよりも、吐出手段5の仕事を増加させる増加手段10を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の潤滑装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の冷間始動時には、オイルの温度が低いために該オイルの粘度が高いので、摩擦損失が大きい。これにより、燃費が悪化する虞がある。これに対し、高温のオイルを保温タンクに溜めておき、内燃機関の始動時に該高温のオイルを循環させることで摩擦損失を低減させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
しかし、オイルポンプでの摩擦損失は熱エネルギーとなってオイルの温度を上昇させる。このため、摩擦損失を低減させると、オイルポンプでのポンプ仕事が低減するため、ポンプ仕事によるオイルの温度の上昇度合いが小さくなる。そうすると、オイルの粘度が低下するのに時間がかかるので、燃費があまり向上しない。
【0004】
また、車両の減速時に電気ヒータによりオイルを加熱する技術が知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、電気ヒータを備える必要があるため、そのための費用がかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平07−301110号公報
【特許文献2】特開2004−270618号公報
【特許文献3】特開平10−278622号公報
【特許文献4】特開2007−107485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、内燃機関の潤滑装置において、燃費を悪化させることなく且つ装置を追加することなくオイルの温度を上昇させる技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するために本発明による内燃機関の潤滑装置は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明による内燃機関の潤滑装置は、
内燃機関のオイルの温度を検知する検知手段と、
前記内燃機関への燃料の供給が一時停止されるフューエルカット状態であるか否か判定する判定手段と、
前記内燃機関の回転軸から動力を与えられ該内燃機関内にオイルを循環させるために該オイルを吐出する吐出手段と、
を備えた内燃機関の潤滑装置において、
前記検知手段により検知される温度が閾値以下で且つ前記判定手段によりフューエルカット状態であると判定されるときは、そうでないときよりも、前記吐出手段の仕事を増加させる増加手段を備えることを特徴とする。
【0008】
吐出手段の仕事を増加させることで、該吐出手段における損失も増加する。この損失とは、例えば、摩擦損失、オイルの漏出による損失、または荷重の増加による損失である。この損失は主に熱エネルギーとして放出されるため、これらの損失が増加することでオイ
ルが受ける熱エネルギーが増加する。つまり、この損失の増加によりオイルの温度が上昇する。ここで、吐出手段は内燃機関から駆動力を得てオイルを吐出する。フューエルカット状態のときには内燃機関は回転しているため、オイル吐出手段からオイルが吐出される。このときには燃料を消費していない。つまり、吐出手段の仕事の増加をフューエルカット状態のときに行えば、燃料を消費することなくオイルの温度を上昇させることができる。また、電気ヒータ等の装置を設ける必要もない。これらにより、燃費の悪化を抑制しつつオイルの温度を速やかに上昇させることができる。なお、閾値とは、上昇させる必要のあるオイル温度の上限値とすることができる。閾値を、内燃機関の冷間始動時のオイル温度としても良い。
【0009】
なお、本発明においては、オイルの圧力を変更する圧力変更手段を備え、前記増加手段は該圧力変更手段によりオイルの圧力を増加させることで前記吐出手段の仕事を増加させることができる。
【0010】
つまり、吐出手段よりも下流側のオイルの圧力が高くなるほど、吐出手段の仕事が増加する。なお、オイルの圧力の増加は、吐出手段において行っても良く、吐出手段よりも下流で行っても良い。
【0011】
また、本発明においては、前記吐出手段からのオイルの吐出量を変更する吐出量変更手段を備え、前記増加手段は該吐出量変更手段によりオイルの吐出量を増加させることで前記吐出手段の仕事を増加させることができる。
【0012】
つまり、吐出手段からのオイルの吐出量を増加させるほど、吐出手段の仕事が増加する。吐出手段からのオイルの吐出量の増加は、例えば、単位時間当たりの吐出量を増加させることにより行っても良い。
【0013】
本発明においては、前記圧力変更手段は、前記吐出手段から吐出されるオイルの少なくとも一部をオイル通路から排出する排出手段を含んで構成され、オイルの圧力を増加させるときには、増加させないときよりも、前記排出手段により排出するオイル量を減少させることができる。
【0014】
このようにオイル通路からオイルを排出させることによりオイルの圧力が低下する。しかし、オイルの圧力が低下すると吐出手段の仕事が減少してしまう。これに対し、排出手段から排出するオイル量を減少させれば、オイルの圧力を高めることができるので、吐出手段の仕事を増加させることができる。なお、オイル通路には、吐出手段内のオイル通路及び吐出手段よりも下流側のオイル通路を含むことができる。また、オイル量を減少させることには、排出手段から排出するオイル量を0とすることも含む。
【0015】
また、本発明において、前記排出手段は、
前記吐出手段から吐出されるオイルをピストンに向けて噴射するオイルジェットと、
前記オイルジェットから噴射させるオイルの量を調節する調節手段と、
を含んで構成することができる。
【0016】
オイルをピストンに向けて噴射することにより、該ピストンを冷却することができる。しかし、オイルをピストンに向けて噴射することにより、オイル通路内のオイルの圧力が低下する。つまり、吐出手段の仕事が減少してしまう。これに対し、オイルジェットから噴射させるオイルの量を減少させることで、オイル圧力の低下の度合いを小さくすることができるため、吐出手段の仕事を増加させることができる。なお、オイルジェットからのオイルの噴射を停止させても良い。ところで、フューエルカット状態のときには、ピストンの温度が上昇することが殆どないため、オイルをピストンに向けて噴射すると該ピスト
ンの温度が過度に低下する虞がある。これに対し、オイルジェットから噴射させるオイルの量を減少させることで、ピストンの過冷却を抑制できる。
【0017】
さらに、本発明において、前記排出手段は、
前記吐出手段から吐出されるオイルの少なくとも一部を該吐出手段よりも上流側に戻すリターン通路と、
前記リターン通路の通路面積を変更する調節弁と、
を含んで構成することができる。
【0018】
ここで、吐出手段から吐出するオイル量を必要以上に多くし、オイルの圧力が規定値以上のときに調節弁が開くようにすれば、オイルの圧力を略一定に保つことができる。しかし、オイルをリターン通路へ流すことにより、オイルの圧力が低下するため、吐出手段の仕事が減少してしまう。これに対し、調節弁がより高い圧力で開くようにすれば、リターン通路を流れるオイルの量が減少するため、オイルの圧力をより高くすることができる。これにより、吐出手段の仕事を増加させることができる。また、調節弁の開度をより小さくしてもオイルの圧力を上昇させることができる。吐出手段よりも上流側には、オイルパンを含む。
【0019】
本発明においては、前記吐出手段から吐出されるオイルをピストンに向けて噴射するオイルジェットと、
オイルの圧力が規定値以上となったときに開弁して前記オイルジェットにオイルを流通させるチェック弁と、
を備え、
前記吐出量変更手段は、オイルの圧力が前記規定値未満となる範囲で前記吐出手段からのオイルの吐出量を変更することができる。
【0020】
ここで、オイルジェットからオイルを噴射させることによりピストンを冷却することができるが、低負荷時等でピストンの温度が低い場合には、温度が過度に低下する虞がある。このため、オイルの圧力が規定値以上のときに限りチェック弁を開弁させている。ここで、吐出手段により吐出されるオイル量が多くなることによりオイルの圧力が規定値以上に上昇すると、オイルジェットからオイルが噴射されるので、ピストンの温度が過度に低下する虞がある。これに対し、オイルの圧力が規定値未満となるように調節することにより、オイルジェットからオイルが噴射されなくなるので、ピストンの過冷却を抑制できる。この場合であっても、オイルの吐出量は増加されているため、吐出手段の仕事は増加している。
【0021】
本発明においては、前記内燃機関に要求される減速トルクを取得する取得手段を備え、
前記圧力変更手段は、実際の減速トルクが前記取得手段により取得される減速トルク以下で最も大きくなるようにオイルの圧力を調節することができる。
【0022】
内燃機関に要求される減速トルクに代えて、内燃機関に要求される減速度合い(減速度)または車両に要求される減速度合い(減速度)としても良い。また、所謂エンジンブレーキの強さの要求値としても良い。ここで、オイルの圧力を増加させると損失が増加するため、減速トルクは大きくなる。しかし、減速トルクが大きくなりすぎると、例えば車両の減速度が大きくなりすぎて、運転者が違和感を覚える。これに対し、要求される減速トルク以下となるようにオイルの圧力を調節することにより、減速トルクが大きくなりすぎるのを抑制できる。また、要求される減速トルク以下で最も大きくなるようにオイルの圧力を調節することにより、オイルの温度を上昇させることができる。オイルの圧力は、要求される減速トルクとなるように調節しても良い。また、オイルの圧力を段階的に大きくする場合においては、実際の減速トルクが取得手段により取得される減速トルク以下で最
も大きくなる段階とする。
【0023】
本発明においては、前記内燃機関に要求される減速トルクを取得する取得手段を備え、
前記吐出量変更手段は、実際の減速トルクが前記取得手段により取得される減速トルク以下で最も大きくなるようにオイルの吐出量を調節することができる。
【0024】
ここで、オイルの吐出量を増加させると損失が増加するため、減速トルクは大きくなる。しかし、減速トルクが大きくなりすぎると、例えば車両の減速度が大きくなりすぎて、運転者が違和感を覚える。これに対し、要求される減速トルク以下となるようにオイルの吐出量を調節することにより、減速トルクが大きくなりすぎるのを抑制できる。また、要求される減速トルク以下で最も大きくなるようにオイルの吐出量を調節することにより、オイルの温度を上昇させることができる。オイルの吐出量は、要求される減速トルクとなるように調節しても良い。また、オイルの吐出量を段階的に大きくする場合においては、実際の減速トルクが取得手段により取得される減速トルク以下で最も大きくなる段階とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る内燃機関の潤滑装置によれば、燃費を悪化させることなく且つ装置を追加することなくオイルの温度を上昇させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】実施例1に係る内燃機関の内部構造を示す概略構成図である。
【図2】実施例1に係るオイル圧力制御のフローチャートである。
【図3】機関回転数と内燃機関の減速トルクとオイル圧力との関係を示した図である。
【図4】実施例3に係る内燃機関の内部構造を示す概略構成図である。
【図5】実施例3に係るオイル圧力制御のフローチャートである。
【図6】機関回転数と内燃機関の減速トルクとオイル吐出量との関係を示した図である。
【図7】実施例5に係る内燃機関の内部構造を示す概略構成図である。
【図8】実施例6に係る内燃機関の内部構造を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係る内燃機関の潤滑装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。なお、以下の実施例は可能な限り組み合わせることができる。
【実施例1】
【0028】
図1は、本実施例に係る内燃機関1の内部構造を示す概略構成図である。図1に示す内燃機関1は、車両に搭載されている。内燃機関1は、シリンダヘッド2、シリンダヘッド2の下部に連結されたシリンダブロック3、シリンダブロック3の下部に連結されたオイルパン4を備えて構成される。
【0029】
シリンダヘッド2には、気筒内へ燃料を噴射する噴射弁20が取り付けられている。
【0030】
シリンダブロック3には、クランクシャフトから動力を与えられてオイルを吐出するオイルポンプ5が備えられている。このオイルポンプ5の入口側には、オイル吸引通路6の一端が接続されている。オイル吸引通路6の他端は、オイルパン4に貯留されているオイル中に開口している。なお、本実施例においてはオイルポンプ5が、本発明における吐出手段に相当する。
【0031】
オイルポンプ5の出口側には、オイル通路8の一端が接続されている。オイル通路8の他端側は複数に分岐し、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3の摺動部や冷却を要する部材に向けて開口している。また、オイル通路8には、リターン通路9の一端が接続されている。リターン通路9の他端は、オイル吸引通路6に接続されている。このため、リターン通路9を流通するオイルは、オイルポンプ5に再度流入する。なお、オイルの流れ方向を矢印で示している。
【0032】
リターン通路9には、リリーフ弁7が設けられている。リリーフ弁7は、オイルの圧力が設定圧力未満のときには全閉となり、リターン通路9内のオイルの流れを遮断する。一方、オイルの圧力が設定圧力以上となるとリリーフ弁7が開弁し、オイルがリターン通路9を流通する。オイルポンプ5は、オイル通路8内の圧力が設定圧力以上となるのに十分な量のオイルを吐出している。このように、オイル通路8内の圧力が設定圧力となる毎にリリーフ弁7が作動するため、オイル通路8を流通するオイルの圧力が設定圧力に調節される。
【0033】
なお、本実施例に係るリリーフ弁7は、設定圧力を変更することができる。つまり、リリーフ弁7が開弁する圧力を変更することができるため、オイル通路8を流通するオイルの圧力を変更することができる。設定圧力は、段階的に変化させても、また、無段階に変化させても良い。例えば高圧側と低圧側との2段階に設定圧力を切り替えるようにしても良い。このリリーフ弁7は、オイル通路8内のオイル圧力を変更できるものであれば良い。設定圧力の変更には油圧を用いても良く、電動モータや電磁力等を用いても良い。例えば、リリーフ弁7がばねの付勢力を利用した逆止弁である場合には、閉弁時のばねの付勢力を該ばねの長さを変更することで調節して、リリーフ弁7が開くのに要する圧力(つまり設定圧力)を変更することができる。なお、本実施例においてはリリーフ弁7及びリターン通路9が、本発明における圧力変更手段または排出手段に相当する。さらに、本実施例においてはリリーフ弁7が、本発明における調節弁に相当する。
【0034】
オイルパン4には、貯留されているオイルの温度を測定する温度センサ14が取り付けられている。なお、本実施例においては温度センサ14が、本発明における検知手段に相当する。
【0035】
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU10が併設されている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
【0036】
また、ECU10には、上記センサの他、運転者がアクセルペダル11を踏み込んだ量に応じた電気信号を出力し機関負荷を検出可能なアクセル開度センサ12、及び機関回転数を検出するクランクポジションセンサ13が電気配線を介して接続されている。そして、これら各種センサの出力信号がECU10に入力される。
【0037】
一方、ECU10には、リリーフ弁7及び噴射弁20が電気配線を介して接続されており、該ECU10によりリリーフ弁7及び噴射弁20の開閉時期が制御される。
【0038】
そして、本実施例では、オイルの温度が閾値以下の場合には、内燃機関1のフューエルカット時においてオイル圧力を増加させる。オイルの温度は、温度センサ14により得る。閾値とは、上昇させる必要のあるオイル温度の上限値である。オイルの温度が閾値以下の場合とは、内燃機関1の冷間時としても良い。また、オイルの温度は、冷却水の温度又は外気温度等により推定しても良い。冷却水の温度とオイルの温度とが等しいとしても良い。
【0039】
フューエルカット状態であるか否かはECU10により判定される。フューエルカットとは、内燃機関1の稼動時において噴射弁20からの燃料噴射が一時停止されることである。例えばアクセルペダル11が踏み込まれていない場合で且つ機関回転数が所定値以上の場合にフューエルカットが行われる。このような運転状態のときにECU10は、噴射弁20からの燃料噴射を停止させると共に、フューエルカット状態であると判定する。なお、車両または内燃機関1の減速時にフューエルカットが行われるとしても良い。そして、本実施例においてはフューエルカット状態であるか否か判定するECU10が、本発明における判定手段に相当する。
【0040】
オイル圧力の増加は、リリーフ弁7の設定圧力を高くすることにより行う。つまり、リリーフ弁7の設定圧力を高くすることで、オイル通路8内のオイル圧力をより高くすることができる。
【0041】
このようにオイル圧力を高くすることにより、オイルポンプ5の仕事が増加する。これにより、摩擦損失、オイルポンプ5若しくはオイル通路8等からのオイルの漏出、荷重等が増加するため、オイル温度を速やかに上昇させることができる。つまり、これらの損失は主に熱エネルギーとして放出されるため、これらの損失が増加することでオイルが受ける熱エネルギーが増加する。従って、これらの損失の増加によりオイルの温度が上昇する。
【0042】
そして、フューエルカット時にオイルポンプ5の仕事を増加させているため、燃料を消費することなくオイル温度を上昇させることが可能となる。また、オイル温度が低いときには該オイルの粘度が高いために、オイルポンプ5の仕事は大きくなるが、フューエルカット時にオイルポンプ5の仕事を増加させているので燃費の悪化を抑制できる。
【0043】
図2は、本実施例に係るオイル圧力制御のフローチャートである。本ルーチンは所定の時間毎に繰り返し実行される。
【0044】
ステップS101では、オイル温度が例えば90℃以下であるか否か判定される。本ステップでは、オイル温度が閾値以下であるか否か判定される。つまり、オイル温度を上昇させる必要があるか否か判定される。ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へ進み、否定判定がなされた場合にはオイル温度を上昇させる必要がないため本ルーチンを終了させる。
【0045】
ステップS102では、フューエルカット中であるか否か判定される。車両の減速時であるか否か判定しても良い。つまり、本ステップでは、オイル圧力を上昇させても、燃費を悪化させることなくオイル温度を上昇させることができる運転状態であるか否か判定している。ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、否定判定がなされた場合には燃費が悪化し得るため本ルーチンを終了させる。
【0046】
ステップS103では、オイル圧力が増加される。つまり、リリーフ弁7が開弁する圧力を高くする。リリーフ弁7が開弁する圧力を連続的に変更可能な場合には、現時点よりも所定圧力だけ高くしても良い。また、予め設定した圧力まで上昇させても良い。リリーフ弁7が開弁する圧力を段階的に変更可能な場合には、現時点よりも高い圧力の段階へ変更しても良い。また、予め設定したオイル圧力の段階としても良い。このようにすれば、オイルポンプ5の仕事が増加してオイル温度が上昇する。なお、本実施例においてはステップS103を処理するECU10が、本発明における増加手段に相当する。
【0047】
以上説明したように本実施例によれば、オイル温度が低いときにオイル圧力を増加させるため、オイル温度を速やかに上昇させることができる。また、オイル温度の上昇は、フ
ューエルカット中に行われるため、燃費の悪化を抑制し得る。さらに、リリーフ弁7が開弁する圧力を高くするだけでオイル温度を上昇させることができるため、他の装置を別途備える必要がない。なお、リリーフ弁7は、減速時に機械的にオイル圧力を増加する機構を備えていても良い。
【実施例2】
【0048】
本実施例では、実施例1に対してオイルポンプ5の仕事を過度に増加させないようにする。すなわち、オイルポンプ5の仕事を過度に増加させると、内燃機関1の回転数の下降の度合いが大きくなる。これにより、車両の減速度が過度に大きくなる虞がある。これに対し本実施例では、実際の減速トルクが運転者から要求される減速トルク以下となるようにリリーフ弁7を制御する。
【0049】
なお、本実施例ではオイル圧力を3段階に調節可能な場合について説明するが、2段階に調節可能な場合であっても、また4段階以上に調節可能な場合であっても、さらには無段階(すなわち連続的)に調節可能な場合であって適用可能である。本実施例では、オイル圧力を、最も圧力の高い「高圧」、最も圧力の低い「低圧」、高圧と低圧との中間の圧力である「中圧」の3段階に変更可能とする。
【0050】
ここで、図3は、機関回転数と内燃機関1の減速トルクとオイル圧力との関係を示した図である。減速トルクは、内燃機関の減速方向に働くトルクである。実線はオイル圧力が高圧の場合、一点鎖線は中圧の場合、二点鎖線は低圧の場合を示している。どの圧力においても機関回転数が高いほど減速トルクは大きくなる。また、オイル圧力が高いほど、減速トルクは大きい。
【0051】
図3で示される要求減速トルクは、運転者から要求される減速トルクである。この要求減速トルクは、要求減速度に変速機のギヤ比を乗じた値として算出することができる。ここで、例えば、車両に備わるブレーキペダルを運転者が踏み込んだとき、シフトダウンをした直後、または機関回転数が高いときには、要求減速度は比較的大きいと考えられる。一方、アクセルペダル11の踏み込み量を徐々に小さくするときには、要求減速度は比較的小さいと考えられる。これらの運転状態と要求減速度との関係は予め実験等により求めておく。なお、本実施例においては要求減速トルクを算出するECU10が、本発明における取得手段に相当する。
【0052】
そして、オイル圧力が高圧、中圧、または低圧になっていると仮定したときの減速トルクを現時点での機関回転数から夫々求める。この中から要求減速トルク以下で且つ最大の減速トルクとなるオイル圧力が目標オイル圧力となる。図3では、中圧が目標オイル圧力に該当する。
【0053】
さらに、実際のオイル圧力が目標オイル圧力となるようにリリーフ弁7を制御することで、実際の減速トルクを要求減速トルク以下にすることができる。目標オイル圧力とリリーフ弁7の制御値との関係は予め実験等により求めても良く、オイル圧力を検知してフィードバック制御を行っても良い。これにより、減速トルクが小さくなりすぎることを抑制できるので、内燃機関1や車両が必要以上に減速されることを抑制できる。また、要求減速トルク以下の範囲で実際の減速トルクを可及的に大きくしているため、オイルポンプ5の仕事を可及的に大きくすることができる。これにより、オイル温度を速やかに上昇させることができる。
【実施例3】
【0054】
本実施例では、オイルポンプ5の仕事を増加させる手法として、該オイルポンプ5の吐出量を増加させる。図4は、本実施例に係る内燃機関1の内部構造を示す概略構成図であ
る。本実施例ではアクチュエータ51によりオイルポンプ5の容量を変化させることで、該オイルポンプ5の吐出量を変更する。アクチュエータ51とECU10とは電気配線を介して接続されており、該ECU10によりオイルポンプ5の吐出量が制御される。その他の装置については実施例1と同じため説明を省略する。なお、本実施例においてはアクチュエータ51が、本発明における吐出量変更手段に相当する。また、本実施例では、リリーフ弁7の設定圧力を変更しなくても良い。
【0055】
つまり本実施例では、オイルポンプ5の吐出量の増加は、該オイルポンプ5の1回転あたりの吐出量を増加させることにより行なう。なお、クランクシャフトとオイルポンプ5との回転比を変更することで、該オイルポンプ5の回転数を増加させて吐出量を増加させても良い。また、オイルポンプ5を電動モータで駆動し、該電動モータの回転数を変更することで吐出量を増加させることもできる。さらに、オイルポンプ5を複数備え、稼動させるオイルポンプ5の数や種類を変更することで吐出量を増加させても良い。
【0056】
実施例1で説明したリリーフ弁7を備えている内燃機関1では、一般にオイルポンプ5は必要以上にオイルを吐出し、過剰分のオイルはリリーフ弁7から排出される。これにより、オイル圧力が略一定となる。一方、本実施例に係るオイルポンプ5のように吐出量を変更可能な場合には、オイル吐出量を比較的少なくすることで、リリーフ弁7から排出されるオイル量を低減させることができる。これにより、オイルポンプ5の仕事を小さくすることができる。このような場合、実施例1のようにリリーフ弁7が開弁する圧力を高くしても、オイル圧力はあまり上昇しないため、効果が小さい。また、リリーフ弁7から排出されるオイル量が多ければ、リターン通路9からオイルポンプ5へ循環するオイル量が増加するためにオイル温度の上昇が早くなるが、本実施例に係るオイルポンプ5ではその効果も小さい。
【0057】
これに対し本実施例では、オイルの温度が閾値以下の場合には、内燃機関1のフューエルカット時においてオイル吐出量を増加させる。つまり、実施例1でオイル圧力を増加させた代わりに、本実施例ではオイル吐出量を増加させる。なお、実施例1で説明したオイル圧力の増加と、本実施例に係るオイル吐出量の増加とを同時に行っても良い。
【0058】
ここで、オイルポンプ5の仕事は、オイルの圧力変化にオイルの流量を乗じた値に等しい。つまりオイル吐出量を増加させることにより、オイルの流量が増加するため、オイルポンプ5の仕事が増加する。これにより、摩擦損失、オイルポンプ5若しくはオイル通路8等からのオイルの漏出、荷重等が増加するため、オイルが受ける熱エネルギーが増加する。これにより、オイル温度を速やかに上昇させることができる。そして、フューエルカット時にオイルポンプ5の仕事を増加させているため、燃料を消費することなくオイル温度を上昇させることが可能となる。また、オイル温度が低いときには、該オイルの粘度が高いために、オイルポンプ5の仕事は大きくなるが、フューエルカット時にオイルポンプ5の仕事を増加させているため、燃費の悪化を抑制できる。
【0059】
図5は、本実施例に係るオイル圧力制御のフローチャートである。本ルーチンは所定の時間毎に繰り返し実行される。なお、図2に示したフローと同じ処理がなされるステップについては同じ符号を付して説明を省略する。
【0060】
ステップS203では、オイル吐出量が増加される。オイル吐出量を連続的に変更可能な場合には、現時点よりも所定量だけ多くしても良い。また、予め設定した吐出量まで上昇させても良い。オイル吐出量を段階的に変更可能な場合には、現時点よりも多い吐出量となる段階へ変更しても良い。また、予め設定したオイル吐出量の段階としても良い。このようにすれば、オイルポンプ5の仕事が増加してオイル温度が上昇する。なお、本実施例においてはステップS203を処理するECU10が、本発明における増加手段に相当
する。
【0061】
以上説明したように本実施例によれば、オイル温度が低いときにオイル吐出量を増加させるため、オイル温度を速やかに上昇させることができる。また、オイル温度の上昇は、フューエルカット中に行われるため、燃費の悪化を抑制し得る。さらに、オイル吐出量を増加するだけでオイル温度を上昇させることができるため、他の装置を別途備える必要がない。なお、オイルポンプ5は、減速時に機械的にオイル吐出量を増加する機構を備えていても良い。
【実施例4】
【0062】
本実施例では、実施例3に対してオイルポンプ5の仕事を過度に増加させないようにする。すなわち、オイルポンプ5の仕事を過度に増加させると、内燃機関1の回転数の下降の度合いが大きくなる。これにより、車両の減速度が過度に大きくなる虞がある。これに対し本実施例では、実際の減速トルクが要求減速トルク以下となるようにオイルポンプ5の吐出量を制御する。
【0063】
なお、本実施例ではオイル吐出量を3段階に調節可能な場合について説明するが、2段階に調節可能な場合であっても、また4段階以上に調節可能な場合であっても、さらには無段階(すなわち連続的)に調節可能な場合であって適用可能である。本実施例では、オイル吐出量を、最も吐出量の多い「大吐出量」、最も吐出量の少ない「小吐出量」、大吐出量と小吐出量との中間の吐出量である「中吐出量」の3段階に変更可能とする。
【0064】
ここで、図6は、機関回転数と内燃機関1の減速トルクとオイル吐出量との関係を示した図である。実線はオイル吐出量が大吐出量の場合、一点鎖線は中吐出量の場合、二点鎖線は小吐出量の場合を示している。どの吐出量においても機関回転数が高いほど減速トルクは大きくなる。また、オイル吐出量が多いほど、減速トルクは大きい。
【0065】
図6で示される要求減速トルクは、実施例2と同様にして求める。そして、オイル吐出量が大吐出量、中吐出量、または小吐出量になっていると仮定したときの減速トルクを現時点での機関回転数から夫々求める。この中から要求減速トルク以下で且つ最大の減速トルクとなるオイル吐出量が目標オイル吐出量となる。図6では、中吐出量が目標オイル吐出量に該当する。なお、本実施例においては要求減速トルクを算出するECU10が、本発明における取得手段に相当する。
【0066】
そして、実際のオイル吐出量が目標オイル吐出量となるようにアクチュエータ51を制御することで、実際の減速トルクを要求減速トルク以下にすることができる。目標オイル吐出量とアクチュエータ51の制御値との関係は予め実験等により求めても良く、オイル吐出量を検知してフィードバック制御を行っても良い。これにより、減速トルクが小さくなりすぎることを抑制できるので、内燃機関1や車両が必要以上に減速されることを抑制できる。また、要求減速トルク以下で実際の減速トルクを可及的に大きくしているため、オイルポンプ5の仕事を可及的に大きくすることができる。これにより、オイル温度を速やかに上昇させることができる。
【実施例5】
【0067】
図7は、本実施例に係る内燃機関1の内部構造を示す概略構成図である。本実施例に係る内燃機関1では、ピストン21を冷却するためのオイルジェット22を備えている。オイルジェット22は、オイル通路8に接続され且つピストン21の裏側に向かって開口している。オイル通路8からオイルジェット22へ流れるオイルは、ピストン21の裏側へ向かって噴射される。このオイルによりピストン21が冷却される。また、オイルジェット22には、チェック弁23が設けられている。その他の装置については実施例3と同じ
ため、説明を省略する。
【0068】
チェック弁23は、オイル圧力が規定値以上のときに自動的に開弁する。つまり、チェック弁23によれば、オイル圧力が低いときにオイルジェット22からのオイルの噴射が停止される。これにより、低負荷時や冷間時にピストン21が過度に冷却されることを抑制できるため、HCやCOの排出量を低減することができる。しかし、実施例1から4で説明したようにオイル圧力を高くしたり、オイルの吐出量を増加させたりすると、低負荷時や冷間時であってもチェック弁23が開弁してピストン21が冷却されてしまう。
【0069】
これに対し本実施例では、オイルポンプ5の仕事を増加させるとき、すなわちオイル圧力を上昇させるとき又はオイルの吐出量を増加させるときに、オイル圧力がチェック弁23の開弁圧力(規定値)よりも低くなる範囲内で行う。つまり、オイル圧力が規定値以下となるように、オイルポンプ5の吐出量又はリリーフ弁7の開弁圧力を調節する。オイル吐出量またはオイル圧力を連続的に変更可能な場合には、予め設定したオイル吐出量またはオイル圧力としても良い。オイル吐出量またはオイル圧力を段階的に変更可能な場合には、オイル圧力が規定値よりも低くなる段階へ変更しても良い。また、予め設定したオイル吐出量またはオイル圧力の段階としても良い。
【0070】
このようにすることで、オイルポンプ5の仕事を増加させるときであっても、オイルジェット22からオイルが噴射されなくなる。これにより、ピストン21の温度が低下することを抑制できる。また、チェック弁23が開かない範囲でオイル圧力を増加させるか、またはオイル吐出量を増加させるため、オイル温度を速やかに上昇させることができる。
【0071】
以上説明したように本実施例によれば、オイルポンプ5の仕事を増加させるときには、オイルジェット22からのオイルの噴射を停止させるので、ピストン21の過冷却を抑制できる。これにより、HCやCOの排出量を低減できる。また、オイル通路8内のオイル圧力を高くすることができるため、オイル温度を速やかに上昇させることができる。
【実施例6】
【0072】
図8は、本実施例に係る内燃機関1の内部構造を示す概略構成図である。本実施例に係る内燃機関1では、オイルジェット22に、遮断弁24が設けられている。この遮断弁24は、通常は全開の状態で維持され、ECU10からの信号を受けると全閉となる。その他の装置については実施例5と同じため、説明を省略する。なお、本実施例においてはオイルジェット22及び遮断弁24が、本発明における圧力変更手段または排出手段に相当する。また、本実施例においては遮断弁24が、本発明における調節手段に相当する。
【0073】
そして本実施例では、オイルポンプ5の仕事を増加させるとき、すなわちオイル圧力を上昇させるとき又はオイルの吐出量を増加させるときに、遮断弁24を全閉とする。つまり、オイルジェット22からのオイルの噴射を停止させる。このようにして、オイル通路8内のオイル圧力が低下することを抑制できる。また、ピストン21の温度が過度に低下することを抑制できる。
【0074】
なお、実施例5に係るチェック弁23及び本実施例に係る遮断弁24の代わりに、開度を調節可能な弁を設けても良い。このような場合には、オイルポンプ5の仕事を増加させるときに、オイルの噴射を停止させる代わりに、オイルの噴射量を減少させても良い。
【0075】
以上説明したように本実施例によれば、オイルポンプ5の仕事を増加させるときには、オイルジェット22からのオイルの噴射を停止させたり、オイルの噴射量を減少させたりするので、ピストン21の過冷却を抑制できる。これにより、HCやCOの排出量を低減できる。また、オイル通路8内のオイル圧力を高くすることができるため、オイル温度を
速やかに上昇させることができる。
【符号の説明】
【0076】
1 内燃機関
2 シリンダヘッド
3 シリンダブロック
4 オイルパン
5 オイルポンプ
6 オイル吸引通路
7 リリーフ弁
8 オイル通路
9 リターン通路
10 ECU
11 アクセルペダル
12 アクセル開度センサ
13 クランクポジションセンサ
14 温度センサ
20 噴射弁
21 ピストン
22 オイルジェット
23 チェック弁
24 遮断弁
51 アクチュエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関のオイルの温度を検知する検知手段と、
前記内燃機関への燃料の供給が一時停止されるフューエルカット状態であるか否か判定する判定手段と、
前記内燃機関の回転軸から動力を与えられ該内燃機関内にオイルを循環させるために該オイルを吐出する吐出手段と、
を備えた内燃機関の潤滑装置において、
前記検知手段により検知される温度が閾値以下で且つ前記判定手段によりフューエルカット状態であると判定されるときは、そうでないときよりも、前記吐出手段の仕事を増加させる増加手段を備えることを特徴とする内燃機関の潤滑装置。
【請求項2】
オイルの圧力を変更する圧力変更手段を備え、前記増加手段は該圧力変更手段によりオイルの圧力を増加させることで前記吐出手段の仕事を増加させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑装置。
【請求項3】
前記吐出手段からのオイルの吐出量を変更する吐出量変更手段を備え、前記増加手段は該吐出量変更手段によりオイルの吐出量を増加させることで前記吐出手段の仕事を増加させることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の潤滑装置。
【請求項4】
前記圧力変更手段は、前記吐出手段から吐出されるオイルの少なくとも一部をオイル通路から排出する排出手段を含んで構成され、オイルの圧力を増加させるときには、増加させないときよりも、前記排出手段により排出するオイル量を減少させることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の潤滑装置。
【請求項5】
前記排出手段は、
前記吐出手段から吐出されるオイルをピストンに向けて噴射するオイルジェットと、
前記オイルジェットから噴射させるオイルの量を調節する調節手段と、
を含んで構成されることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の潤滑装置。
【請求項6】
前記排出手段は、
前記吐出手段から吐出されるオイルの少なくとも一部を該吐出手段よりも上流側に戻すリターン通路と、
前記リターン通路の通路面積を変更する調節弁と、
を含んで構成されることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の潤滑装置。
【請求項7】
前記吐出手段から吐出されるオイルをピストンに向けて噴射するオイルジェットと、
オイルの圧力が規定値以上となったときに開弁して前記オイルジェットにオイルを流通させるチェック弁と、
を備え、
前記吐出量変更手段は、オイルの圧力が前記規定値未満となる範囲で前記吐出手段からのオイルの吐出量を変更することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の潤滑装置。
【請求項8】
前記内燃機関に要求される減速トルクを取得する取得手段を備え、
前記圧力変更手段は、実際の減速トルクが前記取得手段により取得される減速トルク以下で最も大きくなるようにオイルの圧力を調節することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の潤滑装置。
【請求項9】
前記内燃機関に要求される減速トルクを取得する取得手段を備え、
前記吐出量変更手段は、実際の減速トルクが前記取得手段により取得される減速トルク
以下で最も大きくなるようにオイルの吐出量を調節することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の潤滑装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−236377(P2010−236377A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−82764(P2009−82764)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】