説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】 渦巻き形状の薄膜誘導素子を備えたCSPと呼ばれる半導体装置において、シリコン基板に発生する渦電流に起因する薄膜誘導素子の渦電流損を低減する。
【解決手段】 シリコン基板1と薄膜誘導素子13との間には、熱硬化性樹脂6a中に軟磁性体粉末6bを混入したものからなる磁性膜6が設けられている。これにより、シリコン基板1に発生する渦電流に起因する薄膜誘導素子13の渦電流損を低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体装置には、CSP(chip size package)と呼ばれ、且つ、渦巻き形状の薄膜誘導素子を備えたものとして、半導体基板上に複数の配線および渦巻き形状の薄膜誘導素子が設けられ、配線の接続パッド部上に柱状電極が設けられ、柱状電極の周囲に封止膜が設けられ、柱状電極上に半田ボールが設けられたものがある。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】特許第3540729号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の半導体装置では、半導体基板の上面に酸化シリコン等からなる絶縁膜およびポリイミド系樹脂等からなる保護膜が設けられ、保護膜の上面に渦巻き形状の薄膜誘導素子を設けているので、半導体基板に発生する渦電流により、薄膜誘導素子に渦電流損が生じ、薄膜誘導素子の特性が劣化する(Q値が小さくなる)という問題があった。
【0005】
そこで、この発明は、半導体基板に発生する渦電流に起因する薄膜誘導素子の渦電流損を低減することができる半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明に係る半導体装置は、半導体基板上に複数の配線および渦巻き形状の薄膜誘導素子が設けられた半導体装置において、少なくとも前記薄膜誘導素子下における前記半導体基板上に磁性膜が設けられていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明に係る半導体装置は、請求項1に記載の発明において、前記磁性膜下における前記半導体基板上に薄膜誘導素子用配線が設けられ、前記薄膜誘導素子の内端部は前記磁性膜に設けられた開口部を介して前記薄膜誘導素子用配線の接続パッド部に接続されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明に係る半導体装置は、請求項1に記載の発明において、前記磁性膜は、前記半導体基板上の全面に設けられ、樹脂中に磁性体粉末が混入されたものからなることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明に係る半導体装置は、請求項3に記載の発明において、前記配線および前記薄膜誘導素子と前記磁性膜との間に樹脂からなる絶縁膜が設けられていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明に係る半導体装置は、請求項1に記載の発明において、前記磁性膜は、前記薄膜誘導素子下における前記半導体基板上に設けられた磁性シートからなり、前記磁性シートの配置領域を除く前記半導体基板上に樹脂からなる絶縁膜が設けられていることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明に係る半導体装置は、請求項1に記載の発明において、前記磁性膜は、前記薄膜誘導素子下における前記半導体基板上に成膜された磁性体膜からなり、前記磁性体膜の配置領域を除く前記半導体基板上に樹脂からなる絶縁膜が設けられていることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明に係る半導体装置は、請求項5または6に記載の発明において、前記配線および前記薄膜誘導素子と前記磁性膜および前記絶縁膜との間に樹脂からなる上層絶縁膜が設けられていることを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明に係る半導体装置は、請求項7に記載の発明において、前記絶縁膜および前記上層絶縁膜は同一の材料によって同時に形成されていることを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明に係る半導体装置は、請求項1に記載の発明において、前記配線の接続パッド部上に柱状電極が設けられていることを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明に係る半導体装置は、請求項9に記載の発明において、前記柱状電極の周囲に封止膜が設けられていることを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明に係る半導体装置は、請求項10に記載の発明において、前記柱状電極上に半田ボールが設けられていることを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上の同一の層上に複数の配線および渦巻き形状の薄膜誘導素子が設けられた半導体装置の製造方法において、少なくとも前記薄膜誘導素子を形成すべき領域下における前記半導体基板上に磁性膜を形成する工程を有することを特徴とするものである。
請求項13に記載の発明に係る半導体装置の製造方法は、請求項12に記載の発明において、前記半導体基板上に薄膜誘導素子用配線を形成し、前記薄膜誘導素子用配線を含む前記半導体基板上の少なくとも一部に、前記薄膜誘導素子用配線の接続パッド部に対応する部分に開口部を有する磁性膜を形成し、前記磁性膜上に前記薄膜誘導素子をその内端部を前記磁性膜の開口部を介して前記薄膜誘導素子用配線の接続パッド部に接続させて形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、少なくとも薄膜誘導素子下における半導体基板上に磁性膜を設けているので、半導体基板に発生する渦電流に起因する薄膜誘導素子の渦電流損を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(第1実施形態)
図1(A)はこの発明の第1実施形態としての半導体装置の要部の透過平面図を示し、図1(B)はそのB−B線に沿う断面図を示す。この半導体装置は、一般的にはCSPと呼ばれるものであり、平面方形状のシリコン基板(半導体基板)1を備えている。シリコン基板1の上面には所定の機能の集積回路(図示せず)が設けられ、上面周辺部にはアルミニウム系金属等からなる複数の接続パッド2a、2b、2cが集積回路に接続されて設けられている。この場合、符号2b、2cで示す接続パッドは、後述する渦巻き形状の薄膜誘導素子13の両端部に接続されるものであり、図1(A)では互いに隣接して配置されている。
【0009】
接続パッド2a、2b、2cの中央部を除くシリコン基板1の上面には酸化シリコン等からなる絶縁膜3が設けられ、接続パッド2a、2b、2cの中央部は絶縁膜3に設けられた開口部4a、4b、4cを介して露出されている。絶縁膜3の上面にはアルミニウム系金属等からなる薄膜誘導素子用配線5が設けられている。薄膜誘導素子用配線5の一端部は、絶縁膜3の開口部4bを介して接続パッド2bに接続されている。
【0010】
薄膜誘導素子用配線5を含む絶縁膜3の上面には磁性膜6が設けられている。この場合、磁性膜6は、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂等からなる熱硬化性樹脂6a中にNiCuZn、FeCoBN、CoHfTaPd等からなる軟磁性体粉末6bが混入されたものからなっている。また、絶縁膜3の開口部4a、4cおよび薄膜誘導素子用配線5の接続パッド部に対応する部分における磁性膜5には開口部7a、7c、8が設けられている。
【0011】
磁性膜6の上面には銅等からなる下地金属層9、渦巻き形状の薄膜誘導素子用下地金属層10および薄膜誘導素子用配線用下地金属層11(図1(B)では図示せず)が設けられている。下地金属層9、薄膜誘導素子用下地金属層10および薄膜誘導素子用配線用下地金属層11の各上面全体には銅からなる配線12、渦巻き形状の薄膜誘導素子13および薄膜誘導素子用配線14が設けられている。
【0012】
下地金属層9を含む配線12の一端部は、絶縁膜3および磁性膜6の開口部4a、7aを介して接続パッド2aに接続されている。薄膜誘導素子用配線用下地金属層11を含む薄膜誘導素子用配線14の一端部は、絶縁膜3および磁性膜6の開口部4c、7cを介して接続パッド2cに接続されている。薄膜誘導素子用下地金属層10を含む薄膜誘導素子13の内端部は、磁性膜6の開口部8を介して薄膜誘導素子用配線5の接続パッド部に接続され、外端部は薄膜誘導素子用配線用下地金属層11を含む薄膜誘導素子用配線14の他端部に接続されている。
【0013】
配線12の接続パッド部上面には銅からなる柱状電極15が設けられている。配線12および薄膜誘導素子13を含む磁性膜6の上面にはエポキシ系樹脂等からなる封止膜16がその上面が柱状電極15の上面と面一となるように設けられている。柱状電極15の上面には半田ボール17が設けられている。
【0014】
以上のように、この半導体装置では、薄膜誘導素子13下におけるシリコン基板1上の絶縁膜3の上面に、熱硬化性樹脂6a中に軟磁性体粉末6bを混入したものからなる磁性膜6を設けているので、シリコン基板1に発生する渦電流に起因する薄膜誘導素子13の渦電流損を低減することができ、ひいては薄膜誘導素子13の特性劣化(Q値の低下)を抑制することができる。
【0015】
次に、この半導体装置の製造方法の一例について説明する。まず、図2に示すように、ウエハ状態のシリコン基板(以下、半導体ウエハ21という)の上面にアルミニウム系金属等からなる接続パッド2a、2bおよび酸化シリコン等からなる絶縁膜3が形成され、接続パッド2a、2bの中央部が絶縁膜3に形成された開口部4a、4bを介して露出されたものを用意する。
【0016】
この場合、半導体ウエハ21の上面において各半導体装置が形成される領域には所定の機能の集積回路(図示せず)が形成され、接続パッド2a、2bはそれぞれ対応する領域に形成された集積回路に電気的に接続されている。なお、図1(A)に示す接続パッド2cおよびそれに付随するものについては、その説明を省略する。また、図2において、符号22で示す領域はダイシングラインに対応する領域である。
【0017】
次に、図3に示すように、絶縁膜3の上面に、スパッタ法等により成膜されたアルミニウム系金属等からなる金属膜をフォトリソグラフィ法によりパターニングすることにより、薄膜誘導素子用配線5を形成する。この状態では、薄膜誘導素子用配線5の一端部は、絶縁膜3の開口部4bを介して接続パッド2bに接続されている。
【0018】
次に、図4に示すように、薄膜誘導素子用配線5を含む絶縁膜3の上面に、スクリーン印刷法やスピンコート法等により、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂等からなる熱硬化性樹脂6a中にNiCuZn、FeCoBN、CoHfTaPd等からなる軟磁性体粉末6bが混入されたものからなる磁性膜6を形成する。次に、絶縁膜3の開口部4aおよび薄膜誘導素子用配線5の接続パッド部に対応する部分における磁性膜6に、レーザビームを照射するレーザ加工あるいはフォトリソグラフィ法により、開口部7a、8を形成する。
【0019】
次に、図5に示すように、絶縁膜3および磁性膜6の開口部4a、7aを介して露出された接続パッド2aの上面および磁性膜6の開口部8を介して露出された薄膜誘導素子用配線5の接続パッド部上面を含む磁性膜6の上面全体に下地金属層23を形成する。この場合、下地金属層23は、無電解メッキにより形成された銅層のみであってもよく、またスパッタ法により形成された銅層のみであってもよく、さらにスパッタ法により形成されたチタン等の薄膜層上にスパッタ法により銅層を形成したものであってもよい。
【0020】
次に、下地金属層23の上面にメッキレジスト膜24をパターン形成する。この場合、配線12形成領域および薄膜誘導素子13形成領域に対応する部分におけるメッキレジスト膜24には開口部25、26が形成されている。次に、下地金属層23をメッキ電流路とした銅の電解メッキを行なうことにより、メッキレジスト膜24の開口部25、26内の下地金属層23の上面に配線12および薄膜誘導素子13を形成する。次に、メッキレジスト膜24を剥離する。
【0021】
次に、図6に示すように、配線12および薄膜誘導素子13を含む下地金属層23の上面にメッキレジスト膜27をパターン形成する。この場合、配線12の接続パッド部つまり柱状電極15形成領域に対応する部分におけるメッキレジスト膜27には開口部28が形成されている。次に、下地金属層23をメッキ電流路とした銅の電解メッキを行なうことにより、メッキレジスト膜27の開口部28内の配線12の接続パッド部上面に柱状電極15を形成する。
【0022】
次に、メッキレジスト膜27を剥離し、次いで、配線12および薄膜誘導素子13をマスクとして下地金属層23の不要な部分をエッチングして除去すると、図7に示すように、配線12および薄膜誘導素子13下にのみ下地金属層9および薄膜誘導素子用下地金属層10が残存される。
【0023】
次に、図8に示すように、配線12、薄膜誘導素子13および柱状電極15を含む磁性膜6の上面に、スクリーン印刷法やスピンコート法等により、エポキシ系樹脂等からなる封止膜16をその厚さが柱状電極15の高さよりも厚くなるように形成する。したがって、この状態では、柱状電極15の上面は封止膜16によって覆われている。
【0024】
次に、封止膜16の上面側を適宜に研削し、図9に示すように、柱状電極15の上面を露出させ、且つ、この露出された柱状電極15の上面を含む封止膜16の上面を平坦化する。次に、図10に示すように、柱状電極15の上面に半田ボール17を形成する。次に、図11に示すように、ダイシングライン22に沿って、封止膜16、磁性膜6、絶縁膜3および半導体ウエハ21を切断すると、図1に示す半導体装置が複数個得られる。
【0025】
(第2実施形態)
図12(A)はこの発明の第2実施形態としての半導体装置の要部の透過平面図を示し、図12(B)はそのB−B線に沿う断面図を示す。この半導体装置において、図1(A)、(B)に示す半導体装置と異なる点は、薄膜誘導素子13下における薄膜誘導素子用配線5を含む絶縁膜3の上面に磁性膜31を設け、磁性膜31の配置領域を除く薄膜誘導素子用配線5を含む絶縁膜3の上面にポリイミド系樹脂等からなる保護膜(絶縁膜)32を設けた点である。
【0026】
この場合、磁性膜31は、磁性シート(磁性体シートあるいは磁性体粉末を含む樹脂シート)を貼り付けることにより、あるいは、スパッタ等によりマスクを用いて磁性体膜を成膜することにより、形成されている。そして、薄膜誘導素子用下地金属層10を含む薄膜誘導素子13の内端部は、磁性膜31にレーザ加工等により形成された開口部33を介して薄膜誘導素子用配線5の接続パッド部に接続されている。下地金属層9を含む配線12の一端部は、絶縁膜3および保護膜32にレーザ加工等により形成された開口部4a、34を介して接続パッド2aに接続されている。
【0027】
この半導体装置では、薄膜誘導素子13下におけるシリコン基板1上の絶縁膜3の上面に、磁性シートあるいは磁性体膜からなる磁性膜31を設けているので、シリコン基板1に発生する渦電流に起因する薄膜誘導素子13の渦電流損を低減することができ、ひいては薄膜誘導素子13の特性劣化(Q値の低下)を抑制することができる。
【0028】
また、この半導体装置では、薄膜誘導素子13下に磁性膜31を設け、配線12下に樹脂からなる保護膜32を設けているので、薄膜誘導素子13の特性劣化(Q値の低下)を抑制することができる上、例えば、低抵抗のシリコン基板1を仮想グラウンドとしてその上に保護膜32を介して配線12を形成することができ、薄膜誘導素子13および配線12に対して最善の高周波特性を実現することが可能となる。
【0029】
(第3実施形態)
図13はこの発明の第3実施形態としての半導体装置の要部の断面図を示す。この半導体装置において、図12(B)に示す半導体装置と異なる点は、磁性膜31および保護膜32の上面にポリイミド系樹脂等からなる上層保護膜(上層絶縁膜)35を設けた点である。この場合、薄膜誘導素子用下地金属層10を含む薄膜誘導素子13の内端部は、磁性膜31および上層保護膜35にレーザ加工等により形成された開口部33、36を介して薄膜誘導素子用配線5の接続パッド部に接続されている。下地金属層9を含む配線12の一端部は、絶縁膜3、保護膜32および上層保護膜35にレーザ加工等により形成された開口部4a、34、37を介して接続パッド2aに接続されている。
【0030】
この半導体装置では、薄膜誘導素子用下地金属層10の磁性膜31に対する密着性が悪い場合には、その間にポリイミド系樹脂等からなる上層保護膜35を介在させることにより、そのような不都合を解消することができる。また、上層保護膜35の膜厚の分だけ、薄膜誘導素子13をシリコン基板1から離間させることができるので、薄膜誘導素子13の特性劣化がより一層低減し、Q値を増大させることができる。
【0031】
(第4実施形態)
図14はこの発明の第4実施形態としての半導体装置の要部の断面図を示す。この半導体装置において、図13に示す半導体装置と異なる点は、保護膜32および上層保護膜35を別々に形成するのではなく、ポリイミド系樹脂等の同一の樹脂材料を用いて1回のスクリーン印刷やスピンコート法等により同時に形成することにより、製造工程数を低減した点である。
【0032】
(第5実施形態)
図15はこの発明の第5実施形態としての半導体装置の要部の断面図を示す。この半導体装置において、図1(B)に示す半導体装置と異なる点は、磁性膜6の上面にポリイミド系樹脂等からなる保護膜(絶縁膜)41を設けた点である。この場合、薄膜誘導素子用下地金属層10を含む薄膜誘導素子13の内端部は、磁性膜6および保護膜41にレーザ加工等により形成された開口部8、42を介して薄膜誘導素子用配線5の接続パッド部に接続されている。下地金属層9を含む配線12の一端部は、絶縁膜3、磁性膜6および保護膜41にレーザ加工等により形成された開口部4a、7a、43を介して接続パッド2aに接続されている。このようにした場合には、保護膜41の膜厚の分だけ、薄膜誘導素子13をシリコン基板1から離間させることができるので、薄膜誘導素子13の特性劣化がより一層低減し、Q値を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】(A)はこの発明の第1実施形態としての半導体装置の要部の透過平面図、(B)はそのB−B線に沿う断面図。
【図2】図1に示す半導体装置の製造方法の一例において、当初用意したものの断面図。
【図3】図2に続く工程の断面図。
【図4】図3に続く工程の断面図。
【図5】図4に続く工程の断面図。
【図6】図5に続く工程の断面図。
【図7】図6に続く工程の断面図。
【図8】図7に続く工程の断面図。
【図9】図8に続く工程の断面図。
【図10】図9に続く工程の断面図。
【図11】図10に続く工程の断面図。
【図12】(A)はこの発明の第2実施形態としての半導体装置の要部の透過平面図、(B)はそのB−B線に沿う断面図。
【図13】この発明の第3実施形態としての半導体装置の要部の断面図。
【図14】この発明の第4実施形態としての半導体装置の要部の断面図。
【図15】この発明の第5実施形態としての半導体装置の要部の断面図。
【符号の説明】
【0034】
1 シリコン基板
2a、2b、2c 接続パッド
3 絶縁膜
5 薄膜誘導素子用配線
6 磁性膜
6a 熱硬化性樹脂
6b 軟磁性体粉末
12 配線
13 薄膜誘導素子
14 薄膜誘導素子用配線
15 柱状電極
16 封止膜
17 半田ボール
31 磁性膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上の同一の層上に複数の配線および渦巻き形状の薄膜誘導素子が設けられた半導体装置において、少なくとも前記薄膜誘導素子下における前記半導体基板上に磁性膜が設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の発明において、前記磁性膜下における前記半導体基板上に薄膜誘導素子用配線が設けられ、前記薄膜誘導素子の内端部は前記磁性膜に設けられた開口部を介して前記薄膜誘導素子用配線の接続パッド部に接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項1に記載の発明において、前記磁性膜は、前記半導体基板上の全面に設けられ、樹脂中に磁性体粉末が混入されたものからなることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項3に記載の発明において、前記配線および前記薄膜誘導素子と前記磁性膜との間に樹脂からなる絶縁膜が設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項1に記載の発明において、前記磁性膜は、前記薄膜誘導素子下における前記半導体基板上に設けられた磁性シートからなり、前記磁性シートの配置領域を除く前記半導体基板上に樹脂からなる絶縁膜が設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項1に記載の発明において、前記磁性膜は、前記薄膜誘導素子下における前記半導体基板上に成膜された磁性体膜からなり、前記磁性体膜の配置領域を除く前記半導体基板上に樹脂からなる絶縁膜が設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項5または6に記載の発明において、前記配線および前記薄膜誘導素子と前記磁性膜および前記絶縁膜との間に樹脂からなる上層絶縁膜が設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
請求項7に記載の発明において、前記絶縁膜および前記上層絶縁膜は同一の材料によって同時に形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
請求項1に記載の発明において、前記配線の接続パッド部上に柱状電極が設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
請求項9に記載の発明において、前記柱状電極の周囲に封止膜が設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
請求項10に記載の発明において、前記柱状電極上に半田ボールが設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項12】
半導体基板上の同一の層上に複数の配線および渦巻き形状の薄膜誘導素子が設けられた半導体装置の製造方法において、少なくとも前記薄膜誘導素子を形成すべき領域下における前記半導体基板上に磁性膜を形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項13】
請求項12に記載の発明において、前記半導体基板上に薄膜誘導素子用配線を形成し、前記薄膜誘導素子用配線を含む前記半導体基板上の少なくとも一部に、前記薄膜誘導素子用配線の接続パッド部に対応する部分に開口部を有する磁性膜を形成し、前記磁性膜上に前記薄膜誘導素子をその内端部を前記磁性膜の開口部を介して前記薄膜誘導素子用配線の接続パッド部に接続させて形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2008−210828(P2008−210828A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−43355(P2007−43355)
【出願日】平成19年2月23日(2007.2.23)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】