説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】ドレイン電流コラプスを抑制すること。
【解決手段】窒化物半導体層19上に形成されたソース電極20、ゲート電極24およびドレイン電極22と、前記窒化物半導体層上に接して形成された窒化シリコン膜26と、前記ゲート電極と前記ドレイン電極との間の前記窒化シリコン膜の上面に接して設けられた有機絶縁膜32と、を含む半導体装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に窒化物半導体を有する半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば窒化ガリウム(GaN)等の窒化物半導体を用いた高電子移動度トランジスタ(HEMT)等のFET(Field Effect Transistor)は、高周波かつ高出力で動作するパワー素子として用いられている。窒化物半導体を用いたFETにおいては、ドレイン電流コラプスとよばれる現象が生じることが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−286135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
窒化物半導体を用いたFETにおいて、ドレイン電流コラプスを抑制することが求められている。本発明は、ドレイン電流コラプスを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、窒化物半導体層上に形成されたソース電極、ゲート電極およびドレイン電極と、前記窒化物半導体層上に接して形成された窒化シリコン膜と、前記ゲート電極と前記ドレイン電極との間の前記窒化シリコン膜の上面に接して設けられた有機絶縁膜と、を含む半導体装置である。本発明によれば、ドレイン電流コラプスを抑制することができる。
【0006】
上記構成において、前記有機絶縁膜は、前記ソース電極と前記ゲート電極との間に設けられていない構成とすることができる。
【0007】
上記構成において、前記ソース電極および前記ドレイン電極上にそれぞれ形成された配線を含み、前記有機絶縁膜は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との上面、さらに前記配線の上面に設けられていない構成とすることができる。
【0008】
上記構成において、前記ソース電極および前記ドレイン電極上にそれぞれ形成された配線を含み、前記有機絶縁膜は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との上面の一部に設けられ、かつ前記配線の上面に設けられていない構成とすることができる。
【0009】
上記構成において、前記有機絶縁膜はポリイミド、ベンゾジクロブテンまたは感光性有機絶縁膜である構成とすることができる。
【0010】
本発明は、窒化物半導体層上に、ソース電極、ゲート電極およびドレイン電極をそれぞれ形成する工程と、前記窒化物半導体層上に接して窒化シリコン膜を形成する工程と、前記ゲート電極と前記ドレイン電極との間の前記窒化シリコン膜の上面に接して有機絶縁膜を形成する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法である。本発明によれば、ドレイン電流コラプスを抑制することができる。
【0011】
上記構成において、前記有機絶縁膜は、前記ソース電極と前記ゲート電極との間に設けられていない構成とすることができる。
【0012】
上記構成において、前記ソース電極および前記ドレイン電極上にそれぞれ配線を形成する工程を含み、前記有機絶縁膜は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との上面、さらに前記配線の上面に設けられていない構成とすることができる。
【0013】
上記構成において、前記ソース電極および前記ドレイン電極上にそれぞれ配線を形成する工程を含み、前記有機絶縁膜は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との上面の一部に設けられ、かつ前記配線の上面に設けられていない構成とすることができる。
【0014】
上記構成において、前記ゲート電極と前記ドレイン電極との間の前記窒化シリコン膜の上面が露出した状態において300℃以上の熱処理を行なう工程を含む構成とすることができる。
【0015】
上記構成において、前記有機絶縁膜はポリイミド、ベンゾジクロブテンまたは感光性有機絶縁膜である構成とすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ドレイン電流コラプスを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1(a)から図1(c)は、実施例1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。
【図2】図2(a)および図2(b)は、実施例1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。
【図3】図3(a)から図3(c)は、ドレイン電圧電流特性を示す図である。
【図4】図4(a)および図4(b)は、実施例2に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図5】図5(a)から図5(c)は、実施例3に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図6】図6(a)および図6(b)は、ドレイン電圧電流特性を示す図である。
【図7】図7(a)から図7(c)は、実施例4に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図8】図8(a)および図8(c)は、実施例5に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照し、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0019】
図1(a)から図2(b)は、実施例1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。図1(a)のように、基板10上に、半導体層19として、バッファ層12、チャネル層14、電子供給層16およびキャップ層18が順次形成されている。基板10は、SiCである。バッファ層12は膜厚が300nmのAlN層である。チャネル層14は膜厚が1μmのGaN層である。電子供給層16は、膜厚が20nm、Al組成比が0.2のn型AlGaN層である。キャップ層18は、膜厚が5nmのn型GaN層である。チャネル層14の電子供給層16界面には2DEG(2次元電子ガス)15が形成される。
【0020】
図1(b)のように、半導体層19上にソース電極20、ゲート電極24およびドレイン電極22を形成する。ソース電極20およびドレイン電極22は、半導体層19側からTa層およびAl層からなり、蒸着法およびリフトオフ法により形成する。ゲート電極24は、半導体層19側からNi層およびAu層をからなり、蒸着法およびリフトオフ法により形成する。図1(c)のように、半導体層19上に接して、およびソース電極20,ゲート電極24およびドレイン電極22を覆うように、膜厚が40nmの窒化シリコン膜26をCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用い形成する。
【0021】
図2(a)のように、ソース電極20およびドレイン電極22上の窒化シリコン膜26を除去し、ソース電極20およびドレイン電極22に接する配線30をソース電極20およびドレイン電極22上に形成する。配線30はAuめっきにより形成する。めっきシンターとして350℃の温度で30分間熱処理する。図2(b)のように、感光性フォトレジスト32を塗布し、露光現像する。これにより、膜厚が1μmのフォトレジスト32を、ソース電極20からドレイン電極22の間の窒化シリコン膜26上に形成する。フォトレジスト32は、ソース電極20とドレイン電極22との間において、ソース電極20とドレイン電極22との上面、さらに配線30の上面に設けられていない。
【0022】
図3(a)から図3(c)は、ドレイン電圧電流特性を示す図である。ドレイン電圧電流特性を測定したHEMTは、ゲート長が1μm、ゲート幅が80μm、ゲート−ドレイン距離が5μmである。ドレイン電圧電流特性は、カーブトレーサを用い測定した。図3(a)から図3(c)において、破線は、ドレイン電圧を10Vまで印加し、ゲート電圧を2Vからマイナス方向に−1Vステップで印加したドレイン電圧電流特性を示している。実線は、ドレイン電圧を50Vまで印加し、ゲート電圧を2Vからマイナス方向に−1Vステップで印加したドレイン電圧電流特性を示している。
【0023】
図3(a)は、図2(a)の熱処理前に測定した結果を示す。図3(a)のように、ドレイン電圧を50V印加する前後で、ドレイン電圧電流特性は変化していない。図3(b)は、350℃において30分熱処理を行なった後の測定結果を示す。図3(b)のように、ドレイン電流が減少している。この現象は、ドレイン電流コラプス現象である。図3(c)は、その後、図2(b)の工程後に測定した結果を示す。図3(c)のように、ドレイン電圧を50V印加してもドレイン電流コラプス現象はほとんど観測されない。このように、窒化シリコン膜26を形成した後に350℃の熱処理を行なうとドレイン電流コラプス現象が観測される。しかし、窒化シリコン膜26上に有機絶縁膜を形成することによりドレイン電流コラプス現象が抑制できることがわかった。
【0024】
ドレイン電流コラプスは、チャネル(例えば2DEG)の電子が高エネルギーとなり半導体層19表面または窒化シリコン膜26内のトラップに捕獲されるために生じる現象と考えられる。窒化シリコン膜26表面のSiのダングリングボンドが多いと、ダングリングボンドの影響により、電子がトラップに捕獲され易くなると考えられる。窒化シリコン膜28が熱処理されると、Si−H結合が離れ、窒化シリコン膜28表面にSiのダングリングボンドが多数形成される。このため、ドレイン電流コラプスが大きくなる。特に、ゲート電極24とドレイン電極22との間は、電界が大きく2DEGの電子がトラップに捕獲され易い。図3(c)のように、窒化シリコン膜26上面に接して有機絶縁膜を形成すると、窒化シリコン膜26表面のSiのダングリングボンドが終端され、ドレイン電流コラプスが抑制されると考えられる。
【0025】
実施例1によれば、ゲート電極24とドレイン電極22との間の窒化シリコン膜26の上面に接して有機絶縁膜を形成する。これにより、ドレイン電流コラプスを抑制することができる。窒化シリコン膜26表面のSiのダングリングボンドは、300℃以上の熱処理で生じやすく、350℃以上でより生じやすい。よって、ゲート電極24とドレイン電極22との間の窒化シリコン膜26の上面が露出した状態において300℃以上の熱処理を行なった後、窒化シリコン膜26の上面に有機絶縁膜を形成することが好ましい。
【0026】
実施例1においては、有機絶縁膜によるドレイン電流コラプスを抑制する効果を調べるため、有機絶縁膜としてフォトレジスト32を用いた。有機絶縁膜(感光性有機絶縁膜)としては、ポリイミド、BCB(ベンゾジクロブテン)または感光性有機絶縁膜等を用いることができる。
【実施例2】
【0027】
実施例2は、感光性でない有機絶縁膜を用いる例である。図4(a)および図4(b)は、実施例2に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。図4(a)のように、実施例1の図2(a)の後に全面に有機絶縁膜34を塗布する。有機絶縁膜34の膜厚は例えば2μmである。図4(b)のように、有機絶縁膜34を酸素プラズマにより全面エッチングする。例えば、有機絶縁膜34の膜厚を1μmエッチングする。これにより、配線30からなるパッドが露出する。実施例2の有機絶縁膜34は、ソース電極20とドレイン電極22との間において、ソース電極20とドレイン電極22の上面の一部に設けられ、かつ前記配線の上面に設けられていない。
【0028】
実施例1のように、有機絶縁膜として感光性有機絶縁膜を用いることができる。また、実施例2のように、有機絶縁膜として感光性でない有機絶縁膜を用いることもできる。
【実施例3】
【0029】
実施例3は有機絶縁膜としてポリイミドを用いる例である。図5(a)から図5(c)は実施例3に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。図5(a)のように、実施例1の図2の後、窒化シリコン膜26上に、プラズマCVD法を用い窒化シリコン膜28を800nm形成する。配線30を覆うように、プラズマCVD法を用い窒化シリコン膜36を600nm形成する。
【0030】
図5(b)のように、窒化シリコン膜36上に、有機絶縁膜として感光性ポリイミド膜38を塗布する。露光現像することにより、配線30からなるパッド上の感光性ポリイミド膜38に開口37を形成する。図5(c)のように、感光性ポリイミド膜38をマスクに窒化シリコン膜36をエッチングする。これにより、パッド表面が露出する。パッド上に直接感光性ポリイミド膜38が形成されていないため、ポリイミドの残渣によるパッドのコンタクト不良が抑制される。
【0031】
図6(a)および図6(b)は、ドレイン電圧電流特性を示す図である。ドレイン電圧電流特性を測定したHEMTは、ゲート長が1μm、ゲート幅が1mm、ゲート−ドレイン距離が5μmである。ドレイン電圧が0V、ゲート電圧が0Vをベースに4μsのパルスを用いドレイン電圧およびゲート電圧を印加することにより、ドレイン電圧電流特性を測定した結果を破線で示した。一方、ドレイン電圧が50V、ゲート電圧が−3Vをベースに4μsのパルスを用いドレイン電圧およびゲート電圧を印加することにより、ドレイン電圧電流特性を測定した結果を実線で示した。パルスのデュティは1%とした。ゲート電圧は−2Vから2Vまで0.4Vステップで印加した。ドレイン電圧が5V、ゲート電圧が2Vのときの破線に対する実線のドレイン電流値の比をコラプス率とした。
【0032】
図6(a)は、図5(a)の工程でのドレイン電圧電流特性である。すなわち、感光性ポリイミド膜38を形成する前のドレイン特性を示している。このとき、コラプス率は76%であった。図6(b)は、図5(c)の工程でのドレイン電圧電流特性である。すなわち、感光性ポリイミド膜38を形成した後のドレイン特性を示している。このとき、コラプス率は84%であった。
【0033】
以上のように、半導体層19から感光性ポリイミド膜38までの窒化シリコン膜26、28および36の総膜厚が1440nmにおいて、窒化シリコン膜に接して有機絶縁膜を形成することにより、ドレイン電流コラプス現象を抑制することができた。このように、ドレイン電流コラプス現象の抑制および窒化シリコン膜の成膜工数等を考慮した場合には、半導体層19から有機絶縁膜までの窒化シリコン膜の総膜厚は1.5μm以下が好ましい。さらに、1.0μm以下が好ましい。さらに、実施例1のように、100nm以下がより好ましい。
【実施例4】
【0034】
実施例4はフィールドプレートを有する半導体装置の例である。図7(a)から図7(c)は、実施例4に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。図7(a)のように、図5(a)の後、配線30からなるパッド上の窒化シリコン膜36を除去する。ゲート電極24とドレイン電極22との間の窒化シリコン膜36上にフィールドプレート40を形成する。フィールドプレート40は例えばAuからなる。図7(b)のように、全面に膜厚が2μmの非感光性ポリイミド膜42を塗布する。図7(c)のように、非感光性ポリイミド膜42を1μm全面エッチングする。これにより、パッドの表面が露出する。
【0035】
実施例4のように、窒化シリコン膜36上にフィールドプレート40が形成されている場合に、窒化シリコン膜36上に有機絶縁膜を形成してもよい。ゲート電極24とドレイン電極22との間にフィールドプレート40が形成されている場合は、少なくともフィールドプレート40とドレイン電極22との間の窒化シリコン膜の上面上に有機絶縁膜を形成することが好ましい。
【実施例5】
【0036】
実施例5は、ソース電極20とゲート電極24との間の有機絶縁膜を除去する例である。図8(a)および図8(c)は、実施例5に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。図8(a)のように、実施例1の図2(a)の後、感光性有機絶縁膜44を塗布する。露光現像することにより、配線30からなるパッド上の有機絶縁膜44を除去する。図8(b)のように、開口を有するフォトレジスト50を形成する。図8(c)のように、フォトレジスト50をマスクに有機絶縁膜44を除去する。つまり、有機絶縁膜44は、ゲート電極24とドレイン電極22との間のみに形成されている。これにより、ソース電極20とゲート電極24との間の有機絶縁膜44が除去される。ソース電極20とゲート電極24との間の有機絶縁膜44が除去されることにより、ソース−ゲート容量を低減することができる。
【0037】
実施例5のように、ドレイン電流コラスプ現象の抑制に効果のあるゲート電極24とドレイン電極22との間に有機絶縁膜44を形成し、ゲート電極24とドレイン電極22との間以外には有機絶縁膜44を形成しない。例えば、有機絶縁膜44を、ソース電極20とゲート電極24との間に形成しない。これにより、寄容量を抑制することができる。有機絶縁膜は、ゲート電極24とドレイン電極22との間の領域の少なくとも一部に形成されていればよい。また、ゲート電極24とドレイン電極22との間の領域の全てに形成されていてもよい。有機絶縁膜が形成される領域は、半導体層19内の電界が最も強い領域を含むことが好ましい。
【0038】
実施例1〜5において、AlGaNを電子供給層16、GaNをチャネル層14とするHEMTを例に説明したが、半導体層19としては他の窒化物半導体を用いることができる。窒化物半導体とは、窒素を含む半導体であり、例えばInN、AlN、InGaN、InAlNまたはAlInGaN等である。
【0039】
また、実施例1〜5において、キャップ層18を設けた例を説明したが、キャップ層18を設けず、ゲート電極24を電子供給層16上に直接形成してもよい。また、基板10としてSiCの例を説明したが、基板10は、サファイヤまたはSi基板等でもよい。
【0040】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0041】
19 半導体層
20 ソース電極
22 ドレイン電極
24 ゲート電極
26、28、36 窒化シリコン膜
32 フォトレジスト
34、44 有機絶縁膜
38 感光性ポリイミド膜
42 非感光性ポリイミド膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窒化物半導体層上に形成されたソース電極、ゲート電極およびドレイン電極と、
前記窒化物半導体層上に接して形成された窒化シリコン膜と、
前記ゲート電極と前記ドレイン電極との間の前記窒化シリコン膜の上面に接して設けられた有機絶縁膜と、
を含むことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記有機絶縁膜は、前記ソース電極と前記ゲート電極との間に設けられていないことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記ソース電極および前記ドレイン電極上にそれぞれ形成された配線を含み、
前記有機絶縁膜は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との上面、さらに前記配線の上面に設けられていないことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項4】
前記ソース電極および前記ドレイン電極上にそれぞれ形成された配線を含み、
前記有機絶縁膜は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との上面の一部に設けられ、かつ前記配線の上面に設けられていないことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項5】
前記有機絶縁膜はポリイミド、ベンゾジクロブテンまたは感光性有機絶縁膜であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項6】
窒化物半導体層上に、ソース電極、ゲート電極およびドレイン電極をそれぞれ形成する工程と、
前記窒化物半導体層上に接して窒化シリコン膜を形成する工程と、
前記ゲート電極と前記ドレイン電極との間の前記窒化シリコン膜の上面に接して有機絶縁膜を形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記有機絶縁膜は、前記ソース電極と前記ゲート電極との間に設けられていないことを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記ソース電極および前記ドレイン電極上にそれぞれ配線を形成する工程を含み、
前記有機絶縁膜は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との上面、さらに前記配線の上面に設けられていないことを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記ソース電極および前記ドレイン電極上にそれぞれ配線を形成する工程を含み、
前記有機絶縁膜は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との上面の一部に設けられ、かつ前記配線の上面に設けられていないことを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記ゲート電極と前記ドレイン電極との間の前記窒化シリコン膜の上面が露出した状態において300℃以上の熱処理を行なう工程を含むことを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記有機絶縁膜はポリイミド、ベンゾジクロブテンまたは感光性有機絶縁膜であることを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−33578(P2012−33578A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−169844(P2010−169844)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【出願人】(000154325)住友電工デバイス・イノベーション株式会社 (291)
【Fターム(参考)】