説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】貫通電極と導電パターンの間で接続不良が生じることを抑制できる半導体装置を提供する。
【解決手段】この半導体装置は、基板100、層間絶縁膜260、導電パターンの一例である配線342、貫通電極440、及び接続端子の一例であるバンプ900を備える。層間絶縁膜260は、基板100の表面より上に位置している。配線342は、第1の層間絶縁膜260の表面に位置している。貫通電極440は、基板100の裏面から層間絶縁膜260の表面まで貫通しており、一端が配線342に接続している。バンプ900は基板100の裏面側に設けられ、貫通電極440の他端に接続している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貫通電極を有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体素子が形成されている半導体装置同士を貼り合わせることにより半導体装置を立体的に集積する技術が開発されている。この技術において、半導体装置の半導体基板には貫通電極が設けられている。半導体基板の表面に形成された半導体素子は、層間絶縁膜上の配線及び貫通電極を介して他の半導体装置に接続している(例えば特許文献1及び2参照)。
【特許文献1】特開2001−339057号公報
【特許文献2】特開2006−41450号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記した特許文献に記載した半導体装置において、貫通電極の基板表面側の端部は基板の表面又は素子分離膜の表面に位置している。このため、層間絶縁膜上に位置する導電パターンと貫通電極を接続するためには、層間絶縁膜の中に、導電パターンと貫通電極を接続するビアプラグ(接続プラグ)を形成する必要がある。しかしながら、半導体装置の微細化が進んでいるため、最下層の層間絶縁膜に形成されたビアプラグの直径はきわめて小さくなっている。このため、貫通電極とビアプラグの相対位置がずれた場合には、貫通電極と導電パターンの間で接続不良が生じやすくなっていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、基板と、
前記基板の一方の面の上に形成された第1の層間絶縁膜と、
前記第1の層間絶縁膜の上に形成された導電パターンと、
前記基板の他方の面に設けられた接続端子と、
前記基板から前記第1の層間絶縁膜まで貫通しており、前記導電パターンと前記接続端子とを接続する貫通電極と、
を備える半導体装置が提供される。
【0005】
前記貫通電極は、前記基板と前記第1の層間絶縁膜に設けられており、前記第1の層間絶縁膜上の前記導電パターンに直接接続しているため、前記貫通電極と前記導電パターンを接続するための接続プラグを設ける必要がない。このため、接続プラグを介して貫通電極と導電パターンを接続する場合と比較して、位置ずれに対する許容範囲が広くなる。その結果、貫通電極と導電パターンの間で接続不良が生じることを抑制できる。
【0006】
本発明によれば、基板の表面より上に位置する第1の層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の層間絶縁膜の表面から前記基板の途中まで延伸する第1孔を形成する工程と、
前記第1孔内に貫通電極を形成する工程と、
前記第1の層間絶縁膜の表面に位置し、前記貫通電極の一端に接続する導電パターンを形成する工程と、
前記基板の裏面側を除去することにより、前記貫通電極の他端を露出させる工程と、
前記基板の裏面側に、前記貫通電極の他端に接続する接続端子を形成する工程と、
を備える半導体装置の製造方法が提供される。
【0007】
ここで前記接続プラグは、前記素子と直接接続する場合もあるし、他の配線や接続プラグを介して接続する場合もある。これらのいずれの場合においても、前記接続プラグは前記素子と電気的に接続している。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、貫通電極と導電パターンの間で接続不良が生じることを抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0010】
図1は、実施形態にかかる半導体装置の構成を示す断面図である。この半導体装置は、基板100、層間絶縁膜260、導電パターンの一例である配線342、貫通電極440、及び接続端子の一例であるバンプ900を備える。層間絶縁膜260は、基板100の一方の面(表面)の上に位置している。配線342は、層間絶縁膜260上に形成されている。バンプ900は、基板100の他方の面(裏面)に設けられている。貫通電極440は、基板100から層間絶縁膜260まで貫通しており、配線342とバンプ900を接続している。
【0011】
この半導体装置において、貫通電極440の一端は直接配線342に接続している。このため、貫通電極440と配線342の相対位置が配線342の延伸方向にずれた場合でも、貫通電極440と配線342の間で接続不良が生じることを抑制できる。また配線342の代わりに導電パターンを設けた場合でも、導電パターンの面積はビアやコンタクトの面積より大きくすることができるため、貫通電極440と導電パターンの間で接続不良が生じることを抑制できる。以下、詳細に説明する。
【0012】
配線342又は導電パターンは、例えば層間絶縁膜260上に形成されたAlパターンであってもよいし、ダマシン法により層間絶縁膜260の表面に埋め込まれたCuパターンであってもよい。また以下の説明において、層間絶縁膜の表面に位置する配線は、いずれも層間絶縁膜上に形成されたAlパターンであってもよいし、ダマシン法により層間絶縁膜に埋め込まれたCuパターンであってもよい
【0013】
本図に示す例において、層間絶縁膜260は3層目の層間絶縁膜であり、基板100と層間絶縁膜260の間には、一層目の層間絶縁膜200、及び二層目の層間絶縁膜220,240が位置している。貫通電極440は、基板100及び層間絶縁膜200,220,240,260を貫通することにより、配線342と直接接続している。
【0014】
層間絶縁膜260より下には、トランジスタ120,140や容量素子160などの素子が位置している。トランジスタ120及び容量素子160はDRAMを構成している。容量素子160は、二層目の層間絶縁膜220,240上に位置している。容量素子160は、例えばシリンダ型電極を有する容量素子である。下部電極がポリシリコンで形成されている場合、下部電極の表面はHSG(Hemispherical Grains)化されていてもよい。トランジスタ140は、ロジック回路又はDRAMの周辺回路を構成している。
【0015】
これらの素子の少なくとも一つ(本図に示す例においてはトランジスタ140)は、層間絶縁膜260を貫通する接続プラグ540,542に電気的に接続している。本図に示す例では接続プラグ540,542は、層間絶縁膜200,220,240,260を貫通しており、トランジスタ140に直接接続している。
【0016】
また、本図に示す例において、貫通電極440の直径は接続プラグ540,542の直径より大きい。貫通電極440の直径は接続プラグ540,542の直径の5倍以上であるのが好ましい。貫通電極440の直径は、例えば5μm以上20μm以下である。
【0017】
貫通電極440の他端は、基板100の裏面から突出している。貫通電極440の他端は、基板100の裏面から突出している部分の側壁に絶縁膜800を有する。絶縁膜800は、貫通電極440の周囲に位置する基板100の裏面上にも形成されている。
【0018】
なお、貫通電極440は、基板100の裏面に近づくにつれて直径が小さくなっていてもよい。
【0019】
図2〜図7の各図は、図1に示した半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。まず図2(a)に示すように、基板100に第1導電型(例えばN型)のディープウェル102、第1導電型のウェル104、第2導電型(例えばP型)のウェル106、素子分離膜、及びトランジスタ120,140を形成する。次いで層間絶縁膜200、層間絶縁膜200の表面に位置する配線300、層間絶縁膜220,240、容量素子160、及びアライメントマーク322を形成する。アライメントマーク322は層間絶縁膜240の表面に位置しており、例えば層間絶縁膜240の表面に位置する配線(図示せず)及び容量素子160の上部電極164と同一工程で形成される。次いで、層間絶縁膜240上、容量素子160上、及びアライメントマーク322上に層間絶縁膜260を形成する。
【0020】
次いで図2(b)に示すように、層間絶縁膜260上にレジストパターン50を形成する。レジストパターン50は、貫通電極440が設けられる領域の上方に開口パターンを有する。レジストパターン50の開口パターンを形成するときは、アライメントマーク322を基準に位置合わせが行われる。
【0021】
次いで、レジストパターン50をマスクとして層間絶縁膜260,240,220,200、素子分離膜、及び基板100をエッチングする。これにより、層間絶縁膜260,240,220,200、素子分離膜、及び基板100には第1孔400が形成される。基板の表面から第1孔400の底面までの距離は、例えば20μm以上100μm以下である。第1孔400は、貫通電極440を埋め込むための孔であり、層間絶縁膜260の表面から基板100の途中まで延伸している。なお、第1孔400を形成するときには複数の層間絶縁膜が形成されているため、第1孔400を形成するときにトランジスタ120,140に加わるチャージダメージが小さくなる。また第1孔400を形成する領域には素子分離膜が形成されていなくてもよい。
【0022】
その後図3(a)に示すように、レジストパターン50を除去する。次いで、第1孔400の側壁及び底面に、内壁絶縁膜420を形成する。このとき層間絶縁膜260上にも内壁絶縁膜420が形成される(図示せず)。内壁絶縁膜420は、例えば酸化シリコン膜又は酸化シリコン膜と窒化シリコン膜の積層膜であり、CVD法により形成される。内壁絶縁膜420の厚さは、例えば0.1μm以上1μm以下である。
【0023】
次いで、内壁絶縁膜420上にバリア膜(図示せず)を形成する。バリア膜は、金属の拡散を防止する膜であり、例えばMo膜、TiN膜、TaN膜、TiW膜、Ti膜、Ta膜、及びCr膜からなる群から選ばれるひとつの単層膜又はこの群から選ばれた複数の膜を積層した膜である。
【0024】
次いで、第1孔400内に貫通電極440を埋め込む。貫通電極440は、例えば導電膜の形成工程と平坦化工程を複数回繰り返すことにより形成される。導電膜の形成工程は、例えばCVD法によりタングステン膜を形成する工程であり、一回の成膜では例えば1μm以下の膜が形成される。平坦化工程は、例えばエッチバック工程とCMP(Chemical Mechanical Polishing)工程をこの順に行う工程である。CMP工程と次の導電膜の形成工程の間に、上記したバリア膜と同様の膜を形成する工程が入ってもよい。なお、内壁絶縁膜420は、層間絶縁膜260上に残る場合もある。
【0025】
次いで図3(b)に示すように、層間絶縁膜260上及び貫通電極440上にレジストパターン52を形成する。レジストパターン52は、接続プラグ540,542が設けられる領域の上方に開口パターンを有する。レジストパターン52の開口パターンを形成するときは、アライメントマーク322を基準に位置合わせが行われる。
【0026】
次いで、レジストパターン52をマスクとして層間絶縁膜260,240,220,200をエッチングする。これにより、層間絶縁膜260,240,220,200には第2孔500,502が形成される。第2孔500,502は接続プラグ540,542を埋め込むための孔であり、一方はトランジスタ140のゲート電極上、他方は別のトランジスタ140のソース又はドレイン上に位置している。
【0027】
その後図4(a)に示すように、レジストパターン52を除去する。次いで、第2孔500,502の側壁及び底面上にバリア膜(図示せず)を形成し、さらに第2孔500,502内に接続プラグ540,542を埋め込む。接続プラグ540,542は、例えば導電膜の形成工程とCMP工程をこの順に行うことにより形成される。
【0028】
次いで図4(b)に示すように、層間絶縁膜260の表面に配線342,344,346を形成する。配線342は貫通電極440上に位置しており、配線344は接続プラグ540,542を互いに接続している。配線342,344,346を形成するときの位置合わせは、アライメントマーク322を基準に行われる。
【0029】
その後、図5(a)に示すように、層間絶縁膜260上及び配線342,344,346上に層間絶縁膜270を形成し、さらに接続プラグ350及び配線360を形成する。配線360は、層間絶縁膜270の表面に位置しており、接続プラグ350は層間絶縁膜270に埋め込まれることにより、配線360と配線342,344を接続している。次いで、層間絶縁膜270上及び配線360上に保護膜280,290をこの順に形成し、さらに保護膜290上に樹脂層600及びバンプ(図示せず)を形成する。このバンプはいずれかの配線360に電気的に接続している。
【0030】
次いで、図5(b)に示すように、樹脂層600の上面に粘着剤層720を形成し、粘着剤層720を介して樹脂層600を支持体700に貼付する。粘着剤層720は、たとえば粘着テープである。粘着テープは基材とその両面に形成された粘着層から構成されている。粘着テープを構成する基材としては、たとえば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などが用いられる。また、粘着テープを構成する粘着剤としては、たとえば、アクリル系エマルジョン型粘着剤、アクリル系溶剤型粘着剤、ウレタン系粘着剤などが用いられる。
【0031】
また、支持体700の材料は、後述する裏面研削及びエッチングによる基板100の薄化加工等のプロセスにおける、熱、薬剤、外力などに対する耐性を備えている材料であればよく、たとえば、石英やパイレックス(登録商標)等のガラスとすることができる。また、ガラス以外の材料、たとえば、アクリル樹脂などのプラスチックス等を用いてもよい。
【0032】
次いで図6(a)に示すように、基板100の裏面を研削する。このとき、基板100の裏面から内壁絶縁膜420及び貫通電極440が露出しないようにする。裏面研削後の基板100の裏面から内壁絶縁膜420までの厚さは、例えば0.1μm以上1μm以下である。
【0033】
次いで、図6(b)に示すように、基板100の裏面をエッチングする。これにより、基板100の裏面から内壁絶縁膜420及び貫通電極440が、例えば1μm以上5μm以下ほど突出する。
【0034】
次いで図7(a)に示すように、基板100の裏面及び内壁絶縁膜420上に絶縁膜800を形成する。絶縁膜800は例えばSiN膜であり、例えばCVD法により形成される。次いで、例えばCMP法を用いることにより、貫通電極440の端面上に位置する内壁絶縁膜420及び絶縁膜800を除去し、貫通電極440の端面を露出させる。
【0035】
次いで図7(b)に示すように、基板100の裏面側に、バンプ900を形成する。その後、粘着剤層720及び支持体700を除去する。
【0036】
次に、本実施形態によって得られる効果について説明する。まず、上記したように、貫通電極440の一端は直接配線342に接続しているため、貫通電極440と配線342の間で接続不良が生じることを抑制できる。特に本実施形態では、配線342は容量素子160より上層に位置している。通常、容量素子より上層に位置する配線の幅は、容量素子より下層に位置する配線の幅より広い。このため、貫通電極440と配線342の相対位置のずれに対する許容範囲が広くなり、貫通電極440と配線342の間で接続不良が生じることをさらに抑制できる。
【0037】
また、層間絶縁膜260は3層目の層間絶縁膜であり、基板100と層間絶縁膜260の間には、一層目の層間絶縁膜200、及び二層目の層間絶縁膜220,240が位置している。貫通電極440は、基板100及び層間絶縁膜200,220,240,260を貫通することにより、配線342と直接接続している。このため、貫通電極440が層間絶縁膜200,220、240,260それぞれに埋め込まれた導電体を介して配線342と接続する場合と比較して、貫通電極440と配線342の間の接続抵抗を小さくすることができ、かつ半導体装置を設計するときの配線の引き回しが容易になる。この効果は、層間絶縁膜200,220、240,260それぞれに埋め込まれる導電体が配線の一部である場合、及び導電プラグである場合のいずれでも得られる。またこの効果は、層間絶縁膜260が本図に示す例と異なり二層目の層間絶縁膜である場合でも得られる。
【0038】
また、本実施形態に示すように配線層間が接続プラグを介して接続している場合、貫通電極440が層間絶縁膜200,220,240,260を貫通していないときには、貫通電極440と配線342は、接続プラグを介して接続することになる。この場合、層間絶縁膜260が何層目に位置していても、本図に示す例と比較して接続抵抗が高くなってしまう。従って、配線層間が接続プラグを介して接続している場合、本実施形態のように貫通電極440が配線342と直接接続することにより、貫通電極440と配線342の間の接続抵抗を小さくすることができる。この効果は、層間絶縁膜260が各図に示す例と異なり一層目の層間絶縁膜である場合でも得られる。
【0039】
また、貫通電極440の直径は接続プラグ540,542の直径より大きい。このため、配線層間が接続プラグを介して接続する場合と比較して、バンプ900と配線342の間の抵抗をさらに小さくすることができる。
【0040】
また、貫通電極440の直径は接続プラグ540,542の直径より大きいため、貫通電極440となる導電膜は接続プラグ540,542となる導電膜より厚い。このため、貫通電極440を形成するときのエッチバック工程及びCMP工程は、接続プラグ540,542を形成するときのエッチバック工程及びCMP工程より長くなる。このため、貫通電極440を形成する前に接続プラグ540,542を形成すると、接続プラグ540,542の表面にダメージが加わる可能性がある。本実施形態では、貫通電極440を形成してから接続プラグ540,542を形成するため、接続プラグ540,542の表面にダメージが加わることを防止できる。
【0041】
また、貫通電極440の他端は、基板100の裏面から突出している。このため、バンプ900が基板100の裏面から離れる。従って、半導体装置を他の半導体装置に張り合わせた場合に、半導体装置相互間のスペースを確保することができる。また、バンプ900と基板100の間がショートすることを抑制できる。
【0042】
また、貫通電極440の周囲に位置する基板100の裏面上には絶縁膜800が形成されている。これにより、バンプ900と基板100の間がショートすることをさらに抑制できる。
【0043】
また、貫通電極440を形成してから配線342を形成しているため、基板100の裏面側から第1孔400を形成して貫通電極440を埋め込む場合と異なり、配線342にダメージが加わることを防止できる。
【0044】
また、貫通電極440が埋め込まれる第1孔400の位置合わせと、配線342の位置合わせは、それぞれアライメントマーク322を基準に行われる。この位置合わせは、いずれも層間絶縁膜260の上方からアライメントマーク322を検出することにより行われる。一方、基板100の裏面から貫通電極を埋め込むための孔を形成する場合、この孔の位置合わせは、基板100の裏面側からアライメントマーク322を検出するか、又は他のアライメントマークを基準に行われる。これらはいずれも、本実施形態よりも位置合わせ精度が低下する。従って、本実施形態によれば、基板100の裏面側から貫通電極を埋め込む場合と比較して、貫通電極440と配線342の位置ずれが生じることを抑制できる。この結果、貫通電極440と配線342の位置ずれを防止することを目的として、配線342又は貫通電極440を太くする必要がなくなる。
【0045】
また、基板100の裏面から貫通電極440を露出させる工程において、貫通電極440が露出しない程度に基板100の裏面を研削し、その後エッチングにより貫通電極440を露出させている。このため、基板100の裏面を研削することにより貫通電極440を露出させる場合と比較して、貫通電極440の端部が引き伸ばされることを抑制でき、かつ研磨くずが貫通電極440に再付着することも抑制できる。
【0046】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。例えば接続プラグ540,542を形成してから貫通電極440を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】実施形態にかかる半導体装置の構成を示す断面図である。
【図2】各図は図1に示した半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【図3】各図は図2の次の工程を説明するための断面図である。
【図4】各図は図3の次の工程を説明するための断面図である。
【図5】各図は図4の次の工程を説明するための断面図である。
【図6】各図は図5の次の工程を説明するための断面図である。
【図7】各図は図6の次の工程を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0048】
50 レジストパターン
52 レジストパターン
100 基板
102 ディープウェル
104 ウェル
106 ウェル
120 トランジスタ
140 トランジスタ
160 容量素子
164 上部電極
200 層間絶縁膜
220 層間絶縁膜
240 層間絶縁膜
260 層間絶縁膜
270 層間絶縁膜
280 保護膜
290 保護膜
300 配線
322 アライメントマーク
342 配線
344 配線
346 配線
350 接続プラグ
360 配線
400 第1孔
420 内壁絶縁膜
440 貫通電極
500 第2孔
502 第2孔
540 接続プラグ
542 接続プラグ
600 樹脂層
700 支持体
720 粘着剤層
800 絶縁膜
900 バンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の一方の面の上に形成された第1の層間絶縁膜と、
前記第1の層間絶縁膜の上に形成された導電パターンと、
前記基板の他方の面に設けられた接続端子と、
前記基板から前記第1の層間絶縁膜まで貫通しており、前記導電パターンと前記接続端子とを接続する貫通電極と、
を備える半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記第1の層間絶縁膜と前記基板の間に位置する第2の層間絶縁膜を備え、
前記貫通電極は、前記基板、前記第2の層間絶縁膜、及び前記第1の層間絶縁膜を貫通している半導体装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の半導体装置において、
前記第1の層間絶縁膜より下に位置する素子と、
前記第1の層間絶縁膜を貫通し、前記素子に電気的に接続する接続プラグと、
を備える半導体装置。
【請求項4】
請求項3に記載の半導体装置において、
前記貫通電極の直径は前記接続プラグの直径より大きい半導体装置。
【請求項5】
請求項4に記載の半導体装置において、
前記貫通電極の直径は前記接続プラグの直径の5倍以上である半導体装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一つに記載の半導体装置において、
前記貫通電極の他端は、前記基板の裏面から突出している半導体装置。
【請求項7】
請求項6に記載の半導体装置において、
前記貫通電極の周囲に位置する前記基板の裏面上に形成された絶縁膜を備える半導体装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかひとつに記載の半導体装置において、
前記第1の絶縁膜の下に位置する容量素子を備える半導体装置。
【請求項9】
基板の表面より上に位置する第1の層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の層間絶縁膜の表面から前記基板の途中まで延伸する第1孔を形成する工程と、
前記第1孔内に貫通電極を形成する工程と、
前記第1の層間絶縁膜の表面に位置し、前記貫通電極の一端に接続する導電パターンを形成する工程と、
前記基板の裏面側を除去することにより、前記貫通電極の他端を露出させる工程と、
前記基板の裏面側に、前記貫通電極の他端に接続する接続端子を形成する工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
【請求項10】
請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
前記貫通電極の他端を露出させる工程は、
前記貫通電極の他端が露出しないように前記基板の裏面を研削し、その後前記基板の裏面をエッチングすることにより前記貫通電極の他端を露出させる工程を有する半導体装置の製造方法。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の半導体装置の製造方法において、第1の層間絶縁膜を形成する工程の後、かつ前記導電パターンを形成する工程の前に、
前記第1の層間絶縁膜を貫通する第2孔を形成する工程と、
前記第2孔内に接続プラグを形成する工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
【請求項12】
請求項11に記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2孔を形成する工程及び前記接続プラグを形成する工程は、前記貫通電極を形成する工程の後に行われる半導体装置の製造方法。
【請求項13】
請求項9〜12のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1の層間絶縁膜を形成する工程の前に、前記基板と前記第1の層間絶縁膜の間に位置するアライメントマークを形成する工程を備え、
前記第1孔を形成する工程、及び前記導電パターンを形成する工程それぞれにおいて、前記アライメントマークを前記第1の層間絶縁膜の上方から検出することにより、位置合わせが行われる半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−277719(P2009−277719A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−125042(P2008−125042)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】