半導体装置
【課題】半導体制御装置において、供給先別にクロックの位相を制御し、且つクロック供給の供給先別優先順位を制御することによって、動作時の電源電圧変動を抑えこれにより動作時の消費電力を抑える。
【解決手段】機能により複数に分割された機能モジュールと、上記機能モジュールの夫々に供給されるクロック信号を生成するクロック発振回路と、外部から入力される上記機能モジュールの夫々に対するクロック供給イネーブル信号に従って、上記クロック発振回路の生成するクロック信号を上記機能モジュールの夫々に供給するクロック制御回路を含む半導体装置を提供する。
【解決手段】機能により複数に分割された機能モジュールと、上記機能モジュールの夫々に供給されるクロック信号を生成するクロック発振回路と、外部から入力される上記機能モジュールの夫々に対するクロック供給イネーブル信号に従って、上記クロック発振回路の生成するクロック信号を上記機能モジュールの夫々に供給するクロック制御回路を含む半導体装置を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置、特に半導体装置におけるクロック信号発振制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体装置におけるプロセスの微細化や複数機能の集積化は益々進歩している。かような半導体装置では、例えば不必要なクロックを停止すること等による消費電力の低減が要求されている。
【0003】
従来、半導体装置では例えば省エネモードを設定できるようにしていた。その省エネモードでは、複数の機能ブロックへのクロックのON/OFF(オン/オフ)を制御することにより全体の消費電力の低減を図っていた。
【0004】
しかし、複数機能の集積化が進む半導体装置では、機能ブロック毎のクロックのON/OFFの制御だけでは無く、各機能ブロックの動作時であっても電源電圧の変動、更には消費電力を抑えることまで必要であると考えられている。
【0005】
なお、特許文献1には、クロック制御により、複数の回路ブロックによる電源電圧の変動を少なくしてシステムLSIの消費電力を抑える技術が開示されている。
【特許文献1】特開2005−215757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、半導体制御装置において、供給先別にクロックの位相を制御し、且つクロック供給の供給先別優先順位を制御することによって、動作時の電源電圧変動を抑え、これにより動作時の消費電力を抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の目的を達成するために為されたものである。本発明に係る請求項1に記載の半導体装置は、
機能により複数に分割された機能モジュールと、
上記機能モジュールの夫々に供給されるクロック信号を生成するクロック発振回路と、
外部から入力される上記機能モジュールの夫々に対するクロック供給イネーブル信号に従って、上記クロック発振回路の生成するクロック信号を上記機能モジュールの夫々に供給するクロック制御回路と
を含む。
【0008】
本発明に係る請求項2に記載の半導体装置は、
上記クロック発振回路が、基準クロックの分周器、基準クロック分周後のクロックと逓倍クロック分周後のクロックとを入力とする位相比較器、ローパスフィルタ、及び電圧制御発振器を含むPLL回路であり、
上記電圧制御発振器が、リングオシレータを含み、リングオシレータ出力信号が上記機能モジュールへの供給クロックの基となることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置である。
【0009】
本発明に係る請求項3に記載の半導体装置は、
CPUがCPUインタフェース部に与える所定の命令が、CPUインタフェース部にて、上記クロック制御回路へのクロック供給イネーブル信号となり、このクロック供給イネーブル信号が上記クロック制御回路に入力されることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置である。
【0010】
本発明に係る請求項4に記載の半導体装置は、
上記クロック制御回路において、
上記機能モジュールに供給される複数のクロック信号の優先順位が設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか一に記載の半導体装置である。
【0011】
本発明に係る請求項5に記載の半導体装置は、
上記クロック供給回路が生成する複数のクロック信号が、同一周波数であり且つ位相が異なることを特徴とする請求項2乃至4のうちのいずれか一に記載の半導体装置である。
【0012】
本発明に係る請求項6に記載の半導体装置は、
上記クロック供給回路が生成する複数のクロック信号が、異周波数であり且つ位相が異なることを特徴とする請求項2乃至4のうちのいずれか一に記載の半導体装置である。
【0013】
本発明に係る請求項7に記載の半導体装置は、
上記クロック発振回路が、周波数変調機能付きクロック発生回路を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明を利用することにより、半導体制御装置において、供給先の機能モジュール別にクロックの位相を制御し且つクロック供給の供給先別優先順位を制御でき、これによって、装置動作時の電源電圧変動を抑えて消費電力を減少させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明に係る好適な実施形態を説明する。
【0016】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置2の概略の全体回路図である。図1に示される半導体装置2は、クロック発振器4を搭載している。該クロック発振器4は、ターゲット周波数を備えるクロック信号を、機能別にブロック化された複数のモジュール6(module 0、module 1、・・・module N)の各々に供給する。図1に示されるクロック発振器4から各モジュール6へ供給される複数のクロック信号は、後で説明するようにタイミング調整が為されている。
【0017】
図2は、図1に示されるクロック発振器4内部と、CPU14と、CPUI/F(インタフェース)16と、ロジック(Logic)回路7との、概略の回路構成図である。まず、クロック発振器4は、概略、クロック発振回路10とクロック制御回路12とで構成されている。
【0018】
クロック発振回路10は、概略、図3に示すPLL(Phase Locked Loop)回路を含む。図3に示すPLL回路は、基準クロックの分周器18、基準クロック分周後のクロックと逓倍クロック分周後のクロックとを入力とする位相比較器22、チャージポンプ24、LPF(ローパスフィルタ)26、VCO(電圧制御発振器)28により構成される。
【0019】
更に、VCO(電圧制御発振器)28は、図4に示すようなリングオシレータを含む。該リングオシレータは、位相差を持つ複数のターゲット周波数(複数の異位相ターゲット周波数)信号を出力する。該リングオシレータはインバータ接続構成を採っており、ターゲット周波数の周期を仮に“T”とすると、ここでのインバータ接続長は(図4に示すように)T/2周期分に相当する。リングオシレータは、制御電圧30を調整することでターゲット周波数信号を生成している。
【0020】
なお、図4に示すようにインバータ間から引き出す信号線による周波数(の信号)を“Fo(n)”“反転Fo(n)”(n=1、2、3、・・・n)と表すこととする。更に、分周器を介して位相比較器へフィードバックする元となるターゲット周波数(の信号)を、以下、“Clk0”と表すこととする。
【0021】
また、図2に示されるクロック制御回路12は、クロック発振回路10からの位相差を持つターゲット周波数(の信号)“Fo(n)”“反転Fo(n)”を入力とし、クロック信号“Clk(n)(n=1、2、・・・n)”を出力して、それらをロジック回路7に供給する。
【0022】
図2に示されるCPU14は、半導体装置4の内部にあっても外部にあってもよい。CPU14は、CPUI/F16にアクセスした命令を“Enable0”及び“Enable1”として、クロック制御回路12に出力する。
【0023】
なお、クロック発振回路10から出力される“Clk0”は、常にCPUI/F16の回路のクロックとして供給されるようになっている。
【0024】
図5は、図4に示す周波数信号“Fo(n)”“反転Fo(n)”(n=1、2、3、・・・n)のタイミングチャートである。図5における“Δt”とは、図4に示すインバータ2段分の遅延量であり、クロック発振回路10から出力される複数の周波数信号“Fo(n)”“反転Fo(n)”(n=1、2、3、・・・n)の最小限位相差を示している。
【0025】
クロック発振回路10を、上記のように位相差を有する複数のターゲット周波数(の信号、クロック)“Fo(n)”“反転Fo(n)”(n=1、2、3、・・・n)を出力する構成としたのは、以下のような理由による。通常、半導体装置内部にて使用される複数のクロックは、図6(a)に示すように、同位相関係となっている。その際、動作時の電源電圧の変動の振れ幅“L”は相当に大きくなる。本発明の第1の実施形態に係るクロック発振回路10内のVCO(電圧制御発振器)28は、異位相ターゲット周波数(の信号)“Fo(n)”“反転Fo(n)”(n=0、1、2、・・・n)を出力するから、図6(b)に示すように、動作時の電源電圧変動幅“L”は同位相関係のもの(図6(a)参照)よりも小さいため電源電圧がより安定する。
【0026】
図7は、本発明の第1の実施形態に係るクロック制御回路12の概略の構成図である。
【0027】
クロック制御回路12は、クロック発振回路10出力の信号“Fo(n)”を入力とし、ロジック回路7に対してクロック信号“Clk(n)”(n=1、2、・・・n)を出力する街路部である。ここで、クロック制御回路12は、第1のクロック選択回路24と第2のクロック選択回路26で構成される。第1のクロック選択回路24と第2のクロック選択回路26は、夫々、CPUI/F16から、信号“Enable0”と信号“Enable1”を入力する。まず、第1のクロック選択回路24に入力される“Enable0”は、ロジック回路7にて必要とするクロック信号の数と、クロック信号の夫々の分周設定値とを、伝える信号である。
【0028】
第1のクロック選択回路24は、クロック選択のための回路部分、クロックON/OFF(オン/オフ)のための回路部分、及びクロック分周のための回路部分で構成される(但し、図示していない。)。
【0029】
第1のクロック選択回路24の動作の詳細例を示す。図8(a)は、ロジック回路7にて3つの機能モジュールを同一周波数にて動作させる場合の、3つのクロックのタイミングチャートの例である。3つの機能モジュールに供給されるクロックを、夫々、“Clk1”、“Clk2”、“Clk3”とし、クロックのON/OFF(オン/オフ)設定をするイネーブル信号を、“Clk1_Enable”、“Clk2_Enable”、“Clk3_Enable”とする。つまり、各クロック“Clk1”、“Clk2”、“Clk3”は、夫々、“Clk1_Enable”、“Clk2_Enable”、“Clk3_Enable”がON(オン)になると、ターゲット周波数を出力することになる。
【0030】
図8(a)の“Clk1”、“Clk2”、“Clk3”では、クロック発振回路10から出力された異位相信号“反転Fo0”、“Fo(n/2)”、“反転Fo(n/2)”が選択されている。即ち、“Clk1”として、“Clk0”の反転クロック“反転Fo0”が選択され、“Clk2”として、“Clk0”から1/4周期位相がずれた“Fo(n/2)”が選択され、“Clk3”として、“Clk2”の反転クロック“反転Fo(n/2)”が選択されている。ここで示す“n”は、クロック発振回路10から出力される異位相信号(クロック)の総本数を意味している。
【0031】
また、図8(b)は、同一周波数クロックではなく、異周波数クロックをロジック回路7が必要とする場合に、第1のクロック選択回路24が選択する信号(クロック)のタイミングチャート例である。信号(クロック)の選択は、図8(a)に示すタイミングチャートにおける選択と同じである。
【0032】
図9は、第1のクロック選択回路24が選択するクロックの優先順位決定のためのロジックチャートの例である。まず、このチャートは、第1のクロック選択回路24が、7つのクロックまで選択できることを示している。図9において円で囲まれた数字は、クロックを選択する順位を意味し、下に記載される“↑”は、各異位相信号(クロック)の立ち上りを示し、一番左端の“↑”が基準となる“Clk0”の立ち上りを示す。また、選択する信号(クロック)を階層毎にグループに分けている。このグループ分け及び優先順位付けでは、図6(特に、図6(b))に示す電源電圧変動幅“L”を極力抑えることを考慮している。
【0033】
図10は、CPUI/F16が“Enable0”を介して5つのクロックを要求している場合の、図9に示すロジックチャートの動きを示している。図10(a)に示すように、最初、選択番号1〜5の異位相クロックが選ばれている。この後“階層1”のクロック1がOFF(オフ)された際のクロック選択遷移が、図10(b)及び図10(c)に示されている。“Clk0”を基準として、1番の順位で選択されるべき“Fo(n/2)”が、CPUI/F16からのイネーブル信号によりOFF(オフ)された場合、順位の一番大きな数字のクロックが、選択番号1で使用されていたクロック“Fo(n/2)”に切替えられることを示している(特に、図10(c)参照)。
【0034】
CPUI/F16の要求するクロックの数が“n”本である場合も同様の動きとなり、現在動作しているクロックで一番選択番号の大きいものから順に切替えられ、また階層1から順に優先的に切替えられる構成となっている。図11(a)(b)(c)は、同時にクロック2つがOFF(オフ)される場合のクロック選択遷移を示している。
【0035】
続いて、第2のクロック選択回路26は、第1のクロック選択回路24にて選択され出力されたクロック信号を、半導体装置2の各部分に供給する。例えば、半導体装置2内部が図12(b)に模式的に示すように複数の機能モジュール(モジュール0、モジュール1、モジュール2、モジュール3)に分割されている場合に、第2のクロック選択回路26は、どの機能モジュールに第1のクロック選択回路24にて出力されたクロックを供給するかを選択する回路構成を有する。その際、半導体装置2全体の動作バランスが配慮されてクロックが各部分に供給されるように、第2のクロック選択回路26は構成されている。
【0036】
図12(a)は、半導体装置2内部が、4つの機能モジュール6(若しくは、エリア)に分割された回路の例である。ここでの分割は、エリアが使用する周波数に従うものであってもよい。分割されたエリアは、夫々、内部にID(識別子。ここでは、“id”で表す。)を有する。図7で示されるCPUI/F16から第2のクロック選択回路26への信号“Enable1”は、(第1のクロック選択回路24の出力する)クロックを供給するエリアを識別子により選択する。
【0037】
図12(c)は、4分割のエリアの全てが動作しており、それらエリアに対して、第1のクロック選択回路24より出力される4つの異位相クロック“Clk1”、“Clk2”、“Clk3”、“Clk4”が供給されていることを模式的に示している。更に、図12(d)は、“id=1”のエリアにクロックOFF(オフ)の制御が入り、“id=1”へ供給されていたクロック“Clk2”が“id=2”のエリアへ供給され、“id=2”へ供給されていたクロック“Clk3”が“id=3”のエリアへ供給されるように、切替え制御が行われることを示している。
【0038】
[第2の実施形態]
図13は、本発明の第2の実施形態に係るクロック発振器4’と、CPU14と、CPUI/F(インタフェース)16と、ロジック(Logic)回路7との、概略の回路構成図である。本発明の第2の実施形態に係るクロック発振器4’は、本発明の第1の実施形態に係るクロック発振器4と略同様のものである。従って、同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
【0039】
上述のように、第1の実施形態に係るクロック発振器4に含まれるクロック発振回路10は、PLL回路で構成されている。一方、第2の実施形態に係るクロック発振器4’に含まれるクロック発振回路11は、SSCG回路(Spread Spectrum Clock Generator;周波数変調機能付きクロック発生回路)で構成されている。このように、クロック発振回路11がSSCG回路で構成されていても、第1の実施形態と同様に、供給先別にクロックの位相を制御し且つクロック供給の供給先別優先順位を制御することによって動作時の電源電圧変動を抑え、これにより動作時の消費電力を抑える、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の概略の全体回路図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るクロック発振器と、CPUと、CPUI/F(インタフェース)と、ロジック(Logic)回路との、概略の回路構成図である。
【図3】本発明に係るPLL回路の概略回路図である。
【図4】本発明に係るリングオシレータの概略回路図である。
【図5】図4に示す周波数信号“Fo(n)”“反転Fo(n)”(n=1、2、3、・・・n)のタイミングチャートである。
【図6】図6(a)は、通常の半導体装置内部にて使用される複数のクロックの同位相関係、及び、その際の電源電圧変動振れ幅“L”を示す図である。図6(b)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置にて使用される複数のクロックの異位相関係、及び、その際の電源電圧変動振れ幅“L”を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るクロック制御回路の概略の構成図である。
【図8】図8(a)は、ロジック回路にて3つの機能モジュールを同一周波数にて動作させる場合の、3つのクロックのタイミングチャートの例である。図8(b)は、同一周波数クロックではなく、異周波数クロックをロジック回路が必要とする場合に、第1のクロック選択回路が選択する信号(クロック)のタイミングチャート例である。
【図9】第1のクロック選択回路が選択するクロックの優先順位決定のためのロジックチャートの例である。
【図10】CPUI/Fが“Enable0”を介して5つのクロックを要求している場合の、図9に示すロジックチャートの動きを示している。
【図11】図11(a)(b)(c)は、同時にクロック2つがOFF(オフ)される場合のクロック選択遷移を示している。
【図12】図12(a)は、半導体装置内部が4つの機能モジュール(若しくは、エリア)に分割された回路の例である。図12(b)は、半導体装置内部が4つの機能モジュール(モジュール0、モジュール1、モジュール2、モジュール3)に分割されていることを模式的に示す図である。図12(c)は、4分割のエリアの全てが動作しており、それらエリアに対して、第1のクロック選択回路より出力される4つの異位相クロック“Clk1”、“Clk2”、“Clk3”、“Clk4”が供給されていることを模式的に示す図である。図12(d)は、“id=1”のエリアにクロックOFF(オフ)の制御が入り、“id=1”へ供給されていたクロック“Clk2”が“id=2”のエリアへ供給され、“id=2”へ供給されていたクロック“Clk3”が“id=3”のエリアへ供給されるように、切替え制御が行われることを示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係るクロック発振器と、CPUと、CPUI/F(インタフェース)と、ロジック(Logic)回路との、概略の回路構成図である。
【符号の説明】
【0041】
2・・・半導体装置、4・・・クロック発振器、6・・・機能モジュール、10・・・クロック発振回路、12・・・クロック制御回路、24・・・第1のクロック選択回路、26・・・第2のクロック選択回路。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置、特に半導体装置におけるクロック信号発振制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体装置におけるプロセスの微細化や複数機能の集積化は益々進歩している。かような半導体装置では、例えば不必要なクロックを停止すること等による消費電力の低減が要求されている。
【0003】
従来、半導体装置では例えば省エネモードを設定できるようにしていた。その省エネモードでは、複数の機能ブロックへのクロックのON/OFF(オン/オフ)を制御することにより全体の消費電力の低減を図っていた。
【0004】
しかし、複数機能の集積化が進む半導体装置では、機能ブロック毎のクロックのON/OFFの制御だけでは無く、各機能ブロックの動作時であっても電源電圧の変動、更には消費電力を抑えることまで必要であると考えられている。
【0005】
なお、特許文献1には、クロック制御により、複数の回路ブロックによる電源電圧の変動を少なくしてシステムLSIの消費電力を抑える技術が開示されている。
【特許文献1】特開2005−215757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、半導体制御装置において、供給先別にクロックの位相を制御し、且つクロック供給の供給先別優先順位を制御することによって、動作時の電源電圧変動を抑え、これにより動作時の消費電力を抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の目的を達成するために為されたものである。本発明に係る請求項1に記載の半導体装置は、
機能により複数に分割された機能モジュールと、
上記機能モジュールの夫々に供給されるクロック信号を生成するクロック発振回路と、
外部から入力される上記機能モジュールの夫々に対するクロック供給イネーブル信号に従って、上記クロック発振回路の生成するクロック信号を上記機能モジュールの夫々に供給するクロック制御回路と
を含む。
【0008】
本発明に係る請求項2に記載の半導体装置は、
上記クロック発振回路が、基準クロックの分周器、基準クロック分周後のクロックと逓倍クロック分周後のクロックとを入力とする位相比較器、ローパスフィルタ、及び電圧制御発振器を含むPLL回路であり、
上記電圧制御発振器が、リングオシレータを含み、リングオシレータ出力信号が上記機能モジュールへの供給クロックの基となることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置である。
【0009】
本発明に係る請求項3に記載の半導体装置は、
CPUがCPUインタフェース部に与える所定の命令が、CPUインタフェース部にて、上記クロック制御回路へのクロック供給イネーブル信号となり、このクロック供給イネーブル信号が上記クロック制御回路に入力されることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置である。
【0010】
本発明に係る請求項4に記載の半導体装置は、
上記クロック制御回路において、
上記機能モジュールに供給される複数のクロック信号の優先順位が設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか一に記載の半導体装置である。
【0011】
本発明に係る請求項5に記載の半導体装置は、
上記クロック供給回路が生成する複数のクロック信号が、同一周波数であり且つ位相が異なることを特徴とする請求項2乃至4のうちのいずれか一に記載の半導体装置である。
【0012】
本発明に係る請求項6に記載の半導体装置は、
上記クロック供給回路が生成する複数のクロック信号が、異周波数であり且つ位相が異なることを特徴とする請求項2乃至4のうちのいずれか一に記載の半導体装置である。
【0013】
本発明に係る請求項7に記載の半導体装置は、
上記クロック発振回路が、周波数変調機能付きクロック発生回路を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明を利用することにより、半導体制御装置において、供給先の機能モジュール別にクロックの位相を制御し且つクロック供給の供給先別優先順位を制御でき、これによって、装置動作時の電源電圧変動を抑えて消費電力を減少させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明に係る好適な実施形態を説明する。
【0016】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置2の概略の全体回路図である。図1に示される半導体装置2は、クロック発振器4を搭載している。該クロック発振器4は、ターゲット周波数を備えるクロック信号を、機能別にブロック化された複数のモジュール6(module 0、module 1、・・・module N)の各々に供給する。図1に示されるクロック発振器4から各モジュール6へ供給される複数のクロック信号は、後で説明するようにタイミング調整が為されている。
【0017】
図2は、図1に示されるクロック発振器4内部と、CPU14と、CPUI/F(インタフェース)16と、ロジック(Logic)回路7との、概略の回路構成図である。まず、クロック発振器4は、概略、クロック発振回路10とクロック制御回路12とで構成されている。
【0018】
クロック発振回路10は、概略、図3に示すPLL(Phase Locked Loop)回路を含む。図3に示すPLL回路は、基準クロックの分周器18、基準クロック分周後のクロックと逓倍クロック分周後のクロックとを入力とする位相比較器22、チャージポンプ24、LPF(ローパスフィルタ)26、VCO(電圧制御発振器)28により構成される。
【0019】
更に、VCO(電圧制御発振器)28は、図4に示すようなリングオシレータを含む。該リングオシレータは、位相差を持つ複数のターゲット周波数(複数の異位相ターゲット周波数)信号を出力する。該リングオシレータはインバータ接続構成を採っており、ターゲット周波数の周期を仮に“T”とすると、ここでのインバータ接続長は(図4に示すように)T/2周期分に相当する。リングオシレータは、制御電圧30を調整することでターゲット周波数信号を生成している。
【0020】
なお、図4に示すようにインバータ間から引き出す信号線による周波数(の信号)を“Fo(n)”“反転Fo(n)”(n=1、2、3、・・・n)と表すこととする。更に、分周器を介して位相比較器へフィードバックする元となるターゲット周波数(の信号)を、以下、“Clk0”と表すこととする。
【0021】
また、図2に示されるクロック制御回路12は、クロック発振回路10からの位相差を持つターゲット周波数(の信号)“Fo(n)”“反転Fo(n)”を入力とし、クロック信号“Clk(n)(n=1、2、・・・n)”を出力して、それらをロジック回路7に供給する。
【0022】
図2に示されるCPU14は、半導体装置4の内部にあっても外部にあってもよい。CPU14は、CPUI/F16にアクセスした命令を“Enable0”及び“Enable1”として、クロック制御回路12に出力する。
【0023】
なお、クロック発振回路10から出力される“Clk0”は、常にCPUI/F16の回路のクロックとして供給されるようになっている。
【0024】
図5は、図4に示す周波数信号“Fo(n)”“反転Fo(n)”(n=1、2、3、・・・n)のタイミングチャートである。図5における“Δt”とは、図4に示すインバータ2段分の遅延量であり、クロック発振回路10から出力される複数の周波数信号“Fo(n)”“反転Fo(n)”(n=1、2、3、・・・n)の最小限位相差を示している。
【0025】
クロック発振回路10を、上記のように位相差を有する複数のターゲット周波数(の信号、クロック)“Fo(n)”“反転Fo(n)”(n=1、2、3、・・・n)を出力する構成としたのは、以下のような理由による。通常、半導体装置内部にて使用される複数のクロックは、図6(a)に示すように、同位相関係となっている。その際、動作時の電源電圧の変動の振れ幅“L”は相当に大きくなる。本発明の第1の実施形態に係るクロック発振回路10内のVCO(電圧制御発振器)28は、異位相ターゲット周波数(の信号)“Fo(n)”“反転Fo(n)”(n=0、1、2、・・・n)を出力するから、図6(b)に示すように、動作時の電源電圧変動幅“L”は同位相関係のもの(図6(a)参照)よりも小さいため電源電圧がより安定する。
【0026】
図7は、本発明の第1の実施形態に係るクロック制御回路12の概略の構成図である。
【0027】
クロック制御回路12は、クロック発振回路10出力の信号“Fo(n)”を入力とし、ロジック回路7に対してクロック信号“Clk(n)”(n=1、2、・・・n)を出力する街路部である。ここで、クロック制御回路12は、第1のクロック選択回路24と第2のクロック選択回路26で構成される。第1のクロック選択回路24と第2のクロック選択回路26は、夫々、CPUI/F16から、信号“Enable0”と信号“Enable1”を入力する。まず、第1のクロック選択回路24に入力される“Enable0”は、ロジック回路7にて必要とするクロック信号の数と、クロック信号の夫々の分周設定値とを、伝える信号である。
【0028】
第1のクロック選択回路24は、クロック選択のための回路部分、クロックON/OFF(オン/オフ)のための回路部分、及びクロック分周のための回路部分で構成される(但し、図示していない。)。
【0029】
第1のクロック選択回路24の動作の詳細例を示す。図8(a)は、ロジック回路7にて3つの機能モジュールを同一周波数にて動作させる場合の、3つのクロックのタイミングチャートの例である。3つの機能モジュールに供給されるクロックを、夫々、“Clk1”、“Clk2”、“Clk3”とし、クロックのON/OFF(オン/オフ)設定をするイネーブル信号を、“Clk1_Enable”、“Clk2_Enable”、“Clk3_Enable”とする。つまり、各クロック“Clk1”、“Clk2”、“Clk3”は、夫々、“Clk1_Enable”、“Clk2_Enable”、“Clk3_Enable”がON(オン)になると、ターゲット周波数を出力することになる。
【0030】
図8(a)の“Clk1”、“Clk2”、“Clk3”では、クロック発振回路10から出力された異位相信号“反転Fo0”、“Fo(n/2)”、“反転Fo(n/2)”が選択されている。即ち、“Clk1”として、“Clk0”の反転クロック“反転Fo0”が選択され、“Clk2”として、“Clk0”から1/4周期位相がずれた“Fo(n/2)”が選択され、“Clk3”として、“Clk2”の反転クロック“反転Fo(n/2)”が選択されている。ここで示す“n”は、クロック発振回路10から出力される異位相信号(クロック)の総本数を意味している。
【0031】
また、図8(b)は、同一周波数クロックではなく、異周波数クロックをロジック回路7が必要とする場合に、第1のクロック選択回路24が選択する信号(クロック)のタイミングチャート例である。信号(クロック)の選択は、図8(a)に示すタイミングチャートにおける選択と同じである。
【0032】
図9は、第1のクロック選択回路24が選択するクロックの優先順位決定のためのロジックチャートの例である。まず、このチャートは、第1のクロック選択回路24が、7つのクロックまで選択できることを示している。図9において円で囲まれた数字は、クロックを選択する順位を意味し、下に記載される“↑”は、各異位相信号(クロック)の立ち上りを示し、一番左端の“↑”が基準となる“Clk0”の立ち上りを示す。また、選択する信号(クロック)を階層毎にグループに分けている。このグループ分け及び優先順位付けでは、図6(特に、図6(b))に示す電源電圧変動幅“L”を極力抑えることを考慮している。
【0033】
図10は、CPUI/F16が“Enable0”を介して5つのクロックを要求している場合の、図9に示すロジックチャートの動きを示している。図10(a)に示すように、最初、選択番号1〜5の異位相クロックが選ばれている。この後“階層1”のクロック1がOFF(オフ)された際のクロック選択遷移が、図10(b)及び図10(c)に示されている。“Clk0”を基準として、1番の順位で選択されるべき“Fo(n/2)”が、CPUI/F16からのイネーブル信号によりOFF(オフ)された場合、順位の一番大きな数字のクロックが、選択番号1で使用されていたクロック“Fo(n/2)”に切替えられることを示している(特に、図10(c)参照)。
【0034】
CPUI/F16の要求するクロックの数が“n”本である場合も同様の動きとなり、現在動作しているクロックで一番選択番号の大きいものから順に切替えられ、また階層1から順に優先的に切替えられる構成となっている。図11(a)(b)(c)は、同時にクロック2つがOFF(オフ)される場合のクロック選択遷移を示している。
【0035】
続いて、第2のクロック選択回路26は、第1のクロック選択回路24にて選択され出力されたクロック信号を、半導体装置2の各部分に供給する。例えば、半導体装置2内部が図12(b)に模式的に示すように複数の機能モジュール(モジュール0、モジュール1、モジュール2、モジュール3)に分割されている場合に、第2のクロック選択回路26は、どの機能モジュールに第1のクロック選択回路24にて出力されたクロックを供給するかを選択する回路構成を有する。その際、半導体装置2全体の動作バランスが配慮されてクロックが各部分に供給されるように、第2のクロック選択回路26は構成されている。
【0036】
図12(a)は、半導体装置2内部が、4つの機能モジュール6(若しくは、エリア)に分割された回路の例である。ここでの分割は、エリアが使用する周波数に従うものであってもよい。分割されたエリアは、夫々、内部にID(識別子。ここでは、“id”で表す。)を有する。図7で示されるCPUI/F16から第2のクロック選択回路26への信号“Enable1”は、(第1のクロック選択回路24の出力する)クロックを供給するエリアを識別子により選択する。
【0037】
図12(c)は、4分割のエリアの全てが動作しており、それらエリアに対して、第1のクロック選択回路24より出力される4つの異位相クロック“Clk1”、“Clk2”、“Clk3”、“Clk4”が供給されていることを模式的に示している。更に、図12(d)は、“id=1”のエリアにクロックOFF(オフ)の制御が入り、“id=1”へ供給されていたクロック“Clk2”が“id=2”のエリアへ供給され、“id=2”へ供給されていたクロック“Clk3”が“id=3”のエリアへ供給されるように、切替え制御が行われることを示している。
【0038】
[第2の実施形態]
図13は、本発明の第2の実施形態に係るクロック発振器4’と、CPU14と、CPUI/F(インタフェース)16と、ロジック(Logic)回路7との、概略の回路構成図である。本発明の第2の実施形態に係るクロック発振器4’は、本発明の第1の実施形態に係るクロック発振器4と略同様のものである。従って、同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
【0039】
上述のように、第1の実施形態に係るクロック発振器4に含まれるクロック発振回路10は、PLL回路で構成されている。一方、第2の実施形態に係るクロック発振器4’に含まれるクロック発振回路11は、SSCG回路(Spread Spectrum Clock Generator;周波数変調機能付きクロック発生回路)で構成されている。このように、クロック発振回路11がSSCG回路で構成されていても、第1の実施形態と同様に、供給先別にクロックの位相を制御し且つクロック供給の供給先別優先順位を制御することによって動作時の電源電圧変動を抑え、これにより動作時の消費電力を抑える、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の概略の全体回路図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るクロック発振器と、CPUと、CPUI/F(インタフェース)と、ロジック(Logic)回路との、概略の回路構成図である。
【図3】本発明に係るPLL回路の概略回路図である。
【図4】本発明に係るリングオシレータの概略回路図である。
【図5】図4に示す周波数信号“Fo(n)”“反転Fo(n)”(n=1、2、3、・・・n)のタイミングチャートである。
【図6】図6(a)は、通常の半導体装置内部にて使用される複数のクロックの同位相関係、及び、その際の電源電圧変動振れ幅“L”を示す図である。図6(b)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置にて使用される複数のクロックの異位相関係、及び、その際の電源電圧変動振れ幅“L”を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るクロック制御回路の概略の構成図である。
【図8】図8(a)は、ロジック回路にて3つの機能モジュールを同一周波数にて動作させる場合の、3つのクロックのタイミングチャートの例である。図8(b)は、同一周波数クロックではなく、異周波数クロックをロジック回路が必要とする場合に、第1のクロック選択回路が選択する信号(クロック)のタイミングチャート例である。
【図9】第1のクロック選択回路が選択するクロックの優先順位決定のためのロジックチャートの例である。
【図10】CPUI/Fが“Enable0”を介して5つのクロックを要求している場合の、図9に示すロジックチャートの動きを示している。
【図11】図11(a)(b)(c)は、同時にクロック2つがOFF(オフ)される場合のクロック選択遷移を示している。
【図12】図12(a)は、半導体装置内部が4つの機能モジュール(若しくは、エリア)に分割された回路の例である。図12(b)は、半導体装置内部が4つの機能モジュール(モジュール0、モジュール1、モジュール2、モジュール3)に分割されていることを模式的に示す図である。図12(c)は、4分割のエリアの全てが動作しており、それらエリアに対して、第1のクロック選択回路より出力される4つの異位相クロック“Clk1”、“Clk2”、“Clk3”、“Clk4”が供給されていることを模式的に示す図である。図12(d)は、“id=1”のエリアにクロックOFF(オフ)の制御が入り、“id=1”へ供給されていたクロック“Clk2”が“id=2”のエリアへ供給され、“id=2”へ供給されていたクロック“Clk3”が“id=3”のエリアへ供給されるように、切替え制御が行われることを示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係るクロック発振器と、CPUと、CPUI/F(インタフェース)と、ロジック(Logic)回路との、概略の回路構成図である。
【符号の説明】
【0041】
2・・・半導体装置、4・・・クロック発振器、6・・・機能モジュール、10・・・クロック発振回路、12・・・クロック制御回路、24・・・第1のクロック選択回路、26・・・第2のクロック選択回路。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能により複数に分割された機能モジュールと、
上記機能モジュールの夫々に供給されるクロック信号を生成するクロック発振回路と、
外部から入力される上記機能モジュールの夫々に対するクロック供給イネーブル信号に従って、上記クロック発振回路の生成するクロック信号を上記機能モジュールの夫々に供給するクロック制御回路と
を含む半導体装置。
【請求項2】
上記クロック発振回路は、基準クロックの分周器、基準クロック分周後のクロックと逓倍クロック分周後のクロックとを入力とする位相比較器、ローパスフィルタ、及び電圧制御発振器を含むPLL回路であり、
上記電圧制御発振器は、リングオシレータを含み、リングオシレータ出力信号が上記機能モジュールへの供給クロックの基となることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
CPUがCPUインタフェース部に与える所定の命令が、CPUインタフェース部にて、上記クロック制御回路へのクロック供給イネーブル信号となり、このクロック供給イネーブル信号が上記クロック制御回路に入力されることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
上記クロック制御回路において、
上記機能モジュールに供給される複数のクロック信号の優先順位が設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項5】
上記クロック供給回路が生成する複数のクロック信号が、同一周波数であり且つ位相が異なることを特徴とする請求項2乃至4のうちのいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項6】
上記クロック供給回路が生成する複数のクロック信号が、異周波数であり且つ位相が異なることを特徴とする請求項2乃至4のうちのいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項7】
上記クロック発振回路が、周波数変調機能付きクロック発生回路を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項1】
機能により複数に分割された機能モジュールと、
上記機能モジュールの夫々に供給されるクロック信号を生成するクロック発振回路と、
外部から入力される上記機能モジュールの夫々に対するクロック供給イネーブル信号に従って、上記クロック発振回路の生成するクロック信号を上記機能モジュールの夫々に供給するクロック制御回路と
を含む半導体装置。
【請求項2】
上記クロック発振回路は、基準クロックの分周器、基準クロック分周後のクロックと逓倍クロック分周後のクロックとを入力とする位相比較器、ローパスフィルタ、及び電圧制御発振器を含むPLL回路であり、
上記電圧制御発振器は、リングオシレータを含み、リングオシレータ出力信号が上記機能モジュールへの供給クロックの基となることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
CPUがCPUインタフェース部に与える所定の命令が、CPUインタフェース部にて、上記クロック制御回路へのクロック供給イネーブル信号となり、このクロック供給イネーブル信号が上記クロック制御回路に入力されることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
上記クロック制御回路において、
上記機能モジュールに供給される複数のクロック信号の優先順位が設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項5】
上記クロック供給回路が生成する複数のクロック信号が、同一周波数であり且つ位相が異なることを特徴とする請求項2乃至4のうちのいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項6】
上記クロック供給回路が生成する複数のクロック信号が、異周波数であり且つ位相が異なることを特徴とする請求項2乃至4のうちのいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項7】
上記クロック発振回路が、周波数変調機能付きクロック発生回路を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−217063(P2008−217063A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−49403(P2007−49403)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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