説明

半導体集積回路、温度変化検出方法

【課題】少量の追加回路で温度変化を検出する温度変化検出回路を提供する。
【解決手段】半導体集積回路010は、温度に依存する出力電圧Vregを発生する電圧発生回路400と、Vregが印加されるVCOを含むPLL500と、VCOの発振を制御するVCO発振制御電圧Vcntのレベル変化を基に検出信号Cupを出力するVcnt検出回路200とを含む。PLL500のVCO560に、電圧発生回路400からのVregが印加される。Vregの大きさにより、VCO560の発振周波数が変化する。すなわち、温度によりVCO560の発振周波数が変化する。PLL500のループのフィードバック動作により、VCO560に入力するVCO発振制御電圧であるVcntの電圧レベルが変化する。そして、Vcnt検出回路200が、Vcntのレベル変化を検出することにより温度変化を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体集積回路に関し、特に、温度変化を検出する半導体集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
温度検出回路の一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1は、定電流回路を電源とするリング発振回路で構成される温度検出手段を用いている。また、関連する文献として、特許文献2は、温度によるVCOの周波数変化に対してPLL初期動作時のロック周波数を維持することが可能なPLLシステムを開示している。
【0003】
【特許文献1】特開平2−147823号公報
【特許文献2】特開2008−005272号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に記載の発明は、温度検出のために多くの追加回路が必要になり面積の増加及び動作ノイズの増加という問題点があった。
【0005】
本発明の目的は、上述した課題を解決する半導体集積回路、温度変化検出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の半導体集積回路は、温度に依存する出力電圧Vregを発生する電圧発生回路と、Vregが印加されるVCOを含むPLLと、VCOの発振を制御するVCO発振制御電圧Vcntのレベル変化を基に検出信号Cupを出力するVcnt検出回路とを含む。
【0007】
本発明の温度変化検出方法は、温度に依存した出力電圧Vregを発生し、PLLのVCOにVregを印加し、VCOの発振を制御するVCO発振制御電圧Vcntのレベル変化を基に検出信号Cupを出力する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の半導体集積回路は、少量の追加回路で温度変化を検出することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、本発明の概要について説明する。
【0010】
図1は、半導体集積回路010の構成を示す図である。半導体集積回路010(例えば、PLL(Phase locked Loop)システム001)は、Vcnt検出回路200(cnt:control)と、電圧発生回路400と、PLL500とを含む。
【0011】
電圧発生回路400は、出力電圧Vreg(reg:regulator)が温度に依存する電圧発生回路である。
【0012】
PLL500は、Vregを入力するVCO560(例えば、LCVCO(LC Voltage Controlled Oscillator、LC型電圧制御発振器))を含む。
【0013】
Vcnt検出回路200は、VCO560の発振を制御するVCO発振制御電圧Vcntのレベル変化を検出する。
【0014】
本発明の半導体集積回路は、少量の追加回路で温度変化を検出することが出来る。
【0015】
その理由は、以下の通りである。本発明は、電圧発生回路400に出力電圧Vregが温度に依存する回路が追加される。そして、PLL500のVCO560に、電圧発生回路400からのVregが印加される。Vregの大きさにより、VCO560の発振周波数が変化する。すなわち、温度によりVCO560の発振周波数が変化する。PLL500のループのフィードバック動作により、VCO560に入力するVCO発振制御電圧であるVcntの電圧レベルが変化する。そして、Vcnt検出回路200が、Vcntのレベル変化を検出することにより温度変化を検出しているためである。
【0016】
これに伴って、本発明の半導体集積回路は、装置の信頼性を向上させることができる。その理由は、本発明の半導体集積回路は、温度変化の検出が可能となった結果、クロック速度及び電源電圧を変化させることにより、高温で動作する場合には動作速度及び電源電圧を下げる仕組みを備えることが可能となるためである。
【0017】
次に、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図2は、本発明の第1の実施形態におけるPLLシステム001の構成を示す図である。PLLシステム001は、基準信号選択回路100と、Vcnt検出回路200と、VCO制御回路(Voltage Controlled Oscillator)300と、電圧発生回路400と、PLL500とを含む。
【0019】
PLL500は、PFD(Phase−Frequency Detector、位相周波数検出回路)510と、CP(Charge Pump)520とを含む。PLL500は、LPF(Low Pass Filter)530と、LCVCO540と、DIV(division、分周器)550とを含む。
【0020】
LCVCO540は、CP520からのVcntによって出力パルスの周波数を制御する電圧制御発振器であり、電圧発生回路400からのVregの変化によって出力パルスの周波数が変化する。DIV(division)550は、LCVCO540が出力したパルスの周波数をN分割して出力する分周器である。PFD510は、基準クロックと分割後のパルスの信号の位相差を検出する。CP520は、位相差を電圧に変換しVcnt0とする。LPF530は、Vcnt0の交流成分を除去し、Vcntとする。
【0021】
図3は、LCVCO540の構成を示した図である。LCVCO540は、インダクター547と、Vcntにより制御される電圧制御可変容量545,546とを含む。また、LCVCO540は、発振を持続させるためのトランジスタ回路543,544とトランジスタ回路548,549とを含む。又、LCVCO540は、VCO制御回路300からのmビットの調整値(Code[m−1:0])で制御され、容量を変化させることにより所望の発振周波数を設定するための容量スイッチ541,542を含む。LCVCO540の発振周波数(共振周波数)は、f=1/2π√LCで表される。Vregが大きくなるとCの値が大きくなる特性を持つコンデンサの場合、Vregが大きくなると発振周波数fは小さくなる。Vregが大きくなるとCの値が小さくなる特性を持つコンデンサの場合、Vregが大きくなると発振周波数f大きくなる。ここでは、前者のコンデンサを使用している場合について以下説明する。
【0022】
図8は、LCVCO540の発振周波数と発振周波数制御電圧(Vcnt)との関係を示したグラフである。図8に示すように、VCO制御回路300が、mビットの調整値(Code[m−1:0])を調整することにより、Vcntの電圧がVcnt_init(init:initial)のとき、LCVCO540に、発振周波数F1を設定することが出来る。
【0023】
図4は、基準信号選択回路100の構成を示す図である。
【0024】
基準信号選択回路100は、セレクタ回路A01を含む。セレクタ回路A01は、セレクト信号Vsel(sel:select)が”0”(Lレベル)のとき、入力V0の電圧レベル(初期化レベル:Vcnt_init)をVout(Vref(ref:reference))として出力する。セレクタ回路A01は、セレクト信号Vselが“1”(Hレベル)のとき、入力V1の電圧レベル(検出レベル:Vcnt_det(det:detect))をVout(Vref)として出力する。
【0025】
図5は、Vcnt検出回路200の構成を示す図である。
【0026】
Vcnt検出回路200は、アナログ電圧比較回路A02を含む。
【0027】
アナログ電圧比較回路A02は、基準電圧であるVrefと発振周波数制御電圧であるVcntの電圧レベルを比較し、VcntがVrefよりも高レベルのとき、Voutを検出信号であるCupとしてHレベルとする。アナログ電圧比較回路A02は、VcntがVrefと同じ、又はVrefよりも低レベルのとき、VoutをCupとしてLレベルとする。
【0028】
図6は、VCO制御回路300の構成を示す図である。
【0029】
VCO制御回路300は、同期型カウンタA03を含む。
【0030】
同期型カウンタA03は、カウンタホールド信号であるholdがLレベルの場合、CupがHレベルであればカウンタクロック信号であるclkのタイミングで、出力信号であるCodeをカウントアップする。同期型カウンタA03は、holdがHレベルの場合、CupがHレベルであってもCodeのカウントを保持する。
【0031】
PLLシステム001を使用するシステム(図示せず)は、LCVCO540の初期化時に、holdをLレベルとする。システムは、LCVCO540の初期化完了後、holdをHレベルとし、Codeのカウントを保持する。
【0032】
図7は、電圧発生回路400の構成を示す図である。
【0033】
電圧発生回路400は、PMOSM1(Positive channel Metal Oxide Semiconductor、第1のPMOS)と、PMOSM2(第2のPMOS)と、PMOSM3(第3のPMOS)とを含む。電圧発生回路400は、PNPQ1(バイポーラ型、PNP型トランジスタ、第1のPNP)と、抵抗R1(第1の抵抗)と、PNPQ2(第2のPNP)と、抵抗R2(第2の抵抗)と、PNPQ3(第3のPNP)と、アナログ電圧比較回路A04とを含む。PNPQ2は、N個のPNP型トランジスタが並列に接続されたものである。
【0034】
PMOSM1,M2,M3は、電源電圧Vddとそれぞれのソース間が接続される。
【0035】
PNPQ1は、エミッタが、PMOSM1のドレインと接続される。抵抗R1は、PMOSM2のドレインと、PNPQ2のエミッタとの間に接続される。抵抗R2は、PMOSM3のドレインと、PNPQ3のエミッタとの間に接続される。
【0036】
アナログ電圧比較回路A04の出力端子は、PMOSM1、PMOSM2、PMOSM3のゲートと接続される。アナログ電圧比較回路A04の(−)入力端子は、PMOSM1のドレインと接続され、(+)入力端子は、PMOSM2のドレインと接続される。電圧発生回路400のVregは、PMOSM3と抵抗R2との間の電圧となる。
【0037】
アナログ電圧比較回路A04によるフィードバックにより、n1とn2の電圧が一致するように電流源460の電流I1が設定される。以下、ノードn1,n2の電圧もn1,n2と表して説明する。上記の場合n1=Vbe1、n2=Vbe2+I1×R1となるため、n1=n2より、I1はI1=(Vbe1−Vbe2)/R1となる。
【0038】
バイポーラ・トランジスタのベース・エミッタ間電圧Vbeと、コレクタ電流Icの関係はIc=Is*exp(Vbe/Vt))となる。そのため、PNPQ1とPNPQ2の個数の比を1:Nとすると、Vbe1とVbe2は、Vbe1=Vt*ln(I1/Is)、Vbe2=Vt*ln(I1/N/Is)となる。
【0039】
Vbe1−Vbe2=Vt*ln(N)となるため、I1はI1=Vt*ln(N)/R1となる。式中、lnは自然対数、IsはPNPQ1,Q2,Q3の飽和電流を表す。Vbe1、Vbe2、Vbe3はそれぞれPNPQ1,Q2,Q3のベース・エミッタ間電圧、VtはPNPQ1,Q2,Q3のしきい値電圧を表す。しきい値電圧は、Vt=kT/qで定義される(k:ボルツマン定数、T:絶対温度、q:電気素量)。Ic=Is*exp(Vbe/Vt)の式より、VbeがVtより大きくなった時点でIcが急に大きくなるため、しきい値電圧と呼ばれる。
【0040】
電流源460で生成されたI1は電流ミラー回路420で出力段に供給され、出力電圧VregはVreg=Vbe3+R2*I1=Vbe3+R2/R1*Vt*ln(N)となる。
【0041】
一般に、Vtは+2mV/℃、Vbe1,2,3は−0.85mV/℃の温度勾配を有するため、R2/R1*ln(N)を設定することで、設計者は、電圧発生回路400を所望の電圧温度勾配をもつ電圧発生回路400とすることが出来る。
【0042】
セレクタ回路A01と、アナログ電圧比較回路A02と、同期型カウンタA03と、アナログ電圧比較回路A04とは、それぞれの回路自体は当業者にとってよく知られているため、本発明の構成の説明では、その詳細な説明を省略する。
【0043】
次に、本発明の第1の実施の形態の動作について図面を参照して説明する。
【0044】
図9は、初期化時の動作を示した図である。
【0045】
初期化時に、PLLシステム001を使用するシステム(図示せず)は、基準信号選択回路100のVselをLレベルにすることで、Vcnt検出回路200の入力であるVrefにVcnt_initを設定する。Codeは初期化時には0に設定されている。このとき、LCVCO540の発振周波数は所望周波数より低く、PLL500のフィードバック動作により、VcntはVref(=Vcnt_init)より高い。Vcnt検出回路200はVrefとVCO制御電圧であるVcntとを比較し、VcntがVrefより電圧が高い間、カウンタ制御信号であるCupがHレベルになり、VCO制御回路300はカウンタクロックに同期してCodeをカウントアップする。Codeがカウントアップされると、LCVCO540の発振周波数は次第に高くなる。VcntがVrefと同じ、又はVrefより低くなった時点で、カウンタ制御信号CupはLレベルになり、VCO制御回路300はカウンタアップ動作を抑制し、Codeとして所望の値nをセットする。この状態で初期化が完了する。
【0046】
システムは、タイマーにより初期化完了に必要な所定時間の経過を知り、ホールド信号holdをHレベルにすることでCodeのカウントを保持する。それと同時に、システムは、基準信号選択回路100のVselをHレベルにし、Vcnt検出回路200の入力であるVrefにVcnt_detを設定する。
【0047】
動作時に温度が上昇した場合の動作を図10、図11を用いて説明する。
【0048】
図10、図11は、温度に対するVCO発振周波数、Vreg電圧、Vcnt電圧の関係を示したグラフである。ここで図11に示すように、Tinitは、発振周波数がF1で一定のときに、Vcnt=Vcnt_initとなるときの温度を示す。又、Tdetは、発振周波数がF1で一定のときに、Vcnt=Vcnt_detとなるときの温度を示す。
【0049】
図10に示すように、LCVCO540単体では、温度上昇によって、電圧発生回路400の出力であるVregが高くなると、一定のVcntが印加されていると仮定した場合、発振周波数は低下する。LCVCO540が図2に示すようにPLL500のループの一部である場合は、PLL500は発振周波数F1を維持するように動作するため、図11に示すように、Vcnt電圧が上昇する。温度上昇によって、Vcnt電圧がVcnt_detよりも高くなると、Vcnt検出回路200の出力がHレベルになり、即ち、温度上昇の検出信号Cupとして出力される。
【0050】
以上説明したように、PLLシステム001は、少量の追加回路で温度変化を検出することが出来る。その理由は、以下の通りである。例えば、PLLシステム001が、既存の回路として、Vcnt検出回路200と、VCO制御回路300と、電圧発生回路400と、PLL500とを備えるとする。この例の場合、PLLシステム001は、電圧発生回路400に温度特性を持たせる回路と、基準信号選択回路100とを追加するのみで温度変化を検出することが出来るためである。
【0051】
また、PLLシステム001は、精度よく温度変化を検出することが出来る。その理由は、Vcnt電圧の変化によるLCVCO540の周波数変化が小さいためである。そのため、Vregの値が変化すると、LCVCO540の周波数が大きく変化する。しかし、PLL500ロック時には、PLL500は周波数を一定に保とうとするため、周波数が変化する代わりに、Vcntが大きく変化することになり、PLLシステム001は、精度よく温度変化を検出することが出来る。
【0052】
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0053】
図12は、本発明の第2の実施形態におけるPLLシステム001の構成を示す図である。図12を参照すると、PLLシステム001は、2つ目の検出機能として、Vcnt_det2を第2の基準電圧である第2のVrefとして、Vcntのレベルを検出し、第2の検出信号として第2のCupを出力するVcnt検出回路210を新たに含む。
【0054】
即ち、Vcnt検出回路210は、Vcntが第2のVrefよりも高レベルの場合、Hレベルの第2のCupを出力し、Vcntが第2のVrefと同じ、又はVrefよりも低レベルの場合、Lレベルの第2のCupを出力する。
【0055】
図13は、温度のVCO発振周波数、Vreg電圧、Vcnt電圧の関係を示したグラフである。第2の実施形態は、図13に示すように、Vcnt_det2(第2のVref)をVcnt_init(第1のVref)よりも低い電圧レベルに設定することで、温度が初期化レベルよりも低くなったことを検出できるという新たな効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】半導体集積回路010の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるPLLシステム001の構成を示す図である。
【図3】LCVCO540の構成を示した図である。
【図4】基準信号選択回路100の構成を示す図である。
【図5】Vcnt検出回路200の構成を示す図である。
【図6】VCO制御回路300の構成を示す図である。
【図7】電圧発生回路400の構成を示す図である。
【図8】LCVCO540の発振周波数と発振周波数制御電圧(Vcnt)との関係を示したグラフである。
【図9】初期化時の動作を示した図である。
【図10】温度に対するVCO発振周波数、Vreg電圧、Vcnt電圧の関係を示したグラフである。
【図11】温度に対するVCO発振周波数、Vreg電圧、Vcnt電圧の関係を示したグラフである。
【図12】本発明の第2の実施形態におけるPLLシステム001の構成を示す図である。
【図13】温度のVCO発振周波数、Vreg電圧、Vcnt電圧の関係を示したグラフである。
【符号の説明】
【0057】
001 PLLシステム
010 半導体集積回路
100 基準信号選択回路
200,210 Vcnt検出回路
300 VCO制御回路
400 電圧発生回路
420 電流ミラー回路
460 電流源
500 PLL
510 PFD
520 CP
530 LPF
540 LCVCO
541,542 容量スイッチ
543,544 トランジスタ回路
545,546 電圧制御可変容量
547 インダクター
548,549 トランジスタ回路
550 DIV
560 VCO
A01 セレクタ回路
A02 アナログ電圧比較回路
A03 同期型カウンタ
A04 アナログ電圧比較回路
M1,M2,M3 PMOS
R1,R2 抵抗
Q1,Q2,Q3 PNP

【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度に依存する出力電圧Vregを発生する電圧発生回路と、
前記Vregが印加されるVCOを含むPLLと、
前記VCOの発振を制御するVCO発振制御電圧Vcntのレベル変化を基に検出信号Cupを出力するVcnt検出回路と
を含む半導体集積回路。
【請求項2】
前記電圧発生回路は、
電源電圧Vddとソースとが接続された第1、第2、第3のPMOSと、
前記第1のPMOSのドレインと、エミッタが接続される第1のPNP型トランジスタと、
前記第2のPMOSのドレインと接続される第1の抵抗と、
前記第1の抵抗と、エミッタが接続される第2のPNP型トランジスタと、
前記第3のPMOSのドレインと接続される第2の抵抗と、
前記第2の抵抗と、エミッタが接続される第3のPNP型トランジスタと、
前記第1、第2、第3のPMOSのゲートと出力端子が接続され、前記第1のPMOSのドレインと(−)入力端子が接続され、前記第2のPMOSのドレインと(+)入力端子が接続されるアナログ電圧比較回路とを含み、
前記第3のPMOSのドレインと前記第2の抵抗との間の電圧が前記Vregである
請求項1に記載の半導体集積回路。
【請求項3】
前記PLLは、
入力する前記Vcntによって出力パルスの周波数を制御し、前記Vregの変化によって出力パルスの周波数が変化する前記VCOと、
前記VCOが出力したパルスの周波数をN分割して出力する分周器と、
基準クロックと分割後のパルスの信号の位相差を検出するPFDと、
位相差を電圧に変換しVcnt0とするチャージポンプ(CP)と、
前記VCO発振制御電圧Vcnt0の交流成分を除去し前記VcntとするLPFと
を含む請求項1又は2に記載の半導体集積回路。
【請求項4】
前記Vcnt検出回路は、
前記Vcntが基準電圧Vrefよりも高レベルの場合、Hレベルの前記Cupを出力し、
前記Vcntが前記Vrefと同じ、又はVrefよりも低レベルの場合、Lレベルの前記Cupを出力する
請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体集積回路。
【請求項5】
前記VCOの初期化時に、前記VrefとしてVcnt_initを前記Vcnt検出回路に出力し、前記電圧発生回路の温度変化検出時に、前記VrefとしてVcnt_detを前記Vcnt検出回路に出力する基準信号選択回路
を含む請求項4に記載の半導体集積回路。
【請求項6】
前記VCOの初期化時に、前記CupがHレベルの場合、出力信号Codeのカウントをカウントアップし、前記VCOの初期化完了後、前記Codeのカウントを保持するVCO制御回路
を含み、
前記VCOは、前記Codeのカウントに応じて容量が変化し、出力パルスの周波数が変化する
請求項5に記載の半導体集積回路。
【請求項7】
前記Vcnt検出回路は、第1のVcnt検出回路であり、
前記Vrefは、第1のVrefであり、
前記Cupは、第1のCupであり、
前記Vcntが第2のVrefよりも高レベルの場合、第2の検出信号としてHレベルの第2のCupを出力し、前記Vcntが前記第2のVrefと同じ、又はVrefよりも低レベルの場合、Lレベルの第2のCupを出力する第2のVcnt検出回路
を含む請求項4乃至6のいずれかに記載の半導体集積回路。
【請求項8】
温度に依存した出力電圧Vregを発生し、
PLLのVCOに前記Vregを印加し、
前記VCOの発振を制御するVCO発振制御電圧Vcntのレベル変化を基に検出信号Cupを出力する
温度変化検出方法。
【請求項9】
電源電圧Vddと第1、第2、第3のPMOSのソースとを接続し、
前記第1のPMOSのドレインと第1のPNP型トランジスタのエミッタとを接続し、
前記第2のPMOSのドレインと第1の抵抗とを接続し、
前記第1の抵抗と第2のPNP型トランジスタのエミッタとを接続し、
前記第3のPMOSのドレインと第2の抵抗とを接続し、
前記第2の抵抗と第3のPNP型トランジスタのエミッタとを接続し、
アナログ電圧比較回路の出力端子と前記第1、第2、第3のPMOSのゲートと、(−)入力端子と前記第1のPMOSのドレインと、(+)入力端子と前記第2のPMOSのドレインとを接続し、
前記第3のPMOSのドレインと前記第2の抵抗との間の電圧が前記Vregである
ことを含む請求項8に記載の温度変化検出方法。
【請求項10】
前記PLLにより、
入力する前記Vcntによって、前記VCOの出力パルスの周波数を制御し、前記Vregの変化によって前記VCOの出力パルスの周波数を変化させ、
前記VCOが出力したパルスの周波数をN分割して出力し、
基準クロックと分割後のパルスの信号の位相差を検出し、
位相差を電圧に変換しVcnt0とし、
前記Vcnt0の交流成分を除去しVcntとする
請求項8又は9に記載の温度変化検出方法。
【請求項11】
前記Vcntのレベル変化の検出は、
前記Vcntが基準電圧Vrefよりも高レベルの場合、Hレベルの前記Cupを出力し、
前記Vcntが前記Vrefと同じ、又はVrefよりも低レベルの場合、Lレベルの前記Cupを出力する
ことを含む請求項8乃至10のいずれかに記載の温度変化検出方法。
【請求項12】
前記VCOの初期化時に、前記VrefとしてVcnt_initを前記Vcnt検出回路に出力し、前記電圧発生回路の温度変化検出時に、前記VrefとしてVcont_detを前記Vcnt検出回路に出力する
ことを含む請求項11に記載の温度変化検出方法。
【請求項13】
前記VCOの初期化時に、前記CupがHレベルの場合、出力信号Codeのカウントをカウントアップし、
前記VCOの初期化完了後、前記Codeのカウントを保持し、
前記Codeのカウントに応じて、前記VCOの容量を変化させ、出力パルスの周波数を変化させる
請求項12に記載の温度変化検出方法。
【請求項14】
前記Vcntのレベル変化の検出は、第1のVcntのレベル変化の検出であり、
前記Vrefは、第1のVrefであり、
前記Cupは、第1のCupであり、
前記Vcntが第2のVrefよりも高レベルの場合、第2の検出信号としてHレベルの第2のCupを出力し、
前記VCO発振制御電圧Vcntが前記第2のVrefと同じ、又はVrefよりも低レベルの場合、Lレベルの前記第2のCupを出力するVcntのレベル変化の検出
を含む請求項11乃至13のいずれかに記載の温度変化検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−302224(P2009−302224A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−153892(P2008−153892)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】