説明

厚さ検出装置

【課題】本発明は被検出物の厚さを測量することができる厚さ検出装置を提供する。
【解決手段】厚さ検出装置20は、検出アーム201及び光学移動センサモジュール202を含む。検出アームは、被検出物T’が通過する時に当接して移動し、且つ、検出アームは、表面を有している。厚さ検出装置は、第一位置に位置する検出アームの表面と第二位置に位置する検出アームの表面をそれぞれ感知し、検出アームが第一位置から第二位置に移動した時の移動量ΔP’を計算し、被検出物の厚さを測量する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は厚さ検出装置に関し、特に電子設備に使用する厚さ検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
厚さ検出装置は、紙やシートの厚さを測量することができ、使用者は測量した厚さに基づいてその後の調整を行うことができるようになる。一般的に言えば、厚さ検出装置は電子設備内で使用され、厚さを検出することでその電子設備の機能を強化したり、その他の機能を得たりすることができる。
【0003】
例えば、厚さ検出装置は、シュレッダー内に取り付けられる。シュレッダーは、紙を細かく切り刻むことで機密文書が他人に読み取られないようにすることができる。従来のシュレッダーは、紙切断通路、紙切断カッター、及び厚さ検出装置を含む。紙切断カッターは紙切断通路の末端に設置され、紙が紙切断通路を通過した後、紙を切断することができる。厚さ検出装置は紙切断通路の一側に設置され、紙が紙切断通路を通過する時、厚さ検出装置によってその厚さを検出することができる。
【0004】
シュレッダーが作動する過程において、紙がシュレッダー内に給送される時、厚さ検出装置は紙の厚さを検出し、更に紙の厚さがシュレッダーの許容厚さを超えていないかどうかを判断することができる。もし、前記紙がその許容厚さを超えていない場合、シュレッダーは作動し続けることができる。又、もし前記紙がその許容厚さを超えている場合、シュレッダーは作動を停止するか紙を送り戻し、シュレッダーが許容厚さを超えている状態で作動して故障してしまうのを避けることができる。従来のシュレッダーにおける厚さ検出装置に関しては、米国特許第2006/0219827A1号を参考にすることができる。前記特許案では、様々な厚さ検出装置の形式を開示しているが、ここでは記載を省略する。
【0005】
その他、厚さ検出装置は、更にシートのラミネート装置内に使用することができる。シートのラミネート装置は、適切に保存する必要がある紙の文書に対してシートを加え、紙の文書上にシートを固定することで、シートを文書の保護膜にすることができる。従来のシートのラミネート装置は、伝送通路、熱処理装置、ラミネート装置、及び厚さ検出装置を含む。伝送通路はシートを給送することができ、厚さ検出装置は、伝送通路の一側に設置する。ラミネート装置は伝送通路の末端に位置し、熱処理装置はラミネート装置置を取り囲み、電気エネルギーを熱エネルギーに変換させ、熱エネルギーをラミネート装置に伝達してシートに熱を与えることができ、更に、シートはラミネート装置によって給送されラミネートされる。
【0006】
シートのラミネート装置が厚さ検出装置を必要とするのは、紙の文書を被覆するシートの厚さが、熱処理装置が加熱するのに必要な温度及びラミネート装置の回転速度に関係があるからである。シートが厚くなればなるほど、シートのラミネート装置が提供する熱エネルギーも高くなり、又、熱処理装置の温度も高くする必要がある。もう一方で、ラミネート装置の回転速度が低くなればなるほど、シートがシートのラミネート装置内に留まる時間も長くなり、より多くの熱エネルギーを吸収することができる。シートがだんだん薄くなっていく時も同様の原理である。従って、シートのラミネート装置は、厚さ検出装置を設置し、検出されたシートの厚さに基づいて熱処理装置が提供する温度及びラミネート装置の回転速度を制御する必要がある。
【0007】
上述の説明に基づくと、厚さ検出装置の重要性を理解することができる。しかしながら、従来の厚さ検出装置は、大多数が機械式の装置であり、その構造が複雑であるため、その部品のコストは高くなる。しかも、その部品の数が多いため、組み立て方法はより複雑になり、組み立てコストは更に高くなってしまう。従って、経済効果を期待できる厚さ検出装置が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第2006/0219827A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、コストを下げることができる厚さ検出装置を提供することにある。
【0010】
本発明のもう一つの目的は、光学センサ素子を利用して厚さの検出を行う厚さ検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
好ましい実施例において、本発明の提供する厚さ検出装置は、電子設備に進入した被検出物の厚さを検出することができ、検出アーム、及び光学移動センサモジュールを含む。前記検出アームは、前記被検出物が前記電子設備に進入する時、被検出物に当接して移動することができる。その内、前記検出アームは前記被検出物にまだ当接していない時、第一位置に位置し、前記検出アームは前記被検出物に当接した時、前記検出アームは第二位置に位置する。前記光学移動センサモジュールは、前記検出アームの一側に位置し、前記検出アームが第一位置から第二位置に移動した時の移動量を検出し、前記被検出物の厚さを獲得することができる。
【0012】
好ましい実施例において、前記検出アームは、前記検出アームの前記側に位置する表面を有する。
【0013】
好ましい実施例において、前記光学移動センサモジュールは、回路板、光源、光学レンズセット、センサ、及び制御ユニットを含む。前記光源は、前記回路板上に設置し、光束を発生させることができる。前記光学レンズセットは、前記光束を導き前記検出アームの前記表面上に投射することができる。前記センサは、前記回路板上に設置し、前記表面によって反射した前記光束を受け取り、前記反射した光束に基づいて、複数の映像信号を生じさせることができる。その内、前記検出アームが前記第一位置に位置する時、前記センサは第一映像信号を獲得し、前記検出アームが前記第二位置に位置する時、前記センサは第二映像信号を獲得する。前記制御ユニットは、前記回路板上に設置し、前記第一映像信号と前記第二映像信号に基づき、前記第一位置と前記第二位置の間の移動量を計算することができる。
【0014】
好ましい実施例において、前記光学移動センサモジュールは、前記回路板上に設置した固定カバーを更に含み、前記光源及び前記センサを前記回路板上に固定することができる。
【0015】
好ましい実施例において、前記光学レンズセットは、第一光学レンズ、及び第二光学レンズを含む。前記第一光学レンズは、前記光源の前方に設置し、前記光源から発射された前記光束のピントを合わせ、ピントが合った前記光束を前記検出アームの前記表面上に投射することができる。前記第二光学レンズは、前記検出アームから発射され前記表面によって反射した前記光束を受け取り、前記光束のピントを合わせることができる。
【0016】
好ましい実施例において、前記光学レンズセットは、反射レンズモジュールを更に含み、前記光束の方向を変え、前記光束を前記検出アームの前記表面上に投射することができる。
【0017】
好ましい実施例において、前記反射レンズモジュールは、第一反射レンズ、及び第二反射レンズを含む。前記光源が前記光束を発射する時、前記光束は、前記第一光学レンズを通過し、且つ前記第一反射レンズ及び前記第二反射レンズによって反射した後、前記検出アームの前記表面上に投射される。又、前記光束は、前記表面によって反射した後、前記第二光学レンズを通過し、前記センサ上に投射され、前記センサに受け取られる。
【0018】
好ましい実施例において、前記第一光学レンズ及び前記第二光学レンズは凸レンズである。
【0019】
好ましい実施例において、前記光学レンズセットの前記第一光学レンズ、前記第二光学レンズ、前記第一反射レンズ、及び前記第二反射レンズは一体成型である。
【0020】
好ましい実施例において、前記光源は発光ダイオード、又はレーザダイオードである。
【0021】
好ましい実施例において、前記制御ユニットはデジタルシグナルプロセッサである。
【0022】
好ましい実施例において、本発明の厚さ検出装置は、ケースを更に含み、前記厚さ検出装置をその中に被覆することができる。
【0023】
好ましい実施例において、本発明の厚さ検出装置は、バネを更に含む。前記バネの一端は前記ケースに接続し、前記バネのもう一端は前記検出アームに接続することで、前記被検出物が通過し、前記検出アームが前記被検出物に当接しなくなった時、弾性力を提供して、前記検出アームを前記第二位置から前記第一位置へ戻すことができる。
【0024】
好ましい実施例において、前記ケースは、支え部を含み、前記検出アームのもう一側に当接して、前記検出アームが移動する過程で振動が発生するのを防ぐことができる。
【0025】
好ましい実施例において、前記ケースは、スライド溝を更に含み、前記スライド溝は、スライド溝底部を有する。
【0026】
好ましい実施例において、前記検出アームは、前記検出アームのもう一側に位置する突起部を更に含み、前記スライド溝内に伸びて、前記検出アームが第一位置に位置する時、前記突起部は、前記スライド溝底部に支えられ、又、前記被検出物が通過し、前記検出アームに当接しなくなった時、前記検出アームは移動し、前記突起部に前記スライド溝内を移動させることができる。
【0027】
好ましい実施例において、前記検出アームは、前記被検出物が通過し当接しなくなった時、前記検出アームは前記第一位置に戻り、前記突起部は前記スライド溝底部に戻り、且つ前記スライド溝底部に支えられる。
【0028】
好ましい実施例において、前記検出アームは、前記検出アームの一端に設置されるローラを更に含み、前記被検出物と接触して、前記被検出物が移動するのを補助することができる。
【0029】
好ましい実施例において、前記電子設備はシュレッダーであり、前記被検出物は紙である。
【0030】
好ましい実施例において、前記電子設備はシートのラミネート装置であり、前記被検出物はシートである。
【0031】
好ましい実施例において、前記電子設備はスキャン装置であり、前記被検出物は紙である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】好ましい実施例1における本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。
【図2】好ましい実施例1において第二位置に位置する本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。
【図3】好ましい実施例1における本発明の厚さ検出装置の光学移動センサモジュールの断面図である。
【図4】好ましい実施例1において第一の電子設備に使用された本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。
【図5】好ましい実施例2において第二の電子設備に使用された本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。
【図6】好ましい実施例2における本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。
【図7】好ましい実施例2において第二位置に位置する本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。
【図8】好ましい実施例3において第三の電子設備に使用された本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0033】
図1は、好ましい実施例1における本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。この好ましい実施例において、厚さ検出装置10は、被検出物T(図2を参照)を検出することができる。厚さ検出装置10は、検出アーム101、光学移動センサモジュール102及びケース103を含む。ケース103は厚さ検出装置10をその中に被覆することができ、且つケース103はスライド溝1031を含む。スライド溝1031はスライド溝底部10311を有する。検出アーム101は被検出物Tが進入する時に当接して移動し、且つ検出アーム101は表面1011及び突起部1012を有する。表面1011は検出アーム101の一側に位置し、突起部1012は検出アーム101のもう一側に位置し、スライド溝1031内まで伸ばすことができる。光学移動センサモジュール102は検出アーム101の一側に位置し、検出アーム101の移動量を検出し被検出物Tの厚さを獲得することができる。
【0034】
図1において、検出アーム101は、被検出物Tにまだ当接していない第一位置に位置し、検出アーム101の突起部1012はスライド溝1031のスライド溝底部10311上に位置し、且つスライド溝底部10311によって支えられる。光学移動センサモジュール102は、回路板1021、光源1022、光学レンズセット1023、センサ1024、制御ユニット1025、及び固定カバー1026を含む。光源1022は、回路板1021上に設置し、光束B(図3を参照)を発生させることができる。この好ましい実施例において、光源1022は発光ダイオード(Light Emitting Diode,LED)である。その他の好ましい実施例において、光源1022は、レーザ光束を発生することができるレーザダイオード(Laser diode)を採用することができる。光学レンズセット1023は、光束Bを導きそのピントを合わせることができる。センサ1024は、回路板1021上に設置し、光束Bを受け取り複数の映像信号を発生させることができる。制御ユニット1025は、回路板1021上に設置し、前記複数の映像信号を分析・照合し、検出アーム101の移動量を得ることができる。この好ましい実施例において、制御ユニット1025は、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)である。固定カバー1026は、回路板1021上に設置し、光源1022及びセンサ1024を回路板1021上に固定することができる。
【0035】
光学移動センサモジュール102の細部構造に関しては、図3を参照する。図3は、好ましい実施例1における本発明の厚さ検出装置の光学移動センサモジュールの断面図である。光学移動センサモジュール102の光学レンズセット1023は、第一光学レンズ10231、第二光学レンズ10232及び反射レンズモジュールを含む。第一光学レンズ12301は光源1022の前方に設置し、第一光学レンズ10231及び第二光学レンズ10232は、光束Bのピントを合わせることができる。この好ましい実施例において、第一光学レンズ10231及び第二光学レンズ10232は凸レンズである。反射レンズモジュールは光束Bの方向を変えることができ、反射レンズモジュールは第一反射レンズ10233及び第二反射レンズ10234を含む。この好ましい実施例において、光学レンズセット1023の第一光学レンズ10231、第二光学レンズ10232、第一反射レンズ10233及び第二反射レンズ10234は一体成型である。
【0036】
続いて、厚さ検出装置10の作動原理及び作業状況を説明する。まず、図1及び図3を同時に参照する。図1において、被検出物Tは、厚さ検出装置10にまだ進入しておらず、検出アーム101は第一位置P1に位置し、且つ検出アーム101の突起部1012はスライド溝1031のスライド溝底部10311に位置し、且つスライド溝底部10311に支えられている。被検出物Tがまだ厚さ検出装置10を通過していない時、光学移動センサモジュール102は、第一位置P1に位置する検出アーム101を検出して比較基準とする。図3において、光源1022は光束Bを発生させ第一光学レンズ10231を通過させ、光源1022から発射した光束Bのピントを合わせる。第一光学レンズ10231を通過した光束Bは、第一反射レンズ10233に投射され、更に反射し、又、第二反射レンズ10234に投射され再度反射することにより、検出アーム101の表面1011上に投射される。更に、光束Bは、前記表面1011によって反射し、第二光学レンズ10232を通過することで、再びピントが合わせられる。最後に、前記表面1011によって反射した光束Bは、センサ1024に受け取られ第一映像信号を生じる。その内、第一映像信号は、検出アーム101が第一位置P1に位置する時の表面1011の映像を含む。
【0037】
図2は、好ましい実施例1において第二位置に位置する本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。図2に示すように、被検出物Tが厚さ検出装置10に進入する時、検出アーム101は、被検出物Tに当接して移動する。この時、検出アーム101の突起部1012は、検出アーム101の移動に対応してスライド溝1031内に移動し、検出アーム101を第一位置P1から第二位置P2に移動させる。図2からはっきりと見てとれるように、第一位置P1から第二位置P2の間の移動量△Pは、被検出物Tの厚さに等しい。従って、検出アーム101の移動量△Pを測量するだけで、被検出物Tの厚さを獲得することができる。
【0038】
検出アーム101が第二位置P2に移動させられた時、光学移動センサモジュール102は光束Bを出力し、第二位置P2に位置する検出アーム101を検出する。光束Bが、第一光学レンズ10231、第一反射レンズ10233及び第二反射レンズ10234を通過し、検出アーム101の表面1011上に投射され、又、前記表面1011によって反射し第二光学レンズ10232を通過してセンサ1024に受け取られ第二映像信号を発生する。その内、第二映像信号は、検出アーム101が第二位置P2に位置する時の表面1011の映像を含む。光学移動センサモジュール102は、上述の作動後、第一映像信号及び第二映像信号を獲得し、回路板1021によって信号を制御ユニット1025に出力する。制御ユニット1025は、第一映像信号及び第二映像信号の間の差異を照合し、第一位置P1と第二位置P2の間の移動量△Pを計算して、被検出物Tの厚さを獲得することができる。
【0039】
厚さの検出が終了した後、被検出物Tが通過して検出アーム101に当接しなくなると、検出アーム101は重力の影響により自然に下降し、第二位置P2から、当接する前の第一位置P1に戻る。
【0040】
上記で述べたのは、厚さ検出装置10の内部構造及び作動状況である。続いて、厚さ検出装置を設置した電子設備を用いて説明する。図4は、好ましい実施例1において第一の電子設備に使用された本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。図4において、第一の電子設備1は、シートのラミネート装置であり、被検出物Tはシート(図示せず)である。シートのラミネート装置1は、伝送通路11、熱処理装置12、ラミネート装置13及び厚さ検出装置10を含む。伝送通路11はシートを給送することができ、厚さ検出装置10は伝送通路11の一側に設置する。厚さ検出装置10の構造については上述の説明を参照し、ここでは記載を省略する。ラミネート装置13は伝送通路11の末端に位置し、シートを給送しラミネートすることができる。熱処理装置12は、電熱プレート121及び加熱装置122を含む。電熱プレート121は、電気エネルギーを熱エネルギーに変換することができる。加熱装置122は、熱エネルギーを平均的に分布させ、更に空気中の熱伝導によってラミネート装置13の温度を上昇させてシートに熱を与え、ラミネート装置13にシートを給送する過程においてシートをラミネートさせることができる。
【0041】
シートがまだシートのラミネート装置1内に進入していない時、検出アーム101は第一位置P1’(図6を参照)に位置し、厚さ検出装置10は光学移動センサモジュール102の作動によって、第一映像信号を獲得する。シートがシートのラミネート装置1の伝送通路11に進入した時、シートは検出アーム101に当接し、第一位置P1’から第二位置P2’(図7を参照)に移動する。同様に、光学移動センサモジュール102は、上述の作動後、第二映像信号を獲得する。続いて、制御ユニット1025は、第一映像信号及び第二映像信号に基づいて、第一位置P1’と第二位置P2’の間の移動量△P’を計算することで、被検出物Tの厚さを獲得することができる。厚さ検出装置10は、シートの厚さを獲得した後、そのシートの厚さに基づいて熱処理装置12を制御し、ラミネート装置13の温度及びラミネート装置13の回転速度を提供することで、優れたラミネート効果を獲得することができる。その他、シートのラミネート装置1は、厚さ検出装置10によってシートの厚さがシートのラミネート装置1のラミネート能力を超えていないかどうか判断し、もし、前記シートの厚さがシートのラミネート装置1の許容厚さを超えている場合は、ラミネート作業を停止し、障害(Jamming)が発生するのを防ぐ必要がある。
【0042】
本発明の厚さ検出装置は、その他の種類の電子設備内にも使用することができる。図5は、好ましい実施例2において第二の電子設備に使用された本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。図5において、第二電子設備2はシュレッダーであり、被検出物T’(図示せず)は紙である。シュレッダー2は、紙切断通路21、紙切断カッター22、及び厚さ検出装置20を含む。紙切断カッター22は、紙切断通路21の末端に設置し、紙が紙切断通路を通過した後、紙を切断することができる。厚さ検出装置20は、紙切断通路21の一側に設置し、紙が紙切断通路内を通過する時、その厚さを検出することができる。
【0043】
この好ましい実施例における厚さ検出装置20と、好ましい実施例1は、構造上少し異なる。図6は、好ましい実施例2における本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。厚さ検出装置20は、被検出物T’(図7を参照)を検出することができる。厚さ検出装置20は、検出アーム201、光学移動センサモジュール202、ケース203、及びバネ204を含む。ケース203は、厚さ検出装置20をその中に被覆する。検出アーム201は、被検出物Tが進入する時、被検出物T’に当接して移動する。検出アーム201は、表面2011及びローラ2012を有しており、表面2011は検出アーム201の一側に位置している。ローラ2012は、検出アーム201の一端に設置し、被検出物Tと接触して被検出物T’が移動するのを補助することができる。光学移動センサモジュール202は、検出アーム201の一側に位置し、検出アーム201の移動量を測量し、検出物T’の厚さを獲得することができる。ケース203は、支え部2031を含み、検出アーム201のもう一側に当接し、検出アーム201が移動する過程で振動が発生するのを防ぎ、それにより、検出誤差を少なくすることができる。バネ204の一端はケース203に接続し、バネのもう一端は検出アーム201に接続することで、被検出物T’が通過し、且つ検出アーム201が被検出物T’に当接しなくなった時、弾性力を提供し、検出アーム201を第二位置P2’から第一位置P1’に戻すことができる。
【0044】
光学移動センサモジュール202は、回路板2021、光源(図示せず)、光学レンズセット2023、センサ2024、制御ユニット2025、及び固定カバー2026を含む。光学移動センサモジュール202が光束を発生させ、検出アーム201の表面2011に投射し、映像信号を獲得するという部分の説明に関しては、上述の説明を参照し、ここでは記述を省略する。図6において、被検出物T’は厚さ検出装置20にまだ進入しておらず、検出アーム201は第一位置P1’に位置し、バネ204は伸びている状態である。被検出物T’がまだ厚さ検出装置20を通過していない時、光学移動センサモジュール202は、第一位置P1’に位置する検出アーム201を検出し、第一映像信号を獲得する。
【0045】
図7に示すように、被検出物T’が紙切断通路21に進入し、厚さ検出装置20を通過する時、検出アーム201は、被検出物T’に当接して移動し、バネ204が検出アームに当接し圧縮状態に成る時、検出アーム201は、第一位置P1’から第二位置P2’へ移動する。検出アーム201が第二位置P2’に移動する時、光学移動センサモジュール202は光束を出力し、第二位置P2’に位置する検出アーム201を検出し、第二映像信号を獲得する。続いて、光学移動センサモジュール202は、回路板2021によって信号を制御ユニット2025へ出力し、且つ、制御ユニット2025は第一映像信号及び第二映像信号に基づき、第一位置P1’と第二位置P2’の間の移動量△P’を計算し、被検出物T’の厚さを獲得することができる。
【0046】
厚さの検出が終了した後、被検出物T’は紙切断通路21を通過し、検出アームに当接しなくなることで、バネ204は圧縮状態から伸びた状態へ戻り、検出アーム201は第二位置P2’から当接する前の第一位置P1’に戻る。厚さの検出過程において、制御ユニット2025は、厚さの閾値をデフォルト設定することができる。被検出物T’の厚さが、前記厚さの閾値より小さい時、ローラ2012は被検出物T’を給送することで、紙切断通路21内を移動させ、紙切断カッター22によって細かく切断される。被検出物T’の厚さが、前記厚さの閾値より大きい時、ローラ2012は反転を開始し、検出物T’を紙切断通路21内から送り戻し、紙がつまるのを防止することができる。
【0047】
その他、本発明の厚さ検出装置は、もう一つの電子設備に使用することができる。図8は、好ましい実施例3において第三の電子設備に使用された本発明の厚さ検出装置の構造概略図である。図8において、第三の電子設備3はスキャン装置であり、被検出物(図示せず)をスキャンすることができる。その内、被検出物は紙である。スキャン装置3は、厚さ検出装置30、スキャンモジュール31、給紙トレイ32、紙給送ローラ33、紙分けローラ34、紙給送通路35、複数の出力ローラ36、排紙ローラ37、排紙トレイ38、及びスキャン領域39を含む。スキャンモジュール31は、スキャン領域39で紙の画像をスキャンすることができる。給紙トレイ32は、スキャンモジュール31の一側に位置し、スキャンされる前の紙を置くことができる。排紙トレイ38は、給紙トレイ32の下方に設置し、スキャン済みの紙を置くことができる。紙給送通路35は、給紙トレイ32及び排紙トレイ38の間に位置し、紙をその中に通過させることができる。給紙トレイ32の近接した箇所に設置した紙給送ローラ33は、給紙トレイ32上方に置いた紙をスキャン装置3内に給送し、紙給送ローラ33に近接した紙分けローラ34は、スキャン装置3に進入した紙に対して紙分けを行い、紙給送通路35に進入する紙を一度につき一枚にすることができる。排紙ローラ37は、紙を排紙トレイ38に給送することができ、複数の出力ローラ36は、紙給送通路35上に設置し、紙給送通路35内を通過している紙を給送することができる。厚さ検出装置30は、紙給送通路35の一側に位置し、紙給送通路35に進入する紙が一枚かどうかを検出することができる。厚さ検出装置30は、検出アーム301、光学移動センサモジュール302を含み、検出アーム301は、表面3011及びローラ3012を含む。
【0048】
スキャン装置3が一束の紙に対してスキャンを行う時、給紙トレイ21に置いた紙は、紙給送ローラ33によってスキャン装置3に給送され、紙分けローラ34が紙に対して紙分けを行う。続いて、厚さ検出装置30のローラ3012は、紙に当接して移動する。この時、光学移動センサモジュール302は、検出アーム301の表面3011の移動を感知して、紙の厚さを検出することができる。もし、紙の厚さが一枚と判断された時は、出力ローラ36が紙を給送し続ける。反対に、もし、紙の厚さが二枚以上と判断された時は、ダブルフィード(Double Feeding)となり、紙の給送を停止する。厚さの検出が完成した後、紙はスキャン領域39に続けて給送され、スキャンモジュール31にスキャンされ、更に出力ローラ36及び排紙ローラ37を通り、排紙トレイ38に給送され、紙のスキャンが完成する。この好ましい実施例において、厚さ検出装置30を設置するのは、スキャンする紙にダブルフィードが発生していないかどうか確認して、スキャンミスが生じるのを避けるためである。
【0049】
上述の実施例に基づくと、本発明の厚さ検出装置の構造及び作業状況を理解することができる。本発明の厚さ検出装置は、光学移動センサモジュールと簡単な機械構造を結合して作動させる。従来の厚さ検出装置と比較すると、本発明の厚さ検出装置の構造は、より簡単であり、且つ部品の数がより少なく、材料のコストを下げることができる。従って、本発明の厚さ検出装置の組み立てコストも下げることができ、更に、厚さ検出装置の体積を縮小し、厚さ検出装置を必要とする各種の電子設備内に使用することができる。
【0050】
上記内容は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の特許申請範囲を限定するものではないため、本発明で開示した趣旨を逸脱しないで完成された等価変更若しくは補正は、全て本案における特許申請の範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0051】
1、2、3 電子設備 10、20、30 厚さ検出装置
11、21 通路 12 熱処理装置
13 ラミネート装置 22 紙切断カッター
31 スキャンモジュール 32 給紙トレイ
33 紙給送ローラ 34 紙分けローラ
35 紙給送通路 36 出力ローラ
37 排紙ローラ 38 排紙トレイ
39 スキャン領域
101、201、301 検出アーム
103、203 ケース
121 電熱プレート
122 加熱装置
204 バネ
1011、2011、3011 表面
1012 突起部
1021、2021 回路板
1022 光源
1023、2023 光学レンズセット
1024、2024 センサ
1025、2025 制御ユニット
1026、2026 固定カバー
1031 スライド溝
2012、3012 ローラ
2031 支え部
10311 スライド溝底部
10231 第一光学レンズ
10232 第二光学レンズ
10233、10234 反射レンズ
B 光束
P1、P2、P1’、P2’ 位置
T、T’ 被検出物
△P、△P’ 移動量
102、202、302 光学移動センサモジュール




【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子設備に進入した被検出物の厚さを検出することができる厚さ検出装置であって、
検出アーム、光学移動センサモジュールを含み、
前記検出アームは、前記被検出物が前記電子設備に進入した時、被検出物に当接して移動し、その内、前記検出アームが前記被検出物に当接していない時、前記検出アームは前記第一位置に位置し、前記検出アームが前記被検出物に当接した時、前記検出アームは第二位置に位置し、
前記光学移動センサモジュールは、前記検出アームの一側に位置し、前記検出アームが第一位置から第二位置に移動した時の移動量を検出し、前記被検出物の厚さを獲得することができることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記検出アームは、前記検出アームの前記側に位置する表面を有することを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項3】
請求項2に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記光学移動センサモジュールは、回路板、光源、光学レンズセット、センサ、及び制御ユニットを含み、前記光源は前記回路板上に設置し、光束を発生させることができ、前記光学レンズセットは、前記光束を導いて前記検出アームの前記表面上に投射することができ、前記センサは、前記回路板上に設置し、前記表面によって反射した前記光束を受け取り、前記反射した光束に基づいて複数の映像信号を生じさせることができ、その内、前記検出アームが第一位置に位置する時、前記センサは第一映像信号を獲得し、前記検出アームが前記第二位置に位置する時、前記センサは第二映像信号を獲得し、前記制御ユニットは、前記回路板上に設置し、前記第一信号と前記第二信号に基づき、前記第一位置と前記第二位置の間の移動量を計算することができることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項4】
請求項3に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記光学移動センサモジュールは、前記回路板上に設置する固定カバーを含み、前記光源及び前記センサを前記回路板上に固定することができることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項5】
請求項3に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記光学レンズセットは、第一光学レンズと第二光学レンズを含み、前記第一光学レンズは、前記光源の前方に設置し、前記光源から発射される光束のピントを合わせ、ピントが合った前記光束を前記検出アームの前記表面上に投射することができることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項6】
請求項5に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記光学レンズセットは、反射レンズモジュールを更に含み、前記光束の方向を変え、前記光束を前記検出アームの前記表面上に投射することができることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項7】
請求項6に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記反射レンズモジュールは、第一反射レンズ及び第二反射レンズを含み、前記光源が前記光束を発射する時、前記光束は前記第一光学レンズを通過し、前記第一反射レンズ及び前記第二反射レンズによって反射した後、前記検出アームの前記表面上に投射され、更に、前記光束は前記表面によって反射し前記第二光学レンズを通過し、前記センサ上に投射されて前記センサに受け取られることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項8】
請求項7に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記第一光学レンズ及び前記第二光学レンズは凸レンズであることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項9】
請求項7に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記光学レンズセットの前記第一光学レンズ、前記第二光学レンズ、前記第一反射レンズ及び前記第二反射レンズは、一体成型であることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項10】
請求項3に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記光源は発光ダイオード(Light Emitting Diode,LED)、又はレーザダイオード(Laser Diode)であることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項11】
請求項3に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記制御ユニットはデジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)であることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項12】
請求項1に記載の厚さ検出装置であって、ケースを更に含み、前記厚さ検出装置をその中に被覆することができることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項13】
請求項12に記載の厚さ検出装置であって、バネを更に含み、前記バネの一端は前記ケースに接続し、前記バネのもう一端は前記検出アームに接続することで、前記被検出物が通過し、且つ前記検出アームが前記被検出物に当接しなくなった時、弾性力を提供して、前記検出アームを前記第二位置から第一位置へ戻すことができることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項14】
請求項12に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記ケースは支え部を更に含み、前記検出アームのもう一側に当接し、前記検出アームが移動する過程で振動が生じるのを防ぐことができることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項15】
請求項12に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記ケースはスライド溝を更に含み、前記スライド溝はスライド溝底部を有することを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項16】
請求項15に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記検出アームは前記検出アームのもう一側に位置する突起部を更に含み、前記スライド溝内にまで伸びて、前記検出アームが前記第一位置に位置する時、前記突起部は前記スライド溝底部に支えられ、前記被検出物が通過し、前記検出アームに当接する時、前記検出アームは移動し、前記突起部に前記スライド溝内を移動させることができることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項17】
請求項16に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記検出アームが前記被検出物を通過し当接しなくなった時、前記検出アームは前記第一位置に戻り、前記突起部は前記スライド溝底部に戻って前記スライド底部に支えられることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項18】
請求項1に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記検出アームは前記検出アームの一端に設置されるローラを更に含み、前記被検出物と接触して前記被検出物が移動するのを補助することができることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項19】
請求項1に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記電子設備はシュレッダーであり、前記被検出物は紙であることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項20】
請求項1に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記電子設備はシートのラミネート装置であり、前記被検出物はシートであることを特徴とする、厚さ検出装置。
【請求項21】
請求項1に記載の厚さ検出装置であって、その内、前記電子設備はスキャン装置であり、前記被検出物は紙であることを特徴とする、厚さ検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−6260(P2011−6260A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−182950(P2009−182950)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(501280046)致伸科技股▲ふん▼有限公司 (104)
【Fターム(参考)】