説明

回胴式遊技機

【課題】回胴が通常とは異なる態様で演出動作をする回胴式遊技機において、動作制御の負担を抑えつつ演出動作を実行できるようにする。
【解決手段】リール演出抽選処理では、前回のゲームのボーナス持越しフラグを取得し(S161)、ボーナス持越し中であるか否かを判定する(S162)。ボーナス持越し中でなければ、停止制御用データに基づきリール演出を行うか否かを抽選し、当選のとき演出当選フラグをセットする(S163)。次に、演出種別コマンドをセットし(S164)、フリーズ演出に当選したか否かを判定する(S165)。このとき、当選ならばフリーズ時間をセットし(S166)、指定数割込み待ち処理を行う(S167)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技開始を契機として役に関する抽選を行い、当選した場合にはその当選役と、図柄を変動表示する回胴が停止したときの図柄組合せとに基づいて入賞判定を行う回胴式遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に回胴式遊技機では、遊技者がメダルを投入し、スタートレバーを操作することで遊技が開始し、それを契機として役の抽選(内部抽選)が行われる。この内部抽選では、得られた乱数値を役(ボーナス、小役等)に関する抽選テーブルと照合し、値が合致した役が当選役となる。遊技開始後、遊技者は、図柄を変動表示する回胴(以下、リールともいう。)の回転をストップボタンの操作で停止させる。そして、リールが停止したときに有効入賞ライン上に並ぶ図柄の組合せが当選役と一致すれば入賞となり、当選役に応じた遊技価値として所定数のメダルやコインが遊技者に付与される。
【0003】
このような回胴式遊技機は、リールを一定方向に一定速度で回転することで図柄を変動表示するものであるが、近年、リールによってフリーズ、遅れ回転、逆回転等の演出動作を行うものが知られている。例えば、特許文献1に開示された回胴式遊技機では、内部抽選処理の他にフリーズ抽選が行われ(図16)、これら両方の抽選で当選した場合にフリーズ演出を実行する。その際、遊技者のストップボタン操作のタイミングが早いためにステップアップ演出が途中でキャンセルされることがある。よって、これを防止するため、フリーズ演出は遊技者がストップボタンを操作する度に展開するステップアップ演出の中で発生させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−240160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような回胴式遊技機において、内部当選(当選役)データはデータ量が大きいため、上記の異常入賞判定を毎回のゲームで行うことは遊技機の動作制御にとって大きな負荷となっている。また、内部抽選による当選役に応じてゲーム毎に上記のフリーズ演出等の抽選処理を行う場合は、さらに制御負荷が大きくなるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記のようなリールによる演出動作を行う際、制御負荷を軽減し得る回胴式遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1発明は、複数の図柄列を構成する図柄を各列に沿って変動表示する図柄変動表示手段と、前記図柄変動表示手段の図柄変動による遊技を開始させる始動手段と、前記始動手段の作動に応じて、前記図柄の組合せによる当選役を決定するために予め定めた役抽選テーブルを用いて前記当選役の抽選を行う役抽選手段と、前記役抽選手段の抽選結果に対応して前記図柄変動を停止制御するための停止制御用データを設定する抽選結果データ設定手段と、前記停止制御用データに基づいて複数種類の停止制御テーブルのうちからいずれかを選択して図柄変動を停止させる停止制御手段とを備え、前記図柄変動表示手段の図柄変動停止時の図柄組合せが、前記役抽選手段の抽選結果の当選役となった場合に、当該当選役に対応した価値を遊技者に付与する回胴式遊技機において、
前記図柄変動表示手段を通常の変動表示と異なる態様で作動させる演出動作を実行する演出動作実行手段と、前記演出動作実行手段による演出動作を決定するために予め定めた演出動作抽選テーブルを用いて前記演出動作の抽選を行う演出動作抽選手段とを備え、前記演出動作抽選手段は、前記停止制御用データに基づいて前記演出動作抽選テーブルから演出動作の抽選を行い、当選した演出動作を前記演出動作実行手段に実行させることを特徴とする。
【0008】
第2発明は、第1発明の回胴式遊技機において、前記当選役が通常の役よりも利益の大きい特定役であった場合に、当該特定役が入賞するまでフラグを保持する特定役フラグ保持手段を備え、
前記演出動作抽選手段は前記特定役フラグ保持手段により前記特定役のフラグが保持されているときは前記演出動作の抽選を行わないことを特徴とする。
【0009】
第3発明は、第1発明又は第2発明の回胴式遊技機において、前記演出動作は遊技者が前記始動手段を操作したときに該操作を無効とし、所定時間は前記図柄変動表示手段が図柄変動を開始しないフリーズ演出であることを特徴とする。
【0010】
第4発明は、第1発明又は第2発明の回胴式遊技機において、回胴式遊技機は、前記演出動作は前記図柄変動表示手段同士の変動開始タイミングにずれが生じる遅れ変動演出又は前記図柄変動表示手段が通常の変動方向とは逆方向に変動する逆回転演出であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の回胴式遊技機によれば、リールによる演出動作を行う際、動作制御の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態の回胴式遊技機の外観を示す正面側の斜視図。
【図2】各リールの図柄配列を示す説明図。
【図3】有効入賞ラインを示す説明図。
【図4】本実施形態の回胴式遊技機の制御装置を示すブロック図。
【図5】図4に示す制御装置の主制御基板および演出制御基板の回路構成を示すブロック図。
【図6】入賞払出判定テーブルの説明図。
【図7A】役抽選テーブルを示す説明図。
【図7B】役抽選テーブルの当選役の内容を示す説明図。
【図8】当選役データを示す説明図。
【図9A】停止制御用データ設定テーブル(A)を示す説明図。
【図9B】停止制御用データ設定テーブル(B)を示す説明図。
【図10】停止役データを示す説明図。
【図11】リール演出抽選テーブルを示す説明図。
【図12】主制御基板でのメイン処理を示すフローチャート。
【図13】図12中の内部抽選処理を示すフローチャート。
【図14】図12中のリール演出抽選処理を示すフローチャート。
【図15】図12中の回胴回転開始設定処理を示すフローチャート。
【図16】図12中の回胴停止処理を示すフローチャート。
【図17】図12中の入賞判定処理を示すフローチャート。
【図18】図17中の誤入賞判定を示すフローチャート。
【図19】主制御基板でのタイマ割込処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
まず、本実施形態の回胴式遊技機の概要について説明する。
【0014】
本実施形態の回胴式遊技機は、
複数の図柄列を構成する図柄を各列に沿って変動表示する図柄変動表示手段と、
前記図柄変動表示手段の図柄変動による遊技を開始させる始動手段と、
前記役抽選手段の抽選結果に対応して前記図柄変動を停止制御するための停止制御用データを設定する抽選結果データ設定手段と、
前記停止制御用データに基づいて複数種類の停止制御テーブルのうちからいずれかを選択して図柄変動を停止させる停止制御手段とを備え、
前記図柄変動表示手段の図柄変動停止時の図柄組合せが、前記役抽選手段の抽選結果の当選役となった場合に、当該当選役に対応した価値を遊技者に付与する回胴式遊技機において、
前記図柄変動表示手段を通常の変動表示と異なる態様で作動させる演出動作を実行する演出動作実行手段と、
前記演出動作実行手段による演出動作を決定するために予め定めた演出動作抽選テーブルを用いて前記演出動作の抽選を行う演出動作抽選手段とを備え、
前記演出動作抽選手段は、停止制御用データに基づいて前記演出動作抽選テーブルから演出動作の抽選を行い、当選した演出動作を前記演出動作実行手段に実行させることを特徴とする。
【0015】
かかる回胴式遊技機によれば、始動手段の作動により図柄変動表示手段が図柄変動を開始すると共に、役抽選手段が今回の遊技の当選役を抽選する。また、抽選結果データ設定手段は、役抽選手段の抽選結果に対応した停止制御用データを設定する。図柄変動中、遊技者が停止操作をすると、停止制御手段は停止制御用データに基づいて複数種類の停止制御テーブルのうちから何れかを選択して、図柄変動を停止させる。停止図柄の組合せが表示され、当選役に一致すると判定した場合、それに応じた遊技価値を遊技者に付与する。
【0016】
すなわち、この回胴式遊技機では停止制御用データが設定されると、これに基づいて停止制御テーブルを選択し、変動停止制御を行う。その一方で、停止制御用データに基づいて前記演出動作抽選テーブルから演出動作抽選を行う。ここで、停止制御用データはそのデータ容量が当選役データと比較し、かなり小さくなっている(例えば、当選役データが全体で約4バイトの容量があるのに対し、停止制御用データは全体で約1バイトである)。したがって、停止制御用データを利用することにより、演出動作を行う際の抽選処理とその抽選結果に応じた演出動作の制御にかかる負荷を軽減することができる。
【0017】
本実施形態の回胴式遊技機においては、前記当選役が通常の役よりも利益の大きい特定役であった場合に、当該特定役が入賞するまでフラグを保持する特定役フラグ保持手段を備え、
前記演出動作抽選手段は前記特定役フラグ保持手段により前記特定役のフラグが保持されているときは前記演出動作の抽選を行わない。
【0018】
この構成によれば、当選役が特定役(いわゆるボーナス役)であった場合、特定役のフラグを入賞があるまで保持し、消滅させないようにしている。特定役のフラグが保持されているときは、演出動作抽選手段による演出動作の抽選を行わないこととすることで、演出動作は実行中ゲームの当選役と矛盾することなく発生し、また連続して発生することもないため出現率の低い演出、すなわち期待度の高い演出として用いることができる。
【0019】
本実施形態の回胴式遊技機では、前記演出動作は遊技者が前記始動手段を操作したときにその操作を無効とし、所定時間は前記図柄変動表示手段が図柄変動を開始しないフリーズ演出である。
【0020】
ここで、フリーズ演出とは、遊技者が始動手段を操作してもその操作を無効とし、所定時間は図柄変動手段が変動を開始せず、遊技が固まった状態となる演出をいう。遊技者はフリーズ演出が発生すると、図柄変動表示手段の変動態様に大きな違和感を覚え、ボーナス役に当選したのではないかという期待感を抱くことにもなる。
【0021】
本実施形態の回胴式遊技機では、前記演出動作は前記図柄変動表示手段同士の変動開始タイミングにずれが生じる遅れ変動演出又は前記図柄変動表示手段が通常の変動方向とは逆方向に変動する逆回転演出である。
【0022】
この構成によれば、図柄変動表示手段が通常の変動表示と異なる態様で動作する演出動作として、第1に遅れ変動演出がある。遊技者が操作手段を操作したとき、通常は複数の図柄変動表示手段が同時に変動を開始する。一方、遅れ変動演出では、複数の図柄変動表示手段の変動開始のタイミングにずれが生じる。例えば、わずかな時間差をもって順番に図柄変動表示手段が変動を開始する。
【0023】
また、図柄変動表示手段が通常の変動表示と異なる態様で動作する演出動作として、第2に逆回転演出がある。逆回転演出とは、図柄変動表示手段を通常の変動方向とは逆方向に変動させる演出をいう。遅れ変動演出又は逆回転演出が発生した場合、遊技者は図柄変動表示手段の変動態様に違和感を覚え、ボーナス役に当選したのではないかという期待感を抱くことになる。
【0024】
次に、図面を参照して、本実施形態の回胴式遊技機について詳細に説明する。
【0025】
<1.機械的構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る回胴式遊技機の外観を示す斜視図である。本実施形態に係る回胴式遊技機は、遊技機本体として、図1に示すように、遊技に供する各種遊技部品を収納するための遊技機筐体1と、遊技機筐体1の前面側に開閉自在に取り付けられた前扉2とを備えている。
【0026】
図1に示すように、前扉2には、そのほぼ中央に第1の表示窓(回胴視認部)3を、またその上側に第2の表示窓(液晶画面視認部)4を設けてある。
【0027】
下側の第1の表示窓3は回胴視認部であり、回胴装置210の横並びに3個配設された回胴(リール)5a、5b、5c(以下、必要に応じて回胴5aを「左回胴5a」、回胴5bを「中回胴5b」、回胴5cを「右回胴5c」と称する)が、この回胴視認部3に臨ませて、遊技者側から視認し得るように設けられている。
【0028】
この回胴5a、5b、5cは、その外周に複数種類の図柄が施された図柄配列帯(ここでは図示せず)を有しており、各回胴5a、5b、5cの停止時の上記図柄の組み合せによって遊技結果を表示する回胴装置210を構成している。図柄配列帯については、既に種々の図柄配列帯が公知であるのでその詳細な説明は省略するが、図柄配列帯には、各入賞役を構成するための図柄が表示されており、本実施形態では回転方向に21コマの図柄が配置されている。図柄には、たとえば「7」、「ベル」、「オレンジ」、「チェリー」、「JAC」、「BAR」、「人物」、「動物」、「魚」、「乗り物」等、特に制限はなく、種々の図柄を採用することができる。この回胴5a、5b、5cは、それぞれパルスモータからなる回胴駆動モータ211a、211b、211c(図4参照)により回転駆動されるように構成され、各回胴5a、5b、5cが回転することにより、上記図柄が変動表示可能となっている。なお、回胴5a、5b、5cは、本実施形態のように、回胴駆動モータ211a、211b、211cのような電気的駆動源を用いて物理的に回転または停止が行われる機械式の回胴に限定されず、後述する液晶表示装置6のような画像表示装置に表示され、画像上で回転または停止が行われる演出的な回胴であってもよい。また、回胴の数は3個に限定されるものではなく、2個、4個等、何個配設されていてもよい。
【0029】
回胴視認部3には、ここを横および斜めに横断する形で、計5本の入賞ライン3aが施されている。これらの入賞ライン3aは、単位遊技(1ゲーム)に対する遊技メダルの投入枚数に応じて有効として扱われる入賞ライン数が変化する。この有効となった入賞ライン(以下、「有効入賞ライン」と称する)3a上で、各回胴5a、5b、5cが停止した際の停止図柄の組み合わせの表示態様が、当選した入賞役のものと一致した場合に入賞が確定し、上記停止図柄の組み合わせに応じた遊技価値が遊技者に付与される。たとえば、遊技メダルの払い出しを伴う入賞役が有効入賞ライン3a上に停止した場合、遊技機筐体1内のホッパーユニット500(メダル払出装置:図4参照)が作動して、所定枚数の遊技メダルの払い出しが行われる。この遊技メダルは、遊技者が遊技を開始する際に必要なものであり、遊技価値を有するものといえる。
【0030】
また、第2の表示窓4は液晶画面視認部であり、遊技機の中央より上側に設けてある。この液晶画面視認部4は、前扉2の裏側に装着された画像表示装置としての液晶表示装置6(LCDユニット)の表示画面6a(液晶画面6aと略す)に対応して、たとえば回胴視認部3よりも少し小さい矩形状に形成されている。遊技者はこの液晶画面視認部4を介して液晶画面6aを前側から視認可能となっている。この液晶画面6aには、遊技に伴う演出が画像により表示される。液晶表示装置6は広義には演出を現出する演出装置として機能し、AT(アシストタイム)遊技状態において当選役を報知する主たる手段として働く。なお、本実施形態では、液晶表示装置6を設けているが、これに限らず、電子ペーパを用いた画像表示装置、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)等であってもよく、回転式ドラムによる演出表示装置、7セグによる演出表示装置、またはこれらを組合せたものであってもよい。
【0031】
回胴視認部3の左右両側には、LEDを内蔵し、発光色の種類や発光態様(点滅・点灯、発光強度の増減等)による光の装飾により、遊技に伴う演出を現出する装飾ランプ部13が設けられている。上記装飾ランプ部13は、広義には演出を現出する演出装置として機能するが、AT遊技状態において当選役を報知する手段の一部としても機能する。
【0032】
本発明において、AT遊技状態が発生している間、当選役を遊技者に報知する演出手段は、視覚、聴覚、触覚など、人間の知覚に訴えることができる刺激伝達手段であれば採用することができる。ランプや画像形成装置などの光発生手段ないし演出表示装置、スピーカなどの音響発生装置、遊技者の体に振動を伝える加振装置、遊技者の体に風圧を与える風圧装置などはその代表例である。上記演出表示装置は、画像表示装置や液晶表示装置と同じく、視覚に訴える表示装置であるが、画像によらないもの(7セグによる表示装置など)も含む点で画像表示装置と異なる。上記液晶表示装置6は画像表示装置の代表例である。液晶表示装置と言った場合は主として画像で表示するタイプを指し、7セグメントの表示装置のように画像以外の表示により演出を表現するものは、上記演出表示装置の概念の中に含まれる。
【0033】
回胴視認部3の下方の段部には、遊技に供する遊技媒体としての遊技メダルを投入するためのメダル投入口7と、貯留装置(遊技機に投入された遊技メダル、または入賞によって獲得した遊技メダルを貯留して、その貯留数を電磁的方法よって記憶可能とする機能を備えた装置)に貯留された範囲、すなわちクレジットされた範囲内で、遊技メダルを最大枚数賭けで一度に擬似投入し得るMAXBETボタン8、押した回数に応じて最大賭け枚数まで加算的に擬似投入し得る貯留メダル投入ボタン9、クレジットされた遊技メダルの精算を行う貯留メダル精算ボタン10が設けられている。
【0034】
さらに、回胴視認部3の上記段部の下側に横長状に設けられた操作パネル部14には、メダル投入口7内に詰まったメダルを返却させるための返却ボタン15、回胴5a、5b、5cの回転を一斉に開始させるための回胴回転始動レバー11、各回胴5a、5b、5cの回転を個別に停止させるための3個の回胴回転停止ボタン12a、12b、12c(以下、必要に応じて、回胴回転停止ボタン12aを「左回胴回転停止ボタン12a」、回胴回転停止ボタン12bを「中回胴回転停止ボタン12b」、回胴回転停止ボタン12cを「右回胴回転停止ボタン12c」と称し、またこれら回胴回転停止ボタンを総称して、単に「回胴回転停止ボタン12」と称する)が設けられている。
【0035】
また、上記ボタンやレバーには、その内部に、操作が有効であるか否かを遊技者に報知するための発光手段(LED)を設けており、このLEDの発光態様(発光色、点灯、点滅、消灯など)により操作の有効、無効を報知するように構成されている。本実施形態では、上記操作手段として、各回胴回転停止ボタン12a、12b、12cとMAXBETボタン8を利用することとしているので、これらボタンの内部にLEDを設けて、通常遊技や操作型遊技において、上記各ボタン操作が有効であるか無効であるかを、当該LEDの発光態様により遊技者に報知するようにしている。
【0036】
上記したMAXBETボタン8、貯留メダル投入ボタン9、貯留メダル精算ボタン10、回胴回転始動レバー11、回胴回転停止ボタン12a、12b、12cのそれぞれには、これらが操作された際に、操作検出情報を生成するスイッチ(8a、9a、10a、11a、12a’、12b’、12c’:図4参照)が備えられている。
【0037】
また操作パネル部14の下方には、遊技機の魅力をアピールするための色彩や絵柄が施され装飾パネル部17が設けられている。
【0038】
装飾パネル部17の下方には、前扉2と一体的に装着された横長状のメダル受け皿18が設けられ、このメダル受け皿18には、遊技メダル払出装置から払い出された遊技メダルや返却された遊技メダルを前側に排出するための遊技メダル払出口19が開口している。
【0039】
また、前扉2の前扉上部両側および前扉下部両側には、遊技に伴う演出効果音を外部に出力する音響出力部としてのスピーカ16が設けられている。スピーカ16は、広義には演出を現出する演出手段として機能するが、AT遊技状態において当選役を報知する手段の一部としても機能する。
【0040】
図2は、本実施形態の回胴式遊技機の各回胴(リール)5a、5b、5cの図柄配列を示す図である。左列が回胴5aに対応する図柄配列、中列が回胴5bに対応する図柄配列、右列が回胴5cに対応する図柄配列である。各列には図柄が21コマあり、上から0番〜20番までコマ番号が割り当てられている。
【0041】
遊技者が回胴回転停止ボタン12a、12b、12cを操作すると回胴の図柄変動が停止するが、有効入賞ライン上に揃った図柄の組合せに応じたメダルが払い出される。
【0042】
図3は、本実施形態の回胴式遊技機の有効入賞ラインを示す図である。まず、図3(a)に示すように2本の非直線状の有効入賞ラインがある。1本目は、左列が上段、中列が中段、右列が上段の小V字型であり、2本目は、左列が下段、中列が中段、右列が下段の小山型である。
【0043】
次に図3(b)に示すように2本の直線状の有効入賞ラインがある。1本目は、左列が上段、中列が中段、右列が下段の右下がり型であり、2本目は、左列が下段、中列が中段、右列が上段の右上がり型である。これらの有効入賞ラインは、遊技の賭け数により増減するが、最大の賭け数をベットした場合には、4本全てのラインが有効となる。
【0044】
<2.回路構成>
次に、本発明に係る回胴式遊技機の制御系について説明する。
【0045】
本実施形態に係る回胴式遊技機は、図4に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板400と、主制御基板400から演出制御コマンドを受けて、画像と光と音についての演出制御を行う演出制御部410と、外部電源から遊技機に必要な電源を生成し供給する電源基板440とを中心に構成される。演出制御部410は、演出手段を制御するための演出制御基板420と液晶制御基板460とを含んで構成され、液晶制御基板460には画像表示装置としての液晶表示装置6が接続されている。
【0046】
主制御基板400には、遊技中継基板370を介して、メダル投入口7からの遊技メダルを検出するメダル検出センサ7aと、MAXBETボタン8の操作を検出するMAXBETスイッチ8aと、貯留メダル投入ボタン9の操作を検出する貯留メダル投入スイッチ9aと、貯留メダル精算ボタン10の操作を検出する貯留メダル精算スイッチ10aと、回胴回転始動レバー11の操作を検出する回胴回転始動スイッチ11aと、停止スイッチ基板360と、が接続されており、これらからの信号が入力される。また、停止スイッチ基板360には、回胴回転停止ボタン12a、12b、12cの操作を検出する回胴回転停止スイッチ12a’、12b’、12c’や各回胴回転停止ボタン12a、12b、12cの内部に設けられるLEDが搭載されている。
【0047】
また、主制御基板400には、回胴中継基板330を介して回胴装置210の回胴5a、5b、5cを回転駆動するための回胴駆動モータ211a、211b、211cおよび回胴位置検出センサ(各回胴に設けられているセンサであって、図柄の基準となる位置や回胴の回転を検出するためのセンサ)212a、212b、212cが接続されている。主制御基板400は、回胴駆動モータ211a、211b、211cを制御して、各回胴5a、5b、5cの回転動作および目的とする位置への各回胴5a、5b、5cを停止させる停止動作を実現している。
【0048】
また、主制御基板400には、払出中継基板350を介してホッパーユニット500が接続されている。ホッパーユニット500には、払出制御基板450、メダル払出センサ520およびホッパーモータ510が配置されており、払出制御基板450は、主制御基板400から送信された遊技メダルの払い出しに関する払出制御コマンドに基づき、ホッパーモータ510を駆動制御し、目的とする枚数の遊技メダルを払い出すようになっている。払い出された遊技メダルは、メダル払出センサ520によって検出される。
【0049】
さらに、主制御基板400には、外部集中端子基板310が接続されている。外部集中端子基板310は、ホール全体の遊技機を統括的に管理するホールコンピュータHCに所定の遊技情報を送信する。また、さらに主制御基板400には、回胴設定基板430が接続されている。回胴設定基板430は、ホール関係者が所持する設定鍵を挿入するための設定キースイッチ、上記設定鍵が挿入されることを条件に遊技の出玉率に変化をもたらす「設定」を変更したり遊技動作に異常状態が発生した場合にこれを解除したりするためのリセットスイッチ等が設けられている。回胴設定基板430は、上記各スイッチの操作を検出して、その信号を出力する。
【0050】
主制御基板400には、演出I/F基板340を介して接続された演出制御基板420と液晶制御基板460とが接続されている。
【0051】
演出制御基板420は、主制御基板400からの演出制御コマンドを受けて、スピーカ16や装飾ランプ部13やLEDの制御を中心的に司る制御基板である。
【0052】
また演出制御基板420は、主制御基板400から送信される演出制御コマンドを受けて、これに関連付けられた液晶コマンドを液晶制御基板460に送信する。
【0053】
液晶制御基板460は、演出制御基板420からの液晶コマンドを受けて、液晶表示装置6を駆動制御し、演出内容に沿った画像を表示して画像による演出を実現している。この液晶制御基板460には、図示はしていないが、液晶制御CPU、液晶制御RAM、液晶制御ROM、画像ROM、ビデオRAM、画像IC等を備えている。液晶制御CPUは、液晶コマンドに基づいて、液晶制御ROMに記憶された画像制御プログラムに従い、液晶表示装置6に表示する演出内容を決定する。液晶制御RAMは、液晶制御CPUによる画像制御プログラムの実行の際、データ(プログラムで使用されるフラグや変数の値)を一時的に記憶する作業領域として利用される。画像ICは、液晶制御CPUで決定された演出に沿った画像データを画像ROMから読み出し画像を形成し、液晶表示装置6に出力する。ビデオRAMは、画像ICが画像を形成する際に発生するデータを一時的に記憶する作業領域として利用される。
【0054】
なお、本実施形態では、演出制御基板420と液晶制御基板460とを別個の基板で遊技機に設けているが、これらの基板が担う機能を備えた演出部として一体的に構成し、1つの基板に搭載してもよい。
【0055】
次に、図5を参照しつつ、主制御基板400および演出制御基板420の回路構成について説明する。
【0056】
先ず、主制御基板400の回路構成について説明する。図4に示すように、主制御基板400は回胴式遊技機の遊技動作全般の制御を司る主制御側の制御基板であり、1チップマイクロコンピュータ401を中心に、主制御基板400に接続された各基板との間の信号を入出力するI/Oポート回路402、カウンタ回路403、主制御基板400に接続された外部周辺基板との信号のやり取りを仲介するインターフェース(I/F)回路404〜406、モータ駆動回路407、およびスイッチ入力回路408を備えている。回胴式遊技機における遊技動作制御は、1チップマイクロコンピュータ401を中心として各上記回路が連携し合い、1チップマイクロコンピュータ401は、遊技動作を制御する制御信号(制御コマンドを含む)を周辺基板に送信して遊技動作全般を制御している。
【0057】
1チップマイクロコンピュータ401は、メインROM401a、メインRAM401b、およびメインCPU401cを備え、その他、一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能を有するCTC(Counter Timer Circuit)401d、メインCPU401cに割り込み信号を付与する割り込みコントローラ回路401eを備えている。
【0058】
メインCPU401cは、CTC401dを利用して計時機能等を発揮し、メインROM401aに記憶された遊技動作制御プログラム(回胴式遊技機全体をどのように動作させるかが記述されているプログラム)を実行して遊技の進行に係る全般的な処理を行う。メインRAM401bは、メインCPU401cが上記遊技動作制御プログラム実行する際、データ(プログラムで使用されるフラグや変数の値)を一時的に記憶する作業領域として利用される。
【0059】
メインROM401aには、上記遊技動作制御プログラムの他、抽選により入賞役を決定する際に用いられる役抽選テーブル(図7A参照)、有効入賞ライン3a上に停止した図柄の確認や払い出し枚数を決定するための入賞払出判定テーブル(図6参照)も記憶されている。
【0060】
カウンタ回路403は、図示はしていないが、ハードウェア的に一定範囲の乱数を生成する乱数生成回路と当該乱数生成回路から所定のタイミングで乱数値をサンプリングするサンプリング回路とを備えている。メインCPU401cは、処理状態に応じて上記サンプリング回路に指示を送ることで、上記乱数発生回路が示している数値を内部抽選用乱数値として取得する。この内部抽選用乱数値は、主に入賞役の抽選に利用される。ここで上記入賞役の抽選は、「役抽選手段」により行われ、この「役抽選手段」は主制御基板400の1チップマイクロコンピュータ401がその機能を担い、各回胴5a、5b、5cの回転による単位遊技の実行ごとに、ハズレ役を含む複数の入賞役の抽選を行う機能部をいう。より具体的には、1または複数の入賞役若しくはハズレ役に対応付けられた当選領域を遊技状態ごとに定めた抽選領域を対象として抽選を実行し、その抽選結果を示す抽選結果情報を生成する。この役抽選手段による抽選は、図7Aに示す役抽選テーブルに基づき行われる。
【0061】
この役抽選テーブルは、抽選される入賞役の種類を定めたものである。本実施形態における役抽選テーブルの抽選領域の大きさは65536となっており、この範囲で各入賞役の当選領域が定められている。また、役抽選テーブルには各遊技状態(RT状態、ボーナス作動状態)に対応する複数の役抽選テーブルが用意されており、上記役抽選手段は、各遊技状態に応じた役抽選テーブルを選択し、入賞役に関する抽選を行っている。
【0062】
I/F回路としては、演出制御基板420とのI/F回路404、遊技中継基板370とのI/F回路405、およびその他の基板とのI/F回路406が配置されている。I/F回路405のスイッチ入力回路408には、遊技機本体に配置された各種スイッチやセンサからの信号が入力される。
【0063】
また、モータ駆動回路407は、1チップマイクロコンピュータ401の制御の下、回胴駆動モータ211a、211b、211cを駆動制御する制御信号を出力する。
【0064】
各回胴5a、5b、5cの回転制御および停止制御は、1チップマイクロコンピュータ401とモータ駆動回路407とによって行われており、これらは停止制御手段を構成している。
【0065】
次に、上記停止制御手段による回胴5a、5b、5cの回転制御について説明する。モータ駆動回路407は、1チップマイクロコンピュータ401の制御の下、回胴駆動モータ211a、211b、211cに駆動パルス信号を出力する。モータ駆動回路407は、回胴5a、5b、5cを1回転させるために必要な上記駆動パルス信号として、1−2相励磁方式で1回転させるために出力相パターンを504回(1図柄のステップ数を24カウントとし、図柄を1コマ進める位置が21箇所あるため)出力し、回胴5a、5b、5cの回転を制御している。
【0066】
また、1チップマイクロコンピュータ401には、各回胴位置検出センサ212a、212b、212cからの検出信号が入力される。各回胴位置検出センサ212a、212b、212cからの検出信号は、各回胴5a、5b、5cの基準位置を示すリセット信号として1チップマイクロコンピュータ401に入力される。1チップマイクロコンピュータ401は、上記リセット信号が入力されたときに各回胴駆動モータ211a、211b、211cに供給する上記出力相パターンの出力回数を計数している回胴励磁出力カウンタをクリアし、回胴励磁出力カウンタを順次更新しながら、モータ駆動回路407を制御して各回胴の回転動作を実現している。1チップマイクロコンピュータ401は、回胴ごとの回胴励磁出力カウンタのカウント値を監視することで上記基準位置からの図柄ステップ数を把握し、基準位置(本実施形態では、枠内下段位置)にどの図柄が移動してきているのかを識別する。
【0067】
次に、回胴5a、5b、5cの停止制御について説明する。1チップマイクロコンピュータ401は、上記役抽選手段による抽選結果と抽選結果に対応する停止制御パターンを定めた停止制御テーブル(図省略)とを参照し、回胴回転停止ボタン12a、12b、12cが操作されるごとに有効入賞ライン3a上に停止させる図柄(本実施形態では、基準位置に停止させる図柄を決定することにより有効入賞ライン3a上に停止させる図柄が定まるようにしている)の種類を決定する。そして、決定した図柄を所定の引き込みコマ数範囲内で有効入賞ライン3a上に停止させるように回胴駆動モータ211a、211b、211cへの出力相パターン信号を制御して、目的とする位置に回胴5a、5b、5cの停止動作を実現している。
【0068】
具体的には、各回胴回転停止ボタン12a、12b、12cが操作されたタイミングで、このときに基準位置に存在する図柄情報(停止操作図柄番号)を取得し、この停止操作図柄番号と上記抽選結果に対応する停止制御テーブルとに基づいて、図柄の引き込みコマ数を決定し、回胴を停止させる。上記停止制御テーブルには、図示はしていないが、停止操作タイミングに基づく回胴の停止位置(どの図柄を基準位置に停止させるか)を定めた停止テーブルや回胴の停止操作順に応じた上記停止テーブルを択一的に選択するために用いられる停止用図柄停止テーブル選択テーブルを含み、これら各テーブルは、遊技状態および当選役ごとにそれぞれ設けられている。また上記停止テーブルには、停止操作番号に基づく滑りコマ数が最大引き込みコマ数範囲内で定められている。したがって、当選役を構成可能な図柄と上記停止操作図柄番号との差が所定の引き込みコマ数(本実施形態では最大引きコマ数を4コマに設定している)範囲内であれば、上記当選役を構成可能な図柄を所定の有効入賞ライン3a上に引き込む形態で、回胴の停止制御が行われることになる(いわゆる、引き込み制御)。なお、有効入賞ライン3a上に停止した図柄は、上記基準位置にどの図柄が停止したかで自然と定まるので、各回胴5a、5b、5cの有効入賞ライン3a上にどの図柄が停止したかは、回胴の停止毎に把握することができるようになっている。
【0069】
このように、本実施形態では、遊技者による回胴の停止操作のタイミングに従い、当選役を有効入賞ライン3a上で極力一致させるべく、最大引き込みコマ数範囲内で各回胴5a、5b、5cの停止制御が行われる。したがって、上記引き込み制御の特性と有効入賞ラインのライン取りとの関係に基づいて各回胴の図柄配列帯に図柄を配置すれば、遊技者による回胴の停止操作のタイミングにかかわらず、特定の当選役を100%引き込み可能にしたり、停止操作のタイミングに応じて最大引き込みコマ数引き込んでも当選役が有効入賞ライン上に停止しないようにしたりすることができる。
【0070】
<3.各種テーブル>
(3−1.入賞払出判定テーブル:図6)
図6は、本実施形態の回胴式遊技機の役構成と払出枚数の関係を表す入賞払出判定テーブルを示す説明図である。例えば、図6の1段目の当選役は「RB(レギュラーボーナス)」であり、3BETは、遊技におけるコインの賭け数が3枚であることを示している。役構成、すなわち図柄の組合せは回胴5aに対応する左が「青7」、回胴5bに対応する中が「青7」、回胴5cに対応する右が「バー」であることを示している。以下では、役構成を「青7・青7・バー」のように表記する。
【0071】
[ボーナス役]
ボーナス役は、「RB(レギュラーボーナス)」と「BB(ビッグボーナス)」の2種類がある。まず、「RB」は、役構成が「青7・青7・バー」である。RBとは、BBと比較して利益の小さなボーナスであり、所定枚数メダルを獲得可能な特別遊技への移行契機となる役である。
【0072】
一方、「BB」は、役の構成が「青7・青7・青7」である。BBはRBと比較して利益の大きなボーナスであり、RBよりも多い所定枚数のメダルを獲得可能な特別遊技への移行契機となる役である。
【0073】
上記ボーナス役は、その当選フラグを次回ゲームに持ち越すことが許容されている。すなわち、遊技者はボーナス役が当選したゲームにてボーナス図柄の組合せを有効入賞ライン上に停止させることができなかったとしても、フラグが消滅せず次回以降のゲームでボーナス図柄の組合せを停止させることが可能である。
【0074】
また、ボーナスのフラグが持ち越されている状態においても毎ゲームで内部抽選が行われ、ボーナス役以外の小役が当選する場合がある。このような場合、当選フラグが次回以降のゲームに持ち越されることのない小役を優先して入賞させるようにリールの停止制御が行われる。
【0075】
[再遊技(リプレイ)役]
再遊技役は全部で10種類ある。入賞が確定した場合に今回の遊技で投入した遊技メダルの枚数と同一の枚数を擬似的に付与して次回の遊技を開始可能とする再遊技を遊技者に付与する入賞役である。すなわち、遊技者が遊技メダルを投入(クレジットからの擬似的な投入を含む)することなく、所定の遊技開始条件を付与し、次回の遊技を開始可能とする入賞役である。したがって、遊技者が遊技メダルを減らすことなく次回の遊技が可能になるという点で、上記再遊技は、遊技メダルと同様に遊技価値を有するものといえる。
【0076】
役構成としては、「リプレイA・リプレイA・リプレイA」や、「リプレイB・リプレイB・リプレイB」のように同一再遊技図柄の組合せがあるが、この他にも「青7・赤7・青7」や「青7・赤7・バー」のような3個の図柄が全て揃っていない組合せもある。遊技状態がRT状態(リプレイタイム)に移行したときは、再遊技役が当選しやすい状態となり、メダルの消費を抑えながらゲームを進めていくことが可能である。
【0077】
[ベル役]
ベル役は全部で8種類あり、3BETのとき払出枚数が9枚、2BETのとき払出枚数が2枚である。役構成としては、「ベルA・ベルA・ベルA」のような同一ベル図柄の組合せがあるが、「ベルA・ベルA・ベルB」のように3個の図柄が全て揃っていないベル役もある。
【0078】
[スイカ役]
スイカ役は1種類あり、3BETのとき払出枚数が9枚、2BETのとき払出枚数が12枚である。役構成としては、「スイカ・スイカ・スイカ」である。いわゆる小役としては、最も払出枚数の多い役である。詳細は後述するが、「BB」、「RB」と重複当選(同時成立)する役となっている(図7A参照)。
【0079】
[チェリー役]
チェリー役はチェリーAとチェリーBの2種類あり、何れも3BETのとき払出枚数が1枚、2BETのとき払出枚数が4枚である。チェリーAの役構成は、「ANY・チェリー・ANY」であるが、「ANY」とは、図柄の種類は問わないという意味であり、チェリーAの有効入賞ライン3a上の図柄の組合せは、中列がチェリー図柄であれば左右列は何れの図柄であっても払出枚数のメダルを獲得可能である。
【0080】
また、チェリーBの役構成は、「ANY・バー・ANY」であり、同様に有効入賞ライン3a上の図柄の組合せは、中列がバー図柄であれば左右列は何れの図柄であっても払出枚数のメダルを獲得可能である。なお、チェリー役についても「BB」、「RB」と重複当選する役となっている。
【0081】
[1枚役]
1枚役は1種類あり、2BETのとき、3BETのときいずれも払出枚数が1枚である。役構成としては、「青7・バー・ベルA」である。1枚役についても「BB」、「RB」と重複当選する役となっている。
【0082】
(3−2.役抽選テーブル:図7)
図7Aは、本実施形態の回胴式遊技機の役抽選テーブルを示す説明図である。遊技状態毎に役抽選テーブルが異なり、抽選の対象となる役も異なる。遊技状態が「RT1」の状態では、合計39種類の役が抽選対象である。同様に、「RT2」の状態では35種類、「BB作動中」の状態では3種類、「RB作動中」の状態では14種類の役が抽選の対象である。なお、何れの役にも当選しなかった場合は「ハズレ」となる。
【0083】
なお、図9A、Bでは各遊技状態での抽選対象を「○」で示しているが、実際の役抽選テーブルには抽選のための判定値が記憶されている。
【0084】
例えば、図7Aでは「RT1」の列の1段目が「BB」となっている。これは、遊技状態が「RT1」のとき、「BB」が抽選対象であることを示している。
【0085】
また、「BB&チェリー」とは、「BB」と「チェリー」が重複当選することを意味し、「RB&チェリー」とは、「RB」と「チェリー」が重複当選することを意味する。このような重複当選の役があることで、遊技者は「チェリー」が入賞した場合に、同時に「BB」または「RB」の何れかのボーナス役にも当選しているのではないかと期待感を抱くこととなる。
【0086】
「複合ベル」とはベル役であるが、その内容は図7Bで示す通りである。すなわち、図6の役構成における「ベル1」〜「ベル8」が成立する役であり、「複合ベル」が当選した場合、「ベル1」〜「ベル8」の何れかが停止可能となる。同様に、「RP3」とは再遊技(リプレイ)役の1つであるが、図6の役構成における「リプレイ3」、「リプレイ5」、「リプレイ7」が成立する役である。「RP3」が当選したゲームでは、これら3種類の再遊技役うち何れかが停止可能となる。
【0087】
「AT1」はAT(アシストタイム)役の1つであり、その内容は図7Bで示す通りである。すなわち、図6の役構成における「スイカ」、「ベル1」、「ベル6」が成立する役であり、「AT1」が当選したゲームにてこれら3種類のうち何れかの役が停止可能となる。これら3種類の役のうち、何れの図柄の組合せで有効入賞ライン3a上に停止するかは、遊技者の回胴回転停止ボタンの停止順と停止操作のタイミングにより決定される。
【0088】
遊技状態が「RT2」のときは、「RT1」のときと比較し、再遊技役が「RP11」〜「RP16」となっている点を除き同じである。
【0089】
遊技状態が「BB作動中」のときは、「ボーナス中チェリー1」、「ボーナス中チェリー2」、「全小役」の3種類が抽選対象である。図7Bで示す通り「ボーナス中チェリー1」の内容は、図6の役構成における「チェリーB」であり、「ボーナス中チェリー2」の内容は、「チェリーB」、「1枚役」が成立する役である。また、「全小役」とは、ベル役、スイカ役等の全ての小役のことを示す。
【0090】
遊技状態が「RB作動中」のときは、「ボーナス中チェリーA」、「ボーナス中チェリーB」の他、12種類のAT役が抽選対象である。「ボーナス中チェリーA」、「ボーナス中チェリーB」については、遊技状態が「BB作動中」のときと同様である。また、「RB中AT1」とは、RB中に当選する「AT1」であり、「AT1」については前述の通りである。
【0091】
(3−3.当選役データ:図8)
図8は、本実施形態の回胴式遊技機の当選役データを示す説明図である。当選役データとは、内部抽選の結果に応じて設定されるデータであり、主制御基板400のメインRAM401bに割り当てられた所定の記憶領域に格納されている。当選役データは、図8の通り各ビットが停止可能な役に対応しており、データ量は全体で約4バイトである。
【0092】
詳細は後述するが、当選役データは誤入賞判定(図18参照)に用いられるデータでもある。誤入賞判定は、毎ゲームのリールの停止後に、当選役データと停止役データをビット演算することで一致、不一致を判定する。不一致の場合は、内部抽選に当選していない役が何らかの誤作動や不正により入賞したことを意味する。
【0093】
図8の「成立役」とは今回のゲームで当選した役の他、持越しフラグに対応して決定される役、すなわちボーナス役のように前回のゲームにおいて内部成立している役も含むという意味である。例えば、1バイト目ビット1の「BB」は、内部抽選により「BB」が成立したゲームで設定される他、「BB」フラグが持ち越されているゲームにおいても、他の小役が当選していない場合に選択され得る。
【0094】
なお、「BB&スイカ」のように当選役が複数ある場合は、それぞれに対応した複数のビットが当選役データとして設定される。
【0095】
(3−4.停止制御用データ設定テーブル:図9)
図9A,Bは、メインROM401aに格納されている停止制御用データ設定テーブルを示す説明図である。停止制御用データは、複数種類ある停止制御テーブル(図省略)を選択するときに参照されるデータであり、当選役に応じて設定される。
【0096】
停止制御用データのデータ数は、0〜73までの合計74種類であるため、全体でも1バイトで十分な容量である。1つの当選役に対し、1つの停止制御データを割り当てるとデータ量は膨大になってしまうが、図7Bの「RP3」のように複数の再遊技役(「リプレイ3」、「リプレイ5」、「リプレイ7」)を停止可能とすることで、停止制御用データの容量を抑えている。
【0097】
図9A,Bでは、各遊技状態での抽選対象を「○」で示している。例えば、「チェリー」(停止制御用データ17)や「スイカ」(停止制御用データ33)は、一般遊技中かつボーナス非当選の状態で抽選対象であり、「AT1」(停止制御用データ18)等のAT役は一般遊技中かつボーナス非当選の状態およびRB中にて抽選対象である。
【0098】
ここで、「ハズレ」の場合は、RT1およびRT2中では「停止制御用データ0」が設定されるが(図9A参照)、BB中の「ハズレ」の場合は「停止制御用データ72」が設定される(図9B参照)。
【0099】
また、「チェリー」の場合、ボーナス非当選中は「17」、BB当選のときは「37」、RB当選のときは「55」、ボーナス中は「34」「35」がそれぞれ設定される。
【0100】
このように、同種類の当選役であっても遊技状態に対応して異なる停止制御用データが割り当てられている。このため、リール演出を抽選する際に、遊技状態の判別をすることなく停止制御用データを判断するだけで、遊技状態毎の抽選を行うことができる。
【0101】
(3−5.停止役データ:図10)
図10は、本実施形態の回胴式遊技機の停止役データを示す説明図である。停止役データとは、遊技者がリールの停止操作を完了したとき、停止結果に応じて作成されるデータであり、主制御基板400のメインRAM401bに割り当てられた所定の記憶領域に格納されている。図10のように各ビットが停止役(入賞役)に対応しており、データ量は全体として約4バイトである。
【0102】
停止役データは、図8の当選役データと照合することで、誤入賞判定(図18参照)に用いられる。4バイト目に「RT作動図柄1」〜「RT作動図柄4」が記憶されている点は当選役データと異なるが、RT作動図柄は、リプレイタイムへ遊技状態が移行する際に出現する図柄であるため、誤入賞の判定には使用されない。このため、停止役データには含まれているが、当選役データには含まれていない。
【0103】
(3−6.リール演出抽選テーブル:図11)
図11は、本実施形態の回胴式遊技機のリール演出(回胴の演出動作)抽選テーブルを示す説明図である。図11は、停止制御用データ設定テーブル(図9A,B)からリール演出の対象となる複数のデータを抽出した図であるが、以下、これについて説明する。
【0104】
まず、「リール演出」とは、通常のリールの変動方向、変動速度とは異なる態様でリールを動作させ、ボーナス役、小役の当選を報知する演出をいう。この演出が実行されることにより遊技者は、リールの変動態様に大きな違和感を覚え、同時にボーナス役や当選確率の低い小役に内部当選したのではないかという期待感を抱くことになる。
【0105】
第1のリール演出として、「フリーズ演出」がある。この演出では、遊技者がゲームを開始しようとして始動レバーを操作するものの、一定期間はリールの図柄変動が開始しない。すなわち、遊技が固定され、遊技者に対し操作が無効となったという印象を与える演出である。本実施形態の回胴式遊技機では、5秒間のフリーズ演出や、フリーズ演出を後述する逆回転演出と組合せて1つの演出とし、特定の役の当選を報知する。
【0106】
第2のリール演出として、「逆回転演出」がある。通常、リールは上方から下方に向かって変動するが、逆回転演出では逆方向、すなわちリールが下方から上方へ向かって変動する。また、逆回転演出を30秒間行い、前述のフリーズ演出と組合せて1つの演出とし、特定の役の当選を報知する。
【0107】
第3のリール演出として、「遅れ変動演出」がある。通常、遊技者が始動レバーを操作したとき、全てのリールはほぼ同時に変動を開始する。しかし、遅れ変動演出では、1つのリールのみが他のリールの変動開始に遅れて、変動を開始する。本実施形態では、左回胴5aまたは右回胴5cを他のリールの変動開始より遅らせる演出とし、特定の役の当選を報知する。
【0108】
また、図11は、内部抽選にて「BB」(停止制御用データ36)が当選したとき、「フリーズ5秒」、「フリーズ5秒+逆回転30秒」、「左遅れ」、「右遅れ」の何れかのリール演出が選択されることを示している。停止制御用データを判定し、リール演出が発生する可能性がある場合は、主制御基板側のマイクロコンピュータ401(メインCPU401c)にてリール演出抽選が実行されるが(図14参照)、その際の乱数値は0〜127までの128個ある。図中の数字は、各リール演出の選択率がそれぞれ62/128、26/128、20/128、20/128であることを示している。
【0109】
ここで、内部抽選にて「BB」(停止制御用データ36)が当選したとき、停止制御用データ36を利用してリール演出抽選を行っていることが特徴である。停止制御用データに基づき、何れのリール演出を実行するか抽選するのであり、リール演出用抽選用の乱数を毎ゲーム取得しているわけではない。データ量の小さい停止制御用データを利用してリール演出抽選を行うことで、当選役データ(約4バイト)を利用してリール演出抽選を行うよりも動作制御の負担が軽減されるという利点がある。
【0110】
「BB」(停止制御用データ36)の説明に戻るが、リール演出が発生する状態としては、図11の通り一般遊技中のBB当選ゲームのみとなっている。換言すれば、BBフラグが持ち越された状態のゲームでは、リール演出を発生させないことを意味する。BBフラグが持ち越された状態でも毎ゲーム内部抽選は行われ、再遊技役、ベル役等の小役が当選する場合がある。このような場合、当選フラグを次回以降のゲームに持ち越すことができない小役を優先してリールの停止制御が行われる。すなわち、各ゲームの当選役に応じた演出を優先するため、BBフラグが持ち越されている状態のゲームでリール演出を発生することがないようにしたものである。
【0111】
また、リール演出はリールが通常とは異なる態様で変動するため、遊技者は変動態様に大きな違和感を覚え、ほぼ見逃すことがない演出でもある。したがって、出現頻度を低く設定し、ボーナス当選の可能性が高い特別演出として使用できる。BBフラグが持ち越されている状態のゲームでもリール演出を発生させることとすると、BBが入賞するまでのゲームで何度かリール演出が発生することも考えられる。そこで、リール演出の特別演出としての価値が損なわれないようにBB当選ゲームのみで発生するようにしている。
【0112】
内部抽選にて「チェリー」(停止制御用データ17)が当選したときには、「左遅れ」、「右遅れ」の何れかのリール演出が選択される。選択率はそれぞれ16/128、16/128であり、96/128は何れのリール演出も発生しない。また、この場合、リール演出が発生する状態は、一般遊技中である。
【0113】
内部抽選にて「BB中ハズレ」(停止制御用データ72)が当選したときには、128/128(100%)の選択率で「フリーズ5秒」のリール演出が選択される。この場合、リール演出が発生する状態は、BB中である。換言すれば、リール演出はボーナスフラグが持ち越された状態を除き遊技状態に関わらず発生する可能性がある。なお、BB中では、ほぼ毎ゲームで何らかの小役が当選するため、一度に多くのメダルを獲得できる。BB中でハズレとなるのは稀なケースであるため、リール演出を発生させて報知することとしている。
【0114】
<4.制御処理>
(4−1.主制御基板でのメイン処理:図12)
図12は、本実施形態の回胴式遊技機の主制御基板400で行われるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、具体的には主制御基板400のメインCPU401cにより実行されるものであるが、以下の説明では、主制御基板400が処理を実行する主体として説明する。
【0115】
遊技機に電源が投入されると、電源基板440から電源が投入された旨の電源投入信号が送られる。この電源投入信号を受けて主制御基板400は、図12に示すメイン処理を開始する。
【0116】
このメイン処理では、電源投入が行われてから初めての処理として遊技動作開始前における必要な初期設定を実行するが(図省略)、これ以外の場合には正常動作時の処理としてステップS11〜S27が行われる。
【0117】
まず、初期設定処理が正常に終了した後、RAM初期化処理(ステップS11)を行う。このRAM初期化処理では、前回のゲーム終了時においてメインRAM401bに記憶されていた所定のデータをクリアし、今回のゲームに必要なワークエリアを確保する。
【0118】
ステップS11のRAM初期化処理を終えると、次に、遊技状態フラグ生成処理(ステップS12)を行う。この遊技状態フラグ生成処理は、今回のゲームの遊技状態(ボーナス持越遊技、通常遊技、ボーナス遊技中等)に対応する遊技状態フラグを設定するものである。
【0119】
ステップS12の遊技状態フラグ生成処理を終えると、次に、遊技メダル投入処理(ステップS13)を行う。この遊技メダル投入処理では、主に、遊技機本体に投入された遊技メダルの検出、クレジットの管理、再遊技の要求があった場合の遊技メダルの自動投入処理等を行い、遊技開始に要する規定枚数の遊技メダルが投入された否かの監視を行う。そして、上記規定枚数の遊技メダルが投入された場合には遊技開始条件を成立させ、この条件成立状態を保持したまま、回胴回転操作始動スイッチ11aからの操作検出信号が送られてくるのを待つ。
【0120】
ステップS13の遊技メダル投入処理を終えると、次に、内部抽選用乱数抽出処理(ステップS14)を行う。主制御基板400は、回胴回転操作始動スイッチ11aからの操作検出信号を受けると、カウンタ回路403のカウンタ値に基づき、内部抽選用乱数値を抽出する。
【0121】
ステップS14の内部抽選用乱数抽出処理を終えると、次に、内部抽選処理(ステップS15)を行う。この内部柄抽選処理では、主に、取得した内部抽選用乱数値と役抽選テーブル(図7A)とに基づき、役に関する抽選を行う。以下、内部抽選処理ついて詳細に説明する。
【0122】
(4−2.内部抽選処理:図13)
図13は、図12中の内部抽選処理(ステップS15)を示すフローチャートである。まず、主制御基板400は、図12のステップS12で設定した遊技状態フラグを取得し、現在の遊技状態を確認する(ステップS151)。次に、遊技状態に応じて役抽選テーブルを選択する(ステップS152)。例えば、現在の遊技状態がRT1である場合、図7AのRT1の列を選択する。そして、内部抽選により取得した乱数値と選択された役抽選テーブルに記憶されている判定値を比較し、役の抽選を行う(ステップS153)。
【0123】
次に、抽選結果に基づき当選役データ(図8)と停止制御用データ(図9A,B)を設定する(ステップS154)。例えば、内部抽選の結果「BB」が当選した場合、図8の当選役データの1バイト目ビット1の「BB」を設定する。同時に、図9Bの停止制御用データ設定テーブルから「停止制御用データ36」を設定する。
【0124】
最後に、遊技開始コマンドを設定する(ステップS155)。遊技開始コマンドには、当選役に関する情報や、現在の遊技状態に関する情報が含まれ、様々な演出を制御するためコマンドである。以上の処理を行った後、内部抽選処理を終了する。
【0125】
図12の説明に戻り、ステップS15の内部抽選処理を終えると、次に、リール演出抽選処理(ステップS16)を行う。以下、リール演出抽選処理について詳細に説明する。
【0126】
(4−3.リール演出抽選処理:図14)
図14は、図12中のリール演出抽選処理(ステップS16)を示すフローチャートである。まず、前回ゲームのボーナス持越しフラグを取得する(ステップS161)。例えば、前回ゲームで「BB」が当選し、そのフラグが持越されていた場合は、ボーナス持越しフラグが成立している状態である。
【0127】
次に、ボーナス持越しフラグの有無によりボーナス持越し中であるか否かを判定する(ステップS162)。ボーナス持越しフラグが成立していた場合は(ステップS162;YES)、ステップS164に進む。これは、ボーナスフラグの持越し中には、リール演出を行わないようにするためである。一方、ボーナス持越しフラグが成立していなかった場合は(ステップS162;NO)、ステップS163に進む。
【0128】
ステップS162の判定で「NO」となったとき、停止制御用データに基づきリール演出を行うか否か抽選し、当選のとき演出当選フラグをセットする(ステップS163)。
【0129】
この抽選の乱数値は、128個あり、図11で示したように「BB」の場合、62/128で「フリーズ5秒」、26/128で「フリーズ5秒+逆回転30秒」、20/128で「左遅れ」、20/128で「右遅れ」のように選択される。特に「フリーズ演出」と、「遅れ変動演出」が選択された場合、演出当選フラグをセットする。なお、本実施形態のリール演出の一つである「フリーズ5秒+逆回転30秒」は、フリーズを含むため、「フリーズ演出」の扱いとなる。
【0130】
次に、演出種別コマンドをセットする(ステップS164)。各リール演出(図11参照)について、演出種別コマンドは、「00」(リール演出なし)、「01」(フリーズ5秒)、「02」(フリーズ5秒+逆回転30秒)、「03」(左遅れ)、「04」(右遅れ)であり、ステップS164では、それぞれ異なるコマンドをセットする。
【0131】
なお、ボーナス持越し中の場合(ステップS162;YES)も、演出種別コマンド「00」がセットされる。
【0132】
次に、リール演出抽選において当選した演出が「フリーズ演出」であるか否か判定する(ステップS165)。「フリーズ演出」でない場合(ステップS165;NO)には、何れのリール演出にも当選していない場合と、「遅れ変動演出」に当選した場合があるが、いずれもリール演出抽選処理を終了する。一方、「フリーズ演出」である場合(ステップS165;YES)には、ステップS166に進む。
【0133】
ステップS166では、フリーズ時間をセットする。本実施形態の「フリーズ演出」は、図11で示した通り5秒間であるため、セットされる時間は5秒となる。
【0134】
次に、指定数割り込み待ち処理(ステップS167)に進む。これは、フリーズ時間の5秒間を、割込処理の実行数によりカウントすることを意味する。以上の処理を行った後、リール演出抽選処理を終了する。
【0135】
図12の説明に戻り、ステップS16のリール演出抽選処理を終えると、次に、回胴回転開始設定処理(ステップS17)を行う。この回胴回転開始設定処理では、各回胴5a、5b、5cの回転について開始時に必要となるデータが設定される。以下、回胴回転開始設定処理ついて詳細に説明する。
【0136】
(4−4.回胴回転開始設定処理:図15)
図15は、図12中の回胴回転開始設定処理(ステップS17)を示すフローチャートである。まず、主制御基板400は、ウェイトタイマを取得し(ステップS171)、次にウェイトタイマが0であるか否かを確認する(ステップS172)。このウェイトタイマは、次のゲームを開始するまでの時間を設定するためのタイマであり、このウェイトタイマの設定時間(4.1秒)が経過するまでは、遊技者によるゲームを開始する操作入力が無効とされる。
【0137】
ウェイトタイマが0である場合は(ステップS172;YES)、下記のステップS174に進む。一方、ウェイトタイマが0でない場合は(ステップS172;NO)、次のステップS173に進む。
【0138】
ステップS173では、待ち時間が消費されたか否かを確認し、待ち時間が消費された場合に(ステップS173;YES)、次のステップS174に進む。これにより、次のゲームを開始できるまで4.1秒かかるようになっている。
【0139】
次に、0となっているウェイトタイマを再度4.1秒に設定し(ステップS174)、ステップS175の回転起動処理に進む。
【0140】
次に、主制御基板400は、回転起動処理を行う(ステップS175)。この回転起動処理では、図14のステップS163の演出当選フラグを取得し、これに応じたリールの起動時データおよび遅れ時間の設定を行う。例えば、前述の「左遅れ(変動演出)」の場合、遅れ時間として300msを設定し、中、右、左リールの順に起動設定する。また、「逆回転演出」の場合は、所定の逆回転時間が経過した後、正回転起動設定を行う。
【0141】
最後に、リール回転始動時に必要となるデータを設定する(ステップS176)。ここでは、リールの回転状態を示す回転状態フラグを全回胴回転中にセットし、演出制御コマンドとして始動レバー11が操作された旨を示す回転開始コマンドをセットする。以上の処理を行った後、回胴回転開始設定処理を終了する。
【0142】
図12の説明に戻り、ステップS17の回胴回転開始設定処理を終えると、次に、回胴停止処理(ステップS18)を行う。以下、回胴停止処理について詳細に説明する。
【0143】
(4−5.回胴停止処理:図16)
図16は、図12中の回胴停止処理(ステップS18)を示すフローチャートである。まず主制御基板400は、回胴回転停止ボタン12の有効な停止操作(第1停止操作)があったか否かを判定する(ステップS181)。ここでは、始動レバー11が操作されて各リールが回転された後、すべてのリールが概ね一定の回転速度になった場合、回転しているリールに対応する回胴回転停止ボタン12についての操作が受け付け可能な状態となるように構成されている。このため回胴回転停止ボタン12の操作は、その操作が受け付け可能な状態にある場合にのみ有効となり、受け付け可能な状態にない場合には、仮に遊技者により回胴回転停止ボタン12が操作されても無効な操作として扱われる。
【0144】
有効な停止操作があった場合(ステップS181;YES)、続いて停止準備データをセットする(ステップS182)。この停止準備データは、押し順を示す停止順番データ、現在停止しているリール数を示す図柄停止数データ、停止操作の対象となるリールを示す停止対象リール番号、停止間隔タイマ(引き込み制御下でリールが完全に停止するのに要する余裕時間を含めた時間(例えば、211ms))等がセットされる。
【0145】
次に、図柄停止制御処理を行う(ステップS183)。図柄停止制御処理は、滑りコマ数を計算してリールの図柄停止制御を行う処理である。
【0146】
次に、演出制御コマンドとして停止結果情報コマンドをセットする(ステップS184)。なお、停止結果情報コマンドには、図柄停止情報が含まれている。
【0147】
次に、停止間隔タイマを監視し、停止間隔タイマが0でない場合、当該タイマが0になるまで待つ(ステップS185;NO)。停止間隔タイマが0になると(ステップS185;YES)、ステップS186に進む。
【0148】
最後に、全リールが停止したか否かを判定する(ステップS186)。第1停止操作では、その判定は「NO」となり、再度ステップS181に戻る。第2停止操作、第3停止操作においても、再度上記S181〜S186を繰り返す。第3停止操作のステップ186の判定ではステップS181に戻らず(ステップS186;YES)、回胴停止処理を終了する。
【0149】
図12の説明に戻り、ステップS18の回胴停止処理を終えると、次に、入賞判定処理(ステップS19)を行う。以下、入賞判定処理について詳細に説明する。
【0150】
(4−6.入賞判定処理:図17)
図17は、図12中の入賞判定処理(ステップS19)を示すフローチャートである。まず主制御基板400は、入賞ラインデータに基づき、当り図柄フラグを作成し、これらをメインRAM401bの所定の領域に格納する(ステップS191)。
【0151】
次に、入賞払出判定テーブル(図6)を参照し、当り図柄フラグに基づき、遊技メダルの払出枚数を算出する(ステップS192)。
【0152】
次に、全ての有効入賞ラインについて払出枚数の算出が終了したか判定し(ステップS193)、終了していなければ(ステップS193;NO)、ステップS192の処理に戻り、終了していれば(ステップS193;YES)、ステップS194に進む。
【0153】
ステップ194では、ステップS192で算出した払出枚数を設定し(ステップS194)、次いでステップS195に進む。ステップS195の誤入賞判定処理の詳細については後述するが、この処理を行った後、入賞判定処理を終了する。
【0154】
(4−7.誤入賞判定処理:図18)
図18において、主制御基板400は、まず当選フラグ(当選役データ、図8参照)をビット反転し(ステップS301)、次に、当選フラグの反転値と当り図柄フラグ(停止役データ、図10参照)の論理積を演算する(ステップS302)。
【0155】
次に、ステップS302の演算結果が0であるか、すなわち誤入賞であるか否かを判定する(ステップS303)。ステップS303の演算結果が0(「00000000B」)であれば誤入賞でないと判定して(ステップS303;YES)、ステップS304の処理に進む。しかし、これ以外のビットパターンであれば誤入賞であると判定して(ステップS303;NO)、ステップS308以降の処理を行う。
【0156】
ステップS304は、重複当選した場合、当選フラグの数に相当する分の誤入賞判定を繰り返すための判定処理である。フラグ数分のループが終了していない場合(ステップS304;NO)、ステップS301に戻るが、これが終了した場合(ステップS304;YES)、ステップS305の処理に進む。
【0157】
次に、当り図柄フラグに応じ、演出制御コマンドである入賞コマンドをセットする(ステップS305)。
【0158】
さらに、遊技状態がボーナス中であるか判定し(ステップS306)、ボーナス中であれば(ステップS306;YES)、ボーナス中獲得枚数情報コマンドをセットし(ステップS307)、誤入賞判定処理を終了する。また、ボーナス中でなければ(ステップS306;NO)、何もせずに誤入賞判定処理を終了する。
【0159】
ステップS303で誤入賞と判断された場合(ステップS303;NO)、当り図柄フラグ(4バイト分のすべての停止役データ)と払出枚数をクリアし(ステップS308)、エラー表示の設定を行う(ステップS309)。すなわち、図17のステップS194の処理で設定された遊技メダルの払出枚数を無効とし、演出制御部410(演出制御基板420)にエラー表示の実行指示情報を含むエラー表示コマンドを送信する。
【0160】
次に、所定のエラー処理を行う(ステップS310)。このエラー処理では、演出制御部410が上記エラー表示コマンドを受信した場合、液晶表示装置6、装飾ランプ部15、スピーカ16等の演出手段を介して、エラーが生じた旨が外部に報知される。そして、エラー状態から復帰した後、ステップS305の処理に進む。
【0161】
上記ステップS301〜S303の処理について、具体例を挙げて説明する。
【0162】
[誤入賞でない場合]
例えば、当選フラグ(ボーナス図柄)が「10000000B」であり、当り図柄フラグがボーナス図柄の組合せを示す「10000000B」であったとする。このとき、当選フラグの反転値は「01111111B」となる(ステップS301)。
【0163】
次に、当選フラグの反転値「01111111B」と、当り図柄フラグ「10000000B」との論理積は、「00000000B」となる(ステップS302)。この場合の論理積の演算結果は0であり、内部抽選によりボーナスが当選したとき、ボーナス図柄が停止した状態、すなわち誤入賞でないと判定される(ステップS303;YES)。
【0164】
[誤入賞である場合]
例えば、当選フラグが「00000001B」であり、当り図柄フラグがボーナス図柄を示す「10000000B」であったとする。このとき、当選フラグの反転値は「11111110B」となる(ステップS301)。
【0165】
次に、当選フラグの反転値「11111110B」と、当り図柄フラグ「10000000B」との論理積は、「10000000B」となる(ステップS302)。
【0166】
この場合の論理積の演算結果は0ではなく、ボーナスに当選していないにも関わらず、ボーナス図柄が停止してしまった状態、すなわち誤入賞であると判定される(ステップS303;NO)。
【0167】
図12の説明に戻り、ステップS19の入賞判定処理を終えると、次に、メダル払出枚数監視処理(ステップS20)を行う。主制御基板400は、上記入賞判定処理で設定される払出枚数(ステップS194)に基づき、クレジットの加算、またはホッパーユニット500を駆動制御してメダルを払い出す。さらに、各制御動作にエラーがないか否かを監視する。
【0168】
ステップS20のメダル払出枚数監視処理を終えると、次に、RT遊技数設定処理(ステップS21)を行う。主制御基板400は、入賞役がRT作動図柄(図10参照)であった場合、RT遊技の上限数を設定する。
【0169】
ステップS21のRT遊技数設定処理を終えると、次に、主制御基板400は、リプレイ図柄で停止したか、すなわち、入賞役がリプレイ図柄であるか否かを判定する(ステップS22)。入賞役がリプレイ図柄である場合(ステップS22;YES)、再遊技開始設定処理(ステップS25)に進み、再遊技の作動開始を設定する処理を行う。そして、その終了後に、RAM初期化処理(ステップS11)にリターンする。
【0170】
一方、リプレイ図柄で停止していなかった場合(ステップS22;NO)、主制御基板400は、現在の遊技状態がボーナス遊技中であるか否かを判定する(ステップS23)。遊技状態フラグ(ステップS12)が「ボーナス遊技中」に設定されている場合(ステップS23;YES)、主制御基板400は、ボーナス遊技を継続するため、ボーナス作動中処理(ステップS26)に進む。そして、その終了後に、RAM初期化処理(ステップS11)にリターンする。
【0171】
次に、ボーナス遊技中でない場合(ステップS23;NO)、主制御基板400は、ボーナス図柄で停止したか、すなわち、入賞役がボーナス図柄であるか否かを判定する(ステップS24)。入賞役がボーナス図柄であった場合(ステップS24;YES)、ボーナス遊技の作動を開始するボーナス作動開始処理(ステップS27)に進む。そして、その終了後に、RAM初期化処理(ステップS11)にリターンする。
【0172】
一方、ボーナス図柄で停止していなかった場合(ステップS24;NO)、そのまま、RAM初期化処理(ステップS11)にリターンする。以上のように、主制御基板400のメイン処理では、図12の各処理が順に行われる。
【0173】
(4−8.主制御基板でのタイマ割込み処理:図19)
図19は、本実施形態の主制御基板でのタイマ割込処理を示すフローチャートである。以下では、1.5ms毎に実行される前記タイマ割込処理について説明する。
【0174】
まず、主制御基板400は、タイマ割込が発生した場合、レジスタを所定のスタック領域に退避させる退避処理を行う(ステップS41)。次に、ポート入力処理を行う(ステップS42)。ポート入力処理では、遊技機に設けられたスイッチ類やセンサ類からの検出情報を管理する。
【0175】
次に、回胴回転制御処理を行う(ステップS43)。回胴回転制御処理では、リール状態フラグを確認した際のリール始動時や停止指令フラグを確認した際のリール停止時において、回胴駆動モータに出力するパルス信号を管理制御したり、リールの回転位置やその速度を監視したりする。
【0176】
次に、定期更新処理を行う(ステップS44)。定期更新処理では、遊技動作に用いられるタイマを更新したり、ウォッチドッグタイマを定期的にクリアしたりする。定期更新処理が実行されない場合、例えば、遊技動作制御に異常が発生してプログラムが暴走状態となった場合、ウォッチドッグタイマがタイムアップすると、メインCPU401cが自動的にリセットされて上記暴走状態から復帰する。
【0177】
次に、コマンド出力処理を行う(ステップS45)。コマンド出力処理では、遊技の進行に伴う処理状態に応じてセットされる演出制御コマンドを演出制御基板420側に送信する処理である。主制御基板400は、割り込み毎に演出制御コマンドを1バイト分出力している。1つの演出制御コマンドは2バイト長であるので、連続する2回のタイマ割り込みで1つの演出制御コマンドが送信される。
【0178】
次に、メダル情報出力処理を行う(ステップS46)。メダル情報出力処理では、遊技メダル投入や遊技メダル払出しの際のメダル払出信号を出力する。上記各信号は、外部集中端子基板310を介してホールコンピュータHCに送信される。次に、表示出力処理を行う(ステップS47)。表示出力処理では、遊技機に設けられたLEDや7セグメント等の発光を制御する発光制御信号を出力する。
【0179】
次に、異常監視処理を行う(ステップS48)。異常監視処理では、上記入力管理処理の情報に基づいて遊技動作状態を監視し、遊技機の異常を監視する。そして、上記のようにステップS41〜ステップS48の処理を終えた後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS49)、タイマ割込処理を終了する。
【0180】
以上、図面を参照して本実施形態について説明したが、その特徴を再度簡潔に述べる。リール演出(回胴の演出動作)を発生させるため、内部抽選処理(図12のステップS15,図13)の結果に基づき、停止制御用データを設定する(図13のステップS154)。次に、リール演出抽選処理に進み、選択されたリール演出を実行する(図14)。すなわち、当選役データと比較しデータ量の小さい停止制御用データを用いてフリーズ演出等のリール演出を発生させるため、遊技機の制御負担を軽減することが可能となる。
【0181】
また、ボーナス持越しフラグが成立しているゲームにおいては、フリーズ演出等のリール演出を発生させない(図14のステップS162)。このことにより、遊技機の動作制御の負担軽減に加え、それぞれゲームに対応した演出態様が選択され、分かり易く、興趣の高い遊技を提供することができる。
【0182】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で各構成要素を変更することが可能である。例えば、本発明を、遊技球を遊技媒体とする回胴式遊技機(いわゆるパロット)や、リールが2個または4個以上の回胴式遊技機、液晶表示装置の代わりにドットマトリクス表示器等や可動物を用いた回胴式遊技機に適用することも可能である。
【符号の説明】
【0183】
1 遊技機筐体、
2 前扉、
3 回胴視認部(第1の表示窓)、
3a 入賞ライン(有効入賞ライン)、
4 液晶画面視認部(第2の表示窓)、
5a、5b、5c 回胴(リール) (図柄変動表示手段)、
6 液晶表示装置、
6a 液晶画面(表示画面)、
7 メダル投入口、
8 MAXBETボタン、
9 貯留メダル投入ボタン、
10 貯留メダル精算ボタン、
11 回胴回転始動レバー (始動手段)、
12a、12b、12c 回胴回転停止ボタン、
13 装飾ランプ部、
14 操作パネル部、
15 返却ボタン、
16 スピーカ、
17 装飾パネル部、
18 メダル受け皿、
19 遊技メダル払出口、
210 回胴装置、
310 外部集中端子基板、
330 回胴中継基板、
340 演出I/F基板、
340a 入力バッファ回路、
350 払出中継基板、
360 停止スイッチ基板、
370 遊技中継基板、
380 LED基板、
400 主制御基板、
401 主制御基板側マイクロコンピュータ (役抽選手段、抽選結果データ設定手段、停止制御手段、演出動作抽選手段、特定役フラグ保持手段)、
401a メインROM、
401b メインRAM、
401c メインCPU、
401d CTC、
401e 割り込みコントローラ回路、
402 I/Oポート回路、
403 カウンタ回路、
404 I/F回路(演出制御基板用)、
404a 出力バッファ回路、
405 I/F回路(遊技中継基板用)、
406 I/F回路(その他基板用)、
407 モータ駆動回路 (停止制御手段)、
408 スイッチ入力回路、
420 演出制御基板、
421 演出制御基板側マイクロコンピュータ (演出動作実行手段)、
421a サブROM、
421b サブRAM、
421c サブCPU、
421d CTC、
421e 割り込みコントローラ回路、
422 I/Oポート回路、
423 カウンタ回路、
430 回胴設定基板、
440 電源基板、
450 払出制御基板、
460 液晶制御基板、
500 ホッパーユニット、
510 ホッパーモータ、
520 メダル払出センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の図柄列を構成する図柄を各列に沿って変動表示する図柄変動表示手段と、
前記図柄変動表示手段の図柄変動による遊技を開始させる始動手段と、
前記始動手段の作動に応じて、前記図柄の組合せによる当選役を決定するために予め定めた役抽選テーブルを用いて前記当選役の抽選を行う役抽選手段と、
前記役抽選手段の抽選結果に対応して前記図柄変動を停止制御するための停止制御用データを設定する抽選結果データ設定手段と、
前記停止制御用データに基づいて複数種類の停止制御テーブルのうちからいずれかを選択して図柄変動を停止させる停止制御手段とを備え、
前記図柄変動表示手段の図柄変動停止時の図柄組合せが、前記役抽選手段の抽選結果の当選役となった場合に、当該当選役に対応した価値を遊技者に付与する回胴式遊技機において、
前記図柄変動表示手段を通常の変動表示と異なる態様で作動させる演出動作を実行する演出動作実行手段と、
前記演出動作実行手段による演出動作を決定するために予め定めた演出動作抽選テーブルを用いて前記演出動作の抽選を行う演出動作抽選手段とを備え、
前記演出動作抽選手段は、前記停止制御用データに基づいて前記演出動作抽選テーブルから演出動作の抽選を行い、当選した演出動作を前記演出動作実行手段に実行させることを特徴とする回胴式遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の回胴式遊技機において、
前記当選役が通常の役よりも利益の大きい特定役であった場合に、当該特定役が入賞するまでフラグを保持する特定役フラグ保持手段を備え、
前記演出動作抽選手段は前記特定役フラグ保持手段により前記特定役のフラグが保持されているときは前記演出動作の抽選を行わないことを特徴とする回胴式遊技機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の回胴式遊技機において、
前記演出動作は遊技者が前記始動手段を操作したときに該操作を無効とし、所定時間は前記図柄変動表示手段が図柄変動を開始しないフリーズ演出であることを特徴とする回胴式遊技機。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の回胴式遊技機において、
前記演出動作は前記図柄変動表示手段同士の変動開始タイミングにずれが生じる遅れ変動演出又は前記図柄変動表示手段が通常の変動方向とは逆方向に変動する逆回転演出であることを特徴とする回胴式遊技機。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図1】
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【図2】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−42865(P2013−42865A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181738(P2011−181738)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(391010943)株式会社藤商事 (1,465)
【Fターム(参考)】