説明

圧電デバイス

【課題】発振周波数の変動を防ぐ圧電デバイスを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の圧電デバイスは、基板部とこの基板部の一方の主面に枠部が設けられて凹部空間が形成された素子搭載部材と、凹部空間に露出する基板部の主面に設けられた2個一対の圧電振動素子搭載パッドに搭載され、励振用電極が設けられている圧電振動素子と、凹部空間の開口側である枠部の主面に、凹部空間を囲うように設けられている第1の窪み部と、凹部空間の開口側である枠部の主面に、第1の窪み部を囲うようにして設けられている第2の窪み部と、第1の窪み部に設けられている封止部材と、蓋本体部と壁部で構成され、壁部が封止部材と接合され圧電振動素子を気密封止する蓋部材と、を備えていることを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器等に用いられる圧電デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図6は、従来の圧電デバイスを示す断面図である。以下、圧電デバイスの一例として圧電振動子について説明する。
図6に示すように、従来の圧電振動子300は、その例として素子搭載部材310、圧電振動素子320、蓋部材330とから主に構成されている。
素子搭載部材310は、基板部310aと枠部310bで主に構成されている。
この素子搭載部材310は、基板部310aの一方の主面に枠部310bが設けられて凹部空間311が形成される。
また、枠部310bは、基板部310aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜312上にロウ付けなどにより接続される。
その凹部空間311内に露出する基板部310aの一方の主面には、2個一対の圧電振動素子搭載パッド313が設けられている。
また、基板部310aは、積層構造となっており、基板部310aの内層には、配線パターン(図示せず)等が設けられている。この配線パターンにより圧電振動素子搭載パッド313は、素子搭載部材310の基板部310aの他方の主面に設けられている外部接続用電極端子314と接続している。
これら圧電振動素子搭載パッド313上には、導電性接着剤350を介して電気的に接続される一対の励振用電極322を表裏主面に有した圧電振動素子320が搭載されている。この圧電振動素子320を囲繞する素子搭載部材310の枠部310bの頂面には金属製の蓋部材330が被せられ、例えば金錫(Au−Sn)等の封止部材331にて接合されている。これにより、凹部空間311が気密封止されている。
【0003】
また、このような圧電振動素子320は、圧電素板321の表裏主面にそれぞれ設けられた励振用電極322から一辺に延設された引き出し電極324を圧電振動素子搭載パッド313に導電性接着剤350で固着することで片持ち固定されている。このときの引き出し電極324が設けられた一辺とは反対側の端辺を圧電振動素子320の自由端である先端部323とする(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−252782号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の圧電デバイス300は、素子搭載部材310に蓋部材330を接合する際に、封止部材331が枠部310bの主面に濡れ広がりながら凹部空間311内に入り込み、電振動素子320に被着することがあった。これによって、圧電デバイス300の発振周波数が変動してしまうといった課題があった。
【0006】
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、発振周波数の変動を防ぐ圧電デバイスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の圧電デバイスは、基板部とこの基板部の一方の主面に枠部が設けられて凹部空間が形成された素子搭載部材と、凹部空間に露出する基板部の主面に設けられた2個一対の圧電振動素子搭載パッドに搭載され、励振用電極が設けられている圧電振動素子と、凹部空間の開口側である枠部の主面に、凹部空間を囲うように設けられている第1の窪み部と、凹部空間の開口側である枠部の主面に、第1の窪み部を囲うようにして設けられている第2の窪み部と、第1の窪み部に設けられている封止部材と、蓋本体部と壁部で構成され、壁部が封止部材と接合され圧電振動素子を気密封止する蓋部材と、を備えていることを特徴とするものである。
【0008】
また、素子搭載部材に少なくとも発振回路を備えた集積回路素子を備え、集積回路素子と圧電振動素子とが電気的に接続された状態となっていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の圧電デバイスによれば、第2の窪み部に設けられた封止部材が蓋部材の壁部と接合することで第2の窪み部により溢れ出ても、第1の窪み部に封止部材が入り込むため、圧電振動素子に封止部材が被着することを防ぐことができる。よって、圧電デバイスの発振周波数が変動することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイスの一例を示す分解斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】(a)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイスの蓋部材と枠体との接合前の状態を示す部分拡大図であり、(b)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイスの蓋部材と枠体の接合状態を示す部分拡大図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る圧電デバイスの一例を示す分解斜視図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【図6】従来の圧電デバイスを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。尚、圧電振動素子に水晶を用いた場合について説明する。また、図示した寸法も一部誇張して示している。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイスを示す分解斜視図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3(a)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイスの蓋部材と枠体との接合前の状態を示す部分拡大図であり、図3(b)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイスの蓋部材と枠体の接合状態を示す部分拡大図である。
【0013】
本実施形態において、圧電デバイスの一例として圧電振動子について説明する。
図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係る圧電振動子100は、素子搭載部材110と圧電振動素子120と蓋部材130で主に構成されている。この圧電振動子100は、前記素子搭載部材110に形成されている凹部空間111内に圧電振動素子120が搭載され、その凹部空間111が蓋部材130により気密封止された構造となっている。
【0014】
圧電振動素子120は、図1及び図2に示すように、水晶素板121に励振用電極122を被着形成したものであり、外部からの交番電圧が励振用電極122を介して水晶素板121に印加されると、所定の振動モード及び周波数で励振を起こすようになっている。
水晶素板121は、人工水晶体から所定のカットアングルで切断し外形加工を施された概略平板状で平面形状が例えば四角形となっている。
励振用電極122は、前記水晶素板121の表裏両主面に金属を所定のパターンで被着・形成したものである。
このような圧電振動素子120は、その両主面に被着されている励振用電極122から延出する引き出し電極124と後述する凹部空間111内底面に形成されている後述する圧電振動素子搭載パッド113とを、導電性接着剤150を介して電気的且つ機械的に接続することによって凹部空間111に搭載される。このときの引き出し電極124が設けられた一辺とは反対側の端辺を圧電振動素子120の自由端である先端部123とする。
【0015】
図1及び図2に示すように、素子搭載部材110は、基板部110aと、枠部110bと、圧電振動素子搭載パッド113と、外部接続用電極端子114とで主に構成されている。
この素子搭載部材110は、基板部110aの一方の主面に枠部110bが設けられて、凹部空間111が形成されている。
尚、この素子搭載部材110を構成する基板部110aは、例えばアルミナセラミックス、ガラス−セラミック等のセラミック材料を複数積層することよって形成されている。また、基板部110aは、セラミック材が積層した構造となっている。
枠部110bは、例えば、シールリングを用いている。この場合、枠部110bは、42アロイやコバール等の金属から成り、中心が打ち抜かれた枠状になっている。
また、枠部110bは、基板部110aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜112上にロウ付けなどにより接続される。
【0016】
図1〜図4に示すように、前記枠部110bの前記凹部空間111の開口側主面には、前記凹部空間111を囲むように第1の窪み部KB1が設けられている。
この第1の窪み部KB1は、後述する蓋部材130の壁部130bと後述する封止部材HBを接合する際に、第2の窪み部KB2より溢れ出た封止部材HBが流れ込み、凹部空間111内の圧電振動素子120に封止部材HBが付着しないようする役割を果たしている。
また、第1の窪み部KB1の深さは、例えば25μm〜50μmであり、後述する第2の窪み部KB2の深さの半分となる。
【0017】
図1〜図4に示すように、前記枠部110bの前記凹部空間111の開口側主面には、前記第1の窪み部KB1を囲むように第2の窪み部KB2が設けられている。また、この第2の窪み部KB2内には、後述する封止部材HBが設けられている。
この第2の窪み部KB2に、後述する蓋部材130の壁部130bが差し込むようにして、後述する蓋部材130と後述する封止部材HBとが接合される。
また、蓋部材130の壁部130bが第2の窪み部KB2に差し込むようにすることで、前記蓋部材130は、枠部110bに位置決めをすることができ、接合時に位置ずれを起こすことを防ぐことができる。また、第2の窪み部KB2の深さは、例えば50μm〜100μmである。
【0018】
前記第2の窪み部KB2の深さが50μm未満であれば、蓋部材130を位置決めすることが困難となり、位置ずれを起こしてしまうものがあった。また、第2の窪み部KB2の深さが100μm以上であれば、接合時に枠部110bの割れが生じてしまうものがあった。
前記第1の窪み部KB1は、第2の窪み部KB2の深さの半分であることにより、蓋部材130が位置ずれを起こし、第1の窪み部KB1と第2の窪み部KB2を隔てる枠部110bの隔壁に蓋部材130の壁部130bが強く接触しても枠部110bの割れを防ぐことができる。
【0019】
図1及び図2に示すように、また、凹部空間111内で露出した基板部110aの一方の主面には、2個一対の圧電振動素子搭載パッド113が設けられている。
素子搭載部材110の基板部110aの他方の主面の4隅には、外部接続用電極端子114が設けられている。
基板部110aの内層には、配線パターン(図示せず)等が設けられている。この配線パターンにより圧電振動素子搭載パッド113は、素子搭載部材110の基板部110aの他方の主面に設けられている外部接続用電極端子114と接続している。
【0020】
蓋部材130は、蓋本体部130aと壁部130bにより構成され、例えば、Fe−Ni合金(42アロイ)やFe−Ni−Co合金(コバール)などからなる。
具体的には、図2及び図3に示すように、蓋部材130の壁部130bは、所定雰囲気で、素子搭載部材130の枠部110bの第2の窪み部KB2に設けられている封止部材HB上に載置され、例えば、レーザやシーム溶接機及びハロゲンランプ等を用いることにより、前記封止部材HBが溶融されることで接合される。
【0021】
封止部材HBは、中心が打ち抜かれた枠状になっており、前記第2の窪み部KB2内に設けられている。また、封止部材HBは、例えば、AgCu、AuSn等のロウ材により形成されている。
【0022】
前記導電性接着剤150は、シリコーン樹脂等のバインダーの中に導電フィラーとして導電性粉末が含有されているものであり、導電性粉末としては、例えばアルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ニッケル鉄(NiFe)、のうちのいずれかまたはこれらの組み合わせを含むものが用いられている。
【0023】
尚、前記素子搭載部材110は、アルミナセラミックスから成る場合、所定のセラミック材料粉末に適当な有機溶剤等を添加・混合して得たセラミックグリーンシートの表面に、封止用導体膜112、圧電振動素子搭載パッド113、外部接続用電極端子114等となる導体ペーストを、また、セラミックグリーンシートに打ち抜き等を施して予め穿設しておいた貫通孔内にビア導体となる導体ペーストを従来周知のスクリーン印刷によって塗布するとともに、これを複数枚積層してプレス成形した後、高温で焼成することにより製作される。
【0024】
本発明の圧電デバイス100によれば、第2の窪み部KB2に設けられた封止部材HBが蓋部材130の壁部130bと接合することで第2の窪み部KB2より封止部材HBが溢れ出ても、第1の窪み部KB1に封止部材HBが入り込むため、圧電振動素子120に封止部材HBが被着することを防ぐことができる。よって、圧電デバイス100の発振周波数が変動することを防ぐことができる。
【0025】
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態に係る圧電デバイスについて説明する。本実施形態における圧電デバイスの一例として、圧電発振器について説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る圧電デバイスを示す分解斜視図である。図5は、図4のB−B断面図である。また、図示した寸法も一部誇張して示している。
本発明の第2の実施形態に係る圧電デバイス200は、素子搭載部材210の基板部210aと第2の枠部210cによって設けられた第2の凹部空間216内に集積回路素子240が搭載されている点で第1の実施形態と異なる。
【0026】
図4及び図5に示すように、本発明の第2の実施形態に係る圧電発振器200は、素子搭載部材210と圧電振動素子120と蓋部材130と集積回路素子240で主に構成されている。この圧電発振器200は、前記素子搭載部材210に形成されている第1の凹部空間211内に圧電振動素子120が搭載され、前記素子搭載部材210に形成されている第2の凹部空間216内に集積回路素子240が搭載され、その第1の凹部空間211が蓋部材130により気密封止された構造となっている。
【0027】
集積回路素子240は、図4及び図5に示すように、回路形成面に前記圧電振動素子120からの発振出力を生成する発振回路等が設けられており、この発振回路で生成された出力信号は外部接続用電極端子214を介して圧電発振器200の外へ出力され、例えば、クロック信号等の基準信号として利用される。
また、集積回路素子240には、可変容量素子に周囲温度に応じた制御電圧を印加して温度変化による発振回路の発振周波数の変動を補償するため、3次関数発生回路及び記憶素子部により温度補償回路部が設けられており、3次関数発生回路には、温度センサが接続されている。
この温度センサは、検出した温度と、温度センサに印加させる電圧値とに基づいて生成される温度データ信号(電圧値)が3次関数発生回路に出力される構成となっている。
集積回路素子240は、素子搭載部材210の第2の凹部空間216内に露出した基板部210aに形成された集積回路素子搭載パッド215に半田等の導電性接合材を介して搭載されている。
【0028】
図4及び図5示すように、素子搭載部材210は、基板部210aと、枠部210b、210c、圧電振動素子搭載パッド213と、外部接続用電極端子214と、集積回路素子搭載パッド215とで主に構成されている。
この素子搭載部材210は、基板部210aの一方の主面に枠部210bが設けられて、第1の凹部空間211が形成されている。また、素子搭載部材210の他方の主面に枠部210cが設けられて、第2の凹部空間216が形成されている。
尚、この素子搭載部材210を構成する基板部210aと枠部210cは、例えばアルミナセラミックス、ガラス−セラミック等のセラミック材料を複数積層することよって形成されている。また、基板部210aは、セラミック材が積層した構造となっている。
枠部210bは、例えば、シールリングを用いている。この場合、枠部210bは、42アロイやコバール等の金属から成り、中心が打ち抜かれた枠状になっている。
また、枠部210bは、基板部210aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜212上にロウ付けなどにより接続される。
【0029】
図4及び図5に示すように、前記枠部210bの前記第1の凹部空間211の開口側主面には、前記第1の凹部空間211を囲むように第1の窪み部KB1が設けられている。
この第1の窪み部KB1は、後述する蓋部材130の壁部130bと後述する封止部材HBを接合する際に、第2の窪み部KB2より溢れ出た封止部材HBが流れ込み、第1の凹部空間211内の圧電振動素子120に封止部材HBが付着しないようする役割を果たしている。
また、第1の窪み部KB1の深さは、例えば25μm〜50μmであり、後述する第2の窪み部KB2の深さの半分となる。
【0030】
図4及び図5に示すように、前記枠部210bの前記第1の凹部空間211の開口側主面には、前記第1の窪み部KB1を囲むように第2の窪み部KB2が設けられている。また、この第2の窪み部KB2内には、後述する封止部材HBが設けられている。
この第2の窪み部に、後述する蓋部材130の壁部130bが差し込むようにして、後蓋部材130と後述する封止部材HBとが接合される。
また、蓋部材130の壁部130bが第2の窪み部KB2に差し込むようにすることで、前記蓋部材130は、枠部210bに位置決めをすることができ、接合時に位置ずれを起こすことを防ぐことができる。また、第2の窪み部KB2の深さは、例えば50μm〜100μmである。
【0031】
前記第2の窪み部KB2の深さが50μm未満であれば、蓋部材130を位置決めすることが困難となり、位置ずれを起こしてしまうものがあった。また、第2の窪み部KB2の深さが100μm以上であれば、枠部110bの割れが生じてしまうものがあった。
前記第1の窪み部KB1は、第2の窪み部KB2の深さの半分であることにより、蓋部材130が位置ずれを起こし、第1の窪み部KB1と第2の窪み部KB2を隔てる枠部210bの隔壁に蓋部材130の壁部130bが強く接触しても枠部210bの割れを防ぐことができる。
【0032】
また、図4及び図5に示すように、第1の凹部空間211内で露出した基板部210aの一方の主面には、2個一対の圧電振動素子搭載パッド213が設けられている。
素子搭載部材210の枠部210cの他方の主面の4隅には、外部接続用電極端子214が設けられている。
図5に示すように、第2の凹部空間216内で露出した基板部210aの他方の主面には、複数の集積回路素子搭載パッド215と2個一対の圧電振動素子測定用パッド(図示せず)が形成されている。
【0033】
蓋部材130は、蓋本体部130aと壁部130bにより構成され、例えば、Fe−Ni合金(42アロイ)やFe−Ni−Co合金(コバール)などからなる。
具体的には、蓋部材130の壁部130bは、所定雰囲気で、素子搭載部材210の枠部210bの第2の窪み部KB2に設けられている封止部材HB上に載置され、例えば、レーザやシーム溶接機及びハロゲンランプ等を用いることにより、前記封止部材HBが溶融されることで接合される。
【0034】
封止部材HBは、中心が打ち抜かれた枠状になっており、前記第2の窪み部KB2内に設けられている。また、封止部材HBは、例えば、AgCu、AuSn等のロウ材により形成されている。
【0035】
このように本発明の第2の実施形態に係る圧電デバイスを構成しても、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
【0036】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
例えば、前記した本実施形態では、圧電振動素子を構成する圧電素材として水晶を用いた場合を説明したが、他の圧電素材として、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウムまたは、圧電セラミックスを圧電素材として用いた圧電振動素子でも構わない。
【符号の説明】
【0037】
110、210・・・素子搭載部材
110a、210a・・・基板部
110b、210b、210c・・・枠部
111、211・・・凹部空間(第1の凹部空間)
112、212・・・封止用導体膜
113、213・・・圧電振動素子搭載パッド
114、214・・・外部接続用電極端子
215・・・集積回路素子搭載パッド
216・・・第2の凹部空間
120・・・圧電振動素子
121・・・水晶素板
122・・・励振用電極
123・・・先端部
124・・・引き出し電極
130・・・蓋部材
130a・・・蓋本体部
130b・・・壁部
HB・・・封止部材
240・・・集積回路素子
150・・・導電性接着剤
100、200・・・圧電デバイス
KB1・・・第1の窪み部
KB2・・・第2の窪み部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板部とこの基板部の一方の主面に枠部が設けられて凹部空間が形成された素子搭載部材と、
前記凹部空間に露出する基板部の主面に設けられた2個一対の圧電振動素子搭載パッドに搭載され、励振用電極が設けられている圧電振動素子と、
前記凹部空間の開口側である前記枠部の主面に、前記凹部空間を囲むように設けられている第1の窪み部と、
前記凹部空間の開口側である前記枠部の主面に、前記第1の窪み部を囲むように設けられている第2の窪み部と、
前記第2の窪み部に設けられている封止部材と、
蓋本体部と壁部で構成され、前記壁部が前記封止部材と接合され前記圧電振動素子を気密封止する蓋部材と、を備えていることを特徴とする圧電デバイス。
【請求項2】
前記素子搭載部材に少なくとも発振回路を備えた集積回路素子を備え、前記集積回路素子と前記圧電振動素子とが電気的に接続された状態となっていることを特徴とする請求項1記載の圧電デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−278805(P2010−278805A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−129820(P2009−129820)
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【出願人】(000104722)京セラキンセキ株式会社 (870)
【Fターム(参考)】